説明

車両位置算出装置

【課題】 位置情報を取得した際の車両の向きによらず、現在の車両の位置を精度よく算出することができる車両位置算出装置を提供する。
【解決手段】 車両位置算出ECU1における進行方向検出部16は、受信エリア形状取得部12から出力された受信エリア形状情報、移動距離算出部13から出力された移動距離情報、および進路変更行動検出部14から出力された進路変更情報に基づいて、受信エリアにおける車両の進行方向を検出する。また、車両位置算出部17は、基準位置取得部11から出力された基準位置情報に基づいて基準位置(x,y)を設定し、相対位置変化検出部15から出力された相対変化情報に基づく相対変化(Δx,Δy)に、進行方向検出部16から出力された進行方向を加味して現在の車両位置を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行する車両の現在位置を算出する車両位置算出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カーナビゲーションシステムや物流管理等の要請から、車両の走行位置を算出することが求められている。このような車両の走行位置を算出する技術として、光ビーコンなどの路側装置を用いたものがある(たとえば、特許文献1)。この技術では、光ビーコンから送信されるビーコン信号に含まれる位置情報(x,y)を取り出す一方で、この位置情報(x,y)を取り出した位置から車両が自律的に走行した移動方向および距離(Δx,Δy)を検出している。この位置情報(x,y)に自律的に走行した移動方向および距離(Δx,Δy)を加算することにより、その時点での車両の現在位置(x+Δx,y+Δy)を算出するようにしている。
【特許文献1】特開平11−160085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記特許文献1に開示された技術では、位置情報(x,y)に対して、自律的に走行した移動方向および距離(Δx,Δy)を単純に加算して車両の現在位置(x+Δx,y+Δy)を算出している。このため、位置情報を取得した位置における車両の向きについては考慮されていない。したがって、位置情報を取得した際の車両の向きによっては、算出した車両の位置の誤差が大きくなってしまうことがあるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、位置情報を取得した際の車両の向きによらず、現在の車両の位置を精度よく算出することができる車両位置算出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決した本発明に係る車両位置算出装置は、車両の位置を検出する際の基準位置となる基準位置情報を路側装置から取得する基準位置情報取得手段と、基準位置を取得した時点における車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、基準位置を取得した時点における車両の走行状態に対する車両の走行状態の相対変化を検出する走行状態相対変化検出手段と、進行方向検出手段で検出した車両の進行方向と、走行状態変化検出手段で検出した車両の走行状態の変化とに基づいて、車両の位置を算出する位置算出手段と、を備えるものである。
【0006】
本発明に係る車両位置算出装置においては、路側装置から取得した基準位置を取得した時点における車両の進行方向を検出しており、検出した進行方向と車両の走行状態の変化とに基づいて、車両の位置を算出している。このため、基準位置における車両の向きを加味して車両の位置を求めることができる。したがって、基準位置となる位置情報を取得した際の車両の向きによらず、現在の車両の位置を精度よく算出することができる。
【0007】
なお、ここでいう「基準位置を取得して時点」とは、車両位置の相対変化算出の開始時における進行方向を意味するものであり、たとえば後述する実施形態における「車両が受信エリアを通過して受信エリアから出る」時点を含むものである。
【0008】
ここで、位置算出手段は、進行方向検出手段で検出した車両の進行方向と、走行状態変化検出手段で検出した車両の走行状態の変化とに基づいて、基準位置に対する車両の位置の相対変化を求め、基準位置と基準位置に対する車両の位置の相対変化に基づいて、車両の位置を算出する態様とすることができる。
【0009】
このように、車両の位置の相対変化を求めた後、車両の位置を算出することにより、簡単な演算によって車両の位置を算出することができる。なお、車両位置の相対変化を求めなくとも、たとえば基準位置と、車両の走行状態の変化とから直接車両の位置を算出することもできる。
【0010】
また、進行方向検出手段は、車両が基準位置を取得した時点における進行方向を検出するにあたり、路側装置が設けられた車線に沿った方向と、車線を横切る方向とに区別して進行方向を検出する態様とすることができる。
このように、路側装置が設けられた車線に沿った方向と、車線を横切る方向とに区別して進行方向を検出することにより、それらの区別に応じて簡単な計算により、精度のよい車両位置の算出を行うことができる。
【0011】
