携帯監視装置
【課題】 調整可能な閾値を感知量に対して提供するセンサシステムを提供する。
【解決手段】 センサは、危険な状態に対する比較的高感度な検出性能を備えると同時に、調整可能な閾値によって、周囲条件、建築構成材の老化および他の操作変動を調整する。センサシステムとの通信で動作するポータブルモニタリングユニットは、センサによって検出された状態を素早く通信する。ポータブルモニタリングユニットは、管理者が素早く問題を特定して解決できるように、管理者を警報する聴力装置または発生状態に関する適切な情報を表示するスクリーンを備える。また、ポータブルモニタリングユニットは指示をセンサシステムに返信できるファンクションキーをさらに備える。また、ポータブルモニタリングユニットは短波無線周波または携帯電話で通信する第2のトランシーバを含む。
【解決手段】 センサは、危険な状態に対する比較的高感度な検出性能を備えると同時に、調整可能な閾値によって、周囲条件、建築構成材の老化および他の操作変動を調整する。センサシステムとの通信で動作するポータブルモニタリングユニットは、センサによって検出された状態を素早く通信する。ポータブルモニタリングユニットは、管理者が素早く問題を特定して解決できるように、管理者を警報する聴力装置または発生状態に関する適切な情報を表示するスクリーンを備える。また、ポータブルモニタリングユニットは指示をセンサシステムに返信できるファンクションキーをさらに備える。また、ポータブルモニタリングユニットは短波無線周波または携帯電話で通信する第2のトランシーバを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙、温度、水、ガスなどの潜在的に危険または犠牲がでるような状態を監視する有線または無線センサシステムのセンサ関する。また、本発明は、建物または複合施設の現在の状態を監視する携帯監視装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
建物や複合施設およびその居住者の安全を維持して保護することは、困難であり、費用がかかる。火事、ガスもれなどのいくつかの状態は、居住者と建物構造にとって危険となる。屋根、配管などでの漏水などの他の異常は、居住者にとって必ずしも危険ではないが、甚大な損害をもたらす可能性がある。多くの場合、漏水、火事などの異常状態は、損害および/または危険が比較的少ない初期段階では検出されない。これは、多くの個々のユニットがあるアパート複合施設に関して特に当てはまり、管理者および/または保守者はアパートに無制限に出入りできない。火事または他の危険な状態となるとき、居住者は例えば自宅から離れて睡眠をとることとなり、火災警報システムは大きな損害または人命の損失を避けるために時間内に警報することができない。
【0003】
センサは、そのような異常状態を検出するために用いられるが、センサ自体の問題が明らかである。例えば、既存の建物の煙探知器、水センサなどのセンサを増設することは、集中監視装置間の配線やセンサを監視するために用いられる遠隔センサを配置する費用が法外に高価となる場合がある。電力をセンサに供給する配線を加えると、費用はさらにかさむ。更には、火災センサに関して、ほとんどの消防署は煙の探知器単独からのデータに基づいた消防署の自動通知を容認していない。ほとんどの消防署は、特定の温度上昇率を検出してから自動火災報知システムによって消防署に通知されることを要求している。残念ながら一般には、温度上昇率による火災の検出が遅すぎて甚大な損害を防ぐことができないことを意味する。
【0004】
この問題に加えて、警報システムは実測データ(例えば、煙濃度測定値)を遠隔モニタリングパネルに表示していない。典型的な火災警報システムは、煙(または温度)の閾値を検出し、閾値に達したときに警報するように構成される。残念ながら、誤報を回避し、建築構成材の自然老化を考慮し、周囲環境の自然変動を考慮するために閾値を比較的高く設定する必要がある。閾値を比較的高いレベルに設定すると誤報は回避されるが、センサの有効性を減少させるため、人々と所有地を不必要に危険にさらす可能性がある。そのようなシステムでは、管理者が操作するのが簡単であるが極めて早い段階で火災に対応できる「早期警報」性能を備えていない。集中監視性能または遠隔監視性能を有するシステムにさえ、何が起こっているかを確認するために、だれかが監視場所に常に居合わせる必要があることから、監視費用が増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような問題は、センサ装置が検出した潜在的な問題に対して、建物や複合施設または他の関係者に警報する携帯監視ユニット(PMU)にセンサ情報を提供するセンサシステムを備えることによって解決される。
【0006】
だれかが監視場所に物理的に存在する必要はなく、PMUによってセンサ装置との通信において建物または複合施設を管理することができる。これにより、センサが警報または他の警告を送信することによって、建物または複合施設の管理者に素早く通知する。管理者は、早期警報で状態を評価して早期に対応することによって、建物と居合わせた居住者の危険性を減少させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、PMUは建物、アパート、オフィス、住居などのセンサ監視システムとの通信において動作する。センサシステムが状態は緊急事態であると判断する(例えば、煙が検出された)場合、センサ装置は警告メッセージをPMUに送信する。センサシステムは、状態の報告を容認するが緊急事態でない(例えば、低バッテリ)と判断する場合、PMUに警告メッセージを送信するか、後で報告するためにデータを記録してもよい。必要に応じてまたは既定イベントが発生したときにPMUに、センサが報告する非緊急情報を後で送信してもよい。このように、建物管理者が中央場所に存在しなくても、建物の中や周辺の状態について建物管理者に通知することができる。一実施形態では、センサ装置は、例えば、煙、温度、湿度、湿気、水、水温、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を検出して報告する。
【0008】
一実施形態では、PMUは手に持ったり、ポケットに入れたり、ベルトに挟んだりできるくらい小型化してもよい。一実施形態では、PMUは通信状況を表示するディスプレイスクリーンを有する。一実施形態では、PMUは監視コンピュータ、リピータまたはセンサとの通信を支援する1つ以上のボタンおよびファンクションキーを有する。以下の1つ以上の通信においてファンクションキーを用いてもよい。監視コンピュータからのメッセージの受信を確認する。OK−状態は解決されたか誤報である。診断チェック実行−センサとリピータの動作状態をチェックする。消防署に通報する。テナントに通報する。他者に警報する。電源オン/オフする。他者またはテナントと通話する。PMUでの他のあらゆる有用な通信または指示の他に、スクリーンディスプレイをスクロールし、音量を調節する。
【0009】
また、PMUはコントローラとの通信にトランシーバを含んでもよい。トランシーバは、監視コンピュータとコントローラとの通信を送受信するように構成されてもよい。コントローラは、状態発生を管理者に警報するために、スクリーンディスプレイまたはオーディオ装置に電気信号を送信するように構成されてもよい。コントローラは、マイクロホン、ユーザ入力キー、センサプログラミングインタフェース、位置検出装置またはセカンダリ通信チャネル(例えば、携帯電話または無線通信)用の第2のトランシーバから電気信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。またコントローラは、配線接続されたコンピュータとの通信するために、例えば、USBポートなどのコンピュータインタフェースに接続されてもよい。
【0010】
一実施形態では、PMUは、監視コンピュータ、リピータまたはセンサとの通信を送受信するように構成されてもよい。例えば、監視コンピュータは深刻な状態が発生していることを示す警報メッセージを送信してもよい。PMUは、スクリーンにメッセージを表示する、警報を鳴動するまたは録音されたメッセージ再生することができる。ディスプレイは、状態を評価するために必要なあらゆる関連情報、例えば警報の種類(例えば、火災)、警報(例えば、煙または温度上昇率)、アパートまたは部屋番号、センサが設置されている特定の部屋、居住者の電話番号、他者に通知したかどうか、あるいは他者が確認したかどうかの他に、状態の評価に関連する他のあらゆる情報を含んでもよい。
【0011】
一実施形態では、PMUは、警告メッセージを送受信するように構成されてもよい。例えば監視コンピュータは、警告する特定のセンサが低バッテリ状態であること、センサが不正操作されていること、加熱装置または空調装置がメンテナンスを必要としていること、漏水が検出されたこと、もしくは複合施設または建物を維持する際に他のあらゆる有用な関連情報を警告するPMUに送信してもよい。
【0012】
一実施形態では、PMUは、センサの診断チェックを受信するように構成されてもよい。診断チェックは、センサとリピータのバッテリーレベルをチェックする他に、各センサあるいはリピータの動作状態をチェックする、またはどのセンサあるいはリピータの修理または交換が必要であるのか確認してもよい。また、診断チェックは加熱、換気および空調システムの状態をチェックしてもよい。また、診断チェックは、建物または複合施設の維持において他のあらゆる有用な状態を監視するために用いられてもよい。
【0013】
一実施形態では、監視コンピュータが警報などのメッセージをPMUに通信するとき、監視コンピュータは、警報の重度に応じてPMUから監視コンピュータに応答が送信されるのを待ってもよい。監視コンピュータは、応答が受信されない場合、他のPMUとの通信を試みてもよく、あるいは他の通信チャネル、例えば電話通信、携帯電話あるいは他の無線通信、ポケットベルまたはインターネットを通して管理者との連絡を試みてもよい。監視コンピュータが管理者に連絡できない場合、ある状態が建物または複合施設で発生していることを消防署に直接警報してもよい。また、一実施形態では、監視コンピュータは、ある状態が発生している近くの部屋に警報してもよい。
【0014】
また、監視コンピュータは、警報の重度に応じて応答が受信される場合、PMUから別の指示を待ってもよい。これらの指示は、状態が解決されたかあるいは単に誤報であることを監視コンピュータに警報するOK通信、消防署に通報する指示、テナントに通報する指示、他者に警報する指示または状態を対処する他のあらゆる有用な指示を含んでもよい。他の指示が受信されない場合、監視コンピュータは、警報を再送信し、PMUからの他の指示を要求し、他のPMUとの通信を試みてもよく、あるいは他の通信チャネル、例えば電話通信、携帯電話あるいは他の無線通信、ポケットベルまたはネットワークを通して管理者との連絡を試みてもよい。監視コンピュータは、他の管理者に連絡できず、他の指示の受信を失敗する場合、ある状態が建物または複合施設で発生していることを消防署に直接警報してもよい。
【0015】
一実施形態では、警報の重度または優先度は、検出された煙、ガス、水、温度などのレベル、センサの警報時間、検出された部材の温度上昇率、その状態に対するセンサの警報数もしくは状態の重度または優先度の評価において他のあらゆる有用なセンサ情報に基づいてもよい。
【0016】
一実施形態では、センサは、危険な状態に対する比較的高感度な検出性能を備えると同時に、調整可能な閾値によって、周囲条件、建築構成材の老化および他の操作変動を調整してもよい。調整可能な閾値を有するセンサは、メンテナンスや再較正を実施しないで長時間動作することができる。一実施形態では、センサは自己較正し、起動時または周期的に較正シーケンスを実行する。一実施形態では、調整可能な閾値を有するセンサは、1つ以上のインテリジェントセンサユニットと、センサユニットと通信可能なベースユニットを含むインテリジェントセンサシステムで用いられる。1つ以上センサユニットは、異常状態(例えば、煙、火災、水など)を検出すると、ベースユニットと通信して異常状態に関するデータを供給する。ベースユニットは、PMU、電話、ポケットベル、携帯電話、インターネット(および/またはローカルエリアネットワーク)などの複数の技術によって管理者または他の責任者に連絡してもよい。一実施形態では、システム範囲を拡張し、ベースユニットが多くのセンサとの通信できるように、1つ以上の無線リピータをセンサユニットとベースユニットの間で用いる。
【0017】
一実施形態では、調整可能な閾値を有するセンサは、センサ読取値の平均値に応じて閾値を設定する。一実施形態では、平均値は比較的長期の平均である。一実施形態では、平均は、平均法で用いられる最新のセンサ読取値が、最新でないセンサ読取値とは異なるように加重される時間加重平均である。平均は、閾値を設定するために用いられる。センサは、閾値以上の値を読み取ると、警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が特定時間閾値を超えると警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が統計数(例えば、3回のうち2回、5回のうち3回、10回のうち7回など)が閾値を超えると警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が閾値よりどれくらい超えているか、およびセンサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに基づいて様々なレベルの警報(例えば、注意、警戒、警報)を示す。
【0018】
一実施形態では、センサシステムは、建物内に設置され、状態を探知し、集中報告ステーションに異常結果報告を返信するセンサユニットを含む。センサユニットは、火災、漏水などを示す可能性のある状態を測定する。センサユニットは、報告される計測データが十分異常であると判断する毎に、計測データをベースユニットに報告する。ベースユニットは、例えば建物管理者、建物所有者、民間のセキュリティサービスなどの責任者に通知することができる。一実施形態では、センサユニットは中央場所に警急信号を送信しない。むしろ、センサは測量データ(例えば煙濃度、温度上昇率など)を集中報告ステーションに送信する。
【0019】
一実施形態では、センサ装置は、例えば、煙、温度、湿度、湿気、水、水温、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を検出する電池式のセンサユニットを含む。センサユニットは、建物、アパート、オフィス、住居などに設置される。通常センサは、電池残量を蓄えるため、低電力モードに設定される。一実施形態では、センサユニットは、低電力モードの間、通常のセンサ読取値を取得し、閾値を調整し、異常状態が存在するかどうかを判断するために読取値を評価する。異常状態が検出される場合、センサユニットは「ウェイクアップ」し、ベースユニットまたはリピータと通信を開始する。プログラムされた間隔、センサもまた「ウェイクアップ」し、ベースユニット(またはリピータ)に状態情報を送信し、一定時間コマンドをリスニングする。
【0020】
一実施形態では、センサユニットは、双方向であり、集中報告ステーション(または、リピータ)から指示を受信するように構成される。したがって、例えば集中報告ステーションは、追加測定の実行、待機モードへの移行、ウェイクアップ、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告、閾値の報告、閾値の変更、閾値計算式の変更、警報計算式などの変更をセンサに指示することができる。また、一実施形態では、センサユニットはタンパスイッチを含む。センサは、センサに対して不正操作が検出されると、ベースユニットにその不正操作を報告する。一実施形態では、センサはその動作および状態(例えば、自己診断結果、バッテリ状態など)の全般を集中報告ステーションに定期的に報告する。
【0021】
一実施形態に、センサユニットは、測定を実施(必要に応じて測定値を報告)する第1のウェイクアップモードと、集中報告ステーションからのコマンドのリスニングする2番目のウェイクアップモードを2つのウェイクアップモードを提供する。2つのウェイクアップモードまたはその組合せは異なる間隔で実施してもよい。
【0022】
一実施形態では、センサユニットは、ベースユニットおよび/またはリピータユニットと通信するためにスペクトル拡散技術を用いる。一実施形態では、センサユニットは周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、各センサユニットは識別コード(ID)を有し、送信通信パケットにIDを付与する。一実施形態では、各センサユニットは、無線データを受信すると他のセンサユニット宛のデータを無視する。
【0023】
リピータユニットは、多くのセンサユニットとベースユニットの間の通信トラフィックをリレーするように構成される。リピータユニットは他のいくつかのリピータユニットを有する環境で通常動作することから、各リピータユニットはセンサIDに関するデータベース(例えば、ルックアップテーブル)を含む。正常動作中、リピータはIDがリピータのデータベースに存在する指定された無線センサユニットと通信するのみである。一実施形態では、リピータはバッテリ式であり、指定されたセンサの送信が予定された内部スケジュールを維持することによって電力を蓄え、指定されたセンサユニットが送信する予定ではない場合は低電力モードに移行する。一実施形態では、リピータは、ベースユニットおよびセンサユニットと通信するためにスペクトル拡散技術を用いる。一実施形態では、リピータユニットは、ベースユニットおよびセンサユニットと通信するために周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、各リピータユニットは識別コード(ID)を有し、送信通信パケットに発信元のリピータのIDを付与する。一実施形態では、各リピータユニットは、他のリピータユニットや動作していないリピータ宛のデータを無視する。
【0024】
一実施形態では、リピータは、1つ以上のセンサとベースユニットとの間で双方向通信が得られるように構成される。一実施形態では、リピータユニットは、集中報告ステーション(またはリピータ)から指示を受信するように構成される。したがって、例えば集中報告ステーションは、1つ以上のセンサへのコマンド送信、待機モードへの移行、「ウェイクアップ」、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告をリピータに指示することができる。
【0025】
ベースユニットは、多くのセンサユニットからの測定センサデータを受信するように構成される。一実施形態では、センサ情報はリピータユニットを通してリレーされる。またベースユニットは、リピータユニットおよび/またはセンサユニットにコマンドを送信する。一実施形態では、ベースユニットは、CD−ROM、フラッシュメモリ、DVDまたは他の読み取り専用装置などから実行されるディスクレスPCを含む。ベースユニットは、緊急状態(例えば、火災または過剰の煙、温度、水、可燃性ガスなど)がある可能性があることを示す無線センサからのデータを受信すると、いくつかの通信チャネル(例えば、電話、インターネット、ポケットベル、携帯電話など)によって関係者(例えば建物管理者)への通知を試行する。一実施形態では、ベースユニットは、無線センサを警報モード(無線センサの低電力モードを禁止)に設定する指示を送信する。一実施形態では、ベースユニットは、第1のセンサの近くにある1つ以上の他のセンサを起動する指示を送信する。
【0026】
一実施形態では、ベースユニットは、無線のセンサシステム内のセンサユニットとリピータユニットのすべてのヘルス状態、バッテリ状態、信号強度および現時点の動作状態のデータベースを維持する。一実施形態では、ベースユニットは、各センサにコマンドを送信して自己診断を実行して結果を報告することによって、定期メンテナンスを自動的に実行する。ベースユニットはそのような診断結果を収集する。一実施形態では、ベースユニットは「ウェイクアップ」中の待ち時間を認識する各センサに指示を送信する。一実施形態では、ベースユニットは異なるウェイクアップ間隔の異なるセンサに対し、センサの状態、バッテリの状態、位置などに基づいてスケジューリングする。一実施形態では、ベースユニットは、故障したリピータの周囲のリピータにセンサ情報をルーティングする指示を送信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、多くのリピータユニット110〜111を通してベースユニット112と通信する複数のセンサユニット100を含むセンサシステムを示す図である。センサユニット102〜106は建物101内に設置されている。センサユニット102〜104はリピータ110と通信する。センサユニット105〜106はリピータ111と通信する。リピータ110〜111はベースユニット112と通信する。ベースユニット112は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などのコンピュータネットワーク接続を通して監視コンピュータシステム113通信する。コンピュータシステム113は、1つ以上の通信システム例えば、PMU125、電話121、ポケットベル122、携帯電話123(例えば、直接通話、ボイスメール、テキストなど)および/またはインターネットおよび/またはローカルエリアネットワーク124(例えば、メール、インスタントメッセージング、ネットワーク通信などを介した)を用いて建物管理者、メンテナンスサービス、警報サービスまたは他の責任者120に連絡する。一実施形態では、監視コンピュータ113に対して複数のベースユニット112を備える。一実施形態では、監視コンピュータ113は1つ以上のコンピュータモニタを備える。これにより、1つのモニタよりも多くのデータを都合よく表示することができる。一実施形態では、監視コンピュータ113は、別の場所に位置する複数のモニタを備える。これにより、監視コンピュータ113からのデータを複数の場所で表示することができる。
【0028】
センサユニット102〜106は、例えば、煙、温度、湿気、水、水温、湿度、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、警報機、盗難予防警報器(例えば、門戸開放、窓破壊、窓開放など)、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を測定するセンサを含む。様々なセンサユニットは、様々なセンサまたはセンサの組合せによって構成されてもよい。したがって、例えば1つの設置では、センサユニット102および104は煙および/または温度センサで構成され、センサユニット103は湿度センサで構成されてもよい。
【0029】
以下の説明では、一般にセンサユニット102は、センサユニット102の記載は多くのセンサユニットに適用できるという理解によって、センサユニットの例として参照される。同様に以下の説明では、一般にリピータ110は非限定例として言及される。また、リピータは、センサユニット102〜106の範囲で拡張するのに有用であるが、すべての実施形態では必要とされないことが当業者によって理解される。したがって、例えば一実施形態ではセンサユニット102〜106のうち1つ以上は、リピータを通さずにベースユニット112と直接通信してもよい。また、図1は、説明目的で5つのセンサユニット(102〜106)および2つのリピータユニット(110〜111)のみを示しているが、限定するものでないことが当業者によって理解される。通常、大規模なアパート建物または複合施設では、多くのセンサユニットとリピータユニットが設置される。更には、1つのリピータユニットが比較的多くのセンサユニットを通信できることが、当業者によって認識される。一実施形態では、センサユニット102は、リピータ111を通らずにベースユニット112と直接通信してもよい。
【0030】
センサユニット102は,異常状態(例えば、煙、火災、水など)を検出すると,適したリピータユニットと通信して異常状態に関するデータを供給する。リピータユニット110はベースユニット112にデータを転送し、ベースユニット112はコンピュータ113に情報を転送する。コンピュータ113は、データを評価して適切な処理を実行する。コンピュータ113は、状態が緊急事態(例えば、火災、煙、大量の水)であると判断する場合、適切な要員120に連絡する。コンピュータ113は、その状態が報告する必要があるが緊急事態でないと判断する場合、後に報告するためにデータを記録してもよく、あるいはPMU125に警告メッセージを送信してもよい。このように、センサシステム100は建物と建物101の周囲の状態を監視してもよい。
【0031】
一実施形態では、センサユニット102は内部電源(例えばバッテリ、太陽電池、燃料電池など)を有する。電源を節約するために、通常センサユニット102は低電力モードに設定される。一実施形態では、センサユニット102は、比較的少量の電力しか必要としないセンサを用いる場合、低電力モードの間、通常のセンサ読取値を取得し、異常状態が存在するかどうかを判断するためにその読取値を評価する。一実施形態では、センサユニット102は、比較的大量の電力を必要とするセンサを用いる場合、低電力モードの間周期的な間隔でセンサ読取値を収集して評価する。異常状態は検出される場合、センサユニット102は「ウェイクアップ」し、リピータ110を通してベースユニット112との通信を開始する。また、プログラムされた間隔、センサもユニット102は、「ウェイクアップ」し、ベースユニット(または、リピータ)に状態情報(例えば電力レベル、自己診断情報など)を送信し、一定時間コマンドをリスニングする。また、一実施形態では、センサユニット102はタンパスイッチを含む。センサユニット102は、センサユニット102に対して不正操作が検出されると、ベースユニット112にその不正操作を報告する。
【0032】
一実施形態では、センサユニット102は、双方向の通信を備え、ベースユニット112からのデータおよび/または指示を受信するように構成される。したがって、例えば、ベースユニット112は、他の測定を実行する、待機モードに移行する、ウェイクアップする、バッテリ状態を報告する、ウェイクアップ間隔を変更する、自己診断と報告結果を実行するなどをセンサユニット102に指示することができる。一実施形態では、センサユニットはその動作および状態(例えば、自己診断結果、バッテリ状態など)の全般を定期的に報告する。
【0033】
一実施形態に、センサユニット102は、測定を実施する(および必要であればそのような測定を報告する)第1のウェイクアップモードと、集中報告ステーションからコマンドのリスニングする2番目のウェイクアップモードの2つのウェイクアップモードを提供する。2つのウェイクアップモードまたはその組合せは異なる間隔で実施してもよい。
【0034】
一実施形態では、センサユニット102は、ベースユニットおよび/またはリピータユニット110を通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、センサユニット102は周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、センサユニット102は、他のセンサユニットとセンサユニット102を区別するアドレスまたは識別(ID)コードを有する。センサユニット102は、センサユニット102からの通信をリピータ110で特定できるように、送信される通信パケットにIDを付与する。リピータ110は、センサユニット102に送信されるデータおよび/または指示にセンサユニット102のIDを付与する。一実施形態では、センサユニット102は、他のセンサユニット宛のデータおよび/または指示を無視する。
