説明

車載電子装置、車両用通信システム

【課題】自車両にとって必要な交通情報を他車両から受信することができる車載電子装置を提供する。
【解決手段】交通情報を取得する対象地域を設定し(ステップS10)、設定された対象地域の交通情報を有しているか否かを、自車両との間で車々間通信が可能な他車両に問い合わせる(ステップS30)。この問い合わせに対して他車両から返信された問い合わせ結果に基づいて、対象地域の交通情報を他車両が有しているか否かを判定する(ステップS40)。対象地域の交通情報を他車両が有している場合は、その他車両に対象地域の交通情報を要求し(ステップS50)、要求に応じて他車両から送信される対象地域の交通情報を取得する(ステップS60)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車載電子装置と、車載電子装置を有する車両用通信システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、他車両から送信される交通情報を受信し、受信した交通情報に基づいて道路の渋滞状況を判断する交通情報交換システムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−318660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される従来の交通情報交換システムでは、他車両からどのような交通情報が送信されるか分からない。したがって、自車両にとって必要な交通情報を受信できず、そのために渋滞状況を正しく判断できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明による車載電子装置は、交通情報を取得する対象地域を設定する対象地域設定手段と、対象地域設定手段により設定された対象地域の交通情報を他車両に要求する交通情報要求手段と、交通情報要求手段による要求に応じて他車両から送信される対象地域の交通情報を取得する交通情報取得手段とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車載電子装置において、対象地域設定手段は、自車両の走行先の地域を対象地域に設定するものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の車載電子装置において、対象地域設定手段は、自車両の現在地から目的地までの間に設定された推奨経路が通過する地域を対象地域に設定するものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか一項に記載の車載電子装置において、交通情報を記憶する記憶手段と、交通情報取得手段により取得された交通情報と、記憶手段により記憶されている交通情報とを融合する融合手段とをさらに備えるものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の車載電子装置において、融合手段は、交通情報取得手段により取得された交通情報と、記憶手段により記憶されている交通情報のうち対象地域の交通情報とを融合するものである。
請求項6の発明は、請求項5に記載の車載電子装置において、融合手段は、交通情報取得手段により取得された交通情報と、記憶手段により記憶されている交通情報のうち対象地域の交通情報とに基づいて、対象地域について統計的に処理した交通情報を求めるものである。
請求項7の発明は、請求項4〜6いずれか一項に記載の車載電子装置において、記憶手段は、交通情報取得手段により過去に取得された交通情報を記憶しており、融合手段は、交通情報取得手段により今回取得された交通情報と、記憶手段により記憶されている過去に取得された交通情報とを融合するものである。
請求項8の発明は、請求項4〜6いずれか一項に記載の車載電子装置において、記憶手段は、自車両において収集された交通情報を記憶しており、融合手段は、交通情報取得手段により取得された交通情報と、記憶手段により記憶されている自車両において収集された交通情報とを融合するものである。
請求項9の発明は、請求項1〜8いずれか一項に記載の車載電子装置において、交通情報要求手段による要求に応じて他車両から対象地域の交通情報が送信されると、所定の受領報告画面を表示するための受領報告を他車両へ送信する受領報告送信手段をさらに備えるものである。
請求項10の発明は、請求項9に記載の車載電子装置において、他車両から受領報告が送信されると、受領報告画面を表示モニタに表示する表示制御手段をさらに備えるものである。
請求項11の発明は、請求項1〜10いずれか一項に記載の車載電子装置において、交通情報取得手段は、自車両と他車両との間で行われる車々間通信によって他車両から送信される対象地域の交通情報を取得するものである。
請求項12の発明は、請求項11に記載の車載電子装置において、他車両からの要求に応じて、他車両に指定された地域の交通情報を車々間通信によって他車両に送信する交通情報送信手段をさらに備えるものである。
請求項13の発明による車両用通信システムは、請求項11または12に記載の車載電子装置と、車載電子装置と無線通信を介して接続される配信センターとを有し、交通情報取得手段は、他車両からは、対象地域のうち細街路についての交通情報を車々間通信により取得し、配信センターからは、対象地域のうち主要道路についての交通情報を取得するものである。
