説明

携帯電話装置及びその制御方法

【課題】キーワードを他人に知られても、ハンズフリー機能が使用されることがない携帯電話装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】携帯電話装置100は、例えばハンズフリー機能を提供するハンズフリー機能提供部12と、使用者の声紋と特定のキーワードとが予め登録された記憶部14と、入力部10から入力された音声の声紋と記憶部14に記憶された声紋とを比較して双方の一致を判定する声紋認証部18と、入力部10から入力された音声を認識し、認識した音声の内容が記憶部14に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定する音声認識部16と、制御部13とを備える。制御部13は、声紋認証部18による判定結果が一致したときに、音声認識部16の判定結果に従って、ハンズフリー機能を有効にするか否かを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話装置及びその制御方法に関し、更に詳しくは、ハンズフリー機能を備えた携帯電話装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話装置は、機能の多様化が進み、例えば、ハンズフリー機能を備えたものが知られている。ハンズフリー機能とは、手が離せない状況等(例えば、自動車の運転中等)で通話(ハンズフリー通話ともいう)をするための機能をいう。なお、本明細書中、オフフックとは、電話回線を繋ぐことをいい、また、オンフックとは、電話回線を切ることをいう。
【0003】
特許文献1には、自動車の運転時に、ハンズフリー通話が可能な車載用ハンズフリー形携帯電話装置が記載されている。この携帯電話装置では、音声入力部から入力された音声を認識し、認識した音声の内容が特定のキーワードであれば、オンフックやオフフックを実行する。
【0004】
特許文献2には、着信中に音声を発すると、ハンズフリー通話だけでなく、保留や留守番電話を可能とする電話装置が記載されている。特許文献3には、携帯電話機の入力待受け中には、音声認識部及び音声合成部の電源をオフとし、電話着信中には、該電源をオンにして、ハンズフリー通話を可能とするハンズフリーシステムが記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−333459号公報
【特許文献2】特開2004−7792号公報
【特許文献3】特開2004−289710号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の携帯電話装置では、複数の搭乗者が同乗している車中等で、携帯電話装置の使用者である運転手がハンズフリー通話をするために発信や着信を行う状況を想定すると、同乗者は、特定のキーワードを容易に聞くことができる。この携帯電話装置では、同乗者が発したキーワードであっても、携帯電話装置が受け付けるので、プライバシー保護やセキュリティに問題がある。そこで、同乗者に知られてしまったキーワードは、頻繁に変更する必要がある。特許文献2に記載の電話装置では、着信中に音声を発すれば、誰でもハンズフリー通話等を行うことができるので、上記同様の問題がある。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の携帯電話装置では、音声を認識し続けることで、運転中等の手が離せない状況であっても、緊急の着信に応答し、さらに、発信を行うという完全なハンズフリーを実現している。しかし、使用者が安全性を考慮して、自動車の運転中には電話の発信を行わない状況を想定すると、常に音声認識を続けることで、消費電力が大きくなるという問題がある。また、特許文献3に記載の技術では、待受け中に音声認識部及び音声合成部の電源をオフにするので、消費電力を抑えることができるが、プライバシー保護やセキュリティについては考慮されていない。
【0008】
即ち、特許文献1〜3に記載の技術には、以下に示す問題点があった。第1の問題点は、キーワードを知っているのであれば、ハンズフリー機能を誰でも使用できることにある。第2の問題点は、ハンズフリー機能を実現するために、常に周囲の音声を認識し続ける必要があることから、消費電力が大きくなることにある。
【0009】
本発明は、上記第1及び第2の問題点の少なくとも一方を解決するものであり、キーワードを他人に知られても、ハンズフリー機能が使用されることがない携帯電話装置及びその制御方法、及び/又は、消費電力を削減可能な携帯電話装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、ハンズフリー機能を備えた携帯電話装置であって、
音声入力手段と、
音声入力手段から入力された音声の声紋と記憶装置に記憶された声紋とを比較して双方の一致を判定する声紋判定部と、
