説明

移送装置

【課題】移送装置を提供する。
【解決手段】垂直軸線を形成するプロファイルと、プロファイルに隣接して設けられて被移送物を支持し、プロファイルの垂直軸線に沿ってプロファイルに対して相対的にアップ/ダウン移動するカーアセンブリーと、プロファイルとカーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられてカーアセンブリーのアップ/ダウン移動時、プロファイルに対するカーアセンブリーの移動経路を非接触式で案内する非接触式アップ/ダウン案内ユニットと、を含むことを特徴とする移送装置。本発明によれば、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御し、かつ被移送物の移送過程中にパーティクルの発生を防止できるということはもとより、従来よりさらにノイズを減らせて、耐久性を向上させうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移送装置に係り、より詳細には、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御し、かつ被移送物の移送過程中にパーティクルの発生を防止できるということはもとより、従来よりさらにノイズを減らせて、耐久性を向上させることができる移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移送装置とは、被移送物を移送する装置である。ここで、被移送物とは、LCD(Liquid Crystal Display)、 PDP(Plasma DisplayPanel)及びOLED(Organic Light Emitting Diodes)などを含む基板、半導体用ウェーハ、基板やウェーハを収容して支持するトレーやカセットになり得る。それ以外に、一般的なボックスを含めた各種の多様な物流品にもなりうる。しかし、説明の便宜上、以下では、被移送物をLCD基板を収容したカセットについてのみ限定して説明する。
【0003】
最近、半導体産業のうち、電子ディスプレイ産業の急な発展に伴って平面ディスプレイ(Flat Panel Display、FPD)が登場し始めた。平面ディスプレイは、TVやコンピュータモニターなどにディスプレイ(Display)として主に使われた陰極線管(CRT、Cathode Ray Tube)より薄くて軽い映像表示装置である。このような平面ディスプレイには、LCD、PDP及びOLEDなどの基板があるが、そのうち、LCDは現在、電子時計を含めて、電子計算機、TV、ノート型パソコンなど電子製品から自動車、航空機の速度表示板及び運行システムなどに至るまで幅広く使われている。
【0004】
LCDの製造工程上、各工程に順次または個別的にLCD基板が移送される必要があり、LCD基板を収容したカセットがベルトコンベヤーなどの水平移送装置または昇降エレベーターなどの垂直移送装置を用いて各工程に移送される。
【0005】
垂直移送装置は、一般的に支持フレームと、カセットが積載されるアップ/ダウンフレームと、アップ/ダウンフレームをアップ/ダウンさせる駆動部とを備える。アップ/ダウンフレームのアップ/ダウン方式は、ギアやベルトなどがアップ/ダウンフレームと駆動部とを機械的に連結して駆動部の動力でアップ/ダウンフレームの昇降が行われる。機械的な連結は、主にギアまたはベルトなどの接触式方式を用いて昇降駆動されて動作する方式が適用された。
【0006】
ところが、このような従来の接触式方式の垂直移送装置は、支持フレームに対してアップ/ダウンフレームの一領域が接触案内されながら、アップ/ダウン駆動されるために、アップ/ダウンフレームの移送速度、言い換えれば、被移送物の移送速度を高めるのに限界があるが、それにもかかわらず、アップ/ダウンフレームの移送速度を高める場合には、アップ/ダウンフレームの速度を安定的に維持及び制御するのが容易ではないという問題点がある。
【0007】
また、従来の接触式方式の垂直移送装置は、接触式という構造的な限界によってアップ/ダウンフレームと支持フレームとの間の接触領域でパーティクルが発生する恐れが高く、工程に要求されるクリーンルーム設備で使われるのに不適であり、多くのノイズを誘発させるということはもとより、接触領域で摩耗が容易に発生して耐久性が著しく落ちる問題点がある。このような問題を解決するために、支持フレームとアップ/ダウンフレームとの間の接触領域を非接触方式で構成する移送装置が導入される必要がある。
【0008】
一方、このような非接触方式のアップ/ダウンフレームは、支持フレーム上に直接接触または結合されないために、アップ/ダウンフレームを固定するのが容易ではない。また、アップ/ダウンフレーム上に被移送物の引き込み及び取り出し時にさまざまな外部要人によるアップ/ダウンフレームが搖れるか、反る現象が発生する恐れがある。被移送物を引き込みまたは取り出す過程でアップ/ダウンフレームが搖れるか、不安定な状態を引き起こせば、被移送物の破損など作業生産性が阻害されることがあり、任意墜落などによって作業者の安全にも問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御し、かつ被移送物の移送過程中にパーティクルの発生を防止できるということはもとより、従来よりさらにノイズを減らせて、耐久性を向上させることができる移送装置を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、カーアセンブリーをより安定的に固定させ、作業生産性を向上させ、かつ作業者の安全事故予防にも助けになり得る移送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的は、本発明によって、垂直軸線を形成するプロファイル(profile)と、前記プロファイルに隣接して設けられて被移送物を支持し、前記プロファイルの垂直軸線に沿って前記プロファイルに対して相対的にアップ/ダウン(up/down)移動するカーアセンブリー(car assembly)と、前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられて、前記カーアセンブリーのアップ/ダウン移動時、前記プロファイルに対する前記カーアセンブリーの移動経路を非接触式で案内する非接触式アップ/ダウン案内ユニット(maglev up/down guide unit)と、を含むことを特徴とする移送装置によって達成される。
【0012】
