説明

表面状態データの検出用デバイス

個々の車両に搭載される検出手段を用いた、表面の特性または状態、特に水、雪、氷の、特に道路表面を検出して、他の車両のドライバが車両の前の滑りやすい道路状態を警告されるために用いられるように、望ましくは車両の位置データと共に車両から送信する、デバイスが開示される。特定の態様によれば、例えば表面上の氷または水による、鏡面反射した偏光光はその偏光状態を維持するが、一方広く散乱して反射された偏光光は偏光性を失う、という事実が2つの型式の反射を分離するために用いられることができ、それによりそこでは光が道路表面の垂線に近接して、または並行に放射されてよい、充分によりコンパクトな表面特性のためのセンサ・デバイスが提供されることが実現化された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個々の車両に搭載される検出手段を用いた、表面の特性または状態、特に水、雪、氷の、特に道路表面の検出に関する。検出された特性は、他の車両のドライバが車両の前の滑りやすい道路状態を警告されるために用いられるように、望ましくは車両の位置データと共に車両から、本発明の一態様に従って送信される。
【背景技術】
【0002】
道路に沿ってその表面上に配置された静止検出器、道路表面の下に配置された検出器および車両上に配置された検出器を含む道路表面の特性を決定するための検出器は、業界では周知である。
【0003】
非接触の測定の簡単な原理は、デッカーによる米国特許第4,274,091号に開示され、そこでは一連の光パルスが光断続輪を伴う光エミッタにより道路表面に向かって指向され、反射された光の強度が単一の受信器により測定される。受信器により測定された信号の強度は、道路表面上の氷の有無を表わす。
【0004】
他の原理がフカミズによる米国特許第4,690,553号に開示され、そこでは赤外光エミッタが道路表面に向かって指向され、2つの受信器がそれぞれ、鏡が反射した光と散乱または拡散された光を測定するために配置される。この2つの受信器からの出力の比が、道路表面特性の情報を提供する。道路表面特性の測定のための赤外光の反射の使用はまた、ドイツ特許第2,712,199号、欧州特許第0,005,696号、ドイツ特許第3,023,444号から公知である。
【0005】
他の原理は、ヒロシおよびマサミによる日本公開特許H03−110408号に開示されるように、音波の使用に関わる。マイクロ波の使用がケイトおよびバトラーによる米国特許第5,652,522号に、オーバーオールおよびデコニングによる米国特許第3,836,846号に、レーザーライトビームと組み合わせたマイクロ波の使用がタカハルによる日本公開特許H06−307838号にそれぞれ開示され、また赤外光領域の多数の波長の使用が米国特許第5,218,206号および米国特許第5,962,853号に開示されている。
【0006】
開示されている測定原理および他の同様の原理が、本発明のデバイスとシステムに使用されてもよい。センサの異なる配置は、各々の欠点を有する。道路に沿ってその道路表面上に配置されるセンサは、すべての型式の車両の通行を可能にするために、道路表面の約4.5m上になければならず、センサと道路表面の間の空気は通行する車両により道路表面から舞い上げられた粒子で汚染され、特に道路表面が濡れていたりソリや雪で覆われて、滑りやすい道路状態の警告が重要である天候状態の下で、センサの信頼性はそれ故低くなる。道路表面の下に埋め込まれたセンサによる、下から透明な蓋を通してのその特性の測定は、その蓋の上表面の汚染と傷の進行で妨害を受け、センサの動作を不能にする。車両に搭載されたセンサは道路表面に近い直ぐ上から測定するが、車両の位置での道路表面特性についての情報のみしか提供されず、特に道路表面が変化する特性下で、道路表面の局所的な領域でのみ滑りやすい天候状態では、しばしば遅すぎて車両のドライバは対応手段を取ることができない。
【特許文献1】米国特許第4,274,091号
【特許文献2】米国特許第4,690,553号
【特許文献3】ドイツ特許第2,712,199号、
【特許文献4】欧州特許第0,005,696号
【特許文献5】ドイツ特許第3,023,444号
【特許文献6】日本公開特許H03−110408号
【特許文献7】米国特許第5,652,522号
【特許文献8】米国特許第3,836,846号
【特許文献9】日本公開特許H06−307838号
【特許文献10】米国特許第5,218,206号
【特許文献11】米国特許第5,962,853号
【特許文献12】日本特許公開公報2001−107041
【特許文献13】米国特許第5,852,243号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
こうして本発明の目的は、関連する天候状態の下で、高い信頼性を伴って道路表面の特性を決定して、車両が道路の特性を決定するべき領域に進入する前に、そのドライバに関連するデータを提供するデバイスを提供することである。
【0008】
この目的は、道路表面の表面特性の非接触検出のための検出手段を含み、したがって以上に議論したように出力を提供する、車両に搭載するための道路表面センサ・デバイスを車両に備え、そのデバイスがさらに、検出手段からの前記出力を受信し、それに基づいて車両外の受信器に道路表面特性データの無線送信を実行する送信手段と、静止したまたは他の車両に配置された、そのデバイス自身と同様の、デバイスの送信手段からのデータのラジオ送信を受信するように構成された無線受信手段と、受信手段からの入力を受信して、それに基づいて車両のドライバにより認識されることができる出力を表示するデータ出力手段とを含むことにより達成される。
【0009】