【0035】
一実施形態では、センサユニット102はリセットスイッチを含む。一実施形態では、システムリセット機能は、リセットスイッチ208で起動される。一実施形態では、システムリセット機能は規定間隔で起動される。リセット間隔の間、トランシーバ203は、受信モードに設定され、外部プログラマから識別コードを受信することができる。一実施形態では、外部プログラマは必要な識別コードを無線送信する。一実施形態では、識別コードは、電気コネクタを通してセンサユニット102に接続される外部プログラマによってプログラミングされる。一実施形態に、電源206との接続に用いられるコネクタを通して変調制御信号(電力線搬送信号)を送信することによって、センサユニット102との電気接続が提供される。一実施形態に、外部プログラマは電力および制御信号を提供する。また、一実施形態では、外部プログラマはセンサユニットに設けられたセンサの種類をプログラミングする。一実施形態では、識別コードは、領域コード(例えばアパート番号、ゾーン番号、階数など)および装置番号(例えばユニット1、2、3など)を含む。一実施形態では、PMUは、センサがユニット102をプログラミングするために用いられる。
【0036】
一実施形態では、センサは900MHz帯域のリピータと通信する。この帯域では、通常、建築構造内とその周囲で見られる壁や他の障害物を通す良好な通信が得られる。一実施形態では、センサは900MHz以外の帯域でリピータと通信する。一実施形態では、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは、無線周波チャンネル上で送信する前もしくは送信を開始する前にそのチャンネルをリスニングする。チャンネルが(例えば別のリピータ、携帯電話などの別の装置などによって)使用中である場合、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは異なるチャンネルに変更する。一実施形態では、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは、無線周波チャンネルの干渉をリスニングし、アルゴリズムを用いて干渉を回避する送信のために次のチャンネルを選択することによって周波数ホッピングを調整する。したがって、例えば一実施形態では、センサは、危険状態を探知し、連続送信モードに移行する場合、閉塞しているか、使用中かあるいは輻輳しているチャネルを回避するために送信前にそのチャンネルをチェック(例えばリスニング)する。一実施形態では、センサは、ベースユニットからメッセージが受信確認を受信するまでデータを送信し続ける。一実施形態では、センサは、通常の優先度(例えば状態情報)を有するデータを送信する場合は応答を待たないが、優先度の高いデータ(例えば過剰な煙、温度など)の場合は応答を受信するまで送信する。
【0037】
リピータユニット110がセンサ102(同様にセンサユニット103〜104)とベースユニット112との間の通信トラフィックをリレーするように構成される。リピータユニット110は他のいくつかのリピータユニット(図1のリピータユニットなど)を有する環境で通常動作することから、各リピータユニット110はセンサIDに関するデータベース(例えば、ルックアップテーブル)を含む。図1では、リピータ110はセンサ102〜104のID用のデータベースエントリを有する。これにより、センサ110はセンサユニット102〜104と通信するのみである。一実施形態では、リピータ110は、内部電源(例えば、バッテリ、太陽電池、燃料電池など)を有し、センサユニット102〜104の送信予定を内部スケジュールに維持することによって電力を節約する。一実施形態では、指定されたセンサユニットのいずれも送信予定でない場合、リピータユニット110は低電力モードに移行する。一実施形態では、リピータ110は、ベースユニット112および/またはセンサユニット102〜104と通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、リピータユニット110は、ベースユニット112およびセンサユニット102〜102と通信するために周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、リピータユニット110は、アドレスまたは識別(ID)コードを有し、リピータユニット110は、そのリピータ発の通信パケット(すなわち非転送型のパケット)にアドレスを付与する。一実施形態では、各リピータユニット110は、他のリピータユニットや動作していないリピータ110宛のデータおよび/または指示を無視する。
【0038】
一実施形態では、ベースユニット112は、センサユニット102宛の通信パケットを送信することによってセンサユニット102と通信する。リピータ110および111はともにセンサユニット102宛の通信パケットを受信する。リピータユニット111はセンサユニット102宛の通信パケットを無視する。リピータユニット110はセンサユニット102宛の通信パケットをセンサユニット102に送信する。一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112は、チャンネルホッピングとして知られる周波数ポッピング拡散スペクトル法(FHSS)を用いて通信する。
【0039】
周波数ホッピング無線システムは、他の干渉信号および衝突を回避する利点を有する。更には、1つの周波数で連続送信されないシステムに対して規定の利点がある。チャンネルホッピング送信機は、連続送信時間後または干渉発生時に周波数を変更する。このようなシステムは、送信電力が高く、帯域内スプリアスの制限を緩和することができる。FCC規定は、送信機が周波数を変更する前に1つのチャンネル上の伝送時刻を400ミリ秒(チャネル帯域幅によって10〜20秒間の平均)に制限している。送信を再開するためにチャンネルを変更するときには、最小の周波数ステップが存在する。25〜49個の周波数チャンネルが存在する場合、FCC規定は24dBmの実効輻射電力を許容し、スプリアスは−20dBcであり、調波は−41.2dBcである必要がある。50個以上のチャンネルで、FCC規定では、最大30dBmの実効輻射電力を許容している。
【0040】
一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112は、FHSSを用いて通信し、異なるチャンネル上にセンサユニット102とリピータユニット110が常に存在するように、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112の周波数ホッピングは同期しない。そのようなシステムでは、ベースユニット112は、センサユニット102よりむしろリピータユニット110と同期したホップ周波数を用いてセンサユニット102と通信する。リピータユニット110はセンサユニット102と同期したホップ周波数を用いてデータをセンサユニットに送信する。主にそのようなシステムは、ベースユニット112、PMU125およびリピータユニット110による送信衝突を回避する。
【0041】
一実施形態では、センサユニット102〜106はすべてFHSSを用い、センサユニット102〜106は同期しない。したがっていかなる場合においても、センサユニット102〜106のうち2つ以上は同一周波数で送信されることはない。このように、主に衝突は回避される。一実施形態では、システム100は、衝突を検出しないが許容する。衝突が発生した場合、センサユニットは、センサデータを次に送信するときに効率的に衝突によって失われたデータを再送される。センサユニット102〜106およびリピータユニット110〜111が非同期モードで動作すると、衝突を引き起こすユニットは異なるチャンネルへ移動するため、2番目の衝突する可能性はほとんどない。一実施形態では、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125およびベースユニット112は同一ホッピング速度を用いる。一実施形態、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125およびベースユニット112は、チャンネルホッピングを制御するために同一の擬似ランダムアルゴリズムを用いるが、異なる開始シードを有する。一実施形態では、ホップアルゴリズムの開始シードは、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125またはベースユニット112のIDから計算される。
【0042】
他の実施形態では、ベースユニットは、センサユニット102およびリピータユニット110宛の通信パケットを送信することによって通信し、リピータユニット110に送信されるパケットはセンサユニット102のアドレスを含む。リピータユニット102は、そのパケットからセンサユニット102のアドレスを抽出し、センサユニット102宛のパケットを作成して送信する。
【0043】
一実施形態では、リピータユニット110は、センサとベースユニット112の間で双方向通信できるように構成される。一実施形態では、リピータユニット110は、ベースユニット112から指示を受信するように構成される。したがって、例えばベースユニット112は、1つ以上のセンサへのコマンド送信、待機モードへの移行、「ウェイクアップ」、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告をリピータに指示することができる。
【0044】
ベースユニット112は、多くのセンサユニットから直接またはリピータ110〜111を通して測定センサデータを受信するように構成される。また、ベースユニット112は、リピータユニット110〜111および/またはセンサユニット102〜106にコマンドを送信する。一実施形態では、ベースユニット112はCD−ROMから実行されるディスクレスコンピュータ113と通信する。緊急状態(例えば、火災または過剰の煙、温度、水など)を示すベースユニット112がセンサユニット102〜106からデータを受信すると、コンピュータ113は、責任者120への通知を試みる。
【0045】
一実施形態では、コンピュータ113は、各センサユニット102〜106にコマンドを送信して自己診断を実行して結果を報告することによって、定期メンテナンスを自動的に実行する。コンピュータ113は、そのような診断結果を収集して記録する。一実施形態では、コンピュータ113は「ウェイクアップ」中の待ち時間を認識する各センサユニット102〜106に指示を送信する。一実施形態では、コンピュータ113は異なるウェイクアップ間隔の異なるセンサに対し、センサユニットの状態、電力の状態、位置などに基づいてスケジューリングする。一実施形態では、コンピュータ113は、センサユニット(例えば、煙および/または温度センサを有し、湿度センサまたは水分センサに比較的多くチェックされるべきデータを生成するセンサユニット)によって収集されたデータの種類および緊急度に基づいて異なるセンサユニット102〜106に対して異なるウェイクアップ間隔をスケジューリングする。一実施形態では、ベースユニットは、故障したリピータの周囲のリピータにセンサ情報をルーティングする指示を送信する。
【0046】
一実施形態では、コンピュータ113は、修理またはメンテナンスを必要とするセンサユニット102〜106を保守者に通知する表示を実施する。一実施形態では、コンピュータ113は、各センサのIDに応じた各センサの状態、および/または位置を示すリストを保持する。
【0047】
一実施形態では、センサユニット102〜106および/またはリピータユニット110〜111は、受信した無線信号の信号強度を測定する。例えば、センサユニット102は、リピータユニット110から受信した信号の信号強度を測定し、リピータユニット110は、センサユニット102および/またはベースユニット112から受信した信号の信号強度を測定する。センサユニット102〜106および/またはリピータユニット110〜111は、そのような信号強度の測定値をコンピュータ113に報告する。コンピュータ113は、センサシステム100の状態とロバスト性を確実にするために信号強度の測定値を評価する。一実施形態では、コンピュータ113は、センサシステム100の無線通信トラフィックを別ルートで送信するために信号強度の情報を用いる。したがって、例えば、リピータユニット110がオフラインに移行するか、あるいはセンサユニット102との通信が困難である場合、コンピュータ113は、センサユニット102のIDをリピータユニット111のデータベースに追加するようにリピータユニット111に指示を送信することができる。同様に、リピータユニット110に指示を送信してセンサユニット102のIDを削除することができる。これにより、ルータユニット110の代わりにルータユニット111を通してセンサユニット102へトラフィックをルーティングする。
【0048】
一実施形態では、PMU125はセンサシステム100と通信する。PMU125が様々なセンサシステムと通信できることが当業者によって理解される。PMU125に関する記載は、その内容を説明することを意図するのであって、制限することを意図しない。一実施形態では、監視コンピュータ113は、管理者120に情報を伝えるPMU125に必要なあらゆる通信する。監視コンピュータ113は、ベースユニット112または他のあらゆる通信チャネルを通して通信してもよい。任意に、センサユニットおよびリピータユニットはPMU1と直接通信してもよい。
【0049】
一実施形態では、1つ以上のPMUは、監視コンピュータ113と同時に通信してもよい。PMU125は、特定PMUのみがシステムと通信できるように個別に構成してもよく、複数のシステム通信するように構成してもよい。また、PMU125は、ユーザを特定するように構成してもよい。センサシステムは、異なるアクセスレベルを許容するように、様々な許可レベルを様々なユーザに与えてもよい。
【0050】
一実施形態では、PMU125は、センサユニット、リピータユニットまたはベースユニット112と通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、PMU125は周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、PMU125は、他のPMUとPMU125を区別するアドレスまたは識別(ID)コードを有する。PMU125は、ベース112、センサユニットまたはリピータユニットでPMU125からの送信を特定できるように、送信通信パケットにIDを付与してもよい。
【0051】
一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMU125は、FHSSを用いて通信し、異なるチャンネル上にセンサユニットとリピータユニットが常に存在するように、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMU125の周波数ホッピングは同期しない。そのようなシステムでは、ベースユニット112またはPMU125は、センサユニットよりむしろリピータユニットと同期したホップ周波数を用いてセンサユニットと通信する。リピータユニットはセンサユニットと同期したホップ周波数を用いてデータをセンサユニットに送信する。主にそのようなシステムは、ベースユニット112、PMU125およびリピータユニットによる送信衝突を回避する。
【0052】
一実施形態では、センサは900MHz帯域のリピータユニット、ベース112またはPMU125と通信する。この帯域では、通常、建築構造内とその周囲で見られる壁や他の障害物を通す良好な通信が得られる。一実施形態では、センサユニットは900MHz以外の帯域でリピータユニット、ベース112またはPMU125と通信する。一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベース112および/またはPMU125は、無線周波チャンネル上で送信する前または送信を開始する前にそのチャンネルをリスニングする。チャンネルが(例えば別のリピータユニット、携帯電話などの別の装置などによって)使用中である場合、センサユニット、リピータ、ベースユニット112および/またはPMU125は異なるチャンネルに変更する。一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベースユニット112および/またはPMU125は、無線周波チャンネルの干渉をリスニングし、アルゴリズムを用いて干渉を回避する送信のために次のチャンネルを選択することによって周波数ホッピングを調整する。したがって、例えば一実施形態では、PMU125は、PMU125が通信する場合、閉塞しているか、使用中かあるいは輻輳しているチャネルを回避するために送信前にそのチャンネルをチェック(例えばリスニング)する。
【0053】
図2は、センサユニットのブロック図である。センサユニット102では、コントローラ202に1つ以上のセンサ201とトランシーバ203を対して備える。通常、コントローラ202は、センサ201とトランシーバ202に電力、データおよび制御情報を提供する。コントローラ202に対して電源206を備える。また、コントローラ202に対して任意のタンパセンサ205を備える。コントローラ202に対してリセット装置(例えば、スイッチ)208を備える。一実施形態では、任意のオーディオ出力装置209を備える。一実施形態では、センサ201は、比較的容易に取り替えることができるプラグインモジュールとして構成される。一実施形態では、コントローラ202に対して温度センサ220を備える。一実施形態では、温度センサ220は、周囲温度を測定するように構成される。
【0054】
一実施形態では、トランシーバ203はTexas Instruments社製のTRF6901トランシーバチップに基づく。一実施形態では、コントローラ202は従来のプログラマブルマイクロコントローラーである。一実施形態では、コントローラ202は、例えば、Xilinx社から提供されるフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)に基づく。一実施形態では、センサ201は煙チャンバを有する光電気煙センサを含む。一実施形態では、センサ201はサーミスタを含む。一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。一実施形態では、センサ201は、例えば、水位センサ、水温センサ、一酸化炭素センサ、水分センサ、水流センサ、天然ガスセンサ、プロパンセンサなどを含む。
【0055】
コントローラ202はセンサ201からセンサデータを受信する。いくつかのセンサ201がデジタルデータを生成する。しかしながら、多くの種類のセンサ201では、センサデータはアナログデータである。アナログセンサデータは、コントローラ202によってディジタルフォーマットに変換される。一実施形態では、コントローラは、センサ201から受信したデータを評価し、そのデータをベースユニット112に送信するかどうかを判断する。一般に、センサユニット102は、正常範囲以下のデータを送信しないことによって電力を節約する。一実施形態では、コントローラ202は、閾値(例えば高閾値、低閾値または高低閾値)とデータ値を比較することによってセンサデータを評価する。閾値が範囲外(例えば、高閾値以上、低閾値以下、閾値内部範囲外または閾値外部範囲内)である場合、データは異常であるとみなされ、ベースユニット112に送信される。一実施形態では、データ閾値はコントローラ202にプログラミングされる。一実施形態では、データ閾値は、ベースユニット112によってコントローラ202に指示を送信することによってプログラミングされる。一実施形態では、コントローラ202は、コンピュータ113から命令されると、センサデータを取得してそのデータを送信する。
【0056】
一実施形態では、タンパセンサ205は、センサユニット102の取り外しや不正操作を検出するスイッチとして構成される。
【0057】
図3は、リピータユニット110のブロック図である。リピータユニット110では、コントローラ303に対して第1のトランシーバ302および第2のトランシーバ304を備える。通常、コントローラ303は、電力、データ、および制御情報をトランシーバ302、304に供給する。コントローラ303に対して電源306を備える。また、コントローラ303に対して任意のタンパセンサ(図示しない)を備える。
【0058】
コントローラ303は、ベースユニット112にセンサデータをリレーすると、第1のトランシーバ302からデータを受信して、第2のトランシーバ304にデータを供給する。コントローラ303は、ベースユニット112からセンサユニットに指示をリレーすると、第2のトランシーバ304からデータを受信して、第1のトランシーバ302にデータを供給する。一実施形態では、コントローラ303は、コントローラ303がデータ受信を待たない間、トランシーバ302、304の電源を切ることによって電力を節約する。また、コントローラ303は、電源306を監視し、例えば、自己診断情報および/または電源306の状態に関する情報などの状態情報をベースユニット112に提供する。一実施形態では、コントローラ303は、一定の間隔でベースユニット112に状態情報を送信する。一実施形態では、コントローラ303は、ベースユニット112から要求されるとベースユニット112に状態情報を送信する。一実施形態では、コントローラ303は、障害状態(例えば低バッテリ)が検出されると、ベースユニット112に状態情報を送信する。
【0059】
一実施形態では、コントローラ303は、無線センサユニット102の識別コードのテーブルまたはリストを含む。リピータ303は、リストにあるセンサユニット102から受信または送信されたパケットを転送する。一実施形態では、リピータ110は、コンピュータ113からセンサユニットのリストエントリを受信する。一実施形態では、コントローラ303は、センサユニットのテーブルにあるセンサユニット102からの送信されるタイミングを判断し、リストのトランシーバから送信されない間はリピータ110(例えばトランシーバ302、304)を低電力モードに設定する。一実施形態では、コントローラ303は、報告間隔を変更するコマンドがセンサユニットのリスト(テーブル)にあるセンサユニット102の1つに転送するとき、あるいは新規のセンサユニットがセンサユニットのリスト(テーブル)に追加されるときに低電力動作の回数を再計算する。
【0060】
図4は、ベースユニット112のブロック図である。ベースユニット112では、コントローラ403に対してトランシーバ402およびコンピュータインタフェース404を備える。通常、コントローラ303はトランシーバ402およびインタフェースにデータおよび制御情報を供給する。監視コンピュータ113のポートに対してインタフェース404を備える。インタフェース404は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などの標準コンピュータデータインタフェースであってよい。
【0061】
図5は、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMUによって用いられる通信パケット500の一実施形態を示す図である。パケット500は、プリアンブル部分501、アドレス(または、ID)部分502、データペイロード部分503および整合部分504を含む。一実施形態では、整合部分504はチェックサムを含む。一実施形態では、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111およびベースユニット112は、パケット500などのパケットを用いて通信する。一実施形態では、FHSSを用いてパケット500を送信する。
【0062】
一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット111、ベースユニット112およびPMU125の間を移動するデータパケットは暗号化される。一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット111、ベースユニット112、PMU125の間を移動するデータパケットは暗号化され、センサユニット102、リピータユニットおよび/またはベースユニット112がパケットの真正性を確認できるように、認証コードをデータパケットに与える。
【0063】
一実施形態では、アドレス部502は第1のコードと第2のコードを含む。一実施形態では、リピータ111は、パケットを転送するべきであるかどうか判断するために第1のコードをチェックするのみである。したがって、第1のコードを例えば建物(または複合建物)コードとして、第2のコードをサブコード(例えばアパートコード、領域コードなど)として解釈することができる。これによって、転送用に第1のコードを用いるリピータは、指定された(例えば、リピータの建物または複合建物に対応する)第1のコードを有するパケットを転送する。その結果、建物内のセンサ群が通常同一第1のコードを有するにもかかわらず異なる第2のコードをすべて有するため、センサユニット102のリストをリピータにプログラミングする必要性が軽減される。したがって、そのように構成されたリピータは、建物または複合建物内のあらゆるリピータにパケットを転送するために第1のコードを知る必要があるのみである。しかしながらこれによって、同一の建物内の2つのリピータが同一のセンサユニット102にパケットを転送する可能性が高くなる。一実施形態では、各リピータは、パケットを転送する前にプログラミングされた遅延時間待つ。その結果、(センサユニットからベースユニットへのパケットの場合)ベースユニットでパケット衝突の可能性を減少させ、センサユニット(センサユニットパケットへのベースユニットの症例における)でのパケット衝突の可能性を減少させる。一実施形態では、各リピータに遅延時間がプログラミングされる。一実施形態では、工場または設置時にリピータユニットに遅延時間があらかじめプログラミングされる。一実施形態では、ベースユニット112によって各リピータに遅延時間がプログラミングされる。一実施形態では、リピータは無作為遅延時間を選択する。一実施形態では、リピータは各転送パケットに対して無作為に遅延時間を選択する。一実施形態では、第1のコードは少なくとも6桁である。一実施形態では、第2のコードは少なくとも5桁である。
【0064】
一実施形態では、第1のコードと第2のコードは、工場で各センサユニットにプログラミングされる。一実施形態では、第1のコードと第2のコードは、センサユニットを設置するときにプログラミングされる。一実施形態では、ベースユニット112は、センサユニットの第1のコードおよび/または第2のコードを再度プログラミングしてもよい。
【0065】
一実施形態では、さらに異なる周波数チャンネルへの送信を開始するように各リピータユニット111を構成することによって衝突を回避する。したがって、2つのリピータが同時に送信開始を試みると、異なるチャンネル(周波数)に対して送信を開始するので、リピータは互いを干渉しなくなる。
【0066】
