撮像装置
【課題】カメラを保持する状態(姿勢)によって起因する手振れを極力防止することを目的としている。
【解決手段】EVFまたはOVFを使用する場合、脇を閉めることができるため手振れには比較的強いが、LCDを使用する場合、腕を前に伸ばす姿勢となるため不安定となり手振れを起こしやすくため、この点を考慮して、2つのプログラム線図を用意し、EVFまたはOVFを使用する場合は第一のプログラム線図を設定し、LCDを使用する場合は第二のプログラム線図を設定するように構成し、さらに第二のプログラム線図は第一のプログラム線図よりも高速側のシャッターを使用するように構成し、同様にセルフ撮影モード時にも手振れを起こしやすくなるため、他の撮影モード時よりも高速側のシャッターを使用するように構成した。
【解決手段】EVFまたはOVFを使用する場合、脇を閉めることができるため手振れには比較的強いが、LCDを使用する場合、腕を前に伸ばす姿勢となるため不安定となり手振れを起こしやすくため、この点を考慮して、2つのプログラム線図を用意し、EVFまたはOVFを使用する場合は第一のプログラム線図を設定し、LCDを使用する場合は第二のプログラム線図を設定するように構成し、さらに第二のプログラム線図は第一のプログラム線図よりも高速側のシャッターを使用するように構成し、同様にセルフ撮影モード時にも手振れを起こしやすくなるため、他の撮影モード時よりも高速側のシャッターを使用するように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラを使用した手振れ撮影を防止するための撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来例における撮像装置の回路ブロック例を図9に示す。図中1は光を電気信号に変換する光電変換素子(ここではCCDを例に取る)、2はCCDの出力信号を映像信号に変換するための相関二重サンプリング回路(以下CDS)、3はCDS出力のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換回路(以下AD)、4は色信号処理、輝度信号処理など各種信号処理を行うデジタル信号処理回路(以下DSP)、5はCCDの水平転送部を駆動するためのCCD水平転送駆動回路(以下HDr)、6はCCDの垂直転送部を駆動するためのCCD垂直転送駆動回路(以下VDr)、7は基準同期信号を入力し、この基準信号によりCCDの駆動および信号処理に必要な各種パルスを生成するタイミングジェネレータ(以下TG)、8はシステム全体を制御するCPU、9はフォーカス用レンズを駆動するためのレンズ駆動回路、10はフォーカス用レンズ、11はフォーカスレンズの位置を検出するレンズ位置検出回路、12は絞りとシャッターを駆動するための絞り駆動回路、13はCCDへの入射光量を制御するとともに露光時間を制御するための絞り兼シャッター、14は2段階ストロークで構成されるレリーズスイッチ、15は水晶発振回路を有し、メインクロックおよび水平同期信号(以下HD)と垂直同期信号(以下VD)を発生し、8のCPUおよび7のTGを動作させるための基準信号発生回路、16は内蔵ストロボである。16のストロボは14のレリーズスイッチをトリガーとしてストロボ光を被写体に照射し、ストロボに同期したCCD信号を画像として取り込むようになっている。
【0003】
17はファインダーをEVF表示(またはOVF表示)にするかLCD表示にするかを選択するための表示モード切替えスイッチ、18は画像データを保存するメモリ(以下RAM)、19は表示装置を駆動するためのLCDドライバー回路(以下LCDDr)、20は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下LCD)、21は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下EVF、光学的に被写体像をモニターするOVFであってもよい)である。
【0004】
次に上述した回路ブロックの動作を説明する。被写体像は10の撮影レンズを通し、13の絞りにより光量を調節され、1のCCDに結像する。1のCCDでは光電変換により被写体像を電気信号へ変換し、この信号をCCD信号として2のCDSへ出力する。15の基準信号発生回路で生成されるメインクロック、HD、VDは7のTGへ出力され、これらの信号を基準に7のTGではCCD水平転送パルス、CCD垂直転送パルス、CCDフィールドシフトパルス、電子シャッターパルス、OBクランプパルスを生成する。
【0005】
そしてCCD水平転送用パルスは5のHDrへ、CCD垂直転送用パルス、CCDフィールドシフトパルスおよび電子シャッターパルスは6のVDrへ、OBクランプパルスは2のCDSへ夫々出力される。
【0006】
6のVDrでは7のTGから出力されるCCD垂直転送用パルスおよびCCDフィールドシフトパルスを入力し、これらを組み合わせ、CCDの垂直転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した3値(H(高電位),M(中電位),L(低電位)レベル)の信号に変換し、CCDの垂直転送駆動部へ出力する。1のCCDではこれらの信号を受け、フィールドシフトパルスに相当する“H”レベルの信号を入力した時に、CCDのフォトダイオードに蓄積された電荷を垂直転送部へ出力する。垂直転送部へ出力された電荷はCCD垂直転送パルスの4相2値(M、Lレベル)駆動により垂直転送路上を順序正しく水平転送路へと転送される。
【0007】
また電子シャッターパルスは6のVDrでCCDを十分に駆動できる信号振幅に変換された後CCDへ出力され、CCDでの電荷蓄積時間(露光量)を制御する。CCDは電子シャッターパルスを入力している期間はフォトダイオードの電荷をクリアーし続け、電子シャッターパルスが停止した直後から、露光状態となる。
【0008】
5のHDrでは7のTGから出力されるCCD水平転送用パルスを入力し、1のCCDの水平転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した信号に変換し、CCDの水平転送部へ出力する。リセットゲートパルスは7のTGから直接1のCCDへ出力され、1のCCDの出力ゲート部を一定電位に固定して電荷電位変換を行う。1のCCDではこれら水平転送パルスおよびリセットゲートパルス信号を入力することにより、電荷を水平転送部から出力アンプを通して、CCD信号として2のCDSへ出力する。
【0009】
2のCDSではCCD信号を入力し、CCD信号のフィードスルー部(基準部)とデータ部とのレベル差を取得し、これを映像信号に変換する。これによりCCD信号に含まれる低周波雑音を除去し、可変利得増幅機能により所望の感度が得られるように映像信号を増幅する。そしてこの信号の基準部(CCD内の遮光されたフォトダイオード部分(以下OB部と呼ぶ)、フォトダイオードが形成されずダミー信号部分を基準部とみなす場合もある)を新たな直流バイアスに変換し直し(直流再生、以後クランプと呼ぶ)、3のADへ出力する。
【0010】
3のADではCDS出力の映像信号を入力し、この信号をアナログ信号からデジタル信号(例えば10ビット信号)へと変換し4のDSPへ出力する。3のADの出力は上述したOB部が常に一定の値(例えばフルレンジ1024LSB中の32LSB)に固定されるように設定される。従って映像信号は32から1023LSBのなかで表現されることになる。
【0011】
4のDSPではデジタルに変換された映像信号を入力し、信号処理により輝度信号および色信号を再生する。また映像信号を利用して露出制御を行うための基準信号、ホワイトバランス制御を行うための基準信号、フォーカス制御を行うための基準信号を生成する。4のDSPで処理された画像データは18のRAMに一時的に蓄積される。このデータを20のLCDまたは21のEVFヘ表示するためのデータに変換(一般的にR,G,BまたはY,RY,BYなどの形式)し、19のLCDDrへ出力する。19のLCDDrでは20のLCDまたは21のEVFに合致したデータへの変換(一般的にR,G,B)を行うと共に、20のLCDまたは21のEVFを最適に駆動できる信号振幅に変換し、17の表示モード切替えスイッチで選択された表示装置へこの信号を出力する。
【0012】
そして14のレリーズスイッチを1段階押下することにより、フォーカス制御および露出制御を行い、ファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることにより構図を決める。
【0013】
図3に示すフローチャート3を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、(3−2)において17の表示モード切替えスイッチにより、構図を決めるためのファインダーを20のLCDにするか、または21のEVF(OVFでもよい)にするかを選択する。(3−3)では2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する。
【0014】
シャッターボタンが1段階押下(以下SW1がON)されるとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(3−4)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量を適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。
【0015】
すなわち1のCCDから映像信号を読み出し、4のDSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。この組み合わせでは一元的にシャッタースピードと絞りの値を決められないため、カメラ内には図6−2のようなプログラム線図が一つ用意されていて、被写体輝度が決まると、このプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0016】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。
【0017】
DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0018】
映像信号として生成された信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ入力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。
【0019】
フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。
【0020】
そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。これによりユーザーはEVFまたはLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることにより構図を決めることができる。
