説明

液封防止機構内蔵逆止弁

【課題】LPガス供給システムにおいて、集合管が液封状態になることを防止する。
【解決手段】集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると作動してLPガス容器3,5,7,9側への逆流を防止する逆止弁17と、集合管11側の圧力が第1の設定値より大きい第2の設定値を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁19とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、集合住宅などで、複数のLPガス容器から集合管と自動切替調整器とを介してLPガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas:液化ガス)を消費側(例えば、各家庭)に供給するLPガス供給システムに用いられる液封防止機構内蔵逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に「高圧ガス容器の安全装置」が記載されている。この装置はガス容器へのガスの逆流を防止する逆止弁で実施されている。
【0003】
図12は、業務用、あるいは、集合住宅などにおいて、複数のLPガス容器から集合管と自動切替調整器とを介してLPガスを消費側に供給するLPガス供給システムに用いられている逆止弁301を示している。この逆止弁301は、弁体303と、弁座305と、弁体303を弁座305から離れる方向に付勢するスプリング307とを備えている。この逆止弁301は、各LPガス容器に設けられた開閉弁に一端が連結された高圧ホースの他端と集合管との間に設置され、開閉弁と高圧ホースとが未接続状態の時に逆止弁の上流側と下流側に所定の差圧が生じると、弁体303がスプリング307の付勢力に抗して弁座305に押圧され、LPガスが大気放出することを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭57−139800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の逆止弁301を用いたLPガス供給システムでは、消費側がLPガスを使用していない場合、下記のような不具合が発生する恐れがある。
【0006】
例えば、晴天の昼間にLPガス供給システムが日光に晒されると、集合管より集熱面積の広いLPガス容器の温度と圧力(蒸気圧)が先に上昇し、集合管との間に温度差と圧力差が生じる。LPガスの場合は、温度差が3°以上になると飽和蒸気圧を超えた分だけガスが液化する再液化現象が生じることが知られており、LPガス容器より低温の集合管では、再液化現象によって生じたLPガスが下部に滞留し、この状態が30分〜1時間続くと、集合管は内部がLPガスで充満した状態になる恐れがある。
【0007】
LPガス供給システムにおいて、LPガス容器は所定の配送計画に従って交換されるから、上記のように集合管がLPガスで充満した状態でLPガス容器の交換作業が行われることがあり、その際、手動の開閉弁309を閉止し、高温の使用済みLPガス容器を取り外し、新しいLPガス容器を取り付けた後、開閉弁309を開放する。
【0008】
使用済みのLPガス容器のように長時間日光に晒されていない新しいLPガス容器は集合管より低温で低圧の状態にあり、一般に、逆止弁301は集合管とLPガス容器との圧力差が0.01MPa以上になると閉止されるように設定されており、高圧側の集合管から低圧側のLPガス容器に向かって流入するLPガスによって逆止弁301が瞬間的に閉止される。逆止弁301は集合管と各LPガス容器との間にそれぞれ取り付けられており、交換された全てのLPガス容器で逆止弁301が閉止されるから、集合管は各逆止弁301によって閉塞され、LPガスが充満する液封状態になる。
【0009】
閉塞されて液封状態になった集合管は、日光に晒され続けると内圧(液圧)が異常に上昇して5MPaを超える高圧に達する恐れがあり、集合管に接続された自動切替調整器にこのような高圧が掛かると、精密な調整部がダメージを受けて圧力調整機能などに不具合が生じる。
【0010】
従来の逆止弁301は、集合管が液封状態になることを防止する機能を備えていない。
【0011】
