説明

2台の無段変速機の差動システム

【課題】伝動効率がよく、省スペースで、軽量、低コスト、かつ稼動が単純な2台の無段変速機の差動システムを提供する。
【解決手段】2個以上のモータM100、M200により一般負荷L100を駆動し、かつ個別モータM100、M200と個別負荷端の輪ユニットW100、W200との間に無段変速機CVT100、CVT200を設置し、一般負荷体L100に2個以上のモータM100、M200を設置し、個別に配置された無段変速機CVT100、CVT200を経て、駆動する個別負荷端に回転速度差が現れるとき、個別の無段変速機CVT100、CVT200を通して速度比を変化させ、かつ差速駆動を行い、またその2個の無段変速機CVT100、CVT200に個別に駆動される2つの負荷の間に、滑り制動のトルク制限カップリング装置を設置することにより安定装置STD100を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伝統的な単一モータを用いて、2個以上の個別負荷に対して、差速調節または駆動を行うことがあった。また、2つのモータで車を駆動する場合があった。なお、例えば特許文献1には、複数の無断変速ユニットを備えた無段変速機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−046428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
伝統的な単一モータにより、2個以上の個別負荷に対して、差速調節または駆動を行うとき、常に差動輪ユニットを通して、差速機能を達成する。この方式の欠点は伝動効率損失、空間の占有、また重さ等である。
また、2つのモータで車を駆動するとき、通常、2個の個別に独立した駆動回路を設置し、かつ中央制御ユニットにより車速、出力端の回転数指示装置、ハンドルシフト値、路面傾斜度、積荷してからの車の重心等のパラメーターを参照し、中央制御ユニットにより処理し、2個の個別駆動回路を制御してから、更に2個の独立した駆動回路により、別々に2個のモータを駆動し、2個のモータの間に対して、閉ループ(CLOSE LOOP)または半閉ループ(SEMI−CLOSE LOOP)制御により、差速機能を達成する。この方式の欠点はコストが高く、かつシステムの稼動が複雑なことである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、伝動効率がよく、省スペースで、軽量、低コスト、かつ稼動が単純な2台の無段変速機の差動システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る2台の無段変速機の差動システムは、複数個のモータにより一般負荷を駆動し、かつ個別モータと個別負荷端の輪ユニットとの間に無段変速機を設置する。一般負荷構造に複数個のモータを設置し、個別で配置された無段変速機を経て駆動する個別負荷端に回転速度差が現れるとき、個別の無段変速機を通して速度比を変化させ、かつ差速調節・駆動を行う。またその2個の無段変速機に個別に駆動される2つの負荷の間に、滑り制動のトルク制限カップリング装置を設置することにより安定装置を構成する。
駆動中、2つの無段変速機に個別に駆動される負荷側で負荷が変動し、または2つの無段変速機に個別に駆動される負荷側のクラッチ装置の応答時間が比較的遅いために、または2つのクラッチ装置の同期応答時間が異なるとき、かつ作動不安定を来した場合、負荷間に設置した安定装置を通して、システムの稼動を安定させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の第1実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示す模式図である。
【図2】図1の2台の無段変速機の差動システムにクラッチ装置を追加設置する実施形態を示す模式図である。
【図3】本発明の第2実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示す模式図である。
【図4】図3の2台の無段変速機の差動システムにクラッチ装置を追加設置する実施形態を示す模式図である。
【図5】本発明の第3実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示す模式図である。
【図6】図5の2台の無段変速機の差動システムにクラッチ装置を追加設置する実施形態を示す模式図である。
【図7】本発明の第4実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示す模式図である。
【図8】図7の2台の無段変速機の差動システムにクラッチ装置を追加設置する実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態による2台の無段変速機の差動システムは、一種の2個以上のモータにより、一般負荷を駆動し、かつ個別モータと個別負荷端の輪ユニットとの間に無段変速機を設置する。一般負荷構造に設置する2個以上のモータが個別で配置された無段変速機を経て、駆動する個別負荷端に回転速度差が現れるとき、個別の無段変速機を通して速度比を変化させ、かつ差速駆動を行う。またその2個の無段変速機に個別に駆動される2つの負荷の間に、滑り制動のトルク制限カップリング装置を設置することにより安定装置を構成する。駆動稼動中、2つの無段変速機に個別に駆動される負荷側で負荷が変動し、または2つの無段変速機に個別に駆動される負荷側のクラッチ装置の応答時間が比較的遅いために、または2つのクラッチ装置の同期応答時間が異なるとき、かつ作動不安定を来した場合、負荷間に設置した安定装置を通して、システムの稼動を安定させる。
【0008】
本発明の実施形態に係る無段変速機は負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機(Continuous Variable Transmission)を指す。上述はゴムベルト式(Rubber Belt Type)、金属ベルト式(Metal Belt Type)、チェーン式(Chain Type)の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機(ECVT)、摩擦ディスク式(Friction Disk Type)、またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0009】
本発明の実施形態による一般負荷は、少なくとも2個の独立したモータにより駆動される車輪型移動車、キャタピラ車、鉄道車両、船舶、または少なくとも2セットのモータにより駆動される旅客や貨物輸送機、または産業設備を指す。一般負荷に更にエンジン動力システム、フリーホイール及びユーザインタフェース関連装置を設置することができる。
本発明の各実施形態を以下に説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示す模式図である。
図1において、本発明の第1実施形態による2台の無段変速機の差動システムの構造は、第1一般負荷体L100に、第1無段変速機CVT100及び第1伝動装置T100を経て、第1モータM100を設置することにより、負荷端の第1輪ユニットW100を駆動する。さらに、第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200を経て第2モータM200を設置し、その2個の無段変速機に個別に駆動される負荷の間に、滑り制動のトルク制限カップリング装置を設置することにより安定装置を構成し、負荷端の第2輪ユニットW200を駆動する。さらに、負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200が差速駆動を行うとき、第1無段変速機CVT100や第2無段変速機CVT200を通して、負荷状態により自動的に速度比を変化させ、負荷端の第1輪ユニットW100と第2輪ユニットW200との間の回転速度差に合わせて、かつ安定装置を通して、2つの無段変速機に個別に駆動される負荷間の作動を安定させる。
【0011】
第1モータM100及び第2モータM200は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成される。
第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を指す。上述はゴムベルト式、金属ベルト式、またはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、摩擦ディスク式またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0012】
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来たした場合、負荷間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0013】
第1伝動装置T100は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比、または無段変速の伝動装置から選択される。
第1電子制御ユニットECU100は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第1ユーザインタフェースMI100及び/または第1中央制御ユニットCCU100の制御を受ける。第1電子制御ユニットECU100の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフトと電流を制御する。または第1電子制御ユニットECU100の内部に個別に第1モータM100及び第2モータM200に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御するが、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成する。さらに、各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節する。
【0014】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、第1電子制御ユニットECU100は手動で操作する第1ユーザインタフェースMI100及び/または第1中央制御ユニットCCU100により制御する無段変速機の駆動制御回路を有する。
