説明

電動機−歯車機構ユニット

本発明は、ハウジング(1)と、ハウジング(1)の内部に回転可能に配置された無鉄芯の回転子巻線(2)と、回転子巻線(2)に連結された集電体(4)と、集電体(4)を貫通して延在する回転子軸(10)と、回転子軸(10)に連結されかつ出力軸(7)を有する歯車機構(9)とを備える、電動機−歯車機構ユニット(20)に関する。本発明は、歯車機構(9)が非磁性材料で製造され、かつ回転子巻線(2)の内部に配置されるように考案されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文による電動機−歯車機構ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術による電動機−歯車機構ユニットは、例えば、米国特許第4918344号明細書、米国特許第5662545号明細書、米国特許第6500087号明細書、米国特許第7211016号明細書、米国特許出願公開第2004/0095037号明細書、および英国特許第1007524号明細書から知られている。これらの明細書に記述されている電動機−歯車機構ユニットは、電動機および歯車機構のための共通ハウジングを有する。多くの使用分野で、極めて小型の電動機−歯車機構ユニットに対する、特に高トルクを有する電動機−歯車機構ユニットに対する需要が増大している。電動機−歯車機構ユニットの軸方向ならびに半径方向の寸法の小型構造設計に対する需要は増大する一方である。従来技術から知られる電動機−歯車機構ユニットはもはや将来の需要を満たすことができず、その電動機−歯車機構ユニットのうちのいくつかは高い生産費用を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、高トルクを有する極めて小型の電動機−歯車機構ユニットを提供することである。この目的は、請求項1の特徴によって達成される。本発明は、ハウジングと、ハウジングの内部に回転可能に配置された無鉄芯の回転子巻線と、この回転子巻線に連結された集電体(collector)と、この集電体を貫通して延在する回転子軸と、この回転子軸に連結されかつ出力軸を有する歯車機構とを備える電動機−歯車機構ユニットから始める。本発明による解決法は、歯車機構が回転子巻線の内部に配置されかつ歯車機構が外部から環状歯車(annulus gear)で構成された場合に提供されるが、環状歯車が好ましくは磁性材料で製造されるのに対して、歯車機構の可動部分は非磁性材料で製造される。無鉄芯の回転子巻線を有する電動機は通常、半径方向に非常にコンパクトな構造設計になっている。本発明による解決法を利用すると、電動機−歯車機構ユニット全体の非常にコンパクトな構造設計が軸方向にも達成される。環状歯車が磁性材料で製造されるという事実により、環状歯車は電動機の磁気回路の磁気ヨークとしても働く。環状歯車と噛み合う歯車が非磁性材料で製造されていると、永久磁石の磁場は歯車機構の内部にはほとんど入らない。磁性の反転、渦電流および磁気圧力の力によって引き起こされる損失はこのようにして回避される。加えて、歯車機構のハウジングの二重機能は、歯車機構のためのさらなる空間がある限り使用することができ、このことは、歯車機構により安定した構造設計が提供されうることを意味する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の別の有利な展開が従属請求項の主題である。
【0005】
本発明の好ましい一実施形態によれば、中空永久磁石が回転子巻線の内部に配置される。この中空永久磁石は電動機のハウジングに連結され、したがって電動機の固定子を画定する。中空永久磁石は、電動機−歯車機構ユニットの歯車機構を取り囲む。この構造設計に基づいて、非常に効率の高い電動機、したがって電動機−歯車機構ユニット全体が達成されうる。
【0006】
あるいは、中空永久磁石は、中空永久磁石が回転子巻線を取り囲むように回転子巻線の外側に配置することもできる。この場合、中空永久磁石は、電動機−歯車機構ユニットのハウジングを画定することができる。もし追加のハウジングが設けられる場合、このハウジングは磁性材料で製造することができ、したがって磁気ヨークを画定することができる。
【0007】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、回転子軸および出力軸は互いに心合わせされる。
【0008】
