説明

画像形成装置

【課題】原稿の置き忘れ自体を防止して、原稿の紛失事故を未然に防止できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】原稿ガラス4に載置した原稿を開口部14へ送り込む原稿送り込み手段と、開口部14、第1の搬送路15、第2の搬送路17、第3の搬送路21とを有し、開口部14から排紙トレイ部1へ連通するように形成し、原稿送り込み手段で送り込まれた原稿を開口部14から排紙トレイ部1へ搬送する原稿搬送手段とを備え、ユーザーが、自ずと、転写紙を手にすると同時に原稿も手にするように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部を備えた画像形成装置に関し、更に詳しくは、原稿の置き忘れ防止技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取部を備えた画像形成装置において、ユーザーが画像形成装置より出力された転写紙のみを持ち去り、原稿ガラス上や原稿用排紙トレイ上に原稿を置き忘れ、原稿の紛失を引き起こすことがある。
【0003】
そこで、原稿の紛失事故を未然に防止するために、原稿ガラス上の原稿を検出する原稿検出手段と、原稿を保管する保管手段と、原稿ガラス上の原稿を保管手段まで搬送する原稿搬送手段と、原稿の画像読取動作が終了した後に、原稿検出手段による原稿の検出結果が原稿置き忘れと見なす条件を満たした場合に、原稿搬送手段により、コンタクトガラス上の原稿を保管手段まで搬送する制御手段とを備えた画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した画像形成装置は、ユーザーに保管手段の開錠および開閉という煩わしい作業を強いるのはもとより、一人目のユーザーが原稿を放置し転写紙のみを持ち去った場合、二人目以降のユーザーが保管手段を使用できなくなる。仮に、保管手段を複数設けたとしても、その数には限りがあり、不特定多数のユーザーに対応する構成とは言い難い。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、原稿の置き忘れ自体を防止して、原稿の紛失事故を未然に防止できる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明にかかる画像形成装置は、下記の技術的手段を講じた。
【0007】
請求項1にかかる発明は、原稿を載置させる原稿ガラスの近傍に排紙トレイ部へ連通する開口部が設けられ、該開口部から前記排紙トレイ部へ前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記原稿ガラスに載置された原稿を前記開口部へ送り込む原稿送り込み手段と、を備えた画像形成装置を特徴とする。
【0008】
請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記原稿ガラスに載置された原稿が搬送可能な原稿か否かを検知する原稿検知手段と、該原稿検知手段が原稿搬送不可な原稿であると検知した場合に、前記原稿の搬送を不実施とする第1の制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3にかかる発明は、請求項1または2において、前記原稿送り込み手段は、前記開口部に開閉可能に設けられ、前記原稿を送り込むときのみに開状態となる開閉板を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3の何れか1項において、前記原稿搬送手段は、原稿の画像面を下向きにして前記排紙トレイ部に排出可能に構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4の何れか1項において、全ての原稿を前記排紙トレイ部へ排出した後に前記転写紙の排出を開始可能に制御する第2の制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5の何れか1項において、N枚目の原稿が排出された後、N枚目の原稿に対応した転写紙の排出を開始し、N枚目原稿に対応した転写紙が排出されてからN+1枚目の原稿の排出を開始する第3の制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6の何れか1項において、転写紙を仕切り紙と看做して、適宜、該仕切り紙を排出する第4の制御手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項8にかかる発明は、請求項7において、前記第4の制御手段は、前記仕切り紙