説明

遊技台

【課題】遊技履歴情報を含むコード画像を遊技者に識別不可能な態様で表示しつつも、遊技者に不安感を与えることがない遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台は、遊技履歴情報を記憶する記憶手段と、所定条件が成立するまでの特定期間における前記遊技履歴情報を含む情報をコード化したコード情報を生成するコード情報生成手段と、コード情報が読み取り可能に記憶されたコード画像を含む複数種類の画像の中から所定の画像を表示する画像表示手段と、コード情報に基づいてコード画像を生成するとともに、画像表示手段を制御する画像表示制御手段と、を備える。また、前記所定条件が成立してから所定の表示準備期間に亘り、コード情報生成手段によりコード情報が生成されていること、または画像表示制御手段によりコード画像が生成されていることを報知する報知画像を表示させるとともに、該表示準備期間の終了後に前記コード画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(パチンコ機)に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技台には、所定の期間における遊技履歴情報を記録し、遊技者による所定の操作があった場合に、この遊技履歴情報をコード化し(例えば、URLへの変換を行い)、コード化された遊技履歴情報をさらに携帯端末機等(例えば、携帯電話機)で読み取り可能なコード画像(例えば、QRコード(登録商標。以下、同様))で表示し、この画像を介してサーバーにアクセスさせ、遊技履歴に応じた特典(例えば、ボーナスの入賞回数等の入賞履歴情報、遊技台に入力することで遊技台の演出内容を変化させるパスワード、携帯電話の待ち受け画像)を付与して遊技者の遊技意欲を向上させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−136350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技台では、サーバーに伝達される遊技履歴情報が遊技者によって任意に変更されることを防止するために遊技履歴情報を含むコード画像を遊技者に識別不可能な態様で表示していることから、表示されるコード画像が本当に遊技履歴情報を含んで生成されているのかといった不安感を遊技者に与えてしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技履歴情報を含むコード画像を遊技者に識別不可能な態様で表示しつつも、遊技者に不安感を与えることがない遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、1または複数種類の遊技の履歴に関する遊技履歴情報を記憶する記憶手段と、所定条件が成立したことに基づいて、該所定条件が成立するまでの特定期間における前記遊技履歴情報を含む情報をコード化したコード情報を生成するコード情報生成手段と、記コード情報が読み取り可能に記憶されたコード画像を含む複数種類の画像の中から所定の画像を表示する画像表示手段と、前記コード情報に基づいて前記コード画像を生成するとともに、前記画像表示手段を制御する画像表示制御手段と、を備えた遊技台であって、前記画像表示制御手段は、前記所定条件が成立してから所定の表示準備期間に亘り、前記コード情報生成手段により前記コード情報が生成されていること、または前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されていることを報知する報知画像を表示させるように前記画像表示手段を制御するとともに、該表示準備期間の終了後に、前記コード情報に基づいて生成された前記コード画像を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技台である。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る遊技台によれば、遊技履歴情報を含むコード画像を遊技者に識別不可能な態様で表示しつつも、遊技者に不安感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図である。
【図2】図柄表示窓を拡大して示した正面図である。
【図3】演出ボタンの外観斜視図である。
【図4】制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図5】各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図6】入賞役(条件装置)、入賞役の名称、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の払出し(メダルの払出枚数)、および備考を示した図である。
【図7】条件装置(入賞役)の名称、RTモード別の内部当選確率を示した図である。
【図8】主制御部のRT遷移の一例を示した図である。
【図9】主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】(a)ミッションリストテーブルの一例を示した図である。(b)個人設定情報テーブルの一例を示した図である。
【図12】(a)第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第1副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。
【図13】操作部監視処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】コード情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第1副制御部演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】(a)第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)第2副制御部の画像制御処理のフローチャートである。
【図17】第2副制御部演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】コード画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】パスワードの入力例を示した図である。
【図20】報知画像の一例を示した図である。
【図21】(a)報知画像の一例を示した図である。(b)報知画像の一部を構成する情報識別画像の一例を示した図である。(c)報知画像の一部を構成する生成示唆画像の一例を示した図である。
【図22】生成示唆画像の表示準備期間の一例を示した図である。
【図23】報知画像の他の例を示した図である。
【図24】パチンコ機の正面図の一例である。
【図25】遊技システムの構成例を示した図である。
【図26】管理サーバが実行するサーバー制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロット機100等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
【0010】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。このスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0011】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0012】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0013】
図2は図柄表示窓113を拡大して示した正面図である。同図に示すように、スロットマシン100は、左リール110の下段、中リール111の中段、右リール112の上段(図柄表示領域3、5、7)によって構成される右上がりラインと、左リール110の上段、中リール111の上段、右リール112の上段(図柄表示領域1、4、7)によって構成される上段ラインと、左リール110の中段、中リール111の中段、右リール112の中段(図柄表示領域2、5、8)によって構成される中段ラインと、左リール110の下段、中リール111の下段、右リール112の下段(図柄表示領域3、6、9)によって構成される下段ラインと、左リール110の上段、中リール111の中段、右リール112の下段(図柄表示領域1、5、9)によって構成される右下がりラインの5つの入賞ラインを有している。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段ラインと下段ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下がりラインと右上がりラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、メダルが1枚ベットされた場合に、中段ライン、上段ライン、下段ライン、右下がりラインおよび右上がりラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
【0014】
ここで、入賞ラインとは、リールが停止した際に役の成立を判定するラインを指し、有効ラインとも呼ぶ。一般的には、当該遊技を開始する前は規定ライン、当該遊技でメダルの枚数の設定により設定されたラインを有効ライン、リールが停止し、役の判定を行うラインを入賞ラインと呼ぶことがあるが、入賞ラインと有効ラインとは同義である。
【0015】
図1に戻って、告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0016】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0017】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
