遊技台
【課題】遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台は、電力モードが通常モードにあって、警戒報知又は異常報知を行う場合には、発光装置の発光態様を第一の発光態様とするとともに、音出力装置の音出力態様を第一の音出力態様にし、電力モードが省電力モードにあって、警戒報知又は異常報知を行う場合には、発光装置の発光態様を第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様とするとともに、音出力装置の音出力態様を第一の音出力態様にする。
【解決手段】遊技台は、電力モードが通常モードにあって、警戒報知又は異常報知を行う場合には、発光装置の発光態様を第一の発光態様とするとともに、音出力装置の音出力態様を第一の音出力態様にし、電力モードが省電力モードにあって、警戒報知又は異常報知を行う場合には、発光装置の発光態様を第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様とするとともに、音出力装置の音出力態様を第一の音出力態様にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシン（パチスロ）、パチンコに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【０００２】
昨今、震災の影響により電力不足が懸念されることから、遊技台に関しても省電力化対策を施すことが考えられている。
【０００３】
遊技台は、店の営業時間内は常時電源が投入された状態になっているため、消費電力が大きい。この点、特許文献１には、遊技者が使用していない場合には、遊技台の液晶表示装置のバックライトを消灯または減光させて、バックライトの消費電力を抑制する遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００１−７９２２４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、液晶表示装置のバックライトを減光した場合、液晶表示装置を介して表示される演出画像の視認性が悪くなるという問題がある。すなわち、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝達することができないおそれが生じる。
【０００６】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、発光装置と、音出力装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、前記音出力装置の音出力態様には、第一の音出力態様と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、を備えることを特徴とする。
【０００８】
また、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、第一発光装置と、第二発光装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の遊技台によれば、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図２】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの図柄表示窓の略示正面図、（ｂ）は、前面扉に配設された扉中継基板を拡大した図である。
【図３】本発明の実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。
【図４】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの各リールに施される図柄の配列を表面的に展開して示した図、（ｂ）は、スロットマシンの役の種類、図柄組合せ、及び払出し／作動を示した図である。
【図５】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのサイドランプ及びタイトルパネルランプの基板配置を示す図、（ｂ）は、サイドランプの一つの基板のＬＥＤ配置を示す図、（ｃ）は、タイトルパネルランプの一つの基板のＬＥＤ配置を示す図である。
【図６】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの第１副制御部とサイドランプ及びタイトルパネルランプの基板との接続形態を示すネットワーク図、（ｂ）は、サイドランプ制御データの構成を示すデータ構成図である。
【図７】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。
【図８】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。
【図９】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー音及び扉開放音の説明図である。
【図１０】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図１１】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】本発明の実施形態に係るスロットマシンの第１副制御部メイン処理、第１副制御部コマンド受信割込処理、及び第１副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】（ａ）図１３のステップＳ２００７のランプ制御処理の流れを示すフローチャート、（ｂ）は、（ａ）のステップＳ２４０５のタイトルパネルランプ制御データセットの流れを詳しく示すフローチャートである。
【図１５】本発明の実施形態に係るスロットマシンの第２副制御部メイン処理、第２副制御部コマンド受信割込処理、第２副制御部タイマ割込処理及び第２副制御部画像制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図１６】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである（第１変形例）。
【図１７】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである（第２変形例）。
【図１８】本発明の実施形態に係るスロットマシンの設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである（第３変形例）。
【図１９】本発明の実施形態に係るスロットマシンの設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである（第３変形例）。
【図２０】本発明の実施形態に係るスロットマシンの扉開放報知の演出態様を示すタイミングチャートである（第４変形例）。
【図２１】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー音及び扉開放音の内容を示す図である（第５変形例）。
【図２２】本発明の実施形態に係るスロットマシンの扉開放音の内容を示す図である（第６変形例）。
【図２３】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリールバックライトの報知態様を示す図である。
【図２４】本発明の実施形態に係るパチンコの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【００１２】
＜全体構成＞
図１は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン１００の外観斜視図である。スロットマシン１００は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【００１３】
図１に示すスロットマシン１００は、本体１０１と、本体１０１の正面に取付けられ、本体１０１に対して開閉可能な前面扉１０２と、を備える。本体１０１の中央内部には、（図１において図示省略）外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが３個（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）収納され、スロットマシン１００の内部で回転できるように構成されている。これらのリール１１０〜１１２はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【００１４】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール１１０〜１１２が構成されている。リール１１０〜１１２上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓１１３から縦方向に概ね３つ表示され、合計９つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール１１０〜１１２を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール１１０〜１１２は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、３個のリールをスロットマシン１００の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【００１５】
各々のリール１１０〜１１２の背面には、図柄表示窓１１３に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト２８５（後述する図２参照）が配置されている。リールバックライト２８５は、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン１００内部において各々のリール１１０〜１１２の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ（図示省略）が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール１１０〜１１２を停止させる。
【００１６】
入賞ライン表示ランプ１２０は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは５ラインあり、例えば、メダルが１枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが２枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された３本が有効となり、メダルが３枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された５ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については５ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが１枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの５ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
【００１７】
告知ランプ１２３は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役（具体的には、ボーナス）に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ１２４は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ１２２は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること（メダルの投入が不要であること）を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ１２８は演出用のランプである。
【００１８】
メダル投入ボタン１３０〜１３２は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダル（クレジットと言う）を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン１３０が押下される毎に１枚ずつ最大３枚まで投入され、メダル投入ボタン１３１が押下されると２枚投入され、メダル投入ボタン１３２が押下されると３枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン１３２はＭＡＸメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ１２９は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ１２１が点灯する。
【００１９】
メダル投入口１４１は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン１３０〜１３２により電子的に投入することもできるし、メダル投入口１４１から実際のメダルを投入（投入操作）することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器１２５は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器１２６は、各種の内部情報（例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数）を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器１２７は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、および払出枚数表示器１２７は７セグメント（ＳＥＧ）表示器で構成されている。
【００２０】
スタートレバー１３５は、リール１１０〜１１２の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口１４１に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン１３０〜１３２を操作して、スタートレバー１３５を操作すると、リール１１０〜１１２が回転を開始することとなる。スタートレバー１３５に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【００２１】
ストップボタンユニット１３６には、ストップボタン１３７〜１３９が設けられている。ストップボタン１３７〜１３９は、スタートレバー１３５の操作によって回転を開始したリール１１０〜１１２を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール１１０〜１１２に対応づけられている。以下、ストップボタン１３７〜１３９に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第１停止操作、次の停止操作を第２停止操作、最後の停止操作を第３停止操作という。また、第１停止操作の対象となるリールを第１停止リール、第２停止操作の対象となるリールを第２停止リール、第３停止操作の対象となるリールを第３停止リールという。なお、各ストップボタン１３７〜１３９の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン１３７〜１３９の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【００２２】
メダル返却ボタン１３３は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン１３４は、スロットマシン１００に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口１５５から排出するためのボタンである。ドアキー孔１４０は、スロットマシン１００の前面扉１０２のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口１５５は、メダルを払出すための払出口である。
【００２３】
ストップボタンユニット１３６の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル１６２が設けられており、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル１６２を点灯するランプである。タイトルパネル１６２の下部には、メダル払出口１５５、メダルの受皿１６１が設けられている。
【００２４】
音孔１８１はスロットマシン１００内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉１０２の左右各部に設けられたサイドランプ１４４は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉１０２の上部には演出装置１６０が配設されており、演出装置１６０の上部には音孔１４３が設けられている。この演出装置１６０は、水平方向に開閉自在な２枚の右シャッタ１６３ａ、左シャッタ１６３ｂからなるシャッタ（遮蔽装置）１６３と、このシャッタ１６３の奥側に配設された液晶表示装置１５７（図示省略、演出画像表示装置）を備えており、右シャッタ１６３ａ、左シャッタ１６３ｂが液晶表示装置１５７の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置１５７（図示省略）の表示画面がスロットマシン１００正面（遊技者側）に出現する構造となっている。
【００２５】
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ（７セグディスプレイ）、ドットマトリクスディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール（ドラム）、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【００２６】
＜内部構成＞
図２は、スロットマシン１００の内部構成を示す図であり、図２（ａ）は、前面扉１０２を開けた状態のスロットマシン１００を示す正面図、図２（ｂ）は、前面扉１０２に配設されている扉中継基板２９０を拡大した図である。
【００２７】
本体１０１は、上面板２６１、左側の側面板２６０、右側の側面板２６０、下面板２６４および背面板２４２で囲われ、前面を開口する箱体である。本体１０１の内部には、背面板２４２の上部に設けた通風口２４９と重ならない位置に、内部に主制御基板（後述する主制御部３００を実装する基板）を収納した主制御基板収納ケース２１０が配置され、この主制御基板収納ケース２１０の下方に、３つのリール１１０〜１１２が配置されている。主制御基板収納ケース２１０及びリール１１０〜１１２の側方、即ち向って左側の側面板２６０には、内部に第１副制御基板（後述する第１制御部４００を実装する基板）を収納した副制御基板収納ケース２２０が配設してある。また、向かって右側の側面板２６０には、主制御基板に接続されて、スロットマシン１００の情報を外部装置に出力する外部集中端子板２４８が取り付けられている。
【００２８】
また、リール１１０〜１１２の右側には、スロットマシン１００の遊技モード（設定値ともいう）の設定変更を行ったり、変更した設定の確認をしたりする設定キースイッチ２８１、リール１１０〜１１２の下側には、スロットマシン１００の電源投入や電源遮断を行うための電源スイッチ２８２が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「１」〜設定「６」まで設定可能である。
【００２９】
設定キースイッチ２８１は、所定の設定キー（図示省略）を差し込んで回転することにより電気的にＯＮ／ＯＦＦするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ２８１に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ２８１に設けられている設定キースイッチセンサがＯＮ状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがＯＦＦ状態を検出する。
【００３０】
電源スイッチ２８２は、電源装置２５２と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ２８２によりスロットマシン１００の電源投入（電源ＯＮ）又は電源遮断（電源ＯＦＦ）を行うことができる。
【００３１】
そして、下面板２６４には、メダル払出装置１８０（バケットに溜まったメダルを払出す装置）が配設され、このメダル払出装置１８０の上方、即ちリール１１０〜１１２の下方には、電源基板を有する電源装置２５２が配設され、電源装置２５２正面には電源スイッチ２４４を配設している。電源装置２５２は、スロットマシン１００に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部３００、第１副制御部４００等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品（例えば主制御部３００のＲＡＭ３０８等）に所定の期間（例えば１０日間）電源を供給するための蓄電回路（例えばコンデンサ）を備えている。
【００３２】
メダル払出装置１８０の右側には、メダル払出装置１８０から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース２４０が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている（図示省略）。電源装置２５２には、電源コード２６５を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード２６５が、筐体１０１の背面板２４２に開設した電源コード用穴２６２を通して外部に延出している。
【００３３】
前面扉１０２は、本体１０１の左側の側面板２６０にヒンジ装置２７６を介して蝶着され、図柄表示窓１１３の上部には、演出装置１６０、およびこの演出装置１６０を制御する第２制御基板（図示省略：後述する第２制御部５００を実装する基板）、上部スピーカ２７２を設けている。図柄表示窓１１３の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ１７０、このメダルセレクタ１７０が不正なメダル等をメダルの受皿１６１に落下させる際にメダルが通過する通路２６６等を設けている。さらに、音孔１９１に対応する位置には低音スピーカ２７７を設けている。ここで、低音スピーカ２７７は、スロットマシン１００の前面方向だけでなく背面方向にも音を出力可能としているので、前面扉１０２を開放してスロットマシン１００の筐体内部に対して所定の作業をする場合にも、作業者は低音スピーカ２７７から出力される種々の報知音を認識可能である。なお、前面扉１０２の背面には、扉開放センサ２９４が設けられている。扉開放センサ２９４は、閉扉時にはＬ（ＯＦＦ状態）で開放時にはＨ（ＯＮ状態）になるように構成されている。
【００３４】
前面扉１０２の背面には、図柄表示窓１１３の下方に扉中継基板２９０が配設されている。この扉中継基板２９０は、図２（ｂ）に示すように、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２、設定値表示器２９３が設けられている。
【００３５】
リセットスイッチ２９１は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ２９１を押下（短期押下）することによりスロットマシン１００のエラー解除を行うことができる。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、リセットスイッチ２９１は、上記エラー解除に関するリセット機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
【００３６】
設定変更ボタン２９２も、リセットスイッチ２９１と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン２９２による設定変更の操作手順については、後述する。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、設定変更ボタン２９２は、設定変更機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
【００３７】
設定値表示器２９３は、７セグメントＬＥＤ等の表示器である。この設定値表示器２９３は、設定変更ボタン２９２により設定された遊技モード（設定値）１〜６を数字で表示することができる。
【００３８】
なお、設定値表示器２９３は、電源投入状態（電源ＯＮ）において設定キーを設定キースイッチ２８１に挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）にすると、現在設定されている遊技モード（設定値）が数字で表示されるので、現在設定されている遊技モードの確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態（電源ＯＮ）において設定キーを設定キースイッチ２８１に挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）にすると、設定値を確認できる設定確認処理が開始され、設定キースイッチ２８１に挿入して左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）にすると、設定確認処理は終了する。設定確認処理の期間、つまり、設定確認操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定確認モードともいう
ここで、設定変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ２８１に設定キー（図示省略）を挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）をし、電源スイッチ２８２を電源遮断状態（電源ＯＦＦ）から電源投入状態（電源ＯＮ）とすることにより設定変更が有効となり（設定変更処理が開始される）、設定変更ボタン２９２を押下する毎に遊技モード（設定値）が１〜６まで順番に変わり、所定の遊技モードに設定することができる。なお、スタートレバー１３５を操作することにより、その時に設定されていた設定値が確定する。そして、最後に設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）することで、設定変更処理は終了する。
【００３９】
次に、電力モードの設定操作について説明する。本実施形態の電力モードには、初期設定のモードである通常モードと、通常モードよりも単位時間あたりの消費電力が少ない省電力モードが存在する。本実施形態では、設定キースイッチ２８１に設定キー（図示省略）を挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）をすると、電力モードが設定可能な電力モード設定期間が開始される。そして、この電力モード設定期間において、リセットスイッチ２９１を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、この電力モード設定期間において、設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定される。すなわち、本実施形態において、設定キーの右回しは、電力モード設定期間を開始させる操作であり、設定キーの左回し＆リセットスイッチ２９１また設定変更ボタン２９２の操作は、電力モード設定期間を終了させる操作である。なお、本実施形態において、電力モードが省電力モードに設定されているときに、ＲＡＭ３０８のクリア処理（例えば、設定値変更処理に伴うＲＡＭクリア、ＲＡＭ異常によるＲＡＭクリア、強制ＲＡＭクリアなど）が行われると、省電力モードは解除され、通常モードが設定される。
【００４０】
このように本実施形態では、設定変更処理及び設定確認処理の中で、同時に電力モードの設定を行うことができるので、電力モードの設定という新たな機能を既存の操作部位を操作することにより実現することができる。また、設定変更処理及び設定確認処理に限定されず、前面扉１０２を開放し、スロットマシン１００の内部に対して所定の操作を行う場合（例えば、エラー復旧時など）にも、同時に電力モードの設定は可能である。
【００４１】
さらに詳しくは、本実施形態の電力モードは、主制御部３００の電力モードと、第１副制御部４００の電力モードと、に分類される。上述した電力モードの設定は、正確には、主制御部３００の電力モードの設定を説明しているが、この主制御部３００の電力モードの設定情報はコマンドとして第１副制御部４００に送信されるので、上述した操作により設定された主制御部３００の電力モードは、そのまま第１制御部４００の電力モードとしても設定される。そして、主制御部３００に設定された電力モードは、主制御部３００が管理する各種装置の消費電力に関連し、第１副制御部４００に設定された電力モードは、第１副制御部４００及び第２副制御部５００が管理する各種装置の消費電力に関連する。その結果、電力モードが省電力モードにある場合、各種装置は省電力状態（通常状態より電力を消費しない状態）の演出態様で、種々の演出を実行するが、この省電力モードにおける具体的な演出態様については、後述する。
【００４２】
＜制御部の回路構成＞
次に、図３を用いて、スロットマシン１００の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
【００４３】
スロットマシン１００の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部３００と、主制御部３００が送信するコマンド信号（以下、単に「コマンド」と呼ぶ）に応じて、主な演出の制御を行う第１副制御部４００と、第１副制御部４００より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第２副制御部５００と、によって構成されている。
【００４４】
＜主制御部＞
まず、スロットマシン１００の主制御部３００について説明する。主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御する基本回路３０２を備えており、この基本回路３０２には、ＣＰＵ３０４と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのＲＯＭ３０６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ３０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ３１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ３１２を搭載している。なお、ＲＯＭ３０６やＲＡＭ３０８については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第１副制御部４００や第２制御部５００についても同様である。この基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、水晶発振器３１４ｂが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、ＣＰＵ３０４は、電源が投入されるとＲＯＭ３０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ３１２に送信し、カウンタタイマ３１２は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ３０４に送信する。ＣＰＵ３０４は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器３１４ｂが出力するクロック信号を８ＭＨｚ、カウンタタイマ３１２の分周値を１／２５６、ＲＯＭ３０６の分周用のデータを４７に設定した場合、割り込みの基準時間は、２５６×４７÷８ＭＨｚ＝１．５０４ｍｓとなる。
【００４５】
基本回路３０２は、０〜６５５３５の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路３１６と、電源が投入されると起動信号（リセット信号）を出力する起動信号出力回路３３２を設けており、ＣＰＵ３０４は、この起動信号出力回路３３２から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する（後述する主制御部メイン処理を開始する）。
【００４６】
また、基本回路３０２には、センサ回路３２０を設けており、ＣＰＵ３０４は、割り込み時間ごとに各種センサ３１８（ベットボタン１３０センサ、ベットボタン１３１センサ、ベットボタン１３２センサ、メダル投入口１４１から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー１３５センサ、ストップボタン１３７センサ、ストップボタン１３８センサ、ストップボタン１３９センサ、精算ボタン１３４センサ、メダル払出装置１８０から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール１１０のインデックスセンサ、リール１１１のインデックスセンサ、リール１１２のインデックスセンサ、設定キースイッチ２８１センサ、リセットスイッチ２９１センサ、設定変更ボタン２９２センサ等）の状態を監視している。
【００４７】
なお、センサ回路３２０がスタートレバーセンサのＨレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路３１６に出力する。この信号を受信した乱数発生回路３１６は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【００４８】
メダル受付センサは、メダル投入口１４１の内部通路に２個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー１３５センサは、スタートレバー１３５内部に２個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン１３７センサ、ストップボタン１３８センサ、および、ストップボタン１３９センサは、各々のストップボタン１３７〜１３９に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【００４９】
