説明

車載装置およびその操作性を向上させる方法

【課題】 本発明の目的は、操作者の操作を惑わせることを低減することができるナビゲーション技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明に係る車載装置は、操作ボタンごとに設けられ、外部から発光の制御が可能な発光手段と、機能ごとに、対応する発光制御情報を記憶する発光制御情報記憶手段と、複数の機能を実行する機能実行手段と、前記機能実行手段により実行されている機能を特定する実行機能特定手段と、前記実行機能特定手段により特定した機能に基づいて、前記発光制御情報記憶手段から対応する前記発光制御情報を取得する発光制御情報取得手段と、前記発効制御情報取得手段により取得した前記発光制御情報に基づいて前記発光手段を制御する発光制御手段と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車載装置では、夜間の操作性を向上させるために、表示部の照度を高めて視認性を高める技術が用いられている。特許文献1には、このような車載装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−12995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような車載装置は、使用状況によっては不要となるボタンをも照らしてしまい、操作者の操作を惑わせてしまうことがある。
【0005】
本発明の目的は、操作者の操作を惑わせることを低減することができる車載装置の技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明に係る車載装置は、操作ボタンごとに設けられ、外部から発光の制御が可能な発光手段と、機能ごとに、対応する発光制御情報を記憶する発光制御情報記憶手段と、複数の機能を実行する機能実行手段と、前記機能実行手段により実行されている機能を特定する実行機能特定手段と、前記実行機能特定手段により特定した機能に基づいて、前記発光制御情報記憶手段から対応する前記発光制御情報を取得する発光制御情報取得手段と、前記発効制御情報取得手段により取得した前記発光制御情報に基づいて前記発光手段を制御する発光制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る車載装置の操作性を向上させる方法では、前記車載装置は、操作ボタンごとに設けられ、外部から発光の制御が可能な発光手段と、機能ごとに、対応する発光制御情報を記憶する発光制御情報記憶手段と、複数の機能を実行する機能実行手段と、制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記機能実行手段により実行されている機能を特定する実行機能特定ステップと、前記実行機能特定ステップにより特定した機能に基づいて、前記発光制御情報記憶手段から対応する前記発光制御情報を取得する発光制御情報取得ステップと、前記発効制御情報取得ステップにより取得した前記発光制御情報に基づいて前記発光手段を制御する発光制御ステップと、を実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願発明によれば、操作者の操作を惑わせることを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ナビゲーション装置の概略構成図である。
【図2】図2は、リンクテーブルの構成を示す図である。
【図3】図3は、発光制御テーブルの構成を示す図である。
【図4】図4は、演算処理部の機能構成図である。
【図5】図5は、ボタン発光制御処理のフロー図である。
【図6】図6は、ナビゲーション装置のディスプレイの正面図である。
【図7A】図7Aは、ナビゲーション機能使用時の発光状態を示す図である。
【図7B】図7Bは、オーディオ機能使用時の発光状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の第一の実施形態を適用したナビゲーション装置について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に、ナビゲーション装置100の全体構成図を示す。ナビゲーション装置100は、地図情報を表示して、ナビゲーション装置100の現在地を示す地点と、設定された目的地までの経路を誘導する情報とを示すことが可能ないわゆるナビゲーション装置である。
【0012】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、車載ネットワーク通信装置12と、を備えている。
【0013】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報に基づいて現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0014】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、操作者から指示された出発地または現在地と、目的地、経由地または立ち寄り地と、を結ぶ最適な経路となる推奨経路を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いて操作者を誘導する。
【0015】
また、演算処理部1は、後述するように、夜間において、ディスプレイ2の周囲に配された発光装置(例えば、LED(Light Emitting Diode))が設けられたボタンの発光を制御することができる。なお、ディスプレイ2の周囲に配された発光装置が発光すると、ナビゲーション装置100を操作するための各種のボタンが照らされて、ボタンの種類等が視認されやすくなる。
【0016】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0017】
ディスプレイ2は、演算処理部1等で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。ディスプレイ2の外枠を構成するエスカッションには、各種の操作受付用のハードウェアスイッチが設けられている。例えば、図6に示すように、オーディオ機能を操作するための操作ボタン群410や、ナビゲーション機能を操作するための操作ボタン群430がハードウェアスイッチとして設けられている。各ハードウェアスイッチは、操作者からの接触または押し込みを検出すると、所定の信号を演算処理部1へ送信することで、演算処理部1へ入力情報を伝達する。
