自動監視システム設定装置、プログラム、ボタン電話装置
【課題】監視システムを用いて監視カメラを自動操作させるための設定を可能にし、侵入者による異常発生時に侵入者を自動的に正確に撮影する。
【解決手段】
自動監視システムを形成するボタン電話装置と監視用カメラとはネットワークを介して接続する。自動監視システム設定装置はボタン電話装置と監視カメラにネットワークを介して接続する。監視用カメラの向きは、監視環境のボタン電話機のそれぞれの位置に対応したプリセット情報として監視用カメラに登録する。ボタン電話装置の主装置には、プリセット情報のそれぞれと対応するボタン電話機の内線番号等を対応付けた情報をテーブルとして記録する。ボタン電話装置には人を検知する人体センサを設け、主装置は人体センサが監視環境に人が存在することを検知したときに、検知したセンサ方向を備えたボタン電話機のプリセット情報を監視カメラに送る。
【解決手段】
自動監視システムを形成するボタン電話装置と監視用カメラとはネットワークを介して接続する。自動監視システム設定装置はボタン電話装置と監視カメラにネットワークを介して接続する。監視用カメラの向きは、監視環境のボタン電話機のそれぞれの位置に対応したプリセット情報として監視用カメラに登録する。ボタン電話装置の主装置には、プリセット情報のそれぞれと対応するボタン電話機の内線番号等を対応付けた情報をテーブルとして記録する。ボタン電話装置には人を検知する人体センサを設け、主装置は人体センサが監視環境に人が存在することを検知したときに、検知したセンサ方向を備えたボタン電話機のプリセット情報を監視カメラに送る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視用カメラを用いた監視システムの設定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスなどにおいては、盗難や機密情報の漏洩を防止するため、平日の夜間や休日のように社員が不在となる時間に室内を監視する必要がある。従来、室内に監視用カメラと異常検知用のセンサとを設け、センサの検知情報を電話回線を介して屋外の管理者に送信し、センサが異常を検知したとき、管理者が無線通信端末などを用いて電話回線を介して監視用カメラを遠隔操作して監視用カメラの撮影方向を変え、室内の所望の場所を撮影する監視システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
しかし、上記特許文献1に記載された発明においては、監視用カメラの撮影方向などは管理者が手動で操作するため、管理者の作業が煩雑になる。
また、上記特許文献1に記載された発明においては、管理者が手動で監視用カメラを操作する。このため、センサが異常を検知してからカメラの向きが変わるまでに時間がかかり、発生した異常が侵入者による場合、カメラの向きが変わるまでに侵入者が移動してしまうと侵入者を撮影し損じてしまったり、侵入者がカメラの被写界から一旦外れてしまうと侵入者が部屋のどこにいるのかを把握できなくなったりして、侵入者を撮影するのが難しくなる問題がある。
また、上記特許文献1に記載された発明は、手動操作のための設定しかできず、監視システムによって監視用カメラを自動操作することや、自動操作を行うための各種設定を行うことはできなかった。
【特許文献1】特開平08−065757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、監視用カメラを用いた監視システムにおいて、侵入者による異常発生時に侵入者を自動的に、迅速かつ正確に撮影することを可能にし、また、監視システムに監視カメラを自動操作させるための設定を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、センサの異常を検知する検知手段と、監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段とを備えた自動監視システムを設定する監視システム設定装置において、前記検知手段を特定する特定情報設定手段と、前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する方向設定手段とを備えたことを特徴とする自動監視システム設定装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の監視システム設定装置において、前記方向設定手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定することを特徴とする自動監視システム設定装置である。
請求項3に記載の発明は、コンピュータに、センサの異常を検知する検知手段を特定する特定手順と、監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する関連付け手順とを実行させることを特徴とするプログラムである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のプログラムにおいて、前記関連付け手順において、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定することを特徴とするプログラムである。
請求項5に記載の発明は、センサの異常を検知する検知手段と、監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と前記検知手段を特定する情報を格納する特定情報格納手段と、前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて制御する方向制御手段とを備えたことを特徴とするボタン電話装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のボタン電話装置において、前記方向制御手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知手段の方向に向けるように制御することを特徴とするボタン電話装置である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、監視用カメラを用いた監視システムにおいて、侵入者による異常発生時に侵入者を自動的に、迅速かつ正確に撮影することが可能になる、また、監視システムを用いて監視カメラを自動操作するための設定が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は自動監視システムの構成を示すブロック図である。この自動監視システムは、本発明の実施形態における自動監視システム設定装置によって設定される。
図1に示すとおり、自動監視システム1Aは、本実施形態の自動監視システム設定装置を備えたパーソナルコンピュータ(以下単に「自動監視システム設定装置」と称する。)3と、主装置1及びそれに収容されたN個(N≧2)のボタン電話機2-1〜2-N(ただし、本実施形態においてはN=8とする。)からなるボタン電話装置と、監視用のカメラ(以下、「監視用カメラ」と称する。)4と、サーバ5とを備えている。この主装置1、ボタン電話装置2-1〜2-8、自動監視システム設定装置3は、ボタン電話システムを形成している。
主装置1は、1本以上の電話回線8に接続されており、内線伝送路6によりボタン電話機2-1〜2-8に接続されている。また、自動監視システム設定装置3及び監視用カメラ4は、無線又は有線のLAN等の通信ネットワーク7により主装置1に接続されている。
主装置1、自動監視システム設定装置3及び監視用カメラ4及びサーバ5は、それぞれ一意のネットワーク上のアドレス(IPアドレス)や一意の物理アドレス(MACアドレス)などの情報を記憶部に格納しており、このアドレス情報をもとに通信ネットワーク7を介して互いにデータ通信を行う。
【0007】
ボタン電話機2-1〜2-8は例えばオフィスの机の上に配置されており、自動監視システム設定装置3およびサーバ5は各ボタン電話機2-1〜2-8の近くに配置されている。また、監視用カメラ4は、ボタン電話機2-1〜2-8及び自動監視システム設定装置3及びサーバ5が配置された場所を撮影可能な位置に設置されており、パン及びチルトさせて撮影範囲を変化させることにより、ボタン電話機2-1〜2-8及び自動監視システム設定装置3が配置された全ての場所を撮影することができる。
【0008】
主装置1は、電話回線8及びボタン電話機2-1〜2-8の状態を管理し、この主装置1全体の制御等を行う制御部11と、電話回線8を終端制御する外線インターフェース部12と、内線伝送路6を介してボタン電話機2-1〜2-8を収容する内線インターフェース部13と、外線インターフェース部12と内線インターフェース部13とを交換接続する交換処理部14と、通信ネットワーク7を介したデータ通信のための処理を行う通信インターフェース部15と、制御部11での制御に必要な各種制御情報、外線情報、内線情報等や、ボタン電話機2-1〜2-8の動作履歴としてのログ情報(以下、単に「ログ情報」と称する。)を記憶する記憶部16とを備えている。
