説明

栄養分および老廃物の交換を回復することによる腰痛の治療

【課題】椎間板と体循環との間の栄養分および老廃物の交換を回復するために椎間板内に導管を送りさらに配置するための穿刺器具を提供する。
【解決手段】導管を椎間板内へ配置するための配置器具であって:
鞘;
前記鞘内部に少なくとも一部が納まるような大きさおよび形である導管;および
前記導管を配置するためのプランジャー;を含む配置器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椎間板の変性を停止または後退させるための、栄養分および老廃物を椎間板の内へおよび外へ輸送するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腰痛は身体障害および生産力損失の主な原因である。成人の最大90%が生涯のある時点で背痛を経験する。受診の頻度に関しては、背痛は上気道感染症に次いで第2位である。米国では、この疾患の経済的影響は毎年500〜1000億ドルの範囲にわたり、520万人に障害を与えると報告されている。腰痛の原因はさまざまであるが、多くの場合には椎間板が中心的な役割を果たすと考えられている。椎間板の変性が、脊椎の力学を変化させることおよび周囲の組織に非生理的ストレスを生じることによって、他の組織において疼痛を起こす。
【0003】
椎間板100は脊椎の圧縮荷重の大部分を吸収するが、しかし椎体159の面関節142、143は約16%を分担する。椎間板100は3つの明瞭な部分、すなわち図1および2に示す通り髄核128、輪状層および軟骨終板105から成る。椎間板100はその構造特性を、主にその水を吸収および保持する能力を通じて維持する。正常な椎間板100は髄核128に80%の水を含む。正常な椎間板100内の髄核128は水を吸収する硫酸グリコサミノグリカンに富み、膨張圧を生じて、輪状層のコラーゲン繊維内の引張応力を与える。高い水分含量によって生じた膨張圧は、図2で縦断面図に示す通り、圧縮荷重を支えるために輪状層を支持するのに非常に重要である。
【0004】
成人では、椎間板100は無血管である。椎間板細胞の生存は、図2に示す通り、外部の血管112および毛細血管107からの、終板105の軟骨106を通じての栄養分の拡散に依存する。栄養分の拡散はまた、外側の輪状層に隣接する末梢血管から透過するが、しかしこれらの栄養分は、椎間板100の輪状層内へ最大1cmしか透過できない。成人の椎間板は直径5cmの大きさになる可能性があり、したがって頭側および尾側終板105を通じた拡散は、椎間板100の髄核128および内側輪状層の健康を維持するために非常に重要である。
【0005】
ピロリン酸カルシウムおよびヒドロキシアパタイトは終板105および髄核128において一般的に見出される。18歳の若さで、図3に示す通り、石灰化層108が軟骨終板105中で蓄積し始める。骨−軟骨界面にて血管112および毛細血管107が、骨を作る石灰化層108の蓄積によって徐々に塞がれる。終板105での骨形成は年齢に伴って増加する。
【0006】
終板105が骨によって消失する際、髄核128と血管112との間の、終板105を越える拡散は大幅に制限される。栄養分の拡散の妨害に加えて、石灰化終板105がさらに椎間板100への酸素の浸透を制限する。髄核128の中心部での酸素濃度は極めて低い。椎間板100の細胞性は大部分の組織と比較して既に低い。必要な栄養分および酸素を得るために、細胞活動は軟骨終板105上またはそのごく近傍に存在が限られている。さらに、酸素濃度は細胞密度または細胞当たり消費速度における変化に非常に感受性が高い。
【0007】
硫酸グリコサミノグリカンを生合成するための硫酸の髄核128への供給もまた、石灰化終板105によって制限される。結果として、硫酸グリコサミノグリカン濃度は低下し、髄核128内での水分含量および膨張圧の低下に繋がる。脊椎への正常な日常の圧縮負荷中に、髄核128内の低下した圧力は、力を内側輪状層の周囲に沿って均等に分布させて、その層が外側へ膨らむのを維持することができなくなる。結果として、内側の層は内側へ沈下し、一方、外側の輪状層は外側へ膨らみ続け、図3および4に示す通り、輪状層の層間剥離114を引き起こす。
【0008】
輪状層間剥離および膨隆を引き起こすせん断応力は、神経孔121に隣接する後外側部分で非常に高い。神経194は椎間板と面関節142、143との間の神経孔142内に閉じ込められている。ゆえに、神経孔121での神経194は、椎間板100または骨棘の膨隆による侵害に脆弱である。
【0009】
椎間板中の酸素濃度が0.25kPa(1.9mmHg)未満に低下すると、終板105からの距離の増加に伴って乳酸の産生が劇的に増加する。椎間板100内のpHは、乳酸濃度が増加するにつれて低下する。乳酸は輪状層の微小な裂け目を通って拡散し、豊富に神経が分布した後縦靱帯195、面関節および/または神経根194を刺激する。腰痛は高い乳酸レベルおよび低いpHとよく相関することを研究が示している。有症状の椎間板の平均pHは、正常な椎間板の平均pHよりも有意に低かった。酸濃度は有症状の椎間板で正常椎間板よりも3倍高かった。pH6.65の有症状の椎間板で、椎間板内の酸濃度は血漿レベルの5.6倍である。一部の術前の有症状の椎間板で、神経根194は密な線維性の瘢痕および癒着によって囲まれ、pH5.7〜6.30の顕著に低いpHを有することが見出された。椎間板内の酸濃度は血漿レベルの50倍であった。
【0010】
腰痛を有する患者の約85%は正確な病理解剖学的診断を受けることができない。この種類の疼痛は一般的に「非特異的疼痛」に分類される。背痛および坐骨神経痛は、椎間板内生理食塩水注射、椎間板造影、および後縦靱帯の圧迫といった、神経根に影響しない操作によって再現することができる。非特異的疼痛の一部は、椎間板から分泌される乳酸刺激によって引き起こされる可能性がある。椎間板への注射は、乳酸を洗い流すことができる。操作および圧迫もまた、非特異的疼痛を生じる刺激性の酸を追い出すことができる。現在、椎間板切除術以外の介入は乳酸の産生を止めることができない。
【0011】
髄核128は、椎間板100を加圧する「タイヤの中の空気」として機能すると考えられている。負荷を支えるために、圧力は効果的に力を内側輪状層の周囲に沿って均等に分布させて、その層が外側へ膨らむのを維持する。椎間板変性の過程は終板105の石灰化から開始し、これは硫酸および酸素の髄核128内への拡散を妨げる。結果として、吸水性の硫酸グリコサミノグリカンの産生は顕著に低下し、および髄核内の水分含量は減少する。内側輪状層は内側へ沈下し始め、および輪状層内のコラーゲン線維への張力は失われる。変性した椎間板100は、パンクしたタイヤと同様の、不安定な動きを示す。腰痛患者のうち約20〜30%は脊椎部分不安定性を有すると診断されたことがある。疼痛は面関節および/または周囲の靱帯への圧力および増加した負荷に起因しうる。加えて、椎間板100内のpHは乳酸の嫌気的産生から酸性になり、これは隣接する神経および組織を刺激する。
【0012】
固定針内での超弾性的に湾曲した針の弾性的直線化は、先行技術のAndres Melzerによる1994年11月14日出願の特許文献1およびOlivier Troisierによる1985年8月19日出願の特許文献2に記載されている。これらの先行技術の湾曲針は、液体を軟組織へ送るために用いられる。外部切開なしに椎間板へ達するために、湾曲針および固定針の長さは少なくとも6インチ(15.2cm)でなければならない。石灰化終板の穿刺を試みる際には、先行技術に記載の通り、複数の問題が存在する。湾曲針を作製するための形状記憶材料は通常は弾性である。ニッケル−チタン合金は、約83GPa(オーステナイト)、28〜41GPa(マルテンサイト)のヤング率を有する。湾曲針および固定針の両方のハンドルがねじれを制限していても、長いおよび弾性的に湾曲した針101は、非常に長い固定針220の内部で終板105の穿刺中に、図54および55に示される通り、ねじれる可能性が高い。結果として、穿刺の方向は逸れる可能性が高く、および終板105穿刺は失敗する。
【0013】
さらに、先行技術では、固定針の鋭い先端は、湾曲針の凹側にある。石灰化終板105といった、相対的に固い組織を穿刺する際、湾曲針の凸側は支持されておらずおよび曲げに対して弱く、結果として、石灰化終板105を通って穿刺することに失敗する。曲げまたはねじれを最小化するため、湾曲針および固定針のサイズは大きい必要がある。湾曲針101および固定針220の大きさを増すことによって、湾曲針101および固定針220の間の摩擦が大幅に増加し、湾曲針101の配置および回収を非常に難しくする。加えて、大きな針によって椎間板100に作られた大きな開口は、髄核128のヘルニアを引き起こしうる。同様に、終板105の大きな開口は、シュモール結節、髄核128の椎体159への漏れを引き起こしうる。
【0014】
本質的に、本発明の図62〜67における固定針220の先端側端からの支持は、石灰化終板105と小径針101といった、相対的に固い組織の支持穿刺に関係する。さらに、図56〜60にある湾曲針101および固定針220の、ねじれを防ぐための非円形の断面はまた、石灰化終板105を通る穿刺の成功を確実にすることに関係する。
【特許文献1】独国特許出願公開第4440346号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2586183号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明では、椎間板と椎体との間の栄養分および老廃物の交換を回復するために、導管が石灰化終板を通じて送られる。導管は弾性的に湾曲した針の内部で送られる。湾曲針は固定針の内部で弾性によって真直ぐになる。固定針は石灰化終板を持つ変性している椎間板に穿孔する。導管を有する弾性的に湾曲した針は次いで固定針から配置されて湾曲した構造を取り戻し、および石灰化終板を通して穿孔する。湾曲針を固定針内へ回収する一方で導管の後ろのプランジャーを固定しておくことによって、導管は椎間板と椎骨との間で栄養分および老廃物を輸送するために終板を通して配置される。
【0016】