この解法により、車両が進行する道路表面の部分にごく接近してセンサが配置された、複数のモバイルのセンサのシステムが提供され、それ故それらは、最も有利な位置から道路表面の関連する特性を決定することができる。これらの極めて信頼できるデータは、ある領域の道路表面の少なくとも一部の信頼できるデータをシステムが全体として保持し、送信されたデータを処理するために、欧州特許第0,720,137に開示されているような中央静止ユニットを必要とすることなく、そのデータが決定された領域に他の車両が進入する前にそのドライバにこれらのデータを分配するように、送受信され、および車両内の個々のユニットにその結果を送信する。
【0010】
例えば車両に搭載する既知の表面状態センサの他の問題点は、表面に向けて放射された光が表面の垂線に対してある角度を有するので、センサと表面の間の距離に極めて鋭敏であることである。また鏡が反射した光と散乱または拡散された反射光を検出するセンサの場合は、その2つの間の空間的分離を得るために、2つの型式の反射の検出器の間の垂直な距離が必要であり、それ故コンパクトなセンサ・デバイスは得ることができない。
【0011】
このようにして本発明の目的は、これらの既知の問題と欠点を解決する、センサ・デバイスを提供することである。
【0012】
鏡が反射した偏光光はその偏光状態を維持するが、一方広く散乱して反射された偏光光は偏光性を失う、という事実が2つの型式の反射を分離するために用いられることができ、それによりそこでは光が道路表面の垂線に近接して、または並行に放射されてよい、充分によりコンパクトなセンサ・デバイスを提供するということを発表した、本発明のある態様に従うセンサ・デバイスにより、これは得られる。
【0013】
鏡が反射した光と拡散された反射光の検出に基づくセンサ・デバイスは、鏡の反射を強調する氷または水に妨害され、それら2つの間の差異はむしろ不確かであるので、この不確かさが低減されたセンサ・デバイスを提供することは、本発明の目的である。これは、本発明の一態様により提供され、そこでは、それら自身では表面特性の信頼に足るデータを提供するためには単純で不十分であるが、鏡面反射光および散乱反射光を検出するデバイスとの組合せで、高い確実性の表面特性のデータを提供することができる、1つまたはそれ以上の他の測定デバイスと、そのような本発明の態様によるデバイスが組み合わせられる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のその他の利点、望ましい実施形態およびその詳細および関連する利点は、以下に開示される。
このように、道路表面に向かって指向する、放射エミッタと、該道路表面から反射された放射を検出して、それによる出力を提供する、少なくとも1つの検出器と、道路の表面特性を決定して、それによる出力を提供するために、該少なくとも1つの検出器からの出力を処理する、データ処理手段とを有するセンサ・デバイスと、
【0015】
該センサ・デバイスからの前記出力を受信して、それに基づく道路表面特性データの車両外部の受信器への無線送信を実行する送信手段とを含み、該デバイス自身と類似のデバイスの送信手段からの、データのラジオ送信を受信するように構成された無線受信手段と、
該受信手段からの入力を受信して、それに基づいて該車両の該ドライバにより認識されうる、出力の表示を行うデータ出力手段を、該デバイスがさらに含む、車両に搭載するための道路表面特性デバイスの第1の態様に、本発明は関する。
【0016】
先に議論したように、放射は音波、電磁波またはそれらの組合せであってよく、氷粒子の発生には赤外光の散乱反射が特に敏感であるので、赤外領域の放射の使用が望ましい。他の望ましい実施形態は、受信器からの出力のパターンが解析される、線形または2次元のCCD(電荷結合素子)カメラまたは他のカメラデバイスのような、複数の受信器を含む。
【0017】
送信器は、任意の無線に基づく型式の送信器であってよいが、セルラー電話および、GSM(モバイルコミュニケーショングローバルシステム)またはGPRS(一般パケットラジオサービス)のようなデータ送信に用いられる、公衆無線データ通信を用いることが望ましい。
【0018】
デバイスは、同じ道路上または同じ領域内の1つまたはそれ以上の車両内のデバイスと共に、またはオプションとして静止デバイスと共に、データ表面特性データの収集と分配のためのネットワークを構成し、ネットワークからの出力の品質は各々の外部からの参加者のために改善される。データの収集は連続的であり、道路が滑りやすい状況ではしばしばである、徐行したり止まっていたりする車両のデバイスから、有用なデータが収集されることを知るのは重要である。
【0019】
デバイスの現在位置を推測するための位置データを生成する位置手段を該デバイスが含み、該送信手段が前記位置データを送信するように構成されることが望ましい。それにより、道路表面特性データと位置データの組合せが、直ちに行われうる。位置データの他の使用は、個々のデバイスが受信して表示する関連するデータを得るために、システムの他のデバイスからのデータをフィルタすることである。このフィルタ化は、例えばすべての同様のデバイスからデータを受信する、そのデバイス自体で局所的に起こってよいし、またフィルタ化は、デバイスから受信した位置データに基づいて中央で実行されてもよい。さらに、前記データに関連して、道路表面特性データの決定時間が生成されることが望ましい。
【0020】
位置手段は、複数の静止トランシーバ・ステーションにより構成される、無線データ通信ネットワークを伴う通信から、前記位置データを生成するための手段のような、ある数の異なる既知の位置決定手段の1つであってよい。他の既知の位置決定手段は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)のような、衛星ベースの位置推測用の手段を含む。代替案として位置は、例えば無線データ送信ネットワークのある数のトランシーバ・ステーションからの三角測量に基づいて、該デバイスの外部のシステムにより決定されてもよい。
【0021】