主装置1の制御部11は、記憶部16に記憶されたプログラムに基づいて、ボタン電話機2-1〜2-8の動作モードを通話モード(通常の通話を行わせる動作モード)と監視モード(侵入者を検知する動作モード)との相互間で切替える機能を実現する。動作モードの切り替えは、予め設定された、ボタン電話機2-1〜2-8の所定のグループ(たとえば同一の部屋内に設けられたボタン電話機2-1〜2-8や、同一の建物内に設けられたボタン電話機2-1〜2-8などの単位)ごとに行われる。
【0009】
図2、図3及び図4は、それぞれ図1に示すボタン電話機2-1〜2-8、自動監視システム設定装置3、監視用カメラ4、及びサーバ5の構成を示すブロック図である。図1において、ボタン電話機2-1〜2-8は同じ構成を持つので、以下、区別する必要がある場合を除き、ボタン電話機2とする。
【0010】
図2に示すように、ボタン電話機2は、このボタン電話機2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続された内線インターフェース部22、音声処理部23、LCD表示部24、LED光源部25、操作部26、記憶部27、及び人体センサ28を備えている。内線インターフェース部22は、内線伝送路5を介して主装置1と通信を行い、音声処理部23は、呼出音や各種報知音の発生など音声出力を行う。LCD表示部24は、制御部21から送られてくる各種情報を表示する。LED光源部25は、テンキーなどボタン電話機2の表面に設けられた部材に内蔵され、電流が供給されたときに発光する。操作部26は、ダイヤルキー、外線キー、フックスイッチ等の各種キーを備え、操作者がこれらのキーを用いて入力した情報を制御部21へ送る。記憶部27は、制御部21が各種処理を実行するときに使用するプログラム等が予め格納されているROM、制御部21が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するRAM、ボタン電話機2のログ情報や後述する電話機位置情報等を記憶するEEPROM等からなる。人体センサ28は昇電センサ(赤外線センサ)からなり、人体の発生する熱を検出することで、ボタン電話機2の近くにいる人を検知する。なお、人体センサ28を備えていないボタン電話機も存在し、本実施形態においては、一の監視環境中のボタン電話機2-1〜2-8において、人体センサ28を備えているボタン電話機(2-1、2-3、2-5、2-7)と人体センサ28を備えていないボタン電話機(2-2、2-4、2-6、2-8)とが存在する。
ボタン電話機2は、主装置1のモード切替部17の制御によって、通話モードと監視モードとのいずれかにおいて動作する。
【0011】
図3に示すように、自動監視システム設定装置3は、この自動監視システム設定装置3全体の制御等を行う制御部(CPU)31と、それぞれが制御部31に接続された記憶部32、操作部33、表示部34及び通信インターフェース部35から構成されている。記憶部32は、制御部31が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部31が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、画像データ等を記憶するハードディスク等から構成されている。操作部33は、マウス、キーボード等であり、自動監視システム設定装置3に対して各種指示を入力するために用いられる。表示部34はLCD等からなり、操作部33から入力された各種指示、監視用カメラ4で撮影された画像データ等が表示される。通信インターフェース部35は、主装置1、監視用カメラ4、およびサーバ5との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0012】
監視用カメラ4はWEBカメラであり、通信ネットワーク7を介して制御情報や画像データを交信し、LANやWANを介した遠隔操作によって撮影方向や倍率などが制御される。
図4に示すように、監視用カメラ4は、レンズ41と、レンズ41により集束される光を画像信号に変換する撮像部42と、撮像部42で生成される画像信号に対して所定の信号処理(ゲイン制御、A/D変換、データ圧縮等)を施すカメラ信号処理部43と、この監視用カメラ4全体の制御等を行う制御部44と、制御部44に接続された記憶部45及び通信インターフェース部46と、制御部44の制御により図示されていないカメラ駆動機構を駆動制御して、監視用カメラ4をパン及びチルトさせるパン・チルト制御部47とを備えている。
【0013】
記憶部45は、制御部44が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部44が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、後述する撮影位置識別情報を生成するためのデータ等が格納されるEEPROM等から構成されている。通信インターフェース部46は、カメラ信号処理部43及び制御装置44との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0014】
図5に示すように、サーバ5は、サーバ5全体の制御等を行う制御部(CPU)51と、それぞれが制御部51に接続された記憶部52及び通信インターフェース部53から構成されている。記憶部52は、制御部51が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部51が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、画像データ等を記憶するハードディスク等から構成されている。ハードディスクは数時間〜数日分の画像データを記憶するために十分な容量を有する。通信インターフェース部53は、自動監視システム設定装置3、監視用カメラ4との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0015】
監視用カメラ4の記憶部45(EEPROM)には、監視用カメラ4のパン角度及びチルト角度の可変範囲情報が記憶されるとともに、監視用カメラ4の所定の撮影方向を、プリセット情報として記憶する。プリセット情報は、監視用カメラ4の記憶部45にプリセットテーブルとして記録される。制御部44は、プリセットテーブルに基づいて、監視用カメラ44の撮影方向を制御する。
【0016】
図6にプリセットテーブルの模式を示す。
プリセットテーブルは、プリセット番号情報と、パン角情報と、チルト角情報とからなる。パン角情報、とチルト角情報は、監視用カメラ4のレンズの光軸方向の角度情報であり、一のパン角と一のチルト角とを一のプリセット情報の単位として記録する。なお、図6では、プリセット情報を4つとしたが、これと異なる値でもよいことは言うまでもない。
【0017】
このプリセットテーブルは以下の手順によって作成される。
まず、自動監視システム設定装置3と監視用カメラ4とを通信ネットワーク7を介して接続し、自動監視システム設定装置3の表示部34に、監視用カメラ4の撮影した画像が表示されるように設定する。
設定画面において画像が表示されたら、監視環境下に存在する、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7のうち一のボタン電話機(たとえばボタン電話機2-1)の近傍(侵入者が現出しそうな場所)が画面に写るように、カメラ4のパン・チルト制御部47を調整する。この画像のほぼ中央にボタン電話機2-1が存在する場合には、この方向をプリセットポジションとして登録する。撮影画像表示用ブラウザ中にボタン電話機2-1が存在しない場合には、別の撮影情報識別情報を入力して監視用カメラ4の向きを変え、画像中にボタン電話機2-1があらわれるまで方向の変更を繰り返し、あらわれた方向をプリセットポジションとして登録する。
【0018】
上記の作業を、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7について行うと、図6に示すようなプリセットテーブルが完成する。図6においては、一の監視用カメラ4に設定されるプリセットポジションが4つ存在することを示している。プリセットテーブルは、監視カメラ4が複数台ある場合には、各監視カメラ4ごとに設定される。プリセットテーブルは、監視カメラ4の記憶部45に記憶される。
【0019】
