説明

撮影光学系及び縮小光学系

【課題】レンズ交換が可能なカメラの小型化,高画質化を達成するために好適な撮影光学系を提供する。
【解決手段】被写体像を結像する主レンズ系L1と、その主レンズ系L1により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系Aとを備え、縮小光学系A中最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式を満足する構成とする。
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.31.2<φP/φs<5.0但し、rP1は正レンズの物体側曲率半径、rP2は正レンズの像側曲率半径、φPは正レンズのパワー 、φsは縮小光学系の全系のパワーである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの撮影光学系に関するものであり、更に詳しくは、主レンズ系による像を縮小する縮小光学系を有する撮影光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの普及に伴い、フロッピーディスク等に手軽に画像を取り込めるデジタルスチルカメラが普及しつつある。このような、デジタルスチルカメラの普及が進むにつれて、撮影範囲の拡大が求められてきており、そのため、様々な仕様の撮影レンズが要望されてきている。一方、銀塩フィルムに画像を記録する分野では、一眼レフカメラにおいて、複数の撮影レンズ(交換レンズ)を交換して撮影する事ができ、様々な仕様の撮影レンズを使用したいという要望に応えている。
【0003】このような一眼レフカメラの交換レンズに相当するものを、光電変換素子を用いたデジタルスチルカメラに使用する事ができれば、前記撮影レンズの要望に応える事が可能となる。その具体的な方法として、例えば交換レンズの結像面に直接光電変換素子を配置するという方法がある。また、特開昭63−205626号公報,特開平7−253537号公報,特開平8−114742号公報等に記載されている如く、交換レンズの像面近傍にコンデンサーレンズを配置し、更に、交換レンズによって結像した像を再結像するリレーレンズ系を配置するという方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような、交換レンズの結像面に直接光電変換素子を配置するという方法では、銀塩フィルムと同等の画面サイズで、且つ交換レンズの光学性能をフルに引き出すためには、非常に大きく且つ高画素の光電変換素子が必要となる。このような光電変換素子は非常に高価であり、民生用の製品に応用する事は甚だ困難である。
【0005】また、上記特開昭63−205626号公報,特開平7−253537号公報,特開平8−114742号公報等に記載されているような構成では、交換レンズで結像した像を再結像する構成であるため、撮影光学系が非常に大型化するという欠点がある。本発明は、このような問題点に鑑み、レンズ交換が可能なカメラの小型化,高画質化を達成するために好適な撮影光学系を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、被写体像を結像する主レンズ系と、その主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、前記縮小光学系中最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式を満足する撮影光学系の構成とする。
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.31.2<φP/φs<5.0但し、rP1:正レンズの物体側曲率半径rP2:正レンズの像側曲率半径φP:正レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0007】さらに、前記縮小光学系中最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式を満足する撮影光学系の構成とする。
0.65<(rN1−rN2)/(rN1+rN2)<3.0−1.5<φN/φs<5.5但し、rN1:負レンズの物体側曲率半径rN2:負レンズの像側曲率半径φN:負レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0008】また、被写体像を結像する主レンズ系と、その主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、その縮小光学系が以下の条件式を満足する撮影光学系の構成とする。
0.4<βs<0.91.2<fs(1−βs)/Ys<4.0但し、βs:縮小光学系の横倍率fs:縮小光学系の焦点距離(=1/φs)
φs:縮小光学系の全系のパワーYs:撮影レンズと縮小光学系の最大像高である。
【0009】また、被写体像を結像する主レンズ系と、その主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、その縮小光学系が以下の条件式を満足する撮影光学系の構成とする。
