説明

真空装置の異常検出方法及び真空装置及びプログラム

【課題】事前に真空装置の異常を検出し、歩留りを向上させる真空装置の異常検出方法及び真空装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】まず、ステージ上に基板を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、第1圧力計により基板吸着部の圧力を検知する(S110)。次いで、第1圧力計が検知した基板吸着部の圧力に基づき、基板吸着部の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は(S120のNO)、異常が発生しているとして装置を停止させると判断する。一方、第1規定範囲内である場合は(S120のYES)、基板を搬送可能であると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空装置の異常検出方法及び真空装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な真空装置において、圧力を精密に制御する方法や、装置の異常を検出する方法などが提案されている。
【0003】
特許文献1(特開2004−119448号公報)には、二つの石英リングとの間から処理室を真空排気するとき、排気側の排気抵抗の変動を検知し、電極の間隔を変えて排気抵抗を補正するプラズマエッチング装置が記載されている。これにより、常に処理室の圧力を一定に制御し均一にプラズマエッチングすることができるとされている。
【0004】
また、特許文献2(特開平02−9120号公報)には、被処理物を載置した試料台は冷却手段により冷却され、またこの試料台と被処理物との間には冷却ガス供給配管から冷却ガスが供給される真空処理装置が記載されている。これにより、流量制御手段が冷却ガス供給配管の冷却ガスを調節すると、被処理物の冷却温度を急速かつ高精度に制御することができるとされている。
【0005】
また、特許文献3(特開平08−199379号公報)には、エッチング処理中におけるプラズマ光に対応して、He波長の発光強度をモニタするHe光センサをチャンバに設置したプラズマエッチング装置が記載されている。これにより、He光センサによるHeガスの漏れ量が所定の設定値を超える状態において、チャンバに対する高周波電源の供給を停止することにより、ウエハに対する過度のエッチング処理を効果的に回避することができ、またエッチング不良を未然に防止することができるとされている。
【0006】
また、特許文献4(特開平05−267224号公報)には、真空室の圧力を監視するための圧力計と、真空室の圧力を圧力制御部に伝えて圧力調整器を動作させ圧力を制御するための圧力計とを設けたドライエッチング装置が記載されている。これにより、二つの圧力計が測定した圧力を比較することにより、いずれかの圧力計が劣化したことを検知できるとともに、半導体基板が異常にエッチングされる前に交換し得るとされている。
【0007】
また、特許文献5(特開2002−129337号公報)には、各原料ガスを各ガス源からチャンバ外へ、各原料ガスの種類に応じた所定の時間それぞれ供給し、所定の時間が経過した後に、各ガス源からの各原料ガスの供給をチャンバ内へ切り替える気相堆積方法が記載されている。これにより、基体へのガス供給を十分に安定にかつ再現性良く行うことができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−119448号公報
【特許文献2】特開平02−9120号公報
【特許文献3】特開平08−199379号公報
【特許文献4】特開平05−267224号公報
【特許文献5】特開2002−129337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
発明者らは、特に、基板を載置するステージの裏面に基板吸着部を有する真空装置において、基板温度を正確に制御するために、基板吸着部の圧力を精密に制御することが必要であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備える真空装置の異常検出方法であって、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、前記第1圧力計により前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力検知ステップと、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送可能であると判断する第1圧力判定ステップと、
を備える真空装置の異常検出方法、が提供される。
【0011】
本発明によれば、
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御し、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させ、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送する真空装置、が提供される。
【0012】
本発明によれば、