図6は、比較的連続した監視を実施するセンサユニット102の動作の一実施形態を示すフローチャートである。図6では、電源ONブロック601の次に初期化ブロック602が続く。初期化後に、センサユニット102はブロック603の障害状態(例えば、タンパセンサの起動、低バッテリ、内部故障など)がないかどうかをチェックする。判断ブロック604は故障状態をチェックする。故障が発生した場合、ブロック605への処理が進み、故障情報をリピータ110に送信する(その後、処理はブロック612に進む)。故障が発生していない場合、処理はブロック606に進む。ブロック606では、センサユニット102はセンサ201からセンサデータを取得する。次に、ブロック607でセンサデータを評価する。センサデータが異常である場合、処理はセンサデータをリピータ110に送信する送信ブロック609に進む(その後、処理はブロック612に進む)。センサデータが異常でない場合、処理はタイムアウト判断ブロック610に進む。タイムアウト時間が経過していない場合、処理は故障チェックブロック603に戻る。タイムアウト時間が経過した場合、処理は、正常状態情報をリピータ110に状態送信ブロック611に進む。一実施形態では、通常送信される正常状態情報は、センサユニット102が動作していることを示す簡単な「ピング」に類似している。ブロック611の後、処理は、センサユニット102が監視コンピュータ113から指示を瞬時にリスニングするブロック612に進む。センサユニット102は指示を受信すると指示を実行する。指示を受信していない場合は、処理を状態チェックブロック603に戻す。一実施形態では、通常トランシーバ203の電源は切られる。コントローラ202は、ブロック605、609、611および612の実行中にトランシーバ203の電源を入れる。監視コンピュータ113は、ブロック607で用いられたデータを評価するために用いたパラメータ、ブロック612で用いたリスニング時間などを変更するように、センサユニット102に指示を送信してもよい。
【0067】
例えば図6に示す比較的連続した監視は、比較的優先度の高いデータ(例えば、煙、火災、一酸化炭素、可燃性ガスなど)を探知するセンサユニットにとって適切である。一方、比較的優先度の低いデータ(例えば湿度、湿気、水の使用など)を探知するセンサには、定期監視を用いてもよい。図7は、定期監視を実施するセンサユニット102の動作の一実施形態を示すフローチャートである。図7では、電源ONブロック701の次に初期化ブロック702が続く。初期化後、センサユニット102は低電力スリープモードに移行する。スリープモード中に故障が発生(例えばタンパセンサが起動)した場合、処理はウェイクアップブロック704に次いで故障送信ブロック705に進む。特定スリープ時間が経過した場合、かつ故障がスリープの時間全く発生しない場合、処理はセンサユニット102がセンサ201からセンサデータを取得するブロック706に進む。次に、レポートブロック707でセンサデータを監視コンピュータ113に送信する。報告後、センサユニット102は、センサユニット102が比較的短時間で監視コンピュータ708から指示をリスニングするリスニングブロック708に進む。センサユニット102は指示を受信すると指示を実行する。指示を受信していない場合は、処理はスリープブロック703に戻る。一実施形態では、通常センサ201およびトランシーバ203の電源は切られる。コントローラ202は、ブロック706実行中にセンサ201の電源を入れる。コントローラ202は、ブロック705、707および708の実行中にトランシーバ203の電源を入れる。監視コンピュータ113は、ブロック703で用いたスリープ時間を変更するようにセンサユニット102に指示を送信してもよい。
【0068】
一実施形態では、センサユニットは、ハンドシェイク応答を受信するまでセンサデータを送信する。このようにして、センサユニット102は、送信後(例えば、判断ブロック613または709の後)に指示や応答を受信しないでスリープするよりむしろデータを再送して応答を待つ。センサユニット102は、応答を受信するまでデータを送信して応答を待ち続けている。一実施形態では、センサユニットはリピータユニット111から応答を受信し、リピータユニット11はデータがベースユニット112に転送されるのを確実にする。一実施形態では、リピータユニット111は、応答を生成しないが、ベースユニット112からセンサユニット102へ応答を転送する。センサユニット102の双方向通信能力によって、ベースユニット112はセンサユニット102の動作を制御でき、センサユニット102とベースユニット112とのロバスト性のあるハンドシェイク通信能力を備える。
【0069】
一実施形態におけるセンサユニット102(例えば図6、7のフローチャートまたは他のモード)の正常な動作モードにかかわらず、監視コンピュータ113は、センサがセンサ読取値を繰り返し取得してその読取値を監視コンピュータ113に送信する比較的連続したモードで動作するように、センサユニット102に指示してもよい。例えばセンサユニット102(または付近のセンサユニット)が潜在的に危険な状態(例えば、煙、急速な温度上昇など)を検出したときに、そのようなモードを使用できると考えられる。
【0070】
図8は、漏水を検出するために用いられるセンサシステムを示す図である。一実施形態では、センサユニット102は、水位センサ803および/または水温センサ804を含む。水位センサ803および/または水温センサ804は、例えば湯沸かし器801からの漏出を検出するために湯沸かし器801の下のトレーに設置される。これにより、漏出湯沸かし器からの水害を防ぐ。また、一実施形態では、温度を測定するために、湯沸かし器付近に温度センサを備える。また、例えばシンクの下、床サンプ内などに水位センサを設置してもよい。一実施形態では、センサユニット102(または監視コンピュータ113)によって、漏水の重度は、水位上昇率を測定することによって確実となる。また、湯タンク801の近くに設置すると、水の温度を測定することによって、漏水の重度を少なくとも部分的に確実にすることができる。一実施形態では、第1の水流センサは湯タンク801に対して入水路に設置され、第2の水流センサはその湯タンクに対して出水路に設置される。2つのセンサを流れる水流の差を観測することによって、タンクの漏水を検出することができる。
【0071】
一実施形態では、監視システム100が漏水を検知したときに湯沸かし器への水供給を遮断できるように、遠隔遮断弁810を備える。一実施形態では、遮断弁はセンサユニット102によって制御される。一実施形態では、センサユニット102は、ヒーター801への給水を止めるようにベースユニット112から指示を受信する。一実施形態では、責任者120は、水遮断指示をセンサユニット102に送信するように監視コンピュータ113に指示する監視コンピュータ113に指示を送信する。同様に、一実施形態では、センサユニット102は、危険な状態(例えば、ガスもれ、一酸化炭素など)を検出すると、湯沸かし器801および/または炉(図示せず)へのガス供給を止めるようにガス遮断弁811を制御する。一実施形態では、センサユニット102に対してガス検知器812を備える。一実施形態では、ガス検知器812は一酸化炭素を測定する。一実施形態では、ガス検知器812は、例えば天然ガスまたはプロパンなどの可燃性ガスを測定する。
【0072】
一実施形態では、スタック温度を測定するために、任意の温度センサ818を備える。センサユニット102は、温度センサ818からのデータを用いて、例えばスタック温度超過などの状態を報告する。スタック温度の超過は、湯沸かし器818内の不十分な熱伝達(これによる効率の悪さ)を示す場合がある。
【0073】
一実施形態では、湯沸かし器810内の温度を測定するために、任意の温度センサ819を備える。センサユニット102は、温度センサ819からのデータを用いて、例えば湯沸かし器810内の水温の上下限超過などの状態を報告する。
【0074】
一実施形態では、電気温水器の発熱体820に供給される電流を測定するために、任意の電流プローブ821を備える。センサユニット102は、電流プローブ821からデータを用いて、例えば電流なし(焼失した発熱体820を示す)などの状態を報告する。過電流状態は、発熱体820が鉱質で覆われる場合があることを示し、その発熱体を取り替えまたはきれいにする必要がある。監視システムは、湯沸かし器に供給される電流を測定することによって、湯沸かし器に供給されるエネルギー量を測定してもよい。これにより、湯の費用を抑え、湯沸かし器の効率を得ることができる。
【0075】
一実施形態では、センサ803は水分センサを含む。センサユニット102は、水分センサからのデータを用いて、例えば漏水、過剰な結露などを示す過剰な湿気などの水分状態を報告する。
【0076】
一実施形態では、センサユニット102が空調装置付近に位置する水分センサ(センサ803など)に対して備えられる。センサユニット102は、水分センサからのデータを用いて、例えば漏水、過剰な結露などを示す過剰な湿気などの水分状態を報告する。
【0077】
一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。水分センサは、シンクまたはトイレ(配管漏水を検出)または屋根裏(屋根漏水を検出)に設置されてもよい。
【0078】
構造内の過剰な湿気は、菌、カビおよび菌類(本明細書では菌類と称す)の増加による腐敗などの深刻な問題の原因となる。一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。湿度センサは、過剰な湿度(漏水、結露などによる)を検出するために、シンクの下、屋根裏などに設置されてもよい。一実施形態では、監視コンピュータ113は、湿度が過剰な領域を検出するために、様々なセンサユニットから収集した湿度測定値を比較する。したがって、例えば、監視コンピュータ113は、第2の屋根裏領域の第2のセンサユニット102からの湿度読取値と、第1の屋根裏領域の第1のセンサユニット102からの湿度読取値を比較することができる。例えば、監視コンピュータは、基準湿度読取値を設定するために多くの屋根裏領域から湿度読取値を収集して、1つ以上のユニットが過剰な湿度を測定したかどうかを判断するために、様々なセンサユニットからの特定の湿度読取値を比較する。監視コンピュータ113は、保守者による詳細調査のために湿度が過剰である領域にフラグを立てる場合がある。一実施形態では、監視コンピュータ113は、様々なセンサユニットの湿度読取値の履歴を維持し、保守者が調査するために湿度が予想以上の増加を示す領域にフラグを立てる。
【0079】
一実施形態では、監視システム100は、第1の湿度データを生成するために第1の建物領域に位置する第1の温度センサと、第2の湿度データを生成するために第2の建物領域に位置する第2の温度センサを用いることによって、菌類(例えば、菌、カビ、菌類など)が増殖しそうな状態を検出する。建物領域は、例えばシンク排水管近くの領域、衛生器具、配管、屋根裏領域、外側の壁、船底などの領域であってよい。
【0080】
監視ステーション113は、第1の温度センサと第2の温度センサから湿度読取値を収集して第1の湿度データと第2の湿度データを比較することによって、菌類が増加する状態を示す。一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を一定量超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を一定率超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。
【0081】
一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度履歴を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度履歴を一定量特定時間超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。一実施形態に、監視ステーション113は、一定時間複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度履歴を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を特定時間一定率超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。
【0082】
一実施形態では、センサユニット102は、湿度データが閾値チェックに失敗したと判断すると湿度データを送信する。一実施形態では、閾値テスト用の湿度閾値は、監視ステーション113によってセンサユニット102に提供される。一実施形態では、閾値テスト用の湿度閾値は、監視ステーションによって監視ステーションに設定された基準湿度から計算される。一実施形態では、基準湿度は、多くの湿度センサからの湿度読取値の平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、多くの湿度センサからの湿度読取値の時間平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、湿度センサからの湿度読取値の時間平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、最大湿度読取値と多くの湿度読取値の平均のうち少ない方として少なくとも一部計算される。
【0083】
一実施形態では、センサユニット102は、監視ステーション113による照会に応答して湿度読取値を報告する。一実施形態では、センサユニット102は、一定間隔で湿度読取値を報告する。一実施形態では、監視ステーション113は、センサユニット102に湿度間隔を提供する。
【0084】
一実施形態では、菌類増殖状態の計算は、1つ以上の湿度センサからの湿度読取値と、基準(または参照)湿度を比較する。一実施形態では、その比較は、湿度読取値と基準値の割合(例えば通常100%以上の割合)との比較に基づく。一実施形態では、その比較は、湿度読取値と参照湿度上の指定デルタ値との比較に基づく。一実施形態では、菌類増殖状態である可能性の計算は、菌類増殖状態が長いほど菌類増殖の確率が高くなるように、湿度読取値の時刻歴に基づく。一実施形態では、一定時間の比較的高い湿度読取値は、短時間の比較的高い湿度読取値よりも菌類増殖の確率が高いことを示す。一実施形態では、基準湿度または参照湿度と比較して湿度が比較的急に増加した場合は、漏水の可能性があるとして監視ステーション113によって報告される。湿度読取値が比較的高い状態で継続する場合、監視ステーション113によって漏水している可能性がある、および/または菌類増殖または水害が発生している可能性がある領域として報告される。
【0085】
菌類の増殖に比較的適した温度によって菌類が増殖する確率が高くなる。また、一実施形態では、建物領域の温度測定には、菌類増殖確率計算が用いられる。一実施形態では、菌類増殖確率の閾値は、菌類増殖に比較的適した温度が菌類増殖に比較的適さない温度より比較的低い閾値となるように、温度関数として少なくとも一部が計算される。一実施形態では、菌類増殖確率計算は、菌類増殖に比較的適した温度が菌類増殖に比較的適さない温度より比較的高い確率を示すように、少なくとも一部が温度に依存する。したがって一実施形態では、菌類増殖に適した温度に対する参照湿度上の最大湿度および/または最小閾値は、菌類増殖に比較的適さない温度に対する参照湿度上の最大湿度および/または最小閾値より比較的低い。
【0086】
一実施形態では、センサユニット102に対して水流量センサを備える。センサユニット102は、水量センサから水流量データを取得して監視コンピュータ113に供給する。次に、監視コンピュータ113は水使用量を計算してもよい。さらに、監視コンピュータは、例えば水流がほとんどもしくは全くないときに水流を探知することによって漏水を監視してもよい。このようにして例えば、監視コンピュータは、一晩水の使用量を検出した場合、漏水発生の可能性示す警報することができる。
【0087】
一実施形態では、水流量センサを含むセンサ201がセンサユニット102に対して備えられる。センサユニット102は、水量センサから水流量データを取得して水流量データを監視コンピュータ113に提供する。次に、監視コンピュータ113は水使用量を計算してもよい。さらに、監視コンピュータは、例えば水流がほとんどもしくは全くないときに水流を探知することによって漏水を監視してもよい。このようにして例えば、監視コンピュータは、一晩水の使用量を検出した場合、漏水発生の可能性示す警報することができる。
【0088】
一実施形態では、消火器タンパを含むセンサ201がセンサユニット102に対して備えられる。消火器タンパセンサは、消火器の不正操作または使用を報告する。一実施形態では、消火器タンパセンサは、消火器が取付位置から取り外されたこと、消火器格納庫が開放していることおよび/または消火器の安全錠は取り外されたことを報告する。
【0089】
一実施形態では、センサユニット102は閾値を計算する調整可能な閾値を有するセンサとして構成される。一実施形態では、閾値は、多くのセンサ測定値の平均として計算される。一実施形態では、平均値は比較的長時間の平均である。一実施形態では、平均は、平均法で用いられる最新のセンサ読取値が、最新でないセンサ読取値とは異なるように加重される時間加重平均である。一実施形態では、最新なセンサ読取値には、最新でないセンサ読取値より比較的軽く加重される。一実施形態では、最新なセンサ読取値には、最新でないセンサ読取値より比較的重く加重される。平均は、閾値を設定するために用いられる。センサは、閾値以上の値を読み取ると注意状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が特定時間閾値を超えると、注意状態を示す。一実施形態では、センサ読取値が統計数(例えば、3回のうち2回、5回のうち3回、10回のうち7回など)が閾値を超えると、センサは注意状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が閾値よりどれくらい超えているか、およびセンサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに基づいて様々なレベルの警報(例えば、警告、警戒、警報)を示す。
【0090】
一実施形態では、センサユニット102は、センサ読取値が閾値をどれくらい超過したかと、センサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに応じて注意度を計算する。例えば説明目的のため、読取値のレベルを低、中、高として上昇率を定量化してもよい。次に、センサ読取値レベルと上昇率の組合せを表(例えば表1)に示してもよい。表1は例として説明目的で提供され、その内容を限定しない。
【表1】
【0091】
当業者によれば、注意レベルNが式N=f(t、v、r)として表現できることが認識される。式中、tは閾値であり、vはセンサ読取値であり、rはセンサ読取値の上昇率である。一実施形態では、センサ読取値vおよび/または上昇率rは、センサ読取値のノイズ効果を減少させるためにローパスフィルタされる。一実施形態では、閾値は、比較的低い遮断周波数のフィルタを用いてセンサ読取値vをローパスフィルタによって計算される。比較的低い遮断周波数のフィルタによって、比較的長期の平均効果が得られる。一実施形態では、センサ読取値と上昇率に対して別の閾値を計算する。
【0092】
一実施形態では、センサユニット102の電源が入ると、較正処理時間が得られる。較正時間、センサ201からのセンサデータ値は、閾値を計算するために用いられるが、較正時間が完了するまでセンサは注意、警告、警報などの計算を実施しない。一実施形態では、センサユニット102が較正時間、注意、警告、および警報を計算するために固定された(例えば、あらかじめプログラミングされた)閾値を用い、較正時間終了時に調整可能な閾値を用いる。
【0093】
一実施形態では、センサユニット102は、調整可能な閾値が調整可能な閾値の最大値を超えているとき、センサ201の故障が発生したと判断する。一実施形態では、センサユニット102は、調整可能な閾値が調整可能な閾値の最小値を下回るとき、センサ201の故障が発生したと判断する。センサユニット102は、そのようなセンサ201の故障をベースユニット112に報告してもよい。
【0094】
一実施形態では、センサユニット102は、センサ201から多くのセンサデータ読取値を取得し、重みベクトルを用いて閾値を加重平均として計算する。重みベクトルは、いくつかのセンサデータ読取値に他のセンサデータ読取値より重く加重する。
【0095】
一実施形態では、センサユニット102は、センサユニット201から多くのセンサデータ読取値を取得し、センサデータ読取値をフィルタにかけ、フィルタされたセンサデータ読取値から閾値を計算する。一実施形態では、センサユニットはローパスフィルタを適用する。一実施形態では、センサユニット201は、センサデータ読取値から不要成分を取り除くカルマンフィルタを用いる。一実施形態では、センサユニット201は「外れ値」(例えば、標準の値よりかけ離れた値)であるセンサデータ読取値を破棄する。このように、センサユニット102はセンサデータにノイズがあっても閾値を計算することができる。
【0096】
一実施形態では、センサユニット102は、閾値が急速に変化すると注意状態(例えば注意、警告、警報)を示す。一実施形態では、センサユニット102は、閾値が所定の最大値を超えると注意状態(例えば、注意、警告、警報)を示す。一実施形態では、センサユニット102は、閾値が所定の最小値を下回ると注意状態(例えば、注意、警告、警報)を示す。
【0097】
一実施形態では、センサユニット102は、閾値センサ201の1つ以上の動作パラメータを調整する。例えば、煙センサを例にとると、センサユニット201は、閾値によって光学式煙センサが低電力で動作できること(例えば、環境光が少ない状態、センサが清潔である、大気中の粒子が少ないなど)を示すとき、光学式煙センサのLEDが動作するために用いられる電力を減少させることができる。センサユニット201は、閾値によって光学式煙センサが高電力で動作する必要があること(例えば、環境光が多い状態、センサが汚染されている、大気中の粒子が多いなど)を示すとき、光学式煙センサのLEDの動作するために用いられる電力を増加させることができる。
【0098】
一実施形態では、図2に示すように任意に冷暖房空調設備(HVAC)システム350からセンサユニット102に出力する。一実施形態では、任意にHVACシステム350から、図3に示すリピータ110および/または図4に示す監視システム113に出力する。このように、システム100はHVACシステムの運転を認識するようになる。HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、部屋の気流パターンは変化する。これにより、煙または他の物質(例えば可燃性ガス、有毒ガスなど)が同様に変化する。したがって、一実施形態では、閾値計算は、HVACシステムによって生じる気流エフェクトを考慮する。一実施形態では、センサユニット102(または監視システム113)が、センサ読取値に対するHVACシステムの影響を「学習」できるようにするために適応アルゴリズムを用いる。したがって、センサユニット102(または監視システム113)に応じて閾値を調整することができる。一実施形態では、HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、誤報を回避するために、閾値が一定時間にわたって変更(例えば上下)される。部屋の気流パターンがHVACの状態に対して再調整されるとき、必要なシステム感度に対して閾値を再設定してもよい。
【0099】
したがって、例えば一実施形態では、平均化フィルタまたはローパスフィルタの処理が、閾値を設定するために用いられる場合、HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、センサユニット102に対して感度が低くなるように閾値を一時的に設定する。これによって、平均化フィルタまたはローパスフィルタの処理によって新たな閾値をすることができる。新しい閾値が(指定された時間後に)設定されると、センサユニット102は新しい閾値に基づいて標準感度に戻る。
【0100】
一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は視野内の物体の温度を測定する赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は視野内の炎を検知する赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。
【0101】
一実施形態では、センサ201は画像センサとして構成される。一実施形態では、コントローラ202は、イメージングセンサからのイメージデータを処理することによって炎を検出するように構成される。
【0102】
図9は、PMUの一実施形態の実施例を示す図である。PMU125は電子部品(図示せず)を覆うPMUハウジング905を含む。スクリーン903はPMUケーシング905の前部に取り付けられる。また任意に、PMUケーシング905は、例えば、応答ボタン907、OKボタン909、診断チェック実行ボタン911、消防署へ通報ボタン913、テナントへ通報ボタン915、他者への警報ボタン917、電源ON/OFFボタン919、通話ボタン921などのPMUファンクションキーの他にカーソルコントローラ923および音量コントローラ925を有してもよい。
【0103】
スクリーン903は、カラーまたは白黒のものであってよい。スクリーン903は、暗いところで視認するためにバックライトを有してもよい。スクリーン903は、例えば、LCD、LED、カラーLCDなどの電子信号を表示するために用いられるあらゆるスクリーンであってよい。一実施形態では、スクリーン903は、タッチスクリーンディスプレイを使用することによって、1つまたはすべてのボタンを置き換えてもよい。一実施形態では、PMU125は、ボタンまたはボタンの代わりに音声認識を用いてもよい。一実施形態では、PMU125は、タッチスクリーンディスプレイ、ボタンおよび音声認識の組合せを用いてもよい。
【0104】
一実施形態では、PMUファンクションキーは、応答ボタン907、OKボタン909、診断チェック実行ボタン911、消防署へ通報ボタン913、テナントへ通報ボタン915、他者への警報ボタン917、電源ON/OFFボタン919、通話ボタン921を含んでもよい。また、PMUファンクションキーは建物または複合施設監視システム113で有用であると考えられる他のコントロールキーを含んでもよい。PMUファンクションキーは、PMUケーシング905上のあらゆる便利な位置に設置されてもよく、あらゆる色、形、大きさまたは材料のものであってもよい。また、PMUファンクションキーのうち1つのみを含む、あるいは全く含まないあらゆる組合せは、PMU125に組み込んでもよい。
【0105】