【0021】
図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決めている姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を示した。図からわかるようにLCDファインダーを使用する場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を顔の前に差し出す姿勢になる。一方EVF(またはOVF)ファインダーを使用する場合は、カメラが顔の前に位置するため、腕を伸ばす必要はなく、脇を絞めることができ、自然な姿勢でカメラを保持することができる。
【0022】
次に2段階ストロークのシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うかを判断する(3−5)。シャッターボタンを2段階押下(以下SW2がON)すると(3−6)、カメラは本撮影動作(本露光)へ移行する(3−7)。カメラはSW2をONした瞬間のCCD信号を取り込み、この信号に対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(3−8)。
【0023】
(3−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(3−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(3−4)。
【特許文献1】特開2004−191885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら、上記従来例においてはEVFファインダーを使用する場合とLCDファインダーを使用する場合では、ユーザーによるカメラのホールド状態が異なり、LCDファインダーを使用する場合には、手を体の前に伸ばす体勢になるため、EVFファインダーを使用するときよりも手振れを起こしやすいという問題があった。
【0025】
この発明では上記問題点に鑑み、
1.複雑な機構を設けることなく、容易に従来のデジタルカメラに適用でき、
2.LCD使用時に起きる手振れを極力低減でき、
3.セルフ撮影時のように手振れを起こしやすい状態のときにも適応できる
ことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
(1)ファインダーとして使用するための少なくとも2つ以上の表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0027】
(2)前記(1)記載の撮像装置において、表示手段はEVFもしくはOVFとLCDであり、これらを切り替える表示切替え手段を有することを特徴とする撮像装置。
【0028】
(3)前記(2)記載の撮像装置において、表示手段としてEVFもしくはOVFを使用している場合は第1のプログラム線図を選択し、表示手段としてLCDを使用している場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0029】
(4)前記(3)記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0030】
(5)前記(4)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0031】
(6)撮影モード選択手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記撮影モード選択手段により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0032】
(7)前記(6)記載の撮像装置において、該撮影モード選択手段により、セルフ撮影モードが選択されている場合は第1のプログラム線図を選択し、それ以外のモードが選択されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0033】
(8)前記(7)記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0034】
(9)前記(8)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0035】
(10)ファインダーとして使用するための表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0036】
(11)前記(10)記載の撮像装置において、表示手段は対面式に設定可能なLCDであり、前記LCDが対面式に設定された場合に、第1のプログラム線図を選択し、前記対面式以外に設定されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0037】
(12)前記(11)記載の撮像装置において、第1のプログラム線図は第2のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0038】
(13)前記(12)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、
1.カメラのホールド状態を考慮し、撮影時のシャッター速度を変更することにより、手振れを極力防止することができる。
【0040】
2.手振れ防止制御スイッチにより制御を切り替えられるため、ユーザーの意思により手振れ防止制御を行うか行わないかを選択することができる。
【0041】
3.対面式のLCD表示装置を使用している場合は、カメラのホールド状態が好ましくないと判断し、自動的に手振れ防止制御に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【0043】
(第一の実施例)
第一の実施例における撮像装置の回路ブロック例を図9に示す。図中1は光を電気信号に変換する光電変換素子(ここではCCDを例に取る)、2はCCDの出力信号を映像信号に変換するための相関二重サンプリング回路(以下CDS)、3はCDS出力のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換回路(以下AD)、4は色信号処理、輝度信号処理など各種信号処理を行うデジタル信号処理回路(以下DSP)、5はCCDの水平転送部を駆動するためのCCD水平転送駆動回路(以下HDr)、6はCCDの垂直転送部を駆動するためのCCD垂直転送駆動回路(以下VDr)、7は基準同期信号を入力し、この基準信号によりCCDの駆動および信号処理に必要な各種パルスを生成するタイミングジェネレータ(以下TG)、8はシステム全体を制御するCPU、9はフォーカス用レンズを駆動するためのレンズ駆動回路、10はフォーカス用レンズ、11はフォーカスレンズの位置を検出するレンズ位置検出回路、12は絞りとシャッターを駆動するための絞り駆動回路、13はCCDへの入射光量を制御するとともに露光時間を制御するための絞り兼シャッター、14は2段階ストロークで構成されるレリーズスイッチ、15は水晶発振回路を有し、メインクロックおよび水平同期信号(以下HD)と垂直同期信号(以下VD)を発生し、8のCPUおよび7のTGを動作させるための基準信号発生回路、16は内蔵ストロボである。
【0044】
16のストロボは14のレリーズスイッチをトリガーとしてストロボ光を被写体に照射し、ストロボに同期したCCD信号を画像として取り込むようになっている。17はファインダーをEVF表示(またはOVF表示)にするかLCD表示にするかを選択するための表示モード切替えスイッチ、18は画像データを保存するメモリ(以下RAM)、19は表示装置を駆動するためのLCDドライバー回路(以下LCDDr)、20は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下LCD)、21は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下EVF、光学的に被写体像をモニターするOVFであってもよい)である。22は本発明である手振れ防止制御を行うか行わないかをユーザーが任意に選択するための手振れ防止制御スイッチである。
【0045】
次に上述した回路ブロックの動作を説明する。被写体像は10の撮影レンズを通し、13の絞りにより光量を調節され、1のCCDに結像する。1のCCDでは光電変換により被写体像を電気信号へ変換し、CCD信号として2のCDSへ出力する。15の基準信号発生回路で生成されるメインクロック、HD、VDは7のTGへ出力され、これらの信号を基準に7のTGではCCD水平転送パルス、CCD垂直転送パルス、CCDフィールドシフトパルス、電子シャッターパルス、OBクランプパルスを生成する。
【0046】
そしてCCD水平転送用パルスは5のHDrへ、CCD垂直転送用パルス、CCDフィールドシフトパルスおよび電子シャッターパルスは6のVDrへ、OBクランプパルスは2のCDSへ夫々出力される。
【0047】
6のVDrでは7のTGから出力されるCCD垂直転送用パルスおよびCCDフィールドシフトパルスを入力し、これらを組み合わせ、CCDの垂直転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した3値(H(高電位),M(中電位),L(低電位)レベル)の信号に変換し、CCDの垂直転送駆動部へ出力する。
【0048】
1のCCDではこれらの信号を受け、フィールドシフトパルスに相当する“H”レベルの信号を入力した時に、CCDのフォトダイオードに蓄積された電荷を垂直転送部へ出力する。垂直転送部へ出力された電荷はCCD垂直転送パルスの4相2値(M、Lレベル)駆動により垂直転送路上を順序正しく水平転送路へと転送される。
【0049】
また電子シャッターパルスは6のVDrで1のCCDを十分に駆動できる信号振幅に変換された後CCDへ出力され、CCDでの電荷蓄積時間(露光量)を制御する。1のCCDは電子シャッターパルスを入力している期間はフォトダイオードの電荷をクリアーし続け、電子シャッターパルスが停止した直後から露光状態となる。5のHDrでは7のTGから出力されるCCD水平転送用パルスを入力し、CCDの水平転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した信号に変換し、CCDの水平転送部へ出力する。リセットゲートパルスは7のTGから直接CCDへ出力され、CCDの出力ゲート部を一定電位に固定して電荷電位変換を行う。CCDではこれら水平転送パルスおよびリセットゲートパルス信号を入力することにより、電荷を水平転送部から出力アンプを通して、被写体像をCCD信号として2のCDSへ出力する。
【0050】
