説明

磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー

第1基板上に複数の環状電極が直列連結されるコイル部が形成され、第1基板と一定距離で平行に対向する第2基板上に環状電極と一対一対応する磁歪物質薄膜が形成され、コイル部と磁歪物質薄膜とがインダクターを構成し、外部の圧力によって磁歪物質薄膜の透磁率変化を誘導させてコイル部のインダクタンスを変化させるインダクターアレイ部と、インダクターアレイ部とLC共振回路とを構成し、インダクターアレイ部で放電される磁気的エネルギーを電圧形態に変換させて保存するキャパシタと、を備える磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーである。これにより、本発明は、既存の圧抵抗型または静電容量型センサーに比べてさらに敏感であるので、解像度が優秀であり、半導体工程と互換可能なMEMS工程技術を利用して製作されるので、小型化及び大量一括工程が可能であるので、生産コストが減らせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサーに係り、さらに詳細には、磁歪物質をコアとして外部で作用する圧力によって透磁率が大きく変化する磁歪効果を利用する可変インダクタンス型の圧力センサーを、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を利用して形成した圧力センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体圧力センサーは、最近に実用化された圧力センサーであって、圧力を加える場合の特性曲線と加圧した状態から圧力を減少する場合の特性曲線とが相異なる現象、すなわち、ヒステリシス現象が無く、かつ直線性に優れ、小型・軽量であるので、振動にも非常に強いことが特徴である。また、半導体圧力センサーは、機械式より高感度・高信頼性であり、量産性に優れる。
【0003】
MEMS工程技術を利用したマイクロ圧力センサーとしては、圧抵抗効果を利用した圧抵抗型センサー、加圧による薄膜の挙動によるキャパシタンスの変化を測定する静電容量型センサー、及びビームの共振周波数の変化を測定する振動型センサーが代表的である。
【0004】
圧抵抗型圧力センサーは、シリコンウェーハのダイアフラム上にブリッジ形態に構成された拡散抵抗を利用して抵抗成分の変化量を感知した後に、この抵抗成分の変化量を信号検出部を通じて検出する方式で圧力が測定されるセンサーである。このような圧抵抗型圧力センサーは、最も普遍的に使われるセンサーであるが、温度によるピエゾ物質の敏感度のため、センサー製作時にホイートストンブリッジ形態の方法を取るなど、付加的な回路構成を必要とし、遠隔測定に容易でない。
【0005】
静電容量型圧力センサーは、相互対向している電極板の間隔が外部からの応力によって変化して電極間の静電容量が変化すれば、この変化を電気信号に変換させて応力を検出するセンサーである。このような静電容量型圧力センサーは、温度による敏感度が低く、MEMS技術で製作可能であり、低い圧力変化にも作動するので、精密計測が要求される所で多く使われているが、センサーの感度を表すFOM(Figure Of Merit)が小さくて、作動領域(Span領域)が狭帯域であり、圧抵抗型センサーより、製造工程が容易ではない。
【0006】
また、圧抵抗型や静電容量型圧力センサーを高周波(UHF帯域以上)帯域で使用する場合に、周波数が高まるにつれて、半導体(Si系列)の抵抗成分及び高周波寄生成分の影響が大きくなるので、特別の構造または特別の高周波帯域で使用しうる物質/構造を考案せねばならず、現在使用のために発売された高周波用圧力センサーは、ほとんどない現実である。
【0007】