前記目的は、本発明によって、垂直軸線を形成するプロファイルと、前記プロファイルまたは前記カーアセンブリーに設けられて被移送物を支持し、前記プロファイルの垂直軸線に沿って前記プロファイルに対して相対的にアップ/ダウン移動するカーアセンブリーと、前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられて、前記プロファイルに対して前記カーアセンブリーを選択的にロッキング/アンロッキング(locking/unlocking)させるロッキング/アンロッキングユニットと、を含むことを特徴とする移送装置によっても達成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御し、かつ被移送物の移送過程中にパーティクルの発生を防止できるということはもとより、従来よりさらにノイズを減らせて、耐久性を向上させうる。
【0014】
また、カーアセンブリーをより安定的に固定させ、作業生産性を向上させ、かつ作業者の安全事故予防にも助けになり得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による移送装置の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の部分拡大平面図である。
【図4】図1の移送装置に備えられたカーアセンブリーの側面図である。
【図5】図3のA領域でロッキング/アンロッキングユニットを除去した状態の拡大図である。
【図6】図3のA領域でロッキング/アンロッキングユニットを強調した状態の拡大図である。
【図7A】ロッカーのアンロッキング及びロッキング動作を示したロッキング/アンロッキングユニットの側面図である。
【図7B】ロッカーのアンロッキング及びロッキング動作を示したロッキング/アンロッキングユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に付された同じ参照符号は、同じ部材を表わす。
【0018】
図面の説明に先立って、以下で説明される被移送物とは、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)及びOLED(Organic Light Emitting Diodes)などを含む基板、半導体用ウェーハ、基板やウェーハを収容して支持するトレーやカセットになり得るだけではなく、一般的なボックスを含めた各種の多様な物流品になり得る。しかし、説明の便宜上、以下の実施形態では、被移送物をカセットと言って説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態による移送装置の正面図であり、図2は、図1の側面図であり、図3は、図1の部分拡大平面図であり、図4は、図1の移送装置に備えられたカーアセンブリーの側面図であり、図5は、図3のA領域でロッキング/アンロッキングユニットを除去した状態の拡大図であり、図6は、図3のA領域でロッキング/アンロッキングユニットを強調した状態の拡大図であり、図7A及び図7Bは、ロッカーのアンロッキング及びロッキング動作を示したロッキング/アンロッキングユニットの側面図である。
【0020】
これら図面に示されたように、本実施形態による移送装置は、装置の外観を形成するフレーム100と、フレーム100に部分的に結合され、垂直軸線を形成するプロファイル110と、プロファイル110に隣接して設けられて被移送物であるカセット(図示せず)を支持し、プロファイル110の垂直軸線に沿ってプロファイル110に対して相対的にアップ/ダウン移動するカーアセンブリー200と、プロファイル110とカーアセンブリー200とに設けられてカーアセンブリー200のアップ/ダウン移動時、プロファイル110に対するカーアセンブリー200の移動経路を非接触式で案内する非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230とを含む。
【0021】
図1及び図2に示されたように、フレーム100は、本実施形態の移送装置に対する外観を形成する部分であって、プロファイル110、120を含めてフレーム100の下端の移送駆動部250及び空気流入/排出部400を支持する。
【0022】
フレーム100は、図1に示されたように、ボックス構造の形態で製作することができる。本実施形態の場合、フレーム100は、金属フレームを横及び縦に相互組み立てて製作され、大部分の側壁は開放されている。カセットを多層間に移送する必要がある場合には、個別的に複数のフレームを製作し、これを積層させてフレーム100を製作することもできる。
【0023】
フレーム100の中心を基点に両側面が対称になるので、以下の説明は、一側の構造についてのみ説明する。
【0024】
フレーム100の両側面部には、一対のプロファイル110が垂直方向に設けられている。プロファイル110は、図3及び図5を参照すれば、相互対称になる2つの傾斜面を有するほぼ三角状の横断面構造を有するが、プロファイル110の2つの傾斜面には、それぞれ非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230が対応して配される。プロファイル110は、非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230と相互作用して非接触された状態でカーアセンブリー200の移動経路を形成するが、これについては非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230についての説明で詳しく後述する。
【0025】
プロファイル110、120は、圧出成形方式を通じて製作することができる。プロファイル110、120は、長手方向に沿って内部が空き空間が形成される中空タイプに設けられる。この内部空間を通じてプロファイル110の2つの傾斜面上にスチールブロック111、113がボルト結合される。ところが、もし示されたものとは異なって、プロファイル110の2つの傾斜面を厚く製作しながら、その材質をステンレススチール(stainless steel)で製作する場合であれば、敢えてスチールブロック111、113を設けなくても良い。
【0026】
プロファイル110の一側の先端部、すなわち、三角状の頂点付近の形状は、図4で示されたように、突出した形状に製作される。これは、ロッキング/アンロッキングユニット260のロッカー261と対応する部分であるので、ロッキング/アンロッキングユニット260のついての説明で詳しく説明する。
【0027】
カーアセンブリー200は、図3及び図4に示されたように、その全体がフレーム100の内部に設けられて、フレーム100内でアップ/ダウン可能に設けられる。被移送物であるカセットは、このようなカーアセンブリー200の上面に置かれてカーアセンブリー200とともにアップ/ダウンされながら、所望の位置に移送される。
【0028】
図4に示されたように、カーアセンブリー200は、支持フレーム201と、支持フレーム201上に設けられてプロファイル110の2つの傾斜面を追従し、移動経路を形成させる非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230、240、250の一構成と、プロファイル110に対するカーアセンブリー200のロッキング及びアンロッキングのためのロッキング/アンロッキングユニット260、270とを含む。