請求項14の発明は、請求項13に記載の車両用通信システムにおいて、自車両の交通情報を配信センターへ送信すると共に、他車両からの要求に応じて、他車両に指定された地域の交通情報を車々間通信によって他車両に送信するための通信制御装置をさらに有するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、自車両にとって必要な交通情報を他車両から受信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
−第1の実施の形態−
本発明の第1の実施の形態による車両用通信システムの構成を図1に示す。この車両用通信システムは、自車両1と他車両2とが車々間通信によって互いの交通情報を交換し、交換した交通情報を利用して、推奨経路の探索や渋滞状況の表示などを行うものである。なお、以下の説明では、自車両1から他車両2へ送信される交通情報を自車交通情報と称し、他車両2から自車両1へ送信される交通情報を他車交通情報と称する。
【0008】
自車両1には、ナビゲーション装置10、通信制御装置11およびアンテナ12が備えられている。同様に、他車両2には、ナビゲーション装置20、通信制御装置21およびアンテナ22が備えられている。自車両1と他車両2にそれぞれ搭載されたこれらの各車載電子機器により、本実施形態の車両用通信システムが構築される。
【0009】
ナビゲーション装置10は、自車両1の位置(自車位置)を検出し、自車位置から所定範囲内の地図を表示モニタに表示して、自車位置を示す自車位置マークをその地図上に表示する。また、ナビゲーション装置10は、目的地が設定されることにより、自車両1をその目的地まで案内するためのナビゲーション処理を実行する。すなわち、ユーザの操作などによりナビゲーション装置10に対して目的地が設定されると、ナビゲーション装置10はその目的地までの推奨経路を地図データに基づいて探索する。そして、探索された推奨経路を地図上に表示し、その推奨経路に従ってユーザに進行方向の指示を行うことにより、自車両1を目的地まで案内する。
【0010】
通信制御装置11は、アンテナ12を用いて、他車両2に搭載された通信制御装置21との間で車々間通信を行う。この車々間通信により、通信制御装置11において、他車両2から送信される他車交通情報が受信されると共に、ナビゲーション装置10に記憶された交通情報が自車交通情報として他車両2へと送信される。こうして自車両1と他車両2の間で交通情報が交換される。
【0011】
通信制御装置11において受信された他車交通情報は、通信制御装置11からナビゲーション装置10へと出力される。この他車交通情報は、ナビゲーション装置10において記憶される。なお、通信制御装置11および21を用いて自車両1と他車両2との間で行われる車々間通信には、たとえばDSRC(Dedicated Short Range Communications)による通信方式などを利用することができる。
【0012】
自車両1に搭載されているナビゲーション装置10、通信制御装置11およびアンテナ12は、以上説明したような処理や動作を行う。なお、他車両2に搭載されているナビゲーション装置20、通信制御装置21およびアンテナ22も、それぞれに同様の処理や動作を行う。
【0013】
次に、ナビゲーション装置10の構成を図2に示す。ナビゲーション装置10は、制御部101、振動ジャイロ102、車速センサ103、ハードディスク(HDD)104、GPS受信部105、表示モニタ106および入力装置107を備えている。
【0014】
制御部101は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD104に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、各種の処理を実行する。この制御部101により、ナビゲーション装置10における様々な処理が実行される。たとえば、目的地を設定する際の目的地の探索処理、設定された目的地までの推奨経路の探索処理、各種の画像表示処理、ルート案内時の処理などが実行される。また、後で説明するような交通情報の受信処理および送信処理も、制御部101によって実行される。
【0015】
制御部101は、通信制御装置11と接続されている。HDD104に記録されている自車交通情報が制御部101の制御によって通信制御装置11へ出力されると、通信制御装置11が行う車々間通信により、その自車交通情報が自車両1から他車両2へと送信される。一方、通信制御装置11によって他車両2から受信された他車交通情報は、通信制御装置11から制御部101へと出力される。
【0016】
振動ジャイロ102は、自車両1の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ103は、自車両1の車速を検出するためのセンサである。これらのセンサを用いて自車両1の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することにより、自車両1の移動量が求められ、それによって自車両1の現在位置が検出される。
【0017】
HDD104は、データの書き換えが可能な不揮発性の記録媒体であり、地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD104に記録されている地図データは、必要に応じて制御部101の制御により読み出され、制御部101が実行する様々な処理や制御に利用される。この地図データには、経路計算データと、経路誘導データと、道路データと、背景データとが含まれている。経路計算データは、目的地までのルート探索に用いられる。経路誘導データは、設定された経路に従って自車両1を目的地まで誘導するために用いられ、交差点名称や道路名称などを表す。道路データは、道路の形状や種別を表す。背景データは、河川や鉄道などの道路以外の地図形状や、各種施設の位置などを表す。なお、地図データにおいて各道路を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、地図データにおいて各道路は複数のリンクによって構成されている。