デバイスから送信されたデータは、先に議論したように種々の異なる方法で受信され用いられてよい。しかしながらそのデバイスが、無線受信手段と、前記受信手段から入力を受信し、それに基づいて車両のドライバにより認識されうる出力を表示する、データ出力手段を含むことが望ましい。受信手段は、他の同様のデバイス、または複数のそのようなデバイスからデータを受信しかつ送信する、中央静止送信器からデータを受信してよい。無線受信手段を含むことの他の利点は、該デバイスおよび該システムが、望ましくは特定の領域または特定道路の部分に向かって走行中の車両のドライバに、例えば警察署または道路局から情報を送信するために用いられることができることである。ドライバは、例えその車両のデバイスが使用不要、または無価値な情報で妨害されて正しく機能することができない場合でも、ネットワークから関連する情報を受信することができる。
データ出力手段はさらに、検出手段からの入力を受信し、それに基づいて車両のドライバにより認識可能な出力を表示するように構成されてもよい。
【0022】
デバイスのさらなる特徴は、望ましくはデバイスの送信手段が、緊急ブレーキの状態、車両のアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)からの出力、および/または車両の加速度計からの出力のような、車両の動作状態のデータを送信するように構成されていることである。この目的は、滑りやすい状態や緊急事態を表わす動作条件の他のドライバに、警告を与えることである。ABSや同様の車両のシステムからのデータを、他の車両に分配するためのシステムは、ユキオとヒロシによる日本特許出願公開公報2001−107041に開示され、開示されたシステムとその詳細の多くが、本発明のシステムに捕捉として用いられることができる。しかしながら日本特許公開公報2001−107041のシステムは、車両の車輪が道路表面に対して実際に相対的に滑った時にのみ信号を提供するので、車両の車輪が表面に対し滑ったか否かに関わりなく、また滑りやすい道路状態の期間中にはしばしば起こる、徐行するまたは停止した車両からも道路表面の実際の状態のデータを提供する、本発明のシステムと置き換えることができない。
【0023】
本発明はさらに、先に開示したように、各々が別個の車両に搭載された複数のデバイスを含むシステムに関する。そのようなデバイスの各々の位置を決定するための、位置決定手段をシステムが含むことが望ましい。この位置データは個々のデバイスから得られてもよいし、例えば無線データ送信ネットワークの、ある数のトランシーバ・ステーションに基づく三角測量から、中央システムで得られてもよい。三角測量は、車両内のデバイスから、または中央システムから実行されてもよい。
【0024】
受信したデータを分配する手段は、そのデータを例えば車両内の受信器、および/または道路沿いに配置された静止した信号器内の受信器に送信する無線データ送信手段を、望ましくは含む。
【0025】
受信したデータを分配する手段は、ある実施形態では、それに関連する道路表面特性データと共に、関連する位置データを分配するように構成されてよく、したがって分配されたデータのフィルタ化は受信した部分で実行される。受信したデータを分配する手段はさらに、または代替案として、個々のデバイスの位置データに従って、個々のデバイスの受信手段に提示されるデータを分配するように、構成されてもよい。
【0026】
システムはさらに、道路表面の表面特性の非接触検出のために道路沿いに配置され、それによる出力を提供し、その出力が受信データと同様の分配手段により分配される、静止した検出手段を含んでもよい。
【0027】
受信したデータを分配する手段は、受信した道路表面特性データに基づいて、道路上の車両ドライバに情報を分配するために道路沿いに配置された、即ち表示手段の標識である、複数の可視通信デバイスを含む。
第2の態様に従えば、本発明は、
表面に向かって光を放射する光源と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第1の出力を生成するように構成された第1の検出器と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第2の出力を生成するように構成された第2の検出器と、
該検出器からの該受信した出力を、散乱された反射光と鏡による反射光の量に基づいて、受信して評価する制御手段とを含む、道路表面のような表面の状態を非接触で検出するためのセンサ・デバイスにおいて、
該センサ・デバイスがさらに、
該光源から該表面までの光路内に配置された、放射光の偏光のための第1の線形偏光フィルタと、
前記光源と該第1と第2の検出器のうち1つの間の光路内に配置された、第2の線形偏光フィルタとを含むセンサ・デバイスに関する。
【0028】
鏡が反射した偏光光はその偏光状態を維持するが、一方広く散乱して反射された偏光光は偏光性を失う、という事実を2つの型式の反射を分離するために用いて、それによりそこでは光が道路表面の垂線に近接して、または並行に放射されてよい、充分によりコンパクトなセンサ・デバイスを提供する。光は表面の垂線に対し実質的に垂直な方向、即ち表面の垂線に対し15°から20°の範囲内で、望ましくは表面の垂線に対し6°以内などの10°以内で放射されてよく、検出器への反射光の光路は、放射光の光路とも互いに一致さえしている、適切な配置が望む状態になるべく近づいている。センサ・デバイスは、したがって取り付け、車両上でのデバイスの調整と維持管理を容易にするように、非常にコンパクトである。デバイスから道路表面までの距離の変動に対する、センサ・デバイスの感受性は削減されていてもよい。
【0029】
ある実施形態では、第2のフィルタの偏光の方向は、第1のフィルタの偏光の方向と並行である。ある実施形態では特に、第1と第2のフィルタは、以下に図面を参照して示されるように、同じフィルタであってよい。この実施形態では、ビーム・スプリッタが、表面から反射された光の一部が前記検出器に流入するように、第1の偏光フィルタと光源の間に配置される。しかしながら第2のフィルタは、第1のフィルタの偏光の方向とは垂直でもよく、したがって検出器は鏡の反射に加えて散乱反射の約半分を受信する。