電気エネルギー管理装置EMU100は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成される。蓄放電装置ESD100の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止する。
【0015】
第1中央制御ユニットCCU100は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、第1ユーザインタフェースMI100の指令、及び/または設定した制御モードに従って、更にシステムの稼動を制御する。
【0016】
第1ユーザインタフェースMI100は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、第1中央制御ユニットCCU100に接続することにより、システムの稼動を制御する。
【0017】
蓄放電装置ESD100は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成される。
上述の装置の作動を通して、第1一般負荷体L100が駆動されるとき、かつ負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200が差速回転を行うとき、負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200の負荷変動に従って、個別に速度比を調節し、負荷端の第1輪ユニットW100と第2輪ユニットW200との間に行う差速回転の駆動に役立ち、かつ第1安定装置SDT100を通して、第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200を安定させることにより、個別に負荷間の作動を駆動する。
【0018】
また、図1に示す本発明の第1実施形態による2台の無段変速機の差動システムは、直接無段変速機の駆動負荷端を経て、または無段変速機及び伝動装置を経て負荷端を駆動する以外に、更に一歩進んで第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間に、第1クラッチ装置CL100を追加設置し、かつ第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に、第2クラッチ装置CL200を追加設置してもよい。図2に、本発明の図1の安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムにクラッチ装置を追加設置する実施形態の模式図を示す。
【0019】
上述の第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間に、または第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に、第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200を設置することにより、別々に第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間に、及び第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に対して連動伝達または切断分離を制御する。
【0020】
第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能ができるクラッチ装置または構造を有し、回転入力側及び回転出力側を設ける。
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200に個別に駆動される第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の2つの負荷側の間に連結し、駆動中、個別負荷側の負荷変動、または第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200により個別に駆動する負荷側の第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の応答時間が比較的遅いために、または2つの第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の負荷側の間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0021】
(第2実施形態)
本発明の実施形態による2台の無段変速機の差動システムは、更に一歩進んで2セット以上の安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを設置することにより、四輪または四輪以上の駆動システムへの応用が可能である。
図3に本発明の第2実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示し、2セットの2台の無段変速機の差動システムを4輪駆動の第2一般負荷体L200に設置する実施形態の模式図を示す。
【0022】
図3の本発明の第2実施形態による2台の無段変速機の差動システムの主な構成を以下に示す。
第2一般負荷体L200は、2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを設け、その中の第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを第2一般負荷体L200の前端に設置し、第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを第2一般負荷体L200の後端に設置する。
【0023】
第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムは以下を有する。
第1モータM100及び第2モータM200は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成される。
第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を指す。上述はゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、摩擦ディスク式、またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0024】
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク、及び過トルクになったとき滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0025】
第1伝動装置T100及び第2伝動装置T200は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比、または無段変速の伝動装置から選択される。
第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムは以下を有する。
第3モータM300及び第4モータM400は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成される。
【0026】
第3無段変速機CVT300及び第4無段変速機CVT400は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を指す。上述はゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、摩擦ディスク式、またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0027】
第2安定装置SDT200は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第3無段変速機CVT300及び第4無段変速機CVT4000の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した第2安定装置SDT200を通して、システムの稼動を安定させる。
【0028】
第3伝動装置T300及び第4伝動装置T400は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比、または無段変速の伝動装置から選択される。
第2電子制御ユニットECU200は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第2ユーザインタフェースMI200及び/または第2中央制御ユニットCCU200の制御を受ける。第2電子制御ユニットECU200の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する第1モータM100と第2モータM200と第3モータM300と第4モータM400との回転速度、トルク、シフト及び電流を制御する。または第2電子制御ユニットECU200の内部に2個のモータ駆動制御回路を設置し、その中の1個のモータ駆動制御回路により並列接続する第1モータM100及び第2モータM200を制御することにより、第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御する。かつ別のモータ駆動制御回路により並列接続する第3モータM300及び第4モータM400を制御することにより、第3モータM300及び第4モータM400の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御する。または第2電子制御ユニットECU200の内部に個別に第1モータM100と第2モータM200と第3モータM300と第4モータM400とに配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に第1モータM100と第2モータM200と第3モータM300と第4モータM400との回転速度、トルク、シフトと電流を制御するが、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成する。さらに、各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節する。
【0029】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、第2電子制御ユニットECU200は手動で操作する第2ユーザインタフェースMI200及び/または第2中央制御ユニットCCU200により制御する無段変速機の駆動制御回路を有する。
