説明

空間光変調器および露光装置

【課題】少ない工数で製造可能で、しかもコンパクトな空間光変調器および該空間光変調器を装備した露光装置を提供する。
【解決手段】配線基板332では、下方主面に複数の導電性パッドが形成されるとともに、上方主面から下方主面に貫通する複数の貫通孔の各々に導電性部材が設けられている。また、この配線基板332の上方主面には複数の第1電極333が設けられ、各第1電極333の他方端部がそれに対応する導電性部材を介して導電性パッドに電気的に接続され、変調部から導電性パッドおよび導電性部材を介して電圧を付与される。したがって、変調部と各第1電極333とをワイヤーボンディング接続により電気的に接続していた従来技術に比べ、配線領域を狭めることができ、空間光変調器33のコンパクト化が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気光学結晶を用いた空間光変調器および該空間光変調器を用いた露光装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、リチウムナイオベート(LiNbO)等の電界により屈折率が変化する電気光学結晶を用いて光変調を行う手法が知られている。例えば、特許文献1では、電気光学結晶が薄板形状(スラブ形状)に仕上げられている。この電気光学結晶の一方主面(または両主面)には、複数の電極要素が一定ピッチで配列されて格子電極が形成されている。そして、これらの電極要素間に電位差を付与することで電気光学結晶中で生じる電界により電気光学結晶の内部で周期的な屈折率の変化が生じて回折格子が形成される。この電気光学結晶に対して格子電極の長さ方向とほぼ平行に光を入射させ、主にラマン・ナス回折を生じさせることにより光変調が行われている。
【0003】
このように構成された光変調器においては、複数チャンネルで光変調を行うために、複数の電極が密集して設けられるとともに、それら複数の電極を変調信号に基づいてON/OFF制御する必要がある。すなわち、空間光変調器では、チャンネル数に応じて電極に与える電位差をそれぞれ制御する必要があり、それらの電極に電圧を与える電位付与部(変調部)と各電極とを個別に電気的に接続する必要がある。そこで、空間光変調器を製造するにあたって例えば特許文献2に示すようにワイヤーボンディング接続が用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−31732号公報(図7、図10)
【特許文献2】特開2000−310757号公報(段落0028、図15)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような空間光変調器はプリント基板用マスクを形成したり、半導体ウエハ上に塗布されたレジスト膜にパターンを描画する装置に用いられるための露光装置に適用されており、描画の高速化および高精細化のために、空間光変調器に要求されるチャンネル数は近年飛躍的に増大している。そこで、例えば電極を5〜20μm間隔で配列し、1000個以上の出力チャンネルで光を変調する空間光変調器が提供されつつある。このような空間光変調器においてワイヤーボンディング接続を適用すると、次のような問題が発生することがあった。すなわち、ワイヤーボンディング1本を接続するために要する時間が例えば0.1秒としても、1000本で100秒、1万本で1000秒(約17分)にもなってしまう。このように、空間光変調器の製造に要する工数が多チャンネル化にしたがって増大し、空間光変調器を製造するのに長時間を要してしまうという問題があった。
【0006】
また、空間光変調器を通過する光の光路上にワイヤーボンディング接続を行うことは光の妨げとなるため、特許文献2中の図15に示すように光路を外してワイヤーボンディング接続を行う必要がある。つまり、ワイヤーを光路とほぼ直交する方向に振り分けて配置せざるを得ず、光変調を行う領域(特許文献2の「変調器能動領域」)に比べてボンディングパッドやワイヤーを配置するために要する配線領域を広く設ける必要が生じる。特に、上記したように多チャンネル化に伴いワイヤー本数が飛躍的に増大し、それにしたがって配線領域が拡張せざるを得ず、このことが空間光変調器の大型化を招く主要因のひとつとなっている。また、このような空間光変調器の大型化はその空間光変調器を装備する露光装置の大型化の主要因のひとつともなっている。
【0007】
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、少ない工数で製造可能で、しかもコンパクトな空間光変調器および該空間光変調器を装備した露光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明にかかる空間光変調器は、上記目的を達成するため、電気光学結晶基板と、電気光学結晶基板の一方主面に対向して設けられる複数の第1電極と、電気光学結晶基板の一方主面または他方主面に対向して設けられる第2電極と、複数の第1電極の各々に付与する電圧を制御することで複数の第1電極と第2電極との間で発生する電界をそれぞれ制御して電気光学結晶基板内での回折を制御して電気光学結晶基板を通過する光を変調させる変調部と、一方主面に電気光学結晶基板が載置される載置領域と配線領域とを有し、他方主面に複数の導電性パッドが形成されるとともに、一方主面から他方主面に貫通する複数の貫通孔の各々に導電性部材が形成された配線基板とを備え、複数の第1電極の各々は、一方端部が配線基板の一方主面の載置領域に設けられ、他方端部が配線領域に延設されるとともに当該第1電極に対応する導電性部材を介して当該第1電極に対応する導電性パッドに電気的に接続され、変調部から導電性パッドおよび導電性部材を介して電圧を付与されることを特徴としている。