【0030】
さらにセンサ・デバイスは、表面と第1および第2の検出器の他方との間の光路に配置された、第3の偏光フィルタを含むことができ、第3のフィルタの偏光の方向は、第1および第2のフィルタの偏光の方向とは垂直である。この望ましい状況では、1つの検出器が鏡の反射に加えて散乱反射の約半分を受信し、他の検出器が散乱反射のみを受信する。
【0031】
ある特定の実施形態では、放射光および反射光の光路は一致しており、センサ・デバイスは該表面から反射された、鏡面反射光と散乱反射光を含む、光の一部が第2光路に流入するように、第1の線形偏光フィルタから該表面までの光路内に配置された第1のビーム・スプリッタと、該第2の光路の光の一部の該第1の検出器への流入と、該第2の光路内の光の一部の第2の検出器への伝達のために、該第2の光路内に配置された第2のビーム・スプリッタとをさらに含む。第1と第2のビーム・スプリッタは、光の偏光性を実質的に感じないものでなければならない。
【0032】
実質的に第1の光源の光路と方向に光を放射するための基準光源が含まれれば有利であり、この基準光源は、デバイスの偏光フィルタが実質的に効果を及ぼさない、赤外光のような波長の光を放射し、したがって第1および第2の検出器によるこの基準光源からの光の検出は、システムの機能の確認のために用いられてよい。
【0033】
水と氷からの鏡面反射の間の差異を強調するために、センサ・デバイスはさらに、表面に向かって930nmから970nmの波長範囲の光を放射する光源と、この放射光の反射を受信し、それによる出力を制御手段に生成する吸収検出器を含むことができる。この波長範囲の赤外光の水による吸収は特に約950nmで高いが、約1450nmでのように顕著に高くはない。しかしながら約950nmの吸収を測定するための装置は、約1450nmの吸収を測定するための装置の一部のみのコストであり、開示されたセンサ・デバイスと組み合わせて用いられた場合、約950nmの吸収の測定の信頼性は、表面送信の信頼に足る結果を得るには充分である。
【0034】
センサ・デバイスはさらに、該表面に向かって光を放射し、該光の光路が該表面の垂線に対して15°から70°の範囲、望ましくは25°から60°の範囲の角度を有する光源と、前記光路内の前記放射光の逆反射を受信するために配置され、それによる出力を該制御手段に生成する逆反射検出器とをさらに含んでもよい。この逆反射センサは、即ち主に雪または霜の存在である、表面上の氷の結晶の検出に用いられる。
【0035】
さらに別の実施形態ではセンサ・デバイスは、反射光の種々の波長の光、望ましくは赤、緑および青領域のそれぞれの光の量を検出して出力を制御手段に提供するための、白色光および2つまたは望ましくは3つの検出器のような、多色性の可視光を放射する光源を含む、反射された多色性の光の色分離のためのセンサ・デバイスと組み合わせられてもよい。この結果は鏡面反射光と散乱反射光の測定の確認に用いられてよく、また例えばその表面がコンクリートまたはアスファルトでできているか、または彩色されているか否かである、色の分離により決定された表面の特徴に由来する、測定を訂正するために用いられてもよい。波長範囲はその各々が、可視波長範囲内の範囲を含むことが望ましい。
【0036】
さらに別の実施形態ではセンサ・デバイスは、道路に沿って走行する車両からのノイズを受信し、それによる出力を該制御手段に生成するノイズ・センサと組み合わせて、用いられてもよい。例えばマイクロフォンにより収集されたノイズの解析は、制御手段により実行され、この解析がいかに実行されるかの例は、チャン他による米国特許第5,852,243号に開示されている。
本発明の第1の態様に従う道路表面センサ・デバイスは、本発明の第2の態様に従うセンサ・デバイスを有してもよい。
【0037】
本発明はさらに、道路表面に指向された放射発信器と、該道路表面から戻る放射を受信して、それによる出力を提供する少なくとも1つの受信器とを含む、該道路表面の表面特性を非接触で検出してそれによる出力を提供する、車両に搭載する道路表面検出手段において、該発信器および該少なくとも1つの受信器を繰り返して洗い流す洗浄手段を、該検出手段が含む、道路表面検出手段に関する。この検出手段は、先に開示されたデバイスおよびシステムと共に用いられてもよい。この洗浄手段の目的は、送信器と受信器が道路表面との最適な可視的接触で動作することを妨害する、塵埃を取り除くことにより、検出器の信頼性を向上させることである。この洗浄手段は、検出手段の動作を監視する、監視デバイスにより起動されてもよい。この洗浄手段が、車両の窓ガラス洗浄システムと接続され、それと同時に動作することが特に望ましい。それにより、車両のドライバは、窓ガラスがある程度不明瞭になると、同じ条件である平行な比率で検出手段に対して、監視手段として機能する。
【0038】
出力が実質的に定常的に提供されることが、デバイスの信憑性と信頼性にとって重要であり、デバイスが適切に動作していない場合には、「動作不良」表示を出力する自己チェック回路を、デバイスが含むことが望ましい。この出力は、送信器と少なくとも1つの受信器を繰り返して洗い流す、別個の洗浄手段の動作制御のために用いられてもよい。
【0039】
さらに本発明は、道路表面に指向された放射発信器と、該道路表面から戻る放射を受信して、それによる出力を提供する少なくとも1つの受信器とを含む、該道路表面の表面特性を非接触で検出してそれによる出力を提供する、車両に搭載する道路表面検出手段において、該検出手段の少なくとも1つの受信器が、1/10秒から1/50000秒まで、望ましくは1/50秒から1/10000秒までの期間、該受信器への一時的な該放射のアクセスを許可する、シャッター・デバイスを含む道路表面検出手段に関する。この検出手段は、先に開示されたデバイス、システムおよび検出手段と共に用いられてもよい。受信器がシャッター・デバイスを備える目的は、車両が高速で進行する場合の、道路から受信される反射および/または散乱の先鋭度を強調することである。業界で周知の放射送信器のパルス化によっては、先鋭度の同様の強調は達成されない。