主装置1の記憶部には、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7と、前述のプリセット情報とを関連付ける対応情報テーブルが格納される。
図7に、対応情報テーブルの模式図を示す。対応情報テーブルは、内線番号情報、プリセット番号情報、IPアドレス/ポート番号情報、メーカー名/機種情報とを有する。内線番号情報は、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の内線番号であり、プリセット番号情報は、プリセットテーブル(図6)に登録されたプリセット情報である。IPアドレス/ポート番号情報は、監視用カメラ4が通信ネットワーク7上でデータ交信するためのアドレス情報およびポート番号情報であり、メーカー名/機種情報は、監視用カメラ4を制御するためのコマンド情報(図示しない別のテーブルにて所持)との関連付けを行うための情報である。
【0020】
この対応情報テーブルは例えば以下の手順により作成する。
まず、対応情報テーブルを設定する前に、主装置1には人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の設定情報をすべて登録しておく。
次に、自動監視システム設定装置3と主装置1とを通信ネットワーク7を介して接続し、自動監視システム設定装置3の表示部34に、主装置1の設定画面を表示させる。設定画面には、図7に示すテーブルのうち、内線番号情報のみが記載され、その他の欄は全て空欄として表示される。
【0021】
設定画面が表示されたら、マウスやキーボード等の操作により、内線番号情報ごとに、対応するプリセット番号情報、IPアドレス/ポート番号情報、メーカー名/機種情報を入力する。これにより、プリセット情報と、プリセット情報で監視用カメラ4が向く方向に存在するボタン電話機(たとえばボタン電話機2-1)とが関連付けられる。
【0022】
上記の作業を、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の全てについて行うと、図7に示すような関連情報テーブルが完成する。対応情報テーブルは、監視カメラ4が複数台ある場合には、各監視カメラ4ごとに設定される。対応情報テーブルは、通信ネットワーク7を介して主装置1に送信され、記憶部16に記憶される。
【0023】
本発明の実施形態の自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定・登録手順、および設定・登録した自動監視システムの動作手順について、図8ないし図10を参照しながら説明する。
【0024】
図8のフローチャートに基づいて、本発明の実施形態における監視用カメラ4のプリセット情報の登録手順を説明する。
【0025】
自動監視システム設定装置3が起動し、操作部33からネットワーク接続を指示する入力が行われると、制御部31は通信インターフェース部35を介して自動監視システム設定装置3を通信ネットワーク7に接続させる(ステップS1)。
【0026】
自動監視システム設定装置3の操作部33から監視用カメラ4の設定用のID、パスワードが入力されると、自動監視システム設定装置3の制御部33は、通信インターフェース部35を介して監視用カメラ4にID情報とパスワード情報を送る。監視用カメラ4は通信インターフェース部46を介してID情報とパスワード情報を受領し、制御部44は、受信したID情報およびパスワード情報を記憶部45に記憶する(ステップS2)。
【0027】
自動監視システム設定装置3の操作部33から監視用カメラ4のIPアドレスが入力されると、制御部33は、通信インターフェース部35及び監視用カメラ4の通信インターフェース部46を介してネットワーク接続情報を交換し、自動監視システム設定装置3と監視用カメラ4とのネットワーク通信が開始される(ステップS3)。
【0028】
自動監視システム設定装置3の操作部33は、監視用カメラ4の制御部44と交信し、制御データを交信すると共に監視用カメラ4が撮影した画像データの供給を受ける。自動監視システム設定装置3は、監視用カメラ4にプリセット情報の設定を行う。監視用カメラ4は、プリセットテーブルを登録し、記憶部45に格納する(ステップS4)。
以上の手順により、監視用カメラ4にはプリセットポジションが登録され、手順が完了する(ステップS5)。
【0029】
図9のフローチャートに基づいて、本発明の実施形態における主装置1と監視用カメラ4との連動設定手順を説明する。
【0030】
自動監視システム設定装置3が起動し、操作部33からネットワーク接続を指示する入力が行われると、制御部31は通信インターフェース部35を介して自動監視システム設定装置3を通信ネットワーク7に接続させる(ステップS6)。
【0031】
自動監視システム設定装置3の操作部33から主装置1のIPアドレスが入力されると、制御部33は、通信インターフェース部35及び主装置1の通信インターフェース部15を介して主装置1とネットワーク接続情報を交換し、自動監視システム設定装置3と主装置1とのネットワーク通信が開始される(ステップS7)。
【0032】
自動監視システム設定装置3の操作部33から主装置1の設定用のID、パスワードが入力されると、自動監視システム設定装置3の制御部33は、通信インターフェース部35を介して主装置1にID情報とパスワード情報を送る。主装置1は通信インターフェース部15を介してID情報とパスワード情報を受領し、制御部17は、受信したID情報およびパスワード情報を記憶部16に記憶する(ステップS8)。
【0033】
自動監視システム設定装置3の制御部31は、さらに、操作部33から主装置1のIPアドレスの入力を受け、主装置1の制御部33と交信を開始する。自動監視システム設定装置3の表示部34には、設定画面用ブラウザが開かれる。操作部33から、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の内線番号と、監視用カメラのプリセット情報と、IPアドレス/ポート番号情報と、メーカー名/機種名を関連付けるための情報とがすべて入力されると、関連情報テーブル(図7)が完成する。関連情報テーブルは、主装置1に送られ、記憶部16に格納される(ステップS9)。
以上の手順により、主装置1の記憶部16には関連情報テーブルが格納され、登録が完了する(ステップS10)。
【0034】
図10のシーケンス図に基づいて、本発明の実施形態における自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定手順、および設定した自動監視システムの動作手順の一例を説明する。
【0035】
自動監視システム設定装置3から監視用カメラ4に対しては、カメラポジションのプリセット情報が送信され、監視用カメラ4にはプリセット情報をもとにプリセットテーブルが登録される(ステップS1〜S5)。なお、このとき、画像データの保存先であるサーバ5のアドレス情報(宛先IPアドレス情報)も併せて監視用カメラ4に登録する。
【0036】
監視用カメラ4に対しプリセット情報等の登録が完了すると、監視用カメラ4は画像データの撮像を開始し、撮像された画像データをファイル形式でサーバ5に送信する。サーバ5は通信インターフェース53を介して画像データの供給を受け、制御部51はこの画像データを記憶部52に蓄積する(ステップS11)。
【0037】
自動監視システム設定装置3から主装置1に対しては、関連情報テーブルの作成が行われる(ステップS6〜S10)。
【0038】
ボタン電話機2の操作部25に監視モードに設定変更する指示が入力されると(ステップS12)、ボタン電話機2の制御部21は内線インターフェース部22を介して主装置1に指令信号を送信する。主装置1が指令信号を受けると、モード変更部17は、指令信号の受信後所定時間が経過したのちに動作モードを通話モードから監視モードに切替える指令を出す。指令信号は主装置1からボタン電話機2-1〜2-8に供給され、ボタン電話機2-1〜2-8の動作モードが監視モードに切替えられる(ステップS13)。動作モードが監視モードに切り替わると、ボタン電話機2-1〜2-8のLCD表示部24には監視モードである旨表示される。
【0039】
監視モードになったのち、人体センサ28のついたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7のいずれか(たとえばボタン電話機2-1)において、人体センサ28が侵入者を検知すると、検知信号がボタン電話機2-1から主装置1へ送られる(ステップS14)。主装置1は、検知信号を送ってきたボタン電話機2-1の内線電話番号をもとに、対応するプリセット情報を特定し、特定したプリセット情報を監視用カメラ4に送信する(ステップS15)。監視用カメラ4はこのプリセット情報を受けると、記憶部45に記憶されたプリセットテーブルを参照して監視用カメラ4の撮影方向を変え、侵入者情報を検知したボタン電話機2-1の方向を撮影する。
