説明

自動/手動スライド型通信端末機

【課題】動力供給部と弾性部材及び移送距離増幅部材を具備することにより自動及び手動スライディング動作がスムーズに完了するスライド型通信端末機。
【解決手段】スライド開閉方式通信端末機において、スライディング動作に必要な回転駆動力を提供する動力供給部から伝達される回転駆動力により直線移送されるラックギア及び上記ラックギアと連結され移送距離を増幅する移送距離増幅部材とからなり、更にカムと弾性部材を組み合わせた手動、自動切換え機構を備えることによりスライディング動作がスムーズに完了するスライド型通信端末機を提供する。本発明によると、自動及び手動においてスライディング動作がスムーズに完了し、スライドモジュールが一体で提供されるので組立性が改善される効果がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動/手動スライド型通信端末機に関するものであって、より詳しくは移送距離増幅部材を設けることによりスライディング動作がスムーズに完了するスライド型通信端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にスライド型通信端末機は重なり合う上部本体、下部本体及び上記上部本体が相対的にスライディングされることにより開閉されるスライド構造を有する。
【0003】
こうしたスライド型通信端末機は一側に固定されスライディングを案内するガイドと上記ガイドに沿って往復スライディング運動するスライダーとを含むスライドモジュールを具備し、上記スライダーは上記ガイドが固定された一側の対向側に締結される。
【0004】
例えば、上記上部本体の後面にガイドが具備される場合、上記スライダーはそれと接する上記下部本体の前面一側に結合され共に往復スライディング運動を行うのである。
【0005】
図1は従来のスライド型通信端末機の後面を示し、これについて説明すれば次のとおりである。
【0006】
前面にディスプレイ画面(図示せず)が具備された上部本体(10)と後面にバッテリーパック(21)が結合された下部本体(20)とが相互平行に重なり往復スライディング運動をすることにより開閉する。上記上部本体(10)の後面にはガイドスリット(11)が形成されその内部にスライディングを案内するガイド(図示せず)が具備され、上記ガイドに沿って往復スライディング運動するスライダーは上記下部本体(20)と共にスライディングする。
【0007】
しかし、こうした従来の手動スライドモジュールは開閉のためにフルで動作させなければならないので開閉が容易でないなどフォルダー型に比して相対的に開閉し難い問題がある。
【0008】
こうした問題を改善するために容易に手動スライディング動作が行われることのできるスライド型通信端末機が要されている。
【0009】
図2は半分以上のストロークを与えると弾性部材の弾性力によりスライディング動作が完了する従来の手動スライド型端末機の概略図である。
【0010】
図2に示したように、上記スライド型通信端末機は第1ヒンジー部(50)、第2ヒンジー部(30)及び弾性部材(40)から成っており、メインパート(図示せず)下部には第1ヒンジー部(50)が固定されスライディングパート(図示せず)上部には第2ヒンジー部(30)が固定される。第1ヒンジー部(50)と第2ヒンジー部(30)はガイド溝(36)とガイドフランジー(56)を介して連結されスライド動作が行われるようになる。
【0011】
上記弾性部材(40)はトーションスプリング(42)及び締結ネジ(44)を含み、トーションスプリング(42)の一側は固定溝(37)に固定され、他側は締結ネジ(44)を通して上記第1ヒンジー部(50)に固定される。
【0012】
即ち、上記トーションスプリング(42)は第1ヒンジー部(50)及び固定溝(37)を通して固定され所定の転換点を基準に第1ヒンジー部(50)及び第2ヒンジー部(30)に夫々方向の異なる弾性力を提供するようになる。
【0013】
こうした構成を有するスライド型通信端末機の動作は次のとおりである。
【0014】
閉鎖状態において、使用者がスライディングパート(図示せず)を開放方向に滑らせると、第2ヒンジー部(30)が最初の状態から外れて移動し、弾性力が最大となる所定の転換点以後まで上記スライディングパートを押し出すと上記トーションスプリング(42)から発生する弾性力により開かれる方向に移送が完了する。
【0015】
このような従来のスライド型通信端末機は手動動作の具現は可能であるが、自動動作を行えない問題がある。
【0016】
一方、スライド型通信端末機の開閉動作を自動で具現した従来のスライド型通信端末機の後面概略図を図3に示してある。
【0017】
図3のスライド型通信端末機は、第2本体(70)の一端に装着されたピニオンギア(75)、第1本体(60)の一側に縦方向に装着され上記ピニオンギア(75)と噛合するラックギア(61)、第2本体(70)に装着され駆動力を提供する駆動モーター(図示せず)、上記駆動モーターの駆動力をピニオンギア(75)に伝達する動力伝達部(80)、及び上記駆動モーターの作動を制御する制御スイッチ(62)から成る。
【0018】
上記スライド型通信端末機は第2本体(70)が閉じられた状態で使用者が制御スイッチを操作することにより駆動モーターが作動すると、上記駆動モーターの回転力が動力伝達部を通してピニオンギア(75)に伝達され、上記ピニオンギアが回転するようになり、それに係合しているラックギア(61)が移動することにより第1本体(60)が上方へ移動して開放動作を行うようになる。
【0019】