そこで、この発明は、複数個のLPガス容器から集合管と自動切替調整器とを介してLPガスを消費側に供給するLPガス供給システムにおいて、集合管が液封状態になることを防止する液封防止機構内蔵逆止弁の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の液封防止機構内蔵逆止弁は、LPガスを供給する複数のLPガス容器と、前記LPガス容器からのガスが集合する集合管と、前記集合管上に配置されLPガスを消費側に供給する自動切替調整器とを有するLPガス供給システムの前記各LPガス容器と集合管との間に配置される液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記集合管側の圧力が第1の設定値を超えると作動して前記LPガス容器側への逆流を防止する逆止弁と、前記集合管側の圧力が第1の設定値より大きい第2の設定値を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、前記リリーフ弁は、逆止弁の前記逆止用弁体に設けられた貫通孔に移動自在に配置されたリリーフ用弁体と、前記逆止用弁体に設けられたリリーフ用弁座と、リリーフ用弁体をリリーフ用弁座側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力によりリリーフ用弁座に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗してリリーフ用弁座から移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、前記リリーフ弁は、逆止弁の前記弁座が設けられたリリーフ用弁体と、リリーフ用弁体の弁座である小径部と、逆流の許容部である大径部と、リリーフ用弁体を前記小径部側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力により小径部に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗して大径部まで移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、前記リリーフ弁は、逆止弁の前記弁座が設けられたリリーフ用弁体と、リリーフ用弁体の弁座と、リリーフ用弁体を弁座側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力により弁座に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗して弁座から移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項4に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記リリーフ用弁体が、樹脂製であることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、前記逆止弁及びリリーフ弁を、同一部材上に組み付けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の液封防止機構内蔵逆止弁は、集合管側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えると作動して逆流を許容するリリーフ弁を設けたので、例えば、LPガス容器を交換した際に、集合管からの圧力によって逆止弁が閉止されている状態で、圧力がさらに上昇して第2の設定値を超えると、リリーフ弁が開放されて所定量の逆流を許容することにより、集合管が液封状態になることが防止される。
【0019】
従って、集合管の内圧が過度に上昇することはなく、自動切替調整器は集合管からの高圧によってダメージを受けることがなくなり、圧力調整機能や切替機能などが正常に保たれる。
【0020】
また、従来の逆止弁にリリーフ弁を組み込む(追加する)ことによって、小型軽量に構成されると共に、低コストで実施できる。
【0021】
請求項2の液封防止機構内蔵逆止弁は、集合管側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えるとリリーフ弁が開放されて所定量の逆流が許容されるように構成したことにより、請求項1の構成と同等の効果が得られる。
【0022】
また、逆止用弁体の貫通孔に配置されたリリーフ用弁体は小径で受圧面積が狭く、LPガスから受ける圧力が小さいから、付勢力の弱い小型の第2付勢手段を用いることができる。
【0023】
また、逆止弁の弁体(貫通孔)にリリーフ弁の弁体を配置し、リリーフ弁を逆止弁に組み込んだことによって、小型軽量に構成され、低コストで実施できる。
【0024】
請求項3の液封防止機構内蔵逆止弁は、集合管側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えるとリリーフ弁が開放されて所定量の逆流が許容されるように構成したことにより、請求項1の構成と同等の効果が得られる。
【0025】
請求項4の液封防止機構内蔵逆止弁は、集合管側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えるとリリーフ弁が開放されて所定量の逆流が許容されるように構成したことにより、請求項1の構成と同等の効果が得られる。
【0026】
請求項5の液封防止機構内蔵逆止弁は、請求項4の構成と同等の効果が得られる。
【0027】
また、リリーフ用弁体を樹脂製にしたことにより、請求項4の液封防止機構内蔵逆止弁は軽量に構成されると共に、パッキンが不要となるため、低コストで実施できる。