ベットボタン１３０センサ、ベットボタン１３１センサ、およびベットボタン１３２センサは、メダル投入ボタン１３０〜１３２のそれぞれに設置されており、ＲＡＭ３０８に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン１３４センサは、精算ボタン１３４に設けられている。精算ボタン１３４が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置１８０が払い出すメダルを検出するためのセンサである。設定キースイッチ２８１センサは、設定キースイッチ２８１に設けられており、設定キースイッチ２８１のＯＮ、ＯＦＦ状態を検出する。リセットスイッチ２９１センサは、リセットスイッチ２９１に設けられており、リセットスイッチ２９１の操作を検出する。設定変更ボタン２９２センサは、設定変更ボタン２９２に設けられており、設定変更ボタン２９２の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【００５０】
リール１１０のインデックスセンサ、リール１１１のインデックスセンサ、およびリール１１２のインデックスセンサは、各リール１１０〜１１２の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにＬレベルになる。ＣＰＵ３０４は、この信号を検出すると、リールが１回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【００５１】
主制御部３００は、リール１１０〜１１２に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路３２２、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ１７０に設けたソレノイドを駆動する駆動回路３２４、メダル払出装置１８０に設けたモータを駆動する駆動回路３２６、及び各種ランプ３３８（入賞ライン表示ランプ１２０、告知ランプ１２３、遊技メダル投入可能ランプ１２４、再遊技ランプ１２２、遊技メダル投入ランプ１２９、遊技開始ランプ１２１、貯留枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、払出枚数表示器１２７、リールバックライト２８５）を駆動する駆動回路３２８をそれぞれ設けている。
【００５２】
また、基本回路３０２には、情報出力回路３３４が接続されており、主制御部３００は、この情報出力回路３３４を介して、外部のホールコンピュータ（図示省略）等が備える情報入力回路６５２にスロットマシン１００の遊技情報（例えば、遊技状態）を出力する。
【００５３】
また、主制御部３００は、第１副制御部４００にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第１副制御部４００との通信を可能としている。なお、主制御部３００と第１副制御部４００との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は第１副制御部４００にコマンド等の信号を送信できるが、第１副制御部４００から主制御部３００にコマンド等の信号を送信できない。
【００５４】
＜副制御部＞
次に、スロットマシン１００の第１副制御部４００について説明する。第１副制御部４００は、主制御部３００が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第１副制御部４００の全体を制御する基本回路４０２を備えている。この基本回路４０２は、ＣＰＵ４０４と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ４０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ４１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ４１２を搭載している。基本回路４０２のＣＰＵ４０４は、水晶発振器４１４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第１副制御部４００は、第１副制御部４００の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたＲＯＭ４０６を設けている。
【００５５】
ＣＰＵ４０４は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ４０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ４１２に送信する。カウンタタイマ４１２は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ４０４に送信する。ＣＰＵ４０４は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００５６】
また、第１副制御部４００には、音源ＩＣ４１８が設けられ、音源ＩＣ４１８には出力インタフェースを介してスピーカ２７２、２７７が接続されている。音源ＩＣ４１８は、ＣＰＵ４０４からの命令に応じてアンプおよびスピーカ２７２、２７７から出力する音声の制御を行う。音源ＩＣ４１８には音声データが記憶されたＳ−ＲＯＭ（サウンドＲＯＭ）が接続されており、このＲＯＭから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ２７２、２７７から出力する。
【００５７】
第１副制御部４００には、また、駆動回路４２２が設けられ、駆動回路４２２には入出力インタフェースを介して各種ランプ４２０（上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ１４４、タイトルパネルランプ１６４、等）が接続されている。
【００５８】
また、ＣＰＵ４０４は、出力インタフェースを介して第２副制御部５００へ信号の送受信を行う。スロットマシン１００の第２副制御部５００では、演出画像表示装置１５７やシャッタ１６３などの制御を行う。なお、第２副制御部５００は、例えば、演出画像表示装置１５７の制御を行う制御部、シャッタ１６３の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【００５９】
次に、スロットマシン１００の第２副制御部５００について説明する。第２副制御部５００は、第１副制御部４００が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第２副制御部５００の全体を制御する基本回路５０２を備えており、この基本回路５０２は、ＣＰＵ５０４と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ５０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ５１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ５１２を搭載している。基本回路５０２のＣＰＵ５０４は、水晶発振器５１４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第２副制御部５００は、第２副制御部５００の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたＲＯＭ５０６を設けている。
【００６０】
ＣＰＵ５０４は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ５０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ５１２に送信する。カウンタタイマ５１２は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ５０４に送信する。ＣＰＵ５０４は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００６１】
また、第２副制御部５００には、シャッタ１６３を駆動する駆動回路５３０が設けられ、駆動回路５３０には出力インタフェースを介してシャッタ１６３が接続されている。この駆動回路５３０は、ＣＰＵ５０４からの命令に応じてシャッタ１６３に設けたステッピングモータ（図示省略）に駆動信号を出力する。
【００６２】
また、第２副制御部５００には、センサ回路５３２が設けられ、センサ回路５３２には入力インタフェースを介してシャッタセンサ５３８が接続されている。ＣＰＵ５０４は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ５３８の状態を監視している。
【００６３】
また、第２副制御部５００には、ＶＤＰ５３４（ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー）が設けられ、このＶＤＰ５３４には、バスを介してＲＯＭ５０６、ＶＲＡＭ５３６が接続されている。ＶＤＰ５３４は、ＣＰＵ５０４からの信号に基づいてＲＯＭ５０６に記憶された画像データ等を読み出し、ＶＲＡＭ５３６のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置１５７に画像を表示する。
【００６４】
＜図柄配列＞
図４（ａ）を用いて、上述の各リール１１０〜１１２に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【００６５】
各リール１１０〜１１２には、同図の右側に示す複数種類（本実施形態では８種類）の図柄が所定コマ数（本実施形態では、番号０〜２０の２１コマ）だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号０〜２０は、各リール１１０〜１１２上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール１１０の番号１のコマには「リプレイ」の図柄、中リール１１１の番号０のコマには「ベル」の図柄、右リール１１２の番号２のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【００６６】
＜入賞役の種類＞
次に、図４（ｂ）を用いて、スロットマシン１００の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役（作動役を含む）の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）および、レギュラーボーナス（ＲＢ）はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技（リプレイ）は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない（メダルの払い出しを伴わない）作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【００６７】
スロットマシン１００の入賞役には、ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）と、レギュラーボーナス（ＲＢ）と、小役（チェリー、スイカ、ベル）と、再遊技（リプレイ）がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【００６８】
「ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）」（以下、単に、「ＢＢ」と称する場合がある）は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技（ＢＢ遊技）が開始される特別役（作動役）である。対応する図柄組合せは、ＢＢ１が「ＢＢ１図柄（白７ともいう）−ＢＢ１図柄−ＢＢ１図柄」、ＢＢ２が「ＢＢ２図柄（青７ともいう）−ＢＢ２図柄−ＢＢ２図柄」である。また、ＢＢ１、ＢＢ２についてはフラグ持越しを行う。すなわち、ＢＢ１、ＢＢ２に内部当選すると、これを示すフラグが立つ（主制御部３００のＲＡＭ３０８の所定のエリア内に記憶される）が、その遊技においてＢＢ１、ＢＢ２に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもＢＢ１、ＢＢ２に内部当選中となり、ＢＢ１に対応する図柄組み合わせ「白７−白７−白７」、ＢＢ２に対応する図柄組み合わせ「青７−青７−青７」が、揃って入賞する状態にある。
【００６９】
「レギュラーボーナス（ＲＢ）」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技（ＲＢ遊技）が開始される特殊役（作動役）である。対応する図柄組合せは、「ＲＢ図柄（ボーナスともいう）−ＲＢ図柄−ＲＢ図柄」である。なお、ＲＢについても上述のＢＢと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技（ＢＢ遊技）においては、レギュラーボーナス遊技（ＲＢ遊技）が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、１回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【００７０】
「小役（チェリー、スイカ、ベル）（以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある）は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが４枚、スイカが１２枚、ベルが８枚である。なお、「チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ」の場合、左リール１１０の図柄が「チェリー」であればよく、中リール１１１と右リール１１２の図柄はどの図柄でもよい。
【００７１】
「再遊技（リプレイ）」は、入賞により次回の遊技でメダル（遊技媒体）の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役（作動役）であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【００７２】
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
【００７３】
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ（本実施形態では６５５３６）で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも１つの役の当選確率を異ならせた設定１〜設定６が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【００７４】
＜電力モード＞
次に、本実施形態の電力モードについて説明する。本実施形態の電力モードには、上述したように、通常モードと、省電力モートと、があり、遊技店側（店員）がスロットマシン１００の前面扉１０２を開放した状態において電力モードは設定される。
【００７５】
電力モードを省電力モードに設定した場合、主制御部３００における待機状態判定時間が２０秒に短縮される（通常モードでは、４０秒）。すなわち、通常モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから４０秒間、メダルの投入が行われないと、主制御部３００から第１副制御部４００に待機コマンドが送信され、第１副制御部４００にて待機状態と判定されてリールバックライト２８５が消灯される待機処理が行われる。一方、省電力モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから２０秒間、メダルの投入が行われないと、上述の待機処理が行われる。なお、待機処理としては、これに加えて、リール停止時にリール１１０〜１１２に設けたステッピングモータの励磁を切ったり、各種ランプ３３８の輝度を低下させたりして、さらなる省電力化を図ってもよい。
【００７６】
また、電力モードを省電力モードに設定した場合には、第１副制御部４００が管理する各種ランプ４２０を省電力状態にて点灯させて各種演出を実行することにしている。また、省電力モードにおいて、第１副制御部４００が待機コマンドを受信した場合には、デモ演出も省電力状態にて行う。ここで、省電力状態の対象となる各種ランプ４２０とは、 本実施形態においては、具体的には、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４であり、省電力状態とは、具体的には、上記ランプを減灯（輝度の低下、点灯態様の変化（点灯から点滅、消灯への変化）、点灯期間の短縮、点灯領域の縮小などを含む）を意味する。
【００７７】
＜ランプの点灯態様＞
図５（ａ）は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の基板配置を示す図であり、図５（ｂ）は、サイドランプ１４４の１つの基板のＬＥＤの配置を示す図、図５（ｃ）は、タイトルパネルランプ１６４の１つの基板のＬＥＤの配置を示す図である。また、図６（ａ）は、第１副制御部４００とサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の基板との接続形態を示すネットワーク図、図６（ｂ）は、サイドランプ制御データの構成を示すデータ構成図である。
【００７８】
図５（ａ）に示すように、前面扉１０２の左右各部に設けられたサイドランプ１４４は、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂを備え、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂを備える。サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂは、それぞれ、図５（ｂ）に示すように、２０個のＬＥＤが装着（図示しないが、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂの裏面に各ＬＥＤに対応する抵抗器が装着）されており、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂは、それぞれ、図５（ｃ）に示すように、３０個のＬＥＤが装着（図示しないが、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂの裏面に各ＬＥＤに対応する抵抗器が装着）されている。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４に装着されている各ＬＥＤと抵抗器は同一仕様のデバイス（消費電力が同一）であるため、本実施形態においては、タイトルパネルランプ１６４はサイドランプ１４４よりも消費電力が大きな演出装置であるといえる。
【００７９】
図６（ａ）に示すように、第１副制御部４００に搭載されたＣＰＵ４０４とマスタＩＣ４２１は、複数のアドレスバスとデータバスによって通信可能に接続されている。マスタＩＣ４２１は、これら複数のアドレスバスとデータバスを介してＣＰＵ４０４から各種指令（例えば、ランプの点灯を制御するランプ制御データ）を受けると、各種指令を、データバスＤＴを介してサイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂ、タイトルパネルランプ基板１６２ａ及び１６２ｂに出力する。
【００８０】
マスタＩＣ４２１は、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂ、タイトルパネルランプ基板１６２ａ及び１６２ｂが備えるスレーブＩＣ６０１〜６０４と、データバスＤＴによって通信可能に接続されている。そのため、スレーブＩＣ６０１〜６０４は、データバスＤＴを介してマスタＩＣ４２１から各種指令を受けると、当該各種指令に基づいて、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を点灯／消灯の制御を行う。
【００８１】
ＣＰＵ４０４は、スレーブＩＣ６０１〜６０４のいずれかに指令を出力する場合（ランプ制御データを送信する場合）には、対象となるスレーブＩＣ６０１〜６０４のアドレス設定をして、ランプ制御データを送信する。一方、スレーブＩＣ６０１〜６０４は、受信したデータが自身のアドレスに向けたランプ制御データであるか否かを判定し、自身のアドレスである場合には、受信したランプ制御データに従ってランプの点灯／消灯制御を行う。
【００８２】
本実施形態において、電力モードが通常モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂのＬＥＤをすべて点灯させる一方、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａのＬＥＤを点灯、タイトルパネル基板１６２ｂのＬＥＤを消灯させて、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えるようになっている。具体的には、電力モードが省電力モードの場合には、ＣＰＵ４０４は、タイトルパネル基板１６２ａのスレーブＩＣ６０１のアドレスに対してのみランプ制御データを送信し、タイトルパネル基板１６２ｂのスレーブＩＣ６０２のアドレスに対してはランプ制御データを送信しないので、これにより、タイトルパネルランプ１６４は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えている点灯態様を「発光：小」の点灯態様、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えていない通常の点灯態様を「発光：大」の点灯態様とも表記する。
【００８３】
一方、サイドランプ１４４は、電力モードが通常モードに設定されている場合には、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂのすべてのＬＥＤを点灯させるが、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂのすべてのＬＥＤを点滅させて、サイドランプ１４４の消費電力を抑えるようになっている。具体的には、図６（ｂ）に示すように、電力モードが通常モードの場合には、ランプ制御データには、点灯を示す値（モードレジスタのビット４の値が０）、電力モードが省電力モードの場合には、ランプ制御データには、点滅を示す値（モードレジスタのビット４の値が１）が設定されるので、これにより、サイドランプ１４４は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、サイドランプ１４４の消費電力を抑えている点灯態様を「発光：小」の点灯態様、サイドランプ１４４の消費電力を抑えていない通常の点灯態様を「発光：大」の点灯態様とも表記する。
【００８４】
なお、本実施形態では、電力モードが通常モードまたは省電力モードのいずれに設定されていても、スピーカ２７２及び２７７から出力される演出音の音量は変わらない。つまり、電力モードが省電力モードに設定されたとしても、演出音は通常モードのときの音量と変わらない。このように本実施形態では、音出力に関しては省電力対策が施されていない。なお、以下においては、スピーカ２７２及び２７７から出力される演出音の音量に省電力対策を施していない音出力態様を「音量：大」、演出音の音量を落として省電力対策を施している音出力態様を「音量：小」、とも表記する。
【００８５】
このように本実施形態においては、複数の演出装置のうち、省電力効果が高いランプ装置の点灯態様を「発光：小」とする一方、遊技者に対して注意や興味を喚起させる効果が高い演出音の音出力態様を「音量：大」としているので、スロットマシン１００の消費電力を抑えつつ、スロットマシン１００が出力する出力情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【００８６】
本実施形態では、エラー処理中の報知において、上述した電力モードを加味した報知、つまり、スロットマシン１００の消費電力を抑えつつ、スロットマシン１００が出力する出力情報を遊技者に正確に伝える報知を行うことを特徴としているので、以下、エラー処理中の報知について詳述する。
【００８７】
＜エラー処理中の報知態様＞
図７及び図８は、エラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードの設定を行った場合の演出態様の推移を示している。図７は、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更した場合（電力モードの変更を行った場合）、図８は、通常モードに設定されていた電力モードを通常モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）を示している。
【００８８】
ここで、本実施形態におけるエラー処理中の期間とは、スロットマシン１００の異常を示す異常報知（例えば、エラー報知）または周囲に警戒を促す警戒報知（例えば、扉開放報知）を行っている期間（以下、警戒・異常報知期間ともいう）をいう。すなわち、警戒・異常報知期間は、図７及び図８に示すように、エラーが発生してからエラーが解除されるまでの期間（エラー状態の期間）だけでなく、エラーが解除された後、さらに前面扉１０２が閉じられるまでの期間も含む。なお、図７及び図８に示すエラー処理中の期間（警戒・異常報知期間）においては、エラーが発生していることを報知するエラー報知、前面扉１０２が開放していることを報知する扉開放報知、及び電力モードの設定状況を示す電力モード設定状況報知が行われる。
【００８９】
まず、図７を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更する場合について説明する。
【００９０】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【００９１】
ここで、エラー音は、遊技店の店員に気づかれやすくするため、図９（ａ）に示すように、単音で構成された電子音（例えば、「ピピー」などの電子音）で構成されている。なお、エラー音は、図９（ｂ）に示すように、エラー開始とともに出力が開始され、エラー解除とともに出力が終了する。つまり、本実施形態においては、エラー音の出力回数に制限は設けられていない。
【００９２】
なお、本実施形態では、上記演出装置（演出画像表示装置１５７、スピーカ２７２及び２７７、サイドランプ１４４）を用いて、エラー報知を行っているが、エラー報知を行う演出装置はこれに限定されない。例えば、本実施形態においてタイトルパネルランプ１６４は、通常報知を行う演出装置となっているが、点灯態様を変化させて、エラー報知を行うようにしてもよい。
【００９３】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【００９４】
ここで、扉開放音は、不快感を与えないようにするため、図９（ａ）に示すように、和音または肉声音（例えば、「扉が開きました」など）で構成されている。なお、扉開放音は、図９（ｂ）に示すように、扉開放とともに出力が開始され、扉閉鎖とともに出力が終了する。つまり、本実施形態においては、扉開放音の出力回数に制限は設けられていない。
【００９５】
本実施形態では、エラー発光と扉開放発光の発光態様を同一にしているため、前面扉１０２が開放されても、サイドランプ１４４の発光態様に変化は起きない。しかしながら、「発光：大」の点灯態様は変化させずに、エラー発光と扉開放発光の発光態様を異ならせてもよい（例えば、点灯パターンを変化させたり、点灯色を変化させたりするなど）。
【００９６】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定開始が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。なお、電力モード設定期間において、エラー音及び扉開放音の出力を停止するのは、この電力モード設定期間においては、遊技店の店員が確実に作業に取り掛かっているため、音による報知は不要と考えられるためである。
【００９７】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び省電力モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定されたこと示す文言（例えば、「省電力モード設定しました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：小」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。つまり、警戒・異常報知期間に新たに電力モードを設定可能とし、警戒・異常報知期間でありながら、設定された電力モードを反映した演出を行うようにした。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、省電力モードが設定されたことを確認することができる。
【００９８】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示す文言（例えば、「エラー解除」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了する。
【００９９】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０１００】
次に、図８を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを通常モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）について説明する。
【０１０１】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【０１０２】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【０１０３】
次に、遊技店の店員により電力モードの設定開始操作が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０１０４】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、設定変更ボタン２９２を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、通常モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び通常モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、電力モード設定可能報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：大」の点灯態様にて発光する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：大」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：大」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは通常モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、通常モードが設定されたことを確認することができる。
【０１０５】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示す文言（例えば、「エラー解除」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了する。
【０１０６】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、警戒＆異常報知ではなく、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：大」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０１０７】
このように本実施形態のエラー処理中の報知態様によれば、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、ランプを、通常モードの発光態様よりも輝度を落とした省電力状態にて発光させる一方、演出音の音量を、通常モードにおける音量と同一とする。よって、店員がエラー解除に費やす間のランプ発光による消費電力を低減しつつ、スロットマシン１００から離れた位置にいる店員が音報知に気づき易くなっているので、省電力を実現しながら店員がエラー処理中の報知に確実に気づくようになっている。
【０１０８】
なお、以上に述べた本実施形態のエラー報知は、（１）店員が遊技台の傍にいてエラー対応していると想定される期間（エラー対応操作期間ともいう）と、（２）店員が遊技台の傍にいないと想定される期間（エラー未対応期間ともいう）に分けられる。ここで、省電力モードにおけるエラー対応操作期間の報知（例えば、図７に示す電力モード設定終了受付からエラー解除までの報知）は、店員が傍にいるので、ランプの点灯態様を「小」でもよいが（例えば、図７に示すサイドランプ１４４及びタイトルランプ１６４の点灯態様）、第３者による不正操作の場合も考えられるので、遠くにいる別の店員にも気付きやすくするため、エラー音の音出力態様は「音量：大」とした。一方、エラー未対応期間の報知（例えば、図８に示すエラー発生から前面扉開放までの報知）は、ランプの点灯態様が「大」または「小」のいずれであっても（電力モードの設定による）、店員が傍にいないので、遠くにいる店員が確実にエラー報知に気付きようにするため、エラー音の音出力態様は「音量：大」とした。
【０１０９】
以上、本実施形態の電力モードに応じたエラー報知について説明したが、この内容を踏まえて、以下、主制御部３００、第１副制御部４００及び第２副制御部５００の処理を説明する。
【０１１０】
＜主制御部メイン処理＞
まず、図１０を用いて、主制御部３００のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【０１１１】
遊技の基本的制御は、主制御部３００のＣＰＵ３０４が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、ＣＰＵ３０４が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【０１１２】
電源投入が行われると、まず、ステップＳ１０１で各種の初期設定を行う。この初期設定では、ＣＰＵ３０４のスタックポインタ（ＳＰ）へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、Ｉ／Ｏ３１０の初期設定、ＲＡＭ３０８に記憶する各種変数の初期設定、ＷＤＴ３１４への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【０１１３】
