説明

車両用ドアハンドル

【課題】簡単な構造で、車両用ドアの施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能、且つ利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供する。
【解決手段】車両用ドアの施解錠の状態を含む車両用ドアの状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に利用者に報知する報知部11と、車両用ドアハンドルへの利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部12と、一方の端部6bから入力される装飾光及び検出光を他方の端部6cまで伝送すると共に、伝送途上において装飾光を漏れ照射することにより報知部11として機能し、他方の端部6cから検出光を照射することにより操作検出部12として機能する光導波管6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアに備えられ、利用者の能動的な操作によって当該車両用ドアを開閉する車両用ドアハンドルに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が携帯する携帯機と車両側の本体機との間で通信を行い、当該携帯機の認証を行って、自動的に車両用ドアの解錠や施錠を行うように制御するロッキングシステム(スマートエントリーシステム)が知られている。このようなロッキングシステムにおいては、携帯機の認証を行った後、直ちに解錠することに対する治安上の配慮から、車両用ドアに配接されたドアハンドルへ利用者が触れるなど、利用者によるドアハンドルへの操作を検出してドアの解錠を行うものがある。この場合、携帯機に対する認証結果、つまり、携帯機の認証が成立し、車両用ドアが利用者による操作入力待ち(解錠指示待ち)の状態であるか否かを利用者が把握できることが好ましい。例えば、携帯機の認証が非成立の状態において利用者がドアハンドルに触れても車両ドアは解錠されない。このため、利用者は改めてリモートコントローラや機械的な鍵を用いて車両用ドアを解錠しなければならず、利便性が損なわれる。また、施錠の際には、車両用ドアが施錠されたか否かを利用者が都度確認する必要が生じて利便性が損なわれる可能性がある。このように、車両用ドアの施解錠の状態、携帯機の認証状態などを利用者が把握できなければ、ロッキングシステムの利便性が損なわれる。
【0003】
下記に出典を示す特許文献1には、本体機と携帯機との相互通信の成立などの条件に応じて、ランプを点灯させる点灯制御装置の技術が開示されている。これによれば、当該相互通信の成立状態に応じて、連続点灯や点滅、ランプ色の変更などを行うことにより、車両の識別や施解錠の状態を利用者が識別可能とする。但し、特許文献1に例示されたドアハンドルは、利用者が触れたことの検出など、利用者による能動的な操作を検出する検出部が備えられていない。しかし、上述したように、治安上の配慮から、携帯機の認証のみではなく利用者の能動的な操作の有無も条件として車両ドアを解錠することが好ましい。
【0004】
下記に出典を示す特許文献2には、利用者の能動的な操作の有無を検出可能な車両の開閉体のセキュリティーシステム(Security System for a Motor Vehicle Opening Leaf)の技術が開示されている。これによれば、車両用ドアに、ドアハンドルに向けて電磁気タイプの信号(a signal of the electromagnetic type)を放射する放射部(emitter)と、ドアハンドルから反射した信号を受信する受信部(receiver)とが備えられる。車両用ドアとドアハンドルとの間の空間に利用者の手が挿入されると、受信部が受信する信号が遮断されることから、利用者の能動的な操作が検出される。尚、この信号は、可視領域の光信号や赤外領域の光信号としてもよいことが例示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−175252号公報(第20−43段落、第4図等)
【特許文献2】米国特許第6,239,693号公報(第3欄第20−58行、FIG.1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2では、利用者の能動的な操作の有無を検出するために可視領域の光信号を利用することについては言及されている。しかし、この光信号は、車両用ドアの施解錠の状態や携帯機の認証状態などを利用者に報知するために用いられているのではない。従って、利用者は、車両用ドアの施解錠の状態や携帯機の認証状態などを把握することができず、ロッキングシステムの利便性が損なわれる可能性がある。また、利用者の能動的な操作を検出するための放射部や受信部が、ドアパネル側に備えられているため、生産性やメンテナンス性が低く、生産コストやメンテナンスコストは高くなる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたもので、簡単な構造で、車両用ドアの施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能、且つ利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る車両用ドアを開閉する車両用ドアハンドルの特徴構成は、
前記車両用ドアの施解錠の状態を含む前記車両用ドアの状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に前記利用者に報知する報知部と、
当該車両用ドアハンドルへの前記利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部と、
一方の端部から入力される前記装飾光及び前記検出光を他方の端部まで伝送すると共に、伝送途上において前記装飾光を漏れ照射することにより前記報知部として機能し、前記他方の端部から前記検出光を照射することにより前記操作検出部として機能する光導波管と、を備える点にある。
【0009】
この特徴構成によれば、装飾光により車両用ドアの制御状態を報知する報知部と、車両用ドアハンドルへの利用者の能動的な操作を検出する操作検出部とを、共通の光導波管を用いて構成することができる。従って、車両用ドアハンドルに搭載される部品点数を削減することができ、また、車両用ドアから車両用ドアハンドルへの接続線を削減することができる。その結果、簡単な構造で車両用ドアハンドルを構成することができる。また、漏れ照射される可視光により車両用ドアの施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能な車両用ドアハンドルを提供することできる。さらに、光導波管により伝送される検出光により、利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供することができる。
【0010】
本発明に係る車両用ドアハンドルは、
前記光導波管が、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部が、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部が、前記利用者の能動的な操作により断面積が変化する前記光導波管により構成される操作入力部と、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部とを有して構成されると好適である。
【0011】
光導波管が、ハンドル本体の車両用ドアと対向しない側に配接されると、伝送途上において漏れ照射される可視光の装飾光により、車外の利用者に車両用ドアの状態を明瞭に報知することができる。また、利用者の能動的な操作により弾性変形可能な光導波管の断面積を変化させ、伝送される検出光の光量を変化させ、変化する光量を光学センサ部により検出するので、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0012】
ここで、前記操作検出部の前記操作入力部として機能する前記光導波管が、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向する側の表面に配接されると好適である。
【0013】
利用者は、車両用ドアハンドルを操作する際、手で握る動作を行うことが多い。この際、強い操作力が印加される利用者の手、即ち指の先端は車両用ドアと車両用ドアハンドルとの間に位置する。従って、操作入力部として機能する光導波管がハンドル本体の車両用ドアと対向する側の表面に配接されると、利用者の操作により印加される外力を操作検出部が良好に受け取ることが可能となる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0014】
また、前記光導波管が、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部が、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部が、前記利用者の能動的な操作により断面積が変化する前記光導波管により構成される操作入力部と、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部とを有して構成される場合において、
前記ハンドル本体が、記車両用ドアへの取り付け状態において前記車両用ドアと対向する側に開口部を有するケース部と、当該開口部を塞ぎ、前記利用者による操作により中立位置から前記ケース部の内側に変位可能に設置され、前記ケース部の内側に向けて複数の突起部を有して形成される蓋部とを有して構成され、
前記操作入力部として機能する前記光導波管が、前記ケース部と前記蓋部の前記突起部とに当接して挟持された状態で前記ハンドル本体内に配接されると好適である。
【0015】
この構成によれば、利用者が車両用ドアハンドルを握る際に、直接光導波管に接触し、手あるいは指で光導波管を押圧することがない。従って、利用者は手に違和感を覚えることなく、車両用ドアハンドルを操作することができる。上述したように、利用者は、車両用ドアハンドルを操作する際、手で握る動作を行うことが多い。この際、強い操作力が印加される利用者の手、即ち指の先端は車両用ドアと車両用ドアハンドルとの間に位置する。操作入力部として機能する光導波管は、車両用ドアと対向する側に配置される蓋部の前記突起部とケース部とに当接して挟持された状態でハンドル本体内に配接される。従って、操作検出部として機能する光導波管は、利用者の操作により印加される外力を良好に受け取ることが可能となる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0016】