インダクタンスの変化を利用して圧力を測定する方法は、去る10余年間進められてきたが、センサー自体に対する結果よりは、RFタグと関連した応用として発展しており、一般的に、コイルの形態は、マイクロセンサーに適用するのに過度に大きいか、たとえMEMS構造で製作しうるとしても、非常に難しい工程を行わねばならないので、実用性が低かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記問題を解決するための本発明の目的は、高周波適用に適しており、MEMS工程と互換可能でありつつ、FOM(センサーの感度)が高くて、精密な計測の可能なインダクター型圧力センサーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーは、第1基板上に複数の環状電極が直列連結されるコイル部が形成され、前記第1基板と一定距離で平行に対向する第2基板上に前記環状電極と一対一対応する磁歪物質薄膜が形成されて前記コイル部と前記磁歪物質薄膜とがインダクターを構成し、外部の圧力によって前記磁歪物質薄膜の透磁率変化を誘導させて前記コイル部のインダクタンスを変化させるインダクターアレイ部と、前記インダクターアレイ部とLC共振回路とを構成して前記インダクターアレイ部で放電される磁気的エネルギーを電圧形態に変換させて保存するキャパシタ部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーは、既存の圧抵抗型または静電容量型センサーに比べてさらに敏感であるので、解像度が優秀であり、半導体工程と互換可能なMEMS工程技術を利用して製作されるので、小型化及び大量一括工程が可能であるので、生産コストを減らせる。また、本発明の圧力センサーは、電源が必要なく、無電源状態で圧力を計測できる無電源/無線センサーを作りうるので、人体挿入型あるいはリアルタイム状態診断システムとして活用する可能性が大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施例をさらに詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明による磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーの構成を示す平面図である。
【0013】
本発明の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーは、LC共振回路を構成するインダクターアレイ部100とキャパシタ部200とを備える。
【0014】
インダクターアレイ部100は、外部から加えられる圧力によって磁歪物質薄膜の変形を誘導して、磁歪物質薄膜の透磁率を可変させることによってセンサーのインダクタンスを変化させる。このようなインダクターアレイ部100は、ガラス基板上に直列連結されるように形成される複数のコイル様環状電極110及びガラス基板と一定間隔で平行に対向する誘電体薄膜上に、コイル様環状電極110と一対一対応するように環状電極110の中心部に形成される複数の磁歪物質薄膜120がそれぞれ一つずつ対をなす複数の単位セル130を備える。すなわち、インダクターアレイ部100は、磁歪物質をコアとするソレノイドをMEMS工程技術を利用して具現するために、同じ基板上に複数の環状電極を形成した後、これらを電気的に直列連結させてインダクターのコイル部を形成する。そして、各環状電極110の中央部に対応するように磁歪物質薄膜120を形成することによって、図2のように磁歪物質をコアとする複数のソレノイドが直列連結されたインダクターネットワークと等価の回路を構成する。このとき、磁歪物質としては、非晶質及び単結晶合金が使われる。
【0015】
キャパシタ部200は、インダクターアレイ部100で放電される磁気的エネルギーを電圧形態に変換させて保存し、インダクターアレイ部100で直列連結された環状電極110のうち、両端の環状電極と連結されて、インダクターアレイ部100と共にLCタンク(TANK)回路(LC共振回路)を形成する。
【0016】
外部の圧力によってインダクターアレイ部100のコイル部(1次側コイル)で発生したエネルギー変化は、相互インダクタンス作用によって外部計測装置(図示せず)のインダクター(2次側コイル)に伝えられ、外部計測装置(図示せず)で2次コイルを通じて計測されたインダクタンスの変化を計算することによって、インダクターアレイ部100に加えられた圧力に対する無電源/無線の遠隔測定が可能になる。
【0017】
図3は、図1のセンサーをA−A’方向に切断した断面図であって、インダクターアレイ部100の構成をさらに詳細に示す。
【0018】
インダクターアレイ部100は、ハウジング400の内部に下部基板140と上部基板150とが一定間隔をおいて平行に形成され、上部基板150に対向する下部基板140の上面上には、環状電極110が形成される。このとき、環状電極110は、金(Au)または銅(Cu)からなり、電気メッキまたはその他の厚膜金属形成過程を通じて形成される。そして、下部基板140としては、パイレックス(登録商標)または石英ガラスが使われる。