応答ボタン907は、ユーザが受信確認した監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125に指示する。OKボタン909は、ユーザが状態を調査し、その状態が誤報または解決されると判断した監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示する。消防署への通報ボタン913は、地元の消防署に通報して救助を求めるように監視コンピュータ113に指示する監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示する。また、一実施形態では、消防署への通報ボタン913は、固定電話または携帯電話をかけるように構成されるセカンダリトランシーバ1313によって消防署とユーザを直接接続するようにPMU125を指示してもよい。一実施形態では、消防署への通報ボタン913は、ユーザがPMU125のセカンダリトランシーバ1313を必要とせずに消防署と直接話すことができるように、消防署に通報してPMU125を消防署に接続するために監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示してもよい。この実施形態では、監視コンピュータ113は消防署との電話接続と無線周波送信またはPMU125からの他の種類の送信との間のリピータとして機能する。
【0106】
テナントへの通報ボタン915は、センサがそのユニットに居住者がいるかどうかを確認するために配置されるユニットのテナントまたは居住者に通報するように監視コンピュータ113に指示を送信するようにPMU125を指示してもよい。一実施形態では、テナントへの通報ボタン915は、トランシーバ1309を通してユニットの居住者に通報し、PMU125装置をテナントに直接接続するように監視コンピュータを指示する。一実施形態では、テナントへの通報ボタン915は、セカンダリトランシーバ1313を通してテナントに直接電話をするようにPMU125に指示する。これによって、PMUユーザが直接テナントと話すことができる。
【0107】
他者への通報ボタン917は、他の装置(例えば電話、携帯電話、ファックス、インターネットなど)によって他のPMUまたは他の管理者に連絡するように監視コンピュータ113に指示を送信するようにPMU125を指示してもよい。また、一実施形態では、他者への通報ボタンボタン917は、監視コンピュータが状況を説明するために接続する他者(例えば近くのアパート、他のPMUユーザ、他の装置を用いる管理者)にPMUユーザを接続するように監視コンピュータ113を指示してもよい。一実施形態では、他者への通報ボタンボタン917は、セカンダリトランシーバ1313を使用することによって他の管理者に直接通話するようにPMU125を指示してもよい。
【0108】
電源ON/OFFボタン919は、電源が切れたときにPMU125に電源ONするように、あるいはエネルギーを蓄えるために電源を切るように指示してもよい。通話ボタン921は、PMU125に組み入れ可能な無線システムに連動して動作する。通話ボタン919は、トランシーバ1309またはセカンダリトランシーバ1313に連動して動作してもよい。通話ボタン921は、マイクロホン1303から信号を受信するように構成された他のローカルトランシーバへの電気信号を送信するようにPMU125を指示する。
【0109】
カーソルコントローラボタン923は、監視コンピュータ113から送信されたメッセージ全体を通してナビゲートするためにスクリーン上のカーソルを上下左右に移動させるようにPMU125に指示してもよい。また、カーソルコントローラボタン923によって、ユーザに他の使用目的でスクリーン上のある情報を選択させてもよい。音量ボタン925は、PMU125のボリュームを調整するために用いてもよい。
【0110】
診断チェック実行ボタン911は、センサシステムの診断チェックを実行するように監視コンピュータ113にメッセージを送信するようにPMU125に指示する。診断チェックが終了すると、監視コンピュータ113は診断チェックの結果を含む通信をPMU125に送信する。
【0111】
一実施形態では、PMU125は、ユーザを特定するために、ユーザにパスワードまたはパスコード入力を要求する。このように、複数ユーザは同じPMUを使用することができる。また、任意に監視コンピュータ113は、1日中ユーザの移動を追跡し続けながらユーザが実施したことの記録を維持するために用いてもよい。一実施形態では、様々なタスクは、様々レベルのクリアランスを要求してもよい。例えば、PMU125を用いてセンサをプログラミングするために別々のパスワードまたはパスコードを要求してもよい。
【0112】
図9では特定のボタンを示すが、当業者であれば、他のボタンおよび/または一般的なキーパッドを備えることができることが認識される。一実施形態では、スクリーン903は提供されるメニューオプションに対して用いられ、カーソルコントローラ923はメニュー項目をナビゲートして選択するために用いられる。
【0113】
一実施形態では、PMU125は、様々なセンサの閾値および/またはセンサのセンサ読取値を読み取るために用いてもよい。実施形態では、PMU125は、センサ警報がPMU125に送信されると、センサ閾値およびセンサ読取値(および/またはセンサ読取値が閾値を超えた値)を表示する。一実施形態では、警報を送信するセンサの近くにあるセンサからの警報および読取値送信するセンサの近くにある他のセンサのマップを表示する。
【0114】
一実施形態では、PMU125のユーザは、センサを選択してセンサ閾値を変更してもよい。したがって、PMU125のユーザは、例えばセンサが誤報を発報している場合、センサの感度を減少させるようにセンサの閾値を調整することができる。あるいはまた、PMU125のユーザは、アパートの第1のセンサが警報を送信する場合、アパートまたは近くのアパートの他のセンサの閾値(例えば、感度を増加する)を変更するためにPMU125を用いることができる。
【0115】
一実施形態では、PMU125は、感度、閾値、バッテリ値、センサ読取値などを示すセンサシステムにセンサのマップ(例えば、地形図、カラーマップなど)を表示してもよい。これにより、センサシステムの全体像をユーザに提供する。
【0116】
図10〜12は、PMU125によって受信される通信の様々な実施形態の例を示す。図10は、警告メッセージの一実施形態を示す。警告メッセージは、PMU125のスクリーン1003に表示され、警報に関するあらゆる関連情報も含んでもよい。関連情報は、温度または煙の上昇率、アパート番号またはユニット番号、センサが設置されるアパートの部屋警報を示すセンサの数、居住者の電話番号、他者が通知されたかどうかおよび/または他者が受信確認したかどうかの他に状態の評価に関連する他のあらゆる更新情報も含んでもよい。
【0117】
図11は警告通信の一実施形態を示す。PMU125のスクリーン1103に警告メッセージを表示してもよい。警告メッセージは、バッテリの交換が必要であるという警告するセンサ、センサが不正操作されたという警告、冷暖房空調装置のメンテナンスが必要であるかあるいは特定の装置が適切に機能していないという警告、漏水が検出されたという警告または建物または複合施設の維持に関連する他のあらゆる情報などの情報を含んでもよい。
【0118】
図12は診断チェックが実行された通信を示す。PMU125のスクリーン1203に診断チェックを表示してもよい。診断チェック通信は各センサの動作状態、センサのメンテナンスが必要であるかどうか(例えばバッテリ交換を必要とするか、適切に機能しているか、あるいは修理または交換を必要とするか)などの情報を含んでもよい。また、診断チェックは、リピータ、冷暖房空調装置に関する情報の他に、建物または複合施設の維持に関連する他のあらゆるシステムに関する診断情報を含んでもよい。
【0119】
図10〜12を参照して、PMU125は、警報、警告、注意または他の通信を示してもよい。例えば一実施形態では、PMU125は緊急警告メッセージで、大きいビープ音、一連のビープ、ホーンまたはユーザの注意を引くように設計された他のあらゆる騒音を鳴動してもよい。一実施形態では、PMU125は、ユーザの注意を引くために振動するか、あるいは光を点滅してもよい。一実施形態では、PMU125は、「アパート33煙検出」などの聞きとれるメッセージを提供してもよい。例えば、別の種類の可聴音といった様々な方法で警告などの他の種類の通信を表してもよい。聴覚警報の音量は、状態の重度に応じて変更されてもよい。様々な色の光を点滅させてもよく、多くまたは少なく光を点滅させてもよい。さらに、状態の優先度に応じて、メッセージ表示の持続時間を長くしても、短くしてもよい。
【0120】
また、必要な情報を建物管理者に伝えるようにPMUスクリーン903に表示されるテキストを、適切に構成してもよい。例えば、スクリーンに表示された文言のいくつかまたはすべてを点滅させてもよい。キーワードを強調表示してもよい。例えば、主な情報を拡大、太字、様々な色で表示するか、またはPMUユーザの注意を引くように別の方法で構成してもよい。一実施形態では、スクリーンが小さすぎてメッセージの全てのテキストを同時に表示できない場合がある。そのような場合、メッセージ全体を通してスクロールするために、カーソルコントローラ923などのカーソルコントローラを用いてもよい。また、ユーザがメッセージの本文を見る前にテキストに沿って、あるいは受信されたメッセージの種類を示すスプラッシュスクリーンとしてスクリーンに図形を表示してもよい。一実施形態では、スクリーンにメッセージの全文を表示する前に、応答ボタン907などのファンクションキーを押すことをユーザに必要としてもよい。さらに、表示されるテキストまたは図形のあらゆる有利な変形をディスプレイに組み入れてもよい。
【0121】
図13は、PMU125のブロック図である。一実施形態では、PMU125はセンサシステムとコントローラ1311との通信用のトランシーバ1309を含む。通常、コントローラ1311は、トランシーバ1309に電力、データおよび制御情報を供給する。コントローラ1311に対して電源1315を備える。また任意に、コントローラ1311は、マイクロホン1303、ユーザ入力1305、センサプログラミングインタフェース1301、コンピュータインタフェース1321、位置検出装置1307または第2のトランシーバ1313からの電子信号を受信および/または送信してもよい。
【0122】
マイクロホン1303は、聴覚ノイズを受信し、聴覚ノイズを示す電子信号を送信するあらゆる種類のマイクロホンであってよい。ユーザ入力1305はコントローラ1311へ指示を通信するあらゆるボタンまたはユーザ入力装置を含んでもよい。コンピュータインタフェース1321は、PMU125とコンピュータシステム(例えば、監視コンピュータ113)との間の通信を提供するために用いられる。コンピュータインタフェース1321は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などの標準コンピュータデータインタフェースであってよい。位置検出装置1307はPMU125の位置および/または移動詳細を提供してもよい。位置検出装置1307は、例えば全地球測位システム(GPS)または移動を検出する加速度計などのあらゆる位置感知システムまたは動作感知システムであってよい。第2のトランシーバ1313をセカンダリ通信チャネルに対して備えてもよい。第2のトランシーバ1313は、例えば、無線イーサネット(登録商標)、携帯電話、またはブルートゥース(登録商標)などの公知のあらゆる通信ネットワークと通信してもよい。
【0123】
センサプログラミングインタフェース1301は、例えば、IDコード、位置コード、ソフトウェア更新などのセンサユニットからプログラミング情報を入力または読み出すために用られてもよい。一実施形態では、PMUプログラミングインタフェース1301は、センサシステム内の全てのセンサと同時に通信するように設計されてもよい。一実施形態では、センサプログラミングインタフェース1301は、PMU125がセンサ群から選択されたセンサと通信できるように設計されてもよい。例えば、センサインタフェース1301は、PMU125がセンサと通信するためにセンサの近くに位置するように設計されてもよい。これは、例えば赤外線(IR)送信機などの光通信を有するセンサプログラミングインタフェース1301を設計することによって、あるいは例えばセンサとの直接配線などの有線通信を有するセンサプログラミングインタフェース601によって達成することができる。
【0124】
図14は、PMU125とセンサシステムの通信を示す一実施形態のフローチャートである。PMU125との通信のセンサシステムの動作は、PMU125の電源が入るブロック1401で開始する。次にPMU125は、PMU125が初期化される(例えば監視コンピュータ113との通信を設定し、ソフトウェアをアップロードするなど)ブロック1403に進む。次に、PMU125は、監視コンピュータ113からのあらゆる通信をリスニングするブロック1405に進む。ブロック1407では、PMU125は情報を受信したかどうか判断する。PMU125は、情報を受信した場合、ブロック1409に進み、情報を受信していない場合はブロック1405に戻ってあらゆる通信をリスニングする。PMU125は、情報を受信すると、ブロック1409に進んでPMUは情報を処理する。
【0125】
判断ブロック1411では、PMU125は、情報が警報であるかどうか判断する。PMU125は、情報が警報である場合、判断ブロック1419に進み、情報が警報でない場合は、ブロック1413に進む。ブロック1413では、PMU125は異常状態通信または診断チェック通信を受信したかどうかを判断する。PMU125は、異常状態または診断チェックが存在する場合はブロック1421に進む。PMU125は、異常状態または診断チェックが存在しない場合、判断ブロック1415に進む。判断ブロック1415では、PMU125は、ユーザが指示を入力したかどうかを判断する。PMU125は、ユーザ入力指示が存在している場合、ブロック1417に進み、そうでない場合は、ブロック1405に戻って指示をリスニングする。ブロック1417では、PMU125は指示を実行するか、あるいは監視コンピュータ113に指示を返信する。
【0126】
ブロック1419に戻り、ブロック1419では、PMU125は警報を鳴動または表示し、応答を受信したかどうかを確認する判断ブロック1427に進む。応答を受信していない場合、PMU125は、タイムアウトが経過したかどうかを確認する判断ブロック1433に進む。タイムアウトが経過していない場合、PMU125は、警報を鳴動して応答を待つブロック1419に戻る。タイムアウトが経過した場合、PMU125は、監視コンピュータ113からの指示をリスニングするブロック1405に戻る。ブロック1405で応答を受信した場合、PMU125は、応答を送信するブロック1429に進み、ブロック1423に進む。
【0127】
ブロック1421に戻り、異常状態または診断状態を受信した場合、PMU125は、PMUスクリーン903上に異常状態または診断チェックのメッセージを表示して、ブロック1423に進む。ブロック1423では、PMU125は指示を待つ。判断ブロック1425では、PMU125は、指示を受信した場合、ブロック1417に進む。指示を受信していない場合、PMU125は、PMU自体の移動を監視するブロック1431に進む。移動がない場合、PMU125は、「移動がない」警報を監視コンピュータに送信するブロック1435に進み、ブロック1405に戻る。移動があった場合は、PMU125はブロック1423に戻り、指示を待つ。
【0128】
図15は、監視コンピュータ113による警報優先度別応答を示す図である。一実施形態では、様々な応答が様々な状態に割り当てられる。優先度は煙、ガス、水などのレベル、センサが合図している時間、煙、温度、ガス、水などの上昇率、センサが合図する数、または状態の優先度の評価において他のあらゆる有用な測定値に基づいてもよい。例えば、ブロック1501に示すように、優先度が低い状態が発生する場合、監視コンピュータ113は、状態情報をPMU125に送信し、PMU125の通信に対してそれ以上動作しない。ブロック1503に示すように優先度が中である状態では、監視コンピュータ113は、状態情報をPMU125に送信し正常応答および/または応答を待つ。監視コンピュータ113が正常応答または応答を受信しない場合、他のPMUに通信を試みるか、あるいは他のチャンネル(例えば電話、携帯電話、ファクシミリ、メールなど)から管理者への連絡を試みてもよい。監視コンピュータ113は、応答答を受信するもののPMU125から「移動がない」警報を受信した場合、他のPMUに通信を試みるか、あるいは他のチャンネルから管理者への連絡を試みてもよい。ブロック1505に示すように優先度が高い状態では、監視コンピュータ113は複数のPMUに情報を素早く送信してもよく、他のチャンネル(例えば、電話、携帯電話、ファクシミリ、メールなど)から管理者への連絡を試みてもよく、応答は比較的短時間で待ってもよく、直接消防署に連絡する前に応答してもよい。ブロック1507に示すように優先度が重大である状態では、監視コンピュータは、消防署に素早く直接通報してもよく、すべてのPMUとの通信と他のすべての管理者への連絡を素早く試みてもよい。当業者であれば、図15の応答および状態はほんの一例であり、限定目的ではないことが理解される。さらに、当業者であれば、一実施形態での全ての状態を同じ優先度で送信できることが理解される。
【0129】
また、一実施形態では、隣接しているユニット居住者に発生状態を通知する。例えば、漏水の場合、漏水を示すユニットの階下に位置するユニットの居住者は、階上のユニットでの漏水が通知されることによって警戒することができる。センサが合図するユニットの上下または近くに位置する他のユニットの居住者が、適切な注意を払う、および/または緊急救助を得ることができるように、その居住者に対して状態(例えば検出された漏水、火災/煙、検出された一酸化炭素など)を通知してもよい。一実施形態では、監視コンピュータは、監視コンピュータ113は、状態が発生するイベントを通知するユニットを認識するように様々なセンサユニット102の相対的位置を示すデータベースを含む。したがって、例えば、監視コンピュータは、ユニット201および101がユニット301の階下に存在する、あるいはユニット303はユニット301に隣接し、ユニット302がホールを横切っていることなどを認識するようにプログラミングされてもよい。一実施形態では、監視システム113は、どのアパートにどのセンサがあるのか、および様々なアパートの相対位置(例えば、どのアパートが他のアパートの上、近くなどにあるか)を認識する。一実施形態では、監視システム113データベースは、他のアパートに対して様々なアパート内のセンサ位置の情報(例えば、アパート1のセンサ1は、アパート2内のセンサ3に対向する壁に位置するなど)を含む。
【0130】
当業者であれば、本発明が上記で説明される実施形態の詳細に限定されず、その精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態において具現化することができ、さらに様々な省略、改作および改変を実施できることは明白である。例えば、900MHzの周波数帯で特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば、900MHz以外の周波数帯を用いることができることが認識される。無線システムは、例えば、HF帯、VHF帯、UHF帯、マイクロ波帯、ミリ波帯域などのように1つ以上の周波数帯で動作するように構成されてもよい。また、当業者であれば、拡散スペクトル以外の技術を用いることができることが認識される。変調は、用いられる変調方式が、例えば、周波数変調、位相変調、振幅変調、それらの組合せなどになりうるように特定の変調法に制限されない。したがって、実施形態の上記の説明は、あらゆる点において説明として考慮されるべきであり、特許請求の範囲とそれらの同等物によって示される本発明の範囲に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】多くのリピータユニットを通してベースユニットと通信し、PMUとも通信する複数のセンサユニットを含むセンサシステムを示す図である。
【図2】センサユニットのブロック図である。
【図3】リピータユニットのブロック図である。
【図4】ベースユニットのブロック図である。
【図5】センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMUによって用いられるネットワーク通信パケットを示す図である。
【図6】比較的連続した監視を実施するセンサユニットの動作を示すフローチャートである。
【図7】定期監視を実施するセンサユニットの動作を示すフローチャートである。
【図8】センサシステムをどのように用いて漏水を検出できるかを示す図である。
【図9】PMUの一実施形態の実施例を示す図である。
【図10】一実施形態の警報表示を示す図である。
【図11】一実施形態の警告表示を示す図である。
【図12】一実施形態の診断チェックを示す図である。
【図13】PMUのブロック図である。
【図14】PMUとの通信におけるセンサシステムの動作を示すフローチャートである。
【図15】優先度/応答を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙、温度、水、ガスなどの潜在的に危険または犠牲がでるような状態を監視する有線または無線センサシステムのセンサ関する。また、本発明は、建物または複合施設の現在の状態を監視する携帯監視装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
建物や複合施設およびその居住者の安全を維持して保護することは、困難であり、費用がかかる。火事、ガスもれなどのいくつかの状態は、居住者と建物構造にとって危険となる。屋根、配管などでの漏水などの他の異常は、居住者にとって必ずしも危険ではないが、甚大な損害をもたらす可能性がある。多くの場合、漏水、火事などの異常状態は、損害および/または危険が比較的少ない初期段階では検出されない。これは、多くの個々のユニットがあるアパート複合施設に関して特に当てはまり、管理者および/または保守者はアパートに無制限に出入りできない。火事または他の危険な状態となるとき、居住者は例えば自宅から離れて睡眠をとることとなり、火災警報システムは大きな損害または人命の損失を避けるために時間内に警報することができない。
【0003】
センサは、そのような異常状態を検出するために用いられるが、センサ自体の問題が明らかである。例えば、既存の建物の煙探知器、水センサなどのセンサを増設することは、集中監視装置間の配線やセンサを監視するために用いられる遠隔センサを配置する費用が法外に高価となる場合がある。電力をセンサに供給する配線を加えると、費用はさらにかさむ。更には、火災センサに関して、ほとんどの消防署は煙の探知器単独からのデータに基づいた消防署の自動通知を容認していない。ほとんどの消防署は、特定の温度上昇率を検出してから自動火災報知システムによって消防署に通知されることを要求している。残念ながら一般には、温度上昇率による火災の検出が遅すぎて甚大な損害を防ぐことができないことを意味する。
【0004】
この問題に加えて、警報システムは実測データ(例えば、煙濃度測定値)を遠隔モニタリングパネルに表示していない。典型的な火災警報システムは、煙(または温度)の閾値を検出し、閾値に達したときに警報するように構成される。残念ながら、誤報を回避し、建築構成材の自然老化を考慮し、周囲環境の自然変動を考慮するために閾値を比較的高く設定する必要がある。閾値を比較的高いレベルに設定すると誤報は回避されるが、センサの有効性を減少させるため、人々と所有地を不必要に危険にさらす可能性がある。そのようなシステムでは、管理者が操作するのが簡単であるが極めて早い段階で火災に対応できる「早期警報」性能を備えていない。集中監視性能または遠隔監視性能を有するシステムにさえ、何が起こっているかを確認するために、だれかが監視場所に常に居合わせる必要があることから、監視費用が増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような問題は、センサ装置が検出した潜在的な問題に対して、建物や複合施設または他の関係者に警報する携帯監視ユニット(PMU)にセンサ情報を提供するセンサシステムを備えることによって解決される。
【0006】
だれかが監視場所に物理的に存在する必要はなく、PMUによってセンサ装置との通信において建物または複合施設を管理することができる。これにより、センサが警報または他の警告を送信することによって、建物または複合施設の管理者に素早く通知する。管理者は、早期警報で状態を評価して早期に対応することによって、建物と居合わせた居住者の危険性を減少させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、PMUは建物、アパート、オフィス、住居などのセンサ監視システムとの通信において動作する。センサシステムが状態は緊急事態であると判断する(例えば、煙が検出された)場合、センサ装置は警告メッセージをPMUに送信する。センサシステムは、状態の報告を容認するが緊急事態でない(例えば、低バッテリ)と判断する場合、PMUに警告メッセージを送信するか、後で報告するためにデータを記録してもよい。必要に応じてまたは既定イベントが発生したときにPMUに、センサが報告する非緊急情報を後で送信してもよい。このように、建物管理者が中央場所に存在しなくても、建物の中や周辺の状態について建物管理者に通知することができる。一実施形態では、センサ装置は、例えば、煙、温度、湿度、湿気、水、水温、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を検出して報告する。
【0008】
一実施形態では、PMUは手に持ったり、ポケットに入れたり、ベルトに挟んだりできるくらい小型化してもよい。一実施形態では、PMUは通信状況を表示するディスプレイスクリーンを有する。一実施形態では、PMUは監視コンピュータ、リピータまたはセンサとの通信を支援する1つ以上のボタンおよびファンクションキーを有する。以下の1つ以上の通信においてファンクションキーを用いてもよい。監視コンピュータからのメッセージの受信を確認する。OK−状態は解決されたか誤報である。診断チェック実行−センサとリピータの動作状態をチェックする。消防署に通報する。テナントに通報する。他者に警報する。電源オン/オフする。他者またはテナントと通話する。PMUでの他のあらゆる有用な通信または指示の他に、スクリーンディスプレイをスクロールし、音量を調節する。
【0009】
また、PMUはコントローラとの通信にトランシーバを含んでもよい。トランシーバは、監視コンピュータとコントローラとの通信を送受信するように構成されてもよい。コントローラは、状態発生を管理者に警報するために、スクリーンディスプレイまたはオーディオ装置に電気信号を送信するように構成されてもよい。コントローラは、マイクロホン、ユーザ入力キー、センサプログラミングインタフェース、位置検出装置またはセカンダリ通信チャネル(例えば、携帯電話または無線通信)用の第2のトランシーバから電気信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。またコントローラは、配線接続されたコンピュータとの通信するために、例えば、USBポートなどのコンピュータインタフェースに接続されてもよい。
【0010】
一実施形態では、PMUは、監視コンピュータ、リピータまたはセンサとの通信を送受信するように構成されてもよい。例えば、監視コンピュータは深刻な状態が発生していることを示す警報メッセージを送信してもよい。PMUは、スクリーンにメッセージを表示する、警報を鳴動するまたは録音されたメッセージ再生することができる。ディスプレイは、状態を評価するために必要なあらゆる関連情報、例えば警報の種類(例えば、火災)、警報(例えば、煙または温度上昇率)、アパートまたは部屋番号、センサが設置されている特定の部屋、居住者の電話番号、他者に通知したかどうか、あるいは他者が確認したかどうかの他に、状態の評価に関連する他のあらゆる情報を含んでもよい。