【0040】
本発明の他の態様に従えば、先に開示された本発明の1つのような、
表面に向かって光を放射する光源と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第1の出力を生成するように構成された第1の検出器と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第2の出力を生成するように構成された第2の検出器と、
該検出器からの該受信した出力を、散乱された反射光と鏡による反射光の量に基づいて、受信して評価する制御手段とをシステムが含む、道路表面のような表面の状態を非接触で検出するためのセンサ・デバイスにおいて、
該デバイスがさらに、
該表面に向かって930nmから970nmの波長範囲内の光を放射する赤外光源と、前記放射された赤外光の該反射を受信してそれによる該制御手段への出力を生成する吸収検出器と、
該表面の垂線と15°から70の範囲、望ましくは25°から60°の範囲の角度をなす光路で、該表面に向かって光を放射する光源と、前記光路内の前記放射光の逆反射を受信して、それによる該制御手段への出力を生成するために配置された逆反射検出器と、
該表面に向かって多色性の光を放射する光源と、前記放射光のある波長範囲の各々の反射を検出して、それによる該制御手段への出力を生成するように配置された、少なくとも2つの範囲検出器、望ましくは少なくとも3つの範囲検出器と、
道路に沿って走行する、該デバイスが配置された車両からのノイズを受信し、それによる該制御手段への出力を生成するノイズ・センサと、
を含むグループから選択された、該表面の状態を検出するための1つまたはそれ以上の構成をさらに含む、センサ・デバイスが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明の実施形態が、それにより本発明の範囲と授与される保護を限定することのない、本発明を体現する目的のための添付図面により開示される。
図1に示されるシステムは、例えばナビゲーション・システムに用いられる標準GPSデバイス2、例えばナビゲーション・システム用の他の目的に用いられてもよいディスプレイ・ユニット3、TMCを受信するラジオ4、GPSデバイス2と交信する標準センサ・デバイス5、無線のブルートゥース・データ接続6を経由するディスプレイ・ユニット3を含む、車両内に搭載するためのデバイス1を含む。標準センサ・デバイス5はまた、静止路傍測定ステーション5’に用いられてもよい。標準センサ・デバイス5のラジオ発信器7は、共通通信チャネル上のデータ・パッケージとして、そのデータを送信することにより、他の車両内に搭載された類似のデバイス1と同様にシステムの静止部10と、GPSデバイス2およびABSのような他の可能な情報源9から、および道路表面検出手段8から得た、道路表面特性データを通信する。類似の(複数)デバイス1間の直接の相互のデータの交換は、通常、距離により制限されるが、所与の車両のドライバにとって最も関心があるデータは、通常近隣の車両により得られたデータであり、本システムの簡単な一実施形態では、静止部10は設定されず、デバイス1の間の相互のデータ交換は、静止部10を経由してではなく、直接のデータの交換を用いてのみ行われる。
【0042】
静止部10は、車両内のデバイス1から、静止デバイス5’から、および警察や天気予報を提供する気象庁のような、種々の情報源12から、データを受信する中央ユニット11を含む。データは、路傍の信号、車両内のラジオ受信器4、インターネット・ホームページ等のような、複数のユーザー13に分配される。
【0043】
先に述べたような、システムの異なる部分のための代替物が用いられてもよい。GPSデバイス2が、ラジオ・トランスミッタ7およびラジオ・トランスミッタ7がそれと交信する、データ通信システムを構成する複数のトランシーバ・ステーションからの三角測量に基づく位置評価システムにより置き換えられてもよい。三角測量は、デバイス1から、またはシステムの静止部10から実行されてもよい。位置を推測する別の代替案は、前方の道路表面上の氷について、通過する車両のドライバに警告を与えるために、例えば信号に備えられ、路傍に沿って配置された、複数の静止ステーションとデバイス1の間の、短距離ラジオ通信を実行することである。この短距離通信は、静止システムと道路表面特性データを交信し、同時にデータが得られた時に車両の位置についての情報を提供するために、用いられてもよい。
【0044】
システムの静止部10から道路表面特性データを受信するために用いられるラジオ4は、他の車両の他のデバイスから、または静止システムのどちらかから発信された道路特性データを定常的に受信し、受信したデータとデバイスの位置推測システムから受信した車両位置データに含まれる、位置データに基づいてそのデータをフィルタする、例えばモバイル・フォン・デバイスであるラジオ受信器により置き換えられてもよい。代替案として道路表面特性データは、デバイス1から受信した車両位置データに基づいて、システムの静止部10でフィルタされ、関連する道路表面特性データのみが特有のユーザー識別表示を伴ってデバイス1に送信され、受信したデータに含まれるユーザー識別表示に基づいて、受信器が受信したデータをフィルタしてもよい。受信された関連するデータは、道路状態がドライバへの警告を必要とする場合には、望ましくはディスプレイ・ユニット3および/またはオーディオ信号を用いて、ドライバに示される。
【0045】