本発明における穿刺器具は、湾曲針と固定針との間のねじれおよび摩擦を最小化するように設計されている。本器具はまた、終板穿孔中の屈曲を最小化するように、弾性的に湾曲した針への支持を提供する。加えて、本器具は栄養分、酸素、二酸化炭素、乳酸および老廃物の交換のために、無血管の椎間板と椎体との間を橋渡しするように、少なくとも1つの導管を終板へ送るよう設計されている。
【0017】
栄養分および酸素 は外側の輪状層付近の末梢血管によって豊富に供給される。導管はまた、椎間板変性を止めるために外側輪状層から髄核へ栄養分を引き込むため、変性している椎間板を横断するように配置することができる。
【0018】
半透性の導管によって栄養分と老廃物の交換が回復された後、幹細胞、増殖因子または遺伝子治療薬を椎間板へ注射し、再生を促進することができる。加えて、半透性の導管を有する椎間板は、免疫隔離されたままである。椎間板に注射されたドナー細胞は、免疫反応を引き起こすことなく、半透性の導管を通じた栄養分によって生育しうる。これらの細胞は、インシュリンおよび神経伝達物質といった治療薬を生合成する能力によって選択される。その治療薬は半透性の導管を通じて体循環へ輸送され、疾患を治療する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
終板105からの拡散は椎間板を維持するために決定的に重要であるため、髄核と椎体内部の循環との間の栄養分および老廃物交換を回復するために努力がなされている。蛍光透視鏡からの前後および側面図に誘導されて、外套針103は後外側から、正中線から45°にて椎間板100内へ、図5に示す通り進入する。この誘導方法は、椎間板造影のための放射線不透過性色素の診断的注射または髄核消化のためのキモパパイン注射に用いられるものと同様である。拡張器230が図6に示す通り外套針103上に挿入される。外套針103は次いで回収される。拡張器230は図7に示す通り、椎間板100へ入る通路として残される。図8は、変性している椎間板100の髄核128付近の拡張器230の先端側末端を示す。
【0020】
弾性的に湾曲した針101は、図9に示す通り、図10に示す固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになっている。真直ぐになった針101およびスリーブ220の円形の断面を図11に示す。固定スリーブ220内部の、弾性によって真直ぐになっている針101は、図12に示す通り拡張器230および椎間板100内へ挿入される。変性している椎間板100内への針101の挿入の縦断面を図13に示す。弾性的に湾曲した針101は、針101を内部へ押す一方で固定スリーブ220を固定することによって配置される。針101はスリーブ220の先端側開口部を出る際に湾曲した構造を取り戻し、図14に示す通り上向きに、図15に示す通り軟骨106および石灰化層108を通って椎体159内へ穿刺する。
【0021】
椎間板100と体循環との間の栄養分および老廃物の交換を回復するために、複数の終板105穿刺224を達成することができる。弾性的に湾曲した針101をスリーブ220内へ回収後、針101およびスリーブ220の組立品はさらに椎間板100内へ進むかまたはわずかに回収し、石灰化頭側終板105を通るさらに多数の孔224を穿孔することができる。針101およびスリーブ220の組立品を180°回転することによって、尾側終板105もまた図16に示す通り穿刺し、上および下の終板105を通る栄養分、酸素および老廃物の交換を回復することができる。図17は、椎間板100が圧縮荷重を支持することを可能にする、髄核128内部の膨張圧の回復を示す。椎間板100内部の酸素の存在のために、乳酸の産生はまた化学的刺激および疼痛を減少および緩和しうる。
【0022】
終板105穿刺はまた、レーザー、切断または研磨器具といった電子器具134によって達成することができる。図18は、栄養分および老廃物の交換を回復するために石灰化終板105を穿孔、ドリル、研磨または焼灼するためのカッター127に動力を与える電子装置134を表す。電子装置134は、焼灼器、レーザー、またはドリルでありうる。
【0023】
石灰化終板105を通る栄養分および老廃物の交換の回復はまた、導管126を用いて達成できる。導管126は、図19に示す通り、管腔または通路104および組織を保持するフランジ113を両端に有する弾性のチューブ125であることができる。導管126の両端に位置するフランジ113の方向は、終板105上に固定するために逆棘である。チューブ125は、図20に示す通り、弾性的に湾曲した針101上におよびスライドするプランジャー109に隣接して挿入される。弾性のチューブ125を運ぶ針101は図21で表す通り、固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになっている。組立品ofthe真直ぐになった針101、チューブ125、スリーブ220およびプランジャー109の組立品は、図22に示す通り、拡張器230内へ、および椎間板100内へ挿入される。チューブ125を持つ弾性針101が固定スリーブ220から配置される際、図23に示す通り、針101の湾曲が元に戻り、および石灰化終板105を通って穿刺する。針101は、図24に示す通り、チューブを針101から終板105内へ取り外すため、プランジャー109が固定される一方で回収される。チューブ125の管腔104は、椎体159と内側の椎間板100との間で栄養分、ガスおよび老廃物を交換するための通路として作用する。図25では、チューブ125の一部は髄核128または内側の椎間板100にあり、一方、残りの部分は椎体(記載せず)内部にある。
【0024】
湾曲針101のハンドル130および固定スリーブ229のハンドル132は、針101配置の方向を維持するために用いられる。湾曲針101の正方形のハンドル130は、図26に示す通り、針101とスリーブ220との間の回転を避けるため、固定スリーブ220のハンドル132の内部に重ねられている。針101のハンドル130はまた、図27に示す通り、ガイドレール131を含みうる。ガイドレール131は、図28に示す通り、固定スリーブ220のハンドル132上の落ち込んだ軌道133内に適合するような大きさにし、およびそのように導かれる。針の湾曲の方向は、図27に示す通り針101のハンドル130上の、および図28に示す通り固定スリーブ220上の、方向線153によって示される。体内への挿入の深さを示すために、図28に示す通り、貫通マーカー116がスリーブ220上に印される。軌道133内のガイドレール131は、図29に示す通り、ハンドル130、132が互いに回転するのを避ける。弾性によって真直ぐになっている針101が前進しおよび固定スリーブ220から突出する際、図30に示す通り、針101の湾曲が元に戻る。針101のハンドル130およびスリーブ220のハンドル132は軌道133内のレール131によって誘導されるため、針101穿刺の方向は、操作者または外科医によって確立されおよび予測可能である。
【0025】
針101および固定スリーブ220の非円形の断面もまた回転を防ぐことができる。図31は、楕円形の断面を有する針101およびスリーブ220を示す。図32は正方形の断面を示す。図33は長方形の断面を表す。図34は三角形の断面を示す。
【0026】
導管126はまた、弾性的に湾曲した針101の管腔内部に合うほど小さく作ることもできる。導管126は、図35に示す通り、液体に溶解した栄養分、酸素および老廃物を輸送するための縦方向の通路104を有する小さいチューブ125でありうる。管腔104を有するチューブ状の導管126は、図36に示す通り、編組またはフィラメントで編んであってもよい。液体は管腔104を通って輸送されおよびチューブ125の編組フィラメントを通って浸透することができる。チューブ状の導管126はまた、図37に示す通り、液体に溶解した栄養分、酸素および老廃物を管腔104を通じておよび孔を通じて輸送するため、多孔質またはスポンジ状材料を用いて成型または押し出すことができる。
【0027】
栄養分、酸素、乳酸、代謝産物、二酸化炭素および老廃物はまた、図38に示す通り、マルチフィラメントまたは編組フィラメント122の毛管現象を通じて液体中で輸送されうる。導管126は、言及された通りの縦方向の管腔104を必要としなくてもよい。編組フィラメント122の糸は、栄養分、ガスおよび老廃物を含む液体を輸送する能力がある、フィラメントの網目間に形成された通路を有する縫合糸になりうる。プランジャー109を用いる配置を補助するために、編組フィラメント122を、デンプンといった硬化剤で被覆することができる。編組フィラメント122によって形成される通路と同様に、スポンジ状糸124として作られた導管126は、図39に示す通り、また、多孔質構造中に形成される孔および通路を通じて、栄養分、ガスおよび老廃物を含む液体を輸送することができる。
【0028】
導管126は、図40に示す通り、弾性的に湾曲した針101の縦方向の孔269内へプランジャー109に隣接して挿入される。湾曲針101と固定スリーブ220の間の摩擦を最小化するために、スリーブ220の管腔268の先端側の端は、面取り部102または窪みで角度が付けられまたは傾斜し、図41に示す通り、針101の凹湾曲に適合する。摩擦を低下するための滑沢剤または被覆もまた、弾性的に湾曲した針101の表面および/または固定スリーブ220の管腔268内部に適用することができる。導管126を持つ弾性的に湾曲した針101は、図42に示す通り、固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになっている。組立品は次いで、図43に示す通り、椎間板100へ入る拡張器230内へ挿入される。弾性によって真直ぐになっている針101がスリーブ220から配置される際、図44に示す通り、導管126を持つ針101は湾曲した構造を取り戻しおよび石灰化層108を通って軟骨終板105内へ穿刺する。弾性的に湾曲した針101は次いで、図45に示す通り、石灰化終板105に導管126を配置するために、プランジャー109が固定される一方でスリーブ220内へ回収される。
【0029】
