説明

火花点火内燃機関の燃焼制御方法

【課題】燃料混合物の過早着火を制御し、抑制し、または場合によっては防止する。
【解決手段】火花点火内燃機関、特に過給器付き内燃機関は、少なくとも1本のシリンダを備え、シリンダは、燃焼室と、少なくとも1つの吸気弁及び吸気管を含む吸気手段と、少なくとも1つの排気弁及び排気管を含む排気手段と、燃焼室内で燃料混合物の形成を可能にする燃料供給手段と、を含んでいる。このような機関の燃焼を制御する方法は、負荷が曲線C2を超えると燃料混合物の過早着火が生じやすくなる負荷の限界値P2の曲線C2を、極低機関速度Rfと低機関速度Rbとの間で求めることと、有効シリンダ負荷を評価することと、極低機関速度Rfと低機関速度Rbとの間で、評価された有効シリンダ負荷の値が求められた限界値P2に近くなったときに、燃料混合物を不均質化することと、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火花点火内燃機関、特に過給器付き内燃機関の燃料混合物の燃焼を制御する方法に関する。より具体的には、本発明は、特にガソリン式の、過給器付き直接燃料噴射内燃機関または過給器付き間接燃料噴射内燃機関を対象とする、燃料混合物の燃焼を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、この種の機関は、燃料空気混合物が導入される燃焼室を備えたシリンダを有している。従来、燃料混合物は機関のピストンによる圧縮行程を受け、続いて燃焼行程を受ける。燃焼は、点火プラグなどによる火花点火の作用の下で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】仏国特許発明第2897900号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に記載されているように、燃料混合物は、燃料混合物がたとえば点火プラグによって着火する前に、過早着火による異常燃焼を生じることがある。異常燃焼は、ノッキング燃焼とは異なり、ダウンサイジングと呼ばれる排気量減少のステップを受けた、高度に過給される機関で主に生じる。このステップの目的は、従来の機関と同じ出力及び同じトルクを維持しつつ、機関のサイズ及び排気量を減らすことである。したがって、上記のような機関では過早着火が生じる可能性が高い。
【0005】
したがって、過給の結果燃焼室内が高圧及び高温になることを考慮すると、異常燃焼(すなわち過早着火)は、一般には散発的に、また場合によっては点火プラグによる燃料混合物の着火が起こるかなり前に始まることがある。この現象は特に、機関が高負荷かつ低速の状態で生じる。
【0006】
燃料混合物の過早着火によってランダムで、散発的で、激しい異常燃焼が生じた場合、この燃焼はランブルと呼ばれ、燃焼室内で(一千万Pa(100バール)を超える)非常に高い圧力レベルが発生することがある。機関のシリンダ及びピストンへの熱伝導の増大を伴うような圧力レベルによって、機関の可動部品が部分的または完全に損壊することがあり、場合によっては機関が故障するおそれがある。
【0007】
したがって、本発明の目的は、燃料混合物の過早着火を制御し、抑制し、または場合によっては防止することを可能にする抑止作用によって、上述の課題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明は、少なくとも1本のシリンダを備え、シリンダは、燃焼室と、少なくとも1つの吸気弁及び吸気管を含む吸気手段と、少なくとも1つの排気弁及び排気管を含む排気手段と、燃焼室内で燃料混合物の形成を可能にする燃料供給手段と、を含む火花点火内燃機関、特に過給器付き内燃機関の燃焼を制御する方法において、シリンダの負荷の限界値の曲線であって、負荷が曲線を超えると燃料混合物の過早着火が生じやすくなる負荷の限界値の曲線を、極低機関速度と低機関速度との間で求めることと、有効シリンダ負荷を評価することと、極低機関速度と低機関速度との間で、評価された有効シリンダ負荷の値が求められた限界値に近くなったときに、燃料混合物を不均質化することと、を含むことを特徴とする方法に関する。
【0009】
この方法は、極低機関速度と低機関速度との間で、燃料混合物の不均質化が開始されるシリンダの負荷値の曲線を求めることを含んでいてよい。