【0009】
また、この発明にかかる露光装置は、変調された光を被露光面に照射する露光装置であって、上記目的を達成するため、光源部と、光源部からの光が入射される請求項1ないし6のいずれか一項に記載の空間光変調器と、空間光変調器と被露光面の間に配置されて電気光学結晶基板を通過してくる0次光および回折光のうちの一方を被露光面に導く光学系とを備えたことを特徴としている。
【0010】
このように構成された発明(空間光変調器および該空間光変調器を備えた露光装置)では、次のように構成された配線基板を用いて各第1電極への電圧付与が行われる。すなわち、この配線基板では、一方主面に電気光学結晶基板が載置される載置領域と配線領域とが設けられ、他方主面に複数の導電性パッドが形成されるとともに、一方主面から他方主面に貫通する複数の貫通孔の各々に導電性部材が設けられている。この配線基板の一方主面の載置領域に各第1電極の一方端部が設けられるとともに配線領域に各第1電極の他方端部が延設されている。この配線領域では、各第1電極の他方端部がそれに対応する導電性部材を介して導電性パッドに電気的に接続され、変調部から導電性パッドおよび導電性部材を介して第1電極に電圧が付与される。したがって、複数の第1電極の各々に付与する電圧が制御されることで第1電極の各々と第2電極の間での電界発生が変調部により制御され、第1電極ごとに電気光学結晶基板内での回折が制御されて電気光学結晶基板を通過する光が変調される。このように、本発明では、配線基板に貫通して設けられた導電性部材を用いて変調部と各第1配線とが電気的に接続されるため、両者をワイヤーボンディング接続により電気的に接続していた従来技術に比べ、配線領域を狭めることができ、空間光変調器のコンパクト化が可能となる。また、導電性部材は空間光変調器の光路と干渉しないことから、配線領域を任意に位置に設定することが可能であり、ワイヤーボンディング接続を採用していた従来技術に比べ、高い設計自由度が得られる。
【0011】
また、第1電極ごとに電気光学結晶基板内での回折を制御して光変調しているため、第1電極の個数を増やすことで多チャンネル化が可能であるが、チャンネル数の増加に応じて配線基板に設ける貫通孔および導電性部材の個数を増やす必要がある。しかしながら、貫通孔および導電性部材の形成は従来から周知の技術、例えば半導体製造技術を用いて一括して形成することができる。したがって、光変調のチャンネル数、つまり第1電極の個数が多くなったとしても、少ない工数で空間光変調器を製造することが可能である。
【0012】
ここで、第2電極を電気光学結晶基板の他方主面に対向して設けた場合、配線基板の一方主面に複数の第1電極を設けるとともに、これらの第1電極を覆うように絶縁層を設けてもよく、これによって第1電極が絶縁層により保護されるのみならず、配線基板の一方主面が平坦化され、絶縁層の載置領域に電気光学結晶基板を安定して載置することができる。
【0013】
また、複数の貫通孔を配線領域内で2次元配置してもよく、これにより配線領域が狭小化されて空間光変調器のコンパクト化をさらに進めることができる。
【0014】
さらに、各第1電極の一方端部に対して終端抵抗を接続してもよく、これにより第1配線のインピーダンスが調整されて第1配線への電圧付与時に発生するリンギングが抑制される。また、互いに隣接する第1配線間でのクロストークを抑制するためには、接地電位が付与された接地配線を第1電極の他方端部の間に設けたり、配線基板の他方主面のうち配線領域に対応する表面領域にグランドプレーンを設けてもよい。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、上記のように構成された配線基板を用いて変調部から各第1電極に電圧を付与するように構成しているので、少ない工数でコンパクトな空間光変調器が得られる。また、このような空間光変調器を用いることで露光装置のコンパクト化や低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明にかかる空間光変調器を装備したパターン描画装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すパターン描画装置の側面図である。
【図3】図1のパターン描画装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】光学ヘッドの内部構成を簡略化して示す図である。
【図5】本発明にかかる空間光変調器の一実施形態を示す図である。