電気エネルギー管理装置EMU100は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成される。蓄放電装置ESD100の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止する。
【0030】
第2中央制御ユニットCCU200は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、第2ユーザインタフェースMI200の指令、及び/または設定した制御モードに従って、更にシステムの稼動を制御する。
【0031】
第2ユーザインタフェースMI200は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、第2中央制御ユニットCCU200に接続することにより、第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムの駆動を制御し、さらに第2セットを通して、第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを駆動することにより稼動する。
【0032】
蓄放電装置ESD100は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成される。
また、図3に示す本発明の第2実施形態による2台の無段変速機の差動システムは、直接無段変速機の駆動負荷端を経て、または無段変速機及び伝動装置を経て負荷端を駆動する以外に、更に一歩進んで第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間に、第1クラッチ装置CL100を追加設置し、かつ第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間第2クラッチ装置CL200を追加設置してもよい。さらに、第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムの第3無段変速機CVT300と第3伝動装置T300との間に第3クラッチ装置CL300を追加設置し、かつ第4無段変速機CVT400と第4伝動装置T400との間第4クラッチ装置CL400を追加設置してもよい。図4に本発明の図3のシステムにクラッチ装置を追加設置する実施形態の模式図を示す。
【0033】
上述の第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間、または第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に、第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200を設置することにより、別々に第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間、かつ第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に対して連動伝達または切断分離を制御する。
【0034】
さらに、第3無段変速機CVT300と第3伝動装置T300との間、及び第4無段変速機CVT400と第4伝動装置T400との間に、第3クラッチ装置CL300及び第4クラッチ装置CL400を設置することにより、別々に第3無段変速機CVT300と第3伝動装置T300との間に対して、かつ第4無段変速機CVT400と第4伝動装置T400との間に対して連動伝達または切断分離を制御する。
【0035】
第1クラッチ装置CL100、第2クラッチ装置CL200、第3クラッチ装置CL300、及び第4クラッチ装置CL400は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能ができるクラッチ装置または構造を有し、回転入力側及び回転出力側を設ける。
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク、及び過トルクになったとき滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200に個別に駆動される第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200により個別に駆動する負荷側の第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の応答時間が比較的遅いために、または2つの第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の負荷側の間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0036】
第2安定装置SDT200は、カップリングトルク及び過トルクになったとき滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第3無段変速機CVT300及び第4無段変速機CVT400に個別に駆動される第3クラッチ装置CL300及び第4クラッチ装置CL400の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または第3無段変速機CVT300及び第4無段変速機CVT400により個別に駆動する負荷側の第3クラッチ装置CL300及び第4クラッチ装置CL400の応答時間が比較的遅いために、または2つの第3クラッチ装置CL300及び第4クラッチ装置CL400の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、第3クラッチ装置CL300及び第4クラッチ装置CL400の負荷側の間に設置した第2安定装置SDT200を通して、システムの稼動を安定させる。
【0037】
(第3実施形態)
本発明の実施形態による2台の無段変速機の差動システムは、更に一歩進んで混合動力駆動システムへの応用が可能である。
図5に本発明の第3実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示し、無段変速機CVTにより差速調節を行う複数個のモータ駆動システムとエンジン用パワードライブユニットであると同時に、第3一般負荷体L300を設置することにより、混合動力システムを構成する実施形態の模式図を示す。
【0038】
図5の本発明の第3実施形態による2台の無段変速機の差動システムの主な構成を以下に示す。
第3一般負荷体L300は、一般負荷の一端に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムを設置する。
第3一般負荷体L300の別端にエンジンICE100、クラッチ機能、変速機能、差速機能を有する第3伝動装置T301により構成されるエンジン動力システムを設け、第3伝動装置T301を経て負荷端の第3輪ユニットW301及び第4輪ユニットW401を駆動する。
【0039】
第1モータM100及び第2モータM200は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成される。
発電機G100は、交流発電機、直流発電機、ブラシレス発電機、ブラシ発電機、同期発電機、非同期発電機、内転型発電機または外転型発電機により構成される。発電機G100はエンジンICE100と第3伝動装置T301との間、または第3伝動装置T301の非エンジンカップリング側に設置し、または第3伝動装置T301により駆動することができる。
【0040】
第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を指す。上述はゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、摩擦ディスク式、またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0041】
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0042】
第3電子制御ユニットECU300は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第3ユーザインタフェースMI300及び/または第3中央制御ユニットCCU300の制御を受ける。発電機G100の作動時機及び電気エネルギーの電圧電流を制御する。さらに、第3電子制御ユニットECU300の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフトと電流を制御する。または第3電子制御ユニットECU300の内部に個別に第1モータM100及び第2モータM200に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御するが、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成する。さらに、各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節する。
【0043】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、第3電子制御ユニットECU300は手動で操作する第3ユーザインタフェースMI300及び/または第3中央制御ユニットCCU300により制御する無段変速機の駆動制御回路を有する。
第3中央制御ユニットCCU300は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、第3ユーザインタフェースMI300の指令、または設定した制御モード、及びエンジン回転検出器SD100のフィードバック信号のうち少なくとも一方に従って、更にシステムの稼動を制御する。
【0044】
第3ユーザインタフェースMI300は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、第3中央制御ユニットCCU300に接続することにより、第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン動力システムを制御する。
【0045】
第1伝動装置T100及び第2伝動装置T200は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比、または無段変速の伝動装置から選択される。