【0010】
この方法は、燃料混合物の不均質化を実現するように燃料供給手段の燃料噴射パラメータを調節することを含んでいてよい。
【0011】
この方法は、燃料供給手段は燃焼室に直接燃料を供給し、方法は、燃焼室内に少なくとも2回の燃料噴射を続けて行って、燃料混合物を不均質化することを含んでいてよい。
【0012】
この方法は、燃料供給手段は2本の吸気管を通して燃焼室内に間接的に燃料を供給し、方法は、燃料噴射のタイミングをずらして燃料混合物を不均質化することを含んでいてよい。
【0013】
この方法は、一方の吸気管内に燃料噴射を行い、次に他方の吸気管内に燃料噴射を行うことを含んでいてよい。
【0014】
この方法は、一方の吸気管内に他方の吸気管よりも多い量の燃料噴射を行うことを含んでいてよい。
【0015】
この方法は、燃料供給手段は燃焼室内に直接燃料を供給し、燃料間接供給手段は燃焼室内に間接的に燃料を供給し、方法は、燃料間接供給手段による燃料噴射を行って、燃料混合物を燃焼室に供給することと、次に燃焼室内に燃料噴射を行って燃料混合物を得ることと、を含んでいてよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による燃料混合物の燃焼制御方法を用いた機関を示す図である。
【図2】機関の回転速度(R)の関数として示した機関負荷曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1には、特にガソリンタイプの、過給器付き火花点火内燃機関10を示している。これは、VNG(車両用天然ガス)やLPG(液体石油ガス)、あるいはバイオ燃料、エタノールなどをベースとする他の燃料で作動する、他の種類の火花点火機関を除外するものではない。
【0018】
機関は、燃焼室14を含む少なくとも1本のシリンダ12を有している。燃焼室14は概ね、シリンダの内壁と、シリンダヘッドの、シリンダ内を滑動するピストンと対向する部分と、ピストンの頂部と、によって形成されている。
【0019】
燃焼室内では、好ましくは過給された空気と、たとえばガソリン燃料などの燃料との混合物が燃焼する。
【0020】
シリンダは、各々が吸気管20に組み合わされた少なくとも1つの弁18(本実施形態では2つの吸気弁。)を含む吸気手段16を有している。シリンダはまた、各々が排気管26を制御する少なくとも1つの排気弁24を含む、燃焼したガスの排気手段22を有している。
【0021】
吸気管20は、好ましくは過給された空気が供給される吸気マニフォルド28に、供給管30を介して連結されており、一方、排気管26は、それ自身が排気管34に連結された排気マニフォルド32に連結されている。
【0022】
排気管には、たとえばターボ圧縮機などの過給装置36が配置されている。ターボ圧縮機は、排気管内を循環する排気ガスによって掃気されるタービン38と、タービンに回転連結される圧縮機40と、を有している。圧縮機40は、外気を圧縮し、吸気を圧力下で(または過給空気を)供給管30を通して吸気マニフォルドに供給し、さらに吸気管20を通して燃焼室14に供給することができる。
【0023】
シリンダは、1つまたは2つ以上の火花を発生させシリンダの燃焼室内に存在する燃料を着火させる、たとえば点火プラグなどの着火手段42を有している。
【0024】
シリンダはまた、燃料供給手段44を有している。燃料供給手段44は本実施形態では、燃料を燃焼室に直接供給可能な燃料噴射装置である。
【0025】
シリンダ12の負荷の評価が可能な測定手段が設けられている。一例では、この手段は燃焼室に対向して配置された圧力検出器46を含んでいる。圧力検出器46は、燃焼室内の圧力を測定し、それに続いて、バール単位の図示平均圧(Mean Indicated Pressure)MIP(数式1参照)に相当する機関負荷を推定することができる。
【0026】
【数1】

【0027】
測定手段は、バール単位の平均有効圧力MEP(Mean Effective Pressure)(数式2参照)に相当する機関負荷を推定可能なトルク検出器(不図示)であってもよい。式中、トルクの単位はN・m、容積の単位は立方デシメートル(dcm3)である。
【0028】
【数2】