【0029】
支持フレーム201は、垂直支持フレーム202と水平支持フレーム203とを含むが、垂直支持フレーム202は四角形状で、ほぼ‘□’字状に形成される。垂直支持フレーム202の側面部の上部領域には、一対の非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230が備えられ、側面部の下部領域に一対の非接触式アップ/ダウン案内ユニット240、250が備えられる。
【0030】
水平支持フレーム203は、垂直支持フレーム202の内部貫通空間上に配されて水平支持フレーム203と結合されるが、四角形状の内部貫通空間上に水平支持フレーム203の中央領域が載置されて結合させる。
【0031】
また、水平支持フレーム203と垂直支持フレーム202との間には、補強支持フレーム204が結合される。これは、垂直支持フレーム202と水平支持フレーム203との間の結合を補強するためである。また、外郭フレーム207が長方形に形成されてカーアセンブリー200の外郭を形成する。外郭フレーム207の上部領域には、空気流入/排出部400が設けられる。
【0032】
このように、水平支持フレーム203と垂直支持フレーム202とに補強支持フレーム204と外郭フレーム207とを形成することによって、垂直支持フレーム202と水平支持フレーム203との間の締結力が確保され、水平支持フレーム203上に積載されるカセットの荷重をより安定的に支持することができる。
【0033】
水平支持フレーム203上には、カセットの積載と取り出しを容易にするための一対の移送ローラー208と駆動モータ205とが設けられる。すなわち、カーアセンブリー200が図1のAに位置されて外部からカセットが移送されて来るか、それともカーアセンブリー200が図1のCに位置されてカセットを外部に移送させるために移送ローラー208と駆動モータ205とが設けられ、駆動モータ205による移送ローラー208の回転に基づいて、カセットは位置移動することができる。
【0034】
移送ローラー208は、実質的にカセットと接触する部分である。基板が積載されたカセットは、外部から加えられる衝撃に非常に脆弱な特性を有する。したがって、カセットが移送ローラー208によって接触されて移送される過程でカセットに加えられる衝撃が緩衝されるように、移送ローラー208の材質は、ウレタンやシリコン、あるいはゴムで製作することができる。
【0035】
このような移送ローラー208は、水平支持フレーム203上の両側に一列に配されており、これに隣接して配される一対の回転軸206とそれぞれ連結される。そして、各回転軸206には、回転軸206に隣接して配される駆動モータ205が連結されており、回転軸206に連結された移送ローラー208は駆動されることができる。両側に設けられる駆動モータ205は、同期制御されることができる。
【0036】
本実施形態では、駆動モータ205と回転軸206との間に傘歯車(図示せず)で連結され、回転軸206と各移送ローラー208も傘歯車(図示せず)で連結されて駆動モータ205が作動することによって、各移送ローラー208が回動する。
【0037】
本発明の権利範囲がこれに制限されるものではないので、一つの回転軸に結合される移送ローラー208の個数と駆動モータと移送ローラー208との間の駆動方式などは適切に選択変更されることができる。また、水平支持フレームに設けられた回転軸の個数も適切に選択変更されることができる。
【0038】
これとは違って、移送ローラー208ごとに個別駆動モータ(図示せず)を利用することもできる。この場合、移送ローラー208の回転軸に垂直する一対の回転軸は省略され、複数の個別駆動モータ(図示せず)の動作を制御する制御部(図示せず)をさらに含みうる。制御部(図示せず)によって個別駆動モータ(図示せず)の動作が個別的に制御されるようにすれば、カセットの移送と関連した動作上の効率、構造及び動力上の効率を高めることができる。
【0039】
非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230は、図5に示されたように、プロファイル110とカーアセンブリー200とに設けられてカーアセンブリー200がアップ/ダウン移動する時、プロファイル110に対するカーアセンブリー200のアップ/ダウン移動、すなわち、相対移動を非接触式で案内する役割を果たす。このように、本実施形態の場合、カーアセンブリー200が非接触式で案内されながら、アップ/ダウン移動することができるために、カセットに対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御することができる。また、カセットの移送過程中にパーティクルの発生を防止できるということはもとより、従来よりさらにノイズを減らせて、耐久性を向上させうる。
【0040】
図4及び図5に示されたように、非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230、240、250は、垂直支持フレーム202の上部領域及び下部領域にそれぞれ同一個数と同一位置に設けられてプロファイル110に対してカーアセンブリー200を安定的に案内させる。以下の説明では、説明の便宜上、垂直支持フレーム202の上部領域に設けられる非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230についてのみ説明する。
【0041】
非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230は、プロファイル110の2つの傾斜面上に設けられる一対のスチールブロック111、113と、カーアセンブリー200に設けられて一対のスチールブロック111、113とそれぞれ対をなしながら、磁気的に相互作用する一対のマグネットアセンブリー221、231とを含む。
【0042】
一対の、マグネットアセンブリー221、231のそれぞれは、ユニット本体222、232と、ユニット本体222、232の端部に設けられてスチールブロック111、113との間に浮上力を発生させるマグネット223、233と、ユニット本体222、232に設けられてマグネット223、233と、スチールブロック111、113との間のギャップをセンシングするギャップセンサー224、234とを備える。
【0043】
スチールブロック111、113は、プロファイル110の三角状の2つの傾斜面に沿って形成される。スチールブロック111、113は、スチールブロック111、113に隣接して配されるマグネットアセンブリー221、231と相互作用してマグネットで発生した磁場を通じてカーアセンブリー200を磁気浮上させる役割を果たす。
【0044】
マグネットアセンブリー221、231は、ユニット本体222、232と、ユニット本体222、232の端部に設けられるマグネット223、233と、ユニット本体222、232の一側に設けられるギャップセンサー224、234とを含む。