別の好ましい実施形態によれば、歯車機構は遊星歯車ユニットである。遊星歯車ユニットは、コンパクトな構造設計と組み合わせて極めて高い減速比の実現を可能にする。あるいは、平歯車ユニットまたはかさ歯車ユニットが使用されてもよい。
【0009】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、遊星歯車ユニットは、少なくとも1つの段を含むように構成される。遊星歯車ユニットの第1の歯車段は回転子軸に連結され、通常はその回転子軸に最も高い負荷がかかっている。遊星歯車ユニットの各歯車段は、回転軸線を中心に回転可能な遊星キャリア(planetary carrier)と、太陽歯車と、環状歯車と、少なくとも1つの遊星歯車とを含む。遊星キャリアの端面には各遊星歯車のためのジャーナル(journal)が設けられ、前記ジャーナルは前記端面から突出しており、遊星歯車は前記端面上に軸方向穴によって回転可能に支持される。製造上の公差を考慮すると、遊星歯車と太陽歯車および環状歯車との間にそれぞれ高い摩擦損失が生じる可能性がある。これは、大きな熱量の発生を引き起こし、遊星歯車ユニットの短い耐用年数につながる。摩擦損失は、遊星歯車と太陽歯車および環状歯車との間にそれぞれある程度の遊びがあると、低減することができる。これは、遊星歯車が遊星キャリアの回転軸線に対して半径方向にずれることができることで達成されることが好ましい。この目的のために、遊星キャリアのジャーナルは、実質的に楕円形の断面を有するように実装されることが好ましい。楕円の2つの主軸のうちの短い方は、遊星キャリアの半径方向に延在する。遊星歯車と太陽歯車および環状歯車との間にそれぞれある程度の遊びを与えるための手段は、遊星歯車ユニットの第1の段に対して講じられることが好ましい。しかし、この手段は、もし遊星歯車ユニットが複数の歯車段を含んでいるのであれば、遊星歯車ユニットの他の段に対しても講じることができる。遊びが与えられると摩擦損失が低減する。これはまた、熱発生の低減をもたらし、歯車機構のより長い耐用年数につながる。
【0010】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、回転子軸は、歯車機構に面する回転子軸の端部上に、遊星歯車ユニットの第1の歯車段の太陽歯車を画定する外歯を有する。回転子軸の前記外歯の外径は回転子軸自体の直径に相当する。この実施形態の場合、通常は第1の歯車段の太陽歯車を画定する小歯車が回転子軸に取り付けられる必要はない。したがって、太陽歯車の直径は、小歯車が取り付けられる場合よりも小さい。したがって、より高い減速比を達成し、それによって電動機−歯車機構ユニットのトルクを増大させることが可能である。
【0011】
好ましい一実施形態によれば、少なくとも第1の歯車段の歯車の歯が硬化されるか、または少なくとも第1の歯車段の歯車の歯に硬質層が設けられる。非磁性金属材料の場合、前記硬化は、化学処理や熱処理などの表面処理を用いることによって行うことができる。これにより歯車機構の耐用年数が延びる。硬化プロセスまたは被覆プロセスに対する高い生産費用を考慮すると、被覆プロセスは、遊星歯車ユニットの第1の高負荷歯車段で実施されるだけである。適切な基材は例えば非磁性鋼である。歯車機構の歯車用の代替材料が、特に硬いプラスチック材料、金属ガラスまたはセラミック材料である。
【0012】
電動機−歯車機構ユニットの耐用年数は、ハウジングに冷却フィンならびに/あるいは熱放散向上のための内部冷却流路および/または外部冷却流路が設けられると、さらに延びる可能性がある。歯車機構、永久磁石および回転子巻線の熱は、回転子と固定子の間の空隙を介してハウジングに伝達される。熱放散の向上は、回転子または回転子軸の軸受座が大きい接触面積を有する場合に達成される。
【0013】
電動機の耐用年数が歯車機構の耐用年数を数倍上回るという事実を考慮すると、歯車機構の耐用年数を延ばすためにさらに強い手段が講じられた場合でも、歯車機構は、交換および/または再注油されるように適合されていることが好ましい。
【0014】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、歯車機構は、歯車機構の耐用年数を延ばすために油で満たされる。
【0015】
中空円筒形永久磁石は製造コストが比較的高い。したがって、本発明の別の好ましい実施形態によれば、中空固定子永久磁石は磁石セグメントで構成される。これにより妥当な価格での製造が可能になる。
