説明

車載器、及びプログラム

【課題】複数の車両がグループ走行を行う場合、最適な地図データを用いた経路案内を行う車載器、及びプログラムを提供する。
【解決手段】車載器は、仮経路を探索し(S201)、仮経路が通過する仮経路区画を特定する(S202)。仮経路区画が含まれる複数の仮経路区画の更新情報を取得し(S203)、最も新しい地図データを有する車載器を探索車載器として仮経路区画毎に特定する(S204)。また、特定された探索車載器に経路探索を依頼し、探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する(S206)。そして、取得された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定し(S207)、走行経路に基づいて経路案内を行う。これにより、グループ内の車載器が有する地図データを有効に活用し、最適な地図データを用いて走行経路を案内することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両間で通信を行う車載器、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの所望する地点を目的地として設定し、経路を探索し、経路案内を行うことが可能な車載用ナビゲーション装置(以下、「車載器」という。)が公知である。ところで、複数の車両が同一の出発地から同一の目的地へグループを形成してグループ走行を行う場合がある。このような場合においては、グループ内の全ての車両において同じ経路が共有され、案内されることが望ましい。例えば、特許文献1には、特定の車両に搭載された車載器の表示画面をグループで共有する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−098880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、車載器の地図データを区画毎に更新する技術が開示されている。このような車載器では、区画毎に地図データの新しさ(バージョン)が異なっている場合がある。また、複数の車載器がある場合、車載器毎に区画毎の地図データのバージョンが異なっている場合がある。このように区画毎に異なるバージョンの地図を有する車載器を搭載した複数の車両が、上述したようなグループ走行を行う場合、最も新しい地図データを有する車載器が区画毎に異なっていることがある。この場合、特許文献1に記載された技術のように、特定の車両に搭載された車載器の情報を共有すると、グループ内の車載器の有する最新の地図データを有効に活用できない虞があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の車両がグループ走行を行う場合、最適な地図データを用いた経路案内を行う車載器、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、複数の車両が同一の出発地から同一の目的地への走行を行う際に、複数の車両間で通信を行うために、複数の車両に搭載された車載器において、所定区画毎に更新される地図データと、所定区画毎の地図データの更新に関する更新情報とを有する地図データ記憶手段と、出発地から目的地への仮経路を探索し、当該仮経路が含まれる複数の所定区画を仮経路区画として特定する仮経路区画特定手段と、各仮経路区画における複数の車両に搭載された車載器の更新情報を取得する更新情報取得手段と、取得された更新情報に基づき、複数の車両に搭載された車載器の中で最も新しい地図データを有する車載器を、経路探索を行う探索車載器として仮経路区画毎に特定する探索車載器特定手段と、各探索車載器に対し、経路探索を行う仮経路区画を通知し、当該仮経路区画における経路探索を依頼する経路探索依頼手段と、各探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する探索情報取得手段と、探索された経路に関する情報に基づいて前記走行経路を決定する走行経路決定手段と、走行経路に基づいて経路案内を行う案内手段と、を備えることを特徴とする車載器である。
このような構成によれば、仮経路区画ごとに最も新しい地図を有する車載器によって探索された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定ので、グループ内の車載器が有する地図データを有効に活用し、最適な地図データを用いて走行経路を案内することができる。
【0006】
請求項2に記載の車載器の走行経路決定手段は、探索情報取得手段により取得された経路に関する情報と仮経路に関する情報とに基づいて走行経路を決定する。これにより、仮経路と探索経路とに基づいて走行経路が決定されるので、仮経路を探索した車載器において、同一区画の経路が二重に探索されることを避けることができる。
【0007】
請求項3に記載の車載器の経路探索依頼手段は、探索車載器が経路探索を行う仮経路区画に含まれる仮経路の2つの端点を通知し、2つの端点間の経路探索を依頼する。「仮経路区画に含まれる仮経路の2つの端点」とは、出発地及び目的地を含まない区画であれば、当該仮経路区画への進入点及び退出点である。また、出発地点を含む区画であれば、出発地点及び当該仮経路区画からの退出点である。さらにまた、目的地を含む区画であれば、当該仮経路区画への進入点及び目的地点である。このような構成によれば、仮経路区画に含まれる仮経路の2つの端点を通知するので、探索された経路を確実に繋ぐことができるように、適切に経路探索を依頼することができる。