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備える真空装置の前記制御部として、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、前記第1圧力計により前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力検知機能と、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送可能であると判断する第1圧力判定機能と、
を実現させるプログラム、が提供される。
【0013】
本発明によれば、ステージ上に基板を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、第1圧力計により基板吸着部の圧力を検知する。次いで、第1圧力計が検知した基板吸着部の圧力に基づき、基板吸着部の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、第1規定範囲内である場合は、基板を搬送可能であると判断する。このようにして、真空装置の処理を行う前に、少なくとも、基板吸着部に接続した第1排気系及び第1圧力計の異常を検出する。第1排気系及び第1圧力計が正常であるならば、その後の所定の処理において、基板吸着部を精密に一定圧力に制御することができる。これにより、ステージ200上の基板温度を精密に制御することができる。したがって、第1排気系または第1圧力計に異常があるまま、基板に所定の処理を行うことが無く、歩留りを向上させることができる。以上のように、事前に真空装置の異常を検出し、歩留りを向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、事前に真空装置の異常を検出し、歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態に係る真空装置の構成を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態に係る真空装置の異常検出方法を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態に係る真空装置の圧力を示すタイミングチャートである。
【図4】第2の実施形態に係る真空装置の圧力を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る真空装置の構成を示す断面図である。この真空装置は、チャンバ100内に設けられ、基板10を載置するためのステージ200と、ステージ200裏面に設けられた基板吸着部220と、基板吸着部220に接続し、基板吸着部220の圧力を検知する第1圧力計320と、基板吸着部220に接続する第1排気系(配管402、配管404等)と、チャンバ100に接続し、チャンバ100の圧力を検知する第2圧力計340と、チャンバ100に接続する第2排気系(配管406、配管408等)と、第1排気系並びに第2排気系の制御、及び基板10を搬送する制御を行う制御部700と、を備えている。また、制御部700は、ステージ200上に基板10を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件に制御する。さらに、制御部700は、第1圧力計320が検知した基板吸着部220の圧力に基づき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させ、第1規定範囲内である場合は、基板10を搬送する。以下、詳細を説明する。
【0018】
図1のように、この真空装置は、チャンバ100内に、ステージ200と、基板吸着部220と、第1圧力計320と、第1排気系(配管402、配管404等)と、第2圧力計340と、第2排気系(配管406、配管408等)と、制御部700と、を備えている。
【0019】
また、真空装置は、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、またはドライエッチング装置である。
【0020】
チャンバ100内には、ステージ200が設けられている。なお、図1は、ステージ200上に基板10が載置された状態を示している。また、ステージ200の裏面には、基板10を吸着するための基板吸着部220が設けられている。具体的には、基板吸着部220は、基板10を吸着するための排気孔(不図示)である。さらに、ステージ200には、基板10の温度を一定に保つための基板ヒータ(不図示)が設けられている。
【0021】
また、チャンバ100内には、ステージ200と対向する側に、プロセスガス導入配管620を介して、シャワーヘッド640が設けられている。このシャワーヘッド640から、プロセスガスがチャンバ100内の基板10表面に向けて供給される。
【0022】
基板吸着部220は、第1排気系(配管402、配管404等)に接続している。ここで、「第1排気系」とは、基板吸着部220から、排気手段であるポンプ800までの排気系のことをいう。第1の実施形態では、第1排気系は、たとえば、基板吸着部220と接続した配管402と、バルブ440及びバルブ460を介してポンプ800まで接続している配管404と、バルブ440及びバルブ460と、を含む。なお、ポンプ800は、真空装置の処理内容に応じて、適宜選択される。具体的には、ポンプ800は、たとえば、ドライポンプである。
【0023】
また、第1圧力計320は、たとえば、バルブ440とバルブ460との間に接続している。これにより、第1圧力計320は、バルブ440を開放することにより、基板吸着部220の圧力を検知することができる。