【図6】図5の空間光変調器に設けられた変調部の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明にかかる空間光変調器の他の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本発明にかかる空間光変調器を装備したパターン描画装置の一実施形態を示す斜視図であり、図2は図1に示すパターン描画装置の側面図であり、図3は図1のパターン描画装置の電気的構成を示すブロック図である。このパターン描画装置1では、基台2の一方端側領域(図1および図2の左手側領域)が基板Wの受け渡しを行う基板受渡領域となっているのに対し、他方端側領域(図1および図2の右手側領域)が基板Wへのパターン描画を行うパターン描画領域となっている。この基台2上では、基板受渡領域とパターン描画領域の境界位置にヘッド支持部21が設けられている。このヘッド支持部21では、基台2から上方に2本の脚部材211、212が立設されるとともに、それらの脚部材211、212の頂部を橋渡しするように梁部材213が横設されている。そして、このように構成されたヘッド支持部21のパターン描画領域側で光学ヘッド3が上下方向Zに移動自在に取り付けられており、露光制御部41からの動作指令に応じてヘッド移動機構30が作動することで後述するステージ5に保持される基板Wと光学ヘッド3との距離を高精度に調整可能となっている。なお、光学ヘッド3は本発明にかかる空間光変調器を装備して基板Wに対して光を照射して露光するものであり、本発明の「露光装置」に相当している。その構成および動作については、後で詳述する。
【0018】
また、基台2の基板受渡領域では、パターン描画領域と反対側の端部に2本の脚部材221、222が立設されている。そして、脚部材221、222の頂部と梁部材213の上面を橋渡しするように光学ヘッド3の照明光学系を収納したボックスが設けられている。また、図2に示すように、梁部材213の基板受渡領域側側面にカメラ(撮像部)6が固定されてステージ5に保持された基板Wの表面(被描画面、被露光面)を撮像可能となっている。
【0019】
この基板受渡領域の近傍には、基板収納カセットCS、プリアライメント部PAおよび基板搬送ロボット7が配置されている。この基板搬送ロボット7はウエハなどの基板Wをハンドリングするハンド71および当該ハンド71を移動させるハンド移動機構72などを有している。そして、露光制御部41からの指令に応じてハンド移動機構72が作動することで基板Wが基板収納用のカセットCS、プリアライメント部PAおよび基板受渡領域に位置するステージ5の間で搬送される。すなわち、未処理の基板WはカセットCSからプリアライメント部PAに搬送されて、いわゆるプリアライメント処理を受ける。その後、基板搬送ロボット7によりプリアライメント部PAからステージ5に搬送される。また、後述するようにしてパターン描画領域でパターンが描画された基板Wはステージ5とともに基板受渡領域に移動され、基板搬送ロボット7によりカセットCSに搬入される。
【0020】
このステージ5は基台2上でステージ移動機構51によりX方向、Y方向ならびにθ方向に移動される。すなわち、ステージ移動機構51は基台2の上面にY軸駆動部51Y(図3)、X軸駆動部51X(図3)およびθ軸駆動部51T(図3)をこの順序で積層配置したものであり、ステージ5を水平面内で2次元的に移動させて位置決めする。また、ステージ5をθ軸(鉛直軸)回りの回転させて後述する光学ヘッド3に対する相対角度を調整して位置決めする。なお、このようなステージ移動機構51としては、従来より多用されているX−Y−θ軸移動機構を用いることができる。
【0021】
次に光学ヘッド(露光装置)3の構成および動作について説明する。この実施形態では、光学ヘッド3は上記したようにヘッド支持部21に対して上下方向Zに移動自在に取り付けられており、光学ヘッド3の直下位置で移動している基板Wに対して光を落射することでステージ5に保持された基板Wを露光してパターンを描画する。なお、本実施形態では、光学ヘッド3はX方向に複数チャンネルで光を同時に照射可能となっており、X方向が「副走査方向」に相当している。また、ステージ5をY方向に移動させることで基板Wに対してパターンを2次元的に描画することが可能となっており、Y方向が「主走査方向」に相当している。
【0022】
図4は光学ヘッドの内部構成を簡略化して示す図であり、同図(a)は光学ヘッド3の光軸OAおよび副走査方向Xに沿って光学ヘッド3を上方(すなわち、図1中の(+Y)側)から見た場合の光学ヘッド3の内部構成を示し、同図(b)は主走査方向Yに沿って図1のプリアライメントPA側(左下側)から光学ヘッド3側を見た場合(すなわち、光学ヘッド3の(−X)側から(+X)方向を向いて見た場合)の光学ヘッド3の内部構成を示している。
【0023】
図4に示す光学ヘッド3は、所定の波長(例えば、830、635、405、あるいは、355ナノメートル(nm))の光ビームを出射する半導体レーザなどにより構成された光源部31を有している。なお、355nmのレーザ光を用いる場合は、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザの3倍高調波を用いる固体レーザ光源となる。この光源部31はコリメータレンズ(図示省略)を有しており、半導体レーザから出射される光ビームはコリメータレンズを介して平行光とされて図示を省略するミラーを介して照明光学系32に入射する。