【0008】
以上は、車載器の発明として説明してきたが、次に示すようなプログラムの発明として実現することもできる。
すなわち、複数の車両が同一の出発地から同一の目的地への走行を行う際に、複数の車両で通信を行うために、複数の車両に搭載され、所定区画毎に更新される地図データと、所定区画毎の地図データの更新に関する更新情報とを有する地図データ記憶手段を備える車載器において実行されるプログラムであって、出発地から目的地への仮経路を探索し、当該仮経路が含まれる複数の所定区画を仮経路区画として特定する仮経路区画特定手段、各仮経路区画における複数の車両に搭載されて車載器の更新情報を取得する更新情報取得手段、取得された更新情報に基づき、複数の車両に搭載された車載器の中で最も新しい前記地図データを有する車載器を、経路探索を行う探索車載器として仮経路区画毎に特定する探索車載器特定手段、各探索車載器に対し、経路探索を行う仮経路区画を通知し、当該仮経路区画における経路探索を依頼する経路探索依頼手段、各探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する探索情報取得手段、探索された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定する走行経路決定手段、及び、走行経路に基づいて経路案内を行う案内手段、としてコンピュータを機能させるプログラムである。このようなプログラムを実行することで、上記と同様の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態の車載器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態のリーダ車載器決定処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態の経路探索処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態の経路探索依頼処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態の経路監視処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態の経路探索処理を説明する説明図である。
【図7】本発明の一実施形態の車載器Aのバージョン情報テーブルを説明する説明図である。
【図8】本発明の一実施形態の車載器Bのバージョン情報テーブルを説明する説明図である。
【図9】本発明の一実施形態の探索車載器テーブルを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による車載器を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による車載器3を含む車車間通信システム1の全体構成を示すブロック図である。車車間通信システム1は、自車両2に搭載された車載器3とグループ走行を行う他車両90に搭載された車載器91とが相互通信可能に構成されている。なお、図1においては、自車両2と他車両90の2台のみを図示しているが、2台以上の複数台に搭載された車載器同士が相互通信可能に構成されている。
車載器3は、制御部10を中心に構成されており、制御部10に接続される位置検出器20、地図データ記憶部30、操作スイッチ群40、通信部50、描画部60、および音声出力部70、及び情報記憶部80を備えている。
【0011】
制御部10は、通常のコンピュータとして構成されており、内部にはCPU、ROM、I/O、および、これらの構成を接続するバスラインなどが備えられている。
位置検出器20は、いずれも周知の地磁気センサ21、ジャイロスコープ22、距離センサ23、および、衛星からの電波を受信するGPS(Global Positioning System)受信機24等を有している。これらのセンサ等21〜24は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、相互に補完しながら使用される。
【0012】
地図データ記憶部30は、例えばハードディスク装置(HDD)として実現される記憶装置である。なお、本実施形態ではHDDを用いたが、メモリカード等の他の媒体を用いても差し支えない。地図データ記憶部30は、位置検出の精度向上のためのマップマッチング用データ31、経路を探索し案内するための経路案内データ32、ディスプレイ61に地図情報を描画するための地図描画データ33、及び施設に関する施設情報が施設IDと関連づけて記憶されているPOIデータ34等を有している。本実施形態では、マップマッチング用データ31、経路案内データ32、地図描画データ33、及びPOIデータ34は、例えば10km四方といった所定区画(メッシュ)毎に更新される。区画バージョンデータ35には、マップマッチング用データ31、経路案内データ32、地図描画データ33、及びPOIデータ34が更新された時期を特定するバージョン情報が、メッシュを特定するメッシュ番号と関連づけて記憶されている。なお、バージョン情報が「更新情報」と対応している。