【0018】
なお、各ハードウェアスイッチには、その内部に発光装置が設けられており、発光装置により発光された光は、ハードウェアスイッチに設けられた固有の所定の形状の窓から透過する。このように、各ハードウェアスイッチからは、各ハードウェアスイッチが備える所定の形状(例えば、ハードウェアスイッチの種類を特定する各スイッチを象徴するマークの形状)のに応じて光が漏れ出す。そのため、操作者は、ハードウェアスイッチの種類と位置を、夜間等の暗い場所でも容易に探し出すことができる。
【0019】
記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0020】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、ディスプレイ2の外枠のハードウェアスイッチの発光装置の発光を制御するための情報である発光制御テーブル300と、が記憶されている。
【0021】
図2は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0022】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、当該リンクの開始ノードに接続するリンクである開始接続リンクと、当該リンクの終了ノードに接続するリンクである終了接続リンクと、を特定する開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の制限速度を示す制限速度227を含んでいる。
【0023】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0024】
図3は、発光制御テーブル300の構成を示す図である。発光制御テーブル300は、ディスプレイ2に表示中の機能を実現するソース機器を特定する表示中機器ID301ごとに、発光対象となるべきハードウェアスイッチを特定する発光対象ボタン310と、当該発光対象のハードウェアスイッチの発光装置の発光色311と、を含んでいる。
【0025】
すなわち、発光制御テーブル300においては、発光対象となるボタンとその発光色とが、ディスプレイ2に表示中の機能に対応付けられている。
【0026】
図1に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などのナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0027】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0028】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチであるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。また、上述したディスプレイ2のエスカッションに設けられたハードスイッチは、入力装置5に含まれる。
【0029】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0030】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0031】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0032】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、ナビゲーション装置100で現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0033】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0034】
ビーコン受信装置11は、VICS情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
【0035】
車載ネットワーク通信装置12は、ナビゲーション装置100を、図示しない車両の制御ネットワーク規格であるCAN等に対応するネットワークに接続させ、ネットワークに接続された他の車両制御装置であるECU(Electronic control unit)とCANメッセージをやり取りすることで通信を行う装置である。
【0036】
図4は、演算処理部1の機能ブロック図である。図示するように、演算処理部1は、基本制御部101と、入力受付部102と、出力処理部103と、表示情報制御部104と、表示ボタン発光制御部105と、を有する。
【0037】
基本制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、各種センサ、GPS受信装置9等の情報を取得し、マップマッチング処理等を行って現在地を特定する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、を対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、現在時刻を出力する。
【0038】
また、基本制御部101は、操作者から指示された出発地(現在地)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。当該経路探索においては、ダイクストラ法等の経路探索ロジックを用いて、道路の所定の区間(リンク)に対して予め設定されたリンクコストに基づいて経路を探索する。
【0039】
また、基本制御部101は、車両の現在位置が推奨経路から逸脱しないよう、スピーカ42やディスプレイ2を用いて操作者を誘導する。
【0040】
入力受付部102は、入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部103に要求する。
【0041】
出力処理部103は、例えばポリゴン情報等の表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換してディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0042】