3.0<fs/Ys<11.03.5<Ein/Ys<10.5但し、Ein:主レンズ系の射出瞳位置から縮小光学系の第1面までの距離である。
【0010】さらに、前記各主レンズ系は交換可能である構成とする。また、前記撮影光学系は、固体撮像素子上に画像を形成する構成とする。
【0011】また、被写体像を結像する主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系であって、その縮小光学系中最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式を満足する構成とする。
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.31.2<φP/φs<5.0但し、rP1:正レンズの物体側曲率半径rP2:正レンズの像側曲率半径φP:正レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0012】さらに、前記縮小光学系中最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式を満足する構成とする。
0.65<(rN1−rN2)/(rN1+rN2)<3.0−1.5<φN/φs<5.5但し、rN1:負レンズの物体側曲率半径rN2:負レンズの像側曲率半径φN:負レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0013】また、以下の条件式を満足する縮小光学系の構成とする。
0.4<βs<0.91.2<fs(1−βs)/Ys<4.0但し、βs:縮小光学系の横倍率fs:縮小光学系の焦点距離(=1/φs)
φs:縮小光学系の全系のパワーYs:撮影レンズと縮小光学系の最大像高である。
【0014】また、以下の条件式を満足する縮小光学系の構成とする。
3.0<fs/Ys<11.03.5<Ein/Ys<10.5但し、Ein:主レンズ系の射出瞳位置から縮小光学系の第1面までの距離である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、それぞれ第1〜第3の実施形態の撮影光学系のレンズ構成を示している。尚、各図中の矢印は、後述するズーム時の各レンズ群の移動の方向を模式的に表したものである。また、各図はそのズーム時の広角端の状態を示している。
【0016】図1に示すように、第1の実施形態では、主レンズ系L1に縮小光学系Aを適用した構成となっている。同図の左側が物体側、右側が像側である。同図において、縮小光学系Aは、物体側から順に、両凸レンズと両凹レンズの接合レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとから構成されている。縮小光学系Aの像側に配置されている平行平板は、ローパスフィルター(LPF)である。
【0017】主レンズ系L1はズームレンズであり、物体側から順に、第1レンズ群Gr1と第2レンズ群Gr2とから構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、同図の矢印で示すように、第1レンズ群Gr1は一旦像側に移動して再び物体側へと移動し、第2レンズ群Gr2は物体側へ単調に移動する。
【0018】図2に示すように、第2の実施形態では、主レンズ系L2に上記縮小光学系Aを適用した構成となっている。上記と同様にして、同図の左側が物体側、右側が像側である。同図において、主レンズ系L2はズームレンズであり、物体側から順に、第1レンズ群Gr1,第2レンズ群Gr2,第3レンズ群Gr3及び第4レンズ群Gr4から構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、同図の矢印で示すように、全てのレンズ群が物体側へ単調に移動する。
【0019】図3に示すように、第3の実施形態では、主レンズ系L3に縮小光学系Bを適用した構成となっている。上記と同様にして、同図の左側が物体側、右側が像側である。同図において、縮小光学系Bは、物体側から順に、像側に凹の平凹レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと、両凸レンズと両凹レンズの接合レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとから構成されている。縮小光学系Bの像側に配置されている平行平板は、ローパスフィルター(LPF)である。
【0020】ローパスフィルターLPFは、通常、CCD等固体撮像素子の色モアレの発生を防止するために設けられており、光学的に所定の空間周波数以上の画像情報をカットする作用を有している。また、ローパスフィルターLPFに、固体撮像素子としてCCDを用いる場合に使用される赤外域の光線をカットするための赤外カットフィルターが一体的に形成されていても良い。
【0021】主レンズ系L3はズームレンズであり、物体側から順に、第1レンズ群Gr1,第2レンズ群Gr2,第3レンズ群Gr3及び第4レンズ群Gr4から構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、同図の矢印で示すように、全てのレンズ群が物体側へ単調に移動する。尚、縮小光学系Aは主レンズ系L3にも適用可能であり、縮小光学系Bは主レンズ系L1,L2にも適用可能である。従って、これら各主レンズ系は、互いに交換可能となる。