【0040】
主装置1はすべてのボタン電話機2-1〜2-8に威嚇動作を行わせる指示を出す(ステップS16)。ボタン電話機2-1〜2-8は指示に基づいて、音声処理部23から最大音量で警告音を発し、LED光源25を点滅させる。威嚇動作が開始してから所定時間が経過すると、ボタン電話機2-1〜2-8は威嚇動作を停止する(ステップS17)。ボタン電話機2-1〜2-8および主装置1の動作のログ情報は主装置1の記憶部16に記録される。
【0041】
主装置1のログ情報は、自動監視システム設定装置3の操作部33またはボタン電話機2の操作部25から主装置1にログ情報取得の指示を送ることにより(ステップS18、S20)、主装置1から自動監視システム設定装置3またはボタン電話機2に送られ(ステップS19,S21)、自動監視システム設定装置3の表示部34またはボタン電話機2のLCD表示部24に表示される。自動監視システム設定装置3の操作部33から画像データ転送要求の指示が入力されると(ステップS22)、自動監視システム設定装置3からサーバ5に対して画像データの転送を要求する信号が送信され(ステップS23)、サーバ5は指示に基づいて自動監視システム設定装置3に画像データが送信する。画像データは自動監視システム設定装置3の表示部34に表示され、利用者はこの画像データを再生し、侵入者の画像を確認できる。
【0042】
以上、本実施形態においては、ボタン電話装置の主装置1に、監視用カメラ4のプリセット情報と監視用カメラ4の向いた方向に存在する人体センサ28のついたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7とを関連付ける関連情報テーブルを設定することにより、ボタン電話装置に設けられた監視システムを用いて監視カメラを自動操作するための設定を行うことが可能になる。
【0043】
本実施形態においては、監視用カメラ4に監視用カメラが向く方向をプリセットテーブルとして登録することにより、主装置1の制御によって監視用カメラ4をプリセットポジションの方向に向かせることが可能になる。
【0044】
本実施形態においては、主装置1の制御により、ボタン電話機2に設けられた人体センサ28が人を検知したときに監視用カメラ4を検知したボタン電話機2の方向に向かせる制御を行うことにより、監視中に侵入者が侵入した際に侵入者を正確に撮影することができる。また、同一グループ内の複数のボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7に人体センサ28を設けることにより、侵入者が移動しても監視用カメラ4の向きを侵入者の移動方向に変えながら撮影することが可能になる。
【0045】
本実施形態においては、監視用カメラ4の撮影方向を人体センサ28を設けたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7の設置された方向に対応付けてプリセット情報として登録することにより、侵入者による異常発生時における監視用カメラ4の撮影方向の制御を簡易かつ正確に行うことが可能になる。
【0046】
本実施形態においては、監視中の自動監視システムの動作をログ情報として時系列的に保管する設定とすることにより、異常発生状況を事後的に容易に確認することが可能になる。
【0047】
本実施形態においては、監視用カメラ4が撮影した画像データをサーバ5に記録する設定とすることにより、長時間にわたる監視中の画像データを保管し、事後的に容易に出力・再生して確認することが可能になる。
【0048】
本実施形態においては、監視用カメラ4の撮影および画像データのサーバ5への転送は監視用カメラ4の登録が完了したのちすぐに開始するものとしたが(図10のステップS11)、自動監視システム1Aが監視モードに入ってから(図10のステップS13)撮影と画像データ転送を開始するものとしてもよい。このような構成とすることにより、サーバ5に蓄積されるデータを監視中のものだけとすることができ、メモリの節約を図ることが可能になる。
【0049】
本実施形態においては、監視用カメラ4はズームを設けない構成としたが、監視用カメラ4にズームを設け、プリセットテーブル中にズーム倍率情報を設け、より鮮明な画像を得るようにすることも可能である。
【0050】
本実施形態においては、ボタン電話機2は8台(2-1〜2-8)とし、うち4台を人体センサ28のついたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7としたが、いずれの台数も本実施形態より多くても少なくてもよいことはいうまでもない。
【0051】
本実施形態においては、PC3を自動監視システム設定装置3とし、監視用カメラ4にプリセットテーブルを登録するためのプログラムや、主装置1に関連情報テーブルを設定するためのプログラムはPC3の記憶部32に記録する構成としたが、これに限定されず、監視用カメラ4にプリセットテーブルを登録するためのプログラムや、主装置1の記憶部16に関連情報テーブルを設定するためのプログラムを記録する構成としてもよい。この場合は、主装置1が本発明の自動監視システム設定装置を形成し、登録・設定時の画面表示や操作はPC3の表示部34および操作部33を用いて行う。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態における自動監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態におけるボタン電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における自動監視システム設定装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態における監視用カメラの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態における監視用カメラに記憶されるプリセットテーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態における関連情報テーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態におけるプリセットテーブルの登録手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における関連情報テーブルの設定手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態の自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定・登録手順、および設定した自動監視システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0053】
1A・・・自動監視システム、1・・・主装置、2-1〜2-8・・・ボタン電話機、3・・・PC(自動監視システム設定装置)、4・・・カメラ、5・・・サーバ、28・・・人体センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視用カメラを用いた監視システムの設定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスなどにおいては、盗難や機密情報の漏洩を防止するため、平日の夜間や休日のように社員が不在となる時間に室内を監視する必要がある。従来、室内に監視用カメラと異常検知用のセンサとを設け、センサの検知情報を電話回線を介して屋外の管理者に送信し、センサが異常を検知したとき、管理者が無線通信端末などを用いて電話回線を介して監視用カメラを遠隔操作して監視用カメラの撮影方向を変え、室内の所望の場所を撮影する監視システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
しかし、上記特許文献1に記載された発明においては、監視用カメラの撮影方向などは管理者が手動で操作するため、管理者の作業が煩雑になる。
また、上記特許文献1に記載された発明においては、管理者が手動で監視用カメラを操作する。このため、センサが異常を検知してからカメラの向きが変わるまでに時間がかかり、発生した異常が侵入者による場合、カメラの向きが変わるまでに侵入者が移動してしまうと侵入者を撮影し損じてしまったり、侵入者がカメラの被写界から一旦外れてしまうと侵入者が部屋のどこにいるのかを把握できなくなったりして、侵入者を撮影するのが難しくなる問題がある。
