説明

車載用表示装置および表示方法

【課題】安全運転を阻害することなく、車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することを課題とする。
【解決手段】車載用表示装置は、通信装置と車載機とを有する。通信装置は、投稿情報と当該投稿情報の投稿先を示す位置情報とを取得する。続いて、通信装置は、投稿情報とともに取得された位置情報によって特定される位置に、投稿情報を表示させた地図データを生成する。さらに、通信装置は、生成された地図データに表示される投稿情報について、当該投稿情報が投稿されてから取得されるまでの経過時間と当該投稿情報が属するカテゴリとに基づいて、当該投稿情報を地図データ上に表示させる表示手法を変更する。その後、通信装置は、投稿情報の表示手法を変更した地図データを車載機に送信する。車載機では、受信した地図データを液晶モニタ等に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーションなどの車載装置は、ラジオ電波を用いたVICS(Vehicle Information and Communication System)やRDS(Radio Data System)などによってリアルタイムに得た情報をディスプレイに表示することを実施している。また、車載装置は、ブルートゥース(登録商標)などを用いた無線通信によってインターネット上のセンターから取得したリアルタイム情報や配信型プローブで取得したリアルタイム情報をディスプレイに表示することも実施している。
【0003】
近年の車載装置では、位置情報とブログとを対応付けたアイコンや音声メッセージなどを地図上に表示することも実施されている。例えば、ユーザは、車載装置のタッチパネルを操作して位置情報とともにブログ記事を投稿したり、携帯電話を用いて位置情報付き音声メッセージやブログ記事を投稿したりする。そして、これらの投稿を受信した車載装置は、受信した位置情報によって特定される地図上の位置に、受信されたブログ記事などの投稿情報をアイコンで表示する。
【0004】
また、車載装置は、ユーザによってアイコンが選択されると、投稿されたブログ記事のサイトを表示したり、選択されたアイコンに付随する音声メッセージを出力したりする。また、車載装置は、同一位置に複数の投稿があった場合には、アイコンの形状や色等を変化させて同時に複数の投稿を表示し、いずれかのアイコンが選択されると、選択された位置近辺の投稿一覧を表示してそれぞれの投稿を選択できるようにする。また、車載装置は、特定の項目のみを表示するような表示制限を実施することもできる。
【0005】
最近では、スマートフォン、携帯電話、パーソナルコンピュータなどの情報通信機器を用いて、リアルタイムに情報共有ができるツイッター(登録商標)などのオープンツール(サービス)が普及している。例えば、ユーザは、ツイッター(登録商標)を起動して「ツイート」といわれる所定文字数内の短文を投稿し、その投稿に対する他人の返事を参照したりして、他人とコミュニケーションを図る。また、ツイッター(登録商標)には、位置情報に関するAPI(Application Program Interface)も公開されており、地域単位や位置に関連性のある情報を発信することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−278807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、ユーザが車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することができず、投稿情報の閲覧や投稿が安全運転に悪影響を及ぼす恐れがあるという課題があった。
【0008】
具体的には、従来の車載装置は、リアルタイムで取得したブログ記事やツイートなどの投稿情報を全て画面上に表示するので、運転者などのユーザは、車載装置に表示された膨大な投稿情報それぞれの内容を一見して把握することができない。このため、運転者は、投稿情報の内容を閲覧するために車載装置を操作するなどわき見運転をしなければならず、運転に集中できない状態が発生し安全運転に悪影響がある。また、運転者は、車載装置を直接操作して投稿情報を投稿する必要があり、この場合も運転に集中できない状態が発生し安全運転に悪影響がある。このように、運転中に複雑な操作をドライバーに求めるのは好ましくない。
【0009】
一方、安全運転の確保を考慮した場合、運転を終えた後に、車載装置に表示される投稿情報を閲覧したり、投稿情報を投稿したりすることも考えられる。ところが、これらの場合、運転を終えた頃には情報が古いものとなってしまい、リアルタイム性が損なわれ、有益な情報をリアルタイムに発信することができず、ブログやツイッター(登録商標)などの有効性を活用することができない。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、安全運転を阻害することなく、車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することが可能である車載用表示装置および表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の開示する車載用表示装置および表示方法は、一つの態様において、車両に搭載され、サーバに投稿された投稿情報を取得する情報取得部によって取得された投稿情報を、当該投稿情報が投稿されてから前記情報取得部による取得されるまでの経過時間と当該投稿情報が属するカテゴリとに基づいて変更される表示手法で表示する表示部、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本願の開示する車載用表示装置および表示方法の一つの態様によれば、安全運転を阻害することなく、車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することが可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1にかかる車載用表示装置を含むシステムの全体構成を示す図である。
【図2】図2は、車載用表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、カテゴリDBに記憶される情報の例を示す図である。
【図4】図4は、カテゴリDBに記憶されるアーカイブ条件の例を示す図である。
【図5】図5は、投稿情報DBに記憶される情報の例を示す図である。
【図6】図6は、通信装置と車載装置との投稿連携における初期画面である。
【図7】図7は、通信装置と車載装置との投稿連携で表示される画面例である。
【図8】図8は、投稿情報の詳細情報を表示した例を示す図である。
【図9】図9は、投稿情報の一覧を表示した例を示す図である。
【図10】図10は、通信装置における投稿連携開始処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】図11は、通信装置における投稿情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、通信装置における投稿情報選択時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施例3にかかる車載用表示装置を含むシステムの全体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示する車載用表示装置および表示方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0015】
[全体構成]
図1は、実施例1にかかる車載用表示装置を含むシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と地図サーバ3と音声認識サーバ4と、自動車等の車内10に設置される車載用表示装置11とを有する。なお、本実施例では、投稿情報としてツイッター(登録商標)を用いた例で説明するが、これに限定されるものではなく、例えばブログ、簡易メール、SNS(Social Network Service)などの投稿サービスを用いることもできる。
【0016】
ツイッターサーバ1は、ユーザIDによって識別される個々のユーザが携帯電話などを用いて投稿したツイートなどの投稿情報を記憶する投稿情報サーバである。また、ツイッターサーバ1は、投稿された情報に音声データが付加されている場合には、付加されている音声データを音声合成サーバ2に格納する。また、ツイッターサーバ1は、投稿された情報に地図データが付加されている場合には、付加されている地図データを地図サーバ3に格納する。
【0017】
そして、ツイッターサーバ1は、ユーザが投稿情報の取得要求を受信した場合に、記憶する投稿情報をユーザの携帯電話に送信する。例えば、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報を送信する。この投稿情報の送信手法については、様々な手法を利用できる。例えば、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報のうち、ユーザがフォローしている他ユーザ、言い換えると、要求元のユーザが指定したユーザの投稿情報のみを送信するようにしてもよい。また、ツイッターサーバ1は、前回の取得要求から今回の取得要求の間に蓄積された投稿情報のうち、現在のユーザ位置から所定範囲内の位置までの間で投稿された投稿情報のみを送信するようにしてもよい。
【0018】
音声合成サーバ2は、ツイッターサーバ1に投稿された情報と当該情報に付加された音声データとを合成するサーバである。例えば、音声合成サーバ2は、ツイッターサーバ1から投稿情報を識別する識別子等とともに音声データを受信し、これらを対応付けて記憶する。そして、音声合成サーバ2は、ツイッターサーバ1から取得された投稿情報に付加されている音声データの取得要求をユーザから受け付ける。すると、音声合成サーバ2は、当該取得要求に含まれる識別子等によって音声データを特定し、特定した音声データをユーザに送信する。
【0019】
地図サーバ3は、ツイッターサーバ1に投稿された情報と当該情報に付加された地図データとを合成するサーバである。例えば、地図サーバ3は、ツイッターサーバ1から投稿情報を識別する識別子等とともに地図データを受信し、これらを対応付けて記憶する。そして、地図サーバ3は、ツイッターサーバ1から取得された投稿情報に付加されている地図データの取得要求をユーザから受け付ける。すると、地図サーバ3は、当該取得要求に含まれる識別子等によって地図データを特定し、特定した地図データをユーザに送信する。