【0013】
操作スイッチ群40は、ディスプレイ61と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチやリモコン装置等で構成され、各種入力に使用される。
通信部50は、グループ内の他車両90に搭載される車載器91との間で車車間通信を行うための構成である。なお、車載器91は、車載器3と同様の構成であるものとし、説明を省略する。また、通信部50は、情報センタ100が有する交通情報を、携帯電話網、WLAN(ワイヤレスLAN)等の双方向通信網を介して取得する。なお、交通情報の取得方法として、光ビーコンやFM多重放送を用いてもよい。
【0014】
描画部60には、ディスプレイ61が接続されている。ディスプレイ61は、液晶やCRTを用いたカラーディスプレイである。このディスプレイ61を介して情報表示が行われる。
音声出力部70にはスピーカ71が接続されており、このスピーカ71を介して音声による案内が行われる。
【0015】
情報記憶部80は、情報センタ100から取得した交通情報、他車両90に搭載される車載器91から受信した情報、探索した経路に関する情報、及び各種フラグ等を記憶するためのものであり、地図データ記憶部30と同様のHDDで構成されている。もちろん、メモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、地図データ記憶部30と同一のHDDであってもよい。
情報センタ100は、例えばVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタや、プローブカーからの情報を収集するプローブセンタなどである。情報センタ100は、渋滞情報、規制情報、工事情報、事故情報等を含む交通情報を有している。
【0016】
ところで、本実施形態においては、複数の車両にてグループ走行を行う場合、最適な地図データを用いた案内を行う点に特徴を有している。そこで、図2〜図5に示すフローチャートに基づいてグループ走行を行う際の経路案内について説明する。
図2に示すリーダ車載器決定処理は、複数の車両が同一の出発地から同一の目的地へのグループ走行を行う際に、予め設定されたグループにおける全ての車両に搭載された車載器においてグループ走行開始前に行われる処理である。なお、グループ内の全ての車載器においては、グループメンバ、出発地、及び目的地が予め設定されているものとする。
【0017】
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す。)では、設定された出発地と目的地とを含む矩形領域を特定する。この矩形領域は、地図データに基づき、出発地の座標と目的地の座標を外周に含むような領域として特定される。
【0018】
S102では、S101において特定された矩形領域の少なくとも一部が含まれるメッシュの全てのバージョン情報を、グループ内の全車載器から車両IDとともに取得する。そして、メッシュ番号及びバージョン情報を車両IDと関連づけて、バージョン情報テーブルとして情報記憶部80に記憶する。バージョン情報テーブルについては、図7、及び図8に基づいて後述する。尚、車両IDは数字(ナンバー)である。
【0019】
S103では、バージョン情報テーブルに基づき、グループ内で最も新しいバージョンの地図データを最も多くのメッシュで有している車載器を、リーダ車載器として特定するとともに、リーダフラグをセットする。なお、最新バージョンの地図データを有するメッシュ数が同数の車載器が複数ある場合、車両IDに基づき、例えばIDナンバーが最も小さい車載器をリーダ車載器とする。
【0020】
図3に示す経路探索処理は、図2に示すリーダ車載器決定処理にて決定された、すなわち、リーダフラグのセットされたリーダ車載器において、グループ走行開始前に行われる処理である。なお、本実施形態においては、車載器3がリーダ車載器であるものとする。
S201では、リーダ車載器の有する地図データに基づき、出発地から目的地までの経路を探索する。ここで探索された経路が「仮経路」である。
S202では、S201で探索された仮経路が通過する全てのメッシュを特定し、特定されたメッシュに対応させて経路フラグをセットする。ここで特定されるメッシュが、「仮経路区画」である。
【0021】
S203では、情報記憶部80に記憶されたバージョン情報テーブルを参照し、全車載器の仮経路区画のバージョン情報を取得する。バージョン情報テーブルに記憶されていない仮経路区画がある場合には、グループ内の全ての車載器から当該仮経路区画のバージョン情報を取得し、バージョン情報テーブルに追加する。
S204では、仮経路区画毎に、最も新しいバージョンの地図データを有する車載器を、探索車載器として特定する。なお、最も新しいバージョンの地図データを有する車載器が複数ある場合には、車両IDに基づき、例えばIDナンバーが最も小さい車載器を探索車載器とするが、本実施形態においては、リーダ車載器が最も新しいバージョンの地図データを有する場合には、リーダ車載器を探索車載器とする。またここで、経路探索を依頼する旨の情報である依頼情報を作成し、情報記憶部80に記憶する。依頼情報は、経路探索を依頼する仮経路区画のメッシュ番号と、当該区画の経路探索を依頼する車両IDとが対応づけられている。また、依頼情報には、経路探索を依頼する仮経路区画ごとに、当該区画に含まれる仮経路の2つの端点の位置座標が含まれている。「仮経路区画に含まれる仮経路の2つの端点の位置座標」とは、出発地及び目的地を含まない区画であれば、当該仮経路区画への進入点の位置座標及び退出点の位置座標である。また、出発地点を含む区画であれば、出発地点の位置座標及び当該仮経路区画からの退出点の位置座標である。さらにまた、目的地を含む区画であれば、当該仮経路区画への進入点の位置座標及び目的地点の位置座標である。