【0016】
回転子または回転子巻線のより良い案内を実現するために、かつ、回転子巻線が固定子の構成要素にこすれないようにするために、回転子軸は、ばねまたはばね板によって回転子軸に予め軸方向の負荷がかかるように支持される。この目的のために、予め負荷がかけられる軸受座がブラシカバー内に設けられることが好ましい。
【0017】
本発明による電動機−歯車機構ユニットの場合、さまざまな電動機が使用されうる。例えば、交流電動機ならびに直流電動機、機械的整流子電動機もしくはブラシレス電動機、およびステップ電動機を使用することが想定できる。
【0018】
以下では、本発明の好ましい一実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による電動機−歯車機構ユニットの、一部が断面図である斜視図である。
【図2】図1に示されている本発明による電動機−歯車機構ユニットの垂直縦断面図である。
【図3】図1および2に示されている本発明による電動機−歯車機構ユニットの遊星歯車ユニットの第の1段の遊星キャリアを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1および図2は、本発明の好ましい一実施形態による電動機−歯車機構ユニット20を示す。電動機−歯車機構ユニット20は本質的に、既知の構造設計の無鉄芯の回転子巻線2を有するベル型電機子電動機(bell−type armature motor)と、中空円筒ベル型電機子電動機の内部に取り付けられた遊星歯車ユニット9とを備える。本発明による電動機−歯車機構ユニット20のハウジング1は、ブラシカバー側端部15および出力側端部16を有する。出力側端部16では、ハウジング1は幅の減少した領域17を介してネック部18と一体化している。ハウジング1の内部にかつハウジング1と同心に、無鉄芯の回転子巻線2が配置される。この無鉄芯の回転子巻線2は、前記回転子軸と同軸に、かつ回転子巻線2が回転子軸10に対して相対的な回転から守られるように、集電体4を介して回転子軸10に連結される。ハウジング1のブラシカバー側端部15において、ハウジング1はブラシカバー12で閉じられる。無鉄芯の回転子巻線2を含む回転子全体は、この回転子全体がハウジング1と同心になるように、軸受6によってブラシカバー内に回転可能に支持される。ハウジングの出力側端部16の方向に、回転子軸10はさらに、軸受5によって中空永久磁石3上に回転可能に支持され、中空永久磁石3は、中空永久磁石3がハウジング1に対して相対的な回転から守られるようにハウジング1に連結される。回転子軸10は、回転子軸10の小さい階段状フランジ23によって軸受5内に保持される。中空円筒形永久磁石3は、環状支持壁26の周囲にスリーブ状に延在し、無鉄芯の回転子巻線2によって取り囲まれる。前記無鉄芯の回転子巻線2と中空円筒形永久磁石3との間には小さい空隙が形成される。図1において、ベル型電機子電動機はブラシ整流電動機(brush−commutated motor)として構成されていることが分かる。整流は集電体4の上を摺動する2つの炭素ブラシ11によって行われ、2つの炭素ブラシ11はブラシホルダ21および22によって保持されている。この2つの炭素ブラシ11の電気的接続は、2本の接続ケーブル24によって確立される。
【0021】
電動機−歯車機構ユニットの内部に面する回転子軸端部には、小歯車13が4段遊星歯車ユニット9の第1の歯車段の太陽歯車を画定している。4つの歯車段が共通に持っている環状歯車28もまた、遊星歯車ユニット9のハウジングを画定している。したがって、遊星歯車ユニット9は、独立したユニットを画定しており、ベル型電機子電動機の内部にフル搭載された状態で取り付けることができることになる。遊星歯車ユニット9の環状歯車28は、環状歯車28が前記支持壁26と同心になりかつぴったり重なるように、電動機−歯車機構ユニット20のハウジング1の環状支持壁26に接している。図2において、歯車段の遊星歯車は参照符号9Aで示されており、第2の歯車段の遊星歯車は参照符号9Bで示されており、第3の段の遊星歯車は参照符号9Cで示されており、第4の段の遊星歯車は参照符号9Dで示されている。さらに、第1、第2、第3および第4の段の遊星キャリアは、参照符号31、32、33および14で連続的に示されている。第1、第2および第3の段の遊星キャリアは、それぞれの後続段の太陽歯車に連結される。第4の段の遊星キャリア14は出力軸7のためのフランジを同時に画定しており、出力軸7の軸は回転子軸10の軸と一致する。