【0020】
音声認識サーバ4は、ユーザの音声を理解して、つぶやき(テキスト)に変換し、ツイッターサーバ1に送信するサーバである。したがって、ユーザは、携帯端末等で情報を生成した上でしか投稿できないわけではなく、音声を音声認識サーバ4に送信するだけで、投稿することができる。このように、音声を認識して投稿することにより、ドライバーに対し、複雑な操作を求めることがなくなり、安全運転が確保される。
【0021】
なお、本実施例では、ツイッターサーバ1、音声合成サーバ2、地図サーバ3、音声認識サーバ4が別々の筐体で実現されている例を図示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、ツイッターサーバ1、音声合成サーバ2、地図サーバ3、音声認識サーバ4が1つの筐体で実現されていてもよい。
【0022】
車載用表示装置11は、車内10に設置される装置であり、通信装置20と車載機50とを有する。なお、車載用表示装置11は、通信装置20と車載機50とが別々の筐体で実現されている例を図示しているが、これに限定されるものではなく、例えば通信装置20と車載機50とが1つの筐体で実現されていてもよい。
【0023】
通信装置20は、Webやインターネットに接続可能な携帯電話、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどの通信装置であり、無線通信やUSB(Universal Serial Bus)などを用いて車載機50と接続される。この通信装置20は、投稿情報、音声データ、地図データなどの各種データを車載機50に出力し、車載機50のタッチパネル等でユーザが操作した内容にしたがって各種処理を実行する。
【0024】
車載機50は、タッチパネルやディスプレイなどの液晶モニタを有するとともに、表示機能やオーディオ再生機能、携帯端末との通信機能といった基礎的な機能のみを実装し、通信装置20と連携することで多機能化するDA(Display Audio)である。したがって、本実施例で用いる車載機50は、近年、車両に搭載される高精度な車載装置などに比べて安価な装置であり、普及が期待できる装置である。
【0025】
なお、本願が開示する車載機50は、必ずしもDAである必要はなく、ナビゲーション機能などを備えた高精度な車載装置であってもよい。この場合、地図を除くデータ(投稿内容、位置情報)が車載機50に送信され、車載機50が、ローカルに記憶する地図データに投稿内容を表示させる。
【0026】
この車載機50は、通信装置20から受信した投稿情報や地図データを液晶モニタに表示し、通信装置20から受信した音声データをスピーカーから音声出力する。また、車載機50は、表示パネルでユーザが操作した情報として、操作位置を示す座標などの位置情報を通信装置20に送信する。
【0027】
[車載用表示装置の構成]
次に、図2を用いて、図1に示した車載用表示装置の構成を説明する。図2は、車載用表示装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、車載用表示装置11は、ツイッターサーバ1と接続され、通信装置20と車載機50とを有するので、ここでは、通信装置20と車載機50とのそれぞれについて説明する。
【0028】
(ツイッターサーバ1の構成)
ツイッターサーバ1は、図2に示すように、カテゴリDB(DataBase)1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cと、投稿情報制御部1dとを有する。
【0029】
カテゴリDB1aは、投稿情報のカテゴリと投稿されてからの経過時間とに対応付けて、当該カテゴリの表示手法を記憶する。図3は、カテゴリDBに記憶される情報の例を示す図である。図3に示すように、カテゴリDB1aは、「番号、タグ、分類カテゴリ、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶する。ここで記憶される「番号」は、カテゴリに記憶されるレコードの識別子であり、「タグ」は、ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグを示す。「分類カテゴリ」は、投稿情報が分類されるカテゴリを示し、「経過時間」は、投稿情報が投稿されてから、投稿情報取得部29から取得要求を受信するまでの経過時間を示し、「表示手法」は、投稿情報を車載機50に表示する際の形式や色を示す。
【0030】
図3に示す番号「1〜5」には、「タグ=#Tra」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=交通/Traffic」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「1」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のローズ色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「2」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のピンク色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「3」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「赤色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「4」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「濃い赤色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「5」の「タグ=#Tra、分類=交通/Traffic、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。
【0031】
すなわち、「タグ=#Tra」を有する「交通/Traffic」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい赤系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い赤系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。
【0032】
また、図3に示す番号「6〜10」には、「タグ=#Wea」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=天気/Weather」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「6」の「タグ=#Wea、分類=天気/Weather、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のラベンダー色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「7」の「タグ=#Wea、分類=天気/Weather、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のプラム色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「8」の「タグ=#Wea、分類=天気/Weather、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「紫色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「9」の「タグ=#Wea、分類=天気/Weather、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「濃い紫色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「10」の「タグ=#Wea、分類=天気/Weather、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。
【0033】
すなわち、「タグ=#Wea」を有する「天気/Weather」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい紫系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い紫系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。
【0034】
また、図3に示す番号「11〜15」には、「タグ=#Sce」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=シーン/Scene」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「11」の「タグ=#Sce、分類=シーン/Scene、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型の明るい緑色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「12」の「タグ=#Sce、分類=シーン/Scene、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のシーグリーン色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「13」の「タグ=#Sce、分類=シーン/Scene、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「緑色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「14」の「タグ=#Sce、分類=シーン/Scene、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「濃い緑色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「15」の「タグ=#Sce、分類=シーン/Scene、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。