また、前記光導波管が、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部が、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部が、前記利用者の能動的な操作により断面積が変化する前記光導波管により構成される操作入力部と、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部とを有して構成される場合において、
前記車両ドアが、当該車両用ドアハンドルが非操作状態において当該車両用ドアハンドルに圧接される凸部を有し、
前記操作入力部として機能する前記光導波管が、当該車両用ドアハンドルの非操作状態において当該車両用ドアハンドルとの間で挟持され、当該車両用ドアハンドルの操作状態において当該挟持状態を解除される構成とすることもできる。
【0017】
この構成においても、利用者が車両用ドアハンドルを握る際に、直接光導波管に接触し、手あるいは指で光導波管を押圧することがない。従って、利用者は手に違和感を覚えることなく、車両用ドアハンドルを操作することができる。また、車両用ドアハンドルの非操作状態においては、付勢力により光導波管を押圧力を受けてその断面積が小さくなる。従って、光導波管を通り、光学センサ部に入力される検出光の光量が少なくなる。一方、利用者により車両用ドアハンドルが操作されると、光導波管へ押圧力が掛からなくなり、光導波管の断面積が大きくなり、検出光の光量が増加する。光学センサ部は、光量の差に起因する出力の比較により車両用ドアハンドルへの操作を検出することができる。また、車両用ドアハンドルの非操作状態においては、付勢力により光導波管を押し潰すことも可能である。この場合には、光学センサ部に入力される検出光はほぼゼロとなる。一方、利用者により車両用ドアハンドルが操作されると、検出光が光学センサ部に入力される。光学センサ部は、光量がほぼゼロの状態との比較により車両用ドアハンドルへの操作を検出することができる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0018】
また、本発明に係る車両用ドアハンドルは、
前記光導波管は、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部は、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部は、少なくとも当該車両用ドアハンドルの操作状態において、前記光導波管の前記他方の端部から照射されて前記車両用ドアに向かう前記検出光の前記利用者又は前記車両用ドアによる反射光を受光する光学センサ部とを有して構成されると好適である。
【0019】
上述したように、光導波管が、ハンドル本体の車両用ドアと対向しない側に配接されると、伝送途上において漏れ照射される可視光の装飾光により、車外の利用者に車両用ドアの状態を明瞭に報知することができる。また、本構成によれば、光導波管の断面積を変化させるような外力を印加することなく、光学センサ部に入力される光量を変化させる。従って、従来の車両用ドアハンドルと同様の使用感を維持して、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる車両用ドアハンドルを提供することができる。
【0020】
ここで、前記ハンドル本体が、前記車両用ドアと対向する側に、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受けて前記検出光を拡散させる光拡散部を有し、
前記光学センサ部が、前記光拡散部を挟んで前記車両ドアと対向して前記ハンドル本体の内部に配置されると好適である。
【0021】
車両用ドアハンドルの非操作時には、光拡散部により検出光が拡散され、光学センサ部に入力される光量は少量に抑えられる。上述したように、利用者は、車両用ドアハンドルを操作する際、手で握る動作を行うことが多い。この際、利用者の手は車両用ドアと車両用ドアハンドルとの間に位置することとなる。光拡散部により拡散され、車両用ドアへと向かう検出光は、利用者の手により反射して、光学センサ部へと入射する。その結果、光学センサ部に入力される光量が増加する。これにより、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0022】
また、前記光導波管が、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部が、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部が、少なくとも当該車両用ドアハンドルの操作状態において、前記光導波管の前記他方の端部から照射されて前記車両用ドアに向かう前記検出光の前記利用者又は前記車両用ドアによる反射光を受光する光学センサ部とを有して構成される場合において、
当該車両用ドアハンドルの非操作状態において前記光導波管の前記他方の端部が前記車両用ドアで遮光され、当該車両用ドアハンドルの操作状態において前記光導波管の前記他方の端部の遮光状態が解除される構成とすることができる。
【0023】
この構成において、車両用ドアハンドルが非操作状態おいては、付勢力により光導波管の他方の端部と車両用ドアとを密着させることも可能である。この場合には、光学センサ部に入力される検出光はほぼゼロとなる。一方、利用者により車両用ドアハンドルが操作されると、検出光が光学センサ部に入力される。光学センサ部は、光量がほぼゼロの状態との比較により車両用ドアハンドルへの操作を検出することができる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。尚、光導波管の他方の端部が、車両用ドアにより完全に遮光されない場合、つまり検出光の一部が漏れる場合であっても、車両用ドアハンドルの操作時と非操作時との光学センサ部の検出結果の違いにより車両用ドアハンドルへの操作を検出することができる。
【0024】
また、本発明に係る車両ドアハンドルは、上記各構成において、前記光導波管の前記一方の端部から入力される前記装飾光及び前記検出光が、1つの発光源から放射される同一波長の光である構成とすることができる。
【0025】
この構成によれば、車両用ドアハンドルを非常に簡単に構成することができる。
【0026】
また、本発明に係る車両用ドアハンドルは、上記各構成において、
前記装飾光及び前記検出光が、それぞれ異なる発光源から放射される異なる波長の光であり、両波長の光が合成されて前記光導波管の前記一方の端部から入力される構成とすることができる。
【0027】
この構成によれば、報知、即ちイルミネーションに適した色を有する可視光である装飾光と、操作検出、即ちセンシングに適した波長を有する光である検出光とを用いつつ、簡単な構造で車両用ドアハンドルを提供することができる。
【0028】
また、本発明に係る車両用ドアハンドルは、少なくとも前記報知部の故障を検出する故障検出部を備え、当該故障検出部が、前記操作検出部を用いて構成されると好適である。
【0029】
装飾光及び検出光は、光導波管により伝送され、報知部を介して操作検出部に伝送される。装飾光及び検出光を出力する光源の消灯時と点灯時とでは光量が異なるため操作検出部における検出結果も異なることとなる。光導波管が断線等の故障を生じていると、装飾光や検出光が光導波管の一方の端部から入力されても、報知部や光導波管の他方の端部まで伝送されない。従って、操作検出部における検出結果は、装飾光及び検出光が光導波管の一方の端部から入力されていない場合、例えば光源の消灯時と同様の状態となる。つまり、操作検出部の検出結果に基づいて、光導波管により構成される報知部の故障検出が可能となる。このため、報知部と操作検出部との複数の機能を有する車両用ドアハンドルをコンパクトに構成することができ、配線も抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明のドアハンドルをロッキングシステム(スマートエントリーシステム)に適用した場合の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
はじめに、ロッキングシステムの概要について説明する。図1は、本発明のドアハンドルが設置された車両用ドアの一例を示す斜視図である。図2は、ロッキングシステムのシステム構成の一例を模式的に示すブロック図である。ロッキングシステムによる制御対象には、車両用ドアの開閉を含むものも存在する。しかし、本実施形態では、説明を容易にするため車両用ドアの開閉制御は含まず、車両用ドアの施解錠の制御を行うシステムを例として説明する。
【0032】
ドアハンドル1は、車両用ドア2のドアパネル3の内部に備えられたハンドルフレーム(不図示)によって保持される。ドアハンドル1は、ハンドル本体1aとハンドルキャップ1bとを有している。ハンドルキャップ1bには、利用者による手動操作により機械的に車両用ドア2を施解錠するためのキーシリンダ1cが設けられている。ドアハンドル1のハンドル本体1aの車両用ドア2(ドアパネル3)と対向する面は凹面状に形成された凹部を有し、ドアパネル3との間に利用者の手が挿入可能なクリアランスが確保される。このハンドル本体1aの凹部に対向するドアパネル3にも図1に示すように凹部が形成されるとハンドル本体1aを小型に形成しつつ、ドアハンドル1とドアパネル3との間に利用者の手が挿入可能なクリアランスが充分に確保されて好適である。
【0033】
本実施形態においてロッキングシステムは、図2に示すように車両内のシステムECU(electronic control unit)41を中核として構成される。システムECU41は、マイクロコンピュータやその他の電子回路により構成される。システムECU41は、携帯機5を携帯する利用者(運転者)が車両に接近した場合に、当該携帯機5の認証を行う。そして、システムECU41は、携帯機5が当該車両に対応する携帯機5であることを認証すると、所定の条件の元でドアECU31を介してロックアクチュエータ32を駆動して、車両用ドア2を解錠する。ロックアクチュエータ32は、電気信号に基づいて車両用ドア2のロック機構を作動させるモータやソレノイドである。本実施形態において、上記所定の条件は、ドアハンドル1に能動的な所定の操作がなされたことである。例えば、ドアハンドル1に利用者が触れた場合や、ドアハンドル1を引いた場合を能動的な操作とする。この操作は、操作検出部12によって検出され、ドアパネル3内の車室外インターフェース33を介してシステムECU41に伝達される。以下、本システムによる解錠制御の一例を順を追って説明する。