また、上記特許文献1に記載された発明は、手動操作のための設定しかできず、監視システムによって監視用カメラを自動操作することや、自動操作を行うための各種設定を行うことはできなかった。
【特許文献1】特開平08−065757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、監視用カメラを用いた監視システムにおいて、侵入者による異常発生時に侵入者を自動的に、迅速かつ正確に撮影することを可能にし、また、監視システムに監視カメラを自動操作させるための設定を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、センサの異常を検知する検知手段と、監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段とを備えた自動監視システムを設定する監視システム設定装置において、前記検知手段を特定する特定情報設定手段と、前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する方向設定手段とを備えたことを特徴とする自動監視システム設定装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の監視システム設定装置において、前記方向設定手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定することを特徴とする自動監視システム設定装置である。
請求項3に記載の発明は、コンピュータに、センサの異常を検知する検知手段を特定する特定手順と、監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する関連付け手順とを実行させることを特徴とするプログラムである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のプログラムにおいて、前記関連付け手順において、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定することを特徴とするプログラムである。
請求項5に記載の発明は、センサの異常を検知する検知手段と、監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と前記検知手段を特定する情報を格納する特定情報格納手段と、前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて制御する方向制御手段とを備えたことを特徴とするボタン電話装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のボタン電話装置において、前記方向制御手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知手段の方向に向けるように制御することを特徴とするボタン電話装置である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、監視用カメラを用いた監視システムにおいて、侵入者による異常発生時に侵入者を自動的に、迅速かつ正確に撮影することが可能になる、また、監視システムを用いて監視カメラを自動操作するための設定が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は自動監視システムの構成を示すブロック図である。この自動監視システムは、本発明の実施形態における自動監視システム設定装置によって設定される。
図1に示すとおり、自動監視システム1Aは、本実施形態の自動監視システム設定装置を備えたパーソナルコンピュータ(以下単に「自動監視システム設定装置」と称する。)3と、主装置1及びそれに収容されたN個(N≧2)のボタン電話機2-1〜2-N(ただし、本実施形態においてはN=8とする。)からなるボタン電話装置と、監視用のカメラ(以下、「監視用カメラ」と称する。)4と、サーバ5とを備えている。この主装置1、ボタン電話装置2-1〜2-8、自動監視システム設定装置3は、ボタン電話システムを形成している。
主装置1は、1本以上の電話回線8に接続されており、内線伝送路6によりボタン電話機2-1〜2-8に接続されている。また、自動監視システム設定装置3及び監視用カメラ4は、無線又は有線のLAN等の通信ネットワーク7により主装置1に接続されている。
主装置1、自動監視システム設定装置3及び監視用カメラ4及びサーバ5は、それぞれ一意のネットワーク上のアドレス(IPアドレス)や一意の物理アドレス(MACアドレス)などの情報を記憶部に格納しており、このアドレス情報をもとに通信ネットワーク7を介して互いにデータ通信を行う。
【0007】
ボタン電話機2-1〜2-8は例えばオフィスの机の上に配置されており、自動監視システム設定装置3およびサーバ5は各ボタン電話機2-1〜2-8の近くに配置されている。また、監視用カメラ4は、ボタン電話機2-1〜2-8及び自動監視システム設定装置3及びサーバ5が配置された場所を撮影可能な位置に設置されており、パン及びチルトさせて撮影範囲を変化させることにより、ボタン電話機2-1〜2-8及び自動監視システム設定装置3が配置された全ての場所を撮影することができる。
【0008】
主装置1は、電話回線8及びボタン電話機2-1〜2-8の状態を管理し、この主装置1全体の制御等を行う制御部11と、電話回線8を終端制御する外線インターフェース部12と、内線伝送路6を介してボタン電話機2-1〜2-8を収容する内線インターフェース部13と、外線インターフェース部12と内線インターフェース部13とを交換接続する交換処理部14と、通信ネットワーク7を介したデータ通信のための処理を行う通信インターフェース部15と、制御部11での制御に必要な各種制御情報、外線情報、内線情報等や、ボタン電話機2-1〜2-8の動作履歴としてのログ情報(以下、単に「ログ情報」と称する。)を記憶する記憶部16とを備えている。
主装置1の制御部11は、記憶部16に記憶されたプログラムに基づいて、ボタン電話機2-1〜2-8の動作モードを通話モード(通常の通話を行わせる動作モード)と監視モード(侵入者を検知する動作モード)との相互間で切替える機能を実現する。動作モードの切り替えは、予め設定された、ボタン電話機2-1〜2-8の所定のグループ(たとえば同一の部屋内に設けられたボタン電話機2-1〜2-8や、同一の建物内に設けられたボタン電話機2-1〜2-8などの単位)ごとに行われる。
【0009】
図2、図3及び図4は、それぞれ図1に示すボタン電話機2-1〜2-8、自動監視システム設定装置3、監視用カメラ4、及びサーバ5の構成を示すブロック図である。図1において、ボタン電話機2-1〜2-8は同じ構成を持つので、以下、区別する必要がある場合を除き、ボタン電話機2とする。
【0010】
図2に示すように、ボタン電話機2は、このボタン電話機2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続された内線インターフェース部22、音声処理部23、LCD表示部24、LED光源部25、操作部26、記憶部27、及び人体センサ28を備えている。内線インターフェース部22は、内線伝送路5を介して主装置1と通信を行い、音声処理部23は、呼出音や各種報知音の発生など音声出力を行う。LCD表示部24は、制御部21から送られてくる各種情報を表示する。LED光源部25は、テンキーなどボタン電話機2の表面に設けられた部材に内蔵され、電流が供給されたときに発光する。操作部26は、ダイヤルキー、外線キー、フックスイッチ等の各種キーを備え、操作者がこれらのキーを用いて入力した情報を制御部21へ送る。記憶部27は、制御部21が各種処理を実行するときに使用するプログラム等が予め格納されているROM、制御部21が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するRAM、ボタン電話機2のログ情報や後述する電話機位置情報等を記憶するEEPROM等からなる。人体センサ28は昇電センサ(赤外線センサ)からなり、人体の発生する熱を検出することで、ボタン電話機2の近くにいる人を検知する。なお、人体センサ28を備えていないボタン電話機も存在し、本実施形態においては、一の監視環境中のボタン電話機2-1〜2-8において、人体センサ28を備えているボタン電話機(2-1、2-3、2-5、2-7)と人体センサ28を備えていないボタン電話機(2-2、2-4、2-6、2-8)とが存在する。
ボタン電話機2は、主装置1のモード切替部17の制御によって、通話モードと監視モードとのいずれかにおいて動作する。
【0011】