【0022】
S205では、リーダ車載器以外の探索車載器があるか否かを判断する。リーダ車載器以外の探索車載器がない場合(S205:NO)、すなわち全ての仮経路区画の探索車載器がリーダ車載器である場合、S207へ移行する。リーダ車載器以外の探索車載器がある場合(S205:YES)、S206へ移行する。
【0023】
S206では、探索車載器に対し、仮経路区画の経路探索を依頼する経路探索依頼処理が行われる。
経路探索依頼処理を図4に基づいて説明する。なお、図4には、左側にリーダ車載器にて行われる探索依頼処理、右側にリーダ車載器以外の車載器にて行われる代替探索処理を示した。
【0024】
リーダ車載器にて行われる経路探索処理は、図3に示すS206に移行することによって開始される処理である。
S251では、リーダ車載器以外の全ての車載器に対し、S204において作成し情報記憶部80に記憶した依頼情報を送信する。依頼情報には、経路探索を依頼する仮経路区画のメッシュ番号、当該区画に含まれる仮経路の2つの端点の位置座標、及び当該区画の経路探索を依頼する車載器の車両IDが含まれる。
【0025】
リーダ車載器以外の車載器にて行われる代替探索処理は、所定の間隔、例えば100msecで行われる処理である。
S260では、S251にてリーダ車載器から送信される依頼情報を受信する。
S261では、S260で受信した依頼情報に基づき、自車が探索車載器か否かを判断する。ここでは、自車の車両IDが依頼情報に含まれている場合、「自車が探索車載器である」と判断する。自車が探索車載器ではない場合(S261:NO)、S262以降の処理を行わない。自車が探索車載器である場合(S261:YES)、S262へ移行する。
【0026】
S262では、S260で受信した依頼情報に基づき、経路探索を行うメッシュにおける仮経路の2つの端点間の経路探索を行い、経路探索ができるか否かを判断する。2つの端点間の経路が探索できない場合(S262:NO)、不可フラグをセットし、S264へ移行する。2つの端点間の経路が探索できる場合(S262:YES)、探索された経路に関する情報(以下、「探索車載器情報」という。)を作成し、S263へ移行する。探索車載器情報には、探索された経路のリンクとノードである経路情報、探索された経路をディスプレイ61に表示するための地図画像情報、及び探索された経路を案内するため案内情報等が含まれる。なお、2つの端点のうち少なくとも1つが地図データの道路上にない場合には、経路探索ができないと判断する。
【0027】
2つの端点間の経路が探索できる場合(S262:YES)に移行するS263では、S262において探索車載器情報をリーダ車載器に送信するとともに、探索車載器情報を車載器3の情報記憶部80と同様に構成される各探索車載器の情報記憶部に記憶し、代替探索処理を終了する。
2つの端点間の経路が探索できない場合(S262:NO)に移行するS264では、不可フラグをリーダ車載器に送信し、代替探索処理を終了する。
【0028】
リーダ車載器にて行われる探索依頼処理に戻り、依頼情報を送信した(S251)後に移行するS252では、探索車載器から送信される探索結果を受信する。探索結果は、S263にて送信される探索車載器情報、或いはS264にて送信される不可フラグである。
S253では、S252にて受信した探索結果が不可フラグか否かを判断する。受信した探索結果が不可フラグであった場合(S253:YES)、リーダ車載器にセットされている経路フラグをリセットするとともに、探索した経路をリセットする旨の情報を探索車載器に送信し、図3中のS201へ戻る。不可フラグを受信しS201にて仮経路を再度探索する場合、不可フラグを受信した仮経路区画の進入点および退出点を回避地点として、仮経路を探索する。なお、進入点及び退出点のいずれか一方が地図データの道路上にないために探索車載器にて経路探索ができなかった場合には、地図データの道路上になかった進入点または退出点の位置座標を不可フラグと共に送信するように構成し、不可フラグを受信しS201にて仮経路を再度探索する場合、不可フラグとともに受信した位置座標を回避地点として、仮経路を探索しなおすようにしてもよい。S252にて受信した探索結果が不可フラグではない場合(S253:NO)、すなわち、受信した探索結果が探索車載器情報であった場合、S254へ移行する。
【0029】
S254では、全ての探索車載器からの探索結果受信を完了したか否かを判断する。全ての探索車載器からの探索結果受信を完了していない場合(S254:NO)、S252へ戻る。全ての探索車載器からの探索結果受信を完了した場合(S254:YES)、探索依頼処理を終了し、図3中のS207へ移行する。
【0030】