【0018】
さらにHDD104には、自車両1においてナビゲーション装置10により収集された自車交通情報が記録されている。この自車交通情報の収集は、自車両1の走行履歴に基づいて行われる。たとえば、自車両1の走行履歴に基づいて、自車両1が過去に走行した道路の通過時間をリンク毎に求め、求められた通過時間を自車交通情報としてHDD104に記録することにより、自車交通情報の収集が行われる。このとき、収集した自車交通情報と共に、収集期間や収集回数、最終収集日時などの情報を、収集時の情報を表す付加情報として記録しておくことが好ましい。さらに、ユーザが登録した各種の情報、たとえば事故発生地点の情報や、交通規制情報、登録地点の情報などを、自車交通情報としてHDD104に記録することとしてもよい。
【0019】
なお、自車両1が同一のリンクを複数回通過していた場合、そのリンクについて、自車両1の通過回数に応じて複数の通過時間が求められる。このような場合は、求められた各通過時間をそれぞれHDD104に記録してもよいし、あるいは、各通過時間を統計的に処理した値を自車交通情報としてHDD104に記録してもよい。たとえば、通過時間の平均値すなわち平均通過時間をリンク毎に算出し、算出した平均通過時間を自車交通情報としてHDD104に記録する。なお、このようにする場合は、後で説明する交通情報の融合化を行うために、少なくともリンク毎の通過回数を付加情報として記録しておく必要がある。このとき、通過時間を曜日や時間帯に応じて分類し、その分類毎に統計的な処理を行ってもよい。こうして収集された自車交通情報をHDD104に記録することで、HDD104により自車交通情報が記憶される。
【0020】
また、他車両2から他車交通情報が送信されると、上記の自車交通情報とは別に、その他車交通情報がHDD104に記録される。こうして過去に記録された他車交通情報と、新たに送信された他車交通情報とが同一の地域を対象とするものであった場合は、その他車交通情報同士が融合化される。この交通情報の融合化の具体的な方法については、後で説明する。
【0021】
上記のようにして融合化された他車交通情報が、所定の条件を満たすことにより信頼性があると判断された場合、たとえば、所定数以上の他車両から送信された他車交通情報が融合化された場合は、その融合化された他車交通情報が自車交通情報と置き換えられる。このとき、それまでに記録されていた自車交通情報はHDD104から消去され、融合化された他車交通情報が新たに自車交通情報としてHDD104に記録される。これにより、他車交通情報に基づいて自車交通情報の内容が書き換えられる。なお、このとき他車交通情報と自車交通情報とを置き換えるのではなく、他車交通情報と自車交通情報とを融合化することで、自車交通情報を書き換えるようにしてもよい。
【0022】
GPS受信部105は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部101へ出力する。GPS信号には、自車両1の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて自車両1の現在位置と現在時刻を算出することができる。
【0023】
表示モニタ106は、ナビゲーション装置10において様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイ等を用いて構成される。この表示モニタ106により、自車両1の周辺について地図が表示され、その地図上に自車位置マークと、自車交通情報に基づく渋滞状況とが表示される。表示モニタ106に表示される画面の内容は、制御部101が行う画面表示制御によって決定される。表示モニタ106は、たとえば自車両1のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、ユーザが見やすいような位置に設置されている。
【0024】
入力装置107は、ナビゲーション装置10を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザはこの入力装置107を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。入力装置107は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、表示モニタ106と一体化されたタッチパネルにより入力装置107を実現してもよい。
【0025】
ユーザが入力装置107を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置10は、前述の経路計算データと、HDD104に記録された自車交通情報とに基づいて、所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、目的地までの推奨経路を探索する。そして、自車両1の現在位置を検出し、その周辺の道路地図を表示しながら、探索された推奨経路に従って自車両1を目的地まで誘導する。
【0026】