2のCDSではCCD信号(図7のα)を入力し、CCD出力信号のフィードスルー部(基準部、図7のa)とデータ部(図7のb)とのレベル差から映像信号(図7のβ)を生成する。この過程でCCD信号に含まれる低周波雑音を除去することができる。そしてこの信号の基準部(CCD内の遮光されたフォトダイオード部分(以下OB部と呼ぶ)、フォトダイオードが形成されずダミー信号部分を基準部とみなす場合もある、図7のc)を新たな直流バイアスに設定し直し(直流再生、以後クランプと呼ぶ)、可変利得増幅機能により所望の感度が得られるように映像信号を増幅し、3のADへ出力する。
【0051】
3のADではCDS出力の映像信号を入力し、この信号をアナログ信号からデジタル信号(例えば10ビット信号)へと変換し4のDSPへ出力する。3のADの出力は上述したOB部が常に一定の値(例えばフルレンジ1024LSB中の32LSB)に固定されるように設定される。従って映像信号は32から1023LSBのなかで表現されることになる。
【0052】
4のDSPではデジタルに変換された映像信号を入力し、信号処理により輝度信号および色信号を再生する。また映像信号を利用して露出制御を行うための基準信号、ホワイトバランス制御を行うための基準信号、フォーカス制御を行うための基準信号を生成する。
【0053】
4のDSPで処理された画像データは18のRAMに一時的に蓄積される。このデータを20のLCDまたは21のEVFヘ表示するためのデータに変換(一般的にR,G,BまたはY,RY,BYなどの形式)し、19のLCDDrへ出力する。19のLCDDrでは20のLCDまたは21のEVFに合致したデータへの変換(一般的にR,G,B)を行うと共に、20のLCDまたは21のEVFを最適に駆動できる信号振幅に変換し、17の表示モード切替えスイッチで選択された表示装置へこの信号を出力する。
【0054】
そして14のレリーズスイッチを1段階押下することにより、フォーカス制御および露出制御を行うことにより、ファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターし構図を決める。
【0055】
図1に示すフローチャート1を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、17の表示モード切替えスイッチにより、構図を決めるために使用するファインダーをLCDにするか、またはEVF(OVFでもよい)にするかを選択する(1−2)。さらに22の手振れ防止スイッチにより、手振れ防止制御を行うか行わないかを選択する(1−3)。そして2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する(1−4)。
【0056】
SW1がONするとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(1−5)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量が適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。すなわちCCDから映像信号を読み出し、DSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。
【0057】
このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。
【0058】
本実施例ではカメラ内に図6−1と図6−2のようなプログラム線図が2つ用意されていて、被写体輝度が決まると、これらのプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0059】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0060】
映像信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ出力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定(複数)領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。
【0061】
次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。
【0062】
このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。
【0063】
これによりユーザーはEVFまたはLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることができ、構図を容易に決めることができる。
【0064】
図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決めている姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を表した。図からわかるようにLCDファインダーを使用する場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を顔の前に差し出す姿勢になる。一方EVF(またはOVF)ファインダーを使用する場合は、カメラが顔前に位置するため、腕を伸ばす必要はなく、脇を絞めた自然な姿勢でカメラを保持することができる。
【0065】
次に2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うか否かを判断する(1−6)。SW2がONすると、(1−3)において手振れ防止制御が選択されている場合は(1−7)へ、手振れ防止制御が選択されていない場合は(1−10)へ移行する。そして(1−2)においてLCD表示が選択されている場合は(1−9)へ、EVF表示(またはOVF表示)が選択されている場合は(1−10)へ移行する。
【0066】
(1−9)においては図6−1に示すような第1のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得した被写体輝度情報を基に、シャッタースピードと絞り値が一元的に決定される。
【0067】
(1−10)においては図6−2に示すような第2のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得した被写体輝度情報を基に、シャッタースピードと絞り値が一元的に決定される。すなわちLCD表示を使用している場合とEVF(またはOVF)表示を使用している場合で、異なるプログラム線図を用意し、LCD表示が選択されている場合はEVF(またはOVF)表示において使用するシャッター速度よりも高速側のシャッター速度を優先的に使用することになる。
【0068】
カメラは(1−9)または(1−10)で選択した最適なシャッタースピードと絞りを使用して被写体を撮影し(1−11)、CCDで取得したデータに対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(1−12)。
【0069】
(1−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(1−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(1−4)。
【0070】
最後に図6−1および図6−2に示すプログラム線図について詳細する。図6−2は手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図である。Ev6からEv11までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。そしてEv11からEv14までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/256(Tv8)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得る。さらにEv14からEv16までの被写体輝度では絞りをF8(Av6)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得るように設定されている。
【0071】
一方、図6−1は手振れ防止時に使用するプログラム線図であり、Ev6からEv13までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。またEv13からEv16までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/1024(Tv10)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得るように設定されている。ここで被写体輝度Bvが9、カメラ感度Svが5の状態、すなわちBv+Sv=Ev=14の場合を例にとる。
【0072】
図6−2の手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/256(Tv8)に絞りをF8(Av6)に設定する。一方図6−1の手振れ防止時に使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/1024(Tv10)に絞りをF4(Av4)に設定する。従ってEv11よりも被写体が明るければ、手振れ防止制御を行うプログラム線図のほうが4倍速いシャッタースピードを使用することになり、手振れを起こしにくくなる。
【0073】
(第二の実施例)
第二の実施例における撮像装置の回路ブロック例は第一の実施例における回路ブロック例とほぼ同じであるため詳細な説明は省略する。異なる点は17の表示モード切替えスイッチがセルフ撮影モード選択スイッチになったことである。このスイッチは第一の実施例で説明した表示モード切替えスイッチに、さらに接点を付け加え、同一のスイッチとして使用してもよい。
【0074】
また、対面式のLCDが用意されている場合は、このLCDが対面用にセットされている(図8−3)ことをセルフ撮影モードと認識しても良い。セルフ撮影モードとは主にユーザーがユーザー自身を撮影する場合に使用するモードである。
【0075】
第一の実施例で説明したが、図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決め撮影している姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決め撮影している姿を、そして図8−3にセルフ撮影している姿を表した。図からわかるようにセルフ撮影している場合は、被写体(撮影者)とカメラとの距離を確保するため、LCD表示を使用して撮影する場合よりも、両腕または片腕を伸ばして顔の前に差し出す姿勢になる。従って手振れをさらに起こしやすくなる。
【0076】