さらに、路側装置は、車両が走行する道路における所定形状の受信エリアに対して無線データを供給するビーコンであり、ビーコンは、無線データによって受信エリアに関する受信エリア情報を供給しており、ビーコンから供給される受信エリア情報を取得する受信エリア情報取得手段と、ビーコンとの通信中に車両が移動した距離を算出する移動距離算出手段と、をさらに備え、進行方向検出手段は、無線データが供給される受信エリアの形状と、移動距離算出手段で算出された移動距離とに基づいて、車両の進行方向を検出する態様とすることもできる。
【0012】
このように、ビーコンから無線データが供給される受信エリアを用いて車両の進行方向を検出することにより、環境要因や個人特性に縛られることなく、精度よく車両の進行方向を検出することができる。
【0013】
そして、車両の進路変更行動を検出する進路変更行動検出手段をさらに備え、進行方向検出手段は、路側装置との通信中に進路変更行動が検出された場合に、通信開始時から進路変更行動検出時までの距離と、進路変更行動検出時から通信終了時までの距離とに基づいて、車両進行方向を検出する態様とすることもできる。
【0014】
このように、進路変更行動を用いることにより、さらに精度よく車両の進行方向を検出することができる。なお、本発明における車両の変更行動としては、ステアリング舵角の操作履歴、ウィンカー操作の有無、白線を跨いだことなどを挙げることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る車両位置算出装置によれば、位置情報を取得した際の車両の向きによらず、現在の車両の位置を精度よく算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
【0017】
図1は、本発明に係る車両位置算出装置のブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両位置算出装置である車両位置算出ECU1は、図示しない車両に設けられており、基準位置取得部11、受信エリア形状取得部12、および移動距離算出部13を備えている。また、車両位置算出ECU1は、進路変更行動検出部14、相対位置変化検出部15、進行方向検出部16、および車両位置算出部17を備えている。さらに、車両位置算出ECU1には、車載通信装置2、車輪速センサ3、操舵角センサ4、およびウィンカースイッチ5が接続されている。
【0018】
車載通信装置2は、図5(a)に示すように、路側に設置される路側装置である光ビーコン20との間で双方向通信を行っている。光ビーコン20と車載通信装置2との間では、近赤外線によるデータの送受信が可能とされている。光ビーコン20は、光ビーコン20が設置されている位置の位置情報を含むインフラ協調情報やVICS情報を送信する。車載通信装置2では、光ビーコン20から送信されるインフラ協調情報やVICS情報を受信する。一方、車載通信装置2は、車両ID情報を送信する。光ビーコン20は、車載通信装置2から送信された車両ID情報を受信する。このようにして、光ビーコン20と車載通信装置2との間で双方向通信を行っている。
【0019】
光ビーコン20が信号を送信する送信範囲であり、光ビーコン20が送信した信号を車載通信装置2が受信可能である受信エリアは、道路に到達した際の形状が楕円状となるようにされている。楕円状の受信エリアは、たとえば長径6.3m、短径4mとされている。車載通信装置2は、光ビーコン20から送信されるデータを受信した際に、光ビーコン20の位置を示す光ビーコン位置情報および受信エリア情報を含む光ビーコン情報を車両位置算出ECU1における基準位置取得部11、受信エリア形状取得部12、および相対位置変化検出部15に出力する。
【0020】
車輪速センサ3は、各車輪に設けられ、車輪速パルスを検出するセンサである。車輪速センサ3では、各車輪における車輪速パルスをそれぞれ検出し、検出した車輪速パルスを車両位置算出ECU1における移動距離算出部13および相対位置変化検出部15出力する。
【0021】
操舵角センサ4は、図示しないステアリングに設けられたロータリーエンコーダ等からなる。操舵角センサ4は、運転者が入力した操舵角度の方向と大きさを検出し、検出した操舵角度の方向と大きさに応じた操舵角信号を車両位置算出ECU1に送信する。
【0022】
ウィンカースイッチ5は、図示しないウィンカーに設けられており、ウィンカーの操作状況を検出している。ウィンカースイッチ5は、ウィンカーに対して左折または右折に応じた操作が行われた際に、操作に応じたウィンカー操作情報を車両位置算出ECU1における進路変更行動検出部14および相対位置変化検出部15に出力する。
【0023】
車両位置算出ECU1における基準位置取得部11は、車載通信装置2から出力された光ビーコン情報に含まれる光ビーコン位置情報を取得した際に、光ビーコン位置を基準位置として取得する。基準位置取得部11は、取得した基準位置に関する基準位置情報を車両位置算出部17に出力する。
【0024】
受信エリア形状取得部12は、車載通信装置2から出力された光ビーコン情報に含まれる受信エリア情報に基づいて、光ビーコン20からの信号を受信可能である受信エリアの形状である受信エリア形状を取得する。受信エリア形状取得部12は、受信エリア形状を取得した際に、取得した受信エリア形状に関する受信エリア形状情報を進行方向検出部16に出力する。図5(b)に示すように、光ビーコン20からの信号を受信可能である受信エリアRは楕円形をなしている。
【0025】