【0018】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0019】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0020】
演出ボタン136は、遊技者による各種操作を受け付けるためのボタンである(詳細は後述する)。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0021】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
【0022】
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ272、277(図2、3参照)の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0023】
<演出ボタン>
次に、図3を用いて、上述の演出ボタン136について説明する。なお、同図は、演出ボタン136の外観斜視図である。
【0024】
演出ボタン136は、上ボタン136a、下ボタン136b、左ボタン136c、右ボタン136d、OKボタン136e、キャンセルボタン136fの6つのボタンを有して構成されている。この演出ボタン136は、遊技に用いられる他、後述するパスワード入力などにも用いられる。
【0025】
<制御部>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
【0026】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0027】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0028】
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0029】
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ)の状態を監視している。
【0030】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0031】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0032】
精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0033】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0034】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0035】
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0036】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0037】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
【0038】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0039】
第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0040】
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0041】
また、第1副制御部400には、センサ回路434を備えており、CPU404は、割り込み時間ごとに演出ボタンセンサ436(演出ボタン136の上ボタン136a、下ボタン136b、左ボタン136c、右ボタン136d、OKボタン136e、キャンセルボタン136fのセンサ)の状態を監視している。
【0042】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0043】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
【0044】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0045】
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0046】
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
【0047】
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0048】
<リールの図柄配列>
図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0049】
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号2のコマにはセブン1図柄、中リール111の番号0のコマにはベル図柄、右リール112の番号1のコマにはリプレイ図柄、がそれぞれ配置されている。
【0050】
<入賞役の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の入賞役(条件装置)の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(条件装置)、入賞役の名称、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の払出し(メダルの払出枚数)、および備考を示した図である。ここで、本実施形態における入賞役のうち、特別役は特別遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、これらの作動役も含まれる。
【0051】
スロットマシン100の入賞役には、特別役に分類される特別役1〜2と、一般役に分類される再遊技役1〜4および小役1〜3がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0052】
<入賞役の種類/特別役>
「特別役1」(以下、「BB(ビッグボーナス)」と称する場合がある)は、入賞によって遊技状態が特別遊技状態(RT5)に移行し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。本実施形態では、BBに対応する図柄組合せは、「セブン1図柄−セブン1図柄−セブン1図柄」、または「セブン2図柄−セブン2図柄−セブン2図柄」である。
【0053】
「特別役2」(以下、「RB(レギュラーボーナス)」と称する場合がある)は、入賞によって遊技状態が特別遊技状態(RT5)に移行し、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特別役(作動役)である。本実施形態では、RBに対応する図柄組合せは、「BAR図柄−BAR図柄−BAR図柄」である。
【0054】
<入賞役の種類/一般役>
「再遊技役1〜4」は、入賞によって次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)である。なお、以下、再遊技役1を「通常リプレイ」、再遊技役2を「準備リプレイ」、再遊技役3を「昇格リプレイ」、再遊技役4を「転落リプレイ」と称する場合がある。また、再遊技役1〜4に対応する図柄組合せおよび払出しは同図に示す通りである。
【0055】
主制御部300における遊技状態の遷移(RT遷移)については後述するが、「再遊技役1(通常リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を他の遊技状態に移行させない役であり、「再遊技役2(準備リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT2)に移行させる役であり、「再遊技役3(昇格リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を再遊技高確率状態(RT3)に移行させる役であり、「再遊技役4(転落リプレイ)」は、入賞によって遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる役である。
【0056】
「小役1〜3」は、入賞によって所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せおよび払出しは同図に示す通りである。なお、小役1に対応する図柄組合せ「チェリー図柄−ANY−ANY」や小役3に対応する図柄組合せ「ANY−ベル図柄−ANY」の場合、ANYに対応する図柄はどの図柄でもよいことを示している。また、以下、小役1を「チェリー」、小役2を「スイカ」、小役3を「ベル」と称する場合がある。
【0057】
<入賞役の抽選値>
次に、図7を用いて、入賞役の抽選値について説明する。なお、同図は、条件装置(入賞役)の名称、RTモード別の内部当選確率を示した図である。
【0058】
詳細は後述するが、スロットマシン100の遊技状態は、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、再遊技高確率状態(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の5種類があり、各々の遊技状態ごとに(RTモード別)に入賞役の内部当選確率が予め定められている。なお、以下、遊技状態をRT1〜RT5と称する場合がある。
【0059】
各々の条件装置(入賞役)の内部当選確率は、条件装置(入賞役)に対応付けされた抽選値を、内部抽選時に取得される乱数値の数値範囲の大きさ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。例えば、RT1〜RT3における特別役1(BB)および特別役2(RB)の内部当選確率は、それぞれ128/65536であり、RT2における再遊技役3(昇格リプレイ)および再遊技役4(転落リプレイ)の当選確率は、24384/65536であることを示している。