次に、自車両1と他車両2との間で交通情報の送受信を行うときに、ナビゲーション装置10の制御部101において実行される処理について説明する。図3は、自車両1において他車両2から送信される他車交通情報を受信するときに実行される交通情報受信処理のフローチャートであり、図4は、自車両1から他車両2へ自車交通情報を送信するときに実行される交通情報送信処理のフローチャートである。以下、先に図3の交通情報受信処理のフローチャートから説明する。
【0027】
ステップS10では、他車交通情報を取得する対象地域の設定を行う。ここでは、自車両1の走行先の地域を対象地域に設定する。たとえば、自車両の現在地から目的地までの間に推奨経路が設定されている場合は、その推奨経路が通過する地域を対象地域に設定する。あるいは、推奨経路が設定されていない場合は、自車両が走行している道路が通過する地域を対象地域に設定することとしてもよい。これにより、他車交通情報の取得対象地域が自動的に設定される。なお、ユーザが対象地域を選択できるようにしてもよい。
【0028】
ステップS20では、車々間通信が可能な他車両2が自車両1の周囲にあるか否かを判定する。通信可能範囲内に他車両2が検出された場合、次のステップS30へ進む。
【0029】
ステップS30では、ステップS20において通信可能であると判定された他車両2に対して、交通情報の問い合わせを行う。ここでは、ステップS10で設定した対象地域を特定するための情報、たとえば対象地域のエリアコードなどを、通信制御装置11による車々間通信によって他車両2に対して送信することで、交通情報の問い合わせを行う。この問い合わせが他車両2において受信されると、ナビゲーション装置20の処理により、他車交通情報を送信可能であるか否かの問い合わせ結果が他車両2から車々間通信によって返信される。
【0030】
ステップS40では、ステップS30で行った問い合わせに対して他車両2から返信された問い合わせ結果に基づいて、対象地域の交通情報を他車両2が有しているか否かを判定する。対象地域の交通情報を他車両2が有している場合、すなわち、他車両2から返信された問い合わせ結果において、他車交通情報を送信可能である旨が示されていた場合は、ステップS50へ進む。一方、対象地域の交通情報を他車両2が有していない場合、すなわち、他車両2から返信された問い合わせ結果において、他車交通情報を送信できない旨が示されていた場合は、ステップS20へ戻る。
【0031】
ステップS50では、ステップS10で設定した対象地域の交通情報を他車両2に要求する。この交通情報の要求は、ナビゲーション装置10から通信制御装置11へと出力され、通信制御装置11が行う車々間通信により、他車両2へ送信される。
【0032】
ステップS60では、ステップS50で行った交通情報の要求に応じて他車両2から送信される対象地域の交通情報を取得する。ここでは前述のように、通信制御装置11を用いて自車両1と他車両2との間で行われる車々間通信により、対象地域について他車両2から送信される他車交通情報を取得する。すなわち、通信制御装置11において受信された他車交通情報が制御部101に対して入力されることにより、他車交通情報が取得される。
【0033】
なお、ステップS60において取得した他車交通情報の適否を前述のような付加情報に基づいて判断し、適切なものでないと判断された場合は、これを破棄するようにしてもよい。たとえば、付加情報において表された収集期間が短い場合や、収集回数が少ない場合、最終収集日時が古い場合などは、取得した他車交通情報が適切なものではないと判断することができる。
【0034】
ステップS70では、他車交通情報の受領報告を他車両2へ送信する。この受領報告も、前述の交通情報の問い合わせおよび要求と同様に、通信制御装置11による車々間通信によって他車両2へ送信される。ここで送信した受領報告が他車両2において受信されると、ナビゲーション装置20により、他車両2から送信された他車交通情報を自車両1において受領した旨を知らせるための所定の受領報告画面が、表示モニタにおいて表示される。この受領報告画面には、交通情報を利用することに対する感謝のメッセージなどを表示することとしてもよい。
【0035】
ステップS80では、ステップS60で他車交通情報を取得した対象地域、すなわちステップS10で設定した対象地域と同一地域の他車交通情報が、過去に取得されているか否かを判定する。同一地域の他車交通情報が過去に取得されている場合、すなわち対象地域の他車交通情報が既にHDD104に記録されている場合は、ステップS90へ進む。一方、同一地域の他車交通情報が過去に取得されていない場合、すなわち対象地域の他車交通情報がHDD104に記録されていない場合は、ステップS90を実行せずにステップS100へ進む。
【0036】
ステップS90では、ステップS60で取得した他車交通情報と、自車両1においてHDD104により記憶されている他車交通情報との融合化を行う。この交通情報の融合化は、ステップS60で取得した他車交通情報と、HDD104に記録されている他車交通情報とに基づいて、ステップS10で設定した対象地域について統計的に処理した交通情報(統計交通情報)を求めることにより行われる。
【0037】
上記の統計交通情報の算出は、次のようにして行うことができる。たとえば、ステップS60で取得した他車交通情報と、HDD104に記録されている他車交通情報とが、いずれもリンク毎の通過時間を表していたとする。この場合は、両通過時間の平均値を求めることで、リンク毎の平均通過時間が算出される。こうしてリンク毎の平均通過時間を算出することで、統計交通情報の算出を行うことができる。なお、他車交通情報としてリンク毎に複数の通過時間が記録されている場合も、同様に全ての通過時間を合計してその平均値を求めることで、リンク毎の平均通過時間を算出し、統計交通情報の算出を行うことができる。