【0024】
この照明光学系32は3枚のシリンドリカルレンズ321〜323により構成されており、光源部31から出射してきた光ビームはシリンドリカルレンズ321〜323の順で通過して空間光変調器33に入射する。これらのうちシリンドリカルレンズ321はX方向にのみ負のパワーを有しており、シリンドリカルレンズ321を通過した光は光軸OAに垂直な光束断面が円形から次第にX方向に長い楕円形へと変化する。一方、光軸OAおよびX方向に垂直なY方向に関して、シリンドリカルレンズ321を通過した光の光束断面の幅は(ほぼ)一定とされる。また、シリンドリカルレンズ322はX方向にのみ正のパワーを有しており、シリンドリカルレンズ321を通過した光ビームはシリンドリカルレンズ322によりビーム整形される。つまり、シリンドリカルレンズ322を通過した光は、光束断面がX方向に長い一定の大きさの楕円形とされてシリンドリカルレンズ323へと入射する。このシリンドリカルレンズ323は、Y方向にのみ正のパワーを有し、Y方向のみに着目した場合には、図4(b)に示すように、シリンドリカルレンズ323を通過した光LIは集光しつつ電気光学結晶基板331の(−Z)側の端面(以下、「入射面」という)331aへと入射する。また、X方向に関しては、図4(a)に示すように、シリンドリカルレンズ323からの光ビームは平行光ビームとして空間光変調器33に入射する。
【0025】
図5は空間光変調器を示す図であり、同図(a)は空間光変調器33の分解組立斜視図であり、同図(b)は空間光変調器33の側面図であり、同図(C)は空間光変調器33の部分拡大断面図である。また、図6は図5の空間光変調器に設けられた変調部の構成を示すブロック図である。この空間光変調器33は、本発明にかかる空間光変調器の第1実施形態に相当し、薄板状またはスラブ状の電気光学結晶基板331を有している。この実施形態では、電気光学結晶基板331はリチウムナイオベート(LiNbO)(すなわち、ニオブ酸リチウムであり、LNと略称される。)の単結晶にて形成されており、その厚み(方向Yにおける高さ)は例えば数十ミクロン、好ましくは30ミクロン以下となっている。この電気光学結晶基板331では、電界を受けて発生する分極の向きが互いに反対である第1分極部および第2分極部が交互に配列されており、電気光学結晶基板331はいわゆる分極反転構造を有している。そして、後で説明するように第1電極333と第2電極335の間で電位差を発生させて電界を周期分極反転構造内で生じさせると、当該電界を受けて発生する分極の向きが互いに反対となる。なお、ここで用いる電気光学結晶基板331はLNの他にリチウムタンタレート(LiTaO:LT)などもあり、結晶軸は共に分極反転方向(電界を加える方位)がポッケルス定数(電気光学定数)の値の大きなr33のZ軸方向となる。
【0026】
また、空間光変調器33は配線基板332を有している。この配線基板332の上方主面には、配線領域Raと、上記のように構成された電気光学結晶基板331を載置するための載置領域Rb(図6参照)とが設けられている。そして、複数の第1電極333の各々が配線領域Raおよび載置領域Rbを跨るようにZ軸方向に設けられている。より詳しくは、各第1電極333の一方端部(+Z側端部)は載置領域RbでZ方向にほぼ平行に延設されており、それら第1電極333の一方端部は互いにX方向に所定間隔で並んで配置されている。一方、各第1電極333の他方端部(−Z側端部)は第1電極333の一方端部から配線領域Raに延設されている。そして、これらの第1電極333を覆うようにSiOなどの絶縁層334が配線基板332の上方主面全体に形成されて第1電極333を保護するとともに、配線基板332の上方主面を平坦化している。さらに、配線基板332の上方主面の最上面、つまり絶縁層334の載置領域Rb上に電気光学結晶基板331が載置されている。こうして、図5(c)に示すように複数の第1電極333が絶縁層334を介して電気光学結晶基板331の下方主面331bと対向して配置される。
【0027】
電気光学結晶基板331の上方主面331cには、当該上方主面全体を覆うように第2電極335が形成されている。この第2電極335に対しては接地電位が付与されている。これに対し、上記した複数の第1電極333の各々に対しては、光変調に応じた電圧が配線基板332に設けられた導電性パッド336および導電性部材337を介して変調部338から付与される。
【0028】
配線基板332はシリコン基板により構成されており、半導体製造技術を用いることで配線基板332の配線領域Raに第1電極335に対応する貫通孔3321が2次元的に形成されている(図5(a)参照)。各貫通孔3321は配線領域Raで配線基板332の上方主面から下方主面に貫通して設けられ、さらに各貫通孔3321には第1電極333を構成するアルミニウムなどの導電性材料が充填されて導電性部材337が形成されている。なお、半導体製造技術を用いて導電性部材337を製造する際、導電性材料が各貫通孔3321に同時に充填されて導電性部材337が形成される。このように本実施形態では、複数の導電性部材337が一括して形成される。また、第1電極335を構成する導電性材料で導電性部材337を形成する場合、第1電極335を配線基板332の上方主面に形成する工程において、導電性部材337を同時に形成してもよい。