【0022】次に、縮小光学系が満足すべき条件を記す。上記各実施形態の縮小光学系は、最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式(1)を満足する事が望ましい。
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.3 (1)
但し、rP1:正レンズの物体側曲率半径rP2:正レンズの像側曲率半径である。
【0023】条件式(1)は、最もパワーの強い正レンズの形状を規定する式である。この条件式の下限値以下になると、物体側の曲率が強くなりすぎるため、球面収差のアンダー側の倒れが著しくなる。逆に上限値以上になると、球面収差のオーバー側への倒れが著しくなる。
【0024】また、各実施形態の縮小光学系は、最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式(2)を満足する事が望ましい。
1.2<φP/φs<5.0 (2)
但し、φP:正レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0025】条件式(2)は、最もパワーの強い正レンズの、そのパワーを規定する式である。この条件式の下限値以下になると、その正レンズのパワーが弱くなりすぎるため、レンズ枚数が増加し、コストアップを招く。逆に、上限値以上になると、正レンズのパワーが強くなりすぎるため、その正レンズにおける諸収差の発生が著しくなる。特に、球面収差のアンダー側への倒れと、ペッツバール和の正偏移が著しくなる。
【0026】また、各実施形態の縮小光学系は、条件式(1)と相俟って、最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式(3)を満足する事が望ましい。
0.65<(rN1−rN2)/(rN1+rN2)<3.0 (3)
但し、rN1:負レンズの物体側曲率半径rN2:負レンズの像側曲率半径である。
【0027】条件式(3)の下限値以下になると、物体側の曲率が強くなりすぎるため、球面収差のアンダー側の倒れが著しくなる。逆に、上限値以上になると、球面収差のオーバー側への倒れが著しくなる。
【0028】また、各実施形態の縮小光学系は、条件式(2)と相俟って、最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式(4)を満足する事が望ましい。
−1.5<φN/φs<5.5 (4)
但し、φN:負レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【0029】条件式(4)は、最もパワーの強い負レンズの、そのパワーを規定する式である。この条件式の下限値以下になると、負レンズのパワーが弱くなりすぎるため、色収差の補正が困難になるとともに、ペッツバール和の正偏移の傾向を補正する事ができなくなる。逆に、上限値以上になると、負レンズのパワーが強くなりすぎるため、その負レンズにおける諸収差の発生が著しくなる。特に、球面収差のオーバー側への倒れと、ペッツバール和の負偏移が著しくなる。
【0030】また、各実施形態の縮小光学系は、以下の条件式(5)を満足する事が望ましい。
0.4<βs<0.9 (5)
但し、βs:縮小光学系の横倍率である。
【0031】条件式(5)は、縮小光学系の倍率を規定する式である。この条件式の下限値以下になると、倍率が小さくなり、結像面に配置される光電変換素子の画面サイズを小さくする事ができるので、カメラの小型化には効果があるが、縮小光学系のパワーを強くする必要があり、諸収差の悪化、特に倍率色収差及びペッツバール和の正偏移が著しくなるとともに、バックフォーカスの確保が困難になる。逆に、上限値以上になると、収差補正には有利であるが、光電変換素子の画面サイズが大きくなるため、カメラの大型化を招く。
【0032】また、各実施形態の縮小光学系は、以下の条件式(6)を満足する事が望ましい。
1.2<fs(1−βs)/Ys<4.0 (6)
但し、fs:縮小光学系の焦点距離(=1/φs)
Ys:撮影レンズと縮小光学系の最大像高である。
【0033】条件式(6)は、結像面に配置される光電変換素子における最大像高と、縮小光学系の物体距離の比を規定する式であり、光電変換素子の画面サイズと適応する主レンズ系に応じて、縮小光学系の焦点距離と倍率の関係を規定する式である。この条件式の下限値以下になると、バックフォーカスの短い主レンズに対応する事となり、縮小光学系の焦点距離を短くする事即ちパワーを強くする事になるので、倍率色収差及びペッツバール和の正偏移が著しくなる。逆に、上限値以上になると、バックフォーカスの長い主レンズに対応する事となり、縮小光学系の焦点距離を長くする事即ちパワーを弱くする事になるので、必要以上に縮小光学系のバックフォーカスが長くなり、カメラの大型化を招く。
【0034】また、各実施形態の縮小光学系は、以下の条件式(7)を満足する事が望ましい。
3.0<fs/Ys<11.0 (7)