【0011】
一実施形態では、PMUは、警告メッセージを送受信するように構成されてもよい。例えば監視コンピュータは、警告する特定のセンサが低バッテリ状態であること、センサが不正操作されていること、加熱装置または空調装置がメンテナンスを必要としていること、漏水が検出されたこと、もしくは複合施設または建物を維持する際に他のあらゆる有用な関連情報を警告するPMUに送信してもよい。
【0012】
一実施形態では、PMUは、センサの診断チェックを受信するように構成されてもよい。診断チェックは、センサとリピータのバッテリーレベルをチェックする他に、各センサあるいはリピータの動作状態をチェックする、またはどのセンサあるいはリピータの修理または交換が必要であるのか確認してもよい。また、診断チェックは加熱、換気および空調システムの状態をチェックしてもよい。また、診断チェックは、建物または複合施設の維持において他のあらゆる有用な状態を監視するために用いられてもよい。
【0013】
一実施形態では、監視コンピュータが警報などのメッセージをPMUに通信するとき、監視コンピュータは、警報の重度に応じてPMUから監視コンピュータに応答が送信されるのを待ってもよい。監視コンピュータは、応答が受信されない場合、他のPMUとの通信を試みてもよく、あるいは他の通信チャネル、例えば電話通信、携帯電話あるいは他の無線通信、ポケットベルまたはインターネットを通して管理者との連絡を試みてもよい。監視コンピュータが管理者に連絡できない場合、ある状態が建物または複合施設で発生していることを消防署に直接警報してもよい。また、一実施形態では、監視コンピュータは、ある状態が発生している近くの部屋に警報してもよい。
【0014】
また、監視コンピュータは、警報の重度に応じて応答が受信される場合、PMUから別の指示を待ってもよい。これらの指示は、状態が解決されたかあるいは単に誤報であることを監視コンピュータに警報するOK通信、消防署に通報する指示、テナントに通報する指示、他者に警報する指示または状態を対処する他のあらゆる有用な指示を含んでもよい。他の指示が受信されない場合、監視コンピュータは、警報を再送信し、PMUからの他の指示を要求し、他のPMUとの通信を試みてもよく、あるいは他の通信チャネル、例えば電話通信、携帯電話あるいは他の無線通信、ポケットベルまたはネットワークを通して管理者との連絡を試みてもよい。監視コンピュータは、他の管理者に連絡できず、他の指示の受信を失敗する場合、ある状態が建物または複合施設で発生していることを消防署に直接警報してもよい。
【0015】
一実施形態では、警報の重度または優先度は、検出された煙、ガス、水、温度などのレベル、センサの警報時間、検出された部材の温度上昇率、その状態に対するセンサの警報数もしくは状態の重度または優先度の評価において他のあらゆる有用なセンサ情報に基づいてもよい。
【0016】
一実施形態では、センサは、危険な状態に対する比較的高感度な検出性能を備えると同時に、調整可能な閾値によって、周囲条件、建築構成材の老化および他の操作変動を調整してもよい。調整可能な閾値を有するセンサは、メンテナンスや再較正を実施しないで長時間動作することができる。一実施形態では、センサは自己較正し、起動時または周期的に較正シーケンスを実行する。一実施形態では、調整可能な閾値を有するセンサは、1つ以上のインテリジェントセンサユニットと、センサユニットと通信可能なベースユニットを含むインテリジェントセンサシステムで用いられる。1つ以上センサユニットは、異常状態(例えば、煙、火災、水など)を検出すると、ベースユニットと通信して異常状態に関するデータを供給する。ベースユニットは、PMU、電話、ポケットベル、携帯電話、インターネット(および/またはローカルエリアネットワーク)などの複数の技術によって管理者または他の責任者に連絡してもよい。一実施形態では、システム範囲を拡張し、ベースユニットが多くのセンサとの通信できるように、1つ以上の無線リピータをセンサユニットとベースユニットの間で用いる。
【0017】
一実施形態では、調整可能な閾値を有するセンサは、センサ読取値の平均値に応じて閾値を設定する。一実施形態では、平均値は比較的長期の平均である。一実施形態では、平均は、平均法で用いられる最新のセンサ読取値が、最新でないセンサ読取値とは異なるように加重される時間加重平均である。平均は、閾値を設定するために用いられる。センサは、閾値以上の値を読み取ると、警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が特定時間閾値を超えると警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が統計数(例えば、3回のうち2回、5回のうち3回、10回のうち7回など)が閾値を超えると警報状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が閾値よりどれくらい超えているか、およびセンサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに基づいて様々なレベルの警報(例えば、注意、警戒、警報)を示す。
【0018】
一実施形態では、センサシステムは、建物内に設置され、状態を探知し、集中報告ステーションに異常結果報告を返信するセンサユニットを含む。センサユニットは、火災、漏水などを示す可能性のある状態を測定する。センサユニットは、報告される計測データが十分異常であると判断する毎に、計測データをベースユニットに報告する。ベースユニットは、例えば建物管理者、建物所有者、民間のセキュリティサービスなどの責任者に通知することができる。一実施形態では、センサユニットは中央場所に警急信号を送信しない。むしろ、センサは測量データ(例えば煙濃度、温度上昇率など)を集中報告ステーションに送信する。
【0019】
一実施形態では、センサ装置は、例えば、煙、温度、湿度、湿気、水、水温、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を検出する電池式のセンサユニットを含む。センサユニットは、建物、アパート、オフィス、住居などに設置される。通常センサは、電池残量を蓄えるため、低電力モードに設定される。一実施形態では、センサユニットは、低電力モードの間、通常のセンサ読取値を取得し、閾値を調整し、異常状態が存在するかどうかを判断するために読取値を評価する。異常状態が検出される場合、センサユニットは「ウェイクアップ」し、ベースユニットまたはリピータと通信を開始する。プログラムされた間隔、センサもまた「ウェイクアップ」し、ベースユニット(またはリピータ)に状態情報を送信し、一定時間コマンドをリスニングする。
【0020】
一実施形態では、センサユニットは、双方向であり、集中報告ステーション(または、リピータ)から指示を受信するように構成される。したがって、例えば集中報告ステーションは、追加測定の実行、待機モードへの移行、ウェイクアップ、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告、閾値の報告、閾値の変更、閾値計算式の変更、警報計算式などの変更をセンサに指示することができる。また、一実施形態では、センサユニットはタンパスイッチを含む。センサは、センサに対して不正操作が検出されると、ベースユニットにその不正操作を報告する。一実施形態では、センサはその動作および状態(例えば、自己診断結果、バッテリ状態など)の全般を集中報告ステーションに定期的に報告する。
【0021】
一実施形態に、センサユニットは、測定を実施(必要に応じて測定値を報告)する第1のウェイクアップモードと、集中報告ステーションからのコマンドのリスニングする2番目のウェイクアップモードを2つのウェイクアップモードを提供する。2つのウェイクアップモードまたはその組合せは異なる間隔で実施してもよい。
【0022】
一実施形態では、センサユニットは、ベースユニットおよび/またはリピータユニットと通信するためにスペクトル拡散技術を用いる。一実施形態では、センサユニットは周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、各センサユニットは識別コード(ID)を有し、送信通信パケットにIDを付与する。一実施形態では、各センサユニットは、無線データを受信すると他のセンサユニット宛のデータを無視する。
【0023】
リピータユニットは、多くのセンサユニットとベースユニットの間の通信トラフィックをリレーするように構成される。リピータユニットは他のいくつかのリピータユニットを有する環境で通常動作することから、各リピータユニットはセンサIDに関するデータベース(例えば、ルックアップテーブル)を含む。正常動作中、リピータはIDがリピータのデータベースに存在する指定された無線センサユニットと通信するのみである。一実施形態では、リピータはバッテリ式であり、指定されたセンサの送信が予定された内部スケジュールを維持することによって電力を蓄え、指定されたセンサユニットが送信する予定ではない場合は低電力モードに移行する。一実施形態では、リピータは、ベースユニットおよびセンサユニットと通信するためにスペクトル拡散技術を用いる。一実施形態では、リピータユニットは、ベースユニットおよびセンサユニットと通信するために周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、各リピータユニットは識別コード(ID)を有し、送信通信パケットに発信元のリピータのIDを付与する。一実施形態では、各リピータユニットは、他のリピータユニットや動作していないリピータ宛のデータを無視する。
【0024】
一実施形態では、リピータは、1つ以上のセンサとベースユニットとの間で双方向通信が得られるように構成される。一実施形態では、リピータユニットは、集中報告ステーション(またはリピータ)から指示を受信するように構成される。したがって、例えば集中報告ステーションは、1つ以上のセンサへのコマンド送信、待機モードへの移行、「ウェイクアップ」、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告をリピータに指示することができる。
【0025】
ベースユニットは、多くのセンサユニットからの測定センサデータを受信するように構成される。一実施形態では、センサ情報はリピータユニットを通してリレーされる。またベースユニットは、リピータユニットおよび/またはセンサユニットにコマンドを送信する。一実施形態では、ベースユニットは、CD−ROM、フラッシュメモリ、DVDまたは他の読み取り専用装置などから実行されるディスクレスPCを含む。ベースユニットは、緊急状態(例えば、火災または過剰の煙、温度、水、可燃性ガスなど)がある可能性があることを示す無線センサからのデータを受信すると、いくつかの通信チャネル(例えば、電話、インターネット、ポケットベル、携帯電話など)によって関係者(例えば建物管理者)への通知を試行する。一実施形態では、ベースユニットは、無線センサを警報モード(無線センサの低電力モードを禁止)に設定する指示を送信する。一実施形態では、ベースユニットは、第1のセンサの近くにある1つ以上の他のセンサを起動する指示を送信する。
【0026】
一実施形態では、ベースユニットは、無線のセンサシステム内のセンサユニットとリピータユニットのすべてのヘルス状態、バッテリ状態、信号強度および現時点の動作状態のデータベースを維持する。一実施形態では、ベースユニットは、各センサにコマンドを送信して自己診断を実行して結果を報告することによって、定期メンテナンスを自動的に実行する。ベースユニットはそのような診断結果を収集する。一実施形態では、ベースユニットは「ウェイクアップ」中の待ち時間を認識する各センサに指示を送信する。一実施形態では、ベースユニットは異なるウェイクアップ間隔の異なるセンサに対し、センサの状態、バッテリの状態、位置などに基づいてスケジューリングする。一実施形態では、ベースユニットは、故障したリピータの周囲のリピータにセンサ情報をルーティングする指示を送信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、多くのリピータユニット110〜111を通してベースユニット112と通信する複数のセンサユニット100を含むセンサシステムを示す図である。センサユニット102〜106は建物101内に設置されている。センサユニット102〜104はリピータ110と通信する。センサユニット105〜106はリピータ111と通信する。リピータ110〜111はベースユニット112と通信する。ベースユニット112は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などのコンピュータネットワーク接続を通して監視コンピュータシステム113通信する。コンピュータシステム113は、1つ以上の通信システム例えば、PMU125、電話121、ポケットベル122、携帯電話123(例えば、直接通話、ボイスメール、テキストなど)および/またはインターネットおよび/またはローカルエリアネットワーク124(例えば、メール、インスタントメッセージング、ネットワーク通信などを介した)を用いて建物管理者、メンテナンスサービス、警報サービスまたは他の責任者120に連絡する。一実施形態では、監視コンピュータ113に対して複数のベースユニット112を備える。一実施形態では、監視コンピュータ113は1つ以上のコンピュータモニタを備える。これにより、1つのモニタよりも多くのデータを都合よく表示することができる。一実施形態では、監視コンピュータ113は、別の場所に位置する複数のモニタを備える。これにより、監視コンピュータ113からのデータを複数の場所で表示することができる。
【0028】
センサユニット102〜106は、例えば、煙、温度、湿気、水、水温、湿度、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、警報機、盗難予防警報器(例えば、門戸開放、窓破壊、窓開放など)、他の可燃性ガス、ラドン、毒ガスなどの状態を測定するセンサを含む。様々なセンサユニットは、様々なセンサまたはセンサの組合せによって構成されてもよい。したがって、例えば1つの設置では、センサユニット102および104は煙および/または温度センサで構成され、センサユニット103は湿度センサで構成されてもよい。
【0029】
以下の説明では、一般にセンサユニット102は、センサユニット102の記載は多くのセンサユニットに適用できるという理解によって、センサユニットの例として参照される。同様に以下の説明では、一般にリピータ110は非限定例として言及される。また、リピータは、センサユニット102〜106の範囲で拡張するのに有用であるが、すべての実施形態では必要とされないことが当業者によって理解される。したがって、例えば一実施形態ではセンサユニット102〜106のうち1つ以上は、リピータを通さずにベースユニット112と直接通信してもよい。また、図1は、説明目的で5つのセンサユニット(102〜106)および2つのリピータユニット(110〜111)のみを示しているが、限定するものでないことが当業者によって理解される。通常、大規模なアパート建物または複合施設では、多くのセンサユニットとリピータユニットが設置される。更には、1つのリピータユニットが比較的多くのセンサユニットを通信できることが、当業者によって認識される。一実施形態では、センサユニット102は、リピータ111を通らずにベースユニット112と直接通信してもよい。
【0030】
センサユニット102は,異常状態(例えば、煙、火災、水など)を検出すると,適したリピータユニットと通信して異常状態に関するデータを供給する。リピータユニット110はベースユニット112にデータを転送し、ベースユニット112はコンピュータ113に情報を転送する。コンピュータ113は、データを評価して適切な処理を実行する。コンピュータ113は、状態が緊急事態(例えば、火災、煙、大量の水)であると判断する場合、適切な要員120に連絡する。コンピュータ113は、その状態が報告する必要があるが緊急事態でないと判断する場合、後に報告するためにデータを記録してもよく、あるいはPMU125に警告メッセージを送信してもよい。このように、センサシステム100は建物と建物101の周囲の状態を監視してもよい。
【0031】
一実施形態では、センサユニット102は内部電源(例えばバッテリ、太陽電池、燃料電池など)を有する。電源を節約するために、通常センサユニット102は低電力モードに設定される。一実施形態では、センサユニット102は、比較的少量の電力しか必要としないセンサを用いる場合、低電力モードの間、通常のセンサ読取値を取得し、異常状態が存在するかどうかを判断するためにその読取値を評価する。一実施形態では、センサユニット102は、比較的大量の電力を必要とするセンサを用いる場合、低電力モードの間周期的な間隔でセンサ読取値を収集して評価する。異常状態は検出される場合、センサユニット102は「ウェイクアップ」し、リピータ110を通してベースユニット112との通信を開始する。また、プログラムされた間隔、センサもユニット102は、「ウェイクアップ」し、ベースユニット(または、リピータ)に状態情報(例えば電力レベル、自己診断情報など)を送信し、一定時間コマンドをリスニングする。また、一実施形態では、センサユニット102はタンパスイッチを含む。センサユニット102は、センサユニット102に対して不正操作が検出されると、ベースユニット112にその不正操作を報告する。
【0032】
一実施形態では、センサユニット102は、双方向の通信を備え、ベースユニット112からのデータおよび/または指示を受信するように構成される。したがって、例えば、ベースユニット112は、他の測定を実行する、待機モードに移行する、ウェイクアップする、バッテリ状態を報告する、ウェイクアップ間隔を変更する、自己診断と報告結果を実行するなどをセンサユニット102に指示することができる。一実施形態では、センサユニットはその動作および状態(例えば、自己診断結果、バッテリ状態など)の全般を定期的に報告する。
【0033】
一実施形態に、センサユニット102は、測定を実施する(および必要であればそのような測定を報告する)第1のウェイクアップモードと、集中報告ステーションからコマンドのリスニングする2番目のウェイクアップモードの2つのウェイクアップモードを提供する。2つのウェイクアップモードまたはその組合せは異なる間隔で実施してもよい。
【0034】
一実施形態では、センサユニット102は、ベースユニットおよび/またはリピータユニット110を通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、センサユニット102は周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、センサユニット102は、他のセンサユニットとセンサユニット102を区別するアドレスまたは識別(ID)コードを有する。センサユニット102は、センサユニット102からの通信をリピータ110で特定できるように、送信される通信パケットにIDを付与する。リピータ110は、センサユニット102に送信されるデータおよび/または指示にセンサユニット102のIDを付与する。一実施形態では、センサユニット102は、他のセンサユニット宛のデータおよび/または指示を無視する。
【0035】
一実施形態では、センサユニット102はリセットスイッチを含む。一実施形態では、システムリセット機能は、リセットスイッチ208で起動される。一実施形態では、システムリセット機能は規定間隔で起動される。リセット間隔の間、トランシーバ203は、受信モードに設定され、外部プログラマから識別コードを受信することができる。一実施形態では、外部プログラマは必要な識別コードを無線送信する。一実施形態では、識別コードは、電気コネクタを通してセンサユニット102に接続される外部プログラマによってプログラミングされる。一実施形態に、電源206との接続に用いられるコネクタを通して変調制御信号(電力線搬送信号)を送信することによって、センサユニット102との電気接続が提供される。一実施形態に、外部プログラマは電力および制御信号を提供する。また、一実施形態では、外部プログラマはセンサユニットに設けられたセンサの種類をプログラミングする。一実施形態では、識別コードは、領域コード(例えばアパート番号、ゾーン番号、階数など)および装置番号(例えばユニット1、2、3など)を含む。一実施形態では、PMUは、センサがユニット102をプログラミングするために用いられる。
【0036】
一実施形態では、センサは900MHz帯域のリピータと通信する。この帯域では、通常、建築構造内とその周囲で見られる壁や他の障害物を通す良好な通信が得られる。一実施形態では、センサは900MHz以外の帯域でリピータと通信する。一実施形態では、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは、無線周波チャンネル上で送信する前もしくは送信を開始する前にそのチャンネルをリスニングする。チャンネルが(例えば別のリピータ、携帯電話などの別の装置などによって)使用中である場合、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは異なるチャンネルに変更する。一実施形態では、センサ、リピータおよび/またはベースユニットは、無線周波チャンネルの干渉をリスニングし、アルゴリズムを用いて干渉を回避する送信のために次のチャンネルを選択することによって周波数ホッピングを調整する。したがって、例えば一実施形態では、センサは、危険状態を探知し、連続送信モードに移行する場合、閉塞しているか、使用中かあるいは輻輳しているチャネルを回避するために送信前にそのチャンネルをチェック(例えばリスニング)する。一実施形態では、センサは、ベースユニットからメッセージが受信確認を受信するまでデータを送信し続ける。一実施形態では、センサは、通常の優先度(例えば状態情報)を有するデータを送信する場合は応答を待たないが、優先度の高いデータ(例えば過剰な煙、温度など)の場合は応答を受信するまで送信する。
【0037】
リピータユニット110がセンサ102(同様にセンサユニット103〜104)とベースユニット112との間の通信トラフィックをリレーするように構成される。リピータユニット110は他のいくつかのリピータユニット(図1のリピータユニットなど)を有する環境で通常動作することから、各リピータユニット110はセンサIDに関するデータベース(例えば、ルックアップテーブル)を含む。図1では、リピータ110はセンサ102〜104のID用のデータベースエントリを有する。これにより、センサ110はセンサユニット102〜104と通信するのみである。一実施形態では、リピータ110は、内部電源(例えば、バッテリ、太陽電池、燃料電池など)を有し、センサユニット102〜104の送信予定を内部スケジュールに維持することによって電力を節約する。一実施形態では、指定されたセンサユニットのいずれも送信予定でない場合、リピータユニット110は低電力モードに移行する。一実施形態では、リピータ110は、ベースユニット112および/またはセンサユニット102〜104と通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、リピータユニット110は、ベースユニット112およびセンサユニット102〜102と通信するために周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、リピータユニット110は、アドレスまたは識別(ID)コードを有し、リピータユニット110は、そのリピータ発の通信パケット(すなわち非転送型のパケット)にアドレスを付与する。一実施形態では、各リピータユニット110は、他のリピータユニットや動作していないリピータ110宛のデータおよび/または指示を無視する。
【0038】
一実施形態では、ベースユニット112は、センサユニット102宛の通信パケットを送信することによってセンサユニット102と通信する。リピータ110および111はともにセンサユニット102宛の通信パケットを受信する。リピータユニット111はセンサユニット102宛の通信パケットを無視する。リピータユニット110はセンサユニット102宛の通信パケットをセンサユニット102に送信する。一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112は、チャンネルホッピングとして知られる周波数ポッピング拡散スペクトル法(FHSS)を用いて通信する。
【0039】
周波数ホッピング無線システムは、他の干渉信号および衝突を回避する利点を有する。更には、1つの周波数で連続送信されないシステムに対して規定の利点がある。チャンネルホッピング送信機は、連続送信時間後または干渉発生時に周波数を変更する。このようなシステムは、送信電力が高く、帯域内スプリアスの制限を緩和することができる。FCC規定は、送信機が周波数を変更する前に1つのチャンネル上の伝送時刻を400ミリ秒(チャネル帯域幅によって10〜20秒間の平均)に制限している。送信を再開するためにチャンネルを変更するときには、最小の周波数ステップが存在する。25〜49個の周波数チャンネルが存在する場合、FCC規定は24dBmの実効輻射電力を許容し、スプリアスは−20dBcであり、調波は−41.2dBcである必要がある。50個以上のチャンネルで、FCC規定では、最大30dBmの実効輻射電力を許容している。
【0040】
一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112は、FHSSを用いて通信し、異なるチャンネル上にセンサユニット102とリピータユニット110が常に存在するように、センサユニット102、リピータユニット110およびベースユニット112の周波数ホッピングは同期しない。そのようなシステムでは、ベースユニット112は、センサユニット102よりむしろリピータユニット110と同期したホップ周波数を用いてセンサユニット102と通信する。リピータユニット110はセンサユニット102と同期したホップ周波数を用いてデータをセンサユニットに送信する。主にそのようなシステムは、ベースユニット112、PMU125およびリピータユニット110による送信衝突を回避する。
【0041】
一実施形態では、センサユニット102〜106はすべてFHSSを用い、センサユニット102〜106は同期しない。したがっていかなる場合においても、センサユニット102〜106のうち2つ以上は同一周波数で送信されることはない。このように、主に衝突は回避される。一実施形態では、システム100は、衝突を検出しないが許容する。衝突が発生した場合、センサユニットは、センサデータを次に送信するときに効率的に衝突によって失われたデータを再送される。センサユニット102〜106およびリピータユニット110〜111が非同期モードで動作すると、衝突を引き起こすユニットは異なるチャンネルへ移動するため、2番目の衝突する可能性はほとんどない。一実施形態では、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125およびベースユニット112は同一ホッピング速度を用いる。一実施形態、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125およびベースユニット112は、チャンネルホッピングを制御するために同一の擬似ランダムアルゴリズムを用いるが、異なる開始シードを有する。一実施形態では、ホップアルゴリズムの開始シードは、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111、PMU125またはベースユニット112のIDから計算される。