図46は、針101、導管126、プランジャー109、スリーブ220および拡張器230の、椎間板100内への挿入を表す。導管126を持つ、弾性によって真直ぐになっている針101は、図47に示す通り、スリーブ220から配置され、湾曲を取り戻し、および終板105および石灰化層108を通って穿刺する。図48に示す通り、導管126を石灰化終板105にて配置、排出、または取り外すため、導管126の後ろのプランジャー109が固定される一方、弾性的に湾曲した針101は石灰化終板105から引き出されおよびスリーブ220内へ回収される。導管126は、液体、栄養分、ガスおよび老廃物の交換を回復するための、椎体159の骨髄と椎間板100との間の通路または道、橋として作用する。図49は、椎間板100と椎体の間の石灰化終板(共に記載せず)を通る導管126の一般的な位置を示す。
【0030】
複数の導管126は、図50に示す通り、湾曲針101に連続して装填することができる。個々の導管126は、湾曲針101を回収しおよびプランジャー109を固定することによって、石灰化終板105にて連続的に配置することができる。基本的に、プランジャー109は針101の先端側の末端に向かって一度に導管1本の長さ進められる。第1の導管126を頭側終板105にて配置後、図51に示す通り、固定スリーブ220は180°回転されて第2の導管126を尾側終板105内へ配置する。弾性的に湾曲した針101内部の複数の導管126は、針101組立品を引き抜き、別の導管126を再装填しおよび組立品を椎間板100内へ再挿入する必要無しに、石灰化終板105を通る複数の導管を外科医が埋め込むことを可能にする。
【0031】
仰臥位では、椎間板圧は低い。睡眠中に、髄核128内部の吸水性のグリコサミノグリカンによって液体が引き込まれる。石灰化終板105を橋渡しすることによって、グリコサミノグリカンは硫酸、酸素および他の栄養分を含む液体を、導管126を通じて髄核128内へ睡眠中に(1)毛管現象、および(2)吸水性グリコサミノグリカンの吸収力によって引き込む。硫酸、酸素および栄養分の流れは、拡散における分散機構を介してよりも、導管126内を髄核128に向かって一方向性に流れる。
【0032】
椎間板100変性は主に栄養分および酸素の欠乏に関係することが一般に認められている。交換を回復することによって、硫酸の新たなおよび持続的な供給は、硫酸化グリコサミノグリカンの産生を大幅に増加させおよび膨張圧を回復させうる。髄核128内部の膨張圧の回復は、輪状層のコラーゲン線維の引張応力を復活させ、したがって図52に示す通り、輪状層の層間の内部隆起およびせん断応力を低減する。再び膨らませたタイヤと同様に、椎間板100の隆起は低減しおよび神経衝突は最小化される。したがって、面関節129上の負荷もまた低減されて疼痛を緩和し、可動部分が安定化され、および椎間板100空間目減りが停止しうる。図53に示す通り、脊柱管狭窄症の進行は停止および/または逆転し、疼痛を緩和する。
【0033】
歩行および持ち上げといった日常動作では、椎間板100内部の圧力が大幅に増加する。対流の方向が次いで導管126内部で逆転し、椎間板100内部の高圧から椎体159内部の低圧へ流れる。髄核128内部の液体に溶解した乳酸および二酸化炭素は導管126を通って椎体159内へ、次いで体循環へゆっくり排出される。結果として、乳酸濃度は低下し、および椎間板100内部のpHは正常化する。
【0034】
さらに、導管126を通って供給される椎間板100中の酸素の豊富さのため、嫌気的条件下で通常生じる乳酸は劇的に減少しうる。ゆえに、図53に示される、後縦靱帯195、面関節の上142および下143の関節突起といった組織における酸性刺激によって引き起こされる疼痛は、速やかに消失することが予測される。重炭酸、炭酸またはその他といった緩衝剤を、導管126に負荷または被覆して、接触に際して乳酸を中和しおよび自然に疼痛を緩和することができる。
【0035】
湾曲針101の弾性は、図54に示す通り、固定スリーブ220内部で終板105穿刺中になおねじれを生じうる。ねじれの可能性は弾性針101の長さに伴って増大する。ねじれは図55に、スリーブ220、針101および導管126の断面図で表す。針101とスリーブ220の軸の間の弾性のねじれは、石灰化終板105との接触中に針101の先端での方向の変化を可能にする。結果として、終板105の穿刺が失敗する可能性がある。
【0036】
ねじれを避けるため、針101およびスリーブ220の断面を、図57の断面図を有する図56の楕円形といった非円形に作製することができる。正方形の断面を図58に示す。長方形の断面を図59に示す。三角形の断面を図60に示す。
【0037】
湾曲針101の弾性は、図61に示す通り、屈曲しおよび石灰化終板105の貫通に失敗する可能性がある。屈曲または下垂の方向は、針101の湾曲の凸側である。下垂を最小化するために、図62に示す通り、固定スリーブ220の先端側の端は角度を付けて切断され、終板105穿刺中に湾曲針101の凸側を支持する延長部を与える。固定スリーブ220の角度を付けた切断部は、図62に示す通り、湾曲針101の凸側を支持する鋭い先端を有する固定針220として作用する。支持構造はさらに、終板105穿刺中の湾曲針101の凸側の支持を増やすため、図63に示す通り、固定針220の先端側の端近くに窪みを切ることによって延長することができる。
【0038】
弾性的に湾曲した針101をさらに支持するために、図64に示す通り、窓270を、楕円形の断面を有する固定スリーブ220の先端側末端の近くに配置することができる。窓270の先端側は斜めに傾いて開いている。傾斜はまた、複数の角を用いて、弾性的に湾曲した針101に凸側に合うような大きさとしおよびそのように操作する、半円様のポケットに形成することができる。図65は、固定スリーブ220の窓270からの弾性的に湾曲した針101の突出を示す。湾曲針101の鋭い先端は、配置中に窓270の先端側部分への削れおよび絡まりを回避するために、湾曲の凹側に位置する。図66は、固定スリーブ220の窓270からの、弾性的に湾曲した針101の配置を示す。先端側窓270の半円形のポケットは、凸湾曲を支持しおよびその基部周囲を囲い、終板105穿刺中の湾曲針101の屈曲、ねじれおよび/または偏向を最小化する。基本的に、窓270の傾斜部分は、湾曲針101の方向を定めおよび支持する突出したポケットを提供する。固定スリーブ220の先端側の端は、図67に示す通り、窓270を有する固定針220として機能するように尖らせることができる。
【0039】
相当な量の骨が形成される際は、小さい湾曲した針101を用いる骨性終板105を通る穿刺は困難でありうる。針101の大きさを増しおよび終板105に大きな孔224を作ることは、髄核128の椎体159への漏出を引き起こしうる。小さい湾曲した針101を支持するため、図68に示す通り、弾性的に湾曲した針101を強化しおよび支持するために、湾曲針101と同様の湾曲を有する形状記憶延長部271が加えられる。形状記憶延長部271は、図68に示す通り先端側の端に切り欠きを有し、またはチューブ状であることができる。湾曲針101および形状記憶延長部271は、固定スリーブまたは針220内部で独立してスライドすることができる。図69は、固定スリーブ220内部での、湾曲針101および形状記憶延長部271の両方の弾性的な直線化を示す。湾曲針101および形状記憶延長部271の両方が、固定スリーブ220に圧力を加える。固定スリーブ220の屈曲の可能性を最小化するため、図68〜69に示す通り、針101の先端を形状記憶延長部271の湾曲に近接して配置することによって、圧力はより広い範囲に分散される。圧力の分散はまた、針101および形状記憶延長部271の両方の配置および回収を容易にすることにも役立つ。
【0040】
組織穿刺のために、形状記憶延長部271は固定スリーブ220から、図68に示す通り展開され、次いで図70に示す通り、形状記憶延長部271の湾曲に沿って湾曲針101が滑り、および石灰化終板105内へ穿刺される。形状記憶延長部271は、穿孔の大きさを増すことなく、針101に穿刺中の屈曲およびねじれを最小化するための支持を提供する。形状記憶延長部271はまた、組織貫通を円滑にするため、図71に示す通り、切り欠き無しおよび鋭利であることができる。導管126を終板105で取り外すため、導管126の後ろのプランジャー109は固定され、その一方で湾曲針101は形状記憶延長部271内へ回収される。形状記憶延長部271は次いで固定スリーブ220内へ引き込まれる。
【0041】
湾曲針101の外径は、小さな開口部を作るため、図72に示す通り、不均一に、先端側の端で小さく作製することができる。針101の隣接している湾曲した部分は、終板105穿刺の過程を支持および強化するため、厚い壁およびより大きな外径を有する。大外径と小外径の間の移行は、図72に示す通り緩やかであるか、または段階的である。変化する外径を有する湾曲針 101 は、研削、機械加工または射出成形によって作製できる。
【0042】
固定針220の管腔268は、図72に示す通り、面取り部102および両面傾斜台272を有しうる。管腔268の先端側の端の面取り部102またはテーパリングは、配置および回収中の湾曲針101の凹側に対する摩擦を最小化する。両面傾斜台272は、固定針101の鋭利な先端または伸長した端と連続的に、先端側の面取り部の反対側に突出する。傾斜台272または突出の基部側は、終板105穿刺中に湾曲針101の凸側に適合しおよび支持するような形状とすることができる。傾斜台272は、エポキシ、ハンダまたは他の硬化材料を用いて作製し、次いで機械加工によって成形することができる。傾斜台272はまた、溶融処理中に、管腔268を先端側の端で封じるように作製することができる。機械加工によって、封じられた端を次いで切断し、傾斜台272および面取り部102を成形し、および管腔268を再び開く。
【0043】
導管126の部分は栄養分および老廃物の交換を最適化するように作製される。図73は、管腔104を有する多孔質チューブ125と接続された、編組フィラメント122を有する導管126を示す。チューブ状の125部分は、椎体159内部の毛細血管から栄養分を集め、および栄養分を髄核128内部の編組フィラメント122へ送り込む、漏斗の役割を果たす。
【0044】