条件式(7)は、縮小光学系の焦点距離を規定する式である。この条件式の下限値以下になると、倍率色収差及びペッツバール和の正偏移が著しくなる。逆に、上限値以上になると、必要以上に縮小光学系のバックフォーカスが長くなり、カメラの大型化を招くとともに、必要な縮小倍率を確保する事が困難となる。
【0035】また、各実施形態の縮小光学系は、以下の条件式(8)を満足する事が望ましい。
3.5<Ein/Ys<10.5 (8)
但し、Ein:主レンズ系の射出瞳位置から縮小光学系の第1面までの距離である。
【0036】条件式(8)は、使用する主レンズ系の射出位置を規定する式である。この条件式の下限値以下になると、射出瞳位置が非常に近い主レンズ系に対応する事となり、オーバー側への像面の倒れ、樽型歪曲収差が著しくなる。逆に、上限値以上になると、射出瞳位置が非常に遠い主レンズ系に対応する事となり、アンダー側への像面の倒れ、糸巻歪曲収差が著しくなる。
【0037】また、縮小光学系に非球面を設ける場合、以下の条件式(9)を満足する事が望ましい。
−0.65<(X−X0)/(N′−N)<0 (9)
但し、X :下式(a)で表される有効光路径の高さYにおける光軸方向の変位量X0 :下式(b)で表される有効光路径の高さYにおける光軸方向の変位量N′:非球面の像側の屈折率N :非球面の物体側の屈折率である。尚、下式とは、後述する非球面の面形状を表す式の事である。
【0038】条件式(9)は、非球面が縮小光学系の正のパワーを弱めるような形状である事を意味しており、像面湾曲及び歪曲収差を適切に補正するための条件である。この条件式の下限値以下になると、像面湾曲のオーバー側への倒れ及び歪曲収差の糸巻傾向が著しくなる。逆に、上限値以上になると、像面湾曲のアンダー側への倒れ及び歪曲収差の樽型傾向が著しくなる。尚、複数の非球面を用いる場合、他の非球面は他の収差との兼ね合いで、上記条件式(9)を満足していなくてもかまわない。
【0039】以下、本発明に係る撮影光学系の構成を、コンストラクションデータ,収差図等を挙げて、更に具体的に示す。尚、以下に挙げる実施例1〜3は、前述した第1〜第3の実施形態にそれぞれ対応しており、第1〜第3の実施形態を表すレンズ構成図(図1〜図3)は、対応する実施例1〜3のレンズ構成をぞれぞれ示している。
【0040】各実施例において、ri(i=1,2,3...)は、物体側から数えてi 番目の面の曲率半径を示し、di(i=1,2,3...)は、物体側から数えてi 番目の軸上面間隔を示し、Ni(i=1,2,3...),νi(i=1,2,3...) は、それぞれ物体側から数えてi 番目のレンズのd線に対する屈折率,アッベ数を示す。また、実施例中の主レンズ系焦点距離,全系の焦点距離f,及び全系のFナンバーFNO、並びに第1レンズ群と第2レンズ群との間隔,第2レンズ群と第3レンズ群との間隔,第3レンズ群と第4レンズ群との間隔,及び主レンズ系最終レンズ群と縮小光学系との間隔は、左から順に、広角端(W),中間焦点距離(M),望遠端(T)でのそれぞれの値に対応している。尚、各実施例中、曲率半径に*印を付した面は、非球面で構成された面である事を示し、非球面の面形状を表す式は、以下に定義する。
【0041】
X=X0+ΣAii ・・・・・(a)
0 =CY2/{1+(1−εC221/2} ・・・・・(b)
但し、X :光軸方向の基準面からの変位量Y :光軸と垂直な方向の高さC :近軸曲率ε :2次曲面パラメータAi :i次の非球面係数である。
【0042】
《実施例1》
L1=28.8mm〜39.6mm〜54.4mm (主レンズ系焦点距離)
f=18.9mm〜25.9mm〜35.7mm (全系焦点距離)
FNO=4.1mm 〜4.87mm〜5.77mm (Fナンバー)
A=0.655 (縮小光学系倍率)
[曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率(Nd)] [アッベ数(νd)]r1= 43.616 d1= 1.400 N1=1.67003 ν1= 47.15r2= 16.000 d2= 6.100 r3= -89.833 d3= 1.200 N2=1.74400 ν2= 44.93r4= 90.321 d4= 1.100r5= 29.006 d5= 3.200 N3=1.70055 ν3= 30.11r6= 125.790 d6=24.105〜11.294〜2.000r7= ∞(絞り) d7= 1.000 r8= 32.893 d8= 2.400 N4=1.69100 ν4= 54.75r9= -68.245 d9= 0.150 r10= 16.011 d10= 3.500 N5=1.62280 ν5= 56.88r11= 34.207 d11= 2.300r12=-108.225 d12= 4.000 N6=1.80518 ν6= 25.43r13= 15.185 d13= 2.100r14=161.817 d14= 2.000 N7=1.63980 ν7= 34.55r15=-25.266 d15= 8.545〜16.053〜26.472r16= 19.570 d16= 6.424 N8=1.82999 ν8= 41.82r17=-259.308 d17= 1.500 N9=1.66132 ν9= 29.01r18= 13.595 d18= 2.954r19= 26.640 d19= 4.108 N10=1.48749 ν10= 70.44r20*=80.622 d20= 1.590r21= ∞ d21= 3.400 N11=1.51680 ν11= 64.20r22= ∞