ステップＳ１０２ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ１２０を点灯させる。また、第１副制御部４００に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー１３５が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第１副制御部４００に対してスタートレバー１３５が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
【０１１４】
ステップＳ１０３では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
【０１１５】
ステップＳ１０４では乱数発生回路３１６で発生させた乱数を取得する。
【０１１６】
ステップＳ１０５では、現在の遊技状態に応じてＲＯＭ３０６に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップＳ１０４で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役（作動役を含む）に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置（フラグ）を作動させる（その入賞役のフラグがＯＮになる）。また、このステップＳ１０５では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。例えば、再遊技（リプレイ）に内部当選した場合には、再遊技（リプレイ）に内部当選したことを示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ（役の非当選）の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に対して送信する準備を行う。
【０１１７】
ステップＳ１０６ではステップＳ１０５の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【０１１８】
ステップＳ１０７では全リール１１０〜１１２の回転を開始させる。また、このステップＳ１０７では、リール１１０〜１１２が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１１９】
ステップＳ１０８では、ストップボタン１３７〜１３９の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール１１０〜１１２の何れかをステップＳ１０６で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール１１０〜１１２が停止するとステップＳ１０９へ進む。なお、このステップＳ１０８では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン１３７〜１３９に関する停止ボタン受付コマンド（詳しくは、第１停止操作に対しては、停止ボタン受付１コマンド、第２停止操作に対しては、停止ボタン受付２コマンド、第３停止操作に対しては、停止ボタン受付３コマンド）を第１副制御部４００に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド（詳しくは、第１停止リールに対しては、リール停止１コマンド、第２停止操作に対しては、リール停止２コマンド、第３停止操作に対しては、リール停止３コマンド）を第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１２０】
ステップＳ１０９では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン１１４上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップＳ１０９では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１２１】
ステップＳ１１０では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
【０１２２】
ステップＳ１１１では遊技状態を移行するための制御が行われる遊技状態制御処理を行う。例えば、ＢＢ（ビッグボーナス）入賞の場合には次回からＢＢ遊技状態を開始できるよう準備する。また、このステップＳ１１０では、遊技状態を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。例えば、遊技状態がＢＢ遊技の場合には、ＢＢ遊技を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。
【０１２３】
以上により１ゲームが終了する。以降ステップＳ１０２へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理（図１１のステップＳ２０６）において送信される。
【０１２４】
＜主制御部タイマ割込処理＞
次に、図１１を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【０１２５】
主制御部３００は、所定の周期（本実施形態では約１．５ｍｓに１回）でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ３１２を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１２６】
ステップＳ２０１では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、ＣＰＵ３０４の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【０１２７】
ステップＳ２０２では、ＷＤＴ３１４のカウント値が初期設定値（本実施形態では３２．８ｍｓ）を超えてＷＤＴ割込が発生しないように（処理の異常を検出しないように）、ＷＤＴを定期的に（本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約１．５ｍｓに１回）リスタートを行う。
【０１２８】
ステップＳ２０３では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、Ｉ／Ｏ３１０の入力ポートを介して、各種センサ３１８のセンサ回路３２０の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、ＲＡＭ３０８に各種センサ３１８（例えば、扉開放センサ２９４、設定キースイッチセンサ、リセットスイッチセンサなど）ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【０１２９】
ステップＳ２０４では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し（各種センサ３１８からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する）、このステータスに従った処理を行う（例えば、取得した各ストップボタン１３７〜１３９の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う）。
【０１３０】
ステップＳ２０５では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【０１３１】
ステップＳ２０６では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第１副制御部４００に送信される。なお、第１副制御部４００に送信する出力予定情報は本実施形態では１６ビットで構成しており、ビット１５はストローブ情報（オンの場合、データをセットしていることを示す）、ビット１１〜１４はコマンド種別（本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール１１０〜１１２の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン１３７〜１３９の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール１１０〜１１２の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等）、ビット０〜１０はコマンドデータ（コマンド種別に対応する所定の情報）で構成している。
【０１３２】
第１副制御部４００は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部３００における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
【０１３３】
ステップＳ２０７では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、ＲＡＭ３０８に記憶している遊技情報を、情報出力回路３３４を介してスロットマシン１００とは別体の情報入力回路６５２に出力する。
【０１３４】
ステップＳ２０８では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップＳ２０３において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ３１８の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理（詳しくは後述）を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ１７０（メダルセレクタ１７０内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ）、各種ランプ３３８、各種の７セグメント（ＳＥＧ）表示器の設定を行う。また、本実施形態では、扉開放センサ２９４からの検出信号がＯＦＦからＯＮに変化したら、扉が開放状態にあると判断し、第１副制御部４００に扉開放コマンドを送信する準備を行い、扉開放センサ２９４からの検出信号がＯＮからＯＦＦに変化したら、扉が閉鎖状態にあると判断し、第１副制御部４００に扉閉鎖コマンドを送信する準備を行う。
【０１３５】
ステップＳ２０９では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合（電源の遮断を検知した場合）にはステップＳ２１１に進み、低電圧信号がオフの場合（電源の遮断を検知していない場合）にはステップＳ２１０に進む。
【０１３６】
ステップＳ２１０では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップＳ２０１で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図１０に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【０１３７】
一方、ステップＳ２１１では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてＲＡＭ３０８の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図１０に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【０１３８】
＜エラー処理＞
次に、図１２を用いて、エラー処理について説明する。エラー処理は、図１１のステップＳ２０８のデバイス監視処理においてエラーを検出した場合に実行される処理である。
【０１３９】
ステップＳ３０１では、発生したエラーのエラーステータスをセットする。
【０１４０】
ステップＳ３０２では、発生したエラーに関するエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４１】
ステップＳ３０３では、扉開放センサ２９４による検出信号がＯＦＦ状態からＯＮ状態に変化したか否かを判定する。扉開放センサ２９４による検出信号がＯＦＦ状態からＯＮ状態に変化した場合（前面扉１０２が開放された場合）には、ステップＳ３０４に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０３を繰り返す。
【０１４２】
ステップＳ３０４では、扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４３】
ステップＳ３０５では、電力モード設定開始の操作を受け付けたか否かを判定する。ここで、電力モード設定開始の操作とは、具体的には、設定キースイッチ２８１の右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）である。電力モード設定開始の操作を受け付けた場合には、ステップＳ３０６に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０９に進む。
【０１４４】
ステップＳ３０６では、電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４５】
ステップＳ３０７では、電力モード設定終了の操作を受け付けたか否かを判定する。ここで、電力モード設定終了の操作とは、具体的には、リセットスイッチ２９１または設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）である。電力モード設定終了の操作を受け付けた場合には、ステップＳ３０８に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０７を繰り返す。
【０１４６】
ステップＳ３０８では、電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４７】
ステップＳ３０９では、リセットスイッチ２９１センサの検出があったか否かを判定する。リセットスイッチ２９１センサの検出があった場合（リセットスイッチ２９１の操作があった場合）には、ステップＳ３１０に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０９を繰り返す。
【０１４８】
ステップＳ３１０では、エラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４９】
ステップＳ３１１では、扉開放センサ２９４による検出信号がＯＮ状態からＯＦＦ状態に変化したか否かを判定する。扉開放センサ２９４による検出信号がＯＮ状態からＯＦＦ状態に変化した場合（前面扉１０２が閉鎖された場合）には、ステップＳ３１２に進み、そうでない場合には、ステップＳ３１１を繰り返す。
【０１５０】
ステップＳ３１２では、扉閉コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１５１】
ステップＳ３１３では、セットされたエラーステータスをクリアする。
【０１５２】
＜第１副制御部の処理＞
図１３を用いて、第１副制御部４００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４が実行するメイン処理のフローチャートである。同図（ｂ）は、第１副制御部４００のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図（ｃ）は、第１副制御部４００のタイマ割込処理のフローチャートである。
【０１５３】
電源投入が行われると、まずステップＳ２００１で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、ＲＡＭ４０８内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【０１５４】
ステップＳ２００２では、タイマ変数が１０以上か否かを判定し、タイマ変数が１０となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が１０以上となったときには、ステップＳ２００３の処理に移行する。
【０１５５】
ステップＳ２００３では、タイマ変数に０を代入する。
【０１５６】
ステップＳ２００４では、コマンド処理を行う。コマンド処理では、主制御部３００からコマンドを受信したか否かを判別する。
【０１５７】
ステップＳ２００５では、演出制御処理を行う。例えば、ステップＳ２００４で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをＲＯＭ４０６から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【０１５８】
ステップＳ２００６では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に音源ＩＣ４１８への命令がある場合には、この命令を音源ＩＣ４１８に出力する。
【０１５９】
ステップＳ２００７では、ランプ制御処理（詳しくは後述）を行う。ランプ制御処理では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に各種ランプ４２０への命令がある場合には、この命令を駆動回路４２２に出力する。本実施形態では、電力モードが通常モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光：大」、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光：小」にてサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を点灯する。
【０１６０】
ステップＳ２００８では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に第２副制御部５００に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップＳ２００２へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第２副制御部５００に送信される。
【０１６１】
次に、同図（ｂ）を用いて、第１副制御部４００のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第１副制御部４００が、主制御部３００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップＳ２１０１では、主制御部３００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ４０８に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【０１６２】
次に、同図（ｃ）を用いて、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４によって実行する第１副制御部タイマ割込処理について説明する。第１副制御部４００は、所定の周期（本実施例では２ｍｓに１回）でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１６３】
ステップＳ２２０１では、同図（ａ）に示す第１副制御部メイン処理におけるステップＳ２００２において説明したＲＡＭ４０８のタイマ変数記憶領域の値に、１を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップＳ２００２において、タイマ変数の値が１０以上と判定されるのは２０ｍｓ毎（２ｍｓ×１０）となる。
【０１６４】
ステップＳ２２０２では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【０１６５】
＜ランプ制御処理＞
次に、図１４を用いて、ランプ制御処理について説明する。図１４は、図１３のステップＳ２００７のランプ制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【０１６６】
ステップＳ２４０１では、サイドランプ制御データの送信があるか否かを判定する。サイドランプ制御データの送信がある場合には、ステップＳ２４０２に進み、そうでない場合には、ステップＳ２４０４に進む。
【０１６７】
ステップＳ２４０２では、サイドランプ制御データをセットする。なお、電力モードが通常モードの場合には、サイドランプ１４４を点灯させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光：大」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、サイドランプ１４４を点滅させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光：小」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データが設定される。
【０１６８】
ステップＳ２４０３では、セットしたサイドランプ制御データを、駆動回路４２２を介してサイドランプ１４４に送信する。この結果、サイドランプ１４４は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
【０１６９】
ステップＳ２４０４では、タイトルパネルランプ制御データの送信があるか否かを判定する。タイトルパネルランプ制御データの送信がある場合には、ステップＳ２４０５に進み、そうでない場合には、ランプ制御処理を終了する。
【０１７０】
ステップＳ２４０５では、タイトルパネルランプ制御データをセットする（詳しくは後述）。
【０１７１】
ここで、図１４（ｂ）を用いて、タイトルパネルランプ制御データのセットについて詳しく説明する。図１４（ｂ）は、図１４（ａ）のステップＳ２４０５の処理を詳しく示すフローチャートである。
【０１７２】
ステップＳ２５０１では、タイトルパネルランプ制御データを取得する。
【０１７３】
ステップＳ２５０２では、電力モードが省電力モードに設定されているか否かを判定する。電力モードが省電力モードに設定されている場合には、ステップＳ２５０３に進み、電力モードが省電力モードに設定されていない場合には、処理を終了する。
【０１７４】
ステップＳ２５０３では、タイトルパネル基板１６２ｂのスレーブＩＣアドレスをマスク処理する。この結果、タイトルパネル基板１６２ｂにはタイトルパネルランプ制御データは送信されない。すなわち、電力モードが通常モードの場合には、２つのタイトルパネルランプ基板のＬＥＤがともに点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光：大」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、２つのタイトルパネルランプ基板のうち、１つのタイトルパネルランプ１６４の制御基板のＬＥＤが点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光：小」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データが設定される。
【０１７５】
図１４（ａ）に戻り、ステップＳ２４０６では、セットしたタイトルパネルランプ制御データを、駆動回路４２２を介してタイトルパネルランプに送信する。この結果、タイトルパネルランプ１６４は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
【０１７６】
＜第２副制御部の処理＞
図１５を用いて、第２副制御部５００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、第２副制御部５００のＣＰＵ５０４が実行するメイン処理のフローチャートである。同図（ｂ）は、第２副制御部５００のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図（ｃ）は、第２副制御部５００のタイマ割込処理のフローチャートである。同図（ｄ）は、第２副制御部５００の画像制御処理のフローチャートである。
【０１７７】
まず、同図（ａ）を用いて、第２副制御部５００のメイン処理について説明する。
【０１７８】
電源投入が行われると、まずＳ３００１で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、ＲＡＭ５０８内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【０１７９】
ステップＳ３００２では、タイマ変数が１０以上か否かを判定し、タイマ変数が１０となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が１０以上となったときには、ステップＳ３００３の処理に移行する。
【０１８０】
ステップＳ３００３では、タイマ変数に０を代入する。
【０１８１】
ステップＳ３００４では、コマンド処理を行う。第２副制御部５００のＣＰＵ５０４は、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４からコマンドを受信したか否かを判別する。
【０１８２】
ステップＳ３００５では、演出制御処理を行う。例えば、ステップＳ７０４で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをＲＯＭ５０６から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【０１８３】
ステップＳ３００６では、ステップＳ３００５で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【０１８４】
ステップＳ３００７では、ステップＳ３００５で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い（詳細は後述する）、ステップＳ３００２へ戻る。
【０１８５】
次に、同図（ｂ）を用いて、第２副制御部５００のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第２副制御部５００が、第１副制御部４００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
【０１８６】
コマンド受信割込処理のステップＳ３１０１では、第１副制御部４００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ５０８に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【０１８７】
次に、同図（ｃ）を用いて、第２副制御部５００のＣＰＵ５０４によって実行する第２副制御部タイマ割込処理について説明する。第２副制御部５００は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１８８】
ステップＳ３２０１では、同図（ａ）に示す第２副制御部メイン処理におけるステップＳ３２０２において説明したＲＡＭ５０８のタイマ変数記憶領域の値に１を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
【０１８９】
ステップＳ３２０２では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
【０１９０】
次に、同図（ｄ）を用いて、第２副制御部５００の画像制御処理について説明する。同図（ｄ）は、同図（ａ）のステップＳ３００７の画像制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【０１９１】
ステップＳ３３０１では、画像データの転送指示を行う。ここでは、ＣＰＵ５０４は、まず、ＶＲＡＭ５３６の表示領域Ａと表示領域Ｂの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された１フレームの画像が演出画像表示装置１５７に表示される。次に、ＣＰＵ５０４は、ＶＤＰ５３４のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてＲＯＭ座標（ＲＯＭ５０６の転送元アドレス）、ＶＲＡＭ座標（ＶＲＡＭ５３６の転送先アドレス）などを設定した後、ＲＯＭ５０６からＶＲＡＭ５３６への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。ＶＤＰ５３４は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをＲＯＭ５０６からＶＲＡＭ５３６に転送する。その後、ＶＤＰ５３４は、転送終了割込信号をＣＰＵ５０４に対して出力する。
【０１９２】
ステップＳ３３０２では、ＶＤＰ５３４からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップＳ３３０３に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
【０１９３】
ステップＳ３３０３では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、ＣＰＵ５０４は、ステップＳ１００１でＶＲＡＭ５３６に転送した画像データに基づいてＶＲＡＭ５３６の表示領域ＡまたはＢに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報（ＶＲＡＭ５３６の座標軸、画像サイズ、ＶＲＡＭ座標（配置座標）など）をＶＤＰ５３４に指示する。ＶＤＰ５３４はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【０１９４】
ステップＳ３３０４では、描画指示を行う。この描画指示では、ＣＰＵ５０４は、ＶＤＰ５３４に画像の描画開始を指示する。ＶＤＰ５３４は、ＣＰＵ５０４の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【０１９５】
ステップＳ３３０５では、画像の描画終了に基づくＶＤＰ５３４からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップＳ３３０６に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
【０１９６】
ステップＳ３３０６では、ＲＡＭ５０８の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント（＋１）して処理を終了する。
【０１９７】
＜第１変形例＞
図１６は、第１変形例におけるエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様の推移を示している。第１変形例では、上記実施形態と異なり、電力モードが省電力モードに設定されている場合、サイドランプ１４４は「発光：大」の発光態様で点灯し、タイトルパネルランプ１６４だけを「発光：小」の発光態様で点灯するようにしている。上述したように、タイトルパネルランプ１６４はサイドランプ１４４に比べて消費電力が大きいので、省電力効果の大きなタイトルパネルランプ１６４の輝度を下げて消費電力の抑制に努めたものである。このように、複数種類のランプのうち、消費電力が大きなランプの発光態様だけを変化させて効率的な省電力を実現してもよい。
【０１９８】
＜第２変形例＞
図１７は、第２変形例におけるエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様の推移を示している。第２変形例では、上記実施形態と異なり、サイドランプ１４４のエラー報知の点灯態様と扉開放報知の点灯態様を異ならせている。また、サイドランプ１４４のエラー報知の点灯態様は、電力モードの設定によらず（省電力モードが設定されていても）、「発光：大」としている。本変形例では、エラー報知の重要性に鑑み、エラー報知の報知期間は、電力消費よりも注意喚起力を優先させたものである。なお、図１７は、前面扉１０２を開けた後、誤ってエラー解除をせずに前面扉１０２を閉じてしまった場合、つまり、その後、再度、前面扉１０２を開けて、エラー解除した後に前面扉１０２を閉めた場合の演出態様の推移を示している。
【０１９９】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【０２００】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。本変形例では、エラー発光と扉開放発光の発光態様は別であるので、前面扉１０２が開放されると、サイドランプ１４４の発光態様は変化する。
【０２０１】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定開始が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。
【０２０２】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び省電力モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定されたこと示す文言（例えば、「省電力モード設定しました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて扉開放発光を開始する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。
【０２０３】
次に、本来ならば遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられるはずであるが、誤って前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドの受信なしに扉閉鎖コマンドを受信すると、再度、エラー報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したこと、扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「エラー発生、扉が閉じられました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：大」の点灯態様にてエラー発光を開始する。このようにエラー解除がなされる前に前面扉１０２が閉じられた場合には、サイドランプ１４４の点灯態様を「発光：大」として、視覚的により注意を喚起するようにしてもよい。
【０２０４】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を再度、実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力する。