第3伝動装置T301は、クラッチ機能、変速機能、差速機能の伝動素子のうち少なくとも一つにより構成されてもよい。
【0046】
上述の装置の作動を通して、第3一般負荷体L300が駆動されるとき、かつ負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200が差速回転を行うとき、第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200との間において、負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200の負荷変動に従って、個別に速度比を調節し、負荷端の第1輪ユニットW100と第2輪ユニットW200との間に行う差速回転の駆動に役立つ。
【0047】
またシステムにエンジンの駆動制御に必要な燃料制御装置FC100、及びタンクTANK100、及び/またはエンジン回転検出器SD100を設ける。
燃料制御装置FC100は、第3中央制御ユニットCCU300及び/またはエンジン回転検出器SD100に直接制御されるサーボ駆動装置または機械式及び流力式駆動装置のうち少なくとも一つであり、エンジンICE100の燃料供給状態を制御し、更にエンジンICE100の回転速度及びトルクを制御する。
【0048】
タンクTANK100は、エンジン用燃料を貯蔵し、タンクTANK100とエンジンICE100との間に燃料管路及び燃料制御装置FC100を設け、エンジンICE100に対して給油量を制御する。
エンジン回転検出器SD100は、アナログまたはデジタル式であり、角変位量を相対的な物理信号に転換する回転速度測定装置であって、かつ/または発電機G100のアナログ電圧値または周波数値により、回転速度信号を第3中央制御ユニットCCU300へ伝送し、かつ/または燃料制御装置FC100が直接エンジンの燃料供給量に対して制御し、かつ/またはエンジン回転検出器SD100により機械式、例えば遠心力式測定装置またはその他機械式測定具により構成され、かつ燃料制御装置FC100と機械的相互作用をなすことにより、エンジンICE100の作動を制御する。上述の2種類の形態は、システムの性質により選択することができる。
【0049】
図5は本発明の第3実施形態による2台の無段変速機の差動システムにより構成される混合動力システムである。その運転機能は以下の一種または一種以上を含む。
(1)エンジンICE100により動力システム駆動で第3輪ユニットW301及び第4輪ユニットW401を駆動し、第3一般負荷体L300を駆動する。
(2)エンジンICE100の燃料消耗が比較的低く、しかし相対的に出力力率が比較的高くかつ燃料が比較的節約される回転域の回転速度範囲内で回転し、最良の正味燃料消費率(Brake Specific Fuel Consumption)が得られるように発電機G100を駆動し、その電気エネルギーが直接または第3電子制御ユニットECU300の内部に設置されているモータ駆動制御回路を経て、第1モータM100及び第2モータM200の回転を制御することにより、第3一般負荷体L300を駆動する。
【0050】
上述の図5は、本発明の第3実施形態に係る無段変速機を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン用パワードライブユニットに、同時に第3一般負荷体L300を設置することにより、混合動力システムを構成する実施形態である。
その第3一般負荷体L300に設置した無段変速機を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システムは、直接無段変速機を経て負荷端を駆動し、または無段変速機及び伝動装置駆動負荷端を経る以外に、更に一歩進んで、その第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間に第1クラッチ装置CL100を追加設置し、かつ第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に第2クラッチ装置CL200を追加設置することにより、別々に第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間、及び第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に連結駆動または切断分離を制御してもよい。図6に本発明の第3実施形態において、クラッチ装置を追加設置する実施形態の模式図を示す。
【0051】
第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能ができるクラッチ装置または構造を有し、回転入力側及び回転出力側を設ける。
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200に個別に駆動される第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200により個別に駆動する負荷側の第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の応答時間が比較的遅いために、または2つの第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、第1クラッチ装置CL100、第2クラッチ装置CL200の負荷側の間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0052】
(第4実施形態)
本発明の実施形態による2台の無段変速機の差動システムとエンジン動力システムにより構成される混合動力システムに、更に一歩進んで蓄放電装置ESD100を増設することにより、機能を向上する。
図7に本発明の第4実施形態による2台の無段変速機の差動システムを示し、無段変速機により差速調節を行う複数個のモータ駆動システムとエンジン用パワードライブユニットである蓄放電装置ESD100と、同時に、第4一般負荷体L400を設置することにより、混合動力システムを構成する実施形態の模式図を示す。
【0053】
図7に示す蓄放電装置ESD100は、エンジンICE100に駆動される発電機G100からの電気エネルギーを受けて充電し、第1モータM100または第2モータM200のうち少なくとも一方により、回収した運動エネルギーを再生エネルギーとして充電する。かつ/または外接電源により充電する。かつ蓄放電装置ESD100を通して電気エネルギーを提供し、かつ/または発電機G100により発電した電気エネルギーが、第4電子制御ユニットECU400の中に含まれるモータ駆動制御回路を経て、第1モータM100及び第2モータM200の回転を制御する。その構成を以下に示す。
【0054】
第4一般負荷体L400は、一般負荷の一端に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムを設置する。
第4一般負荷体L400の別端にエンジンICE100と、クラッチ機能、変速機能、及び差速機能を有する第3伝動装置T301により構成されるエンジン動力システムを設け、第3伝動装置T301を経て負荷端の第3輪ユニットW301及び第4輪ユニットW401を駆動する。
【0055】
第1モータM100及び第2モータM200は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成される。
発電機G100は、交流発電機、直流発電機、ブラシレス発電機、ブラシ発電機、同期発電機、非同期発電機、内転型発電機または外転型転式発電機により構成される。発電機G100はエンジンICE100と第3伝動装置T301との間、または第3伝動装置T301の非エンジンカップリング側に設置し、または第3伝動装置T301により駆動することができる。
【0056】
第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることができ、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を指す。上述はゴムベルト式、金属ベルト式、チェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、摩擦ディスク式、またはよく用いる異軸式無段変速機等を含む。
【0057】
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【0058】
第4電子制御ユニットECU400は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第4ユーザインタフェースMI400及び/または第4中央制御ユニットCCU400の制御を受ける。発電機G100の作動時機及び電気エネルギーの電圧電流を制御する。かつ/または第4電子制御ユニットECU400の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフトと電流を制御する。または第4電子制御ユニットECU400の内部に個別に第1モータM100及び第2モータM200に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に第1モータM100及び第2モータM200の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御するが、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成する。かつ各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節する。
【0059】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、第4電子制御ユニットECU400は手動で操作する第4ユーザインタフェースMI400及び/または第4中央制御ユニットCCU400により制御する無段変速機の駆動制御回路を有する。
電気エネルギー管理装置EMU100は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成される。蓄放電装置ESD100の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止する。
【0060】
蓄放電装置ESD100は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成される。