【0035】
すなわち、「タグ=#Sce」を有する「シーン/Scene」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい緑系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い緑系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。
【0036】
また、図3に示す番号「16〜20」には、「タグ=#Cus」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=カスタム/Custom」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「16」の「タグ=#Cus、分類=カスタム/Custom、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型の黄色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「17」の「タグ=#Cus、分類=カスタム/Custom、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のオレンジ色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「18」の「タグ=#Cus、分類=カスタム/Custom、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「ベージュ色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「19」の「タグ=#Cus、分類=カスタム/Custom、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「茶色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「20」の「タグ=#Cus、分類=カスタム/Custom、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。
【0037】
すなわち、「タグ=#Cus」を有する「カスタム/Custom」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい黄系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い黄系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。
【0038】
また、図3に示す番号「21〜25」には、「タグ=#Inf」を有する投稿情報が「分類カテゴリ=お知らせ/Information」に分類され、「経過時間」によって「表示手法」が決定されることを示す。例えば、番号が「21」の「タグ=#Inf、分類=お知らせ/Information、経過時間=5分以内」の投稿情報は、「吹き出し型のスカイブルー色のアイコン」で地図データ上に表示される。同様に、番号が「22」の「タグ=#Inf、分類=お知らせ/Information、経過時間=30分以内」の投稿情報は、「吹き出し型の薄い青色のアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「23」の「タグ=#Inf、お知らせ/Information、経過時間=1時間未満」の投稿情報は、「青色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「24」の「タグ=#Inf、分類=お知らせ/Information、経過時間=12時間未満」の投稿情報は、「群青色の一般的なアイコン」で地図データ上に表示される。番号が「25」の「タグ=#Inf、分類=お知らせ/Information、経過時間=12時間以上」の投稿情報は、地図データ上に表示されずに「削除」される。
【0039】
すなわち、「タグ=#Inf」を有する「お知らせ/Information」にカテゴライズされる投稿情報は、ツイッターサーバ1に投稿されてから車載用表示装置11に取得されるまでの経過時間が短いほど、明るい青系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い青系の色で表示されるように、グラデーションで表示される。
【0040】
また、カテゴリDB1aは、経過時間が長くなっても、削除することなく保存する、言い換えると、アーカイブする条件を記憶する。図4は、カテゴリDBに記憶されるアーカイブ条件の例を示す図であり、カテゴリごとにアーカイブ対象を特定する構成を示す。図4に示すように、カテゴリDB1aは、アーカイブ条件として、アーカイブ対象となる「タグ」とアーカイブ対象となる投稿情報の投稿内容を示す「内容」とを対応付けて記憶する。例えば、「タグ、内容」が「#Tra、渋滞中」である場合には、「タグ=#Tra」で「渋滞中」とする投稿情報については、削除せずにアーカイブされることを示す。また、「タグ、内容」が「#Cus、−」である場合には、「タグ=#Cus」とする投稿情報については、投稿内容に関わらず、削除せずにアーカイブされることを示す。
【0041】
他の実施形態としては、ハッシュタグを用いて、リアルタイムに表示する投稿情報(時間経過に応じて削除するもの)、アーカイブする投稿情報(時間経過によらず保存するもの)を選別してもよい。具体的には、リアルタイムな投稿情報については「#real」のハッシュタグを付与し、アーカイブする投稿情報については「#arc」のハッシュタグを付与する。また、「カテゴリ」と「アーカイブ」の選別をハッシュタグで表現する方法としては、「#Tra−arc」のように、ハイフンarcを付加することで、実現可能となる。
【0042】
図2に戻り、投稿情報DB1bは、ツイッターサーバ1において取得された投稿情報と当該投稿情報の表示手法を記憶する。図5は、投稿情報DBに記憶される情報の例を示す図である。図5に示すように、投稿情報DB1bは、「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声、分類結果、経過時間、表示手法」を対応付けて記憶する。なお、投稿情報DB1bに記憶される投稿情報は、経過時間が1日以上のもの、または、DBの容量が所定値未満となった場合など、所定の契機で古い情報から削除される。
【0043】
ここで記憶される「投稿日時」は、投稿情報が投稿された日時を示し、「タグ」は、ツイートなどの投稿情報に含まれるハッシュタグを示す。「内容」は、投稿された内容、言い換えると、つぶやかれた内容を示し、「位置情報」は、投稿情報の表示位置を示す。また、「動画像」は、投稿情報に付加されている動画像データがあるか否かを示し、ある場合にはファイル名が格納され、ない場合には「−」が格納される。「音声」は、投稿情報に付加されている音声データがあるか否かを示し、ある場合にはファイル名が格納され、ない場合には「−」が格納される。「分類結果」は、後述する地図生成部30によって分離された結果が格納され、分類できなかった場合には「−」が格納されて表示対象から除外される。「経過時間」は、投稿情報が投稿されてから現在までの経過時間を示し、「表示手法」は、表示変更部31によって決定された投稿情報の表示手法を示す。
【0044】
例えば、現在時刻を10:28:00とした上で、図5を用いて具体的に説明する。図5の1行目では、「2010/4/26 10:00:00」に投稿された投稿情報「渋滞中」は、「タグ=#Tra」であり、投稿位置を「兵庫県神戸市○○交差点」とし、「111.jpeg」が付加されており、カテゴリ「交通」に分類される。また、この投稿情報「渋滞中」は、投稿されてからの経過時間が「28分」であることから、「吹き出し型のピンク色のアイコン」で表示されることが決定されたことを示す。
【0045】
また、図5の2行目では、「2010/4/26 10:00:02」に投稿された投稿情報「濃霧で視界不良です。」は、「タグ=#Wet」であり、投稿位置を「兵庫県神戸市○○1丁目」とし、いずれのカテゴリにも分類されない。また、この投稿情報「濃霧で視界不良です。」は、いずれのカテゴリにも分類されないことから、地図データに表示されないので、表示手法も決定されないことを示す。
【0046】
また、図5の3行目では、「2010/4/26 10:26:35」に投稿された投稿情報「いい景色」は、「タグ=#Sce」であり、投稿位置を「六甲山××」とし、「夜景.mpeg」が付加されており、カテゴリ「シーン」に分類される。また、この投稿情報「いい景色」は、投稿されてからの経過時間が「1分25秒」であることから、「吹き出し型の明るい緑色のアイコン」で表示されることが決定されたことを示す。
【0047】
また、図5の4行目では、「2010/4/26 10:27:00」に投稿された投稿情報「今なら100円/Lです!」は、「タグ=#III」であり、投稿位置を「兵庫県神戸市○○3丁目」とし、いずれのカテゴリにも分類されない。また、この投稿情報「今なら100円/Lです!」は、いずれのカテゴリにも分類されないことから、地図データに表示されないので、表示手法も決定されないことを示す。
【0048】
アーカイブDB1cは、後述する投稿情報制御部1dによってアーカイブすると決定された投稿情報を記憶する。例えば、アーカイブDB1cは、投稿情報DB1bに記憶される投稿情報のうち、アーカイブ条件と一致する投稿情報を記憶する。また、時間経過等により「削除する」と決定された場合であっても、アーカイブ条件と一致する投稿情報はアーカイブされる。
【0049】
また、カテゴリDB1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cそれぞれが記憶する情報は、ユーザ等による通信装置20や車載機50の操作によって任意に設定変更することができる。また、カテゴリDB1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cのそれぞれは、例えばRAM(Random Access Memory)などの半導体メモリ素子やハードディスクなどの記憶装置である。また、図3に示す「タグ」と「分類カテゴリ」と「表示手法」とのそれぞれは任意に設定でき、それぞれの組み合わせも任意に設定できる。つまり、ユーザは、どのような「タグ」をどのような「カテゴリ」に分類して、どのように表示させるかを任意に設定できる。