【0034】
車両が施錠されて駐車されている状態において、システムECU41は、ドアパネル3内の車室外インターフェース33及びドアハンドル1内の送信アンテナ19を介して、車両の外側に向けて携帯機5へのリクエスト信号を送信する。送信アンテナ19は、例えばフェライトに共振コイルが巻き回されたフェライトバーアンテナである。車室外インターフェース33には、変調回路などの送信回路が含まれ、リクエスト信号が送信される。このリクエスト信号は、130kHz程度のLF(low frequency)帯の搬送波により、所定の間隔をおいて送信される。
【0035】
携帯機5が、このリクエスト信号の到達範囲内、即ち車両近傍の所定範囲内に進入すると、携帯機5の制御部51は、受信アンテナ52及び受信回路53を介してリクエスト信号を受信する。携帯機5の制御部51はリクエスト信号に対する応答信号を送信回路54及び送信アンテナ55を介して送信する。この際、携帯機5は、応答信号に携帯機5のIDコードを含めて応答信号を送信する。この応答信号は、300MHz程度のUHF(ultra high frequency)帯の搬送波により送信される。
【0036】
携帯機5は、利用者によるボタン操作により車両用ドア2の施解錠を遠隔操作可能なリモートコントローラとしても機能する。リモートコントローラとしての施解錠要求信号もまた、UHF帯の搬送波により送信される。携帯機5から送信される応答信号や施解錠要求信号は、例えば車両4内のドアミラーに設置された受信アンテナ43により受信され、車両内の受信回路42を介してシステムECU41に伝達される。システムECU41は、携帯機5からの応答信号や施解錠要求信号に含まれるIDコードに基づいて、携帯機5の認証を行う。
【0037】
受信したIDコードが予め設定されたIDコードと一致する場合、システムECU41は、応答信号や施解錠要求信号を送信した携帯機5が、当該車両に対応する携帯機5であると認証する。システムECU41は、施解錠要求信号に基づいて携帯機5を認証した場合には、ロックアクチュエータ32を駆動して車両用ドア2を施解錠させる。また、システムECU41は、リクエスト信号に対する応答信号に基づいて携帯機5を認証した場合には、車両用ドア2の解錠指示待ち、即ち利用者による操作入力待ちの状態となる。
【0038】
システムECU41は、利用者による操作入力待ちの状態となると、車室外インターフェース33を介して光源(発光源)35を駆動し、報知部11を介して可視光である装飾光により光学的に利用者に対して操作入力待ちの状態であることを報知する。利用者は、報知部11の状態により、車両用ドア2の制御状態を視覚的に知覚することができる。光源35は、例えば、赤や青、黄色などの可視光領域の波長の光を出力する発光ダイオード(LED)を用いることができる。
【0039】
携帯機5を所持した利用者が車両に近づき、ドアハンドル1に触れると、ドアハンドル1に設置された操作検出部12により利用者の能動的操作が検出される。操作検出部12による検出結果は、車室外インターフェース33を介してシステムECU41に伝達される。システムECU41は、ドアECU31を介してロックアクチュエータ32を駆動して、車両用ドア2を解錠させる。尚、操作検出部12の検出結果が直接ドアECU31に伝達される構成としてもよい。つまり、システムECU41がドアECU31に解錠待機指令を発して、ドアECU31を、車両用ドア2の解錠指示待ち、即ち利用者による操作入力待ちの状態としてもよい。
【0040】
上記においては、解錠時について説明したが、施錠時においても同様の制御が可能である。携帯機5を所持した利用者が下車し、ドアハンドル1に触れるなどの所定の能動的操作を行った場合に、車両用ドア2を施錠するシステムを構築することができる。この場合にも、ドアハンドル1が施錠のための能動的操作を受け付け可能であるかどうかが利用者に明示されることが好ましい。
【0041】
解錠時と同様に、システムECU41は、利用者による操作入力待ちの状態となると、車室外インターフェース33を介して光源35を駆動し、報知部11を介して可視光である装飾光により光学的に利用者に対して操作入力待ちの状態であることを報知する。利用者は、報知部11の状態により、車両用ドア2の制御状態を視覚的に知覚することができる。利用者により能動的な操作が行われると、システムECU41は、ドアECU31を介してロックアクチュエータ32を駆動し、車両用ドア2を施錠させた後、光源35を消灯させる。これにより、報知部11から装飾光が照射されなくなり、利用者は車両用ドア2が施錠されたことを明確に知覚することができる。
【0042】
本発明において、操作検出部12は、後述するように光学センサ部を有して構成される。詳細については後述するが、本発明においては、この光学センサ部において用いられる検出光は、報知部11を介して伝送される光である。従来、利用者の操作を検出する操作検出手段と、光学的な報知手段とを有するドアハンドルにおいては、圧電センサや静電容量センサ、機械的なスイッチなどが操作検出手段として利用されてきた。本発明においては、報知部11を介して検出光を操作検出部12に伝送される。複数の信号(光を含む)の伝送路を持つことがないので、コンパクトにドアハンドル1を構成することが可能となる。以下、このような本発明に係るドアハンドル1の実施形態について説明する。
【0043】
〔第1実施形態〕
図3は、第1実施形態に係るドアハンドル1A(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図4は、ドアハンドル1Aのハンドル本体1aの上面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に向かって見た外形図である。図5は、ドアハンドル1Aの機能構成の一例を模式的に示すブロック図であり、図6は、操作検出部12の光学センサ部15の構成を模式的に示すブロック図である。図7は、ドアハンドル1Aに対する利用者の人為的な操作を操作検出部12により検出する例を示す説明図である。
【0044】
図3に示すように、ハンドル本体1aには中立位置、即ちドアハンドル1の非操作状態 においてドアパネル3の中に隠れるヒンジ部1dとアーム部1eとが備えられている。ハンドル本体1aに内蔵される送信アンテナ19や操作検出部12と、ドアパネル3内の車室外インターフェース33とを結ぶ信号線や電源線などの電気配線8は、ヒンジ部1dを通って配線される。また、後述するように、本実施形態においては光導波管としての光ファイバー6が用いられるが、この光ファイバー6も図3に示すようにヒンジ部1dを通って配線される。
【0045】
第1実施形態においては、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側、つまりドアパネル3と対向しない側の表面に配接される。光ファイバー6は、アーム部1eの側で折り返して再びヒンジ部1dの側に戻り、ハンドル本体1aの内部に入る。ハンドル本体1aの内部に入った光ファイバー6は、再びハンドル本体1aを横断し、ハンドル本体1aの裏側、つまりドアパネル3と対向する側に突き抜ける。上記と同様に、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの裏側の表面に配接され、アーム部1eの側で折り返して再びヒンジ部1dの側に戻り、ハンドル本体1aの内部に戻る。そして、最後に、光ファイバー6の他方の端部6cが光学センサ部15に接続される。
【0046】
光ファイバー6は、本発明の報知部11及び操作検出部12として機能する。本実施形態においては、図5に示すように、2つの光ファイバー6及び9が用いられる。つまり、LEDなどにより構成された光源35により発生された光を光学コネクタ7まで伝送する光ファイバー9と、光学コネクタ7を経てハンドル本体1aに配接される光ファイバー6との2つの光ファイバーが用いられる。光ファイバー9は単に光の伝送路として機能し、光ファイバー6は報知部11及び操作検出部11として機能する。本実施形態においては、2つの光ファイバーを用いているが、光学コネクタ7を用いることなく1本の光ファイバーによって光源35から光学センサ15まで光を伝送してもよい。但し、本実施形態のように光学コネクタ7を用いて2つの光ファイバーを用いれば、ハンドル本体1aをドアパネル3へ取り付ける際の作業性が向上する。また、後述するように光ファイバー6と光ファイバー9とは異なる仕様を要求されるため、個別の光ファイバーを用いることによって容易に使い分けをすることが可能となる。
【0047】
光ファイバー6は、光学コネクタ7側の一方の端部6bから光学センサ部15側の他方の端部6cへの光の伝送だけでなく、伝送途上の少なくとも一部の区間6aにおいて光ファイバー6の外へ光の一部を漏洩させる(光漏洩区間6a)。光源35の出力する光は(装飾光として機能する可視光である。光ファイバー6の光漏洩区間から漏れた光はドアハンドル1Aのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。
【0048】
漏洩せずに光ファイバー6を伝送される光は、光学センサ部15の検出光として光ファイバー6の他方の端部6cに達し、当該端部6cから光学センサ部15の受光素子15aに放射される。受光素子15aは、光ファイバー6から放射される光を光電変換する。光電変換された後の受光素子15aの出力は、インピーダンス変換や増幅などの機能を有するセンサ回路15bで信号処理され、検出信号として車室外インターフェース33を介してシステムECU41へ伝達される。光学センサ部15及び光ファイバー6は、本発明の操作検出部12として機能する。
【0049】
利用者の人為的な操作を操作検出部12により検出する例を図7に基づいて説明する。図3及び図4に示し、上述したように光ファイバー6はハンドル本体1aの表面に、好ましくは接着されることによって配接されている。ハンドル本体1aの表面に光ファイバー6の径に応じた溝が形成されていると好適である。ハンドル本体1aの表面に配接された光ファイバー6は光漏洩区間6aであり、本発明の報知部11として機能する。勿論、光ファイバー6の全てが光漏洩区間6aを有して構成されていてもよい。ここで、ドアハンドル1Aの裏側の表面に配接された光ファイバー6は、さらに本発明の操作検出部12として機能する。