【0038】
また、ステップS60で取得した他車交通情報と、HDD104に記録されている他車交通情報とのいずれか一方または両方が、リンク毎の平均通過時間を表していたとする。この場合は、平均通過時間と、付加情報として記録されている通過回数とに基づいて、リンク毎に複数の通過時間が記録されている場合と同様にして、リンク毎の平均通過時間を算出し、統計交通情報の算出を行うことができる。すなわち、平均通過時間に通過回数を掛け算した値を全ての通過時間の合計値として用いることにより、リンク毎の平均通過時間を算出することができる。
【0039】
ステップS100では、取得した他車交通情報をHDD104に記録する。このとき、ステップS90の交通情報の融合化を実行していない場合は、ステップS60で取得した他車交通情報をそのままHDD104に記録する。一方、ステップS90の交通情報の融合化を実行した場合は、それによって融合化された他車交通情報をHDD104に記録する。
【0040】
ステップS110では、HDD104に記録されている自車交通情報を書き換えるか否かを判定する。所定の条件を満たす場合、たとえば、所定数以上の他車両から送信された他車交通情報がステップS90において融合化された場合は、自車交通情報を書き換えると判定してステップS120へ進む。一方、このような条件を満たさない場合は、自車交通情報を書き換えないと判定してステップS20へ戻る。
【0041】
ステップS120では、自車交通情報の書き換えを行う。ここでは、HDD104において自車交通情報と他車交通情報とを置き換えることにより、自車交通情報を書き換える。このとき、自車交通情報を全て他車交通情報と置き換えるのではなく、対象地域についてのみ他車交通情報と置き換えることが好ましい。なお、自車交通情報と他車交通情報とを置き換えるのではなく、ステップS90と同様の処理を自車交通情報と他車交通情報について実行することにより、自車交通情報と他車交通情報とを融合化してもよい。さらにこのとき、他車交通情報を取得する度に、その取得した他車交通情報と、HDD104に記録されている自車交通情報とを融合化するようにしてもよい。その場合は、ステップS80〜S110の処理を省略することができる。このようにしても、自車交通情報の書き換えを行うことができる。
【0042】
ステップS120を実行したら、ステップS20へ戻る。このようにして、他車両2から送信される他車交通情報が受信される。
【0043】
次に、図4の交通情報送信処理のフローチャートについて説明する。ステップS210では、他車両2から交通情報の問い合わせがあるか否かを判定する。この交通情報の問い合わせは、他車両2においてナビゲーション装置20が図3のステップS30を実行することにより、他車両2から送信されるものである。他車両2から交通情報の問い合わせがあったら、次のステップS220へ進む。
【0044】
ステップS220では、対象地域の判定を行う。ここでは、ステップS210で受けた他車両2からの問い合わせに基づいて、他車両2から指定された対象地域を判定する。次のステップS230では、ステップS220の判定結果に基づいて、対象地域の交通情報が自車両1に記憶されているか否かを判定する。対象地域の交通情報が自車両1に記憶されている場合、すなわち対象地域の自車交通情報がHDD104において記録されている場合は、ステップS240へ進む。一方、対象地域の交通情報が自車両1に記憶されていない場合、すなわち対象地域の自車交通情報がHDD104において記録されていない場合は、ステップS250へ進む。
【0045】
ステップS230からステップS240へ進んだ場合、ステップS240では、自車交通情報を送信可能である旨を問い合わせ結果として他車両2へ返信する。その後、ステップS260へ進む。一方、ステップS230からステップS250へ進んだ場合、ステップS250では、自車交通情報を送信できない旨を問い合わせ結果として他車両2へ返信する。その後、ステップS210へ戻る。なお、この問い合わせ結果の返信は、通信制御装置11による車々間通信によって行われる。
【0046】
ステップS260では、他車両2から交通情報の要求があるか否かを判定する。この交通情報の要求は、他車両2においてナビゲーション装置20が図3のステップS50を実行することにより、他車両2から送信されるものである。他車両2から交通情報の要求があったら、次のステップS270へ進む。
【0047】
ステップS270では、他車両2に対して、指定された対象地域における自車交通情報を送信する。このとき、HDD104に記録された対象地域の自車交通情報がナビゲーション装置10から通信制御装置11へ出力され、通信制御装置11が行う車々間通信により、その交通情報が他車両2へ送信される。これにより、他車両2からの要求に応じて、他車両2に指定された対象地域の交通情報が送信される。
【0048】
ステップS280では、他車両2から交通情報の受領報告が送信されたか否かを判定する。この交通情報の受領報告は、他車両2においてナビゲーション装置20が図3のステップS70を実行することにより、他車両2から送信されるものである。他車両2から交通情報の受領報告が送信されたら、次のステップS290へ進む。
【0049】
ステップS290では、受領報告画面を表示モニタ106に表示する。この受領報告画面には、前述のように、ステップS270で送信した自車交通情報が他車両2において受領された旨のメッセージが表示される。このようにして、自車交通情報の送信に応じて他車両2から受領報告が送信されると、受領報告画面が表示モニタ106に表示される。