特に終板105では、導管126の孔または通路内部の石灰化は、椎体159と椎間板100との間の栄養分および老廃物の交換を塞ぐかまたは阻害しうる。図74は、無機物または組織の孔または通路への内殖を防ぐための、導管126の中央部の周囲を覆うかまたは包むチューブ125を示す。チューブ125を作製するための材料はまた、終板105での穿孔を封じ、およびシュモール結節の形成を防ぐため、膨張、拡張または密閉性を有しうる。膨張、拡張または密閉性材料は、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、シリコンまたはその他でありうる。導管126の中央部の抗内殖フィルムまたは被覆はまた、通路または孔の内部での石灰化または閉塞を防ぎ、栄養分および老廃物の長続きする交換を確保しうる。
【0045】
特に椎体159または外側の輪状層の内部で、導管126上で線維性組織の形成が生じ、栄養分および老廃物の交換を妨げる可能性がある。導管126の一部を、線維形成を最小化する医薬を用いて被覆、移植、共有結合またはイオン結合することができる。その医薬は、アクチノマイシン−D、パクリタキセル、シロリムス、細胞増殖阻害因子または線維組織阻害因子であることができる。
【0046】
柔らかいまたは柔軟な性質のために、編組フィラメント122を用いた導管126は、回収する針101および固定されたプランジャー109を用いて配置することが困難である。編組フィラメント122を用いた導管126を、デンプン、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ケラタンまたは他の生体適合物質といった水溶性物質を用いて硬化することができる。配置後に、可溶性硬化剤は体内で溶解して、栄養分、酸素および老廃物を輸送するフィラメントを曝露する。図75は、配置を補助するため、編組導管126内部で固い芯として用いられるモノフィラメントを示す。モノフィラメント110は、導管126の配置後の輸送部分を最大化するため、分解性の材料を用いることができる。図76の斜線部で示される、分解性のチューブ125もまた、編組フィラメント122を被覆および硬化するのに用いることができる。分解性のチューブ125または分解性のモノフィラメント110は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ラクチド−グリコリド共重合体、またはその他を用いることができる。
【0047】
栄養分は椎間板100の周辺1cm以内では相対的に豊富であるため、導管126はまた、栄養分を外側の輪状層から毛管現象を通じて髄核128内へ引き込むことができる。デンプン硬化した導管126(記載せず)を持つ針101およびプランジャー109は、図77に示す通り、石灰化終板105を有する椎間板100内へ穿刺される。針101誘導方法は、椎間板造影のための放射線不透過性色素の診断的注射、またはヘルニアになった椎間板100を治療する目的での髄核128消化のためのキモパパイン注射に用いられるものと同様である。蛍光透視鏡からの前後および側面図に誘導されて、針101は後外側から、正中線から45°にて椎間板100内へ進入する。石灰化終板108を有する椎間板100を通って穿刺する、硬化した導管126を持つ針101の縦断面を図78に示す。
【0048】
針101を引き込みながらプランジャー109を固定することによって、図79〜80に示す通り、導管126は針101の管腔から取り外され、および椎間板100を横切って配置される。導管126の少なくとも一方の端は、栄養分を引き込み乳酸を排出するために、椎間板100の周囲から1cm未満に配置される。画像処理を促進するため、導管126を含む針101の部分は、放射線不透過性、音波発生性または磁性の被覆163で、図81に示す通り被覆することができる。複数の導管126を、変性している椎間板100の異なる部分内へ安全におよび正確に配置することができる。図82は、椎間板100の内側と外側の間で栄養分および老廃物を交換している、変性している椎間板100を横切って配置された2つの導管126を示す。
【0049】
主要な血管および臓器が無い位置では、針101の先端を図83に示す通り椎間板100を越えて誘導することができ、図84に示す通り椎間板100の向こうへ導管を配置することができる。延長された導管126は、椎間板100内へ顕著により多くの栄養分を引き込むことができる。加えて、延長された導管126は、図85に示す通り、より効果的に、椎間板100内部で生じた老廃物を廃棄、および椎間板100の修復および/または再生を促進しうる。
【0050】
大腰筋193は、脊椎の腰部に隣接して位置する。導管126を持つ針101は、椎間板100を越えて大腰筋193へ穿刺することができる。結果として、導管126は、図86に示す通り、大腰筋193から椎間板100へ栄養分を引き込むことができる。筋193は栄養分および酸素が良好に供給されており、および筋193は乳酸を良好に消散させる。筋193内へ伸長することによって、図87に示す通り、導管126は、変性している椎間板100を修復または再生するために、豊富な量の栄養分を引き込みおよび椎間板100の内側から老廃物を安全に廃棄することができる。柔軟なおよび緊張のない導管126は、椎間板100および筋193の機能に干渉しないと予想される。
【0051】
導管126配置のための方法および装置はまた、さまざまな組み合わせであることができる。導管126を、図53に示す通り終板105内へ、および図82または87に示す通り、輪状層を横切って送ることができる。
【0052】
ラットの尾を用いて椎間板加速変性モデルが開発された。3個の椎間板を含む尾の一部を45°ねじりまたは回転し、および2週間保持した。その部分を次いでコイルばねで圧縮し、および追加の時間保持した。その部分の中のすべての椎間板が変性した。ドナー椎間板から追加の髄核を注射によって受容した椎間板は、変性の遅延を経験した。さらに、破壊的負荷に先立つ追加の髄核の挿入は、椎間板変性に対する最長の遅延を与えた。
【0053】
腰椎固定術後、隣接する自由可動部分の椎間板100は速やかに変性する。その変性過程はより多くの疼痛およびおそらくより多くの外科手術に繋がる;新しい固定のたびに、続いてそれに隣接する新しい脆弱な部分が生じる腰椎固定に隣接する部分の加速された変性は、固定後の追加の圧力および負荷の結果である可能性がある。本ラットモデルでは、髄核内部の追加の容量は、破壊的負荷に対して保護機能を有した。脊椎固定術と共に、固定された部分に隣接する部分の椎間板100内部に導管126を埋め込むことは、硫酸および酸素の豊富な供給が寄与する適当な膨張圧を提供することができ、隣接椎間板100の変性を遅延させるかまたはうまくいけば防止する。
【0054】
器具の経時的な移動はつねに問題である。腰部手術を受ける患者の平均年齢は40〜45歳である。導管126は患者の中で所定の位置に50年以上留まることが予想される。緊張のない導管126の移動は有効性の喪失を結果として生じうるが、しかし神経、靱帯、筋肉または臓器に有害である可能性は低い。移動を最小化するため、図88に示す通り、輪状層、終板105および/または筋193内部に固定するために結び目161を編組導管126上に結ぶことができる。結び目161と同様に、図89に示す通り、輪162または突起部品162を導管126上に付けることができる。結び目161および突起162の両方は針101内部に納まるよう十分小さい。組織内殖はまた、器具移動を制限または防ぎうる。窪み160または組織内殖孔160を、図90に示す通り、経時に伴う移動を阻むために導管126上に作製することができる。
【0055】
導管126はまた、椎間板100を維持または再生するための治療要素を導入するための輸送手段として用いることができる。導管126は、増殖因子、幹細胞、ドナー細胞、栄養分、緩衝剤または無機物で被覆またはそれらを植え付けることができる。滅菌に感受性である細胞を無菌的に負荷することができる。導管126の設置は、数日、数週間、数ヶ月または数年さえも離れた複数の段階であることができる。最初の導管126配置は、細胞増殖に有利となる、pH、電解質バランスおよび栄養分を含む生物学的条件を準備する。その後の配置は、導管126内部に植え付けた細胞を含むことができる。
【0056】
椎間板100内部の細胞性は低いため、外側の輪状層または椎体159からの細胞移動は、変性している椎間板100の再生に有益でありうる。細胞は髄核128への導管126内部の対流に沿って輸送されうる。導管126内部の通路または孔は、十分大きく、約50から200ミクロンである必要がある。無機物、栄養分、乳酸およびガス交換だけのためには、通路または孔の大きさはずっと小さくてよい。ゆえに、導管126の通路または孔の大きさの有用な範囲は、約200ミクロンから10ナノメートルである。
【0057】
導管126のために有用である可能性のある被覆は、抗生物質、抗閉塞被覆、滑沢剤、増殖因子、栄養分、硫酸、無機物、緩衝剤、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アルカリ、コラーゲン、ヒドロキシアパタイト、鎮痛剤、封止剤、湿潤剤、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、グリコサミノグリカン、ヘパリン、デンプン、硬化剤、放射線不透過性の被覆、音波発生性の被覆、細胞または幹細胞を含む。
【0058】
石灰化または組織内殖による閉塞を防ぐためのチューブ125は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコン、ポリエーテルエーテルケトン、アセタール樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネートまたはポリエチレングリコールといった生体適合性ポリマーを用いることができる。同様の材料を、栄養分および老廃物輸送の閉塞を防ぐために、導管126を被覆または部分的に被覆するのに用いることができる。被覆は、感染を防ぐため、γ線、電子線、オートクレーブ、エチレンオキサイド、プラズマまたはUV灯による滅菌に耐えることができるべきである。
【0059】