と看做す前記転写紙を、前記原稿に基づいて形成された画像形成済みの転写紙と異なるサイズの転写紙となるように給紙制御可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項9にかかる発明は、請求項1乃至4の何れか1項において、前記排紙トレイ部に、転写紙が載置される転写紙用排紙トレイ面と、原稿が載置される原稿用排紙トレイ面とを隣接して設けてなり、前記原稿の排出と前記転写紙の排出を並行して行う第5の制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、原稿送り込み手段が、原稿ガラスに載置された原稿を排紙トレイ部へ連通する開口部へ送り込み、原稿搬送手段が、その送り込まれた原稿を開口部から排紙トレイ部へ搬送することで、ユーザーは、自ずと、転写紙を手にすると同時に原稿も手にするから、原稿の置き忘れ自体を防止して、原稿の紛失事故を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態1にかかる画像形成装置の概略構成図である。
【図2】実施の形態2にかかる画像形成装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態を説明する。
【0019】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、筐体の側面中途部に排紙トレイ部1を凹設させた、所謂、胴内排紙タイプのフルカラー出力可能な画像形成装置が例示されており、各実施の形態を説明する前に、先ず、各実施の形態において共通する画像形成にかかる構成部の概略を説明する。
【0020】
本実施の形態にかかる画像形成装置は、一側面の中途部が内方に向かって略コ字状に形成されて排紙トレイ部1が設けられると共に、内部に各構成部を支持させる装置機枠2と、装置機枠2の頂面部に開閉可能に設けられた開閉扉3と、装置機枠2の頂面部内に設けられた原稿ガラス4を備え、その原稿ガラス4に載置された原稿の画像を光学的に読み取る画像読取部5と、装置下部に設けられた複数の給紙トレイ6と、装置中間部に設けられ、画像読取部5で読み取られた画像データに基づいて感光体7にトナー像を形成させる複数の作像ユニット8と、感光体7に形成したトナー像を転写させて搬送させる中間転写ベルト9と、中間転写ベルト9で搬送されたトナー像を搬送中の転写紙に転写させる転写部10と、その転写部10に向かって所定のタイミングで転写紙を送り出すレジストローラ11と、転写部10の近傍に設けられ、トナー像を転写紙に定着させる定着装置12と、複数のガイド板や搬送ローラ、切り替え爪23、一対の排紙ローラ20等を備え、転写部10、定着装置12を介して、給紙トレイ6から排紙トレイ部1へ転写紙を搬送すると共に、定着装置12から出た転写紙を再度転写部10へ反転しながら搬送する転写紙搬送部13とを備える。
【0021】
このように構成された画像形成装置は、原稿ガラス4に載置した原稿の画像を画像読取部5が読み取って生成した画像データに基づいて、複数の作像ユニット8が夫々の感光体7上に各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を形成し、各色のトナー像が重畳するように中間転写ベルト9に転写し、その転写ベルトがトナー像を転写部10へ搬送する。
【0022】
一方、給紙トレイ6内の転写紙は、転写紙搬送部13により搬送を開始し、レジストローラ11が挟持して待機する。レジストローラ11は、トナー像が転写部10へ位置する直前に所定のタイミングで転写紙を転写部10へ送り出すことで、転写部10によって転写紙にトナー像が転写される。トナー像を担持した転写紙は、転写紙搬送部13により定着装置12へ移動し、定着装置12が、トナー像を担持した転写紙に熱と圧力を加えてトナー像を転写紙に定着する。排紙ローラ20は、定着装置12から排出してきたトナー像定着済みの転写紙を、排紙トレイ部1に向かって排出する。なお、片面印刷の転写紙は、画像形成面が下向きになって給紙トレイ6部に排出される。
【0023】
次に、本発明の要部を詳述する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる画像形成装置は、原稿搬送手段と、原稿送り込み手段と、原稿検知手段26と、制御手段とを備える。
【0024】