【0042】
他の実施形態では、ベースユニットは、センサユニット102およびリピータユニット110宛の通信パケットを送信することによって通信し、リピータユニット110に送信されるパケットはセンサユニット102のアドレスを含む。リピータユニット102は、そのパケットからセンサユニット102のアドレスを抽出し、センサユニット102宛のパケットを作成して送信する。
【0043】
一実施形態では、リピータユニット110は、センサとベースユニット112の間で双方向通信できるように構成される。一実施形態では、リピータユニット110は、ベースユニット112から指示を受信するように構成される。したがって、例えばベースユニット112は、1つ以上のセンサへのコマンド送信、待機モードへの移行、「ウェイクアップ」、バッテリ状態の報告、ウェイクアップ間隔の変更、自己診断の実行、結果の報告をリピータに指示することができる。
【0044】
ベースユニット112は、多くのセンサユニットから直接またはリピータ110〜111を通して測定センサデータを受信するように構成される。また、ベースユニット112は、リピータユニット110〜111および/またはセンサユニット102〜106にコマンドを送信する。一実施形態では、ベースユニット112はCD−ROMから実行されるディスクレスコンピュータ113と通信する。緊急状態(例えば、火災または過剰の煙、温度、水など)を示すベースユニット112がセンサユニット102〜106からデータを受信すると、コンピュータ113は、責任者120への通知を試みる。
【0045】
一実施形態では、コンピュータ113は、各センサユニット102〜106にコマンドを送信して自己診断を実行して結果を報告することによって、定期メンテナンスを自動的に実行する。コンピュータ113は、そのような診断結果を収集して記録する。一実施形態では、コンピュータ113は「ウェイクアップ」中の待ち時間を認識する各センサユニット102〜106に指示を送信する。一実施形態では、コンピュータ113は異なるウェイクアップ間隔の異なるセンサに対し、センサユニットの状態、電力の状態、位置などに基づいてスケジューリングする。一実施形態では、コンピュータ113は、センサユニット(例えば、煙および/または温度センサを有し、湿度センサまたは水分センサに比較的多くチェックされるべきデータを生成するセンサユニット)によって収集されたデータの種類および緊急度に基づいて異なるセンサユニット102〜106に対して異なるウェイクアップ間隔をスケジューリングする。一実施形態では、ベースユニットは、故障したリピータの周囲のリピータにセンサ情報をルーティングする指示を送信する。
【0046】
一実施形態では、コンピュータ113は、修理またはメンテナンスを必要とするセンサユニット102〜106を保守者に通知する表示を実施する。一実施形態では、コンピュータ113は、各センサのIDに応じた各センサの状態、および/または位置を示すリストを保持する。
【0047】
一実施形態では、センサユニット102〜106および/またはリピータユニット110〜111は、受信した無線信号の信号強度を測定する。例えば、センサユニット102は、リピータユニット110から受信した信号の信号強度を測定し、リピータユニット110は、センサユニット102および/またはベースユニット112から受信した信号の信号強度を測定する。センサユニット102〜106および/またはリピータユニット110〜111は、そのような信号強度の測定値をコンピュータ113に報告する。コンピュータ113は、センサシステム100の状態とロバスト性を確実にするために信号強度の測定値を評価する。一実施形態では、コンピュータ113は、センサシステム100の無線通信トラフィックを別ルートで送信するために信号強度の情報を用いる。したがって、例えば、リピータユニット110がオフラインに移行するか、あるいはセンサユニット102との通信が困難である場合、コンピュータ113は、センサユニット102のIDをリピータユニット111のデータベースに追加するようにリピータユニット111に指示を送信することができる。同様に、リピータユニット110に指示を送信してセンサユニット102のIDを削除することができる。これにより、ルータユニット110の代わりにルータユニット111を通してセンサユニット102へトラフィックをルーティングする。
【0048】
一実施形態では、PMU125はセンサシステム100と通信する。PMU125が様々なセンサシステムと通信できることが当業者によって理解される。PMU125に関する記載は、その内容を説明することを意図するのであって、制限することを意図しない。一実施形態では、監視コンピュータ113は、管理者120に情報を伝えるPMU125に必要なあらゆる通信する。監視コンピュータ113は、ベースユニット112または他のあらゆる通信チャネルを通して通信してもよい。任意に、センサユニットおよびリピータユニットはPMU1と直接通信してもよい。
【0049】
一実施形態では、1つ以上のPMUは、監視コンピュータ113と同時に通信してもよい。PMU125は、特定PMUのみがシステムと通信できるように個別に構成してもよく、複数のシステム通信するように構成してもよい。また、PMU125は、ユーザを特定するように構成してもよい。センサシステムは、異なるアクセスレベルを許容するように、様々な許可レベルを様々なユーザに与えてもよい。
【0050】
一実施形態では、PMU125は、センサユニット、リピータユニットまたはベースユニット112と通信するためにスペクトル拡散法を用いる。一実施形態では、PMU125は周波数ホッピング拡散スペクトルを用いる。一実施形態では、PMU125は、他のPMUとPMU125を区別するアドレスまたは識別(ID)コードを有する。PMU125は、ベース112、センサユニットまたはリピータユニットでPMU125からの送信を特定できるように、送信通信パケットにIDを付与してもよい。
【0051】
一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMU125は、FHSSを用いて通信し、異なるチャンネル上にセンサユニットとリピータユニットが常に存在するように、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMU125の周波数ホッピングは同期しない。そのようなシステムでは、ベースユニット112またはPMU125は、センサユニットよりむしろリピータユニットと同期したホップ周波数を用いてセンサユニットと通信する。リピータユニットはセンサユニットと同期したホップ周波数を用いてデータをセンサユニットに送信する。主にそのようなシステムは、ベースユニット112、PMU125およびリピータユニットによる送信衝突を回避する。
【0052】
一実施形態では、センサは900MHz帯域のリピータユニット、ベース112またはPMU125と通信する。この帯域では、通常、建築構造内とその周囲で見られる壁や他の障害物を通す良好な通信が得られる。一実施形態では、センサユニットは900MHz以外の帯域でリピータユニット、ベース112またはPMU125と通信する。一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベース112および/またはPMU125は、無線周波チャンネル上で送信する前または送信を開始する前にそのチャンネルをリスニングする。チャンネルが(例えば別のリピータユニット、携帯電話などの別の装置などによって)使用中である場合、センサユニット、リピータ、ベースユニット112および/またはPMU125は異なるチャンネルに変更する。一実施形態では、センサユニット、リピータユニット、ベースユニット112および/またはPMU125は、無線周波チャンネルの干渉をリスニングし、アルゴリズムを用いて干渉を回避する送信のために次のチャンネルを選択することによって周波数ホッピングを調整する。したがって、例えば一実施形態では、PMU125は、PMU125が通信する場合、閉塞しているか、使用中かあるいは輻輳しているチャネルを回避するために送信前にそのチャンネルをチェック(例えばリスニング)する。
【0053】
図2は、センサユニットのブロック図である。センサユニット102では、コントローラ202に1つ以上のセンサ201とトランシーバ203を対して備える。通常、コントローラ202は、センサ201とトランシーバ202に電力、データおよび制御情報を提供する。コントローラ202に対して電源206を備える。また、コントローラ202に対して任意のタンパセンサ205を備える。コントローラ202に対してリセット装置(例えば、スイッチ)208を備える。一実施形態では、任意のオーディオ出力装置209を備える。一実施形態では、センサ201は、比較的容易に取り替えることができるプラグインモジュールとして構成される。一実施形態では、コントローラ202に対して温度センサ220を備える。一実施形態では、温度センサ220は、周囲温度を測定するように構成される。
【0054】
一実施形態では、トランシーバ203はTexas Instruments社製のTRF6901トランシーバチップに基づく。一実施形態では、コントローラ202は従来のプログラマブルマイクロコントローラーである。一実施形態では、コントローラ202は、例えば、Xilinx社から提供されるフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)に基づく。一実施形態では、センサ201は煙チャンバを有する光電気煙センサを含む。一実施形態では、センサ201はサーミスタを含む。一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。一実施形態では、センサ201は、例えば、水位センサ、水温センサ、一酸化炭素センサ、水分センサ、水流センサ、天然ガスセンサ、プロパンセンサなどを含む。
【0055】
コントローラ202はセンサ201からセンサデータを受信する。いくつかのセンサ201がデジタルデータを生成する。しかしながら、多くの種類のセンサ201では、センサデータはアナログデータである。アナログセンサデータは、コントローラ202によってディジタルフォーマットに変換される。一実施形態では、コントローラは、センサ201から受信したデータを評価し、そのデータをベースユニット112に送信するかどうかを判断する。一般に、センサユニット102は、正常範囲以下のデータを送信しないことによって電力を節約する。一実施形態では、コントローラ202は、閾値(例えば高閾値、低閾値または高低閾値)とデータ値を比較することによってセンサデータを評価する。閾値が範囲外(例えば、高閾値以上、低閾値以下、閾値内部範囲外または閾値外部範囲内)である場合、データは異常であるとみなされ、ベースユニット112に送信される。一実施形態では、データ閾値はコントローラ202にプログラミングされる。一実施形態では、データ閾値は、ベースユニット112によってコントローラ202に指示を送信することによってプログラミングされる。一実施形態では、コントローラ202は、コンピュータ113から命令されると、センサデータを取得してそのデータを送信する。
【0056】
一実施形態では、タンパセンサ205は、センサユニット102の取り外しや不正操作を検出するスイッチとして構成される。
【0057】
図3は、リピータユニット110のブロック図である。リピータユニット110では、コントローラ303に対して第1のトランシーバ302および第2のトランシーバ304を備える。通常、コントローラ303は、電力、データ、および制御情報をトランシーバ302、304に供給する。コントローラ303に対して電源306を備える。また、コントローラ303に対して任意のタンパセンサ(図示しない)を備える。
【0058】
コントローラ303は、ベースユニット112にセンサデータをリレーすると、第1のトランシーバ302からデータを受信して、第2のトランシーバ304にデータを供給する。コントローラ303は、ベースユニット112からセンサユニットに指示をリレーすると、第2のトランシーバ304からデータを受信して、第1のトランシーバ302にデータを供給する。一実施形態では、コントローラ303は、コントローラ303がデータ受信を待たない間、トランシーバ302、304の電源を切ることによって電力を節約する。また、コントローラ303は、電源306を監視し、例えば、自己診断情報および/または電源306の状態に関する情報などの状態情報をベースユニット112に提供する。一実施形態では、コントローラ303は、一定の間隔でベースユニット112に状態情報を送信する。一実施形態では、コントローラ303は、ベースユニット112から要求されるとベースユニット112に状態情報を送信する。一実施形態では、コントローラ303は、障害状態(例えば低バッテリ)が検出されると、ベースユニット112に状態情報を送信する。
【0059】
一実施形態では、コントローラ303は、無線センサユニット102の識別コードのテーブルまたはリストを含む。リピータ303は、リストにあるセンサユニット102から受信または送信されたパケットを転送する。一実施形態では、リピータ110は、コンピュータ113からセンサユニットのリストエントリを受信する。一実施形態では、コントローラ303は、センサユニットのテーブルにあるセンサユニット102からの送信されるタイミングを判断し、リストのトランシーバから送信されない間はリピータ110(例えばトランシーバ302、304)を低電力モードに設定する。一実施形態では、コントローラ303は、報告間隔を変更するコマンドがセンサユニットのリスト(テーブル)にあるセンサユニット102の1つに転送するとき、あるいは新規のセンサユニットがセンサユニットのリスト(テーブル)に追加されるときに低電力動作の回数を再計算する。
【0060】
図4は、ベースユニット112のブロック図である。ベースユニット112では、コントローラ403に対してトランシーバ402およびコンピュータインタフェース404を備える。通常、コントローラ303はトランシーバ402およびインタフェースにデータおよび制御情報を供給する。監視コンピュータ113のポートに対してインタフェース404を備える。インタフェース404は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などの標準コンピュータデータインタフェースであってよい。
【0061】
図5は、センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMUによって用いられる通信パケット500の一実施形態を示す図である。パケット500は、プリアンブル部分501、アドレス(または、ID)部分502、データペイロード部分503および整合部分504を含む。一実施形態では、整合部分504はチェックサムを含む。一実施形態では、センサユニット102〜106、リピータユニット110〜111およびベースユニット112は、パケット500などのパケットを用いて通信する。一実施形態では、FHSSを用いてパケット500を送信する。
【0062】
一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット111、ベースユニット112およびPMU125の間を移動するデータパケットは暗号化される。一実施形態では、センサユニット102、リピータユニット111、ベースユニット112、PMU125の間を移動するデータパケットは暗号化され、センサユニット102、リピータユニットおよび/またはベースユニット112がパケットの真正性を確認できるように、認証コードをデータパケットに与える。
【0063】
一実施形態では、アドレス部502は第1のコードと第2のコードを含む。一実施形態では、リピータ111は、パケットを転送するべきであるかどうか判断するために第1のコードをチェックするのみである。したがって、第1のコードを例えば建物(または複合建物)コードとして、第2のコードをサブコード(例えばアパートコード、領域コードなど)として解釈することができる。これによって、転送用に第1のコードを用いるリピータは、指定された(例えば、リピータの建物または複合建物に対応する)第1のコードを有するパケットを転送する。その結果、建物内のセンサ群が通常同一第1のコードを有するにもかかわらず異なる第2のコードをすべて有するため、センサユニット102のリストをリピータにプログラミングする必要性が軽減される。したがって、そのように構成されたリピータは、建物または複合建物内のあらゆるリピータにパケットを転送するために第1のコードを知る必要があるのみである。しかしながらこれによって、同一の建物内の2つのリピータが同一のセンサユニット102にパケットを転送する可能性が高くなる。一実施形態では、各リピータは、パケットを転送する前にプログラミングされた遅延時間待つ。その結果、(センサユニットからベースユニットへのパケットの場合)ベースユニットでパケット衝突の可能性を減少させ、センサユニット(センサユニットパケットへのベースユニットの症例における)でのパケット衝突の可能性を減少させる。一実施形態では、各リピータに遅延時間がプログラミングされる。一実施形態では、工場または設置時にリピータユニットに遅延時間があらかじめプログラミングされる。一実施形態では、ベースユニット112によって各リピータに遅延時間がプログラミングされる。一実施形態では、リピータは無作為遅延時間を選択する。一実施形態では、リピータは各転送パケットに対して無作為に遅延時間を選択する。一実施形態では、第1のコードは少なくとも6桁である。一実施形態では、第2のコードは少なくとも5桁である。
【0064】
一実施形態では、第1のコードと第2のコードは、工場で各センサユニットにプログラミングされる。一実施形態では、第1のコードと第2のコードは、センサユニットを設置するときにプログラミングされる。一実施形態では、ベースユニット112は、センサユニットの第1のコードおよび/または第2のコードを再度プログラミングしてもよい。
【0065】
一実施形態では、さらに異なる周波数チャンネルへの送信を開始するように各リピータユニット111を構成することによって衝突を回避する。したがって、2つのリピータが同時に送信開始を試みると、異なるチャンネル(周波数)に対して送信を開始するので、リピータは互いを干渉しなくなる。
【0066】
図6は、比較的連続した監視を実施するセンサユニット102の動作の一実施形態を示すフローチャートである。図6では、電源ONブロック601の次に初期化ブロック602が続く。初期化後に、センサユニット102はブロック603の障害状態(例えば、タンパセンサの起動、低バッテリ、内部故障など)がないかどうかをチェックする。判断ブロック604は故障状態をチェックする。故障が発生した場合、ブロック605への処理が進み、故障情報をリピータ110に送信する(その後、処理はブロック612に進む)。故障が発生していない場合、処理はブロック606に進む。ブロック606では、センサユニット102はセンサ201からセンサデータを取得する。次に、ブロック607でセンサデータを評価する。センサデータが異常である場合、処理はセンサデータをリピータ110に送信する送信ブロック609に進む(その後、処理はブロック612に進む)。センサデータが異常でない場合、処理はタイムアウト判断ブロック610に進む。タイムアウト時間が経過していない場合、処理は故障チェックブロック603に戻る。タイムアウト時間が経過した場合、処理は、正常状態情報をリピータ110に状態送信ブロック611に進む。一実施形態では、通常送信される正常状態情報は、センサユニット102が動作していることを示す簡単な「ピング」に類似している。ブロック611の後、処理は、センサユニット102が監視コンピュータ113から指示を瞬時にリスニングするブロック612に進む。センサユニット102は指示を受信すると指示を実行する。指示を受信していない場合は、処理を状態チェックブロック603に戻す。一実施形態では、通常トランシーバ203の電源は切られる。コントローラ202は、ブロック605、609、611および612の実行中にトランシーバ203の電源を入れる。監視コンピュータ113は、ブロック607で用いられたデータを評価するために用いたパラメータ、ブロック612で用いたリスニング時間などを変更するように、センサユニット102に指示を送信してもよい。
【0067】
例えば図6に示す比較的連続した監視は、比較的優先度の高いデータ(例えば、煙、火災、一酸化炭素、可燃性ガスなど)を探知するセンサユニットにとって適切である。一方、比較的優先度の低いデータ(例えば湿度、湿気、水の使用など)を探知するセンサには、定期監視を用いてもよい。図7は、定期監視を実施するセンサユニット102の動作の一実施形態を示すフローチャートである。図7では、電源ONブロック701の次に初期化ブロック702が続く。初期化後、センサユニット102は低電力スリープモードに移行する。スリープモード中に故障が発生(例えばタンパセンサが起動)した場合、処理はウェイクアップブロック704に次いで故障送信ブロック705に進む。特定スリープ時間が経過した場合、かつ故障がスリープの時間全く発生しない場合、処理はセンサユニット102がセンサ201からセンサデータを取得するブロック706に進む。次に、レポートブロック707でセンサデータを監視コンピュータ113に送信する。報告後、センサユニット102は、センサユニット102が比較的短時間で監視コンピュータ708から指示をリスニングするリスニングブロック708に進む。センサユニット102は指示を受信すると指示を実行する。指示を受信していない場合は、処理はスリープブロック703に戻る。一実施形態では、通常センサ201およびトランシーバ203の電源は切られる。コントローラ202は、ブロック706実行中にセンサ201の電源を入れる。コントローラ202は、ブロック705、707および708の実行中にトランシーバ203の電源を入れる。監視コンピュータ113は、ブロック703で用いたスリープ時間を変更するようにセンサユニット102に指示を送信してもよい。
【0068】
一実施形態では、センサユニットは、ハンドシェイク応答を受信するまでセンサデータを送信する。このようにして、センサユニット102は、送信後(例えば、判断ブロック613または709の後)に指示や応答を受信しないでスリープするよりむしろデータを再送して応答を待つ。センサユニット102は、応答を受信するまでデータを送信して応答を待ち続けている。一実施形態では、センサユニットはリピータユニット111から応答を受信し、リピータユニット11はデータがベースユニット112に転送されるのを確実にする。一実施形態では、リピータユニット111は、応答を生成しないが、ベースユニット112からセンサユニット102へ応答を転送する。センサユニット102の双方向通信能力によって、ベースユニット112はセンサユニット102の動作を制御でき、センサユニット102とベースユニット112とのロバスト性のあるハンドシェイク通信能力を備える。
【0069】
一実施形態におけるセンサユニット102(例えば図6、7のフローチャートまたは他のモード)の正常な動作モードにかかわらず、監視コンピュータ113は、センサがセンサ読取値を繰り返し取得してその読取値を監視コンピュータ113に送信する比較的連続したモードで動作するように、センサユニット102に指示してもよい。例えばセンサユニット102(または付近のセンサユニット)が潜在的に危険な状態(例えば、煙、急速な温度上昇など)を検出したときに、そのようなモードを使用できると考えられる。
【0070】
図8は、漏水を検出するために用いられるセンサシステムを示す図である。一実施形態では、センサユニット102は、水位センサ803および/または水温センサ804を含む。水位センサ803および/または水温センサ804は、例えば湯沸かし器801からの漏出を検出するために湯沸かし器801の下のトレーに設置される。これにより、漏出湯沸かし器からの水害を防ぐ。また、一実施形態では、温度を測定するために、湯沸かし器付近に温度センサを備える。また、例えばシンクの下、床サンプ内などに水位センサを設置してもよい。一実施形態では、センサユニット102(または監視コンピュータ113)によって、漏水の重度は、水位上昇率を測定することによって確実となる。また、湯タンク801の近くに設置すると、水の温度を測定することによって、漏水の重度を少なくとも部分的に確実にすることができる。一実施形態では、第1の水流センサは湯タンク801に対して入水路に設置され、第2の水流センサはその湯タンクに対して出水路に設置される。2つのセンサを流れる水流の差を観測することによって、タンクの漏水を検出することができる。
【0071】
一実施形態では、監視システム100が漏水を検知したときに湯沸かし器への水供給を遮断できるように、遠隔遮断弁810を備える。一実施形態では、遮断弁はセンサユニット102によって制御される。一実施形態では、センサユニット102は、ヒーター801への給水を止めるようにベースユニット112から指示を受信する。一実施形態では、責任者120は、水遮断指示をセンサユニット102に送信するように監視コンピュータ113に指示する監視コンピュータ113に指示を送信する。同様に、一実施形態では、センサユニット102は、危険な状態(例えば、ガスもれ、一酸化炭素など)を検出すると、湯沸かし器801および/または炉(図示せず)へのガス供給を止めるようにガス遮断弁811を制御する。一実施形態では、センサユニット102に対してガス検知器812を備える。一実施形態では、ガス検知器812は一酸化炭素を測定する。一実施形態では、ガス検知器812は、例えば天然ガスまたはプロパンなどの可燃性ガスを測定する。
【0072】
一実施形態では、スタック温度を測定するために、任意の温度センサ818を備える。センサユニット102は、温度センサ818からのデータを用いて、例えばスタック温度超過などの状態を報告する。スタック温度の超過は、湯沸かし器818内の不十分な熱伝達(これによる効率の悪さ)を示す場合がある。
【0073】
一実施形態では、湯沸かし器810内の温度を測定するために、任意の温度センサ819を備える。センサユニット102は、温度センサ819からのデータを用いて、例えば湯沸かし器810内の水温の上下限超過などの状態を報告する。
【0074】
一実施形態では、電気温水器の発熱体820に供給される電流を測定するために、任意の電流プローブ821を備える。センサユニット102は、電流プローブ821からデータを用いて、例えば電流なし(焼失した発熱体820を示す)などの状態を報告する。過電流状態は、発熱体820が鉱質で覆われる場合があることを示し、その発熱体を取り替えまたはきれいにする必要がある。監視システムは、湯沸かし器に供給される電流を測定することによって、湯沸かし器に供給されるエネルギー量を測定してもよい。これにより、湯の費用を抑え、湯沸かし器の効率を得ることができる。
【0075】
一実施形態では、センサ803は水分センサを含む。センサユニット102は、水分センサからのデータを用いて、例えば漏水、過剰な結露などを示す過剰な湿気などの水分状態を報告する。
【0076】
一実施形態では、センサユニット102が空調装置付近に位置する水分センサ(センサ803など)に対して備えられる。センサユニット102は、水分センサからのデータを用いて、例えば漏水、過剰な結露などを示す過剰な湿気などの水分状態を報告する。
【0077】
