説明

炎症の治療に有用なインドール類

X、R、R、R、R、R及びRが明細書に記載した意味を有する式(I)の化合物、及びその薬学的に許容可能な塩が提供されるもので、該化合物は、ミクロソームプロスタグランジンEシンターゼ-1の活性阻害が所望され、及び/又は必要とされる疾患の治療において、特に炎症の治療において有用である。


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、エイコサノイド及びグルタチオンの代謝における膜結合タンパク質(MAPEG)ファミリーに属する酵素の阻害剤として有用な化合物である新規な薬学的に有用な化合物に関する。MAPEGファミリーのメンバーには、ミクロソームプロスタグランジンEシンターゼ-1(mPGES-1)、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、ロイコトリエンCシンターゼ及びミクロソームグルタチオンS-トランスフェラーゼ(MGST1、MGST2及びMGST3)が含まれる。本化合物は呼吸器疾患を含む炎症疾患の治療において潜在的有用性がある。また本発明は、このような化合物の医薬としての使用、それらを含む薬学的組成物、及びその製造のための合成経路にも関する。
【0002】
(発明の背景)
その性質が炎症性である多くの疾患/障害がある。炎症症状の現在の治療に伴う主要な問題の一つは効能の欠如及び/又は副作用(実際の又はそのように思われているもの)の発生である。
人々に影響を与える炎症疾患には、喘息、炎症性大腸炎、関節リウマチ、変形性関節症、鼻炎、結膜炎及び皮膚炎が含まれる。
炎症はまた痛覚の一般的な原因でもある。炎症性痛覚は多くの理由、例えば乾癬、外科処置又は他の外傷によっても生じるおそれがある。更に、悪性腫瘍及び循環器疾患を含む幾つかの疾患は、患者の総合的症状に加えて、炎症性要素も有することが知られている。
【0003】
喘息は炎症と気管支収縮の双方の要素を含む気道の疾患である。喘息の治療法は症状の重症度に基づいている。軽い症例では、治療しないか、又は気管支収縮の要素に影響するβ-アゴニストの吸入で治療されるだけであり、より重症の喘息は典型的には大方は性質が抗炎症性であるコルチコステロイドを定期的に吸入させることで治療される。
炎症性及び気管支収縮成分を伴う気道の他の一般的な疾患は慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。該疾患は潜在的に致命的であり、症状の罹患率及び死亡率はかなりである。現在のところ、該疾患の進行を変えることができる既知の薬理学的治療法はない。
【0004】
シクロオキシゲナーゼ(COX)酵素には2つの形態があり、一つは、多くの細胞及び組織で構成的に発現するもの(COX-1)で、もう一つは、炎症反応中、サイトカイン類等の炎症誘導刺激物により誘発されるもの(COX-2)である。
COXはアラキドン酸を不安定な中間プロスタグランジンH(PGH)に代謝する。PGHは、PGE、PGF2α、PGD、プロスタサイクリン及びトロンボキサンAを含む他のプロスタグランジン類に更に代謝される。これらのアラキドン酸代謝産物は、炎症誘発作用を含む明白な生理学的及び病態生理学的活性を有することが知られている。
特に、PGEは強力な炎症誘発媒介物であること、更には発熱や痛覚を誘発することが知られている。従って、「NSAIDs」(非ステロイド性抗炎症剤)及び「コキシブ(coxibs)」(選択的COX-2阻害剤)を含む多くの薬剤が、PGEの形成を阻害する観点から開発されている。これらの薬剤は、COX-1及び/又はCOX-2を阻害し、それによってPGEの形成を低減させることにより、主として作用する。
【0005】
しかしながら、COXを阻害することで、アラキドン酸の全ての代謝産物の形成が低減してしまう結果になり、該代謝産物の幾つかは有益な効果を有していることが知られているために、不具合を有する。この点を考慮し、COXを阻害することにより作用する薬剤は、有害な生物学的効果を引き起こす原因となることが知られ、及び/又は推察される。例えば、NSAIDにより、COXを非選択的に阻害すると、胃腸に副作用が生じ、血小板及び腎機能に影響を与えるおそれがある。そのような胃腸での副作用を低減させながら、コキシブによりCOX-2を選択的に阻害する場合でさえ、心臓血管に問題が生じると考えられている。
【0006】
よって、上述したような副作用を生じることのない炎症疾患の代替治療は、病院においてはまさに有益である。特に、PGHの炎症誘導媒介物PGEへの変換を(好ましくは選択的に)阻害する薬剤により、他の有益なアラキドン酸代謝産物の形成を低減させることなく、炎症反応が低下すると期待される。従って、このような阻害により、上述した所望しない副作用が軽減すると期待される。
PGHは、プロスタグランジンEシンターゼ(PGES)により、PGEに変換され得る。二つのミクロソームプロスタグランジンEシンターゼ(mPGES-1及びmPGES-2)と、一つの細胞質プロスタグランジンEシンターゼ(cPGES)が記載されている。
【0007】
ロイコトリエン類(LTs)はCOX/PGES経路におけるものとは異なる酵素群によってアラキドン酸から生成される。ロイコトリエンB4は強い前炎症性メディエータであることが知られている一方、システイニル含有ロイコトリエン類C、D及びE(CysLTs)が主として非常に強い気管支収縮剤であり、よって喘息の病理生物学に関与している。CysLTsの生物学的活性はCysLT及びCysLTと命名された二つのレセプターを通して媒介される。ステロイド類の代替物として、ロイコトリエンレセプターアンタゴニスト(LTRas)が喘息の治療において開発されている。これらの薬剤は経口的に投与できるが、炎症を満足には調節しない。現在使用されているLTRasはCysLTに対して高度に選択的である。喘息とおそらくはまたCOPDの良好な管理は、CysLTレセプターの双方の活性が低減されるならば達成できるとの仮説をたてることができる。これは、非選択的なLTRasを開発することにより達成することができるが、またCysLTsの合成に関与する例えば酵素のようなタンパク質の活性を阻害することによっても達成することができる。これらのタンパク質のなかで、5-リポキシゲナーゼ、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)及びロイコトリエンC4シンターゼを挙げることができる。FLAP阻害剤はまた前炎症性LTBの生成を減少させるであろう。
【0008】
mPGES-1、FLAP及びロイコトリエンCシンターゼは、エイコサノイド及びグルタチオンの代謝における膜結合タンパク質(MAPEG)ファミリーに属する。このファミリーの他のメンバーには、ミクロソームグルタチオンS-トランスフェラーゼ(MGST1、MGST2及びMGST3)が含まれる。概説には、P.-J. Jacobsson等 Am. J. Respir. Crit. Care Med. 161, S20 (2000)を参照のこと。MAPEGsの一つに対するアンタゴニストとして調製された化合物はまた他のファミリーメンバーに対して阻害活性を示しうる。J. H Hutchinson等 J. Med. Chem. 38, 4538 (1995)及びD. Claveau等 J. Immunol. 170, 4738 (2003)を参照のこと。前者の論文は、そのような化合物が例えば5-リポキシゲナーゼのようなMAPEGファミリーには属さないアラキドン酸カスケードにおけるタンパク質と顕著な交差反応性を示しうることを記述している。
よって、mPGES-1の作用を阻害することができ、よって特定のアラキドン酸代謝産物PGEの生成を低減することができる薬剤は、炎症の治療に有益であると思われる。更に、ロイコトリエン類の合成に関与するタンパク質の作用を阻害することができる薬剤はまた喘息及びCOPDの治療に有益であると思われる。
【0009】
(従来技術)
ある種の特定の1(N)-フェニルインドール-2-カルボキシレート誘導体は、抗アレルギー剤の合成に有用である化学中間体としてRajur等 Ind. J. Chem Section B: Organic Chemistry Including Medicinal Chemistry, 31B, 551 (1992)に開示されている。炎症疾患の治療におけるこれらの中間体の使用はこの文献には示唆されていない。
様々なインドール-2-カルボキシレート類とその誘導体は、国際特許出願国際公開第01/30343号、同第96/03377号、同第01/00197号及び同第99/33800号、米国特許第5189054号及び同第4960786号、欧州特許出願公開第483881号及び伊国特許第1303260号に開示されている。しかしながら、これらの文献の何れにも、炎症の治療におけるインドール-2-カルボキシレートの使用については、開示も示唆もされていない。
【0010】
類似したインドール-2-カルボキシレート類は、国際特許出願国際公開第99/07678号、同第99/07351号、同第00/46198号、同第00/46197号、同第00/46195号、同第00/46199号、同第96/18393号、同第02/30895号、同第99/05104号、同第01/32621号及び同第2005/005415、米国特許第5081145号及び同第5081138号及び欧州特許出願公開第166591号及び同第985666号において、炎症の治療における使用可能性について開示されている。しかしながら、これらの文献の何れにも、芳香族基が環系にインドール窒素を介して直接結合しているそのような化合物は開示されていない。
国際特許出願国際公開第94/13662号及び欧州特許出願公開第186367号はまた炎症の治療において使用可能性のあるインドール類を記述している。しかしながら、これらの文献の何れにも、インドールのベンゼノイド部分が芳香環で置換されている化合物は開示も示唆もされていない。
国際特許出願国際公開第94/14434号、同第99/43672号、同第98/08818号、同第99/43654号及び同第99/43651号及び米国特許第6500853号及び同第6630496号には、そのような潜在的な用途に対する構造的に類似のインドール類がまた開示されている。しかしながら、芳香環がインドール窒素を介して直接結合しているインドール-2-カルボキシレート類についてはこれらの文献の何れにも特定の開示はない。
【0011】
(発明の開示)
本発明によれば、式I:

[上式中、
XはH又はハロ基を表し;
は、アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよいものを表し;
、R、R及びR基の一つは、アリール基又はヘテロアリール基(その双方はAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい)を表し、
a)他の基は、水素、G、アリール基、ヘテロアリール基(後者の二つの基はAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい)、C1−8アルキル及びヘテロシクロアルキル基(後者の二つの基はG及び/又はZから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい);及び/又は
b)互いに隣接している任意の二つの他の基は結合して、式Iの化合物における必須のベンゼン環の二つの原子と共に、1から3のヘテロ原子及び/又は1から3の二重結合を含んでいてもよい3員から8員環を形成していてもよく、該環自体がハロ、-R、-OR及び=Oから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよく;
Aは、上述した各々の場合において:
I)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がBから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
II)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その両方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
III)G基を表し;又は
IV)2つのA置換基は、互いに結合して、2つのA置換基が結合しているアリール又はヘテロアリール基の少なくとも2つの(例えば隣接する)原子と共に、1〜3(例えば1又は2)のヘテロ原子及び/又は1〜2(例えば1)の二重結合を含んでいてもよく、ハロ又はC1−8アルキル(該基はハロによって置換されていてもよい)によって置換されていてもよい更なる3員から5員環を形成してもよく;
が、上述した各々の場合において:
I)水素;
II)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がBから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;又は
III)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その両方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいものを表し、
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A-Rを表し;
ここでAが、-C(O)A-、-S(O)-、-N(R)A-又は-OA-から選択されるスペーサー基又は単結合を表し;
及びAが独立して単結合、-O-、-N(R)-又は-C(O)-を表し;
及びAが独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR、=NS(O)N(R)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
Bが、上述した各々の場合において:
I)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がG、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ及び/又はジメチルメチレンジオキシから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの、
II)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
III)G基;又は
IV)メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ又はジメチルメチレンジオキシを表し、
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A-Rを表し;
ここで、Aが、-C(O)A-、-S(O)-、-N(R10)A-又は-OA10-から選択されるスペーサー基又は単結合を表し;ここで、
及びAが独立して単結合、-O-、-N(R10)-又は-C(O)-を表し;
及びA10が独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R10)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R10)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR、=NS(O)N(R10)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
、R、R及びR10は独立して
i)水素;
ii)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がG、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ及び/又はジメチルメチレンジオキシから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
iii)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、G及び/又はZで置換されていてもよいものから選択され;又は
とR、又はRとR10の任意の対は、例えば同一又は隣接原子上に存在する場合は、互いに結合して、それら又は他の関連原子と共に、1〜3のヘテロ原子及び/又は1〜3の二重結合を有していてもよい、更なる3員ないし8員環を形成してよく、該環はG及び/又はZから選択される一又は複数の置換基により置換されていてもよく;
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A11-R11を表し;
ここでA11が、-C(O)A12-、-S(O)13-、-N(R12)A14-又は-OA15-から選択されるスペーサー基、又は単結合を表し;ここで、
12及びA13が独立して単結合、-O-、-N(R12)-又は-C(O)-を表し;
14及びA15が独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R12)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R12)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR11、=NS(O)N(R12)(R11)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
nが、上述した各々の場合において、1又は2を表し;
11及びR12は独立して
i)水素;
ii)C1−6アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、ハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)及び=Oから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;及び
ii)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)から選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいものから選択され;又は
11とR12の任意の対は、例えば同一又は隣接原子上に存在する場合は、互いに結合して、それら又は他の関連原子と共に、1〜3のヘテロ原子及び/又は1〜3の二重結合を有していてもよい、更なる3員ないし8員環を形成してよく、該環はハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)及び=Oから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよく;
13及びR14が水素及びC1−4アルキルから独立に選択され、その後者の基は一又は複数のハロ基によって置換されていてもよい]
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩であって、
但し、R、R及びRが全てHを表し、Rは未置換のフェニルを表し、Rはエチルを表し、XはH又はClを表す場合、Rは2,4-ジニトロフェニルを表さない化合物が提供され、この化合物と塩は以下「本発明の化合物」と称される。
【0012】
薬学的に許容可能な塩には、酸付加塩及び塩基付加塩が含まれる。そのような塩は、一般的な手段、例えば、場合によっては溶媒中、又は塩が不溶性である媒質中において、式Iの化合物の遊離酸又は遊離塩基形態と、適切な酸又は塩基の一又は複数の等価物とを反応させ、続いて標準的な技術(例えば真空中、凍結乾燥又は濾過)を使用して、上記溶媒又は上記媒質を除去することによって生成させることができる。また塩は、塩の形態の本発明の化合物の対イオンを、例えば適切なイオン交換樹脂を使用して、他の対イオンと交換することによって調製することもできる。
本発明の化合物は二重結合を含んでいてもよく、よって各個々の二重結合についてE(entgegen 反対側)及びZ(zusammen 同じ側)幾何異性体として存在しうる。全てのそのような異性体とその混合物が本発明の範囲に含まれる。
更に本発明の化合物はまた互変異性を示しうる。全ての互変異性形態とその混合物が本発明の範囲に含まれる。
【0013】
本発明の化合物はまた一又は複数の不斉炭素原子を含んでいてもよく、従って光学及び/又はジアステレオ異性を示しうる。ジアステレオ異性体は、一般的な技術、例えばクロマトグラフィー又は分別晶出を使用して分離することができる。様々な立体異性体は、例えば分別晶出又はHPLCのような一般的な技術を使用して化合物のラセミ又は他の混合物の分離によって単離することができる。あるいは、所望の光学異性体は、ラセミ化又はエピマー化を引き起こさない条件下で適切な光学的に活性な出発材料を反応させ(すなわち「キラルプール」法)、続いて適切な段階で除去可能な「キラル補助基」と適切な出発材料とを反応させ、例えばホモキラル酸で誘導体化させ(すなわち、動力学的分割を含む分割)、その後に一般的な手段、例えばHPLC又はシリカでのクロマトグラフィーにより、もしくは全て当業者に既知の条件下で、適切なキラル試薬又はキラル触媒と反応させることによりジアステレオ異性体誘導体が分離され得る。全ての立体異性体とその混合物が本発明の範囲に含まれる。
【0014】
特段の特定がなされない限り、ここで定義されるC1−qアルキル基(ここで、qは範囲の上限である)は直鎖状鎖であり得、あるいは炭素原子の数が十分な場合(つまり、適当な場合は最小2又は3個)は分枝状鎖であり得、及び/又は環状(よって、C3−qシクロアルキル基を形成)であり得る。挙げることができるC3−qアルキル基には、単環又は二環アルキル基が含まれ、そのシクロアルキル基は更に架橋していてもよい。更に、炭素原子の数が十分な場合(つまり、最小4個)、そのような基はまた部分的に環状でありうる。そのようなアルキル基はまた飽和していてもよく、あるいは炭素原子の数が十分な場合(つまり、最小2個)不飽和で(例えばC3−qシクロアルケニル、Cシクロアルキニル、又はより特定的にはC2−qアルケニル又はC2−qアルキニル基を形成)あってもよい。更に、置換基が他の環状化合物である場合には、環状置換基が単原子を介してシクロアルキル基に結合されていてもよく、いわゆる「スピロ」化合物を形成する。
【0015】
「ハロ」という用語は、ここで使用される場合は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含む。
挙げることができるヘテロシクロアルキル基には、環系の原子の少なくとも一つ(例えば1〜4)が炭素以外(つまりヘテロ原子)であり、環系の全原子数が3から12の間(例えば5から10の間)であるものが含まれる。更に、そのようなヘテロシクロアルキル基は飽和していても、一又は複数の二重及び/又は三重結合を含む不飽和であってもよく、例えばC2−q(例えばC3−q)ヘテロシクロアルケニル(ここでqは範囲の上限である)又はC3−qヘテロシクロアルキニル基を形成するものであってもよい。挙げることができるC2−qヘテロシクロアルキル基には、アジリジニル、アゼチジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロピロリル(2,5-ジヒドロピロリルを含む)、ジオキソラニル(1,3-ジオキソラニルを含む)、ジオキサニル(1,3-ジオキサニル及び1,4-ジオキサニルを含む)、ジチアニル(1,4-ジチアニルを含む)、ジチオラニル(1,3-ジチオラニルを含む)、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、モルホリニル、オキセタニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、スルホラニル、3-スルホレニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピリジル、チエタニル、チイラニル、チオラニル、チオモルホリニル、トリチアニル(1,3,5-トリチアニルを含む)、トロパニル等々が含まれる。挙げることができる他のヘテロシクロアルキル基には、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ-[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル及び6-オキサビシクロ[3.2.1]オクタニルが含まれる。挙げることができるヘテロシクロアルキル基には単環及び二環ヘテロシクロアルキル基が含まれ、該基は更に架橋されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基上の置換基は、適切ならば、ヘテロ原子を含む環系の任意の原子上に位置し得る。更に、他の置換基が他の環状化合物である場合は、環状化合物は単一原子を介してヘテロシクロアルキル基に結合し、いわゆる「スピロ」化合物を形成していてもよい。ヘテロシクロアルキル基の結合点は、(適切ならば)ヘテロ原子を含む環系の任意の原子、又は環系の一部として存在し得る任意の縮合炭素環上の原子を介するものであり得る。ヘテロシクロアルキル基はまたN-又はS-酸化形態であってもよい。
【0016】
疑念を避けるために、「二環」という用語は、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキル基において用いられる場合、第二の環が第一の環の二個の隣接する原子間に形成されているような基を意味する。「架橋」という用語は、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル基において用いられる場合、二個の隣接する原子がアルキレン又はヘテロアルキレン鎖(適切な場合)の何れかによって結合している単環又は二環基を意味する。
挙げることができるアリール基はC6−13(例えばC6−10)アリール基を含む。そのような基は単環又は二環であってもよく、6〜13(例えば10)の環炭素原子を有し、その少なくとも一つの環が芳香族性である。C6−13アリール基には、フェニル、ナフチル等々、例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、インダニル、及びインデニルが含まれる。アリール基の結合点は環系の任意の原子を介しうる。しかしながら、アリール基が二環又は三環である場合、それらは好ましくは芳香環を介して分子の残りに結合している。
【0017】
挙げることができるヘテロアリール基には、5〜10員のものが含まれる。そのような基は単環、二環又は三環であり得、環の少なくとも一つが芳香族性であり、環系の原子の少なくとも一個(例えば1〜4)が炭素以外(つまりヘテロ原子)である。挙げることができるヘテロアリール基には、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキセピニル、ベンゾジオキソリル(1,3-ベンゾジオキソリルを含む)、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチアゾリル(2,1,3-ベンゾチアゾリルを含む)、ベンゾオキサジアゾリル(2,1,3-ベンゾオキサジアゾリルを含む)、ベンゾオキサジニル(3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジニルを含む)、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾモルホリニル、ベンゾセレナジアゾリル(2,1,3-ベンゾセレナジアゾリルを含む)、ベンゾチエニル、カルバゾリル、クロマニル、シノリニル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアジオリル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル(1,5-ナフチリジニル及び1,8-ナフチリジニルを含む)、オキサジアゾリル(1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル及び1,3,4-オキサジアゾリルを含む)、オキサゾリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、テトラヒドロイソキノリニル(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル及び5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニルを含む)、テトラヒドロキノリニル(1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル及び5,6,7,8-テトラヒドロキノリニルを含む)、テトラゾリル、チアジアゾリル(1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル及び1,3,4-チアジアゾリルを含む)、チアゾリル、チオクロマニル、チエニル、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル及び1,3,4-トリアゾリルを含む)等々が含まれる。ヘテロアリール基上の置換基は適切ならばヘテロ原子を含む環系の任意の原子上に位置しうる。ヘテロアリール基の結合点は、(適切ならば)ヘテロ原子(例えば窒素原子)を含む環系の任意の原子、又は環系の一部として存在しうる任意の縮合炭素環上の原子を介するものであり得る。しかしながら、ヘテロアリール基が二環又は三環である場合、それらは好ましくは芳香環を介して分子の残りに結合する。ヘテロアリール基はまたN-又はS-酸化形態であってもよい。
【0018】
挙げることができるヘテロ原子にはリン、ケイ素、ホウ素、テルル、好ましくはセレン、より好ましくは酸素、窒素及び/又は硫黄が含まれる。
疑念を避けるために、置換されていてもよいメチレンジオキシ基は、環系に結合している場合、環系の任意の2個の隣接原子間に形成される。
疑念を避けるために、本発明の化合物における2又はそれ以上の置換基が同一でありうる場合には、各置換基の実際の同一性は決して互いに依存しない。例えば、RとRからRの任意の一つが共に一又は複数のC1−8アルキル基によって置換されたアリール基である状況では、問題のアルキル基は同一でも又は異なっていてもよい。同様に、基がここで定義された一を越える置換基によって置換されている場合は、個々の置換基の同一性は相互に依存していると見なされることはない。例えば、Rが、例えばGで置換されているC1−8アルキルに加えてGで置換されたアリール基を表す場合、2つのG基の同一性は相互に依存していると見なされることはない。
【0019】
挙げることができる本発明の化合物には、Rが一又は複数(例えば2)のA基によって置換されたフェニルを表し、AがG基を表す場合、
i)Gが、ハロ、シアノ、-N、-ONO又は-A-Rを表し;及び/又は
ii)Gが-NOを表す場合、Rが、
I)水素;
II)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がBから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;又は
III)メチル、C3−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その全てが、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいものを表す
上で定義されたものが含まれる。
挙げることができる本発明の更なる化合物には、
及びAが独立して単結合、-O-又は-N(R)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR、=NS(O)N(R)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
及びAが独立して単結合、-O-又は-N(R10)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR、=NS(O)N(R10)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
12及びA13が独立して単結合、-O-又は-N(R12)-を表し;及び/又は
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR11、=NS(O)N(R12)(R11)、=NCN又は=C(H)NOを表す
ものが含まれる。
【0020】
本発明の好ましい化合物には、
が、ハロ、シアノ、-N、-NO又は-A-Rを表し;
及びAが独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R)-又は-C(O)O-を表し;
が、=NOR、=NCN又は好ましくは=Oを表し;
が、シアノ、-N又はより好ましくはハロ、-NO又は-A-Rを表し;
が、-N(R10)A-又は-OA10-を表し;
が、-C(O)N(R10)-、-C(O)O-又はより好ましくは単結合又は-C(O)-を表し;
10がA、好ましくは単結合を表し;
が、=NOR又は=NCN又はより好ましくは=Oを表し;
が、ハロ、-NO又は-A11-R11を表し;
11が、単結合、-C(O)A12-、-N(R12)A14-又は-OA15-を表し;
12は、単結合又は-O-を表し;
14及びA15は独立して-C(O)-、又はより好ましくは単結合を表し;
が、=Oを表し;
nが2を表し;
11とR12の何れかが置換されていてもよいC1−6アルキルを表す場合、任意置換基が一又は複数のハロ基であり;
13とR14の何れかが置換されていてもよいC1−4アルキルを表す場合、任意置換基が一又は複数のフルオロ基である
ものが含まれる。
【0021】
本発明の好ましい化合物には、R、及び(それらがアリール又はヘテロアリール基を表す場合に)R、R、R及び/又はRが、置換されていてもよいフェニル、ナフチル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル(例えば1-イミダゾリル、2-イミダゾリル又は4-イミダゾリル)、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル(例えば2-ピリジル、3-ピリジル又は4-ピリジル)、インダゾリル、インドリル、インドリニル、イソインドリニル、キノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、キノリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロマニル、ベンゾチエニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベンゾチアゾリル、及び/又はベンゾジオキサニル基を表すものが含まれる。挙げることができる他の基には、置換されていてもよい5,6,7,8-テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニル及びテトラゾリルが含まれる。特に好ましい基には置換されていてもよいキノリニル及びピリミジニル、より特定的にはフェニル、ナフチル及びピリジルが含まれる。
【0022】
そのようなR、R、R、R及びR上の任意置換基は、好ましくは、
シアノ;
-C(O)N(R15)R16
ヘテロシクロアルキル、例えば窒素含有4員から8員(例えば5員から6員)のヘテロシクロアルキル基であって、一又は複数の不飽和を含んでいてもよく、また一又は複数のハロ又はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいもの;
ヘテロアリール、例えば5員又は6員の窒素含有ヘテロアリール基であって、一又は複数のハロ又はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいもの;あるいはより好ましくは、
-NO
ハロ(例えばフルオロ、クロロ又はブロモ)
1−6アルキルで、該アルキル基は直鎖状又は分枝状(例えばC1−4アルキル(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル又はt-ブチルを含む)、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル又はイソヘキシル)、環状(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル)、部分環状(例えば、シクロブチルメチル又はシクロプロピルメチル)、不飽和(例えばエチレン、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル-、2-ブテニル、3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、4-ペンテニル又は5-ヘキセニル)であってもよく、及び/又はハロ(例えばフルオロで、よってフルオロメチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルを形成)、-C(O)OR15及び-OR15から選択される一又は複数の基で置換されていてもよいもの;
-OR15
-N(R15)R16;及び
-S(O)15
ここで、R15及びR16は、上述のそれぞれの場合において、独立して、H、一又は複数のC1−4アルキル基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基(例えば4-メチルピペラジニル基)又はC1−6アルキル(例えばシクロペンチル、シクロプロピル又は好ましくはメチル、エチル、エチレン、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル又はシクロブチルメチル)で、該基はハロ(例えばフルオロ)基(よって例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルを形成)、-OR17、-N(R18)R19、-C(O)OR17及び-C(O)N(R18)R19を表し;
ここで、R17、R18及びR19は、上述のそれぞれの場合において、独立してH、C1−6アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル)で、該アルキル基は一又は複数のハロ(特にフルオロ)基で置換されていてもよいものを表し;又は
18及びR19は結合して、1から2の更なるヘテロ原子を含んでいてもよい4員から8員の環を形成し(例えばピロリジニル又はピペラジニル基)、該環はC1−3アルキル基(例えばメチル)によって置換されていてもよいもの、
から選択される。
の好適な基にはC1−4アルキルと、特にHが含まれる。
Xの好適な基にはH、Cl及びBrが含まれる。
【0023】
より好適な化合物には、
が、アリール基、例えばフェニル又はナフチル(例えば2-ナフチル)基又はヘテロアリール基、例えばキノリニル、又は好ましくはピリジル基で、その双方が一つ又は二つのA基で置換されていてもよいものを表し;
がG又はより好ましくは水素を表し;
及びRが独立してG又はより好ましくは水素、フェニル基のようなアリール基又はヘテロアリール基、例えばピリミジニル又は好ましくはピリジル基であって、後者の二つの基は一つ又は二つのA基によって置換されていてもよいものを表し;
及びRの少なくとも一つが置換されていてもよいアリール又はヘテロアリールを表し、他のもう一つまでがG又はより好ましくは水素を表し;
又はRがアリール又はヘテロアリール基を表す場合、式Iの化合物における必須のベンゼン環の他の置換基(つまり、R、R及びR又はR(必要に応じて))が独立してH又はG(例えば、ハロ(例えばクロロ)、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシ)を表し;
AはGを表し;
はシアノ、ハロ(例えばブロモ、フルオロ又はより特定的にはクロロ)又はより好ましくは-NO又は-A-Rを表し;
は-C(O)A-、又はより好ましくは単結合、-S(O)-、-N(R)A-又は-OA-を表し;
は-N(R)-を表し;
は単結合を表し;
は単結合又は-C(O)-を表し;
は単結合を表し;
は水素、分岐していてもよく、不飽和であってもよく、及び/又は環状であってもよいC1−6アルキル、又はヘテロシクロアルキル基(例えば一つ又は二つの二重結合を含んでいてもよい窒素含有ヘテロシクロアルキル基で、よって例えばピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル基、又はより好ましくはピペラジニル基を形成)で、後者の二つの基はGから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよいものを表し;
は水素又はC1−6アルキルで、後者の基はGから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよいものを表し;
はハロ(特にフルオロ)又は-A11-R11を表し;
11は単結合、-C(O)A12-、-N(R12)-又は-O-を表し;
12は-O-又は-N(R12)-を表し;
11は水素又はC1−3アルキル(例えばメチル又はエチル)を表し;又は
11及びR12は結合して、更なる一つのヘテロ原子(R11及びR12が結合している窒素原子に対して更に)、例えば窒素ヘテロ原子を含んでいてもよい5員又は6員環で、C1−3アルキル(例えばメチル)基によって置換されていてもよい環を形成するものが含まれる。
【0024】
本発明の特に好ましい化合物は、
が水素を表し;
がフェニル基で、例えばハロ(例えばクロロ)で置換されていてもよいもの、-A-R又は-NO(例えば、-A-R又は-NO基によって例えば4位が置換されていてもよく、また-NO基によって例えば3位が更に置換されていてもの)を表す。そのような例では、Aは-OA-、単結合又はS(O)-基を表していてもよい。Aが-OA-を表す場合、Aは好ましくは単結合であり、Rは好ましくはC1−6アルキル、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、又はより特定的にはメチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、t-ブチル又はシクロブチルメチルで、一又は複数のG基で置換されていてもよいものである。そのような場合、Gはハロ(特にフルオロ)又は-A11-R11を表してもよく、ここで、A11は好ましくは-C(O)A12、-OA15-、又は-N(R12)A14-で、ここでA14及びA15は好ましくは単結合であり、A12は好ましくは-O-又は-N(R12)-である。A11が-OR11-を表す場合、R11は好ましくはHであり、A11が-N(R12)A11を表す場合、R11とR12は好ましくは結合して5員環、例えばピロリジン環を形成し、A11が-C(O)OR11を表す場合、R11は好ましくはHであり、A11が-C(O)N(R12)A11を表す場合、R11とR12は好ましくは結合して、更なる窒素ヘテロ原子を含んでいてもよい6員環、例えばピペラジン環を形成し、該環はC1−2アルキル、例えばメチル基によって置換されていてもよい。Aが単結合を表す場合、RはC1−6(例えばC1−3)アルキル基、例えばシクロヘキシル又はより詳細にはメチル又はエチレン基であって、その双方が一又は複数のG基で置換されていてもよいものを表しうる。そのような場合、Gはハロ(特にフルオロ)又は-A11-R11基を表してもよく、ここで、A11は好ましくは-C(O)A12基で、ここでA12は好ましくは-O-であり、R11は好ましくはHである。Aが-S(O)-を表す場合、Aは好ましくは単結合であり、RはC1−3アルキル基、例えばエチル又は好ましくはメチルであり、あるいはRはまたヘテロシクロアルキル基、例えばピペラジン基で、Gで置換されていてもよいものを表し得、ここでGは好ましくは-A11-R11であり、A11は好ましくは単結合であり、RはC1−2アルキル基、例えばメチル基を表しうる。よって、Rは、4-シクロプロポキシフェニル、4-シクロペントキシフェニル、4-シクロペントキシ-3-ニトロフェニル、4-イソプロポキシ-3-ニトロフェニル、4-クロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、4-シクロヘキシルフェニル又はより特定的には4-イソプロポキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソブトキシフェニル、4-シクロブチルメトキシフェニル、4-メトキシ-フェニル、4-(2-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-イルオキシ)フェニル、4-(1-ヒドロキシ-2-メチル-プロパン-2-イルオキシ)フェニル、4-トリフルオロメトキシフェニル、4-メチルスルホニルフェニル、4-メチル-3-ニトロフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、4-(2-カルボキシプロパン-2-イルオキシ)フェニル、4-(2-カルボキシビニル)フェニル、4-ニトロ-フェニル、4-(2-メチル-1-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロパン-2-イルオキシ)フェニル、4-(4-メチルピペラジン-1-イルスルホニル)フェニル又はフェニル基を表しうる;
はまた2-ナフチル基で、例えば単一の-A-R基によって6位が置換されていてもよいものでありうる。そのような例では、Aは-OA-を表し得、ここでAは単結合を表し、RはC1−3アルキル基、例えば分岐されていてもよいプロピル基で、例えば6-イソプロポキシナフタレン-2-イル又は2-ナフチル基を形成する;
はまたキノリニル(例えば3-キノリニル)基でありうる;
はあるいは-A-Rから選択される単一の置換基を持つインドール環へのR基の結合点に対してメタ位又は好ましくはパラ位が置換された2-又は3-ピリジル基を表しうる。そのような場合、Aは-N(R)A-又はより詳細には-OA-又は単結合を表しうる。Aが-OA-を表す場合、Aは好ましくは単結合であり、RはC1−5(例えばC1−3)アルキル、例えばシクロペンチル、又はより詳細にはエチル又はイソプロピルを表しうる。Aが単結合を表す場合、RはC1−3アルキル、例えばエチル又は好ましくはメチルを表し得、該基はGによって置換されていてもよく、ここで、Gはハロ(例えばフルオロ)又は特に-OR11であり、R11はC1−3アルキル、例えばエチルを表しうる。Aが-N(R)A-を表す場合、Aは好ましくは単結合で、Rは好ましくは水素であり、RはC1−6アルキル、例えば環状C3−5アルキル(例えばシクロペンチル)を表しうる。よって、Rはまた6-シクロペントキシピリド-3-イル、5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル、5-トリフルオロメチルピリド-2-イル又はより詳細には5-エトキシメチルピリド-2-イル又は6-イソプロポキシピリド-3-イル基を表し得;RがGを表す場合、Gはハロ(例えばクロロ)、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、又はより好ましくは-NO又は-A-Rを表し、ここでAは-N(R)A-である。そのような例では、Aは単結合又は-C(O)-基を表し得、RはHを表し、RはH又はC1−3アルキル、例えばメチルを表す。この点において、RはH、-N(H)C(O)Me又は-NHを表しうる;
はH又はハロ(クロロ)及び-A-R(例えば-A-R基によって3位又はより詳細には4位が置換されたもの)から選択される一又は複数(例えば2)の基によって置換されていてもよいフェニル基を表す。そのような例では、Aは-C(O)A-を表し得、ここでAは単結合であり、RはGがハロ、例えばフルオロである一又は複数のG基によって置換されていてもよいC1−6アルキル、例えばメチル、イソプロピル、t-ブチル又はヘキシル(特にシクロヘキシル)を表し得、例えば4-クロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、4-カルバモイルフェニル基又はより詳細には4-tert-ブチルフェニル、4-イソプロポキシフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメトキシフェニル又は4-シクロヘキシルフェニル基を形成するものを表す;
はあるいはハロ(例えばクロロ)又はより好ましくは-A-Rから選択される単一の置換基を持つインドール環へのR基の結合点に対してメタ位又は好ましくはパラ位が置換された2-又は3-ピリジル基を表しうる。そのような場合、Aは-N(R)A-を表し得、ここでAは単結合を表し、Rは水素を表し、RはC1−6アルキル、例えば環状C3−5アルキル(例えばシクロペンチル)を表し、又はAは、より詳細には単結合又は-OA-を表し、ここでAは単結合であり、Rはヘテロシクロアルキル(例えば二重結合を含んでいてもよい5員の窒素含有ヘテロシクロアルキル環(例えば3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリジル))又はより詳細にはC1−5(例えばC1−3)アルキル、例えばシクロペンチル又はより詳細にはメチル又はイソプロピルで、Gがフルオロのようなハロである一又は複数のG基によって置換されていてもよいものであって、例えば5-クロロピリド-2-イル、5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル、6-シクロペントキシピリド-3-イル、6-(ピペリジン-1-イル)ピリド-3-イル又はより詳細には5-トリフルオロメチルピリド-2-イル又は6-イソプロポキシリジ-3-イル基を形成するものを表し得;
はあるいは例えばハロ(例えばブロモ)及び-A-Rから選択される単一の置換基を持つインドール環へのR基の結合点に対してメタ位又はより詳細にはパラ位が置換されていてもよいピリミジニル基(例えば2-ピリミジニル)を表し得、ここで、Aは-好ましくは単結合を表し、RはC1−3アルキル(例えばプロピル)又はヘテロアリール基、例えば窒素含有ヘテロアリール基、例えばピリジル(例えば2-ピリジル)を表す。よって、Rはまた5-ブロモピリミジン-2-イル、5-プロピルピリミジン-2-イル又は5-(ピリジン-2-イル)ピリミジン-2-イルを表しうる;
は水素、ピリジル基又はフェニル基を表し、該後者の基は3位又はより詳細には4位が単一の-A-R基で置換されていてもよい。そのような例では、Aは-OA-を表し得、ここでAは単結合であり、RはC1−4アルキル、例えばイソプロピルで、Gがフルオロのようなハロである一又は複数のG基によって置換されていてもよく、例えば4-イソプロポキシフェニル基を形成し;
はHを表すものである。
【0025】
本発明の特に好ましい化合物には、以下に記載される実施例のものが含まれる。
本発明の化合物は、例えば以下に記載されるような、当業者によく知られている技術に従い製造することができる。
本発明の更なる側面では、式Iの化合物の調製方法が提供され、該方法は以下のことを含む:
(i)Xがハロを表す式Iの化合物に対して、XがHを表す式Iの化合物と、ハライドイオン源として知られている試薬又は試薬混合物との反応。例えば臭素イオンの場合、N-ブロモスクシンイミドを用いることができ、例えばヨウ素イオンの場合、ヨウ素又はNaIとN-クロロスクシンイミドの混合物を用いることができ、塩素イオンの場合、N-クロロスクシンイミドを使用することができ、フッ素イオンの場合、1-(クロロメチル)-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)を使用することができる。この反応は当業者に知られた条件下で適切な溶媒(例えばアセトン、ベンゼン又はジオキサン)中で実施することができる。
【0026】
(ii)XがHを表す式Iの化合物に対して、次の式II