【0050】
投稿情報制御部1dは、投稿情報の受信および送信を制御する。例えば、投稿情報制御部1dは、ユーザの携帯電話等から投稿情報を受信した場合に、当該投稿情報として「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」として「2010/05/11 12:00:15、#Tra、渋滞中、東京都○○、渋滞.mpeg、音声あり」から構成される投稿情報を取得する。なお、ここで取得される「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」は、図5と同様なので、詳細な説明は省略する。この時点では、投稿情報DB1bには、投稿情報自体に含まれる「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声」のみが格納され、「分類結果、経過時間、表示手法」については未格納である。
【0051】
その後、投稿情報制御部1dは、通信装置20から投稿情報の取得要求を受信した場合に、要求受信時間(現在時刻)と投稿情報が投稿された時間とから「経過時間」を算出して投稿情報DB1bに格納する。さらに、投稿情報制御部1dは、投稿情報DB1bの各レコードについて、「タグ」に対応する「表示手法」と「カテゴリ」とをカテゴリDB1aから特定して、投稿情報DB1bに格納する。そして、投稿情報制御部1dは、投稿情報DB1bにおいて「表示手法」と「カテゴリ」が「−」でない投稿情報を通信装置20に送信する。
【0052】
例えば、現在時刻が「2010/4/26 12:00:00」であり、投稿情報「2010/4/26 11:58:00、#Inf、安全運転、山陽道○○インター付近、動画像なし、音声なし」の表示手法の決定例を説明する。この場合、投稿情報制御部1dは、投稿情報の「ハッシュタグ=#Inf」と一致するタグをカテゴリDB1aから検索する。そして、投稿情報制御部1dは、「ハッシュタグ=#Inf」に一致するタグが存在するので、このタグ「#Inf」に対応するカテゴリを「お知らせ」と特定する。続いて、投稿情報制御部1dは、現在時刻「2010/4/26 12:00:00」と投稿情報「2010/4/26 11:58:00」との差分から、経過時間が「2分」であると算出する。そして、投稿情報制御部1dは、カテゴリDB1aを参照し、カテゴリ「お知らせ」と「経過時間「2分」とを満たす「表示手法」が「吹き出し型のスカイブルー色のアイコン」であると特定する。
【0053】
この結果、投稿情報制御部1dは、投稿情報「2010/4/26 11:58:00、#Inf、安全運転、山陽道○○インター付近、動画像なし、音声なし」にカテゴリ「お知らせ」、経過時間「2分」、表示手法「アイコン(吹き出し)、スカイブルー」を対応付けて投稿情報DB1bに格納する。
【0054】
また、現在時刻が「2010/4/26 12:00:00」であり、投稿情報「2010/4/26 11:15:00、#XXX、楽しいよ〜、山口県○○、動画像なし、音声なし」の表示手法の決定例を説明する。この場合、投稿情報制御部1dは、投稿情報の「ハッシュタグ=#XXX」と一致するタグをカテゴリDB1aから検索する。そして、投稿情報制御部1dは、「ハッシュタグ=#XXX」に一致するタグが存在しないので、このタグ「#XXX」に対応するカテゴリを「−」と決定する。この結果、投稿情報制御部1dは、「2010/4/26 11:15:00、#XXX、楽しいよ〜、山口県○○、動画像なし、音声なし」にカテゴリ「−」、経過時間「−」、表示手法「−」を対応付けて投稿情報DB1bに格納する。
【0055】
なお、投稿情報制御部1dは、通信装置20から投稿情報の取得要求を受信した場合に、投稿情報DB1bに格納された投稿情報全てについて上記処理を実行する。したがって、投稿情報制御部1dは、投稿情報DB1bに200個の投稿情報が格納されている場合には、200個の投稿情報それぞれについて、上記処理を実施して投稿情報DB1bの更新および地図データ上の表示変更を実施する。
【0056】
(通信装置の構成)
通信装置20は、入出力インタフェース21と、GPS(Global Positioning System)22と、カメラ23と、マイク24と、メモリ25と、を有する。また、通信装置20は、投稿連携起動部28と、投稿情報取得部29と、地図生成部30と、表示変更部31と、操作特定部32と、情報編集部33とを有する。
【0057】
なお、ここに示した各機能部やDBは、あくまで例示であり、通信装置20の機能がこれに限定されるものではない。例えば、上記機能部以外にも、通話機能やWeb通信機能等を有しており、また、ディスプレイ等を有している。また、ツイッターサーバ1が有しているカテゴリDB1aと、投稿情報DB1bと、アーカイブDB1cとを通信装置20が有していてもよい。
【0058】
入出力インタフェース21は、車載機50と連携接続するインタフェースであり、例えばUSBなどの有線通信、赤外線やブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信などの通信で車載機50と接続する。例えば、入出力インタフェース21は、投稿情報や地図データなどが圧縮されたJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の画像データ、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式の動画データや音声データを車載機50に送信する。また、入出力インタフェース21は、ユーザが操作した操作位置を示す座標などを車載機50から受信する。
【0059】
GPS22は、GPS衛星と通信するGPS送受信機能を有し、車両の現在位置を取得する。例えば、GPS22は、各制御部から位置情報取得指示を受信した場合に、GPS衛星と通信して取得した現在位置をメモリ等の記憶部に格納する。
【0060】
カメラ23は、車内や車外などに設置され、画像や動画を撮影する。例えば、カメラ23は、後述する操作特定部32や情報編集部33から撮影指示を受信した場合に、動画または画像を撮影してメモリ等の記憶部に格納し、撮影したデータを操作特定部32や情報編集部33に出力する。マイク24は、車内や車外などに設置され、音声を録音する。例えば、マイク24は、後述する操作特定部32や情報編集部33から録音指示を受信した場合に、音声を録音してメモリ等の記憶部に格納し、録音した音声データを操作特定部32や情報編集部33に出力する。なお、マイク24は、携帯電話の場合には、受話口であってもよく、別途接続されていてもよい。メモリ25は、投稿情報取得部29によってツイッターサーバ1から取得された投稿情報を記憶する。
【0061】
図2に戻り、投稿連携起動部28は、投稿情報を車載機50に表示する投稿連携を実施する。例えば、投稿連携起動部28は、入出力インタフェース21と車載機50とがUSBなどで接続されたことを検出すると、通信装置20における投稿連携の初期画面(メインメニュー)の画像データを生成して、車載機50に出力する。続いて、投稿連携起動部28は、接続された車載機50のディスプレイ等の解像度や大きさを取得する。そして、投稿連携起動部28は、車載機50の表示パネル52の座標と、初期画面の画像データにおける座標とを対応付けてメモリ等に記憶する。この結果、通信装置20は、車載機50の表示パネル52で操作された位置が通信装置20のディスプレイ上のどの位置に対応するかを特定することができる。したがって、通信装置20は、車載機50から受信した座標から、ユーザが操作した操作内容を特定することができる。
【0062】
また、投稿連携を実施する別手法としては、投稿連携起動部28は、通信装置20のディスプレイに表示される、例えば「TwitDrive」など投稿連携を示すアイコンがユーザにより選択されたことを受け付ける。すると、投稿連携起動部28は、入出力インタフェース21を制御して、車載機50と無線接続を開始するようにしてもよい。
【0063】
投稿情報取得部29は、ツイッターサーバ1の投稿情報制御部1dを介して、カテゴリDB1a、投稿情報DB1b、アーカイブDB1cから、ユーザが投稿した投稿情報と当該投稿情報の投稿先を示す位置情報と表示手法等を取得する。具体的には、投稿情報取得部29は、車載機50で投稿情報の取得要求操作がされたことを操作特定部32から受信した場合、ツイッターサーバ1に接続して投稿情報を取得する。そして、投稿情報取得部29は、取得した投稿情報をメモリ25に格納するとともに、取得したことを地図生成部30に出力する。
【0064】
一例としては、投稿情報取得部29は、投稿情報として「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声、分類結果、経過時間、表示手法」として「2010/05/11 12:00:15、#Tra、渋滞中、東京都○○、渋滞.mpeg、音声あり、交通、2分、アイコン(吹き出し)/ピンク」から構成される投稿情報を取得する。なお、ここで取得される「投稿日時、タグ、内容、位置情報、動画像、音声、分類結果、経過時間、表示手法」は、図5と同様なので、詳細な説明は省略する。
【0065】
別の手法としては、投稿情報取得部29は、例えば1秒ごとなど所定契機で「タグ」をツイッターサーバ1に送信し、当該「タグ」有する投稿情報を取得する。そして、投稿情報取得部29は、取得した投稿情報をメモリ25に格納するとともに、取得したことを地図生成部30に通知する。
【0066】
具体的に説明すると、投稿情報取得部29は、取得契機に到達すると、表示させたい「タグ」である「#Tra、#Tra_ARC、#Wea、#Sce、#Cus、#Cus_ARC、#Inf」をツイッターサーバ1に送信する。ツイッターサーバ1は、自装置内で記憶する投稿情報、言い換えると、全ユーザから投稿された投稿情報のうち、受信した「#Tra、#Tra_ARC、#Wea、#Sce、#Cus、#Cus_ARC、#Inf」を有する投稿情報を投稿情報DB1bから取得して、通信装置20に送信する。このようにして、投稿情報取得部29は、ユーザが欲する投稿情報のみを取得することができる。
【0067】