図3に示すように、自動監視システム設定装置3は、この自動監視システム設定装置3全体の制御等を行う制御部(CPU)31と、それぞれが制御部31に接続された記憶部32、操作部33、表示部34及び通信インターフェース部35から構成されている。記憶部32は、制御部31が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部31が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、画像データ等を記憶するハードディスク等から構成されている。操作部33は、マウス、キーボード等であり、自動監視システム設定装置3に対して各種指示を入力するために用いられる。表示部34はLCD等からなり、操作部33から入力された各種指示、監視用カメラ4で撮影された画像データ等が表示される。通信インターフェース部35は、主装置1、監視用カメラ4、およびサーバ5との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0012】
監視用カメラ4はWEBカメラであり、通信ネットワーク7を介して制御情報や画像データを交信し、LANやWANを介した遠隔操作によって撮影方向や倍率などが制御される。
図4に示すように、監視用カメラ4は、レンズ41と、レンズ41により集束される光を画像信号に変換する撮像部42と、撮像部42で生成される画像信号に対して所定の信号処理(ゲイン制御、A/D変換、データ圧縮等)を施すカメラ信号処理部43と、この監視用カメラ4全体の制御等を行う制御部44と、制御部44に接続された記憶部45及び通信インターフェース部46と、制御部44の制御により図示されていないカメラ駆動機構を駆動制御して、監視用カメラ4をパン及びチルトさせるパン・チルト制御部47とを備えている。
【0013】
記憶部45は、制御部44が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部44が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、後述する撮影位置識別情報を生成するためのデータ等が格納されるEEPROM等から構成されている。通信インターフェース部46は、カメラ信号処理部43及び制御装置44との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0014】
図5に示すように、サーバ5は、サーバ5全体の制御等を行う制御部(CPU)51と、それぞれが制御部51に接続された記憶部52及び通信インターフェース部53から構成されている。記憶部52は、制御部51が各種処理を実行するときに使用するプログラムやデータが予め格納されているROM、制御部51が各種処理を実行するときに各種データ等を一時的に記憶するために使用されるRAM、画像データ等を記憶するハードディスク等から構成されている。ハードディスクは数時間〜数日分の画像データを記憶するために十分な容量を有する。通信インターフェース部53は、自動監視システム設定装置3、監視用カメラ4との間で通信ネットワーク7を介するデータ通信を行うために必要な処理を行う。
【0015】
監視用カメラ4の記憶部45(EEPROM)には、監視用カメラ4のパン角度及びチルト角度の可変範囲情報が記憶されるとともに、監視用カメラ4の所定の撮影方向を、プリセット情報として記憶する。プリセット情報は、監視用カメラ4の記憶部45にプリセットテーブルとして記録される。制御部44は、プリセットテーブルに基づいて、監視用カメラ44の撮影方向を制御する。
【0016】
図6にプリセットテーブルの模式を示す。
プリセットテーブルは、プリセット番号情報と、パン角情報と、チルト角情報とからなる。パン角情報、とチルト角情報は、監視用カメラ4のレンズの光軸方向の角度情報であり、一のパン角と一のチルト角とを一のプリセット情報の単位として記録する。なお、図6では、プリセット情報を4つとしたが、これと異なる値でもよいことは言うまでもない。
【0017】
このプリセットテーブルは以下の手順によって作成される。
まず、自動監視システム設定装置3と監視用カメラ4とを通信ネットワーク7を介して接続し、自動監視システム設定装置3の表示部34に、監視用カメラ4の撮影した画像が表示されるように設定する。
設定画面において画像が表示されたら、監視環境下に存在する、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7のうち一のボタン電話機(たとえばボタン電話機2-1)の近傍(侵入者が現出しそうな場所)が画面に写るように、カメラ4のパン・チルト制御部47を調整する。この画像のほぼ中央にボタン電話機2-1が存在する場合には、この方向をプリセットポジションとして登録する。撮影画像表示用ブラウザ中にボタン電話機2-1が存在しない場合には、別の撮影情報識別情報を入力して監視用カメラ4の向きを変え、画像中にボタン電話機2-1があらわれるまで方向の変更を繰り返し、あらわれた方向をプリセットポジションとして登録する。
【0018】
上記の作業を、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7について行うと、図6に示すようなプリセットテーブルが完成する。図6においては、一の監視用カメラ4に設定されるプリセットポジションが4つ存在することを示している。プリセットテーブルは、監視カメラ4が複数台ある場合には、各監視カメラ4ごとに設定される。プリセットテーブルは、監視カメラ4の記憶部45に記憶される。
【0019】
主装置1の記憶部には、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7と、前述のプリセット情報とを関連付ける対応情報テーブルが格納される。
図7に、対応情報テーブルの模式図を示す。対応情報テーブルは、内線番号情報、プリセット番号情報、IPアドレス/ポート番号情報、メーカー名/機種情報とを有する。内線番号情報は、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の内線番号であり、プリセット番号情報は、プリセットテーブル(図6)に登録されたプリセット情報である。IPアドレス/ポート番号情報は、監視用カメラ4が通信ネットワーク7上でデータ交信するためのアドレス情報およびポート番号情報であり、メーカー名/機種情報は、監視用カメラ4を制御するためのコマンド情報(図示しない別のテーブルにて所持)との関連付けを行うための情報である。
【0020】
この対応情報テーブルは例えば以下の手順により作成する。
まず、対応情報テーブルを設定する前に、主装置1には人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の設定情報をすべて登録しておく。
次に、自動監視システム設定装置3と主装置1とを通信ネットワーク7を介して接続し、自動監視システム設定装置3の表示部34に、主装置1の設定画面を表示させる。設定画面には、図7に示すテーブルのうち、内線番号情報のみが記載され、その他の欄は全て空欄として表示される。
【0021】
設定画面が表示されたら、マウスやキーボード等の操作により、内線番号情報ごとに、対応するプリセット番号情報、IPアドレス/ポート番号情報、メーカー名/機種情報を入力する。これにより、プリセット情報と、プリセット情報で監視用カメラ4が向く方向に存在するボタン電話機(たとえばボタン電話機2-1)とが関連付けられる。
【0022】
上記の作業を、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の全てについて行うと、図7に示すような関連情報テーブルが完成する。対応情報テーブルは、監視カメラ4が複数台ある場合には、各監視カメラ4ごとに設定される。対応情報テーブルは、通信ネットワーク7を介して主装置1に送信され、記憶部16に記憶される。
【0023】
本発明の実施形態の自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定・登録手順、および設定・登録した自動監視システムの動作手順について、図8ないし図10を参照しながら説明する。
【0024】
図8のフローチャートに基づいて、本発明の実施形態における監視用カメラ4のプリセット情報の登録手順を説明する。
【0025】
自動監視システム設定装置3が起動し、操作部33からネットワーク接続を指示する入力が行われると、制御部31は通信インターフェース部35を介して自動監視システム設定装置3を通信ネットワーク7に接続させる(ステップS1)。
【0026】