第4中央制御ユニットCCU400は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、第4ユーザインタフェースMI400の指令、または設定した制御モード、及びエンジン回転検出器SD100のフィードバック信号のうち少なくとも一方に従って、更にシステムの稼動を制御する。
【0061】
第4ユーザインタフェースMI400は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、第4中央制御ユニットCCU400に接続することにより、第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン動力システムの稼動を制御することにより、第4一般負荷体L400を駆動する。
【0062】
第1伝動装置T100及び第2伝動装置T200は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比、または無段変速の伝動装置から選択される。
第3伝動装置T301は、クラッチ機能、変速機能、差速機能の伝動素子のうち少なくとも一つにより構成されてもよい。
【0063】
上述の装置の作動を通して、第4一般負荷体L400が駆動されるとき、かつ負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200が差速回転を行うとき、第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200との間において、負荷端の第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200の負荷変動に従って、個別に速度比を調節し、負荷端の第1輪ユニットW100と第2輪ユニットW200との間に行う差速回転の駆動に役立つ。
【0064】
システムにまたエンジンの駆動制御に必要な燃料制御装置FC100、及びタンクTANK100、及び/またはエンジン回転検出器SD100を設ける。
燃料制御装置FC100は、第4中央制御ユニットCCU400及び/またはエンジン回転検出器SD100に直接制御されるサーボ駆動装置または機械式及び流力式駆動装置のうち少なくとも一方であり、エンジンICE100の燃料供給状態を制御し、更にエンジンICE100の回転速度及びトルクを制御する。
【0065】
タンクTANK100は、エンジン用燃料を貯蔵し、タンクTANK100とエンジンICE100との間に燃料管路及び燃料制御装置FC100を設け、エンジンICE100に対して給油量を制御する。
エンジン回転検出器SD100は、アナログまたはデジタル式であり、角変位量を相対的な物理信号に転換する回転速度測定装置であって、かつ/または発電機G100のアナログ電圧値または周波数値により、回転速度信号を第4中央制御ユニットCCU400へ伝送し、かつ/または燃料制御装置FC100が直接エンジンの燃料供給量に対して制御し、かつ/またはエンジン回転検出器SD100により機械式、例えば遠心力式測定装置またはその他機械式測定具により構成され、かつ燃料制御装置FC100と機械的相互作用をなすことにより、エンジンICE100の作動を制御する。上述の2種類の形態は、システムの性質により選択することができる。
【0066】
図7の本発明の第4実施形態に係る蓄放電装置ESD100の混合動力システムは、以下の一種または一種以上の機能を含む。
(1)エンジン動力システムにより第3輪ユニットW301及び第4輪ユニットW401を駆動してから、第4一般負荷体L400を駆動する。
(2)エンジン動力システムにより第3輪ユニットW301及び第4輪ユニットW401を駆動してから、第4一般負荷体L400を駆動すると同時に、発電機G100を駆動し、蓄放電装置ESD100を充電する。
【0067】
(3)蓄放電装置ESD100の電気エネルギーが、第4電子制御ユニットECU400の中のモータ駆動制御回路を経て、第1モータM100及び第2モータM200を制御し、または第1モータM100及び/または第2モータM200により、運動エネルギーを再生エネルギーとして、放電装置ESD100に送る。
(4)蓄放電装置ESD100の電気エネルギーが直接または第4電子制御ユニットECU400の中のモータ駆動制御回路を経て、第1モータM100及び第2モータM200を制御し、第1輪ユニットW100及び第2輪ユニットW200を駆動し、かつエンジン動力システムにより出力端の第3輪ユニットW300及び出力端の第4輪ユニットW400を駆動することにより、共同して第4一般負荷体L400を駆動する。
【0068】
(5)エンジンICE100の燃料消耗が比較的低く、しかし相対的に出力力率が比較的高くかつ燃料が比較的節約される回転域の回転速度範囲内で回転し、最良の正味燃料消費率が得られるように発電機G100を駆動し、その電気エネルギーが直接または第4電子制御ユニットECU400の中のモータ駆動制御回路を経て、第1モータM100及び第2モータM200の回転を制御することにより、第4一般負荷体L400を駆動する。
【0069】
(6)蓄放電装置ESD100はエンジンICE100に駆動される発電機G100からの電気エネルギーを受けて充電し、かつ/または外部電源により蓄放電装置ESD100を充電し、かつ/または第1モータM100または第2モータM200のうち少なくとも一方により、回収した運動エネルギーを再生エネルギーとして充電する。
(7)エンジンICE100の動力により、単独で発電機G100を駆動し、蓄放電装置ESD100を充電し、及び/または外部に対して電力を出力する。
【0070】
上述の本発明の第4実施形態に係る無段変速機を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン用パワードライブユニットは、その第4一般負荷体L400に設置する無段変速機を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムが、直接無段変速機を経て負荷端を駆動し、または無段変速機及び伝動装置駆動負荷端を経る以外に、更に一歩を進んで、その第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間第1クラッチ装置CL100を追加設置し、かつ第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間第1クラッチ装置CL100を追加設置することにより、別々に第1無段変速機CVT100と第1伝動装置T100との間、及び第2無段変速機CVT200と第2伝動装置T200との間に連結駆動または切断分離を制御してもよい。図8に本発明の第4実施形態にクラッチ装置を追加設置する実施形態の模式図を示す。
【0071】
第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能ができるクラッチ装置または構造を有し、回転入力側及び回転出力側を設ける。
第1安定装置SDT100は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成される。流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含む。その2つの回転端を別々に第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200に個別に駆動される第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または第1無段変速機CVT100及び第2無段変速機CVT200により個別に駆動する負荷側の第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の応答時間が比較的遅いために、または2つの第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、第1クラッチ装置CL100及び第2クラッチ装置CL200の負荷側の間に設置した第1安定装置SDT100を通して、システムの稼動を安定させる。
【符号の説明】
【0072】
CCU100・・・第1中央制御ユニット
CCU200・・・第2中央制御ユニット
CCU300・・・第3中央制御ユニット
CCU400・・・第4中央制御ユニット
CL100・・・第1クラッチ装置
CL200・・・第2クラッチ装置
CL300・・・第3クラッチ装置
CL400・・・第4クラッチ装置
CVT100・・・第1無段変速機
CVT200・・・第2無段変速機
CVT300・・・第3無段変速機
CVT400・・・第4無段変速機
ECU100・・・第1電子制御ユニット
ECU200・・・第2電子制御ユニット
ECU300・・・第3電子制御ユニット
ECU400・・・第4電子制御ユニット
EMU100・・・電気エネルギー管理装置
ESD100・・・蓄放電装置
FC100・・・燃料制御装置
G100・・・発電機
ICE100・・・エンジン
L100・・・第1一般負荷体
L200・・・第2一般負荷体
L300・・・第3一般負荷体
L400・・・第4一般負荷体
M100・・・第1モータ
M200・・・第2モータ
M300・・・第3モータ
M400・・・第4モータ
MI100・・・第1ユーザインタフェース
MI200・・・第2ユーザインタフェース
MI300・・・第3ユーザインタフェース
MI400・・・第4ユーザインタフェース
SD100・・・エンジン回転検出器
SDT100・・・第1安定装置
SDT200・・・第2安定装置
T100・・・第1伝動装置
T200・・・第2伝動装置
T300・・・第3伝動装置
T301・・・第3伝動装置
T400・・・第4伝動装置
TANK100・・・タンク
W100・・・第1輪ユニット
W200・・・第2輪ユニット
W300・・・第3輪ユニット
W301・・・第3輪ユニット
W400・・・第4輪ユニット
W401・・・第4輪ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムであって、
第1一般負荷体(L100)に、第1無段変速機(CVT100)及び第1伝動装置(T100)を経て、第1モータ(M100)を設置することにより、負荷端の第1輪ユニット(W100)を駆動し、
さらに第2無段変速機(CVT200)と第2伝動装置(T200)を経て第2モータ(M200)を設置し、前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される負荷の間に、滑り制動のトルク制限カップリング装置を設置することにより安定装置を構成し、負荷端の第2輪ユニット(W200)を駆動し、