特に調査目的については、生分解性の導管126は数週間または数ヶ月以内に証拠を示しうる。導管126が数ヶ月以内に分解するため、予見されない有害な結果はどれも消失する。調査用の分解性の導管126が有望さを示す場合は、連続的な利益を提供するために永久的な導管126をその後に設置しうる。生分解性の導管126は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ラクチド−グリコリド共重合体、ポリカプロラクトン、トリメチレンカーボネート、絹、腸線、コラーゲン、ポリ−p−ジオキサノンまたはこれらの材料の組み合わせを用いることができる。ポリジオキサノン、ポリ無水物、トリメチレンカーボネート、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリ−γ−エチル−グルタミン酸、ポリ−DTH−イミノカーボネート、ポリ−ビスフェノール−A−イミノカーボネート、ポリオルトエステル、ポリシアノアクリレートまたはポリホスファゼンといった他の分解性ポリマーもまた用いることができる。同様の生分解性の材料を、図75の生分解性モノフィラメント110を作製するのに用いることができる。
【0060】
幅広い非分解性材料を、導管126を作製するのに用いることができる。ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコン、ポリエーテルエーテルケトン、アセタール樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネート、絹、木綿、または麻といった生体適合性ポリマーが、可能性のある候補である。繊維ガラスもまた、栄養分および老廃物を輸送するための毛管を提供するため、導管126の一部とすることができる。導管126はまた、ニッケル−チタン合金またはステンレス鋼といった金属を用いることができる。非分解性のおよび分解性の両方の導管126は、成形、押し出し、編み、織り、巻き、撚りまたは機械加工によって作製することができる。導管126は液体交換のための、縦方向の管腔104、孔および/または通路を有することができる。導管126は実績のある安全性記録を有する縫合糸であることができる。導管126はまた、シャント、芯、チューブ、編組縫合糸、編組フィラメント、糸またはスポンジと称するかまたは分類することができる。導管126が設置された椎間板100を、シャントした椎間板100と呼ぶことができる。
【0061】
固定針101、外套針103、拡張器230およびプランジャー109は、ステンレス鋼または他の金属または合金を用いることができる。弾性的に湾曲した針101、形状記憶延長部271およびプランジャー109は、ニッケル−チタン合金を用いて作製することができる。針101、固定針220、拡張器230、形状記憶延長部271およびプランジャー109は、滑沢剤、組織封止剤、鎮痛剤、抗生物質、放射線不透過性の、磁性のおよび/または音波発生性の物質を用いて被覆することができる。
【0062】
特に変性している椎間板100中では栄養分および酸素は極めて乏しいため、細胞死が一般的であり、およびグリコサミノグリカンを産生する能力のある健常細胞は少数しかない。健常細胞277を、患者の中の別の椎間板100から抜き出し、図91に示す通り、変性した椎間板100内へシリンジ276を用いて注射することができる。栄養分および老廃物の交換は、変性している椎間板100内部のドナー細胞277および残っている細胞の両方に栄養を与えるために頭側および尾側終板105を通って新たに設置された導管126を通じて回復する。同様に、ドナー細胞277はまた、椎間板100を活性化するため、図92に示す通り、横断する導管126を有する椎間板100内へ注入することができる。変性椎間板100内部の細胞性は低いため、ドナー細胞277の導入は、椎間板変性を停止または逆転させる過程を促進しうる。
【0063】
無血管の椎間板100は良好に密閉されている。硫酸のような小さいイオン、およびプロリンのような低分子さえも、髄核128内への拡散が限定されている。良好に密閉された椎間板100は、別人、死後提供者または動物の椎間板100に由来するドナー細胞277を、免疫反応を誘発することなく密閉できる可能性がある。椎間板100再生のために、ドナー細胞277はまた幹細胞277、脊索277または軟骨細胞277であることができる。半透性の導管126は栄養分および老廃物について透過性であるが、しかし免疫反応の誘発を担う細胞、タンパク質、糖タンパク質および/またはサイトカインについて不透過性である。免疫系の細胞は、巨細胞、マクロファージ、単核食細胞、T細胞、B細胞、リンパ球、ヌル細胞、K細胞、NK細胞および/またはマスク細胞を含む。免疫系のタンパク質および糖タンパク質は、免疫グロブリン、IgM、IgD、IgG、IgE、他の抗体、インターロイキン、サイトカイン、リンフォカイン、モノカインおよび/またはインターフェロンを含む。
【0064】
栄養分および老廃物の分子量は、通常は免疫反応性細胞、タンパク質および糖タンパク質よりはるかに小さい。輸送選択性は、半透性の導管126内部の孔または通路の大きさによって調節または制限することができる。導管126の上側カットオフ分子量は、栄養分および老廃物の通過を許すが免疫細胞、タンパク質、免疫グロブリンおよび糖タンパク質を除外するために、3000以下であることができる。半透性の導管126はまた、栄養分および老廃物を引きつけるため、イオン性または親和性の表面を含むことができる。半透性の導管126の表面は、免疫反応成分を除去、排除または拒絶するように選択または修飾することができる。
【0065】
近年、死後提供者または生きたドナーからの細胞移植が、治療上の利益を提供することに成功している。たとえば、ドナー膵臓由来の膵島細胞がI型糖尿病患者の門脈に注射され、肝臓に入る。膵島は、通常は膵臓内でする通り、血糖を調節するインシュリンを産生することによって機能し始める。しかし、ドナー細胞を生かしておくためには、糖尿病患者はシクロスポリンAといった拒絶反応防止薬の生涯にわたる供給を必要とする。拒絶反応防止薬の価格に加えて、これらの免疫抑制薬の長期副作用は不確かである。細胞移植の利益は、潜在的副作用より重要でない可能性がある。
【0066】
半透性の導管126を有する椎間板100は、治療用ドナー細胞277または薬剤を、図91および92に示す通り封じ込めおよび免疫反応を避けるための半透性カプセルとして用いることができる;ゆえに、一生涯の免疫抑制薬は必要でなくなる。さまざまなドナー細胞277または薬剤を、下垂体(前葉、中葉または後葉)、視床下部、副腎、副腎髄質、脂肪細胞、甲状腺、副甲状腺、膵臓、精巣、卵巣、松果体、副腎皮質、肝臓、腎皮質、腎臓、視床、副甲状腺、卵巣、黄体、胎盤、小腸、皮膚細胞、幹細胞、遺伝子治療、組織工学、細胞培養、他の腺または組織から採集および/または培養することができる。ドナー細胞277は、体内で最大の無血管の器官である椎間板100内部で免疫隔離され、半透性の導管126を通じた栄養分および老廃物輸送によって維持される。ドナー細胞277は、ヒト、動物、または培養細胞に由来することができる。睡眠時の仰臥位では、栄養分および酸素は導管126を通じてドナー細胞277へ供給される。起きている時間には、椎間板100内部の圧力が高い一方で、これらの細胞277によって生合成された産物は導管126を通じて椎体159、外側の輪状層または筋193、次いで静脈、体循環および標的部位へ排出される。
【0067】
シャントされた椎間板100内部で細胞277によって生合成された産物は、アドレナリン、副腎皮質刺激ホルモン、アルドステロン、アンドロゲン、アンジオテンシノーゲン、(アンジオテンシンIおよびII)、抗利尿ホルモン、心房性ナトリウム利尿ペプチド、カルシトニン、カルシフェロール、コレカルシフェロール、カルシトリオール、コレシストキニン、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、コルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、ドーパミン、エンドルフィン、エンケファリン、エルゴカルシフェロール、エリスロポエチン、卵胞刺激ホルモン、γ−アミノ酪酸、ガストリン、グレリン、グルカゴン、糖質コルチコイド、ゴナドトロピン放出ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト成長ホルモン、インシュリン、インシュリン様成長因子、レプチン、リポトロピン、黄体形成ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、メラトニン、鉱質コルチコイド、ニューロペプチドY、神経伝達物質、ノルアドレナリン、エストロゲン、オキシトシン、副甲状腺ホルモン、ペプチド、プレグネノロン、ブロゲステロン、プロラクチン、プロオピオメラノコルチン、PYY−336、レニン、セクレチン、ソマトスタチン、テストステロン、トロンボポエチン、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、チロキシン、トリヨードチロニン、栄養ホルモン、セロトニン、バソプレッシン、または他の治療用製品であることができる。
【0068】
シャントされた椎間板100内部で生じた産物(ホルモン、ペプチド、神経伝達物質、酵素、触媒反応または基質)は、血圧、エネルギー、神経活動、代謝、腺かつっどうの活性化および抑制を含む体機能を調節することができうる。一部のホルモンおよび酵素は、食習慣および脂肪または糖質の利用を支配、影響または調節する。これらのホルモンまたは酵素は、体重減少または増加の利益を提供しうる。シャントされた椎間板100内部のドナー細胞からドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニン、γ−アミノ酪酸のような神経伝達物質を産生することは、抑うつ、パーキンソン病、学習障害、記憶力減退、注意欠陥、問題行動、金属または神経関連疾患を治療できる。
【0069】