道路表面の表面特性の非接触検出のために車両に搭載され、それによる出力を提供する、データ表面検出手段8は、図2に示される。検出手段8は、道路表面に指向された放射発信器と、道路表面からの反射された放射を受信し、それによる出力を提供する、少なくとも1つの受信器を含む。検出手段8は、車両の窓ガラス洗浄システムのポンプを接続する管16内のY字型の分岐15と、窓に洗浄水を分配するノズルとを含む、発信器および少なくとも1つの受信器用の、繰り返して検出手段を洗い流す洗浄手段14を含む。第2の管17は、車両のドライバが窓ガラス洗浄システムを起動する都度、検出手段8を洗い流すノズル18に洗浄水の一部を導く。
【0046】
本発明に従うセンサ・デバイスの種々の実施の形態は、図3〜6に示される。それらはすべて、可視領域の光を表面20、特に道路の表面に放射する光源19と、表面20からの放射光の反射を検出し、したがって制御ユニット23に出力を提供する、2つの検出器21、22と、表面20に至る光が偏光されるようにする、光源19と表面20の間の線形偏光フィルタ24と、鏡が反射した偏光光はその偏光状態を維持するが、一方広く散乱して反射された偏光光は偏光性を失うので、2つの検出器21、22からの出力の変動が表面20からの鏡面反射光と散乱反射光の変動を表わす、検出器21、22の前の線形偏光フィルタ25とを含む。こうして、光源19と検出器21、22は非常に近接して配置され、入射光と反射光の間の角度は通常0°から15°の範囲であり、入射光と表面の垂線の間の角度は通常0°から6°の範囲である。図面の角度は、原理をより明瞭に示すために誇張されている。それによりセンサは、センサと道路表面20の間の実際の垂直距離にまったく関係せず、したがって車両の異なる型式に同じセンサが取り付けられてもよく、出力の品質は車両の動作中の縦方向の距離の変動により損なわれることがない。
【0047】
図3に示されるセンサ・デバイスは極めて簡潔な構成を有し、そこでは光源19と2つの検出器21、22が横方向に並べて配置され、したがって光はこれら3つの各々の別個の光路に従う。しかしながら各光路の間の角度差は小さいので、2つの検出器21、22は実質的に同じ強度の鏡面反射光および散乱反射光を受ける。線形偏光フィルタ25は一方の検出器21の反射光の光路内に配置され、フィルタ25は光源19の前のフィルタ24の偏光の方向とは垂直な方向の偏光を有し、したがって検出器21は散乱反射光を受信してそれによる出力を制御手段23に生成する一方で、他の検出器22は散乱反射光と同様に鏡面反射光をも受信し、それによる出力を制御手段23に生成する。この2つの出力の間の差は、鏡面反射光の強度の測定である。この構成は、図4に示されるように、他の検出器22の前に配置された、光源19の前の1つのフィルタ24に平行な方向の偏光性を伴う、他の線形偏光フィルタ26により改善されることができる。それにより、他の検出器22は鏡面反射光に加えて散乱反射光の約半分を受信し、それによる出力を制御手段23に生成する。したがって鏡面反射の存在による他の検出器22からの出力の変動は強調され、デバイスの信号対雑音比を改善する。
【0048】
図4に示されるセンサ・デバイスの実施形態では、システムの機能を確認するための基準光として用いられる赤外光源27、および道路に沿って進行する車両からのノイズを受信して、それによる出力を制御手段に生成するためのマイクロフォン28の、2つの追加の特徴の存在により、その構成が改善される。双方の特徴が、1つのみでまたは組み合わせて、本発明の示された実施形態またはその他の実施形態の各々に、実装されてよい。赤外の基準光源27は、その光路内に配置されたビーム・スプリッタ29を用いて、実質的に第1の光源19の方向と光路に、光を放射するように構成されている。偏光フィルタ24、25、26は赤外光には実質的に影響しないので、第1と第2の検出器による基準光源からの光の検出は、システムの機能の確認、または例えばレンズや透明カバーの汚れに起因する、一時的に低下した光の透過率の補正等に用いられてよい。望ましい実施形態では、赤外基準光源27は、水が特に放射を吸収する波長範囲の1つである、930nmから970nmの波長範囲内の光を放射し、また赤外基準光源27は、水が表面上に存在するか否かのスペクトル的な測定に用いられてもよく、それは散乱反射光と鏡面反射光の測定と組み合わせて、道路の表面状態の精密な表示を与える。第1の光源19がオフである間に、検出器21、22を用いてこの基準光の強度の変動を測定することにより、道路表面上の水の存在が検出され、それにより制御手段23は同程度には赤外光を吸収しない、氷からと水からの間の鏡面反射の差異を区別することができる。
【0049】
マイクロフォン28により集められたノイズの解析は、制御手段23により実行され、いかにこの解析が実行されるかの例は、チャン他の米国特許第5,852,243号に開示されている。この解析も同様に、道路表面上の氷または水の存在の間を区別するための、散乱反射光と鏡面反射光の測定に、補足として用いられる。
【0050】
図5には、さらに別のセンサ・デバイスの構成が示され、そこでは、唯一で同じ線形偏光フィルタ24、25が、表面20に向かって光源19から放射される光、および表面から反射され検出器22の1つに向かう光のために用いられる。光源19は表面20に対して垂直に指向され、ビーム・スプリッタ29は検出器22に向かう反射光の光路内に配置されて、それはこの構成では光源19から表面20に向かう反射光の光路と同じである。図6では、もう1つのビーム・スプリッタ30が、双方の検出器21、22に対し第1のビーム・スプリッタ29からの光を分割するために付加され、したがってセンサ・デバイスに出入りするすべての光が小さな開口または管を通ることができ、それは清潔を維持することが容易で、センサ・デバイスと表面20の間の距離に対する感受性が、実質的に完全に除去されることが可能である。
【0051】
道路表面上の氷または水の存在の間を区別するための、散乱反射光と鏡面反射光の測定の補遺として用いられる、2つの他のデバイスが、図7、8に示されている。
表面に対し45°の角度で光を放射する光源31、およびビーム・スプリッタ33を用いて逆反射光を受信するように構成され、それによる出力を制御手段23に生成する検出器32を含む、逆反射センサが図7に示されている。この逆反射センサは、即ち主に雪または霜の存在である、表面上の氷の結晶の検出のために用いられる。