さらに、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)が差速駆動を行うとき、前記第1無段変速機(CVT100)や前記第2無段変速機(CVT200)を通して、負荷状態により自動的に速度比を変化させ、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)と前記第2輪ユニット(W200)との間の回転速度差に合わせて安定装置により前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される負荷間の作動を安定させ、
前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成され、
前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることが可能であり、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させることが可能であり、ゴムベルト式、金属ベルト式もしくはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、或いは摩擦ディスク式または使用可能な異軸式無段変速機を含み、
第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の負荷側の間に連結し、駆動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させ、
前記第1伝動装置(T100)は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比または無段変速の伝動装置から選択され、
第1電子制御ユニット(ECU100)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第1ユーザインタフェース(MI100)及び/または第1中央制御ユニット(CCU100)の制御を受け、前記第1電子制御ユニット(ECU100)の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、または前記第1電子制御ユニット(ECU100)の内部に個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)に個別に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに差速機能を達成し、かつ各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節することを特徴とする2台の無段変速機の差動システム。
【請求項2】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、前記第1電子制御ユニット(ECU100)は手動で操作する第1ユーザインタフェース(MI100)及び/または第1中央制御ユニット(CCU100)により制御する無段変速機の駆動制御回路を有し、
電気エネルギー管理装置(EMU100)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、蓄放電装置(ESD100)の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止し、
前記第1中央制御ユニット(CCU100)は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、前記第1ユーザインタフェース(MI100)の指令、及び/または設定した制御モードに従って、更にシステムの稼動を制御し、
前記第1ユーザインタフェース(MI100)は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一つにより構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、前記第1中央制御ユニット(CCU100)に接続することにより、システムの稼動を制御し、
前記蓄放電装置(ESD100)は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項3】
直接無段変速機の駆動負荷端を経て、または無段変速機及び伝動装置を経て負荷端を駆動する以外に、前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間に第1クラッチ装置(CL100)を追加設置し、かつ前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に第2クラッチ装置(CL200)を追加設置し、前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間、または前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2(CL200)を設置することにより、別々に前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間、及び前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に対して連動伝達または切断分離を制御し、
前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2(CL200)は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能可能なクラッチ装置または構造を有し、回転入力側及び回転出力側を設け、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2無段変速機(CL200)の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2(CVT200)により個別に駆動する負荷側の前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2無段変速機(CL200)の応答時間が比較的遅いために、または前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2無段変速機(CL200)の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ(CL200)の負荷側の間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させることを特徴とする請求項1に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項4】
2セット以上の安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを設置することにより、四輪または四輪以上の駆動システムへの応用が可能であり、
第2一般負荷体(L200)は、2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを設け、2セットのうちの第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを前記第2一般負荷体(L200)の前端に設置し、もうひとつの第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを前記第2一般負荷体(L200)の後端に設置し、
前記第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムは、前記第1モータ(M100)、前記第2モータ(M200)、前記第1無段変速機(CVT100)、前記第2無段変速機(CVT200)、前記第1安定装置(SDT100)、前記第1伝動装置(T100)、及び前記第2伝動装置(T200)を備え、
前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成され、
前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることが可能であり、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機であり、ゴムベルト式、金属ベルト式、またはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、或いは摩擦ディスク式または使用可能な異軸式無段変速機を含み、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させ、
前記第1伝動装置(T100)及び前記第2伝動装置(T200)は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比または可変速度比または無段変速の伝動装置から選択され、
前記第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムは、第3モータ(M300)、第4モータ(M400)、第3無段変速機(CVT300)、第4無段変速機(CVT400)、第2安定装置(SDT200)、第3伝動装置(T300)、及び第4伝動装置(T400)を備え、
前記第3モータ(M300)及び前記第4モータ(M400)は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成され、
前記第3無段変速機(CVT300)及び前記第4無段変速機(CVT400)は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることが可能であり、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機であって、ゴムベルト式、金属ベルト式、またはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、或いは摩擦ディスク式または使用可能な異軸式無段変速機を含み、
前記第2安定装置(SDT200)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第3無段変速機(CVT300)及び前記第4無段変速機(CVT400)の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した前記第2安定装置(SDT200)を通してシステムの稼動を安定させ、