【0029】
さらに、配線基板332の下方主面には、各導電性部材337に対応して導電性パッド336が2次元的に形成されている。こうして複数の第1電極335の各々は、当該第1電極335に対応する導電性部材337および導電性パッド336を介して変調部338と電気的に接続され、所定の電圧付与を受けることが可能となっている。
【0030】
この変調部338では、図6に示す電気構成を構成すべく電気回路基板3381の下方主面に複数の電子部品3382が搭載されるとともに、上方主面に設けられた配線3383が導電性パッド336に予め接合されたバンプ3361を介して導電性パッド336と電気的に接続されている。このため、変調部338は上記したように導電性パッド336および導電性部材337を介して第1電極333と電気的に接続され、次に説明するように露光制御部41からの各種信号およびデータに応じてそれぞれ独立して第1電極333に電圧を付与する。
【0031】
変調部338には、図3および図6に示すように、露光制御部41から露光タイミング信号、露光位置信号および露光データが与えられる。この変調部338は、第1電極333毎、つまりチャンネル毎に、2つのラッチ回路3384、3385、ディジタル・アナログ変換回路(DAC)3386およびオペアンプ3387を直列接続したアナログ電圧駆動回路3388と、デコーダ3389とが設けられている。露光制御部41から与えられた露光データが各アナログ電圧駆動回路3388の第1ラッチ回路3384に与えられるとともに、露光位置信号がデコーダ3389を介して各アナログ電圧駆動回路3388の第1ラッチ回路3384に与えられ、チャンネル毎に光のON/OFF制御が決定され、それを示す信号が第2ラッチ回路3385に与えられる。そして、全アナログ電圧駆動回路3388の第2ラッチ回路3385に露光制御部41から露光タイミング信号が与えられると、そのタイミングで各第2ラッチ回路3385からDAC3386を介してオペアンプ3387にアナログ信号が与えられ、オペアンプ3387からの出力電圧(V1または0V)が配線3383、導電性パッド336および導電性部材337を介して第1電極333に付与される。
【0032】
空間光変調器33では、第2電極335は接地されるのに対し、各チャンネルを構成する第1電極333は上記のように露光制御部41からの露光データなどに応じてそれぞれ独立して変調部338から電圧付与を受ける。このため、電気光学結晶基板331の周期分極反転構造内では、変調部338から所定電位V1(0V以外の電位)が付与された第1電極333に対応する領域でのみ第1電極333と第2電極(共通電極)335の間で生じる電界により分極方位に従った屈折率変化が発生して回折格子が形成される。その結果、当該チャンネルでは回折光DLが発生する。一方、それ以外のチャンネルでは入射光がそのまま0次光L0として電気光学結晶基板331を通過する。
【0033】
図4に戻って、光学ヘッド3の構成説明を続ける。上記のように構成された空間光変調器33の出射側(図4の右手側)に、Y方向にのみ正のパワーを有するシリンドリカルレンズ34、レンズ351、アパーチャ3521を有するアパーチャ板352、レンズ353がこの順序で配置されている。シリンドリカルレンズ34はY方向にのみ正のパワーを有しており、空間光変調器33からの0次光L0または回折光DLは、図4(b)に示すように、
シリンドリカルレンズ34にてY方向に関してほぼ平行な光とされ、正のパワーを有するレンズ351に入射する。
【0034】
ここで、レンズ351の前側焦点は第1電極333の(+Z)側の端部近傍における電気光学結晶基板331内の位置とされ、レンズ351の後側焦点にアパーチャ3521が位置するようにアパーチャ板352が配置される。したがって、電気光学結晶基板331中で回折を受けず、レンズ34を通過してX方向およびY方向の双方にほぼ平行とされる0次光L0は、図4(b)中に細い実線にて示すように、レンズ351を介してアパーチャ3521に集光し、当該アパーチャ3521を通過してレンズ353に入射する。このレンズ353は、前側焦点がアパーチャ3521の近傍に位置し、後側焦点がステージ5に保持された基板Wの表面上となるように配置されており、0次光L0はレンズ353を介して基板Wの表面上に照射されて露光される。一方、回折光DLは、図4(b)中に破線にて示すように、光軸OAに対して所定角度だけ傾いて電気光学結晶基板331から出射されるため、アパーチャ3521から離れた位置、つまりアパーチャ板352の表面で遮蔽される。
【0035】
