遊技機
【課題】表示手段による各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する表示演出を、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から実行することができる技術を提供する。
【解決手段】
役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されることを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、各リールによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御するリール演出を、各リールの回転位置を判定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から実行することができる。
【解決手段】
役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されることを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、各リールによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御するリール演出を、各リールの回転位置を判定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段による演出が実行される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段による表示演出が実行される遊技機が知られている。このように、表示手段による表示演出が実行される遊技機では、表示演出において各図柄を所定の演出態様で表示手段に表示させるために、種々の対策が講じられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、複数のリールそれぞれに複数種類の図柄が付されることにより表示手段が構成されており、各リールが回転することにより、各図柄が予め定められた順序で可変表示される。そして、スタートスイッチが操作されることにより、複数種類の図柄がそれぞれ付された各リールが回転することで、各リールに付された各図柄の変動表示が開始される。このとき、各図柄が予め定められた演出態様で変動表示される表示演出が実行されるように、各リールが回転開始してから所定の速度で定常回転するまでの加速期間の間に、スタートスイッチが操作されたときに検出された各リールの回転位置に基づいて各リールの回転を開始させるタイミングを異ならせることで、各リールの回転位置を同期させる回転準備処理が実行される。
【0004】
また、例えば、特許文献2に記載の遊技機では、上記した遊技機と同様に、複数のリールそれぞれに複数種類の図柄が付されることにより表示手段が構成されている。そして、各図柄が特定の表示態様で表示されるように各リールが停止していることを条件として表示演出が実行される。具体的には、各図柄が特定の表示態様で表示されるように各リールが停止していることが検出されれば、各リールによる各図柄の表示態様が、前記特定の表示態様から所定の演出態様に変動表示されるように各リールが駆動制御される表示演出が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−296120号公報(段落0200,0249〜0266、図30、要約書など)
【特許文献2】特開2011−67291号公報(段落0006〜0013,0090,0098〜0114,0140〜0143、図7,8,15,20、要約書など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した遊技機では、表示演出が実行される際に、表示手段(各リール)による各図柄の表示態様が判定され、判定された表示手段による各図柄の表示態様(初期状態)に基づいて表示演出が実行される。すなわち、表示演出を実行する際に、表示手段による各図柄の表示態様の初期状態を判定することにより、表示手段による各図柄の表示態様を、初期状態の表示態様から所定の演出態様に変動させる制御指令に基づいて、所望の表示演出を適切に実行することができる。
【0007】
ところで、表示手段による各図柄の表示態様は、例えば、各リールを回転させるステッピングモータのステップ数に基づいて判定される。すなわち、ステッピングモータのステップ数と図柄との対応関係を示すデータが各リールごとに予め記憶されており、各リールそれぞれのステップ数を算出し、算出されたステップ数と、該ステップ数と図柄との対応関係を示すデータとに基づいて、算出されたステップ数に対応する図柄が各リールごとに特定される。したがって、上記した遊技機では、表示演出が実行される際に、表示手段による各図柄の表示態様を必ず判定する必要があるが、上記した処理により各リールごとに表示される図柄を判定する必要があるため処理の複雑化を招いており、技術の改善が求められていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、表示手段による各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する表示演出を、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から実行することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段と、前記表示手段による前記各図柄の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記表示手段による前記各図柄の可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを備える遊技機において、特定の役抽選結果に当選したか否かの判定を含む抽選を行う役抽選手段と、前記ストップスイッチの操作順序を判定する操作判定手段と、前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されたときに、前記表示手段により可変表示されている前記各図柄を前記特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止させる停止制御手段と、前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されれば、前記表示手段に前記各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することを設定する表示演出設定手段と、前記表示演出設定手段により前記表示演出を実行すると設定されると、前記停止制御手段により前記各図柄が前記特定の表示態様で停止した後に、前記表示演出を実行する表示演出実行手段とを備え、前記表示演出実行手段は、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令を格納する制御指令格納手段と、前記制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、前記表示演出を実行する際に、前記制御指令格納手段に格納されている制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記所定の演出態様に変動制御することを特徴としている(請求項1)。
【0010】
また、前記制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、前記初期表示態様から前記所定の演出態様に変動させた後に、さらに前記初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有し、前記表示制御手段は、前記表示演出を実行する際に、前記初期設定用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記初期表示態様に変動制御した後に、前記表示演出用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御してもよい(請求項2)。
【0011】
また、前記表示演出実行手段は、前記表示制御手段により、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出が実行された後に、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を継続するか否かを抽選する継続抽選手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記継続抽選手段により前記表示演出を継続すると決定されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出をさらに実行してもよい(請求項3)。
【0012】
また、前記表示演出用の制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の前記演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、前記表示演出実行手段は、前記演出態様が異なる前記複数の異態様制御指令のいずれかを選択する選択手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記異態様制御指令に基づいて前記表示演出を実行してもよい(請求項4)。
【0013】
また、遊技者により操作される操作手段をさらに備え、前記表示演出実行手段は、前記表示手段による前記各図柄の表示態様が前記初期表示態様であるときに、前記操作手段が操作されたことを検出する検出手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記検出手段により前記操作手段が操作されたことが検出されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を実行してもよい(請求項5)。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されれば、スタートスイッチが操作されることにより表示手段により予め定められた順序で可変表示されている複数種類の図柄が特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止制御手段により停止される。一方、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されれば、表示手段に各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することが表示演出設定手段により設定される。そして、表示演出設定手段により表示演出を実行すると設定されると、停止制御手段により各図柄が特定の表示態様で停止した後に、表示演出が表示演出実行手段により実行される。
【0015】
すなわち、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されれば表示手段により可変表示されている各図柄が、停止制御手段により特定の表示態様で停止される。したがって、表示演出実行手段により表示演出を実行する前に、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたか否かを操作判定手段により判定することにより、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されているか否かを判定することができる。そして、各図柄を予め定められた順序で可変表示させることにより、表示手段による各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令が制御指令格納手段に格納されており、表示演出が実行される際に、制御指令格納手段に格納された制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が所定の演出態様に表示制御手段により変動制御される。
【0016】
したがって、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されることを条件に、表示演出を実行することが表示演出設定手段により設定されることで、表示手段による各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する表示演出を、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から実行することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、制御指令は、表示手段による各図柄の表示態様を、各図柄を予め定められた順序で可変表示させることにより、特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、初期表示態様から所定の演出態様に変動させた後に、さらに初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有している。そして、表示演出実行手段により表示演出が実行される際に、初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に表示制御手段により変動制御された後に、表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が変動制御される。
【0018】
そのため、表示演出は、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から必ず実行されるので、予め設定されている初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様を、特定の表示態様から初期表示態様に確実に変動させることができる。そして、初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に変動制御された状態で、予め設定されている表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様を初期表示状態から所定の演出態様に確実に変動させることができる。
【0019】
したがって、所望の表示演出を実行するために、表示手段による各図柄の複数の表示態様にそれぞれ対応した複数の制御指令を予め設定しなくとも、特定の表示態様に対応した初期設定用の制御指令と、初期表示態様に対応した表示演出用の制御指令とを備えるだけで、所望の表示演出を予め設計された通りに確実に実行することができるため、制御指令を格納するための制御指令格納手段の記憶容量を抑制することができ、遊技機の製造コストの低減を図ることができる。
【0020】
また、表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様である状態から各図柄の変動制御が開始されることにより、表示手段による各図柄の表示態様が所定の演出態様に変動制御された後に、さらに初期表示態様に変動制御された状態で表示演出が終了する。したがって、表示手段による各図柄の表示態様を、初期表示態様から変動させる表示演出用の制御指令のみを用いて繰返し表示演出を実行することができるので、表示演出を繰返し実行するのに複数の制御指令を制御指令格納手段に格納する必要がなく、制御指令を格納するための制御指令格納手段の記憶容量を抑制することができ、遊技機の製造コストの低減を図ることができる。
【0021】
また、制御指令格納手段に予め格納された制御指令のみを用いて所望の表示演出を実行することができる。したがって、所望の表示演出を実行するために、表示手段による各図柄の表示態様に応じて該表示手段を制御するための制御指令を新たに生成する処理などが必要ないので、遊技機の制御負担の低減を図ることができる。
【0022】
請求項3の発明によれば、表示制御手段により、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が実行された後に、表示演出を継続するか否かが継続抽選手段により抽選され、継続抽選手段により表示演出を継続すると決定されれば、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が表示制御手段によりさらに実行されるため、表示演出用の制御指令に基づく表示演出を繰り返す回数を変動させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
【0023】
請求項4の発明によれば、表示演出用の制御指令は、表示手段による各図柄の演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、演出態様が異なる複数の異態様制御指令から選択手段により選択された異態様制御指令に基づいて表示演出が表示制御手段により実行されることにより、多様な演出態様で表示演出を実行することができる。また、各異態様制御指令に基づいて表示手段による各図柄の表示態様が、初期表示態様から各演出態様に変動制御された後に、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に変動制御されるため、いずれの異態様制御指令を用いても、繰り返し、表示演出を実行することができる。また、表示演出が繰り返されるたびに、選択手段により選択された各異態様制御指令のいずれかに基づく表示演出が実行されることにより、選択手段により選択された異態様制御指令に応じて表示手段による各図柄の演出態様が決定されるため、多様な表示演出を実行することができる。
【0024】
請求項5の発明によれば、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに、遊技者により操作される操作手段が操作されたことが検出手段により検出されれば、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が表示制御手段により実行されるため、遊技者は操作手段を操作することにより表示演出を開始させることができる。したがって、遊技者が表示演出に関与することができるので、遊技者の表示演出に対する興趣を高めることができる。
【0025】
また、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに、操作手段が操作されたか否かが検出手段により検出される。すなわち、遊技者が操作手段を操作することにより表示演出に関与できるのは、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに限られる。したがって、表示制御手段が、表示演出用の制御指令に基づき各図柄を変動制御している間に操作手段が操作されたか否かが検出手段により検出されることがなく、検出手段により操作手段の操作が検出される期間と、表示制御手段により各図柄が変動制御される期間とが重複しないため、表示演出実行手段の制御負担が増大するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシンの斜視図である。
【図2】リールの図柄配列を示す図である。
【図3】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】メイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
【図5】メイン制御基板のリール演出実行手段の機能を示す機能ブロック図である。
【図6】サブ制御基板の演出内容決定手段の機能を示す機能ブロック図である。
【図7】遊技の説明を行うための図である。
【図8】通常遊技中におけるリプレイ状態の遷移を示す状態遷移図である。
【図9】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図10】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図11】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図12】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図13】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図14】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図15】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図16】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図17】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図18】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図19】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図20】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図21】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図22】当選役グループと遊技状態との関係を示す図である。
【図23】当選役グループと遊技状態との関係を示す図である。
【図24】通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図25】通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図26】特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図27】特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図28】特定図柄を示す図である。
【図29】メイン処理を示すフローチャートである。
【図30】メイン処理を示すフローチャートである。
【図31】リール演出処理を示すフローチャートである。
【図32】リール演出処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1〜図32を参照して本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシンについて説明する。
【0028】
(構成)
まず、図1および図2を参照して、スロットマシン1の構成の概略について説明する。図1は本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシン1の斜視図である。図2はリールの図柄配列を示す図である。
【0029】
この実施形態におけるスロットマシン1は、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者の操作に基づいて一回の遊技が実行されるものであって、例えば図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前面パネル5により開閉自在に閉塞され、この前面パネル5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
【0030】
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13R(本発明の「表示手段」に相当)が配置されている。図2に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「赤7」「白7」「青7」「BAR」「チェリー(CH)」「ベル(BE)」「スイカ1(WM1)」「スイカ2(WM2)」「リプレイ1(RP1)」「リプレイ2(RP2)」の複数種類(この実施形態では10種類)の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成される。そして、リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。
【0031】
また、各リール13L,13M,13Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成されるリールモータ14L,14M,14Rが連結されている。
【0032】
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rの回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。
【0033】
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知する演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、これら液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
【0034】
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルの払出口39や、この払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
【0035】
また、リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルを払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。また、ホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のオンオフを切り換える電源スイッチ50が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダおよび押しボタン式の設定変更ボタン52が設けられている。
【0036】
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3〜図28を参照して説明する。図3はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図、図4はメイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図、図5はメイン制御基板のリール演出実行手段の機能を示す機能ブロック図、図6はサブ制御基板の演出内容決定手段の機能を示す機能ブロック図である。また、図7はスロットマシンにおいて実行される遊技の説明を行うための図、図8は通常遊技中におけるリプレイ状態の遷移を示す状態遷移図である。
【0037】
また、図9〜図16はそれぞれ当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図、図17〜図21はそれぞれ当選役と当選役グループとの関係を示す図、図22および図23はそれぞれ当選役グループと遊技状態との関係を示す図、図24および図25はそれぞれ通常遊技用の役抽選テーブルを示す図、図26および図27はそれぞれ特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【0038】
図3において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
【0039】
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
【0040】
変更処理開始スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダの内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダに挿入して回転することによりオンオフが切り換えられる。
【0041】
ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルを払出口39に向けて払い出すものである。
【0042】
また、このスロットマシン1では、遊技に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、遊技に関連する演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられている。
【0043】
メイン制御基板63のRAM65はスロットマシン1の遊技状態やデータなどを一時的に記憶し、これにより、1ゲームに必要なメダルの枚数として設定された規定数まで、賭け数として設定されたメダルの数(ベット枚数)を記憶するベット枚数カウンタ651や、クレジットメダルの枚数を記憶するクレジット枚数カウンタ652、後述する役抽選手段105による役抽選結果を記憶するための役抽選結果記憶領域653などが形成される。
【0044】
また、メイン制御手段63のROM67は予め設定されたデータ(役抽選テーブル671、停止テーブル672、各リールモータ14L,14M,14Rを駆動することにより各図柄の表示態様を変動制御するための励磁データを格納する励磁データテーブル673(本発明の「制御指令格納手段」に相当)、表示演出抽選テーブル674など)を含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
【0045】
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、役抽選手段105の役抽選結果に関するデータ、リール演出実行手段113により決定されるリール演出に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作関連情報に関するデータ、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具が操作された旨を通知するためのデータ、などの種々のデータをコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
【0046】
また、サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(役抽選手段105の役抽選により複数の当選役のいずれかに当選したか、リール演出実行手段113により決定されたリール演出態様、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたか、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
【0047】
<メイン制御基板>
次に、メイン制御基板63について詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
【0048】
(1)遊技制御手段100
遊技制御手段100は、スロットマシン1の遊技を制御するためのものであり、一般的な遊技である通常遊技および遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技と、再遊技役の当選確率が異なる第4リプレイ状態RT4で遊技が実行される内部当選中遊技とを実行する。図7に示すように、通常遊技が実行される通常遊技状態において、所定の特別役(RBB1〜RBB3、RB1〜RB2)に入賞することにより、特別遊技が実行される特別遊技状態に移行する。そして、特別遊技状態において、所定枚数のメダルが払い出されたり、所定数の遊技(ゲーム)が実行されるなどの特別遊技終了条件が成立すれば、特別遊技を終了して通常遊技状態に移行する。
【0049】
また、図7に示すように、通常遊技状態において、特別役に当選したにも関わらず当該特別役に入賞しなかった場合、すなわち、当該特別役に対応した各図柄が表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に表示されるように各リール13L,13M,13Rが停止しなかった場合には、内部当選中遊技が実行される内部当選中遊技状態に移行する。そして、内部当選中遊技状態において、入賞せずに内部で持ち越されている特別役に入賞することにより特別遊技状態に移行する。
【0050】
また、図8に示すように、通常遊技状態では、第0リプレイ状態RT0〜第3リプレイRT3のいずれかの動作モードにおいて通常遊技が実行される。各リプレイ状態RT0〜RT3は、後で図28を参照して説明する特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが、表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に成立する(揃う)ことにより状態が遷移するように構成されている。