【0024】
一方、チャンバ100は、第2排気系(配管406、配管408等)に接続している。ここで、「第2排気系」とは、チャンバ100からポンプ800までの排気系のことをいう。第1の実施形態では、第2排気系は、たとえば、チャンバ100と接続した配管406と、スロットルバルブ500を介してポンプ800まで接続している配管408と、スロットルバルブ500と、を含む。
【0025】
また、第2圧力計340は、たとえば、第2排気系におけるチャンバ100と接続した配管に接続している。これにより、第2圧力計340は、チャンバ100の圧力を検知することができる。
【0026】
ここで、第1排気系と第2排気系は、ポンプ800の直前において、共通の一つの配管405に接続している。
【0027】
また、第1排気系と第2排気系は、バルブ420を備えたバイパスライン409を介して、互いに接続している。なお、第1排気系は、バルブ440とバルブ460との間において、バイパスライン409と接続している。また、第2排気系は、チャンバ100とスロットルバルブ500との間において、バイパスライン409と接続している。
【0028】
基板吸着部220は、基板10裏面の圧力を制御するため、ガスを導入できるようにガス導入系を備えている。これにより、プロセス中の基板10裏面の圧力を一定に保つことにより、基板10の温度を一定に保つことができる。具体的には、ガス導入系として、裏面圧力制御用ガス導入配管660は、バルブ480を介して、上述したバイパスライン409のうち、バルブ420よりも第1排気系側に接続している。これにより、バルブ440及びバルブ480を開けることで、基板吸着部220にガスを供給することができる。なお、基板10の裏面圧力制御用のガスは、単一の不活性ガスである。具体的には、基板10の裏面圧力制御用のガスは、たとえば、Arである。
【0029】
また、上記したチャンバ100とは別のチャンバにおいて、基板10を搬送するためのアーム(不図示)を備えたロボット室(不図示)と、基板10をセットするためのロードロック室(不図示)が設けられている。これらのチャンバは、それぞれ、ゲートバルブ(不図示)を介して、互いに接続している。これにより、ゲートバルブが開いている際には、同一の所定の圧力下(たとえば真空状態)において、基板10を搬送することができるようになっている。
【0030】
さらに、真空装置には、制御部700が設けられている。制御部700は、第1排気系並びに第2排気系の制御、及び基板10を搬送する制御を行う。ここで、第1排気系並びに第2排気系の制御とは、それぞれの排気系におけるバルブの開閉制御のことである。また、基板10を搬送する制御とは、チャンバ100間を接続するゲートバルブの開閉制御、及び基板10を搬送するためのアームの制御のことである。また、この制御部700は、ステージ200の基板ヒータの温度制御、プロセスガスの流量制御、基板10の裏面圧力制御用ガスの流量制御、及び装置停止に係る制御なども行う。なお、制御部700は、それぞれの制御内容に応じて、別の制御部に分かれていても良い。また、制御部700は、上記したそれぞれの制御対象と、信号の送信または受信ができるように、配線により接続している(不図示)。さらに、制御部700は、異常を検出した際に異常を知らせるための表示部(不図示)を備えていても良い。
【0031】
以上のような装置構成において、制御部700は、ステージ200上に基板10を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件に制御する。さらに、制御部700は、第1圧力計320が検知した基板吸着部220の圧力に基づき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させ、第1規定範囲内である場合は、基板10を搬送する。この真空装置の異常検出方法については、詳細を後述する。
【0032】
ここで、制御部700は、コンピュータ(不図示)をこのような手段として機能させるプログラムを、コンピュータにインストールすることにより実現することができる。
【0033】
また、制御部700は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0034】
次に、図2、図3を用いて、第1の実施形態に係る真空装置の異常検出方法を説明する。図2は、第1の実施形態に係る真空装置の異常検出方法を示すフローチャートである。また、図3は、第1の実施形態に係る真空装置の圧力を示すタイミングチャートである。上記した構成を備える真空装置の異常検出方法であって、下記のようなステップを備える。まず、ステージ200上に基板10を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、第1圧力計320により基板吸着部220の圧力を検知する(S110)。次いで、第1圧力計320が検知した基板吸着部220の圧力に基づき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は(S120のNO)、異常が発生しているとして装置を停止させると判断する。一方、第1規定範囲内である場合は(S120のYES)、基板10を搬送可能であると判断する。以下、詳細を説明する。
【0035】
まず、図3のt1のように、ポンプ800を起動して、第1排気系のバルブ460と、第2排気系のスロットルバルブ500を開放し、チャンバ100を高真空に排気する。
【0036】