図3に戻り、全ての仮経路区画の探索車載器がリーダ車載器である場合(S205:NO)、及び探索依頼処理が終了した場合(S206)に移行するS207では、走行経路を決定する。全ての仮経路区画の探索車載器がリーダ車載器である場合(S205:NO)には、S201にて探索された仮経路を走行経路として決定する。また、探索依頼処理を行った場合(S206)、S252にて受信した探索車載器情報に基づき、各仮経路区画の2つの端点間の経路をつなぎ合わせた経路を、走行経路とする。なお、リーダ車載器が探索車載器である仮経路区画がある場合、探索車載器にて探索された経路と仮経路とをつなぎ合わせた経路を走行経路とする。そして、決定した走行経路に関する走行経路情報を作成し、情報記憶部80に記憶する。なお、走行経路に関する走行経路情報は、上述した探索車載器にて探索された経路に関する探索車載器情報と同様、経路情報、地図画像情報、及び案内情報等を含む。また、決定した走行経路が含まれる全てのメッシュ番号と、それぞれのメッシュにおいて決定した走行経路の経路探索を行った車両IDとを関連づけた探索車載器テーブルを作成し、情報記憶部80に記憶する。なお、探索車載器テーブルについては、図9に基づいて後述する。
【0031】
S208では、S207で決定した走行経路に関する走行経路情報、及び探索車載器テーブルを、グループ内の全ての車載器に送信する。また、走行経路情報を受信した車載器は、受信した走行経路情報、及び探索車載器テーブルを情報記憶部80と同様に構成される各車載器の情報記憶部に記憶する。また、探索車載器テーブルを参照し、自車が走行経路の探索を行ったメッシュがある場合には、当該メッシュに探索フラグをセットする。
以上、グループ走行を開始する前に最適な地図データを用いて経路案内を行うための処理について説明した。
【0032】
続いて、グループ走行中に行われる処理を、図5に基づいて説明する。グループ走行中は、S207において作成された走行経路情報に基づいた経路案内がグループ内の全ての車載器で行われる。
図5に示す経路監視処理は、探索車載器にて、走行中に所定の間隔、例えば100msecで行われる処理である。探索車載器は、少なくとも1つの探索フラグがセットされている車載器である。ここでは、車載器3にて行われる処理として説明する。
S401では、情報センタ100から交通情報を受信したか否かを判断する。交通情報には、渋滞情報、規制情報、工事情報、事故情報等が含まれる。交通情報を受信しなかった場合(S401:NO)、S402以降の処理を行わない。交通情報を受信した場合(S401:YES)、S402へ移行する。
【0033】
S402では、受信した交通情報に該当する位置を含むメッシュの探索車載器が自車であるか否かを判断する。ここでは、S208にてセットされた探索フラグに基づき、受信した交通情報に該当する位置を含むメッシュに探索フラグがセットされている場合、「探索車載器が自車である」と判断する。探索車載器が自車ではない場合(S402:NO)、S403以降の処理を行わない。探索車載器が自車である場合(S402:YES)、S403へ移行する。
S403では、走行経路の変更が必要か否かを判断する。走行経路の変更が必要な場合とは、例えば、事故や規制等によって走行経路を通行できない場合である。走行経路の変更が必要でない場合(S403:NO)、S404以降の処理を行わない。走行経路の変更が必要な場合(S403:YES)、S404へ移行する。
【0034】
S404では、S401で受信した交通情報に基づき、当該メッシュにおける走行経路の2つの端点間の経路を再探索する。そして、再探索された経路に関する変更情報を作成し、情報記憶部80に記憶する。変更情報は、上述した探索車載器情報及び走行経路情報と同様に、経路情報、地図画像情報、及び案内情報等を含む。
S405では、S404で作成された変更情報をグループ内の全ての車載器に送信し、本処理を終了する。そして、全ての車載器では、各車載器の情報記憶部に記憶されている走行経路情報を変更情報に基づいて更新する。そして、更新された走行経路情報に基づいて経路案内を行う。
【0035】
ここで、グループ走行を行う際に走行経路を決定する経路探索処理の具体例について、図6〜図9に基づいて説明する。この例においては、車両Aと車両Bの2台で、図6に示す出発地Sから目的地Gまでグループ走行を行うものとする。なお、図7は、車両Aに搭載された車載器(以下、「車載器A」という。)のバージョン情報テーブルを説明する図であり、図8は車両Bに搭載された車載器(以下、「車載器B」という。)のバージョン情報テーブルを説明する図である。なお、バージョン情報については、数字が大きいほど更新時期が新しい地図であるものとする。
【0036】
図6(a)に示すように、出発地S及び目的地Gの座標を外周に含むような矩形領域を特定する(図2中のS101)。この矩形領域の少なくとも一部が含まれるメッシュは、メッシュ1〜メッシュ12の12区画である。この12区画について、グループ内の全ての車載器(A、B)が有する地図データのバージョン情報を取得する(S102)。図7及び図8を参照し、車載器Aと車載器Bのバージョン情報を比較すると、車載器Aの方が新しいバージョンの地図を有しているメッシュが多い。したがって、車載器Aをリーダ車載器と決定し、車載器Aにリーダフラグをセットする(S104)。
【0037】