【0050】
図7に示すように、利用者の手(指)がドアハンドル1Aに掛かると、ドアハンドル1Aの裏側の表面に配接された光ファイバー6が利用者の手により押圧され、弾性変形する。これにより、光ファイバー6の断面積が小さくなり、透過する光量が減少する。その結果、光学センサ部15に到達する光量が減少し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が減少する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。尚、センサ回路15bが電荷量に基づいて人為的な操作の有無を判定して、その結果を検出信号として出力する構成であってもよい。
【0051】
ここで、上述したロッキングシステムによる解錠制御に第1実施形態に係るドアハンドル1Aを適用する場合の例を説明する。システムECU41は、ドアハンドル1A内の送信アンテナ19を介して、車両の外側に向けて携帯機5へのリクエスト信号を送信する。携帯機5が、このリクエスト信号の到達範囲内に進入すると、携帯機5の制御部51は、受信アンテナ52及び受信回路53を介してリクエスト信号を受信する。携帯機5の制御部51は、リクエスト信号に対する応答信号を携帯機5のIDコードを含めて送信回路54及び送信アンテナ55を介して送信する。
【0052】
携帯機5から送信される応答信号は、車両内の受信アンテナ43により受信され、車両内の受信回路42を介してシステムECU41に伝達される。システムECU41は、受信したIDコードが予め設定されたIDコードと一致する場合、応答信号を送信した携帯機5が、当該車両に対応する携帯機5であると認証する。そして、システムECU41は、車両用ドア2の解錠指示待ち、即ち利用者による操作入力待ちの状態となる。
【0053】
システムECU41は、利用者による操作入力待ちの状態となると、車室外インターフェース33を介して光源35を駆動し、報知部11を介して可視光である装飾光により光学的に利用者に対して操作入力待ちの状態であることを報知する。つまり、光ファイバー6の光漏洩部6aから漏れ出す可視光によって、利用者は、車両用ドア2の制御状態を視覚的に知覚することができる。
【0054】
携帯機5を所持した利用者が車両に近づき、ドアハンドル1に触れると、ドアハンドル1に設置された操作検出部12により利用者の能動的操作が検出される。操作検出部12による検出結果は、車室外インターフェース33を介してシステムECU41に伝達される。システムECU41は、ドアECU31を介してロックアクチュエータ32を駆動して、車両用ドア2を解錠させる。
【0055】
以上、説明したように、第1実施形態に係る車両用ドアハンドル1Aは、車両用ドア2の施解錠の状態を含む車両用ドア2の状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に利用者に報知する報知部11を備える。また、車両用ドアハンドル1Aは、車両用ドアハンドル1Aへの利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部12を備える。また、車両用ドアハンドル1Aは、一方の端部6bから入力される装飾光及び検出光を他方の端部6cまで伝送すると共に、伝送途上において装飾光を漏れ照射することにより報知部11として機能し、他方の端部6cから検出光を照射することにより操作検出部12として機能する光ファイバー6(光導波管)を備える。
【0056】
第1実施形態において、車両用ドアハンドル1Aの光ファイバー6(光導波管)は、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が車両用ドアハンドル1Aのハンドル本体1aの表面に配接される。また、報知部11は、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向しない側に配接される光ファイバー6により構成される。操作検出部12は、利用者の能動的な操作により断面積が変化する光ファイバー6により構成される操作入力部と、光ファイバー6の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部15とを有して構成される。さらに、第1実施形態においては、操作検出部12の操作入力部として機能する光ファイバー6は、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向する側の表面に配接される。
【0057】
第1実施形態によれば、報知部11と操作検出部12とが、共通の光ファイバー6を用いて構成される。従って、車両用ドアハンドル1に搭載される部品点数を削減することができ、また、車両用ドア2から車両用ドアハンドル1への接続線(符号6、8及び9に相当する。)を削減することができる。その結果、簡単な構造で車両用ドアハンドルを構成することができる。また、漏れ照射される可視光により車両用ドア2の施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能な車両用ドアハンドル1を提供することできる。さらに、光ファイバー6により伝送される検出光により、利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供することができる。
【0058】
また、光漏洩区間6aを有する光ファイバー6が、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向しない側に配接されるので、伝送途上において漏れ照射される可視光の装飾光により、車外の利用者に車両用ドア2の状態を明瞭に報知することができる。また、利用者の能動的な操作により弾性変形可能な光ファイバー6の断面積を変化させ、伝送される検出光の光量を変化させ、変化する光量を光学センサ部15により検出するので、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0059】
また、利用者は、車両用ドアハンドル1を操作する際、手で握る動作を行うことが多い。この際、強い操作力が印加される利用者の手の先端は車両用ドア3と車両用ドアハンドル1との間に位置する。従って、操作入力部として機能する光ファイバー6がハンドル本体1aの車両用ドア2と対向する側の表面に配接されると、利用者の操作により印加される外力を操作検出部11が良好に受け取ることが可能となる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0060】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図8は、第2実施形態に係るドアハンドル1B(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図9は、ドアハンドル1Bのハンドル本体1aの上面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に向かって見た外形図である。図10は、第2実施形態に係るドアハンドル1Bの裏蓋1f(蓋部)の上面図であり、ハンドル本体の内側から裏蓋1fを見た図である。図11は、第2実施形態に係るドアハンドル1Bの裏蓋1fの側面図である。
【0061】
第2実施形態において、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側の表面に配接され、アーム部1eの側でハンドル本体1aの内部に戻る。光ファイバ6は、再びハンドル本体1aを横断し、ハンドル本体1aのドアパネル3と対向する側において、裏蓋9fに沿ってヒンジ部1dの側へ配接され、ヒンジ部1dの側で折り返してアーム部1eの側に戻る。そして、最後に、光ファイバー6の他方の端部6cが光学センサ部15に接続される。尚、第1実施形態と同様にハンドル本体1aの表側の表面に配接される光ファイバー6の配線経路が往復経路であってもよい。
【0062】
第1実施形態と同様に、光ファイバー6は、光学コネクタ7側の一方の端部6bから光学センサ部15側の他方の端部6cへの光の伝送だけでなく、伝送途上の少なくとも一部の区間6aにおいて光ファイバー6の外へ光の一部を漏洩させる(光漏洩区間6a)。光源35の出力する装飾光は可視光であり、光ファイバー6から漏れた光はドアハンドル1Bのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。
【0063】
第1実施形態と同様に、漏洩せずに光ファイバー6を伝送される光は、光学センサ部15の検出光として光ファイバー6の他方の端部6cに達し、当該端部6cから光学センサ部15の受光素子15aに放射される。受光素子15aは、光ファイバー6から放射される光を光電変換する。光電変換された後の受光素子15aの出力は、インピーダンス変換や増幅などの機能を有するセンサ回路15bで信号処理され、検出信号として車室外インターフェース33を介してシステムECU41へ伝達される。光学センサ部15及び光ファイバー6は、本発明の操作検出部12として機能する。
【0064】
図12は、利用者の人為的な操作を操作検出部12により検出する例を示す説明図である。図8〜図11に示し、上述したようにハンドル本体1aの表面に配接された光ファイバー6の光漏洩区間6aから漏れた光はドアハンドル1Aのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。ドアハンドル1Bの裏蓋1fに沿って配接された光ファイバー6は、さらに本発明の操作検出部12として機能する。操作検出部12として機能する光ファイバー6は、ハンドル本体1aのケース部1jと裏蓋9fとによって狭持されている。裏蓋9fは、ケース部1jの内側に向けて複数の突起部1gを有して形成されている。また、裏蓋9fは利用者による操作により中立位置からケース部1jの内側に変位可能に設置されている。
【0065】