音声入力手段から入力された音声を認識し、該認識した音声の内容が記憶装置に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定する音声判定部と、
前記声紋判定部による判定結果が一致したときに、前記音声判定部の判定結果に従って、前記ハンズフリー機能を有効にするか否かを制御する制御部と、を備えることを特徴とする携帯電話装置を提供する。
【0011】
また、本発明は、ハンズフリー機能を備えた携帯電話装置の制御方法であって、
音声入力手段から入力された音声の声紋と記憶装置に記憶された声紋とを比較して双方の一致を判定する声紋判定ステップと、
音声入力手段から入力された音声を認識し、該認識した音声の内容が記憶装置に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定するキーワード判定ステップと、
前記声紋判定ステップによる判定結果が一致したときに、前記キーワード判定ステップの判定結果に従って、ハンズフリー機能を有効にするか否かを制御するステップと、を有することを特徴とする携帯電話装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の携帯電話装置及びその制御方法によると、入力された音声の声紋と、認識した音声の内容とが、記憶装置に記憶された声紋とキーワードとにそれぞれ一致したときにのみ、ハンズフリー機能を有効とするので、声紋という生体情報を用いて本人の認証が可能となる。その結果として、たとえキーワードが他人に知られても、ハンズフリー機能を他人に使用されることがない。これによって、第1の問題点が解決できる。
【0013】
また、本発明の携帯電話装置及びその制御方法によると、着信の有無を監視して、着信時にのみ声紋判定部及び音声判定部を作動させるようにすれば、着信時以外では声紋判定部及び音声判定部が非作動となり、消費電力を削減できる。これによって、第2の問題点が解決できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯電話装置100の構成を示す図である。携帯電話装置100は、ハンズフリー機能を有しており、例えば、入力部10と、出力部11と、ハンズフリー機能提供部12と、制御部13と、記憶部14と、演算部15と、音声認識部16と、音声合成部17と、声紋認証部18と、電源供給状態監視部19と、着信状態監視部20とを備える。
【0015】
入力部10は、例えば、マイク、入力キー等であって、入力された各種入力データを受け付ける。出力部11は、例えば、スピーカ等であって、各種出力データを外部に出力する。ハンズフリー機能提供部12は、ハンズフリー機能を提供する。なお、ハンズフリー機能提供部12は、ハンズフリー機能を有するハンズフリー装置を別に用意する場合には、ハンズフリー装置と携帯電話装置100とを接続する接続部に相当する。制御部13は、プログラム実行の制御を行い、携帯電話装置100の全体の制御を行う。記憶部14は、各種データを記憶するものであって、例えば、携帯電話装置100の使用者の生体情報である声紋や、キーワードが予め登録されている。演算部15は、各種演算を行う。
【0016】
音声認識部16は、ハンズフリー機能提供部12からの指示を制御部13が受け取って、入力部10から入力された音声を認識し、認識した音声の内容が記憶部14に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定する。声紋認証部18は、ハンズフリー機能提供部12からの指示を制御部13が受け取って、入力部10から入力された音声の声紋と、記憶部14に記憶された声紋とを比較して、双方の一致を判定する、いわゆる声紋認証を行う。
【0017】
音声合成部17は、ハンズフリー機能提供部12からの指示を制御部13が受け取って、使用者が携帯電話装置100の画面を見なくても済むような音声ナビゲーションの処理を行う。音声ナビゲーションとしては、例えば、登録されている電話帳の名前を読み上げる、着信があった場合、誰からの着信かを読み上げる等がある。
【0018】
電源供給状態監視部19は、外部からの電源供給の有無を監視する。着信状態監視部20は、携帯電話装置100への着信の有無を監視する。
【0019】
次に、携帯電話装置100の動作について詳細に説明する。図2は、携帯電話機の制御方法を示すフローチャートである。以下では、携帯電話装置100の使用者が自動車を運転しており、その際に着信があって、オフフックを実行する場合を想定している。ここで、携帯電話装置100の使用者は、予め自分自身の声紋と特定のキーワードとを記憶部14に記憶(登録)させておく。なお、特定のキーワードは、ここではオフフックを実行させることを意味する、例えば「通話OK」とすればよい。但し、キーワードとそれに伴う動作との対応付けを予め登録しておけば、適宜のキーワードであってもよい。