続いて、リーダ車載器と決定された車載器Aにて行われる経路探索処理を説明する。図6(a)に示すように、車載器Aでは、出発地Sから目的地Gまでの仮経路Dを探索する(図3中のS201)。仮経路Dが通過するメッシュ、すなわち仮経路区画は、メッシュ1、2、6、10、11、12であると特定される(S202)。図7に示すように、仮経路Dが通過するメッシュに、経路フラグをセットする。そして、仮経路区画、すなわち経路フラグがセットされたメッシュについて、バージョン情報を取得し(S203)、グループ内で最も新しいバージョンの地図を有する車両を探索車載器とする(S204)。図7を参照すると、メッシュ1、及びメッシュ10〜12については、車載器Bの地図データより車載器Aの地図データの方が新しいバージョンなので、車載器Aをメッシュ1、及びメッシュ10〜12の探索車載器と特定する。メッシュ6については、車載器Aと車載器Bの地図データが同じバージョンなので、リーダ車載器である車載器Aをメッシュ6の探索車載器と特定する。また、メッシュ2については、車載器Aの地図データより車載器Bの地図データの方が新しいバージョンなので、車載器Bをメッシュ2の探索車載器と特定する。そして、経路探索を依頼する旨の情報である依頼情報を作成する。依頼情報は、経路探索を依頼するメッシュである「メッシュ2」と、メッシュ2の経路探索を依頼する車載器Bの車両IDとが対応づけられている。また、依頼情報には、メッシュ2に含まれる仮経路の2つの端点である進入点P及び退出点Qの位置座標が含まれている。この例においては、リーダ車載器ではない車載器Bがメッシュ2の探索車載器であるため(S205:YES)、車載器Aは、メッシュ2の経路探索を車載器Bに依頼する(S206)。
【0038】
経路探索依頼処理では、車載器Aは、依頼情報を車載器Bに送信する(図3中のS251)。依頼情報には、上述の通り、探索を依頼するメッシュである「メッシュ2」、進入点P及び退出点Qの位置座標、車載器Bの車両IDが含まれている。
車載器Bでは、車載器Aから送信される依頼情報を受信し(S260)、自車がメッシュ2の探索車載器であると判断する(S261:YES)。そして、進入点Pから退出点Qまでの経路探索を行い、経路が探索できるか否かを判断する(S262)。この例では、図6(a)に示すように、メッシュ2の進入点Pから退出点Qまでの経路として、破線で示す探索経路Eが探索されるものとし、探索経路Eに関する探索車載器情報を作成する(S262:YES)。そして、作成された探索経路Eに関する探索車載器情報を車載器Aに送信するとともに、探索経路Eに関する探索車載器情報を記憶する(S263)。
【0039】
車載器Aでは、車載器Bから送信された探索結果を受信する(S252)。受信した探索結果は、不可フラグではなく(S253:NO)、全ての探索車載器からの探索結果受信を完了している(S253:YES)ので、探索依頼処理を終了する。そして、図6(b)に示すように、車載器Aでは、車載器Bから受信した探索経路Eと仮経路Dとに基づいて、走行経路Fを決定する(図2中のS207)。すなわち、メッシュ1、6、10〜12における経路が仮経路Dに基づき、メッシュ2における経路が探索経路Eに基づいており、仮経路Dと探索経路Eとをつなぎ合わせて走行経路Fを決定する。そして、走行経路Fに関する走行経路情報を作成し、車載器Bに送信する。また、図9に示すように、走行経路が含まれる全てのメッシュごとに走行経路の探索を行った探索車載器の車両IDを対応づけた探索車載器テーブルを作成し、車載器Bに送信する。そして、車載器A及び車載器Bでは、走行経路Fに関する走行経路情報に基づいて案内が行われる。また、探索車載器テーブルを参照し、経路探索を行うメッシュに対して探索フラグをセットする(図7、及び図8参照)。
【0040】
以上詳述したように、車載器3は、仮経路を探索し(S201)、仮経路が通過する仮経路区画を特定する(S202)。仮経路区画が含まれる複数の仮経路区画の更新情報を取得し(S203)、最も新しい地図データを有する車載器を探索車載器として仮経路区画毎に特定する(S204)。また、特定された探索車載器に経路探索を依頼し(S206)、探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する(S252)。そして、取得された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定し(S207)、走行経路に基づいて経路案内を行う。これにより、グループ内の車載器が有する地図データを有効に活用し、最適な地図データを用いて走行経路を案内することができる。
【0041】
また、探索車載器により検索され取得された探索車載器情報と仮経路に関する情報とに基づいて走行経路を決定する(S207)。これにより、同一区画の経路を二重に探索するのを避けることができる。
【0042】
さらにまた、車載器3は、探索車載器が経路探索を行う仮経路区画に含まれる仮経路の2つの端点を通知し(S251)、2つの端点間の経路探索を依頼する。これにより、探索された経路を確実に繋ぐことができるので、適切に経路探索を依頼することができる。
【0043】
さらに、探索車載器は、交通情報を取得し(S401)、走行経路を変更する必要がある場合(S403:YES)、経路を再探索する(S404)。そして、再探索した変更経路に関する変更情報を全車載器に送信する(S405)。これにより、交通情報に基づいて経路を変更し、変更した適切な経路をグループ内で共有することができる。