図12に示すように、利用者の手(指)がドアハンドル1Bに掛かると、裏蓋9fが中立位置からケース部1jの内側に変位する。そして、ハンドル本体1aのケース部1jと裏蓋9fとによって狭持されている光ファイバー6は、裏蓋9fの突起部1gによって押圧され、弾性変形する。これにより、光ファイバー6の断面積が小さくなり、透過する光量が減少する。その結果、光学センサ部15に到達する光量が減少し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が減少する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。
【0066】
上述したロッキングシステムによる解錠制御への第2実施形態に係るドアハンドル1Bの適用は、上述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0067】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。上記各実施形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図13は、第3実施形態に係るドアハンドル1C(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図14は、ドアハンドル1Cのハンドル本体1aの上面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に向かって見た外形図である。図15は、第3実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図である。
【0068】
第3実施形態において、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側の表面に配接され、アーム部1eの側で折り返して再びヒンジ部1dの側に戻り、ハンドル本体1aの内部に戻る。ハンドル本体1aの内部に戻った光ファイバー6は、ドアパネル3の側へ導かれ、ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に狭持される。ドアパネル3には、凸部3aが設けられている。光ファイバー6はこの凸部3aとハンドル本体1aとの間に狭持され、ドアハンドル1Cが中立状態、つまり非操作状態において押圧される。最後に、光ファイバー6の他方の端部6cが光学センサ部15に接続される。
【0069】
上記各実施形態と同様に、光ファイバー6は、光学コネクタ7側の一方の端部6bから光学センサ部15側の他方の端部6cへの光の伝送だけでなく、伝送途上の少なくとも一部の区間6aにおいて光ファイバー6の外へ光の一部を漏洩させる(光漏洩区間6a)。光源35の出力する光は可視光であり、光ファイバー6から漏れた光はドアハンドル1Cのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。
【0070】
上記各実施形態と同様に、漏洩せずに光ファイバー6を伝送される光は、光学センサ部15の検出光として光ファイバー6の他方の端部6cに達し、当該端部6cから光学センサ部15の受光素子15aに放射される。受光素子15aは、光ファイバー6から放射される光を光電変換する。光電変換された後の受光素子15aの出力は、インピーダンス変換や増幅などの機能を有するセンサ回路15bで信号処理され、検出信号として車室外インターフェース33を介してシステムECU41へ伝達される。光学センサ部15及び光ファイバー6は、本発明の操作検出部12として機能する。
【0071】
図13及び図14に示し、上述したようにハンドル本体1aの表面に配接された光ファイバー6の光漏洩区間6aから漏れた光はドアハンドル1Aのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。
【0072】
図15に示すように、利用者がドアハンドル1Cを操作して、ドアハンドル1Cが変位すると、ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。つまり、ドアパネル3の凸部3aとハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。ドアハンドル1Cが非操作状態の時に、この凸部3aとハンドル本体1aとの間に狭持され、押圧力を印加されていた光ファイバー6は、押圧力から解放される。これにより、光ファイバー6の断面積が大きくなり、透過する光量が増加する。その結果、光学センサ部15に到達する光量が増加し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が増加する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。
【0073】
また、車両用ドアハンドル1の非操作状態において、付勢力により光ファイバー6を押し潰すことも可能である。この場合には、光学センサ部15に入力される検出光はほぼゼロとなる。一方、利用者により車両用ドアハンドル1が操作されると、検出光が光学センサ部15に入力される。光学センサ部15は、光量がほぼゼロの状態との比較により車両用ドアハンドル1への操作を検出することができる。この場合、操作検出部12は、さらに明確に利用者の能動的な操作を検出することができる。
【0074】
上述したロッキングシステムによる解錠制御への第3実施形態に係るドアハンドル1Cの適用は、上述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0075】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について説明する。上記各実施形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図16は、第4実施形態に係るドアハンドル1D(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図17は、ドアハンドル1Dのハンドル本体1aの上面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に向かって見た外形図である。図18は、第4実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図である。
【0076】
第4実施形態において、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側の表面に配接され、アーム部1eの側で折り返して再びヒンジ部1dの側に戻り、ハンドル本体1aの内部に戻る。ハンドル本体1aの内部に戻った光ファイバー6は、ハンドル本体1aの内部をアーム部1eの方向へと導かれる。そして、アーム部1eの近傍において、ドアパネル3の側へ導かれ、ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に狭持される。ドアパネル3には、凸部3bが設けられている。光ファイバー6はこの凸部3bとハンドル本体1aとの間に狭持され、ドアハンドル1Dが中立状態、つまり非操作状態において押圧される。最後に、光ファイバー6の他方の端婦6cが光学センサ部15に接続される。
【0077】
ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に狭持される位置が、ヒンジ部1dの側であるかアーム部1eの側であるかの違いを除いて、第3実施形態と第4実施形態とは共通である。図16及び図17に示したようにハンドル本体1aの表面に配接された光ファイバー6の光漏洩区間6aから漏れた光はドアハンドル1Aのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。ドアパネル3の凸部3bとハンドル本体1aとの間に狭持された光ファイバー6は、さらに本発明の操作検出部12として機能する。
【0078】
図18に示すように、利用者がドアハンドル1Dを操作して、ドアハンドル1Dが変位すると、ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。つまり、ドアパネル3の凸部3bとハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。ドアハンドル1Dが非操作状態の時に、この凸部3bとハンドル本体1aとの間に狭持され、押圧力を印加されていた光ファイバー6は、押圧力から解放される。これにより、光ファイバー6の断面積が大きくなり、透過する光量が増加する。その結果、光学センサ部15に到達する光量が増加し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が増加する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。
【0079】
上述したロッキングシステムによる解錠制御への第4実施形態に係るドアハンドル1Dの適用は、上述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0080】
〔第2実施形態〜第4実施形態のまとめ〕
以上、説明したように、第2実施形態〜第4実施形態に係る車両用ドアハンドル1B、1C、1Dは、第1実施形態に係る車両用ドアハンドル1Aと同様に以下の構成を備える。車両用ドアハンドル1(1B、1C、1D)は、車両用ドア2の施解錠の状態を含む車両用ドア2の状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に利用者に報知する報知部11を備える。また、車両用ドアハンドル1は、車両用ドアハンドル1への利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部12を備える。また、車両用ドアハンドル1は、一方の端部6bから入力される装飾光及び検出光を他方の端部6cまで伝送すると共に、伝送途上において装飾光を漏れ照射することにより報知部11として機能し、他方の端部6cから検出光を照射することにより操作検出部12として機能する光ファイバー6(光導波管)を備える。
【0081】
また、第1実施形態と同様に、第2実施形態〜第4実施形態に係る車両用ドアハンドル1の光ファイバー6(光導波管)は、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が車両用ドアハンドル1のハンドル本体1aの表面に配接される。また、報知部11は、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向しない側に配接される光ファイバー6により構成される。操作検出部12は、利用者の能動的な操作により断面積が変化する光ファイバー6により構成される操作入力部と、光ファイバー6の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部15とを有して構成される。