自動監視システム設定装置3の操作部33から監視用カメラ4の設定用のID、パスワードが入力されると、自動監視システム設定装置3の制御部33は、通信インターフェース部35を介して監視用カメラ4にID情報とパスワード情報を送る。監視用カメラ4は通信インターフェース部46を介してID情報とパスワード情報を受領し、制御部44は、受信したID情報およびパスワード情報を記憶部45に記憶する(ステップS2)。
【0027】
自動監視システム設定装置3の操作部33から監視用カメラ4のIPアドレスが入力されると、制御部33は、通信インターフェース部35及び監視用カメラ4の通信インターフェース部46を介してネットワーク接続情報を交換し、自動監視システム設定装置3と監視用カメラ4とのネットワーク通信が開始される(ステップS3)。
【0028】
自動監視システム設定装置3の操作部33は、監視用カメラ4の制御部44と交信し、制御データを交信すると共に監視用カメラ4が撮影した画像データの供給を受ける。自動監視システム設定装置3は、監視用カメラ4にプリセット情報の設定を行う。監視用カメラ4は、プリセットテーブルを登録し、記憶部45に格納する(ステップS4)。
以上の手順により、監視用カメラ4にはプリセットポジションが登録され、手順が完了する(ステップS5)。
【0029】
図9のフローチャートに基づいて、本発明の実施形態における主装置1と監視用カメラ4との連動設定手順を説明する。
【0030】
自動監視システム設定装置3が起動し、操作部33からネットワーク接続を指示する入力が行われると、制御部31は通信インターフェース部35を介して自動監視システム設定装置3を通信ネットワーク7に接続させる(ステップS6)。
【0031】
自動監視システム設定装置3の操作部33から主装置1のIPアドレスが入力されると、制御部33は、通信インターフェース部35及び主装置1の通信インターフェース部15を介して主装置1とネットワーク接続情報を交換し、自動監視システム設定装置3と主装置1とのネットワーク通信が開始される(ステップS7)。
【0032】
自動監視システム設定装置3の操作部33から主装置1の設定用のID、パスワードが入力されると、自動監視システム設定装置3の制御部33は、通信インターフェース部35を介して主装置1にID情報とパスワード情報を送る。主装置1は通信インターフェース部15を介してID情報とパスワード情報を受領し、制御部17は、受信したID情報およびパスワード情報を記憶部16に記憶する(ステップS8)。
【0033】
自動監視システム設定装置3の制御部31は、さらに、操作部33から主装置1のIPアドレスの入力を受け、主装置1の制御部33と交信を開始する。自動監視システム設定装置3の表示部34には、設定画面用ブラウザが開かれる。操作部33から、人体センサ28を備えたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7の内線番号と、監視用カメラのプリセット情報と、IPアドレス/ポート番号情報と、メーカー名/機種名を関連付けるための情報とがすべて入力されると、関連情報テーブル(図7)が完成する。関連情報テーブルは、主装置1に送られ、記憶部16に格納される(ステップS9)。
以上の手順により、主装置1の記憶部16には関連情報テーブルが格納され、登録が完了する(ステップS10)。
【0034】
図10のシーケンス図に基づいて、本発明の実施形態における自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定手順、および設定した自動監視システムの動作手順の一例を説明する。
【0035】
自動監視システム設定装置3から監視用カメラ4に対しては、カメラポジションのプリセット情報が送信され、監視用カメラ4にはプリセット情報をもとにプリセットテーブルが登録される(ステップS1〜S5)。なお、このとき、画像データの保存先であるサーバ5のアドレス情報(宛先IPアドレス情報)も併せて監視用カメラ4に登録する。
【0036】
監視用カメラ4に対しプリセット情報等の登録が完了すると、監視用カメラ4は画像データの撮像を開始し、撮像された画像データをファイル形式でサーバ5に送信する。サーバ5は通信インターフェース53を介して画像データの供給を受け、制御部51はこの画像データを記憶部52に蓄積する(ステップS11)。
【0037】
自動監視システム設定装置3から主装置1に対しては、関連情報テーブルの作成が行われる(ステップS6〜S10)。
【0038】
ボタン電話機2の操作部25に監視モードに設定変更する指示が入力されると(ステップS12)、ボタン電話機2の制御部21は内線インターフェース部22を介して主装置1に指令信号を送信する。主装置1が指令信号を受けると、モード変更部17は、指令信号の受信後所定時間が経過したのちに動作モードを通話モードから監視モードに切替える指令を出す。指令信号は主装置1からボタン電話機2-1〜2-8に供給され、ボタン電話機2-1〜2-8の動作モードが監視モードに切替えられる(ステップS13)。動作モードが監視モードに切り替わると、ボタン電話機2-1〜2-8のLCD表示部24には監視モードである旨表示される。
【0039】
監視モードになったのち、人体センサ28のついたボタン電話機2-1、2-3、2-5、2-7のいずれか(たとえばボタン電話機2-1)において、人体センサ28が侵入者を検知すると、検知信号がボタン電話機2-1から主装置1へ送られる(ステップS14)。主装置1は、検知信号を送ってきたボタン電話機2-1の内線電話番号をもとに、対応するプリセット情報を特定し、特定したプリセット情報を監視用カメラ4に送信する(ステップS15)。監視用カメラ4はこのプリセット情報を受けると、記憶部45に記憶されたプリセットテーブルを参照して監視用カメラ4の撮影方向を変え、侵入者情報を検知したボタン電話機2-1の方向を撮影する。
【0040】
主装置1はすべてのボタン電話機2-1〜2-8に威嚇動作を行わせる指示を出す(ステップS16)。ボタン電話機2-1〜2-8は指示に基づいて、音声処理部23から最大音量で警告音を発し、LED光源25を点滅させる。威嚇動作が開始してから所定時間が経過すると、ボタン電話機2-1〜2-8は威嚇動作を停止する(ステップS17)。ボタン電話機2-1〜2-8および主装置1の動作のログ情報は主装置1の記憶部16に記録される。
【0041】
主装置1のログ情報は、自動監視システム設定装置3の操作部33またはボタン電話機2の操作部25から主装置1にログ情報取得の指示を送ることにより(ステップS18、S20)、主装置1から自動監視システム設定装置3またはボタン電話機2に送られ(ステップS19,S21)、自動監視システム設定装置3の表示部34またはボタン電話機2のLCD表示部24に表示される。自動監視システム設定装置3の操作部33から画像データ転送要求の指示が入力されると(ステップS22)、自動監視システム設定装置3からサーバ5に対して画像データの転送を要求する信号が送信され(ステップS23)、サーバ5は指示に基づいて自動監視システム設定装置3に画像データが送信する。画像データは自動監視システム設定装置3の表示部34に表示され、利用者はこの画像データを再生し、侵入者の画像を確認できる。
【0042】
以上、本実施形態においては、ボタン電話装置の主装置1に、監視用カメラ4のプリセット情報と監視用カメラ4の向いた方向に存在する人体センサ28のついたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7とを関連付ける関連情報テーブルを設定することにより、ボタン電話装置に設けられた監視システムを用いて監視カメラを自動操作するための設定を行うことが可能になる。
【0043】
本実施形態においては、監視用カメラ4に監視用カメラが向く方向をプリセットテーブルとして登録することにより、主装置1の制御によって監視用カメラ4をプリセットポジションの方向に向かせることが可能になる。
【0044】
本実施形態においては、主装置1の制御により、ボタン電話機2に設けられた人体センサ28が人を検知したときに監視用カメラ4を検知したボタン電話機2の方向に向かせる制御を行うことにより、監視中に侵入者が侵入した際に侵入者を正確に撮影することができる。また、同一グループ内の複数のボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7に人体センサ28を設けることにより、侵入者が移動しても監視用カメラ4の向きを侵入者の移動方向に変えながら撮影することが可能になる。
【0045】
本実施形態においては、監視用カメラ4の撮影方向を人体センサ28を設けたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7の設置された方向に対応付けてプリセット情報として登録することにより、侵入者による異常発生時における監視用カメラ4の撮影方向の制御を簡易かつ正確に行うことが可能になる。
【0046】