受信エリア情報には、本実施形態では楕円形である受信エリアの形状、受信エリアの長径ra、短径rc、逸脱角度を考慮した径(以下「逸脱考慮径」という)rbが含まれている。ここでの逸脱考慮径rbは、図5(c)に示す道路における本線LAと本線LAから外れる支線LBとのなす角度θに基づいて決定されている。ここでの角度θは、光ビーコン20が設けられた位置ごとに設定されていてもよいし、一律的に設定されていてもよい。
【0026】
移動距離算出部13は、車輪速センサ3から出力された車輪速パルスに基づいて車速を算出する。また、移動距離算出部13では、車載通信装置2から光ビーコン情報が出力されている間、算出した車速と、光ビーコン情報が出力されている時間とから、光ビーコン情報が出力された後の車両の移動距離を算出する。移動距離算出部13は、算出した移動距離に関する移動距離情報を相対位置変化検出部15および進行方向検出部16に出力する。
【0027】
進路変更行動検出部14は、操舵角センサ4から送信された操舵角信号に基づいて、車両に対して進路変更行動があったか否かを検出する。進路変更行動検出部14は、進路変更行動を検出した際に、進路変更情報を進行方向検出部16に出力する。また、進路変更行動検出部14は、ウィンカースイッチ5から出力されたウィンカー操作情報が出力された際、ウィンカー操作情報を進行方向検出部16に出力する。これらの進路変更情報には、進路変更の有無のほか、進路を変更した方向に関する情報が含まれる。同様に、ウィンカー操作情報には、やウィンカー操作の有無のほか、ウィンカーが指示する方向に関する情報が含まれる。
【0028】
相対位置変化検出部15は、車輪速センサ3から出力された車輪速パルスに基づいて車速を算出する。また、相対位置変化検出部15では、車載通信装置2から出力されていた光ビーコン情報の出力が終了した後、算出した車速と、光ビーコン情報の出力が終了してから経過した時間とから、受信エリアから出た後の車両の移動距離を算出する。さらに、相対位置変化検出部15は、操舵角センサ4から送信された操舵角信号に基づいて、車載通信装置2から光ビーコン情報信号が出力された後の車両の操舵角の履歴を取得する。相対位置変化検出部15は、受信エリアから出た後の車両の移動距離と操舵角の履歴とに基づいて、基準位置から移動した車両位置の相対変化を検出する。相対位置変化検出部15は、検出した車両位置の相対変化に基づく相対位置変化情報を車両位置算出部17に出力する。
【0029】
進行方向検出部16は、受信エリア形状取得部12から出力された受信エリア形状情報、移動距離算出部13から出力された移動距離情報、および進路変更行動検出部14から出力された進路変更情報に基づいて、受信エリアにおける車両の進行方向を検出する。具体的な進行方向の検出手順については後に説明する。進行方向検出部16は、検出した進行方向に関する進行方向情報を車両位置算出部17に出力する。
【0030】
車両位置算出部17は、基準位置取得部11から出力された基準位置情報、相対位置変化検出部15から出力された相対変化情報、および進行方向検出部16から出力された進行方向情報に基づいて、現在の車両位置を算出する。現在の車両位置の算出手順についても後に説明する。
【0031】
次に、本実施形態に係る車両位置算出装置における車両位置の算出手順について説明する。本実施形態に係る車両位置算出装置では、光ビーコン20との送受信を行った後、光ビーコン20の受信エリアから出た後の車両が現在走行している位置を算出する。
【0032】
図2は、本実施形態に係る車両位置算出装置における処理の手順を示すフローチャートである。
【0033】
図2に示すように、本実施形態に係る車両位置算出装置では、まず、基準位置取得部11において、基準位置を取得する(S1)。ここで取得される基準位置は、光ビーコン20から送信された光ビーコン関連情報に含まれる光ビーコン位置情報に基づく光ビーコン20の位置とする。ここで取得された基準位置を基準位置(x,y)とする。
【0034】
基準位置を取得したら、進行方向検出部16において、基準位置を取得した時点である車両が受信エリアを通過して受信エリアから出る際の車両の進行方向を検出する(S2)。進行方向検出部16は、検出した進行方向に関する進行方向情報を車両位置算出部17に出力する。
【0035】
車両の進行方向の検出は、図3に示すフローに沿って行われる。車両の進行方向の検出は、基本的には、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中における車両の移動距離(以下「通信中の移動距離」という)dと、受信エリアの各径との関係に基づいて行われる。おおまかには、通信中の移動距離dが長径ra以下であり、逸脱考慮径rbより大きい場合には、車両は受信エリアを直進したと判断する。また、通信中の移動距離dが逸脱考慮径rb以下であり、短径rcより大きい場合には、車両は受信エリアを斜めに走行したと判断する。さらに、通信中の移動距離dが短径rc以下である場合には、車両が受信エリアを横断し車線変更をしたか、もしくは隣車線走行をしている車両であると判断する。そして、通信中の移動距離dが長径raより大きい場合には、システム異常または蛇行運転である判断する。具体的には、図3に示すフローチャートに沿って進行方向の検出が行われる。
【0036】