表示情報制御部104は、ディスプレイ2に表示されている表示情報を制御する。例えば、ディスプレイ2上で活性化されて表示されている機能、具体的には、当該機能を実現しているソース機器を特定する情報を取得する。
【0043】
表示ボタン発光制御部105は、ディスプレイ2のエスカッションに設けられたハードスイッチであるボタンの発光を制御する。具体的には、ハードスイッチのボタンごとに、発光/非発光、発光色、発光パターン(時の経過に沿った発光の変化)を制御する。例えば、ハードスイッチのボタンごとに、発光色と、点滅間隔と、を制御する。また、ハードスイッチの発光を制御するにあたって、表示ボタン発光制御部105は、表示情報制御部104からソース機器の情報を受け取り、ソース機器に応じて発光対象、発光色、発光パターンを特定し、制御する。なお、表示ボタン発光制御部105は、発光パターンとして、予め定められた発光パターン、あるいは操作者により予め選択されて設定された発光パターン、を用いる。
【0044】
上記した演算処理部1の各機能部、すなわち基本制御部101、入力受付部102、出力処理部103、表示情報制御部104、表示ボタン発光制御部105は、CPU21が所定のプログラムを読み込み実行することにより構築される。そのため、RAM22には、各機能部の処理を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0045】
なお、上記した各構成要素は、ナビゲーション装置100の構成を、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。そのため、構成要素の分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。ナビゲーション装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0046】
また、各機能部は、ハードウェア(ASIC、GPUなど)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0047】
[動作の説明]次に、ナビゲーション装置100が実施するボタン発光制御処理の動作について説明する。図5は、ナビゲーション装置100が実施するボタン発光制御処理を示すフロー図である。このフローは、ナビゲーション装置100が稼働している状態において、操作者から発光制御指示を受け付けると開始される。または、車両がヘッドライトを点灯させたことを基本制御部101が検知すると開始される。
【0048】
まず、表示情報制御部104は、ディスプレイ2に表示されている情報のソース機器を特定する(ステップS001)。具体的には、表示情報制御部104は、ディスプレイ2上で活性化されて表示されている機能、具体的には、当該機能を実現しているソース機器を特定する情報を取得する。
【0049】
次に、表示ボタン発光制御部105は、表示中のソース機器に応じて発光対象と発光色とを特定する(ステップS002)。具体的には、表示ボタン発光制御部105は、ステップS001にて表示情報制御部104が取得したソース機器を特定する情報を取得し、当該ソース機器に対応する発光対象ボタンと、発光色とを、発光制御テーブル300を読み出して特定する。
【0050】
そして、表示ボタン発光制御部105は、特定した発光対象のボタンを、特定した発光色で発光させる(ステップS003)。具体的には、表示ボタン発光制御部105は、特定した発光対象のボタンのそれぞれについて、ステップS002にて特定した発光色で発光させるよう信号を送出する。
【0051】
表示ボタン発光制御部105は、所定の発光パターンまたは操作者から指定された発光パターンに従って、発光を継続させる(ステップS004)。具体的には、表示ボタン発光制御部105は、所定の発光パターンとして、3秒に1秒程度消灯しつつ徐々に光量が増減する等の発光の変化、例えば時系列の変化を特定し、当該パターンに従って発光装置への発光制御信号を送信する。
【0052】
以上が、ボタン発光制御処理の処理内容である。上記のボタン発光制御処理を行う事によって、ナビゲーション装置100は、所定のパターンで、再生中の機器(ナビゲーション機能を実現する機器、オーディオ機器等)に応じて、操作者が操作する可能性のあるボタンを発光させるべき色で発光させ、発光させるべきパターンで発光を持続させることができる。そのため、操作者は、迅速な操作を求められる可能性が高い車内において、必要な操作を惑わずに的確に行うことができるようになる。
【0053】
図6は、ディスプレイ2およびその外枠であるエスカッションの正面図である。ディスプレイ2には、画像表示領域400と、画像表示領域の周辺にあるエスカッションに設けられたハードスイッチ群とが設けられている。ハードスイッチ群には、左側オーディオ機能ボタン群410および上方オーディオ機能ボタン群420と、ナビゲーション機能ボタン群430と、左側共通操作ボタン群440と、右側共通操作ボタン群450と、が含まれる。
【0054】
左側オーディオ機能ボタン群410および上方オーディオ機能ボタン420は、例えば、オーディオソースを選択入力するためのボタン等、オーディオ機能に関する入力を受け付けるハードスイッチであるボタンである。
【0055】
ナビゲーション機能ボタン群430は、例えば、地図表示や目的地選択等の選択入力を行うための画面を表示するためのボタン等、ナビゲーション機能に関する入力を受け付けるハードスイッチであるボタンである。
【0056】
左側共通操作ボタン群440と、右側共通操作ボタン群450とは、ナビゲーション装置100の実行中の機能に関わらず、基本的な入力を受け付けるためのボタン等のハードスイッチである。
【0057】
これらのハードスイッチのうち、例えばオーディオ機能を使用している状態では、オーディオ機能の操作を入力することが考えられるため、他のナビゲーション機能のボタン等を目立たないように発光を抑えることが可能である。また、ナビゲーション機能を使用している状態では、ナビゲーション機能の操作を入力することが考えられるため、他のオーディオ機能のボタン等を目立たないように発光を抑えることが可能である。
【0058】