前記第3伝動装置(T300)及び前記第4伝動装置(T400)は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比または無段変速の伝動装置から選択され、
第2電子制御ユニット(ECU200)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第2ユーザインタフェース(MI200)及び/または第2中央制御ユニット(CCU200)の制御を受け、
前記第2電子制御ユニット(ECU200)の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する前記第1モータ(M100)と前記第2モータ(M200)と前記第3モータ(M300)と前記第4モータ(M400)との回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、または前記第2電子制御ユニット(ECU200)の内部に2個のモータ駆動制御回路を設置し、その中の1個のモータ駆動制御回路により並列接続する前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)を制御することにより、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、かつ別のモータ駆動制御回路により並列接続する前記第3モータ(M300)及び前記第4モータ(M400)を制御することにより、前記第3モータ(M300)及び前記第4モータ(M400)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、または前記第2電子制御ユニット(ECU200)の内部に個別に前記第1モータ(M100)と前記第2モータ(M200)と前記第3モータ(M300)と前記第4モータ(M400)とに個別に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に前記第1モータ(M100)と前記第2モータ(M200)と前記第3モータ(M300)と前記第4モータ(M400)との回転速度、トルク、シフトと電流を制御し、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成し、かつ各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節することを特徴とする請求項1に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項5】
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、前記第2電子制御ユニット(ECU200)は手動で操作する前記第2ユーザインタフェース(MI200)及び/または前記第2中央制御ユニット(CCU200)により制御する無段変速機の駆動制御回路を有し、
電気エネルギー管理装置(EMU100)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、蓄放電装置(ESD100)の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止し、
前記第2中央制御ユニット(CCU200)は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、前記第2ユーザインタフェース(MI200)の指令、及び/または設定した制御モードに従って、更にシステムの稼動を制御し、
前記第2ユーザインタフェース(MI200)は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一つにより構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、前記第2中央制御ユニット(CCU200)に接続することにより、前記第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムの駆動を制御し、かつ前記第2セットを通して、前記第1セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムを駆動することにより稼動し、
前記蓄放電装置(ESD100)は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成されることを特徴とする請求項4に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項6】
直接無段変速機駆動負荷端を経て、または無段変速機及び伝動装置を経て負荷端を駆動する以外に、前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間に、第1クラッチ装置(CL100)を追加設置し、及び前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間第2クラッチ装置(CL200)を追加設置し、かつ前記第2セットの安定装置を持つ個別動力の2台の無段変速機の差動システムの前記第3無段変速機(CVT300)と前記第3伝動装置(T300)との間に第3クラッチ装置(CL300)を追加設置し、及び前記第4無段変速機(CVT400)と前記第4伝動装置(T400)との間に第4クラッチ装置(CL400)を追加設置し、
前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間、または前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)を設置することにより、別々に前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間、及び前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に対して連動伝達または切断分離を制御し、
さらに前記第3無段変速機(CVT300)と前記第3伝動装置(T300)との間、及び前記第4無段変速機(CVT400)と前記第4伝動装置(T400)との間に、前記第3クラッチ装置(CL300)及び前記第4クラッチ装置(CL400)を設置することにより、別々に前記第3無段変速機(CVT300)と前記第3伝動装置(T300)との間に対して、かつ前記第4無段変速機(CVT400)と前記第4伝動装置(T400)との間に対して連動伝達または切断分離を制御し、
前記第1クラッチ装置(CL100)、前記第2クラッチ装置(CL200)、前記第3クラッチ装置(CL300)、及び前記第4クラッチ装置(CL400)は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能が可能なクラッチ装置または構造を含み、回転入力側及び回転出力側を有し、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)により個別に駆動する負荷側の前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の応答時間が比較的遅いために、または2つの前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の負荷側の間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させ、
前記第2安定装置(SDT200)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第3無段変速機(CVT300)及び前記第4無段変速機(CVT400)に個別に駆動される前記第3クラッチ装置(CL300)及び前記第4クラッチ装置(CL400)の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または前記第3無段変速機(CVT300)及び前記第4無断変速機(CVT400)により個別に駆動する負荷側の前記第3クラッチ装置(CL300)及び前記第4クラッチ装置(CL400)の応答時間が比較的遅いために、または2つの前記第3クラッチ装置(CL300)及び前記第4クラッチ装置(CL400)の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、前記第3クラッチ装置(CL300)及び前記第4クラッチ装置(CL400)の負荷側の間に設置した前記第2安定装置(SDT200)を通してシステムの稼動を安定させることを特徴とする請求項4に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項7】
混合動力駆動システムへ応用するときの構成として、
第3一般負荷体(L300)は、一端に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムを設置し、
前記第3一般負荷体(L300)の別端にエンジン(ICE100)、クラッチ機能、変速機能、及び差速機能を有する第3伝動装置(T301)により構成されるエンジン動力システムを設け、前記第3伝動装置(T301)を経て負荷端の第3輪ユニット(W301)及び第4輪ユニット(W401)を駆動し、
前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型モータまたは外転型モータにより構成され、
発電機(G100)は、交流発電機、直流発電機、ブラシレス発電機、ブラシ発電機、同期発電機、非同期発電機、内転型または外転型発電機により構成され、前記エンジン(ICE100)と前記第3伝動装置(T301)との間、または前記第3伝動装置(T301)の非エンジンカップリング側に設置し、または前記第3伝動装置(T301)により駆動可能であり、
前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることが可能であり、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機であって、ゴムベルト式、金属ベルト式、またはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、或いは摩擦ディスク式または使用可能な異軸式無段変速機を含み、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させ、