【0043】
[第20面(r20)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4= 0.15479×10-4 A6=-0.22815×10-6 A8= 0.31520×10-8
【0044】
《実施例2》
L2=22.5mm〜50.5mm〜78.0mm (主レンズ系焦点距離)
f=14.7mm〜33.1mm〜51.1mm (全系焦点距離)
FNO=4.1mm 〜5.23mm〜5.67mm (Fナンバー)
A=0.655 (縮小光学系倍率)
[曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率(Nd)] [アッベ数(νd)]r1= 138.245 d1= 1.300 N1=1.83350 ν1= 21.00r2= 54.039 d2= 6.090 N2=1.58913 ν2= 61.11 r3=-242.248 d3= 0.100 r4= 30.432 d4= 4.500 N3=1.75450 ν3= 51.57r5= 61.106 d5= 1.870〜14.942〜22.023r6= 50.477 d6= 1.000 N4=1.83400 ν4= 37.05r7= 10.300 d7= 4.800 r8= -37.077 d8= 1.000 N5=1.75450 ν5= 51.57r9= 19.409 d9= 0.210 r10= 16.272 d10= 3.700 N6=1.79850 ν6= 22.60r11=-42.917 d11= 0.917r12=-16.998 d12= 1.300 N7=1.69680 ν7= 56.47r13=-83.356 d13= 9.767〜4.197〜1.780 r14= ∞(絞り) d14= 0.800 r15= 24.573 d15= 3.200 N8=1.61720 ν8= 54.00r16=-28.989 d16= 0.100 r17= 28.797 d17= 4.800 N9=1.51680 ν9= 64.20r18=-12.357 d18= 1.339 N10=1.80741 ν10= 31.59r19=105.532 d19= 5.400〜1.669〜1.089 r20= 28.973 d20= 4.760 N11=1.58267 ν11= 46.43r21=-19.633 d21= 1.588r22*=-167.579 d22= 0.040 N12=1.51790 ν12= 52.31r23=-167.579 d23= 1.400 N13=1.80741 ν13= 31.59r24= 29.320 d24= 4.180〜17.541〜22.191r25= 19.570 d25= 6.424 N14=1.82999 ν14= 41.82r26=-259.308 d26= 1.500 N15=1.66132 ν15= 29.01r27= 13.595 d27= 2.954r28= 24.640 d28= 4.108 N16=1.48749 ν16= 70.44r29*=80.622 d29= 1.590 r30= ∞ d30= 3.400 N17=1.51680 ν17= 64.20r31= ∞
【0045】
[第22面(r22)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4=-0.11449×10-3 A6=-0.40063×10-6 A8= 0.19296×10-11 A10=-0.80550×10-11 A12= 0.60989×10-13[第29面(r29)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4= 0.15479×10-4 A6=-0.22815×10-6 A8= 0.31520×10−8
【0046】
《実施例3》
L3=22.5mm〜60.0mm〜156.0mm (主レンズ系焦点距離)
f=14.7mm〜39.3mm〜102.1mm (全系焦点距離)
FNO=4.65mm〜5.55mm〜5.85mm (Fナンバー)
B=0.655 (縮小光学系倍率)
[曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率(Nd)] [アッベ数(νd)]r1= 92.166 d1= 1.400 N1=1.83350 ν1= 21.00r2= 56.497 d2= 6.150 N2=1.49310 ν2= 83.58 r3=-319.060 d3= 0.100 r4= 39.303 d4= 4.650 N3=1.60311 ν3= 60.74r5= 109.947 d5= 1.500〜18.054〜32.384r6*=109.947 d6= 1.300 N4=1.76683 ν4= 49.47r7= 14.774 d7= 4.500 r8= -32.796 d8= 0.900 N5=1.75450 ν5= 51.57r9= 28.512 d9= 0.080 r10= 23.140 d10= 