【0019】
下部基板140の下面上には、外部の振動を吸収し、センサーをハウジング400に接着させるための支持基板170が形成される。このような、支持基板170は、ソフトポリマーで形成される。
【0020】
下部基板140の上面に対向する上部基板150の下面には、各環状電極110と一対一対応するように磁歪物質薄膜120が形成されて単位セル130を形成する。このような磁歪物質薄膜120は、インダクターアレイ部100の各単位セル130に対するインダクターコアであって、非晶質の磁歪物質または単結晶合金形態の磁歪物質が金属膜蒸着技法によって上部基板150の下面に薄膜形態に形成される。
【0021】
そして、上部基板150の上面には、外部から加えられる圧力を磁歪物質薄膜120に容易に伝達させるために、磁歪物質薄膜120と一対一対応するように圧力導入溝180が形成される。このような上部基板150としては、誘電体薄膜が使われる。
【0022】
また、外部から加えられる圧力によって誘電体薄膜が変形される時に、下部基板140の環状電極110と上部基板150の磁歪物質薄膜120とを接触させないために、下部基板140と上部基板150とは、スペーサ160によって一定間隔離隔されるように維持される。このようなスペーサ160によって形成された空間は、基準圧力チャンバの役割も行う。このようなスペーサ160は、シリコンのような物質で形成される。
【0023】
そして、外部の圧力が印加されるセンサーの上面は、外部物質との直接接触を遮断するためのシリコンゴムからなるダイアフラム300が形成され、センサーの上面を除外した他の表面を保護し、センサーとダイアフラム300とを固定させるためのハウジング400が下部基板140及び上部基板150の側面を覆い包むように形成される。
【0024】
図4ないし図11は、図3のインダクターアレイ部100の製造工程を示す断面図であって、一つの単位セルについての製造工程を表す。
【0025】
まず、シリコンウェーハにSiOまたはSiNxのようなシリコンエッチマスクをエッチマスクとしての役割を行えるほど十分な厚さに成長または蒸着させた後、図4のように圧力導入溝180を形成しようとする領域が厚さtほどのダイヤグラムで形成されるように湿式エッチングを行うことによって上部基板150を形成する。
【0026】
次いで、圧力導入溝180に対応する上部基板150の下面(図5では、上面)に磁歪物質を真空蒸着した後に、蒸着された磁歪物質薄膜をエッチングして図5のように上部基板150上に磁歪物質薄膜120を形成する。
【0027】
次いで、磁歪物質薄膜120が形成された上部基板150と別途に、図6のように、パイレックス(登録商標)または石英ガラス140にメタルシード層142を蒸着した後、メタルシード層142上に厚膜フォトレジスト(PR)144をコイル状にパターニングする。そして、パターニングされた形態によって金(Au)または銅(Cu)を電気メッキして環状電極110を形成した後、図7のように厚膜PR 144を除去する。
【0028】
次いで、メタルシード層142で環状電極110とガラス基板140との間の部分を除外した残りの部分に対して、図8のようにエッチング処理を行う。このとき、環状電極110とメタルシード層142との間には、メタルシードエッチング溶液に対して選択度をERcoil:ERseed=1:10以上にする。ここで、ERは、エッチング率を表す。
【0029】
次いで、図9のようにシリコンで形成したスペーサ160を陽極接合を通じてガラス基板140上に形成する。
【0030】
次いで、図10のように磁歪物質薄膜120が環状電極110の中心部に対応するように、スペーサ160の他の面に図5の上部基板150を接合させる。このとき、接合方法としては、溶解接合、共融接合、有機接合などを使用しうる。
【0031】
次いで、射出成形を通じて形成されたハウジング400の内部底面をエポキシ170で塗布した後に、センサーをハウジング400に載置させる。次いで、図11のように、素子の上面をシリコンゴムのような保護膜で塗布する。
【0032】
前述した構成を有する本発明による可変インダクター型のMEMS圧力センサーの動作を簡略に説明すれば、次の通りである。
【0033】
AC条件下で、磁歪物質の印加応力に対する透磁率の微分方程式は、数式1及び2のように表せる。
【数1】