【０２０５】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示唆する画像（例えば、「エラー発生」などの文言を削除）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了して、扉開放発光を「発光：小」の点灯態様にて開始する。
【０２０６】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示唆する画像（例えば、「扉が開きました」などの文言を削除）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了し、サイドランプ１４４を用いた扉開放発光を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０２０７】
このようにエラー報知と扉開放報知のサイドランプ１４４の報知態様を変更させてもよい。また、エラー報知は、電力モードの設定によらず「発光：大」の点灯態様としてもよい。
【０２０８】
＜第３変形例＞
図１８及び図１９は、設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、設定確認処理の中で電力モードの設定を行った場合の演出態様の推移を示している。図１８は、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更した場合（電力モードの変更を行った場合）、図１９は、省電力モードに設定されていた電力モードを省電力モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）を示している。
【０２０９】
なお、本変形例における設定確認中の期間は、前面扉１０２を開けてから前面扉１０２を閉じるまでの期間をいう。そして、設定確認中の期間は、周囲に警戒を促す警戒報知（例えば、扉開放報知、設定確認報知）を行う期間であるから、上記実施形態で述べた警戒・異常報知期間に含まれるものである。本変形例の警戒・異常報知期間においては、前面扉１０２が開放していることを報知する扉開放報知、設定確認中であることを報知する設定確認報知、電力モードの設定状況を示す電力モード設定状況報知が行われる。
【０２１０】
まず、図１８を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更する場合について説明する。
【０２１１】
遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【０２１２】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態）。電力モードの設定開始操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが開始されたことを示す設定値確認モード開始コマンド、及び電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、設定値確認モード開始コマンド及び電力モード設定開始コマンドを受信すると、設定確認報知、及び電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、設定確認報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に設定確認モードであることを示す文言（例えば、「設定確認モード」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて設定確認モード音を出力し、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること、及び現在の電力モードを示す文言（例えば、「省電力設定可、通常モード中」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０２１３】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの終了操作（具体的には、リセットボタン２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する。電力モードの設定終了操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが終了したことを示す設定値確認モード終了コマンド、及び電力モード設定期間が終了したこと及び通常モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は設定値確認モード終了コマンド及び電力モード設定終了コマンドを受信すると、設定確認報知及び電力モード設定状況報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映された扉開放報知を実行する。具体的には、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて発光する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：小」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、省電力モードが設定されたことを確認することができる。
【０２１４】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、前面扉１０２が閉じられた後のサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０２１５】
次に、図１９を参照して、省電力モードに設定されていた電力モードを省電力モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）について説明する。
【０２１６】
遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：小」の点灯態様で行う。
【０２１７】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態）。電力モードの設定開始操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが開始されたことを示す設定値確認モード開始コマンド、及び電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、設定値確認モード開始コマンド及び電力モード設定開始コマンドを受信すると、設定確認報知、及び電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、設定確認報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に設定確認モードであることを示す文言（例えば、「設定確認モード」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて設定確認モード音を出力し、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること、及び現在の電力モードを示す文言（例えば、「省電力設定可、通常モード中」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：小」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０２１８】
なお、以後の操作及び演出態様は、図１８の場合と同一であるので、以後の説明は省略する。
【０２１９】
以上述べたように、本変形例では、設定確認処理の中で電力モードの設定作業を行うことができるので、遊技店の店員は、２つの作業（設定確認に関する作業と電力モード設定に関する作業）を効率よく行うことができる。
【０２２０】
＜第４変形例＞
図２０は、扉開放報知の演出態様の変形例を示すタイミングチャートである。なお、図２０は、電力モードが省電力モードに設定されている状態で前面扉１０２が開閉された場合を示しており、本変形例の省電力モードでは、タイトルパネルランプ１６４だけが「発光：小」で発光する（サイドランプ１４４は「発光：大」で発光する）。
【０２２１】
図２０（ａ）に示す変形例では、扉開放音の出力回数が２回に制限されており（「扉が開きました」というフレーズが２回繰り返される）、扉開放音の出力が終了すると、タイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：小」から「発光：大」に変化するようになっている。すなわち、本変形例では、扉開放音の出力が停止した場合には、周囲の者に対する注意喚起音が減少するので、その減少した分を他の演出装置、例えば、タイトルパネルランプ１６４の発光態様をより目立つように変化させて、視覚的な注意喚起を行っている。
【０２２２】
詳しくは、前面扉１０２が開放されると、スロットマシン１００は、扉開放報知を開始、つまり、扉開放音を出力開始し、サイドランプ１４４を「発光：大」の発光態様で点灯開始し、タイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で点灯開始する。
【０２２３】
次に、扉開放音の出力が終了すると、スロットマシン１００は、タイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様を「発光：大」に変化させ、「発光：大」の発光態様でタイトルパネルランプ１６４を発光開始する。
【０２２４】
最後に、前面扉１０２が閉じられると、スロットマシン１００は、実行されていた扉開放報知を終了、つまり、「発光：大」の発光態様で点灯していたサイドランプ１４４の点灯を終了し、「発光：大」の発光態様で点灯していたタイトルパネルランプ１６４の点灯を終了する。
【０２２５】
図２０（ｂ）に示す変形例は、図２０（ａ）に示す変形例と略同一であるが、扉開放音の出力が終了した後のサイドランプ１４４を「発光：小」の発光態様で点灯させている点が異なっている。このように、常にサイドランプ１４４とタイトルパネルランプ１６４の発光態様を異なる（具体的には、サイドランプ１４４の発光態様が「発光：小」の場合には、タイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」、サイドランプ１４４の発光態様は「発光：大」の場合には、タイトルパネルランプ１６４の発光態様は「発光：小」とする）ようにしてもよい。
【０２２６】
本変形例によれば、省電力モードにおける扉開放音の音出力態様は「音量：大」であるが、「音量：大」での出力期間が制限されているので、音出力に関しても、省電力化を実現することができる。
【０２２７】
＜第５変形例＞
図２１は、電力モードに応じて、エラー音及び扉開放音の音色を異ならせた場合のエラー音及び扉開放音の内容を示す図である。
【０２２８】
エラー音は、図２１（ａ）に示すように、通常モードにおいては、「ピピー」という電子音を「音量：大」の音出力態様で出力し、省電力モードにおいては、「ピー」という電子音を「音量：大」の音出力態様で出力する。なお、「ピピー」という電子音は１回の出力時間が０．５秒、「ピー」という電子音は１回の出力時間が０．２５秒で構成され、この電子音は、図２１（ｂ）に示すように、エラー開始からエラー解除まで２秒間隔で繰り返し出力されるようになっている。
【０２２９】
扉開放音は、図２１（ｂ）に示すように、通常モードにおいては、「扉が開きました」という肉声音を「音量：大」の音出力態様で出力し、省電力モードにおいては、「ドアオープン、エコモード」という肉声音を「音量：大」の音出力態様で出力する。なお、図２１（ｂ）に示すように、「扉が開きました」という肉声音は、前面扉１０２が開いた後、２回出力されると終了し、「ドアオープン、エコモード」という肉声音は、前面扉１０２が開いた後、１回出力されると終了するようになっている。
【０２３０】
このように、電力モードに応じて音色を異ならせてもよい。また、省電力モード時のエラー音は、通常モード時のエラー音に比べて音出力期間が短いので、省電力化に寄与することにもなる。
【０２３１】
＜第６変形例＞
図２２は、扉開放音の音構成に特徴を持たせた場合の変形例を示している。本変形例の扉開放音の一単位は、図２２（ａ）に示すように、まず、音色Ａが出力され、次に音色Ｂと音色Ｃが同時に出力されるように構成され、この一単位を繰り返し出力することにより、扉開放音を継続して出力するようになっている。具体的には、図２２（ａ）及び（ｂ）に示すように、まず、「ピピー」という電子音が１．５秒間出力され、その後、「扉が開いています」という肉声音と「キラキラキラー」という楽器音を重ねた音が３．５秒間出力されるように構成され、この５秒間の単位を繰り返すようになっている。なお、図２２（ｂ）に示すサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様は、電力モードが省電力モードにある場合を示している。
【０２３２】
本変形例では、扉開放音の音色Ａは、音の通りがよく気付かれやすい電子音で構成されているので、音色Ａが出力されている期間を、注意を喚起しやすい期間とみなす一方、扉開放音の音色Ｂ及びＣは、音色Ａに比べると音の通りがよくなく気付かれにくい肉声音及び楽器音で構成されているので、音色Ｂ及びＣが出力されている期間を、音色Ａが出力されている期間に比べて、注意を喚起しにくい期間であるととみなしている。
【０２３３】
したがって、本変形例では、電力モードが省電力モードにある場合であって、音色Ａが出力されている期間は、上記実施形態に示した通り、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で発光させるが、音色Ｂ及びＣが出力されている期間は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４のいずれかを「発光：大」の発光態様で発光させ、視覚的に注意喚起を促すようにしている。
【０２３４】
詳しくは、音色Ｂ及びＣの出力期間が開始されると、まず、サイドランプ１４４の発光態様を「発光：小」、タイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」にて点灯し、次いで、サイドランプ１４４の発光態様を「発光：大」、タイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：小」にて点灯して、音色Ｂ及びＣの出力期間を終了する。
【０２３５】
このように省電力モードであっても一律にサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で発光させるのではなく、省電力モードであっても扉開放音の注意喚起が劣る期間は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４のいずれか一方の発光態様を「発光：大」として、視覚的に目立たせて、扉開放報知の注意喚起を視覚的に補うようにしてもよい。
【０２３６】
＜第７変形例＞
上記実施形態及び変形例では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて、電力モードに応じた発光を行ったが、これに加えてリールバックライト２８５を用いて、現在設定されている電力モードを簡単に把握可能としてもよい。サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて電力モードに応じた発光を行った場合、前面扉１０２を開放した電力モードの設定作業中には、遊技店の店員にすぐに気づいてもらうことが困難であるが、本体１０１に備えられたリールバックライト２８５を利用してサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて電力モードに応じた発光を行っていることを示唆する演出を行うことで、電力モードの把握がより容易になる。図２３（ａ）は、電力モードごとのリールバックライト２８５の発光色を示す表、図２３（ｂ）は、前面扉１０２を開けて、電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様を示すタイミングチャートである。
【０２３７】
本変形例のリールバックライト２８５は、図２３（ａ）に示すように、通常モードにおいては赤色で発光し、省電力モードにおいては緑色で発光するようになっている。したがって、図２３（ｂ）に示すように、前面扉１０２が開放された状態において、遊技店の店員により電力モードの設定開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））が受け付けられると、この時点では電力モードは通常モードであるので、リールバックライト２８５は赤色で点灯される。次いで、遊技店の店員により電力モードの設定終了操作（（具体的には、リセットキー２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態））が受け付けられると、この時点では電力モードは省電力モードになったので、リールバックライト２８５は緑色で点灯される。
【０２３８】
このように本変形例では、上述したサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様の変化（「発光：大」から「発光：小」に変化；図７及び８参照）に加えて、リールバックライトの発光態様からも現在の電力モードを把握することが可能である。前面扉１０２を開けている状態においては、作業している遊技店の店員の視線は筐体内部のリール１１０〜１１２に向かっているので、電力モードに応じたリールバックライト２８５の発光は、作業中の店員にとって電力モード把握に好適な演出となっている。
【０２３９】
＜その他＞
上記実施形態の電力モードの設定可能状態においては、リセットスイッチ２９１を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしたが、省電力モード及び通常モードの設定方法はこれに限定されるものではなく、他の操作ボタンを用いてもよい。例えば、ストップボタン１３７〜１３９を用いてもよく、電力モードの設定可能状態において、ストップボタン１３９を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、ストップボタン１３７を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしてもよい。さらには、ストップボタン１３９を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、ストップボタン１３７を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにし、何れかのモードを選択的に設定可能としてもよい。この場合、前面扉１０２が開放された状態において、店員に近い位置にあるストップボタン１３９の押下により省電力モードの設定し、店員に遠い位置にあるストップボタン１３９の押下により通常モードを設定するので、通常モードの設定作業より省電力モードの設定作業が容易になる。
【０２４０】
また、上記実施形態においては、電力モード設定期間において、エラー音及び扉開放音の出力を停止したが、本発明はこれに限定されず、エラー音及び扉開放音を出力してもよい。例えば、電力モード設定期間において、音出力態様を「音量：小」としてエラー音及び扉開放音を出力してもよい。
【０２４１】
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの電力モードに応じた警戒・異常報知の演出態様について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコなど他の遊技台の電力モードに応じた警戒・異常報知の演出態様にも適用可能である。
【０２４２】
例えば、図２４に示すような「所定の遊技領域１００２に球を発射する発射装置１０１０と、発射装置１０１０から発射された球を入球可能に構成された入賞口１００６と、入賞口に入球した球を検知する検知手段１００８と、検知手段１００８が球を検知した場合に球を払出す払出手段１０１２と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置１００４を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置１００４が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機１０００」の警戒・異常報知において、電力モードに応じた演出態様にて報知を行い、遊技台の消費電力を抑制するとともに遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えるようにしてもよい。
【０２４３】
＜実施形態のまとめ＞
以上述べたように、上記実施形態の遊技台（例えば、スロットマシン１００）によれば、発光装置（例えば、タイトルパネルランプ１６４、サイドランプ１４４）と、音出力装置（例えば、スピーカ２７２、２７７）と、を含む報知装置（例えば、第１制御部４００及び第２制御部５００が管理する演出装置）を用いて、所定の報知を行う報知手段（例えば、第１制御部４００、第２制御部５００、ランプ制御処理、音制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理など）を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モード（例えば、通常モード）と、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モード（例えば、省電力モード）と、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし（例えば、設定キースイッチ２８１、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２などの操作ボタン。主制御部３００、第１副制御部４００）、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様（例えば、「発光：大」の発光態様）と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様（例えば、「発光：小」の発光態様）が含まれ、前記音出力装置の音出力態様には、第一の音出力態様（例えば、「音量：大」の音出力態様）と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様（例えば、「音量：小」の音出力態様）が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、を備えることを基本的構成とする。
【０２４４】
この基本的構成においては、第二の電力モードに設定された場合、発光装置を、省電力状態である第二の発光態様にて発光させる一方、出力音は第一の電力モードの音出力態様と同一としているので、省電力を実現しながら店員が警戒報知または前記異常報知に確実に気づくよことができる。この結果、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【０２４５】
また、前記二報知手段は、予め定めた時間が経過した場合、予め定めた音出力回数に到達した場合、または前記警戒報知もしくは前記異常報知の実行条件が成立しなくなった場合に、前記第一の音出力態様にて行っていた前記警戒報知又は前記異常報知を中止することが好ましい。
【０２４６】
この場合、第二の電力モードにおいて、音出力装置が第一の音出力態様にて警戒報知又は前記異常報知を行う場合の音出力期間が有限となるので、第一の音出力態様としつつも省電力化に寄与することができる。
【０２４７】
また、前記発光装置は、複数の発光体が配設された第一発光装置と、複数の発光体が配設され、前記第一発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が小さな第二発光装置と、を備え、前記第二報知手段は、前記電力設定手段により前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の前記複数の発光体の全部または一部を消灯する発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の前記複数の発光体すべての発光量を小さくする発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことが好ましい。
【０２４８】
この場合、省電力効果の大きい第一発光装置の少なくとも一部を消灯し、省電力効果の小さな第二発光装置の発光量を小さくして点灯するので、効率よく省電力を実現することができる。
【０２４９】
また、本体と、前記本体に対して開閉可能な扉と、を備え、前記報知手段は、前記扉が開放状態にある場合、前記警戒報知又は前記異常報知として、前記扉が開放状態にあることを示す扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間となった場合には、前記第二の音出力態様にて、前記扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間において前記第二の電力モードが設定された場合には、前記第一の音出力態様にて、前記扉開放報知を行うことが好ましい。
【０２５０】
この場合、電力モード設定期間においては、遊技店の店員が確実に作業に取り掛かっているため、音による報知は不要であるが、省電力効果のある音出力態様となっているので、電力モードの設定作業に影響を及ぼすことはない。
【０２５１】
また、上記実施形態の遊技台（例えば、スロットマシン１００）によれば、第一発光装置（例えば、タイトルパネルランプ１６４）と、第二発光装置（例えば、サイドランプ１４４）と、を含む報知装置（例えば、第１制御部４００及び第２制御部５００が管理する演出装置）を用いて、所定の報知を行う報知手段（例えば、第１制御部４００、第２制御部５００、ランプ制御処理、音制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理など）を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モード（例えば、通常モード）と、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モード（省電力モード）と、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし（例えば、設定キースイッチ２８１、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２などの操作ボタン。主制御部３００、第１副制御部４００）を備え、前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知（例えば、エラー処理中の報知、扉開放報知、エラー報知、電力モード設定状況報知、設定確認報知など）が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様（例えば、「発光：大」の発光態様）と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様（例えば、「発光：小」の発光態様）が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを基本的構成とする。
【０２５２】
この基本的構成においては、第二の電力モードに設定された場合、省電力効果の大きい第一の発光装置を、省電力状態である第二の発光態様にて発光させる一方、第二の発光装置を、通常状態である第一の発光態様にて発光させるので、効率よく省電力を実現しながら店員が警戒報知または異常報知に確実に気づくことができる。この結果、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【０２５３】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【０２５４】
１００ スロットマシン
１１０、１１１、１１２ リール
１１３ 図柄表示窓
１１４ 入賞ライン
１３０、１３１、１３２ メダル投入ボタン
１３５ スタートレバー
１３７、１３８、１３９ ストップボタン
１４４ サイドランプ
１５７ 液晶表示装置
１６２ タイトルパネル
２７２，２７７ スピーカ
２８１ 設定キースイッチ
２８２ 電源スイッチ
２９１ リセットスイッチ
２９２ 設定変更ボタン
３００ 主制御部
４００ 第１副制御部
５００ 第２副制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシン（パチスロ）、パチンコに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【０００２】
昨今、震災の影響により電力不足が懸念されることから、遊技台に関しても省電力化対策を施すことが考えられている。
【０００３】
遊技台は、店の営業時間内は常時電源が投入された状態になっているため、消費電力が大きい。この点、特許文献１には、遊技者が使用していない場合には、遊技台の液晶表示装置のバックライトを消灯または減光させて、バックライトの消費電力を抑制する遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００１−７９２２４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、液晶表示装置のバックライトを減光した場合、液晶表示装置を介して表示される演出画像の視認性が悪くなるという問題がある。すなわち、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝達することができないおそれが生じる。
【０００６】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、発光装置と、音出力装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、前記音出力装置の音出力態様には、第一の音出力態様と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、を備えることを特徴とする。
【０００８】
また、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、第一発光装置と、第二発光装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の遊技台によれば、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図２】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの図柄表示窓の略示正面図、（ｂ）は、前面扉に配設された扉中継基板を拡大した図である。
【図３】本発明の実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。
【図４】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの各リールに施される図柄の配列を表面的に展開して示した図、（ｂ）は、スロットマシンの役の種類、図柄組合せ、及び払出し／作動を示した図である。
【図５】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのサイドランプ及びタイトルパネルランプの基板配置を示す図、（ｂ）は、サイドランプの一つの基板のＬＥＤ配置を示す図、（ｃ）は、タイトルパネルランプの一つの基板のＬＥＤ配置を示す図である。
【図６】（ａ）は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの第１副制御部とサイドランプ及びタイトルパネルランプの基板との接続形態を示すネットワーク図、（ｂ）は、サイドランプ制御データの構成を示すデータ構成図である。
【図７】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。
【図８】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。
【図９】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー音及び扉開放音の説明図である。
【図１０】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図１１】本発明の実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】本発明の実施形態に係るスロットマシンの第１副制御部メイン処理、第１副制御部コマンド受信割込処理、及び第１副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】（ａ）図１３のステップＳ２００７のランプ制御処理の流れを示すフローチャート、（ｂ）は、（ａ）のステップＳ２４０５のタイトルパネルランプ制御データセットの流れを詳しく示すフローチャートである。
【図１５】本発明の実施形態に係るスロットマシンの第２副制御部メイン処理、第２副制御部コマンド受信割込処理、第２副制御部タイマ割込処理及び第２副制御部画像制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図１６】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである（第１変形例）。
【図１７】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである（第２変形例）。
【図１８】本発明の実施形態に係るスロットマシンの設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである（第３変形例）。
【図１９】本発明の実施形態に係るスロットマシンの設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである（第３変形例）。
【図２０】本発明の実施形態に係るスロットマシンの扉開放報知の演出態様を示すタイミングチャートである（第４変形例）。
【図２１】本発明の実施形態に係るスロットマシンのエラー音及び扉開放音の内容を示す図である（第５変形例）。
【図２２】本発明の実施形態に係るスロットマシンの扉開放音の内容を示す図である（第６変形例）。
【図２３】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリールバックライトの報知態様を示す図である。