シャントされた椎間板100内部のドナー細胞によって生合成された産物の放出は、身体活動と同期する。日常生活の活動中に、シャントされた椎間板100内部の圧力はたいてい高く、ドナー細胞277によって生合成された産物を循環中に排出し、体の需要を満たす。仰臥位では、シャント126内部の流れが逆転して、栄養分および酸素を椎間板100へ運び、細胞277に栄養分を与える。例としてドナー膵臓由来のランゲルハンス島を用いて、インシュリンの産生は、睡眠時間中に椎間板100にグルコースが進入する際にグルコースが、シャントされた椎間板100において誘導される。起きている時間中に椎間板圧力が高い際、インシュリンが導管126を通って循環へ排出され、エネルギー生産のために糖を細胞膜内へ引き込む。夜には、シャントされた椎間板100から放出されたインシュリンは、低血糖症を防ぐため最小限である。基本的に、ドナー細胞277によって生合成された産物は、体の需要に応えるため、身体活動と同時に放出される。
【0070】
ドナー細胞277に由来する一部の生合成された産物は、図91に示す通り、椎体159を通って次いで体循環へ適切に配置される。他の産物は、図82のように、より効率的に外側の輪状層を通って輸送されおよび腹部を通って体循環へ拡散しうる。一部の他の産物は、図92に示す通り、筋193に入ることによってはるかに効率的となりうる。
【0071】
増殖因子、緩衝剤、ホルモン、遺伝子治療薬、栄養分、無機質、鎮痛剤、抗生物質または他の治療薬もまた、図91〜92と同様に、シャントされた椎間板100へ注射することができる。
【0072】
本発明は本明細書に記載されおよび/または図面に示される特定の構成に決して限定されず、請求項の範囲内の、他のあらゆる改変、変化または同等物を含むと理解される。多数の特性が特定の構造、湾曲、選択肢、および実施形態と共に列記されている。記載された特性のうちいずれか1つ以上を、他の実施形態または他の標準的装置の任意のものに加えまたは組み合わせ、別の組み合わせおよび実施形態を作ることができる。導管126はまた、栄養分、ガスおよび老廃物交換の速度および/または流方向を制御するためのゲートを有しうる。導管126に、椎間板100と体液との間の交換を補助するためのポンプを接続することもまた可能である。椎間板100内部の酸性度を検出するために、固定針220の先端付近でpH電極を曝露することができる。
【0073】
本実施形態、材料、構造、方法、組織または切開部位は、それらにだけ本発明を用いることができる使用法ではないことが当業者に明らかである。導管126について異なる材料、構造、方法または設計を代替および使用することができる。前記の説明中のなにも本発明を限定しないと解される。本発明の完全な範囲は付属の請求項によって定められる。請求項を説明すると、鞘とは固いチューブ状の部材である。弾性的に湾曲した針101を弾性針ということができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、圧縮負荷中に輪状層を支持する、髄核128内の正常な膨張圧を有する健常椎間板100を表す。
【図2】図2は、脊椎の一部の縦断面を示し、軟骨106終板105の間の健常椎間板100の圧縮中の、輪状層の外側への膨隆を示す。
【図3】図3は、終板105の石灰化層108が内側の椎間板100と椎体159との間の栄養分の拡散を妨げ、内側への膨隆および輪状層間剥離114に繋がるのを示す。
【図4】図4は、髄核128内部の膨張圧の低下および輪状層間剥離を有する、変性しおよび潰れた椎間板を示す。
【図5】図5は、椎間板造影に用いられるものと同様のガイド法を用いた、椎間板100への外套針103挿入を表す。
【図6】図6は外套針103上の拡張器230の挿入を示す。
【図7】図7は外套針103の回収を表す。拡張器230は椎間板100へ導く通路の役割を果たす。
【図8】図8は、拡張器230の挿入を伴う変性した脊椎部分の縦断面を示す。
【図9】図9は、弾性的に湾曲した針101を表す。
【図10】図10は、固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになった弾性針101を示す。
【図11】図11は、固定スリーブ220内部の針101の円形の断面を示す。
【図12】図12は、固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになった針101の、椎間板100へ導かれる拡張器230への挿入を表す。
【図13】図13は、椎間板100へ導かれる拡張器230に挿入された、針101およびスリーブ220の組立品の縦断面を示す。
【図14】図14は、弾性によって真直ぐになった針101を固定スリーブ220から配置することによる、針101の終板105(記載せず)への上向きの穿刺を表す。
【図15】図15は、湾曲針101を固定スリーブ220から配置することによる、石灰化層を通った終板105の穿刺を示す。
【図16】図16は、水、栄養分および代謝産物の、上下の終板105の穿孔部分224を通った浸透を表す。
【図17】図17は、髄核128内部のグリコサミノグリカンの新たな生合成による、膨張圧の回復を表す。
【図18】図18は、石灰化終板105を通って穿孔、ドリル、研磨または焼灼するためのカッター127に動力を与える電子装置134を表す。
【図19】図19は、組織を保持するフランジ113および長さ方向の開口部104を有する、弾性のチューブ125の形の導管126を表す。
【図20】図20は、チューブ125に隣接するスライドするプランジャー109を有する弾性的に湾曲した針101への弾性のチューブ125の挿入を示す。
【図21】図21は、固定スリーブ220内で弾性によって真直ぐになっている弾性のチューブ125を有する針101を表す。
【図22】図22は、針101、弾性のチューブ125、スリーブ220およびプランジャー109の、拡張器230への挿入を示す。
【図23】図23は、終板105の石灰化層108を通ってチューブ125を送り込む針101の配置を表す。
【図24】図24は、チューブ125を針101から取り外すための、プランジャー109を固定する一方での針101の回収を示す。
【図25】図25は、髄核128内で取り外されたチューブ125の下部、および終板105(同じく記載せず)を通って頭側椎体159(記載せず)内に配置された上部を示す。
【図26】図26は、針101とスリーブ220との間の回転を避けるための、固定スリーブ220のハンドル132の内部の湾曲針101の正方形ハンドル130の積み重ねを表す。
【図27】図27は、ガイドレール131および湾曲の方向を示すための方向線153を含む、弾性的に湾曲した針101のハンドル130を表す。
【図28】図28は、方向線153および貫通マーカー116を有する固定スリーブ220のハンドル132上の軌道133を示す。
【図29】図29は、針101とスリーブ220との間の回転を避けるための、軌道133中のレール131を有する組立品を表す。
【図30】図30は、弾性的に湾曲した針101が固定スリーブ220から配置される際の、湾曲の回復を示す。
【図31】図31は、針101とスリーブ220との間の回転を防ぐための、針101および固定スリーブ220の楕円形の断面を示す。
【図32】図32は、スリーブ220内部の針101の正方形の断面を示す。
【図33】図33は、スリーブ220内部の針101の長方形の断面を示す。
【図34】図34は、スリーブ220内部の針101の三角形の断面を示す。
【図35】図35は、縦方向の通路104を有する小チューブ125として作られた導管126を示す。
【図36】図36は、縦方向の通路104を有する編組チューブ125として作られた導管126を示す。
【図37】図37は、多孔質材料を用いて管型125に作られた導管126を示す。
【図38】図38は、編組縫合糸122または編組糸122として作られた導管126を示す。
【図39】図39は、可塑性の多孔質またはスポンジ状線維124を用いて作られた導管126を示す。
【図40】図40は、弾性的に湾曲した針101の管腔269の内部のプランジャー109に隣接する導管126を示す。
【図41】図41は、湾曲針101の配置および回収中の摩擦を最小化するための、固定スリーブ220の管腔268の先端側端にある面取り部102を示す。
【図42】図42は、固定スリーブ220内部で弾性によって真直ぐになっている、導管126を有する弾性的に湾曲した針101を表す。
【図43】図43は、針101、導管126、プランジャー109およびスリーブ220を含む組立品の、拡張器230への挿入を示す。
【図44】図44は、石灰化終板105を通った湾曲針101の配置を示す。
【図45】図45は、プランジャー109を固定しておく一方で針101を回収することによる、導管126の取り外しを表す。
【図46】図46は、針101、導管126、プランジャー109およびスリーブ220組立品の、椎間板100内へ導く拡張器230への挿入を表す。
【図47】図47は、石灰化終板105を通った湾曲針101の配置を示す。
【図48】図48は、石灰化終板105を通った導管126を取り外すための、プランジャー109を固定しておく一方での針101の回収を表す。
【図49】図49は、髄核128内部の導管126の一部、および終板(記載せず)を通り椎体内部の残りの部分を示す。
【図50】図50は、針101の管腔269の内部の2つの導管126を表す。
【図51】図51は、上下の石灰化終板105を通る導管126の配置を示す。
【図52】図52は、栄養分および老廃物の交換の回復後の、髄核128内部の膨張圧回復による、椎間板100の高さ回復を示す。
【図53】図53は、髄核128から石灰化終板105(記載せず)を通り上下の椎体159へ伸びる2つの導管126を表す。
【図54】図54は、終板105穿刺中の固定スリーブ220内部の湾曲針101のねじれを表す。断面を図62に示す。
【図55】図55は図61の断面図を示す。弾性針101は固定スリーブ220内部でねじれまたは回転する。
【図56】図56は、楕円形の断面を有する針101およびスリーブ220を用いることによるねじれの防止を表す。
【図57】図57は、図63に示された、回転運動を制限するための、楕円形のスリーブ220内部の楕円形の針101の断面図を示す。
【図58】図58は、針101およびスリーブ220の正方形の断面を示す。
【図59】図59は、針101およびスリーブ220の長方形の断面を示す。
【図60】図60は、針101およびスリーブ220の三角形の断面を示す。
【図61】図61は、終板105穿刺中の湾曲針101の屈曲または下垂を表す。
【図62】図62は、穿刺中の屈曲または下垂を低減するための、湾曲針101の凸側の下に支持を与える、固定針220の鋭利な末端または先端を示す。