このように、本実施形態では、レンズ351、アパーチャ板352およびレンズ353により、いわゆるシュリーレン光学系35が構成されている。このシュリーレン光学系35は両側テレセントリック光学系と同等の配置であり、図4に示すように、複数のチャンネルを有する光学ヘッド3で基板Wに露光する場合にも、その露光面(基板Wの表面)に対して各チャンネルの0次光LOの主光線(図4中の2点鎖線)は垂直であり、露光面のピント方向Zの変動に対して倍率の変化を受けない。その結果、高精度な露光が可能となる。このように第1実施形態では0次光を用いて基板Wへのパターン描画を行っている。また、上記のように配置されたレンズ34およびシュリーレン光学系35が本発明の「光学系」として機能しており、空間光変調器33からの光を基板Wの表面(被露光面、被描画面)に案内している。
【0036】
なお、上記のように構成されたパターン描画装置1は装置全体を制御するためにコンピュータ8を有している。このコンピュータ8はCPUやメモリ81等を有しており、露光制御部41とともに電装ラック(図示省略)内に配置されている。また、コンピュータ8内のCPUが所定のプログラムに従って演算処理することにより、ラスタライズ部82、伸縮率算出部83、データ修正部84およびデータ生成部85が実現される。例えば1つのLSIに相当するパターンのデータは外部のCAD等により生成されたデータであり、予めLSIデータ811としてメモリ81に準備されており、当該LSIデータ811に基づき次のようにしてLSIのパターンが基板W上に描画される。
【0037】
ラスタライズ部82は、LSIデータ811が示す単位領域を分割してラスタライズし、ラスタデータ812を生成してメモリ81に保存する。こうしてラスタデータ812の準備後、または、ラスタデータ812の準備と並行して、上記のようにしてカセットCSに収納されている未処理の基板Wがロボット7により搬出され、プリアライメント部PAによるプリアライメント処理を受けた後にロボットによってステージ5に載置される。
【0038】
その後、ステージ移動機構51によりステージ5がカメラ6の直下位置に移動して基板W上の各アライメントマーク(基準マーク)を順番にカメラ6の撮像可能位置に位置決めし、カメラ6によるマーク撮像が実行される。カメラ6から出力される画像信号は電装ラック内の画像処理回路(図3において図示省略)により処理され、アライメントマークのステージ5上の位置が正確に求められる。そして、これらの位置情報に基づきθ軸駆動部51Tが作動してステージ5を鉛直軸回りに微小回転させて基板Wへのパターン描画に適した向きにアライメント(位置合わせ)される。ここで、ステージ5を光学ヘッド3の直下位置に移動させた後で当該アライメントを行ってもよい。
【0039】
図3に示す伸縮率算出部83は、画像処理回路にて求められた基板W上のアライメントマークの位置、および基板Wの向きの修正量を取得し、アライメント後のアライメントマークの位置、並びに、主走査方向Yおよび副走査方向Xに対する基板Wの伸縮率(すなわち、主面の伸縮率)を求める。
【0040】
一方、データ修正部84はラスタデータ812を取得し、伸縮の検出結果である伸縮率に基づいてデータの修正を行う。なお、このデータ修正については、例えば特許第4020248号に記載の方法を採用することができ、1つの分割領域のデータ修正が終了すると、修正後のラスタデータ812がデータ生成部85へと送られる。データ生成部85では、変更後の分割領域に対応する描画データ、すなわち、1つのストライプに相当するデータが生成される。
【0041】
こうして生成された描画データは、データ生成部85から露光制御部41へと送られ、露光制御部41が変調部338、ヘッド移動機構30およびステージ移動機構51の各部を制御することにより1ストライプ分の描画が行われる。なお、露光動作については上記したとおり変調部338による電界発生制御により行われる。そして、1つのストライプに対する露光記録が終了すると、次の分割領域に対して同様の処理が行われ、ストライプごとの描画が繰り返される。こうして、基板W上の全ストライプの描画が終了して基板Wの表面への所望パターンの描画が完了すると、ステージ5は描画済み基板Wを載置したまま基板受渡位置(図1および図2の左側領域)に移動した後、基板搬送ロボット7により基板WがカセットCSへと戻され、次の基板Wが取り出されて上記したと同様の一連の処理が繰り返される。さらに、カセットCSに収納されている全ての基板Wに対するパターン描画が終了すると、カセットCSがパターン描画装置1から搬出される。
【0042】
以上のように、上記実施形態によれば、配線基板332に貫通して設けられた導電性部材337を用いて変調部338と各第1配線333とを電気的に接続しているため、例えば特許文献2に記載された発明、つまり両者をワイヤーボンディング接続により電気的に接続していた従来技術に比べ、配線領域Raを狭めることができ、空間光変調器33が小型化されている。例えば約4,000チャンネルの場合について検討してみる。特許文献2に記載の発明では、4,000本のワイヤーを光路とほぼ直交する方向に、2,000本ずつ振り分けて配置する必要があり、ボンディングパッドも2,000個ずつ振り分けて設ける必要があり、片側に100μm角のボンディングパッドをパッド間隔200μmで配列すると、光路方向(上記実施形態におけるZ方向)における配線領域の長さは
0.2mm×2000=400mm
にもなってしまう。2,000個のボンディングパッドを2列で千鳥状に配置したとしても、光路方向における配線領域の長さは200mmまでしか短縮されない。