このようにピニオンギア(75)とラックギア(61)を利用して自動動作を具現する従来のスライド型通信端末機は自動動作の具現は簡単であるが、手動動作を具現しようとする場合には従来の手動スライド型通信端末機と同様に片手で開閉し難いばかりでなく、一度の外力で完全な開閉を成し難い問題がある。
【0020】
即ち、上記ピニオンギア(75)の直径をDとすると、ピニオンギア(75)の1回転で移送されるストローク(S)はπ×Dとなるので、 ピニオンギア(75)の1回転または180度回転のみで所望のストロークを得るためにピニオンギア(75)の直径(D)が大きくなりピニオンギア(75)が装着される本体の厚さが大きくなるしかなく、小型化が困難となる。
【0021】
したがって、ピニオンギア(75)の回転数を増やすことにより所定の移送ストロークを確保するが、こうした場合には手動動作がスムーズに行われない問題が生じる。
【0022】
とりわけ、上記のような自動スライド型通信端末機はラックギア(61)とピニオンギア(75)とが異なるモジュールで提供されるので、ギアの噛合不良が発生し易く、 組立作業が困難なばかりか、第1本体と第2本体との間に初期位置設定が困難でセンサ部の最適化が困難との問題がある。
【0023】
こうした問題を解決するためにスライド開閉装置が一つのモジュールで提供され、スムーズなスライディング動作具現が可能な通信端末機が要される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は上記のような従来の問題を解消するためのものであって、移送距離増幅部材を通してモーター部の180度回転のみでスライディング動作が完了するスライド型通信端末機を提供することに目的がある。
【0025】
また、手動動作の場合においてもスライディングストロークの半分以上をスライドさせるだけで一度の外力によりスライディング動作が完了しスムーズにスライディングされるスライド型通信端末機を提供する。
【0026】
また、本発明はスライディング開閉装置を一つのモジュールで提供することにより本体との組立性を向上させられ、モジュール内部にセンサ部を具備することによりセンサの組立性を向上させられるスライド型通信端末機を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記のような目的を成し遂げるために本発明は、第1本体及び上記第1本体上においてスライディング移動する第2本体を具備したスライド開閉方式の通信端末機において、上記第2本体のスライディング動作に必要な回転駆動力を提供するモーター部及び上記モーター部に軸方向に連結されたピニオンを具備する動力供給部; 上記第1本体に下部面が固定され、上記ピニオンと係合して上記動力供給部から伝達される回転駆動力により直線移送されるラックギア及び上記ラックギアと連結され上記第2本体の移送距離を増幅する移送距離増幅部材を具備する第1ヒンジー部;並びに、上記第2本体に上部面が固定され、上記移送距離増幅部材と接触するよう下部に突設した接触部材を具備する第2ヒンジー部;を含み、上記動力供給部の駆動力によるピニオンの回転を上記ラックギアの直線移送に変化させ、上記ラックギアの直線移送距離を上記移送距離増幅部材を介して増幅させることにより上記第2ヒンジー部に固定された上記第2本体を増幅された移送距離だけスライディングさせる。
【0028】
好ましくは、上記ラックギアは上記動力供給部のピニオンと係合して上記動力供給部の回転に応じて直線移送可能なよう上記第1ヒンジー部の下部に設けられ、上記移送距離増幅部材は上記第1ヒンジー部に位置したヒンジー軸を中心に回転するレバーから成り、上記ラックギアの直線移送に応じて上記ラックギアの歯列反対側に突設した突起部と、上記突起部を案内するよう上記突起部に対応してレバーに貫通形成された突起部溝との接触によって上記レバーが回転し、上記レバーが回転するにつれて上記第2ヒンジー部の接触部材と上記接触部材を案内するよう上記接触部材に対応してレバーに貫通形成されたガイド溝との接触によって上記第2ヒンジー部に固定された上記第2本体がスライディングされる。
【0029】
また好ましくは、上記ヒンジー軸から上記第2ヒンジー部に形成された接触部材までの距離(L2)は上記ヒンジー軸から上記ラックギアに形成された上記突起部までの距離(L1)より大きく、上記ヒンジー軸から上記突起部までの距離(L1)に対する上記接触部材までの距離(L2)の比(L2/L1)だけラックギアの移送距離に対する上記第2ヒンジー部の移送距離が増幅されるスライド型通信端末機を提供する。
【0030】
好ましくは、上記動力供給部は、上記モーター部の回転軸に軸方向に連結され、弾性部材により選択的に係合する一対の部材を通して上記モーター部の駆動力または外力を伝達したり伝達を受ける動力伝達部をさらに含み、上記ピニオンは上記動力伝達部の回転軸に軸方向に固定される。
【0031】
さらに好ましくは、上記動力伝達部は、上記モーター部の回転軸に固定されモーター部の駆動力を伝達するヒンジーシャフト;上記ヒンジーシャフトと一定の角度毎に選択的に係合するスライドカム;上記スライドカムを回転方向には相対的に拘束し軸方向へ移動可能に収容するガイドカム;及び、上記ヒンジーシャフトと上記スライドカムとが選択的に係合するようにする弾性力を提供する弾性部材;を含み、上記一対の部材は上記ヒンジーシャフト及び上記スライドカムから成る。
【0032】
さらに好ましくは、スライディング動作の完了を制御するために上記モーター部に対して上記ヒンジーシャフトの特定部分が一定角度回転したことを感知する接触式センサまたは非接触式センサを具備するセンサ部;及び、上記センサ部の信号によりモーター部の駆動を制御する駆動制御部;を含む。