【図63】図63は、終板105穿刺中の湾曲針101の凸側の下の支持を延長するための、固定針220の伸長された先端側端を表す。
【図64】図64は、楕円形の断面を有するスリーブ220の先端側端近くの窓270を示す。窓270の先端側部分は湾曲針101に適合するように傾斜すなわち勾配が付けられている。
【図65】図65は、窓270を通る突出を簡易にするための、弾性的に湾曲した針101の、湾曲の凹側に位置する鋭利な先端を表す。
【図66】図66は、針101が終板105を穿孔するのを強化するための窓270の先端側窪みによる湾曲針101の凸側の支持を示す。
【図67】図67は、窓270を有する固定針220を示す。
【図68】図68は、湾曲した形状記憶延長部271の内部の弾性的に湾曲した針101を表す。湾曲した針101および延長部271の両方は固定スリーブ220内部に収納されている。
【図69】図69は、固定スリーブ220内部の形状記憶延長部271の弾性的直線化を示す。
【図70】図70は、終板105穿孔の大きさを増さない、補強された湾曲針101による終板105穿刺を示す。
【図71】図71は、終板105穿刺を支持するための鋭利な形状記憶延長部271を示す。
【図72】図72は、固定針220の管腔268内部の傾斜台272によって支持された、不均一な外径を有する湾曲した針101の縦断面を示す。
【図73】図73は、マルチフィラメント122部分およびチューブ状の125部分を含む導管126を表す。
【図74】図74は、特に終板105周囲の、石灰化または凝固を防ぐために、チューブ125を中央部分に有するマルチフィラメント122を表す。
【図75】図75は、配置を補助するためのマルチフィラメント122内部のモノフィラメント110を表す。
【図76】図76は、湾曲針101からの配置中の集積を防ぐための、マルチフィラメント122の両端を被覆する分解性のチューブ(斜線)125を示す。
【図77】図77は、変性している椎間板100を横断する導管126を運ぶ針101を示す。
【図78】図78は、変性している椎間板100を横断する導管126を送る、図84の縦断面を表す。
【図79】図79は、変性している椎間板100内部で導管126を配置するまたは取り外すための、プランジャー109を固定する一方での針101の回収を表す。
【図80】図80は、導管126内部の毛管現象または対流を介する、外側の輪状層から髄核128への栄養分の引き込みを表す。
【図81】図81は、針101内部の導管126の位置を示すための、放射線不透過性、音波発生性または磁性の、針101上の被覆163を表す。
【図82】図82は、外側の輪状層と髄核128の間で栄養分および老廃物を交換するための、椎間板100を通して挿入された2つの導管126を示す。
【図83】図83は、椎間板100を越えて貫通している針101の先端側末端を表す。
【図84】図84は、栄養分および老廃物の交換を最大化するために、椎間板100を越えて伸長している導管126の全長を示す。
【図85】図85は、髄核128が圧縮負荷を支持できるようにする、髄核128内部の膨張圧の回復を表す。
【図86】図86は、椎間板100に栄養を与えおよび/または再生するための栄養分および老廃物交換のために大腰筋193内へ伸びる導管126を示す。
【図87】図87は、椎間板100に栄養を与えおよび/または再生するための栄養分および老廃物交換を促進するため両方の大腰筋193内へ伸びる2つの導管126を示す。
【図88】図88は、導管126の経時的移動を防ぐかまたは最小化するための、マルチフィラメント122に結ばれた一連の結び目161を表す。
【図89】図89は、経時的移動を防ぐかまたは最小化するための、導管126上の輪162または突起を示す。
【図90】図90は、組織内殖を促進し、および導管126の経時的移動を防ぐかまたは最小化するための、窪み160を示す。
【図91】図91は、頭側および尾側終板105を通る導管126を含む椎間板100内への、シリンジ276を通じたドナー細胞277の注射を示す。
【図92】図92は、椎間板100を横断しおよび筋193内へ伸長する導管126を含む椎間板100内への、シリンジ276を通じたドナー細胞277の注射を示す。
【符号の説明】
【0075】
100 椎間板
101 針
102 面取り部すなわちテーパリング
103 外套針
104 導管の管腔すなわち通路
105 終板
106 硝子軟骨
107 毛細血管
108 障害物すなわち石灰化層
109 プランジャー
110 モノフィラメント
112 血管
113 組織保持フランジ
114 輪状層間剥離
115 骨端
116 貫通マーカー
121 神経孔
122 編組マルチフィラメント
123 脊髄
124 多孔質導管
125 チューブ
126 導管
127 電子カッターまたはレーザー
128 髄核
129 面関節
130 湾曲針のハンドル
131 湾曲針ハンドルのガイドレール
132 固定スリーブのハンドル
133 固定スリーブハンドルの軌道
134 電子切断器具
135 電気コード
140 仙骨
142 上関節突起
143 下関節突起
153 湾曲方向を示すラベル
159 椎体
160 組織内殖窪み
161 結び目
162 突起または輪
163 被覆
184 衝突
193 腰筋
194 神経根
195 後縦靱帯
121 神経孔
217 ねじ込口
220 固定スリーブまたは針
224 穿孔
230 拡張器
268 固定スリーブの管腔
269 固定針の管腔
270 固定スリーブの窓
271 形状記憶延長部
272 固定針の管腔中の傾斜台
276 シリンジ
277 ドナー細胞

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管を椎間板内へ配置するための配置器具であって:
鞘;
前記鞘内部に少なくとも一部が納まるような大きさおよび形である導管;および
前記導管を配置するためのプランジャー;を含む配置器具。
【請求項2】
前記鞘が面取りした先端を有することを特徴とする請求項1記載の配置器具。
【請求項3】
前記鞘内部に少なくとも一部が位置する針をさらに含み、好ましくは前記導管が前記針の内部または周囲に少なくとも一部が位置することを特徴とする請求項1記載の配置器具。
【請求項4】
前記導管が好ましくは、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ラクチド−グリコリド共重合体、ポリカプロラクトン、トリメチレンカーボネート、絹、腸線、コラーゲン、ポリ−p−ジオキサノン、ポリジオキサノン、ポリ無水物、トリメチレンカーボネート、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリ−γ−エチル−グルタミン酸、ポリ−DTH−イミノカーボネート、ポリ−ビスフェノール−A−イミノカーボネート、ポリオルトエステル、ポリシアノアクリレートおよびポリホスファゼンより成る群から選択される生分解性材料から作製されたものであることを特徴とする請求項1記載の配置器具。
【請求項5】
前記導管が好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコン、ポリエーテルエーテルケトン、アセタール樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネート、絹、木綿、麻、繊維ガラス、ニッケル−チタン合金およびステンレス鋼より成る群から選択される非分解性材料から作製されたものであることを特徴とする請求項1記載の配置器具。
【請求項6】
前記導管の少なくとも一部が線維組織阻害因子で被覆されていることを特徴とする請求項1記載の配置器具。
【請求項7】
導管を椎間板内へ配置するための配置器具であって:
チューブ状の鞘;
真直ぐな状態および湾曲した状態を有し、前記真直ぐな状態は前記チューブ状鞘の内部で弾性によって真直ぐになり、および前記湾曲した状態は弾性によって湾曲しさらに少なくとも一部が前記チューブ状鞘の外に位置する、第1の弾性針;
前記真直ぐな状態と前記湾曲した状態の間で前記第1の弾性針を動かす作動部;および
前記チューブ状鞘内部に少なくとも一部が納まるような大きさおよび形である導管;を含む配置器具。
【請求項8】
前記第1の弾性針が面取りした先端を有し、好ましくは、前記第1の弾性針が前記湾曲した状態にある際に前記面取りした先端が前記第1の弾性針の凹側に位置することを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項9】
前記チューブ状の鞘が尖った先端を有し、好ましくは、前記第1の弾性針が前記湾曲した状態にある際に前記尖った先端が前記第1の弾性針の凸側を向くことを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項10】
前記チューブ状の鞘および前記第1の弾性針が非円形の断面を有し、好ましくは同様の断面形を有することを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項11】
前記チューブ状の鞘および前記第1の弾性針が楕円形の断面を有することを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項12】
さらに第2の弾性針を含み、該第2の弾性針が前記第1の弾性針の近くに少なくとも一部が位置し、好ましくは、前記第1および第2の弾性針が同様の湾曲を有しおよび前記湾曲が同様の方向を向くことを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項13】
前記チューブ状の鞘の先端側の端部の近くの壁を通って伸びる開口部をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項14】
前記チューブ状の鞘がその中に位置する傾斜台を有し、該傾斜台が好ましくは前記チューブ状の鞘の先端側の端部に近接して位置しおよび前記第1の弾性針の凸側に近接して位置することを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項15】
前記第1の弾性針がニッケル−チタン合金製であることを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項16】