【図２４】本発明の実施形態に係るパチンコの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【００１２】
＜全体構成＞
図１は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン１００の外観斜視図である。スロットマシン１００は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【００１３】
図１に示すスロットマシン１００は、本体１０１と、本体１０１の正面に取付けられ、本体１０１に対して開閉可能な前面扉１０２と、を備える。本体１０１の中央内部には、（図１において図示省略）外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが３個（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）収納され、スロットマシン１００の内部で回転できるように構成されている。これらのリール１１０〜１１２はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【００１４】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール１１０〜１１２が構成されている。リール１１０〜１１２上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓１１３から縦方向に概ね３つ表示され、合計９つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール１１０〜１１２を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール１１０〜１１２は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、３個のリールをスロットマシン１００の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【００１５】
各々のリール１１０〜１１２の背面には、図柄表示窓１１３に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト２８５（後述する図２参照）が配置されている。リールバックライト２８５は、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン１００内部において各々のリール１１０〜１１２の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ（図示省略）が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール１１０〜１１２を停止させる。
【００１６】
入賞ライン表示ランプ１２０は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは５ラインあり、例えば、メダルが１枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが２枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された３本が有効となり、メダルが３枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された５ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については５ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが１枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの５ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
【００１７】
告知ランプ１２３は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役（具体的には、ボーナス）に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ１２４は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ１２２は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること（メダルの投入が不要であること）を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ１２８は演出用のランプである。
【００１８】
メダル投入ボタン１３０〜１３２は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダル（クレジットと言う）を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン１３０が押下される毎に１枚ずつ最大３枚まで投入され、メダル投入ボタン１３１が押下されると２枚投入され、メダル投入ボタン１３２が押下されると３枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン１３２はＭＡＸメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ１２９は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ１２１が点灯する。
【００１９】
メダル投入口１４１は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン１３０〜１３２により電子的に投入することもできるし、メダル投入口１４１から実際のメダルを投入（投入操作）することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器１２５は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器１２６は、各種の内部情報（例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数）を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器１２７は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、および払出枚数表示器１２７は７セグメント（ＳＥＧ）表示器で構成されている。
【００２０】
スタートレバー１３５は、リール１１０〜１１２の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口１４１に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン１３０〜１３２を操作して、スタートレバー１３５を操作すると、リール１１０〜１１２が回転を開始することとなる。スタートレバー１３５に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【００２１】
ストップボタンユニット１３６には、ストップボタン１３７〜１３９が設けられている。ストップボタン１３７〜１３９は、スタートレバー１３５の操作によって回転を開始したリール１１０〜１１２を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール１１０〜１１２に対応づけられている。以下、ストップボタン１３７〜１３９に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第１停止操作、次の停止操作を第２停止操作、最後の停止操作を第３停止操作という。また、第１停止操作の対象となるリールを第１停止リール、第２停止操作の対象となるリールを第２停止リール、第３停止操作の対象となるリールを第３停止リールという。なお、各ストップボタン１３７〜１３９の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン１３７〜１３９の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【００２２】
メダル返却ボタン１３３は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン１３４は、スロットマシン１００に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口１５５から排出するためのボタンである。ドアキー孔１４０は、スロットマシン１００の前面扉１０２のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口１５５は、メダルを払出すための払出口である。
【００２３】
ストップボタンユニット１３６の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル１６２が設けられており、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル１６２を点灯するランプである。タイトルパネル１６２の下部には、メダル払出口１５５、メダルの受皿１６１が設けられている。
【００２４】
音孔１８１はスロットマシン１００内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉１０２の左右各部に設けられたサイドランプ１４４は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉１０２の上部には演出装置１６０が配設されており、演出装置１６０の上部には音孔１４３が設けられている。この演出装置１６０は、水平方向に開閉自在な２枚の右シャッタ１６３ａ、左シャッタ１６３ｂからなるシャッタ（遮蔽装置）１６３と、このシャッタ１６３の奥側に配設された液晶表示装置１５７（図示省略、演出画像表示装置）を備えており、右シャッタ１６３ａ、左シャッタ１６３ｂが液晶表示装置１５７の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置１５７（図示省略）の表示画面がスロットマシン１００正面（遊技者側）に出現する構造となっている。
【００２５】
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ（７セグディスプレイ）、ドットマトリクスディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール（ドラム）、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【００２６】
＜内部構成＞
図２は、スロットマシン１００の内部構成を示す図であり、図２（ａ）は、前面扉１０２を開けた状態のスロットマシン１００を示す正面図、図２（ｂ）は、前面扉１０２に配設されている扉中継基板２９０を拡大した図である。
【００２７】
本体１０１は、上面板２６１、左側の側面板２６０、右側の側面板２６０、下面板２６４および背面板２４２で囲われ、前面を開口する箱体である。本体１０１の内部には、背面板２４２の上部に設けた通風口２４９と重ならない位置に、内部に主制御基板（後述する主制御部３００を実装する基板）を収納した主制御基板収納ケース２１０が配置され、この主制御基板収納ケース２１０の下方に、３つのリール１１０〜１１２が配置されている。主制御基板収納ケース２１０及びリール１１０〜１１２の側方、即ち向って左側の側面板２６０には、内部に第１副制御基板（後述する第１制御部４００を実装する基板）を収納した副制御基板収納ケース２２０が配設してある。また、向かって右側の側面板２６０には、主制御基板に接続されて、スロットマシン１００の情報を外部装置に出力する外部集中端子板２４８が取り付けられている。
【００２８】
また、リール１１０〜１１２の右側には、スロットマシン１００の遊技モード（設定値ともいう）の設定変更を行ったり、変更した設定の確認をしたりする設定キースイッチ２８１、リール１１０〜１１２の下側には、スロットマシン１００の電源投入や電源遮断を行うための電源スイッチ２８２が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「１」〜設定「６」まで設定可能である。
【００２９】
設定キースイッチ２８１は、所定の設定キー（図示省略）を差し込んで回転することにより電気的にＯＮ／ＯＦＦするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ２８１に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ２８１に設けられている設定キースイッチセンサがＯＮ状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがＯＦＦ状態を検出する。
【００３０】
電源スイッチ２８２は、電源装置２５２と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ２８２によりスロットマシン１００の電源投入（電源ＯＮ）又は電源遮断（電源ＯＦＦ）を行うことができる。
【００３１】
そして、下面板２６４には、メダル払出装置１８０（バケットに溜まったメダルを払出す装置）が配設され、このメダル払出装置１８０の上方、即ちリール１１０〜１１２の下方には、電源基板を有する電源装置２５２が配設され、電源装置２５２正面には電源スイッチ２４４を配設している。電源装置２５２は、スロットマシン１００に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部３００、第１副制御部４００等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品（例えば主制御部３００のＲＡＭ３０８等）に所定の期間（例えば１０日間）電源を供給するための蓄電回路（例えばコンデンサ）を備えている。
【００３２】
メダル払出装置１８０の右側には、メダル払出装置１８０から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース２４０が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている（図示省略）。電源装置２５２には、電源コード２６５を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード２６５が、筐体１０１の背面板２４２に開設した電源コード用穴２６２を通して外部に延出している。
【００３３】
前面扉１０２は、本体１０１の左側の側面板２６０にヒンジ装置２７６を介して蝶着され、図柄表示窓１１３の上部には、演出装置１６０、およびこの演出装置１６０を制御する第２制御基板（図示省略：後述する第２制御部５００を実装する基板）、上部スピーカ２７２を設けている。図柄表示窓１１３の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ１７０、このメダルセレクタ１７０が不正なメダル等をメダルの受皿１６１に落下させる際にメダルが通過する通路２６６等を設けている。さらに、音孔１９１に対応する位置には低音スピーカ２７７を設けている。ここで、低音スピーカ２７７は、スロットマシン１００の前面方向だけでなく背面方向にも音を出力可能としているので、前面扉１０２を開放してスロットマシン１００の筐体内部に対して所定の作業をする場合にも、作業者は低音スピーカ２７７から出力される種々の報知音を認識可能である。なお、前面扉１０２の背面には、扉開放センサ２９４が設けられている。扉開放センサ２９４は、閉扉時にはＬ（ＯＦＦ状態）で開放時にはＨ（ＯＮ状態）になるように構成されている。
【００３４】
前面扉１０２の背面には、図柄表示窓１１３の下方に扉中継基板２９０が配設されている。この扉中継基板２９０は、図２（ｂ）に示すように、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２、設定値表示器２９３が設けられている。
【００３５】
リセットスイッチ２９１は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ２９１を押下（短期押下）することによりスロットマシン１００のエラー解除を行うことができる。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、リセットスイッチ２９１は、上記エラー解除に関するリセット機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
【００３６】
設定変更ボタン２９２も、リセットスイッチ２９１と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン２９２による設定変更の操作手順については、後述する。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、設定変更ボタン２９２は、設定変更機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
【００３７】
設定値表示器２９３は、７セグメントＬＥＤ等の表示器である。この設定値表示器２９３は、設定変更ボタン２９２により設定された遊技モード（設定値）１〜６を数字で表示することができる。
【００３８】
なお、設定値表示器２９３は、電源投入状態（電源ＯＮ）において設定キーを設定キースイッチ２８１に挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）にすると、現在設定されている遊技モード（設定値）が数字で表示されるので、現在設定されている遊技モードの確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態（電源ＯＮ）において設定キーを設定キースイッチ２８１に挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）にすると、設定値を確認できる設定確認処理が開始され、設定キースイッチ２８１に挿入して左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）にすると、設定確認処理は終了する。設定確認処理の期間、つまり、設定確認操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定確認モードともいう
ここで、設定変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ２８１に設定キー（図示省略）を挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）をし、電源スイッチ２８２を電源遮断状態（電源ＯＦＦ）から電源投入状態（電源ＯＮ）とすることにより設定変更が有効となり（設定変更処理が開始される）、設定変更ボタン２９２を押下する毎に遊技モード（設定値）が１〜６まで順番に変わり、所定の遊技モードに設定することができる。なお、スタートレバー１３５を操作することにより、その時に設定されていた設定値が確定する。そして、最後に設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）することで、設定変更処理は終了する。
【００３９】
次に、電力モードの設定操作について説明する。本実施形態の電力モードには、初期設定のモードである通常モードと、通常モードよりも単位時間あたりの消費電力が少ない省電力モードが存在する。本実施形態では、設定キースイッチ２８１に設定キー（図示省略）を挿入して右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）をすると、電力モードが設定可能な電力モード設定期間が開始される。そして、この電力モード設定期間において、リセットスイッチ２９１を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、この電力モード設定期間において、設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定される。すなわち、本実施形態において、設定キーの右回しは、電力モード設定期間を開始させる操作であり、設定キーの左回し＆リセットスイッチ２９１また設定変更ボタン２９２の操作は、電力モード設定期間を終了させる操作である。なお、本実施形態において、電力モードが省電力モードに設定されているときに、ＲＡＭ３０８のクリア処理（例えば、設定値変更処理に伴うＲＡＭクリア、ＲＡＭ異常によるＲＡＭクリア、強制ＲＡＭクリアなど）が行われると、省電力モードは解除され、通常モードが設定される。
【００４０】
このように本実施形態では、設定変更処理及び設定確認処理の中で、同時に電力モードの設定を行うことができるので、電力モードの設定という新たな機能を既存の操作部位を操作することにより実現することができる。また、設定変更処理及び設定確認処理に限定されず、前面扉１０２を開放し、スロットマシン１００の内部に対して所定の操作を行う場合（例えば、エラー復旧時など）にも、同時に電力モードの設定は可能である。
【００４１】
さらに詳しくは、本実施形態の電力モードは、主制御部３００の電力モードと、第１副制御部４００の電力モードと、に分類される。上述した電力モードの設定は、正確には、主制御部３００の電力モードの設定を説明しているが、この主制御部３００の電力モードの設定情報はコマンドとして第１副制御部４００に送信されるので、上述した操作により設定された主制御部３００の電力モードは、そのまま第１制御部４００の電力モードとしても設定される。そして、主制御部３００に設定された電力モードは、主制御部３００が管理する各種装置の消費電力に関連し、第１副制御部４００に設定された電力モードは、第１副制御部４００及び第２副制御部５００が管理する各種装置の消費電力に関連する。その結果、電力モードが省電力モードにある場合、各種装置は省電力状態（通常状態より電力を消費しない状態）の演出態様で、種々の演出を実行するが、この省電力モードにおける具体的な演出態様については、後述する。
【００４２】
＜制御部の回路構成＞
次に、図３を用いて、スロットマシン１００の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
【００４３】
スロットマシン１００の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部３００と、主制御部３００が送信するコマンド信号（以下、単に「コマンド」と呼ぶ）に応じて、主な演出の制御を行う第１副制御部４００と、第１副制御部４００より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第２副制御部５００と、によって構成されている。
【００４４】
＜主制御部＞
まず、スロットマシン１００の主制御部３００について説明する。主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御する基本回路３０２を備えており、この基本回路３０２には、ＣＰＵ３０４と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのＲＯＭ３０６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ３０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ３１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ３１２を搭載している。なお、ＲＯＭ３０６やＲＡＭ３０８については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第１副制御部４００や第２制御部５００についても同様である。この基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、水晶発振器３１４ｂが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、ＣＰＵ３０４は、電源が投入されるとＲＯＭ３０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ３１２に送信し、カウンタタイマ３１２は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ３０４に送信する。ＣＰＵ３０４は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器３１４ｂが出力するクロック信号を８ＭＨｚ、カウンタタイマ３１２の分周値を１／２５６、ＲＯＭ３０６の分周用のデータを４７に設定した場合、割り込みの基準時間は、２５６×４７÷８ＭＨｚ＝１．５０４ｍｓとなる。
【００４５】
基本回路３０２は、０〜６５５３５の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路３１６と、電源が投入されると起動信号（リセット信号）を出力する起動信号出力回路３３２を設けており、ＣＰＵ３０４は、この起動信号出力回路３３２から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する（後述する主制御部メイン処理を開始する）。
【００４６】
また、基本回路３０２には、センサ回路３２０を設けており、ＣＰＵ３０４は、割り込み時間ごとに各種センサ３１８（ベットボタン１３０センサ、ベットボタン１３１センサ、ベットボタン１３２センサ、メダル投入口１４１から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー１３５センサ、ストップボタン１３７センサ、ストップボタン１３８センサ、ストップボタン１３９センサ、精算ボタン１３４センサ、メダル払出装置１８０から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール１１０のインデックスセンサ、リール１１１のインデックスセンサ、リール１１２のインデックスセンサ、設定キースイッチ２８１センサ、リセットスイッチ２９１センサ、設定変更ボタン２９２センサ等）の状態を監視している。
【００４７】
なお、センサ回路３２０がスタートレバーセンサのＨレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路３１６に出力する。この信号を受信した乱数発生回路３１６は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【００４８】
メダル受付センサは、メダル投入口１４１の内部通路に２個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー１３５センサは、スタートレバー１３５内部に２個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン１３７センサ、ストップボタン１３８センサ、および、ストップボタン１３９センサは、各々のストップボタン１３７〜１３９に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【００４９】
ベットボタン１３０センサ、ベットボタン１３１センサ、およびベットボタン１３２センサは、メダル投入ボタン１３０〜１３２のそれぞれに設置されており、ＲＡＭ３０８に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン１３４センサは、精算ボタン１３４に設けられている。精算ボタン１３４が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置１８０が払い出すメダルを検出するためのセンサである。設定キースイッチ２８１センサは、設定キースイッチ２８１に設けられており、設定キースイッチ２８１のＯＮ、ＯＦＦ状態を検出する。リセットスイッチ２９１センサは、リセットスイッチ２９１に設けられており、リセットスイッチ２９１の操作を検出する。設定変更ボタン２９２センサは、設定変更ボタン２９２に設けられており、設定変更ボタン２９２の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【００５０】
リール１１０のインデックスセンサ、リール１１１のインデックスセンサ、およびリール１１２のインデックスセンサは、各リール１１０〜１１２の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにＬレベルになる。ＣＰＵ３０４は、この信号を検出すると、リールが１回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【００５１】
主制御部３００は、リール１１０〜１１２に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路３２２、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ１７０に設けたソレノイドを駆動する駆動回路３２４、メダル払出装置１８０に設けたモータを駆動する駆動回路３２６、及び各種ランプ３３８（入賞ライン表示ランプ１２０、告知ランプ１２３、遊技メダル投入可能ランプ１２４、再遊技ランプ１２２、遊技メダル投入ランプ１２９、遊技開始ランプ１２１、貯留枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、払出枚数表示器１２７、リールバックライト２８５）を駆動する駆動回路３２８をそれぞれ設けている。
【００５２】
また、基本回路３０２には、情報出力回路３３４が接続されており、主制御部３００は、この情報出力回路３３４を介して、外部のホールコンピュータ（図示省略）等が備える情報入力回路６５２にスロットマシン１００の遊技情報（例えば、遊技状態）を出力する。
【００５３】
また、主制御部３００は、第１副制御部４００にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第１副制御部４００との通信を可能としている。なお、主制御部３００と第１副制御部４００との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は第１副制御部４００にコマンド等の信号を送信できるが、第１副制御部４００から主制御部３００にコマンド等の信号を送信できない。
【００５４】
＜副制御部＞
次に、スロットマシン１００の第１副制御部４００について説明する。第１副制御部４００は、主制御部３００が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第１副制御部４００の全体を制御する基本回路４０２を備えている。この基本回路４０２は、ＣＰＵ４０４と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ４０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ４１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ４１２を搭載している。基本回路４０２のＣＰＵ４０４は、水晶発振器４１４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第１副制御部４００は、第１副制御部４００の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたＲＯＭ４０６を設けている。
【００５５】
ＣＰＵ４０４は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ４０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ４１２に送信する。カウンタタイマ４１２は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ４０４に送信する。ＣＰＵ４０４は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００５６】
また、第１副制御部４００には、音源ＩＣ４１８が設けられ、音源ＩＣ４１８には出力インタフェースを介してスピーカ２７２、２７７が接続されている。音源ＩＣ４１８は、ＣＰＵ４０４からの命令に応じてアンプおよびスピーカ２７２、２７７から出力する音声の制御を行う。音源ＩＣ４１８には音声データが記憶されたＳ−ＲＯＭ（サウンドＲＯＭ）が接続されており、このＲＯＭから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ２７２、２７７から出力する。
【００５７】
第１副制御部４００には、また、駆動回路４２２が設けられ、駆動回路４２２には入出力インタフェースを介して各種ランプ４２０（上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ１４４、タイトルパネルランプ１６４、等）が接続されている。
【００５８】
また、ＣＰＵ４０４は、出力インタフェースを介して第２副制御部５００へ信号の送受信を行う。スロットマシン１００の第２副制御部５００では、演出画像表示装置１５７やシャッタ１６３などの制御を行う。なお、第２副制御部５００は、例えば、演出画像表示装置１５７の制御を行う制御部、シャッタ１６３の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【００５９】
次に、スロットマシン１００の第２副制御部５００について説明する。第２副制御部５００は、第１副制御部４００が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第２副制御部５００の全体を制御する基本回路５０２を備えており、この基本回路５０２は、ＣＰＵ５０４と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ５０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ５１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ５１２を搭載している。基本回路５０２のＣＰＵ５０４は、水晶発振器５１４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第２副制御部５００は、第２副制御部５００の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたＲＯＭ５０６を設けている。
【００６０】