原稿搬送手段は、装置機枠2の頂面部内の原稿ガラス4の近傍に設けられた開口部14と、その開口部14を起点とし終点を水平方向とさせたU字状の第1の搬送路15と、その第1の搬送路15の中途部に回動可能に設けられた一対の第1の搬送ローラ16と、第1の搬送路15の終点を起点として装置機枠2の頂面部の下方で水平方向に所要長さに亘って延設された第2の搬送路17と、その第2の搬送路17の起点近傍に設けられ原稿を検知させる非接触型センサからなる原稿検知センサ18と、その原稿検知センサ18の近傍に回動可能に設けられた一対の第2の搬送ローラ19と、第1の搬送路15の終点を起点として一対の排紙ローラ20に向かってU字状に形成された第3の搬送路21と、その第3の搬送路21の中途部に回動可能に設けられた一対の第3の搬送ローラ22と、第1の搬送路15から搬送された原稿を第2の搬送路17へ、及び、第2の搬送路17から搬送された原稿を第3の搬送路21へ切り替えてガイドさせる切り替え爪23とを備える。
【0025】
また、上述した第1の搬送路15、第2の搬送路17、第3の搬送路21は、図示しないガイド板で形成され、第1の搬送ローラ16、第2の搬送ローラ19、第3の搬送ローラ22は、図示しない駆動モータと連係され、その駆動モータは後述する制御手段に電気的に接続されて、回転制御されるようになっている。
【0026】
このように構成された原稿搬送手段は、開口部14から排紙トレイ部1まで原稿搬送可能に連通されると共に、原稿ガラス4に載置されて画像面が下向きの原稿を、U字状の第1の搬送路15により、第2の搬送路17上でいったん上向きし、画像面が上向いた原稿を、U字状の第3の搬送路21により画像面を下向きにして排紙トレイ部1へ排出されるようになっている。
【0027】
原稿送り込み手段は、開閉扉3の底面にベルト面が露出するように開閉扉3内に回動可能に掛架されると共に後述する制御手段に電気的に接続され、原稿ガラス4上の原稿を移動させる原稿搬送ベルト24と、その原稿搬送ベルト24側が開閉するように開口部14に開閉可能に設けられた開閉板25とを備える。
【0028】
この開閉板25は、その裏面が、原稿搬送ベルト24で搬送されてきた原稿を開口部14へスムーズにガイドするように凹湾曲形状に形成されると共に、閉じた際に、異物混入を防止するために開口部14を完全に閉蓋するように形成されている。また、この開閉板25は、例えば、後述する制御手段に電気的に接続されたソレノイドなどの図示しない駆動装置により、所要の角度だけ回動制御されている。
【0029】
また、開閉板25と対向する開閉扉3の底面の一部が、開閉板25が所要の角度だけ回動する際に、干渉しないように凹状に形成されている。
【0030】
このように構成された原稿送り込み手段は、開閉板25を開いて開口部14を露出し、原稿搬送ベルト24の回動により原稿ガラス4上の原稿が開口部14に向かって移動し、入り込むことで、原稿を本体部内に送り込むようになっている。
【0031】
原稿検知手段26は、原稿読取部内に設けられ、原稿ガラス4に載置されている原稿の枚数(厚さ)を検知するための例えば超音波センサを備えて構成されており、原稿が、例えば冊子やステイプル束などの搬送できない種類か否かを検知するようになっている。
【0032】
制御手段は、原稿検知手段26が原稿搬送不可な原稿であると検知した場合に、装置保護のため原稿の搬送を不実施とする第1の制御手段と、全ての原稿を排紙トレイ部1へ排出した後に転写紙の排出を開始可能に制御する(全ての原稿の画像データを記録部に記録してから、転写紙に画像形成を開始する)第2の制御手段と、N枚目の原稿が排出された後、N枚目の原稿に対応した転写紙の排出を開始し、N枚目原稿に対応した転写紙が排出されてからN+1枚目の原稿の排出を開始する第3の制御手段(原稿と転写紙とを交互に排出、一枚の原稿に対し転写紙が複数枚の場合も含む)と、転写紙を仕切り紙と看做して、適宜、仕切り紙を排出する第4の制御手段を備えて構成されている。
【0033】
また、この制御手段は、原稿搬送手段と原稿送り込み手段との夫々の駆動部分と電気的に接続されており、原稿ガラス4上の原稿を排紙トレイ部1へ搬送して排出する制御も行っている。
【0034】
転写紙と原稿の排出モードについて、第2の制御手段による原稿排紙モード、第3の制御手段による原稿排紙モード、第4の制御手段による原稿排紙モード、の何れかを、ユーザーは、本体部に設けられた操作パネルを介して選択できるようになっている。これらの排出モードを選択しても、第1の制御手段により、原稿搬送不可な原稿であると検知した場合は、原稿の搬送は行われず、本体部に設けられた図示せぬ操作パネル上の液晶パネルにその旨が表示される。
【0035】
上述した排出モードのうち、第4の制御手段は、仕切り紙と看做す転写紙を、原稿に基づいて形成された画像形成済みの転写紙と異なるサイズの転写紙となるように給紙制御しており、例えば、第2の制御手段による原稿と転写紙との境に仕切り紙を差し込ませたり、第3の制御手段による原稿及び転写紙で構成される一組毎(異なる転写紙の排出間)に仕切り紙を差し込ませたりするようになっている。仕切り紙の差し込みのバリエーションは適宜選択可能なっている。なお、仕切り紙の差し込みのバリエーションは上述したものに限定されない。