[上式中、R、R、R、R及びRは、上で定義した通りである]の化合物と、次の式III:

[上式中、Lは適切な脱離基、例えばクロロ、ブロモ、ヨード、スルホネート基(例えば-OS(O)CF、-OS(O)CH、-OS(O)PhMe又はノナフレート類(nonaflates))、又は-B(OH)を表し、Rは上で定義したものである]
の化合物との、例えば場合によっては適切な金属触媒(又は塩又はその錯体)、例えばCu、Cu(OAc)、CuI(又はCuI/ジアミン錯体)、Pd(OAc)、Pd(dba)又はNiCl、及び任意成分の添加剤、例えばEtN、ピリジン、N,N'-ジメチルエチレンジアミン、PhP、2,2'-ビス(ジフェニル-ホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、キサントホス(xantphos)、NaI又は適切なクラウンエーテル、例えば18-クラウン-6-ベンゼンの存在下、場合によっては適切な塩基、例えばNaH、EtN、ピリジン、N,N'-ジメチルエチレンジアミン、NaCO、KCO、KPO、CsCO、t-BuONa又はt-BuOK(又はその混合物)の存在下、適切な溶媒(例えばジクロロメタン、ジオキサン、トルエン、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、水、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、テトラヒドロフラン又はその混合物)下、又は試薬自体が溶媒となりうる場合(例えばRがフェニルを表し、Lがブロモを表す場合、つまりブロモベンゼンの場合)は更なる溶媒の不在下での反応。この反応は室温又はそれ以上(例えば用いられる溶媒系の還流温度のような高温で)で又はマイクロ波照射を使用して実施させることができる。
【0027】
(iii)XがHを表す式Iの化合物に対して、次の式IV:

[上式中、LはL又はLを表し、ここでLは適切な離脱基、例えばクロロ、ブロモ、ヨード、-B(OH)又はその保護誘導体、例えば4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9-BBN)、-Sn(アルキル)(例えば-SnMe又は-SnBu)、又は当業者に知られた類似の基を表し、Lはインドールのベンゼノイド環の炭素原子の一又は複数に結合しており、ベンゼノイド環の残りの位置は、1〜3(L置換基の数に依存)のR−R置換基で置換されており、R−Rは(適切ならば)その環に既に存在しているその置換基、すなわちR、R、R及びRの任意の一つを表し、L、R、R、R、R、R及びRは上で定義したものである]の化合物と、次の式V

[上式中、R20はR、R、R又はR(適切であるならば)を表し、上述したように、LはL(LがLである場合)又はL(LがLである場合)を表す]
の化合物との反応。当業者であるならば、LとLとが、互いに融和性があるものあることは理解しているであろう。この反応は、例えばジオキサン、トルエン、エタノール、ジメチルホルムアミド、エチレングリコールジメチルエーテル、水、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物中、適切な塩基、例えばNaCO、KPO、CsCO、KOH、NaOH、KCO、CsF、EtN、(i-Pr)NEt又はt-BuONa又はt-BuOK(又はそれらの混合物)と共に、例えば適切な触媒系、例えば金属(又はその塩もしくは錯体)、例えばCuI、PdCl、Pd/C、Pd(OAc)、Pd(PhP)Cl、Pd(PhP)、Pd(dba)又はNiCl、及び添加剤、例えばt-BuP、(C11)P、PhP、AsPh、P(o-Tol)、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、2,2'-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1,1'-ビフェニル、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)、1,3-ビス(ジフェニル-ホスフィノ)プロパン又はキサントフォス(xantphos)の存在下で実施することができる。反応は、例えば室温又はそれ以上の温度(例えば高温、特に溶媒系の還流温度)で、又はマイクロ波照射を使用して実施することができる。当業者であれば、式IV及びVの化合物のL又はLがそれぞれハロを表す場合、そのような化合物は最初は、
(I)当業者に知られた標準的な条件下で(例えばC1−6アルキル-Mg-ハライド及びZnCl又はLiClの混合物のような適切な試薬又はマグネシウムを用いて)対応するグリニャール試薬を形成し、続いて場合によっては触媒(例えばFeCl)の存在下で当業者に知られた条件下で式IV又はV(適切ならば)の化合物と反応させ;あるいは
(II)(適切な溶媒(例えばTHFのような極性非プロトン性溶媒)の存在下でn-BuLi又はt-BuLiを用いて)当業者に知られているハロゲン-リチウム交換反応条件下で対応するリチオ化化合物を形成し、続いて式IV又はV(適切な場合)の化合物と反応させる、
ことによって活性化されうることが理解される。
グリニャール試薬のマグネシウム又はリチオ化種のリチウムを異なった金属、例えば亜鉛(例えばZnClを使用)に交換し(つまり金属交換反応を実施することができる)、そのようにして形成された中間体をついで例えば上述したような当業者に知られている条件下で式IV又はV(必要ならば)の化合物と反応させることができることを当業者であればまた理解できるであろう;
【0028】
式IIの化合物は、式VI:

[上式中、L、R−R及びRは上述にて定義したものである]
の化合物と、先に記載した式Vの化合物を、例えば式Iの化合物の調製に関して先に記載したもののような条件下で反応させることにより調製することができる。
式IVの化合物は、式VIの化合物と、先に記載した式IIIの化合物を、例えば上の式Iの化合物の調製に関して先に記載したもののような反応条件下(方法工程(ii))で反応させることにより調製することができる。
【0029】
がLを表す式IVの化合物は、LがLを表す式IVの化合物を、L基の導入に対して適切な試薬と反応させることにより調製することができる。この転化は、当業者に知られた方法により実施することができ、例えば
i)Lが4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イルである式IVの化合物は、試薬ビス(ピナコラト)ジボロンと、LがLを表す式IVの化合物とを、例えば上の式I(方法工程(ii))の化合物の調製について上述したもののような反応条件下で反応させることにより調製され得る;
ii)Lが-B(OH)を表す式IVの化合物は、Lがハロを表す式IVの対応の化合物と、例えばボロン酸又はその保護誘導体(例えばビス(ピナコラト)ジボロン又はホウ酸トリエチル)と反応させた後、(必要に応じて)標準的な条件下で脱保護することによって調製され得る。当業者であれば、Lがハロを表す式IVの化合物は最初に対応するグリニャール試薬、又は他の金属(例えば金属交換反応)に、例えば上の式Iの化合物の調製において記載したもの(方法工程(iii))のような条件下で、転化させる必要がある場合がある;あるいは
(iii)Lがハロ基を表す式IVの化合物は、Lが異なるハロ基を表す式IVの対応の化合物の反応によって、例えば式Iの化合物の調製において記載したもの(方法工程(i))のような適切なハライドイオン源を用いて、当業者に知られた条件下で調製することができる。例えばヨード基へのブロモ基の転化は、場合によっては適切な触媒(例えばCuI)及び/又は触媒量の塩基(例えばN,N'-ジメチル-1,2-ジアミノエタン)の存在下、例えば式Iの化合物の調製に関して上述されたもののような適切な溶媒の存在下で好適な溶媒の存在下、NaIの存在下で実施することができる。
【0030】
式V及びVIのそれぞれの化合物におけるL基とL基の転化は式IVの化合物におけるL基の転化に関して上述したものと同様にして実施することができる。
式II、IV及びVIの化合物に等価であるが、3位がハロ基で置換されている化合物は、式II、IV及びVIのそれぞれに対応する化合物と、ハライドイオンの供給源であることが知られている試薬とを、例えば上の式Iの化合物の調製について上述したもの(方法工程(i))のような条件下で反応させることによって調製することができる。
式III、V及びVIの化合物は、商業的に入手可能であるか、文献において知られており、又は適切な試薬及び反応条件を使用して入手可能な出発材料から、ここに記載された方法と類似したものか、又は標準的な技術に従って、従来からの合成法によって、得ることができる。この点において、当業者は、とりわけ、「Comprehensive Organic Synthesis」B. M. Trost及びI. Fleming, Pergamon Press, 1991を参考にすることができる。
【0031】
式II、IV及びVIのインドール類は、標準的な複素環化学テキスト(例えば「Heterocyclic Chemistry」、J. A. Joule, K. Mills 及び G. F. Smith, 第3版, Chapman & Hallから出版)を参考にして、及び/又は次の一般的手順に従い調製することができる。
例えば、式II及びVIの化合物は、次の式VII:

[上式中、SUBは、生成される式II又はVIの化合物に存在する置換パターンを表し、Rは上で定義したものである]の化合物を、当業者に知られている標準的なフィッシャーインドール合成条件下で反応させることにより調製され得る。
【0032】
式II及びVIの化合物は、あるいは、次の式VIII

[上式中、SUBは式IXの化合物で定義した通りである]
の化合物と、次の式IX:

[上式中、Rは上で定義したものであり、好ましくは水素を表さない]
の化合物を、当業者に知られた条件(すなわち、縮合反応を誘導し、続いて熱的に誘導される環化がなされる条件)下で反応させることにより調製され得る。
【0033】
式VIIの化合物は、
(a)次の式X:

[上式中、SUBは上で定義したものである]
の化合物と、次の式XI:

[上式中、Rは上で定義したものである]
の化合物を、当業者に既知の条件下で反応させるか;又は
(b)次の式XII:

[上式中、SUBは上で定義したものである]
の化合物と、次の式XIII:

[上式中、RはOH、O-C1−6アルキル又はC1−6アルキルを表し、Rは上で定義したものである]
の化合物を、例えば当業者に知られているジャップ-クリンゲマン(Japp-Klingemann)条件下で反応させる、
ことにより調製することができる。
【0034】
式VIII、IX、X、XI、XII、XIIIの化合物は、商業的に入手可能であり、文献において知られているか、又は適切な試薬及び反応条件を使用して入手可能な出発材料から、ここに記載された方法と類似したものか、又は標準的な技術に従って、一般的な合成法によって、得ることができる。この点において、当業者は、とりわけ、「Comprehensive Organic Synthesis」B. M. Trost及びI. Fleming, Pergamon Press, 1991をまた参考にすることができる。
【0035】
本発明の最終的な化合物又は関連した中間体における置換基R、R、R、R、R、R及びXは、当業者によく知られている方法により、上述した方法の後又は間に、一又は複数回、修飾されてもよい。そのような方法の例には、置換、還元、酸化、アルキル化、加水分解、エステル化、及びエーテル化が含まれる。前駆体基は、異なったそのような基に、又は式Iに定義した基に、反応列の間の任意の時間に変化させることができる。例えば、Rが最初は水素を表さない(よってエステル官能基を提供する)場合に、当業者であれば、合成中の任意の段階(例えば最終工程)において、関連した置換基は、カルボン酸官能基(その場合、Rは水素になる)を形成させるために、加水分解できると理解するであろう。更に、(例えばXがハロを表す式Iの化合物の)ハロ基を、例えば上に記載したように、他のハロ基に変えることができる。この点において、当業者は「Comprehensive Organic Functional Group Transformations」A. R. Katritzky, O. Meth-Cohn及びC. W. Rees, Pergamon Press, 1995を参考にできる。
本発明の化合物は一般的な技術を使用して、その反応混合物から分離することができる。
【0036】
上述しまた以下に記載するプロセスにおいて、中間化合物の官能基は保護基によって保護することが必要でありうることは当業者には理解されるであろう。
官能基の保護及び脱保護は上述のスキームの反応の前又は後に起こりうる。
保護基は当業者によく知られ以下に記載するような技術に従って取り除くことができる。例えば、ここで記載された保護化合物/中間体は標準的な脱保護技術を使用して非保護化合物に化学的に転化されうる。
関連する化学のタイプが保護基の必要性及びタイプ並びに合成を達成するための反応系列に影響する。
保護基の使用は、「Protective Groups in Organic Chemistry」, J W F McOmie編, Plenum Press (1973)、及び「Protective Groups in Organic Synthesis」, 第3版, T.W. Greene及びP.G.M. Wutz, Wiley-Interscience (1999)に十分に記載されている。
【0037】
医療及び医薬用途
本発明の化合物は医薬として表示される。本発明のさらなる側面では、医薬としての使用のための、ここに定義した通りであるが但し書きはない本発明の化合物が提供される。
本発明の化合物は所定の薬理学的活性を有しているけれども、そのような活性は持たないが、非経口的に又は経口的に投与された後、体内で代謝されて本発明の化合物を形成しうる、本発明の化合物のある種の薬学的に許容可能な(例えば「保護された」)誘導体が存在し得、又は調製され得る。(そのような活性が代謝されて生じる「活性」化合物の活性よりもかなり低いという条件で、ある薬理学的活性を持ちうる)そのような化合物は、従って本発明の化合物の「プロドラッグ」として記述されうる。
【0038】
「本発明の化合物のプロドラッグ」に、我々は、経口又は非経口投与後に、予め定めた時間(例えば、約1時間)内に実験的に検出可能な量で本発明の化合物を形成する化合物を含める。本発明の化合物の全てのプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれる。
【0039】
更に、本発明のある種の化合物(限定するものではないが、Rが水素以外である式Iの化合物を含む)は、薬理学的活性を有していないか又は最小であるが、非経口的に又は経口的に投与された後、体内で代謝されて、このような薬理学的活性を有する本発明の化合物を形成しうる(限定するものではないが、Rが水素を表す式Iの対応化合物を含む)。そのような化合物(それらが代謝されて生じる、本発明の「活性」化合物の活性よりもかなり低いが、ある薬理学的活性を持ちうる化合物を含む)も「プロドラッグ」として記述され得る。
よって、本発明の化合物は、薬理学的活性を有し、及び/又は非経口的に又は経口的に投与された後、体内で代謝されて、薬理学的活性を有する化合物が形成されるために、有用である。
【0040】
本発明の化合物は、プロスタグランジンEシンターゼ(特にミクロソームのプロスタグランジンEシンターゼ-1(mPGES-1))の活性を(例えば選択的に)阻害し得る、すなわち、例えば以下の試験で実証されうるように、mPGES-1又はmPGES-1酵素が一部を形成する錯体の作用を妨げ、及び/又はmPGES-1調節効果を発現し得るために、特に有用である。よって、本発明の化合物は、PGES、特にmPGES-1の阻害が必要な病状の治療に有用であり得る。
本発明の化合物は、例えば、Eur. J. Biochem., 208, 725-734 (1992)に記載されているような試験において示されるように、ロイコトリエンC(LTC)の活性を阻害し得、よってLTCの阻害が必要とされる症状の治療に有用であり得る。本発明の化合物はまた例えばMol. Pharmacol., 41, 873-879 (1992)に記載されているもののような試験において示されるように、5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)の活性を阻害しうる。
よって、本発明の化合物は、炎症の治療に有用であることが期待される。
【0041】
「炎症」という用語は、上で述べたもののような身体外傷、感染、慢性疾患によって誘発されうる局所的又は全身性保護反応、及び/又は外部刺激に対する化学的及び/又は生理学的反応(例えばアレルギー反応の一部として)によって特徴付けられる任意の症状を含むと当業者に理解される。有害な薬剤と傷ついた組織の双方を破壊、希釈又は隔離する作用をするあらゆるそのような応答は、例えば発熱、腫れ、痛み、発赤、血管拡張及び/又は血流増加、白血球の罹患領域への侵入、機能喪失及び/又は炎症症状に伴うことが知られている任意の他の徴候に顕れうる。
【0042】
よって、「炎症」という用語は、任意の炎症疾患、障害又は症状自体、それを伴う炎症要素を持つ任意の症状、及び/又はとりわけ急性、慢性、潰瘍、特異性、アレルギー性及び壊死性炎症、及び当業者に知られている炎症の他の形態を含む、徴候として炎症を特徴とする任意の症状を含むものとまた理解される。よって、その用語はまた本発明の目的に対して炎症痛、一般的な痛み及び/又は発熱を含む。
従って、本発明の化合物は、炎症性大腸炎、過敏性腸症候群、偏頭痛、頭痛、腰痛、線維筋痛、筋膜障害、ウィルス感染症(例えばインフルエンザ、風邪、帯状疱疹、及びAIDS)、細菌感染症、真菌感染症、月経困難症、火傷、外科又は歯科処置、悪性腫瘍(例えば乳癌、結腸癌、及び前立腺癌)、アテローム性動脈硬化症、痛風、関節炎、骨関節炎、若年性関節炎、関節リウマチ、発熱(例えばリウマチ熱)、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス、脈管炎、膵炎、腎炎、滑液包炎、結膜炎、虹彩炎、強膜炎、ブドウ膜炎、創傷治癒、皮膚炎、湿疹、乾癬、発作、糖尿病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病及び多発性硬化症、自己免疫疾患、骨粗鬆症、喘息、慢性閉塞性肺疾患、肺線維症、アレルギー性疾患、鼻炎、潰瘍、冠状動脈性心臓病、サルコイドーシス、並びに炎症要素を伴う任意の他の疾患の治療に有用であり得る。挙げることができる他の疾患には、炎症性痛覚、高プロスタグランジンE症候群、古典的バーター症候群、ホジキン病及び管遺残症(PDA)が含まれる。
【0043】
本発明の化合物は、例えば患者の骨損失の低減のような、炎症機序に関連しない効果も持ちうる。この点で挙げることができる症状には、骨粗鬆症、変形性骨関節炎、パジェット病及び/又は歯周病が含まれる。本発明の化合物はよって患者における骨ミネラル濃度の増大、並びに骨折の発生低減及び/又は治癒にも有用である。
本発明の化合物は、上述の症状の治癒的及び/又は予防的治療の双方に有効である。
本発明の更なる側面では、LTC、FLAP及び/又は好ましくはPGES(例えばmPGES-1)の阻害に関連し、及び/又はその阻害によって調節されうる疾患の治療方法、及び/又はLTC、FLAP及び/又は好ましくはPGES(特にmPGES-1)の阻害が所望され及び/又は必要とされる疾患(例えば炎症)の治療方法であって、但し書きを除いての上述の化合物の治療的有効量を、そのような症状を患っているか、又はそのような症状に罹りやすい患者に投与することを含む方法が提供される。
【0044】
「患者」は哺乳動物(ヒトを含む)の患者を含む。
「有効量」という用語は、治療される患者に治療効果を付与する化合物の量を意味する。その効果は客観的(すなわち、ある試験又はマーカーで測定可能)であっても、又は主観的(すなわち、主体が効果の顕れを示すか又は感じる)であってもよい。
本発明の化合物は通常は経口的、静脈内、皮下的、口腔的、経直腸的、皮膚的、経鼻的、経気管的、経気管支的、舌下的、任意の他の非経口経路又は吸入によって、薬学的に許容可能な投薬形態で投与される。
【0045】
本発明の化合物は単独で投与してもよいが、好ましくは、経口投与のための錠剤、カプセル剤又はエリキシル剤、直腸投与のための坐薬、非経口又は筋肉内投与のための滅菌液又は懸濁液等々を含む既知の医薬製剤によって投与される。
そのような製剤は標準的な、及び/又は認められている薬務に従って調製することができる。
【0046】
本発明の更なる側面では、よって、但し書きを伴わない上で定義した本発明の化合物を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤が提供される。
本発明の化合物は、炎症の治療に有用な他の治療剤(例えば、NSAIDs及びコキシブ)と組み合わせることができる。
【0047】
本発明のさらなる側面では、
(A)但し書きを伴わない上に定義した本発明の化合物と;
(B)炎症の治療に有用な他の治療剤;
を含む組み合わせ品であって、成分(A)及び(B)の各々が薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合されて製剤化されている組み合わせ品が提供される。
そのような組み合わせ品は他の治療剤との併用での本発明の化合物の投与をもたらし、よって、その製剤の少なくとも一つが本発明の化合物を含み、少なくとも一つが他の治療剤を含む別個の製剤として提供でき、あるいは組み合わせ調製物(すなわち、本発明の化合物と他の治療剤を含む単一製剤として提供される)として提供(つまり製剤化)され得る。
【0048】
よって、更に次のものが提供される:
(1)但し書きを伴わない上で定義した本発明の化合物、炎症の治療に有用な他の治療剤、及び薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体を含む薬学的製剤;及び
(2)(a)但し書きを伴わない上で定義した本発明の化合物を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤と;
(b)炎症の治療に有用な他の治療剤を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤;
の成分を含むパーツのキットであって、成分(a)及び(b)がそれぞれ他方と併用して投与するのに適した形態で提供されるキット。
【0049】
本発明の化合物は様々な用量で投与できる。経口、肺及び局所投与用量は、約0.01mg/kg体重/日(mg/kg/日)から約100mg/kg/日、好ましくは約0.01から約10mg/kg/日、より好ましくは約0.1から約5.0mg/kg/日の範囲であり得る。例えば経口投与では、組成物は典型的には約0.01mgから約500mg、好ましくは約1mgから約100mgの活性成分を含む。静脈投与では、最も好ましい用量は一定速度の注入の間、約0.001から約10mg/kg/時間の範囲である。有利には、化合物は単一の毎日用量で投与することができ、あるいは毎日の全用量を、毎日2回、3回又は4回の分割量で投与することができる。
とにかく、医師又は当業者であれば、個々の患者に最も適し、投与経路、治療されるべき症状のタイプと重症度、並びに治療される特定の患者の種、年齢、体重、性別、腎機能、肝機能及び応答によって変わり得る実際の用量を決定することができるであろう。上記の用量は平均的な場合の例である;より高い又は低い用量範囲が有利となる個々の症例ももちろん有り得、それも本発明の範囲内である。
【0050】
本発明の化合物には、それらが、プロスタグランジンEシンターゼ(PGES)、特にミクロソームプロスタグランジンEシンターゼ-1(mPGES-1)の、効果的で、好ましくは選択的な阻害剤であるという利点がある。本発明の化合物は、他のCOX生成アラキドン酸代謝産物の形成を減じることなく、特定のアラキドン酸代謝産物PGEの形成を低減させ、よって上述した関連する副作用を生じないであろう。
また本発明の化合物は、それらが、上述の効能等に用いられるかどうかにかかわらず、従来技術で知られている化合物よりも、より効能があり、毒性が少なく、より長く作用し、より強力で、副作用がより少なく、より吸収されやすく、及び/又はより良好な薬物動態学的プロファイルを有し(例えばより高い経口バイオアベイラビリティ及び/又はより低いクリアランス)を持ち、及び/又は他の有用な薬理学的、物理的、又は化学的性質を有しうるという利点を持っている。
【0051】
生物学的試験
アッセイでは、ヒトmPGES-1は、基質PGHがPGEに転化される反応を触媒する。mPGES-1を大腸菌で発現させ、膜画分を、20mMのNaPiバッファーpH8.0に溶解させ、−80℃で保存る。アッセイでは、ヒトmPGES-1を、2.5mMのグルタチオンを含む0.1MのKPiバッファーpH7.35に溶解させる。停止溶液は、FeCl(25mM)及びHCl(0.15M)を含むHO/MeCN(7/3)からなる。アッセイを室温で96ウェルプレートにおいて実施する。PGE量の分析は逆相HPLC(3.9×150mmのC18カラムを具備するウォーターズ(Waters)2795)を用いて実施する。移動相は、TFA(0.056%)を含むHO/MeCN(7/3)からなり、ウォーターズ2487UV検出器を用いて195nmで吸光度を測定する。
次のものを順に各ウェルに添加する:
1.グルタチオンと共に、100μLのヒトmPGES-1がKPiバッファーに入ったもの。全タンパク質濃度:0.02mg/mL。
2.DMSOに1μLの阻害剤が入ったもの。室温で25分間、プレートをインキュベート。
3.4μLの0.25mMのPGH溶液。室温で60秒、プレートをインキュベート。
4.100μLの停止溶液。
サンプル当たり180μLをHPLCで分析。
【実施例】
【0052】
本発明を次の実施例によって例証するが、そこでは次の省略を用いることができる:
dba ジベンジリデンアセトン
DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム
DMAP 4,4-ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOAc 酢酸エチル
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
MeCN アセトニトリル
MS 質量スペクトル
NMR 核磁気共鳴
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
xantphos 9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン
以下に記載した合成において特定される出発材料と化学試薬は例えばシグマ-アルドリッチファインケミカルズ社から商業的に入手可能である。
ここで使用される「軽ガソリン」という用語は石油エーテル(40−60℃)を意味する。
【0053】
実施例1
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-インドール-2-カルボン酸
(a)5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル(3.48g、13mmol)、4-tert-ブチルフェニルボロン酸(4.63g、26mmol)、KPO(9.93g、45mmol)、Pd(OAc)(146mg、0.65mmol)、トリ-o-トリルホスフィン(396mg、1.3mmol)、EtOH(20ml)及びトルエン(10mL)の混合物を、室温で20分間、アルゴン下で攪拌し、100℃で24時間、加熱した。混合物を冷却し、NaHCO(飽和水溶液)に注ぎ、EtOAcで抽出した。混合した抽出物を水及びブラインで洗浄した後、NaSOで乾燥させた。濃縮とクロマトグラフィーでの精製により、副題の化合物(3.27g、78%)が得られた。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
トルエン(2mL)中5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(198mg、0.60mmol;上の工程(a)を参照)、CuI(12mg、0.06mmol)、KPO(254mg、1.2mmol)、N,N'-ジメチル-1,2-ジアミノエタン(20μL、0.18mmol)及び1-ブロモ-4-イソプロポキシベンゼン(258mg、1.2mmol)を110℃で17時間加熱した。その混合物をEtOAcで抽出し、NaHCO(飽和水溶液)、HCl(水溶液、0.1M)、ブラインで洗浄し、ついでNaSOで乾燥させた。濃縮とクロマトグラフィーでの精製により、副題の化合物(260mg、94%)が得られた。
【0054】
(c)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(259mg、0.57mmol;工程(b)を参照)、NaOH(114mg、2.85mmol)、水(0.6mL)及びジオキサン(3mL)の混合物を、マイクロ波照射を使用して、120℃で1時間加熱した。NaOHをもう少し(100mg)添加し、120℃で更に30分間、加熱を継続した。冷却後、反応物をHCl(1M)でpH2まで酸性化し、EtOAcで抽出した。混合した抽出物を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、クロマトグラフィーで精製して、表題の化合物(165mg、60%)が得られた。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.96(1H,s),7.62−7.50(3H,m),7.49−7.36(3H,m),7.30−7.20(2H,m),7.10−6.96(3H,m),4.67(1H,septet,J=6.0Hz),1.32(6H,d,J=6.0Hz),1.30(9H,s)。
【0055】
実施例2
1,6-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-インドール-2-カルボン酸
表題の化合物を、実施例1に従い、6-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル、4-イソプロポキシフェニルボロン酸及び4-ブロモ-1-イソプロポキシベンゼンを使用して調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.77(1H,d,J=8.3Hz),7.50−7.22(6H,m),7.11−6.87(5H,m),4.67(1H,septet,J=6.0Hz),4.59(1H,septet,J=6.0Hz),1.31(6H,d,J=6.0Hz),1.24(6H,d,J=6.0Hz)。
【0056】
実施例3
1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-インドール-2-カルボン酸
表題の化合物を、実施例1に従い、5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル、4-イソプロポキシフェニルボロン酸及び4-ブロモ-1-イソプロポキシベンゼンを使用して調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),7.93(1H,d,J=1.6Hz),7.61−7.49(3H,m),7.39(1H,s),7.31−7.22(2H,m),7.09−6.95(5H,m),4.69(1H,septet,J=6.0Hz),4.64(1H,septet,J=6.0Hz),1.33(6H,d,J=6.0Hz),1.28(6H,d,J=6.0Hz)。
【0057】
実施例4
1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-4-ニトロインドール-2-カルボン酸
(a)1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
副題の化合物を、実施例1(b)に従い、5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル、4-イソプロポキシフェニルボロン酸及び4-ブロモ-1-イソプロポキシベンゼンを使用して調製した。
(b)1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-4-ニトロインドール-2-カルボン酸エチルエステル
Cu(NO)×2.5HO(230mg、0.99mmol)を撹拌しながら−5℃でAcO(5mL)に添加した。これに、AcO(10mL)中1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(570mg、1.24mmol;工程(a)を参照)を滴下して加えた。室温で2時間後、固形物を濾過し、AcOで洗浄した。混合した濾過物を氷に注ぎ、18時間撹拌した。固形物を集め、クロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(335mg、54%)。
(c)1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-4-ニトロインドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載された手順に従い、1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-4-ニトロインドール-2-カルボン酸エチルエステルの加水分解によって表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.3(1H,br s),7.39−7.28(5H,m),7.28−7.20(2H,m),7.09−6.93(4H,m),4.69(1H,septet,J=6.0Hz),4.64(1H,septet,J=6.0Hz),1.31(6H,d,J=6.0Hz),1.27(6H,d,J=6.0Hz)。
【0058】
実施例5
4-アミノ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)2-カルボン酸塩酸塩
(a)4-アミノ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
EtOAc中、1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-4-ニトロインドール-2-カルボン酸エチルエステル(335mg、0.67mmol;実施例4(b)を参照)及びPd/C(10%、120mg)の撹拌混合物を雰囲気圧及び温度で10時間かけて水素化し、セライト(登録商標)で濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、混合した濾液を濃縮しクロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(272mg、86%)。
(b)4-アミノ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸塩酸塩
4-アミノ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(160mg、340nmol;工程(a)を参照)、アセトニトリル(5mL)、及び水性NaOH(1M、2mL)の混合物を3時間還流下で加熱した後、冷却した。pHを1MのHClで7に調整し、混合物をEtOAcで抽出した。混合した抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィーで精製し、EtO/無水エタノール(3mL)に溶解させた。沈殿物を濾過し、EtOで洗浄し、乾燥させて、表題化合物を得た(124mg、86%)。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.75−7.71(1H,m),7.41−7.32(2H,m),7.29−7.19(2H,m),7.12−6.96(5H,m),6.72−6.54(1H,m),4.68(1H,septet,J=5.7Hz),4.66(1H,septet,J=5.7Hz),1.33(6H,d,J=5.7Hz),1.30(6H,d,J=5.7Hz)。
【0059】
実施例6
4-アセトアミド-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)-インドール-2-カルボン酸
(a)4-アセトアミド-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
4-アミノ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(160mg、0.34mmol;実施例5(a)を参照)、塩化アセチル(50mg、0.63mmol)、EtN(63mg、0.63mmol)及びMeCN(10mL)の混合物を室温で30分撹拌した後、HCl(1M)に注ぎ、EtOAcで抽出した。混合した抽出物を水とブラインで洗浄しNaSOで乾燥させた。濃縮とクロマトグラフィーでの精製により、副題化合物が得られた(182mg、84%)。
(b)4-アセトアミド-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って、4-アセトアミド-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(工程(a)参照)の加水分解により表題化合物を調製した(23mg、49%)。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8−12.7(1H,br s),9.58(1H,s)7.33−7.20(5H,m),7.14(1H,s),7.09−7.01(2H,m),7.00−6.91(3H,m),4.70(1H,septet,J=6.0Hz),4.64(1H,septet,J=6.0Hz),2.01(3H,s),1.34(6H,d,J=6.0Hz),1.29(6H,d,J=6.0Hz)。
【0060】
実施例7
1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-インドール-2-カルボン酸
5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル、4-(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸及び4-ブロモ-1-イソプロポキシベンゼンを使用して、実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(CDCl,ppm)δ8.01−7.94(1H,m),7.80−7.66(4H,m),7.31−7.14(5H,m),7.62−7.50(2H,m),4.65(1H,septet,J=5.8Hz),1.44(6H,d,J=5.8)。
【0061】
実施例8
1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸
(a)5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
Pd(dba)(0.229g、0.25mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.421g、1.5mmol)及びジオキサン(25mL)から調製した混合物を、80℃にて5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル(1.94g、7.2mmol)、KOAc(1.10g、11mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.00g、7.9mmol)及びジオキサン(25mL)の撹拌混合物にアルゴン下で加えた。80℃で2時間後、ここに記載されたPd(dba)、トリシクロヘキシルホスフィン及びジオキサンから調製した混合物をもう少し(16mL)添加し、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を冷却しセライト(登録商標)によって濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、混合した濾液を濃縮しクロマトグラフィーで精製して副題化合物を得た(1.10g、46%)。
(b)5-(5-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(300mg、0.95mmol;工程(a)を参照)、2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(323mg、1.43mmol)、炭酸ナトリウム(2M、1.43mL、2.85mmol)、Pd(PPh)(54mg、0.05mmol)、EtOH(5mL)及びトルエン(20mL)の撹拌混合物を80℃で2時間加熱した。Pd(PPh)(54mg、0.05mmol)をもう少し添加し加熱を16時間継続した。混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィーで精製して副題化合物を得た(247mg、77%)。