【0060】
これらの抽選値は、乱数値の数値範囲(本実施形態では0〜65535)のうちのいずれかの数値範囲に予め対応付けされ、内部抽選を実行した結果、得られた乱数値が、いずれの入賞役に対応する抽選値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。また、抽選値は少なくとも1つの入賞役の内部当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0061】
例えば、本実施形態では、設定1における小役1(チェリー)の内部当選確率は512/65536に設定しているが、設定値が大きいほど小役1(チェリー)の内部当選確率が高くなるように構成している。また、小役2(スイカ)、小役3(ベル)についても同様である。したがって、小役1(チェリー)、小役2(スイカ)、および小役3(ベル)の入賞回数を把握することができれば、設定値が設定1〜設定6のいずれであるかを、ある程度、推測することが可能となっている。
【0062】
<主制御部のRT遷移>
次に、図8を用いて、主制御部300の遊技状態の遷移(RT遷移)について説明する。なお、同図は主制御部のRT遷移の一例を示した図である。
【0063】
上述のとおり、スロットマシン100の遊技状態は、スロットマシン100の遊技状態は、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、再遊技高確率状態(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の5種類がある。
【0064】
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態(RT1)は、スロットマシン100の電源投入後やリセット後に最初に移行する初期の遊技状態であり、通常遊技状態とも称される。再遊技低確率状態(RT1)の内容は特に限定されないが、本実施形態では、入賞役の内部抽選の結果が概ねハズレとなる設定、または、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされているとともに、本実施形態では、再遊技役1の内部当選確率が(6096+3048)/65536に設定され、当該遊技状態において獲得可能なメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態である。よって、遊技者にとっては、後述する遊技状態に比べて不利となる遊技状態である。この再遊技低確率状態(RT1)において、移行条件(A)が成立した場合、すなわち再遊技役2(準備リプレイ)に対応する図柄組合せが入賞ラインに停止表示された場合に再遊技高確率準備状態(RT2)に移行する。
【0065】
<再遊技高確率準備状態(RT2)>
再遊技高確率準備状態(RT2)は、後述する再遊技高確率状態(RT3)への移行が可能となる遊技状態である。この再遊技高確率準備状態(RT2)では、移行条件(C)が成立した場合、すなわち再遊技役3(昇格リプレイ)に対応する図柄組合せが入賞ラインに停止表示された場合に再遊技高確率状態(RT3)に移行する一方で、移行条件(B)が成立した場合、すなわち再遊技役4(転落リプレイ)に対応する図柄組合せが入賞ラインに停止表示された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
【0066】
<再遊技高確率状態(RT3)>
再遊技高確率状態(RT3)は、再遊技役1の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT0)よりも高い確率(本実施形態では48832/65536)に設定され、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役1〜3の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態である。よって、遊技者にとっては、上述の再遊技低確率状態(RT0)に比べて有利となる遊技状態である。この再遊技高確率状態(RT3)では、規定ゲームの消化によって再遊技低確率状態(RT0)に移行する。
【0067】
<特別役内部当選状態(RT4)>
特別役内部当選状態(RT4)は、特別役1(BB)、または特別役2(RB)に内部当選した場合に移行する遊技状態であり、BBまたはRBに対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させることが可能となっている遊技状態である。なお、本実施形態では、再遊技役1の内部当選確率は12192/65536に設定される。この特別役内部当選状態(RT4)では、BBまたはRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合に特別遊技状態(RT5)に移行する。
【0068】
<特別遊技状態(RT5)>
特別遊技状態(RT5)は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態であり、遊技者にとっては、上述のRT1〜RT4に比べて有利となる遊技状態である。特別遊技状態(RT5)の内容は特に限定されないが、本実施形態では、小役3b(共通べル)に高確率(本実施形態では、64512/65536)で内部当選することによって小役3b(共通べル)に対応するメダルの払出しを受けることが可能で、予め定められた規定枚数(本実施形態では、BB遊技が360枚、RB遊技が120枚)を超えるメダルの払出しを行った場合に再遊技低確率状態(RT0)に移行する。
【0069】
<主制御部メイン処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
【0071】
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、メダルの投入枚数の情報を含むスタートレバー操作受付コマンドを第1副制御部400に送信するための設定を行った後にステップS105に進む。
【0072】
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。
【0073】
ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止制御データを選択する。ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。
【0074】
ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。また、ステップS117では、入賞判定の結果(有効ライン上に表示された入賞役)の情報を含む入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための設定を行う。
【0075】
ステップS119では払出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。また、ステップS119では、メダルの払出枚数の情報を含む払出枚数コマンドを第1副制御部400に送信するための設定を行う。
【0076】
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、上述のRT1〜RT5の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。また、ステップS121では、現在の遊技状態(RT1〜RT5)の情報を含む遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信するための設定を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0077】
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0078】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0079】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0080】
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0081】
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0082】
ステップS210では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。ステップS213では、リール制御処理を行う。このリール制御処理では、リール110〜112の回転や停止などの制御を行う。
【0083】
ステップS215では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0084】
ステップS216では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
【0085】
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、主制御部メイン処理に復帰する。
【0086】
<第1副制御部400のデータテーブル>
次に、図11を用いて、第1副制御部400のROM406に予め記憶されている各種データテーブルについて説明する。
【0087】
<ミッションリストテーブル>
同図(a)はミッションリストテーブルの一例を示した図である。このミッションリストテーブルは、ミッション番号と、ミッションの達成条件と、獲得ポイントと、を対応付けしたテーブルである。なお、ミッション名は参考までに記載した項目である。
【0088】
第1副制御部400は、上述のコマンド処理などにおいて、このミッションリストテーブルに規定された各ミッションの達成条件が成立しているか否かの判定を行い、獲得ポイントの付与を行う。
【0089】