【0029】
また、一例として、機関負荷は、数式3を満たす燃料相当圧力(Fuel Equivalent Pressure)(単位:バール)に相当する負荷であってもよい。
【0030】
【数3】

【0031】
ここで、
Mcarbは、燃料質量(単位:グラム(g))
NCVは、正味発熱量(単位:グラム当たりジュール(J/g))
容量は、容量(単位:立方デシメートル(dcm3))
Mairは、空気質量(単位:グラム(g))
Φは、空気質量に対する燃料質量の比
Ψsは、空気質量に対する燃料質量の化学量論比
もちろん、イオン化プローブ、光学センサのような任意の他の手段を使用してもよい。
【0032】
機関回転速度(または機関速度)検出器48も設けられている。検出器48は、好ましくは、機関のクランクシャフト(不図示)に設置され、速度を表す信号を機関のコンピュータに送信する。速度測定値を瞬間トルク測定値に関連付けると、シリンダ圧力の画像を再構成することができ、したがって、機関負荷、ここではMEPの画像を得ることができる。
【0033】
このように、本明細書では、(有効)シリンダ負荷は、MIP、MEP、または燃料相当圧力に相当する。
【0034】
それ自体公知であるが、機関は、従来より機関の作動制御を可能にしているコンピュータ・制御ユニット50(または機関計算機)を有している。機関計算機は、機関に備えられている様々な検出器、プローブ、検出手段の少なくともいずれかに、導体によって直接または間接的に接続され、それらから出された信号(燃焼室内の圧力、機関速度)を受け取ることができる。このような信号は計算処理され、次に計算機は、機関が円滑に作動するように、制御ラインを通じて機関の構成部品を制御する。
【0035】
図1に示す例の場合、点火プラグ42は、制御ライン52によって機関計算機に接続され、火花の発生及び燃料混合物の着火時間を制御する。噴射装置44は、制御ライン54によって機関計算機に接続され、噴射される燃料の量及び/または噴射時間などの燃焼室への燃料噴射のパラメータを調節する。圧力検出器46は、導体56によって計算機に接続され、燃焼室内の圧力を示す信号を計算機に送信する。回転速度検出器48は、機関速度の検出を可能にする情報伝送ライン58によって、計算機に接続されている。
【0036】
やはり広く知られているように、機関計算機は、運転者が要求する機関速度や出力などの機関の様々な運転条件に応じて機関の動作に必要なパラメータを評価できるように、マップまたはデータチャートを有している。すなわち、このようなマップのいくつかは、これらの様々な運転条件に応じて、より一般的にはシリンダ圧力と呼ばれるシリンダ内で卓越する圧力に関する量のような、燃焼行程中の燃料混合物の状態を表す少なくとも1つのパラメータに関連する量の変化をリスト化する。
【0037】
図2は、1分当たり回転数(rpm)を単位とする機関の回転速度R(すなわち機関速度)の関数として、機関負荷の変化を示している。機関負荷の変化は、非制限的な例として、機関シリンダ内のMIP(バール単位の図示平均圧)の変化で示している。図では、曲線C1は、機関の極低回転速度Rf(一般に、750rpm程度の、機関のアイドリング回転速度に相当する。)から、回転速度がそれを上回ると過早着火現象がほぼ生じなくなる回転数である低回転速度Rb(一般に約2000rpm。)までの間の最大機関負荷の変化を示している。
【0038】
排気量減少のステップ(または機関のダウンサイジング)を受けた機関に対する多くの試験及びシミュレーションの際に、本出願人は、燃料混合物が均質混合物でありかつ機関が低機関速度(通常、2000rpmより低い速度)及び高負荷で運転しているときに、燃料混合物の過早着火が特に生じやすいことを確認できた。こうして、極低機関速度Rfから低機関速度Rbまでの機関速度に対し、負荷がそれを上回ると過早着火が生じる可能性が非常に高くなる(図2の網掛け領域)機関負荷の変化(曲線C2で表されている)を表す曲線を求めることができた。そこで、本出願人は、このような機関動作状態(均質混合物+低機関速度+高負荷)が常に得られないように、機関計算機をパラメータ化することを決定した。
【0039】