図3は、車両の進行方向を検出する処理の手順を示すフローチャートである。図3に示すように、進行方向の検出を行う際には、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に、車両が右左折行動を行ったか否かを判断する(S11)。光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中であることの判断は、車載通信装置2から出力される光ビーコン情報に基づいて行われる。また、車両が右左折行動を行ったか否かの判断は、進路変更行動検出部14から出力される進路変更情報に基づいて行われる。ここで、進路変更行動検出部14から進路変更情報が出力された場合に、右左折行動を行ったと判断するが、進路変更情報が出力され、かつウィンカーの操作があった旨のウィンカー操作情報が出力された場合に右左折行動を行ったと判断する態様とすることもできる。
【0037】
その結果、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に車両が右左折行動を行っていないと判断した場合には、カウンタのカウントを0のままとし(S12)、ステップS16に進む。一方、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に車両が右左折行動を行ったと判断した場合には、カウンタのカウントを1とする(S12)。続いて、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に車両がさらに右左折行動を行ったか否かの判断を行う(S13)。
【0038】
その結果、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に車両が右左折行動を行っていないと判断した場合には、カウンタのカウントを1のままとしてステップS16に進む。また、光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に車両が右左折行動を行ったと判断した場合には、カウンタのカウントを2として(S14)、ステップS16に進む。
【0039】
ステップS12、S14、S15においてカウンタのカウントを設定したら、移動距離算出部13において、通信中の移動距離dを算出する(S16)。この通信中の移動距離dは、車載通信装置2から光ビーコン情報が出力されている間、算出した車速と、光ビーコン情報が出力されている時間(光ビーコン20と車載通信装置2との通信時間)とに基づいて算出される。
【0040】
光ビーコン情報が出力されている時間は、たとえば光ビーコンの最初のデータ受信時刻と最後のデータ受信時刻とを記憶し、両者の時刻の差をとることで算出することができるし、光ビーコンから受信したデータのフレーム数によって算出することもできる。しかし、これらの方法では、必要データが少ない場合でも最大容量のデータを降らせることが要求され、またデータのフレーム数を用いる場合には、データの取りこぼしによる誤差が生じることが考えられる。これらの不具合を避けるために、光ビーコンからの赤外線を感知している時間を計測する態様とすることもできる。また、車速が高い場合には、通信中の移動距離dも短くなることから、車速に反比例させた係数を乗じて通信中の移動距離dを算出することもできる。
【0041】
移動距離算出部13において、通信中の移動距離dを算出したら、移動距離算出部13は、進行方向検出部16に通信中の移動距離dに関する移動距離情報を出力する。その一方で、受信エリア形状取得部12は、車載通信装置2から出力された受信エリア情報を進行方向検出部16に出力する。
【0042】
進行方向検出部16は、移動距離算出部13から出力された移動距離情報より取得される通信中の移動距離dと受信エリア形状取得部12から出力された受信エリア情報より取得される受信エリアの短径rcとを比較し、通信中の移動距離dが受信エリアの短径rc以下であるか否かを判断する(S17)。
【0043】
その結果、通信中の移動距離dが受信エリアの短径rc以下であると判断した場合には、車両は受信エリアを横断したと考えられる。したがって、図6に示すように、車両が受信エリアRを横断するように走行するパターンA(PA)であると判断する(S18)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路の側方に進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0044】
また、通信中の移動距離dが受信エリアの短径rc以下でない(通信中の移動距離dが受信エリアの短径rcより大きい)と判断した場合には、通信中の移動距離dが受信エリアの逸脱考慮径rb以下であるか否かを判断する(S19)。その結果、通信中の移動距離dが受信エリアの逸脱考慮径rb以下であると判断した場合には、カウンタのカウントが0であるか否かを判断する(S20)。
【0045】
このとき、カウンタのカウントが0であると判断した場合には、車両は受信エリアにおいて、進行方向を変更していないこととなる。この場合には、車両は、受信エリアを斜めに走行したと考えられる。したがって、図6に示すように、車両が受信エリアRを斜めに走行するパターンB(PB)であると判断する(S21)。この場合には、車両はビーコン20が設けられている道路の斜め方向に進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0046】