【発明の効果】
【0033】
本発明によるスライド型通信端末機は弾性部材により選択的に係合する一対の部材を具備する動力伝達部及び移送距離増幅部材によってスムーズな自動及び手動動作を行える効果を奏する。
【0034】
即ち、自動動作の場合、移送距離増幅部材によりモーター部の180°回転のみでスライディング動作が完了し、手動動作の場合においてもスライディングストロークの半分以上を押しさせすれば一度の外力によりスライディング動作がスムーズに完了し、小さい力によって手動スライディング動作が行われる利点を奏する。
【0035】
さらに、本発明はスライディング開閉装置を一つのモジュールで提供することにより本体との組立性を改善させられ、モジュール内部にセンサ部を具備することによりセンサの組立性を向上させる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、添付の図を参照しながら本発明の好ましき実施例をより詳しく説明する。
【0037】
図4は本発明によるスライド型通信端末機の斜視図で、図5a、5b、5cは本発明によるスライド型通信端末機の構造及び作動原理を示す断面図で、図6は本発明によるスライド型通信端末機の作動原理を示す作動状態図である。
【0038】
また、図7は本発明によるスライド型通信端末機の動力供給部の主要部品を示す分解斜視図である。
【0039】
先ず、図4及び図5に示すように本発明によるスライド型通信端末機は第1本体(100)及び上記第1本体上においてスライディング移動する第2本体(200)を具備したスライド開閉方式通信端末機に関するもので、動力供給部(300)、第1ヒンジー部(400)及び第2ヒンジー部(500)を含み、上記動力供給部(300)の駆動力によるピニオン(360)の回転を第1ヒンジー部(400)に具備されたラックギア(410)の直線移送に変化させ、上記ラックギア(410)の直線移送距離を移送距離増幅部材(420)を通して増幅させることにより上記第2ヒンジー部(500)に固定された上記第2本体(200)を増幅された移送距離だけスライディングさせるようになる。
【0040】
図7のように、上記動力供給部(300)は上記第2本体(200)のスライディング動作に必要な回転駆動力を提供し、モーター部(340)及び上記モーター部に軸方向で連結されたピニオン(360)を具備し、好ましくは動力伝達部(330)をさらに含むことができる。
【0041】
上記モーター部(340)は通信端末機に具備されたバッテリーから電源の供給を受けて自動スライディング動作に動力を供給する役目を果たす。
【0042】
好ましくは、上記モーター部(340)は出力側にギアボックス(341)を具備するギヤードモータを使用することができる。上記ギアボックスは駆動トルクが増幅されるよう約300:1以上の一定の減速比を有する油性ギア型減速機を具備でき、減速機能と逆転防止の役目を同時に果たすことになる、
【0043】
上記ピニオン(360)はモータの回転軸に直接連結され回転されるが、手動スライディング動作をスムーズに具現するため、後述するように動力伝達部(330)を介して上記モーター部と連結されることが好ましい。
【0044】
上記動力伝達部(330)は上記モーター部(340)の回転軸に軸方向に連結され、弾性部材(333)により選択的に係合する一対の部材を介して上記モーター部(340)の駆動力または外力を伝達するか伝達を受け、この場合は上記ピニオン(360)は上記動力伝達部(330)の回転軸に軸方向に固定される。
【0045】
図7に示すように、上記動力伝達部(330)は、上記モーター部(340)の回転軸に固定されモーター部の駆動力を伝達するヒンジーシャフト(331)、上記ヒンジーシャフトと一定の角度毎に選択的に係合するスライドカム(332)、上記スライドカムを回転方向には相対的に拘束し軸方向には移動可能に収容するガイドカム(334)、及び上記ヒンジーシャフト(331)と上記スライドカム(332)が選択的に係合するようにした弾性力を提供する弾性部材(333)を含む。
【0046】
この際、弾性部材(333)により選択的に係合する一対の部材は上記ヒンジーシャフト(331)及び上記スライドカム(332)から成る。
【0047】
上記ヒンジーシャフト(331)は上記モーター部(340)の回転軸に固定されているのでモーター部の駆動により回転するようになる。
【0048】
さらに、上記スライドカム(332)は上記弾性部材(333)の弾性力によって上記ヒンジーシャフト(331)と選択的に係合するようになる。
【0049】
好ましくは、図7に示したように、上記ヒンジーシャフト(331)はテーパーを有する突起(331')が形成され雄型カムとして作用し、上記スライドカム(332)は上記雄型カムの突起(331')に対応する溝(332')が一側に形成され雌型カムとして作用し、後述するように上記ヒンジーシャフト(331)の180°回転によりスライディング動作が完了するので上記ヒンジーシャフト(331)と上記スライドカム(332)とは180°毎に係合する。
【0050】
これとは逆に、上記ガイドカム(332)を雄型カム、上記ヒンジーシャフト(331)を雌型カムに形成することも可能である。
【0051】
上記ガイドカム(334)は上記スライドカムを回転方向には相対的に拘束し軸方向には移動可能なよう収容する。
【0052】