【0051】
すなわち、図8に示すように、第0リプレイ状態RT0において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移する。また、第1リプレイ状態状態RT1において特定図柄2が成立すれば第2リプレイ状態RT2に遷移し、特定図柄3が成立すれば第3リプレイ状態RT3に遷移する。また、第2リプレイ状態RT2において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移し、特定図柄3が成立することにより第3リプレイ状態RT3に遷移する。
【0052】
また、第3リプレイ状態RT3において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移する。また、上記した特別遊技状態が終了することにより通常遊技状態に移行した場合に、第0リプレイ状態RT0で通常遊技が実行される。
【0053】
なお、第0リプレイ状態RT0〜第4リプレイ状態RT4により構成される各動作モードは、スロットマシン1における遊技の多様性を高めるために構成されており、各リプレイ状態RT0〜RT4において役抽選に用いられる抽選データテーブルは、当選する可能性のある当選役の組合せを異ならせたり(図22および図23参照)、再遊技役の当選確率(リプレイ確率)を異ならせて構成されている。例えば、この実施形態では、動作モードが第2リプレイ状態RT2である場合に、動作モードが第0、第1、第3リプレイ状態RT0,RT1,RT3のいずれかである場合と比較すると、後述する再遊技役への当選確率が極めて高く設定されることにより、遊技者が、メダルがあまり減らない状態で遊技を行うことができる、遊技者にとって有利な状態となるように構成されている。また、遊技制御手段100は、後述する図柄判定手段19により、表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが揃ったと判定されると、第0リプレイ状態RT0〜第3リプレイ状態RT3を遷移させる制御を行う。
【0054】
また、この実施形態では、スロットマシン1は、3枚のメダルにより遊技が行われるように構成されており、ベット枚数カウンタ651は、投入メダルの数を3枚まで記憶する。そして、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルの投入を検出すると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19が操作されたことを検出すると、役抽選手段105により予め設定された複数の当選役(抽選結果)に当選したか否かの役抽選が行われる。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転を開始させ、リール窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄を各リール13L,13M,13Rの回転角に合わせて判別することを開始する。
【0055】
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速され、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rにより、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置が所定の基準位置であることが検出されると、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となる。すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lが操作されたことを検出すると左リールを停止させ、中ストップスイッチ21Mが操作されたことを検出すると中リール13Mを停止させ、右ストップスイッチ21Rが操作されたことを検出すると右リール13Rを停止させる。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。
【0056】
そして、3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rを操作し終えると、3個すべての左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、入賞となる。そして、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、または払出口39から払い出される。また、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
【0057】
図9〜図16に示すように、当選役としては、特別役(ボーナス:RBB1〜RBB3,RB1〜RB2)、小役(ベル:BE1〜BE19、スイカ:WM1〜WM12、チェリー:CH1〜CH41、1枚役:SP1〜SP2、BB中増加役:BP1〜BP10)、再遊技役(リプレイ:RP1〜RP59)が予め設定されている。そして、役抽選手段105の抽選結果には、特別役当選(ボーナス当選)と、小役当選と、再遊技役当選(リプレイ当選)と、ハズレとがある。
【0058】
また、入賞には、特別遊技(ボーナスゲーム)への移行に係る特別役入賞(ボーナス入賞)と、メダルの払い出しに係る小役入賞と、再遊技(リプレイ)の実行に係る再遊技役入賞(リプレイ入賞)とがある。
【0059】
そして、例えば、図9に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと特別役入賞となって、ボーナスゲーム(特別遊技)が実行される。
【0060】
なお、この実施形態では、特別役入賞によるメダル払い出しはなく(特別役の規定払出枚数は0)、特別役に係る入賞態様が成立した遊技の後にボーナスゲームへ移行するように構成されているが、特別役に所定枚数(例えば10枚)の規定払出枚数を設定し、メダルを払い出した後にボーナスゲームへ移行するようにしてもよい。
【0061】
また、例えば、図10〜図14に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと小役入賞となって、各図の「配当」に示す枚数のメダルが払い出される。なお、この実施形態では、表示窓11の中段の入賞ラインに小役の入賞に係る図柄が3個揃うと、表示窓11の入賞ライン以外に表示されている図柄を含めた各図柄の表示態様により、小役に係る図柄が表示窓11に揃ったことを遊技者が認識できるように構成されている。
【0062】
例えば、図10に示す小役BE1〜BE8に入賞した場合には、各リール13L,13M,13Rの上段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11の上段にベルの図柄が表示され、小役BE9に入賞した場合には、各リール13L,13M,13Rの中段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11の中段にベルの図柄が表示され、小役BE10〜BE19に入賞した場合には、左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リールの下段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11に右下がりにベルの図柄が表示される。また、以下で説明する再遊技役についても同様に構成されているため、その構成の説明は省略する。また、図12において小役CH41の入賞に係る表示態様として使用されている(ANY)は、中リール13Mおよび右リール13Rに設けられているどの図柄が入賞ライン上に配置されてもよいことを意味している。
【0063】
また、例えば、図15および図16に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと再遊技役入賞となって、新たなメダルを投入することなく、前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
【0064】
特別遊技(ボーナスゲーム)は、小役の当選確率が通常遊技状態に比べて高く設定されており、遊技メダルの払い出しを受けやすい遊技である。したがって、特別遊技は、通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技であり、遊技者がより多くのメダルを獲得し得る遊技である。図9中の特別役RB1〜RB2に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、レギュラーボーナスゲームが実行される。
【0065】
レギュラーボーナスゲームでは、役抽選手段105の抽選時の当選確率を規定する役抽選テーブル671が、通常遊技において選択される通常遊技用役抽選テーブルから、役抽選手段105の抽選時の当選確率が通常遊技の場合よりも高確率に規定された特別遊技用役抽選テーブルに切り換わることで、通常遊技中よりも、小役の当選確率が高くなるように設定されている。この結果、特別遊技は、通常遊技に比べて、遊技者に有利な遊技となる。そして、レギュラーボーナスゲームに移行した後、予め設定された回数、例えば7回の遊技が行われるとレギュラーボーナスゲームを終了して通常遊技へ移行する。
【0066】
また、図9中の特別役RBB1〜RBB3に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、ビッグボーナスゲームが実行される。ビッグボーナスゲームでは、上記したレギュラーボーナスゲームが連続的に実行される。また、ビッグボーナス中にのみ抽選の対象となる図14に示すBB中増加役BP1〜BP10についても役抽選が行われる。そして、ビッグボーナスゲームに移行した後、予め設定された枚数のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了する。
【0067】
すなわち、この実施形態では、ビッグボーナスゲームは、ビッグボーナスゲームにおけるメダル払出枚数が、所定の上限枚数を超えたときに、特別遊技(ビッグボーナスゲーム)を終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。例えば、特別役RBB1に入賞してビッグボーナスゲームが実行されている場合には、400枚のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了し、特別役RBB2〜RBB3に入賞してビッグボーナスゲームが実行されている場合には、300枚のメダルが払い出されることによりビッグボーナスゲームを終了する。
【0068】
また、役抽選手段105の役抽選結果が特別役当選となると、特別役当選に基づいた図柄の停止制御が行われるが、このとき、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられないと、内部当選中遊技に移行すると共に、この特別役当選は、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられるまで持ち越される。
【0069】
なお、小役当選は、抽選結果が小役当選となった遊技で小役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されない。また、リプレイ当選の場合には、リプレイ(再遊技役)に係る図柄が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず再遊技役に入賞する。具体的には、複数の再遊技役を含む当選役グループに当選した場合には、当該当選役グループに属する各再遊技役のうちのいずれかの再遊技役に係る図柄が必ず入賞ライン上に揃うように構成されている。
【0070】
(2)設定制御手段101
設定制御手段101は、設定値(設定1〜設定6)を設定することで、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するものであって、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値が対応付けられている。設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ56のオンオフ状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がオンの状態で電源が投入されると所定の設定変更処理を開始する。
【0071】
この実施形態では、通常遊技の抽選における当選確率は複数種類の設定値(この実施形態では6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、役抽選テーブル671(通常遊技用役抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
【0072】
この手順は例えば以下のようにして行われる。すなわち、管理者は、前面パネル5を開放して、電源スイッチ50がオフの状態で設定変更キー(図示省略)を操作ボックス49のキーシリンダに挿入して回転し、変更処理開始スイッチ56をオンにする。この状態で、電源スイッチ50をオンにすることで、設定変更処理が開始される。
【0073】
そして、管理者による設定変更ボタン52の操作ごとに当選確率の設定値が設定1〜設定6にサイクリックに切り換えられる。この設定値は、例えば7セグメント式の設定値表示用LEDにより1〜6を表示することで報知される。設定変更ボタン52の操作により当選確率の設定値が所望の値になった(設定値表示用LEDの表示値が所望の値になった)ときに、スタートスイッチ19を操作すると設定値が確定する。そして、キーシリンダに挿入されている設定変更キーを回転して変更処理開始スイッチ56をオフにすると設定変更処理が終了する。その後、メダル投入口25からメダルが投入されるとゲームが開始される。
【0074】
(3)テーブル選択手段102
テーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技や内部当選中遊技、特別遊技など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の役抽選テーブル671から1つの役抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば通常遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(通常遊技用役抽選テーブル)を選択する。
【0075】
(4)乱数発生手段103
乱数発生手段103は、抽選用の乱数を所定の範囲内で発生させるものである。また、乱数発生手段103は、例えば、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成することができる(いわゆるハード乱数)。なお、乱数発生手段103は、例えば、平均採中法で乱数を発生させる手段や、あるいは素数の加算によって乱数を発生させる手段によって構成することもできる。これらの手段は、例えば、メインCPU61に所定のプログラムを実行させることによって構成することができる(いわゆるソフト乱数)。また、ハード乱数とソフト乱数の双方を備え、それらの結果に基づき乱数をソフト的に生成するようにしてもよい。また、この実施形態では、後述する役抽選手段105およびリール演出実行手段113において用いられる2つの乱数を発生させる。
【0076】
(5)乱数抽出手段104
乱数抽出手段104は、乱数発生手段103が発生させた乱数値を抽出するもので、乱数発生手段103が発生させた乱数値を所定の条件で抽出する。この実施形態では、乱数抽出手段104は、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで、役抽選手段105用の乱数から乱数値を抽出し、リール演出実行手段113用の乱数から乱数値を抽出する。なお、乱数発生手段103は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段103が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、乱数抽出手段104が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
【0077】
(6)役抽選手段105
役抽選手段105は、予め設定された複数の役に当選したか否かの乱数抽選を行うもので、図5に示すように、役抽選判定手段105aおよび役抽選情報送信手段105bを備えている。
【0078】
この実施形態では、役抽選手段105により複数の当選役に同時に当選することができるように構成されており、図17〜図21に示すように、複数の当選役(抽選結果)により構成される複数の当選役グループが形成されており、各当選役グループに当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。各当選役グループには、複数の当選役が含まれており、例えば、図18の当選役グループNRPは、再遊技役RP1〜RP10,RP52〜RP59により構成されている。したがって、役抽選手段105により、当選役グループNRPに当選したと判定されれば、再遊技役RP1〜RP10,RP52〜RP59に同時に当選していることになる。なお、各図における「当選役」は、図9〜図16に示す「当選役」のいずれかを表している。
【0079】
また、図17〜図21に示すように、各当選役グループには、それぞれ固有の上位役番号または下位役番号が16進数で対応付けされている。そして、役抽選手段105の抽選結果に基づいて、当選した当選役グループに上位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている上位役番号が役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域に格納される。また、当選した当選役グループに下位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている下位役番号が役抽選結果記憶領域653の下位記憶領域に格納される。
【0080】
具体的には、この実施形態では、役抽選結果記憶領域653は、RAM65に2バイトのデータ領域として割当てられており、役抽選結果記憶領域653は、それぞれ1バイトのデータ領域が割当てられた、特別役に関する役抽選結果を記憶する上位記憶領域と、小役、BB中増加役および再遊技役に関する役抽選結果を記憶する下位記憶領域とを備えている。
【0081】
そして、図17に示す、特別役(ボーナス)により構成される当選役グループのいずれかに当選した場合には、当選した当選役グループに対応付けされている”00h”〜”05h”のいずれかが上位記憶領域に記憶される。また、図18〜図21に示す、小役、BB中増加役および再遊技役により構成される当選役グループのいずれかに当選した場合には、各当選役グループに対応付けされている”00h”〜”1Eh”のいずれかが下位記憶領域に記憶される。
【0082】
なお、図17および図18に示す当選役グループHZは、役抽選手段105による役抽選結果がハズレである場合を示し、役抽選結果がハズレである場合には、同図中に示すように、役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域および下位記憶領域の両方に”00h”が格納される。
【0083】
また、図22および図23に示すように、各当選役グループは、遊技状態に応じて、役抽選手段105による役抽選が行われるか否かが設定されている。例えば、図23に示すように、当選役グループNRPは、通常遊技状態における第0、第2および第3リプレイ状態RT0,RT2,RT3のときと、内部当選中遊技状態(第4リプレイ状態RT4)のときに、役抽選手段105による抽選が行われる。なお、図22および図23中の”○”は役抽選手段105により当選となる可能性があることを示し、”×”は、役抽選手段105による役抽選が行われない、もしくは、当選確率0%の抽選データに基づく役抽選が行われることにより、役抽選手段105に当選となる可能性がないことを示す。
【0084】
そして、この実施形態では、図24〜図27に示すように、各当選役グループにそれぞれ抽選データが設定されることにより役抽選テーブル671が形成されている。役抽選テーブル671は、各当選役グループに当選したか否かの抽選を行うためのものであって、各抽選データにより、乱数発生手段103が発生させる乱数の全範囲中での当選領域が決定される。
【0085】
なお、詳細な説明は省略するが、役抽選テーブル671には、役抽選におけるメダル数増加の期待値が異なる複数種類の抽選データが設けられており、この実施形態では、期待値が最も低い設定1から期待値が最も高い設定6までの6種類の抽選データが各当選役グループに対応して設けられている。
【0086】
具体的には、図24および図25に示す、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.66の抽選データにより形成され、図26に示す、特別遊技(RBB1〜RBB3)用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.6の6個の抽選データにより形成され、図27に示す、特別遊技(RB1〜RB2)用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.9の9個の抽選データにより形成されており、各抽選データには、役抽選におけるメダル数増加の期待値が異なる複数種類の抽選データがそれぞれ設定されている。そして、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671は、第1〜第4リプレイ状態RT0〜RT4である場合に、特別遊技(RBB1〜RBB3)用の役抽選テーブル671は、特別役(RBB1〜RBB3)に入賞した場合に、特別遊技(RB1〜RB2)用の役抽選テーブル671は、特別役(RB1〜RB2)に入賞した場合に、それぞれテーブル選択手段102により選択される。
【0087】
また、図24および図25に示す役抽選テーブル671において、1つの抽選データに複数の当選役グループが対応付けされているものがあるが、この場合、1つの抽選データを用いて、当該抽選データに対応付けされている複数の当選役グループに同時に当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。例えば、図24に示すように、抽選データNo.10の抽選データには複数の当選役グループBB1,SRP2が対応付けされており、抽選データNo.10の抽選データを用いることにより、当選役グループBB1,SRP2に同時に当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。
【0088】
なお、図24〜図27中には、説明を簡易なものとするために、各抽選データNo.の抽選データを用いた役抽選手段105による役抽選に当選した場合に、役抽選結果記憶領域653に格納される上位役番号および下位役番号が記載されている。
【0089】
a)役抽選判定手段105a
役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数値と、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671に含まれる抽選データとを照合して、乱数抽選結果の判定を行うものである。すなわち、この役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数と、複数の役抽選テーブル671からテーブル選択手段102により選択された抽選テーブルに含まれる抽選データを照合して、乱数抽選の結果が、特別役当選か、小役当選か、BB中増加役当選か、再遊技役当選か、あるいはハズレかを判定する。そして、役抽選判定手段105aによる判定結果が、RAM65に形成された役抽選結果記憶領域653に記憶される。
【0090】
なお、役抽選判定手段105aは、各役抽選テーブル671を構成する抽選データを、抽選データNo.の順番に参照して判定を行う。また、図24に示す、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671がテーブル選択手段102により選択されている場合には、役抽選判定手段105aは、各役抽選テーブル671を構成する抽選データを、抽選データNo.の順番に参照して判定を行う。ここで、再遊技役を含む当選役グループに対応して設定された抽選データNo.の抽選データは、リプレイ状態(RT0〜RT4)に応じて、再遊技役の当選確率が定められている。また、特別役を含む当選役グループに対応して設定された抽選データNo.の抽選データに、内部当選中遊技状態において当選しても、当別役に当選した旨が役抽選結果記憶領域653に記憶されない。このため、複数の特別役が重ねて役抽選結果記憶領域653に記憶されることはない。
【0091】
b)役抽選情報送信手段105b
役抽選情報送信手段105bは、役抽選判定判定手段105aに判定結果に基づく役抽選情報を、サブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信するものである。
【0092】
(7)メイン側操作判定手段106
メイン側操作判定手段106(本発明の「操作判定手段」に相当)は、メイン制御基板63に入力される各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることによる検出信号に基づいて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を判定するものであり、操作情報送信手段106aを備えている。
【0093】
a)操作情報送信手段106a
操作情報送信手段106aは、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作情報をサブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信する。なお、この実施形態では、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが有効な状態で各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されると、いずれのストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたかを示す情報を操作情報としてサブ制御基板73に送信する。
【0094】
(8)リール検出手段107
リール検出手段107は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。すなわち、このリール検出手段107は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
【0095】
(9)停止制御手段108
停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果に基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行って、各リール13L,13M,13Rによる図柄の表示結果を制御するものである。すなわち、停止制御手段108は、遊技毎に、役抽選判定手段105aによる判定結果に基づき各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。また、停止制御手段108は、停止情報送信手段108aを備えている。
【0096】
停止テーブル672は、役抽選手段105の役抽選結果それぞれに対応して複数のテーブルが設定されている。この停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するためのものであって、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものである。停止テーブル672は、この実施形態では、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応するストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作順序に対応して滑りコマ数が異なるように形成されている。すなわち、例えば左リール13Lが1番目に停止(第1停止)されたときと、2番目に停止(第2停止)されたときと、3番目に停止(第3停止)されたときとで滑りコマ数(テーブルデータ)が異なるように、停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止操作順序に対応して定められている。
【0097】
具体的には、停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応する各ストップスイッチ21L,21M,21Rが1番目に操作されたときの第1停止用の停止テーブルと、2番目に操作されたときの第2停止用の停止テーブルと、3番目に操作されたときの第3停止用の停止テーブルとを個別に備えている。そして、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応する第1停止用の停止テーブルと、第2停止用の停止テーブルと、第3停止用の停止テーブルとには、役抽選手段105の役抽選結果に対応して、異なる滑りコマ数を定められている。
【0098】
そして、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果と、メイン側操作判定手段106により判定された、ストップスイッチ13L,13M,13Rのうち、いずれのストップスイッチが何番目に操作されたのかという情報とに基づいて、複数の停止テーブル672の中から一の停止テーブル672を選択する。次に、この選択した一の停止テーブル672と、各リール13L,13M,13Rのうち、操作されたストップスイッチに対応するリールの、ストップスイッチが操作されたときの回転位置とから、操作されたストップスイッチに対応するリールの滑りコマ数を決定する。
【0099】
ここで、滑りコマ数が0と決定されれば、直ちにリールの回転を停止させる。すなわち、滑りコマ数が0と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、そのまま表示窓11の上段に停止表示される。また、滑りコマ数が1と決定されれば、1コマ分だけリールを回転させて停止させる。すなわち、滑りコマ数が1と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、リールの回転方向に1コマずれて、表示窓11の中段に停止表示される。
【0100】
また、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果が複数の当選役のいずれかへの当選であれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、当選役に入賞するように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。また、停止制御手段108は、役抽選手段105による役抽選結果がハズレであれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、複数の当選役のいずれにも入賞しないように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
【0101】
ところで、あまりに大きな滑りコマ数であれば、遊技者が不信感をいだくため、滑りコマ数には上限が設けられており、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されなければ、停止制御手段108は、たとえ役抽選手段105による役抽選結果が複数の当選役のいずれかへの当選であっても、表示窓11に表示される図柄が当選役に対応した入賞態様で停止表示されるようにリール13L,13M,13Rを停止制御することができない。したがって、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果に基づいて、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを条件にして、表示窓11に表示される図柄が当選役に対応した入賞態様で停止表示されるようにリール13L,13M,13Rを停止制御する。