【0045】
ユニット本体222、232は、垂直支持フレーム202の上部及び下部領域上にプロファイル110の2つの傾斜面形状に対応して配される。このために、各ユニット本体222、232は、所定の角度を形成しながら、フレーム100上のプロファイル110の形状に対応して設けられる。
【0046】
マグネット223、233は、ユニット本体222、232の先端部に設けられてスチールブロック111、113と直接的に相互作用して磁場を形成する。マグネット223、233は、電気的に連結されており、電流増減によって磁場の変化を誘導することができ、これにより、浮上力を調節させうる。本実施形態では、プロファイル110の各傾斜面上にマグネット223、233を2つずつ上下に隣接配置して磁場形成を容易にする。
【0047】
カーアセンブリー200に設けられる非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230とスチールブロック111、113は、所定のギャップを形成しながら、浮き上がる。非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230がカーアセンブリー200の両端に設けられるために、浮上力が互いに相殺されながらx軸方向とy軸方向との拘束が引っ掛かる。
【0048】
このように、非接触アップ/ダウン案内ユニット220、230がプロファイル110の傾斜面を非接触して追従し、これにより、カーアセンブリー200がフレーム100に対して非接触し、アップ/ダウンさせうる。
【0049】
ギャップセンサー224、234は、非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230とプロファイル110との間のギャップを測定する。このような誤差信号を考慮してマグネット223、233に向ける電流量を調節する制御部(図示せず)をさらに含みうる。ギャップセンサー224、234によって測定された誤差信号はフィードバックされ、制御部(図示せず)は実際ギャップと基準ギャップとの誤差を補正する。このような誤差補正は、電流の増減を通じて行われる。結局、エラーを補正した結果、基準ギャップを維持した状態でカーアセンブリー200の平衡を維持させうる。
【0050】
このような非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230は、1つのプロファイル110当たり上部及び下部にそれぞれ2つずつ設けられることによって、カーアセンブリー200のプロファイル110に対する追従性がより安定的に具現されるようになる。
【0051】
本発明では、非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230に設けられたマグネット223、233、243、253がプロファイル110上に設けられたスチールブロック111、113との相互作用として磁気浮上された状態がなされると説明したが、非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230の磁気浮上方式は、吸引式、永久磁石反発式、常電導吸引制御方式、誘導反発式などのような多様な浮上方式が使われる。
【0052】
一方、従来の移送装置(図示せず)に適用された接触式方式のカーアセンブリーに比べて、本実施形態のようなカーアセンブリー200は、フレーム100に非接触式方式で連結されるために、カーアセンブリー200とフレーム100との間の締結力が相対的に弱い可能性がある。これにより、カーアセンブリー200上にカセットの積載及び取り出し過程でカーアセンブリー200が搖れが発生することがある。カセットを積載または取り出す過程でカーアセンブリー200が搖れるか、不安定な状態を維持すれば、作業生産性が阻害されるだけではなく、カセットの破損を引き起こす可能性もあり、カーアセンブリー200の墜落などで作業者の安全に深刻な危害となる。
【0053】
これを防止するために、本実施形態の移送装置には、ロッキング/アンロッキングユニット260、270が備えられる。ロッキング/アンロッキングユニット260、270は、図4に示されたように、カーアセンブリー200の両側部に非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230、240、250の間に設けられてカーアセンブリー200のアップ/ダウンが停止される時、カーアセンブリー200の位置を固定させて外部要人による外乱に対応してカーアセンブリー200が安定的に維持されるようにする。
【0054】
ロッキング/アンロッキングユニット260、270は、相互隣接して配される一対のアップ/ダウン案内ユニット220、230の間と他の一対のアップ/ダウン案内ユニット240、250との間にそれぞれ一つずつ設けられる。これにより、垂直支持フレーム202の一側部分には、上部及び下部にそれぞれ一つずつのロッキング/アンロッキングユニット260、270が設けられるが、これらロッキング/アンロッキングユニット260、270は、同一構造及び機能を遂行するので、垂直支持フレーム202の一側の上部領域に設けられるロッキング/アンロッキングユニット260についてのみ説明する。
【0055】
図6に示されたように、ロッキング/アンロッキングユニット260は、カーアセンブリー200の一側の端部に設けられる一対の非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230の隣接して設けられる。ロッキング/アンロッキングユニット260は、カーアセンブリー200に設けられてプロファイル110に向けて接近及び離隔するロッカー261と、ロッカー261と連結されてロッカー261を駆動させるロッカー駆動部263とを含む。
【0056】
ロッカー261は、プロファイル110の一側の先端部と実質的に接触する部分であって、本実施形態でのロッカー261は、自由回転型ローラーで設けられる。ロッカー261の側面は鼓状を有するが、プロファイル110の側面に形成されるチャング型突出部115と結合されるように、ロッカー261の側面にはチャング型溝部263が形成される。これは、プロファイル110の先端部とロッカー261の側面との間の接触面積を増加させて摩擦力を増大させる役割を果たす。これにより、ロッキング動作が安定的に維持されることができる。また、プロファイル110の先端部と直接接触するロッカー261の形状が自由回転型ローラー261で設けられることによって、接触支持過程及び接触が解除される過程で発生しうる衝撃が最小化される長所がある。
【0057】
ロッカー駆動部263は、図7A及び図7Bに示されたように、ロッカー261とプロファイル110とが接触支持されるロッキング動作と接触支持が解除されるアンロッキング動作とを行える。特に、予期せぬ外乱によってロッキング動作が解除されないように、ロッキング駆動部263の構造は信頼性があるように製作される必要がある。