【0043】
これに対し、上記実施形態で4000チャンネルを確保するには、導電性部材337を例えば64×64のマトリックス状に配置することができる。例えばボンディングパッドと同程度の大きさ、つまりバンプ径(120μm)のバンプ3361を300μmの間隔で配置した場合、光路方向Zにおける配線領域Raの長さは
0.3mm×64=20mm
であり、特許文献2に記載の発明に対して約1/10と非常に短縮されており、本実施形態を採用することで空間光変調器33を非常に小型化することができる。
【0044】
また、導電性部材337は空間光変調器33の光路と干渉しないことから、配線領域Raを任意の位置に設定することが可能であり、本実施形態では図4に示すように入射光の光路直下に配線領域Raが設けられている。このような配置構造を採用することで特許文献2に記載の発明のように光路方向に対して直交する方向に空間光変調器を拡張する必要がなくなり、空間光変調器のコンパクト化を図ることができる。なお、配線領域Raは入射側のみならず出射側に設けたり、振り分けて配置してもよく、ワイヤーボンディング接続を採用していた従来技術(例えば特許文献2に記載の技術)に比べて設計自由度を高めることができる。
【0045】
また、第1電極333ごとに電気光学結晶基板331内での回折を制御して光変調しているため、第1電極333の個数を増やすとともに、それに応じて貫通孔3321、導電性パッド336および導電性部材337を設ければよい。これらの構成要素3321、336、337はいずれも従来より多用されている半導体製造技術をそのまま用いて製造することができる。したがって、チャンネル数に拘わらず、貫通孔3321、導電性パッド336および導電性部材337のいずれについても、それぞれ一連工程で複数個を同時に一括して形成することができる。したがって、光変調のチャンネル数、つまり第1電極333の個数が多くなったとしても、少ない工数で空間光変調器を製造することが可能である。
【0046】
また、上記実施形態では、第2電極335を電気光学結晶基板331の上方主面に設けて、配線基板332の下方主面には複数の第1電極333のみが設けられ、さらに、これらの第1電極333を覆うように絶縁層334が設けられている。こうして第1電極333が絶縁層334により保護されるのみならず、配線基板332の上方主面が平坦化され、絶縁層334の載置領域に電気光学結晶基板331を安定して載置することができる。
【0047】
ところで、図6に示すように、各第1電極333にはオペアンプ3387を介して電圧が付与されるが、オペアンプ3387の出力インピーダンスは低いのが一般的である。これに対し、第1電極333側のインピーダンスは非常に高い(例えば数十MΩ)。このため、上記のように構成された配線構造において、リンギングやクロストークが発生することがある。これらのうちリンギングの発生を抑制するためには、例えば図7に示すように配線基板332の上方主面に終端抵抗339を配置した終端抵抗領域Rcを設け、各第1電極333の一方端(+Z方向端)に終端抵抗339を接続してもよい。このような終端抵抗339としては、例えばタングステン等を材料とする抵抗形成物質を半導体製造技術、例えば蒸着工程を用いて形成することができる。このように、シリコン基板に対して貫通孔3321、導電性パッド336および導電性部材337を形成するのと同時に、または前後して終端抵抗339を半導体製造技術を用いて形成することができる。また、クロストークを防止するために、終端抵抗339の他方端部(第1電極333と接続されている端部と反対の端部)にグランドプレーン340を電気的に接続したり、配線領域Raにおいて第1電極333の間に接地配線341を設けてもよい。さらに、図面への図示を省略しているが、配線基板332の下方主面のうち配線領域Raに対応する表面領域にグランドプレーンを設けてもよい。
【0048】
上記のように図1ないし図7に示す実施形態において、電気光学結晶基板331の下方主面および上方主面がそれぞれ本発明の「一方主面」および「他方主面」に相当している。また、配線基板332の上方主面および下方主面がそれぞれ本発明の「一方主面」および「他方主面」に相当している。
【0049】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、電気光学結晶基板331の上方主面に第2電極(共通電極)335を設けた空間光変調器33に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこのタイプに限定されるものではなく、例えば特許文献1に記載されているように電気光学結晶基板の一方主面に第1電極と第2電極(共通電極)を並存させた空間光変調器に対しても本発明を適用することができる。すなわち、複数の第1電極の各々に付与する電圧を制御することで複数の第1電極と第2電極との間で発生する電界をそれぞれ制御して電気光学結晶基板内での回折を制御して電気光学結晶基板を通過する光を変調させる空間光変調器全般に対して本発明を適用することが可能である。
【0050】