より厳密に言えば、燃料混合物の形成状態は、値Rfから値Rbの間で、負荷を表す曲線C3(曲線C2より下方の曲線)を起点として劣化し、したがって、シリンダ内に存在する対象混合物は、対象シリンダ内の負荷が限界曲線C2の負荷に達したときに均質な燃料混合物ではなくなる。曲線C3は、機関負荷が曲線C2の値に達したときにある程度確実に不均質燃料混合物が得られるように、曲線C2と同様、シミュレーション及び計算によって求めたものである。
【0040】
一例に過ぎないが、図1の場合、機関動作時に、機関計算機は、機関速度の検出を可能にする信号を機関回転速度検出器48から受信し、一方、測定対象でありかつ機関負荷を示す、シリンダ内のMIPを評価を可能にする信号を圧力検出器46から受信する。機関速度が値Rbより高い場合、機関は均質燃料混合物が得られるように意図された燃料噴射を伴って、従来のように作動する。回転速度が、図2に一例として示す値R1のようにRbより低い場合、負荷が曲線C2の値P2より高い場合に燃料混合物の過早着火が生じる可能性が高い。この場合、計算機は機関の様々なアクチュエータを制御し、圧力検出器46での測定値からシリンダの負荷が曲線C3の値P1に達するかまたはそれを超えたと判定された直後に、混合物劣化動作を開始する。
【0041】
より厳密に言えば、シリンダ負荷が曲線C3の値P1以上になったときに、対象シリンダの燃料噴射パラメータが修正される。このような修正によって、シリンダ内の負荷(負荷は、検出器46で測定されるシリンダ圧力から推定される。)が曲線C2の値P2に近づいたときに(P>P2>P1)、均質混合物ではない燃料混合物が得られる。
【0042】
したがって、負荷の値が曲線C2の値P2から曲線C1の値Pまでの範囲にある間、不均質燃料混合物は統計的に見て、過早着火の発生の制限を可能にする構成となっている。つまり、不均質性とは、燃料の気化によって燃料の割合が様々に異なる複数の燃料混合物ゾーンが生じ、その存在によって燃焼室内に様々な温度レベルを生じさせることを可能とするものである。
【0043】
第1の例として、図1に示す直接噴射機関では、対象シリンダの負荷が曲線C3の負荷に達したときに燃料噴射を少なくとも2回続けて行うことによって、燃料混合物の不均質性が得られる。連続的な噴射、ここでは制御ライン54を通じて機関計算機によって制御される2回の噴射は、1回目の噴射によって得られ燃焼室内にすでに存在している燃料混合物と2回目に噴射される燃料との混合を遅延させ、劣化させる作用を有する。これによって、対象シリンダ内の負荷が対象機関速度に対する曲線C2に達したときに、完全に均質ではない燃料混合物が得られる。
【0044】
別の例では、内燃機関は、2つの吸気弁が各吸気管を制御する間接燃料噴射機関であってよい。このような間接噴射機関を得るには、図1に示す燃料直接供給手段44及び制御ライン54をなくし、制御ライン54’によって機関計算機50に接続された燃料間接供給手段44’と交換する。このような燃料供給手段は、機関吸気部の、吸気管に配置される従来の燃料噴射装置である。したがって、曲線C3から燃料混合物の不均質性を実現するには、たとえば、一方の吸気管内の燃料噴射を他方の吸気管内の燃料噴射に対して遅延させることによって、噴射を2本の吸気管の間でずらし(非対称化し)、燃料噴射を行う。
【0045】
一方の管により多くの量の燃料を噴射し、他方の管により少ない量の燃料を噴射する(あるいは燃料をまったく噴射しない)ことによって燃料の供給をずらす(非対称化する)ことも可能である。
【0046】
たとえば、吸気弁を開位置にして燃料を噴射することによって、噴射の進行を抑えることもできる。
【0047】
こうして、対象シリンダ内で得られる燃料混合物は不均質混合物になり、シリンダの負荷が曲線C2の負荷に達したときに過早着火現象の発生が著しく抑制される。
【0048】
ともに機関計算機50によって制御される直接燃料供給手段44と間接燃料供給手段44’とを備えた内燃機関を使用することも可能である。この機関構成では、燃料混合物の不均質性は直接燃料供給手段によって実現することができる。そのためには、間接供給手段44’によって燃料の一部を吸気部に噴射し、このようにして得られた燃料混合物を燃焼室に供給する。次に直接供給手段44が、すでに燃料混合物が入っている燃焼室に燃料を供給し、燃料の割合が非常に高い燃料混合ゾーンを形成する。
【0049】