次いで、図3のt2のように、第1排気系のバルブ440も開放して、第2排気系のスロットルバルブ500の開閉度を調節する。
【0037】
このとき、基板吸着部220側の第1排気系と、チャンバ100側の第2排気系との両方で排気を行っている。双方の圧力損失の差によって、第1圧力計320と第2圧力計340は異なった値を示す。
【0038】
ここで、チャンバ100の圧力を、たとえば、10Torrになるように制御する。このとき、第1排気系の状態が正常である場合、第1圧力計320は、たとえば、5Torrを示す。この第1排気系の条件(第1の実施形態では第2排気系の条件も含む)を再現すれば、真空装置の状態が正常であるならば、第1圧力計320は必ず同じ値を示す。
【0039】
この真空装置の状態が正常である場合に第1圧力計320が示す値を「第1圧力」として、予め、制御部700に記憶させておく。また、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき第1排気系等の条件も、予め、制御部700に記憶させておく。第1の実施形態において、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件とは、第1排気系のバルブ440及びバルブ460を開放し、第2排気系のスロットルバルブ500の開閉度を調整して、チャンバの圧力を10Torrになるように制御した状態のことである。
【0040】
このように、ステージ200上に基板10を載置する前に、少なくとも、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件に制御する。第1の実施形態では、チャンバ100の圧力を基板吸着部220の圧力よりも所定の圧力(5Torr)だけ高くなる条件に、第1排気系及び第2排気系を制御する。
【0041】
次いで、図3のt2からt3にかけて、上記した条件に第1排気系を制御するとともに、第1圧力計320により、基板吸着部220の実際の圧力を検知する(S110)。この基板吸着部220の圧力を検知するステップを、「第1圧力検知ステップ」とする。
【0042】
次いで、第1圧力計320が検知した基板吸着部220の圧力に基づき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲内であるか否かを判断する(S120)。このステップS120を、「第1圧力判定ステップ」とする。また、「第1圧力を含むように定められた第1規定範囲」とは、次のステップに進んでも良いとする、基板吸着部220の圧力の許容範囲のことである。具体的には、第1圧力±3Torrの範囲内である。この場合では、たとえば、2Torr以上8Torr以下である。
【0043】
基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲内であるならば、少なくとも、第1排気系及び第1圧力計320に異常がないと判断することができる。すなわち、少なくとも、基板吸着部220を正常に機能させることができることを意味し、次のステップでステージ200に基板10を載置可能と判断することができる。さらに、第1排気系及び第1圧力計320が正常であるならば、その後の所定の処理において、基板吸着部220を精密に一定圧力に制御することができる。これにより、ステージ200上の基板温度を精密に制御することができる。
【0044】
このとき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は(S120のNO)、異常が発生しているとして装置を停止させる(S140)。ここでの「異常」とは、基板吸着部220の圧力が第1規定範囲以上である場合は、第1圧力計320の故障、実測値に対する第1圧力計320の計測値のズレ、基板吸着部220の外部リーク、または、第1排気系のリークなどが考えられる。また、基板吸着部220の圧力が第1規定範囲以下である場合は、バルブ440の動作異常、または、第1排気系の閉塞などが考えられる。
【0045】
このように、いずれの異常の場合も、装置を停止させることにより、第1排気系または第1圧力計320に異常があるまま、基板10に所定の処理を行うことが無く、歩留りを向上させることができる。
【0046】
一方、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲内である場合は(S120のYES)、以下の工程により、ステージ200上に基板10を搬送する(S130)
【0047】
図3のt3のように、スロットルバルブ500を全開にして、チャンバ100を高真空に排気する。次いで、図3のt4のように、第1排気系のバルブ440及びバルブ460を閉める。これにより、基板吸着部220側からの排気は停止する。
【0048】
次いで、図3のtwにおいて、ロボット室のアームにより、ロードロック室からチャンバ100に基板10を搬送し、ステージ200上に基板10を載置する(以上、S130)。その後、図3のt5まで、しばらく高真空に排気する。
【0049】
次いで、図3のt5のように、第1排気系のバルブ440とバイパスライン409のバルブ420を開放し、スロットルバルブ500の開閉度を調節する。
【0050】
ここで、チャンバ100の圧力を、たとえば、30Torrになるように制御する。なお、バイパスライン409のバルブ420を開放していることにより、基板吸着部220の圧力も、チャンバ100の圧力と等しくなる。この第2排気系の条件を再現すれば、真空装置の状態が正常であるならば、第2圧力計340は必ず同じ値を示す。