出力軸7は、2つの軸受8によって電動機−歯車機構ユニット20のハウジング1のネック部18内に回転可能に支持される。遊星歯車ユニット9の太陽歯車、遊星歯車、遊星キャリアならびに環状歯車28はすべて、電動機−歯車機構ユニットの動作中の干渉および/または損失を回避するために、非磁性材料で製造される。加えて、遊星歯車ユニット9の高負荷のかかる第1の段には、表面仕上げによって硬化された歯部が設けられる。また、遊星歯車ユニット9の他の構成要素、特に遊星歯車ユニットの他の段の構成要素は、少なくとも、表面硬化されるかまたは特に耐摩耗性の非磁性材料で製造されうる。所望の減速比に応じてまたは出力軸7の所望のトルクに応じて、1〜3個の段を含む遊星歯車ユニットも使用されうるという事実について言及されるべきである。理論的には、5個以上の段を含む遊星歯車ユニットを使用することも可能であるが、5個以上の段を含む遊星歯車ユニットの場合の摩擦損失は非常に高いので、そのような遊星歯車ユニットは通常は使用されない。
【0022】
図3には遊星歯車ユニット9の第1の歯車段の遊星キャリア31が示されている。第1の段における摩擦および発熱を低減するために、第1の歯車段の遊星歯車9Aは意図的にある程度の遊びを伴って支持される。この意図的な遊びは、遊星キャリア31の回転軸線29に対する半径方向の遊びであり、この回転軸線29は、電動機および歯車機構の同軸配置のためにかつ小歯車13の係合のために、回転子軸10の回転軸線と一致する。第1の歯車段の各遊星歯車9Aは、遊星キャリア31のそれぞれのジャーナル27上に中空円筒形穴によって回転可能に支持されており、前記ジャーナル27は図3に示されている。ジャーナル27は、遊星キャリア31の端面から垂直に回転子軸10と平行に、かつ電動機−歯車機構ユニット20の長手方向軸全体と平行に延在する。ジャーナル27の断面は、楕円断面の短い方の主軸が遊星キャリア31の回転軸線29に対して半径方向に延在するような楕円形である。楕円の長い方の主軸は、遊星歯車9Aの軸方向穴の直径にほぼ相当する。したがって、遊星歯車9Aは、遊星キャリア31の回転軸線29に対して半径方向に遊びを伴って支持されることになる。遊星歯車9Aが遊びを伴って支持されるという事実により、第1の段の太陽歯車13および環状歯車28に対する遊星歯車9Aの最適位置が、公差に基づいて自動的に得られることになる。図示のケースでは3個の遊星歯車および3個のジャーナルが設けられているが、段当たり異なる数の遊星歯車を設けることも可能である。図3に遊星歯車ユニット9の第1の歯車段の遊星キャリア31として選択されている実施形態は、他の段として選択することもできる。
【0023】
古い遊星歯車ユニット9の耐用年数が終わりに近付いている時、前記古い遊星歯車ユニット9は、新しい遊星歯車ユニット9が電動機−歯車機構ユニット20内に取り付けられうるように、単独のサブユニットとして電動機−歯車機構ユニットから除去することができる。遊星歯車ユニット9の耐用年数を延ばすために講じられる既述の手段に加えて、遊星歯車ユニットは、熱移動の向上を達成するために油で完全に満たすこともできる。この油は潤滑の目的も果たす。電動機−歯車機構ユニット20の冷却および熱放散は、図示されていない、ハウジング1の冷却フィンによって行われる。冷却は、ハウジング1内の冷却流路を通じてさらに向上させることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)と、
前記ハウジング(1)の内部に回転可能に配置された無鉄芯の回転子巻線(2)と、
前記回転子巻線(2)に連結された集電体(4)と、
前記集電体(4)を貫通して延在する回転子軸(10)と、
前記回転子軸(10)に連結されかつ出力軸(7)を有する歯車機構(9)と
を備える、電動機−歯車機構ユニット(20)において、
前記歯車機構(9)が前記回転子巻線(2)の内部に配置されること、前記歯車機構(9)が内歯付き環状歯車(28)で構成されること、および、前記内歯付き環状歯車(28)と噛み合う歯車(9A、9B、9C、9D)が非磁性材料で製造されることを特徴とする、電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項2】
中空永久磁石(3)が前記回転子巻線(2)の内部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項3】