【0102】
また、この実施形態では、図18〜図21に示す各当選役グループのいずれかに当選することにより、複数の当選役に同時に当選している場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応して、各当選役のうち、入賞に係る図柄を優先的に入賞ライン上に揃える当選役が異なるように、停止テーブル672に滑りコマ数が定められている。また、停止制御手段108は、メイン側操作判定手段106により判定される各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応した停止テーブル672を選択するように構成されている。
【0103】
すなわち、図18〜図21の「備考」の欄に示すように、役抽選手段105による役抽選結果(当選役グループ)が同一の場合であっても、遊技者が各ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのような順番で操作したかによって入賞態様(表示態様)が異なるように、停止制御手段108が各リール13L,13M,13Rを停止制御するように構成されている。具体的には、図18に示すように、例えば役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選であった場合に、メイン側操作判定手段106により、最初に右ストップスイッチ21Rに対して操作が行われた(特定の操作順序で操作が行われた)と判定されると、再遊技役RP47(特定の抽選結果)に対応した表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(特定の表示態様)で図柄が表示されることがある。その一方で、メイン側操作判定手段106により、最初に右ストップスイッチ21Rに対して操作が行われなかったと判定されると、再遊技役RP47に対応した表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されることはない。すなわち、特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたとメイン側判定手段106により判定されない限り、特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様が表示されることはない。
【0104】
また、この実施形態では、停止テーブル672は、図18〜図21に示す各当選役グループのいずれかに当選することにより、複数の当選役に同時に当選している場合に、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが、所定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106に判定されたときに、図28に示す特定図柄1〜特定図柄3のいずれかの表示態様で各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されるように構成されている。
【0105】
なお、図28に示す特定図柄2は、図15に示すように、それぞれ、再遊技役RP11〜RP40それぞれに対応して設定された各表示態様と同一の図柄であり、図28に示す特定図柄3は、図16に示すように、それぞれ、再遊技役RP41〜RP46にそれぞれ対応して設定された各表示態様と同一の図柄である。
【0106】
また、図18〜図21の「備考」欄には、役抽選手段105の役抽選結果(当選役グループ)と、メイン側操作判定手段106により判定されるストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序と、停止制御手段108により停止制御された各リール13L,13M,13Rによる図柄の表示態様との関係が示されている。ところで、この実施形態では、特定図柄1〜特定図柄3が入賞ライン上に揃うことによりリプレイ状態RT0〜RT3が遷移すると共に、後述するように、再遊技役RP47に対応した表示態様である青7が3つ入賞ライン上に揃った状態となることにより特殊なリール演出が実行されるように構成されている。また、各小役に入賞することにより、メダルが払い出される。したがって、図18〜図21の「備考」欄には、特定図柄1〜特定図柄3、再遊技役RP47、各小役に関係する項目において、停止制御手段108による各リール13L,13M,13Rの停止制御について特に詳細に記載されている。
【0107】
次に、図18〜図21の「備考」欄に示されている各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順および操作タイミングについて説明するが、特に各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順等について「備考」欄に記載されていない場合には、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングおよび操作順序に基づいて、各当選役グループを構成する複数の当選役のいずれかに対応する表示態様で図柄が表示されるように、各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御される。
【0108】
・押し順『○→○→○』
”○”に記載された、”左”、”中”、”右”はそれぞれ、
右…右ストップスイッチ21R、
左…左ストップスイッチ21L、
中…中ストップスイッチ21M、
を示し、『 』内に記載された順番に各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
【0109】
・押し順『○−−』
”○”に記載された、”左”、”中”、”右”のいずれかに対応するストップスイッチが最初に操作された後は、残りのストップスイッチの操作順序は無関係であることを示す。
【0110】
・青7狙い
滑りコマ数の上限の範囲内で図柄「青7」を入賞ライン上に停止可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
・青7を狙わない場合
滑りコマ数の上限の範囲内で図柄「青7」を入賞ライン上に停止不可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
・押し位置によって…揃う
各当選役に対応する図柄が入賞ライン上に停止可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
【0111】
a)停止情報送信手段108a
停止情報送信手段108aは、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることにより、各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されたことを示す情報を、サブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信する。
【0112】
(10)図柄判定手段109
図柄判定手段109は、リール検出手段107により検出された各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段108により、予め定められた表示態様で図柄が停止表示されたか否かを判定する。
【0113】
具体的には、図柄判定手段109は、図9に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特別役入賞と判定する。また、図柄判定手段109は、図10〜図13に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、小役入賞と判定し、図14に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、BB中増加役入賞と判定する。
【0114】
また、図柄判定手段109は、図15および図16に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、再遊技役入賞と判定する。また、図柄判定手段109は、図28に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが揃ったと判定する。
【0115】
(11)払出制御手段110
払出制御手段110は、図柄判定手段109により、複数の役のいずれかに入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出すことにより、遊技者に所定の利益を付与するものである。また、払出制御手段110は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させるものである。
【0116】
(12)メダル制御手段111
メダル制御手段111は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
【0117】
(13)リール演出設定手段112
リール演出設定手段112(本発明の「表示演出設定手段」に相当)は、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、各リール13L,13M,13Rに各図柄を所定の演出態様で表示させるリール演出(表示演出)を実行することを設定する。この実施形態では、特定の役抽選結果として、図18に示す当選役グループSRP2を構成する再遊技役RP47が設定されており、再遊技役RP47に対応した表示態様が表示されることがある「最初に右ストップスイッチ21Rを操作すること」が特定の操作順序として設定されている。
【0118】
したがって、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で図柄「青7」を狙って操作されれば、図柄「青7」が入賞ライン上に揃い得るように各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されると共に、リール演出設定手段112により、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定される。
【0119】
なお、後述するように、この実施形態では、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されていると、役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、再遊技役RP47に対応した表示態様が表示されることがある「最初に右ストップスイッチ21Rを操作すること」が遊技者に報知される。また、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されていないときに、遊技者が、最初に右ストップスイッチ21Rを操作しないようにする演出が適宜実行される。
【0120】
したがって、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されれば、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されている蓋然性が非常に高い。したがって、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されたことを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されている状態で、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態からリール演出を開始することができる。
【0121】
(14)リール演出実行手段113
リール演出実行手段113(本発明の「表示演出実行手段」に相当)は、リール演出設定手段112によりリール演出を実行すると設定されると、停止制御手段108により入賞ライン上に図柄「7」が揃うように各リール13L,13M,13Rが停止制御された遊技の次の遊技においてリール演出を実行するものであり、励磁データテーブル673と、スタートスイッチ検出手段113a(本発明の「検出手段」に相当)と、リール演出種別決定抽選手段113bと、励磁データ選択手段113c(本発明の「選択手段」に相当)と、リール制御手段113d(本発明の「表示制御手段」に相当)と、継続抽選手段113eとを備えている。
【0122】
a)励磁データテーブル673
ステッピングモータにより構成される各リールモータ14L,14M,14Rを制御することにより、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄を予め定められた順序で可変表示させることで、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御するための励磁データ(制御指令)格納するものである。励磁データテーブル673は、複数の励磁データにより構成される以下のデータテーブルを備えている。
【0123】
・準備目作成用データテーブル(初期設定用の制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態(特定の表示態様)から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている。
【0124】
・「青7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=1)。
【0125】
・「青7」復活用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から回転を開始する前に、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させた後に、一旦、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とし、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=2)。
【0126】
・「赤7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「赤7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=3)。
【0127】
・「白7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「白7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=4)。
【0128】
・演出終了用データテーブル(リール演出終了用の制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させる複数の励磁データが格納されている。
【0129】
なお、「「青7」復活用データテーブル」において、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させる表示態様が、「演出終了用データテーブル」における図柄の表示態様と同一の動作であるため、「「青7」復活用データテーブル」を用いることにより、遊技者に、「リール演出が終了する」と勘違いさせる効果があり、遊技者の興趣を高めることができる。
【0130】
b)スタートスイッチ検出手段113a(本発明の「検出手段」に相当)
スタートスイッチ検出手段113aは、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態(初期表示態様)であるときに、スタートスイッチ19(本発明の「操作手段」に相当)が操作されたことを検出する。
【0131】
c)リール演出種別決定抽選手段113b
リール演出種別決定抽選手段113bは、リール演出種別フラグに設定される値(1〜4)を、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備えるリール演出種別決定用の抽選データに基づいて、抽選により決定するものである。
【0132】
d)励磁データ選択手段113c(本発明の「選択手段」に相当)
励磁データ選択手段113cは、リール演出種別フラグに設定されている値に基づいて、「「青7」揃い用データテーブル」、「「青7」復活用データテーブル」、「「赤7」揃い用データテーブル」、「「白7」揃い用データテーブル」のいずれかを選択するものである。具体的には、励磁データ選択手段113cは、リール演出種別フラグ=1であれば、「「青7」揃い用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=2であれば、「「青7」復活用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=3であれば、「「赤7」揃い用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=4であれば、「「白7」揃い用データテーブル」を選択する。
【0133】
e)リール制御手段113d(本発明の「表示制御手段」に相当)
リール制御手段113dは、ステッピングモータにより構成される各リールモータ14L,14M,14Rを励磁データに基づいて制御して各リール13L,13M,13Rを回転させることにより各図柄の表示態様を制御するものであり、励磁データテーブル673に格納されている各データテーブルを構成する複数の励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する。
【0134】
また、リール制御手段113dは、リール演出を実行する際に、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させた後に、リール演出用の各データテーブルのいずれかを構成する励磁データに基づいて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御し、リール演出用の各データテーブルのいずれかに基づく各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様の変動制御が終了すれば、「演出終了用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御することによりリール演出を終了する。
【0135】
具体的には、リール制御手段113dは、励磁データ選択手段113cにより選択されたリール演出用のデータテーブルを構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御する。また、リール制御手段113dは、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させた状態で、スタートスイッチ検出手段113aにより、スタートスイッチ19が操作されたことが検出されれば、リール演出用の各データテーブルのいずれかを構成する励磁データを用いたリール演出を実行する。
【0136】
f)継続抽選手段113e
継続抽選手段113eは、リール制御手段113dにより、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出が実行された後に、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備える継続抽選用データテーブルに設定された抽選データに基づいて、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出を継続するか否かを抽選により決定するものである。リール制御手段113dは、継続抽選手段113eによりリール演出を継続すると決定されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出をさらに実行する。
【0137】
(15)サブ制御コマンド送信手段114
サブ制御コマンド送信手段114は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、種々のデータを含む通信コマンドを一方通行で送信するものである。すなわち、サブ制御コマンド送信手段114は、設定制御手段101により設定される設定値、通常遊技状態および特別遊技状態などの遊技状態、リプレイ状態、役抽選手段105の役抽選結果、図柄判定手段109による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段110によるメダルの払出状態、前面パネル5の開放または閉塞の状態、スロットマシン1のエラー状態など、スロットマシン1の状態を表すデータをサブ制御基板73へ送信する。
【0138】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、投入センサ53により投入メダルが検出されたとき、ベットスイッチ15が操作されたとき、最大ベットスイッチ17が操作されたとき、再遊技役の入賞による再遊技に係る遊技を開始するとき、ベット枚数カウンタ651に格納されるベット枚数分のメダル投入が行われたことを表すデータをサブ制御基板73に送信する。
【0139】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、払出制御手段110により払い出されるメダル数を表すデータをサブ制御基板73に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段114は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータをサブ制御基板73に送信する。
【0140】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、サブ制御基板73に対して、リール演出実行手段113により決定されたリール演出の態様を通知するために、リール演出種別フラグに設定された値をサブ制御基板73に送信する。
【0141】
<サブ制御基板>
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信された通信コマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。図4および図6に示すように、サブ制御基板73は、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
【0142】
(16)サブ制御コマンド受信手段115
サブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63のサブ制御コマンド送信手段114により送信された種々のデータを含む通信コマンドを受信するものである。サブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63から送信される通信コマンドを受信し、通信コマンドを受信すれば、通信コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
【0143】
(17)演出内容決定手段116
演出内容決定手段116は、サブ制御コマンド受信手段115により受信された通信コマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段105の役抽選結果およびリール演出実行手段113により決定されたリール演出の種別などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
【0144】
また、演出内容決定手段116は、役抽選手段105の役抽選結果や、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序などに基づく演出を実行するために、以下の機能を備えている。
【0145】
a)移行設定手段116a
移行設定手段116aは、遊技者にとって有利な有利状態に移行するか否かを設定する。移行設定手段116aは、例えば、役抽選手段105の抽選結果に応じて所定の抽選条件が設定された有利状態移行抽選に当選したり、特別役に当選することなく所定数の遊技が実行されたり、役抽選手段105の役抽選結果が予め定められた所定の抽選結果であった場合に、有利状態に移行すると設定する。
【0146】
b)有利演出実行手段116b
有利演出実行手段116bは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されたことを条件として、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する演出を含む有利演出を実行する。例えば、有利演出実行手段116bは、サブ制御コマンド受信手段115により受信された役抽選手段105の役抽選結果に基づく役抽選情報に基づいて、遊技者にとって有利な表示態様を実現し得る各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する有利演出を実行する。具体的には、例えば、同時に複数の当選役に当選している場合に、各当選役のうち、最も遊技者にとって有利な当選役に入賞するための各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する。
【0147】
このとき、サブ制御コマンド受信手段115により受信された役抽選手段105の役抽選結果に基づく役抽選情報に、複数の当選役に同時に当選している情報が含まれている場合に、有利演出実行手段116bは、遊技者に付与される利益がもっとも大きい、例えば、メダルの払い出し数が最も大きい当選役に対応して予め設定された各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知してもよい。
【0148】
以下に、役抽選手段105による抽選結果に基づく役抽選情報に基づいて実行される有利演出の一例について具体的に説明する。
【0149】
b−1)遊技制御手段100による制御が第1リプレイ状態RT1であるとき
・当選役グループ:RRP1
『右→左→中』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、特定図柄2が入賞ライン上に揃うことにより第2リプレイ状態RT2に移行する。
・当選役グループ:RRP2
『右→中→左』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、特定図柄2が入賞ライン上に揃うことにより第2リプレイ状態RT2に移行する。
【0150】
・当選役グループ:LPZ1〜LPZ4
『左−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE10〜19に入賞する。
・当選役グループ:CPZ1〜CPZ4
『中−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
・当選役グループ:RPZ1〜RPZ4
『右−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
【0151】
b−2)遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であるとき
・当選役グループ:TRP1
『左−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。なお、ここで、「通常リプレイ」とは、再遊技役に対応して設定された表示態様のうち、図28に示す特定図柄の表示態様には対応していないものをいう。
・当選役グループ:TRP2
『中−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。
・当選役グループ:TRP3
『右−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。
【0152】
・当選役グループ:SRP1
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃い失敗リプレイ(RP48)に入賞する。
・当選役グループ:SRP2
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃いリプレイ(RP47)に入賞する。
・当選役グループ:SRP3
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃い失敗リプレイ(RP48)に入賞する。
【0153】
・当選役グループ:LPZ1〜LPZ4
『左−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE10〜19に入賞する。
また、報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により特定図柄1が入賞ライン上に揃うことがない。このため、再遊技役の当選確率が第2リプレイ状態RT2に比べて低い第1リプレイ状態RT1に移行することがない。
・当選役グループ:CPZ1〜CPZ4
『中−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
また、当選役グループLPZ1〜LPZ4の場合と同様に、特定図柄1が入賞ライン上に揃うことを防止することができる。
・当選役グループ:RPZ1〜RPZ4
『右−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
また、当選役グループLPZ1〜LPZ4の場合と同様に、特定図柄1が入賞ライン上に揃うことを防止することができる。
【0154】
なお、上記した有利演出は、遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2である状態が維持されるように、遊技者に対して、再遊技役と小役(ベル)に入賞するストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序が報知される。このため、再遊技役への当選確率が高い第2リプレイ状態RT2が維持され、遊技者は、手持ちのメダルを減らさずに、多くのメダルを獲得することができる。以上のように、メイン制御基板63の遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であるときに、役抽選手段105の役抽選結果が、リール演出実行手段113により実行されるリール演出にかかる当選役グループSRP2に当選である場合には、有利演出実行手段116bは、当選役グループSRP2を構成する再遊技役RP47に対応した操作順序を報知する。
【0155】
c)サブ側操作判定手段116c
サブ側操作判定手段116cは、サブ制御コマンド受信手段115により受信された、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作情報や各リール13L,13M,13Rの停止情報などの、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作関連情報に基づいて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を判定する。
【0156】
d)不利状態制御手段116d
不利状態制御手段116dは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、サブ側操作判定手段116cにより、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されていると判定されたことを条件として、最初に右ストップスイッチ21Rが操作される操作順序と異なる操作順序で操作されている場合よりも、移行設定手段116aが有利状態に移行すると設定する割合が小さい不利状態に移行設定手段116aを制御する。
【0157】
また、不利状態制御手段116dは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、サブ側操作判定手段116cにより、各ストップスイッチ21L、21M,21Rが特定の操作順序である最初に右ストップスイッチ21Rが操作される操作順序で操作されていると判定されたことを条件として、遊技者が、最初に右ストップスイッチ21Rを操作しないようにする演出が適宜実行される。例えば「最初に左ストップスイッチ21Lを操作すること遊技者に促すメッセージを液晶表示機27に表示する」演出や、「左ストップスイッチ21Lに埋め込まれたランプを点灯(点滅)することにより左ストップスイッチ21Lを操作することを遊技者に促す」演出が適宜実行される。
【0158】