【0044】
なお、本実施形態における制御部10が「仮経路区画特定手段」、「更新情報取得手段」、「探索車載器特定手段」、「経路探索依頼手段」、「探索情報取得手段」、「走行経路決定手段」、及び「案内手段」を構成し、地図データ記憶部30が「地図データ記憶手段」と構成する。また、S202が「仮経路区画特定手段」の機能としての処理に相当し、S203が「更新情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S204が「探索車載器特定手段」の機能としての処理に相当し、S251が「経路探索依頼手段」の機能としての処理に相当し、S252が「探索情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S207が「走行経路決定手段」の機能としての処理に相当する。
【0045】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
(ア)リーダ車載器決定処理
上記実施形態では、リーダ車載器の決定は、全ての車載器で行うように構成していたが、1つの車載器がリーダ車載器の決定を行ってもよい。また、最新バージョンの地図データを有するメッシュ数が同数の車載器が複数ある場合、車両IDに基づき、例えばIDナンバーが最も小さい車載器をリーダ車載器としたが、スタート地点或いはゴール地点を含むメッシュについて、最新バージョンの地図データを有する車載器をリーダ車載器としてもよい。
また、リーダ車載器決定処理を行なわず、例えば車両IDナンバーが最も小さい車両が仮経路探索を行う等、グループ内のいずれの車両が仮経路探索を行ってもよい。
【0046】
(イ)経路探索依頼手段
また、上記実施形態では、仮経路区画における仮経路の2つの端点の位置座標を送信するように構成していたが、1つの探索車載器が経路探索を行うメッシュが連続している場合には、当該探索車載器が経路探索を行う最初のメッシュへの進入点の位置座標(或いは、出発地点の位置座標)と、最後のメッシュからの退出点の位置座標(或いは、出発地点の位置座標)とを送信するように構成してもよい。
【0047】
(ウ)経路探索処理の変形例1
仮経路の2つの端点間の仮経路が探索できない場合、例えば、道路が変更になっているために退出点が道路上になく、経路探索ができない場合、不可フラグを送信することに替えて、進入点(或いは出発地点)から目的地までの経路を新たな仮経路として探索し、当該経路におけるメッシュからの退出点を新たな退出点としてもよい。そして、新たな退出点を、新たな進入点として次のメッシュを探索する探索車載器に送信するように構成してもよい。なお、ここで新たに探索された経路を含むメッシュと、仮経路区画とが異なる場合、新たに探索された経路を含むメッシュを新たな仮経路区画として特定し、再度探索車載器を特定するように構成してもよい。換言すると、「仮経路の2つの端点間の経路が探索できない場合、当該仮経路区画への進入点から目的地までの経路を探索し、探索された経路を新たな仮経路とする」ということである。ここでいう「仮経路区画の進入点」とは、出発地を含む仮経路区画においては、出発地点を意味する。
【0048】
(エ)経路探索処理の変形例2
経路探索処理のまた別の変形例として、出発地を含む最初のメッシュ(以下、「第1メッシュ」という。)の地図データが最も新しい車載器(以下、「第1車載器」という。)において、出発地から目的地までの経路を探索し、第1の仮経路とする。第1の仮経路に基づき、第1メッシュに続く2番目のメッシュ(以下、「第2メッシュ」という。)を仮経路区画として特定し、第2メッシュの地図データが最も新しい車載器を第2メッシュの経路探索を行う探索車載器(以下、「第2車載器」という。)として特定する。第1車載器は、第1の仮経路からの退出点を第2車載器に対し送信する。そして、第2車載器において、第1車載器から送信された退出点、すなわち第2メッシュへの進入点から目的地までの経路を探索して第2の仮経路とする。第2の仮経路に基づき、第2メッシュに続く3番目のメッシュ(以下、「第3メッシュ」)を仮経路区画として特定し、第3メッシュの地図データが最も新しい車載器を第3メッシュの経路探索を行う探索車載器を特定する、といった具合に、出発地を含む第1メッシュから1区画ずつ仮経路区画および探索車載器を特定し、探索車載器により探索された経路に基づいて走行経路を決定するように構成してもよい。この場合、探索車載器から全ての車載器に対し、探索した経路に関する情報を送信するように構成してもよい。
変形例1、変形例2のように構成しても、グループ内の車載器が有する地図データを有効に活用し、最適な地図データを用いて走行経路を案内することができる。
【0049】
(オ)走行経路情報の送信
上記実施形態では、リーダ車載器にて決定した走行経路に関する走行経路情報を一律に全ての車載器に送信していたが、走行経路の作成に用いた地図データのバージョン情報を参照し、一部の走行経路情報のみを送信する構成としてもよい。例えば、走行経路の作成に用いた地図データのバージョンと同一バージョンの地図データを有する仮経路区画がある車載器は、走行経路の座標点列のみを取得し、自車の地図データを用いて案内を行ってもよい。また、リーダ車載器から全ての車載器に一律に送信することに替えて、リーダ車載器以外の各車載器において、仮経路区画のバージョン情報に基づき、走行経路に関する走行経路情報が必要なメッシュをリーダ車載器に通知し、リーダ車載器は通知された情報に基づいて走行経路に関する走行経路情報を各車載器に返信するように構成してもよい。このように構成することにより、通信に要するデータ量を抑えることができる。