また、上記実施形態では、配線基板332がシリコン基板により構成されているが、これ以外の材料で構成してもよいが、シリコン基板や半導体基板により配線基板332を構成した場合、配線基板332の上方主面のうち第1電極333を形成する表面部分に対して不純物を注入してn型領域やp型領域を形成し、これらを第1電極として機能させてもよい。また、シリコン基板や半導体基板により配線基板332を構成した場合、上記したように半導体製造技術を用いて空間光変調器33の各部を形成することができ、製造工数の短縮や高い微細加工精度が得られるなどの有利な作用効果が得られる。
【0051】
また、上記実施形態では、配線基板332の上方主面では載置領域Rbに対して配線領域Raを光LIの入射側(図4の左手側)に設けるとともに終端抵抗領域Rcを0次光および回折光DLの出射側(図7の右手側)に設けているが、配線領域Raおよび終端抵抗領域Rcの配置関係はこれに限定されるものではなく、例えば両領域Ra、Rcの配置関係が入れ替わってもよい。また、図7に示す実施形態では、終端抵抗領域Rcにおいては終端抵抗339は配線基板332の上方主面上に形成されているが、配線基板332の上方主面から凹部や貫通孔を形成し、これらに終端抵抗339を設けてもよい。
【0052】
また、空間光変調器33により変調された光を照射して露光する対象物は、プリント配線基板や半導体基板等の感光性材料が塗布された、あるいは、感光性を有する他の材料であってもよく、光の照射による熱に反応する材料であってもよく、空間光変調器により変調された光を被露光面に照射して露光処理を行う露光装置全般に対して本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1…パターン描画装置
3…光学ヘッド(露光装置)
31…光源部
33…空間光変調器
34…シリンドリカルレンズ
35…シュリーレン光学系
331…電気光学結晶基板
331b…(電気光学結晶基板の)下方主面
331c…(電気光学結晶基板の)上方主面
332…配線基板
3321…貫通孔
334…絶縁層
336…導電性パッド
337…導電性部材
338…変調部
339…終端抵抗
340…グランドプレーン
341…接地配線
DL…回折光
LI…入射光
Ra…配線領域
Rb…載置領域
Rc…終端抵抗領域
W…基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学結晶基板と、
前記電気光学結晶基板の一方主面に対向して設けられる複数の第1電極と、
前記電気光学結晶基板の前記一方主面または他方主面に対向して設けられる第2電極と、
前記複数の第1電極の各々に付与する電圧を制御することで前記複数の第1電極と前記第2電極との間で発生する電界をそれぞれ制御して前記電気光学結晶基板内での回折を制御して前記電気光学結晶基板を通過する光を変調させる変調部と、
一方主面に前記電気光学結晶基板が載置される載置領域と配線領域とを有し、他方主面に複数の導電性パッドが形成されるとともに、前記一方主面から前記他方主面に貫通する複数の貫通孔の各々に導電性部材が形成された配線基板とを備え、
前記複数の第1電極の各々は、一方端部が前記配線基板の一方主面の前記載置領域に設けられ、他方端部が前記配線領域に延設されるとともに当該第1電極に対応する前記導電性部材を介して当該第1電極に対応する前記導電性パッドに電気的に接続され、前記変調部から前記導電性パッドおよび前記導電性部材を介して電圧を付与されることを特徴とする空間光変調器。
【請求項2】
前記第2電極が前記電気光学結晶基板の他方主面に対向して設けられ、
前記配線基板の一方主面では、前記複数の第1電極を覆うように絶縁層が設けられるとともに前記絶縁層の前記載置領域に前記電気光学結晶基板が載置されている請求項1に記載の空間光変調器。
【請求項3】
前記複数の貫通孔は前記配線領域内で2次元配置されている請求項1または2に記載の空間光変調器。
【請求項4】
前記複数の第1電極の各々の一方端部に終端抵抗が接続されている請求項1ないし3のいずれか一項に記載の空間光変調器。
【請求項5】
接地電位が付与された接地配線が前記第1電極の前記他方端部の間に設けられている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の空間光変調器。
【請求項6】
前記配線基板の前記他方主面のうち前記配線領域に対応する表面領域にグランドプレーンが設けられている請求項1ないし5のいずれか一項に記載の空間光変調器。
【請求項7】
変調された光を被露光面に照射する露光装置であって、
光源部と、
前記光源部からの光が入射される請求項1ないし6のいずれか一項に記載の空間光変調器と、
前記空間光変調器と前記被露光面の間に配置されて前記電気光学結晶基板を通過してくる0次光および回折光のうちの一方を前記被露光面に導く光学系と
を備えたことを特徴とする露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−69946(P2011−69946A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220142(P2009−220142)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】