【0028】
請求項6の液封防止機構内蔵逆止弁は、請求項1〜請求項5の構成と同等の効果が得られる。
【0029】
また、逆止弁とリリーフ弁を同一部材、例えば、ケース本体側に螺着されるプラグ上に組み付けることによって、小型軽量に構成されると共に、ケース本体への組付け作業が容易になる。
【0030】
特に、逆止用弁体の貫通孔にリリーフ用弁体を配置する請求項2の構成は、逆止弁とリリーフ弁を同一部材に組み付けることが容易であり、同一部材に組み付けたことによる効果を得やすい。
【0031】
また、逆止弁とリリーフ弁を同一部材上に組み付けたことによって、この同一部材をケース本体側に取り付ける(例えば、螺着する)組み付け作業が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】各実施例が用いられたLPガス供給システム15の構成を示す図面である。
【図2】各実施例の液封防止機構内蔵逆止弁1,101,201を示す上面図である。
【図3】図2のA−A断面図であり、実施例1の液封防止機構内蔵逆止弁1に内蔵された逆止弁17が開放された状態を示す断面図である。
【図4】図2のA−A断面図であり、実施例1の液封防止機構内蔵逆止弁1に内蔵された逆止弁17が閉止された状態を示す断面図である。
【図5】図2のA−A断面図であり、実施例1の液封防止機構内蔵逆止弁1に内蔵されたリリーフ弁19が開放された状態を示す断面図である。
【図6】図2のA−A断面図であり、実施例2の液封防止機構内蔵逆止弁101に内蔵された逆止弁103が開放された状態を示す断面図である。
【図7】図2のA−A断面図であり、実施例2の液封防止機構内蔵逆止弁101に内蔵された逆止弁103が閉止された状態を示す断面図である。
【図8】図2のA−A断面図であり、実施例2の液封防止機構内蔵逆止弁101に内蔵されたリリーフ弁105が開放された状態を示す断面図である。
【図9】図2のA−A断面図であり、実施例3の液封防止機構内蔵逆止弁201に内蔵された逆止弁203が開放された状態を示す断面図である。
【図10】図2のA−A断面図であり、実施例3の液封防止機構内蔵逆止弁201に内蔵された逆止弁203が閉止された状態を示す断面図である。
【図11】図2のA−A断面図であり、実施例3の液封防止機構内蔵逆止弁201に内蔵されたリリーフ弁205が開放された状態を示す断面図である。
【図12】従来例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る液封防止機構内蔵逆止弁の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0034】
図1〜図5によって液封防止機構内蔵逆止弁1(実施例1)の説明をする。
【0035】
[液封防止機構内蔵逆止弁1の特徴]
液封防止機構内蔵逆止弁1は、LPガスを供給するLPガス容器3,5,7,9と、LPガス容器3,5,7,9からのLPガスが集合する集合管11と、集合管11上に配置されLPガスを消費側(例えば、各家庭)に供給する自動切替調整器13とを有するLPガス供給システム15のLPガス容器3,5,7,9と集合管11との間に配置されている。
【0036】
また、本実施例の液封防止機構内蔵逆止弁1は、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると作動してLPガス容器3,5,7,9側への逆流を防止する逆止弁17と、集合管11側の圧力が第2の設定値(第1の設定値より大きい)を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁19とを備えている。
【0037】
さらに、本実施例の液封防止機構内蔵逆止弁1は、逆止弁17が弁体21(逆止用弁体)と、プラグ23(同一部材)に設けられた弁座25と、弁座25から移動する方向に弁体21を付勢するコイルスプリング27(第1付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、図3のように、弁体21がコイルスプリング27の付勢力によって弁座25から移動し(逆止弁17:開放)、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると、図4のように、弁体21がコイルスプリング27の付勢力に抗し弁座25に押圧されて(逆止弁17:閉止)逆流を防止する。
【0038】
リリーフ弁19は、逆止弁17の弁体21に設けられた同軸の貫通孔29に移動自在に配置された弁体31(リリーフ用弁体)と、弁体21に設けられた弁座33(リリーフ用弁座)と、弁体31を弁座33側に付勢するコイルスプリング35(第2付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第2の設定値以下の範囲では弁体31がコイルスプリング35の付勢力により弁座33に押圧されて(リリーフ弁19:閉止)逆流を防止し、集合管11側の圧力が第2の設定値を超えると、図5のように、弁体31がコイルスプリング35の付勢力に抗して弁座33から移動(リリーフ弁19:開放)し、矢印のように集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容される。