即ち、図7のように上記ガイドカム(334)は周囲部にキー溝(key groove、334')が形成され、ここに上記スライドカム(332)がキー固定されるようにする。これにより上記スライドカム(332)は、回転方向には上記ガイドカム(334)に固定され上記ガイドカムの回転時共に回転するようになり、軸方向には上記キー溝(334')の長さだけ移動可能になる。
【0053】
上記弾性部材(333)は上記スライドカム(332)とヒンジーシャフト(331)とが選択的に係合するよう機能する。即ち、上記弾性部材(333)は上記スライドカム(332)と上記ガイドカム(334)との間に位置して上記スライドカムを上記ヒンジーシャフト(331)側へ加圧する機能を果たし、こうした機能を行うために圧縮コイルスプリングであることが好ましい。
【0054】
好ましくは、上記弾性部材(333)は上記モーター部(340)の駆動力よりは大きく外力よりは小さい弾性力を有するように成り、自動スライディングの場合には図5aのように膨張され上記スライドカム(332)と上記ヒンジーシャフト(331)とが係合して回転するよう、外力による手動スライディングの場合には図5bのように圧縮され上記ヒンジーシャフト(331)と上記スライドカム(332)との係合が解除され上記ピニオン(360)の回転が可能になる。
【0055】
さらに好ましくは、上記動力供給部(300)は内周面に上記モーター部(340)の外周面が固定され上記動力伝達部(330)を収容するハウジング(350)をさらに含むことができる。
【0056】
この際、図4に示すように上記ハウジング(350)は連結部(351)を介して上記第1ヒンジー部(400)の下面に固定され、上記ピニオン(360)は上記ハウジング(350)の一側に形成された貫通孔を通して上記動力伝達部(330)に固定される。
【0057】
一方、上記第1ヒンジー部(400)は図4に示す複数の装着溝(461)を通して上記第1本体(100)に下部面が固定され、ラックギア(410)及び移送距離増幅部材(420)を含む。
【0058】
上記ラックギア(410)は上記動力供給部(300)のピニオン(360)と係合し上記動力供給部(300)から伝達される回転駆動力により直線移送される。
【0059】
好ましくは、上記ラックギア(410)は上記動力供給部(300)の回転により直線移送可能なよう上記第1ヒンジー部(400)の下部に設けられ、第1ヒンジー部(400)の下部に固定されたラック案内部(415)により直線方向へ移送されるよう案内される。
【0060】
上記移送距離増幅部材(420)は上記第1ヒンジー部(400)に位置したヒンジー軸(421)を中心に回転するレバーから成る。
【0061】
上記レバー(420)は上記ラックギア(410)の直線移送により、上記ラックギア(410)の歯列反対側に突設した突起部(411)と接触して上記ヒンジー軸(421)を中心に回転し、上記レバー(420)には図6のように上記突起部(411)を案内するよう上記突起部に対応して突起部溝(422)が貫通形成されている。
【0062】
さらに、上記第2ヒンジー部(500)は図4に示した複数の装着溝(561)を通して上記第2本体(200)に上部面が固定され、移送距離増幅部材の上記レバー(420)と接触するよう下部に突設した接触部材(510)を具備する。
【0063】
上記ラックギア(410)が直線移送されると上記突起部(411)と上記突起部溝(422)の接触ガイドにより上記レバー(420)が回転するようになり、上記レバー(420)が回転するにつれて上記第2ヒンジー部(500)の下部に突設した上記接触部材(510)とレバー(420)とが接触して上記第2ヒンジー部(500)及びこれに固定された第2本体(200)が移送される。
【0064】
即ち、上記レバー(420)には上記接触部材(510)を案内するよう上記接触部材(510)に対応してレバーに貫通形成されたガイド溝(423)を具備し、上記接触部材(510)とガイド溝(423)の接触案内により上記第2ヒンジー部(500)が移送される。
【0065】
上記ラックギア(410)の移送距離を増幅して上記第2ヒンジー部(500)を移送するために、上記突起部(411)は図6のように上記レバー(420)上において上記ヒンジー軸(421)と上記接触部材(510)との間に位置することが好ましい。
【0066】
この際、上記ヒンジー軸(421)から上記第2ヒンジー部(500)に形成された接触部材(510)までの距離(L2)は上記ヒンジー軸(421)から上記ラックギア(410)に形成された上記突起部(411)までの距離(L1)より大きいことが好ましく、これにより上記ヒンジー軸(421)から上記突起部(411)までの距離(L1)に対する上記接触部材(510)までの距離(L2)の比(L2/L1)だけ上記ラックギア(410)の移送距離に対する上記第2ヒンジー部(500)の移送距離が増幅する。
【0067】
例えば、上記ヒンジー軸(421)から上記突起部(411)までの距離(L1)と上記ヒンジー軸(421)から上記接触部材(510)までの距離(L2)との比が1:3の場合には、上記ラックギア(410)の移送距離の3倍だけ上記第2ヒンジー部(500)及びこれに固定された第2本体(200)の移送距離が増幅する。
【0068】
これとは異なり上記ヒンジー軸(421)が上記レバー(420)上において上記突起部(411)と上記接触部材(510)との間に位置しても上記と同様な効果を得ることができる。
【0069】
一方、第1本体(100)及び第2本体(200)のスライディングを案内するよう第1本体及び第2本体の両側面に案内ガイドを形成できるが、スライディング装置を一つのモジュールで提供するためには上記第1ヒンジー部(400)及び第2ヒンジー部(500)両側にガイド手段を形成することが好ましい。