また、カウンタのカウントが0でないと判断した場合には、カウンタのカウントが1であるか否かを判断する(S22)。その結果、カウンタのカウントが1であると判断した場合には、図7に示すように、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンC(PC)であるか、車両が受信エリアに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンD(PD)であるかのいずれかであると考えられる。
【0047】
ここで、受信エリアRの形状が楕円形であることから、楕円形状の性質上、両者の判断は、図8(a)に示すように、光ビーコン20と車載通信装置2とが通信を開始してから、車両が進路変更行動を行った位置X(以下「進路変更行動位置」という)までの車両が移動した距離(以下「通信中の第1移動距離」という)d1と、進路変更行動位置Xから、光ビーコン20と車載通信装置2とが通信を終了するまで車両が移動した距離(以下「通信中の第2移動距離」という)d2との大小によって行うことができる。
【0048】
具体的に、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きい場合には、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンC(PC)となる。逆に、通信中の第2移動距離d2が通信中の第1移動距離d1よりも大きい場合には、車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンD(PD)となる。そこで、カウンタのカウントが1であると判断した場合には、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きいか否かを判断する(S23)。
【0049】
その結果、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きいと判断した場合には、図7に示すように、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンC(PC)であると判断する(S24)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。一方、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2以下であると判断した場合には、車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンD(PD)であると判断する(S25)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路の斜め方向に進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0050】
また、ステップS22において、カウンタのカウントが1でないと判断した場合には、カウンタのカウントは2であることになる。この場合には、2回の進路変更行動が行われているが、これらの2回の進路変更行動が右左折同一方向であるか否かを判断する(S26)。その結果、2回の進路変更行動が右左折同一方向でないと判断した場合には、図7に示すように、車両が受信エリアRにおいて追い越し動作を行うパターンE(PE)であると判断する(S27)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を車線変更することなく直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0051】
一方、2回の進路変更行動が右左折同一方向であると判断した場合には、図7に示すように、車両が受信エリアRにおいて車線変更を行うパターンF(PF)であると判断する(S28)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を車線変更して直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0052】
また、ステップS19において、通信中の移動距離dが受信エリアRの逸脱考慮径rb以下でない(通信中の移動距離dが受信エリアRの逸脱考慮径rbより大きい)と判断した場合には、図4に示すフローに進む。続いて、通信中の移動距離dが受信エリアRの長径ra以下であるか否かを判断する(S31)。その結果、通信中の移動距離dが受信エリアRの長径ra以下でないと判断した場合には、図9に示すように、車両が蛇行しているパターンG(PG)であるか、あるいはシステムに異常が生じていると判断する(S32)。この場合には、進行方向の検出を行うことなく、直進したとしてそのまま進行方向検出処理を終了する。
【0053】
一方、通信中の移動距離dが受信エリアRの長径ra以下であると判断した場合には、カウンタのカウントが0であるか否かを判断する(S33)。その結果、カウンタのカウントが0であると判断した場合には、車両は受信エリアRにおいて、進行方向を変更していないこととなる。この場合には、図10に示すように、車両が受信エリアRの中央近傍位置を直進するパターンH(PH)であると判断する(S34)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を直進することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0054】