したがって、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されるのを防止することができ、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが、設計者が意図していない操作順序により操作されることにより、メダルの払出率(出玉率)が変化すること防止することができる。
【0159】
そして、演出内容決定手段116は、決定した演出態様に関するデータを含む信号を表示制御手段117および音声制御手段118に送信する。
【0160】
(18)表示制御手段117
表示制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行するものである。
【0161】
(19)音声制御手段118
音声制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行するものである。
【0162】
<動作>
次に、図29〜図32を参照して、この実施形態における動作の一例について説明する。なお、この実施形態では、メイン制御基板63の遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であり、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により有利演出が実行されている状態で、役抽選手段105により当選役グループSRP2に当選し、入賞ライン上に図柄「青7」が揃ったときに、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により実行されている有利演出と同時に、リール演出実行手段113によるリール演出が実行される。
【0163】
以下で説明する動作は、上記した種々の機能および手段と、説明は省略したが、メイン制御基板63のメインCPU61およびサブ制御基板73のサブCPU71が種々のプログラムを実行することにより実現されるその他の機能とにより実行される処理である。また、以下の処理で実行される各種のフラグをONまたはOFFに設定したり、各種のフラグに値を設定する処理については、周知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。
【0164】
1.メイン処理
図29および図30を参照してメイン処理について説明する。図29および図30はそれぞれメイン処理を示すフローチャートであって、図30は図29に続くフローチャートである。スロットマシン1の電源がオンされれば、メイン制御基板63が備えるRAM65およびサブ制御基板73が備えるメモリ75の状態がチェックされ、各メモリにエラーが生じていないかどうかが判定されて、各種の初期設定が行われる。具体的には、RAM上の1バイトの記憶領域を用いて構成されたリール演出フラグおよび実行フラグがOFFに設定される。なお、リール演出フラグは、リール演出の第1実行条件の成立を設定するフラグであり、実行フラグは、リール演出の第1実行条件の成立および後述の第2実行条件の成立を条件としてリール演出の実行許可を設定するフラグである。
【0165】
次に、各メモリのチェックが終了し、異常が無ければ通常遊技状態へ移行して、規定数(3枚)のメダルが投入されたかどうかが判定されて、規定数のメダルが投入されたことを条件としてスタートスイッチ19が操作されれば(ステップS1)、役抽選手段105による役抽選処理が行われる(ステップS2)。
【0166】
そして、遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2で当選役グループSRP2に当選したか否かがリール演出設定手段112により判定されて(ステップS3)、ステップS3においてYESであれば、リール演出設定手段112により、リール演出フラグがONに設定されることによりリール演出の第1実行条件が成立したことが設定される(ステップS4)。一方、ステップS3においてNOであれば、リール演出設定手段112によりリール演出フラグがOFFに設定される(ステップS5)。
【0167】
次に、実行フラグがONであるか否かがリール演出実行手段113により判定されて(ステップS6)、実行フラグがONであれば(ステップS6でYES)、実行フラグがOFFに設定され(ステップS7)、後述するリール演出処理がリール演出実行手段により実行される(ステップS8)。そして、リール演出処理が終了するか、ステップS6においてNOであれば、リール演出設定手段112により、実行フラグにリール演出フラグの値が設定される(ステップS9)。
【0168】
続いて、各リール13L,13M,13Rの回転が開始され(ステップS10)、回転中の各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応する各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されるまで待機し(ステップS11でNO)、各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されれば(ステップS11でYES)、最初にストップスイッチが操作されたか否かがメイン側操作判定手段106により判定される(ステップS12)。
【0169】
最初にストップスイッチが操作されたと判定されれば(ステップS12でYES)、右リール13Rが停止したか否か、すなわち、右ストップスイッチ21Rが操作されたか否かが、メイン側操作判定手段106により判定される(ステップS13)。そして、右ストップスイッチ21Rが操作されていないと判定されれば(ステップS13でNO)、リール演出設定手段112により、図柄「青7」が入賞ライン上に揃わないと判定されて、リール演出の第1実行条件の成立が取り消されると共に、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により有利演出が実行されているというリール演出の第2実行条件が成立していないと判定されて、実行フラグがOFFに設定されて(ステップS14)、リール回転停止処理により、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止される(ステップS15)。
【0170】
また、ストップスイッチの操作が第1停止ではなかった場合と(ステップS12でNO)、右ストップスイッチ21Rが第1停止された場合には(ステップS13でYES)、リール回転停止処理により、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止される(ステップS15)。
【0171】
そして、全てのリール13L,13M,13Rの回転が停止されるまでステップS11〜ステップS16までの処理を繰返して実行し(ステップS16でNO)、全てのリール13L,13M,13Rが停止されれば(ステップS16でYES)、図柄判定手段109により図柄の判定が行われて(ステップS17)、図柄判定手段109の判定結果に応じた処理が実行されて、メイン処理が終了する。
【0172】
2.リール演出処理
図31および図32を参照してリール演出処理について説明する。図31および図32はそれぞれリール演出処理を示すフローチャートであって、図32は図31に続くフローチャートである。まず、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各図柄の表示態様が、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)にリール制御手段113dにより変動制御される(ステップS100)。次に、サブ制御基板73に「スタートスイッチが操作可能」であることを表す情報が送信されて(ステップS101)、これにより、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により、遊技者に対して、スタートスイッチ19の操作を促す報知演出が実行される。
【0173】
次に、所定時間、スタートスイッチ検出手段113aにより、スタートスイッチ19の操作が検出されるまで待機し(ステップS102でNO、ステップS103でNO)、スタートスイッチ19の操作が検出されるか(ステップS102でYES)、所定時間が経過すると(ステップS103でYES)、乱数発生手段103および乱数抽出手段104を用いて抽選用の乱数を取得する(ステップS104)。なお、抽選用の乱数として、ステップS107において継続抽選手段113eによる継続抽選に用いられる乱数と、ステップS110においてリール演出種別決定抽選手段113bによるリール演出種別を決定するための抽選に用いられる乱数とが取得される。
【0174】
続いて、予め設定されている最低保証回数(例えば5回)、リール演出が実行されたか否かが判定されて、最低保証回数のリール演出が実行されていなければ(ステップS105でNO)、リール演出種別フラグに”1”が設定されて(ステップS108)、ステップS113に進む。一方、ステップS105でYESと判定されると、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備える継続抽選用データテーブルが取得されて(ステップS106)、継続抽選用データテーブルに設定された抽選データと、ステップS104において取得された乱数値とに基づいて、継続抽選手段113eにより、リール演出を継続するか否かの抽選が行われる(ステップS107)。
【0175】
継続抽選に当選すれば(ステップS109でYES)、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備えるリール演出種別決定用の抽選データに基づいて、リール演出種別決定抽選手段113bにより、リール演出種別フラグに設定される値(1〜4)が抽選により決定され(ステップS110)、抽選結果がリール演出種別フラグに設定される(ステップS111)。一方、継続抽選に当選しなければ(ステップS109でNO)、リール演出種別フラグに”0”が設定される(ステップS112)。
【0176】
そして、リール演出種別フラグに設定された値がサブ制御基板73にサブ制御コマンド送信手段114を介して通知され(ステップS113)、これにより、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により、リール演出種別フラグに設定されている値に対応した演出、すなわち、リール演出の種別に対応した演出が実行される。
【0177】
続いて、リール演出種別フラグの値が”0”か否かが判定されて(ステップS114)、”0”でなければ(ステップS114でNO)、リール演出種別フラグの値に基づいて、リール演出用のデータテーブルが励磁データ選択手段113cにより選択され、選択されたリール演出用のデータテーブルに基づいてリール制御手段113dによりリール演出が実行されて(ステップS115)、ステップ101に進む。
【0178】
一方、リール演出種別フラグの値が”0”と判定されれば(ステップ114でYES)、「演出終了用データテーブル」に基づいてリール制御手段113dによる制御が行われて、リール演出処理が終了し、メイン処理に復帰する。
【0179】
以上説明したように、この実施形態によれば、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態で各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止される。一方、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、各リール13L,13M,13Rを用いたリール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定される。そして、リール演出設定手段112によりリール演出を実行すると設定されると、停止制御手段108により図柄「青7」が入賞ライン上に揃うように停止制御された後に、リール演出がリール演出実行手段113により実行される。
【0180】
すなわち、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されれば、図柄「青7」が入賞ライン上に揃うように停止制御手段108により各リール13L,13M,13Rが停止制御される。したがって、リール演出実行手段113によりリール演出を実行する前に、各リール13L,13M,13Rの停止状態を判定しなくとも、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたか否かをメイン側操作判定手段106により判定することにより、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態か否かを判定することができる。そして、各リールモータ14L,14M,14Rを制御して各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、表示窓11に表示される図柄を変動制御するための励磁データが励磁データテーブル673に格納されており、リール演出が実行される際に、励磁データテーブル673に格納された励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が所定の演出態様にリール制御手段113dにより変動制御される。
【0181】
したがって、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されることを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御するリール演出を、各リール13L,13M,13Rの回転位置を判定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から実行することができる。
【0182】
また、励磁データテーブル673は、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動させる初期設定用の準備目作成用データテーブルと、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、所定の演出態様に変動させた後に、さらに表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動させる複数のリール演出用のデータテーブルとを有している。そして、リール演出実行手段113によりリール演出が実行される際に、初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動制御された後に、リール演出用のデータテーブルに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が変動制御される。
【0183】
そのため、リール表示演出は、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から必ず実行されるので、予め設定されている初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に確実に変動させることができる。そして、初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態で、予め設定されているリール演出用のデータテーブルに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から所定の演出態様に確実に変動させることができる。
【0184】
したがって、所望のリール演出を実行するために、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の複数の表示態様にそれぞれ対応した複数のリール演出用のデータテーブルを予め設定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態に対応した初期設定用の準備目作成用データテーブルと、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に対応したリール演出用のデータテーブルとを備えるだけで、所望のリール演出を予め設計された通りに確実に実行することができるため、データテーブル(励磁データ)を格納するための励磁データテーブル673の記憶容量を抑制することができ、スロットマシン1の製造コストの低減を図ることができる。
【0185】
また、リール演出用のデータテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から各図柄の変動制御が開始されることにより、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が所定の演出態様に変動制御された後に、さらに図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に変動制御された状態でリール演出が終了する。したがって、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)から変動させるリール演出用のデータテーブルのみを用いて、繰返しリール演出を実行することができるので、リール演出を繰返し実行するのに、複数の異なる回転開始位置にそれぞれ対応した複数のデータテーブル(励磁データ)を励磁データテーブル673に格納する必要がなく、データテーブルを格納するための励磁データテーブル673の記憶容量を抑制することができ、スロットマシン1の製造コストの低減を図ることができる。
【0186】
また、励磁データテーブル673に予め格納されたデータテーブル(励磁データ)のみを用いて所望のリール演出を実行することができる。したがって、所望のリール演出を実行するために、回転位置に応じて各リール13L,13M,13Rを制御するための励磁データを新たに生成する処理などが必要ないので、スロットマシン1の制御負担の低減を図ることができる。
【0187】
また、リール制御手段113dにより、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出が実行された後に、リール演出を継続するか否かが継続抽選手段113eにより抽選され、継続抽選手段113eによりリール演出を継続すると決定されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出がリール制御手段113dによりさらに実行されるため、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出を繰り返す回数を変動させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
【0188】
また、リール演出演出用のデータテーブルとして、異なる演出態様を有する、「青7」揃い用データテーブル、「青7」復活用データテーブル、「赤7」揃い用データテーブル、「白7」揃い用データテーブルを有しており、励磁データ選択手段113cにより選択されたいずれかのデータテーブルに基づいてリール演出がリール制御手段113dにより実行されることにより、多様な演出態様でリール演出を実行することができる。
【0189】
また、各データテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から所定の演出態様に変動制御された後に、再度、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に変動制御されるため、いずれのデータテーブルを用いても、繰り返し、リール演出を実行することができる。また、リール演出が繰り返されるたびに、励磁データ選択手段113dにより選択された各データテーブルのいずれかに基づくリール演出が実行されることにより、励磁データ選択手段113dにより選択されたデータテーブルに応じて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の演出態様が決定されるため、多様な表示演出を実行することができる。
【0190】
また、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに、遊技者により操作されるスタートスイッチ19が操作されたことがスタートスイッチ検出手段113aにより検出されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出がリール制御手段113dにより実行されるため、遊技者はスタートスイッチ19を操作することによりリール演出を開始させることができる。したがって、遊技者がリール演出に関与することができるので、遊技者のリール演出に対する興趣を高めることができる。
【0191】
また、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに、スタートスイッチ19が操作されたか否かがスタートスイッチ検出手段113aにより検出される。すなわち、遊技者がスタートスイッチ19を操作することによりリール演出に関与できるのは、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに限られる。したがって、リール制御手段113dが、リール演出用のデータテーブルに基づき各図柄を変動制御している間に、スタートスイッチ19が操作されたか否かがスタートスイッチ検出手段113aにより検出されることがなく、スタートスイッチ検出手段113aによりスタートスイッチ19の操作が検出される期間と、リール制御手段113dにより各図柄が変動制御される期間とが重複しないため、リール演出実行手段113の制御負担が増大するのを抑制することができる。
【0192】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、上記した実施形態では、スタートスイッチ19により本発明の「操作手段」が構成されており、リール演出実行手段113によるリール演出中に使用されるが、本発明の「操作手段」としては、遊技者により操作される操作器具であれば何でもよく、スタートスイッチ19に代えて、あるいは、これと併用して、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、各ストップスイッチ21L,21M,21R等を本発明の「操作手段」として採用してもよい。
る。
【0193】
また、上記した実施形態では、役抽選およびリール演出抽選において、同一の乱数発生手段103および乱数抽出手段104を使用したが、役抽選およびリール演出抽選にそれぞれ対応して個別に設けられた乱数発生手段および乱数抽出手段を用いてもよい。
【0194】
また、上記した実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組合わせた遊技機(所謂、パロット)に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用すれば、遊技媒体としてのパチンコ球を採用すればよい。また、本発明の遊技機として、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームを採用してもよい。この場合、テレビモニタにより本発明の「表示手段」を構成すればよい。
【0195】
また、上記した実施形態では、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選し、最初に右ストップスイッチ21Rが操作された(特定の操作順序で操作された)場合であっても、各リール13L,13M,13Rに設けられた図柄の配置関係を工夫することにより、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングによっては図柄「青7」が入賞ライン上に停止しない場合があるようにして遊技者の興趣を高めている。しかしながら、例えば、各リール13L,13M,13R上に図柄を配置する際に、特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄を滑りコマ数の範囲内に必ず配置することにより、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングにかかわらず、特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄が必ず入賞ライン上に停止表示されるように構成してもよい。この場合、初心者の遊技者であっても、安心して遊技を楽しむことができる。
【0196】
また、停止制御手段108は、特定の役抽選結果に当選した場合であって、特定の操作順序で操作されなかったときに、特定の表示態様が表示されないように構成されていればよく、それ以外の構成は適宜選択可能である。
【0197】
例えば、上記した実施形態では、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選し、最初に右ストップスイッチ21Rが操作された(特定の操作順序で操作された)場合であっても、2番目に操作されたストップスイッチが左ストップスイッチ21Lであるか中ストップスイッチ21Mであるかによって、再遊技役RP47に対応する表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態に優先的に表示されない場合があるようにして遊技者の興趣を高めている。しかしながら、例えば、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選した場合、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されれば、2番目以降は、左・中ストップスイッチ21L,21Mのいずれのストップスイッチが操作された場合であっても、特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様(図柄「青7」)が優先的に(入賞ライン上に)停止するように停止制御手段108を構成しても良い。
【0198】
具体的には、特定の役抽選結果(再遊技役RP47)を含む当選役グループ(SRP2)に当選した場合、最初にストップスイッチ21Rが操作されれば(特定の操作順序で操作されれば)、2番目以降は、左・中ストップスイッチ21L,21Mのいずれのストップスイッチが操作された場合であっても、特定の役抽選結果に対応する表示態様(図柄「青7」)を、当該当選役グループ(SRP2)に含まれる他の当選役に対応する表示態様よりも優先的に(入賞ライン上に)停止表示させるように停止制御手段108を構成してもよい。この場合、遊技者の運に拠る割合が減少するため、遊技者は安心して遊技を楽しむことができる。
【0199】
また、前述の「特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄を滑りコマ数の範囲内に必ず配置すること」および前述の「特定の操作順序で操作された場合であれば、特定の役抽選結果を含む当選役グループを構成する複数の当選役のうち特定の役抽選結果に対応する表示態様を優先的に停止表示させる停止制御手段108」とを組み合わせることで、特定の操作順序で各ストップスイッチ21L、21M、21Rが操作された場合であれば、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングにかかわらず、特定の役抽選結果に対応する特定の表示態様が必ず表示されるように構成してもよい。
【0200】
また、特定の役抽選結果に当選した場合に、サブ制御基板73において、特定の役抽選結果に対応した操作順序の全てを遊技者に報知してもよいし、特定の役抽選結果に対応した操作順序の一部のみを遊技者に報知することによって遊技者に運試しをさせ遊技者の興趣を高めてもよい。
【符号の説明】
【0201】
1…スロットマシン(遊技機)、13L…左リール(表示手段)、13M…中リール(表示手段)、13R…右リール(表示手段)、19…スタートスイッチ(操作手段)、106…メイン側操作判定手段(操作判定手段)、108…停止制御手段、112…リール演出設定手段(表示演出設定手段)、113…リール演出実行手段(表示演出実行手段)、113a…スタートスイッチ検出手段(検出手段)、113c…励磁データ選択手段(選択手段)、113d…リール制御手段(表示制御手段)、113e…継続抽選手段、673…励磁データテーブル(制御指令格納手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段による演出が実行される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段による表示演出が実行される遊技機が知られている。このように、表示手段による表示演出が実行される遊技機では、表示演出において各図柄を所定の演出態様で表示手段に表示させるために、種々の対策が講じられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、複数のリールそれぞれに複数種類の図柄が付されることにより表示手段が構成されており、各リールが回転することにより、各図柄が予め定められた順序で可変表示される。そして、スタートスイッチが操作されることにより、複数種類の図柄がそれぞれ付された各リールが回転することで、各リールに付された各図柄の変動表示が開始される。このとき、各図柄が予め定められた演出態様で変動表示される表示演出が実行されるように、各リールが回転開始してから所定の速度で定常回転するまでの加速期間の間に、スタートスイッチが操作されたときに検出された各リールの回転位置に基づいて各リールの回転を開始させるタイミングを異ならせることで、各リールの回転位置を同期させる回転準備処理が実行される。
【0004】
また、例えば、特許文献2に記載の遊技機では、上記した遊技機と同様に、複数のリールそれぞれに複数種類の図柄が付されることにより表示手段が構成されている。そして、各図柄が特定の表示態様で表示されるように各リールが停止していることを条件として表示演出が実行される。具体的には、各図柄が特定の表示態様で表示されるように各リールが停止していることが検出されれば、各リールによる各図柄の表示態様が、前記特定の表示態様から所定の演出態様に変動表示されるように各リールが駆動制御される表示演出が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−296120号公報(段落0200,0249〜0266、図30、要約書など)
【特許文献2】特開2011−67291号公報(段落0006〜0013,0090,0098〜0114,0140〜0143、図7,8,15,20、要約書など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した遊技機では、表示演出が実行される際に、表示手段(各リール)による各図柄の表示態様が判定され、判定された表示手段による各図柄の表示態様(初期状態)に基づいて表示演出が実行される。すなわち、表示演出を実行する際に、表示手段による各図柄の表示態様の初期状態を判定することにより、表示手段による各図柄の表示態様を、初期状態の表示態様から所定の演出態様に変動させる制御指令に基づいて、所望の表示演出を適切に実行することができる。
【0007】
ところで、表示手段による各図柄の表示態様は、例えば、各リールを回転させるステッピングモータのステップ数に基づいて判定される。すなわち、ステッピングモータのステップ数と図柄との対応関係を示すデータが各リールごとに予め記憶されており、各リールそれぞれのステップ数を算出し、算出されたステップ数と、該ステップ数と図柄との対応関係を示すデータとに基づいて、算出されたステップ数に対応する図柄が各リールごとに特定される。したがって、上記した遊技機では、表示演出が実行される際に、表示手段による各図柄の表示態様を必ず判定する必要があるが、上記した処理により各リールごとに表示される図柄を判定する必要があるため処理の複雑化を招いており、技術の改善が求められていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、表示手段による各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する表示演出を、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から実行することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段と、前記表示手段による前記各図柄の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記表示手段による前記各図柄の可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを備える遊技機において、特定の役抽選結果に当選したか否かの判定を含む抽選を行う役抽選手段と、前記ストップスイッチの操作順序を判定する操作判定手段と、前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されたときに、前記表示手段により可変表示されている前記各図柄を前記特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止させる停止制御手段と、前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されれば、前記表示手段に前記各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することを設定する表示演出設定手段と、前記表示演出設定手段により前記表示演出を実行すると設定されると、前記停止制御手段により前記各図柄が前記特定の表示態様で停止した後に、前記表示演出を実行する表示演出実行手段とを備え、前記表示演出実行手段は、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令を格納する制御指令格納手段と、前記制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、前記表示演出を実行する際に、前記制御指令格納手段に格納されている制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記所定の演出態様に変動制御することを特徴としている(請求項1)。