【0070】
即ち、上記第1ヒンジー部(400)は両側に縦方向に設けられた第1ガイド部材(430)をさらに具備し、上記第2ヒンジー部(500)は両側に上記第1ガイド部材(430)に対応して設けられる第2ガイド部材(530)をさらに具備することができ、上記第1ガイド部材(430)と第2ガイド部材(530)が挿入接触することにより上記第2ヒンジー部(500)が上記第1ヒンジー部(400)に対して縦方向に案内されスライディングする。
【0071】
好ましくは、図5a及びbに示すように、上記第2ガイド部材(530)は上記第2ヒンジー部(500)の両側に縦方向に対称で設けられた棒状のガイドシャフト(531)に、上記第1ガイド部材(430)は上記ガイドシャフト(531)が案内される貫通孔(431)の形成されたシャフト支持部に構成することができる。
【0072】
また、好ましくは、図5cに示すように、上記第1ガイド部材(430)は上記第1ヒンジー部(400)の両側に対称となりながら縦方向に折り曲げ形成されたガイド溝(435)から、上記第2ガイド部材(530)は上記第1ガイド部材(430)に対応して形成されたガイドフランジー(535)から成り、上記ガイドフランジー(535)が上記ガイド溝(435)の間で縦方向に移動可能に挿入されるようにすることができる。
【0073】
これとは逆に、上記第1ガイド部材(430)をガイドフランジーに、第2ガイド部材(530)をガイド溝に構成するのも可能である。
【0074】
一方、本発明は上記モータの作動当否及び作動方向を入力する開閉動作スイッチ(図示せず)に入力された信号に応じて上記モータを制御する駆動制御部(図示せず)を含むことができる。
【0075】
上記開閉動作スイッチは自動スライド動作に使用され、使用者の操作により駆動手段を作動させるもので、使用者がスイッチを操作するとモーター部(340)に所定の電気信号を出力するよう構成される。こうしたスイッチは本体の一側面に通常オン/オフスイッチ形態で提供されているが、通信端末機の形状や容易な操作位置に応じて様々な形態で提供されることであろう。
【0076】
図8は本発明によるスライド型通信端末機のセンサ蒸着状態を示した側断面図で、図9は図8に示したセンサ部のブラシハウジングと整流ハウジングの一実施例を示した概略図である。
【0077】
本発明は図8のように、上記第2本体(100)のスライディング動作の完了を制御するために上記モーター部(340)に対して上記ヒンジーシャフト(331)の特定部分が一定角度回転したことを感知する接触式または非接触式センサを具備するセンサ部(380)をさらに含むことができ、上記駆動制御部(図示せず)は上記センサ部(380)の信号によりモーター部(340)の駆動を制御するようになる。
【0078】
好ましくは、上記センサ部を接触式センサで構成する場合には図8及び図9に示すように、ブラシ(382a)が突設したブラシハウジング(382)及び上記ブラシ(382a)に対する電気的接触を通して一定の角度毎に通電するよう第1パターン(381a)及び第2パターン(381b)が離隔形成された整流ハウジング(381)を含み、上記モーター部(340)の回転で上記ブラシハウジング(382)と上記整流ハウジング(381)が相対回転するにつれて、上記ブラシハウジングのブラシ(382a)により上記整流ハウジングの第1パターン(381a)及び第2パターン(381b)が一定の角度毎に電気的に連結され通電する際駆動制御部(図示せず)に駆動止め信号を印加するようになる。
【0079】
即ち、180°毎に係合するヒンジーシャフト(331)とスライドカム(332)を使用する場合には、モーター部の180度の回転で駆動止め信号を発生するようブラシハウジングと整流ハウジングを形成することができる。
【0080】
こうした第1パターン(381a)と第2パターン(381b)の形状及びブラシ(382a)の個数は所望の角度毎に通電するよう多様に形成することができる。即ち、第1パターンと第2パターンが360度の位相においてブラシにより通電する場合であれば、2個のブラシを使用して180度毎に通電するようにすることができる。
【0081】
さらに、上記センサ部(380)を非接触式センサで構成する場合にも先述した接触式センサと同様な原理で構成される。
【0082】
即ち、上記センサ部(380)は磁場が感知されるとスイッチングされる感知センサ及び上記感知センサと対応するよう設けられ磁場を発散するマグネットを含み、上記モーター部(340)の回転により上記感知センサと上記マグネットとが相対回転するにつれて、上記感知センサと上記マグネットとが接触しなくても対向して一定角度(180°)毎にスイッチングされる際駆動制御部に駆動止め信号を印加させることができる。
【0083】
ここで、感知センサはHall ICから成るホールセンサ、磁気抵抗効果素子(MR素子)を使用したセンサなど諸種類のものが可能である。
【0084】
こうした接触式センサまたは非接触式センサは、図8A及び図8Bのようにモーター部(340)の一側面及びこれに対向するヒンジーシャフト(331)の一端に設けられることもでき、ヒンジーシャフト(331)の突起部面及びこれに対向するハウジングの内面に設けることもできる。
【0085】
このように、スライディング開閉装置を一つのモジュールで提供することにより本体との組立性を改善することができ、モジュール内部にセンサ部を具備することにより効率良いセンサ構造が得られセンサの組立性も改善できる効果を奏する。