地図生成部30は、投稿情報取得部29によって投稿情報とともに取得された位置情報によって特定される位置に、投稿情報を表示させた地図データを生成する。例えば、地図生成部30は、当該車載用表示装置11の現在位置をGPS22によって取得し、取得した現在位置に対応する地図データを地図サーバ3から取得する。このとき、地図生成部30は、例えばjpeg形式で地図データを取得する。続いて、地図生成部30は、GPS22で取得した位置情報付近の位置情報を有する投稿情報をメモリ25から特定する。その後、地図生成部30は、読み出した投稿情報に付加される位置情報に基づいて投稿情報の投稿位置を特定し、地図サーバ3から取得した地図データ上に、投稿情報を付加する。地図生成部30は、このようにして生成した、投稿情報が付加された地図データを表示変更部31に出力する。
【0068】
また、地図生成部30は、メモリ25に格納される投稿情報のうち、「タグ」が「***−arc(***は任意)」となっている投稿情報を別のDBに格納することもできる。この結果、ユーザが保存しておきたい投稿情報を削除することなく、半永久的に車両内で保存することができる。また、地図生成部30は、ユーザが別のDBに記憶される投稿情報の表示操作を行った場合には、別のDBに記憶される投稿情報を上記手法と同様の手法で、地図データに表示することができる。
【0069】
表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報について、定められた表示手法で、当該投稿情報を地図データ上に表示変更する。
【0070】
例えば、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報の「表示手法」をメモリ25から特定する。そして、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報の表示を、ツイッターサーバ1によって特定された「表示手法」(メモリ25に格納される投稿情報から特定できる)に基づいて変更する。なお、表示変更部31は、メモリ25に記憶される全ての投稿情報について、上述した処理を実行し、1つの地図データに投稿情報各々が表示されている新たな地図データをJPEG形式で生成する。そして、表示変更部31は、生成した新たなJPEG形式の地図データを車載機50に出力する。
【0071】
つまり、表示変更部31は、「タグ=#Tra、分類カテゴリ=交通」となる投稿情報については、経過時間が短いものほど、明るい赤系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い赤系の色で表示されるように、表示手法を変更する。また、表示変更部31は、「タグ=#Wea、分類カテゴリ=天気」となる投稿情報については、経過時間が短いものほど、明るい紫系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い紫系の色で表示されるように、表示手法を変更する。また、表示変更部31は、「タグ=#Sce、分類カテゴリ=シーン」となる投稿情報については、経過時間が短いものほど、明るい緑系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い緑系の色で表示されるように、表示手法を変更する。また、表示変更部31は、「タグ=#Cus、分類カテゴリ=カスタム」となる投稿情報については、経過時間が短いものほど、明るい黄系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い黄系の色で表示されるように、表示手法を変更する。また、表示変更部31は、「タグ=#Inf、分類カテゴリ=お知らせ」となる投稿情報については、経過時間が短いものほど、明るい青系の色で表示され、経過時間が長いほど、暗い青系の色で表示されるように、表示手法を変更する。
【0072】
また、表示変更部31は、いずれのカテゴリにも分類されない投稿情報や、「経過時間」が「12時間以上」である投稿情報については、地図データから削除する。このとき、表示変更部31は、地図データから削除された投稿情報について、メモリ25からも削除するようにしてもよい。
【0073】
例えば、メモリ25に投稿情報「2010/4/26 11:58:00、#Inf、安全運転、山陽道○○インター付近、動画像なし、音声なし」にカテゴリ「お知らせ」、経過時間「2分」、表示手法「アイコン(吹き出し)、スカイブルー」が対応付けられて格納されているとする。この場合、表示変更部31は、当該投稿情報を「吹き出し型のスカイブルー色のアイコン」の表示に変更する。
【0074】
また、表示変更部31は、「2010/4/26 11:15:00、#XXX、楽しいよ〜、山口県○○、動画像なし、音声なし」にカテゴリ「−」、経過時間「−」、表示手法「−」が対応付けられて格納されているとする。この場合、表示変更部31は、当該投稿情報を地図データから削除する。
【0075】
なお、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データ上の投稿情報全てについて上記処理を実行する。したがって、表示変更部31は、200個の投稿情報が表示されている場合には、200個の投稿情報それぞれについて、上記処理を実施してメモリ25の更新および地図データ上の表示変更を実施する。
【0076】
また、車載用表示装置11を搭載する車両は動いているものであり、車両の現在位置は刻々と変化する。したがって、地図生成部30と表示変更部31は、車両の現在位置が変化するたびに、上述した処理を繰り返し実行する。その結果、車載機50では、常に、車両の現在位置周辺の地図に投稿情報のアイコンが図示される地図データを表示することができる。なお、上述した処理はあくまで例であり、これに限定されるものではない。例えば、地図生成部30は、地図サーバ3から取得した地図データに有効期限を付加して、メモリ等に格納しておき、地図サーバ3から取得する回数を減らすこともできる。
【0077】
また、表示変更部31は、ユーザによって表示を希望する「カテゴリ」が設定されている場合には、表示手法を決定した投稿情報のうちユーザが希望する「カテゴリ」と一致するカテゴリについてのみ表示させることもできる。つまり、表示変更部31は、ユーザの設定に応じて、表示する投稿情報をフィルタリングすることができる。
【0078】
図2に戻り、操作特定部32は、車載機50で受け付けられたユーザ操作がどのような操作であるかを特定する。具体的には、操作特定部32は、車載機50からユーザが操作した位置を示す座標を受信する。すると、操作特定部32は、投稿連携起動部28によって対応付けられた通信装置20における座標と、車載機50における座標とから、現在表示されている画面のどの部分が選択されたかを特定することで、ユーザの操作を特定する。そして、操作特定部32は、情報編集部33などに特定した操作内容や操作指示を出力する。例えば、操作特定部32は、ユーザ操作が「投稿情報押下」である場合には、情報編集部33に投稿情報の詳細表示指示やリスト表示指示などの操作指示を出力する。
【0079】
また、操作特定部32は、音声認識によってユーザ操作を特定することもできる。例えば、操作特定部32は、ユーザが発声した音声信号をマイク24を介して集音し、集音した音声信号を音声認識サーバ4に送信する。そして、操作特定部32は、音声認識サーバ4から受信した認識結果が「投稿情報押下」である場合には、情報編集部33に投稿情報の詳細表示指示やリスト表示指示などの操作指示を出力する。
【0080】
情報編集部33は、投稿情報の詳細内容を表示する操作を受け付けた場合には、投稿情報の詳細内容を表示する。すなわち、情報編集部33は、表示変更部31から車載機50に送信され、車載機50で表示される画像上でユーザが実施した操作に基づいて、操作されたデータを編集した新たなデータを生成して車載機50に送信する。
【0081】
例えば、情報編集部33は、車載機50に表示される地図データ上で、「投稿情報の押下」や「投稿情報の詳細ボタン押下」などの操作がされたことを操作特定部32から受信する。すると、情報編集部33は、操作された投稿情報に関する情報をツイッターサーバ1またはメモリ25から取得し、取得した動画像データや音声データを車載機50に出力する。このとき、情報編集部33は、動画や音声を再生しつつ、車載機50に出力してもよい。
【0082】
また、情報編集部33は、「投稿情報の押下」や「投稿情報の詳細ボタン押下」などの操作がされたことを操作特定部32から受信した場合に、当該操作された投稿情報付近に他の投稿情報が存在するか否かを判定する。そして、情報編集部33は、操作された投稿情報付近に他の投稿情報が存在する場合には、操作された投稿情報を含む他の投稿情報を含む全情報を並び替えて表示する。一例としては、情報編集部33は、投稿された時間に基づいた時系列で並び替えた一覧、または、操作を受け付けた地図上の位置から近い順で並び替えた一覧、または、分類したカテゴリごとに並び替えた一覧を表示する。
【0083】
(車載機の構成)
車載機50は、入出力インタフェース51と、表示パネル52と、表示制御部53と、音声制御部54と、スピーカー55と、コマンド制御部56とを有する。なお、ここに示した各機能部は、あくまで例示であり、車載機50の機能がこれに限定されるものではない。例えば、上記機能部以外にも、ナビゲーション機能等を有していてもよい。また、車載機50は、車内の音声を集音するマイク57や、車内や車外の動画像を撮影するカメラ58を有していてもよい。
【0084】
入出力インタフェース51は、通信装置20と連携接続するインタフェースであり、例えばUSBなどの有線通信、赤外線やブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信などの通信で通信装置20と接続する。例えば、入出力インタフェース51は、投稿情報や地図データなどが圧縮されたJPEG形式の画像データ、MPEG形式の動画データや音声データを通信装置20から受信する。また、入出力インタフェース51は、ユーザが操作した操作位置を示す座標などを通信装置20に送信する。
【0085】
表示パネル52は、後述する表示制御部53から入力された画像データを表示するディスプレイやタッチパネルである。表示制御部53は、入出力インタフェース51を介して、通信装置20から受信した画像データを表示パネル52に表示出力し、通信装置20から受信した音声データを音声制御部54に出力する。
【0086】
音声制御部54は、表示制御部53から音声データを受信して保持し、表示パネル52によって音声出力指示を受け付けた場合には、当該指示された音声を再生してスピーカー55から出力する。コマンド制御部56は、表示パネル52上でユーザがタッチ(操作)した位置を特定し、入出力インタフェース51を介して、特定した位置を示す座標を通信装置20に送信する。