【0036】
次に、以上のように構成された実施の形態1にかかる画像形成装置の一連の動作を説明する。なお、原稿検知手段26が原稿搬送可な原稿であると検知したものとする。原稿搬送不可な原稿の場合は、上述したように、装置保護のため原稿の搬送は行われず、本体部に設けられた操作パネル上の液晶パネルにその旨が表示される。
【0037】
先ず、原稿ガラス4上の原稿が原稿読取部で画像が読み取られると、開閉板25が開いて開口部14が露出し、原稿搬送ベルト24が回動して開口部14に向かって原稿が移動を開始し、開口部14に入り込む。原稿の先部が開口部14に入り込むと、第1の搬送ローラ16により原稿が引き込まれ、原稿は、第1の搬送路15を移動する。このとき、切り替え爪23は第3の搬送路21を塞ぐ方向に揺動しており、原稿は、切り替え爪23でガイドされながら第2の搬送路17へ移動していく。
【0038】
原稿検知センサ18は、原稿が移動してきたことを検知し、既知である原稿サイズと第2の搬送ローラ19の円周とに基づいて原稿の後部が第2の搬送ローラ19と係合するまで、第2の搬送ローラ19を回動させて原稿を第2の搬送路17へ送り込む。
【0039】
原稿の後部が第2の搬送ローラ19と係合すると、切り替え爪23は第1の搬送路15を塞ぐ方向に揺動し、第2の搬送ローラ19は逆転を開始する。原稿は、第2の搬送ローラ19によって、後部を先頭にして移動を開始し、切り替え爪23でガイドされながら第3の搬送路21へ移動していく。第3の搬送路21へ入り込んだ原稿は、第3の搬送ローラ22によって、排紙ローラ20に向かって移動し、その排紙ローラ20により排紙トレイ部1へ排出される。このとき、原稿は、画像面を下向きにした状態で、排紙トレイ部1へ排出される。
【0040】
原稿の排出が完了すると、上述した転写紙と原稿の排出モードに応じて、トナー像定着済みの転写紙が排紙トレイ部1に向かって排出され、場合によって、仕切り紙が差し込まれる。
【0041】
このように実施の形態1にかかる画像形成装置は、原稿送り込み手段が、原稿ガラス4に載置された原稿を排紙トレイ部1へ連通する開口部14へ送り込み、原稿搬送手段が、その送り込まれた原稿を開口部14から排紙トレイ部1へ搬送することで、ユーザーは、自ずと、転写紙を手にすると同時に原稿も手にするから、原稿の置き忘れ自体を防止して、原稿の紛失事故を未然に防止できる。
【0042】
しかも、原稿は、画像面が下向き状態で排紙トレイ部1へ排出されるから、機密性のある原稿や、他人に見られたくない原稿の場合でも、他人に盗み見られる心配もなく、また、転写紙と同じ下向きで排出されることから、ユーザーによる原稿と転写紙との仕分け作業をしやすくできる。
【0043】
また、転写紙と原稿の排出モードを設けたことで、画像形成装置の安全性、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0044】
(実施の形態2)
実施の形態1にかかる画像形成装置は、一対の排紙ローラ20で、原稿の排出と転写紙の排出とを行い、原稿と転写紙とを排紙トレイ部1へ排出するものを例示したが、実施の形態2にかかる画像形成装置は、夫々の排紙ローラを設け、その排紙ローラ間から仕切り板27を延設して、排紙トレイ部1に、転写紙が載置される転写紙用排紙トレイ面30と、原稿が載置される原稿用排紙トレイ面29とを隣接して設けた例である。実施の形態1と共通する構成は、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0045】
すなわち、実施の形態2にかかる画像形成装置は、図2に示すように、一側面の中途部が内方に向かって略コ字状に形成された排紙トレイ部1を、転写紙を排出させる一対の排紙ローラ20より上方で上段と下段とに間仕切りするように、略コ字状を形成する縦壁から外方に向かって延設された仕切り板27と、略コ字状を形成する縦壁の上段側に第3の搬送路21の終端を位置させ、その終端に原稿を排出させる一対の第2の排紙ローラ28と、原稿の排出と転写紙の排出を並行して行う第5の制御手段とを備える。
【0046】
このように構成された実施の形態2にかかる画像形成装置は、仕切り板27の上面を原稿が載置される原稿用排紙トレイ面29とし、略コ字状を形成する底壁を転写紙が載置される転写紙用排紙トレイ面30(実施の形態1のトレイ面と同じ)とし、第5の制御手段により、原稿の排出と転写紙の排出とを並行して行う。
【0047】