【0086】
上記のような構成を有する本発明によるスライド型通信端末機は自動または手動作動か可能である。
【0087】
先ず、図4ないし図6を参照しながら本発明による自動スライディングの作用を説明する。
【0088】
使用者が第2本体(200)が閉じられた状態において開閉動作スイッチ(図示せず)を押すと、駆動制御部(図示せず)は現状態が開放状態であるか閉鎖状態であるかを確認した後に上記スイッチから入力された信号に応じて第2本体が開かれる方向に上記モーター部(340)を駆動させる。もちろん、第2本体(200)が開かれた状態では逆方向に作動される筈である。
【0089】
こうした閉鎖または開放状態の判断は端末機自体に内蔵された回路により認識可能であり、例えば使用者が上面スライドを開けるとLCDが点灯され閉めるとLCDが消灯されるような回路を利用することもできる。
【0090】
図5aのように、上記モーター部(340)が作動すると上記モーター部(340)の回転軸に連結されたヒンジーシャフト(331)が回転するようになり、上記ヒンジーシャフト(331)の回転につれて弾性部材(333)により上記ヒンジーシャフト(331)と係合している上記スライドカム(332)が回転するようになる。即ち、上記ヒンジーシャフトの凸部(331')と上記スライドカムの凹部(332')とが係合して共に回転する。
【0091】
また、上記スライドカム(332)とキー固定されているガイドカム(334)が回転するようになり、上記ガイドカム(334)と共にピニオン(360)が回転するようになる。
【0092】
結局、上記ピニオン(360)が回転すると、上記ピニオン(360)と係合しているラックギア(410)が直線移送され、上記ラックギア(410)の歯列の反対側に突設している突起部(411)がレバー(420)に貫通形成された突起部溝(422)と接触して上記レバー(420)を第1ヒンジー部(400)のヒンジー軸(421)を中心に回転させる。
【0093】
即ち、図6に「A」で表示されたレバー(420)の位置は第2本体の完全閉鎖状態を示したもので、上記突起部(411)が上記突起部溝(422)に接触しながら図6に「B」で表示されたレバー(420)の方向に上記レバー(420)を回転させるようになる。
【0094】
この際、第1ヒンジー部(400)に装着されたレバー(420)の回転により上記レバー(420)のガイド溝(423)が第2ヒンジー部(500)に突設した接触部材(510)を押し、そうすることにより第2ヒンジー部(500)及び上記第2ヒンジー部に固定された第2本体(200)が開かれる方向にスライディングする。
【0095】
一方、図8のようにヒンジーシャフト(331)とモータ(340)の相対回転を感知するセンサ部(380)により一定角度(ヒンジーシャフトとスライドカムとが180°毎に係合するよう形成された場合には180°)の回転が感知されると駆動制御部(図示せず)に駆動止め信号を印加するようになり、レバー(420)は図6の「C」の完全開放位置となり第2本体(200)のスライディング動作が完了する。
【0096】
こうしたセンサ部(380)を使用することにより動力伝達部(330)が180°回転するとスライディング動作が完了するので、自動動作の上記動力伝達部(330)の位相状態は後述した手動動作の動力伝達部(330)と同一な位相(安定した係合状態)を維持でき、自動及び手動スライディング動作において安定した動作の具現が可能である。
【0097】
これとは逆に、第2本体が開かれた状態から閉じられた状態への自動スライディング動作も上記と同様な原理による。
【0098】
次に、図4ないし図6を参照しながら本発明による手動スライディングの作用を説明する。
【0099】
例えば、使用者が閉じられた状態(図6の「A」)から開かれる方向(図6の「C」)に第2本体(200)を押すと第2ヒンジー部(500)に突設された接触部材(510)がレバー(420)のガイド溝(423)を上方に押し、これにより上記レバー(420)は図6の「B」の位置に移動するようになる。
【0100】
この際、上記レバー(420)の回転により突起部溝(422)がラックギア(410)の突起部(411)を上方に押し出し上記ラックギア(411)が上方へ移動するようになり、ラックギア(411)に与えられる外力は結局ピニオン(360)を通して動力伝達部(330)に伝達される。
【0101】
一方、モーター部(340)はギヤードモータから成りモータが駆動しない場合には回転が制限されるので弾性部材(333)が外力により圧縮されるヒンジーシャフト(331)とスライドカム(332)との係合が解除されピニオン(360)が回転可能な状態となる。
【0102】
したがって、上記ラックギア(410)は外力により上方へ直線移送が可能となり、レバー(420)の回転も可能となる。
【0103】
一方、図6の「B」の位置においては上記ヒンジーシャフト(331)とスライドカム(332)との位置ズレは90°と最大になり、この位置を過ぎると弾性部材(333)から与えられる弾性力の作用により追加的な外力無しでも上記第2ヒンジー部(500)に固定された第2本体(200)の開放スライディング動作が完了するようになる。
【0104】
もし、上記レバー(420)が図6の「B」の位置に到達する前まで外力が除去されれば弾性部材(333)の弾性力が作用して閉鎖位置に再び復帰する。
【0105】