一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。水分センサは、シンクまたはトイレ(配管漏水を検出)または屋根裏(屋根漏水を検出)に設置されてもよい。
【0078】
構造内の過剰な湿気は、菌、カビおよび菌類(本明細書では菌類と称す)の増加による腐敗などの深刻な問題の原因となる。一実施形態では、センサ201は湿度センサを含む。湿度センサは、過剰な湿度(漏水、結露などによる)を検出するために、シンクの下、屋根裏などに設置されてもよい。一実施形態では、監視コンピュータ113は、湿度が過剰な領域を検出するために、様々なセンサユニットから収集した湿度測定値を比較する。したがって、例えば、監視コンピュータ113は、第2の屋根裏領域の第2のセンサユニット102からの湿度読取値と、第1の屋根裏領域の第1のセンサユニット102からの湿度読取値を比較することができる。例えば、監視コンピュータは、基準湿度読取値を設定するために多くの屋根裏領域から湿度読取値を収集して、1つ以上のユニットが過剰な湿度を測定したかどうかを判断するために、様々なセンサユニットからの特定の湿度読取値を比較する。監視コンピュータ113は、保守者による詳細調査のために湿度が過剰である領域にフラグを立てる場合がある。一実施形態では、監視コンピュータ113は、様々なセンサユニットの湿度読取値の履歴を維持し、保守者が調査するために湿度が予想以上の増加を示す領域にフラグを立てる。
【0079】
一実施形態では、監視システム100は、第1の湿度データを生成するために第1の建物領域に位置する第1の温度センサと、第2の湿度データを生成するために第2の建物領域に位置する第2の温度センサを用いることによって、菌類(例えば、菌、カビ、菌類など)が増殖しそうな状態を検出する。建物領域は、例えばシンク排水管近くの領域、衛生器具、配管、屋根裏領域、外側の壁、船底などの領域であってよい。
【0080】
監視ステーション113は、第1の温度センサと第2の温度センサから湿度読取値を収集して第1の湿度データと第2の湿度データを比較することによって、菌類が増加する状態を示す。一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を一定量超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を一定率超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。
【0081】
一実施形態に、監視ステーション113は、複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度履歴を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度履歴を一定量特定時間超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。一実施形態に、監視ステーション113は、一定時間複数の湿度センサから湿度読取値を比較することによって基準湿度履歴を設定し、第1の湿度データの少なくとも一部が基準湿度を特定時間一定率超えているとき、第1の建物領域が菌類増殖状態である可能性があることを示す。
【0082】
一実施形態では、センサユニット102は、湿度データが閾値チェックに失敗したと判断すると湿度データを送信する。一実施形態では、閾値テスト用の湿度閾値は、監視ステーション113によってセンサユニット102に提供される。一実施形態では、閾値テスト用の湿度閾値は、監視ステーションによって監視ステーションに設定された基準湿度から計算される。一実施形態では、基準湿度は、多くの湿度センサからの湿度読取値の平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、多くの湿度センサからの湿度読取値の時間平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、湿度センサからの湿度読取値の時間平均として少なくとも一部計算される。一実施形態では、基準湿度は、最大湿度読取値と多くの湿度読取値の平均のうち少ない方として少なくとも一部計算される。
【0083】
一実施形態では、センサユニット102は、監視ステーション113による照会に応答して湿度読取値を報告する。一実施形態では、センサユニット102は、一定間隔で湿度読取値を報告する。一実施形態では、監視ステーション113は、センサユニット102に湿度間隔を提供する。
【0084】
一実施形態では、菌類増殖状態の計算は、1つ以上の湿度センサからの湿度読取値と、基準(または参照)湿度を比較する。一実施形態では、その比較は、湿度読取値と基準値の割合(例えば通常100%以上の割合)との比較に基づく。一実施形態では、その比較は、湿度読取値と参照湿度上の指定デルタ値との比較に基づく。一実施形態では、菌類増殖状態である可能性の計算は、菌類増殖状態が長いほど菌類増殖の確率が高くなるように、湿度読取値の時刻歴に基づく。一実施形態では、一定時間の比較的高い湿度読取値は、短時間の比較的高い湿度読取値よりも菌類増殖の確率が高いことを示す。一実施形態では、基準湿度または参照湿度と比較して湿度が比較的急に増加した場合は、漏水の可能性があるとして監視ステーション113によって報告される。湿度読取値が比較的高い状態で継続する場合、監視ステーション113によって漏水している可能性がある、および/または菌類増殖または水害が発生している可能性がある領域として報告される。
【0085】
菌類の増殖に比較的適した温度によって菌類が増殖する確率が高くなる。また、一実施形態では、建物領域の温度測定には、菌類増殖確率計算が用いられる。一実施形態では、菌類増殖確率の閾値は、菌類増殖に比較的適した温度が菌類増殖に比較的適さない温度より比較的低い閾値となるように、温度関数として少なくとも一部が計算される。一実施形態では、菌類増殖確率計算は、菌類増殖に比較的適した温度が菌類増殖に比較的適さない温度より比較的高い確率を示すように、少なくとも一部が温度に依存する。したがって一実施形態では、菌類増殖に適した温度に対する参照湿度上の最大湿度および/または最小閾値は、菌類増殖に比較的適さない温度に対する参照湿度上の最大湿度および/または最小閾値より比較的低い。
【0086】
一実施形態では、センサユニット102に対して水流量センサを備える。センサユニット102は、水量センサから水流量データを取得して監視コンピュータ113に供給する。次に、監視コンピュータ113は水使用量を計算してもよい。さらに、監視コンピュータは、例えば水流がほとんどもしくは全くないときに水流を探知することによって漏水を監視してもよい。このようにして例えば、監視コンピュータは、一晩水の使用量を検出した場合、漏水発生の可能性示す警報することができる。
【0087】
一実施形態では、水流量センサを含むセンサ201がセンサユニット102に対して備えられる。センサユニット102は、水量センサから水流量データを取得して水流量データを監視コンピュータ113に提供する。次に、監視コンピュータ113は水使用量を計算してもよい。さらに、監視コンピュータは、例えば水流がほとんどもしくは全くないときに水流を探知することによって漏水を監視してもよい。このようにして例えば、監視コンピュータは、一晩水の使用量を検出した場合、漏水発生の可能性示す警報することができる。
【0088】
一実施形態では、消火器タンパを含むセンサ201がセンサユニット102に対して備えられる。消火器タンパセンサは、消火器の不正操作または使用を報告する。一実施形態では、消火器タンパセンサは、消火器が取付位置から取り外されたこと、消火器格納庫が開放していることおよび/または消火器の安全錠は取り外されたことを報告する。
【0089】
一実施形態では、センサユニット102は閾値を計算する調整可能な閾値を有するセンサとして構成される。一実施形態では、閾値は、多くのセンサ測定値の平均として計算される。一実施形態では、平均値は比較的長時間の平均である。一実施形態では、平均は、平均法で用いられる最新のセンサ読取値が、最新でないセンサ読取値とは異なるように加重される時間加重平均である。一実施形態では、最新なセンサ読取値には、最新でないセンサ読取値より比較的軽く加重される。一実施形態では、最新なセンサ読取値には、最新でないセンサ読取値より比較的重く加重される。平均は、閾値を設定するために用いられる。センサは、閾値以上の値を読み取ると注意状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が特定時間閾値を超えると、注意状態を示す。一実施形態では、センサ読取値が統計数(例えば、3回のうち2回、5回のうち3回、10回のうち7回など)が閾値を超えると、センサは注意状態を示す。一実施形態では、センサは、センサ読取値が閾値よりどれくらい超えているか、およびセンサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに基づいて様々なレベルの警報(例えば、警告、警戒、警報)を示す。
【0090】
一実施形態では、センサユニット102は、センサ読取値が閾値をどれくらい超過したかと、センサ読取値がどれくらい急速に上昇したかに応じて注意度を計算する。例えば説明目的のため、読取値のレベルを低、中、高として上昇率を定量化してもよい。次に、センサ読取値レベルと上昇率の組合せを表(例えば表1)に示してもよい。表1は例として説明目的で提供され、その内容を限定しない。
【表1】
【0091】
当業者によれば、注意レベルNが式N=f(t、v、r)として表現できることが認識される。式中、tは閾値であり、vはセンサ読取値であり、rはセンサ読取値の上昇率である。一実施形態では、センサ読取値vおよび/または上昇率rは、センサ読取値のノイズ効果を減少させるためにローパスフィルタされる。一実施形態では、閾値は、比較的低い遮断周波数のフィルタを用いてセンサ読取値vをローパスフィルタによって計算される。比較的低い遮断周波数のフィルタによって、比較的長期の平均効果が得られる。一実施形態では、センサ読取値と上昇率に対して別の閾値を計算する。
【0092】
一実施形態では、センサユニット102の電源が入ると、較正処理時間が得られる。較正時間、センサ201からのセンサデータ値は、閾値を計算するために用いられるが、較正時間が完了するまでセンサは注意、警告、警報などの計算を実施しない。一実施形態では、センサユニット102が較正時間、注意、警告、および警報を計算するために固定された(例えば、あらかじめプログラミングされた)閾値を用い、較正時間終了時に調整可能な閾値を用いる。
【0093】
一実施形態では、センサユニット102は、調整可能な閾値が調整可能な閾値の最大値を超えているとき、センサ201の故障が発生したと判断する。一実施形態では、センサユニット102は、調整可能な閾値が調整可能な閾値の最小値を下回るとき、センサ201の故障が発生したと判断する。センサユニット102は、そのようなセンサ201の故障をベースユニット112に報告してもよい。
【0094】
一実施形態では、センサユニット102は、センサ201から多くのセンサデータ読取値を取得し、重みベクトルを用いて閾値を加重平均として計算する。重みベクトルは、いくつかのセンサデータ読取値に他のセンサデータ読取値より重く加重する。
【0095】
一実施形態では、センサユニット102は、センサユニット201から多くのセンサデータ読取値を取得し、センサデータ読取値をフィルタにかけ、フィルタされたセンサデータ読取値から閾値を計算する。一実施形態では、センサユニットはローパスフィルタを適用する。一実施形態では、センサユニット201は、センサデータ読取値から不要成分を取り除くカルマンフィルタを用いる。一実施形態では、センサユニット201は「外れ値」(例えば、標準の値よりかけ離れた値)であるセンサデータ読取値を破棄する。このように、センサユニット102はセンサデータにノイズがあっても閾値を計算することができる。
【0096】
一実施形態では、センサユニット102は、閾値が急速に変化すると注意状態(例えば注意、警告、警報)を示す。一実施形態では、センサユニット102は、閾値が所定の最大値を超えると注意状態(例えば、注意、警告、警報)を示す。一実施形態では、センサユニット102は、閾値が所定の最小値を下回ると注意状態(例えば、注意、警告、警報)を示す。
【0097】
一実施形態では、センサユニット102は、閾値センサ201の1つ以上の動作パラメータを調整する。例えば、煙センサを例にとると、センサユニット201は、閾値によって光学式煙センサが低電力で動作できること(例えば、環境光が少ない状態、センサが清潔である、大気中の粒子が少ないなど)を示すとき、光学式煙センサのLEDが動作するために用いられる電力を減少させることができる。センサユニット201は、閾値によって光学式煙センサが高電力で動作する必要があること(例えば、環境光が多い状態、センサが汚染されている、大気中の粒子が多いなど)を示すとき、光学式煙センサのLEDの動作するために用いられる電力を増加させることができる。
【0098】
一実施形態では、図2に示すように任意に冷暖房空調設備(HVAC)システム350からセンサユニット102に出力する。一実施形態では、任意にHVACシステム350から、図3に示すリピータ110および/または図4に示す監視システム113に出力する。このように、システム100はHVACシステムの運転を認識するようになる。HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、部屋の気流パターンは変化する。これにより、煙または他の物質(例えば可燃性ガス、有毒ガスなど)が同様に変化する。したがって、一実施形態では、閾値計算は、HVACシステムによって生じる気流エフェクトを考慮する。一実施形態では、センサユニット102(または監視システム113)が、センサ読取値に対するHVACシステムの影響を「学習」できるようにするために適応アルゴリズムを用いる。したがって、センサユニット102(または監視システム113)に応じて閾値を調整することができる。一実施形態では、HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、誤報を回避するために、閾値が一定時間にわたって変更(例えば上下)される。部屋の気流パターンがHVACの状態に対して再調整されるとき、必要なシステム感度に対して閾値を再設定してもよい。
【0099】
したがって、例えば一実施形態では、平均化フィルタまたはローパスフィルタの処理が、閾値を設定するために用いられる場合、HVACシステムの電源が入ったり切れたりすると、センサユニット102に対して感度が低くなるように閾値を一時的に設定する。これによって、平均化フィルタまたはローパスフィルタの処理によって新たな閾値をすることができる。新しい閾値が(指定された時間後に)設定されると、センサユニット102は新しい閾値に基づいて標準感度に戻る。
【0100】
一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は視野内の物体の温度を測定する赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は視野内の炎を検知する赤外線センサとして構成される。一実施形態では、センサ201は赤外線センサとして構成される。
【0101】
一実施形態では、センサ201は画像センサとして構成される。一実施形態では、コントローラ202は、イメージングセンサからのイメージデータを処理することによって炎を検出するように構成される。
【0102】
図9は、PMUの一実施形態の実施例を示す図である。PMU125は電子部品(図示せず)を覆うPMUハウジング905を含む。スクリーン903はPMUケーシング905の前部に取り付けられる。また任意に、PMUケーシング905は、例えば、応答ボタン907、OKボタン909、診断チェック実行ボタン911、消防署へ通報ボタン913、テナントへ通報ボタン915、他者への警報ボタン917、電源ON/OFFボタン919、通話ボタン921などのPMUファンクションキーの他にカーソルコントローラ923および音量コントローラ925を有してもよい。
【0103】
スクリーン903は、カラーまたは白黒のものであってよい。スクリーン903は、暗いところで視認するためにバックライトを有してもよい。スクリーン903は、例えば、LCD、LED、カラーLCDなどの電子信号を表示するために用いられるあらゆるスクリーンであってよい。一実施形態では、スクリーン903は、タッチスクリーンディスプレイを使用することによって、1つまたはすべてのボタンを置き換えてもよい。一実施形態では、PMU125は、ボタンまたはボタンの代わりに音声認識を用いてもよい。一実施形態では、PMU125は、タッチスクリーンディスプレイ、ボタンおよび音声認識の組合せを用いてもよい。
【0104】
一実施形態では、PMUファンクションキーは、応答ボタン907、OKボタン909、診断チェック実行ボタン911、消防署へ通報ボタン913、テナントへ通報ボタン915、他者への警報ボタン917、電源ON/OFFボタン919、通話ボタン921を含んでもよい。また、PMUファンクションキーは建物または複合施設監視システム113で有用であると考えられる他のコントロールキーを含んでもよい。PMUファンクションキーは、PMUケーシング905上のあらゆる便利な位置に設置されてもよく、あらゆる色、形、大きさまたは材料のものであってもよい。また、PMUファンクションキーのうち1つのみを含む、あるいは全く含まないあらゆる組合せは、PMU125に組み込んでもよい。
【0105】
応答ボタン907は、ユーザが受信確認した監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125に指示する。OKボタン909は、ユーザが状態を調査し、その状態が誤報または解決されると判断した監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示する。消防署への通報ボタン913は、地元の消防署に通報して救助を求めるように監視コンピュータ113に指示する監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示する。また、一実施形態では、消防署への通報ボタン913は、固定電話または携帯電話をかけるように構成されるセカンダリトランシーバ1313によって消防署とユーザを直接接続するようにPMU125を指示してもよい。一実施形態では、消防署への通報ボタン913は、ユーザがPMU125のセカンダリトランシーバ1313を必要とせずに消防署と直接話すことができるように、消防署に通報してPMU125を消防署に接続するために監視コンピュータ113に応答を返信するようにPMU125を指示してもよい。この実施形態では、監視コンピュータ113は消防署との電話接続と無線周波送信またはPMU125からの他の種類の送信との間のリピータとして機能する。
【0106】
テナントへの通報ボタン915は、センサがそのユニットに居住者がいるかどうかを確認するために配置されるユニットのテナントまたは居住者に通報するように監視コンピュータ113に指示を送信するようにPMU125を指示してもよい。一実施形態では、テナントへの通報ボタン915は、トランシーバ1309を通してユニットの居住者に通報し、PMU125装置をテナントに直接接続するように監視コンピュータを指示する。一実施形態では、テナントへの通報ボタン915は、セカンダリトランシーバ1313を通してテナントに直接電話をするようにPMU125に指示する。これによって、PMUユーザが直接テナントと話すことができる。
【0107】
他者への通報ボタン917は、他の装置(例えば電話、携帯電話、ファックス、インターネットなど)によって他のPMUまたは他の管理者に連絡するように監視コンピュータ113に指示を送信するようにPMU125を指示してもよい。また、一実施形態では、他者への通報ボタンボタン917は、監視コンピュータが状況を説明するために接続する他者(例えば近くのアパート、他のPMUユーザ、他の装置を用いる管理者)にPMUユーザを接続するように監視コンピュータ113を指示してもよい。一実施形態では、他者への通報ボタンボタン917は、セカンダリトランシーバ1313を使用することによって他の管理者に直接通話するようにPMU125を指示してもよい。
【0108】
電源ON/OFFボタン919は、電源が切れたときにPMU125に電源ONするように、あるいはエネルギーを蓄えるために電源を切るように指示してもよい。通話ボタン921は、PMU125に組み入れ可能な無線システムに連動して動作する。通話ボタン919は、トランシーバ1309またはセカンダリトランシーバ1313に連動して動作してもよい。通話ボタン921は、マイクロホン1303から信号を受信するように構成された他のローカルトランシーバへの電気信号を送信するようにPMU125を指示する。
【0109】
カーソルコントローラボタン923は、監視コンピュータ113から送信されたメッセージ全体を通してナビゲートするためにスクリーン上のカーソルを上下左右に移動させるようにPMU125に指示してもよい。また、カーソルコントローラボタン923によって、ユーザに他の使用目的でスクリーン上のある情報を選択させてもよい。音量ボタン925は、PMU125のボリュームを調整するために用いてもよい。
【0110】
診断チェック実行ボタン911は、センサシステムの診断チェックを実行するように監視コンピュータ113にメッセージを送信するようにPMU125に指示する。診断チェックが終了すると、監視コンピュータ113は診断チェックの結果を含む通信をPMU125に送信する。
【0111】
一実施形態では、PMU125は、ユーザを特定するために、ユーザにパスワードまたはパスコード入力を要求する。このように、複数ユーザは同じPMUを使用することができる。また、任意に監視コンピュータ113は、1日中ユーザの移動を追跡し続けながらユーザが実施したことの記録を維持するために用いてもよい。一実施形態では、様々なタスクは、様々レベルのクリアランスを要求してもよい。例えば、PMU125を用いてセンサをプログラミングするために別々のパスワードまたはパスコードを要求してもよい。
【0112】
図9では特定のボタンを示すが、当業者であれば、他のボタンおよび/または一般的なキーパッドを備えることができることが認識される。一実施形態では、スクリーン903は提供されるメニューオプションに対して用いられ、カーソルコントローラ923はメニュー項目をナビゲートして選択するために用いられる。
【0113】
一実施形態では、PMU125は、様々なセンサの閾値および/またはセンサのセンサ読取値を読み取るために用いてもよい。実施形態では、PMU125は、センサ警報がPMU125に送信されると、センサ閾値およびセンサ読取値(および/またはセンサ読取値が閾値を超えた値)を表示する。一実施形態では、警報を送信するセンサの近くにあるセンサからの警報および読取値送信するセンサの近くにある他のセンサのマップを表示する。
【0114】
一実施形態では、PMU125のユーザは、センサを選択してセンサ閾値を変更してもよい。したがって、PMU125のユーザは、例えばセンサが誤報を発報している場合、センサの感度を減少させるようにセンサの閾値を調整することができる。あるいはまた、PMU125のユーザは、アパートの第1のセンサが警報を送信する場合、アパートまたは近くのアパートの他のセンサの閾値(例えば、感度を増加する)を変更するためにPMU125を用いることができる。
【0115】
一実施形態では、PMU125は、感度、閾値、バッテリ値、センサ読取値などを示すセンサシステムにセンサのマップ(例えば、地形図、カラーマップなど)を表示してもよい。これにより、センサシステムの全体像をユーザに提供する。
【0116】
図10〜12は、PMU125によって受信される通信の様々な実施形態の例を示す。図10は、警告メッセージの一実施形態を示す。警告メッセージは、PMU125のスクリーン1003に表示され、警報に関するあらゆる関連情報も含んでもよい。関連情報は、温度または煙の上昇率、アパート番号またはユニット番号、センサが設置されるアパートの部屋警報を示すセンサの数、居住者の電話番号、他者が通知されたかどうかおよび/または他者が受信確認したかどうかの他に状態の評価に関連する他のあらゆる更新情報も含んでもよい。
【0117】
図11は警告通信の一実施形態を示す。PMU125のスクリーン1103に警告メッセージを表示してもよい。警告メッセージは、バッテリの交換が必要であるという警告するセンサ、センサが不正操作されたという警告、冷暖房空調装置のメンテナンスが必要であるかあるいは特定の装置が適切に機能していないという警告、漏水が検出されたという警告または建物または複合施設の維持に関連する他のあらゆる情報などの情報を含んでもよい。
【0118】
図12は診断チェックが実行された通信を示す。PMU125のスクリーン1203に診断チェックを表示してもよい。診断チェック通信は各センサの動作状態、センサのメンテナンスが必要であるかどうか(例えばバッテリ交換を必要とするか、適切に機能しているか、あるいは修理または交換を必要とするか)などの情報を含んでもよい。また、診断チェックは、リピータ、冷暖房空調装置に関する情報の他に、建物または複合施設の維持に関連する他のあらゆるシステムに関する診断情報を含んでもよい。
【0119】
図10〜12を参照して、PMU125は、警報、警告、注意または他の通信を示してもよい。例えば一実施形態では、PMU125は緊急警告メッセージで、大きいビープ音、一連のビープ、ホーンまたはユーザの注意を引くように設計された他のあらゆる騒音を鳴動してもよい。一実施形態では、PMU125は、ユーザの注意を引くために振動するか、あるいは光を点滅してもよい。一実施形態では、PMU125は、「アパート33煙検出」などの聞きとれるメッセージを提供してもよい。例えば、別の種類の可聴音といった様々な方法で警告などの他の種類の通信を表してもよい。聴覚警報の音量は、状態の重度に応じて変更されてもよい。様々な色の光を点滅させてもよく、多くまたは少なく光を点滅させてもよい。さらに、状態の優先度に応じて、メッセージ表示の持続時間を長くしても、短くしてもよい。
【0120】
また、必要な情報を建物管理者に伝えるようにPMUスクリーン903に表示されるテキストを、適切に構成してもよい。例えば、スクリーンに表示された文言のいくつかまたはすべてを点滅させてもよい。キーワードを強調表示してもよい。例えば、主な情報を拡大、太字、様々な色で表示するか、またはPMUユーザの注意を引くように別の方法で構成してもよい。一実施形態では、スクリーンが小さすぎてメッセージの全てのテキストを同時に表示できない場合がある。そのような場合、メッセージ全体を通してスクロールするために、カーソルコントローラ923などのカーソルコントローラを用いてもよい。また、ユーザがメッセージの本文を見る前にテキストに沿って、あるいは受信されたメッセージの種類を示すスプラッシュスクリーンとしてスクリーンに図形を表示してもよい。一実施形態では、スクリーンにメッセージの全文を表示する前に、応答ボタン907などのファンクションキーを押すことをユーザに必要としてもよい。さらに、表示されるテキストまたは図形のあらゆる有利な変形をディスプレイに組み入れてもよい。
【0121】
図13は、PMU125のブロック図である。一実施形態では、PMU125はセンサシステムとコントローラ1311との通信用のトランシーバ1309を含む。通常、コントローラ1311は、トランシーバ1309に電力、データおよび制御情報を供給する。コントローラ1311に対して電源1315を備える。また任意に、コントローラ1311は、マイクロホン1303、ユーザ入力1305、センサプログラミングインタフェース1301、コンピュータインタフェース1321、位置検出装置1307または第2のトランシーバ1313からの電子信号を受信および/または送信してもよい。