この実施の形態2によれば、ユーザーは、転写紙を手にする際、否応なしに原稿を視認することで、自ずと、原稿も手にするから、原稿の置き忘れ自体を防止して、原稿の紛失事故を未然に防止できる。
【0048】
しかも、原稿用排紙トレイ面29と、転写紙用排紙トレイ面30とを分けたことで、ユーザーによる原稿と転写紙との仕分け作業を不要にできる。
【0049】
以上、本実施の形態にかかる画像形成装置を説明したが、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0050】
例えば、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置を例示したが、インクジェット式の画像形成装置でも良く、画像形成方式は特に限定されない。
【符号の説明】
【0051】
1‥排紙トレイ部 2‥装置機枠 3‥開閉扉 4‥原稿ガラス 5‥画像読取部 6‥給紙トレイ 7‥感光体 8‥作像ユニット 9‥中間転写ベルト 10‥転写部 11‥レジストローラ 12‥定着装置 13‥転写紙搬送部 14‥開口部 15‥第1の搬送路 16‥第1の搬送ローラ 17‥第2の搬送路 18‥原稿検知センサ 19‥第2の搬送ローラ 20‥排紙ローラ 21‥第3の搬送路 22‥第3の搬送ローラ 23‥切り替え爪 24‥原稿搬送ベルト 25‥開閉板 26‥原稿検知手段 27‥仕切り板 28‥第2の排紙ローラ 29‥原稿用排紙トレイ面 30‥転写紙用排紙トレイ面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2006−262097号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を載置させる原稿ガラスの近傍に排紙トレイ部へ連通する開口部が設けられ、該開口部から前記排紙トレイ部へ前記原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿ガラスに載置された原稿を前記開口部へ送り込む原稿送り込み手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記原稿ガラスに載置された原稿が搬送可能な原稿か否かを検知する原稿検知手段と、
該原稿検知手段が原稿搬送不可な原稿であると検知した場合に、前記原稿の搬送を不実施とする第1の制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記原稿送り込み手段は、前記開口部に開閉可能に設けられ、前記原稿を送り込むときのみに開状態となる開閉板を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記原稿搬送手段は、原稿の画像面を下向きにして前記排紙トレイ部に排出可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
全ての原稿を前記排紙トレイ部へ排出した後に前記転写紙の排出を開始可能に制御する第2の制御手段を備えたことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
N枚目の原稿が排出された後、N枚目の原稿に対応した転写紙の排出を開始し、N枚目原稿に対応した転写紙が排出されてからN+1枚目の原稿の排出を開始する第3の制御手段を備えたことを特徴とする1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
転写紙を仕切り紙と看做して、適宜、該仕切り紙を排出する第4の制御手段を備えたことを特徴とする1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第4の制御手段は、前記仕切り紙と看做す前記転写紙を、前記原稿に基づいて形成された画像形成済みの転写紙と異なるサイズの転写紙となるように給紙制御可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記排紙トレイ部に、転写紙が載置される転写紙用排紙トレイ面と、原稿が載置される原稿用排紙トレイ面とを隣接して設けてなり、
前記原稿の排出と前記転写紙の排出を並行して行う第5の制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−17766(P2011−17766A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160685(P2009−160685)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】