【0050】
ステップS290を実行したら、ステップS210へ戻る。このようにして、自車両1から他車両2へ自車交通情報が送信される。
【0051】
以上説明した第1の実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)交通情報を取得する対象地域を設定し(ステップS10)、設定された対象地域の交通情報を他車両2に要求する(ステップS50)。この要求に応じて他車両2から送信される対象地域の交通情報を取得する(ステップS60)こととした。このようにしたので、自車両1にとって必要な交通情報を他車両2から受信することができる。
【0052】
(2)ステップS10では、自車両1の走行先の地域を対象地域に設定することとしたので、自車両1にとって交通情報が必要な地域を自動的に交通情報の取得対象地域に設定することができる。
【0053】
(3)自車両1の現在地から目的地までの間に推奨経路が設定されている場合、ステップS10では、その推奨経路が通過する地域を対象地域に設定することとした。このようにしたので、自車両1の走行先の地域を確実に判断して対象地域に設定することができる。
【0054】
(4)ステップS60で取得された交通情報と、HDD104により記憶されている交通情報とを融合する(ステップS90)こととした。このようにしたので、新たに取得された交通情報と、既に記憶されている交通情報とを有効に利用することができる。
【0055】
(5)ステップS90では、ステップS60において取得された交通情報と、HDD104により記憶されている交通情報のうち対象地域の交通情報とを融合することとした。このようにしたので、これらの交通情報を適切に融合することができる。
【0056】
(6)ステップS90では、ステップS60において取得された交通情報と、HDD104により記憶されている交通情報のうち対象地域の交通情報とに基づいて、対象地域について統計的に処理した交通情報を求めることとした。このようにしたので、適切な算出方法により交通情報の融合化を行うことができる。
【0057】
(7)HDD104により、ステップS60において過去に取得された交通情報を記憶しておく。そして、ステップS109では、ステップS60において今回取得された交通情報と、HDD104により記憶されている過去に取得された交通情報とを融合することとした。このようにしたので、複数の車両から別々に取得された交通情報を融合して利用することができる。
【0058】
(8)また、HDD104により、自車両1において収集された交通情報を記憶しておく。そして、ステップS60において取得された交通情報と、HDD104により記憶されている自車両1において収集された交通情報とを融合することもできる。このようにすれば、他車両2から取得した交通情報の内容に基づいて、自車両1で利用する交通情報の内容を適宜更新することができる。
【0059】
(9)ステップS50の要求に応じて他車両2から対象地域の交通情報が送信されると、所定の受領報告画面を表示するための受領報告を他車両2へ送信する(ステップS70)こととした。このようにしたので、他車両2において、受領報告画面を表示し、他車両2のユーザに対して交通情報を受領したことを知らせることができる。
【0060】
(10)他車両2から受領報告が送信されると、受領報告画面を表示モニタ106に表示する(ステップS290)こととした。このようにしたので、他車両2において交通情報が受領されたことを自車両1のユーザに知らせることができる。
【0061】
(11)ステップS60では、自車両1と他車両2との間で行われる車々間通信によって他車両2から送信される対象地域の交通情報を取得することとした。このようにしたので、対象地域の交通情報を他車両2から確実に取得することができる。
【0062】
(12)他車両2からの要求に応じて、他車両2に指定された地域の交通情報を通信制御装置11へ出力し、通信制御装置11により、その交通情報を車々間通信によって他車両2へ送信する(ステップS270)こととした。このようにしたので、他車両2において設定した対象地域の交通情報を取得することができる。
【0063】
−第2の実施の形態−
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。上記において説明した第1の実施の形態では、自車両1と他車両2とが車々間通信によって互いの交通情報を交換する例を説明した。これに対して本実施形態では、車々間通信による交通情報の交換に加えて、さらに配信センターから配信される交通情報を自車両1と他車両2が受信する例について説明する。
【0064】
図5は、第2の実施の形態による車両用通信システムの構成を示している。この車両用通信システムでは、図1に示した第1の実施の形態による車両用通信システムと同様に、自車両1にはナビゲーション装置10、通信制御装置11およびアンテナ12が備えられており、他車両2にはナビゲーション装置20、通信制御装置21およびアンテナ22が備えられている。さらにこの車両用通信システムは、配信センター3を有している。
【0065】