図7Aは、ボタン発光制御処理のステップS001において、ナビゲーション機能についてのソース機器が特定された場合の、ステップS003における発光制御の例である。図7Aでは、左側共通操作ボタン群440と、右側共通操作ボタン群450と、ナビゲーション機能ボタン群430とが発光している状態を示し、左側オーディオ機能ボタン群410および上方オーディオ機能ボタン420は発光していない状態を示している。
【0059】
図7Bは、ボタン発光制御処理のステップS001において、オーディオ機能についてのソース機器が特定された場合の、ステップS003における発光制御の例である。図7Bでは、左側共通操作ボタン群440と、右側共通操作ボタン群450と、左側オーディオ機能ボタン群410および上方オーディオ機能ボタン420とが発光している状態を示し、ナビゲーション機能ボタン群430は発光していない状態を示している。
【0060】
なお、上記のボタン発光制御処理においては、表示中の機能を実現しているソース機器を特定して、当該ソース機器のIDに応じて発光制御を行っている。しかし、これに限られず、例えば、マルチタスクに対応したナビゲーション装置において、表示中の機能を実現しているソフトウェアを特定して、ソフトウェアを特定する情報(例えば、ソフトウェアのプロセスを特定する情報)に応じて発光制御を行うものであってもよい。その場合には、図3に示す発光制御テーブル300は、表示中機器ID301に代えて、ソフトウェアを特定する情報を備えるものとする。
【0061】
以上、本発明の第一の実施形態について説明した。本発明の第一の実施形態によると、ナビゲーション装置100は、操作者の操作を惑わせることを低減することができる。
【0062】
本発明は、上記第一の実施形態に制限されない。上記第一の実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、ハードスイッチに設けられている発光装置は、LEDを想定しているが、これに限られず、その他の発光素子としてもよい。
【0063】
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。なお、上記の実施形態では、本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明はナビゲーション装置に限らず、移動体の経路案内を行う装置全般に適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、12・・・車載ネットワーク通信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・基本制御部、102・・・入力受付部、103・・・出力処理部、104・・・表示情報制御部、105・・・表示ボタン発光制御部、200・・・リンクテーブル、300・・・発光制御テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作ボタンごとに設けられ、外部から発光の制御が可能な発光手段と、
機能ごとに、対応する発光制御情報を記憶する発光制御情報記憶手段と、
複数の機能を実行する機能実行手段と、
前記機能実行手段により実行されている機能を特定する実行機能特定手段と、
前記実行機能特定手段により特定した機能に基づいて、前記発光制御情報記憶手段から対応する前記発光制御情報を取得する発光制御情報取得手段と、
前記発効制御情報取得手段により取得した前記発光制御情報に基づいて前記発光手段を制御する発光制御手段と、
を備えることを特徴とする車載装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載装置であって、
前記機能には、経路の誘導を行うナビゲーション機能と、音声情報、映像情報またはそれらが結合された動画情報を再生するオーディオ機能と、が少なくとも含まれる、
ことを特徴とする車載装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車載装置であって、
前記発光制御情報には、発光対象となる前記操作ボタンと、当該操作ボタンの発光色と、を特定する情報が含まれる、
ことを特徴とする車載装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載装置であって、
前記機能は、当該機能を実現するソース機器の識別子により識別され、
前記発光制御情報は、前記ソース機器の識別子に対応づけられており、
前記実行機能特定手段は、前記機能を特定する処理において、実行されている機能についての前記ソース機器の識別子を特定し、
前記発光制御情報取得手段は、前記実行機能特定手段により特定した前記ソース機器の識別子に基づいて前記発光制御情報を取得する、
ことを特徴とする車載装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の車載装置であって、さらに、
所定の発光パターンに従って前記発光手段を発光させる発光継続手段と、
を備えることを特徴とする車載装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車載装置であって、
前記発光パターンは、時系列での発光の変化を特定するものである、
ことを特徴とする車載装置。
【請求項7】
車載装置の操作性を向上させる方法であって、
前記車載装置は、
操作ボタンごとに設けられ、外部から発光の制御が可能な発光手段と、
機能ごとに、対応する発光制御情報を記憶する発光制御情報記憶手段と、
複数の機能を実行する機能実行手段と、
制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記機能実行手段により実行されている機能を特定する実行機能特定ステップと、
前記実行機能特定ステップにより特定した機能に基づいて、前記発光制御情報記憶手段から対応する前記発光制御情報を取得する発光制御情報取得ステップと、
前記発効制御情報取得ステップにより取得した前記発光制御情報に基づいて前記発光手段を制御する発光制御ステップと、
を実施することを特徴とする操作性を向上させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2012−56396(P2012−56396A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200081(P2010−200081)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】