【0052】
白色光のような多色性の可視光の光源34、および反射光の赤、緑、青領域内のそれぞれの光の量を検出して、それによる出力を制御手段23に生成する、3つの検出器35、36、37を含む、反射される多色性の光の色分離のためのセンサ・デバイスが、図8に示されている。この結果は鏡面反射光と散乱反射光の測定を確認するために用いられてよく、また例えばその表面がコンクリートまたはアスファルトでできているか、または彩色されているか否かである、色の分離により検出された表面の特徴に由来する、これらの測定を訂正するために用いられてもよい。
すべての実施形態が原理図で示され、光学透明カバー等の必要な構成的詳細を付加することは、当業者には容易であろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】車両内のデバイスと中央静止部を伴うシステムの図である。
【図2】洗浄デバイスを示す図である。
【図3】本発明に従うセンサ・デバイスの第1の構成を示す図である。
【図4】本発明に従うセンサ・デバイスの第2の構成を示す図である。
【図5】本発明に従うセンサ・デバイスの第3の構成を示す図である。
【図6】本発明に従うセンサ・デバイスの第4の構成を示す図である。
【図7】本発明の一態様に従う逆反射センサを示す図である。
【図8】本発明に従う色分離を伴うセンサ・デバイスを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路表面に向かって指向する、放射エミッタと、該道路表面から反射された放射を検出して、それによる出力を提供する、少なくとも1つの検出器と、道路の表面特性を決定して、それによる出力を提供するために、該少なくとも1つの検出器からの出力を処理する、データ処理手段とを有するセンサ・デバイスと、
該センサ・デバイスからの前記出力を受信して、それに基づく道路表面特性データの車両外部の受信器への無線送信を実行する送信手段とを含み、
該デバイス自身と類似のデバイスの送信手段からの、データのラジオ送信を受信するように構成された無線受信手段と、該受信手段からの入力を受信して、それに基づいて該車両の該ドライバにより認識されうる、出力の表示を行うデータ出力手段とを、該デバイスがさらに含むことを特徴とする、車両に搭載するための道路表面特性デバイス。
【請求項2】
該デバイスの現在位置を推測するための位置データを生成する位置手段を含み、該送信手段が前記位置データを送信するように構成された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
該データ出力手段がさらに、該検出手段から入力を受信し、それに基づいて該車両の該ドライバにより認識されうる出力を表示するように構成された、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
表面に向かって光を放射する光源と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第1の出力を生成するように構成された第1の検出器と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第2の出力を生成するように構成された第2の検出器と、
該検出器からの該受信した出力を、散乱された反射光と鏡による反射光の量に基づいて、受信して評価する制御手段とを含む、道路表面のような表面の状態を非接触で検出するためのセンサ・デバイスにおいて、
該センサ・デバイスがさらに、
該光源から該表面までの光路内に配置された、放射光の偏光のための第1の線形偏光フィルタと、
前記光源と該第1と第2の検出器のうち1つの間の光路内に配置された、第2の線形偏光フィルタと、を含むことを特徴とするセンサ・デバイス。
【請求項5】
該第2のフィルタの偏光の該方向が、該第1のフィルタの偏光の方向に並行である、請求項4に記載のセンサ・デバイス。
【請求項6】
前記表面と該第1の検出器および該第2の検出器の他方の間の光路内に配置された第3の偏光フィルタを含み、該第3フィルタの偏光方向が該第1と該第2のフィルタの偏光の方向とは垂直である、請求項5に記載のセンサ・デバイス。
【請求項7】
該第1と第2のフィルタが1つの線形偏光フィルタで構成され、該表面から反射された光の一部が前記検出器に流入するように、該第1の偏光フィルタと該光源の間にビーム・スプリッタが配置された、請求項5または6に記載のセンサ・デバイス。
【請求項8】
該表面から反射された光の一部が第2の光路に流入するように、第1の線形偏光フィルタから該表面までの光路内に配置された第1のビーム・スプリッタと、該第2の光路の光の一部の該第1の検出器への流入と、該第2の光路内の光の一部の該第2の検出器への伝達のために、該第2の光路内に配置された第2のビーム・スプリッタとをさらに含む、請求項4または6に記載のセンサ・デバイス。
【請求項9】
実質的に該第1の光源の方向と光路に光を放射するように配置された基準光源をさらに含み、該第1と第2の検出器による該基準光源からの光の検出が、該システムの機能の確認のために用いられるように、前記デバイスの前記偏光フィルタが実質的に影響されない波長の光を該基準光源が放射する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のセンサ・デバイス。
【請求項10】
該表面に向かって、波長が930nmから970nmの範囲の光を放射する光源と、前記放射光の反射を受信して、それによる出力を該制御手段に生成する吸収検出器とをさらに含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のセンサ・デバイス。
【請求項11】