【数2】

ここで、λ:磁歪定数
K:異方性定数
M:磁気モーメント
σ:印加された応力
μAC:AC状態での透磁率
【0034】
数式1及び2を通じて、磁歪物質に応力が印加されれば、透磁率が変化されることが分かり、この変化は、インダクタンスの変化を誘導する。したがって、インダクタンスの変化を測定することによって、磁歪物質に印加される圧力を演算しうる。
【0035】
すなわち、図12のように、磁歪物質をコアとするソレノイドのインダクタンスは、数式3と同じであり、ソレノイドコアの面(A)方向に圧縮応力が作用すれば、磁歪物質に対する透磁率と応力との関係を表す数式1を数式3に代入することによって、その変化を計算しうる。
【数3】

ここで、L:インダクタンス
μ:自由空間での透磁率
μ:ソレノイドコアの相対透磁率
N:ソレノイド導線の巻数
A:ソレノイドの断面積
l:ソレノイドの長さ
【数4】

【0036】
このような原理によって、ダイアフラム300に圧力が加えられれば、ダイアフラム300が反りつつ、その圧力が圧力導入溝180を通じて誘電体薄膜150に伝えられて誘電体薄膜150が変形される。
【0037】
図13は、図1のインダクターアレイ部100で一つの単位セルに圧力が印加される形態を示す図面であって、圧力によって誘電体薄膜150が変形され、この変形によって発生した応力によって誘電体薄膜150上に蒸着された磁歪物質薄膜120に応力が印加される。これにより、磁歪物質薄膜120は、変形を起こし、この変形によって磁歪物質薄膜120の相対透磁率が変わる。
【0038】
そして、ソレノイドコアである磁歪物質薄膜120の相対透磁率が変われば、数式4のようにインダクターアレイ部100のインダクタンスが変化する。
【0039】
インダクターアレイ部100を1次側インダクターとし、外部計測装置(図示せず)のインダクターを2次側インダクターとする時に、インダクターアレイ部100のインダクタンス変化による1次側インダクターのエネルギー変化は、相互インダクタンス作用によって2次側インダクターに伝えられる。
【0040】
図14は、相互インダクタンスを利用した無線遠隔測定の原理を示す回路図であって、図13のような単位セルに対して図14のような回路の原理を適用しても、一般的に使われる数式は、何れも同一に使用しうる。
【0041】
すなわち、共振周波数ωで1次側入力インピーダンスは、数式5の通りであり、ここで、1次側インダクターと2次側インダクターとの間の相互インダクタンスMは、数式6の通りである。
【数5】

:1次側の抵抗(寄生的)
:1次側のインダクタンス
:2次側の抵抗(寄生的)
:2次側のインダクタンス
:2次側のキャパシタンス(センサー)
M:相互インダクタンス
K:カップリング係数
ω:共振周波数
【数6】

ここで、kは、二インダクター間のカップリング係数であり、数式7のように表現される。
【数7】

ここで、z:二つのインダクター間の距離
:2次側インダクター(コイル)の半径
:1次側インダクター(コイル)の半径
【0042】
外部計測装置では、数式5のように入力インピーダンスを計算してエネルギー変化量を計算することによって、センサーに加えられた圧力を無線で計測しうる。
【0043】
数式5ないし数式7を参照すれば、最大エネルギーが1次側インダクター100から2次側インダクターに伝えられて初めて数式5の2次側インピーダンスに大きい変化を見せるが、このような最大エネルギーが伝えられる条件は、共振周波数fが発生する場合である。
【0044】
そして、各単位セルで圧力導入溝180は、数式8のように表せ、その時の品質係数Qtankは、数式9の通りである。
【数8】