2.950 N6=1.83350 ν6= 21.00r11=-104.975 d11= 0.600r12=-62.052 d12= 0.800 N7=1.69680 ν7= 56.47r13= 51.335 d13=15.741〜7.622〜1.500 r14= ∞(絞り) d14= 0.500 r15= 18.507 d15= 3.850 N8=1.51742 ν8= 52.15r16=-56.171 d16= 0.080 r17= 18.468 d17= 3.250 N9=1.48749 ν9= 70.44r18=-360.023 d18= 1.650r19=-26.148 d19= 0.900 N10=1.84666 ν10= 23.82r20= 58.214 d20= 6.550〜3.307〜0.700r21= 16.626 d21= 4.550 N11=1.51742 ν11= 52.15r22=-24.842 d22= 3.350r23*=-19.913 d23= 1.300 N12=1.76683 ν12= 49.47r24*=1607.252 d24= 0.950r25=222.986 d25= 1.250 N13=1.67339 ν13= 29.25r26=-85.731 d26= 1.731〜20.594〜35.822r27= ∞ d27= 1.000 N14=1.48749r28= 43.735 d28= 0.100 r29= 22.026 d29= 5.271 N15=1.85000r30=160.225 d30= 0.597 r31= 66.443 d31= 4.062 N16=1.80792r32=-51.261 d32= 0.010 N17=1.51400 ν14= 42.83r33=-51.261 d33= 1.500 N18=1.71846r34= 15.933 d34= 1.733 r35= 21.331 d35= 2.726 N19=1.75450r36*=50.727 d36= 2.097r37= ∞ d37= 3.200 N20=1.51680 ν15= 64.20r38= ∞
【0047】
[第6面(r6)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4=-0.29128×10-6 A6=-0.53706×10-7 A8= 0.71320×10-9 A10=-0.37618×10-11 A12= 0.57958×10-14[第23面(r23)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4= 0.19235×10-4 A6=-0.43123×10-6 A8= 0.66528×10-8 A10=-0.11019×10-9 A12=-0.35292×10-12[第24面(r24)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4= 0.11942×10-3 A6=-0.11184×10-6 A8= 0.44019×10-8 A10=-0.31761×10-10 A12=-0.77476×10-12[第36面(r36)の非球面係数] ε= 0.10000×10 A4= 0.23868×10-4 A6=-0.16593×10-6 A8= 0.33251×10-8
【0048】また、図4〜図6は、それぞれ前記実施例1〜3に対応する無限遠の収差図であり、各図において、上段は広角端〔W〕、中段は中間焦点距離〔M〕、下段は望遠端〔T〕をそれぞれ表している。そして、球面収差図において、実線(d) はd線を表し、破線(sc)は正弦条件を表している。また、非点収差図において、実線(DS)と破線(DM)は、それぞれサジタル面とメリディオナル面での非点収差を表している。実施例1〜3は、上記条件式(1)〜(8)を満足する。また表1に、実施例1〜3における前記条件式(1)〜(8)に対応する値を示す。
【0049】
【表1】


【0050】また、上記非球面条件式(9)に対応する値を以下に示す。ここでのYは非球面最大像高である。
《実施例1,2》
〔高さ〕 (X-X0)/(N'-N)0.00Y −0.000000.20Y −0.000430.40Y −0.006020.60Y −0.027160.80Y −0.100021.00Y −0.40911
【0051】《実施例3》
〔高さ〕 (X-X0)/(N'-N)0.00Y -0.000000.20Y -0.000450.40Y -0.006820.60Y -0.034500.80Y -0.128941.00Y -0.46124
【0052】以上、説明した実施例の光学系の光学面は全て、屈折率の異なる面での屈折による光線の偏向作用を利用したものであったが、これに限られず、所定のパターンでの回折による光線の偏向作用を利用したレンズや、屈折・回折ハイブリッド型の光学面等、使用しても本発明の本質的な技術思想に含まれる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、レンズ交換が可能なカメラの小型化,高画質化を達成するために好適な撮影光学系を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の撮影光学系のレンズ構成を示す図。