本実施形態においては、監視中の自動監視システムの動作をログ情報として時系列的に保管する設定とすることにより、異常発生状況を事後的に容易に確認することが可能になる。
【0047】
本実施形態においては、監視用カメラ4が撮影した画像データをサーバ5に記録する設定とすることにより、長時間にわたる監視中の画像データを保管し、事後的に容易に出力・再生して確認することが可能になる。
【0048】
本実施形態においては、監視用カメラ4の撮影および画像データのサーバ5への転送は監視用カメラ4の登録が完了したのちすぐに開始するものとしたが(図10のステップS11)、自動監視システム1Aが監視モードに入ってから(図10のステップS13)撮影と画像データ転送を開始するものとしてもよい。このような構成とすることにより、サーバ5に蓄積されるデータを監視中のものだけとすることができ、メモリの節約を図ることが可能になる。
【0049】
本実施形態においては、監視用カメラ4はズームを設けない構成としたが、監視用カメラ4にズームを設け、プリセットテーブル中にズーム倍率情報を設け、より鮮明な画像を得るようにすることも可能である。
【0050】
本実施形態においては、ボタン電話機2は8台(2-1〜2-8)とし、うち4台を人体センサ28のついたボタン電話機2-1,2-3,2-5,2-7としたが、いずれの台数も本実施形態より多くても少なくてもよいことはいうまでもない。
【0051】
本実施形態においては、PC3を自動監視システム設定装置3とし、監視用カメラ4にプリセットテーブルを登録するためのプログラムや、主装置1に関連情報テーブルを設定するためのプログラムはPC3の記憶部32に記録する構成としたが、これに限定されず、監視用カメラ4にプリセットテーブルを登録するためのプログラムや、主装置1の記憶部16に関連情報テーブルを設定するためのプログラムを記録する構成としてもよい。この場合は、主装置1が本発明の自動監視システム設定装置を形成し、登録・設定時の画面表示や操作はPC3の表示部34および操作部33を用いて行う。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態における自動監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態におけるボタン電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における自動監視システム設定装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態における監視用カメラの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態における監視用カメラに記憶されるプリセットテーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態における関連情報テーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態におけるプリセットテーブルの登録手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における関連情報テーブルの設定手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態の自動監視システム設定装置による自動監視システムの設定・登録手順、および設定した自動監視システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0053】
1A・・・自動監視システム、1・・・主装置、2-1〜2-8・・・ボタン電話機、3・・・PC(自動監視システム設定装置)、4・・・カメラ、5・・・サーバ、28・・・人体センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサの異常を検知する検知手段と、
監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と
を備えた自動監視システムを設定する監視システム設定装置において、
前記検知手段を特定する特定情報設定手段と、
前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する方向設定手段と
を備えたことを特徴とする自動監視システム設定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システム設定装置において、
前記方向設定手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定する
ことを特徴とする自動監視システム設定装置。
【請求項3】
コンピュータに、
センサの異常を検知する検知手段を特定する特定手順と、
監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する関連付け手順と
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムにおいて、
前記関連付け手順において、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
センサの異常を検知する検知手段と、
監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と
前記検知手段を特定する情報を格納する特定情報格納手段と、
前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて制御する方向制御手段と
を備えたことを特徴とするボタン電話装置。
【請求項6】
請求項5に記載のボタン電話装置において、
前記方向制御手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知手段の方向に向けるように制御する
ことを特徴とするボタン電話装置。
【請求項1】
センサの異常を検知する検知手段と、
監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と
を備えた自動監視システムを設定する監視システム設定装置において、
前記検知手段を特定する特定情報設定手段と、
前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する方向設定手段と
を備えたことを特徴とする自動監視システム設定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システム設定装置において、
前記方向設定手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定する
ことを特徴とする自動監視システム設定装置。
【請求項3】
コンピュータに、
センサの異常を検知する検知手段を特定する特定手順と、
監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて設定する関連付け手順と
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムにおいて、
前記関連付け手順において、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知した前記検知手段の方向に向けるように設定する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
センサの異常を検知する検知手段と、
監視用カメラの撮影方向の変更を指示する手段と
前記検知手段を特定する情報を格納する特定情報格納手段と、
前記監視用カメラの撮影方向と前記特定情報設定手段が特定した前記検知手段とを関連付けて制御する方向制御手段と
を備えたことを特徴とするボタン電話装置。
【請求項6】
請求項5に記載のボタン電話装置において、
前記方向制御手段は、前記関連付けにおいて、前記検知手段が人を検知して検知信号を発するとき、前記監視用カメラの撮影方向を前記検知手段の方向に向けるように制御する
ことを特徴とするボタン電話装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−245697(P2006−245697A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55085(P2005−55085)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】
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