本実施形態において、通信制御装置11は、配信センター3と無線通信を介して接続される。この無線通信には、たとえば携帯電話等の移動体通信網が用いられる。配信センター3は、全国各地の主要道路における交通情報を収集し、その交通情報を各車両へと送信するサービスを行う。すなわち、通信制御装置11と配信センター3が接続されると、配信センター3において収集された交通情報のうち、ナビゲーション装置10により設定された対象地域の主要道路についての交通情報が通信制御装置11へ送信される。これにより、自車両1において指定された対象地域の主要道路の交通情報が、配信センター3から自車両1へ送信される。同様に、通信制御装置21と配信センター3が接続されると、配信センター3において収集された交通情報のうち、ナビゲーション装置20により設定された対象地域の主要道路についての交通情報が通信制御装置21へ送信される。これにより、他車両2において指定された対象地域の主要道路の交通情報が、配信センター3から他車両2へ送信される。
【0066】
なお、配信センター3は、各車両において収集された交通情報を各車両から受信することにより、交通情報を収集することができる。または、各車両から位置情報や速度情報などを受信し、それらの情報に基づいて各車両の走行履歴を求め、求められた走行履歴によって各道路の交通状況を判断することで、交通情報を収集することとしてもよい。あるいは、VICS(Vehicle Information and Communication System)センターから提供されるVICS情報を利用して交通情報を収集しても良い。配信センター3は、様々な方法を用いて交通情報を収集することができる。
【0067】
一方、自車両1と他車両2との間で行われる車々間通信では、ナビゲーション装置10と20によって互いに記憶されている細街路の交通情報が交換される。この細街路の交通情報の交換は、第1の実施の形態で説明したのと同様の処理により行われる。すなわち、自車両1においてナビゲーション装置10により対象地域が設定されると、その対象地域における細街路の交通情報の要求が他車両2へ送信される。この要求に応じて、対象地域内に存在する細街路の交通情報が他車両2から自車両1へと送信されると、その交通情報が通信制御装置11によって受信され、ナビゲーション装置10に出力される。これにより、ナビゲーション装置10において、設定した対象地域のうち細街路についての交通情報が取得される。同様に、自車両1から送信された細街路についての交通情報が他車両2において通信制御装置21によって受信されることにより、ナビゲーション20において設定した対象地域のうち細街路についての交通情報が取得される。
【0068】
本実施形態においてナビゲーション装置10の制御部101により図3のフローチャートが実行される場合、ステップS60では、以上説明したようにして交通情報の取得を行う。すなわち、ステップS10で設定した対象地域のうち細街路についての交通情報は、ステップS60において、他車両2から取得する。一方、対象地域のうち主要道路についての交通情報は、ステップS60において、無線通信を介して接続された配信センター3から取得する。
【0069】
以上説明した第2の実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ステップS60では、他車両2からは、対象地域のうち細街路についての交通情報を取得し、配信センター3からは、対象地域のうち主要道路についての交通情報を取得することとした。このようにしたので、自車両1と他車両2の距離が離れており車々間通信を行うことができない場合であっても、必要な交通情報を配信センター3から確実に取得することができると共に、その際の通信費用を節約することができる。
【0070】
(2)通信制御装置11により、自車両1の交通情報を配信センター3へ送信すると共に、他車両2からの要求に応じて、他車両2に指定された地域の交通情報を車々間通信によって他車両2に送信することとした。このようにしたので、配信センター3や他車両2において、必要な交通情報を取得することができる。
【0071】
以上説明した各実施の形態では、ナビゲーション装置10により、図3および4のフローチャートに示す処理を実行して、自車両1と他車両2との間で交通情報の送受信を行う例を説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、様々な車載電子装置に適用することができる。
【0072】
以上説明した各実施の形態や各種の変形例は、あくまで一例である。したがって、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
【0073】
以上説明した各実施の形態では、記憶手段をHDD104により実現し、特許請求の範囲に記載されたその他の各手段を、ナビゲーション装置10の制御部101において実行される処理によりそれぞれ実現することとした。すなわち、ナビゲーション装置10の制御部101は、対象地域設定手段、交通情報要求手段、交通情報取得手段、融合手段、受領報告送信手段、表示制御手段および交通情報送信手段として機能することができる。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、各実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1の実施の形態による車両用通信システムの構成図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成図である。
【図3】自車両において他車両から送信される他車交通情報を受信するときに実行される交通情報受信処理のフローチャートである。
【図4】自車両から他車両へ自車交通情報を送信するときに実行される交通情報送信処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態による車両用通信システムの構成図である。