また、ステップS33においてカウンタのカウントが0でないと判断した場合には、カウンタのカウントが1であるか否かを判断する(S35)。その結果、カウンタのカウントが1であると判断した場合には、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンI(PI)であるか、車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱し、受信エリアRを出た後に直進する方向に進路変更するパターンJ(PJ)であるかのいずれかであると考えられる。
【0055】
この場合にも、受信エリアRの形状が楕円形であることから、楕円形状の性質を用いて、図8(b)に示すように、通信中の第1移動距離d1と、通信中の第2移動距離d2との大小によって両者の判断を行うことができる。具体的に、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きい場合には、車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンI(PI)となる。逆に、通信中の第2移動距離d2が通信中の第1移動距離d1よりも大きい場合には、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンJ(PJ)となる。そこで、カウンタのカウントが1であると判断した場合には、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きいか否かを判断する(S36)。
【0056】
その結果、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2よりも大きいと判断した場合には、図10に示すように、車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンI(PI)であると判断する(S37)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路の斜め方向に進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。一方、通信中の第1移動距離d1が通信中の第2移動距離d2以下であると判断した場合には、車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進するパターンC(PC)であると判断する(S38)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0057】
また、ステップS35において、カウンタのカウントが1でないと判断した場合には、カウンタのカウントは2であることになる。この場合には、2回の進路変更行動が行われているが、これらの2回の進路変更行動が右左折同一方向であるか否かを判断する(S39)。その結果、2回の進路変更行動が右左折同一方向でないと判断した場合には、図10に示すように、車両が受信エリアRにおいて追い越し動作を行うパターンK(PK)であると判断する(S40)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を車線変更することなく直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0058】
一方、2回の進路変更行動が右左折同一方向であると判断した場合には、図10に示すように、車両が受信エリアRにおいて車線変更を行うパターンL(PL)であると判断する(S41)。この場合には、車両は、ビーコン20が設けられている道路を車線変更して直進するように進行することになる。こうして進行方向検出処理を終了する。
【0059】
図2に示すフローに戻り、車両の進行方向を検出したら、相対位置変化検出部15において、車両位置の相対変化を検出する(S3)。相対位置変化検出部15では、受信エリアRから出た後の車両の移動距離および操舵角の履歴に基づいて、基準位置からの車両の相対位置変化(Δx,Δy)を検出する。相対位置変化検出部15は、検出した車両位置の相対変化に基づく相対変化情報を車両位置算出部17に出力する。
【0060】
続いて、車両位置算出部17において、車両位置を算出する(S4)。車両位置を算出する際には、ステップS1において基準位置取得部11で取得した基準位置(x,y)、ステップS2において進行方向検出部16で検出した進行方向、およびステップS3において相対位置変化検出部15で検出した車両位置の相対変化を用いる。進行方向検出部16において検出された基準位置における進行方向が道路を直進すると判断している場合には、車両位置は、基準位置(x,y)に車両位置の相対変化(Δx,Δy)を加算した位置(x+Δx,y+Δy)を現在位置として算出する。
【0061】
また、進行方向検出部16において、道路の延在方向に対する車両の進行方向の変化を検出した場合には、車両の進行方向の変化を加味して車両の現在位置を算出する。たとえば、ステップS18のように車両が道路を横断していると判断した場合には、車両位置の相対変化(Δx,Δy)を90°変換させた位置(Δy,Δx)とし、現在位置を(x+Δy,y+Δx)からとして算出する。
【0062】
さらに、進行方向検出部16において、車両が車線変更したことを検出した場合には、車線変更を加味して車両の現在位置を算出する。たとえば、ステップS28のように車両が車線変更をしたと判断した場合には、基準位置に車線幅αを加算した位置(x+α,y)に車両位置の相対変化(Δx,Δy)を加算した位置(x+Δx+α,Δy)を現在位置として算出することができる。