前記ハウジング(1)および前記環状歯車(28)が磁気的に軟質の材料から成ることを特徴とする、請求項1または2に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項4】
前記回転子軸(10)および前記出力軸(7)が互いに心合わせされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項5】
前記歯車機構(9)が遊星歯車ユニットであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項6】
前記遊星歯車ユニット(9)が少なくとも1つの歯車段を含むように構成され、各歯車段が、回転軸線(29)を中心に回転可能な遊星キャリア(31、32、33、14)と、太陽歯車と、環状歯車(28)と、少なくとも1つの遊星歯車(9A、9B、9C、9D)とを含み、前記遊星キャリア(31、32、33、14)の端面には少なくとも1つのジャーナル(27)がさらに設けられ、前記少なくとも1つのジャーナル(27)が前記遊星キャリア(31、32、33、14)から突出しており、前記少なくとも1つのジャーナル(27)上には前記遊星歯車(9A、9B、9C、9D)が回転可能に支持され、少なくとも、第1の歯車段の前記少なくとも1つの遊星歯車(9A)が、前記遊星キャリア(31)の前記回転軸線(29)に対して少なくとも半径方向にずれることができるように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項7】
少なくとも、前記第1の歯車段の前記遊星キャリア(31)の前記少なくとも1つのジャーナル(27)が実質的に楕円形の断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項8】
前記回転子軸(10)が、前記歯車機構に面する前記回転子軸(10)の端部上に、前記第1の歯車段の前記太陽歯車(13)を画定する外歯を有し、前記回転子軸(10)の前記外歯の外径が前記回転子軸(10)の直径に相当することを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項9】
少なくとも、前記第1の歯車段の前記歯車の前記歯が硬化されるかまたは前記第1の歯車段の前記歯車の前記歯に硬質層が設けられることを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項10】
前記ハウジング(1)に、冷却フィン、内部冷却流路もしくは外部冷却流路、または、これらのいずれか2つもしくは3つの組み合わせが設けられることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項11】
前記歯車機構(9)が、交換および/または再注油されうることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項12】
前記歯車機構(9)が油で満たされることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項13】
前記中空永久磁石(3)が磁石セグメントで構成されることを特徴とする、請求項2〜12のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。
【請求項14】
前記回転子軸(10)が、ばねまたはばね板によって前記回転子軸(10)に予め軸方向の負荷がかかるように支持されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の電動機−歯車機構ユニット(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−509049(P2012−509049A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535932(P2011−535932)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【国際出願番号】PCT/EP2009/008518
【国際公開番号】WO2010/060647
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(506358236)マクソン モーター アーゲー (12)
【Fターム(参考)】