【0062】
(c)1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
無水CHCl(10mL)と次にEtN(92μL、0.66mmol)、ピリジン(54μL、0.66mmol)及び3Åのモレキュラーシーブ(1g)を、5-(5-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(110mg、1.33mmol;工程(b)を参照)、Cu(OAc)(120mg、0.66mmol)、及び4-イソプロポキシフェニルボロン酸(119mg、0.66mmol)の混合物に加えた。混合物を雰囲気温度で18時間激しく撹拌した後、更なるCu(OAc)(59.9mg、0.33mmol)、4-イソプロポキシフェニルボロン酸(59.4mg、0.33mmol)、EtN(46.6μL、0.33mmol)及びピリジン(27μL、0.33mmol)を加えた。更に30時間撹拌した後、混合物をセライト(登録商標)によって濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、溶媒を濃縮し、クロマトグラフィーで精製して副題化合物を得た。
(d)1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って、1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメチル)ピリド-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(工程(c)を参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.03(1H,m),8.62−8.56(1H,m),8.29−8.17(2H,m),8.10(1H,dd,J=1.4,8.8Hz),7.46(1H,s),7.32−7.23(2H,m),7.12(1H,d,J=8.8Hz),7.07−6.99(2H,m),4.69(1H,septet,J=6.2Hz),1.32(6H,d,J=6.2Hz)。
【0063】
実施例9
1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸
(a)5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジンの代わりに5-ブロモ-2-イソプロポキシピリジンを使用して、実施例8(b)に従って副題化合物を調製した。
(b)1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
CuI(7.14mg、51nmol)、N,N'-ジメチル-1,2-ジアミノエタン(16.7μL、0.153mmol)及びトルエン(0.5mL)の混合物を、アルゴン下で5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(165mg、0.510mmol;工程(a)を参照)、1-ブロモ-4-イソプロポキシベンゼン(219mg、1.02mmol)、KPO(108mg、0.510mmol)及びトルエン(2mL)の混合物に添加した。混合物を110℃で5時間、140℃で16時間加熱した後、室温まで冷却しセライト(登録商標)で濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し混合した濾液を濃縮しクロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(163mg、70%)。
(c)1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って、1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(工程(b)を参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.43(1H,d,J=2.2Hz),8.00−7.92(2H,m),7.54−7.46(1H,m),7.32−7.20(3H,m),7.06−6.98(3H,m),6.84−6.77(1H,m),5.27(1H,septet,J=6.2Hz),4.67(1H,septet,J=6.2Hz),1.32(6H,d,J=6.2Hz),1.30(6H,d,J=6.2Hz)。
【0064】
実施例10
1-(4-メトキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
実施例9(b)に記載した手順に従って、5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸から実施例1(a)に従って調製)及び1-ブロモ-4-メトキシベンゼンから、続いて実施例1(c)に記載した手順に従って加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),8.03(1H,d,J=1.7Hz),7.83−7.73(2H,m),7.57(1H,dd,J=8.8,1.7Hz),7.48−7.38(2H,m),7.41(1H,s),7.34−7.25(2H,m),7.11−7.03(3H,m),3.83(3H,s)。
【0065】
実施例11
1-(4-エトキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
1-ブロモ-4-メトキシベンゼンの代わりに1-ブロモ-4-エトキシベンゼンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),8.03(1H,d,J=1.8Hz),7.83−7.73(2H,m),7.57(1H,dd,J=8.9,1.8Hz),7.48−7.38(2H,m),7.41(1H,s),7.32−7.23(2H,m),7.10−7.02(2H,m),7.04(1H,d,J=8.9Hz),4.10(2H,q,J=7.0Hz),1.37(3H,t,J=7.0Hz)。
【0066】
実施例12
1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
1-ブロモ-4-メトキシベンゼンの代わりに1-ブロモ-4-イソプロポキシベンゼンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ 12.8(1H,br s),8.02(1H,d,J=1.8Hz),7.83−7.73(2H,m),7.56(1H,dd,J=8.9,1.8Hz),7.48−7.38(2H,m),7.39(1H,s),7.30−7.21(2H,m),7.08(1H,d,J=8.9Hz),7.06−6.98(2H,m),4.68(1H,septet,J=6.0Hz),1.32(6H,t,J=6.0Hz)。
【0067】
実施例13
1-(4-イソブトキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)1-ブロモ-4-イソブトキシベンゼン
4-ブロモフェノール(2.4g、13.8mmol)、1-ヨード-2-メチルプロパン(3.45mL、20mmol)、水酸化ナトリウム(0.8g、20mmol)及びDMF(2mL)を反応させて副題化合物を得た(615mg、19%)。
(b)1-(4-イソブトキシフェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
1-ブロモ-4-メトキシベンゼンの代わりに1-ブロモ-4-イソブトキシベンゼンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),8.03(1H,d,J=1.7Hz),7.83−7.74(2H,m),7.57(1H,dd,J=8.8,1.7Hz),7.47−7.39(2H,m),7.41(1H,s),7.31−7.23(2H,m),7.11−7.03(2H,m),7.05(1H,d,J=8.8Hz),3.82(2H,d,J=6.4Hz),2.16−1.95(1H,m),1.01(6H,d,J=6.8Hz)。
【0068】
実施例14
1-(4-シクロブチルメトキシ)フェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)1-ブロモ-4-(シクロブチルメトキシ)ベンゼン
4-ブロモフェノール(2.5g、14.5mmol)、(ブロモメチル)シクロブタン(1.6mL、15mmol)、水酸化ナトリウム(0.8g、20mmol)及びDMF(3mL)を反応させて副題化合物を得た(1.3g、36%)。
(b)1-(4-シクロブチルメトキシ)フェニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
1-ブロモ-4-メトキシベンゼンの代わりに1-ブロモ-4-(シクロブチルメトキシ)ベンゼンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),8.03(1H,d,J=1.8Hz),7.83−7.74(2H,m),7.57(1H,dd,J=8.8,1.8Hz),7.48−7.39(2H,m),7.41(1H,s),7.32−7.23(2H,m),7.11−7.02(2H,m),7.05(1H,d,J=8.8Hz),4.02(2H,d,J=6.7Hz),2.85−2.67(1H,m),2.17−1.76(6H,m)。
【0069】
実施例15
5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-フェニルインドール-2-カルボン酸
5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルとヨードベンゼンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.9−12.8(1H,br s),7.83(1H,s),7.61−7.44(6H,m),7.43−7.32(3H,m),7.10−6.92(3H,m),4.63(1H,septet,J=6.0Hz),1.27(6H,d,J=6.0Hz)。
【0070】
実施例16
1-(5-(エトキシメチル)ピリド-2-イル)5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリジンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.0(1H,br s),8.52(1H,s),7.98−7.87(2H,m),7.62−7.44(4H,m),7.39−7.29(2H,m),7.02−6.92(2H,m),4.63(1H,septet,J=6.1Hz),4.57(2H,s),3.56(2H,q,J=7.0Hz),1.26(6H,d,J=6.1Hz),1.18(3H,t,J=7.0Hz)。
【0071】
実施例17
5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと5-ブロモ-2-イソプロポキシピリジンを使用して実施例10に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.9(1H,br s),8.18(1H,d,J=2.8Hz),7.94(1H,s),7.74(1H,dd,J=8.8,2.8Hz),7.61−7.49(3H,m),7.45(1H,s),7.08(1H,d,J=8.8Hz),7.03−6.93(2H,m),6.88(1H,d,J=8.8Hz),5.30(1H,septet,J=6.2Hz),4.64(1H,septet,J=6.0Hz),1.35(6H,d,J=6.2Hz),1.27(6H,dt,J=6.0Hz)。
【0072】
実施例18
5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(2-ナフチル)インドール-2-カルボン酸
(a)5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)を参照)と2-ナフチルボロン酸から実施例8(c)に従い、続いて実施例1(c)に記載の手順に従って加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.9−12.8(1H,br s),8.07−7.96(5H,m),7.62−7.45(7H,m),7.12(1H,d,J= 8.8Hz),7.01−6.95(2H,m),4.62(1H,septet,J= 6.0Hz),1.26(6H,d,J= 6.0Hz)。
【0073】
実施例19
5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(2-ナフチル)インドール-2-カルボン酸ナトリウム
5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(2-ナフチル)インドール-2-カルボン酸(40mg、0.095mmol;実施例18を参照)をドライTHF(1mL)に溶解し、NaOMe(3.37M、28μL)をシリンジによって添加した。室温で30分撹拌した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を真空乾燥させて、表題化合物を得た(42mg、99%)。
【0074】
実施例20
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸を使用して実施例8(c)に従い、ついで実施例1(c)に記載された手順に従って加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.92(1H,s),7.99(1H,d,J=1.1Hz),7.60−7.53(7H,m),7.47−7.43(3H,m),7.09(1H,d,J= 8.8Hz),1.29(9H,s)。
【0075】
実施例21
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(メチルスルホニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-(メチルスルホニル)フェニルボロン酸を使用して実施例8(c)に従い、ついで実施例1(c)に記載された手順に従って加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.03(1H,s),8.12−8.05(2H,m),8.02(1H,d,J=1.2Hz),7.74−7.67(2H,m),7.62−7.57(3H,m),7.51−7.44(3H,m),7.18(1H,d,J=8.8Hz),3.34(3H,s),1.30(9H,s)。
【0076】
実施例22
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-メチル-3-ニトロフェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-ブロモ-1-メチル-2-ニトロベンゼンを使用して実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.02(1H,br s),8.08(1H,d,J=1.8Hz),8.03−8.02(1H,m),7.73(1H,dd,J=8.2,1.8Hz),7.69(1H,s),7.65−7.58(3H,m),7.50−7.45(3H,m),7.18(1H,d,J= 8.8Hz),2.62(3H,s),1.31(9H,s)。
【0077】
実施例23
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸を使用して実施例8(c)に従い、ついで実施例1(c)に記載された手順に従って加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.99(1H,s),8.02−8.01(1H,m),7.93−7.89(2H,m),7.68−7.56(5H,m),7.49−7.44(3H,m),7.16(1H,d,J=8.8Hz),1.30(9H,s)。
【0078】
実施例24
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(6-イソプロポキシ-2-ナフチル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと2-ブロモ-6-イソプロポキシナフタレンを使用して実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.2−12.4(1H,br s),8.00(1H,d,J=1.4Hz),7.93−7.87(3H,m),7.61−7.51(3H,m),7.47−7.37(5H,m),7.20(1H,dd,J=9.0,2.4Hz),7.11(1H,d,J=8.8Hz),4.81(1H,septet,J=6.1Hz),1.35(6H,d,J=6.1Hz),1.29(9H,s)。
【0079】
実施例25
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-ニトロフェニル)インドール-2-カルボン酸ナトリウム
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-ニトロフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルを、5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと1-ブロモ-4-ニトロベンゼンを使用して実施例1に従って調製した。このエステル(207mg、0.47mmol)をジオキサン(2mL)に溶解させ、それに水性NaOH(1M、1mL)を添加した。混合物を、120℃で15分間、マイクロ波照射して加熱し、冷却した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、EtOH/EtOAcから再結晶化させて表題化合物を得た。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.34−8.26(2H,m),7.85−7.84(1H,m),7.62−7.56(4H,m),7.45−7.39(3H,m),7.20(1H,d,J= 8.6Hz),6.95(1H,s),1.30(9H,s)。
【0080】
実施例26
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(4-メチルピペラジン-1-イルスルホニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸ナトリウム
(a)1-(4-ブロモフェニルスルホニル)-4-メチルピペラジン
無水CHCl(10mL)中塩化4-ブロモベンゼン-1-スルホニル(2.56g、10mmol)を、0℃で1-メチルピペラジン(2.0g、20mmol)、ピリジン(2.37g、30mmol)及び無水CHCl(10mL)の混合物に添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮し、再結晶化し、Pで乾燥させ、副題化合物を得た(2.27g、71%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(4-メチルピペラジン-1-イルスルホニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸ナトリウム
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(4-メチルピペラジン-1-イルスルホニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルを、5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと1-(4-ブロモフェニルスルホニル)-4-メチルピペラジン(工程(a)を参照)を使用して、実施例1に従って調製した。表題化合物を実施例25に記載の手順に従って加水分解と沈殿によって調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.86(1H,d,J=1.1Hz),7.83−7.77(2H,m),7.61−7.56(4H,m),7.48−7.40(3H,m),7.17(1H,d,J=8.8Hz),6.96(1H,s),2.99−2.95(4H,m),2.42−2.38(4H,m),2.16(3H,s),1.32(9H,s)。
【0081】
実施例27
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-カルボキシビニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)(E)-3-(4-ブロモフェニル)アクリル酸エチルエステル
PhP=CHCOEt(6.2g、17.8mmol)を、室温で無水DMF(20mL)中4-ブロモベンズアルデヒド(3.0g、16.2mmol)に加えた。混合物を2時間撹拌し、水で洗浄し、EtOAcで抽出した。混合した抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィーで精製し、蒸留して、副題化合物を得た(2.99g、72%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-カルボキシビニル)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと(E)-3-(4-ブロモフェニル)アクリル酸エチルエステルを使用して実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.98−7.97(1H,m),7.86−7.80(2H,m),7.69(1H,d,J=16.0Hz),7.63−7.52(3H,m),7.50−7.40(4H,m),7.35(1H,s),7.16(1H,d,J=8.8Hz),6.64(1H,d,J=16.0Hz),1.32(9H,s)。
【0082】
実施例28
5-(4-tert-ブチルフェニル-1-(4-(2-カルボキシプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン酸
細かく粉砕したNaOHペレット(23.0g、576mmol)を、温度を28℃以下に保ちながらアセトン(146mL、1980mmol)中4-ブロモフェノール(10.4g、60mmol)に少しずつ添加した。CHCl(13mL、161mmol)を35℃以下に温度を保ちながら少しずつ添加し、混合物をその温度で30分間、ついで還流下で3時間、そして室温で18時間、撹拌した。ついで、混合物を濃縮し、残渣を水で希釈し、氷浴で冷却し、HCl(6M)で酸性化した。沈殿物を静置し、デカントによって収集した。水を固形物に添加し、混合物を5分間激しく撹拌した後、濾過した。固形物を乾燥させて副題化合物を得た(14.0g、91%)。
(b)塩化2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル
2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(10.0g、38.6mmol)、DMF(0.5mL)及びSOCl(40mL)の混合物を3時間加熱し、冷却し、蒸留して、副題化合物を得た(8.4g、78%)。
【0083】
(c)2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン酸メチルエステル
THF(10mL)中塩化2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル(2.34g、8.4mmol)を、0℃で無水MeOH(1.34g、42mmol)EtN(1.7g、16.8mmol)及びTHFに撹拌しながら滴下して添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮し、蒸留して、副題化合物を得た(1.74g、97%)。
(d)5-(4-tert-ブチルフェニル-1-(4-(2-カルボキシプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン酸メチルエステルを使用して実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.89−7.88(1H,m),7.60−7.55(2H,m),7.46−7.41(3H,m),7.17−7.13(3H,m),7.02(1H,d,J=8.6Hz),6.93−6.87(2H,m),1.52(6H,s),1.31(9H,s)。
【0084】
実施例29
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-1-オン
無水MeCN(10mL)中ピロリジン(1.54g、21.6mmol)を撹拌しながら0℃にて無水MeCN(10mL)中塩化2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル(2g、7.2mmol)に添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、HCl(水溶液、1M、40mL)で酸性化した。ブラインを添加し混合物をCHClで抽出した。混合した抽出物をNaHCO(水性、飽和)及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、副題化合物を得た(2.12g、94%)。
(b)1-(2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロピル)ピロリジン
BH×THF(1M、27.0mmol、27.0mL)を、0℃にてTHF(40mL)中2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-1-オン(2.12g、6.8mmol;工程(a)を参照)に滴下して加えた。反応を、NHCl(水溶液、飽和)を注意深く添加することによって停止させた。反応混合物をHCl(1M)によって酸性化した。NaOH(水溶液、0.5M、30mL)を濾液に添加した後、CHClで抽出した。混合した抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮し、減圧蒸留して、表題化合物を得た(1.5g、76%)。
【0085】
(c)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと1-(2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロピル)ピロリジンを使用して、実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.97−7.96(1H,m),7.62−7.44(5H,m),7.35(1H,s),7.29−7.24(2H,m),7.14−7.06(3H,m),2.81(2H,s),2.79−2.74(4H,m),1.80−1.68(4H,m),1.33(6H,s),1.32(9H,s)。
【0086】
実施例30
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-メチル-1-(メチルピペラジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸塩酸塩
(a)1-(2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル)-4-メチルピペラジン塩酸塩
1-(2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル)-4-メチルピペラジンを、塩化2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイルと1-メチルピペラジン(5.3mL、17.5mmol)から実施例29(a)に記載の手順に従って調製した。この化合物(2.37g、6.95mmol)をEtOに溶解し、ジオキサン中HCl(4M、2.26mL)を撹拌しながら滴下して加えた。沈殿物を濾過し、乾燥させて、副題化合物を得た(2.5g、95%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(2-メチル-1-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸塩酸塩
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと1-(2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパノイル)-4-メチルピペラジン塩酸塩((a)を参照)使用して実施例1に従い、HCl(ジオキサン中4M)を使用しての塩酸塩の沈殿によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.76(1H,s),11.06(1H,s),7.97(1H,d,J=1.1Hz),7.60−7.53(3H,m),7.48−7.41(3H,m),7.36−7.30(2H,m),7.08(1H,d,J=8.8Hz),6.98−6.91(2H,m),4.80−4.46(2H,m),3.62−2.97(4H,m,水のピークと重複),2.82−2.57(1H,m),2.68(3H,s),2.41−2.13(1H,m),1.64(6H,s),1.30(9H,s)。
【0087】
実施例31
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン-1-オール