次に図2に示すフローチャート2を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、17のセルフ撮影モード選択スイッチにより、セルフ撮影を行うか否かを選択する(2−2)。第一の実施例とは異なり、このとき構図を決めるために使用するファインダーは対面式になるLCDを用いるか、対面式のLCDを用意していない場合は、ファインダーを使用することはできないので、LCDまたはEVFの回路ブロックには電源を投入しなくてもよい。
【0077】
さらに22の手振れ防止スイッチにより、手振れ防止制御を行うか行わないかを選択する(2−3)。そして2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する(2−4)。シャッターボタンが1段階押下(以下SW1がON)されるとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(2−5)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量が適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。
【0078】
すなわちCCDから映像信号を読み出し、DSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。
【0079】
APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。本実施例ではカメラ内に図6−1と図6−2のようなプログラム線図が2つ用意されていて、被写体輝度が決まると、これらのプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0080】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0081】
映像信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ出力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定(複数)領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。
【0082】
次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。
【0083】
そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。これによりユーザーは対面式のLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることができ、構図を容易に決めることができる。
【0084】
図8−3に対面式のLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を表した。図からわかるようにセルフ撮影をする場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を伸ばし顔の前に差し出す姿勢になる。従って第一の実施例で説明したLCD表示装置をファインダーとして使用する場合よりも、手振れを起こしやすい姿勢でカメラを保持することになる。
【0085】
次に2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うか否かを判断する(2−6)。SW2がONすると、(2−3)において手振れ防止制御が選択されている場合は(2−7)へ、手振れ防止制御が選択されていない場合は(2−10)へ移行する。そして(2−2)においてLCD表示が選択されている場合は(2−9)へ、EVF表示(またはOVF表示)が選択されている場合は(2−10)へ移行する。
【0086】
(2−9)においては図6−1に示すような第1のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得したAE情報を基に、シャッタースピードと絞り値が決定される。
【0087】
(2−10)においては図6−2に示すような第2のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得したAE情報を基に、シャッタースピードと絞り値が決定される。すなわちセルフ撮影モードで撮影する場合とその他のモードで撮影する場合で、異なるプログラム線図を用意し、セルフ撮影モードが選択されている場合はその他のモードおいて使用するシャッター速度よりも高速側のシャッター速度を優先的に使用することになる。
【0088】
カメラは(2−9)または(2−10)で選択した最適なシャッタースピードと絞りを使用して被写体を撮影し(2−11)、CCDで取得したデータに対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(2−12)。
【0089】
(2−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(2−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(2−4)。
【0090】
最後に図6−1および図6−2に示すプログラム線図について詳細する。図6−2は手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図である。Ev6からEv11までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。そしてEv11からEv14までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/256(Tv8)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得る。さらにEv14からEv16までの被写体輝度では絞りをF8(Av6)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得るように設定されている。
【0091】
一方、図6−1は手振れ防止時に使用するプログラム線図であり、Ev6からEv13までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。またEv13からEv16までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/1024(Tv10)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得るように設定されている。ここで被写体輝度Bvが9、カメラ感度Svが5の状態、すなわちBv+Sv=Ev=14の場合を例にとる。
【0092】
図6−2の手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/256(Tv8)に絞りをF8(Av6)に設定する。
【0093】
一方、図6−1の手振れ防止時に使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/1024(Tv10)に絞りをF4(Av4)に設定する。従ってEv11よりも被写体が明るければ、手振れ防止制御を行うプログラム線図のほうが4倍速いシャッタースピードを使用することになり、手振れを起こしにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】第1の実施例を説明するためのフローチャート
【図2】第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図3】従来例を説明するためのフローチャート
【図4】第1の実施例および第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図5】第1の実施例および第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図6】第1および第2の実施例を説明するためのプログラム線図
【図7】CCD信号を説明するための信号波形
【図8】カメラと撮影者の位置関係を説明するための図
【図9】実施例を説明するための撮像装置ブロック図
【図10】実施例を説明するためのフォーカス制御ブロック図
【符号の説明】
【0095】
1 CCD
2 CDS
3 AD
4 DSP
5 HDr
6 VDr
7 TG
8 CPU
9 レンズ駆動回路
10 フォーカス用レンズ
11 レンズ位置検出回路
12 絞り駆動回路
13 絞り
14 レリーズスイッチ
15 基準信号発生回路
16 内蔵ストロボ
17 表示モード切替えスイッチ
18 RAM
19 LCDDr
20 LCD
21 EVF
22 手振れ防止制御スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラを使用した手振れ撮影を防止するための撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来例における撮像装置の回路ブロック例を図9に示す。図中1は光を電気信号に変換する光電変換素子(ここではCCDを例に取る)、2はCCDの出力信号を映像信号に変換するための相関二重サンプリング回路(以下CDS)、3はCDS出力のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換回路(以下AD)、4は色信号処理、輝度信号処理など各種信号処理を行うデジタル信号処理回路(以下DSP)、5はCCDの水平転送部を駆動するためのCCD水平転送駆動回路(以下HDr)、6はCCDの垂直転送部を駆動するためのCCD垂直転送駆動回路(以下VDr)、7は基準同期信号を入力し、この基準信号によりCCDの駆動および信号処理に必要な各種パルスを生成するタイミングジェネレータ(以下TG)、8はシステム全体を制御するCPU、9はフォーカス用レンズを駆動するためのレンズ駆動回路、10はフォーカス用レンズ、11はフォーカスレンズの位置を検出するレンズ位置検出回路、12は絞りとシャッターを駆動するための絞り駆動回路、13はCCDへの入射光量を制御するとともに露光時間を制御するための絞り兼シャッター、14は2段階ストロークで構成されるレリーズスイッチ、15は水晶発振回路を有し、メインクロックおよび水平同期信号(以下HD)と垂直同期信号(以下VD)を発生し、8のCPUおよび7のTGを動作させるための基準信号発生回路、16は内蔵ストロボである。16のストロボは14のレリーズスイッチをトリガーとしてストロボ光を被写体に照射し、ストロボに同期したCCD信号を画像として取り込むようになっている。
【0003】