最終的に得られる混合物は、負荷が曲線C2の負荷に達したときに過早着火の発生確率を制限する、ある程度層化された燃料混合物である。
【符号の説明】
【0050】
10 内燃機関
12 シリンダ
14 燃焼室
16 吸気手段
18 吸気弁
20 吸気管
22 排気手段
24 排気弁
26 排気管
28 吸気マニフォルド
30 供給管
32 排気マニフォルド
34 排気管
36 過給装置
40 圧縮機
42 着火手段
44 燃料供給手段
44’ 燃料間接供給手段
48 回転速度検出器
50 計算・制御ユニット
52 制御ライン
54、54’ 制御ライン
56 導体
58 情報伝送ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本のシリンダ(12)を備え、該シリンダ(12)は、燃焼室(14)と、少なくとも1つの吸気弁(18)及び吸気管(20)を含む吸気手段(16)と、少なくとも1つの排気弁(24)及び排気管(26)を含む排気手段(22)と、前記燃焼室内で燃料混合物の形成を可能にする燃料供給手段(44)と、を含む火花点火内燃機関、特に過給器付き内燃機関の燃焼を制御する方法において、
前記シリンダ(12)の負荷の限界値(P2)の曲線(C2)であって、負荷が該曲線(C2)を超えると前記燃料混合物の過早着火が生じやすくなる負荷の限界値(P2)の曲線(C2)を、極低機関速度(Rf)と低機関速度(Rb)との間で求めることと、
有効シリンダ負荷を評価することと、
前記極低機関速度(Rf)と前記低機関速度(Rb)との間で、評価された前記有効シリンダ負荷の値が求められた前記限界値(P2)に近くなったときに、前記燃料混合物を不均質化することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記極低機関速度(Rf)と前記低機関速度(Rb)との間で、前記燃料混合物の不均質化が開始される前記シリンダ(12)の負荷値の曲線(C3)を求めることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記燃料混合物の不均質化を実現するように前記燃料供給手段(44)の燃料噴射パラメータを調節することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記燃料供給手段(44)は前記燃焼室(14)に直接燃料を供給し、前記方法は、前記燃焼室内に少なくとも2回の燃料噴射を続けて行って、前記燃料混合物を不均質化することを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記燃料供給手段(44’)は2本の前記吸気管(20)を通して前記燃焼室(14)内に間接的に燃料を供給し、前記方法は、燃料噴射のタイミングをずらして前記燃料混合物を不均質化することを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
一方の前記吸気管内に燃料噴射を行い、次に他方の前記吸気管内に燃料噴射を行うことを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
一方の前記吸気管内に前記他方の吸気管よりも多い量の燃料噴射を行うことを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記燃料供給手段(44)は前記燃焼室(14)内に直接燃料を供給し、燃料間接供給手段(44’)は前記燃焼室(14)内に間接的に燃料を供給し、前記方法は、前記燃料間接供給手段(44’)による燃料噴射を行って、前記燃料混合物を前記燃焼室に供給することと、次に前記燃焼室内に燃料噴射を行って燃料混合物を得ることと、を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−71288(P2010−71288A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216370(P2009−216370)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(591007826)イエフペ (261)
【Fターム(参考)】