【0087】
[画面例および画面遷移例]
次に、図6〜図9を用いて、通信装置20が生成して車載機50に表示される画面と、画面遷移例とを説明する。
【0088】
まず、図6は、通信装置と車載装置との投稿連携における初期画面である。通信装置20の投稿連携起動部28は、入出力インタフェース21と車載機50とがUSBなどで接続されたことを検出すると、図6に示す初期画面データを生成して車載機50に送信する。そして、車載機50の表示制御部53は、受信した図6の画面を表示パネル52に表示する。
【0089】
車載機50のコマンド制御部56は、図6の(A)に示した「TwitDrive」がユーザによって選択されると、選択された「TwitDrive」の位置を示す座標を通信装置20に送信する。通信装置20の操作特定部32は、受信した座標から「TwitDrive」が選択されたことを特定し、投稿情報取得部29に情報取得指示を出力する。なお、このとき、操作特定部32は、ユーザ設定やフィルタリング設定ができるメインメニューを表示させてもよい。
【0090】
その後、地図生成部30は、GPS22によって自車両の位置を取得し、取得した自車両の位置に対応する地図データを地図サーバ3から取得する。そして、地図生成部30は、自車両の周辺の地図データを「TwitDrive」の初期画面として車載機50に送信し、車載機50が表示パネル52に出力する。
【0091】
その後、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データ上の投稿情報の表示手法を変更させた新たな地図データである図7に示す画面を生成して、車載機50に表示させる。図7は、通信装置と車載装置との投稿連携で表示される画面例である。具体的には、地図生成部30は、地図データを拡大または縮小する操作を実行する(B)と、前回表示された地図データに戻る操作を実行する(C)とを地図データに付加する。さらに、地図生成部30は、地図データに付加されている投稿情報の一覧を表示させる(E)と、メモリ25やツイッターサーバ1に記憶される投稿情報(D)を地図データに付加する。
【0092】
そして、表示変更部31は、メモリ25に記憶される「カテゴリ」と「経過時間」によって特定される「表示形式」に、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報を変更した新たな地図データを生成する。例えば、表示変更部31は、投稿された投稿情報「渋滞中」のみを表示するように表示変更するとともに、「経過時間」が新しいものほど「明るく」表示されるように変更している。図7の場合、表示変更部31は、(1)の投稿情報、(2)の投稿情報、(3)の投稿情報、(4)の投稿情報の順に、「暗く」なるように投稿情報を表示させている。つまり、(1)〜(4)の順に、投稿情報の「経過時間」が「長い」こととなる。
【0093】
次に、図7に示した(B)、(C)、(D)、(E)について説明する。情報編集部33は、車載機50上で、図7の(B)に示される「+」が選択されると、表示されている地図データを拡大した画面データを生成して車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した拡大画面データを表示パネル52に表示する。また、情報編集部33は、図7の(B)に示される「−」が選択されると、表示されている地図データを縮小した画面データを生成して車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した縮小画面データを表示パネル52に表示する。
【0094】
なお、拡大画面データや縮小画面データの生成手法としては、情報編集部33が、表示されている画面データの拡大地図データや縮小地図データを地図サーバ3から取得し、取得した拡大地図データや縮小地図データに対して上述した手法と同様に、投稿情報を表示する画面データを生成して車載機50に送信する。
【0095】
また、情報編集部33は、車載機50上で、図7の(C)が選択されると、現在表示されている画像データの直前に表示されていた画像データを車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した直前の画像データを表示パネル52に表示する。直前に表示された画像データは、キャッシュなどに記憶しておくことで、簡単に再利用することができる。
【0096】
また、情報編集部33は、車載機50上で、図7の(D)に示される投稿情報が選択されると、図8に示すような投稿情報の詳細情報を車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した投稿情報の詳細情報を表示パネル52に表示する。図8は、投稿情報の詳細情報を表示した例を示す図である。
【0097】
具体的には、図8に示すように、情報編集部33は、図7上で選択された投稿情報が有する動画像データや音声データ等をメモリ25等から取得して車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した直前の画像データを表示パネル52に表示する。図8に示す画面では、選択された投稿情報のカテゴリ、当該投稿情報に付加される画像データ、当該投稿情報を投稿したユーザに関する情報、現在地からの距離などが詳細情報として表示される。
【0098】
そして、情報編集部33は、車載機50上で、図8に示す「×」が選択されると、表示している詳細画面を閉じて図7の画面に戻る。また、情報編集部33は、車載機50上で、図8に示す「G」が選択されると、表示されている投稿情報付近の他の投稿情報の詳細情報を順に生成して車載機50に送信する。また、通信装置20や車載機50がカーナビ機能を有している場合、情報編集部33は、図8に示す画面上で「GO」が選択されると、表示している投稿情報までの道案内を開始する。
【0099】
図7に戻り、情報編集部33は、車載機50上で、図7の(E)が選択されると、現在の地図データ上に表示される投稿情報の一覧を車載機50に送信し、車載機50の表示制御部53は、受信した投稿情報の一覧を表示パネル52に表示する。図9は、投稿情報の一覧を表示した例を示す図である。
【0100】
具体的には、情報編集部33は、図9に示すように、現在の地図データ上に表示される投稿情報それぞれを図3に示したカテゴリ「交通、天気、シーン、カスタム、お知らせ」ごとに並び替え、カテゴリが選択可能なタグを設けた画面データを生成する。図9に示す画面では、カテゴリが選択可能なタグが設けられ、選択されたタグのカテゴリに属する投稿情報の一覧が表示される。この投稿情報一覧では、各投稿情報が現在位置からどの位置で投稿されたかを示す距離も表示される。また、各カテゴリごとに、どの投稿情報を表示するかを選択することができる操作ボタンも表示される。図9の場合、カテゴリ「交通」の「渋滞中、抜け道、駐車OK」が選択されているので、これらのみの一覧が表示される。さらに、情報編集部33は、図9の(H)が選択されると、選択された方向に表示される一覧をスクロールさせる。
【0101】
[処理の流れ]
次に、図10〜図12を用いて、車載用表示装置における処理の流れを説明する。図10は、通信装置における投稿連携開始処理の流れを示すフローチャートであり、図11は、通信装置における投稿情報表示処理の流れを示すフローチャートである。図12は、通信装置における投稿情報選択時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0102】
(投稿連携開始処理の流れ)
図10に示すように、投稿連携起動部28は、入出力インタフェース21と車載機50とがUSBなどで接続されて投稿連携が起動されたことを検出すると(ステップS101肯定)、車載機50との接続を確立する(ステップS102)。
【0103】
その後、投稿連携起動部28は、操作特定部32によって車載機50上で投稿連携終了操作がされたことが特定されると(ステップS103肯定)、車載機50との通信を切断して処理を終了する(ステップS104)。
【0104】
また、投稿連携起動部28は、操作特定部32によって車載機50上で投稿連携終了操作がされたことが特定されるまでは(ステップS103否定)、図11や図12で説明する各種処理を実行する(ステップS105)。
【0105】
(投稿情報表示処理の流れ)
図11に示すように、投稿情報取得部29は、投稿情報取得契機に到達すると(ステップS201肯定)、ツイッターサーバ1から所望の投稿情報を取得する(ステップS202)。
【0106】
続いて、地図生成部30は、投稿情報取得部29によって投稿情報とともに取得された位置情報によって特定される位置に、投稿情報を表示させた地図データを生成する(ステップS203)。このとき、地図生成部30は、メモリ25に格納される投稿情報のうち、「タグ」が「***−arc(***は任意)」となっている投稿情報を他のDB等に格納するようにしてもよい。
【0107】
その後、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報について、経過時間と当該投稿情報が属するカテゴリとに基づいて決定された表示手法にしたがって、地図データ上に表示させている投稿情報の表示を変更する(ステップS204)。
【0108】
さらに、表示変更部31は、表示対象とする投稿情報を特定するフィルタリングが設定されている場合には(ステップS205肯定)、地図データに表示される投稿情報をフィルタリングする(ステップS206)。そして、表示変更部31は、フィルタリングされた投稿情報に対してのみが表示されている新たな地図データを生成して車載機50に送信し、車載機50の表示パネル52に地図データが表示される(ステップS207)。
【0109】
一方、表示変更部31は、フィルタリングが設定されていない場合には(ステップS205否定)、ステップS208の処理を実行する。すなわち、表示変更部31は、ステップS204で表示手法が決定された投稿情報を表示した地図データを生成して車載機50に送信し、車載機50の表示パネル52に地図データが表示される。なお、ステップS207またはステップS208の後は、ステップS201に戻って以降の処理が実行される。
【0110】
(投稿情報選択時の処理の流れ)