【0058】
ロッカー駆動部263は、プロファイル110に対して接近及び離隔する方向(以下、X方向と称する)へのロッカー261の位置を変更させる。ロッカー駆動部263は、ロッカー261を支持し、ロッカー261がカーアセンブリー200に対して接近及び離隔可能に一側のピボット軸268を中心に回動可能なロッカーハウジング264及びロッカーハウジング264の周辺に配されてロッカーハウジング264に向けて接近及び離隔しながら、ロッカーハウジング264を回動させるアクチュエータ265を含む。
【0059】
ロッカーハウジング264は、相互対称になる一対の側壁部分と側壁部分との間に設けられて側壁部分を相互連結する支持部分に形成される。ロッカーハウジング264の側壁部分の一領域には、ロッカー261が自由回転することができる回動軸が形成される。そして、ロッカーハウジング264の上部の一領域には、ピボット軸268が形成されており、ロッカーハウジング264がカーアセンブリー200に連結され、ロッカーハウジング264はピボット軸268を中心にカーアセンブリー200に対して相対回動させうる。すなわち、プロファイル110に対してX方向にロッカー261の位置を変更させる。そして、ロッカーハウジング264の他端部には、フランジ部264bが上方に突設され、フランジ部264bとカーアセンブリー200との間には、復元バネ269が挿設される。復元バネ269の一端は、カーアセンブリー200に結合され、他端は、フランジ部264bの側面に結合されてロッカーハウジング264がピボット軸268を中心に逆時計回り方向に回動した場合に、時計回り方向の復元力が加えられるようにする。
【0060】
ロッカーハウジング264の下部領域には、接触摺動ブロック264aが備えられる。接触摺動ブロック264aは、伝達ブロック267の端部と直接接触して摺動するが、接触摺動ブロック264aには、伝達ブロック267の上部と対応する形状の傾斜面を有するように形成される。これにより、伝達ブロック267が上方に移動することによって、接触摺動ブロック264aと伝達ブロック267の傾斜面とが相互摺動する。それでは、伝達ブロック267がロッカーハウジング264とカーアセンブリー200との間に挿入される結果、ロッカーハウジング264が逆時計回り方向に回動される。これは、実質的にプロファイル110に対して接近及び離隔する方向(以下、X方向と称する)にロッカー261のX軸位置を変更させるようになる。ロッカーのx軸方向への変位が増加すれば、結局にはプロファイル110の先端部と結合されてロッキングがなされる。
【0061】
このような構造のロッキング/アンロッキングユニットは、ロッカー261がプロファイル110の先端部に結合されてロッキングされた状態で、ロッキング力が相対的に弱い場合、X方向の力によってロッカー261のロッキングがプロファイル110の先端部から解除される可能性を遮断させうる。言い換えれば、カーアセンブリー200上に外乱が加えられる場合、外乱が加えられる場合に作用する外乱の作用方向に対してアクチュエータ265の作動方向を垂直に配置することによって、ロッカー261に加えられる力を適切に分散させることができる。これにより、ロッカー261の解除動作を防止することができる。
【0062】
本実施形態でのアクチュエータ265は、シリンダー265で設けられ、シリンダー265の駆動方式は油圧式または空圧式であり得る。アクチュエータ265は、シリンダー本体とシリンダー本体に対して長さ延長及び収縮可能に結合されるシリンダーロッド266とを備える。
【0063】
伝達ブロック267は、シリンダーロッド266の端部と結合されてシリンダーロッド266の線形運動をロッカーハウジング264の回動に伝達する。このような伝達ブロック267は‘L’字状に形成され、伝達ブロック267の上部には、ロッカーハウジング264の下部の接触摺動ブロック264aの傾斜面と接触して摺動する傾斜面が形成される。伝達ブロック267の下部は、アクチュエータ265のロッドと一体に結合されており、アクチュエータ265のロッドが伸張または縮小されることによって、ロッドの伸張または縮小された長さほど伝達ブロック267はZ方向に移動する。
【0064】
このような構成のロッキング駆動部を製作すれば、ロッキング駆動部263のアクチュエータ265、例えば、シリンダー265の破損を防止させうる。すなわち、アクチュエータ265及び伝達ブロック267とロッカーハウジング264との間に構造的に直接的な連結がされていないまま別途のモジュールで形成される。これにより、X軸方向の外乱が加えられる場合に、ロッカーハウジング264に加えられる外乱が別途のモジュールで設計された伝達ブロック267及びアクチュエータ265には最小化されることができて、アクチュエータ265の誤作動及び破損を防止することができる。
【0065】
ロッキング/アンロッキングユニット260のロッキング/アンロッキング動作過程を簡単に説明すれば、図7A及び図7Bに示されたように、シリンダー265ロッドが長さ延長される場合、ロッドに結合されている伝達ブロック267がZ方向に移動する。それでは、伝達ブロック267の上部の傾斜面とロッカーハウジング264の下部の接触摺動ブロック264aの傾斜面とが相互接触して伝達ブロック267がZ方向に移動することによって、これら傾斜面は面接触状態で摺動する。接触摺動ブロック264aが摺動すると同時にロッカーハウジング264は逆時計回り方向に回動する。接触摺動ブロック264aに伝達ブロック267が上方に挿入される深さに対応してロッカーハウジング264の反時計回り方向の回動角が大きくなる。結局、ロッカー261の側面部がプロファイル110の一側の先端部に接触されてロッカーハウジング264のX軸方向の加圧力が維持されたままロッカー261のチャング型溝部262がプロファイル110のチャング型突出部115と結合されてロッキング動作が完了する。
【0066】
これとは違って、アンロッキング動作は、シリンダー265ロッドが長さ収縮される場合、前述した動作の逆順に進行してロッカー261の側面部がプロファイル110の一側の先端部から離隔される。この際、伝達ブロック267が下方に移動することによって、ロッカーハウジング264の上端部に設けられた復元バネ268が弾性復元力によってロッカーハウジング264は時計方向に回動して原位置に復元される。
【0067】
このように、ロッキング/アンロッキングユニット260は、カーアセンブリー200がアップ/ダウン動作が停止された場合、例えば、カセットの引き込みと取り出し過程などのようなカーアセンブリー200の停止状態を要する場合に、カーアセンブリー200の昇降を阻止させる役割を果たす。また、カーアセンブリー200の搖れを防止して外部要人による外乱に対応してカーアセンブリー200を安定的に固定させる。
【0068】