具体的には、ミッション番号1〜3の累計遊技回数を例に挙げると、第1副制御部400は、後述する第1副制御部演出制御処理において、RAM408に設けた累計遊技回数記憶領域に、所定期間における累計遊技回数を遊技履歴情報として記憶した後に、この累計遊技回数が1000回以上であると判定した場合には、RAM408に設けた獲得ポイント記憶領域に1を加算し、累計遊技回数が3000回以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に3を加算し、累計遊技回数が5000回以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に5を加算する処理を行う。ここで、「所定期間における累計遊技回数」とは、例えば、スロットマシン100に電源が投入された後に開始された遊技から累計遊技回数の判定を行う直前の遊技までの遊技回数や、スロットマシン100の設定変更が行われた後に開始された遊技から累計遊技回数の判定を行う直前の遊技までの遊技回数や、遊技店の開店後に開始された遊技から累計遊技回数の判定を行う直前の遊技までの遊技回数や、ミッションの開始を遊技者に報知した後に開始された遊技から累計遊技回数の判定を行う直前の遊技までの遊技回数などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0090】
また、ミッション番号4〜6のBB入賞回数を例に挙げると、第1副制御部400は、後述する第1副制御部演出制御処理において、RAM408に設けたBB入賞回数記憶領域に、BBの入賞回数を遊技履歴情報として記憶した後に、このBB遊技の入賞回数が10回以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に1を加算し、BB遊技の入賞回数が20回以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に3を加算し、BB遊技の入賞回数30回以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に5を加算する処理を行う。なお、同様の処理によって、RBの入賞回数、再遊技役1〜4の入賞回数、小役1〜3の入賞回数に応じて獲得ポイントを加算するように構成してもよい。
【0091】
また、ミッション番号7〜10の差枚数を例に挙げると、第1副制御部400は、後述する第1副制御部演出制御処理において、RAM408に設けた差枚数記憶領域に、所定期間におけるメダルの払出枚数と投入枚数の差枚数(RAM408に設けた払出枚数記憶領域に記憶された払出枚数から、RAM408に設けた投入枚数記憶領域に記憶された投入枚数を引いた値)を遊技履歴情報として記憶した後に、この差枚数が1000枚以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に1を加算し、差枚数が3000枚以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に3を加算し、差枚数が5000枚以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に5を加算し、差枚数が10000枚以上であると判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に10を加算する処理を行う。ここで、「所定期間」とは、例えば、パスワード入力により個人設定情報が設定された後に開始された遊技から差枚数の判定を行う直前の遊技までの期間や、ミッションの開始を遊技者に報知した後に開始された遊技から差枚数の判定を行う直前の遊技までの期間などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0092】
また、ミッション番号100の1ゲーム連荘を例に挙げると、第1副制御部400は、後述する第1副制御部演出制御処理において、BB遊技終了後1ゲームで再びBBに入賞したと判定した場合には、獲得ポイント記憶領域に5を加算する処理を行う。なお、同様の処理によって、RB遊技終了後1ゲームで再びRBに入賞した場合に獲得ポイントを加算するように構成してもよい。
【0093】
<個人設定設定テーブル>
同図(b)は個人設定情報テーブルの一例を示した図である。この個人設定情報テーブルは、上述のミッション達成条件の成否と、複数段階のレベルと、を対応付けしたテーブルである。
【0094】
第1副制御部400は、上述のコマンド処理などにおいて、この個人設定情報テーブルに規定された各ミッションの達成条件の成否に基づいてレベルの判定を行い、個人設定情報(レベル)を選択する。
【0095】
具体的には、上述の遊技履歴情報(例えば、累計遊技回数、BB入賞回数、差枚数、小役の入賞回数など)と、各レベル毎に規定された各ミッションの達成条件の成否とを比較し、例えば、小役(ベル)の入賞回数が規定回数以上で小役入賞回数のミッションを達成しており、かつ獲得ポイント記憶領域の数値(獲得ポイント)が10以上の場合には、RAM408に設けたレベル記憶領域にレベル2を示す情報を個人設定情報として記憶する。また、小役(ベル)および小役(スイカ)の入賞回数が規定回数以上で小役入賞回数のミッションを達成しており、かつ獲得ポイント記憶領域の数値(獲得ポイント)が30以上の場合には、レベル記憶領域にレベル3を示す情報を個人設定情報として記憶する。また、小役(ベル)、小役(スイカ)、および小役(チェリー)の入賞回数が規定回数以上で小役入賞回数のミッションを達成しており、かつ獲得ポイント記憶領域の数値(獲得ポイント)が50以上の場合には、レベル記憶領域にレベル4を示す情報を個人設定情報として記憶する処理を行う。
【0096】
<第1副制御部400の処理>
次に、図12を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0097】
スロットマシン100に電源が投入され、第1副制御部400に電源が供給されると、第1副制御部400のCPU404にて、同図(a)に示すメイン処理が実行される。
【0098】
ステップS1001では、各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップ1002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS1003の処理に移行する。ステップS1003では、タイマ変数に0を代入する。
【0099】
ステップS1004では、コマンド処理を行う。詳細は後述するが、このコマンド処理では、主制御部300から受信したコマンドに応じた処理を行う。ステップS1005では、操作部監視処理(詳細は後述)を行う。詳細は後述するが、この操作部監視処理では、演出ボタン136の操作を監視して各種処理を行う。
【0100】
ステップS1006では、第1副制御部演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この第1副制御部演出制御処理では、例えば、ステップS1004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出指示情報をRAM408から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0101】
ステップS1007では、ステップS1006の処理結果に基づいて音制御処理を行う。この音制御処理では、例えば、ステップS1006で読み出した演出指示情報の中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0102】
ステップS1008では、ステップS1006の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、例えば、ステップS1006で読み出した演出指示情報の中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0103】
ステップS1009では、ステップS1006処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS1006読み出した演出指示情報の中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合(演出画像表示装置157に関する情報などがある場合)には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS1002に戻る。
【0104】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0105】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0106】
ステップS1201では、同図(c)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS1002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップ1202では、設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0107】
<操作部監視処理>
次に、図13を用いて、上述の第1副制御部メイン処理における操作部監視処理(ステップS1005)について説明する。なお、同図は操作部監視処理の流れを示すフローチャートである。
【0108】
ステップS1301では、演出ボタンセンサ436の状態を参照し、演出ボタン136のOKボタン136eの操作を受け付けたか否かを判定し、該当しない場合にはステップS1302に進み、演出ボタン136のOKボタン136e以外のボタン(上ボタン136a、下ボタン136b、左ボタン136c、右ボタン136d、キャンセルボタン136f)の操作に応じた処理を行い、該当する場合にはステップS1303に進む。
【0109】