【数9】

【0045】
したがって、圧力導入溝180を大きくして品質係数を向上させれば、高周波または無線センサーの適用に有利になる。
【0046】
さらに、表1は、圧力導入部のサイズに対するパラメータの関係を表すものであって、表1のように、センサーの透磁率μが大きく、数個のインダクターが直列に連結されており、全体的なインダクタンスLが大きくなる構造でインダクターアレイ部100を構成すれば、従来のMEMS LC共振型の圧力センサーに比べて非常に優秀な性能を奏すると予測される。
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明による磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーは、従来のピエゾ(圧電)抵抗型または静電容量型センサーに比べ高感度であるため、優れた解像度を有する。それに加え、この可変インダクター型のMEMS圧力センサーは、半導体工程と互換可能なMEMS加工技術を利用して製造されるため、小型化及び高密度実装を可能とし、生産コストを低減することができる。更に、この圧力センサーは、電源を使用しない無電力状態で圧力を計測できる無電源/無線センサーとすることができるので、植え込み型あるいはリアルタイム診断システムとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサーの構成を示す平面図である。
【図2】図1の等価回路図である。
【図3】図1のセンサーをA−A’方向に切断した断面図である。
【図4】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図5】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図6】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図7】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図8】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図9】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図10】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図11】図3のインダクターアレイ部の製造工程を示す断面図である。
【図12】磁歪物質をコアとする一般的なソレノイドモデルである。
【図13】図1のインダクターアレイ部で一つの単位セルに圧力が印加される形態を示す図面である。
【図14】相互インダクタンスを利用した無線遠隔測定の原理を示す回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板上に複数の環状電極が直列連結されてコイル部が形成され、前記第1基板と一定距離で平行に対向する第2基板上に前記環状電極と一対一対応する磁歪物質薄膜が形成されて、前記コイル部と前記磁歪物質薄膜とがインダクターを構成し、外部の圧力によって前記磁歪物質薄膜の透磁率変化を誘導させて、前記インダクターのインダクタンスを変化させるインダクターアレイ部と、
前記インダクターアレイ部とLC共振回路を構成して、前記インダクターアレイ部で放電される磁気的エネルギーを電圧形態に変換させて保存するキャパシタ部と、を備える磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項2】
前記磁歪物質薄膜は、
非晶質物質または単結晶合金であることを特徴とする請求項1に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項3】
前記インダクターアレイ部は、
第1表面上に前記環状電極が直列連結されるように形成される前記第1基板と、
前記第1表面に対向する第2表面上には、前記環状電極と一対一対応するように前記磁歪物質薄膜が蒸着され、前記第2表面の背面である第3表面上には、外部圧力を前記磁歪物質薄膜に伝達させる圧力導入溝が形成される前記第2基板と、
前記環状電極と前記磁歪物質薄膜とが直接接触しないように、前記第1基板と前記第2基板とを一定間隔で維持させるスペーサと、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項4】
前記第1基板は、
パイレックス(登録商標)または石英ガラスであることを特徴とする請求項3に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項5】
前記第2基板は、
誘電体薄膜であることを特徴とする請求項3に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項6】
外部の圧力が印加される前記センサーの上面を保護するダイアフラムと、
前記センサーの上面を除いて、前記センサーの外郭を覆い包むように形成されて、前記センサーと前記ダイアフラムを固定させるハウジングとをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。
【請求項7】
前記インダクターアレイ部のインダクタンスの変化を無線で伝達される2次側コイル部を備え、前記2次側コイルを通じて伝達された前記インダクターアレイ部のインダクタンス変化を計測して、前記インダクターアレイ部に加えられた圧力を測定する計測装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の磁歪効果を利用した可変インダクター型のMEMS圧力センサー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2008−523385(P2008−523385A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545355(P2007−545355)
【出願日】平成17年5月3日(2005.5.3)
【国際出願番号】PCT/KR2005/001281
【国際公開番号】WO2006/062275
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(507182209)エムディーティー カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】