これにより、被移送物をより安定的に移送できるようになって作業生産性が向上することができ、カーアセンブリー200の任意墜落が防止されることができて、作業者の安全に万全を期するようになる。
【0069】
また、カーアセンブリー200の運行中には、ロッキング/アンロッキングユニット260のロッカー261は非接触式アップ/ダウン案内ユニット220、230のマグネット223、233を保護する役割を果たす。シリンダー265のロッドが完全に収縮した状態であるアンロッキング状態でロッカー261とプロファイル110の一側の先端部との間のX軸方向に所定の間隔(図7AのA区間)が維持される。この間隔は、マグネット223、233とプロファイル110のスチールブロック111、113との間の間隔より相対的に小さい。すなわち、外部要人によってカーアセンブリー200の位置が平衡が割れるとしてもマグネット223、233がスチールブロック111、113に衝突する前にロッカー261がプロファイル110のチャング型突出部115に先に接触することによって、マグネット223、233とスチールブロック111、113との間の衝突を阻止させてマグネット223、233を保護する。
【0070】
より詳しく説明すれば、マグネット223、233に異常原因が発生するか、あるいは振動などの外部外乱が発生する場合に、カーアセンブリー200の重量中心が移動して非接触式アップ/ダウン案内ユニット220のマグネット223、233とプロファイル110との間のギャップが変化されて、マグネット223、233が直接スチールブロック111、113に衝突してマグネット223、233が損傷される可能性が生ずる。このような場合、ロッカー261が先にプロファイル110の先端部と接触されてx軸方向へのカーアセンブリー200の移動を阻止させることによって、マグネット223、233がプロファイル110のスチールブロック111、113に直接接触する可能性を遮断する。
【0071】
図1または図2に示されたように、フレーム100の下端領域にはアップ/ダウン駆動部300が設けられる。アップ/ダウン駆動部300は、複数の回転モータ301と、ワイヤ302と滑車303及び滑車303を基準に回転モータ301の反対側上に設けられるバランスバー304とを含む。
【0072】
回転モータ301は、フレーム100の両側に隣接して配されるが、回転モータ301はフレーム100のプロファイル110、120に隣接して設けられ、2つずつ全部4つが設けられる。したがって、カーアセンブリー200の傾き、反りなどを防止できるように4つの回転モータ301は同期制御される必要があり、これを制御するための制御部(図示せず)を別途に設けられることができる。
【0073】
ワイヤ302の一端部は、回転モータ301に連結されて巻き取られ、他端部は、カーアセンブリー200に連結される。その間に滑車303を基準に両端に設けられる。
【0074】
ワイヤ302上の一区間には、バランスバー304が設けられて少ない動力でカーを相対移動させることができる。
【0075】
このように、本実施形態による移送装置は、フレーム100上に設けられた回転モータ301とこれに連結されたワイヤ302と滑車303とによってZ軸方向への推進力を発生する。カーアセンブリー200に設けられた非接触式アップ/ダウン案内ユニット220とフレーム100上のスチールブロック111、113との間に磁気浮上効果が作動してカーアセンブリー200をフレーム100に対して非接触させた後、アップ/ダウン駆動部300が実質的な垂直アップ/ダウンを遂行する。
【0076】
図2に示されたように、フレームの下部の中央領域付近には、カーアセンブリー200の任意墜落に対して弾性的に抵抗する多数の墜落防止用バネ130がさらに設けられることができる。
【0077】
本実施形態では、総4つのバネ130がフレーム100の中心を基点に相互対称的に離隔して配される。カーアセンブリー200の任意墜落時、カーアセンブリー200を弾性的に抵抗してカーアセンブリー200及び積載されたカセットを保護することができる。
【0078】
フレーム100の上部、下部、側面の一部領域及びカーアセンブリー200の上部には、カーアセンブリー200の上下運動時に発生する流動の流れを円滑にするための空気流入/排出部400をさらに含みうる。
【0079】
このように、本実施形態によれば、フレームとカーアセンブリーとの間が所定の間隔が維持された状態で、カーアセンブリーを垂直にアップ/ダウンさせ、フレームとカーアセンブリーとの間に機械的な摩擦及び接触を阻止させうる。これにより、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送速度を安定的に維持及び制御し、カセットの移送工程中にパーティクルの発生を沮止し、ノイズを減少させうる。
【0080】
このような構成を有する移送装置の昇降動作について説明すれば、次の通りである。
【0081】
図1または図4に示されたように、カーアセンブリー200は、1層の高さ上に整列されてロッキング/アンロッキングユニット260、270によってロッキング状態にある。別途の水平移送装置(図示せず、例えば、コンベヤーなど)によってカセットが移送装置側に移されれば、まず制御部(図示せず)は、カーアセンブリー200に設けられた駆動モータ206の動作をオンさせる。駆動モータ206の動作によって回転軸が一方向に回転すれば、これに結合されている移送ローラー208が回転することによって、移送ローラー208に接触されたカセットの引き込みがA方向になされる。
【0082】
カーアセンブリー200にカセットが完全に収容された後、ロッキング/アンロッキングユニット260のアンロッキング動作が行われる。図7A及び図7Bを参照すれば、シリンダー265のロッドが完全に収縮してロッカー261とプロファイル110は、所定の間隔で離隔される。
【0083】
次いで、図1または図2に示されたように、カーアセンブリー200がB方向に昇降される。これは、フレーム100の両側上に設けられた回転モータ301が作動して回転モータ301に連結された滑車303を回転させてワイヤ302に連結されたカーアセンブリー200をB方向に移動させる。
【0084】
2層の高さ、すなわち、カーアセンブリー200が最高点に至れば、ロッキング/アンロッキングユニット260がロッキング作動してカーアセンブリー200をフレーム100上に固定する。以後、カーアセンブリー200の駆動モータ205(図4参照)を通じて移送ローラー208(図4参照)を動作させてカセットをC方向に取り出させる。
【0085】
このように、本実施形態によれば、フレームとカーアセンブリーとの間を非接触式方式で動力伝達させることによって、被移送物に対する高速移送が可能でありながらも、移送装置の移送効率の低下を防止して、移送速度を安定的に制御させうる。
【0086】
また、カーアセンブリーとフレームとの間に直接的な機械摩擦や接触がないために、カセットの移送工程中にパーティクルの発生を沮止し、移送過程中にノイズの発生を減少させ、移送装置の耐久性も向上させて、移送装置の信頼性が保障される。