【0082】
さらに、第2実施形態においては、ハンドル本体1aは、車両用ドア2への取り付け状態において車両用ドア2と対向する側に開口部を有するケース部1jと、当該開口部を塞ぎ、利用者による操作により中立位置からケース部1jの内側に変位可能に設置され、ケース部1jの内側に向けて複数の突起部1gを有して形成される蓋部1fとを有して構成される。操作入力部として機能する光ファイバー6は、ケース部1jと蓋部1fの突起部1gとに当接して挟持された状態でハンドル本体1a内に配接される。また、第3実施形態及び第4実施形態においては、車両ドア2は、車両用ドアハンドル1が非操作状態において車両用ドアハンドルに1に圧接される凸部を有する。操作入力部として機能する光ファイバー6は、車両用ドアハンドル1が非操作状態において車両用ドアハンドル1との間で挟持され、車両用ドアハンドル1が操作状態において当該挟持状態を解除される。
【0083】
第2実施形態によれば、第1実施形態とは異なり、利用者が車両用ドアハンドル1Bを握る際に、直接光ファイバー6に接触し、手あるいは指で光ファイバー6を押圧することがない。従って、利用者は手に違和感を覚えることなく、車両用ドアハンドル1Bを操作することができる。上述したように、利用者は、車両用ドアハンドル1を操作する際、手で握る動作を行うことが多い。この際、強い操作力が印加される利用者の手は車両用ドア2と車両用ドアハンドル1との間に位置する。操作入力部として機能する光ファイバー6は、車両用ドア2と対向する側に配置される蓋部1fの突起部1gとケース部1jとに当接して挟持された状態でハンドル本体1a内に配接される。従って、操作検出部12として機能する光ファイバー6は、利用者の操作により印加される外力を良好に受け取ることが可能となる。その結果、操作検出部12は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0084】
第3実施形態及び第4実施形態においても、利用者が車両用ドアハンドル1を握る際に、直接光ファイバー6に接触し、手あるいは指で光ファイバー6を押圧することがない。従って、利用者は手に違和感を覚えることなく、車両用ドアハンドル1を操作することができる。また、車両用ドアハンドル1の非操作状態においては、付勢力により光ファイバー6を押し潰すことも可能である。この場合には、光学センサ部15に入力される検出光はほぼゼロとなる。一方、利用者により車両用ドアハンドル1が操作されると、検出光が光学センサ部15に入力される。光学センサ部15は、光量がほぼゼロの状態との比較により車両用ドアハンドル1への操作を検出することができる。その結果、操作検出部12は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0085】
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態について説明する。上記各実施形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図19は、第5実施形態に係るドアハンドル1E(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図20は、ドアハンドル1Eのハンドル本体1aの上面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に向かって見た外形図である。
【0086】
第5実施形態において、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側の表面に配接され、アーム部1eの側でハンドル本体1aの内部に戻る。ハンドル本体1aにはドアパネル3に対向して光拡散部1hが備えられている。ハンドル本体1aの内部に戻った光ファイバー6の他方の端部6cは、光拡散部1hに接続される。光拡散部1hの近傍、好ましくは光拡散部1hの中央部には光学センサ部15が配置されている。光拡散部1hは、ドアパネル3と光学センサ部15との間に位置する。光拡散部1hにより拡散された光は、検出光として光学センサ部15に入力される。また、光拡散部1hにより拡散された光は、ドアハンドル1Eとドアパネル3との間の空間を照らすことにより、報知のための装飾光としても機能することができる。
【0087】
ハンドル本体1aの表面に配接された光ファイバー6の光漏洩区間6aから漏れた光はドアハンドル1Aのイルミネーションとなる。つまり、光ファイバー6の光漏洩区間6aは本発明の報知部11として機能する。光拡散部1hは、本発明の報知部11及び操作検出部12として機能する。図21は、利用者の人為的な操作を操作検出部12により検出する例を示す説明図である。利用者の手(指)がドアハンドル1Eに掛かると、光拡散部1hからドアパネル3へと照射される光が利用者の手によって遮られ、反射して再び光拡散部1hへと戻る。そして、ドアパネル3とは光拡散部1hを挟んで反対側に位置する光学センサ部15に入力される。これにより、光学センサ部15に到達する光量が増加し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が増加する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。
【0088】
図22は、ドアハンドル1Eの機能構成の例を模式的に示すブロック図である。図5に示し、上述した機能構成とは、光ファイバー6と光学センサ部15との関係において相違する。図5においては、光ファイバー6の端部6cから照射される光が光学センサ部15に直接入力される構成を示した。しかし、図22においては、光ファイバー6の端部6cから照射される光(検出光)が間接的に光学センサ部15に入力される。本第5実施形態においては、ドアハンドル1Eが非操作状態の際、光拡散部1hによって拡散された光が間接的に光学センサ部15に入力される。そして、ドアハンドル1Eが操作状態の際には、さらに利用者の手によって反射された光が光学センサ部15に入力される。
【0089】
上述したロッキングシステムによる解錠制御への第5実施形態に係るドアハンドル1Eの適用は、上述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0090】
〔第6実施形態〕
以下、本発明の第6実施形態について説明する。上記各実施形態と共通する事項については、適宜説明を省略する。図23は、第6実施形態に係るドアハンドル1F(1)のハンドル本体1aの側面図であり、図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態においては車両用ドア2に沿った方向から見た外形図である。図1に示すような車両用ドア2に取り付けられた状態において車両用ドア2に向かって見た外形図である上面図については省略する。図24は、利用者の人為的な操作を検出する例をドアハンドル1Fの側面図により示す説明図である。
【0091】
第6実施形態において、一方の端部6bが光学コネクタ7に接続された光ファイバー6は、ヒンジ部1dからハンドル本体1aの中に入り、ハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3とは反対側に突き抜ける。そして、ハンドル本体1aの長手方向に沿ってハンドル本体1aの表側の表面に配接され、アーム部1eの側でハンドル本体1aの内部に戻る。そして、アーム部1eの側においてハンドル本体1aを横断して、ハンドル本体1aのドアパネル3の側に突き抜ける。光ファイバー6の端部6cはハンドル本体1aから露出され、光ファイバー6の端部6cからドアパネル3に向かって光(検出光)が照射される。但し、ドアハンドル1Fが非操作状態においては、ハンドル本体1aから露出された光ファイバー6の端部6cはドアパネル3にほぼ当接している状態である。従って、光ファイバー6の端部6cから照射される光はドアパネル3で遮断される。
【0092】
本実施形態におけるドアハンドル1Fの機能構成は、図22に示し上述した第5実施形態のドアハンドル1Eの機能構成と同様である。つまり、光ファイバー6の端部6cから照射される光(検出光)が間接的に光学センサ部15に入力される。第5実施形態においては、光拡散部1hによって拡散された光及び利用者の手により反射された光が間接的に光学センサ部15に入力された。本実施形態においては、ドアパネル3により遮光される光及びドアパネル3によって反射される光が間接的に光学センサ部15に入力される。
【0093】
利用者がドアハンドル1Fを操作して、ドアハンドル1Fが変位すると、ドアパネル3とハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。つまり、ドアパネル3のアーム部1eの側とハンドル本体1aとの間に隙間が生じる。ドアハンドル1Fが非操作状態の際、上述したように光ファイバー6の端部6cから照射される光はドアパネル3で遮光され、光学センサ部15へ検出光はほとんど入力されない。一方、ドアハンドル1Fが操作されると、光ファイバー6の端部6cから照射される光の遮断が解除され、光学センサ部15へドアパネル3で反射した検出光が入力される。これにより、光学センサ部15に到達する光量が増加し、受光素子15aにより光電変換される電荷量が増加する。センサ回路15bは、電荷量に応じた検出信号を出力する。システムECU41は、検出信号に基づいて利用者による人為的な操作の有無を判定することができる。
【0094】
尚、光ファイバー6の他方の端部6cが、車両用ドア2により完全に遮光されない場合、つまり検出光の一部が漏れる場合であっても、車両用ドアハンドル1の操作時と非操作時との光学センサ部15の検出結果の違いにより車両用ドアハンドル1への操作を検出することができる。
【0095】
上述したロッキングシステムによる解錠制御への第5実施形態に係るドアハンドル1Eの適用は、上述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0096】
〔第5実施形態及び第6実施形態のまとめ〕