図12に示すように、情報編集部33は、車載機50で受け付けられたユーザ操作が操作特定部32によって特定されると(ステップS301肯定)、特定された操作が投稿情報の選択であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0111】
続いて、情報編集部33は、特定された操作が投稿情報の選択である場合(ステップS302肯定)、選択された位置に複数の投稿情報が存在するか否かを判定する(ステップS303)。
【0112】
そして、情報編集部33は、選択された位置に複数の投稿情報が存在する場合(ステップS303肯定)、当該複数の投稿情報を並び替えた画像データを生成して車載機50に表示する(ステップS304)。例えば、情報編集部33は、図8に示したように、1つの投稿情報の詳細情報を表示した上でスクロールできるように表示する。また、情報編集部33は、図9に示すように、現在の地図データ上に表示される投稿情報それぞれを図3に示したカテゴリ「交通、天気、シーン、カスタム、お知らせ」ごとに並び替え、カテゴリが選択可能なタグを設けて表示する。
【0113】
一方、情報編集部33は、選択された位置に複数の投稿情報が存在しない場合(ステップS303否定)、選択された投稿情報のみ詳細情報を表示する画像データを生成して車載機50に表示する(ステップS305)。
【0114】
また、ステップS302において、情報編集部33は、特定された操作が投稿情報の選択でない場合(ステップS302否定)、選択された処理に応じた処理を実行する(ステップS306)。例えば、図7を用いて説明したように、情報編集部33は、前回画面に戻ったり、拡大/縮小を実行したり、メインメニューに戻ったりする。なお、ステップS304、ステップS305、ステップS306の後は、ステップS301に戻って以降の処理が実行される。
【0115】
[実施例1による効果]
このように、実施例1によれば、リアルタイムに投稿されるツイッターなどの投稿情報を「カテゴリ」と「経過時間」とに基づいて表示手法を変えて、地図データに表示させることができる。したがって、安全運転を阻害することなく、車載機50に表示された投稿情報の内容を一見して把握することか可能である。
【0116】
また、リアルタイム性の求められる情報とアーカイブしたい情報とを整理し、情報の特定に応じてユーザ提示の仕方を変更することができる。例えば、リアルタイム性の求められるものは、時間経過とともにアイコン(吹き出し)の色や形状を変更させて、最後には消滅させることができる。この結果、ユーザが欲する情報をリアルタイムに収集でき、複雑な操作を求めることなく、有益な情報を提供できる。
【0117】
さらに、ツイッター(登録商標)などの特徴である「気軽にリアルタイムな情報発信」に着目しつつ、ドライブの楽しさ、快適さ、運転中に誰かとつながっているという安心感を与えることができるとともに、リアルタイムな情報取得によっても安全運転をサポートできる。
【実施例2】
【0118】
本願の開示する通信装置20は、実施例1で説明した「カテゴリ」と「経過時間」とに基づいた「表示手法」の変更以外にも、様々な手法で「表示手法」を変更することができる。
【0119】
(投稿情報の数)
例えば、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データの各位置における投稿情報の表示数に基づいて、表示手法を変更することもできる。一例としては、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データの所定位置(例えば、○○1丁目など)に表示される投稿情報の数が所定数(例えば、10)以上であるか否かを判定する。そして、表示変更部31は、所定数以上の場合には、当該位置に全ての投稿情報を表示せずに、「投稿情報=10」など大きなアイコンで表示させることもできる。この結果、ユーザは、投稿情報が多く投稿されている地点を一見して把握することができる。
【0120】
また、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データの所定位置から半径1km以内に表示される投稿情報の数が所定数(例えば、10)以上であるか否かを判定するようにしてもよい。つまり、表示変更部31は、ある地点における投稿情報の数だけでなく、ある地域における投稿情報の数に応じても、表示手法を変更することもできる。
【0121】
(投稿情報の連続投稿回数)
例えば、表示変更部31は、地図生成部30によって以前に生成された地図データから投稿情報が連続して表示される回数に基づいて、表示手法を変更することもできる。一例としては、表示変更部31は、以前に車載機50に送信した地図データ各々と、今回車載機50に送信する地図データとを比較し、投稿情報が所定回数連続して表示されている地点があるか否かを判定する。そして、表示変更部31は、所定回数連続して表示されている地点がある場合、今回生成した地図データにおけるその地点の投稿情報の枠を太くしたり、連続表示回数を表示したりする。この結果、ユーザは、連続して投稿されている地点を一見して把握することができる。
【0122】
(反応状況)
例えば、表示変更部31は、地図生成部30によって生成された地図データに表示される投稿情報に対する反応状況に基づいて、表示手法を変更することもできる。一例としては、投稿情報にツイッター(登録商標)などを用いた場合、当該投稿情報の閲覧回数、当該投稿情報に対する返信回数などを計数することができる。したがって、表示変更部31は、車載機50に送信した地図データ上の投稿情報それぞれについて、閲覧回数や返信回数などを計数する。そして、表示変更部31は、閲覧回数や返信回数が所定数以上になった投稿情報の表示形式を「点滅」させたり、大きくしたりするなど、一見してわかるように変更する。この結果、ユーザは、他ユーザが興味を示す投稿情報を一見して把握することができる。
【0123】
(その他)
例えば、表示変更部31は、自装置が搭載される自車両の位置、現在時刻、現在の天気、現在の季節、自車両の運転者に関する各種情報を示すプロフィールなどに基づいて、表示手法を変更することもできる。一例としては、表示変更部31は、自車両の位置が「九州」である場合には、他の地方に関する投稿情報や「雪」など車両の現在位置とは関係性の低い投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、現在時刻が「朝(6:00−12:00)」である場合に、夕焼けがキレイなどの「朝」とは一致しない投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、現在の天気が「晴れ」である場合に、「晴れ」などの不要な投稿情報を表示させず、「雨」など現在の天気とは異なる天気の投稿情報を表示させることもできる。
【0124】
また、表示変更部31は、現在の季節が「夏」である場合に、「豪雪」や「紅葉」など「夏」とは関係性が低い投稿情報を表示させないようにすることもできる。また、表示変更部31は、ユーザの趣味、指定されたカテゴリなどを示すプロフィールと一致する投稿情報のみを表示させることもできる。なお、各投稿情報の判断は、投稿情報の内容から判定することができる。
【0125】
これら以外にも、例えば投稿情報としてツイッター(登録商標)を用いた場合、フォローしているユーザの投稿情報や自分の投稿情報を他の投稿情報と区別して表示することもできる。一例としては、フォローしているユーザの投稿情報や自分の投稿情報を太い枠で表示し、他の投稿情報を細い枠で表示することもできる。
【実施例3】
【0126】
実施例1では、車載用表示装置が地図データを有していない例について説明したが、これに限定されるものではなく、車載用表示装置が地図データを有していてもよい。そこで、実施例3では、車載用表示装置が地図データを有している場合の例について説明する。
【0127】
図13は、実施例3にかかる車載用表示装置を含むシステムの全体構成を示す図である。図13に示すように、このシステムは、ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と音声認識サーバ4と、自動車等の車内100に設置される車載用表示装置110とを有する。ツイッターサーバ1と音声合成サーバ2と音声認識サーバ4とは、実施例1と同様の機能を有するので、詳細な説明は省略する。
【0128】
車載用表示装置110は、車内100に設置される装置であり、通信装置200と車載機500とを有する。なお、車載用表示装置110は、通信装置200と車載機500とが別々の筐体で実現されている例を図示しているが、これに限定されるものではなく、例えば通信装置200と車載機500とが1つの筐体で実現されていてもよい。
【0129】
通信装置200は、実施例1の通信装置20と同様、Webやインターネットに接続可能な携帯電話、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどの通信装置であり、無線通信やUSBなどを用いて車載機500と接続される。この通信装置20は、投稿情報、音声データなどを車載機500に出力し、車載機500のタッチパネル等でユーザが操作した内容にしたがって各種処理を実行する。
【0130】
この通信装置200が有する投稿情報取得、投稿連携、情報編集、操作特定などの各機能は、図2で説明した通信装置20と同様なので、詳細な説明は省略する。特に、通信装置200が実施例1の通信装置20と異なる点は、投稿情報を付加する地図データを地図サーバ3からではなく、車載機500から取得する点である。また、通信装置200は、ユーザが操作した操作位置を示す座標を車載機500から取得し、取得した座標によって操作内容を特定することもでき、通信装置200は、ユーザが操作した操作位置を示す緯度と経度とを車載機500から取得し、取得した緯度と経度によって操作内容を特定することもできる。
【0131】
なお、通信装置200は、投稿情報と位置情報を車載機500に送信し、車載機500が、位置情報から投稿位置を特定し、特定した地図データ上に投稿情報を表示させてもよい。
【0132】
車載機500は、タッチパネルやディスプレイなどの液晶モニタを有するとともに、表示機能やオーディオ再生機能、携帯端末との通信機能といった基礎的な機能を有する。実施例1と異なる点は、車載機500がナビゲーション部600を有する点である。すなわち、実施例3にかかる車載機500は、地図データおよび経路案内機能を有する。
【0133】