【0020】
まず、使用者が音声を発すると、その音声が入力部10に入力される(S100)。次に、声紋認証部18は、入力部10から入力された音声の声紋と、記憶部14に予め登録された声紋とを比較して、双方が一致しているか否かを判定する声紋認証を行う(S110)。ステップS110で、声紋認証に失敗、即ち双方が不一致であれば(N)、処理を終了する。
【0021】
一方、ステップS110で、声紋認証に成功、即ち双方が一致すれば(Y)、音声認識部16が、入力部10から入力された音声を認識し、認識した音声の内容が記憶部14に予め登録されたキーワードと一致するか否かを判定する(S120)。
【0022】
ステップS120で、音声認識に失敗、即ち音声の内容とキーワードとが不一致であれば(N)、処理を終了する。一方、ステップS120で、音声認識に成功、即ち音声の内容とキーワードとが一致すれば(Y)、キーワード(ここでは、「通話OK」)に従い、オフフックを実行する(S130)。
【0023】
なお、ステップS130では、キーワードに従い、オフフックを実行しているが、これに限定されない。即ち、着信中に可能となる各種操作(発信者の名前を読み上げる、留守番電話に転送する等)と、特定のキーワードとの対応付けを記憶部14に予め登録しておけば、オフフック以外の各種操作も実行可能となる。また、ここでは自動車を運転中に着信があった場合を想定したが、使用者が発信を行う場合には、発信と対応付けた特定のキーワードを使用者が発すればよい。
【0024】
従って、携帯電話装置100によれば、声紋という生体情報を用いて本人の認証を行い、さらに、認識した音声の内容とキーワードとが一致したときにのみ、ハンズフリー機能を有効にできる。その結果として、キーワードが他人に知られても、ハンズフリー機能を他人に使用されることがなく、セキュリティ性を高め、プライバシー保護が可能となる。また、携帯電話装置100では、着信時だけでなく、発信時にもハンズフリー機能を有効とすることで、利便性を高めることができる。
【0025】
(第2の実施形態)
次に、図3、図4を参照して、第2の実施形態の携帯電話装置100を制御する他の制御方法について説明する。なお、図2に示した制御方法と重複する処理等については説明を適宜省略する。以下に示す制御方法では、音声による携帯電話装置100の各種操作(ここでは、ハンズフリー機能)を着信時のみに有効とする制御を行う。
【0026】
以下、具体的に説明する。携帯電話装置100に提供されるハンズフリー機能は、例えば、使用者の設定により第1〜3のモードに切替可能となっている。第1のモードは、着信時、発信時共に手動でハンズフリー機能を有効とするモードである。第2のモードは、発信時に手動でハンズフリー機能を有効とし、着信時に音声のみでハンズフリー機能を有効とするモードである。第3のモードは、着信時、発信時共に音声のみでハンズフリー機能を有効とするモードである。なお、第3のモードは、図2で示した制御方法に対応する。
【0027】
第1のモードは、着信時、発信時以外の状態では、声紋認証と音声認識とを実行する必要がないので、第2のモード、第3のモードに比べて、消費電力を小さくできる。しかし、着信時、発信時共に手動でハンズフリー機能を有効とするから、利便性は低い。
【0028】
第3のモード(以下、非省電力モードという)は、周囲の音声に対して声紋認証と音声認識とを常に行う必要があり、利便性が高いものの、第1のモード、第2のモードに比べて、消費電力が大きい。
【0029】
ここで、車の運転中に使用者がハンズフリー機能を利用する状況を考慮すると、発信は、大抵、使用者の都合に依存する。そこで、使用者は、停車してから発信することが可能である。一方、着信は、運転手の都合に依存しないことが多く、例えば緊急の用件に対応しなければならない場合も想定される。これらを考慮して、図3に示す制御方法を適用する携帯電話装置100では、着信時にのみ音声でハンズフリー機能を有効とする上記第2のモード(以下、省電力モードという)が、予め使用者によって設定されている。
【0030】
図3は、省電力モードでの携帯電話装置の制御方法を示すフローチャートである。まず、着信状態監視部20は、省電力モードに設定された携帯電話装置100に対して着信の有無を判定する(S200)。ステップS200で、着信がない状態であれば(N)、制御部13は、音声認識部16と声紋認証部18とを非作動に設定する(S210)。これは、着信中以外に使用者がキーワードとして記憶部14に予め登録した「オフフック」等の音声を発しても、声紋認証、音声認識が実行されないことを意味する。つまり、音声認識部16と声紋認証部18とには着信時以外には電力が供給されず、電力消費を抑えられることになる。
【0031】