ＣＰＵ５０４は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ５０６の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ５１２に送信する。カウンタタイマ５１２は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をＣＰＵ５０４に送信する。ＣＰＵ５０４は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００６１】
また、第２副制御部５００には、シャッタ１６３を駆動する駆動回路５３０が設けられ、駆動回路５３０には出力インタフェースを介してシャッタ１６３が接続されている。この駆動回路５３０は、ＣＰＵ５０４からの命令に応じてシャッタ１６３に設けたステッピングモータ（図示省略）に駆動信号を出力する。
【００６２】
また、第２副制御部５００には、センサ回路５３２が設けられ、センサ回路５３２には入力インタフェースを介してシャッタセンサ５３８が接続されている。ＣＰＵ５０４は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ５３８の状態を監視している。
【００６３】
また、第２副制御部５００には、ＶＤＰ５３４（ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー）が設けられ、このＶＤＰ５３４には、バスを介してＲＯＭ５０６、ＶＲＡＭ５３６が接続されている。ＶＤＰ５３４は、ＣＰＵ５０４からの信号に基づいてＲＯＭ５０６に記憶された画像データ等を読み出し、ＶＲＡＭ５３６のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置１５７に画像を表示する。
【００６４】
＜図柄配列＞
図４（ａ）を用いて、上述の各リール１１０〜１１２に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【００６５】
各リール１１０〜１１２には、同図の右側に示す複数種類（本実施形態では８種類）の図柄が所定コマ数（本実施形態では、番号０〜２０の２１コマ）だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号０〜２０は、各リール１１０〜１１２上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール１１０の番号１のコマには「リプレイ」の図柄、中リール１１１の番号０のコマには「ベル」の図柄、右リール１１２の番号２のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【００６６】
＜入賞役の種類＞
次に、図４（ｂ）を用いて、スロットマシン１００の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役（作動役を含む）の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）および、レギュラーボーナス（ＲＢ）はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技（リプレイ）は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない（メダルの払い出しを伴わない）作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【００６７】
スロットマシン１００の入賞役には、ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）と、レギュラーボーナス（ＲＢ）と、小役（チェリー、スイカ、ベル）と、再遊技（リプレイ）がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【００６８】
「ビッグボーナス（ＢＢ１、ＢＢ２）」（以下、単に、「ＢＢ」と称する場合がある）は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技（ＢＢ遊技）が開始される特別役（作動役）である。対応する図柄組合せは、ＢＢ１が「ＢＢ１図柄（白７ともいう）−ＢＢ１図柄−ＢＢ１図柄」、ＢＢ２が「ＢＢ２図柄（青７ともいう）−ＢＢ２図柄−ＢＢ２図柄」である。また、ＢＢ１、ＢＢ２についてはフラグ持越しを行う。すなわち、ＢＢ１、ＢＢ２に内部当選すると、これを示すフラグが立つ（主制御部３００のＲＡＭ３０８の所定のエリア内に記憶される）が、その遊技においてＢＢ１、ＢＢ２に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもＢＢ１、ＢＢ２に内部当選中となり、ＢＢ１に対応する図柄組み合わせ「白７−白７−白７」、ＢＢ２に対応する図柄組み合わせ「青７−青７−青７」が、揃って入賞する状態にある。
【００６９】
「レギュラーボーナス（ＲＢ）」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技（ＲＢ遊技）が開始される特殊役（作動役）である。対応する図柄組合せは、「ＲＢ図柄（ボーナスともいう）−ＲＢ図柄−ＲＢ図柄」である。なお、ＲＢについても上述のＢＢと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技（ＢＢ遊技）においては、レギュラーボーナス遊技（ＲＢ遊技）が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、１回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【００７０】
「小役（チェリー、スイカ、ベル）（以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある）は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが４枚、スイカが１２枚、ベルが８枚である。なお、「チェリー−ＡＮＹ−ＡＮＹ」の場合、左リール１１０の図柄が「チェリー」であればよく、中リール１１１と右リール１１２の図柄はどの図柄でもよい。
【００７１】
「再遊技（リプレイ）」は、入賞により次回の遊技でメダル（遊技媒体）の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役（作動役）であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【００７２】
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
【００７３】
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ（本実施形態では６５５３６）で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも１つの役の当選確率を異ならせた設定１〜設定６が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【００７４】
＜電力モード＞
次に、本実施形態の電力モードについて説明する。本実施形態の電力モードには、上述したように、通常モードと、省電力モートと、があり、遊技店側（店員）がスロットマシン１００の前面扉１０２を開放した状態において電力モードは設定される。
【００７５】
電力モードを省電力モードに設定した場合、主制御部３００における待機状態判定時間が２０秒に短縮される（通常モードでは、４０秒）。すなわち、通常モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから４０秒間、メダルの投入が行われないと、主制御部３００から第１副制御部４００に待機コマンドが送信され、第１副制御部４００にて待機状態と判定されてリールバックライト２８５が消灯される待機処理が行われる。一方、省電力モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから２０秒間、メダルの投入が行われないと、上述の待機処理が行われる。なお、待機処理としては、これに加えて、リール停止時にリール１１０〜１１２に設けたステッピングモータの励磁を切ったり、各種ランプ３３８の輝度を低下させたりして、さらなる省電力化を図ってもよい。
【００７６】
また、電力モードを省電力モードに設定した場合には、第１副制御部４００が管理する各種ランプ４２０を省電力状態にて点灯させて各種演出を実行することにしている。また、省電力モードにおいて、第１副制御部４００が待機コマンドを受信した場合には、デモ演出も省電力状態にて行う。ここで、省電力状態の対象となる各種ランプ４２０とは、 本実施形態においては、具体的には、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４であり、省電力状態とは、具体的には、上記ランプを減灯（輝度の低下、点灯態様の変化（点灯から点滅、消灯への変化）、点灯期間の短縮、点灯領域の縮小などを含む）を意味する。
【００７７】
＜ランプの点灯態様＞
図５（ａ）は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の基板配置を示す図であり、図５（ｂ）は、サイドランプ１４４の１つの基板のＬＥＤの配置を示す図、図５（ｃ）は、タイトルパネルランプ１６４の１つの基板のＬＥＤの配置を示す図である。また、図６（ａ）は、第１副制御部４００とサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の基板との接続形態を示すネットワーク図、図６（ｂ）は、サイドランプ制御データの構成を示すデータ構成図である。
【００７８】
図５（ａ）に示すように、前面扉１０２の左右各部に設けられたサイドランプ１４４は、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂを備え、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂを備える。サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂは、それぞれ、図５（ｂ）に示すように、２０個のＬＥＤが装着（図示しないが、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂの裏面に各ＬＥＤに対応する抵抗器が装着）されており、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂは、それぞれ、図５（ｃ）に示すように、３０個のＬＥＤが装着（図示しないが、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂの裏面に各ＬＥＤに対応する抵抗器が装着）されている。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４に装着されている各ＬＥＤと抵抗器は同一仕様のデバイス（消費電力が同一）であるため、本実施形態においては、タイトルパネルランプ１６４はサイドランプ１４４よりも消費電力が大きな演出装置であるといえる。
【００７９】
図６（ａ）に示すように、第１副制御部４００に搭載されたＣＰＵ４０４とマスタＩＣ４２１は、複数のアドレスバスとデータバスによって通信可能に接続されている。マスタＩＣ４２１は、これら複数のアドレスバスとデータバスを介してＣＰＵ４０４から各種指令（例えば、ランプの点灯を制御するランプ制御データ）を受けると、各種指令を、データバスＤＴを介してサイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂ、タイトルパネルランプ基板１６２ａ及び１６２ｂに出力する。
【００８０】
マスタＩＣ４２１は、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂ、タイトルパネルランプ基板１６２ａ及び１６２ｂが備えるスレーブＩＣ６０１〜６０４と、データバスＤＴによって通信可能に接続されている。そのため、スレーブＩＣ６０１〜６０４は、データバスＤＴを介してマスタＩＣ４２１から各種指令を受けると、当該各種指令に基づいて、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を点灯／消灯の制御を行う。
【００８１】
ＣＰＵ４０４は、スレーブＩＣ６０１〜６０４のいずれかに指令を出力する場合（ランプ制御データを送信する場合）には、対象となるスレーブＩＣ６０１〜６０４のアドレス設定をして、ランプ制御データを送信する。一方、スレーブＩＣ６０１〜６０４は、受信したデータが自身のアドレスに向けたランプ制御データであるか否かを判定し、自身のアドレスである場合には、受信したランプ制御データに従ってランプの点灯／消灯制御を行う。
【００８２】
本実施形態において、電力モードが通常モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａ及び１６２ｂのＬＥＤをすべて点灯させる一方、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ１６４は、タイトルパネル基板１６２ａのＬＥＤを点灯、タイトルパネル基板１６２ｂのＬＥＤを消灯させて、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えるようになっている。具体的には、電力モードが省電力モードの場合には、ＣＰＵ４０４は、タイトルパネル基板１６２ａのスレーブＩＣ６０１のアドレスに対してのみランプ制御データを送信し、タイトルパネル基板１６２ｂのスレーブＩＣ６０２のアドレスに対してはランプ制御データを送信しないので、これにより、タイトルパネルランプ１６４は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えている点灯態様を「発光：小」の点灯態様、タイトルパネルランプ１６４の消費電力を抑えていない通常の点灯態様を「発光：大」の点灯態様とも表記する。
【００８３】
一方、サイドランプ１４４は、電力モードが通常モードに設定されている場合には、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂのすべてのＬＥＤを点灯させるが、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、サイドランプ基板１４４ａ及び１４４ｂのすべてのＬＥＤを点滅させて、サイドランプ１４４の消費電力を抑えるようになっている。具体的には、図６（ｂ）に示すように、電力モードが通常モードの場合には、ランプ制御データには、点灯を示す値（モードレジスタのビット４の値が０）、電力モードが省電力モードの場合には、ランプ制御データには、点滅を示す値（モードレジスタのビット４の値が１）が設定されるので、これにより、サイドランプ１４４は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、サイドランプ１４４の消費電力を抑えている点灯態様を「発光：小」の点灯態様、サイドランプ１４４の消費電力を抑えていない通常の点灯態様を「発光：大」の点灯態様とも表記する。
【００８４】
なお、本実施形態では、電力モードが通常モードまたは省電力モードのいずれに設定されていても、スピーカ２７２及び２７７から出力される演出音の音量は変わらない。つまり、電力モードが省電力モードに設定されたとしても、演出音は通常モードのときの音量と変わらない。このように本実施形態では、音出力に関しては省電力対策が施されていない。なお、以下においては、スピーカ２７２及び２７７から出力される演出音の音量に省電力対策を施していない音出力態様を「音量：大」、演出音の音量を落として省電力対策を施している音出力態様を「音量：小」、とも表記する。
【００８５】
このように本実施形態においては、複数の演出装置のうち、省電力効果が高いランプ装置の点灯態様を「発光：小」とする一方、遊技者に対して注意や興味を喚起させる効果が高い演出音の音出力態様を「音量：大」としているので、スロットマシン１００の消費電力を抑えつつ、スロットマシン１００が出力する出力情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【００８６】
本実施形態では、エラー処理中の報知において、上述した電力モードを加味した報知、つまり、スロットマシン１００の消費電力を抑えつつ、スロットマシン１００が出力する出力情報を遊技者に正確に伝える報知を行うことを特徴としているので、以下、エラー処理中の報知について詳述する。
【００８７】
＜エラー処理中の報知態様＞
図７及び図８は、エラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードの設定を行った場合の演出態様の推移を示している。図７は、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更した場合（電力モードの変更を行った場合）、図８は、通常モードに設定されていた電力モードを通常モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）を示している。
【００８８】
ここで、本実施形態におけるエラー処理中の期間とは、スロットマシン１００の異常を示す異常報知（例えば、エラー報知）または周囲に警戒を促す警戒報知（例えば、扉開放報知）を行っている期間（以下、警戒・異常報知期間ともいう）をいう。すなわち、警戒・異常報知期間は、図７及び図８に示すように、エラーが発生してからエラーが解除されるまでの期間（エラー状態の期間）だけでなく、エラーが解除された後、さらに前面扉１０２が閉じられるまでの期間も含む。なお、図７及び図８に示すエラー処理中の期間（警戒・異常報知期間）においては、エラーが発生していることを報知するエラー報知、前面扉１０２が開放していることを報知する扉開放報知、及び電力モードの設定状況を示す電力モード設定状況報知が行われる。
【００８９】
まず、図７を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更する場合について説明する。
【００９０】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【００９１】
ここで、エラー音は、遊技店の店員に気づかれやすくするため、図９（ａ）に示すように、単音で構成された電子音（例えば、「ピピー」などの電子音）で構成されている。なお、エラー音は、図９（ｂ）に示すように、エラー開始とともに出力が開始され、エラー解除とともに出力が終了する。つまり、本実施形態においては、エラー音の出力回数に制限は設けられていない。
【００９２】
なお、本実施形態では、上記演出装置（演出画像表示装置１５７、スピーカ２７２及び２７７、サイドランプ１４４）を用いて、エラー報知を行っているが、エラー報知を行う演出装置はこれに限定されない。例えば、本実施形態においてタイトルパネルランプ１６４は、通常報知を行う演出装置となっているが、点灯態様を変化させて、エラー報知を行うようにしてもよい。
【００９３】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【００９４】
ここで、扉開放音は、不快感を与えないようにするため、図９（ａ）に示すように、和音または肉声音（例えば、「扉が開きました」など）で構成されている。なお、扉開放音は、図９（ｂ）に示すように、扉開放とともに出力が開始され、扉閉鎖とともに出力が終了する。つまり、本実施形態においては、扉開放音の出力回数に制限は設けられていない。
【００９５】
本実施形態では、エラー発光と扉開放発光の発光態様を同一にしているため、前面扉１０２が開放されても、サイドランプ１４４の発光態様に変化は起きない。しかしながら、「発光：大」の点灯態様は変化させずに、エラー発光と扉開放発光の発光態様を異ならせてもよい（例えば、点灯パターンを変化させたり、点灯色を変化させたりするなど）。
【００９６】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定開始が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。なお、電力モード設定期間において、エラー音及び扉開放音の出力を停止するのは、この電力モード設定期間においては、遊技店の店員が確実に作業に取り掛かっているため、音による報知は不要と考えられるためである。
【００９７】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び省電力モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定されたこと示す文言（例えば、「省電力モード設定しました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：小」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。つまり、警戒・異常報知期間に新たに電力モードを設定可能とし、警戒・異常報知期間でありながら、設定された電力モードを反映した演出を行うようにした。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、省電力モードが設定されたことを確認することができる。
【００９８】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示す文言（例えば、「エラー解除」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了する。
【００９９】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０１００】
次に、図８を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを通常モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）について説明する。
【０１０１】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【０１０２】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【０１０３】
次に、遊技店の店員により電力モードの設定開始操作が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０１０４】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、設定変更ボタン２９２を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、通常モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び通常モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、電力モード設定可能報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：大」の点灯態様にて発光する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：大」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：大」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは通常モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、通常モードが設定されたことを確認することができる。
【０１０５】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示す文言（例えば、「エラー解除」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了する。
【０１０６】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、警戒＆異常報知ではなく、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：大」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０１０７】
このように本実施形態のエラー処理中の報知態様によれば、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、ランプを、通常モードの発光態様よりも輝度を落とした省電力状態にて発光させる一方、演出音の音量を、通常モードにおける音量と同一とする。よって、店員がエラー解除に費やす間のランプ発光による消費電力を低減しつつ、スロットマシン１００から離れた位置にいる店員が音報知に気づき易くなっているので、省電力を実現しながら店員がエラー処理中の報知に確実に気づくようになっている。
【０１０８】
なお、以上に述べた本実施形態のエラー報知は、（１）店員が遊技台の傍にいてエラー対応していると想定される期間（エラー対応操作期間ともいう）と、（２）店員が遊技台の傍にいないと想定される期間（エラー未対応期間ともいう）に分けられる。ここで、省電力モードにおけるエラー対応操作期間の報知（例えば、図７に示す電力モード設定終了受付からエラー解除までの報知）は、店員が傍にいるので、ランプの点灯態様を「小」でもよいが（例えば、図７に示すサイドランプ１４４及びタイトルランプ１６４の点灯態様）、第３者による不正操作の場合も考えられるので、遠くにいる別の店員にも気付きやすくするため、エラー音の音出力態様は「音量：大」とした。一方、エラー未対応期間の報知（例えば、図８に示すエラー発生から前面扉開放までの報知）は、ランプの点灯態様が「大」または「小」のいずれであっても（電力モードの設定による）、店員が傍にいないので、遠くにいる店員が確実にエラー報知に気付きようにするため、エラー音の音出力態様は「音量：大」とした。
【０１０９】
以上、本実施形態の電力モードに応じたエラー報知について説明したが、この内容を踏まえて、以下、主制御部３００、第１副制御部４００及び第２副制御部５００の処理を説明する。
【０１１０】
＜主制御部メイン処理＞
まず、図１０を用いて、主制御部３００のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【０１１１】
遊技の基本的制御は、主制御部３００のＣＰＵ３０４が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、ＣＰＵ３０４が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【０１１２】
電源投入が行われると、まず、ステップＳ１０１で各種の初期設定を行う。この初期設定では、ＣＰＵ３０４のスタックポインタ（ＳＰ）へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、Ｉ／Ｏ３１０の初期設定、ＲＡＭ３０８に記憶する各種変数の初期設定、ＷＤＴ３１４への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【０１１３】
ステップＳ１０２ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ１２０を点灯させる。また、第１副制御部４００に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー１３５が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第１副制御部４００に対してスタートレバー１３５が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
【０１１４】
ステップＳ１０３では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
【０１１５】
ステップＳ１０４では乱数発生回路３１６で発生させた乱数を取得する。
【０１１６】
ステップＳ１０５では、現在の遊技状態に応じてＲＯＭ３０６に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップＳ１０４で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役（作動役を含む）に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置（フラグ）を作動させる（その入賞役のフラグがＯＮになる）。また、このステップＳ１０５では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。例えば、再遊技（リプレイ）に内部当選した場合には、再遊技（リプレイ）に内部当選したことを示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ（役の非当選）の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第１副制御部４００に対して送信する準備を行う。
【０１１７】
ステップＳ１０６ではステップＳ１０５の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【０１１８】
ステップＳ１０７では全リール１１０〜１１２の回転を開始させる。また、このステップＳ１０７では、リール１１０〜１１２が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１１９】
ステップＳ１０８では、ストップボタン１３７〜１３９の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール１１０〜１１２の何れかをステップＳ１０６で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール１１０〜１１２が停止するとステップＳ１０９へ進む。なお、このステップＳ１０８では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン１３７〜１３９に関する停止ボタン受付コマンド（詳しくは、第１停止操作に対しては、停止ボタン受付１コマンド、第２停止操作に対しては、停止ボタン受付２コマンド、第３停止操作に対しては、停止ボタン受付３コマンド）を第１副制御部４００に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド（詳しくは、第１停止リールに対しては、リール停止１コマンド、第２停止操作に対しては、リール停止２コマンド、第３停止操作に対しては、リール停止３コマンド）を第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１２０】
ステップＳ１０９では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン１１４上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップＳ１０９では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第１副制御部４００に送信する準備を行う。
【０１２１】
ステップＳ１１０では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
【０１２２】
ステップＳ１１１では遊技状態を移行するための制御が行われる遊技状態制御処理を行う。例えば、ＢＢ（ビッグボーナス）入賞の場合には次回からＢＢ遊技状態を開始できるよう準備する。また、このステップＳ１１０では、遊技状態を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。例えば、遊技状態がＢＢ遊技の場合には、ＢＢ遊技を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。
【０１２３】
以上により１ゲームが終了する。以降ステップＳ１０２へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理（図１１のステップＳ２０６）において送信される。
【０１２４】
＜主制御部タイマ割込処理＞
次に、図１１を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【０１２５】
主制御部３００は、所定の周期（本実施形態では約１．５ｍｓに１回）でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ３１２を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１２６】
ステップＳ２０１では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、ＣＰＵ３０４の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【０１２７】
ステップＳ２０２では、ＷＤＴ３１４のカウント値が初期設定値（本実施形態では３２．８ｍｓ）を超えてＷＤＴ割込が発生しないように（処理の異常を検出しないように）、ＷＤＴを定期的に（本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約１．５ｍｓに１回）リスタートを行う。
【０１２８】
ステップＳ２０３では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、Ｉ／Ｏ３１０の入力ポートを介して、各種センサ３１８のセンサ回路３２０の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、ＲＡＭ３０８に各種センサ３１８（例えば、扉開放センサ２９４、設定キースイッチセンサ、リセットスイッチセンサなど）ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【０１２９】
ステップＳ２０４では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し（各種センサ３１８からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する）、このステータスに従った処理を行う（例えば、取得した各ストップボタン１３７〜１３９の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う）。
【０１３０】