【0063】
また、光ビーコン20から送信されるインフラ協調情報に含まれる道路情報として、本線道路における光ビーコン20が設置されている位置の先に支線道路が設けられている場合、ステップS25において経路逸脱を検出した際には、車両が支線道路に入ったと判断することができる。その後の位置算出では、車両がわき道を走行する点を加味して位置(x+Δx,y+Δy)を補正した位置を現在位置として算出することができる。
【0064】
このように、本実施形態に係る車両位置算出装置では、基準位置と車両位置の相対変化のほか、基準位置における車両の進行方向を加味して車両の現在位置を算出している。このため、基準位置における車両の向きを加味して車両の位置を求めることができる。したがって、基準位置となる位置情報を取得した際の車両の向きによらず、現在の車両の位置を精度よく算出することができる。
【0065】
また、車両位置の相対変化を求めた後、車両の位置を算出しているので、簡単な演算によって車両の位置を算出することができる。さらに、光ビーコン20が設けられた車線に沿った方向と、車線を横切る方向とに区別して進行方向を検出しているので、基準位置における車両の走行状態によらず、車両位置を精度よく算出することができる。しかも、光ビーコン20から無線データが供給される受信エリアを用いて車両の進行方向を検出しているので、環境要因や個人特性に縛られることなく、精度よく車両の進行方向を検出することができる。そして、ステアリング操作による車両の進路変更行動を用いて進路方向を算出しているので、さらに精度よく車両の進行方向を検出することができる。
【0066】
他方、上記実施形態では、操舵角やウィンカー操作に基づいて基準位置における進路変更行動を検出しているが、車両が白線を跨いだことを検出することにより、進路変更行動を検出することもできる。この場合、車両位置算出ECU1には、ステレオカメラが接続されている。ステレオカメラは、車両の周囲における道路上に描かれた白線を撮像可能な位置に設けられている。また、車両位置算出ECU1における進路変更行動検出部14には、ステレオカメラによって撮像された画像を画像処理することにより、画像中における白線の検出を行う白線検出機能が備えられている。
【0067】
この場合、ステップS11、S13における光ビーコン20と車載通信装置2との間での通信中に、車両が右左折行動を行ったか否かの判断を、白線を跨いだか否かによって行うことができる。画像処理によって白線を検出し、検出した白線を車両が通信中に跨いでいた場合に車両が右左折行動を行ったと判断し、検出した白線を車両が通信中に跨いでいない場合に車両が右左折行動を行っていないと判断する。このように右左折行動の判断を行うことができる。また、白線を検出する方法では、白線を跨ぐ際の白線と車両との角度を検出することができる。このときの白線を跨ぐ際の白線と車両との角度を進、行方向を算出する際に加味することもできる。また、進路変更の有無の判断は、操舵角、ウィンカーの操作、白線を跨いだか否かを相互に利用して行う態様とすることもできる。
【0068】
さらに、本実施形態に係る車両位置算出ECU1では、車線変更の有無についても判断している。このため、たとえば図11(a)に示すように、信号30に青色表示31、黄色表示32、赤色表示33のほかに、右折可能を意味する右折矢灯器34が表示される場合がある。
【0069】
この場合、信号30の存在を、進行方向の算出に加味することもできる。たとえば、図11(b)に示すように、受信エリアRが道路の左車線である場合に、ステップS25において車両が受信エリアRに直進して進入した後、斜めに移動して経路を逸脱するパターンD(PD)であると判断した場合でも、前方の信号30の存在により、受信エリアRを越えた位置で進行方向を変える車線変更するパターンM(PM)であると判断することができる。
【0070】
また、信号30より手前位置に光ビーコン20がある場合には、上記の車両位置算出を行うことにより、車線変更の有無を判断することができる。たとえば、図11(b)に示す例において、ステップS28において、車両が車線変更をしたと判断した場合には、信号30における右折矢灯器34を考慮した走行支援等を行うようにすることができる。逆に、ステップS24において車両が受信エリアRに斜めに進入した後、直進すると判断した場合に、パターンN(PN)として信号30における右折矢灯器34を考慮しない走行支援等を行うようにすることができる。
【0071】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では受信エリアの形状を楕円形としているが、楕円形以外の形状、たとえば円形、長方形やその他の多角形状とすることもできる。また、上記実施形態では、ステップS32において蛇行またはシステム異常が生じている場合に進行方向の検出を行わず、そのまま処理を終了しているが、たとえば警報手段によって蛇行またはシステム異常が生じていることを報知することもできる。このときの警報手段としては、アイコンの表示や音声によるものとすることができる。
【0072】