【0051】
この真空装置の状態が正常である場合に第2圧力計340が示す値を「第2圧力」として、予め、制御部700に記憶させておく。また、チャンバ100の圧力が第2圧力となるべき第2排気系等の条件も、予め、制御部700に記憶させておく。第1の実施形態において、チャンバ100の圧力が第2圧力となるべき条件とは、第1排気系のバルブ440とバイパスライン409のバルブ420を開放し、スロットルバルブ500の開閉度を調整し、チャンバ100を30Torrになるように制御した状態のことである。
【0052】
このように、ステージ200に基板10が載置された状態で、少なくとも、第2排気系を、予め定められた条件であり、チャンバ100の圧力が第2圧力となるべき条件に制御する。
【0053】
次いで、図3のt5からt6にかけて、上記した条件に第2排気系を制御するとともに、第2圧力計340によりチャンバ100の圧力を検知する(S150)。このステップS150を、「第2圧力検知ステップ」とする。
【0054】
次いで、第2圧力計340が検知したチャンバ100の圧力に基づき、チャンバ100の圧力が第2圧力を含むように定められた第2規定範囲内であるか否かを判断する(S160)。このステップS160を、「第2圧力判定ステップ」とする。また、「第2圧力を含むように定められた第2規定範囲」とは、次のステップに進んでも良いとする、チャンバ100の圧力の許容範囲のことである。具体的には、第2圧力±5Torrの範囲内である。この場合では、たとえば、25Torr以上35Torr以下である。
【0055】
チャンバ100の圧力が第2圧力を含むように定められた第2規定範囲内であるならば、第2排気系及びバイパスライン409に異常がないと判断することができる。第2排気系及びバイパスライン409が正常であるならば、その後の所定の処理において、チャンバ100を精密に一定圧力に制御することができる。これにより、所定の処理を安定的に行うことができる。
【0056】
このとき、チャンバ100の圧力が第2圧力を含むように定められた第2規定範囲から外れている場合は(S160のNO)、異常が発生しているとして装置を停止させる(S180)。
【0057】
ここでの「異常」とは、チャンバ100の圧力が第2規定範囲以上である場合は、第2圧力計340の故障、実測値に対する第2圧力計340の計測値のズレ、チャンバ100のリーク、第2排気系のリーク、または、バイパスライン409のリークなどが考えられる。また、チャンバ100の圧力が第2規定範囲以下である場合は、バルブ420の動作異常、第2圧力計340とチャンバ100間の閉塞、または、バイパスライン409の閉塞などが考えられる。
【0058】
このように、いずれの異常の場合も、装置を停止させることにより、第2排気系、バイパスライン409、または、第2圧力計340に異常があるまま、基板10に所定の処理を行うことが無く、歩留りを向上させることができる。また、第1圧力判定ステップと第2圧力判定ステップとの二つの条件を行うことにより、異常原因となった排気系を、詳細に特定することができる。
【0059】
一方、チャンバ100の圧力が第2圧力を含むように定められた第2規定範囲内である場合は(S160のYES)、以下のように、所定の処理をする(S170)。
【0060】
ここで、S170の所定の処理とは、真空装置がCVD装置であるならば、基板10への成膜処理のことである。また、真空装置がドライエッチング装置であるならば、基板10へのドライエッチング処理のことである。
【0061】
たとえば、CVD装置である場合、以下のような工程により、所定の処理としてCVD成膜を行う。
【0062】
図3のt6のように、バイパスライン409のバルブ420を閉じ、第1排気系のバルブ440を開放する。これにより、基板吸着部220を排気し、ステージ200上の基板10を吸着する。
【0063】
次いで、図3のt7のように、さらに、裏面圧力制御用ガス導入配管660のバルブ480を開放し、基板吸着部220に裏面圧力制御用ガスを導入する。裏面圧力制御用ガスとして、たとえば、Arを導入する。また、基板吸着部220の圧力を、たとえば、10Torrに制御する。このように、基板10の裏面圧力を一定圧力に制御することにより、所定の処理において、ステージ200上の基板温度を精密に制御することができる。
【0064】
以上のように、真空装置の異常検出方法が適用される。この後、プロセスガス導入配管620からプロセスガスを導入し、基板10に対してCVD成膜を行う。
【0065】
次に、第1の実施形態における効果について説明する。第1の実施形態によれば、ステージ200上に前記基板を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、第1圧力計により基板吸着部の圧力を検知する。第1圧力計が検知した基板吸着部の圧力に基づき、基板吸着部の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、第1規定範囲内である場合は、基板を搬送可能であると判断する。このようにして、真空装置の所定の処理を行う前に、少なくとも、基板吸着部220に接続した第1排気系及び第1圧力計320の異常を検出する。
【0066】