17はファインダーをEVF表示(またはOVF表示)にするかLCD表示にするかを選択するための表示モード切替えスイッチ、18は画像データを保存するメモリ(以下RAM)、19は表示装置を駆動するためのLCDドライバー回路(以下LCDDr)、20は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下LCD)、21は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下EVF、光学的に被写体像をモニターするOVFであってもよい)である。
【0004】
次に上述した回路ブロックの動作を説明する。被写体像は10の撮影レンズを通し、13の絞りにより光量を調節され、1のCCDに結像する。1のCCDでは光電変換により被写体像を電気信号へ変換し、この信号をCCD信号として2のCDSへ出力する。15の基準信号発生回路で生成されるメインクロック、HD、VDは7のTGへ出力され、これらの信号を基準に7のTGではCCD水平転送パルス、CCD垂直転送パルス、CCDフィールドシフトパルス、電子シャッターパルス、OBクランプパルスを生成する。
【0005】
そしてCCD水平転送用パルスは5のHDrへ、CCD垂直転送用パルス、CCDフィールドシフトパルスおよび電子シャッターパルスは6のVDrへ、OBクランプパルスは2のCDSへ夫々出力される。
【0006】
6のVDrでは7のTGから出力されるCCD垂直転送用パルスおよびCCDフィールドシフトパルスを入力し、これらを組み合わせ、CCDの垂直転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した3値(H(高電位),M(中電位),L(低電位)レベル)の信号に変換し、CCDの垂直転送駆動部へ出力する。1のCCDではこれらの信号を受け、フィールドシフトパルスに相当する“H”レベルの信号を入力した時に、CCDのフォトダイオードに蓄積された電荷を垂直転送部へ出力する。垂直転送部へ出力された電荷はCCD垂直転送パルスの4相2値(M、Lレベル)駆動により垂直転送路上を順序正しく水平転送路へと転送される。
【0007】
また電子シャッターパルスは6のVDrでCCDを十分に駆動できる信号振幅に変換された後CCDへ出力され、CCDでの電荷蓄積時間(露光量)を制御する。CCDは電子シャッターパルスを入力している期間はフォトダイオードの電荷をクリアーし続け、電子シャッターパルスが停止した直後から、露光状態となる。
【0008】
5のHDrでは7のTGから出力されるCCD水平転送用パルスを入力し、1のCCDの水平転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した信号に変換し、CCDの水平転送部へ出力する。リセットゲートパルスは7のTGから直接1のCCDへ出力され、1のCCDの出力ゲート部を一定電位に固定して電荷電位変換を行う。1のCCDではこれら水平転送パルスおよびリセットゲートパルス信号を入力することにより、電荷を水平転送部から出力アンプを通して、CCD信号として2のCDSへ出力する。
【0009】
2のCDSではCCD信号を入力し、CCD信号のフィードスルー部(基準部)とデータ部とのレベル差を取得し、これを映像信号に変換する。これによりCCD信号に含まれる低周波雑音を除去し、可変利得増幅機能により所望の感度が得られるように映像信号を増幅する。そしてこの信号の基準部(CCD内の遮光されたフォトダイオード部分(以下OB部と呼ぶ)、フォトダイオードが形成されずダミー信号部分を基準部とみなす場合もある)を新たな直流バイアスに変換し直し(直流再生、以後クランプと呼ぶ)、3のADへ出力する。
【0010】
3のADではCDS出力の映像信号を入力し、この信号をアナログ信号からデジタル信号(例えば10ビット信号)へと変換し4のDSPへ出力する。3のADの出力は上述したOB部が常に一定の値(例えばフルレンジ1024LSB中の32LSB)に固定されるように設定される。従って映像信号は32から1023LSBのなかで表現されることになる。
【0011】
4のDSPではデジタルに変換された映像信号を入力し、信号処理により輝度信号および色信号を再生する。また映像信号を利用して露出制御を行うための基準信号、ホワイトバランス制御を行うための基準信号、フォーカス制御を行うための基準信号を生成する。4のDSPで処理された画像データは18のRAMに一時的に蓄積される。このデータを20のLCDまたは21のEVFヘ表示するためのデータに変換(一般的にR,G,BまたはY,RY,BYなどの形式)し、19のLCDDrへ出力する。19のLCDDrでは20のLCDまたは21のEVFに合致したデータへの変換(一般的にR,G,B)を行うと共に、20のLCDまたは21のEVFを最適に駆動できる信号振幅に変換し、17の表示モード切替えスイッチで選択された表示装置へこの信号を出力する。
【0012】
そして14のレリーズスイッチを1段階押下することにより、フォーカス制御および露出制御を行い、ファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることにより構図を決める。
【0013】
図3に示すフローチャート3を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、(3−2)において17の表示モード切替えスイッチにより、構図を決めるためのファインダーを20のLCDにするか、または21のEVF(OVFでもよい)にするかを選択する。(3−3)では2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する。
【0014】
シャッターボタンが1段階押下(以下SW1がON)されるとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(3−4)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量を適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。
【0015】
すなわち1のCCDから映像信号を読み出し、4のDSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。この組み合わせでは一元的にシャッタースピードと絞りの値を決められないため、カメラ内には図6−2のようなプログラム線図が一つ用意されていて、被写体輝度が決まると、このプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0016】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。
【0017】
DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0018】
映像信号として生成された信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ入力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。
【0019】
フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。
【0020】
そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。これによりユーザーはEVFまたはLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることにより構図を決めることができる。
【0021】
図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決めている姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を示した。図からわかるようにLCDファインダーを使用する場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を顔の前に差し出す姿勢になる。一方EVF(またはOVF)ファインダーを使用する場合は、カメラが顔の前に位置するため、腕を伸ばす必要はなく、脇を絞めることができ、自然な姿勢でカメラを保持することができる。
【0022】
次に2段階ストロークのシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うかを判断する(3−5)。シャッターボタンを2段階押下(以下SW2がON)すると(3−6)、カメラは本撮影動作(本露光)へ移行する(3−7)。カメラはSW2をONした瞬間のCCD信号を取り込み、この信号に対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(3−8)。
【0023】
(3−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(3−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(3−4)。
【特許文献1】特開2004−191885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら、上記従来例においてはEVFファインダーを使用する場合とLCDファインダーを使用する場合では、ユーザーによるカメラのホールド状態が異なり、LCDファインダーを使用する場合には、手を体の前に伸ばす体勢になるため、EVFファインダーを使用するときよりも手振れを起こしやすいという問題があった。
【0025】
この発明では上記問題点に鑑み、
1.複雑な機構を設けることなく、容易に従来のデジタルカメラに適用でき、
2.LCD使用時に起きる手振れを極力低減でき、
3.セルフ撮影時のように手振れを起こしやすい状態のときにも適応できる
ことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
(1)ファインダーとして使用するための少なくとも2つ以上の表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0027】
(2)前記(1)記載の撮像装置において、表示手段はEVFもしくはOVFとLCDであり、これらを切り替える表示切替え手段を有することを特徴とする撮像装置。
【0028】
(3)前記(2)記載の撮像装置において、表示手段としてEVFもしくはOVFを使用している場合は第1のプログラム線図を選択し、表示手段としてLCDを使用している場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0029】
(4)前記(3)記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0030】
(5)前記(4)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0031】