前記第1の弾性針が不均一な断面を有し、好ましくは、前記第1の弾性針が先端側の端部および基部側の端部を有し、前記先端側の端部が前記基部側の端部よりも小さいことを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項17】
前記導管を配置するためのプランジャーをさらに含むことを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項18】
前記鞘上の被覆をさらに含むことを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項19】
前記鞘上の被覆をさらに含む請求項1記載の配置器具、または前記第1の弾性針上の被覆をさらに含む請求項7記載の配置器具。
【請求項20】
前記被覆が、滑沢剤、組織封止剤、鎮痛剤、抗生物質、放射線不透過性の、磁性のおよび音波発生性の物質から成る被覆より選択されることを特徴とする請求項19記載の配置器具。
【請求項21】
前記導管が、生体適合性材料製のチューブ、マルチフィラメントまたはスポンジであることを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項22】
前記導管が、それから伸長する複数の突起を有することを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項23】
前記導管が、マルチフィラメント部分およびモノフィラメント部分から成ることを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項24】
前記導管が、前記第1の弾性針の内部に位置するか、あるいは少なくとも一部がその近くに位置することを特徴とする請求項7記載の配置器具。
【請求項25】
前記導管が、抗生物質、抗閉塞被覆、滑沢剤、増殖因子、栄養分、硫酸、無機物、緩衝剤、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アルカリ、コラーゲン、ヒドロキシアパタイト、鎮痛剤、封止剤、湿潤剤、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、グリコサミノグリカン、ヘパリン、デンプン、硬化剤、放射線不透過性の被覆、音波発生性の被覆、遺伝子、細胞および幹細胞から成る群より選択される被覆を有することを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項26】
前記導管が、200ミクロンから10ナノメートルの孔径を有することを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項27】
前記導管がそれを通る通路を有し、該通路は200ミクロンから10ナノメートルの直径を有することを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項28】
前記導管の中央部分の周囲に位置するチューブをさらに含むことを特徴とする請求項1または請求項7記載の配置器具。
【請求項29】
前記チューブが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコン、ポリエーテルエーテルケトン、アセタール樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネートおよびポリエチレングリコールより成る群から選択される材料から作られたものであることを特徴とする請求項28記載の配置器具。
【請求項30】
生体適合性材料からなる長い部材であってその第1の部分が椎間板内部の髄核の内部にあるように設置することができる部材を含む、椎間板と体循環との間の栄養分および老廃物の交換を回復するための導管。
【請求項31】
前記長い部材が第2の部分を有し、該第2の部分が終板を通りさらに椎骨内へ伸びるように前記長い部材を設置することができることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項32】
前記長い部材が第2の部分および中央部分を有し、該中央部分が椎間板の周囲を通って伸びさらに該第2の部分が椎間板の外へ伸びるように前記長い部材を設置することができることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項33】
前記長い部材が第2の部分を有し、該第2の部分が椎間板の外側の輪状層へ伸びるように前記長い部材を設置することができることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項34】
生体適合性材料製のチューブ、マルチフィラメント(好ましくは編組)またはスポンジであることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項35】
前記導管がそれから伸長する複数の突起を有することを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項36】
マルチフィラメント部分およびモノフィラメント部分から成ることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項37】
生分解性材料製であることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項38】
非分解性材料製であることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項39】
多孔質であり、さらに200ミクロンから10ナノメートルの孔径を有することを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項40】
前記導管がそれを通る通路を有し、該通路はそれぞれ200ミクロンから10ナノメートルの直径を有することを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項41】
前記導管の中央部分の周囲に位置するチューブをさらに含み、該チューブは好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコン、ポリエーテルエーテルケトン、アセタール樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネートおよびポリエチレングリコールより成る群から選択される材料から成ることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項42】
少なくとも一部分が線維組織阻害因子で被覆されていることを特徴とする請求項30記載の導管。
【請求項43】
請求項30から42いずれか1項記載の導管;および
椎間板へ注射可能なドナー細胞;を含む、ドナー細胞を患者の椎間板へ注射するためのキット。
【請求項44】
前記ドナー細胞が、腺に由来するか、組織に由来するかまたは、下垂体、視床下部、副腎、副腎髄質、脂肪細胞、甲状腺、副甲状腺、膵臓、精巣、卵巣、松果体、副腎皮質、肝臓、腎皮質、腎臓、視床、副甲状腺、卵巣、黄体、胎盤、小腸、皮膚細胞、幹細胞、遺伝子治療、組織工学および細胞培養より成る群から選択される起源を有することを特徴とする請求項43記載のキット。
【請求項45】
椎間板へ注射可能な増殖因子をさらに含むことを特徴とする請求項43記載のキット。
【請求項46】
前記ドナー細胞が、治療用の産物、またはアドレナリン、副腎皮質刺激ホルモン、アルドステロン、アンドロゲン、アンジオテンシノーゲン、(アンジオテンシンIおよびII)、抗利尿ホルモン、心房性ナトリウム利尿ペプチド、カルシトニン、カルシフェロール、コレカルシフェロール、カルシトリオール、コレシストキニン、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、コルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、ドーパミン、エンドルフィン、エンケファリン、エルゴカルシフェロール、エリスロポエチン、卵胞刺激ホルモン、γ−アミノ酪酸、ガストリン、グレリン、グルカゴン、糖質コルチコイド、ゴナドトロピン放出ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト成長ホルモン、インシュリン、インシュリン様成長因子、レプチン、リポトロピン、黄体形成ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、メラトニン、鉱質コルチコイド、ニューロペプチドY、神経伝達物質、ノルアドレナリン、エストロゲン、オキシトシン、副甲状腺ホルモン、ペプチド、プレグネノロン、ブロゲステロン、プロラクチン、プロオピオメラノコルチン、PYY−336、レニン、セクレチン、ソマトスタチン、テストステロン、トロンボポエチン、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、チロキシン、トリヨードチロニン、栄養ホルモン、セロトニン、およびバソプレッシンより成る群から選択される生合成産物を作り出すことができることを特徴とする請求項43記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【公表番号】特表2007−501676(P2007−501676A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529365(P2006−529365)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/014368
【国際公開番号】WO2004/101015
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(505404194)アリーヴァ メディカル インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】ALEEVA MEDICAL, INC.
【Fターム(参考)】