一方、ステップS200で、着信中であれば(Y)、制御部13は、声紋認証部18と音声認識部16とを作動させる(S220)。続いて、外部で音声が発生、即ち使用者が「オフフック」等の音声を発すると(S230)、声紋認証部18は、声紋認証を実行し、入力された音声の声紋が記憶部14に記憶された声紋と一致するか否かを判定する(S240)。ステップS240で不一致であれば(N)、処理を終了し、一致すれば(Y)、音声認識を行う(S250)。
【0032】
ステップS250では、音声認識部16が、入力された音声を認識し、認識した音声の内容が記憶部14に記憶されたキーワードである「オフフック」と一致するか否かを判定する。ステップS250で不一致であれば(N)、処理を終了し、一致すれば(Y)、オフフックを実行する(S260)。その後には、制御部13は、声紋認証と音声認識を停止する(S270)。なお、キーワードは、「オフフック」に限定されず、着信があっても通話を行うことができない状況であれば、「オンフック」、「保留」等、適宜設定し、これらのキーワードに対応する動作を実行してもよい。
【0033】
このように、図3に示す制御方法によれば、着信時以外には声紋認証、音声認識を行わず、音声認識、声紋認証による電力消費を、例えば着信中、通話中に制限できるので、携帯電話装置100の消費電力を抑えることができる。また、この制御方法によれば、図2に示した制御方法、即ち第3のレベルに比べて利便性が低くなるものの、緊急の着信には応答可能であるから、ハンズフリー機能の有効性を大きく損なうことがない。
【0034】
図4は、省電力モードを使用しない携帯電話装置の制御方法を示すフローチャートである。省電力モードを使用しない場合には、携帯電話装置100は、着信の有無に関わらず、常に声紋認証、音声認識を行うように制御される。まず、外部で音声が発生、例えば使用者が「オフフック」等の音声を発すると(S300)、声紋認証を行い(S310)、失敗すれば(N)、処理を終了する。一方、声紋認証に成功すれば(S310、Y)、続いて、音声認識を行う(S320)。
【0035】
ステップS320で音声認識に失敗すれば(N)、処理を終了する。一方、音声認識に成功すれば(S320、Y)、オフフックを実行する(S330)。このような非省電力モードによれば、着信時だけでなく、発信時にもハンズフリー機能を有効とすることで、利便性を高めることができる。
【0036】
ところで、携帯電話装置100が自動車のシガレットプラグ等、外部からの電源供給を受けている状況では、消費電力をそれほど考慮する必要がない。そこで、電源供給が開始されたときに、省電力モードから非省電力モードに自動的に切替可能としてもよい。
【0037】
以下、具体的に説明する。図5は、電源の供給状態に応じた携帯電話装置の制御方法を示すフローチャートである。まず、外部からの電源供給が開始されると(S400)、制御部13は、携帯電話装置100が省電力モードに設定されているか否かを判定する(S410)。なお、電源の供給状態は、電源供給状態監視部19により監視されている。
【0038】
ステップS410で、携帯電話装置100に省電力モードが設定されていない、即ち、非省電力モードであれば(N)、制御部13は、設定を維持して処理を終了する。一方、携帯電話装置100に省電力モードが設定されていれば(S410、Y)、制御部13は、音声認識、声紋認証を常に行う非省電力モードに設定を切替える(S420)。このような制御方法によれば、電源の供給状態を考慮しなければならないときは、消費電力を低減でき、外部からの電源供給が開始され、消費電力を考慮する必要がないときは、ハンズフリー機能の利便性を高めることができる。
【0039】
上記各実施形態では、省電力モードで着信時以外に音声認識、声紋認証を行わないように、音声認識部16、声紋認証部18を非作動としたが、これに限定されず、例えば、着信時にのみ入力部10をオンとし、着信時以外では入力部10をオフとするようにしてもよい。
【0040】
以上説明したように、本発明の携帯電話装置及びその制御方法では、以下の態様の採用が可能である。着信の有無を監視する着信監視部(20)を更に有し、制御部(13)は、着信時に声紋判定部(18)及び音声判定部(16)を作動させる。このようにすれば、着信以外では声紋判定部及び音声判定部を非作動として消費電力を低減できる。さらに、着信時には、声紋とキーワードによりハンズフリー機能が使用できるので、例えば手が離せないような状況であっても、緊急の着信に応答できる。
【0041】
電源の供給状態の良否を判定する電源状態判定部(19)を更に有し、制御部は、供給状態が否であれば、着信時にのみ音声入力手段(10)をオンとし、供給状態が良であれば、音声入力手段を常時オンとする。このようすれば、供給状態が否のときは、着信時にのみハンズフリー機能を使用できる。また、供給状態が良のときは、ハンズフリー機能を常時使用できる。
【0042】