【0087】
このように本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を外れずに多様に修正及び変形できるということは、当業者に自明である。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の特許請求の範囲に属すると理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、移送装置関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0089】
100:フレーム
110、120:プロファイル
111、113:スチールブロック
115:チャング型突出部
200:カーアセンブリー
220、230:非接触式アップ/ダウン案内ユニット
260:ロッキング/アンロッキングユニット
261:ロッカー
300:アップ/ダウン駆動部
400:空気流入/排出部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直軸線を形成するプロファイルと、
前記プロファイルに隣接して設けられて被移送物を支持し、前記プロファイルの垂直軸線に沿って前記プロファイルに対して相対的にアップ/ダウン移動するカーアセンブリーと、
前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられて、前記カーアセンブリーのアップ/ダウン移動時、前記プロファイルに対する前記カーアセンブリーの移動経路を非接触式で案内する非接触式アップ/ダウン案内ユニットと、
を含むことを特徴とする移送装置。
【請求項2】
前記非接触式アップ/ダウン案内ユニットは、
前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち何れか一つに設けられるスチールブロックと、
前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち他の一つに設けられて、前記スチールブロックと磁気的に相互作用しながら、前記プロファイルに対する前記カーアセンブリーの移動経路を非接触式で案内するマグネットアセンブリーと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の移送装置。
【請求項3】
前記スチールブロックは、前記プロファイルに設けられ、前記マグネットアセンブリーは、前記カーアセンブリーに設けられることを特徴とする請求項2に記載の移送装置。
【請求項4】
前記プロファイルには、前記カーアセンブリー側に向け、相互間対称的に傾くように形成された一対の傾斜面が形成され、
前記スチールブロックは、前記プロファイルの一対の傾斜面にそれぞれ結合される一対のスチールブロックであり、
前記マグネットアセンブリーは、前記一対のスチールブロックとそれぞれ対をなす一対のマグネチックアセンブリーであることを特徴とする請求項3に記載の移送装置。
【請求項5】
前記一対のマグネチックアセンブリーのそれぞれは、
ユニット本体と、
前記ユニット本体の端部に設けられて、前記スチールブロックとの間に磁気的な作用力を発生させるマグネットと、
前記ユニット本体に設けられて、前記マグネットと前記スチールブロックとの間のギャップをセンシングするギャップセンサーと、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の移送装置。
【請求項6】
前記マグネットと前記スチールブロックとの間に形成されるギャップが所定の許容公差内に維持されるように、前記ギャップセンサーのセンシング信号に基づいて、前記マグネットに印加される電流量を調節する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の移送装置。
【請求項7】
前記プロファイルは、前記カーアセンブリーを挟んで、前記カーアセンブリーの両側に一対設けられ、
前記非接触式アップ/ダウン案内ユニットは、前記プロファイルの各傾斜面当たり前記プロファイルの垂直軸線に沿って相互離隔して2つ設けられることを特徴とする請求項4に記載の移送装置。
【請求項8】
前記プロファイルを支持するフレームと、
前記フレームに部分的に結合されて、前記カーアセンブリーをアップ/ダウン駆動させるアップ/ダウン駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の移送装置。
【請求項9】
前記アップ/ダウン駆動部は、
前記フレームの両側に配される複数の回転モータと、
一端部は、前記回転モータに連結されて巻き取り及び巻き取り解除され、他端部は、前記カーアセンブリーに連結されるワイヤと
前記フレームの一側に設けられて、前記ワイヤを支持する滑車と、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の移送装置。
【請求項10】
前記アップ/ダウン駆動部は、前記ワイヤの一区間に設けられて、前記カーアセンブリーのアップ/ダウン移動を助けるバランスバーをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の移送装置。
【請求項11】
前記フレームの下部に設けられて、前記カーアセンブリーの任意墜落に対して弾性的に抵抗する多数の墜落防止用バネをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の移送装置。
【請求項12】
前記カーアセンブリーのアップ/ダウン移動時、前記フレームの内外側に形成される空気流動の円滑な流れのために、前記フレームまたは前記カーアセンブリーの何れか一側に設けられる少なくとも一つの空気流入/排出部をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の移送装置。
【請求項13】
前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられて、前記プロファイルに対して前記カーアセンブリーを選択的にロッキング/アンロッキングさせるロッキング/アンロッキングユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の移送装置。
【請求項14】
前記ロッキング/アンロッキングユニットは、
前記カーアセンブリーと前記プロファイルとのうち何れか一つに設けられて、他の一つに向けて接近及び離隔するロッカーと、
前記ロッカーと連結され、前記ロッカーが前記接近及び離隔方向に駆動されるように、前記ロッカーを駆動させるロッカー駆動部と、
を含むことを特徴とする請求項13に記載の移送装置。
【請求項15】
前記ロッカーと前記ロッカー駆動部は、前記カーアセンブリーに設けられることを特徴とする請求項14に記載の移送装置。
【請求項16】
前記ロッカー駆動部は、