【0039】
また、逆止弁17とリリーフ弁19は、プラグ23上に組み付けられている。
【0040】
図1のように、LPガス供給システム15は、LPガス容器3,5が接続された集合管11と、LPガス容器7,9が接続された集合管11とを自動切替調整器13の左右に接続して構成されている。なお、LPガス供給システムは3個、あるいは、4個以上のLPガス容器を自動切替調整器13の左右に接続して構成してもよい。
【0041】
LPガス容器3,5,7,9は開閉弁37と高圧ホース39と液封防止機構内蔵逆止弁1とを介して集合管11に接続されている。自動切替調整器13は流出ポートを介して各家庭側に接続されており、左右の集合管11(LPガス容器3,5とLPガス容器7,9)の切替を行うと共に、圧力調整機能によって家庭に送られるLPガスの圧力を適正に維持している。
【0042】
リリーフ弁19のコイルスプリング35はEリング41と逆止弁17の弁体21とによって保持され、弁体21には逆止弁17が閉止されたとき弁座25に押圧されるパッキン43が取り付けられている。上記のように、逆止弁17とリリーフ弁19はプラグ23に組み込まれており、プラグ23をケース本体45に螺着することによって逆止弁17とリリーフ弁19の組み付けが行われる。プラグ23には集合管11を接続するポート47が設けられ、ケース本体45には高圧ホース39を接続するポート49が設けられている。ケース本体45には手動の開閉弁51が組み付けられており、開閉弁51はレバー53とステム55を介して弁体57を回転させポート47,49とを連通し、または遮断する。
【0043】
第1の設定値はコイルスプリング27の付勢力を調整することによって設定され、第2の設定値はコイルスプリング35の付勢力を調整することによって設定され、第1の設定値は従来の逆止弁と同様の設定値であり、第2の設定値は第1の設定値より適度に大きい値に設定されている。
【0044】
例えば、消費側でLPガスを使用している場合は集合管11側の圧力が第1の設定値以下に保たれており、この間はコイルスプリング27により逆止弁17が開放されてLPガス容器3,5,7,9から集合管11にLPガスが供給され、圧力が第1の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング27の付勢力に抗して逆止弁17を閉止し、LPガスの逆流を防止する。
【0045】
また、集合管11側の圧力が、第1の設定値を超えても、圧力が第2の設定値以下の間は、コイルスプリング35によってリリーフ弁19が閉止され、LPガスの逆流が防止されているが、圧力が第2の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング35の付勢力に抗してリリーフ弁19を開放し、集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容され、集合管11とLPガス容器3,5,7,9とが均圧になる。
【0046】
従って、日射によってLPガス容器3,5,7,9の温度が集合管11より高くなり(例えば、温度差が3°以上)、集合管11がLPガスで充満した状態になり、この状態でLPガス容器3,5,7,9の交換が行われ、集合管11と新しいLPガス容器3,5,7,9との間に生じた差圧(例えば、0.01MPa以上)によって逆止弁17が閉止され、更に集合管11に陽が当たり続け、集合管11内が高圧になっても、この差圧(第2の設定値を超えた圧力)によって、上記のようにリリーフ弁19が開放され集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ適度な逆流が許容され、集合管11は、液封状態になることが回避され、日光に晒されても内圧が異常に上昇することはないから、自動切替調整器13の機能がダメージを受けることはない。
【0047】
[液封防止機構内蔵逆止弁1の効果]
液封防止機構内蔵逆止弁1は、集合管11側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えると作動して逆流を許容するリリーフ弁19を設けたので、例えば、LPガス容器3,5,7,9を交換した際に、高圧のLPガスによって逆止弁17が閉止されても、圧力がさらに上昇して第2の設定値を超えると、リリーフ弁19が開放されて所定量の逆流が許容されるから、集合管11が液封状態になることはない。
【0048】
従って、集合管11の内圧が過度に上昇することがなく、自動切替調整器13は高圧によるダメージから解放され、圧力調整機能や切替機能などが正常に保たれる。
【0049】