【0010】
また、前記制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、前記初期表示態様から前記所定の演出態様に変動させた後に、さらに前記初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有し、前記表示制御手段は、前記表示演出を実行する際に、前記初期設定用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記初期表示態様に変動制御した後に、前記表示演出用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御してもよい(請求項2)。
【0011】
また、前記表示演出実行手段は、前記表示制御手段により、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出が実行された後に、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を継続するか否かを抽選する継続抽選手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記継続抽選手段により前記表示演出を継続すると決定されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出をさらに実行してもよい(請求項3)。
【0012】
また、前記表示演出用の制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の前記演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、前記表示演出実行手段は、前記演出態様が異なる前記複数の異態様制御指令のいずれかを選択する選択手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記異態様制御指令に基づいて前記表示演出を実行してもよい(請求項4)。
【0013】
また、遊技者により操作される操作手段をさらに備え、前記表示演出実行手段は、前記表示手段による前記各図柄の表示態様が前記初期表示態様であるときに、前記操作手段が操作されたことを検出する検出手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記検出手段により前記操作手段が操作されたことが検出されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を実行してもよい(請求項5)。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されれば、スタートスイッチが操作されることにより表示手段により予め定められた順序で可変表示されている複数種類の図柄が特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止制御手段により停止される。一方、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されれば、表示手段に各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することが表示演出設定手段により設定される。そして、表示演出設定手段により表示演出を実行すると設定されると、停止制御手段により各図柄が特定の表示態様で停止した後に、表示演出が表示演出実行手段により実行される。
【0015】
すなわち、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されれば表示手段により可変表示されている各図柄が、停止制御手段により特定の表示態様で停止される。したがって、表示演出実行手段により表示演出を実行する前に、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたか否かを操作判定手段により判定することにより、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されているか否かを判定することができる。そして、各図柄を予め定められた順序で可変表示させることにより、表示手段による各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令が制御指令格納手段に格納されており、表示演出が実行される際に、制御指令格納手段に格納された制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が所定の演出態様に表示制御手段により変動制御される。
【0016】
したがって、役抽選手段により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、ストップスイッチが特定の操作順序で操作されたと操作判定手段により判定されることを条件に、表示演出を実行することが表示演出設定手段により設定されることで、表示手段による各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する表示演出を、表示手段による各図柄の表示態様を判定しなくとも、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から実行することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、制御指令は、表示手段による各図柄の表示態様を、各図柄を予め定められた順序で可変表示させることにより、特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、初期表示態様から所定の演出態様に変動させた後に、さらに初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有している。そして、表示演出実行手段により表示演出が実行される際に、初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に表示制御手段により変動制御された後に、表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が変動制御される。
【0018】
そのため、表示演出は、表示手段により各図柄が特定の表示態様で表示されている状態から必ず実行されるので、予め設定されている初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様を、特定の表示態様から初期表示態様に確実に変動させることができる。そして、初期設定用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に変動制御された状態で、予め設定されている表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様を初期表示状態から所定の演出態様に確実に変動させることができる。
【0019】
したがって、所望の表示演出を実行するために、表示手段による各図柄の複数の表示態様にそれぞれ対応した複数の制御指令を予め設定しなくとも、特定の表示態様に対応した初期設定用の制御指令と、初期表示態様に対応した表示演出用の制御指令とを備えるだけで、所望の表示演出を予め設計された通りに確実に実行することができるため、制御指令を格納するための制御指令格納手段の記憶容量を抑制することができ、遊技機の製造コストの低減を図ることができる。
【0020】
また、表示演出用の制御指令に基づいて、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様である状態から各図柄の変動制御が開始されることにより、表示手段による各図柄の表示態様が所定の演出態様に変動制御された後に、さらに初期表示態様に変動制御された状態で表示演出が終了する。したがって、表示手段による各図柄の表示態様を、初期表示態様から変動させる表示演出用の制御指令のみを用いて繰返し表示演出を実行することができるので、表示演出を繰返し実行するのに複数の制御指令を制御指令格納手段に格納する必要がなく、制御指令を格納するための制御指令格納手段の記憶容量を抑制することができ、遊技機の製造コストの低減を図ることができる。
【0021】
また、制御指令格納手段に予め格納された制御指令のみを用いて所望の表示演出を実行することができる。したがって、所望の表示演出を実行するために、表示手段による各図柄の表示態様に応じて該表示手段を制御するための制御指令を新たに生成する処理などが必要ないので、遊技機の制御負担の低減を図ることができる。
【0022】
請求項3の発明によれば、表示制御手段により、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が実行された後に、表示演出を継続するか否かが継続抽選手段により抽選され、継続抽選手段により表示演出を継続すると決定されれば、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が表示制御手段によりさらに実行されるため、表示演出用の制御指令に基づく表示演出を繰り返す回数を変動させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
【0023】
請求項4の発明によれば、表示演出用の制御指令は、表示手段による各図柄の演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、演出態様が異なる複数の異態様制御指令から選択手段により選択された異態様制御指令に基づいて表示演出が表示制御手段により実行されることにより、多様な演出態様で表示演出を実行することができる。また、各異態様制御指令に基づいて表示手段による各図柄の表示態様が、初期表示態様から各演出態様に変動制御された後に、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様に変動制御されるため、いずれの異態様制御指令を用いても、繰り返し、表示演出を実行することができる。また、表示演出が繰り返されるたびに、選択手段により選択された各異態様制御指令のいずれかに基づく表示演出が実行されることにより、選択手段により選択された異態様制御指令に応じて表示手段による各図柄の演出態様が決定されるため、多様な表示演出を実行することができる。
【0024】
請求項5の発明によれば、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに、遊技者により操作される操作手段が操作されたことが検出手段により検出されれば、表示演出用の制御指令に基づく表示演出が表示制御手段により実行されるため、遊技者は操作手段を操作することにより表示演出を開始させることができる。したがって、遊技者が表示演出に関与することができるので、遊技者の表示演出に対する興趣を高めることができる。
【0025】
また、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに、操作手段が操作されたか否かが検出手段により検出される。すなわち、遊技者が操作手段を操作することにより表示演出に関与できるのは、表示手段による各図柄の表示態様が初期表示態様であるときに限られる。したがって、表示制御手段が、表示演出用の制御指令に基づき各図柄を変動制御している間に操作手段が操作されたか否かが検出手段により検出されることがなく、検出手段により操作手段の操作が検出される期間と、表示制御手段により各図柄が変動制御される期間とが重複しないため、表示演出実行手段の制御負担が増大するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシンの斜視図である。
【図2】リールの図柄配列を示す図である。
【図3】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】メイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
【図5】メイン制御基板のリール演出実行手段の機能を示す機能ブロック図である。
【図6】サブ制御基板の演出内容決定手段の機能を示す機能ブロック図である。
【図7】遊技の説明を行うための図である。
【図8】通常遊技中におけるリプレイ状態の遷移を示す状態遷移図である。
【図9】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図10】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図11】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図12】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図13】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図14】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図15】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図16】当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図である。
【図17】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図18】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図19】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図20】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図21】当選役と当選役グループとの関係を示す図である。
【図22】当選役グループと遊技状態との関係を示す図である。
【図23】当選役グループと遊技状態との関係を示す図である。
【図24】通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図25】通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図26】特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図27】特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【図28】特定図柄を示す図である。
【図29】メイン処理を示すフローチャートである。
【図30】メイン処理を示すフローチャートである。
【図31】リール演出処理を示すフローチャートである。
【図32】リール演出処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1〜図32を参照して本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシンについて説明する。
【0028】
(構成)
まず、図1および図2を参照して、スロットマシン1の構成の概略について説明する。図1は本発明にかかる遊技機の一実施形態たるスロットマシン1の斜視図である。図2はリールの図柄配列を示す図である。
【0029】
この実施形態におけるスロットマシン1は、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者の操作に基づいて一回の遊技が実行されるものであって、例えば図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前面パネル5により開閉自在に閉塞され、この前面パネル5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
【0030】
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13R(本発明の「表示手段」に相当)が配置されている。図2に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「赤7」「白7」「青7」「BAR」「チェリー(CH)」「ベル(BE)」「スイカ1(WM1)」「スイカ2(WM2)」「リプレイ1(RP1)」「リプレイ2(RP2)」の複数種類(この実施形態では10種類)の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成される。そして、リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。
【0031】
また、各リール13L,13M,13Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成されるリールモータ14L,14M,14Rが連結されている。
【0032】
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rの回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。
【0033】
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知する演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、これら液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
【0034】
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルの払出口39や、この払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
【0035】
また、リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルを払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。また、ホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のオンオフを切り換える電源スイッチ50が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダおよび押しボタン式の設定変更ボタン52が設けられている。
【0036】
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3〜図28を参照して説明する。図3はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図、図4はメイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図、図5はメイン制御基板のリール演出実行手段の機能を示す機能ブロック図、図6はサブ制御基板の演出内容決定手段の機能を示す機能ブロック図である。また、図7はスロットマシンにおいて実行される遊技の説明を行うための図、図8は通常遊技中におけるリプレイ状態の遷移を示す状態遷移図である。
【0037】
また、図9〜図16はそれぞれ当選役とリールの図柄の入賞態様との関係を示す図、図17〜図21はそれぞれ当選役と当選役グループとの関係を示す図、図22および図23はそれぞれ当選役グループと遊技状態との関係を示す図、図24および図25はそれぞれ通常遊技用の役抽選テーブルを示す図、図26および図27はそれぞれ特別遊技用の役抽選テーブルを示す図である。
【0038】
図3において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
【0039】
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
【0040】
変更処理開始スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダの内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダに挿入して回転することによりオンオフが切り換えられる。
【0041】
ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルを払出口39に向けて払い出すものである。
【0042】
また、このスロットマシン1では、遊技に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、遊技に関連する演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられている。
【0043】
メイン制御基板63のRAM65はスロットマシン1の遊技状態やデータなどを一時的に記憶し、これにより、1ゲームに必要なメダルの枚数として設定された規定数まで、賭け数として設定されたメダルの数(ベット枚数)を記憶するベット枚数カウンタ651や、クレジットメダルの枚数を記憶するクレジット枚数カウンタ652、後述する役抽選手段105による役抽選結果を記憶するための役抽選結果記憶領域653などが形成される。
【0044】
また、メイン制御手段63のROM67は予め設定されたデータ(役抽選テーブル671、停止テーブル672、各リールモータ14L,14M,14Rを駆動することにより各図柄の表示態様を変動制御するための励磁データを格納する励磁データテーブル673(本発明の「制御指令格納手段」に相当)、表示演出抽選テーブル674など)を含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
【0045】
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、役抽選手段105の役抽選結果に関するデータ、リール演出実行手段113により決定されるリール演出に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作関連情報に関するデータ、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具が操作された旨を通知するためのデータ、などの種々のデータをコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
【0046】
また、サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(役抽選手段105の役抽選により複数の当選役のいずれかに当選したか、リール演出実行手段113により決定されたリール演出態様、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたか、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
【0047】
<メイン制御基板>
次に、メイン制御基板63について詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
【0048】
(1)遊技制御手段100
遊技制御手段100は、スロットマシン1の遊技を制御するためのものであり、一般的な遊技である通常遊技および遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技と、再遊技役の当選確率が異なる第4リプレイ状態RT4で遊技が実行される内部当選中遊技とを実行する。図7に示すように、通常遊技が実行される通常遊技状態において、所定の特別役(RBB1〜RBB3、RB1〜RB2)に入賞することにより、特別遊技が実行される特別遊技状態に移行する。そして、特別遊技状態において、所定枚数のメダルが払い出されたり、所定数の遊技(ゲーム)が実行されるなどの特別遊技終了条件が成立すれば、特別遊技を終了して通常遊技状態に移行する。
【0049】
また、図7に示すように、通常遊技状態において、特別役に当選したにも関わらず当該特別役に入賞しなかった場合、すなわち、当該特別役に対応した各図柄が表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に表示されるように各リール13L,13M,13Rが停止しなかった場合には、内部当選中遊技が実行される内部当選中遊技状態に移行する。そして、内部当選中遊技状態において、入賞せずに内部で持ち越されている特別役に入賞することにより特別遊技状態に移行する。
【0050】
また、図8に示すように、通常遊技状態では、第0リプレイ状態RT0〜第3リプレイRT3のいずれかの動作モードにおいて通常遊技が実行される。各リプレイ状態RT0〜RT3は、後で図28を参照して説明する特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが、表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に成立する(揃う)ことにより状態が遷移するように構成されている。
【0051】
すなわち、図8に示すように、第0リプレイ状態RT0において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移する。また、第1リプレイ状態状態RT1において特定図柄2が成立すれば第2リプレイ状態RT2に遷移し、特定図柄3が成立すれば第3リプレイ状態RT3に遷移する。また、第2リプレイ状態RT2において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移し、特定図柄3が成立することにより第3リプレイ状態RT3に遷移する。
【0052】
また、第3リプレイ状態RT3において特定図柄1が成立すれば第1リプレイ状態RT1に遷移する。また、上記した特別遊技状態が終了することにより通常遊技状態に移行した場合に、第0リプレイ状態RT0で通常遊技が実行される。
【0053】
なお、第0リプレイ状態RT0〜第4リプレイ状態RT4により構成される各動作モードは、スロットマシン1における遊技の多様性を高めるために構成されており、各リプレイ状態RT0〜RT4において役抽選に用いられる抽選データテーブルは、当選する可能性のある当選役の組合せを異ならせたり(図22および図23参照)、再遊技役の当選確率(リプレイ確率)を異ならせて構成されている。例えば、この実施形態では、動作モードが第2リプレイ状態RT2である場合に、動作モードが第0、第1、第3リプレイ状態RT0,RT1,RT3のいずれかである場合と比較すると、後述する再遊技役への当選確率が極めて高く設定されることにより、遊技者が、メダルがあまり減らない状態で遊技を行うことができる、遊技者にとって有利な状態となるように構成されている。また、遊技制御手段100は、後述する図柄判定手段19により、表示窓11の中段に設定された入賞ライン上に特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが揃ったと判定されると、第0リプレイ状態RT0〜第3リプレイ状態RT3を遷移させる制御を行う。
【0054】
また、この実施形態では、スロットマシン1は、3枚のメダルにより遊技が行われるように構成されており、ベット枚数カウンタ651は、投入メダルの数を3枚まで記憶する。そして、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルの投入を検出すると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19が操作されたことを検出すると、役抽選手段105により予め設定された複数の当選役(抽選結果)に当選したか否かの役抽選が行われる。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転を開始させ、リール窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄を各リール13L,13M,13Rの回転角に合わせて判別することを開始する。
【0055】
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速され、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rにより、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置が所定の基準位置であることが検出されると、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となる。すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lが操作されたことを検出すると左リールを停止させ、中ストップスイッチ21Mが操作されたことを検出すると中リール13Mを停止させ、右ストップスイッチ21Rが操作されたことを検出すると右リール13Rを停止させる。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。
【0056】
そして、3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rを操作し終えると、3個すべての左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、入賞となる。そして、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、または払出口39から払い出される。また、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
【0057】
図9〜図16に示すように、当選役としては、特別役(ボーナス:RBB1〜RBB3,RB1〜RB2)、小役(ベル:BE1〜BE19、スイカ:WM1〜WM12、チェリー:CH1〜CH41、1枚役:SP1〜SP2、BB中増加役:BP1〜BP10)、再遊技役(リプレイ:RP1〜RP59)が予め設定されている。そして、役抽選手段105の抽選結果には、特別役当選(ボーナス当選)と、小役当選と、再遊技役当選(リプレイ当選)と、ハズレとがある。
【0058】
また、入賞には、特別遊技(ボーナスゲーム)への移行に係る特別役入賞(ボーナス入賞)と、メダルの払い出しに係る小役入賞と、再遊技(リプレイ)の実行に係る再遊技役入賞(リプレイ入賞)とがある。
【0059】
そして、例えば、図9に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと特別役入賞となって、ボーナスゲーム(特別遊技)が実行される。
【0060】
なお、この実施形態では、特別役入賞によるメダル払い出しはなく(特別役の規定払出枚数は0)、特別役に係る入賞態様が成立した遊技の後にボーナスゲームへ移行するように構成されているが、特別役に所定枚数(例えば10枚)の規定払出枚数を設定し、メダルを払い出した後にボーナスゲームへ移行するようにしてもよい。