【図2】第2の実施形態の撮影光学系のレンズ構成を示す図。
【図3】第3の実施形態の撮影光学系のレンズ構成を示す図。
【図4】実施例1に対応する無限遠の収差図。
【図5】実施例2に対応する無限遠の収差図。
【図6】実施例3に対応する無限遠の収差図。
【符号の説明】
L1〜L3 主レンズ系
A,B 縮小光学系
LPF ローパスフィルター
Gr1 第1レンズ群
Gr2 第2レンズ群
Gr3 第3レンズ群
Gr4 第4レンズ群

【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体像を結像する主レンズ系と、該主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、該縮小光学系中最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式を満足する事を特徴とする撮影光学系;
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.31.2<φP/φs<5.0但し、rP1:正レンズの物体側曲率半径rP2:正レンズの像側曲率半径φP:正レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【請求項2】 前記縮小光学系中最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式を満足する事を特徴とする請求項1に記載の撮影光学系;
0.65<(rN1−rN2)/(rN1+rN2)<3.0−1.5<φN/φs<5.5但し、rN1:負レンズの物体側曲率半径rN2:負レンズの像側曲率半径φN:負レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【請求項3】 被写体像を結像する主レンズ系と、該主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、該縮小光学系が以下の条件式を満足する事を特徴とする撮影光学系;
0.4<βs<0.91.2<fs(1−βs)/Ys<4.0但し、βs:縮小光学系の横倍率fs:縮小光学系の焦点距離(=1/φs)
φs:縮小光学系の全系のパワーYs:撮影レンズと縮小光学系の最大像高である。
【請求項4】 被写体像を結像する主レンズ系と、該主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系とを備え、該縮小光学系が以下の条件式を満足する事を特徴とする撮影光学系;
3.0<fs/Ys<11.03.5<Ein/Ys<10.5但し、Ein:主レンズ系の射出瞳位置から縮小光学系の第1面までの距離である。
【請求項5】 前記主レンズ系は交換可能である事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の撮影光学系。
【請求項6】 前記撮影光学系は、固体撮像素子上に画像を形成する事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の撮影光学系。
【請求項7】 被写体像を結像する主レンズ系により形成された像を再結像する事なく縮小する縮小光学系であって、該縮小光学系中最もパワーの強い正レンズが、以下の条件式を満足する事を特徴とする縮小光学系;
−2.5<(rP1−rP2)/(rP1+rP2)<−0.31.2<φP/φs<5.0但し、rP1:正レンズの物体側曲率半径rP2:正レンズの像側曲率半径φP:正レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【請求項8】 前記縮小光学系中最もパワーの強い負レンズが、以下の条件式を満足する事を特徴とする請求項7に記載の縮小光学系;
0.65<(rN1−rN2)/(rN1+rN2)<3.0−1.5<φN/φs<5.5但し、rN1:負レンズの物体側曲率半径rN2:負レンズの像側曲率半径φN:負レンズのパワーφs:縮小光学系の全系のパワーである。
【請求項9】 以下の条件式を満足する事を特徴とする請求項7に記載の縮小光学系;
0.4<βs<0.91.2<fs(1−βs)/Ys<4.0但し、βs:縮小光学系の横倍率fs:縮小光学系の焦点距離(=1/φs)
φs:縮小光学系の全系のパワーYs:撮影レンズと縮小光学系の最大像高である。
【請求項10】 以下の条件式を満足する事を特徴とする請求項7に記載の縮小光学系;
3.0<fs/Ys<11.03.5<Ein/Ys<10.5但し、Ein:主レンズ系の射出瞳位置から縮小光学系の第1面までの距離である。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公開番号】特開2000−121932(P2000−121932A)
【公開日】平成12年4月28日(2000.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−297928
【出願日】平成10年10月20日(1998.10.20)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】