前記ロッカーを支持し、前記ロッカーが前記カーアセンブリーに対して接近及び離隔可能に一側のピボット軸を中心に回動可能なロッカーハウジングと、
前記ロッカーハウジングの周辺に配されて、前記ロッカーハウジングに向けて接近及び離隔しながら、前記ロッカーハウジングを回動させるアクチュエータと、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の移送装置。
【請求項17】
前記アクチュエータは、
シリンダー本体と、前記シリンダー本体に対して長さ延長及び収縮可能に結合されるシリンダーロッドとを備えたシリンダーと、
前記シリンダーロッドの端部に結合されて、前記シリンダーロッドの線形運動を前記ロッカーハウジングの回動に伝達する伝達ブロックと、
を含むことを特徴とする請求項16に記載の移送装置。
【請求項18】
前記ロッカーハウジングの一側には、前記伝達ロッドの端部と接触される接触摺動ブロックがさらに形成されており、
前記接触摺動ブロックと前記伝達ブロックとの間の接触領域には、傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項17に記載の移送装置。
【請求項19】
前記ロッカー駆動部には、前記ロッカーハウジングの他端に連結されて、前記ロッカーハウジングの回動時に復元力を加えることができる復元バネをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の移送装置。
【請求項20】
前記ロッカーは、鼓状を有する非動力方式の自由回転型ローラーであり、
前記ロッカーの側面には、内側に陷沒されたチャング型溝部が形成されることを特徴とする請求項16に記載の移送装置。
【請求項21】
前記プロファイルの一側面には、前記ロッカーの側面に形成されたチャング型溝部と結合されるチャング型突出部が形成されることを特徴とする請求項20に記載の移送装置。
【請求項22】
前記被移送物は、LCD(Liquid Crystal Display)基板が積載されたカセットであることを特徴とする請求項1に記載の移送装置。
【請求項23】
垂直軸線を形成するプロファイルと、
前記プロファイルまたは前記カーアセンブリーに設けられて被移送物を支持し、前記プロファイルの垂直軸線に沿って前記プロファイルに対して相対的にアップ/ダウン移動するカーアセンブリーと、
前記プロファイルと前記カーアセンブリーとのうち少なくとも何れか一つに設けられて、前記プロファイルに対して前記カーアセンブリーを選択的にロッキング/アンロッキングさせるロッキング/アンロッキングユニットと、
を含むことを特徴とする移送装置。
【請求項24】
前記ロッキング/アンロッキングユニットは、
前記カーアセンブリーと前記プロファイルとのうち何れか一つに設けられて、他の一つに向けて接近及び離隔するロッカーと、
前記ロッカーと連結され、前記ロッカーが前記接近及び離隔方向に駆動されるように、前記ロッカーを駆動させるロッカー駆動部と、
を含むことを特徴とする請求項23に記載の移送装置。
【請求項25】
前記ロッカーと前記ロッカー駆動部は、前記カーアセンブリーに設けられることを特徴とする請求項24に記載の移送装置。
【請求項26】
前記ロッカー駆動部は、
前記ロッカーを支持し、前記ロッカーが前記カーアセンブリーに対して接近及び離隔可能に一側のピボット軸を中心に回動可能なロッカーハウジングと、
前記ロッカーハウジングの周辺に配されて、前記ロッカーハウジングに向けて接近及び離隔しながら、前記ロッカーハウジングを回動させるアクチュエータと、
を含むことを特徴とする請求項25に記載の移送装置。
【請求項27】
前記アクチュエータは、
シリンダー本体と、前記シリンダー本体に対して長さ延長及び収縮可能に結合されるシリンダーロッドとを備えたシリンダーと、
前記シリンダーロッドの端部に結合されて、前記シリンダーロッドの線形運動を前記ロッカーハウジングの回動に伝達する伝達ブロックと、
を含むことを特徴とする請求項26に記載の移送装置。
【請求項28】
前記ロッカーハウジングの一側には、前記伝達ロッドの端部と接触される接触摺動ブロックがさらに形成されており、
前記接触摺動ブロックと前記伝達ブロックとの間の接触領域には、傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項27に記載の移送装置。
【請求項29】
前記ロッカー駆動部には、前記ロッカーハウジングの他端に連結されて、前記ロッカーハウジングの回動時に復元力を加えることができる復元バネをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の移送装置。
【請求項30】
前記ロッカーは、鼓状を有する非動力方式の自由回転型ローラーであり、
前記ロッカーの側面には、内側に陷沒されたチャング型溝部が形成されることを特徴とする請求項24に記載の移送装置。
【請求項31】
前記プロファイルの一側面には、前記ロッカーの側面に形成されたチャング型溝部と結合されるチャング型突出部が形成されることを特徴とする請求項24に記載の移送装置。
【請求項32】
前記プロファイルを支持するフレームと、
前記フレームに部分的に結合されて、前記カーアセンブリーをアップ/ダウン駆動させるアップ/ダウン駆動部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項23に記載の移送装置。
【請求項33】
前記フレームの下部に設けられて、前記カーアセンブリーの任意墜落に対して弾性的に抵抗する多数の墜落防止用バネをさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の移送装置。
【請求項34】
前記カーアセンブリーのアップ/ダウン移動時、前記フレームの内外側に形成される空気流動の円滑な流れのために、前記フレームまたは前記カーアセンブリーの何れか一側に設けられる少なくとも一つの空気流入/排出部をさらに含み、
前記被移送物は、LCD基板が積載されたカセットであることを特徴とする請求項23に記載の移送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2010−111513(P2010−111513A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255952(P2009−255952)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【出願人】(508292327)エスエフエー エンジニアリング コーポレーション (4)
【氏名又は名称原語表記】SFA ENGINEERING CORP.
【住所又は居所原語表記】166,Sinhang−ri,Dunpo−myeon,Asan−si,Chungcheongnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】