ステップS1303では、非遊技中であるか否かを判定し、遊技中の場合には処理を終了し、非遊技中の場合(遊技中ではない場合)にはステップS1304に進む。ステップS1304では、オリジナルモード設定フラグが設定されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS1305のコード情報生成処理(詳細は後述)に進み、該当しない場合にはステップS1306に進む。
【0110】
ステップS1306では、パスワード入力モード設定フラグが設定されているか否かを判定し、該当する場合(遊技者によるパスワードの入力が終了した場合)にはステップS1310に進み、該当しない場合(遊技者によるパスワードの入力中の場合)にはステップS1307に進む。ステップS1307では、パスワード入力モードを設定し、ステップS1308では、パスワード入力モード用演出データの読み出しを行い、ステップS1309では、パスワード入力モード設定フラグを設定して処理を終了する。
【0111】
ステップS1310では、入力されたパスワードを確定し、ステップS1311では、ステップS1310で確定したパスワードが正規のパスワードであるか否かを判定する。このパスワード判定の結果、パスワードが正規ではない場合には、ステップS1312に進み、無効パスワード入力用演出データ(例えば、「入力されたパスワードは無効です」といった文字表示を行うための演出データ)を読み出して処理を終了する。一方、パスワード判定の結果、パスワードが正規であった場合には、ステップS1313に進む。
【0112】
ステップS1313では、ステップS1309で設定したパスワード入力モード設定フラグを消去し、ステップS1314では、ステップS1310で確定したパスワードに対応する個人設定情報(本実施形態では、レベル、レベルに対応するミッション達成状況)をRAM408(本実施形態では、レベル記憶領域)から読み出して、RAM408の所定記憶領域に記憶する。ステップS1315では、オリジナルモード用の演出データを読み出し、ステップS1316では、オリジナルモード設定フラグの設定を行った後に処理を終了する。
【0113】
<コード情報生成処理>
次に、図14を用いて、上述の操作部監視処理におけるコード情報生成処理(ステップS1305)について説明する。なお、同図はコード情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
ステップS1401では、上述の遊技履歴情報(本実施形態では、累計遊技回数、入賞回数、差枚数など)を取得し、ステップS1402では、ステップS1314で設定した設定中の個人設定情報(本実施形態では、レベル、レベルに対応するミッション達成状況など)を取得する。ステップS1403では、ステップS1401、S1402で取得した情報に基づいてコード情報(本実施形態では、遊技履歴情報や個人設定情報を含むURLの情報)の生成を開始する。なお、本実施形態では、第1副制御部400がコード情報を生成する例を示すが、第2副制御部500など、他の制御部がコード情報を生成してもよい。
【0115】
ステップS1404では、ステップS1403で生成したコード情報を含むコード画像生成コマンドを第2副制御部500に送信するための準備を行い、ステップS1405では、ステップS1316で設定したオリジナル設定フラグを消去して処理を終了する。
【0116】
<第1副制御部演出制御処理>
次に、図15を用いて、上述の第1副制御部メイン処理における第1副制御部演出制御処理(ステップS1006)について説明する。なお、同図は第1副制御部演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0117】
ステップS1501では、オリジナルモード設定フラグが設定されているか否かを判定し、設定されていない場合にはステップS1512に進んで、その他のコマンド受付処理を行い、設定されている場合にはステップS1502に進む。
【0118】
ステップS1502では、主制御部300からスタートレバー操作受付コマンドを受信したか否か、すなわち主制御部300がスタートレバー135の操作を受け付けたか否かを判定し、該当する場合にはステップS1503に進み、該当しない場合にはステップS1505に進む。ステップS1503では、上述の累計遊技回数記憶領域に記憶された累計遊技回数の値に1を加算することによって累計遊技回数(遊技履歴情報)を更新し、ステップS1504では、上述の投入枚数記憶領域に記憶された投入枚数に、スタートレバー操作受付コマンド含まれるメダルの投入枚数を加算することによって、投入枚数を更新して次のステップS1505に進む。
【0119】
ステップS1505では、入賞判定コマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合にはステップS1506に進み、該当しない場合にはステップS1507に進む。ステップS1506では、入賞判定コマンドに含まれる入賞役に対応して設けられた入賞回数記憶領域に入賞回数を記憶する。例えば、入賞判定コマンドに含まれる入賞役がBBであった場合には、BBに対応して設けられたBB入賞回数記憶領域に1を加算することによって、BBの入賞回数(遊技履歴情報)を更新して次のステップS1507に進む。
【0120】
ステップS1507では、払出枚数コマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合にはステップS1508に進み、該当しない場合にはステップS1509に進む。ステップS1508では、上述の払出枚数記憶領域に記憶された払出枚数に、払出枚数コマンドに含まれるメダルの払出枚数を加算することによって払出枚数を更新するとともに、払出枚数と投入枚数の差枚数(遊技履歴情報)を更新して次のステップS1509に進む。
【0121】
ステップS1509では、オリジナルモード設定フラグが設定されている場合の他の処理を行う。ここでは、例えば、主制御部300から遊技状態コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる遊技状態に基づいて、特別遊技(RT5)の実行回数をRAM408に設けた特別遊技実行回数記憶領域に遊技履歴情報として記憶する処理などを行う。
【0122】
ステップS1510では、特定演出用データの読み出しがあるか無いかを判定し、該当する場合にはステップS1511に進み、該当しない場合にはステップS1512に進む。ステップS1511では、特定演出データが読みだされたことを示す情報(特定演出情報)を、RAM408に設けた特定演出情報記憶領域に遊技履歴情報として記憶する。ステップS1512では、その他のコマンド受付時処理を行った後に処理を終了する。
【0123】
<第2副制御部500の処理>
次に、図16を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
【0124】
スロットマシン100に電源が投入され、第2副制御部500に電源が供給されると、第2副制御部500のCPU504にて、同図(a)に示すメイン処理が実行される。
【0125】
ステップS2101では、各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS2102では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2103の処理に移行する。
【0126】
ステップS2103では、タイマ変数に0を代入する。ステップS2104では、コマンド処理を行う。このコマンド処理では、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0127】
ステップS2105では、第2副制御部演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この第2副制御部演出制御処理では、例えば、ステップS2104で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0128】
ステップS2106では、ステップS2105の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS2105で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【0129】
ステップS2107では、ステップS2105の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS2105で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS2102に戻る。
【0130】
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2201では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0131】
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0132】
ステップS2301では、第2副制御部メイン処理におけるステップS2102において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2102において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS2302では、演出用乱数値の更新処理や、後述するコード画像生成処理等を行う。
【0133】
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS2107の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
【0134】
ステップS2401では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0135】