【0061】
また、例えば、図10〜図14に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと小役入賞となって、各図の「配当」に示す枚数のメダルが払い出される。なお、この実施形態では、表示窓11の中段の入賞ラインに小役の入賞に係る図柄が3個揃うと、表示窓11の入賞ライン以外に表示されている図柄を含めた各図柄の表示態様により、小役に係る図柄が表示窓11に揃ったことを遊技者が認識できるように構成されている。
【0062】
例えば、図10に示す小役BE1〜BE8に入賞した場合には、各リール13L,13M,13Rの上段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11の上段にベルの図柄が表示され、小役BE9に入賞した場合には、各リール13L,13M,13Rの中段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11の中段にベルの図柄が表示され、小役BE10〜BE19に入賞した場合には、左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リールの下段にベルの図柄が揃うことにより、表示窓11に右下がりにベルの図柄が表示される。また、以下で説明する再遊技役についても同様に構成されているため、その構成の説明は省略する。また、図12において小役CH41の入賞に係る表示態様として使用されている(ANY)は、中リール13Mおよび右リール13Rに設けられているどの図柄が入賞ライン上に配置されてもよいことを意味している。
【0063】
また、例えば、図15および図16に示す表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと再遊技役入賞となって、新たなメダルを投入することなく、前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
【0064】
特別遊技(ボーナスゲーム)は、小役の当選確率が通常遊技状態に比べて高く設定されており、遊技メダルの払い出しを受けやすい遊技である。したがって、特別遊技は、通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技であり、遊技者がより多くのメダルを獲得し得る遊技である。図9中の特別役RB1〜RB2に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、レギュラーボーナスゲームが実行される。
【0065】
レギュラーボーナスゲームでは、役抽選手段105の抽選時の当選確率を規定する役抽選テーブル671が、通常遊技において選択される通常遊技用役抽選テーブルから、役抽選手段105の抽選時の当選確率が通常遊技の場合よりも高確率に規定された特別遊技用役抽選テーブルに切り換わることで、通常遊技中よりも、小役の当選確率が高くなるように設定されている。この結果、特別遊技は、通常遊技に比べて、遊技者に有利な遊技となる。そして、レギュラーボーナスゲームに移行した後、予め設定された回数、例えば7回の遊技が行われるとレギュラーボーナスゲームを終了して通常遊技へ移行する。
【0066】
また、図9中の特別役RBB1〜RBB3に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、ビッグボーナスゲームが実行される。ビッグボーナスゲームでは、上記したレギュラーボーナスゲームが連続的に実行される。また、ビッグボーナス中にのみ抽選の対象となる図14に示すBB中増加役BP1〜BP10についても役抽選が行われる。そして、ビッグボーナスゲームに移行した後、予め設定された枚数のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了する。
【0067】
すなわち、この実施形態では、ビッグボーナスゲームは、ビッグボーナスゲームにおけるメダル払出枚数が、所定の上限枚数を超えたときに、特別遊技(ビッグボーナスゲーム)を終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。例えば、特別役RBB1に入賞してビッグボーナスゲームが実行されている場合には、400枚のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了し、特別役RBB2〜RBB3に入賞してビッグボーナスゲームが実行されている場合には、300枚のメダルが払い出されることによりビッグボーナスゲームを終了する。
【0068】
また、役抽選手段105の役抽選結果が特別役当選となると、特別役当選に基づいた図柄の停止制御が行われるが、このとき、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられないと、内部当選中遊技に移行すると共に、この特別役当選は、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられるまで持ち越される。
【0069】
なお、小役当選は、抽選結果が小役当選となった遊技で小役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されない。また、リプレイ当選の場合には、リプレイ(再遊技役)に係る図柄が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず再遊技役に入賞する。具体的には、複数の再遊技役を含む当選役グループに当選した場合には、当該当選役グループに属する各再遊技役のうちのいずれかの再遊技役に係る図柄が必ず入賞ライン上に揃うように構成されている。
【0070】
(2)設定制御手段101
設定制御手段101は、設定値(設定1〜設定6)を設定することで、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するものであって、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値が対応付けられている。設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ56のオンオフ状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がオンの状態で電源が投入されると所定の設定変更処理を開始する。
【0071】
この実施形態では、通常遊技の抽選における当選確率は複数種類の設定値(この実施形態では6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、役抽選テーブル671(通常遊技用役抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
【0072】
この手順は例えば以下のようにして行われる。すなわち、管理者は、前面パネル5を開放して、電源スイッチ50がオフの状態で設定変更キー(図示省略)を操作ボックス49のキーシリンダに挿入して回転し、変更処理開始スイッチ56をオンにする。この状態で、電源スイッチ50をオンにすることで、設定変更処理が開始される。
【0073】
そして、管理者による設定変更ボタン52の操作ごとに当選確率の設定値が設定1〜設定6にサイクリックに切り換えられる。この設定値は、例えば7セグメント式の設定値表示用LEDにより1〜6を表示することで報知される。設定変更ボタン52の操作により当選確率の設定値が所望の値になった(設定値表示用LEDの表示値が所望の値になった)ときに、スタートスイッチ19を操作すると設定値が確定する。そして、キーシリンダに挿入されている設定変更キーを回転して変更処理開始スイッチ56をオフにすると設定変更処理が終了する。その後、メダル投入口25からメダルが投入されるとゲームが開始される。
【0074】
(3)テーブル選択手段102
テーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技や内部当選中遊技、特別遊技など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の役抽選テーブル671から1つの役抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば通常遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(通常遊技用役抽選テーブル)を選択する。
【0075】
(4)乱数発生手段103
乱数発生手段103は、抽選用の乱数を所定の範囲内で発生させるものである。また、乱数発生手段103は、例えば、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成することができる(いわゆるハード乱数)。なお、乱数発生手段103は、例えば、平均採中法で乱数を発生させる手段や、あるいは素数の加算によって乱数を発生させる手段によって構成することもできる。これらの手段は、例えば、メインCPU61に所定のプログラムを実行させることによって構成することができる(いわゆるソフト乱数)。また、ハード乱数とソフト乱数の双方を備え、それらの結果に基づき乱数をソフト的に生成するようにしてもよい。また、この実施形態では、後述する役抽選手段105およびリール演出実行手段113において用いられる2つの乱数を発生させる。
【0076】
(5)乱数抽出手段104
乱数抽出手段104は、乱数発生手段103が発生させた乱数値を抽出するもので、乱数発生手段103が発生させた乱数値を所定の条件で抽出する。この実施形態では、乱数抽出手段104は、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで、役抽選手段105用の乱数から乱数値を抽出し、リール演出実行手段113用の乱数から乱数値を抽出する。なお、乱数発生手段103は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段103が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、乱数抽出手段104が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
【0077】
(6)役抽選手段105
役抽選手段105は、予め設定された複数の役に当選したか否かの乱数抽選を行うもので、図5に示すように、役抽選判定手段105aおよび役抽選情報送信手段105bを備えている。
【0078】
この実施形態では、役抽選手段105により複数の当選役に同時に当選することができるように構成されており、図17〜図21に示すように、複数の当選役(抽選結果)により構成される複数の当選役グループが形成されており、各当選役グループに当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。各当選役グループには、複数の当選役が含まれており、例えば、図18の当選役グループNRPは、再遊技役RP1〜RP10,RP52〜RP59により構成されている。したがって、役抽選手段105により、当選役グループNRPに当選したと判定されれば、再遊技役RP1〜RP10,RP52〜RP59に同時に当選していることになる。なお、各図における「当選役」は、図9〜図16に示す「当選役」のいずれかを表している。
【0079】
また、図17〜図21に示すように、各当選役グループには、それぞれ固有の上位役番号または下位役番号が16進数で対応付けされている。そして、役抽選手段105の抽選結果に基づいて、当選した当選役グループに上位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている上位役番号が役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域に格納される。また、当選した当選役グループに下位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている下位役番号が役抽選結果記憶領域653の下位記憶領域に格納される。
【0080】
具体的には、この実施形態では、役抽選結果記憶領域653は、RAM65に2バイトのデータ領域として割当てられており、役抽選結果記憶領域653は、それぞれ1バイトのデータ領域が割当てられた、特別役に関する役抽選結果を記憶する上位記憶領域と、小役、BB中増加役および再遊技役に関する役抽選結果を記憶する下位記憶領域とを備えている。
【0081】
そして、図17に示す、特別役(ボーナス)により構成される当選役グループのいずれかに当選した場合には、当選した当選役グループに対応付けされている”00h”〜”05h”のいずれかが上位記憶領域に記憶される。また、図18〜図21に示す、小役、BB中増加役および再遊技役により構成される当選役グループのいずれかに当選した場合には、各当選役グループに対応付けされている”00h”〜”1Eh”のいずれかが下位記憶領域に記憶される。
【0082】
なお、図17および図18に示す当選役グループHZは、役抽選手段105による役抽選結果がハズレである場合を示し、役抽選結果がハズレである場合には、同図中に示すように、役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域および下位記憶領域の両方に”00h”が格納される。
【0083】
また、図22および図23に示すように、各当選役グループは、遊技状態に応じて、役抽選手段105による役抽選が行われるか否かが設定されている。例えば、図23に示すように、当選役グループNRPは、通常遊技状態における第0、第2および第3リプレイ状態RT0,RT2,RT3のときと、内部当選中遊技状態(第4リプレイ状態RT4)のときに、役抽選手段105による抽選が行われる。なお、図22および図23中の”○”は役抽選手段105により当選となる可能性があることを示し、”×”は、役抽選手段105による役抽選が行われない、もしくは、当選確率0%の抽選データに基づく役抽選が行われることにより、役抽選手段105に当選となる可能性がないことを示す。
【0084】
そして、この実施形態では、図24〜図27に示すように、各当選役グループにそれぞれ抽選データが設定されることにより役抽選テーブル671が形成されている。役抽選テーブル671は、各当選役グループに当選したか否かの抽選を行うためのものであって、各抽選データにより、乱数発生手段103が発生させる乱数の全範囲中での当選領域が決定される。
【0085】
なお、詳細な説明は省略するが、役抽選テーブル671には、役抽選におけるメダル数増加の期待値が異なる複数種類の抽選データが設けられており、この実施形態では、期待値が最も低い設定1から期待値が最も高い設定6までの6種類の抽選データが各当選役グループに対応して設けられている。
【0086】
具体的には、図24および図25に示す、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.66の抽選データにより形成され、図26に示す、特別遊技(RBB1〜RBB3)用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.6の6個の抽選データにより形成され、図27に示す、特別遊技(RB1〜RB2)用の役抽選テーブル671は、抽選データNo.1〜抽選データNo.9の9個の抽選データにより形成されており、各抽選データには、役抽選におけるメダル数増加の期待値が異なる複数種類の抽選データがそれぞれ設定されている。そして、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671は、第1〜第4リプレイ状態RT0〜RT4である場合に、特別遊技(RBB1〜RBB3)用の役抽選テーブル671は、特別役(RBB1〜RBB3)に入賞した場合に、特別遊技(RB1〜RB2)用の役抽選テーブル671は、特別役(RB1〜RB2)に入賞した場合に、それぞれテーブル選択手段102により選択される。
【0087】
また、図24および図25に示す役抽選テーブル671において、1つの抽選データに複数の当選役グループが対応付けされているものがあるが、この場合、1つの抽選データを用いて、当該抽選データに対応付けされている複数の当選役グループに同時に当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。例えば、図24に示すように、抽選データNo.10の抽選データには複数の当選役グループBB1,SRP2が対応付けされており、抽選データNo.10の抽選データを用いることにより、当選役グループBB1,SRP2に同時に当選したか否かが役抽選手段105により抽選される。
【0088】
なお、図24〜図27中には、説明を簡易なものとするために、各抽選データNo.の抽選データを用いた役抽選手段105による役抽選に当選した場合に、役抽選結果記憶領域653に格納される上位役番号および下位役番号が記載されている。
【0089】
a)役抽選判定手段105a
役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数値と、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671に含まれる抽選データとを照合して、乱数抽選結果の判定を行うものである。すなわち、この役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数と、複数の役抽選テーブル671からテーブル選択手段102により選択された抽選テーブルに含まれる抽選データを照合して、乱数抽選の結果が、特別役当選か、小役当選か、BB中増加役当選か、再遊技役当選か、あるいはハズレかを判定する。そして、役抽選判定手段105aによる判定結果が、RAM65に形成された役抽選結果記憶領域653に記憶される。
【0090】
なお、役抽選判定手段105aは、各役抽選テーブル671を構成する抽選データを、抽選データNo.の順番に参照して判定を行う。また、図24に示す、通常遊技および内部当選中遊技用の役抽選テーブル671がテーブル選択手段102により選択されている場合には、役抽選判定手段105aは、各役抽選テーブル671を構成する抽選データを、抽選データNo.の順番に参照して判定を行う。ここで、再遊技役を含む当選役グループに対応して設定された抽選データNo.の抽選データは、リプレイ状態(RT0〜RT4)に応じて、再遊技役の当選確率が定められている。また、特別役を含む当選役グループに対応して設定された抽選データNo.の抽選データに、内部当選中遊技状態において当選しても、当別役に当選した旨が役抽選結果記憶領域653に記憶されない。このため、複数の特別役が重ねて役抽選結果記憶領域653に記憶されることはない。
【0091】
b)役抽選情報送信手段105b
役抽選情報送信手段105bは、役抽選判定判定手段105aに判定結果に基づく役抽選情報を、サブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信するものである。
【0092】
(7)メイン側操作判定手段106
メイン側操作判定手段106(本発明の「操作判定手段」に相当)は、メイン制御基板63に入力される各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることによる検出信号に基づいて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を判定するものであり、操作情報送信手段106aを備えている。
【0093】
a)操作情報送信手段106a
操作情報送信手段106aは、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作情報をサブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信する。なお、この実施形態では、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが有効な状態で各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されると、いずれのストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたかを示す情報を操作情報としてサブ制御基板73に送信する。
【0094】
(8)リール検出手段107
リール検出手段107は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。すなわち、このリール検出手段107は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
【0095】
(9)停止制御手段108
停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果に基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行って、各リール13L,13M,13Rによる図柄の表示結果を制御するものである。すなわち、停止制御手段108は、遊技毎に、役抽選判定手段105aによる判定結果に基づき各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。また、停止制御手段108は、停止情報送信手段108aを備えている。
【0096】
停止テーブル672は、役抽選手段105の役抽選結果それぞれに対応して複数のテーブルが設定されている。この停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するためのものであって、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものである。停止テーブル672は、この実施形態では、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応するストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作順序に対応して滑りコマ数が異なるように形成されている。すなわち、例えば左リール13Lが1番目に停止(第1停止)されたときと、2番目に停止(第2停止)されたときと、3番目に停止(第3停止)されたときとで滑りコマ数(テーブルデータ)が異なるように、停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止操作順序に対応して定められている。
【0097】
具体的には、停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応する各ストップスイッチ21L,21M,21Rが1番目に操作されたときの第1停止用の停止テーブルと、2番目に操作されたときの第2停止用の停止テーブルと、3番目に操作されたときの第3停止用の停止テーブルとを個別に備えている。そして、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応する第1停止用の停止テーブルと、第2停止用の停止テーブルと、第3停止用の停止テーブルとには、役抽選手段105の役抽選結果に対応して、異なる滑りコマ数を定められている。
【0098】
そして、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果と、メイン側操作判定手段106により判定された、ストップスイッチ13L,13M,13Rのうち、いずれのストップスイッチが何番目に操作されたのかという情報とに基づいて、複数の停止テーブル672の中から一の停止テーブル672を選択する。次に、この選択した一の停止テーブル672と、各リール13L,13M,13Rのうち、操作されたストップスイッチに対応するリールの、ストップスイッチが操作されたときの回転位置とから、操作されたストップスイッチに対応するリールの滑りコマ数を決定する。
【0099】
ここで、滑りコマ数が0と決定されれば、直ちにリールの回転を停止させる。すなわち、滑りコマ数が0と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、そのまま表示窓11の上段に停止表示される。また、滑りコマ数が1と決定されれば、1コマ分だけリールを回転させて停止させる。すなわち、滑りコマ数が1と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、リールの回転方向に1コマずれて、表示窓11の中段に停止表示される。
【0100】
また、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果が複数の当選役のいずれかへの当選であれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、当選役に入賞するように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。また、停止制御手段108は、役抽選手段105による役抽選結果がハズレであれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、複数の当選役のいずれにも入賞しないように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
【0101】
ところで、あまりに大きな滑りコマ数であれば、遊技者が不信感をいだくため、滑りコマ数には上限が設けられており、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されなければ、停止制御手段108は、たとえ役抽選手段105による役抽選結果が複数の当選役のいずれかへの当選であっても、表示窓11に表示される図柄が当選役に対応した入賞態様で停止表示されるようにリール13L,13M,13Rを停止制御することができない。したがって、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果に基づいて、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを条件にして、表示窓11に表示される図柄が当選役に対応した入賞態様で停止表示されるようにリール13L,13M,13Rを停止制御する。
【0102】
また、この実施形態では、図18〜図21に示す各当選役グループのいずれかに当選することにより、複数の当選役に同時に当選している場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応して、各当選役のうち、入賞に係る図柄を優先的に入賞ライン上に揃える当選役が異なるように、停止テーブル672に滑りコマ数が定められている。また、停止制御手段108は、メイン側操作判定手段106により判定される各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応した停止テーブル672を選択するように構成されている。
【0103】
すなわち、図18〜図21の「備考」の欄に示すように、役抽選手段105による役抽選結果(当選役グループ)が同一の場合であっても、遊技者が各ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのような順番で操作したかによって入賞態様(表示態様)が異なるように、停止制御手段108が各リール13L,13M,13Rを停止制御するように構成されている。具体的には、図18に示すように、例えば役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選であった場合に、メイン側操作判定手段106により、最初に右ストップスイッチ21Rに対して操作が行われた(特定の操作順序で操作が行われた)と判定されると、再遊技役RP47(特定の抽選結果)に対応した表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(特定の表示態様)で図柄が表示されることがある。その一方で、メイン側操作判定手段106により、最初に右ストップスイッチ21Rに対して操作が行われなかったと判定されると、再遊技役RP47に対応した表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されることはない。すなわち、特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたとメイン側判定手段106により判定されない限り、特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様が表示されることはない。
【0104】
また、この実施形態では、停止テーブル672は、図18〜図21に示す各当選役グループのいずれかに当選することにより、複数の当選役に同時に当選している場合に、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが、所定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106に判定されたときに、図28に示す特定図柄1〜特定図柄3のいずれかの表示態様で各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されるように構成されている。
【0105】
なお、図28に示す特定図柄2は、図15に示すように、それぞれ、再遊技役RP11〜RP40それぞれに対応して設定された各表示態様と同一の図柄であり、図28に示す特定図柄3は、図16に示すように、それぞれ、再遊技役RP41〜RP46にそれぞれ対応して設定された各表示態様と同一の図柄である。
【0106】
また、図18〜図21の「備考」欄には、役抽選手段105の役抽選結果(当選役グループ)と、メイン側操作判定手段106により判定されるストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序と、停止制御手段108により停止制御された各リール13L,13M,13Rによる図柄の表示態様との関係が示されている。ところで、この実施形態では、特定図柄1〜特定図柄3が入賞ライン上に揃うことによりリプレイ状態RT0〜RT3が遷移すると共に、後述するように、再遊技役RP47に対応した表示態様である青7が3つ入賞ライン上に揃った状態となることにより特殊なリール演出が実行されるように構成されている。また、各小役に入賞することにより、メダルが払い出される。したがって、図18〜図21の「備考」欄には、特定図柄1〜特定図柄3、再遊技役RP47、各小役に関係する項目において、停止制御手段108による各リール13L,13M,13Rの停止制御について特に詳細に記載されている。
【0107】
次に、図18〜図21の「備考」欄に示されている各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順および操作タイミングについて説明するが、特に各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順等について「備考」欄に記載されていない場合には、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングおよび操作順序に基づいて、各当選役グループを構成する複数の当選役のいずれかに対応する表示態様で図柄が表示されるように、各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御される。
【0108】
・押し順『○→○→○』
”○”に記載された、”左”、”中”、”右”はそれぞれ、
右…右ストップスイッチ21R、
左…左ストップスイッチ21L、
中…中ストップスイッチ21M、
を示し、『 』内に記載された順番に各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
【0109】
・押し順『○−−』
”○”に記載された、”左”、”中”、”右”のいずれかに対応するストップスイッチが最初に操作された後は、残りのストップスイッチの操作順序は無関係であることを示す。
【0110】
・青7狙い
滑りコマ数の上限の範囲内で図柄「青7」を入賞ライン上に停止可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
・青7を狙わない場合
滑りコマ数の上限の範囲内で図柄「青7」を入賞ライン上に停止不可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
・押し位置によって…揃う
各当選役に対応する図柄が入賞ライン上に停止可能なタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを示す。