実施例29(b)に記載された手順に従って、BH×THF(1M、27.0mmol、27.0mL)での2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(2g、7.7mmol)の還元によって副題化合物を調製した。減圧蒸留により副題化合物を得た(1.60g、85%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルオキシ)フェニル)インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルと2-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン-1-オールを使用して実施例1に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.80(1H,s),7.99(1H,d,J=1.1Hz),7.62−7.55(3H,m),7.50−7.42(3H,m),7.32−7.25(2H,m),7.19−7.12(2H,m),7.08(1H,d,J= 8.8Hz),4.98(1H,t,J= 5.7Hz),3.45(2H,d,J= 5.7Hz),1.32(9H,s),1.28(6H,s)。
【0088】
実施例32
5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)5-ブロモ-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-イソプロポキシフェニルボロン酸から実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(b)5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(154mg、0.38mmol)、KPO(282mg、1.83mmol)、Pd(OAc)(4.5mg、0.02mmol)、トリ(o-トリル)ホスフィン(12mg、0.04mmol)、及びトルエン(3.5mL)の混合物を室温で25分間アルゴン下で撹拌した。EtOH(0.5mL)中4-シクロヘキシルフェニルボロン酸(117mg、0.57mmol)を添加し、混合物を還流下で1時間加熱した。混合物を冷却し、NaHCO(飽和水溶液)中に注ぎ、EtOAcで抽出した。混合した抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(170mg、93%)。
【0089】
(c)5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステルの加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s),7.97(1H,d,J=1.2Hz),7.61−7.49(3H,m),7.41(1H,s),7.33−7.22(4H,m),7.10−6.99(3H,m),4.69(1H,septet,J=6.0Hz),2.66−2.43(1H,m,DMSOシグナルと重複),1.89−1.65(5H,m),1.53−1.25(5H,m)1.33(6H,d,J=6.0Hz)。
【0090】
実施例33
3-クロロ-5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸
(a)3-クロロ-5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
N-クロロスクシンイミド(37mg、280nmol)及び5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(117mg、255nmol;実施例17を参照)をCCl(2mL)中で混合し、80℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、Na(水性、10%)及びNaHCO(飽和水溶液)で洗浄した。混合した抽出物を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮により副題化合物を得た(116mg、92%)。
(b)3-クロロ-5-(4-イソプロポキシフェニル)-1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.5−13.3(1H,br s),8.20(1H,d,J=2.7Hz),7.79(1H,s),7.77(1H,dd,J=6.0,2.7Hz),7.64−7.56(3H,m),7.11(1H,d,J=8.8Hz),7.04−6.94(2H,m),6.88(1H,d,J=8.8Hz),5.23(1H,septet,J=6.2Hz),4.64(1H,septet,J=6.0Hz),1.27(6H,d,J=6.2Hz),1.25(6H,d,J=6.0Hz)。
【0091】
実施例34
3-ブロモ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
(a)3-ブロモ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル
N-ブロモスクシンイミド(467mg、2.62mmol)を室温でCCl(50mL)中1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(1.0g、2.19mmol;実施例3を参照)に少しずつ添加した。混合物を60℃で2.5時間撹拌した後、更なるN-ブロモスクシンイミド(100mg、560μmol)を添加し、混合物を更に1時間加熱した。その混合物を冷却し、Na(水性、10%)に注ぎ、EtOAcで抽出した。混合した抽出物をNa(水性、10%)、NaHCO(飽和水溶液)及びブラインで洗浄した後、NaSOで乾燥させた。濃縮とクロマトグラフィーでの精製により副題化合物を得た(968mg、82%)。
(b)3-ブロモ-1,5-ビス(4-イソプロポキシフェニル)インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.5−13.2(1H,br s),7.72(1H,d,J=1.2Hz),7.64−7.57(3H,m),7.35−7.26(2H,m),7.10(1H,d,J=8.8Hz),7.08−6.98(4H,m),4.69(1H,septet,J=6.0Hz),4.66(1H,septet,J=6.0Hz),1.33(6H,d,J=6.0Hz),1.29(6H,d,J=6.0Hz)。
【0092】
実施例35
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
方法1
(a)5-ブロモ-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモインドール-2-カルボン酸エチルエステル(4.00g、14.9mmol)、塩化スルフリル(1.8mL、22.4mmol)及びベンゼン(125mL)の混合物を90℃で2.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、NaHCO(飽和水溶液)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。混合した抽出物を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮と再結晶化(トルエンから)により副題化合物を得た(3.87g 85%)。
(b)5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)を参照)と4-イソプロポキシフェニルボロン酸を使用して、実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(c)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(工程(b)を参照)とビス(ピナコラト)ジボロンを使用して、実施例8(a)に従って副題化合物を調製した。
(d)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(工程(c)を参照)と2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジンから、実施例8(b)に従って副題化合物を調製した。
(e)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載の手順に従って、3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステルの加水分解によって表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.06−9.00(1H,m)8.48−8.42(1H,m)8.32−8.21(2H,m)8.17−8.05(1H,m)7.37−7.27(2H,m)7.19(1H,d,J=8.8Hz)7.10−6.98(2H,m)4.67(1H,septet,J=5.9Hz)1.31(6H,d,J=5.9Hz)。
【0093】
方法2
(a)3-クロロ-5-ヨード-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(2.80g、6.44mmol)(実施例35、方法1、工程(b)に記載された手順に従って調製)、CuI(122mg、0.64mmol)、NaI(1.94g、12.9mmol)、N,N'-ジメチル-1,2-ジアミノエタン(142μL、1.28mmol)及び1,4-ジオキサン(10ml)の混合物を120℃で24時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、EtOAc(200ml)で希釈した。混合した有機相を希釈NHOH溶液(2×200mL)、HCl(0.1N溶液;2×200mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。有機相の濾過と濃縮により副題化合物を得た(3.02g 97%)。
(b)3-クロロ-5-(ジヒドロキシボリル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
THF(9mL)中3-クロロ-5-ヨード-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(1.45g、3.0mmol、上の工程(a)を参照)の溶液に5分かけて−40℃にてi-PrMgCl×LiCl(THF中0.95M溶液;3.26mL、3.1mmol)を添加した。−40℃で15分撹拌した後、B(OEt)(1.56mL、9.0mmol)を添加した。反応混合物の温度を2時間かけて0℃にした後、HCl(2.5M水溶液;3.6mL、36mmol)を添加し、0℃にて更に1時間撹拌を続けた。反応混合物をブライン(70mL)で希釈しt-BuOMe(4×70mL)で抽出した。混合した有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。それによって得られた固形物を軽ガソリンで数回洗浄し、濾過して、純粋な副題化合物を得た(1.04g、86%)。
(c)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
3-クロロ-5-(ジヒドロキシボリル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(200mg、0.50mmol;上の工程(b)を参照)、2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(170mg、0.75mmol)、炭酸ナトリウム(2M水、0.75mL、1.5mmol)、Pd(PPh)(29mg、0.025mmol)、EtOH(0.4mL)及びトルエン(1.6mL)の撹拌混合物を85℃で3時間加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(239mg、95%)。
(d)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載の手順に従って、3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステルの加水分解により表題化合物を調製した。
【0094】
方法3
(a)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
t-BuLi(1.5Mのペンタン溶液3.25mL)をEtO(5mL)に−78℃にて滴下して加えた。得られた溶液に、EtO(2.5mL)中2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(550mg、2.43mmol)の溶液をシリンジを介して添加した。−78℃での撹拌を20分間継続した後、冷たい反応混合物をカニューレを介してEtO中ZnCl(5.25mL、5.35mmol)の冷却(−78℃)1M溶液に移した。反応物を室温まで温めて、3時間撹拌した。ついで、THF(10mL)を添加し、得られた溶液を、アルゴン下で5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35、方法1、工程(b)を参照)(531mg、1.22mmol)、Pd(dppf)Cl(118.4mg、0.145mmol)、CuI(56.2mg、0.295mmol)及びN-メチルピロリジン-2-オン(2.5mL)の混合物にカニューレで移した。反応物を80℃で6時間加熱し、NHCl(飽和水溶液、50mL)に注ぎ、t-BuOMe(3×25mL)で抽出した。混合した有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)させた後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、濾過ケーキをt-BuOMeで洗浄した。溶媒を除去し、残渣をドライEtOで溶解し、HCl(ジオキサン中4M;360μL、1.4mmol)を加えた。10分撹拌した後、溶媒を蒸発によって除去し、残渣をEtOHから二回再結晶させて、副題化合物を得た(462mg、75%)。
(b)3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
ジオキサン(5mL)中3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)を参照;500mg、1.0mmol)の溶液にNaOH(水溶液、2N、2.5mL)を添加し、反応物を4時間還流した。室温まで冷却した後、反応物を水で希釈し、HCl(1N水溶液)の添加により約pH6まで酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。(EtOAc/石油エーテルからの)再結晶化により表題化合物を得た(289mg、62%)。
【0095】
実施例36
3-クロロ-1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)3-クロロ-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
N-クロロスクシンイミド(480mg、3.86mmol)及び5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(800mg、2.4mmol;実施例8(b)を参照)をCCl(50mL)に混合し、80℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈しNa(飽和水溶液)で洗浄し、NaHCO(飽和水溶液)、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮により副題化合物を得た(870mg、98%)。
(b)5-ブロモ-2-シクロペントキシピリジン
5-ブロモ-1H-ピリジン-2-オン(4.0g、23mmol)、AgCO(3.77g、1.37mmol)、臭化シクロペンチル(7.4mL、29mmol)及びトルエン(30ml)の混合物を60℃で2日間撹拌した。反応物をセライト(登録商標)で濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した。濃縮と真空蒸留により副題化合物を得た(5.09g、92%)。
【0096】
(c)6-シクロペントキシピリジン-3-ボロン酸
5-ブロモ-2-シクロペントキシピリジン(2.5g、10.3mmol、上の工程(c)を参照)、B(O-iPr)(2.33g、13.4mmol)、THF(4.1mL)及びトルエン(16.5mL)の混合物に−70℃で1時間かけてBuLi(ヘキサン中2.5M;4.96ml、13.4mmol)を滴下して添加した。反応混合物を−70℃で更に40分かけて撹拌した後、−20℃まで温めた。反応混合物の酸性度を、HCl(2M水溶液)の添加により約pH1に調整した。反応物を水(50mL)で希釈しEtO(2×50mL)で抽出した。ついで、水相のpHを、NaOH(5M水溶液)の添加により約pH7に調整した。ブラインを加え、生成物をEtOAc(4×50mL)で抽出した。溶媒の除去により副題化合物が得られた(0.99g、46%)。
(d)3-クロロ-1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
3-クロロ-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)を参照)と6-シクロペントキシピリジン-3-ボロン酸(上の工程(c)を参照)を使用して、実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(e)3-クロロ-1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載の手順に従って3-クロロ-1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(d)を参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.05(1H,s)8.54(1H,s)8.36−8.17(4H,m)7.82(1H,dd,J=8.8,2.7Hz)7.22(1H,d,J=9.0Hz)6.92(1H,d,J=8.8Hz)5.85−5.38(1H,m)2.08−1.51(8H,m)。
【0097】
実施例37
1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例8(b)を参照)と6-シクロペントキシピリジン-3-ボロン酸(実施例36(c)を参照)から実施例36(d)に従い、ついでエステル加水分解により(実施例36(e)を参照)、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.00(1H,s)8.63−8.58(1H,m)8.28−8.18(3H,m)8.12(1H,dd,J=8.8,1.7Hz)7.76(1H,dd,J=8.8,2.7Hz)7.50(1H,s)7.17(1H,d,J=8.9Hz)6.89(1H,d,J=8.8Hz)5.31(1H,septet,J=6.2Hz)1.35(6H,d,J=6.2Hz)。
【0098】
実施例38
1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-ブロモ-2-イソプロポキシピリジン
臭化イソプロピルと5-ブロモ-1H-ピリジン-2-オンから実施例36(b)に従って副題化合物を調製した。
(b)6-イソプロポキシピリジン-3-ボロン酸
5-ブロモ-2-イソプロポキシピリジンから実施例36(c)に従って副題化合物を調製した。
(c)1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例8(b)参照)と6-イソプロポキシピリジン-3-ボロン酸(上の工程(b)参照)から実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(d)1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って、1-(6-イソプロポキシピリド-3-イル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(c)参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.05(1H,s)8.54(1H,s)8.36−8.17(4H,m)7.82(1H,dd,J=8.8,2.7Hz)7.22(1H,d,J=9.0Hz)6.92(1H,d,J=8.8Hz)5.85−5.38(1H,m)2.08−1.51(8H,m)。
【0099】
実施例39
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)1-ブロモ-4-(2-ブロモエトキシ)ベンゼン
4-ブロモフェノール(30g、173mmol)、ジブロモエタン(40mL、464mmol)、NaOH(11.0g、275mmol)及び水(430mL)の混合物を11時間還流させた。相を分離し、有機相を更に蒸留により精製して、副題化合物を得た(40.1g 83%)。
(b)1-ブロモ-4-ビニルオキシベンゼン
THF(120mL)中1-ブロモ-4-(2-ブロモエトキシ)ベンゼン(19.9g、100mmol;上の工程(a)参照)の溶液に、0℃で10分かけてt-BuOK(14.0g、125mmol)を少しずつ添加した。室温で16時間撹拌した後、混合物を水(400mL)で希釈し、生成物を軽ガソリン(4×100mL)で抽出した。混合した有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濃縮し、真空下で蒸留して、副題化合物を得た(11.5g、58%)。
(c)1-ブロモ-4-シクロプロポキシベンゼン
1-ブロモ-4-ビニルオキシベンゼン(11.5g、58mmol)、クロロヨードメタン(41g、232mmol)及びジクロロエタン(180mL)の混合物に、0℃で3時間かけてジエチル亜鉛(ヘキサン中15%溶液;95.5mL、116mmol)を添加した。30分撹拌した後、NHCl溶液(200mL、飽和水溶液)と軽ガソリン(300mL)を添加した。有機相を分離し真空濃縮した(8バール、50℃)。残渣を軽ガソリンに再溶解させ不溶性物質を濾過で除いた。濾液を濃縮して副題化合物を得た(11.7g、94%)。
(d)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と1-ブロモ-4-シクロプロポキシベンゼン(上の工程(c)参照)から実施例1(b)に従って副題化合物を調製した。
(e)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載された手順に従って、5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(c)参照)の加水分解により副題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.96(1H,d,J=1.7)7.63−7.50(3H,m)7.49−7.37(3H,m)7.34−7.25(2H,m)7.22−7.12(2H,m)7.05(1H,d,J=8.8Hz)3.97−3.85(1H,m)1.30(9H,s)0.89−0.66(4H,m)。
【0100】
実施例40
1-(4-シクロプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)4-シクロプロポキシフェニルボロン酸
−78℃でTHF(80mL)中4-ブロモ-4-シクロプロポキシベンゼン(5.0g、23.4mmol、実施例39(c)参照)の溶液に、17分かけてn-BuLi(2.5Mヘキサン溶液;9.76mL、24.4mmol)を加えた。40分後、B(OEt)(5.9mL、34.3mmol)を加え、反応物を室温まで温めて雰囲気温度で18時間撹拌した。0℃に再冷却後、HCl(1M溶液;70mL、水性)を加えた。30分後、混合物をt-BuOMe(3×50mL)で抽出し、混合した有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残渣を軽ガソリンで洗浄して濾過し、副題化合物を得た(1.5g、34%)。
(b)1-(4-シクロプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例8(b)参照)と4-シクロプロポキシフェニルボロン酸(上の工程(a)参照)から実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(c)1-(4-シクロプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載した手順に従って、1-(4-シクロプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(b)参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.03(1H,s)8.47(1H,s)8.33−8.19(2H,m)8.13(1H,dd,J=8.8,1.5Hz)7.42−7.30(2H,m)7.23−7.11(3H,m)3.97−3.85(1H,m)0.90−0.65(4H,m)。
【0101】
実施例41
3-クロロ-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
3-クロロ-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例36(a)参照)と4-シクロプロポキシフェニルボロン酸(実施例40(a)参照)から実施例8(c)に従って、ついで実施例1(c)に従ってエステル加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ9.03(1H,s)8.47(1H,s)8.33−8.19(2H,m)8.13(1H,dd,J=8.8,1.5Hz)7.42−7.30(2H,m)7.23−7.11(3H,m)3.97−3.85(1H,m)0.90−0.65(4H,m)。
【0102】
実施例42
5-(4-カルバモイルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-(4-シアノフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例8(a))と4-ヨードベンゾニトリルから実施例8(b)に従って副題化合物を調製した。
(b)5-(4-シアノフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)参照)と4-シクロプロポキシフェニルボロン酸(実施例40(a)参照)から実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(c)5-(4-カルバモイルフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例1(c)に記載の手順に従って、5-(4-シアノフェニル)-1-(4-シクロプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(b)参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8(1H,br s)8.09(1H,d,J=1.6)8.03−7.90(3H,m)7.79−7.70(2H,m)7.63(1H,dd,J=8.9,1.6Hz)7.42(1H,s)7.38−7.27(3H,m)7.23−7.14(2H,m)7.08(1H,d,J=8.9Hz)3.97−3.85(1H,m)0.89−0.66(4H,m)。
【0103】
実施例43
3-クロロ-5-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35(c)参照)と5-ブロモ-2-シクロペントキシピリジン(実施例36(b)参照)から実施例8(b)に従って、ついで実施例1(c)に従ってエステル加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.48(1H,d,J=2.5Hz)8.02(1H,dd,J=8.8,2.5Hz)7.84(1H,d,J=1.5Hz)7.61(1H,dd,J=8.8,1.5Hz)7.35−7.24(2H,m)7.12(1H,d,J=8.8Hz)7.08−6.98(2H,m)6.84(1H,d,J=8.8Hz)5.46−5.33(1H,m)4.68(1H,septet,J=5.9Hz)2.06−1.50(8H,m)1.32(6H,d,J=5.9Hz)。
【0104】
実施例44
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(5-プロピルピリミジン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35、方法1、工程(c)参照)と2-クロロ-5-プロピルピリミジンから実施例35、方法1、工程(d)に従って、ついで実施例1(c)に従ってエステル加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.79−8.67(3H,m)8.37(1H,dd,J=8.8,1.5Hz)7.38−7.26(2H,m)7.17(1H,d,J=8.8Hz)7.09−6.98(2H,m)4.68(1H,septet,J=5.9Hz)2.60(2H,t,J=7.7Hz)1.64(2H,m)1.32(6H,d,J=5.9Hz)0.93(3H,t,J=7.7Hz)。
【0105】
実施例45
3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸ナトリウム塩
(a)3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-ブロモ-3-クロロインドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35、方法1、工程(a)参照)と4-シクロヘキシルフェニルボロン酸から実施例1(a)に従って副題化合物を調製した。
(b)(6-ブロモピリド-3-イル)シクロペンチルアミン
CHCl(30mL)中6-ブロモピリド-3-イルアミン(2.0g、11.6mmol)の溶液にシクロペンタノン(1.3mL、15.5mmol)を添加した後、CHCl(20mL)中TiCl(1.4mL、12.7mmol)を加え、室温で3.5時間撹拌した後、NaBHCN(2.17g、34.5mmol)を少しずつ加えた。反応物を雰囲気温度で一晩撹拌し、t-BuOME(200mL)で希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させた(NaSO)。溶媒除去とクロマトグラフィーでの精製により副題化合物を得た(880mg、40%)。