即ち、ヒンジーシャフト(331)とスライドカム(332)との位置ズレが90°以下であると、第2本体(200)は上記弾性部材(333)の復元力により原点(閉鎖状態)に復帰するようになり、90度以上であれば上記弾性部材(333)の復元力により完全開放状態に移送されるようになる。
【0106】
したがって、本発明によると移送距離増幅部材(420)を使用することにより一度の外力により完全開閉の手動動作が行われ、従来に比してより容易且つスムーズに開閉され、梃子の原理により小さい力でもスライディング動作を行えるようになる。
【0107】
このように本発明は手動動作も可能で、とりわけ弾性部材(333)と一対の係合部材(331、332)を具備する動力伝達部(300)及び移送距離増幅部材であるレバー(420)により、従来に比してよりスムーズに端末機を開閉させられる利点がある。
【0108】
本発明は特定の実施例に係わり図示し説明したが、当業界において通常の知識を有するものであれば本発明の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域を外れない範囲内において本発明を多様に修正及び変更できることを明かしておく。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】従来のスライド型通信端末機の概略図である。
【図2】従来の手動スライド型通信端末機の概略図である。
【図3】従来の自動スライド型通信端末機の概略図である。
【図4】本発明によるスライド型通信端末機の斜視図である。
【図5a】aは本発明によるスライド型通信端末機の構造及び作動原理を示す断面図である。
【図5b】bは本発明によるスライド型通信端末機の構造及び作動原理を示す断面図である。
【図5c】cは本発明によるスライド型通信端末機の構造及び作動原理を示す断面図である。
【図6】本発明によるスライド型通信端末機の作動原理を示す作動状態図である。
【図7】本発明によるスライド型通信端末機の動力供給部の主要部品を示す分解斜視図である。
【図8】本発明によるスライド型通信端末機のセンサ装着状態を示した側断面図である。
【図9】図8に示したセンサ部のブラシハウジングと整流ハウジングの一実施例を示した概略図である。
【符号の説明】
【0110】
100 第1本体
200 第2本体
300 動力供給部
330 動力伝達部
340 モーター部
360 ピニオン
400 第1ヒンジー部
410 ラックギア
420 移送距離増幅部材
430 第1ガイド部材
500 第2ヒンジー部
510 接触部材530 第2ガイド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1本体及び上記第1本体上においてスライディング移動する第2本体を具備したスライド型通信端末機において、
上記第2本体のスライディング動作に必要な回転駆動力を提供するモーター部及び上記モーター部に軸方向で連結され回転するピニオンを具備する動力供給部;
上記第1本体に下部面が固定され、上記ピニオンと係合して上記動力供給部から伝達される回転駆動力により直線移送されるラックギア及び上記ラックギアと連結され上記第2本体の移送距離を増幅する移送距離増幅部材を具備する第1ヒンジー部;並びに
上記第2本体に上部面が固定され、上記移送距離増幅部材と接触するよう下部に突設した接触部材を具備する第2ヒンジー部;
を含み、
上記動力供給部の駆動力によるピニオンの回転を上記ラックギアの直線移送に変化させ、上記ラックギアの直線移送距離を上記移送距離増幅部材を通して増幅させることにより上記第2ヒンジー部に固定された上記第2本体を増幅した移送距離だけスライディングさせるスライド型通信端末機。
【請求項2】
上記ラックギアは上記ピニオンと係合して上記動力供給部の回転に応じて 直線移送可能なよう上記第1ヒンジー部の下部に設けられ、
上記移送距離増幅部材は上記第1ヒンジー部に位置したヒンジー軸を中心に 回転するレバーから成り、
上記ラックギアの直線移送に応じて上記ラックギアの歯列の反対側に突設した突起部と、上記突起部を案内するよう上記突起部に対応してレバーに貫通形成された突起部溝との接触によって上記レバーが回転し、
上記レバーの回転につれて上記第2ヒンジー部の接触部材と、上記接触部材を案内するよう上記接触部材に対応して上記レバーに貫通形成されたガイド溝との接触により上記第2ヒンジー部に固定された上記第2本体がスライディングすることを特徴とする請求項1に記載のスライド型通信端末機。
【請求項3】
上記ヒンジー軸から上記第2ヒンジー部に形成された接触部材までの距離(L2)は上記ヒンジー軸から上記ラックギアに形成された上記突起部までの距離(L1)より大きく、
上記ヒンジー軸から上記突起部までの距離(L1)に対する上記接触部材までの距離(L2)の比(L2/L1)だけ上記ラックギアの移送距離に対する上記第2ヒンジー部の移送距離が増幅されることを特徴とする請求項2に記載のスライド型通信端末機。
【請求項4】
上記突起部は上記レバー上において上記ヒンジー軸と上記接触部材との間に位置することを特徴とする請求項3に記載のスライド型通信端末機。
【請求項5】
上記ヒンジー軸は上記レバー上において上記突起部と上記接触部材との間に位置することを特徴とする請求項3に記載のスライド型通信端末機。
【請求項6】
上記第1ヒンジー部は上記ラックギアが直線方向に移送されるよう案内するラック案内部をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載のスライド型通信端末機。
【請求項7】
上記第1ヒンジー部は両側に縦方向に設けられた第1ガイド部材をさらに具備し、