また、弁体21の貫通孔29に配置された弁体31は小径で受圧面積が狭く、LPガスから受ける圧力が小さいから、コイルスプリング35に付勢力が弱く小型のものを用いることが可能になると共に、リリーフ弁19を逆止弁17に組み込むことによって、小型軽量に構成され、低コストに実施することができる。
【0050】
また、逆止弁17の弁体21(貫通孔29)にリリーフ弁19の弁体31を配置し、リリーフ弁19を逆止弁17に組み込んだ構成によって、逆止弁17とリリーフ弁19をプラグ23に組み付けることが容易になり、逆止弁17とリリーフ弁19をプラグ23上に組み付けた(アセンブリした)ことによって、プラグ23をケース本体45に螺着する組み付け作業が極めて容易になる。
【実施例2】
【0051】
図6〜図8によって液封防止機構内蔵逆止弁101(実施例2)の説明をする。以下、実施例1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付して説明し重複した説明文は省略する。
【0052】
[液封防止機構内蔵逆止弁101の特徴]
液封防止機構内蔵逆止弁101は、LPガスを供給するLPガス容器3,5,7,9と、LPガス容器3,5,7,9からのLPガスが集合する集合管11と、集合管11上に配置されLPガスを消費側(例えば、各家庭)に供給する自動切替調整器13とを有するLPガス供給システム15のLPガス容器3,5,7,9と集合管11との間に配置されている。
【0053】
また、本実施例の液封防止機構内蔵逆止弁101は、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると作動してLPガス容器3,5,7,9側への逆流を防止する逆止弁103と、集合管11側の圧力が第2の設定値(第1の設定値より大きい)を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁105とを備えている。
【0054】
また、本実施例の液封防止機構内蔵逆止弁101は、逆止弁103が、弁体107(逆止用弁体)と、弁座109と、弁体107を弁座109から移動する方向に付勢するコイルスプリング111(第1付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、図6のように、弁体107がコイルスプリング111の付勢力によって弁座109から移動(逆止弁103:開放)し、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると、図7のように、弁体107がコイルスプリング111の付勢力に抗し弁座109に押圧され(逆止弁103:閉止)て逆流を防止する。
【0055】
リリーフ弁105は、逆止弁103の弁座109が設けられた弁体113(リリーフ用弁体)と、弁体113の弁座である小径部115と、逆流の許容部である大径部117と、弁体113を小径部115側に付勢するコイルスプリング119(第2付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第2の設定値以下の範囲では弁体113がコイルスプリング119の付勢力により小径部115側に移動して(リリーフ弁105:閉止)逆流を防止し、集合管11側の圧力が第2の設定値を超えると、図8のように、弁体113がコイルスプリング119の付勢力に抗して大径部117まで移動(リリーフ弁105:開放)し、矢印のように集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容される。
【0056】
リリーフ弁105の小径部115と大径部117はプラグ121に設けられており、プラグ121はケース本体45に螺着されている。プラグ121とケース本体45との間にはワッシャ123が配置され、プラグ121には弁体113のストッパ125が設けられており、コイルスプリング119はワッシャ123上で弁体113をストッパ125に押圧している。弁体113には、リリーフ弁105が閉止されたとき小径部115に押圧されるパッキング127が取り付けられており、LPガスの流路129が同軸に設けられている。また、逆止弁103のコイルスプリング111は弁体113上で弁体107を弁座109(弁体113)から離れる方向に付勢しており、弁体107には逆止弁103が閉止されたとき弁座109に押圧されるパッキング131が取り付けられている。
【0057】
逆止弁103とリリーフ弁105の組み付けは、コイルスプリング119をワッシャ123に押圧しながら、プラグ121をケース本体45に螺着することによって行われる。プラグ121には右の集合管11を接続するポート133が設けられ、ケース本体45には左の集合管11用のポート49が設けられている。
【0058】
第1の設定値はコイルスプリング111の付勢力を調整することによって設定され、第2の設定値はコイルスプリング119の付勢力を調整することによって設定され、第1の設定値は従来の逆止弁と同様の設定値であり、第2の設定値は第1の設定値より適度に大きい値に設定されている。
【0059】