【0106】
(c)3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸(上の工程(a)参照)と(6-ブロモピリド-3-イル)シクロペンチルアミン(上の工程(b)参照)から実施例1(b)に従って表題化合物を調製した。
(d)3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸ナトリウム塩
3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(c)参照)(120mg、0.22mmol)、NaOH(2M水性、1.0mL、2.0mmol)及びジオキサン(2.0mL)の混合物を140℃で2時間、密封容器中で加熱した。水(5mL)で希釈した後、形成された沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥(P)させて表題化合物を得た(105mg、85%)。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.83(1H,d,J=1.6Hz)7.63−7.56(3H,m)7.41(2H,m)7.31−7.25(2H,m)7.12(1H,d,J=8.8Hz)7.01(1H,dd,J=8.8,2.6Hz)5.98(1H,d,J=6.4Hz)3.81−3.67(1H,m)2.59−2.51(1H,m)2.00−1.13(18H,m)。
【0107】
実施例46
3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸ナトリウム塩
3-クロロ-5-(4-シクロヘキシルフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸(実施例45(a))と2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジンから実施例45に従って、ついで実施例45(d)に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.97(1H,s)8.30(1H,dd,J=8.6,2.1Hz)7.88(1H,d,J=8.6Hz)7.72−7.71(1H,m)7.65−7.52(4H,m)7.34−7.28(2H,m)2.61−2.46(1H,m,DMSOと重複)1.83−1.63(5H,m)1.53−1.15(5H,m)。
【0108】
実施例47
3-クロロ-5-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35、方法1、工程(c)参照)と6-ブロモピリド-3-イルシクロペンチルアミン(実施例45(b)参照)から実施例8(b)に従って、ついで実施例35、方法3、工程(b)に従ってエステル加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.28−8.20(1H,m)8.14−8.04(1H,m)7.96(1H,d,J=1.5Hz)7.89−7.80(1H,m)7.68−7.56(1H,m)7.38−7.25(2H,m)7.19(1H,d,J=8.7Hz)7.12−6.98(2H,m)4.69(1H,septet,J=5.9Hz)3.96−3.78(1H,m)3.78−3.28(3H,m)2.08−1.84(2H,m)1.81−1.37(6H,m)1.32(6H,d,J=5.9Hz)。
【0109】
実施例48
5-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)1-ブロモ-4-シクロペントキシベンゼン
4-ブロモフェノール(40g、231mmol)、臭化シクロペンチル(50ml、462mmol)、NaOH(18.5g、462mmol)及びDMF(150mL)の混合物を100℃で13.5時間撹拌し、水(300mL)に注ぎ、t-BuOMe(4×100mL)で抽出した。混合した有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮し、真空で蒸留して、副題化合物を得た(46.4g、94%)。
(b)4-シクロペントキシフェニルボロン酸
1-ブロモ-4-シクロペントキシベンゼン(上の工程(a)参照)から実施例40(a)に従って副題化合物を調製した。
(c)5-ブロモ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステルと4-シクロペントキシフェニルボロン酸(上の工程(b)参照)を使用して、実施例8(c)に従って副題化合物を調製した。
(d)1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(c)参照)とビス(ピナコラト)ジボロンから実施例8(a)に従って副題化合物を調製した。
(e)5-ブロモ-1H-ピリミジン-2-オン
酢酸(35mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリミジン(2.0g、11.5mmol)の溶液に、室温で1.5時間かけて、水(25mL)中のNaNO(4.76g、69mmol)の溶液を加えた。室温で5時間撹拌後、反応混合物を部分的に蒸発させ、生成した沈殿物を濾過し、水で洗浄して副題化合物を得た(1.4g、70%)。
【0110】
(f)2,5-ジブロモピリミジン
5-ブロモ-1H-ピリミジン-2-オン(上の工程(e)参照;1.40g、8.0mmol)、POBr(2.8g、9.8mmol)及びPBr(7.7mL)の混合物を1.5時間還流させた。室温まで冷却した後、反応物を砕いた氷とNaCO(飽和水溶液)の混合物中に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。混合した抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をEtOAc/軽ガソリン(1:1)に再溶解させ、シリカパッドによって濾過した。濾液の濃縮により副題化合物を得た(0.95g、50%)。
(g)5-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(d)参照)と2,5-ジブロモピリミジン(上の工程(f)参照)から実施例8(b)に従って副題化合物を調製した。
(h)5-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従って、5-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(g)参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.1−12.7(1H,br.s)9.02(2H,s)8.80(1H,d,J=1.5Hz)8.27(1H,dd,J=8.9,1.5Hz)7.48(1H,s)7.32−7.22(2H,m)7.10(1H,d,J=8.9Hz)7.06−6.96(2H,m)4.93−4.82(1H,m)2.06−1.48(8H,m)。
【0111】
実施例49
1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(5-ピリド-2-イルピリミジン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例48(g)参照)と3-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンから実施例8(b)に従って、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.3−12.4(1H,br.s)9.27(2H,s)9.12−9.04(1H,m)8.90(1H,d,J=1.5Hz)8.73−8.62(1H,m)8.40(1H,dd,J=8.8,1.5Hz)8.34−8.24(1H,m)7.65−7.50(2H,m)7.36−7.24(2H,m)7.13(1H,d,J=8.8Hz)7.08−6.97(2H,m)4.95−4.82(1H,m)1.92−1.47(8H,m)。
【0112】
実施例50
3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
4-イソプロポキシフェニルボロン酸の代わりに4-シクロペントキシフェニルボロン酸と5-ブロモ-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35、方法1、工程(a)参照)を使用して、実施例8(c)に記載の手順に従って副題化合物を調製した。
(b)3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
実施例35、方法1、工程(c)に記載した手順に従って、5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)参照)から副題化合物を調製した。
(c)3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
実施例8(a)に記載の手順に従って3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1.3.2.]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(b)参照)から副題化合物を調製した。
(d)3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
実施例35、方法3、工程(b)に記載した手順に従って、3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-(5-トリフルオロメチルピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(c)参照)の加水分解により表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.8−13.0(1H,br s)9.07−9.01(1H,m)8.51(1H,s)8.35−8.22(2H,m)8.18(1H,dd,J=8.8,1.2Hz)7.37−7.27(2H,m)7.19(1H,d,J=8.8Hz)7.08−6.99(2H,m)4.94−4.83(1H,m)2.07−1.87(2H,m)1.86−1.54(6H,m)。
【0113】
実施例51
3-クロロ-1-(4-クロロペントキシフェニル)-5-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)トリフルオロメタンスルホン酸5-ブロモピリド-2-イルエステル
CHCl(100mL)中の5-ブロモ-1H-ピリジン-2-オン(4.0g、23.0mmol)の溶液に、EtN(3.9mL、27.9mmol)を添加し、得られた溶液を−45℃まで冷却した後、無水トリフルオロメタンスルホン酸(5.8mL、34.5mmol)をシリンジによって徐々に添加した。ついで、反応物をNaHCO(飽和水溶液)、ブラインで2回洗浄し、乾燥させた(NaSO)。溶媒除去と残渣の真空蒸留により副題化合物を得た(6.51g、93%)。
(b)3-ブロモ-6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン
トリフルオロメタンスルホン酸5-ブロモピリド-2-イルエステル(上の工程(a)参照;1.5g、4.9mmol)、ピペリジン(1.07mL、10.8mmol)及びDMF(5mL)の混合物を40℃で3時間加熱した。ついで、DMFを真空で除去し、水(20mL)を残渣に加えて、生成物をEtOAc(3×15mL)及びCHCl(15mL)で抽出した。混合した有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させた(NaSO)。溶媒除去後に、残渣をEtOに溶解させ、HCl(ジオキサン中4M;4mL)を添加した。沈殿物を濾過し、EtOで洗浄し、乾燥させて、副題化合物を得た(994mg、84%)。
(c)3-クロロ-1-(4-クロロペントキシフェニル)-5-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
1-(4-クロロペントキシフェニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例50(b)参照)と3-ブロモ-6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン(上の工程(b)参照)から実施例8(b)に従って、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載した手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.5−13.1(1H,br s)8.44(1H,d,J=2.4Hz)7.85(1H,dd,J=9.0,2.6Hz)7.79(1H,d,J=1.1Hz)7.60(1H,dd,J=8.8,1.6Hz)7.32−7.24(2H,m)7.07(1H,d,J=8.8Hz)7.05−6.98(2H,m)6.89(1H,d,J=9.0Hz)4.92−4.82(1H,m)3.57−3.52(4H,m)2.01−1.50(14H,m)。
【0114】
実施例52
3-クロロ-5-(5-クロロピリド-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-ヨード-1-(4-シクロペントキシフェニル)-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
5-ブロモ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例50、工程(a)参照)から実施例35、方法2、工程(a)に従って副題化合物を調製した。
(b)3-クロロ-5-(ジヒドロキシボリル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
3-クロロ-1-(4-シクロペントキシフェニル)-5-ヨード-1H-インドール-2-カルボン酸(工程(a)参照)から実施例35、方法2、工程(b)に従って副題化合物を調製した。
(c)トリフルオロメタンスルホン酸5-クロロピリド-2-イルエステル
5-クロロ-1H-ピリジン-2-オンから実施例51(a)に従って副題化合物を調製した。
【0115】
(d)3-クロロ-5-(5-クロロピリド-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
室温アルゴン下でTHF(2.0mL)中の3-クロロ-5-(ジヒドロキシボリル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(b)参照;214mg、0.5mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸5-クロロピリド-2-イルエステル(上の工程(c)参照;130.0mg、0.5mmol)及びKPO(200mg、0.95mmol)の撹拌混合物に、THF(2.0mL)中のPd(OAc)(23.0mg、0.1mmol)及びトリシクロヘキシルホスフィン(34mg、0.12mmol)の混合物を添加した。反応物を雰囲気温度で12時間撹拌し、EtO(10mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させた(NaSO)。濃縮とクロマトグラフィーでの精製により副題生成物を得た(100mg、40%)。
(e)3-クロロ-5-(5-クロロピリド-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
3-クロロ-5-(5-クロロピリド-2-イル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(d)参照)から実施例35、方法3、工程(b)に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ8.74−8.72(1H,m)8.44(1H,s)8.16−8.10(2H,m)8.02(1H,dd,J=8.8,2.6Hz)7.38−7.30(2H,m)7.18(1H,d,J=9.0Hz)7.09−7.03(2H,m)4.95−4.88(1H,m)2.02−1.64(8H,m)。
【0116】
実施例53
5-(4-クロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-(4-クロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
トルエン(10mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例35(b)参照;402mg、1.0mmol)、KPO(716mg、3.37mmol)、Pd(OAc)(22mg、0.1mmol)及びビフェニル-2-イルジ-tert-ブチルホスフィン(53mg、0.18mmol)の混合物を雰囲気温度で10分間撹拌した後、4-クロロフェニルボロン酸(233mg、1.49mmol)を添加した。反応物を還流下で5時間加熱し、室温まで冷却して濾過した。濾過ケーキをトルエン(5mL)で洗浄し、混合した濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィーで精製して、副題化合物を得た(150mg、35%)。
(b)5-(4-クロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-クロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)を参照)から実施例35、方法3、工程(b)に従って表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.73(1H,bs)8.03−7.98(1H,m)7.74−7.64(2H,m)7.60−7.38(4H,m)7.31−7.21(2H,m)7.12−6.98(3H,m)4.67(1H,septet,J=5.9Hz)1.32(6H,d,J=5.9Hz)。
【0117】
実施例54
5-(3,5-ジクロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)5-(3,5-ジクロロフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル
アルゴン下で室温にてMeCN(26mL)とi-PrOH(3.3mL)の混合物に入った5-ブロモ-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(500mg、1.86mmol)と3,5-ジクロロフェニルボロン酸(530mg、2.78mmol)の撹拌溶液に、Pd(OAc)(12mg、0.05mmol)、PhP(40mg、0.15mmol)及びNaCO(2M水性、16mL)を添加し、得られた混合物を還流下で3時間加熱した。室温まで冷却した後、反応物を水(20mL)で希釈しEtOAc(3×30mL)で抽出した。混合した有機抽出物を水、ブラインで洗浄し乾燥(MgSO)させた。溶媒除去とクロマトグラフィーでの精製により副題化合物が得られた(430mg、69%)。
(b)5-(3,5-ジクロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(3,5-ジクロロフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル(上の工程(a)参照)と4-イソプロポキシフェニルボロン酸から実施例8(c)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.86−12.80(1H,br s)8.15−8.10(1H,m)7.75−7.71(2H,m)7.67−7.59(1H,m)7.57−7.53(1H,m)7.42−7.38(1H,m)7.12−6.99(3H,m)4.68(1H,septet,J=5.9Hz)1.32(6H,d,J=5.9Hz)。
【0118】
実施例55
5-(2,4-ジクロロフェニル)-1-(4-イソプロポキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-ブロモ-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステル、2,4-ジクロロフェニルボロン酸及び4-イソプロポキシフェニルボロン酸から実施例54に従って、ついでエステル加水分解により、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.69(1H,bs)7.80−7.68(2H,m)7.55−7.39(3H,m)7.35−7.22(3H,m)7.11−6.98(3H,m)4.68(1H,septet,J=5. 9Hz)1.32(6H,d,J=5.9Hz)。
【0119】
実施例56
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロペントキシフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と1-ブロモ-4-シクロペントキシベンゼン(実施例48(b)を参照)から実施例1(b)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.77(1H,s)7.96(1H,d,J=1.1Hz)7.60−7.50(3H,m)7.46−7.40(3H,m)7.28−7.20(2H,m)7.07−6.98(3H,m)4.90−4.82(1H,m)2.01−1.55(8H,m)1.29(9H,s)。
【0120】
実施例57
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(5-シクロペンチルアミノピリド-2-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸ナトリウム塩
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と6-ブロモピリド-3-イル)シクロペンチルアミン(実施例45(b)を参照)から実施例1(b)に従い、ついで実施例45(d)に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.81−7.74(2H,m)7.59−7.54(2H,m)7.44−7.39(2H,m)7.31(1H,dd,J= 8.6,1.5Hz)7.17(1H,d,J= 8.6Hz)6.98−6.97(2H,m)6.72(1H,s)5.89(1H,d,J=6.4Hz)3.80−3.65(1H,m)1.99−1.89(2H,m)1.74−1.43(6H,m)1.29(9H,s)。
【0121】
実施例58
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(6-シクロペントキシピリド-3-イル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と5-ブロモ-2-シクロペントキシピリジン(実施例36(b)を参照)から実施例1(b)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.95−12.80(1H,br s)8.20−8.19(1H,m)8.00−7.99(1H,m)7.77−7.71(1H,m)7.62−7.56(3H,m)7.49−7.45(3H,m)7.12−7.07(1H,m)6.90(1H,d,J= 8.8Hz)5.48−5.39(1H,m)2.05−1.61(8H,m)1.31(9H,s)。
【0122】
実施例59
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロペントキシ-3-ニトロ-フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)4-ブロモ-1-シクロペントキシ-2-ニトロベンゼン
0℃にてTHF(50mL)中4-ブロモ-2-ニトロフェノール(1.0g、4.6mmol)、シクロペンタノール(600mg、7.0mmol)及びPhP(1.47g、5.6mmol)の混合物に、THF(10mL)中ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.52g、7.5mmol)を少しずつ添加し、得られた混合物を雰囲気温度で一晩撹拌した。溶媒除去とシリカゲルでのクロマトグラフィーでの精製により副題化合物を得た(1.24g、94%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロペントキシ-3-ニトロ-フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と4-ブロモ-1-シクロペントキシ-2-ニトロベンゼン(上の工程(a)を参照)から実施例1(b)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ7.91−7.85(2H,m)7.61−7.39(7H,m)7.15−7.08(2H,m)5.15−5.07(1H,m)1.98−1.61(8H,m)1.31(9H,s)。
【0123】
実施例60
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシ-3-ニトロ-フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
(a)4-ブロモ-1-イソプロポキシ-3-ニトロベンゼン
ベンゼン(100mL)中4-ブロモ-2-ニトロフェノール(2.17g、10mmol)、2-ブロモプロパン(2.44g、20mmol)、KOH(2.24g、40mmol)及び18-クラウン-6(224mg、1.0mmol)の混合物を還流下で4時間加熱した。室温まで冷却し、濃縮とクロマトグラフィーでの精製により副題化合物を得た(1.59g、61%)。
(b)5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-イソプロポキシ-3-ニトロ-フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と4-ブロモ-1-イソプロポキシ-2-ニトロベンゼン(上の工程(a)を参照)から実施例1(b)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.1−12.8(1H,br s)8.01−7.95(2H,m)7.69−7.44(8H,m)7.15(1H,d,J= 8.8Hz)4.91(1H,septet,J= 6.0Hz)1.35(6H,d,J= 6.0Hz)1.30(9H,s)。
【0124】
実施例61
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-キノリン-3-イル-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)とキノリン-3-ボロン酸から実施例8(c)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.05(1H,s)8.90(1H,d,J=2.5Hz)8.58(1H,d,J=2.4Hz)8.18−8.07(3H,m)7.92−7.84(1H,m)7.77−7.69(1H,m)7.64−7.57(4H,m)7.51−7.46(2H,m)7.23(1H,d,J=8.8Hz)1.32(9H,s)。
【0125】
実施例62
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-クロロフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と4-クロロフェニルボロン酸から実施例8(c)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.94−12.87(1H,br s)8.03−7.98(1H,m)7.66−7.54(5H,m)7.53−7.41(5H,m)7.17−7.08(1H,m)1.36−1.28(9H,m)。
【0126】
実施例63
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(3,5-ジクロロフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と3,5-ジクロロフェニルボロン酸から実施例8(c)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ13.02−12.96(1H,br s)8.03−7.99(1H,m)7.78−7.754(1H,m)7.65−7.56(5H,m)7.52−7.43(3H,m)7.21−7.14(1H,m)1.34−1.27(9H,m)。
【0127】
実施例64
5-(4-tert-ブチルフェニル)-1-(4-シクロヘキシルフェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-(4-tert-ブチルフェニル)インドール-2-カルボン酸エチルエステル(実施例1(a)参照)と4-シクロヘキサンフェニルボロン酸から実施例8(c)に従い、ついで実施例35、方法3、工程(b)に記載の手順に従ってエステル加水分解によって、表題化合物を調製した。
200MHz H−NMR(DMSO−d,ppm)δ12.8−12.7(1H,br s)7.99−7.96(1H,m)7.60−7.41(6H,m)7.40−7.33(2H,m)7.30−7.24(2H,m)7.06(1H,d,J= 8.8Hz)2.67−2.52(1H,m,DMSOシグナルと重複)1.95−1.16(10H,m)1.30(9H,s)。
【0128】
実施例65
本実施例の表題化合物を上述した生物学的試験で試験したところ、10μM又はそれ以下の濃度で、mPGES-1を50%阻害することが見出された。例えば、実施例の次の化合物に対して50%阻害が次の濃度で観察された:
実施例1:60nM
実施例9:610nM
実施例33:390nM
実施例36:1100nM
実施例64:170nM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の式I:

[上式中、
XはH又はハロ基を表し;
は、アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよいものを表し;
、R、R及びR基の一つは、アリール基又はヘテロアリール基(その双方はAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい)を表し、
a)他の基は、水素、G、アリール基、ヘテロアリール基(後者の二つの基はAから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい)、C1−8アルキル及びヘテロシクロアルキル基(後者の二つの基はG及び/又はZから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい);及び/又は
b)互いに隣接している任意の二つの他の基は結合して、式Iの化合物における必須のベンゼン環の二つの原子と共に、1から3のヘテロ原子及び/又は1から3の二重結合を含んでいてもよい3員から8員環を形成していてもよく、該環自体がハロ、-R、-OR及び=Oから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよく;
Aは、上述した各々の場合において:
I)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がBから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
II)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その両方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
III)G基を表し;又は
IV)2つのA置換基は、互いに結合して、2つのA置換基が結合しているアリール又はヘテロアリール基の少なくとも2つの(例えば隣接する)原子と共に、1〜3のヘテロ原子及び/又は1〜2の二重結合を含んでいてもよく、ハロ又はC1−8アルキル(該基はハロによって置換されていてもよい)によって置換されていてもよい更なる3員から5員環を形成してもよく;
が、上述した各々の場合において:
I)水素;
II)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がBから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;又は
III)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その両方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいものを表し、
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A-Rを表し;
ここでAが、-C(O)A-、-S(O)-、-N(R)A-又は-OA-から選択されるスペーサー基又は単結合を表し;
及びAが独立して単結合、-O-、-N(R)-又は-C(O)-を表し;
及びAが独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR、=NS(O)N(R)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
Bが、上述した各々の場合において:
I)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がG、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ及び/又はジメチルメチレンジオキシから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの、
II)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、G及び/又はZから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
III)G基;又は
IV)メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ又はジメチルメチレンジオキシを表し、
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A-Rを表し;
ここで、Aが、-C(O)A-、-S(O)-、-N(R10)A-又は-OA10-から選択されるスペーサー基又は単結合を表し;ここで、
及びAが独立して単結合、-O-、-N(R10)-又は-C(O)-を表し;
及びA10が独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R10)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R10)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR、=NS(O)N(R10)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
、R、R及びR10は独立して
i)水素;
ii)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がG、メチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ及び/又はジメチルメチレンジオキシから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;
iii)C1−8アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、G及び/又はZで置換されていてもよいものから選択され;又は
とR、又はRとR10の任意の対は、例えば同一又は隣接原子上に存在する場合は、互いに結合して、それら又は他の関連原子と共に、1〜3のヘテロ原子及び/又は1〜3の二重結合を有していてもよい、更なる3員ないし8員環を形成してよく、該環はG及び/又はZから選択される一又は複数の置換基により置換されていてもよく;
が、上述した各々の場合において、ハロ、シアノ、-N、-NO、-ONO又は-A11-R11を表し;
ここでA11が、-C(O)A12-、-S(O)13-、-N(R12)A14-又は-OA15-から選択されるスペーサー基、又は単結合を表し;ここで、
12及びA13が独立して単結合、-O-、-N(R12)-又は-C(O)-を表し;
14及びA15が独立して単結合、-C(O)-、-C(O)N(R12)-、-C(O)O-、-S(O)-又は-S(O)N(R12)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=S、=NOR11、=NS(O)N(R12)(R11)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
nが、上述した各々の場合において、1又は2を表し;
11及びR12は独立して
i)水素;
ii)C1−6アルキル又はヘテロシクロアルキル基で、その双方が、ハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)及び=Oから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいもの;及び
iii)アリール基又はヘテロアリール基で、その双方がハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)から選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよいものから選択され;又は
11とR12の任意の対は、例えば同一又は隣接原子上に存在する場合は、互いに結合して、それら又は他の関連原子と共に、1〜3のヘテロ原子及び/又は1〜3の二重結合を有していてもよい、更なる3員ないし8員環を形成してよく、該環はハロ、C1−4アルキル、-N(R13)(R14)、-O(R13)及び=Oから選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよく;
13及びR14が水素及びC1−4アルキルから独立に選択され、その後者の基は一又は複数のハロ基によって置換されていてもよい]
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩であって、
但し、R、R及びRが全てHを表し、Rは未置換のフェニルを表し、Rはエチルを表し、XはH又はClを表す場合、Rは2,4-ジニトロフェニルを表さない化合物。
【請求項2】
及びAが独立して単結合、-O-又は-N(R)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR、=NS(O)N(R)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
及びAが独立して単結合、-O-、-N(R10)-を表し;
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR、=NS(O)N(R10)(R)、=NCN又は=C(H)NOを表し;
12及びA13が独立して単結合、-O-又は-N(R12)-を表し;及び/又は
が、上述した各々の場合において、=O、=NOR11、=NS(O)N(R12)(R11)、=NCN又は=C(H)NOを表す請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XがH、Cl又はBrを表す請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
nが2を表す、請求項1から3の何れか一項に記載の化合物。
【請求項5】
AがGを表す請求項1から4の何れか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、シアノ、ハロ、-NO又は-A-Rを表す、請求項1から5の何れか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、-NO又は-A-Rを表す、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、-C(O)A-、単結合、-S(O)-、-N(R)A-又は-OA-を表す請求項1から7の何れか一項に記載の化合物。
【請求項9】
が、-C(O)A-、-N(R)A-又は-OA-を表す請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が-N(R)-を表す請求項1から9の何れか一項に記載の化合物。
【請求項11】
が単結合又は-C(O)-を表す請求項1から10の何れか一項に記載の化合物。
【請求項12】
及びAが独立して単結合を表す請求項1から11の何れか一項に記載の化合物。
【請求項13】
が、水素、C1−6アルキル又はヘテロシクロアルキル基を表し、後者の二つの基はGから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい請求項1から12の何れか一項に記載の化合物。
【請求項14】
が、水素又はC1−6アルキルを表し、後者の基はGから選択される一又は複数の置換基によって置換されていてもよい請求項1から13の何れか一項に記載の化合物。
【請求項15】
がハロ又は-A11-R11を表す請求項1から14の何れか一項に記載の化合物。
【請求項16】
11が、単結合、-C(O)A12-、-N(R12)-又は-O-を表す請求項1から15の何れか一項に記載の化合物。
【請求項17】
12が、-O-又は-N(R12)-を表す請求項1から16の何れか一項に記載の化合物。
【請求項18】
11が水素又はC1−3アルキルを表し、又はR11及びR12が結合して、一つの更なるヘテロ原子を含んでいてもよい5員から6員環を形成し、該環はC1−3アルキル基で置換されていてもよい請求項1から17の何れか一項に記載の化合物。
【請求項19】
が、置換されていてもよいフェニル、ナフチル、キノリニル又はピリジルを表す請求項1から18の何れか一項に記載の化合物。
【請求項20】
が、フェニル、ナフチル又はピリジルを表す請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
がG又は水素を表す請求項1から20の何れか一項に記載の化合物。
【請求項22】
が水素を表す請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
及びRが独立してG、水素又は置換されていてもよいフェニル、ピリミジニル又はピリジル基を表す請求項1から22の何れか一項に記載の化合物。
【請求項24】
及びRが独立して水素又は置換されていてもよいフェニル又はピリジル基を表す請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
及びRの少なくとも一つが置換されていてもよいアリール又はヘテロアリールを表し、他方がG又は水素を表す請求項1から24の何れか一項に記載の化合物。
【請求項26】
又はRが置換されていてもよいフェニル、ピリミジニル又はピリジル基を表すとき、式Iのインドールの必須のベンゼン環上の他の置換基(すなわちR、R及びR又はR(必要に応じて))は独立してH又はGを表す請求項23から25の何れか一項に記載の化合物。
【請求項27】
任意の置換基が、シアノ、-C(O)N(R15)R16、一又は複数の不飽和を含んでいてもよく、一又は複数のハロ又はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、一又は複数のハロ又はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいヘテロアリール、-NO、ハロ、C1−6アルキル(該アルキル基は直鎖状又は分枝状、環状、部分環状、不飽和であってもよく、及び/又はハロ、-C(O)OR15及び-OR15から選択される一又は複数の基で置換されていてもよい)、-OR15、-N(R15)R16及び-S(O)15(ここで、R15及びR16は独立してHを表す)、一又は複数のC1−4アルキル基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基、又はC1−6アルキルで、該アルキル基はハロ、-OR17、-N(R18)R19、-C(O)OR17及び-C(O)N(R18)R19(ここで、R17、R18及びR19は独立してHを表す)から選択される一又は複数の基で置換されていてもよいもの、C1−6アルキルで、該アルキル基は一又は複数のハロ基で置換されていてもよいもの、又はR18及びR19は結合して、1から2のヘテロ原子を含んでいてもよい4員から8員の環を形成し、該環はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいものである請求項19、20又は23から26の何れか一項に記載の化合物。
【請求項28】
任意の置換基が、-NO、シアノ、C1−6アルキル(該アルキル基は直鎖状又は分枝状、環状、部分環状、不飽和であってもよく、及び/又はハロ、-C(O)OR15及び-OR15から選択される一又は複数の基で置換されていてもよい)、-OR15、-N(R15)R16及び-S(O)15(ここで、R15及びR16は独立してHを表す)、一又は複数のC1−4アルキル基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基、又はC1−6アルキルで、該アルキル基はハロ、-OR17、-N(R18)R19、-C(O)OR17及び-C(O)N(R18)R19(ここで、R17、R18及びR19は独立してHを表す)から選択される一又は複数の基で置換されていてもよいもの、C1−6アルキルで、該アルキル基は一又は複数のハロ基で置換されていてもよいもの、又はR18及びR19は結合して、1から2のヘテロ原子を含んでいてもよい4員から8員の環を形成し、該環はC1−3アルキル基によって置換されていてもよいものである請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
が水素を表す請求項1から28の何れか一項に記載の化合物。
【請求項30】
医薬として使用するための、但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項31】
但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤。
【請求項32】
ミクロソームのプロスタグランジンEシンターゼ-1、ロイコトリエンC及び/又は5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質の活性阻害が所望され、及び/又は必要とされる疾患の治療のための医薬の製造のための、但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
【請求項33】
ミクロソームのプロスタグランジンEシンターゼ-1の活性の阻害が所望され、及び/又は必要とされる請求項32に記載の使用。
【請求項34】
疾患が炎症である請求項32又は33に記載の使用。
【請求項35】
疾患が、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、偏頭痛、頭痛、腰痛、線維筋痛、筋膜障害、ウィルス感染症、細菌感染症、真菌感染症、月経困難症、火傷、外科又は歯科処置、悪性腫瘍、アテローム性動脈硬化症、痛風、関節炎、骨関節炎、若年性関節炎、関節リウマチ、発熱、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス、脈管炎、膵炎、腎炎、滑液包炎、結膜炎、虹彩炎、強膜炎、ブドウ膜炎、創傷治癒、皮膚炎、湿疹、乾癬、発作、糖尿病、神経変性疾患、自己免疫疾患、骨粗鬆症、喘息、慢性閉塞性肺疾患、肺線維症、アレルギー性疾患、鼻炎、潰瘍、冠状動脈性心臓病、サルコイドーシス、炎症性痛覚、高プロスタグランジンE症候群、古典的バーター症候群、ホジキン病、管遺残症、炎症要素を伴う任意の他の疾患、パジェット病又は歯周病である請求項34に記載の使用。
【請求項36】
mPGES-1、LTC及び/又はFLAPの活性阻害が所望され及び/又は必要とされる疾患の治療方法であって、但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の治療的有効量を、そのような症状を患っているか、又はそのような症状に罹りやすい患者に投与することを含む方法。
【請求項37】
mPGES-1の活性阻害が所望され及び/又は必要とされる請求項36に記載の方法。
【請求項38】
(A)但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と;
(B)炎症の治療に有用な他の治療剤、
を含む組み合わせ品であって、成分(A)及び(B)の各々が薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合されて製剤化されている組み合わせ品。
【請求項39】
但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、炎症の治療に有用な他の治療剤、及び薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体を含む薬学的製剤を含む、請求項38に記載の組み合わせ品。
【請求項40】
(a)但し書きを除いての請求項1から29の何れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤と;
(b)炎症の治療に有用な他の治療剤を、薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と混合して含む薬学的製剤、
の成分を含むパーツのキットを含み、成分(a)及び(b)がそれぞれ他方と併用して投与するのに適した形態で提供される、請求項38に記載の組み合わせ品。
【請求項41】
(i)Xがハロを表す式Iの化合物に対して、XがHを表す式Iの化合物を、ハライドイオン源として知られている試薬又は試薬混合物と反応させ;
(ii)XがHを表す式Iの化合物に対して、次の式II

[上式中、R、R、R、R及びRは、請求項1で定義したものである]の化合物と、次の式III:

[上式中、Lは適切な離脱基を表し、Rは請求項1で定義したものである]
の化合物とを反応させ;
(iii)XがHを表す式Iの化合物に対して、次の式IV:

[上式中、LはL又はLを表し、ここでLは適切な離脱基を表し、インドールのベンゼノイド環の炭素原子の一又は複数に結合しており、ベンゼノイド環の残りの位置は、1〜3(L置換基の数に依存する)のR−R置換基で置換されており、R−Rは(適切ならば)その環に既に存在しているその置換基、すなわちR、R、R及びRの任意の一つを表し、Lは上で定義された通りであり、R、R、R、R、R及びRは請求項1で定義したものである]
の化合物と、次の式V

[上式中、R20はR、R、R又はR(適切であるならば)を表し、上述したように、LはL(LがLである場合)又はL(LがLである場合)を表す]
の化合物とを反応させる;
ことを含む、請求項1に記載の化合物の調製方法。

【公表番号】特表2008−502669(P2008−502669A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516043(P2007−516043)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002391
【国際公開番号】WO2005/123673
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(505347558)バイオリポックス エービー (26)
【Fターム(参考)】