(6)撮影モード選択手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記撮影モード選択手段により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0032】
(7)前記(6)記載の撮像装置において、該撮影モード選択手段により、セルフ撮影モードが選択されている場合は第1のプログラム線図を選択し、それ以外のモードが選択されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0033】
(8)前記(7)記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0034】
(9)前記(8)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0035】
(10)ファインダーとして使用するための表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【0036】
(11)前記(10)記載の撮像装置において、表示手段は対面式に設定可能なLCDであり、前記LCDが対面式に設定された場合に、第1のプログラム線図を選択し、前記対面式以外に設定されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【0037】
(12)前記(11)記載の撮像装置において、第1のプログラム線図は第2のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【0038】
(13)前記(12)記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、
1.カメラのホールド状態を考慮し、撮影時のシャッター速度を変更することにより、手振れを極力防止することができる。
【0040】
2.手振れ防止制御スイッチにより制御を切り替えられるため、ユーザーの意思により手振れ防止制御を行うか行わないかを選択することができる。
【0041】
3.対面式のLCD表示装置を使用している場合は、カメラのホールド状態が好ましくないと判断し、自動的に手振れ防止制御に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【0043】
(第一の実施例)
第一の実施例における撮像装置の回路ブロック例を図9に示す。図中1は光を電気信号に変換する光電変換素子(ここではCCDを例に取る)、2はCCDの出力信号を映像信号に変換するための相関二重サンプリング回路(以下CDS)、3はCDS出力のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換回路(以下AD)、4は色信号処理、輝度信号処理など各種信号処理を行うデジタル信号処理回路(以下DSP)、5はCCDの水平転送部を駆動するためのCCD水平転送駆動回路(以下HDr)、6はCCDの垂直転送部を駆動するためのCCD垂直転送駆動回路(以下VDr)、7は基準同期信号を入力し、この基準信号によりCCDの駆動および信号処理に必要な各種パルスを生成するタイミングジェネレータ(以下TG)、8はシステム全体を制御するCPU、9はフォーカス用レンズを駆動するためのレンズ駆動回路、10はフォーカス用レンズ、11はフォーカスレンズの位置を検出するレンズ位置検出回路、12は絞りとシャッターを駆動するための絞り駆動回路、13はCCDへの入射光量を制御するとともに露光時間を制御するための絞り兼シャッター、14は2段階ストロークで構成されるレリーズスイッチ、15は水晶発振回路を有し、メインクロックおよび水平同期信号(以下HD)と垂直同期信号(以下VD)を発生し、8のCPUおよび7のTGを動作させるための基準信号発生回路、16は内蔵ストロボである。
【0044】
16のストロボは14のレリーズスイッチをトリガーとしてストロボ光を被写体に照射し、ストロボに同期したCCD信号を画像として取り込むようになっている。17はファインダーをEVF表示(またはOVF表示)にするかLCD表示にするかを選択するための表示モード切替えスイッチ、18は画像データを保存するメモリ(以下RAM)、19は表示装置を駆動するためのLCDドライバー回路(以下LCDDr)、20は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下LCD)、21は被写体像をモニターするための表示装置(ここでは液晶表示装置とし、以下EVF、光学的に被写体像をモニターするOVFであってもよい)である。22は本発明である手振れ防止制御を行うか行わないかをユーザーが任意に選択するための手振れ防止制御スイッチである。
【0045】
次に上述した回路ブロックの動作を説明する。被写体像は10の撮影レンズを通し、13の絞りにより光量を調節され、1のCCDに結像する。1のCCDでは光電変換により被写体像を電気信号へ変換し、CCD信号として2のCDSへ出力する。15の基準信号発生回路で生成されるメインクロック、HD、VDは7のTGへ出力され、これらの信号を基準に7のTGではCCD水平転送パルス、CCD垂直転送パルス、CCDフィールドシフトパルス、電子シャッターパルス、OBクランプパルスを生成する。
【0046】
そしてCCD水平転送用パルスは5のHDrへ、CCD垂直転送用パルス、CCDフィールドシフトパルスおよび電子シャッターパルスは6のVDrへ、OBクランプパルスは2のCDSへ夫々出力される。
【0047】
6のVDrでは7のTGから出力されるCCD垂直転送用パルスおよびCCDフィールドシフトパルスを入力し、これらを組み合わせ、CCDの垂直転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した3値(H(高電位),M(中電位),L(低電位)レベル)の信号に変換し、CCDの垂直転送駆動部へ出力する。
【0048】
1のCCDではこれらの信号を受け、フィールドシフトパルスに相当する“H”レベルの信号を入力した時に、CCDのフォトダイオードに蓄積された電荷を垂直転送部へ出力する。垂直転送部へ出力された電荷はCCD垂直転送パルスの4相2値(M、Lレベル)駆動により垂直転送路上を順序正しく水平転送路へと転送される。
【0049】
また電子シャッターパルスは6のVDrで1のCCDを十分に駆動できる信号振幅に変換された後CCDへ出力され、CCDでの電荷蓄積時間(露光量)を制御する。1のCCDは電子シャッターパルスを入力している期間はフォトダイオードの電荷をクリアーし続け、電子シャッターパルスが停止した直後から露光状態となる。5のHDrでは7のTGから出力されるCCD水平転送用パルスを入力し、CCDの水平転送部を十分に駆動できる信号振幅、周波数特性を保持した信号に変換し、CCDの水平転送部へ出力する。リセットゲートパルスは7のTGから直接CCDへ出力され、CCDの出力ゲート部を一定電位に固定して電荷電位変換を行う。CCDではこれら水平転送パルスおよびリセットゲートパルス信号を入力することにより、電荷を水平転送部から出力アンプを通して、被写体像をCCD信号として2のCDSへ出力する。
【0050】
2のCDSではCCD信号(図7のα)を入力し、CCD出力信号のフィードスルー部(基準部、図7のa)とデータ部(図7のb)とのレベル差から映像信号(図7のβ)を生成する。この過程でCCD信号に含まれる低周波雑音を除去することができる。そしてこの信号の基準部(CCD内の遮光されたフォトダイオード部分(以下OB部と呼ぶ)、フォトダイオードが形成されずダミー信号部分を基準部とみなす場合もある、図7のc)を新たな直流バイアスに設定し直し(直流再生、以後クランプと呼ぶ)、可変利得増幅機能により所望の感度が得られるように映像信号を増幅し、3のADへ出力する。
【0051】
3のADではCDS出力の映像信号を入力し、この信号をアナログ信号からデジタル信号(例えば10ビット信号)へと変換し4のDSPへ出力する。3のADの出力は上述したOB部が常に一定の値(例えばフルレンジ1024LSB中の32LSB)に固定されるように設定される。従って映像信号は32から1023LSBのなかで表現されることになる。
【0052】
4のDSPではデジタルに変換された映像信号を入力し、信号処理により輝度信号および色信号を再生する。また映像信号を利用して露出制御を行うための基準信号、ホワイトバランス制御を行うための基準信号、フォーカス制御を行うための基準信号を生成する。
【0053】
4のDSPで処理された画像データは18のRAMに一時的に蓄積される。このデータを20のLCDまたは21のEVFヘ表示するためのデータに変換(一般的にR,G,BまたはY,RY,BYなどの形式)し、19のLCDDrへ出力する。19のLCDDrでは20のLCDまたは21のEVFに合致したデータへの変換(一般的にR,G,B)を行うと共に、20のLCDまたは21のEVFを最適に駆動できる信号振幅に変換し、17の表示モード切替えスイッチで選択された表示装置へこの信号を出力する。
【0054】
そして14のレリーズスイッチを1段階押下することにより、フォーカス制御および露出制御を行うことにより、ファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターし構図を決める。
【0055】
図1に示すフローチャート1を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、17の表示モード切替えスイッチにより、構図を決めるために使用するファインダーをLCDにするか、またはEVF(OVFでもよい)にするかを選択する(1−2)。さらに22の手振れ防止スイッチにより、手振れ防止制御を行うか行わないかを選択する(1−3)。そして2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する(1−4)。
【0056】
SW1がONするとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(1−5)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量が適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。すなわちCCDから映像信号を読み出し、DSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。
【0057】
このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。
【0058】
本実施例ではカメラ内に図6−1と図6−2のようなプログラム線図が2つ用意されていて、被写体輝度が決まると、これらのプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0059】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0060】