ステップS2402では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS2403に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS2403では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS2401でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0136】
ステップS2404では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0137】
ステップS2405では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS2406に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS2406では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0138】
<第2副制御部演出制御処理>
次に、図17を用いて、上述の第2副制御部メイン処理における第2副制御部演出制御処理(ステップS2105)について説明する。なお、同図は第2副制御部演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0139】
ステップS2501では、第1副制御部400からコード画像生成コマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合にはステップS2502に進み、該当しない場合にはステップS2505に進む。ステップS2502では、コード画像生成コマンドに含まれるコード情報(本実施形態では、遊技履歴情報や個人設定情報を含むURLの情報)を取得し、RAM508に設けたコード情報記憶領域に記憶する。
【0140】
ステップS2503では、上述の第1副制御部400によるコード情報の生成処理と、後述する第2副制御部500によるコード画像データの生成処理を行っていることを示す報知画像(詳細は後述)を表示するための画像データをROM506からVRAM536に転送することを指示する命令(転送コマンド)を設定する準備を行う。この転送コマンドは、上述の第2副制御部画像制御処理のステップS2401において、VDP534のアトリビュートレジスタに設定される。これにより、VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて、報知画像の画像データをROM506からVRAM536に転送した後、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0141】
ステップS2504では、後述するコード画像生成処理を実行させるためにコード画像データ生成フラグを設定し、ステップS2505では、その他の第2副制御部演出制御処理を行った後に処理を終了する。
【0142】
<コード画像生成処理>
次に、図18を用いて、上述の第2副制御部タイマ割込処理における各種更新処理(ステップS2302)で行うコード画像生成処理について説明する。なお、同図はコード画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0143】
ステップS2601では、コード画像データ生成フラグが設定されているか否かを判定し、該当する場合にはステップS2602に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS2602では、上述のコード情報記憶領域に記憶したコード情報を取得し、次のステップS2603では、コード情報に基づいてコード画像データ(本実施形態では、QRコードの画像データ)を生成する。なお、本実施形態では、第2副制御部500がコード画像データを生成する例を示すが、第1副制御部400など、他の制御部がコード画像データを生成してもよい。
【0144】
ステップS2604では、報知画像の描画終了(表示準備期間の経過)に基づいてVDP534から送信されるコード画像用データ要求コマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合はステップS2605に進み、該当しない場合にはコード画像用データ要求コマンドの受信を待つために処理を終了する。
【0145】
ステップS2605では、コード画像(本実施形態では、QRコード)を表示するためのコード画像データをROM506からVRAM536に転送することを指示する命令(転送コマンド)を設定する準備を行う。この転送コマンドは、上述の第2副制御部画像制御処理のステップS2401において、VDP534のアトリビュートレジスタに設定される。これにより、VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて、コード画像(本実施形態では、QRコード)コード画像の画像データをROM506からVRAM536に転送した後、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。ステップS2606では、上記ステップS2504で設定したコード画像データ生成フラグを消去した後に処理を終了する。
【0146】
<パスワード入力>
次に、図19を用いて、上述の操作部監視処理において実行されるパスワード入力処理について説明する。なお、同図は、パスワードの入力手順の一例を示した図である。
【0147】
同図(a)は、非遊技中、かつオリジナルモードが設定されていない状態(上述のオリジナルモード設定フラグが設定されていないオリジナルモード非設定状態)を示している。第1副制御部400は、このような非遊技中(オリジナルモード非設定中)において、演出ボタン136のOKボタン136eの操作を受け付けたときに、上述の操作部監視処理のステップS1306においてパスワード入力モード設定フラグが設定されているか否かを判定し、パスワード入力モード設定フラグが設定されていない場合(例えば、パスワードを初めて入力する場合)に、ステップS1308においてパスワード入力モード用演出データの読み出しを行う。また、第1副制御部400は、上述の情報出力処理(ステップS1009)において、パスワード入力モード用演出データに基づいた画像を演出画像表示装置157に表示することを指令するコマンドを第2副制御部500に送信する。これにより、演出画像表示装置157には、例えば、同図(b)に示すような、パスワードの入力を遊技者に促すパスワード入力画面が表示される。
【0148】
続いて、第1副制御部400は、上記ステップS1302において、演出ボタン136のOKボタン136e以外のボタン(上ボタン136a、下ボタン136b、左ボタン136c、右ボタン136d、キャンセルボタン136f)の操作に応じて、例えば、同図(c)に示すような表示態様で、演出ボタン136によって入力されたパスワードの表示を行う一方で、演出ボタン136のOKボタン136eの操作を受け付けた場合には、ステップS1310において、それまでに入力されたパスワードを確定する。
【0149】
続いて、第1副制御部400は、上記ステップS1311において、確定したパスワードが正規のパスワードであるか否かを判定する。このパスワード判定の結果、パスワードが正規ではない場合には、無効パスワード入力用演出データの読み出しを行う。また、第1副制御部は、上述の情報出力処理(ステップS1009)において、無効パスワード入力用演出データに基づいた画像を演出画像表示装置157に表示することを指令するコマンドを第2副制御部500に送信する。これにより、演出画像表示装置157には、例えば、同図(e)に示すような、入力されたパスワードが無効であることを示す無効パスワード入力報知が表示される。
【0150】
一方、第1副制御部400は、パスワード判定の結果、パスワードが正規であった場合には、確定したパスワードに対応する個人設定情報(本実施形態では、レベル、レベルに対応するミッション達成状況など)をRAM408(レベル記憶領域)から読み出した後、この個人設定情報に対応するオリジナルモード用の演出データの読み出しを行う。また、第1副制御部400は、上述の情報出力処理(ステップS1009)において、オリジナルモード用の演出データに基づいた画像を演出画像表示装置157に表示することを指令するコマンドを第2副制御部500に送信する。これにより、演出画像表示装置157には、例えば、同図(d)に示すような、レベル(この例では、レベル1)や非遊技中(オリジナルモード設定中)であることを示す文字(この例では、「オリジナルモード設定中...」という文字)が表示される。また、第1副制御部400は、パスワード判定の結果、パスワードが正規であった場合に限り、オリジナルモード設定フラグを設定する。
【0151】
<報知画像>
次に、上述の報知画像について説明する。図20は、報知画像の一例を示した図である。
【0152】
第1副制御部400は、非遊技中、かつオリジナルモードが設定されている状態(上述のオリジナルモード設定フラグが設定されているオリジナルモード設定状態)において、演出ボタン136のOKボタン136eを受け付けた場合には、上述のコード情報生成処理(ステップS1305)を実行する。このコード情報生成処理では、遊技履歴情報と個人設定情報を取得するが、この例では、遊技履歴情報として、累計遊技回数とBB入賞回数を取得し、個人設定情報として、レベルに対応するミッション達成状況を取得する。続いて、第1副制御部400は、遊技履歴情報と個人設定情報に基づいてコード情報の生成を開始した後、このコード情報を含むコード画像生成コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0153】
このコード画像生成コマンドを受信した第2副制御部500は、上述の第2副制御部演出制御処理において、コード画像生成コマンドに含まれるコード情報を取得し、RAM508に設けたコード情報記憶領域に記憶する。続いて、第2副制御部500は、報知画像を表示するための画像データをROM506からVRAM536に転送することを指示する命令(転送コマンド)を設定する準備を行うが、本実施形態では、報知画像として、情報識別画像と生成示唆画像を表示するための準備を行う。