以上、説明したように、第5実施形態及び第6実施形態の車両用ドアハンドル1(1E、1F)は、第1実施形態の車両用ドアハンドル1Aと同様に、車両用ドア2の施解錠の状態を含む車両用ドア2の状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に利用者に報知する報知部11を備える。また、車両用ドアハンドル1は、車両用ドアハンドル1への利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部12を備える。また、車両用ドアハンドル1は、一方の端部6bから入力される装飾光及び検出光を他方の端部6cまで伝送すると共に、伝送途上において装飾光を漏れ照射することにより報知部11として機能し、他方の端部6cから検出光を照射することにより操作検出部12として機能する光ファイバー6(光導波管)を備える。
【0097】
さらに、第5実施形態及び第6実施形態の車両用ドアハンドル1は、光ファイバー6が、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が車両用ドアハンドル1のハンドル本体1aの表面に配接される。また、報知部11が、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向しない側に配接された光ファイバー6により構成される。そして、操作検出部11は、少なくとも車両用ドアハンドル1の操作状態において、光ファイバー6の他方の端部6cから照射されて車両用ドア2に向かう検出光の利用者又は車両用ドア2による反射光を受光する光学センサ部15とを有して構成される。
【0098】
第5実施形態及び第6実施形態によれば、報知部11と操作検出部12とが、共通の光ファイバー6を用いて構成される。従って、車両用ドアハンドル1に搭載される部品点数を削減することができ、また、車両用ドア2から車両用ドアハンドル1への接続線(符号6、8及び9に相当する。)を削減することができる。その結果、簡単な構造で車両用ドアハンドルを構成することができる。また、漏れ照射される可視光により車両用ドア2の施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能な車両用ドアハンドル1を提供することできる。さらに、光ファイバー6により伝送される検出光により、利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供することができる。
【0099】
第5実施形態及び第6実施形態によれば、第1実施形態〜第4実施形態と同様に、光ファイバー6が、ハンドル本体1aの車両用ドア2と対向しない側に配接される光ファイバー6から漏れ照射される可視光の装飾光により、車外の利用者に車両用ドアの状態を明瞭に報知することができる。さらに、第5実施形態及び第6実施形態によれば、第1実施形態〜第4実施形態とは異なり、光ファイバー6の断面積を変化させるような外力を印加することなく、光学センサ部15に入力される光量を変化させることができる。従って、従来の車両用ドアハンドルと同様の使用感を維持して、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる車両用ドアハンドル1を提供することができる。
【0100】
ここで、第5実施形態によれば、ハンドル本体1aが、車両用ドア2と対向する側に、光ファイバー6の他方の端部6cから照射される検出光を受けて当該検出光を拡散させる光拡散部1hを有する。また、光学センサ部15は、光拡散部1hを挟んで車両ドア2と対向してハンドル本体1aの内部に配置される。
【0101】
車両用ドアハンドル1Eの非操作時には、光拡散部1hにより検出光が拡散され、光学センサ部15に入力される光量は少量に抑えられる。光拡散部1hにより拡散され、車両用ドア2へと向かう検出光は、車両用ドアハンドル1Eを操作する際に車両用ドア2と車両用ドアハンドル1Eとの間に位置する利用者の手により反射して、光学センサ部15へと入射する。その結果、光学センサ部15に入力される光量が増加し、操作検出部12は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0102】
また、第6実施形態によれば、当該車両用ドアハンドル1Fの非操作状態において光ファイバー6の他方の端部6cが車両用ドア2で遮光され、当該車両用ドアハンドル1Fの操作状態において光ファイバー6の他方の端部6cの遮光状態が解除される。
【0103】
第6実施形態において、当該車両用ドアハンドル1Fが非操作状態おいては、付勢力により光ファイバー6の他方の端部6cと車両用ドア2とを密着させることも可能である。この場合には、光学センサ部15に入力される検出光はほぼゼロとなる。一方、利用者により車両用ドアハンドル1Fが操作されると、検出光が光学センサ部15に入力される。光学センサ部15は、光量がほぼゼロの状態との比較により車両用ドアハンドル1Fへの操作を検出することができる。その結果、操作検出部は、利用者の能動的な操作を良好に検出することができる。
【0104】
〔第7実施形態〕
以下、本発明の第7実施形態について説明する。図25は、第7実施形態に係るドアハンドル1の機能構成例を模式的に示すブロック図である。本構成例は、上述した第1実施形態〜第4実施形態において適用可能なものである。しかし、第7実施形態の技術思想は、第5実施形態及び第6実施形態にも適用可能である。即ち、本構成例は、光ファイバー6の端部6cと光学センサ部15との関係を図22に示すよう形態とすることにより、上述した第5及び第6実施形態において適用可能なものとなる。
【0105】
上述した各実施形態においては、報知部11において用いる装飾光と、操作検出部12において用いる検出光とが、1つの発光源35から放射される同一波長の光である場合を例として説明した。しかし、図25に示すように、それぞれ異なる第1発光源35a及び第2発光源35bから放射される異なる波長の光であってもよい。2つの(複数の)発光源からの2つの(複数の)波長の光は、合成器35cにより合成されて光ファイバー6の一方の端部6bから入力される。
【0106】
第1発光源35aは報知部11において用いられる光を発光するので、必ず可視光領域の光を発光する必要がある。第2発光源35bは、操作検出部12において用いられる光を発光するので、可視光領域の光を発光するものに限られない。勿論、第2発光源25bが可視光領域の光を発光するものであっても構わない。例えば、第1発光源35aを赤色LED、第2発光源35bを黄色LEDや青色LEDとすることができる。ここで、第1発光源35aを可視領域の波長の光を出力する報知部11用の光源とし、第2発光源35bを赤外領域の波長の光を出力する操作検出部12用の光源とすると好適である。赤外領域の波長に感度を有する受光素子は、リモートコントローラ用として多数の種類の製品が安価に量産されている。外乱に対する耐性や感度も高く、操作検出部12のための検出光を受ける受光素子15aとして好適である。
【0107】
〔第8実施形態〕
第1実施形態〜第7実施形態に共通して、車両用ドアハンドル1はさらに故障検出部を備えることが可能である。例えば、故障検出部は、システムECU41、車室外インターフェース33、光源35、操作検出部12の光学センサ部15の協働により実現される。
【0108】
システムECU41は、携帯機5との通信、及び携帯機5の認証とは無関係に定期的に、光源35を間欠点灯させる。そして、点灯時の光源35の消費電流が測定され、システムECU41にフィードバックされる。システムECU41は、消費電流の所定の基準値と測定値とを比較することにより、光源35の故障が判定される。
【0109】
車両ドアハンドル1は、さらに以下のような故障検出部を構成することができる。上記と同様に、システムECU41は、携帯機5との通信、及び携帯機5の認証とは無関係に定期的に、光源35を間欠点灯させる。光源35から照射された光は、光ファイバー6により伝送され、報知部11を介して操作検出部12の光学センサ部15に入力される。光源35の消灯時と点灯時とでは光量が異なるため光学センサ部15による光電変換結果も異なる。光学センサ部15の検出結果は、システムECU41にフィードバックされ、システムECU41は、光源35、光ファイバー6、光学センサ部15の故障の有無を判定する。
【0110】
光源35がLEDなどの場合には故障の可能性は低い。また、光学センサ部15が故障した場合には、電気配線により消費電流の増減や、検出信号がフローティング状態となることから、システムECU41により故障検出が可能である。しかし、車両用ドア2に配接され、外部に露出される可能性が高い光ファイバー6は断線などの故障を招く可能性が光源35よりも高い。光ファイバー6の断線など、少なくとも報知部11の故障を検出する故障検出部が備えられることにより、車両用ドアハンドル1の信頼性を向上させることができる。また、この故障検出部は、操作検出部12(光学センサ部15)を用いて構成されるので、新たな部品を追加することなく、新しい機能を付加することが可能である。
【0111】
つまり、光源35から放射される光は、報知部11と操作検出部12とに共通する光ファイバー6を介して伝送されるため、報知部11に改めて故障検出回路を設ける必要はない。このため、報知部11と操作検出部12との複数の機能を有する車両用ドアハンドル1をコンパクトに構成することができ、配線も抑制することができる。
【0112】
以下、報知部11と操作検出部12とに共通する光ファイバー6を用いて構成されない点で、上記各実施形態とは異なるが、本発明から派生して発想することが可能な派生形態について説明する。
【0113】
〔第1派生形態〕
以下、第1派生形態について説明する。図26は、第1派生形態に係るドアハンドル1の機能構成例を模式的に示すブロック図である。本構成例は、上述した第1〜第4実施形態から派生するものである。また、本構成例は、光ファイバー6の端部6cと光学センサ部15との関係を図22に示すよう形態とすることにより、上述した第5及び第6実施形態から派生するものとなる。
【0114】
本派生形態においても、上述した第7実施形態と同様に、報知部11において用いる装飾光と、操作検出部12において用いる検出光とが、それぞれ異なる第1発光源35a及び第2発光源35bから放射される異なる波長の光である。但し、2つの発光源からの2つの波長の光は、合成器35cにより合成されることなく、2系統の光ファイバーによって、それぞれ報知部11と操作検出部12とに伝送される。つまり、第1光ファイバー9A、第1光学コネクタ7A、第1光ファイバー6Aを介して報知部11へ装飾光が伝送される。第2光ファイバー9B、第2光学コネクタ7B、第2光ファイバー6Bを介して操作検出部12へ検出光が伝送される。