該表面に向かって光を放射し、該光の光路が該表面の垂線に対して15°から70°の範囲、望ましくは25°から60°の範囲の角度を有する光源と、前記光路内の前記放射光の逆反射を受信するために配置され、それによる出力を該制御手段に生成する逆反射検出器とをさらに含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のセンサ・デバイス。
【請求項12】
該表面に向かって多色性の光を放射する光源と、前記放射光の反射の各々の波長範囲を検出するために配置され、それによる出力を該制御手段に生成する、少なくとも2つの範囲検出器とをさらに含む、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のセンサ・デバイス。
【請求項13】
前記放射光の反射の各々の波長範囲を検出するために配置され、それによる出力を該制御手段に生成する、少なくとも3つの前記範囲検出器と含む、請求項12に記載のセンサ・デバイス。
【請求項14】
前記波長範囲の各々が、可視の波長範囲内の範囲を含む、請求項12または13に記載のセンサ・デバイス。
【請求項15】
道路に沿って走行する車両からのノイズを受信し、それによる出力を該制御手段に生成するノイズ・センサをさらに含む、車両に搭載するための、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のセンサ・デバイス。
【請求項16】
請求項4乃至15のいずれか1項に記載のデバイスの特性を該センサ・デバイスが有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の道路表面センサ・デバイス。
【請求項17】
道路表面に指向された放射発信器と、該道路表面から反射された放射を検出して、それによる出力を提供する少なくとも1つの検出器とを含む、該道路表面の表面特性を非接触で検出してそれによる出力を提供する、車両に搭載する道路表面特性デバイスにおいて、
該発信器および該少なくとも1つの検出器を繰り返して洗い流す洗浄手段を、該デバイスが含むことを特徴とする、道路表面特性デバイス。
【請求項18】
前記洗浄手段が車両の窓ガラス洗浄システムと接続され、それと同時に動作する、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
道路表面に指向された放射発信器と、該道路表面から反射された放射を検出して、それによる出力を提供する少なくとも1つの検出器とを含む、該道路表面の表面特性を非接触で検出してそれによる出力を提供する、車両に搭載する道路表面特性デバイスにおいて、
該デバイスの少なくとも1つの検出器が、1/10秒から1/50000秒まで、望ましくは1/50秒から1/10000秒までの期間、該検出器への一時的な該放射のアクセスを許可する、シャッター・デバイスを含むことを特徴とする道路表面特性デバイス。
【請求項20】
システムが、
表面に向かって光を放射する光源と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第1の出力を生成するように構成された第1の検出器と、
前記表面から反射された、前記放射された光の一部を受信して、その強度に従う第2の出力を生成するように構成された第2の検出器と、
該検出器からの該受信した出力を、散乱された反射光と鏡による反射光の量に基づいて、受信して評価する制御手段と
を含む、道路表面のような表面の状態を非接触で検出するためのセンサ・デバイスにおいて、
該デバイスがさらに、
該表面に向かって930nmから970nmの波長範囲内の光を放射する赤外光源と、前記放射された赤外光の該反射を受信してそれによる該制御手段への出力を生成する吸収検出器と、
該表面の垂線と15°から70の範囲、望ましくは25°から60°の範囲の角度をなす光路で、該表面に向かって光を放射する光源と、前記光路内の前記放射光の逆反射を受信して、それによる該制御手段への出力を生成するために配置された逆反射検出器と、
該表面に向かって多色性の光を放射する光源と、前記放射光のある波長範囲の各々の反射を検出して、それによる該制御手段への出力を生成するように配置された、少なくとも2つの範囲検出器、望ましくは少なくとも3つの範囲検出器と、
道路に沿って走行する、該デバイスが配置された車両からのノイズを受信し、それによる該制御手段への出力を生成するノイズ・センサと、
を含むグループから選択された、該表面の状態を検出するための1つまたはそれ以上の構成をさらに含むことを特徴とする、センサ・デバイス。
【請求項21】
各々が別個の車両に搭載された、請求項1乃至20のいずれか1項に従う複数のデバイスと、
該道路表面の表面特性を非接触で検出して、それによる出力を、前記出力を受信して前記デバイスの受信器にそれに基づく道路表面特性の無線送信を実行する送信手段に提供する、複数の静止検出手段とを含むシステム。
【請求項22】
該車両に搭載されたデバイスおよび該静止検出手段からの無線送信データを受信するように構成された、受信手段を有する複数の静止情報構成を含み、かつ前記受信した道路表面特性データに基づいて、車両のドライバに前記道路についての情報を分配するために、道路に沿って配置された視覚通信デバイスを含む、請求項21に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2006−523336(P2006−523336A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504327(P2006−504327)
【出願日】平成16年3月15日(2004.3.15)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000168
【国際公開番号】WO2004/081897
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(505347570)エルイダヴルトヴェエエーエス エーペーエス (1)
【Fターム(参考)】