例えば、消費側でLPガスを使用している場合は集合管11側の圧力が第1の設定値以下に保たれており、この間はコイルスプリング111により逆止弁103が開放されてLPガス容器3,5,7,9から集合管11にLPガスが供給され、圧力が第1の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング111の付勢力に抗して逆止弁103を閉止し、LPガスの逆流を防止する。
【0060】
また、集合管11側の圧力が、第1の設定値を超えても、圧力が第2の設定値以下の間は、コイルスプリング119によってリリーフ弁105が閉止され、LPガスの逆流が防止されるが、圧力が第2の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング119の付勢力に抗してリリーフ弁105を開放し、集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容され、集合管11とLPガス容器3,5,7,9とが均圧になる。
【0061】
従って、日射によってLPガス容器3,5,7,9の温度が集合管11より高くなり(例えば、温度差が3°以上)、集合管11がLPガスで充満した状態になり、この状態でLPガス容器3,5,7,9の交換が行われ、集合管11と新しいLPガス容器3,5,7,9との間に生じた差圧(例えば、0.01MPa以上)によって逆止弁103が閉止されても、この差圧(第2の設定値を超えた圧力)によって、上記のようにリリーフ弁105が開放され集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ適度な逆流が許容され、集合管11は、液封状態になることが回避され、日光に晒されても内圧が異常に上昇することはないから、自動切替調整器13の機能がダメージを受けることはない。
【0062】
[液封防止機構内蔵逆止弁101の効果]
液封防止機構内蔵逆止弁101は、集合管11側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えると作動して逆流を許容するリリーフ弁105を設けたので、例えば、LPガス容器3,5,7,9を交換した際に、高圧のLPガスによって逆止弁103が閉止されても、圧力がさらに上昇して第2の設定値を超えると、リリーフ弁105が開放されて所定量の逆流が許容されるから、集合管11が液封状態になることはない。
【0063】
従って、集合管11の内圧が過度に上昇することがなく、自動切替調整器13は高圧によるダメージから解放され、圧力調整機能や切替機能などが正常に保たれる。
【0064】
また、液封防止機構内蔵逆止弁101は、プラグ121に逆止弁103とリリーフ弁105を組み込むことによって、小型軽量に構成されると共に、低コストに実施できる。
【実施例3】
【0065】
図9〜図11によって液封防止機構内蔵逆止弁201(実施例3)の説明をする。以下、実施例2と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付して説明し、重複する説明文は省略する。
【0066】
[液封防止機構内蔵逆止弁201の特徴]
液封防止機構内蔵逆止弁201は、LPガスを供給するLPガス容器3,5,7,9と、LPガス容器3,5,7,9からのLPガスが集合する集合管11と、集合管11上に配置されLPガスを消費側(例えば、各家庭)に供給する自動切替調整器13とを有するLPガス供給システム15のLPガス容器3,5,7,9と集合管11との間に配置されている。
【0067】
また、液封防止機構内蔵逆止弁201は、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると作動してLPガス容器3,5,7,9側への逆流を防止する逆止弁203と、集合管11側の圧力が第2の設定値(第1の設定値より大きい)を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁205とを備えている。
【0068】
また、本実施例の液封防止機構内蔵逆止弁201は、逆止弁203が、弁体207(逆止用弁体)と、弁座209と、弁体207を弁座209から移動する方向に付勢するコイルスプリング211(第1付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、図9のように、弁体207がコイルスプリング211の付勢力によって弁座209から移動(逆止弁203:開放)し、集合管11側の圧力が第1の設定値を超えると、図10のように、弁体207がコイルスプリング211の付勢力に抗し弁座209に押圧され(逆止弁203:閉止)て逆流を防止する。
【0069】