ステップＳ２０５では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【０１３１】
ステップＳ２０６では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第１副制御部４００に送信される。なお、第１副制御部４００に送信する出力予定情報は本実施形態では１６ビットで構成しており、ビット１５はストローブ情報（オンの場合、データをセットしていることを示す）、ビット１１〜１４はコマンド種別（本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール１１０〜１１２の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン１３７〜１３９の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール１１０〜１１２の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等）、ビット０〜１０はコマンドデータ（コマンド種別に対応する所定の情報）で構成している。
【０１３２】
第１副制御部４００は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部３００における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
【０１３３】
ステップＳ２０７では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、ＲＡＭ３０８に記憶している遊技情報を、情報出力回路３３４を介してスロットマシン１００とは別体の情報入力回路６５２に出力する。
【０１３４】
ステップＳ２０８では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップＳ２０３において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ３１８の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理（詳しくは後述）を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ１７０（メダルセレクタ１７０内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ）、各種ランプ３３８、各種の７セグメント（ＳＥＧ）表示器の設定を行う。また、本実施形態では、扉開放センサ２９４からの検出信号がＯＦＦからＯＮに変化したら、扉が開放状態にあると判断し、第１副制御部４００に扉開放コマンドを送信する準備を行い、扉開放センサ２９４からの検出信号がＯＮからＯＦＦに変化したら、扉が閉鎖状態にあると判断し、第１副制御部４００に扉閉鎖コマンドを送信する準備を行う。
【０１３５】
ステップＳ２０９では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合（電源の遮断を検知した場合）にはステップＳ２１１に進み、低電圧信号がオフの場合（電源の遮断を検知していない場合）にはステップＳ２１０に進む。
【０１３６】
ステップＳ２１０では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップＳ２０１で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図１０に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【０１３７】
一方、ステップＳ２１１では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてＲＡＭ３０８の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図１０に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【０１３８】
＜エラー処理＞
次に、図１２を用いて、エラー処理について説明する。エラー処理は、図１１のステップＳ２０８のデバイス監視処理においてエラーを検出した場合に実行される処理である。
【０１３９】
ステップＳ３０１では、発生したエラーのエラーステータスをセットする。
【０１４０】
ステップＳ３０２では、発生したエラーに関するエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４１】
ステップＳ３０３では、扉開放センサ２９４による検出信号がＯＦＦ状態からＯＮ状態に変化したか否かを判定する。扉開放センサ２９４による検出信号がＯＦＦ状態からＯＮ状態に変化した場合（前面扉１０２が開放された場合）には、ステップＳ３０４に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０３を繰り返す。
【０１４２】
ステップＳ３０４では、扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４３】
ステップＳ３０５では、電力モード設定開始の操作を受け付けたか否かを判定する。ここで、電力モード設定開始の操作とは、具体的には、設定キースイッチ２８１の右回し（設定キーＯＦＦ→ＯＮ）である。電力モード設定開始の操作を受け付けた場合には、ステップＳ３０６に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０９に進む。
【０１４４】
ステップＳ３０６では、電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４５】
ステップＳ３０７では、電力モード設定終了の操作を受け付けたか否かを判定する。ここで、電力モード設定終了の操作とは、具体的には、リセットスイッチ２９１または設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）である。電力モード設定終了の操作を受け付けた場合には、ステップＳ３０８に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０７を繰り返す。
【０１４６】
ステップＳ３０８では、電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４７】
ステップＳ３０９では、リセットスイッチ２９１センサの検出があったか否かを判定する。リセットスイッチ２９１センサの検出があった場合（リセットスイッチ２９１の操作があった場合）には、ステップＳ３１０に進み、そうでない場合には、ステップＳ３０９を繰り返す。
【０１４８】
ステップＳ３１０では、エラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１４９】
ステップＳ３１１では、扉開放センサ２９４による検出信号がＯＮ状態からＯＦＦ状態に変化したか否かを判定する。扉開放センサ２９４による検出信号がＯＮ状態からＯＦＦ状態に変化した場合（前面扉１０２が閉鎖された場合）には、ステップＳ３１２に進み、そうでない場合には、ステップＳ３１１を繰り返す。
【０１５０】
ステップＳ３１２では、扉閉コマンドを第１副制御部４００に送信する。
【０１５１】
ステップＳ３１３では、セットされたエラーステータスをクリアする。
【０１５２】
＜第１副制御部の処理＞
図１３を用いて、第１副制御部４００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４が実行するメイン処理のフローチャートである。同図（ｂ）は、第１副制御部４００のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図（ｃ）は、第１副制御部４００のタイマ割込処理のフローチャートである。
【０１５３】
電源投入が行われると、まずステップＳ２００１で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、ＲＡＭ４０８内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【０１５４】
ステップＳ２００２では、タイマ変数が１０以上か否かを判定し、タイマ変数が１０となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が１０以上となったときには、ステップＳ２００３の処理に移行する。
【０１５５】
ステップＳ２００３では、タイマ変数に０を代入する。
【０１５６】
ステップＳ２００４では、コマンド処理を行う。コマンド処理では、主制御部３００からコマンドを受信したか否かを判別する。
【０１５７】
ステップＳ２００５では、演出制御処理を行う。例えば、ステップＳ２００４で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをＲＯＭ４０６から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【０１５８】
ステップＳ２００６では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に音源ＩＣ４１８への命令がある場合には、この命令を音源ＩＣ４１８に出力する。
【０１５９】
ステップＳ２００７では、ランプ制御処理（詳しくは後述）を行う。ランプ制御処理では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に各種ランプ４２０への命令がある場合には、この命令を駆動回路４２２に出力する。本実施形態では、電力モードが通常モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光：大」、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光：小」にてサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を点灯する。
【０１６０】
ステップＳ２００８では、ステップＳ２００５で読み出した演出データの中に第２副制御部５００に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップＳ２００２へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第２副制御部５００に送信される。
【０１６１】
次に、同図（ｂ）を用いて、第１副制御部４００のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第１副制御部４００が、主制御部３００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップＳ２１０１では、主制御部３００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ４０８に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【０１６２】
次に、同図（ｃ）を用いて、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４によって実行する第１副制御部タイマ割込処理について説明する。第１副制御部４００は、所定の周期（本実施例では２ｍｓに１回）でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１６３】
ステップＳ２２０１では、同図（ａ）に示す第１副制御部メイン処理におけるステップＳ２００２において説明したＲＡＭ４０８のタイマ変数記憶領域の値に、１を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップＳ２００２において、タイマ変数の値が１０以上と判定されるのは２０ｍｓ毎（２ｍｓ×１０）となる。
【０１６４】
ステップＳ２２０２では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【０１６５】
＜ランプ制御処理＞
次に、図１４を用いて、ランプ制御処理について説明する。図１４は、図１３のステップＳ２００７のランプ制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【０１６６】
ステップＳ２４０１では、サイドランプ制御データの送信があるか否かを判定する。サイドランプ制御データの送信がある場合には、ステップＳ２４０２に進み、そうでない場合には、ステップＳ２４０４に進む。
【０１６７】
ステップＳ２４０２では、サイドランプ制御データをセットする。なお、電力モードが通常モードの場合には、サイドランプ１４４を点灯させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光：大」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、サイドランプ１４４を点滅させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光：小」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データが設定される。
【０１６８】
ステップＳ２４０３では、セットしたサイドランプ制御データを、駆動回路４２２を介してサイドランプ１４４に送信する。この結果、サイドランプ１４４は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
【０１６９】
ステップＳ２４０４では、タイトルパネルランプ制御データの送信があるか否かを判定する。タイトルパネルランプ制御データの送信がある場合には、ステップＳ２４０５に進み、そうでない場合には、ランプ制御処理を終了する。
【０１７０】
ステップＳ２４０５では、タイトルパネルランプ制御データをセットする（詳しくは後述）。
【０１７１】
ここで、図１４（ｂ）を用いて、タイトルパネルランプ制御データのセットについて詳しく説明する。図１４（ｂ）は、図１４（ａ）のステップＳ２４０５の処理を詳しく示すフローチャートである。
【０１７２】
ステップＳ２５０１では、タイトルパネルランプ制御データを取得する。
【０１７３】
ステップＳ２５０２では、電力モードが省電力モードに設定されているか否かを判定する。電力モードが省電力モードに設定されている場合には、ステップＳ２５０３に進み、電力モードが省電力モードに設定されていない場合には、処理を終了する。
【０１７４】
ステップＳ２５０３では、タイトルパネル基板１６２ｂのスレーブＩＣアドレスをマスク処理する。この結果、タイトルパネル基板１６２ｂにはタイトルパネルランプ制御データは送信されない。すなわち、電力モードが通常モードの場合には、２つのタイトルパネルランプ基板のＬＥＤがともに点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光：大」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、２つのタイトルパネルランプ基板のうち、１つのタイトルパネルランプ１６４の制御基板のＬＥＤが点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光：小」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データが設定される。
【０１７５】
図１４（ａ）に戻り、ステップＳ２４０６では、セットしたタイトルパネルランプ制御データを、駆動回路４２２を介してタイトルパネルランプに送信する。この結果、タイトルパネルランプ１６４は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
【０１７６】
＜第２副制御部の処理＞
図１５を用いて、第２副制御部５００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、第２副制御部５００のＣＰＵ５０４が実行するメイン処理のフローチャートである。同図（ｂ）は、第２副制御部５００のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図（ｃ）は、第２副制御部５００のタイマ割込処理のフローチャートである。同図（ｄ）は、第２副制御部５００の画像制御処理のフローチャートである。
【０１７７】
まず、同図（ａ）を用いて、第２副制御部５００のメイン処理について説明する。
【０１７８】
電源投入が行われると、まずＳ３００１で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、ＲＡＭ５０８内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【０１７９】
ステップＳ３００２では、タイマ変数が１０以上か否かを判定し、タイマ変数が１０となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が１０以上となったときには、ステップＳ３００３の処理に移行する。
【０１８０】
ステップＳ３００３では、タイマ変数に０を代入する。
【０１８１】
ステップＳ３００４では、コマンド処理を行う。第２副制御部５００のＣＰＵ５０４は、第１副制御部４００のＣＰＵ４０４からコマンドを受信したか否かを判別する。
【０１８２】
ステップＳ３００５では、演出制御処理を行う。例えば、ステップＳ７０４で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをＲＯＭ５０６から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【０１８３】
ステップＳ３００６では、ステップＳ３００５で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【０１８４】
ステップＳ３００７では、ステップＳ３００５で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い（詳細は後述する）、ステップＳ３００２へ戻る。
【０１８５】
次に、同図（ｂ）を用いて、第２副制御部５００のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第２副制御部５００が、第１副制御部４００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
【０１８６】
コマンド受信割込処理のステップＳ３１０１では、第１副制御部４００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ５０８に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【０１８７】
次に、同図（ｃ）を用いて、第２副制御部５００のＣＰＵ５０４によって実行する第２副制御部タイマ割込処理について説明する。第２副制御部５００は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【０１８８】
ステップＳ３２０１では、同図（ａ）に示す第２副制御部メイン処理におけるステップＳ３２０２において説明したＲＡＭ５０８のタイマ変数記憶領域の値に１を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
【０１８９】
ステップＳ３２０２では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
【０１９０】
次に、同図（ｄ）を用いて、第２副制御部５００の画像制御処理について説明する。同図（ｄ）は、同図（ａ）のステップＳ３００７の画像制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【０１９１】
ステップＳ３３０１では、画像データの転送指示を行う。ここでは、ＣＰＵ５０４は、まず、ＶＲＡＭ５３６の表示領域Ａと表示領域Ｂの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された１フレームの画像が演出画像表示装置１５７に表示される。次に、ＣＰＵ５０４は、ＶＤＰ５３４のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてＲＯＭ座標（ＲＯＭ５０６の転送元アドレス）、ＶＲＡＭ座標（ＶＲＡＭ５３６の転送先アドレス）などを設定した後、ＲＯＭ５０６からＶＲＡＭ５３６への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。ＶＤＰ５３４は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをＲＯＭ５０６からＶＲＡＭ５３６に転送する。その後、ＶＤＰ５３４は、転送終了割込信号をＣＰＵ５０４に対して出力する。
【０１９２】
ステップＳ３３０２では、ＶＤＰ５３４からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップＳ３３０３に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
【０１９３】
ステップＳ３３０３では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、ＣＰＵ５０４は、ステップＳ１００１でＶＲＡＭ５３６に転送した画像データに基づいてＶＲＡＭ５３６の表示領域ＡまたはＢに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報（ＶＲＡＭ５３６の座標軸、画像サイズ、ＶＲＡＭ座標（配置座標）など）をＶＤＰ５３４に指示する。ＶＤＰ５３４はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【０１９４】
ステップＳ３３０４では、描画指示を行う。この描画指示では、ＣＰＵ５０４は、ＶＤＰ５３４に画像の描画開始を指示する。ＶＤＰ５３４は、ＣＰＵ５０４の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【０１９５】
ステップＳ３３０５では、画像の描画終了に基づくＶＤＰ５３４からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップＳ３３０６に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
【０１９６】
ステップＳ３３０６では、ＲＡＭ５０８の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント（＋１）して処理を終了する。
【０１９７】
＜第１変形例＞
図１６は、第１変形例におけるエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様の推移を示している。第１変形例では、上記実施形態と異なり、電力モードが省電力モードに設定されている場合、サイドランプ１４４は「発光：大」の発光態様で点灯し、タイトルパネルランプ１６４だけを「発光：小」の発光態様で点灯するようにしている。上述したように、タイトルパネルランプ１６４はサイドランプ１４４に比べて消費電力が大きいので、省電力効果の大きなタイトルパネルランプ１６４の輝度を下げて消費電力の抑制に努めたものである。このように、複数種類のランプのうち、消費電力が大きなランプの発光態様だけを変化させて効率的な省電力を実現してもよい。
【０１９８】
＜第２変形例＞
図１７は、第２変形例におけるエラー処理中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、エラーが発生した後、エラー解除の作業の際に電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様の推移を示している。第２変形例では、上記実施形態と異なり、サイドランプ１４４のエラー報知の点灯態様と扉開放報知の点灯態様を異ならせている。また、サイドランプ１４４のエラー報知の点灯態様は、電力モードの設定によらず（省電力モードが設定されていても）、「発光：大」としている。本変形例では、エラー報知の重要性に鑑み、エラー報知の報知期間は、電力消費よりも注意喚起力を優先させたものである。なお、図１７は、前面扉１０２を開けた後、誤ってエラー解除をせずに前面扉１０２を閉じてしまった場合、つまり、その後、再度、前面扉１０２を開けて、エラー解除した後に前面扉１０２を閉めた場合の演出態様の推移を示している。
【０１９９】
スロットマシン１００において、所定のエラーが発生すると、主制御部３００は、ステータスをエラー状態として、遊技の進行を停止し、また、エラーが発生したことを示すエラーコマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラーコマンドを受信すると、エラー報知を実行開始する。具体的には、エラー報知では、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したことを示す文言（例えば、「エラー発生」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラーが発生したことを示すエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を用いて、「発光：大」の点灯態様にてエラーが発生したことを示すエラー発光を開始する。
【０２００】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。本変形例では、エラー発光と扉開放発光の発光態様は別であるので、前面扉１０２が開放されると、サイドランプ１４４の発光態様は変化する。
【０２０１】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定開始が受け付けられると（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））、主制御部３００は、電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定開始コマンドを受信すると、電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の省電力モードが設定可能であること示す文言（例えば、「省電力設定する？」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音及び扉開放音の出力を停止する。
【０２０２】
次に、遊技店の店員の操作により電力モードの設定終了が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する）、主制御部３００は、電力モード設定期間が終了したこと及び省電力モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、電力モード設定終了コマンドを受信すると、新たに設定された電力モードが反映されたエラー報知及び扉開放報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定されたこと示す文言（例えば、「省電力モード設定しました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて扉開放発光を開始する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。
【０２０３】
次に、本来ならば遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられるはずであるが、誤って前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドの受信なしに扉閉鎖コマンドを受信すると、再度、エラー報知を実行する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラーが発生したこと、扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「エラー発生、扉が閉じられました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、エラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：大」の点灯態様にてエラー発光を開始する。このようにエラー解除がなされる前に前面扉１０２が閉じられた場合には、サイドランプ１４４の点灯態様を「発光：大」として、視覚的により注意を喚起するようにしてもよい。
【０２０４】
次に、遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を再度、実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力する。
【０２０５】
次に、遊技店の店員の操作によりエラー解除が受け付けられると（具体的には、リセットスイッチ２９１の押下）、主制御部３００は、エラー解除を示すエラー解除コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、エラー解除コマンドを受信すると、エラー報知を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上にエラー解除がされたこと示唆する画像（例えば、「エラー発生」などの文言を削除）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いたエラー音の出力を停止し、また、サイドランプ１４４を用いたエラー発光を終了して、扉開放発光を「発光：小」の点灯態様にて開始する。
【０２０６】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示唆する画像（例えば、「扉が開きました」などの文言を削除）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了し、サイドランプ１４４を用いた扉開放発光を終了する。なお、タイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０２０７】
このようにエラー報知と扉開放報知のサイドランプ１４４の報知態様を変更させてもよい。また、エラー報知は、電力モードの設定によらず「発光：大」の点灯態様としてもよい。
【０２０８】
＜第３変形例＞
図１８及び図１９は、設定確認中の演出態様を示すタイミングチャートである。より詳しくは、設定確認処理の中で電力モードの設定を行った場合の演出態様の推移を示している。図１８は、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更した場合（電力モードの変更を行った場合）、図１９は、省電力モードに設定されていた電力モードを省電力モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）を示している。
【０２０９】
なお、本変形例における設定確認中の期間は、前面扉１０２を開けてから前面扉１０２を閉じるまでの期間をいう。そして、設定確認中の期間は、周囲に警戒を促す警戒報知（例えば、扉開放報知、設定確認報知）を行う期間であるから、上記実施形態で述べた警戒・異常報知期間に含まれるものである。本変形例の警戒・異常報知期間においては、前面扉１０２が開放していることを報知する扉開放報知、設定確認中であることを報知する設定確認報知、電力モードの設定状況を示す電力モード設定状況報知が行われる。
【０２１０】
まず、図１８を参照して、通常モードに設定されていた電力モードを省電力モードに変更する場合について説明する。
【０２１１】
遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：大」の点灯態様で行う。
【０２１２】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態）。電力モードの設定開始操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが開始されたことを示す設定値確認モード開始コマンド、及び電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、設定値確認モード開始コマンド及び電力モード設定開始コマンドを受信すると、設定確認報知、及び電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、設定確認報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に設定確認モードであることを示す文言（例えば、「設定確認モード」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて設定確認モード音を出力し、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること、及び現在の電力モードを示す文言（例えば、「省電力設定可、通常モード中」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０２１３】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの終了操作（具体的には、リセットボタン２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態）として、省電力モードを設定する。電力モードの設定終了操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが終了したことを示す設定値確認モード終了コマンド、及び電力モード設定期間が終了したこと及び通常モードが設定されたことを示す電力モード設定終了コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は設定値確認モード終了コマンド及び電力モード設定終了コマンドを受信すると、設定確認報知及び電力モード設定状況報知を終了し、新たに設定された電力モードが反映された扉開放報知を実行する。具体的には、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放音及びエラー音を「音量：大」の音出力態様で出力開始し、また、サイドランプ１４４を「発光：小」の点灯態様にて発光する。なお、タイトルパネルランプ１６４も、「発光：小」の点灯態様にて発光を開始する。ここで、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様が「発光：小」なのは、電力モード設定期間中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、ランプの点灯態様から、省電力モードが設定されたことを確認することができる。