この車載機500が有する表示制御、コマンド制御、音声制御などの各機能は、図2で説明した車載機50と同様なので、詳細な説明は省略する。特に、車載機500が実施例1の車載機50と異なるナビゲーション部600は、DVD(Digital Versatile Disc)やHDD(Hard Disk Drive)など記憶媒体に地図データを有する。そして、ナビゲーション部600は、目的地の入力を受け付けると、現在位置から目的地までの走行ルートを表示パネルに表示できる。
【0134】
また、ナビゲーション部600は、表示パネル上でユーザの操作を受け付けた場合に、当該操作位置を示す座標または緯度と経度とを通信装置200に送信する。さらに、ナビゲーション部600は、通信装置200からの要求に応じて、所望の位置が表示される地図データを通信装置200に送信し、通信装置200から受け付けた画像データを表示パネルに表示する。また、ナビゲーション部600は、通信装置200から投稿情報と投稿位置とを受信した場合には、投稿位置に投稿情報を付加した地図データを生成することもできる。
【0135】
さらに、ナビゲーション部600は、表示パネルに表示される地図データ上の投稿情報が選択された場合には、当該選択された投稿情報を目的地とした走行ルートを案内することもできる。
【実施例4】
【0136】
さて、これまで開示する車載用表示装置の実施例について説明したが、本願は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下に異なる実施例を説明する。
【0137】
(地図データ)
上記実施例では、通信装置20は、自車両が中心にくる地図データを生成する例について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の位置を中心にすることができる。その場合、自車両の位置を確認できる「ボタン」などを地図データ上に表示させることもできる。
【0138】
(カテゴリ「カスタム」の使用例)
例えば、実施例で説明した「カスタム」カテゴリは、ツイッター(登録商標)でいうフォロアー間、言い換えると、ユーザが指定した他ユーザとの間のみ共有する情報として用いることもできる。こうすることで、複数台でドライブなどを行った場合、一緒にドライブをしているユーザ同士のみで投稿情報をやり取りすることができる。これにより、他のユーザからの投稿により、指定ユーザからの投稿が埋もれてしまわないようにできる。
【0139】
(アーカイブ)
実施例1で説明したアーカイブ条件は、任意に設定変更することができるので、例えば、削除対象となった投稿情報をアーカイブするだけでなく、ユーザが半永久的に保存しておきたいと個別に指定した投稿情報をアーカイブすることもできる。なお、アーカイブ条件だけでなく、カテゴリDB等に記憶される各種条件についても任意に設定変更することができる。
【0140】
(表示レートの変更)
例えば、通信装置20は、地図データ上に所定数以上の投稿情報が表示されている場合には、投稿情報の表示数が所定数未満になるように、地図データに表示させると決定する経過時間の閾値を変更する。一例としては、「経過時間」が「12時間以内」の投稿情報を地図データに表示させている場合に、地図データに表示される投稿情報の数が所定数(例えば、50)以上になったとする。この場合、通信装置20は、「経過時間」が「6時間以内」のみ投稿情報を表示させるように、経過時間の閾値を変更することができる。また、通信装置20は、地図データに表示される投稿情報の数が所定数(例えば、50)未満になるように、表示対象とする「経過時間」を動的に変更することもできる。
【0141】
(ナビアプリとの連携)
例えば、通信装置20または車載機50がナビゲーションすることのできるアプリケーションを有している場合には、通信装置20によって表示される地図データ上の投稿情報が選択された場合に、自車両の現在位置から当該選択された投稿情報までの走行経路を自車両の運転者にナビゲーションすることもできる。
【0142】
(音声認識)
例えば、上述した操作特定部32などが実施する音声認識は、通信装置20のマイク24を用いて実施してもよく、車載機50のマイク57を用いてもよい。つまり、音声信号を受け付けるのは、通信装置20でも車載機50でもよく、どちらで受け付けた場合も、上述したように、音声認識サーバ4を用いて音声認識が実行される。また、通信装置20や車載機50が、音声認識エンジン(アプリケーション)を有する場合には、音声認識サーバ4を用いることなく、車載用表示装置11内で音声認識を実行してもよい。
【0143】
(システム)
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUなどのプロセッサおよび当該プロセッサにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0144】
例えば、車載用表示装置11は、通信装置20と車載機50とを有して構成される例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、車載機50が通信装置20の機能を有していてもよい。
【0145】
(プログラム)
なお、本実施例で説明した投稿情報連携方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0146】
以上のように、本願の開示する車載用表示装置および表示方法は、ユーザが投稿した投稿情報を表示するのに有用であり、特に、安全運転を阻害することなく、車載装置に表示された投稿情報の内容を一見して把握することに適している。
【符号の説明】
【0147】
1 ツイッターサーバ
1a カテゴリDB
1b 投稿情報DB
1c アーカイブDB
1d 投稿情報制御部
2 音声合成サーバ
3 地図サーバ
10 車内
20 通信装置
21 入出力インタフェース
22 GPS
23 カメラ
24 マイク
25 メモリ
28 投稿連携起動部
29 投稿情報取得部
30 地図生成部
31 表示変更部
32 操作特定部
33 情報編集部
50 車載機
51 入出力インタフェース
52 表示パネル
53 表示制御部
54 音声制御部
55 スピーカー
56 コマンド制御部
57 マイク
58 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、
サーバに投稿された投稿情報を取得する情報取得部によって取得された投稿情報を、当該投稿情報が投稿されてから前記情報取得部によって取得されるまでの経過時間と当該投稿情報が属するカテゴリとに基づいて変更される表示手法で表示する表示部、
を有することを特徴とする車載用表示装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記投稿情報の投稿先を示す位置情報を取得し、
前記表示部は、前記情報取得部によって取得された位置情報に基づいて特定される地図データの位置における前記投稿情報の表示数に基づいて前記表示手法を変更して、前記投稿情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載用表示装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記投稿情報の投稿先を示す位置情報を取得し、
前記表示部は、前記情報取得部によって取得された位置情報に基づいて特定される地図データの位置における前記投稿情報が連続して表示される回数に基づいて前記表示手法を変更して、前記投稿情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載用表示装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記投稿情報の投稿先を示す位置情報を取得し、
前記表示部は、前記情報取得部によって取得された位置情報に基づいて特定される地図データの位置に表示される投稿情報に対する反応状況に基づいて前記表示手法を変更して、前記投稿情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載用表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記車両の位置情報、現在の時刻情報、現在の天気情報、現在の季節情報、前記自車両の運転者に関するプロフィールの少なくとも一つに基づいて前記表示手法を変更して、前記投稿情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載用表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、地図データ上に所定数以上の投稿情報が表示されている場合には、前記投稿情報の表示数が前記所定数未満になるように、前記地図データへの表示対象とする前記経過時間の閾値を変更して、前記投稿情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の車載用表示装置。
【請求項7】
前記投稿情報は、選択可能に前記表示部に表示され、
前記表示部によって表示される地図データ上の前記投稿情報が選択された場合に、前記車両の現在位置から当該選択された投稿情報までの走行経路を提示する経路提示部をさらに有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の車載用表示装置。
【請求項8】
サーバに投稿された投稿情報を表示装置に表示する表示方法であって、
前記投稿情報と当該投稿情報の投稿先を示す位置情報とを取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップによって投稿情報とともに取得された位置情報によって特定される位置に、前記投稿情報を表示させた地図データを生成する地図生成ステップと、
前記地図生成ステップによって生成された地図データに表示される投稿情報について、当該投稿情報が投稿されてから前記情報取得ステップによる取得されるまでの経過時間と当該投稿情報が属するカテゴリとに基づいて、当該投稿情報を地図データ上に表示させる表示手法を変更する表示変更ステップと、
を含んだことを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−247832(P2011−247832A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123593(P2010−123593)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】