リリーフ弁205は、逆止弁203の弁座209が設けられた弁体213(リリーフ用弁体)と、弁座215と、弁体213を弁座215に付勢するコイルスプリング217(第2付勢手段)とを有し、集合管11側の圧力が第2の設定値以下の範囲では弁体213がコイルスプリング217の付勢力により弁座215に押圧されて逆流を防止し、集合管11側の圧力が第2の設定値を超えると、図11のように、コイルスプリング217の付勢力に抗して弁体213が弁座215から移動(リリーフ弁205:開放)し、弁体213と弁座215との間に生じた僅かな隙間(例えば、0.1mm〜0.2mm)から、矢印のようにLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容される。
【0070】
また、弁体213は、樹脂製である。
【0071】
リリーフ弁205の弁座215はプラグ121に設けられている。コイルスプリング217はワッシャ123上で弁体213を弁座215側に付勢しており、弁体213にはLPガスの流路129が設けられている。また、逆止弁203のコイルスプリング211は弁体213上で弁体207を弁座209(弁体213)から離れる方向に付勢している。また、弁体207には逆止弁203が閉止されたとき弁座209に押圧されるパッキング219が取り付けられている。逆止弁203とリリーフ弁205の組み付けは、コイルスプリング217をワッシャ123に押圧しながら、プラグ121をケース本体45に螺着することによって行われる。
【0072】
第1の設定値はコイルスプリング211の付勢力を調整することによって設定され、第2の設定値はコイルスプリング217の付勢力を調整することによって設定され、第1の設定値は従来の逆止弁と同様の設定値であり、第2の設定値は第1の設定値より適度に大きい値に設定されている。
【0073】
例えば、消費側でLPガスを使用している場合は集合管11側の圧力が第1の設定値以下に保たれており、この間はコイルスプリング211により逆止弁203が開放されてLPガス容器3,5,7,9から集合管11にLPガスが供給され、圧力が第1の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング211の付勢力に抗して逆止弁203を閉止し、LPガスの逆流を防止する。
【0074】
また、集合管11側の圧力が、第1の設定値を超えても、圧力が第2の設定値以下の間は、コイルスプリング217によってリリーフ弁205が閉止され、LPガスの逆流が防止されるが、集合管11側の圧力が第2の設定値を超えると、この圧力がコイルスプリング217の付勢力に抗してリリーフ弁205を開放し、集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ所定量の逆流が許容され、集合管11とLPガス容器3,5,7,9とが均圧になる。
【0075】
従って、日射によってLPガス容器3,5,7,9の温度が集合管11より高くなり(例えば、温度差が3°以上)、集合管11がLPガスで充満した状態になり、この状態でLPガス容器3,5,7,9の交換が行われ、集合管11と新しいLPガス容器3,5,7,9との間に生じた差圧(例えば、0.01MPa以上)によって逆止弁203が閉止されても、この差圧(第2の設定値を超えた圧力)によって、上記のようにリリーフ弁205が開放され集合管11からLPガス容器3,5,7,9へ適度な逆流が許容され、集合管11は、液封状態になることが回避され、日光に晒されても内圧が異常に上昇することがないから、自動切替調整器13の機能がダメージを受けることはない。
【0076】
[液封防止機構内蔵逆止弁201の効果]
液封防止機構内蔵逆止弁201は、集合管11側の圧力が所定値(第2の設定値)を超えると作動して逆流を許容するリリーフ弁205を設けたので、例えば、LPガス容器3,5,7,9を交換した際に、高圧のLPガスによって逆止弁203が閉止されても、圧力がさらに上昇して第2の設定値を超えると、リリーフ弁205が開放されて所定量の逆流が許容されるから、集合管11が液封状態になることはない。
【0077】
従って、集合管11の内圧が過度に上昇することはなく、自動切替調整器13は高圧によるダメージから解放され、圧力調整機能や切替機能などが正常に保たれる。
【0078】
また、弁体213を樹脂製にしたことにより、液封防止機構内蔵逆止弁201はそれだけ軽量に構成され、低コストで実施することができる。
【0079】
また、プラグ121に逆止弁203とリリーフ弁205を組み込むことによって、さらに、小型軽量に構成され、低コストに実施できる。
【符号の説明】
【0080】
1 液封防止機構内蔵逆止弁
3,5,7,9 LPガス容器
11 集合管
13 自動切替調整器
15 LPガス供給システム
17 逆止弁
19 リリーフ弁
21 弁体(逆止用弁体)
23 プラグ(同一部材)
25 弁座
27 コイルスプリング(第1付勢手段)
29 弁体21に設けられた貫通孔
31 弁体(リリーフ用弁体)
33 弁座(リリーフ用弁座)
35 コイルスプリング(第2付勢手段)
101 液封防止機構内蔵逆止弁
103 逆止弁
105 リリーフ弁
107 弁体(逆止用弁体)
109 弁座
111 コイルスプリング(第1付勢手段)
113 弁体(リリーフ用弁体)
115 小径部(弁座)