【0050】
(カ)経路監視処理
上記実施形態では、走行経路の変更が必要な場合とは、例えば、事故や規制等によって走行経路を通行できない場合であったが、渋滞情報を受信した場合についても、走行経路の変更が必要である、と判断するように構成してもよい。また、受信した交通情報が渋滞情報である場合、当該渋滞情報を含むメッシュの2つの端点間の経路を渋滞情報に基づいて再探索する。そして、探索された経路が走行経路と一致するか否かを判断し、一致しないと判断された場合、再探索された経路の変更情報を作成し、送信するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1:車車間通信システム、2:自車両、3:車載器、10:制御部(仮経路区画特定手段、更新情報取得手段、探索車載器特定手段、経路探索依頼手段、探索情報取得手段、走行経路決定手段、案内手段)、20:位置検出器、21:地磁気センサ、22:ジャイロスコープ、23:距離センサ、24:GPS受信機、30:地図データ記憶部(地図データ記憶手段)、31:マップマッチング用データ、32:経路案内データ、33:地図描画データ、34:POIデータ、35:区画バージョンデータ、40:操作スイッチ群、50:通信部、60:描画部、61:ディスプレイ、70:音声出力部、71:スピーカ、80:情報記憶部、90:他車両、91:車載器、100:情報センタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両が同一の出発地から同一の目的地への走行を行う際に、前記複数の車両間で通信を行うために、前記複数の車両に搭載された車載器において、
所定区画毎に更新される地図データと、前記所定区画毎の前記地図データの更新に関する更新情報とを有する地図データ記憶手段と、
前記出発地から前記目的地への仮経路を探索し、当該仮経路が含まれる複数の前記所定区画を仮経路区画として特定する仮経路区画特定手段と、
前記各仮経路区画における前記複数の車両に搭載された車載器の前記更新情報を取得する更新情報取得手段と、
前記取得された更新情報に基づき、前記複数の車両に搭載された車載器の中で最も新しい前記地図データを有する車載器を、経路探索を行う探索車載器として前記仮経路区画毎に特定する探索車載器特定手段と、
前記各探索車載器に対し、経路探索を行う前記仮経路区画を通知し、当該仮経路区画における経路探索を依頼する経路探索依頼手段と、
前記各探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する探索経路情報取得手段と、
前記探索された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定する走行経路決定手段と、
前記走行経路に基づいて経路案内を行う案内手段と、
を備えることを特徴とする車載器。
【請求項2】
前記走行経路決定手段は、前記探索情報取得手段により取得された前記経路に関する情報と前記仮経路に関する情報とに基づいて前記走行経路を決定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記経路探索依頼手段は、前記探索車載器が経路探索を行う前記仮経路区画に含まれる前記仮経路の2つの端点を通知し、前記2つの端点間の経路探索を依頼することを特徴とする請求項1または2に記載の車載器。
【請求項4】
複数の車両が同一の出発地から同一の目的地への走行を行う際に、前記複数の車両間で通信を行うために、前記複数の車両に搭載され、所定区画毎に更新される地図データと、所定区画毎の地図データの更新に関する更新情報とを有する地図データ記憶手段を有する車載器において実行されるプログラムであって、
前記出発地から前記目的地への仮経路を探索し、当該仮経路が含まれる複数の前記所定区画を仮経路区画として特定する仮経路区画特定手段、
前記各仮経路区画における前記複数の車両に搭載された車載器の前記更新情報を取得する更新情報取得手段、
前記取得された更新情報に基づき、前記複数の車両に搭載された車載器の中で最も新しい前記地図データを有する車載器を、経路探索を行う探索車載器として前記仮経路区画毎に特定する探索車載器特定手段、
前記各探索車載器に対し、経路探索を行う前記仮経路区画を通知し、当該仮経路区画における経路探索を依頼する経路探索依頼手段、
前記各探索車載器にて探索された経路に関する情報を取得する探索情報取得手段、
前記探索された経路に関する情報に基づいて走行経路を決定する走行経路決定手段、
及び、前記走行経路に基づいて経路案内を行う案内手段、
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−236862(P2010−236862A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81839(P2009−81839)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】