他方、上記実施形態では、光ビーコン情報を受信中の移動距離と右左折行動とに基づいて車両の進行方向を算出しているが、受信エリアを通過中または受信エリアを通過する前後における右左折行動の有無のみから進行方向を検出する簡易な構成とすることもできる。たとえば、光ビーコン情報を受信中にウィンカー操作情報および操舵角信号を取得した場合に、車線変更を行ったと判断することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る車両位置算出装置のブロック構成図である。
【図2】車両位置算出装置における処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】車両の進行方向を検出する処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】図3に続く処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】(a)は光ビーコンの設置状況を説明する模式的斜視図、(b)は照射エリアの平面図、(c)は光ビーコンが設けられる道路の近傍における道路線形図である。
【図6】受信エリアにおける車両の通行パターンの例を説明する説明図である。
【図7】車両の通行パターンの他の例を説明する説明図である。
【図8】(a)(b)とも受信エリア内で1回進路変更行動を行う場合の第1移動距離d1と第2移動距離との関係を説明する説明図である。
【図9】車両の通行パターンのさらに他の例を説明する説明図である。
【図10】通行パターンのさらに他の例を説明する説明図である。
【図11】(a)は矢灯器が設けられた信号の正面図、(b)はその信号が設けられた位置の手前位置に設けられた光ビーコンの受信エリアを示す平面図である。
【符号の説明】
【0074】
1…車両位置算出ECU、2…車載通信装置、…車輪速センサ、4…操舵角センサ、5…ウィンカースイッチ、11…基準位置取得部、12…受信エリア形状取得部、13…移動距離算出部、14…進路変更行動検出部、15…相対位置変化検出部、16…進行方向検出部、17…車両位置算出部、20…光ビーコン、30…信号、34…右折矢灯器、d…移動距離、d1…第1移動距離、d2…第2移動距離、LA…本線、LB…支線、ra…長径、rb…逸脱考慮径、rc…短径、X…進路変更行動位置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の位置を検出する際の基準位置となる基準位置情報を路側装置から取得する基準位置情報取得手段と、
前記基準位置を取得した時点における前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
前記基準位置を取得した時点における車両の走行状態に対する車両の走行状態の相対変化を検出する走行状態相対変化検出手段と、
前記進行方向検出手段で検出した前記車両の進行方向と、前記走行状態変化検出手段で検出した前記車両の走行状態の変化とに基づいて、前記車両の位置を算出する位置算出手段と、
を備えることを特徴とする車両位置算出装置。
【請求項2】
前記位置算出手段は、前記進行方向検出手段で検出した前記車両の進行方向と、前記走行状態変化検出手段で検出した前記車両の走行状態の変化とに基づいて、前記基準位置に対する前記車両の位置の相対変化を求め、
前記基準位置と前記基準位置に対する前記車両の位置の相対変化に基づいて、前記車両の位置を算出する請求項1に記載の車両位置算出装置。
【請求項3】
前記進行方向検出手段は、前記車両が前記基準位置を取得した時点における進行方向を検出するにあたり、前記路側装置が設けられた車線に沿った方向と、前記車線を横切る方向とに区別して前記進行方向を検出する請求項1または請求項2に記載の車両位置算出装置。
【請求項4】
前記路側装置は、前記車両が走行する道路における所定形状の受信エリアに対して無線データを供給するビーコンであり、前記ビーコンは、前記無線データによって前記受信エリアに関する受信エリア情報を供給しており、
前記ビーコンから供給される受信エリア情報を取得する受信エリア情報取得手段と、
前記ビーコンとの通信中に前記車両が移動した距離を算出する移動距離算出手段と、をさらに備え、
前記進行方向検出手段は、前記無線データが供給される受信エリアの形状と、前記移動距離算出手段で算出された移動距離とに基づいて、前記車両の進行方向を検出する請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載の車両位置算出装置。
【請求項5】
前記車両の進路変更行動を検出する進路変更行動検出手段をさらに備え、
前記進行方向検出手段は、前記路側装置との通信中に進路変更行動が検出された場合に、通信開始時から前記進路変更行動検出時までの距離と、前記進路変更行動検出時から通信終了時までの距離とに基づいて、前記車両進行方向を検出する請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の車両位置算出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−115803(P2009−115803A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306510(P2008−306510)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【分割の表示】特願2007−231985(P2007−231985)の分割
【原出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】