【符号の説明】
【0075】
1:自車両 2:他車両
3:配信センター 10,20:ナビゲーション装置
11,21:通信制御装置 12,22:アンテナ
101:制御部 102:振動ジャイロ
103:車速センサ 104:HDD
105:GPS受信部 106:表示モニタ
107:入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通情報を取得する対象地域を設定する対象地域設定手段と、
前記対象地域設定手段により設定された対象地域の交通情報を他車両に要求する交通情報要求手段と、
前記交通情報要求手段による要求に応じて前記他車両から送信される前記対象地域の交通情報を取得する交通情報取得手段とを備えることを特徴とする車載電子装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載電子装置において、
前記対象地域設定手段は、自車両の走行先の地域を前記対象地域に設定することを特徴とする車載電子装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車載電子装置において、
前記対象地域設定手段は、前記自車両の現在地から目的地までの間に設定された推奨経路が通過する地域を前記対象地域に設定することを特徴とする車載電子装置。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか一項に記載の車載電子装置において、
交通情報を記憶する記憶手段と、
前記交通情報取得手段により取得された交通情報と、前記記憶手段により記憶されている交通情報とを融合する融合手段とをさらに備えることを特徴とする車載電子装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車載電子装置において、
前記融合手段は、前記交通情報取得手段により取得された交通情報と、前記記憶手段により記憶されている交通情報のうち前記対象地域の交通情報とを融合することを特徴とする車載電子装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車載電子装置において、
前記融合手段は、前記交通情報取得手段により取得された交通情報と、前記記憶手段により記憶されている交通情報のうち前記対象地域の交通情報とに基づいて、前記対象地域について統計的に処理した交通情報を求めることを特徴とする車載電子装置。
【請求項7】
請求項4〜6いずれか一項に記載の車載電子装置において、
前記記憶手段は、前記交通情報取得手段により過去に取得された交通情報を記憶しており、
前記融合手段は、前記交通情報取得手段により今回取得された交通情報と、前記記憶手段により記憶されている前記過去に取得された交通情報とを融合することを特徴とする車載電子装置。
【請求項8】
請求項4〜6いずれか一項に記載の車載電子装置において、
前記記憶手段は、自車両において収集された交通情報を記憶しており、
前記融合手段は、前記交通情報取得手段により取得された交通情報と、前記記憶手段により記憶されている前記自車両において収集された交通情報とを融合することを特徴とする車載電子装置。
【請求項9】
請求項1〜8いずれか一項に記載の車載電子装置において、
前記交通情報要求手段による要求に応じて前記他車両から前記対象地域の交通情報が送信されると、所定の受領報告画面を表示するための受領報告を前記他車両へ送信する受領報告送信手段をさらに備えることを特徴とする車載電子装置。
【請求項10】
請求項9に記載の車載電子装置において、
前記他車両から前記受領報告が送信されると、前記受領報告画面を表示モニタに表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする車載電子装置。
【請求項11】
請求項1〜10いずれか一項に記載の車載電子装置において、
前記交通情報取得手段は、自車両と前記他車両との間で行われる車々間通信によって前記他車両から送信される前記対象地域の交通情報を取得することを特徴とする車載電子装置。
【請求項12】
請求項11に記載の車載電子装置において、
前記他車両からの要求に応じて、前記他車両に指定された地域の交通情報を前記車々間通信によって前記他車両に送信する交通情報送信手段をさらに備えることを特徴とする車載電子装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載の車載電子装置と、
前記車載電子装置と無線通信を介して接続される配信センターとを有し、
前記交通情報取得手段は、前記他車両からは、前記対象地域のうち細街路についての交通情報を前記車々間通信により取得し、前記配信センターからは、前記対象地域のうち主要道路についての交通情報を取得することを特徴とする車両用通信ステム。
【請求項14】
請求項13に記載の車両用通信システムにおいて、
自車両の交通情報を前記配信センターへ送信すると共に、前記他車両からの要求に応じて、前記他車両に指定された地域の交通情報を前記車々間通信によって前記他車両に送信するための通信制御装置をさらに有することを特徴とする車両用通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−224363(P2008−224363A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−61719(P2007−61719)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】