【0122】
マイクロホン1303は、聴覚ノイズを受信し、聴覚ノイズを示す電子信号を送信するあらゆる種類のマイクロホンであってよい。ユーザ入力1305はコントローラ1311へ指示を通信するあらゆるボタンまたはユーザ入力装置を含んでもよい。コンピュータインタフェース1321は、PMU125とコンピュータシステム(例えば、監視コンピュータ113)との間の通信を提供するために用いられる。コンピュータインタフェース1321は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤ(登録商標)ポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース(登録商標)などの標準コンピュータデータインタフェースであってよい。位置検出装置1307はPMU125の位置および/または移動詳細を提供してもよい。位置検出装置1307は、例えば全地球測位システム(GPS)または移動を検出する加速度計などのあらゆる位置感知システムまたは動作感知システムであってよい。第2のトランシーバ1313をセカンダリ通信チャネルに対して備えてもよい。第2のトランシーバ1313は、例えば、無線イーサネット(登録商標)、携帯電話、またはブルートゥース(登録商標)などの公知のあらゆる通信ネットワークと通信してもよい。
【0123】
センサプログラミングインタフェース1301は、例えば、IDコード、位置コード、ソフトウェア更新などのセンサユニットからプログラミング情報を入力または読み出すために用られてもよい。一実施形態では、PMUプログラミングインタフェース1301は、センサシステム内の全てのセンサと同時に通信するように設計されてもよい。一実施形態では、センサプログラミングインタフェース1301は、PMU125がセンサ群から選択されたセンサと通信できるように設計されてもよい。例えば、センサインタフェース1301は、PMU125がセンサと通信するためにセンサの近くに位置するように設計されてもよい。これは、例えば赤外線(IR)送信機などの光通信を有するセンサプログラミングインタフェース1301を設計することによって、あるいは例えばセンサとの直接配線などの有線通信を有するセンサプログラミングインタフェース601によって達成することができる。
【0124】
図14は、PMU125とセンサシステムの通信を示す一実施形態のフローチャートである。PMU125との通信のセンサシステムの動作は、PMU125の電源が入るブロック1401で開始する。次にPMU125は、PMU125が初期化される(例えば監視コンピュータ113との通信を設定し、ソフトウェアをアップロードするなど)ブロック1403に進む。次に、PMU125は、監視コンピュータ113からのあらゆる通信をリスニングするブロック1405に進む。ブロック1407では、PMU125は情報を受信したかどうか判断する。PMU125は、情報を受信した場合、ブロック1409に進み、情報を受信していない場合はブロック1405に戻ってあらゆる通信をリスニングする。PMU125は、情報を受信すると、ブロック1409に進んでPMUは情報を処理する。
【0125】
判断ブロック1411では、PMU125は、情報が警報であるかどうか判断する。PMU125は、情報が警報である場合、判断ブロック1419に進み、情報が警報でない場合は、ブロック1413に進む。ブロック1413では、PMU125は異常状態通信または診断チェック通信を受信したかどうかを判断する。PMU125は、異常状態または診断チェックが存在する場合はブロック1421に進む。PMU125は、異常状態または診断チェックが存在しない場合、判断ブロック1415に進む。判断ブロック1415では、PMU125は、ユーザが指示を入力したかどうかを判断する。PMU125は、ユーザ入力指示が存在している場合、ブロック1417に進み、そうでない場合は、ブロック1405に戻って指示をリスニングする。ブロック1417では、PMU125は指示を実行するか、あるいは監視コンピュータ113に指示を返信する。
【0126】
ブロック1419に戻り、ブロック1419では、PMU125は警報を鳴動または表示し、応答を受信したかどうかを確認する判断ブロック1427に進む。応答を受信していない場合、PMU125は、タイムアウトが経過したかどうかを確認する判断ブロック1433に進む。タイムアウトが経過していない場合、PMU125は、警報を鳴動して応答を待つブロック1419に戻る。タイムアウトが経過した場合、PMU125は、監視コンピュータ113からの指示をリスニングするブロック1405に戻る。ブロック1405で応答を受信した場合、PMU125は、応答を送信するブロック1429に進み、ブロック1423に進む。
【0127】
ブロック1421に戻り、異常状態または診断状態を受信した場合、PMU125は、PMUスクリーン903上に異常状態または診断チェックのメッセージを表示して、ブロック1423に進む。ブロック1423では、PMU125は指示を待つ。判断ブロック1425では、PMU125は、指示を受信した場合、ブロック1417に進む。指示を受信していない場合、PMU125は、PMU自体の移動を監視するブロック1431に進む。移動がない場合、PMU125は、「移動がない」警報を監視コンピュータに送信するブロック1435に進み、ブロック1405に戻る。移動があった場合は、PMU125はブロック1423に戻り、指示を待つ。
【0128】
図15は、監視コンピュータ113による警報優先度別応答を示す図である。一実施形態では、様々な応答が様々な状態に割り当てられる。優先度は煙、ガス、水などのレベル、センサが合図している時間、煙、温度、ガス、水などの上昇率、センサが合図する数、または状態の優先度の評価において他のあらゆる有用な測定値に基づいてもよい。例えば、ブロック1501に示すように、優先度が低い状態が発生する場合、監視コンピュータ113は、状態情報をPMU125に送信し、PMU125の通信に対してそれ以上動作しない。ブロック1503に示すように優先度が中である状態では、監視コンピュータ113は、状態情報をPMU125に送信し正常応答および/または応答を待つ。監視コンピュータ113が正常応答または応答を受信しない場合、他のPMUに通信を試みるか、あるいは他のチャンネル(例えば電話、携帯電話、ファクシミリ、メールなど)から管理者への連絡を試みてもよい。監視コンピュータ113は、応答答を受信するもののPMU125から「移動がない」警報を受信した場合、他のPMUに通信を試みるか、あるいは他のチャンネルから管理者への連絡を試みてもよい。ブロック1505に示すように優先度が高い状態では、監視コンピュータ113は複数のPMUに情報を素早く送信してもよく、他のチャンネル(例えば、電話、携帯電話、ファクシミリ、メールなど)から管理者への連絡を試みてもよく、応答は比較的短時間で待ってもよく、直接消防署に連絡する前に応答してもよい。ブロック1507に示すように優先度が重大である状態では、監視コンピュータは、消防署に素早く直接通報してもよく、すべてのPMUとの通信と他のすべての管理者への連絡を素早く試みてもよい。当業者であれば、図15の応答および状態はほんの一例であり、限定目的ではないことが理解される。さらに、当業者であれば、一実施形態での全ての状態を同じ優先度で送信できることが理解される。
【0129】
また、一実施形態では、隣接しているユニット居住者に発生状態を通知する。例えば、漏水の場合、漏水を示すユニットの階下に位置するユニットの居住者は、階上のユニットでの漏水が通知されることによって警戒することができる。センサが合図するユニットの上下または近くに位置する他のユニットの居住者が、適切な注意を払う、および/または緊急救助を得ることができるように、その居住者に対して状態(例えば検出された漏水、火災/煙、検出された一酸化炭素など)を通知してもよい。一実施形態では、監視コンピュータは、監視コンピュータ113は、状態が発生するイベントを通知するユニットを認識するように様々なセンサユニット102の相対的位置を示すデータベースを含む。したがって、例えば、監視コンピュータは、ユニット201および101がユニット301の階下に存在する、あるいはユニット303はユニット301に隣接し、ユニット302がホールを横切っていることなどを認識するようにプログラミングされてもよい。一実施形態では、監視システム113は、どのアパートにどのセンサがあるのか、および様々なアパートの相対位置(例えば、どのアパートが他のアパートの上、近くなどにあるか)を認識する。一実施形態では、監視システム113データベースは、他のアパートに対して様々なアパート内のセンサ位置の情報(例えば、アパート1のセンサ1は、アパート2内のセンサ3に対向する壁に位置するなど)を含む。
【0130】
当業者であれば、本発明が上記で説明される実施形態の詳細に限定されず、その精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態において具現化することができ、さらに様々な省略、改作および改変を実施できることは明白である。例えば、900MHzの周波数帯で特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば、900MHz以外の周波数帯を用いることができることが認識される。無線システムは、例えば、HF帯、VHF帯、UHF帯、マイクロ波帯、ミリ波帯域などのように1つ以上の周波数帯で動作するように構成されてもよい。また、当業者であれば、拡散スペクトル以外の技術を用いることができることが認識される。変調は、用いられる変調方式が、例えば、周波数変調、位相変調、振幅変調、それらの組合せなどになりうるように特定の変調法に制限されない。したがって、実施形態の上記の説明は、あらゆる点において説明として考慮されるべきであり、特許請求の範囲とそれらの同等物によって示される本発明の範囲に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】多くのリピータユニットを通してベースユニットと通信し、PMUとも通信する複数のセンサユニットを含むセンサシステムを示す図である。
【図2】センサユニットのブロック図である。
【図3】リピータユニットのブロック図である。
【図4】ベースユニットのブロック図である。
【図5】センサユニット、リピータユニット、ベースユニットおよびPMUによって用いられるネットワーク通信パケットを示す図である。
【図6】比較的連続した監視を実施するセンサユニットの動作を示すフローチャートである。
【図7】定期監視を実施するセンサユニットの動作を示すフローチャートである。
【図8】センサシステムをどのように用いて漏水を検出できるかを示す図である。
【図9】PMUの一実施形態の実施例を示す図である。
【図10】一実施形態の警報表示を示す図である。
【図11】一実施形態の警告表示を示す図である。
【図12】一実施形態の診断チェックを示す図である。
【図13】PMUのブロック図である。
【図14】PMUとの通信におけるセンサシステムの動作を示すフローチャートである。
【図15】優先度/応答を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサシステムであって、
前記1つ以上のセンサユニットの各々は、状態を測定するように構成される少なくとも1つのセンサを含む1つ以上のセンサユニットであって、前記センサユニットは、指示を受信するように構成され、前記センサユニットは、前記センサが前記少なくとも1つのセンサによって測定されたデータが閾値テストに失敗したと判断する場合、故障値の重度を報告するように構成され、前記センサユニットは、規定時間で取得されたセンサ読取値に応じて前記閾値を調整するように構成される1つ以上のセンサユニットと、
監視コンピュータに対して前記1つ以上のセンサユニットと通信するように構成されるベースユニットであって、前記監視コンピュータは、前記故障値の重度が緊急状態に対応するとき、責任者に通知を送信するように構成され、前記監視コンピュータは、前記センサユニットの1つ以上からの前記データが故障値の重度に対応するとき、前記センサユニットの1つ以上からのデータを記録するように構成されるベースユニットと、
前記1つ以上のセンサと通信するコントローラを含むポータブルモニタリングユニットであって、前記コントローラは、前記ポータブルモニタリングユニットのユーザが前記1つ以上のセンサユニットのセンサ閾値をリモート設定できるように構成され、前記コントローラは、前記1つ以上のセンサユニットから1つ以上の実センサデータ閾値を受信するようにさらに構成されるポータブルモニタリングユニットと、
ディスプレイと、
1つ以上の入力装置と、
センサシステムと
前記コントローラとの通信を提供するように構成されるトランシーバとを含むセンサシステム。
【請求項2】
前記センサシステムは、既定のイベント発生に関する情報を送信する、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項3】
前記センサシステムは、必要に応じて前記コントローラからの情報を送信する、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項4】
前記測定状態は、前記センサの動作状態を含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項5】
前記コントローラは、診断情報を受信し、前記ディスプレイに診断情報を表示するようにさらに構成される、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項6】
前記入力装置はボタンを含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項7】
マイクロホンをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項8】
オーディオ装置をさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項9】
センサプログラミングユニットをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項10】
第2のトランシーバをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項11】
前記第2のトランシーバは、携帯電話を通して通信するように構成される、請求項10に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項12】
前記第2のトランシーバは、無線で通信するように構成される、請求項10に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項13】
位置検出ユニットをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項14】
コンピュータインタフェースをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項15】
センサシステムであって、
前記1つ以上のセンサユニットの各々は状態を測定するように構成される少なくとも1つのセンサを含む1つ以上のセンサユニットであって、前記センサユニットは、前記センサが前記少なくとも1つのセンサによって測定されたデータが閾値テストに失敗したと判断する場合、故障値の重度を報告するように構成される1つ以上のセンサユニットと、
監視コンピュータに対して前記1つ以上のセンサユニットと通信するように構成されるベースユニットと、
前記監視コンピュータと通信するように構成されるポータブルモニタリングユニットとを含み、
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記1つ以上のセンサユニットのセンサ閾値をリモート設定するように構成され、
前記ポータブルモニタリングユニットは、実センサデータ閾値を表示するように構成されるセンサシステム。
【請求項16】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記ベースユニットを通して前記監視コンピュータと通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項17】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記センサユニットと通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項18】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記監視コンピュータと無線通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項19】
建物または複合施設内の状態を報告する方法であって、
監視コンピュータに対するセンサによって測定される故障状態の重度を報告することと、
報告された前記故障状態の重度の通知をポータブルモニタリングユニットに送信することを含み、
前記ポータブルモニタリングユニットは、センサ閾値をリモート設定でき、
前記ポータブルモニタリングユニットは、実センサデータ閾値を表示できる方法。
【請求項20】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記ベースユニットを通して前記監視コンピュータと通信する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記センサユニットと直接通信する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記監視コンピュータは、前記ポータブルモニタリングコンピュータに送信する通知の種類を判断するために、報告された前記故障状態の重度の優先度を評価する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記監視コンピュータは、前記ポータブルモニタリングユニットから応答を待ち、前記応答を受信していない場合、他の通信チャネルを通して責任者への通知を試みる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記監視コンピュータは、故障状態の前記重度を記録し、既定イベントの発生時に前記故障状態の重度を前記ポータブルモニタリングユニットへ送信する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記監視コンピュータは、消防署に前記故障状態の重度を報告する、請求項19に記載の方法。
【請求項1】
センサシステムであって、
前記1つ以上のセンサユニットの各々は、状態を測定するように構成される少なくとも1つのセンサを含む1つ以上のセンサユニットであって、前記センサユニットは、指示を受信するように構成され、前記センサユニットは、前記センサが前記少なくとも1つのセンサによって測定されたデータが閾値テストに失敗したと判断する場合、故障値の重度を報告するように構成され、前記センサユニットは、規定時間で取得されたセンサ読取値に応じて前記閾値を調整するように構成される1つ以上のセンサユニットと、
監視コンピュータに対して前記1つ以上のセンサユニットと通信するように構成されるベースユニットであって、前記監視コンピュータは、前記故障値の重度が緊急状態に対応するとき、責任者に通知を送信するように構成され、前記監視コンピュータは、前記センサユニットの1つ以上からの前記データが故障値の重度に対応するとき、前記センサユニットの1つ以上からのデータを記録するように構成されるベースユニットと、
前記1つ以上のセンサと通信するコントローラを含むポータブルモニタリングユニットであって、前記コントローラは、前記ポータブルモニタリングユニットのユーザが前記1つ以上のセンサユニットのセンサ閾値をリモート設定できるように構成され、前記コントローラは、前記1つ以上のセンサユニットから1つ以上の実センサデータ閾値を受信するようにさらに構成されるポータブルモニタリングユニットと、
ディスプレイと、
1つ以上の入力装置と、
センサシステムと
前記コントローラとの通信を提供するように構成されるトランシーバとを含むセンサシステム。
【請求項2】
前記センサシステムは、既定のイベント発生に関する情報を送信する、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項3】
前記センサシステムは、必要に応じて前記コントローラからの情報を送信する、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項4】
前記測定状態は、前記センサの動作状態を含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項5】
前記コントローラは、診断情報を受信し、前記ディスプレイに診断情報を表示するようにさらに構成される、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項6】
前記入力装置はボタンを含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項7】
マイクロホンをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項8】
オーディオ装置をさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項9】
センサプログラミングユニットをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項10】
第2のトランシーバをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項11】
前記第2のトランシーバは、携帯電話を通して通信するように構成される、請求項10に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項12】
前記第2のトランシーバは、無線で通信するように構成される、請求項10に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項13】
位置検出ユニットをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項14】
コンピュータインタフェースをさらに含む、請求項1に記載のポータブルモニタリングユニット。
【請求項15】
センサシステムであって、
前記1つ以上のセンサユニットの各々は状態を測定するように構成される少なくとも1つのセンサを含む1つ以上のセンサユニットであって、前記センサユニットは、前記センサが前記少なくとも1つのセンサによって測定されたデータが閾値テストに失敗したと判断する場合、故障値の重度を報告するように構成される1つ以上のセンサユニットと、
監視コンピュータに対して前記1つ以上のセンサユニットと通信するように構成されるベースユニットと、
前記監視コンピュータと通信するように構成されるポータブルモニタリングユニットとを含み、
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記1つ以上のセンサユニットのセンサ閾値をリモート設定するように構成され、
前記ポータブルモニタリングユニットは、実センサデータ閾値を表示するように構成されるセンサシステム。
【請求項16】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記ベースユニットを通して前記監視コンピュータと通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項17】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記センサユニットと通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項18】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記監視コンピュータと無線通信するように構成される、請求項15に記載のセンサシステム。
【請求項19】
建物または複合施設内の状態を報告する方法であって、
監視コンピュータに対するセンサによって測定される故障状態の重度を報告することと、
報告された前記故障状態の重度の通知をポータブルモニタリングユニットに送信することを含み、
前記ポータブルモニタリングユニットは、センサ閾値をリモート設定でき、
前記ポータブルモニタリングユニットは、実センサデータ閾値を表示できる方法。
【請求項20】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記ベースユニットを通して前記監視コンピュータと通信する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ポータブルモニタリングユニットは、前記センサユニットと直接通信する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記監視コンピュータは、前記ポータブルモニタリングコンピュータに送信する通知の種類を判断するために、報告された前記故障状態の重度の優先度を評価する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記監視コンピュータは、前記ポータブルモニタリングユニットから応答を待ち、前記応答を受信していない場合、他の通信チャネルを通して責任者への通知を試みる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記監視コンピュータは、故障状態の前記重度を記録し、既定イベントの発生時に前記故障状態の重度を前記ポータブルモニタリングユニットへ送信する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記監視コンピュータは、消防署に前記故障状態の重度を報告する、請求項19に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2009−520262(P2009−520262A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545576(P2008−545576)
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/032680
【国際公開番号】WO2007/073417
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(506166675)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/032680
【国際公開番号】WO2007/073417
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(506166675)
【Fターム(参考)】
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