【０２１４】
最後に、遊技店の店員により前面扉１０２が閉められると、主制御部３００は、前面扉１０２が閉じたことを示す扉閉鎖コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉閉鎖コマンドを受信すると、扉開放報知の実行を終了する。具体的には、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が閉じられたことを示す文言（例えば、「扉が閉じました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を終了する。なお、前面扉１０２が閉じられた後のサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４は、通常報知のための演出装置となっているので、前面扉１０２が閉鎖された後も、「発光：小」の報知態様で通常の演出を継続する。
【０２１５】
次に、図１９を参照して、省電力モードに設定されていた電力モードを省電力モードのまま維持した場合（電力モードの変更をしなかった場合）について説明する。
【０２１６】
遊技店の店員により前面扉１０２が開けられると、主制御部３００は、前面扉１０２が開放していることを示す扉開放コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、扉開放コマンドを受信すると、扉開放報知を実行開始する。具体的には、扉開放報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に扉が開いていることを示す文言（例えば、「扉が開きました」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて、扉開放中であることを示す扉開放音を「音量：大」の音出力態様で出力し、また、サイドランプ１４４を用いて、扉開放中であることを示す扉開放発光を「発光：小」の点灯態様で行う。
【０２１７】
次に、遊技店の店員により設定値確認モードの開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態）。電力モードの設定開始操作でもある）が受け付けられると、主制御部３００は、設定値確認モードが開始されたことを示す設定値確認モード開始コマンド、及び電力モード設定期間が開始されたことを示す電力モード設定開始コマンドを第１副制御部４００に送信する。この結果、第１副制御部４００は、設定値確認モード開始コマンド及び電力モード設定開始コマンドを受信すると、設定確認報知、及び電力モード設定状況報知を実行開始する。具体的には、設定確認報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に設定確認モードであることを示す文言（例えば、「設定確認モード」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いて設定確認モード音を出力し、電力モード設定状況報知では、演出画像表示装置１５７の画面上に省電力モードが設定可能であること、及び現在の電力モードを示す文言（例えば、「省電力設定可、通常モード中」などの文言）を表示し、スピーカ２７２及び２７７を用いた扉開放音の出力を停止する。また、電力モード設定状況報知では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：小」としている。本実施形態では、このランプの発光態様から、遊技店の店員は、現在、設定されている電力モードを把握することができるようになっている。つまり、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」の場合には、通常モード、「発光：小」の場合には、省電力モードであると判断する。
【０２１８】
なお、以後の操作及び演出態様は、図１８の場合と同一であるので、以後の説明は省略する。
【０２１９】
以上述べたように、本変形例では、設定確認処理の中で電力モードの設定作業を行うことができるので、遊技店の店員は、２つの作業（設定確認に関する作業と電力モード設定に関する作業）を効率よく行うことができる。
【０２２０】
＜第４変形例＞
図２０は、扉開放報知の演出態様の変形例を示すタイミングチャートである。なお、図２０は、電力モードが省電力モードに設定されている状態で前面扉１０２が開閉された場合を示しており、本変形例の省電力モードでは、タイトルパネルランプ１６４だけが「発光：小」で発光する（サイドランプ１４４は「発光：大」で発光する）。
【０２２１】
図２０（ａ）に示す変形例では、扉開放音の出力回数が２回に制限されており（「扉が開きました」というフレーズが２回繰り返される）、扉開放音の出力が終了すると、タイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：小」から「発光：大」に変化するようになっている。すなわち、本変形例では、扉開放音の出力が停止した場合には、周囲の者に対する注意喚起音が減少するので、その減少した分を他の演出装置、例えば、タイトルパネルランプ１６４の発光態様をより目立つように変化させて、視覚的な注意喚起を行っている。
【０２２２】
詳しくは、前面扉１０２が開放されると、スロットマシン１００は、扉開放報知を開始、つまり、扉開放音を出力開始し、サイドランプ１４４を「発光：大」の発光態様で点灯開始し、タイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で点灯開始する。
【０２２３】
次に、扉開放音の出力が終了すると、スロットマシン１００は、タイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様を「発光：大」に変化させ、「発光：大」の発光態様でタイトルパネルランプ１６４を発光開始する。
【０２２４】
最後に、前面扉１０２が閉じられると、スロットマシン１００は、実行されていた扉開放報知を終了、つまり、「発光：大」の発光態様で点灯していたサイドランプ１４４の点灯を終了し、「発光：大」の発光態様で点灯していたタイトルパネルランプ１６４の点灯を終了する。
【０２２５】
図２０（ｂ）に示す変形例は、図２０（ａ）に示す変形例と略同一であるが、扉開放音の出力が終了した後のサイドランプ１４４を「発光：小」の発光態様で点灯させている点が異なっている。このように、常にサイドランプ１４４とタイトルパネルランプ１６４の発光態様を異なる（具体的には、サイドランプ１４４の発光態様が「発光：小」の場合には、タイトルパネルランプ１６４の発光態様が「発光：大」、サイドランプ１４４の発光態様は「発光：大」の場合には、タイトルパネルランプ１６４の発光態様は「発光：小」とする）ようにしてもよい。
【０２２６】
本変形例によれば、省電力モードにおける扉開放音の音出力態様は「音量：大」であるが、「音量：大」での出力期間が制限されているので、音出力に関しても、省電力化を実現することができる。
【０２２７】
＜第５変形例＞
図２１は、電力モードに応じて、エラー音及び扉開放音の音色を異ならせた場合のエラー音及び扉開放音の内容を示す図である。
【０２２８】
エラー音は、図２１（ａ）に示すように、通常モードにおいては、「ピピー」という電子音を「音量：大」の音出力態様で出力し、省電力モードにおいては、「ピー」という電子音を「音量：大」の音出力態様で出力する。なお、「ピピー」という電子音は１回の出力時間が０．５秒、「ピー」という電子音は１回の出力時間が０．２５秒で構成され、この電子音は、図２１（ｂ）に示すように、エラー開始からエラー解除まで２秒間隔で繰り返し出力されるようになっている。
【０２２９】
扉開放音は、図２１（ｂ）に示すように、通常モードにおいては、「扉が開きました」という肉声音を「音量：大」の音出力態様で出力し、省電力モードにおいては、「ドアオープン、エコモード」という肉声音を「音量：大」の音出力態様で出力する。なお、図２１（ｂ）に示すように、「扉が開きました」という肉声音は、前面扉１０２が開いた後、２回出力されると終了し、「ドアオープン、エコモード」という肉声音は、前面扉１０２が開いた後、１回出力されると終了するようになっている。
【０２３０】
このように、電力モードに応じて音色を異ならせてもよい。また、省電力モード時のエラー音は、通常モード時のエラー音に比べて音出力期間が短いので、省電力化に寄与することにもなる。
【０２３１】
＜第６変形例＞
図２２は、扉開放音の音構成に特徴を持たせた場合の変形例を示している。本変形例の扉開放音の一単位は、図２２（ａ）に示すように、まず、音色Ａが出力され、次に音色Ｂと音色Ｃが同時に出力されるように構成され、この一単位を繰り返し出力することにより、扉開放音を継続して出力するようになっている。具体的には、図２２（ａ）及び（ｂ）に示すように、まず、「ピピー」という電子音が１．５秒間出力され、その後、「扉が開いています」という肉声音と「キラキラキラー」という楽器音を重ねた音が３．５秒間出力されるように構成され、この５秒間の単位を繰り返すようになっている。なお、図２２（ｂ）に示すサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の点灯態様は、電力モードが省電力モードにある場合を示している。
【０２３２】
本変形例では、扉開放音の音色Ａは、音の通りがよく気付かれやすい電子音で構成されているので、音色Ａが出力されている期間を、注意を喚起しやすい期間とみなす一方、扉開放音の音色Ｂ及びＣは、音色Ａに比べると音の通りがよくなく気付かれにくい肉声音及び楽器音で構成されているので、音色Ｂ及びＣが出力されている期間を、音色Ａが出力されている期間に比べて、注意を喚起しにくい期間であるととみなしている。
【０２３３】
したがって、本変形例では、電力モードが省電力モードにある場合であって、音色Ａが出力されている期間は、上記実施形態に示した通り、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で発光させるが、音色Ｂ及びＣが出力されている期間は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４のいずれかを「発光：大」の発光態様で発光させ、視覚的に注意喚起を促すようにしている。
【０２３４】
詳しくは、音色Ｂ及びＣの出力期間が開始されると、まず、サイドランプ１４４の発光態様を「発光：小」、タイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：大」にて点灯し、次いで、サイドランプ１４４の発光態様を「発光：大」、タイトルパネルランプ１６４の発光態様を「発光：小」にて点灯して、音色Ｂ及びＣの出力期間を終了する。
【０２３５】
このように省電力モードであっても一律にサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を「発光：小」の発光態様で発光させるのではなく、省電力モードであっても扉開放音の注意喚起が劣る期間は、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４のいずれか一方の発光態様を「発光：大」として、視覚的に目立たせて、扉開放報知の注意喚起を視覚的に補うようにしてもよい。
【０２３６】
＜第７変形例＞
上記実施形態及び変形例では、サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて、電力モードに応じた発光を行ったが、これに加えてリールバックライト２８５を用いて、現在設定されている電力モードを簡単に把握可能としてもよい。サイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて電力モードに応じた発光を行った場合、前面扉１０２を開放した電力モードの設定作業中には、遊技店の店員にすぐに気づいてもらうことが困難であるが、本体１０１に備えられたリールバックライト２８５を利用してサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４を用いて電力モードに応じた発光を行っていることを示唆する演出を行うことで、電力モードの把握がより容易になる。図２３（ａ）は、電力モードごとのリールバックライト２８５の発光色を示す表、図２３（ｂ）は、前面扉１０２を開けて、電力モードを通常モードから省電力モードに変更した場合の演出態様を示すタイミングチャートである。
【０２３７】
本変形例のリールバックライト２８５は、図２３（ａ）に示すように、通常モードにおいては赤色で発光し、省電力モードにおいては緑色で発光するようになっている。したがって、図２３（ｂ）に示すように、前面扉１０２が開放された状態において、遊技店の店員により電力モードの設定開始操作（具体的には、設定キースイッチ２８１を右回しの状態（ＯＦＦ状態→ＯＮ状態））が受け付けられると、この時点では電力モードは通常モードであるので、リールバックライト２８５は赤色で点灯される。次いで、遊技店の店員により電力モードの設定終了操作（（具体的には、リセットキー２９１を押下しつつ設定キースイッチ２８１を左回しの状態（ＯＮ状態→ＯＦＦ状態））が受け付けられると、この時点では電力モードは省電力モードになったので、リールバックライト２８５は緑色で点灯される。
【０２３８】
このように本変形例では、上述したサイドランプ１４４及びタイトルパネルランプ１６４の発光態様の変化（「発光：大」から「発光：小」に変化；図７及び８参照）に加えて、リールバックライトの発光態様からも現在の電力モードを把握することが可能である。前面扉１０２を開けている状態においては、作業している遊技店の店員の視線は筐体内部のリール１１０〜１１２に向かっているので、電力モードに応じたリールバックライト２８５の発光は、作業中の店員にとって電力モード把握に好適な演出となっている。
【０２３９】
＜その他＞
上記実施形態の電力モードの設定可能状態においては、リセットスイッチ２９１を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、設定変更ボタン２９２を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしたが、省電力モード及び通常モードの設定方法はこれに限定されるものではなく、他の操作ボタンを用いてもよい。例えば、ストップボタン１３７〜１３９を用いてもよく、電力モードの設定可能状態において、ストップボタン１３９を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、ストップボタン１３７を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしてもよい。さらには、ストップボタン１３９を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは省電力モードに設定され、ストップボタン１３７を押下しつつ、設定キーを左回し（設定キーＯＮ→ＯＦＦ）すると、電力モードは通常モードに設定されるようにし、何れかのモードを選択的に設定可能としてもよい。この場合、前面扉１０２が開放された状態において、店員に近い位置にあるストップボタン１３９の押下により省電力モードの設定し、店員に遠い位置にあるストップボタン１３９の押下により通常モードを設定するので、通常モードの設定作業より省電力モードの設定作業が容易になる。
【０２４０】
また、上記実施形態においては、電力モード設定期間において、エラー音及び扉開放音の出力を停止したが、本発明はこれに限定されず、エラー音及び扉開放音を出力してもよい。例えば、電力モード設定期間において、音出力態様を「音量：小」としてエラー音及び扉開放音を出力してもよい。
【０２４１】
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの電力モードに応じた警戒・異常報知の演出態様について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコなど他の遊技台の電力モードに応じた警戒・異常報知の演出態様にも適用可能である。
【０２４２】
例えば、図２４に示すような「所定の遊技領域１００２に球を発射する発射装置１０１０と、発射装置１０１０から発射された球を入球可能に構成された入賞口１００６と、入賞口に入球した球を検知する検知手段１００８と、検知手段１００８が球を検知した場合に球を払出す払出手段１０１２と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置１００４を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置１００４が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機１０００」の警戒・異常報知において、電力モードに応じた演出態様にて報知を行い、遊技台の消費電力を抑制するとともに遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えるようにしてもよい。
【０２４３】
＜実施形態のまとめ＞
以上述べたように、上記実施形態の遊技台（例えば、スロットマシン１００）によれば、発光装置（例えば、タイトルパネルランプ１６４、サイドランプ１４４）と、音出力装置（例えば、スピーカ２７２、２７７）と、を含む報知装置（例えば、第１制御部４００及び第２制御部５００が管理する演出装置）を用いて、所定の報知を行う報知手段（例えば、第１制御部４００、第２制御部５００、ランプ制御処理、音制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理など）を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モード（例えば、通常モード）と、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モード（例えば、省電力モード）と、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし（例えば、設定キースイッチ２８１、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２などの操作ボタン。主制御部３００、第１副制御部４００）、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様（例えば、「発光：大」の発光態様）と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様（例えば、「発光：小」の発光態様）が含まれ、前記音出力装置の音出力態様には、第一の音出力態様（例えば、「音量：大」の音出力態様）と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様（例えば、「音量：小」の音出力態様）が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、を備えることを基本的構成とする。
【０２４４】
この基本的構成においては、第二の電力モードに設定された場合、発光装置を、省電力状態である第二の発光態様にて発光させる一方、出力音は第一の電力モードの音出力態様と同一としているので、省電力を実現しながら店員が警戒報知または前記異常報知に確実に気づくよことができる。この結果、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【０２４５】
また、前記二報知手段は、予め定めた時間が経過した場合、予め定めた音出力回数に到達した場合、または前記警戒報知もしくは前記異常報知の実行条件が成立しなくなった場合に、前記第一の音出力態様にて行っていた前記警戒報知又は前記異常報知を中止することが好ましい。
【０２４６】
この場合、第二の電力モードにおいて、音出力装置が第一の音出力態様にて警戒報知又は前記異常報知を行う場合の音出力期間が有限となるので、第一の音出力態様としつつも省電力化に寄与することができる。
【０２４７】
また、前記発光装置は、複数の発光体が配設された第一発光装置と、複数の発光体が配設され、前記第一発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が小さな第二発光装置と、を備え、前記第二報知手段は、前記電力設定手段により前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の前記複数の発光体の全部または一部を消灯する発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の前記複数の発光体すべての発光量を小さくする発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことが好ましい。
【０２４８】
この場合、省電力効果の大きい第一発光装置の少なくとも一部を消灯し、省電力効果の小さな第二発光装置の発光量を小さくして点灯するので、効率よく省電力を実現することができる。
【０２４９】
また、本体と、前記本体に対して開閉可能な扉と、を備え、前記報知手段は、前記扉が開放状態にある場合、前記警戒報知又は前記異常報知として、前記扉が開放状態にあることを示す扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間となった場合には、前記第二の音出力態様にて、前記扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間において前記第二の電力モードが設定された場合には、前記第一の音出力態様にて、前記扉開放報知を行うことが好ましい。
【０２５０】
この場合、電力モード設定期間においては、遊技店の店員が確実に作業に取り掛かっているため、音による報知は不要であるが、省電力効果のある音出力態様となっているので、電力モードの設定作業に影響を及ぼすことはない。
【０２５１】
また、上記実施形態の遊技台（例えば、スロットマシン１００）によれば、第一発光装置（例えば、タイトルパネルランプ１６４）と、第二発光装置（例えば、サイドランプ１４４）と、を含む報知装置（例えば、第１制御部４００及び第２制御部５００が管理する演出装置）を用いて、所定の報知を行う報知手段（例えば、第１制御部４００、第２制御部５００、ランプ制御処理、音制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理など）を備えた遊技台であって、前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モード（例えば、通常モード）と、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モード（省電力モード）と、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし（例えば、設定キースイッチ２８１、リセットスイッチ２９１、設定変更ボタン２９２などの操作ボタン。主制御部３００、第１副制御部４００）を備え、前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、前記所定の報知には、周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知（例えば、エラー処理中の報知、扉開放報知、エラー報知、電力モード設定状況報知、設定確認報知など）が含まれ、前記発光装置の発光態様には、第一の発光態様（例えば、「発光：大」の発光態様）と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様（例えば、「発光：小」の発光態様）が含まれ、前記報知手段は、前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを基本的構成とする。
【０２５２】
この基本的構成においては、第二の電力モードに設定された場合、省電力効果の大きい第一の発光装置を、省電力状態である第二の発光態様にて発光させる一方、第二の発光装置を、通常状態である第一の発光態様にて発光させるので、効率よく省電力を実現しながら店員が警戒報知または異常報知に確実に気づくことができる。この結果、遊技台の消費電力を抑制しつつ、遊技台が出力する情報を遊技者に正確に伝えることができる。
【０２５３】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【０２５４】
１００ スロットマシン
１１０、１１１、１１２ リール
１１３ 図柄表示窓
１１４ 入賞ライン
１３０、１３１、１３２ メダル投入ボタン
１３５ スタートレバー
１３７、１３８、１３９ ストップボタン
１４４ サイドランプ
１５７ 液晶表示装置
１６２ タイトルパネル
２７２，２７７ スピーカ
２８１ 設定キースイッチ
２８２ 電源スイッチ
２９１ リセットスイッチ
２９２ 設定変更ボタン
３００ 主制御部
４００ 第１副制御部
５００ 第２副制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
発光装置と、音出力装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、
前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、
前記所定の報知には、
周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、
前記発光装置の発光態様には、
第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、
前記音出力装置の音出力態様には、
第一の音出力態様と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様が含まれ、
前記報知手段は、
前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技台。
【請求項２】
請求項１記載の遊技台であって、
前記二報知手段は、
予め定めた時間が経過した場合、予め定めた音出力回数に到達した場合、または前記警戒報知もしくは前記異常報知の実行条件が成立しなくなった場合に、前記第一の音出力態様にて行っていた前記警戒報知又は前記異常報知を中止することを特徴とする遊技台。
【請求項３】
請求項１または２記載の遊技台であって、
前記発光装置は、
複数の発光体が配設された第一発光装置と、複数の発光体が配設され、前記第一発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が小さな第二発光装置と、を備え、
前記第二報知手段は、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置の前記複数の発光体の全部または一部を消灯する発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の前記複数の発光体すべての発光量を小さくする発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項４】
請求項１乃至３のいずれか１項に記載の遊技台であって、
本体と、
前記本体に対して開閉可能な扉と、
を備え、
前記報知手段は、
前記扉が開放状態にある場合、前記警戒報知又は前記異常報知として、前記扉が開放状態にあることを示す扉開放報知を行い、
前記扉開放報知を行っている間に、前記電力モードの設定期間となった場合には、前記第二の音出力態様にて、前記扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間において前記第二の電力モードが設定された場合には、前記第一の音出力態様にて、前記扉開放報知を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項５】
第一発光装置と、第二発光装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、
前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、
前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、
前記所定の報知には、
周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、
前記発光装置の発光態様には、
第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、
前記報知手段は、
前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項１】
発光装置と、音出力装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、
前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、
前記所定の報知には、
周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、
前記発光装置の発光態様には、
第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、
前記音出力装置の音出力態様には、
第一の音出力態様と、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させた第二の音出力態様が含まれ、
前記報知手段は、
前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第一報知手段と、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、前記発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記音出力装置の音出力態様を、前記第一の音出力態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行う第二報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技台。
【請求項２】
請求項１記載の遊技台であって、
前記二報知手段は、
予め定めた時間が経過した場合、予め定めた音出力回数に到達した場合、または前記警戒報知もしくは前記異常報知の実行条件が成立しなくなった場合に、前記第一の音出力態様にて行っていた前記警戒報知又は前記異常報知を中止することを特徴とする遊技台。
【請求項３】
請求項１または２記載の遊技台であって、
前記発光装置は、
複数の発光体が配設された第一発光装置と、複数の発光体が配設され、前記第一発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が小さな第二発光装置と、を備え、
前記第二報知手段は、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置の前記複数の発光体の全部または一部を消灯する発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の前記複数の発光体すべての発光量を小さくする発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項４】
請求項１乃至３のいずれか１項に記載の遊技台であって、
本体と、
前記本体に対して開閉可能な扉と、
を備え、
前記報知手段は、
前記扉が開放状態にある場合、前記警戒報知又は前記異常報知として、前記扉が開放状態にあることを示す扉開放報知を行い、
前記扉開放報知を行っている間に、前記電力モードの設定期間となった場合には、前記第二の音出力態様にて、前記扉開放報知を行い、前記電力モードの設定期間において前記第二の電力モードが設定された場合には、前記第一の音出力態様にて、前記扉開放報知を行うことを特徴とする遊技台。
【請求項５】
第一発光装置と、第二発光装置と、を含む報知装置を用いて、所定の報知を行う報知手段を備えた遊技台であって、
前記報知装置全体における単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力モードと、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力モードと、を備えて、前記第一の電力モードまたは前記第二の電力モードを設定可能とし、
前記第一発光装置は、前記第二発光装置よりも単位時間あたりの消費電力が大きな装置であり、
前記所定の報知には、
周囲に警戒を促す警戒報知又は遊技台の異常を示す異常報知が含まれ、
前記発光装置の発光態様には、
第一の発光態様と、前記第一の発光態様よりも消費電力を低減させた第二の発光態様が含まれ、
前記報知手段は、
前記第一の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置及び前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行い、
前記第二の電力モードが設定された状態において、前記警戒報知又は前記異常報知を行う場合には、
前記第一発光装置の発光態様を、前記第二の発光態様にて、かつ、前記第二発光装置の発光態様を、前記第一の発光態様にて、前記警戒報知又は前記異常報知を行うことを特徴とする遊技台。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【公開番号】特開２０１３−３４５８５（Ｐ２０１３−３４５８５Ａ）
【公開日】平成２５年２月２１日（２０１３．２．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１７１９４９（Ｐ２０１１−１７１９４９）
【出願日】平成２３年８月５日（２０１１．８．５）
【特許番号】特許第４９８９７７８号（Ｐ４９８９７７８）
【特許公報発行日】平成２４年８月１日（２０１２．８．１）
【出願人】（５９７０４４１３９）株式会社大都技研 (1,470)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年２月２１日（２０１３．２．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年８月５日（２０１１．８．５）
【特許番号】特許第４９８９７７８号（Ｐ４９８９７７８）
【特許公報発行日】平成２４年８月１日（２０１２．８．１）
【出願人】（５９７０４４１３９）株式会社大都技研 (1,470)
【Ｆターム（参考）】
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