基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲外であるならば、第1排気系または第1圧力計320等に異常が発生しているとして装置を停止させると判断することができる。いずれの異常の場合も、装置を停止させることにより、第1排気系または第1圧力計320に異常があるまま、基板10に所定の処理を行うことが無く、歩留りを向上させることができる。
【0067】
一方、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲内であるならば、少なくとも、第1排気系及び第1圧力計320に異常がないと判断することができる。第1排気系及び第1圧力計320が正常であるならば、その後の所定の処理において、基板吸着部220を精密に一定圧力に制御することができる。これにより、ステージ200上の基板温度を精密に制御することができる。
【0068】
したがって、第1の実施形態によれば、所定の処理を行う前に、事前に真空装置の異常を検出し、歩留りを向上させることができる。
【0069】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る真空装置の圧力を示すタイミングチャートである。第2の実施形態は、第1圧力検知ステップ(S110)の詳細を除いて、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態によれば、第1圧力検知ステップ(S110)において、基板吸着部220の圧力とチャンバ100の圧力が等しくなる条件に、第1排気系及び第2排気系を制御して、基板吸着部220の圧力を検知する。以下、詳細を説明する。なお、第2の実施形態におけるフローチャートは、図2と同じである。
【0070】
まず、図4のi1のように、ポンプ800を起動して、第1排気系のバルブ460と、第2排気系のスロットルバルブ500を開放し、チャンバ100を高真空に排気する。
【0071】
次いで、図4のi2のように、第1排気系のバルブ460を閉じ、バルブ440を開放して、第2排気系のスロットルバルブ500の開閉度を調節する。
【0072】
このとき、基板吸着部220側の第1排気系はバルブ460までが接続されており、チャンバ100側の第2排気系で排気を行っている。すなわち、第2排気系からチャンバ100を排気し、チャンバ100側から基板吸着部220を排気する。
【0073】
ここで、チャンバ100の圧力を、たとえば、10Torrになるように制御する。このとき、第1排気系の状態が正常である場合、基板吸着部220の圧力とチャンバ100の圧力が等しくなる。このため、第1圧力計320は、チャンバ100の圧力と同じく、10Torrを示す。この第1排気系の条件(第2の実施形態では第2排気系の条件も含む)を再現すれば、第1排気系の状態が正常であるならば、第1圧力計320は必ず同じ値を示す。
【0074】
この第1排気系の状態が正常である場合に第1圧力計320が示す値を「第1圧力」として、予め、制御部700に記憶させておく。また、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき第1排気系の条件も、予め、制御部700に記憶させておく。第2の実施形態において、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件とは、第1排気系のバルブ440を開放し、バルブ460を閉じ、第2排気系のスロットルバルブ500の開閉度を調整して、チャンバの圧力を10Torrになるように制御した状態のことである。
【0075】
このように、ステージ200上に基板10を載置する前に、第1排気系を、予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件に制御する。第2の実施形態では、基板吸着部220の圧力とチャンバ100の圧力が等しくなる条件に、第1排気系及び第2排気系を制御する。
【0076】
次いで、図4のi2からi3にかけて、上記した条件に第1排気系を制御するとともに、第1圧力計320により、基板吸着部220の実際の圧力を検知する(S110)。
【0077】
次いで、第1圧力計320が検知した基板吸着部220の圧力に基づき、基板吸着部220の圧力が第1圧力を含むように定められた第1規定範囲内であるか否かを判断する(S120)。このステップS120を、「第1圧力判定ステップ」とする。ここでの「第1圧力を含むように定められた第1規定範囲」は、具体的には、たとえば、7Torr以上13Torr以下である。
【0078】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、詳細に異常の原因を特定するには、第2圧力判定ステップ(S160)を行うことが必要である。
【0079】
以上、二つの実施形態においては、ポンプ800が1つである場合を説明したが、第1排気系と第2排気系とそれぞれが別々の排気手段に接続していてもよい。この場合、「予め定められた条件であり、基板吸着部220の圧力が第1圧力となるべき条件」にするには、第1排気系を制御するだけでよい。同様に、「チャンバ100の圧力が第2圧力となるべき条件」についても、第2排気系を制御するだけでよい。
【0080】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0081】
10 基板
100 チャンバ
200 ステージ
220 基板吸着部
320 第1圧力計
340 第2圧力計
402 配管
404 配管
405 配管
406 配管