【0154】
図21(a)は、報知画像の一例を示した図であり、同図(b)は、報知画像の一部を構成する情報識別画像の一例を示した図であり、同図(c)は、報知画像の一部を構成する生成示唆画像の一例を示した図である。
【0155】
本実施形態に係る報知画像は、遊技履歴情報の少なくとも一部を識別可能な表示態様で表示する情報識別画像と、演出ボタン136のOKボタン136eを受け付けてからコード画像(QRコード)が表示可能となるまでの表示準備期間(すなわち、第1副制御部400によるコード情報の生成処理と、第2副制御部500によるコード画像データの生成処理を少なくとも含む期間)における時間の経過を表す生成示唆画像と、によって構成されている。
【0156】
同図(b)に示す情報識別画像は、累計遊技回数を示す「遊技回数」という文字表示と、BB入賞回数を示す「入賞回数」という文字表示と、レベルに対応するミッション達成状況を示す「クリアミッション」という文字表示と、QRコードが表示されることを示唆する矩形状の画像と、有して構成されている。
【0157】
一方、同図(c)に示す生成示唆画像は、遊技回数、入賞回数、クリアミッションの各々に対応して配置されたレベルゲージと、QRコードの生成状況を示す文字表示と、を有して構成されており、上述の表示準備期間に亘って、レベルメータを、第1の表示態様(メータの進み度合いが0%の状態)から第2の表示態様(メータの進み度合いが100%の状態)に徐々に変化させるとともに、コード情報の生成処理とコード画像データの生成処理の進行状況を示す文字表示を、第1の文字表示態様(この例では「QRコード生成中...」)から第2の文字表示態様(この例では「QRコード生成完了」)に切り替える。
【0158】
図22は、生成示唆画像を表示させる表示準備期間の一例を示した図である。本実施形態では、遊技回数(遊技履歴情報)に基づいて表示準備期間を変化させるように構成している。具体的には、遊技回数が0〜999回の数値範囲の場合には、表示準備期間を2秒に設定し、遊技回数が1000〜2999回の数値範囲の場合には、表示準備期間を3秒に設定し、遊技回数が3000〜4999回の数値範囲の場合には、表示準備期間を4秒に設定し、遊技回数が5000以上の場合には、表示準備期間を5秒に設定するようにしている。なお、この例では、開発段階で測定したQRコードの生成処理(コード情報の生成処理とコード画像データの生成処理)に要する最小処理時間(例えば、1.7秒)よりも長い時間である2秒を表示準備時間の最小値に設定している。このような構成とすれば、QRコードが生成されるよりも前に報知画像の表示が終了してしまうことがないため、QRコードの生成完了を遊技者に確実に伝えることができ、表示されるコード画像が本当に遊技履歴情報を含んで生成されているのかといった不安感を遊技者に抱かせることがない。また、実際の処理時間に基づいて表示準備時間を設定することができるため、表示準備期間の設定が容易であり、精度も高めることが可能となる。
【0159】
図23は、報知画像の他の例を示した図である。この例では、個人設定情報(レベル)に応じて、情報識別画像の表示態様を変更している。具体的には、同図(a)に示すように、個人設定情報(レベル)がレベル1(例えば、初級者)の場合の情報識別画像は、累計遊技回数を示す「遊技回数」という文字表示と、レベルに対応するミッションの達成状況を示す「クリアミッション」という文字表示と、QRコードが表示されることを示唆する矩形状の画像と、を有して構成しているのに対して、個人設定情報(レベル)がレベル2〜4(例えば、中上級者)の場合の情報識別画像は、さらに、BB入賞回数を示す「入賞回数」という文字表示を有して構成している。このように、個人設定情報に応じて情報識別画像の態様を変化させれば、遊技者の技量などに応じて適切な情報を提供することができ、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。
【0160】
また、このような構成に加えて(または替えて)、個人設定情報(レベル)に応じて表示準備期間の長さを変化させてもよく、例えば、個人設定情報(レベル)がレベル1の場合の表示準備期間の長さよりも、個人設定情報(レベル)がレベル2〜4の場合の表示準備期間の長さを長くしてもよい。このような構成とすれば、例えば、個人設定情報(レベル)がレベル1の場合よりも個人設定情報(レベル)がレベル2〜4の場合の方がQRコードに含める情報が多いようなときでも、QRコードが生成されるよりも前に報知画像の表示が終了してしまうことがないため、QRコードの生成完了を遊技者に確実に伝えることができ、遊技者に不安感を抱かせることがない。
【0161】
なお、上記実施形態では、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ機などにも、本発明は適用可能である。
【0162】
具体的には、本発明に係る遊技台は、図24に示すように、「所定の遊技領域1002に遊技球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された遊技球を入球可能に構成された入賞口1006と、入賞口1006に入球した遊技球を検知する検知手段と、検知手段が遊技球を検知した場合に遊技球(賞球)を払出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口1006に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」にも好適である。
【0163】
<遊技システム>
次に、上述のスロットマシン100やパチンコ機1000を用いた遊技システムについて説明する。
【0164】
図25は、遊技システムの構成例を示した図である。この遊技システムは、管理サーバ1200と、遊技店などに設置される複数の遊技台(スロットマシン100やパチンコ機1000)と、遊技者が所有する携帯電話1250と、を有して構成されている。これらの管理サーバ1200、複数の遊技台100、1000、携帯電話1250は、有線または無線の通信を介して相互に通信可能である。
【0165】
管理サーバ1200は、遊技システム全体を制御するための端末であり、従来公知のサーバ機やパソコンを適用することができる。この管理サーバ1200の記憶手段(例えば、HDD、DVDなど)には、コード画像(本実施形態では、QRコード)に関連付けされて、上述の遊技履歴情報や個人設定情報などが記憶されている。
【0166】
図26は、管理サーバ1200が実行するサーバー制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS3001では、管理サーバ1200は、上述のQRコードに基づいて所定のURLへのアクセスがあったかどうかを判定し、該当する場合にはステップS3002に進み、該当しない場合にはステップS3003に進む。ここで、所定のURLには、管理サーバ1200が提供するホームページのURL情報のほか、遊技履歴情報や個人設定情報などを暗号化した情報が含まれ、管理サーバ1200は、この所定のURLへのアクセスによって遊技履歴情報や個人設定情報などを取得可能に構成されている。遊技者は、上述の報知画面において携帯電話1250などを用いてコード画像を取得することによって、管理サーバ1200が提供するホームページのURL情報のほか、遊技履歴情報や個人設定情報などを暗号化した情報が含まれるQRコードを取得することが可能である。
【0167】
ステップS3002では、アクセスされたURLに基づいて個人データ(遊技履歴情報や個人設定情報など)を取得し、取得した個人データを記憶手段に記憶して更新する。ステップS3003では、遊技者によるカスタマイズ要求があるか否かを判定し、該当する場合にはステップS3004に進んで操作に基づいて個人データを更新し、該当しない場合にはステップS3005に進む。なお、更新した個人データは、ネットワークを介して遊技台100、1000に送信して記憶させてもよいし、遊技者の携帯電話1250を介して遊技台100、1000に送信して記憶させてもよい。
【0168】
ステップS3005では、パスワード発行要求があるか否かを判定し、該当する場合にはステップS3006に進んで個人データに基づいてパスワードの生成・発行を行い、該当しない場合にはステップS3007に進む。遊技者は管理サーバ1200から取得したパスワードを上述のパスワード入力手順で遊技台100、1000に入力することによって、遊技台100、1000をオリジナルモードに設定することができる。
【0169】
ステップS3007では、その他の処理を行った後に、処理を終了する。なお、その他の処理は特に限定されないが、例えば、個人データの閲覧や、待ち受け画像や着メロのダウンロードの処理などが含まれる。また、管理サーバ1200の管理者権限を取得することによって、特定の個人データを書き換える処理(例えば、会員番号を基に抽選を行い、抽選に当選した会員番号に対応する個人データを有利な情報に書き換える処理)などを含めてもよい。
【0170】
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン100は、1または複数種類の遊技の履歴に関する遊技履歴情報(例えば、累計遊技回数、入賞回数、差枚数)を記憶する記憶手段(例えば,RAM408、RAM508)と、所定条件が成立したことに基づいて(例えば、非遊技中、かつオリジナルモードが設定されている状態において、演出ボタン136のOKボタン136eを受け付けた場合)、該所定条件が成立するまでの特定期間における前記遊技履歴情報を含む情報をコード化したコード情報(例えば、遊技履歴情報や個人設定情報を含むURLの情報)を生成するコード情報生成手段(例えば、第1副制御部400のコード情報生成処理)と、前記コード情報が読み取り可能に記憶されたコード画像(例えば、QRコード)を含む複数種類の画像の中から所定の画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、前記コード情報に基づいて前記コード画像を生成するとともに、前記画像表示手段を制御する画像表示制御手段(例えば、第2副制御部500のコード画像生成処理)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示制御手段は、前記所定条件が成立してから所定の表示準備期間(例えば、図22に示す表示準備期間)に亘り、前記コード情報生成手段により前記コード情報が生成されていること、または/および前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されていることを報知する報知画像(例えば、図21(a)に示す報知画像)を表示させるように前記画像表示手段を制御するとともに、該表示準備期間の終了後に、前記コード情報に基づいて生成された前記コード画像を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技台である。