上記第2ヒンジー部は両側に上記第1ガイド部材に対応して設けられる第2ガイド部材をさらに具備し、
上記第1ガイド部材と第2ガイド部材とが挿入接触することにより上記第2ヒンジー部が上記第1ヒンジー部に対して縦方向に案内されスライディングすることを特徴とする請求項1に記載のスライド型通信端末機。
【請求項8】
上記第2ガイド部材は上記第2ヒンジー部の両側に縦方向に対称に設けられる棒状のガイドシャフトで、
上記第1ガイド部材は上記ガイドシャフトが案内される貫通孔の形成されたシャフト支持部であることを特徴とする請求項7に記載のスライド型通信端末機。
【請求項9】
上記第1ガイド部材は上記第1ヒンジー部の両側に対称するよう縦方向に折り曲げ形成されたガイド溝またはガイドフランジーで、
上記第2ガイド部材は上記第1ガイド部材に対応して形成されたガイドフランジーまたはガイド溝で、
上記ガイドフランジーが上記ガイド溝の間に縦方向に移動可能なよう挿入されることを特徴とする請求項7に記載のスライド型通信端末機。
【請求項10】
上記動力供給部は上記モーター部の回転軸に軸方向に連結され、弾性部材により選択的に係合する一対の部材を通して上記モーター部の駆動力または外力を伝達するか伝達を受ける動力伝達部;をさらに含み、
上記ピニオンは上記動力伝達部の回転軸に軸方向に固定されることを特徴とする請求項1に記載のスライド型通信端末機。
【請求項11】
上記動力供給部は内周面に上記モーター部の外周面が固定され上記動力伝達部を収容するハウジング;をさらに含み、
上記ハウジングは上記第1ヒンジー部下面に固定され、
上記ピニオンは上記ハウジングの一側に形成された貫通孔を通して上記動力伝達部に固定されることを特徴とする請求項10に記載のスライド型通信端末機。
【請求項12】
上記モーター部は駆動トルクの増幅のためにギアボックスを具備するギヤードモータであることを特徴とする請求項1に記載のスライド型通信端末機。
【請求項13】
上記動力伝達部は、
上記モーター部の回転軸に固定されモーター部の駆動力を伝達するヒンジーシャフト;
上記ヒンジーシャフトと一定の角度毎に選択的に係合するスライドカム;
上記スライドカムを回転方向へは相対的に拘束し軸方向へは移動可能なよう収容するガイドカム;及び
上記ヒンジーシャフトと上記スライドカムとが選択的に係合するようにする弾性力を提供する弾性部材;を含み、
上記一対の部材は上記ヒンジーシャフト及び上記スライドカムから成ることを特徴とする請求項10に記載のスライド型通信端末機。
【請求項14】
上記ヒンジーシャフトはテーパーを有する突起が形成され雄型カムとして作用し、
上記スライドカムは上記雄型カムの突起に対応する溝が一側に形成され雌型カムとして作用し、
上記ヒンジーシャフトと上記スライドカムとは180°毎に係合することを特徴とする請求項13に記載のスライド型通信端末機。
【請求項15】
上記弾性部材は上記スライドカムと上記ガイドカムとの間に位置し、上記スライドカムを上記ヒンジーシャフト側へ加圧することを特徴とする請求項13に記載のスライド型通信端末機。
【請求項16】
上記弾性部材は上記モータの駆動力よりは大きく外力よりは小さい弾性力を有するようになり、自動スライディングの場合には膨張され上記スライドカムが上記ヒンジーシャフトと係合して回転するようにし、外力による手動スライディングの場合には圧縮され上記ヒンジーシャフトと上記スライドカムとの係合が解除されるようにすることを特徴とする請求項15に記載のスライド型通信端末機。
【請求項17】
上記スライド型通信端末機は、
スライディング動作の完了を制御するために、上記モーター部に対して上記ヒンジーシャフトの特定部分が一定角度で回転したことを感知する接触式センサまたは非接触式センサを具備するセンサ部;及び
上記センサ部の信号によりモーター部の駆動を制御する駆動制御部;
をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のスライド型通信端末機。
【請求項18】
上記センサ部は、
ブラシが突設したブラシハウジング;及び
上記ブラシに対する電気的接触を通して一定角度毎に通電するよう第1パターン及び第2パターンが離隔形成された整流ハウジング;
を含み、
上記モーター部の回転で上記ブラシハウジングと上記整流ハウジングが相対回転するにつれて、上記ブラシハウジングのブラシにより上記整流ハウジングの第1パターン及び第2パターンが一定角度毎に電気的に連結され通電する際駆動制御部に駆動止め信号を印加することを特徴とする請求項17に記載のスライド型通信端末機。
【請求項19】
上記センサ部は、
磁場が感知されるとスイッチングされる感知センサ;及び
上記感知センサと対応するよう設けられ磁場を発散するマグネット;を含み、
上記モーター部の回転により上記感知センサと上記マグネットとが相対回転するにつれて、上記感知センサと上記マグネットとが接触しなくとも対向して一定角度毎にスイッチングする際駆動制御部に駆動止め信号を印加することを特徴とする請求項17に記載のスライド型通信端末機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図5c】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−71088(P2006−71088A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−359240(P2004−359240)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】