映像信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ出力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定(複数)領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。
【0061】
次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。
【0062】
このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。
【0063】
これによりユーザーはEVFまたはLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることができ、構図を容易に決めることができる。
【0064】
図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決めている姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を表した。図からわかるようにLCDファインダーを使用する場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を顔の前に差し出す姿勢になる。一方EVF(またはOVF)ファインダーを使用する場合は、カメラが顔前に位置するため、腕を伸ばす必要はなく、脇を絞めた自然な姿勢でカメラを保持することができる。
【0065】
次に2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うか否かを判断する(1−6)。SW2がONすると、(1−3)において手振れ防止制御が選択されている場合は(1−7)へ、手振れ防止制御が選択されていない場合は(1−10)へ移行する。そして(1−2)においてLCD表示が選択されている場合は(1−9)へ、EVF表示(またはOVF表示)が選択されている場合は(1−10)へ移行する。
【0066】
(1−9)においては図6−1に示すような第1のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得した被写体輝度情報を基に、シャッタースピードと絞り値が一元的に決定される。
【0067】
(1−10)においては図6−2に示すような第2のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得した被写体輝度情報を基に、シャッタースピードと絞り値が一元的に決定される。すなわちLCD表示を使用している場合とEVF(またはOVF)表示を使用している場合で、異なるプログラム線図を用意し、LCD表示が選択されている場合はEVF(またはOVF)表示において使用するシャッター速度よりも高速側のシャッター速度を優先的に使用することになる。
【0068】
カメラは(1−9)または(1−10)で選択した最適なシャッタースピードと絞りを使用して被写体を撮影し(1−11)、CCDで取得したデータに対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(1−12)。
【0069】
(1−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(1−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(1−4)。
【0070】
最後に図6−1および図6−2に示すプログラム線図について詳細する。図6−2は手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図である。Ev6からEv11までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。そしてEv11からEv14までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/256(Tv8)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得る。さらにEv14からEv16までの被写体輝度では絞りをF8(Av6)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得るように設定されている。
【0071】
一方、図6−1は手振れ防止時に使用するプログラム線図であり、Ev6からEv13までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。またEv13からEv16までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/1024(Tv10)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得るように設定されている。ここで被写体輝度Bvが9、カメラ感度Svが5の状態、すなわちBv+Sv=Ev=14の場合を例にとる。
【0072】
図6−2の手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/256(Tv8)に絞りをF8(Av6)に設定する。一方図6−1の手振れ防止時に使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/1024(Tv10)に絞りをF4(Av4)に設定する。従ってEv11よりも被写体が明るければ、手振れ防止制御を行うプログラム線図のほうが4倍速いシャッタースピードを使用することになり、手振れを起こしにくくなる。
【0073】
(第二の実施例)
第二の実施例における撮像装置の回路ブロック例は第一の実施例における回路ブロック例とほぼ同じであるため詳細な説明は省略する。異なる点は17の表示モード切替えスイッチがセルフ撮影モード選択スイッチになったことである。このスイッチは第一の実施例で説明した表示モード切替えスイッチに、さらに接点を付け加え、同一のスイッチとして使用してもよい。
【0074】
また、対面式のLCDが用意されている場合は、このLCDが対面用にセットされている(図8−3)ことをセルフ撮影モードと認識しても良い。セルフ撮影モードとは主にユーザーがユーザー自身を撮影する場合に使用するモードである。
【0075】
第一の実施例で説明したが、図8−1にユーザーがEVFファインダー(またはOVFファインダー)をモニターして構図を決め撮影している姿を、図8−2にLCDファインダーをモニターして構図を決め撮影している姿を、そして図8−3にセルフ撮影している姿を表した。図からわかるようにセルフ撮影している場合は、被写体(撮影者)とカメラとの距離を確保するため、LCD表示を使用して撮影する場合よりも、両腕または片腕を伸ばして顔の前に差し出す姿勢になる。従って手振れをさらに起こしやすくなる。
【0076】
次に図2に示すフローチャート2を用いてカメラでの撮影手順を説明する。まずユーザーは図示しないカメラの電源スイッチを投入し、17のセルフ撮影モード選択スイッチにより、セルフ撮影を行うか否かを選択する(2−2)。第一の実施例とは異なり、このとき構図を決めるために使用するファインダーは対面式になるLCDを用いるか、対面式のLCDを用意していない場合は、ファインダーを使用することはできないので、LCDまたはEVFの回路ブロックには電源を投入しなくてもよい。
【0077】
さらに22の手振れ防止スイッチにより、手振れ防止制御を行うか行わないかを選択する(2−3)。そして2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出する(2−4)。シャッターボタンが1段階押下(以下SW1がON)されるとカメラは撮影準備動作(予備露光)を行う(2−5)。ここでは被写体の輝度値を測光し、露出量が適正となるように絞りと電子シャッタースピードを制御する。
【0078】
すなわちCCDから映像信号を読み出し、DSPで得られる露光制御のための基準信号(以下AE値)を取得する。このAE値をあらかじめ決められた所定値になるように、絞りとシャッタースピードを決定する。
【0079】
APEX方式の表示においてカメラの感度をSv、被写体輝度をBv,シャッタースピードをTv、絞りをAvで表すと、Sv+Bv=Ev=Tv+Avが成り立つ。本実施例ではカメラ内に図6−1と図6−2のようなプログラム線図が2つ用意されていて、被写体輝度が決まると、これらのプログラム線図に従ってシャッタースピードと絞りの値が求まるようになっている。
【0080】
またDSPでは同時に合焦制御のための評価値を取得し、この評価値をあらかじめ決められた値(以下合焦レベル)内にいれるようにフォーカスレンズの移動を行う。DSP内部のフォーカス制御にかかわる部分は図10に示すように構成されている。
【0081】
映像信号は1のフォーカス制御のための評価領域指定および抽出回路23へ出力される。距離情報領域として撮影領域の中から特定(複数)領域または中央部分を切り出し、この領域の映像信号を抽出する。
【0082】
次の評価値演算回路24では設定された領域内の信号に対して、高周波成分抽出回路(高域通過フィルター)25を通し高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、この結果を積算回路26において距離情報検出領域内で積算する。この値を評価値と規定する。フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで移動させると、ある位置で被写体に合焦しシャープな被写体像を得ることができる。このときの映像信号におけるフォーカス評価値は最大値となる。
【0083】
そして被写体からフォーカス位置が離れるに従い評価値は減少していく。CPUではフォーカスレンズの移動量と評価値との関係を記憶し、評価値の最大値が得られると、その評価値に対応付けされる位置へフォーカスレンズを移動し合焦した画像を得る。評価値を合焦レベル内にいれることにより、鮮明な被写体像を取得することができる。これによりユーザーは対面式のLCDファインダーにおいてピントおよび露出が適正にあった被写体像をモニターすることができ、構図を容易に決めることができる。
【0084】
図8−3に対面式のLCDファインダーをモニターして構図を決めている姿を表した。図からわかるようにセルフ撮影をする場合は、カメラを保持したまま両腕または片腕を伸ばし顔の前に差し出す姿勢になる。従って第一の実施例で説明したLCD表示装置をファインダーとして使用する場合よりも、手振れを起こしやすい姿勢でカメラを保持することになる。
【0085】