【0111】
a)停止情報送信手段108a
停止情報送信手段108aは、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることにより、各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されたことを示す情報を、サブ制御コマンド送信手段114を介してサブ制御基板73に送信する。
【0112】
(10)図柄判定手段109
図柄判定手段109は、リール検出手段107により検出された各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段108により、予め定められた表示態様で図柄が停止表示されたか否かを判定する。
【0113】
具体的には、図柄判定手段109は、図9に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特別役入賞と判定する。また、図柄判定手段109は、図10〜図13に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、小役入賞と判定し、図14に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、BB中増加役入賞と判定する。
【0114】
また、図柄判定手段109は、図15および図16に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、再遊技役入賞と判定する。また、図柄判定手段109は、図28に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特定図柄1〜特定図柄3のいずれかが揃ったと判定する。
【0115】
(11)払出制御手段110
払出制御手段110は、図柄判定手段109により、複数の役のいずれかに入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出すことにより、遊技者に所定の利益を付与するものである。また、払出制御手段110は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させるものである。
【0116】
(12)メダル制御手段111
メダル制御手段111は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
【0117】
(13)リール演出設定手段112
リール演出設定手段112(本発明の「表示演出設定手段」に相当)は、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105により特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、各リール13L,13M,13Rに各図柄を所定の演出態様で表示させるリール演出(表示演出)を実行することを設定する。この実施形態では、特定の役抽選結果として、図18に示す当選役グループSRP2を構成する再遊技役RP47が設定されており、再遊技役RP47に対応した表示態様が表示されることがある「最初に右ストップスイッチ21Rを操作すること」が特定の操作順序として設定されている。
【0118】
したがって、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で図柄「青7」を狙って操作されれば、図柄「青7」が入賞ライン上に揃い得るように各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止制御されると共に、リール演出設定手段112により、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定される。
【0119】
なお、後述するように、この実施形態では、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されていると、役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、再遊技役RP47に対応した表示態様が表示されることがある「最初に右ストップスイッチ21Rを操作すること」が遊技者に報知される。また、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されていないときに、遊技者が、最初に右ストップスイッチ21Rを操作しないようにする演出が適宜実行される。
【0120】
したがって、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されれば、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されている蓋然性が非常に高い。したがって、第2リプレイ状態RT2において役抽選手段105による役抽選結果が当選役グループSRP2に当選である場合に、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されたことを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、サブ制御基板73において、遊技者にとって有利な有利演出が実行されている状態で、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態からリール演出を開始することができる。
【0121】
(14)リール演出実行手段113
リール演出実行手段113(本発明の「表示演出実行手段」に相当)は、リール演出設定手段112によりリール演出を実行すると設定されると、停止制御手段108により入賞ライン上に図柄「7」が揃うように各リール13L,13M,13Rが停止制御された遊技の次の遊技においてリール演出を実行するものであり、励磁データテーブル673と、スタートスイッチ検出手段113a(本発明の「検出手段」に相当)と、リール演出種別決定抽選手段113bと、励磁データ選択手段113c(本発明の「選択手段」に相当)と、リール制御手段113d(本発明の「表示制御手段」に相当)と、継続抽選手段113eとを備えている。
【0122】
a)励磁データテーブル673
ステッピングモータにより構成される各リールモータ14L,14M,14Rを制御することにより、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄を予め定められた順序で可変表示させることで、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御するための励磁データ(制御指令)格納するものである。励磁データテーブル673は、複数の励磁データにより構成される以下のデータテーブルを備えている。
【0123】
・準備目作成用データテーブル(初期設定用の制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態(特定の表示態様)から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている。
【0124】
・「青7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=1)。
【0125】
・「青7」復活用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から回転を開始する前に、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させた後に、一旦、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とし、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=2)。
【0126】
・「赤7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「赤7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=3)。
【0127】
・「白7」揃い用データテーブル(リール演出用の制御指令:異態様制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、一旦、図柄「白7」が入賞ライン上に揃った状態(演出態様)とした後に、各リール13L,13M,13Rをさらに回転させることにより、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させる複数の励磁データが格納されている(リール演出種別フラグ=4)。
【0128】
・演出終了用データテーブル(リール演出終了用の制御指令)
各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させる複数の励磁データが格納されている。
【0129】
なお、「「青7」復活用データテーブル」において、図柄「青7」を上下に微動させ、その後、しばらく静止させる表示態様が、「演出終了用データテーブル」における図柄の表示態様と同一の動作であるため、「「青7」復活用データテーブル」を用いることにより、遊技者に、「リール演出が終了する」と勘違いさせる効果があり、遊技者の興趣を高めることができる。
【0130】
b)スタートスイッチ検出手段113a(本発明の「検出手段」に相当)
スタートスイッチ検出手段113aは、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態(初期表示態様)であるときに、スタートスイッチ19(本発明の「操作手段」に相当)が操作されたことを検出する。
【0131】
c)リール演出種別決定抽選手段113b
リール演出種別決定抽選手段113bは、リール演出種別フラグに設定される値(1〜4)を、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備えるリール演出種別決定用の抽選データに基づいて、抽選により決定するものである。
【0132】
d)励磁データ選択手段113c(本発明の「選択手段」に相当)
励磁データ選択手段113cは、リール演出種別フラグに設定されている値に基づいて、「「青7」揃い用データテーブル」、「「青7」復活用データテーブル」、「「赤7」揃い用データテーブル」、「「白7」揃い用データテーブル」のいずれかを選択するものである。具体的には、励磁データ選択手段113cは、リール演出種別フラグ=1であれば、「「青7」揃い用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=2であれば、「「青7」復活用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=3であれば、「「赤7」揃い用データテーブル」を選択し、リール演出種別フラグ=4であれば、「「白7」揃い用データテーブル」を選択する。
【0133】
e)リール制御手段113d(本発明の「表示制御手段」に相当)
リール制御手段113dは、ステッピングモータにより構成される各リールモータ14L,14M,14Rを励磁データに基づいて制御して各リール13L,13M,13Rを回転させることにより各図柄の表示態様を制御するものであり、励磁データテーブル673に格納されている各データテーブルを構成する複数の励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御する。
【0134】
また、リール制御手段113dは、リール演出を実行する際に、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させた後に、リール演出用の各データテーブルのいずれかを構成する励磁データに基づいて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御し、リール演出用の各データテーブルのいずれかに基づく各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様の変動制御が終了すれば、「演出終了用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御することによりリール演出を終了する。
【0135】
具体的には、リール制御手段113dは、励磁データ選択手段113cにより選択されたリール演出用のデータテーブルを構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を変動制御する。また、リール制御手段113dは、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に変動させた状態で、スタートスイッチ検出手段113aにより、スタートスイッチ19が操作されたことが検出されれば、リール演出用の各データテーブルのいずれかを構成する励磁データを用いたリール演出を実行する。
【0136】
f)継続抽選手段113e
継続抽選手段113eは、リール制御手段113dにより、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出が実行された後に、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備える継続抽選用データテーブルに設定された抽選データに基づいて、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出を継続するか否かを抽選により決定するものである。リール制御手段113dは、継続抽選手段113eによりリール演出を継続すると決定されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出をさらに実行する。
【0137】
(15)サブ制御コマンド送信手段114
サブ制御コマンド送信手段114は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、種々のデータを含む通信コマンドを一方通行で送信するものである。すなわち、サブ制御コマンド送信手段114は、設定制御手段101により設定される設定値、通常遊技状態および特別遊技状態などの遊技状態、リプレイ状態、役抽選手段105の役抽選結果、図柄判定手段109による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段110によるメダルの払出状態、前面パネル5の開放または閉塞の状態、スロットマシン1のエラー状態など、スロットマシン1の状態を表すデータをサブ制御基板73へ送信する。
【0138】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、投入センサ53により投入メダルが検出されたとき、ベットスイッチ15が操作されたとき、最大ベットスイッチ17が操作されたとき、再遊技役の入賞による再遊技に係る遊技を開始するとき、ベット枚数カウンタ651に格納されるベット枚数分のメダル投入が行われたことを表すデータをサブ制御基板73に送信する。
【0139】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、払出制御手段110により払い出されるメダル数を表すデータをサブ制御基板73に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段114は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータをサブ制御基板73に送信する。
【0140】
また、サブ制御コマンド送信手段114は、サブ制御基板73に対して、リール演出実行手段113により決定されたリール演出の態様を通知するために、リール演出種別フラグに設定された値をサブ制御基板73に送信する。
【0141】
<サブ制御基板>
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信された通信コマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。図4および図6に示すように、サブ制御基板73は、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
【0142】
(16)サブ制御コマンド受信手段115
サブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63のサブ制御コマンド送信手段114により送信された種々のデータを含む通信コマンドを受信するものである。サブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63から送信される通信コマンドを受信し、通信コマンドを受信すれば、通信コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
【0143】
(17)演出内容決定手段116
演出内容決定手段116は、サブ制御コマンド受信手段115により受信された通信コマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段105の役抽選結果およびリール演出実行手段113により決定されたリール演出の種別などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
【0144】
また、演出内容決定手段116は、役抽選手段105の役抽選結果や、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序などに基づく演出を実行するために、以下の機能を備えている。
【0145】
a)移行設定手段116a
移行設定手段116aは、遊技者にとって有利な有利状態に移行するか否かを設定する。移行設定手段116aは、例えば、役抽選手段105の抽選結果に応じて所定の抽選条件が設定された有利状態移行抽選に当選したり、特別役に当選することなく所定数の遊技が実行されたり、役抽選手段105の役抽選結果が予め定められた所定の抽選結果であった場合に、有利状態に移行すると設定する。
【0146】
b)有利演出実行手段116b
有利演出実行手段116bは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されたことを条件として、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する演出を含む有利演出を実行する。例えば、有利演出実行手段116bは、サブ制御コマンド受信手段115により受信された役抽選手段105の役抽選結果に基づく役抽選情報に基づいて、遊技者にとって有利な表示態様を実現し得る各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する有利演出を実行する。具体的には、例えば、同時に複数の当選役に当選している場合に、各当選役のうち、最も遊技者にとって有利な当選役に入賞するための各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する。
【0147】
このとき、サブ制御コマンド受信手段115により受信された役抽選手段105の役抽選結果に基づく役抽選情報に、複数の当選役に同時に当選している情報が含まれている場合に、有利演出実行手段116bは、遊技者に付与される利益がもっとも大きい、例えば、メダルの払い出し数が最も大きい当選役に対応して予め設定された各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知してもよい。
【0148】
以下に、役抽選手段105による抽選結果に基づく役抽選情報に基づいて実行される有利演出の一例について具体的に説明する。
【0149】
b−1)遊技制御手段100による制御が第1リプレイ状態RT1であるとき
・当選役グループ:RRP1
『右→左→中』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、特定図柄2が入賞ライン上に揃うことにより第2リプレイ状態RT2に移行する。
・当選役グループ:RRP2
『右→中→左』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、特定図柄2が入賞ライン上に揃うことにより第2リプレイ状態RT2に移行する。
【0150】
・当選役グループ:LPZ1〜LPZ4
『左−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE10〜19に入賞する。
・当選役グループ:CPZ1〜CPZ4
『中−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
・当選役グループ:RPZ1〜RPZ4
『右−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
【0151】
b−2)遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であるとき
・当選役グループ:TRP1
『左−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。なお、ここで、「通常リプレイ」とは、再遊技役に対応して設定された表示態様のうち、図28に示す特定図柄の表示態様には対応していないものをいう。
・当選役グループ:TRP2
『中−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。
・当選役グループ:TRP3
『右−−』の操作順序を報知する。
通常リプレイに入賞する。
【0152】
・当選役グループ:SRP1
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃い失敗リプレイ(RP48)に入賞する。
・当選役グループ:SRP2
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃いリプレイ(RP47)に入賞する。
・当選役グループ:SRP3
『右→中→左』の操作順序を報知する。
青7揃い失敗リプレイ(RP48)に入賞する。
【0153】
・当選役グループ:LPZ1〜LPZ4
『左−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE10〜19に入賞する。
また、報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により特定図柄1が入賞ライン上に揃うことがない。このため、再遊技役の当選確率が第2リプレイ状態RT2に比べて低い第1リプレイ状態RT1に移行することがない。
・当選役グループ:CPZ1〜CPZ4
『中−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
また、当選役グループLPZ1〜LPZ4の場合と同様に、特定図柄1が入賞ライン上に揃うことを防止することができる。
・当選役グループ:RPZ1〜RPZ4
『右−−』の操作順序を報知する。
報知に基づくストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、小役BE9に入賞する。
また、当選役グループLPZ1〜LPZ4の場合と同様に、特定図柄1が入賞ライン上に揃うことを防止することができる。
【0154】
なお、上記した有利演出は、遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2である状態が維持されるように、遊技者に対して、再遊技役と小役(ベル)に入賞するストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序が報知される。このため、再遊技役への当選確率が高い第2リプレイ状態RT2が維持され、遊技者は、手持ちのメダルを減らさずに、多くのメダルを獲得することができる。以上のように、メイン制御基板63の遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であるときに、役抽選手段105の役抽選結果が、リール演出実行手段113により実行されるリール演出にかかる当選役グループSRP2に当選である場合には、有利演出実行手段116bは、当選役グループSRP2を構成する再遊技役RP47に対応した操作順序を報知する。
【0155】
c)サブ側操作判定手段116c
サブ側操作判定手段116cは、サブ制御コマンド受信手段115により受信された、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作情報や各リール13L,13M,13Rの停止情報などの、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に関する操作関連情報に基づいて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を判定する。
【0156】
d)不利状態制御手段116d
不利状態制御手段116dは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、サブ側操作判定手段116cにより、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されていると判定されたことを条件として、最初に右ストップスイッチ21Rが操作される操作順序と異なる操作順序で操作されている場合よりも、移行設定手段116aが有利状態に移行すると設定する割合が小さい不利状態に移行設定手段116aを制御する。
【0157】
また、不利状態制御手段116dは、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、サブ側操作判定手段116cにより、各ストップスイッチ21L、21M,21Rが特定の操作順序である最初に右ストップスイッチ21Rが操作される操作順序で操作されていると判定されたことを条件として、遊技者が、最初に右ストップスイッチ21Rを操作しないようにする演出が適宜実行される。例えば「最初に左ストップスイッチ21Lを操作すること遊技者に促すメッセージを液晶表示機27に表示する」演出や、「左ストップスイッチ21Lに埋め込まれたランプを点灯(点滅)することにより左ストップスイッチ21Lを操作することを遊技者に促す」演出が適宜実行される。
【0158】
したがって、移行設定手段116aにより有利状態に移行すると設定されていない状態で、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されるのを防止することができ、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが、設計者が意図していない操作順序により操作されることにより、メダルの払出率(出玉率)が変化すること防止することができる。
【0159】
そして、演出内容決定手段116は、決定した演出態様に関するデータを含む信号を表示制御手段117および音声制御手段118に送信する。
【0160】
(18)表示制御手段117
表示制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行するものである。
【0161】
(19)音声制御手段118
音声制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行するものである。
【0162】
<動作>
次に、図29〜図32を参照して、この実施形態における動作の一例について説明する。なお、この実施形態では、メイン制御基板63の遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2であり、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により有利演出が実行されている状態で、役抽選手段105により当選役グループSRP2に当選し、入賞ライン上に図柄「青7」が揃ったときに、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により実行されている有利演出と同時に、リール演出実行手段113によるリール演出が実行される。
【0163】
以下で説明する動作は、上記した種々の機能および手段と、説明は省略したが、メイン制御基板63のメインCPU61およびサブ制御基板73のサブCPU71が種々のプログラムを実行することにより実現されるその他の機能とにより実行される処理である。また、以下の処理で実行される各種のフラグをONまたはOFFに設定したり、各種のフラグに値を設定する処理については、周知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。
【0164】
1.メイン処理
図29および図30を参照してメイン処理について説明する。図29および図30はそれぞれメイン処理を示すフローチャートであって、図30は図29に続くフローチャートである。スロットマシン1の電源がオンされれば、メイン制御基板63が備えるRAM65およびサブ制御基板73が備えるメモリ75の状態がチェックされ、各メモリにエラーが生じていないかどうかが判定されて、各種の初期設定が行われる。具体的には、RAM上の1バイトの記憶領域を用いて構成されたリール演出フラグおよび実行フラグがOFFに設定される。なお、リール演出フラグは、リール演出の第1実行条件の成立を設定するフラグであり、実行フラグは、リール演出の第1実行条件の成立および後述の第2実行条件の成立を条件としてリール演出の実行許可を設定するフラグである。
【0165】
次に、各メモリのチェックが終了し、異常が無ければ通常遊技状態へ移行して、規定数(3枚)のメダルが投入されたかどうかが判定されて、規定数のメダルが投入されたことを条件としてスタートスイッチ19が操作されれば(ステップS1)、役抽選手段105による役抽選処理が行われる(ステップS2)。
【0166】
そして、遊技制御手段100による制御が第2リプレイ状態RT2で当選役グループSRP2に当選したか否かがリール演出設定手段112により判定されて(ステップS3)、ステップS3においてYESであれば、リール演出設定手段112により、リール演出フラグがONに設定されることによりリール演出の第1実行条件が成立したことが設定される(ステップS4)。一方、ステップS3においてNOであれば、リール演出設定手段112によりリール演出フラグがOFFに設定される(ステップS5)。
【0167】
次に、実行フラグがONであるか否かがリール演出実行手段113により判定されて(ステップS6)、実行フラグがONであれば(ステップS6でYES)、実行フラグがOFFに設定され(ステップS7)、後述するリール演出処理がリール演出実行手段により実行される(ステップS8)。そして、リール演出処理が終了するか、ステップS6においてNOであれば、リール演出設定手段112により、実行フラグにリール演出フラグの値が設定される(ステップS9)。
【0168】
続いて、各リール13L,13M,13Rの回転が開始され(ステップS10)、回転中の各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応する各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されるまで待機し(ステップS11でNO)、各ストップスイッチ21L,21M,21Rのいずれかが操作されれば(ステップS11でYES)、最初にストップスイッチが操作されたか否かがメイン側操作判定手段106により判定される(ステップS12)。
【0169】
最初にストップスイッチが操作されたと判定されれば(ステップS12でYES)、右リール13Rが停止したか否か、すなわち、右ストップスイッチ21Rが操作されたか否かが、メイン側操作判定手段106により判定される(ステップS13)。そして、右ストップスイッチ21Rが操作されていないと判定されれば(ステップS13でNO)、リール演出設定手段112により、図柄「青7」が入賞ライン上に揃わないと判定されて、リール演出の第1実行条件の成立が取り消されると共に、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により有利演出が実行されているというリール演出の第2実行条件が成立していないと判定されて、実行フラグがOFFに設定されて(ステップS14)、リール回転停止処理により、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止される(ステップS15)。
【0170】