【0171】
本実施形態に係るスロットマシン100によれば、最終的に表示されるコード画像や、このコード画像のもととなるコード情報が生成されていることを遊技者に認識させることで、コード画像が本当に遊技履歴情報を含んで生成されているのかといった不安感を遊技者に与えないようにすることができる場合がある。
【0172】
また、前記画像表示制御手段は、前記報知画像として、前記遊技履歴情報の少なくとも一部を識別可能な表示態様で表示する情報識別画像(例えば、図21(b)に示す情報識別画像)と、前記表示準備期間における時間経過を表す生成示唆画像(例えば、図21(c)に示す生成示唆画像)と、を表示するように前記画像表示手段を制御してもよい。
【0173】
このような構成とすれば、コード画像に含まれる情報や、コード画像の生成過程を詳細に把握することが可能となるため、最終的に表示されるコード画像が遊技履歴情報に基づいて生成されていることを遊技者に認識させることができ、遊技者に不安感を与えないようにすることができる場合がある。
【0174】
また、前記所定条件が成立したことに基づいて、前記記憶手段に記憶された前記特定期間における前記遊技履歴情報に基づいて前記表示準備期間の時間を設定する時間設定手段(例えば、図22を用いて説明した処理)を、さらに備えてもよい。
【0175】
このような構成とすれば、遊技履歴情報に基づいて報知画像の態様を変化させることが可能となるため、コード画像が遊技履歴情報に基づいて生成されていることをより遊技者に認識させることができ、遊技者に不安を与えないようにすることができる場合がある。
【0176】
また、前記遊技履歴情報には、前記特定期間における遊技回数を識別可能な遊技回数情報が含まれ、前記時間設定手段は、前記所定条件が成立したことに基づいて前記記憶手段に記憶された前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が、少なくとも、第1の回数範囲(例えば、0〜999)または該第1の回数範囲における最大の遊技回数よりも1大きい遊技回数を最小の遊技回数とする第2の回数範囲(例えば、1000〜2999)のいずれかの回数範囲に含まれるかを判定するとともに、該判定により前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が該第1の回数範囲に含まれると判定された場合には、第1の時間(例えば、2秒)を前記表示準備期間の時間として設定し、該判定により前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が該第2の回数範囲に含まれると判定された場合には、該第1の時間よりも長い第2の時間(例えば、3秒)を前記表示期間の時間として設定してもよい。
【0177】
このような構成とすれば、遊技回数の増加に基づいて表示準備期間を長くすることでコード画像が遊技履歴情報に基づいて生成されていることをより遊技者に認識させることができ、遊技者に不安を与えないようにすることができる場合がある。
【0178】
また、前記時間設定手段は、前記所定条件が成立してから前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されるまでに要する最大の時間よりも長い時間を前記表示準備期間の時間として設定してもよい。
【0179】
このような構成とすれば、コード画像が生成されるまでに要する最大の時間よりも長い時間を表示準備期間の時間として設定することで遊技者に報知画像を認識させる時間を一律に確保することができ、遊技者に不安を与えないようにすることができるとともに、表示準備期間の時間の設定が簡便になる場合がある。また、実際の処理時間に基づいて表示準備時間を設定することができるため、表示準備期間の設定が容易であり、精度も高めることが可能となる。
【0180】
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係るスロットマシン100の構成に限定されるものではない。したがって、例えば、本発明に係る「遊技履歴情報」は遊技の履歴に関する情報であればよく、例えば、遊技媒体の払出枚数、遊技媒体の投入枚数、再遊技役や小役の入賞回数、遊技時間、特別遊技の実行回数などでもよい。
【0181】
また、本発明に係る「コード情報」はURL情報に限定されず、例えば、パスワード情報、暗号化された情報などでもよい。また、本発明に係る「コード画像」はQRコードに限定されず、例えば、バーコードなどでもよい。
【0182】
また、本発明に係る「報知画像」は情報識別画像と生成示唆画像の組合せに限定されず、他の画像でもよい。すなわち、前記コード情報生成手段により前記コード情報が生成されていること、または前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されていることを報知する画像であればよい。
【0183】
また、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明の遊技台は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(パチンコ等)に代表される遊技台の分野で特に利用することができる。
【符号の説明】
【0185】
100 スロットマシン
135 スタートレバー
136 演出ボタン
137〜139 ストップボタン
157 演出画像表示装置
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数種類の遊技の履歴に関する遊技履歴情報を記憶する記憶手段と、
所定条件が成立したことに基づいて、該所定条件が成立するまでの特定期間における前記遊技履歴情報を含む情報をコード化したコード情報を生成するコード情報生成手段と、
前記コード情報が読み取り可能に記憶されたコード画像を含む複数種類の画像の中から所定の画像を表示する画像表示手段と、
前記コード情報に基づいて前記コード画像を生成するとともに、前記画像表示手段を制御する画像表示制御手段と、を備えた遊技台であって、
前記画像表示制御手段は、
前記所定条件が成立してから所定の表示準備期間に亘り、前記コード情報生成手段により前記コード情報が生成されていること、または前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されていることを報知する報知画像を表示させるように前記画像表示手段を制御するとともに、該表示準備期間の終了後に、前記コード情報に基づいて生成された前記コード画像を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技台であって、
前記画像表示制御手段は、
前記報知画像として、前記遊技履歴情報の少なくとも一部を識別可能な表示態様で表示する情報識別画像と、前記表示準備期間における時間経過を表す生成示唆画像と、を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1または2に記載の遊技台であって、
前記所定条件が成立したことに基づいて、前記記憶手段に記憶された前記特定期間における前記遊技履歴情報に基づいて前記表示準備期間の時間を設定する時間設定手段を、さらに備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技台であって、
前記遊技履歴情報には、
前記特定期間における遊技回数を識別可能な遊技回数情報が含まれ、
前記時間設定手段は、
前記所定条件が成立したことに基づいて前記記憶手段に記憶された前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が、少なくとも、第1の回数範囲または該第1の回数範囲における最大の遊技回数よりも1大きい遊技回数を最小の遊技回数とする第2の回数範囲のいずれかの回数範囲に含まれるかを判定するとともに、
該判定により前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が該第1の回数範囲に含まれると判定された場合には、第1の時間を前記表示準備期間の時間として設定し、
該判定により前記特定期間における前記遊技回数情報に基づく遊技回数が該第2の回数範囲に含まれると判定された場合には、該第1の時間よりも長い第2の時間を前記表示期間の時間として設定することを特徴とする遊技台。
【請求項5】
請求項3または4に記載の遊技台であって、
前記時間設定手段は、
前記所定条件が成立してから前記画像表示制御手段により前記コード画像が生成されるまでに要する最大の時間よりも長い時間を前記表示準備期間の時間として設定することを特徴とする遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−192054(P2012−192054A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58636(P2011−58636)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.着メロ
2.QRコード
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】