408 配管
409 バイパスライン
420 バルブ
440 バルブ
460 バルブ
480 バルブ
500 スロットルバルブ
620 プロセスガス導入配管
640 シャワーヘッド
660 裏面圧力制御用ガス導入配管
700 制御部
800 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備える真空装置の異常検出方法であって、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、前記第1圧力計により前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力検知ステップと、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送可能であると判断する第1圧力判定ステップと、
を備える真空装置の異常検出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の真空装置の異常検出方法において、
前記第1圧力判定ステップにおいて、前記基板を搬送可能であると判断された後、前記基板を搬送する基板搬送ステップと、
前記ステージに前記基板が載置された状態で、前記第2排気系を、予め定められた条件であり、前記チャンバの圧力が第2圧力となるべき条件に制御するとともに、前記第2圧力計により前記チャンバの圧力を検知する第2圧力検知ステップと、
前記第2圧力計が検知した前記チャンバの圧力に基づき、前記チャンバの圧力が前記第2圧力を含むように定められた第2規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、前記第2規定範囲内である場合は、所定の処理をすることが可能であると判断する第2圧力判定ステップと、
を備える真空装置の異常検出方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の真空装置の異常検出方法において、
前記第1圧力検知ステップにおいて、前記チャンバの圧力を前記基板吸着部の圧力よりも所定の圧力だけ高くなる条件に、前記第1排気系及び前記第2排気系を制御して、前記基板吸着部の圧力を検知する真空装置の異常検出方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の真空装置の異常検出方法において、
前記第1圧力検知ステップにおいて、前記基板吸着部の圧力と前記チャンバの圧力が等しくなる条件に、前記第1排気系及び前記第2排気系を制御して、前記基板吸着部の圧力を検知する真空装置の異常検出方法。
【請求項5】
請求項4に記載の真空装置の異常検出方法において、
前記第2排気系から前記チャンバを排気し、前記チャンバ側から前記基板吸着部を排気する真空装置の異常検出方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空装置の異常検出方法において、
前記真空装置は、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置またはドライエッチング装置である真空装置の異常検出方法。
【請求項7】
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御し、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させ、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送する真空装置。
【請求項8】
請求項7に記載の真空装置において、
前記基板吸着部に接続するガス導入系を備える真空装置。
【請求項9】
チャンバ内に設けられ、基板を載置するためのステージと、
前記ステージ裏面に設けられた基板吸着部と、
前記基板吸着部に接続し、前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力計と、
前記基板吸着部に接続する第1排気系と、
前記チャンバに接続し、前記チャンバの圧力を検知する第2圧力計と、
前記チャンバに接続する第2排気系と、
前記第1排気系並びに前記第2排気系の制御、及び前記基板を搬送する制御を行う制御部と、
を備える真空装置の前記制御部として、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記ステージ上に前記基板を載置する前に、前記第1排気系を、予め定められた条件であり、前記基板吸着部の圧力が第1圧力となるべき条件に制御するとともに、前記第1圧力計により前記基板吸着部の圧力を検知する第1圧力検知機能と、
前記第1圧力計が検知した前記基板吸着部の圧力に基づき、前記基板吸着部の圧力が前記第1圧力を含むように定められた第1規定範囲から外れている場合は、異常が発生しているとして装置を停止させると判断し、前記第1規定範囲内である場合は、前記基板を搬送可能であると判断する第1圧力判定機能と、
を実現させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−184461(P2012−184461A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46819(P2011−46819)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】