電源の供給状態の良否を判定する電源状態判定部を更に有し、制御部は、供給状態が否であれば、声紋判定部及び音声判定部を着信時にのみ作動させ、供給状態が良であれば、声紋判定部及び音声判定部を着信時以外にも作動させる。このようにすれば、電源の供給状態が否のときは、消費電力を低減でき、供給状態が良のときは、ハンズフリー機能の利便性を高めることができる。
【0043】
キーワード判定ステップ(S120)は、声紋判定ステップ(S110)が一致を判定した後に実行される。この場合には、声紋が一致せず、本人の認証が行われないときには、入力された音声を認識する必要がない。
【0044】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の携帯電話装置及びその制御方法は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯電話装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る携帯電話装置の制御方法を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る携帯電話装置の省電力モードでの制御方法を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る携帯電話装置の非省電力モードでの制御方法を示すフローチャート。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る携帯電話装置の電源の供給状態に応じた制御方法を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0046】
10:入力部
11:出力部
12:ハンズフリー機能提供部
13:制御部
14:記憶部
15:演算部
16:音声認識部
17:音声合成部
18:声紋認証部
19:電源供給状態監視部
20:着信状態監視部
100:携帯電話装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンズフリー機能を備えた携帯電話装置であって、
音声入力手段と、
音声入力手段から入力された音声の声紋と記憶装置に記憶された声紋とを比較して双方の一致を判定する声紋判定部と、
音声入力手段から入力された音声を認識し、該認識した音声の内容が記憶装置に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定する音声判定部と、
前記声紋判定部による判定結果が一致したときに、前記音声判定部の判定結果に従って、前記ハンズフリー機能を有効にするか否かを制御する制御部と、を備えることを特徴とする携帯電話装置。
【請求項2】
着信の有無を監視する着信監視部を更に有し、
前記制御部は、着信時に前記声紋判定部及び前記音声判定部を作動させる、請求項1に記載の携帯電話装置。
【請求項3】
電源の供給状態の良否を判定する電源状態判定部を更に有し、
前記制御部は、前記供給状態が否であれば、着信時にのみ前記音声入力手段をオンとし、前記供給状態が良であれば、前記音声入力手段を常時オンとする、請求項1又は2に記載の携帯電話装置。
【請求項4】
電源の供給状態の良否を判定する電源状態判定部を更に有し、
前記制御部は、前記供給状態が否であれば、前記声紋判定部及び前記音声判定部を着信時にのみ作動させ、前記供給状態が良であれば、前記声紋判定部及び前記音声判定部を着信時以外にも作動させる、請求項1又は2に記載の携帯電話装置。
【請求項5】
ハンズフリー機能を備えた携帯電話装置の制御方法であって、
音声入力手段から入力された音声の声紋と記憶装置に記憶された声紋とを比較して双方の一致を判定する声紋判定ステップと、
音声入力手段から入力された音声を認識し、該認識した音声の内容が記憶装置に記憶されたキーワードと一致するか否かを判定するキーワード判定ステップと、
前記声紋判定ステップによる判定結果が一致したときに、前記キーワード判定ステップの判定結果に従って、ハンズフリー機能を有効にするか否かを制御するステップと、を有することを特徴とする携帯電話装置の制御方法。
【請求項6】
前記キーワード判定ステップは、前記声紋判定ステップが一致を判定した後に実行される、請求項5に記載の携帯電話装置の制御方法。
【請求項7】
電源の供給状態の良否を判定するステップを更に有し、
前記供給状態が否であれば、着信時にのみ前記音声入力手段をオンとし、前記供給状態が良であれば、前記音声入力手段を常時オンとする、請求項5又は6に記載の携帯電話装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−177440(P2009−177440A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13240(P2008−13240)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】