【0115】
〔第2派生形態〕
以下、第2派生形態について説明する。図27は、第2派生形態に係るドアハンドル1の機能構成例を模式的に示すブロック図である。本構成例は、上述した第1〜第4実施形態から派生するものである。また、本構成例は、光ファイバー6の端部6cと光学センサ部15との関係を図22に示すよう形態とすることにより、上述した第5及び第6実施形態から派生するものとなる。
【0116】
本派生形態においても、上述した第8実施形態と同様に、装飾光及び検出光が2つの光ファイバーによって、それぞれ報知部11と操作検出部12とに伝送される。但し、本派生形態においては、第8実施形態と異なり、第1発光源35a及び第2発光源35bから放射される光は、同一の発光源35から発光される同一波長の光である。同一の発光源35から発光される光は、分波器35dにより分波されて、2系統の光ファイバーにより、それぞれ報知部11と操作検出部12とに伝送される。つまり、第1光ファイバー9A、第1光学コネクタ7A、第1光ファイバー6Aを介して報知部11へ装飾光が伝送される。第2光ファイバー9B、第2光学コネクタ7B、第2光ファイバー6Bを介して操作検出部12へ検出光が伝送される。
【0117】
以上、多岐に亘る実施形態を提示して説明したように、本発明によって、簡単な構造で、車両用ドアの施解錠の状態を利用者が容易に知覚可能、且つ利用者による能動的な操作を良好に検出可能な車両用ドアハンドルを提供することが可能となる。多くの実施形態を提示したことにより明らかであるが、光ファイバーの配接経路などは、当業者が適宜変更可能なものである。しかし、そのような改変もまた、本発明の技術思想を適用する上において本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明のドアハンドルが設置された車両用ドアの一例を示す斜視図
【図2】ロッキングシステムのシステム構成の一例を模式的に示すブロック図
【図3】第1実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図4】第1実施形態に係るドアハンドルの上面図
【図5】ドアハンドルの機能構成の例を模式的に示すブロック図
【図6】操作検出部の光学センサ部の構成を模式的に示すブロック図
【図7】第1実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図8】第2実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図9】第2実施形態に係るドアハンドルの上面図
【図10】第2実施形態に係るドアハンドルの裏蓋の上面図
【図11】第2実施形態に係るドアハンドルの裏蓋の側面図
【図12】第2実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図13】第3実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図14】第3実施形態に係るドアハンドルの上面図
【図15】第3実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図16】第4実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図17】第4実施形態に係るドアハンドルの上面図
【図18】第4実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図19】第5実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図20】第5実施形態に係るドアハンドルの上面図
【図21】第5実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図22】ドアハンドルの機能構成の例を模式的に示すブロック図
【図23】第6実施形態に係るドアハンドルの側面図
【図24】第6実施形態において利用者の人為的な操作を検出する例を示す説明図
【図25】第7実施形態に係るドアハンドルの機能構成例を模式的に示すブロック図
【図26】第1派生形態に係るドアハンドルの機能構成例を模式的に示すブロック図
【図27】第2派生形態に係るドアハンドルの機能構成例を模式的に示すブロック図
【符号の説明】
【0119】
1、1A〜1F:車両用ドアハンドル
1a:ハンドル本体
1f:裏蓋
1g:突起
1h:光拡散部
2:車両用ドア
3:ドアパネル
3a:凸部、突起
3b:凸部、突起
5:携帯機
6:光ファイバー(光導波路)
6a:光漏洩区間(一部の区間)
6b:一方の端部
6c:他方の端部
11:報知部
12:操作検出部
15:光学センサ部
19:送信アンテナ
31:ドアECU
35:光源(発光源)
35a:第1光源
35b:第2光源
35c:合成器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用ドアを開閉する車両用ドアハンドルであって、
前記車両用ドアの施解錠の状態を含む前記車両用ドアの状態を可視光である装飾光を用いて視覚的に前記利用者に報知する報知部と、
当該車両用ドアハンドルへの前記利用者の能動的な操作を検出光の変化に基づいて光学的に検出する操作検出部と、
一方の端部から入力される前記装飾光及び前記検出光を他方の端部まで伝送すると共に、伝送途上において前記装飾光を漏れ照射することにより前記報知部として機能し、前記他方の端部から前記検出光を照射することにより前記操作検出部として機能する光導波管と、を備える車両用ドアハンドル。
【請求項2】
前記光導波管は、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部は、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部は、前記利用者の能動的な操作により断面積が変化する前記光導波管により構成される操作入力部と、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受光する光学センサ部とを有して構成される、請求項1に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項3】
前記操作検出部の前記操作入力部として機能する前記光導波管は、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向する側の表面に配接される、請求項2に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項4】
前記ハンドル本体は、前記車両用ドアへの取り付け状態において前記車両用ドアと対向する側に開口部を有するケース部と、当該開口部を塞ぎ、前記利用者による操作により中立位置から前記ケース部の内側に変位可能に設置され、前記ケース部の内側に向けて複数の突起部を有して形成される蓋部とを有して構成され、
前記操作入力部として機能する前記光導波管は、前記ケース部と前記蓋部の前記突起部とに当接して挟持された状態で前記ハンドル本体内に配接される、請求項2に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項5】
前記車両ドアは、当該車両用ドアハンドルが非操作状態において当該車両用ドアハンドルに圧接される凸部を有し、
前記操作入力部として機能する前記光導波管は、当該車両用ドアハンドルが非操作状態において当該車両用ドアハンドルとの間で挟持され、当該車両用ドアハンドルが操作状態において当該挟持状態を解除される、請求項2に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項6】
前記光導波管は、外力に応じて弾性変形可能に形成されて、少なくとも一部が当該車両用ドアハンドルのハンドル本体の表面に配接され、
前記報知部は、前記ハンドル本体の前記車両用ドアと対向しない側に配接される前記光導波管により構成され、
前記操作検出部は、少なくとも当該車両用ドアハンドルの操作状態において、前記光導波管の前記他方の端部から照射されて前記車両用ドアに向かう前記検出光の前記利用者又は前記車両用ドアによる反射光を受光する光学センサ部とを有して構成される、請求項1に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項7】
前記ハンドル本体は、前記車両用ドアと対向する側に、前記光導波管の前記他方の端部から照射される前記検出光を受けて前記検出光を拡散させる光拡散部を有し、
前記光学センサ部は、前記光拡散部を挟んで前記車両ドアと対向して前記ハンドル本体の内部に配置される、請求項6に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項8】
当該車両用ドアハンドルの非操作状態において前記光導波管の前記他方の端部が前記車両用ドアで遮光され、当該車両用ドアハンドルの操作状態において前記光導波管の前記他方の端部の遮光状態が解除される、請求項6に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項9】
前記光導波管の前記一方の端部から入力される前記装飾光及び前記検出光は、1つの発光源から放射される同一波長の光である、請求項1〜8の何れか一項に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項10】
前記装飾光及び前記検出光は、それぞれ異なる発光源から放射される異なる波長の光であり、両波長の光が合成されて前記光導波管の前記一方の端部から入力される、請求項1〜8の何れか一項に記載の車両用ドアハンドル。
【請求項11】
少なくとも前記報知部の故障を検出する故障検出部を備え、当該故障検出部は、前記操作検出部を用いて構成される請求項1〜10の何れか一項に記載の車両用ドアハンドル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−270363(P2009−270363A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122586(P2008−122586)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】