次に2段階ストロークで構成されるシャッターボタンの状態を検出して、本撮影動作を行うか否かを判断する(2−6)。SW2がONすると、(2−3)において手振れ防止制御が選択されている場合は(2−7)へ、手振れ防止制御が選択されていない場合は(2−10)へ移行する。そして(2−2)においてLCD表示が選択されている場合は(2−9)へ、EVF表示(またはOVF表示)が選択されている場合は(2−10)へ移行する。
【0086】
(2−9)においては図6−1に示すような第1のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得したAE情報を基に、シャッタースピードと絞り値が決定される。
【0087】
(2−10)においては図6−2に示すような第2のプログラム線図が用意されており、この線図を使用し、予備露光時に取得したAE情報を基に、シャッタースピードと絞り値が決定される。すなわちセルフ撮影モードで撮影する場合とその他のモードで撮影する場合で、異なるプログラム線図を用意し、セルフ撮影モードが選択されている場合はその他のモードおいて使用するシャッター速度よりも高速側のシャッター速度を優先的に使用することになる。
【0088】
カメラは(2−9)または(2−10)で選択した最適なシャッタースピードと絞りを使用して被写体を撮影し(2−11)、CCDで取得したデータに対して各種信号処理を施し画像ファイルを生成する。これにより撮影が終了する(2−12)。
【0089】
(2−6)においてSW2がONされない場合は(5−1)へ移行する。そしてここでSW1の状態を検出する。SW1がONの状態を保っているときは、SW2の状態検出待ちへ戻り(2−6)、SW1がOFFとなった場合は、SW1の状態検出待ちへ戻る(2−4)。
【0090】
最後に図6−1および図6−2に示すプログラム線図について詳細する。図6−2は手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図である。Ev6からEv11までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。そしてEv11からEv14までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/256(Tv8)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得る。さらにEv14からEv16までの被写体輝度では絞りをF8(Av6)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得るように設定されている。
【0091】
一方、図6−1は手振れ防止時に使用するプログラム線図であり、Ev6からEv13までの被写体輝度では絞りをF2.8(Av3)に固定し、輝度に応じてシャッタースピードを可変させ適正露出を得る。またEv13からEv16までの被写体輝度ではシャッタースピードをT1/1024(Tv10)に固定し、輝度に応じて絞りを可変させ適正露出を得るように設定されている。ここで被写体輝度Bvが9、カメラ感度Svが5の状態、すなわちBv+Sv=Ev=14の場合を例にとる。
【0092】
図6−2の手振れ防止制御を行わないときに使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/256(Tv8)に絞りをF8(Av6)に設定する。
【0093】
一方、図6−1の手振れ防止時に使用するプログラム線図では、Ev14の場合、シャッタースピードをT1/1024(Tv10)に絞りをF4(Av4)に設定する。従ってEv11よりも被写体が明るければ、手振れ防止制御を行うプログラム線図のほうが4倍速いシャッタースピードを使用することになり、手振れを起こしにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】第1の実施例を説明するためのフローチャート
【図2】第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図3】従来例を説明するためのフローチャート
【図4】第1の実施例および第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図5】第1の実施例および第2の実施例を説明するためのフローチャート
【図6】第1および第2の実施例を説明するためのプログラム線図
【図7】CCD信号を説明するための信号波形
【図8】カメラと撮影者の位置関係を説明するための図
【図9】実施例を説明するための撮像装置ブロック図
【図10】実施例を説明するためのフォーカス制御ブロック図
【符号の説明】
【0095】
1 CCD
2 CDS
3 AD
4 DSP
5 HDr
6 VDr
7 TG
8 CPU
9 レンズ駆動回路
10 フォーカス用レンズ
11 レンズ位置検出回路
12 絞り駆動回路
13 絞り
14 レリーズスイッチ
15 基準信号発生回路
16 内蔵ストロボ
17 表示モード切替えスイッチ
18 RAM
19 LCDDr
20 LCD
21 EVF
22 手振れ防止制御スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファインダーとして使用するための少なくとも2つ以上の表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1記載の撮像装置において、表示手段はEVFもしくはOVFとLCDであり、これらを切り替える表示切替え手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2記載の撮像装置において、表示手段としてEVFもしくはOVFを使用している場合は第1のプログラム線図を選択し、表示手段としてLCDを使用している場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項4記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
撮影モード選択手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記撮影モード選択手段により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項6記載の撮像装置において、該撮影モード選択手段により、セルフ撮影モードが選択されている場合は第1のプログラム線図を選択し、それ以外のモードが選択されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項7記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項8記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
ファインダーとして使用するための表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
請求項10記載の撮像装置において、表示手段は対面式に設定可能なLCDであり、前記LCDが対面式に設定された場合に、第1のプログラム線図を選択し、前記対面式以外に設定されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
請求項11記載の撮像装置において、第1のプログラム線図は第2のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項13】
請求項12記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項1】
ファインダーとして使用するための少なくとも2つ以上の表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1記載の撮像装置において、表示手段はEVFもしくはOVFとLCDであり、これらを切り替える表示切替え手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2記載の撮像装置において、表示手段としてEVFもしくはOVFを使用している場合は第1のプログラム線図を選択し、表示手段としてLCDを使用している場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項4記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
撮影モード選択手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記撮影モード選択手段により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項6記載の撮像装置において、該撮影モード選択手段により、セルフ撮影モードが選択されている場合は第1のプログラム線図を選択し、それ以外のモードが選択されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項7記載の撮像装置において、第2のプログラム線図は第1のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項8記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
ファインダーとして使用するための表示手段と、プログラム線図を切り替える手段と、少なくとも2つ以上のプログラム線図を有し、前記表示手段の使用状況により、プログラム線図を切り替えることを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
請求項10記載の撮像装置において、表示手段は対面式に設定可能なLCDであり、前記LCDが対面式に設定された場合に、第1のプログラム線図を選択し、前記対面式以外に設定されている場合は第2のプログラム線図を選択することを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
請求項11記載の撮像装置において、第1のプログラム線図は第2のプログラム線図よりも高速のシャッタースピードを使用することにより手振れを防止することを特徴とする撮像装置。
【請求項13】
請求項12記載の撮像装置において、モード切替え手段を有し、前記モード切替え手段により、手振れ防止制御を有効無効に切り替えることを特徴とする撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−133313(P2007−133313A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−328758(P2005−328758)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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