また、ストップスイッチの操作が第1停止ではなかった場合と(ステップS12でNO)、右ストップスイッチ21Rが第1停止された場合には(ステップS13でYES)、リール回転停止処理により、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止される(ステップS15)。
【0171】
そして、全てのリール13L,13M,13Rの回転が停止されるまでステップS11〜ステップS16までの処理を繰返して実行し(ステップS16でNO)、全てのリール13L,13M,13Rが停止されれば(ステップS16でYES)、図柄判定手段109により図柄の判定が行われて(ステップS17)、図柄判定手段109の判定結果に応じた処理が実行されて、メイン処理が終了する。
【0172】
2.リール演出処理
図31および図32を参照してリール演出処理について説明する。図31および図32はそれぞれリール演出処理を示すフローチャートであって、図32は図31に続くフローチャートである。まず、「準備目作成用データテーブル」を構成する励磁データに基づいて、各図柄の表示態様が、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)にリール制御手段113dにより変動制御される(ステップS100)。次に、サブ制御基板73に「スタートスイッチが操作可能」であることを表す情報が送信されて(ステップS101)、これにより、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により、遊技者に対して、スタートスイッチ19の操作を促す報知演出が実行される。
【0173】
次に、所定時間、スタートスイッチ検出手段113aにより、スタートスイッチ19の操作が検出されるまで待機し(ステップS102でNO、ステップS103でNO)、スタートスイッチ19の操作が検出されるか(ステップS102でYES)、所定時間が経過すると(ステップS103でYES)、乱数発生手段103および乱数抽出手段104を用いて抽選用の乱数を取得する(ステップS104)。なお、抽選用の乱数として、ステップS107において継続抽選手段113eによる継続抽選に用いられる乱数と、ステップS110においてリール演出種別決定抽選手段113bによるリール演出種別を決定するための抽選に用いられる乱数とが取得される。
【0174】
続いて、予め設定されている最低保証回数(例えば5回)、リール演出が実行されたか否かが判定されて、最低保証回数のリール演出が実行されていなければ(ステップS105でNO)、リール演出種別フラグに”1”が設定されて(ステップS108)、ステップS113に進む。一方、ステップS105でYESと判定されると、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備える継続抽選用データテーブルが取得されて(ステップS106)、継続抽選用データテーブルに設定された抽選データと、ステップS104において取得された乱数値とに基づいて、継続抽選手段113eにより、リール演出を継続するか否かの抽選が行われる(ステップS107)。
【0175】
継続抽選に当選すれば(ステップS109でYES)、ROM67に格納されたリール演出抽選テーブル674が備えるリール演出種別決定用の抽選データに基づいて、リール演出種別決定抽選手段113bにより、リール演出種別フラグに設定される値(1〜4)が抽選により決定され(ステップS110)、抽選結果がリール演出種別フラグに設定される(ステップS111)。一方、継続抽選に当選しなければ(ステップS109でNO)、リール演出種別フラグに”0”が設定される(ステップS112)。
【0176】
そして、リール演出種別フラグに設定された値がサブ制御基板73にサブ制御コマンド送信手段114を介して通知され(ステップS113)、これにより、サブ制御基板73の演出内容決定手段116により、リール演出種別フラグに設定されている値に対応した演出、すなわち、リール演出の種別に対応した演出が実行される。
【0177】
続いて、リール演出種別フラグの値が”0”か否かが判定されて(ステップS114)、”0”でなければ(ステップS114でNO)、リール演出種別フラグの値に基づいて、リール演出用のデータテーブルが励磁データ選択手段113cにより選択され、選択されたリール演出用のデータテーブルに基づいてリール制御手段113dによりリール演出が実行されて(ステップS115)、ステップ101に進む。
【0178】
一方、リール演出種別フラグの値が”0”と判定されれば(ステップ114でYES)、「演出終了用データテーブル」に基づいてリール制御手段113dによる制御が行われて、リール演出処理が終了し、メイン処理に復帰する。
【0179】
以上説明したように、この実施形態によれば、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、入賞ライン上に図柄「青7」が揃った状態で各リール13L,13M,13Rが停止制御手段108により停止される。一方、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されれば、各リール13L,13M,13Rを用いたリール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定される。そして、リール演出設定手段112によりリール演出を実行すると設定されると、停止制御手段108により図柄「青7」が入賞ライン上に揃うように停止制御された後に、リール演出がリール演出実行手段113により実行される。
【0180】
すなわち、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されれば、図柄「青7」が入賞ライン上に揃うように停止制御手段108により各リール13L,13M,13Rが停止制御される。したがって、リール演出実行手段113によりリール演出を実行する前に、各リール13L,13M,13Rの停止状態を判定しなくとも、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたか否かをメイン側操作判定手段106により判定することにより、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態か否かを判定することができる。そして、各リールモータ14L,14M,14Rを制御して各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、表示窓11に表示される図柄を変動制御するための励磁データが励磁データテーブル673に格納されており、リール演出が実行される際に、励磁データテーブル673に格納された励磁データに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が所定の演出態様にリール制御手段113dにより変動制御される。
【0181】
したがって、役抽選手段105により再遊技役RP47に当選したと判定された場合に、ストップスイッチ21L,21M,21Rが特定の操作順序で操作されたとメイン側操作判定手段106により判定されることを条件に、リール演出を実行することがリール演出設定手段112により設定されることで、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を所定の演出態様に変動制御するリール演出を、各リール13L,13M,13Rの回転位置を判定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から実行することができる。
【0182】
また、励磁データテーブル673は、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、各リール13L,13M,13Rを回転させることにより、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動させる初期設定用の準備目作成用データテーブルと、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態から、所定の演出態様に変動させた後に、さらに表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動させる複数のリール演出用のデータテーブルとを有している。そして、リール演出実行手段113によりリール演出が実行される際に、初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、表示窓11の上部に図柄「青7」が揃った状態に変動制御された後に、リール演出用のデータテーブルに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が変動制御される。
【0183】
そのため、リール表示演出は、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から必ず実行されるので、予め設定されている初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態から、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)に確実に変動させることができる。そして、初期設定用の準備目作成用データテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態で、予め設定されているリール演出用のデータテーブルに基づいて、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から所定の演出態様に確実に変動させることができる。
【0184】
したがって、所望のリール演出を実行するために、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の複数の表示態様にそれぞれ対応した複数のリール演出用のデータテーブルを予め設定しなくとも、図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態に対応した初期設定用の準備目作成用データテーブルと、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に対応したリール演出用のデータテーブルとを備えるだけで、所望のリール演出を予め設計された通りに確実に実行することができるため、データテーブル(励磁データ)を格納するための励磁データテーブル673の記憶容量を抑制することができ、スロットマシン1の製造コストの低減を図ることができる。
【0185】
また、リール演出用のデータテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から各図柄の変動制御が開始されることにより、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が所定の演出態様に変動制御された後に、さらに図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に変動制御された状態でリール演出が終了する。したがって、各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様を、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態(初期表示態様)から変動させるリール演出用のデータテーブルのみを用いて、繰返しリール演出を実行することができるので、リール演出を繰返し実行するのに、複数の異なる回転開始位置にそれぞれ対応した複数のデータテーブル(励磁データ)を励磁データテーブル673に格納する必要がなく、データテーブルを格納するための励磁データテーブル673の記憶容量を抑制することができ、スロットマシン1の製造コストの低減を図ることができる。
【0186】
また、励磁データテーブル673に予め格納されたデータテーブル(励磁データ)のみを用いて所望のリール演出を実行することができる。したがって、所望のリール演出を実行するために、回転位置に応じて各リール13L,13M,13Rを制御するための励磁データを新たに生成する処理などが必要ないので、スロットマシン1の制御負担の低減を図ることができる。
【0187】
また、リール制御手段113dにより、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出が実行された後に、リール演出を継続するか否かが継続抽選手段113eにより抽選され、継続抽選手段113eによりリール演出を継続すると決定されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出がリール制御手段113dによりさらに実行されるため、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出を繰り返す回数を変動させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
【0188】
また、リール演出演出用のデータテーブルとして、異なる演出態様を有する、「青7」揃い用データテーブル、「青7」復活用データテーブル、「赤7」揃い用データテーブル、「白7」揃い用データテーブルを有しており、励磁データ選択手段113cにより選択されたいずれかのデータテーブルに基づいてリール演出がリール制御手段113dにより実行されることにより、多様な演出態様でリール演出を実行することができる。
【0189】
また、各データテーブルに基づいて、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態から所定の演出態様に変動制御された後に、再度、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態に変動制御されるため、いずれのデータテーブルを用いても、繰り返し、リール演出を実行することができる。また、リール演出が繰り返されるたびに、励磁データ選択手段113dにより選択された各データテーブルのいずれかに基づくリール演出が実行されることにより、励磁データ選択手段113dにより選択されたデータテーブルに応じて各リール13L,13M,13Rによる各図柄の演出態様が決定されるため、多様な表示演出を実行することができる。
【0190】
また、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに、遊技者により操作されるスタートスイッチ19が操作されたことがスタートスイッチ検出手段113aにより検出されれば、リール演出用のデータテーブルに基づくリール演出がリール制御手段113dにより実行されるため、遊技者はスタートスイッチ19を操作することによりリール演出を開始させることができる。したがって、遊技者がリール演出に関与することができるので、遊技者のリール演出に対する興趣を高めることができる。
【0191】
また、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに、スタートスイッチ19が操作されたか否かがスタートスイッチ検出手段113aにより検出される。すなわち、遊技者がスタートスイッチ19を操作することによりリール演出に関与できるのは、図柄「青7」が表示窓11の上部に揃った状態であるときに限られる。したがって、リール制御手段113dが、リール演出用のデータテーブルに基づき各図柄を変動制御している間に、スタートスイッチ19が操作されたか否かがスタートスイッチ検出手段113aにより検出されることがなく、スタートスイッチ検出手段113aによりスタートスイッチ19の操作が検出される期間と、リール制御手段113dにより各図柄が変動制御される期間とが重複しないため、リール演出実行手段113の制御負担が増大するのを抑制することができる。
【0192】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、上記した実施形態では、スタートスイッチ19により本発明の「操作手段」が構成されており、リール演出実行手段113によるリール演出中に使用されるが、本発明の「操作手段」としては、遊技者により操作される操作器具であれば何でもよく、スタートスイッチ19に代えて、あるいは、これと併用して、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、各ストップスイッチ21L,21M,21R等を本発明の「操作手段」として採用してもよい。
る。
【0193】
また、上記した実施形態では、役抽選およびリール演出抽選において、同一の乱数発生手段103および乱数抽出手段104を使用したが、役抽選およびリール演出抽選にそれぞれ対応して個別に設けられた乱数発生手段および乱数抽出手段を用いてもよい。
【0194】
また、上記した実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組合わせた遊技機(所謂、パロット)に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用すれば、遊技媒体としてのパチンコ球を採用すればよい。また、本発明の遊技機として、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームを採用してもよい。この場合、テレビモニタにより本発明の「表示手段」を構成すればよい。
【0195】
また、上記した実施形態では、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選し、最初に右ストップスイッチ21Rが操作された(特定の操作順序で操作された)場合であっても、各リール13L,13M,13Rに設けられた図柄の配置関係を工夫することにより、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングによっては図柄「青7」が入賞ライン上に停止しない場合があるようにして遊技者の興趣を高めている。しかしながら、例えば、各リール13L,13M,13R上に図柄を配置する際に、特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄を滑りコマ数の範囲内に必ず配置することにより、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングにかかわらず、特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄が必ず入賞ライン上に停止表示されるように構成してもよい。この場合、初心者の遊技者であっても、安心して遊技を楽しむことができる。
【0196】
また、停止制御手段108は、特定の役抽選結果に当選した場合であって、特定の操作順序で操作されなかったときに、特定の表示態様が表示されないように構成されていればよく、それ以外の構成は適宜選択可能である。
【0197】
例えば、上記した実施形態では、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選し、最初に右ストップスイッチ21Rが操作された(特定の操作順序で操作された)場合であっても、2番目に操作されたストップスイッチが左ストップスイッチ21Lであるか中ストップスイッチ21Mであるかによって、再遊技役RP47に対応する表示態様である図柄「青7」が入賞ライン上に揃った状態に優先的に表示されない場合があるようにして遊技者の興趣を高めている。しかしながら、例えば、再遊技役RP47(特定の役抽選結果)に当選した場合、最初に右ストップスイッチ21Rが操作されれば、2番目以降は、左・中ストップスイッチ21L,21Mのいずれのストップスイッチが操作された場合であっても、特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様(図柄「青7」)が優先的に(入賞ライン上に)停止するように停止制御手段108を構成しても良い。
【0198】
具体的には、特定の役抽選結果(再遊技役RP47)を含む当選役グループ(SRP2)に当選した場合、最初にストップスイッチ21Rが操作されれば(特定の操作順序で操作されれば)、2番目以降は、左・中ストップスイッチ21L,21Mのいずれのストップスイッチが操作された場合であっても、特定の役抽選結果に対応する表示態様(図柄「青7」)を、当該当選役グループ(SRP2)に含まれる他の当選役に対応する表示態様よりも優先的に(入賞ライン上に)停止表示させるように停止制御手段108を構成してもよい。この場合、遊技者の運に拠る割合が減少するため、遊技者は安心して遊技を楽しむことができる。
【0199】
また、前述の「特定の役抽選結果に対応する表示態様に係る図柄を滑りコマ数の範囲内に必ず配置すること」および前述の「特定の操作順序で操作された場合であれば、特定の役抽選結果を含む当選役グループを構成する複数の当選役のうち特定の役抽選結果に対応する表示態様を優先的に停止表示させる停止制御手段108」とを組み合わせることで、特定の操作順序で各ストップスイッチ21L、21M、21Rが操作された場合であれば、遊技者が各ストップスイッチ21L、21M、21Rを操作したタイミングにかかわらず、特定の役抽選結果に対応する特定の表示態様が必ず表示されるように構成してもよい。
【0200】
また、特定の役抽選結果に当選した場合に、サブ制御基板73において、特定の役抽選結果に対応した操作順序の全てを遊技者に報知してもよいし、特定の役抽選結果に対応した操作順序の一部のみを遊技者に報知することによって遊技者に運試しをさせ遊技者の興趣を高めてもよい。
【符号の説明】
【0201】
1…スロットマシン(遊技機)、13L…左リール(表示手段)、13M…中リール(表示手段)、13R…右リール(表示手段)、19…スタートスイッチ(操作手段)、106…メイン側操作判定手段(操作判定手段)、108…停止制御手段、112…リール演出設定手段(表示演出設定手段)、113…リール演出実行手段(表示演出実行手段)、113a…スタートスイッチ検出手段(検出手段)、113c…励磁データ選択手段(選択手段)、113d…リール制御手段(表示制御手段)、113e…継続抽選手段、673…励磁データテーブル(制御指令格納手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段と、
前記表示手段による前記各図柄の可変表示を開始させるスタートスイッチと、
前記表示手段による前記各図柄の可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを備える遊技機において、
特定の役抽選結果に当選したか否かの判定を含む抽選を行う役抽選手段と、
前記ストップスイッチの操作順序を判定する操作判定手段と、
前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されたときに、前記表示手段により可変表示されている前記各図柄を前記特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止させる停止制御手段と、
前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されれば、前記表示手段に前記各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することを設定する表示演出設定手段と、
前記表示演出設定手段により前記表示演出を実行すると設定されると、前記停止制御手段により前記各図柄が前記特定の表示態様で停止した後に、前記表示演出を実行する表示演出実行手段とを備え、
前記表示演出実行手段は、
前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令を格納する制御指令格納手段と、
前記制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、
前記表示演出を実行する際に、前記制御指令格納手段に格納されている制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記所定の演出態様に変動制御する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記制御指令は、
前記表示手段による前記各図柄の表示態様を、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、前記初期表示態様から前記所定の演出態様に変動させた後に、さらに前記初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有し、
前記表示制御手段は、
前記表示演出を実行する際に、前記初期設定用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記初期表示態様に変動制御した後に、前記表示演出用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記表示演出実行手段は、
前記表示制御手段により、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出が実行された後に、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を継続するか否かを抽選する継続抽選手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記継続抽選手段により前記表示演出を継続すると決定されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出をさらに実行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記表示演出用の制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の前記演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、
前記表示演出実行手段は、
前記演出態様が異なる前記複数の異態様制御指令のいずれかを選択する選択手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記異態様制御指令に基づいて前記表示演出を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者により操作される操作手段をさらに備え、
前記表示演出実行手段は、
前記表示手段による前記各図柄の表示態様が前記初期表示態様であるときに、前記操作手段が操作されたことを検出する検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検出手段により前記操作手段が操作されたことが検出されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を実行することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項1】
複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する表示手段と、
前記表示手段による前記各図柄の可変表示を開始させるスタートスイッチと、
前記表示手段による前記各図柄の可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを備える遊技機において、
特定の役抽選結果に当選したか否かの判定を含む抽選を行う役抽選手段と、
前記ストップスイッチの操作順序を判定する操作判定手段と、
前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の役抽選結果に対応して予め設定された特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されたときに、前記表示手段により可変表示されている前記各図柄を前記特定の役抽選結果に対応した特定の表示態様で停止させる停止制御手段と、
前記役抽選手段により前記特定の役抽選結果に当選したと判定された場合に、前記ストップスイッチが前記特定の操作順序で操作されたと前記操作判定手段により判定されれば、前記表示手段に前記各図柄を所定の演出態様で表示させる表示演出を実行することを設定する表示演出設定手段と、
前記表示演出設定手段により前記表示演出を実行すると設定されると、前記停止制御手段により前記各図柄が前記特定の表示態様で停止した後に、前記表示演出を実行する表示演出実行手段とを備え、
前記表示演出実行手段は、
前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御するための制御指令を格納する制御指令格納手段と、
前記制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、
前記表示演出を実行する際に、前記制御指令格納手段に格納されている制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記所定の演出態様に変動制御する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記制御指令は、
前記表示手段による前記各図柄の表示態様を、前記各図柄を前記予め定められた順序で可変表示させることにより、前記特定の表示態様から初期表示態様に変動させる初期設定用の制御指令と、前記初期表示態様から前記所定の演出態様に変動させた後に、さらに前記初期表示態様に変動させる表示演出用の制御指令とを有し、
前記表示制御手段は、
前記表示演出を実行する際に、前記初期設定用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を前記初期表示態様に変動制御した後に、前記表示演出用の制御指令に基づいて、前記表示手段による前記各図柄の表示態様を変動制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記表示演出実行手段は、
前記表示制御手段により、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出が実行された後に、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を継続するか否かを抽選する継続抽選手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記継続抽選手段により前記表示演出を継続すると決定されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出をさらに実行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記表示演出用の制御指令は、前記表示手段による前記各図柄の前記演出態様が異なる複数の異態様制御指令を含み、
前記表示演出実行手段は、
前記演出態様が異なる前記複数の異態様制御指令のいずれかを選択する選択手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記異態様制御指令に基づいて前記表示演出を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者により操作される操作手段をさらに備え、
前記表示演出実行手段は、
前記表示手段による前記各図柄の表示態様が前記初期表示態様であるときに、前記操作手段が操作されたことを検出する検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検出手段により前記操作手段が操作されたことが検出されれば、前記表示演出用の制御指令に基づく前記表示演出を実行することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2013−94347(P2013−94347A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238682(P2011−238682)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(390026620)山佐株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(390026620)山佐株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
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