117 大径部(逆流の許容部)
119 コイルスプリング(第2付勢手段)
121 プラグ(同一部材)
201 液封防止機構内蔵逆止弁
203 逆止弁
205 リリーフ弁
207 弁体(逆止用弁体)
209 弁座
211 コイルスプリング(第1付勢手段)
213 弁体(リリーフ用弁体)
215 弁座
217 コイルスプリング(第2付勢手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LPガスを供給する複数のLPガス容器と、前記LPガス容器からのガスが集合する集合管と、前記集合管上に配置されLPガスを消費側に供給する自動切替調整器とを有するLPガス供給システムの前記各LPガス容器と集合管との間に配置される液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記集合管側の圧力が第1の設定値を超えると作動して前記LPガス容器側への逆流を防止する逆止弁と、
前記集合管側の圧力が第1の設定値より大きい第2の設定値を超えると作動して所定量の逆流を許容するリリーフ弁とを備えたことを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。
【請求項2】
請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、
前記リリーフ弁は、逆止弁の前記逆止用弁体に設けられた貫通孔に移動自在に配置されたリリーフ用弁体と、前記逆止用弁体に設けられたリリーフ用弁座と、リリーフ用弁体をリリーフ用弁座側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力によりリリーフ用弁座に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗してリリーフ用弁座から移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。
【請求項3】
請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、
前記リリーフ弁は、逆止弁の前記弁座が設けられたリリーフ用弁体と、リリーフ用弁体の弁座である小径部と、逆流の許容部である大径部と、リリーフ用弁体を前記小径部側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力により小径部に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗して大径部まで移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。
【請求項4】
請求項1に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記逆止弁は、逆止用弁体と、逆止用弁体の弁座と、逆止用弁体を弁座から移動する方向に付勢する第1付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第1の設定値以下の範囲では、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力によって弁座から移動し、集合管側の圧力が第1の設定値を超えると、逆止用弁体が第1付勢手段の付勢力に抗し弁座に押圧されて逆流を防止し、
前記リリーフ弁は、逆止弁の前記弁座が設けられたリリーフ用弁体と、リリーフ用弁体の弁座と、リリーフ用弁体を弁座側に付勢する第2付勢手段とを有し、集合管側の圧力が第2の設定値以下の範囲では、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力により弁座に押圧されて逆流を防止し、集合管側の圧力が第2の設定値を超えると、リリーフ用弁体が第2付勢手段の付勢力に抗して弁座から移動し所定量の逆流を許容することを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。
【請求項5】
請求項4に記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記リリーフ用弁体が、樹脂製であることを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれかに記載された液封防止機構内蔵逆止弁であって、
前記逆止弁及びリリーフ弁を、同一部材上に組み付けたことを特徴とする液封防止機構内蔵逆止弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−265962(P2010−265962A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116741(P2009−116741)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】