第3電子制御ユニット(ECU300)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第3ユーザインタフェース(MI300)及び/または第3中央制御ユニット(CCU300)の制御を受け、前記発電機(G100)の作動時機及び電気エネルギーの電圧電流を制御し、
かつ前記第3電子制御ユニット(ECU300)の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフトと電流を制御し、または前記第3電子制御ユニット(ECU300)の内部に個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2(M200)に個別に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成し、かつ各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節し、
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、前記第3電子制御ユニット(ECU300)は手動で操作する前記第3ユーザインタフェース(MI300)及び/または前記第3中央制御ユニット(CCU300)により制御する無段変速機の駆動制御回路を有し、
前記第3中央制御ユニット(CCU300)は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、前記第3ユーザインタフェース(MI300)の指令、または設定した制御モード、及びエンジン回転検出器(SD100)のフィードバック信号のうち少なくとも一方に従って、更にシステムの稼動を制御し、
前記第3ユーザインタフェース(MI300)は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、前記第3中央制御ユニット(CCU300)に接続することにより、前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン動力システムを制御し、
前記第1伝動装置(T100)及び前記第2伝動装置(T200)は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比、可変速度比または無段変速の伝動装置から選択され、
前記第3伝動装置(T301)は、クラッチ機能、変速機能、または差速機能の伝動素子のうち少なくとも一つにより構成されてもよく、
前記第3一般負荷体(L300)が駆動されるとき、かつ負荷端の前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)が差速回転を行うとき、前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の間において、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)の負荷変動に従って、個別に速度比を調節し、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)と前記第2輪ユニット(W200)との間に行う差速回転の駆動に役立ち、
システムまたエンジンの駆動制御に必要な燃料制御装置(FC100)、及びタンク(TANK100)、及び/またはエンジン回転検出器(SD100)を設け、
前記燃料制御装置(FC100)は、前記第3中央制御ユニット(CCU300)及び/または前記エンジン回転検出器(SD100)に直接制御されるサーボ駆動装置または機械式及び流力式駆動装置のうち少なくとも一方であり、前記エンジン(ICE100)の燃料供給状態を制御し、更に前記エンジン(ICE100)の回転速度及びトルクを制御し、
前記タンク(TANK100)は、エンジン用燃料を貯蔵し、前記タンク(TANK100)と前記エンジン(ICE100)との間に燃料管路及び前記燃料制御装置(FC100)を設け、前記エンジン(ICE100)に対して給油量を制御し、
前記エンジン回転検出器(SD100)は、アナログまたはデジタル式であり、角変位量を相対的な物理信号に転換する回転速度測定装置であって、かつ/または前記発電機(G100)のアナログ電圧値または周波数値により回転速度信号を第3中央制御ユニット(CCU300)へ伝送し、かつ/または前記燃料制御装置(FC100)が直接エンジンの燃料供給量に対して制御し、かつ/または前記エンジン回転検出器(SD100)により機械式、すなわち遠心力式測定装置またはその他機械式測定具により構成され、かつ前記燃料制御装置(FC100)と機械的相互作用をなすことにより、前記エンジン(ICE100)の作動を制御し、上述の2種類の形態は、システムの性質により選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項8】
混合動力システムの運転機能は、
前記エンジン(ICE100)により動力システム駆動で第3輪ユニット(W301)及び第4輪ユニット(W401)を駆動し、第3一般負荷体(L300)を駆動する運動機能、
前記エンジン(ICE100)の燃料消耗が比較的低く、しかし相対的に出力力率が比較的高くかつ燃料が比較的節約される回転域の回転速度範囲内で回転し、最良の正味燃料消費率が得られるように前記発電機(G100)を駆動し、その電気エネルギーが直接または前記第3電子制御ユニット(ECU300)の内部に設置されているモータ駆動制御回路を経て、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転を制御することにより、前記第3一般負荷体(L300)を駆動する運動機能、
のうちいずれか一種以上を有することを特徴とする請求項7に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項9】
更にクラッチ装置を追加設置し、
第1クラッチ装置(CL100)及び第2(CL200)は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能が可能なクラッチ装置または構造を含み、回転入力側及び回転出力側を設け、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)により個別に駆動する負荷側の前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の応答時間が比較的遅いために、または2つの前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の負荷側の間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させることを特徴とする請求項8に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項10】
混合動力システムへ応用するとき、蓄放電装置(ESD100)を増設し、
前記蓄放電装置(ESD100)は、前記エンジン(ICE100)に駆動される前記発電機(G100)からの電気エネルギーを受けて充電し、前記第1モータ(M100)または前記第2モータ(M200)のうち少なくとも一方により、回収した運動エネルギーを再生エネルギーとして充電し、かつ/または外接電源により充電し、かつ前記蓄放電装置(ESD100)を通して電気エネルギーを提供し、かつ/または前記発電機(G100)により発電した電気エネルギーが、第4電子制御ユニット(ECU400)の中に設けられるモータ駆動制御回路を経て、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転を制御し、
第4一般負荷体(L400)は、一般負荷の一端に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムを設置し、
前記第4一般負荷体(L400)の別端に前記エンジン(ICE100)、クラッチ機能、変速機能、差速機能を有する前記第3伝動装置(T301)により構成されるエンジン動力システムを設け、前記第3伝動装置(T301)を経て負荷端の前記第3輪ユニット(W301)及び前記第4輪ユニット(W401)を駆動し、
前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)は、交流モータ、直流モータ、ブラシレスモータ、ブラシモータ、同期モータ、非同期モータ、内転型または外転型モータにより構成され、
前記発電機(G100)は、交流発電機、直流発電機、ブラシレス発電機、ブラシ発電機、同期発電機、非同期発電機、内転型発電機または外転型発電機により構成され、前記発電機(G100)は前記エンジン(ICE100)と前記第3伝動装置(T301)との間、または前記第3伝動装置(T301)の非エンジンカップリング側に設置し、または前記第3伝動装置(T301)により駆動可能であり、
前記第1無段変速機(CVT100)及び第2無段変速機(CVT200)は、負荷状態により自動的に速度比を変化させることが可能であり、または外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機であって、ゴムベルト式、金属ベルト式、またはチェーン式の無段変速機、電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機、或いは摩擦ディスク式、または使用可能な異軸式無段変速機を含み、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動により作動不安定を来した場合、負荷間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させ、
前記第4電子制御ユニット(ECU400)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、第4ユーザインタフェース(MI400)及び/または第4中央制御ユニット(CCU400)の制御を受け、前記発電機(G100)の作動時機及び電気エネルギーの電圧電流を制御し、かつ/または前記第4電子制御ユニット(ECU400)の内部に1個のモータ駆動制御回路を設置することにより、並列接続する前記第1モータ(M100)及び第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフトと電流を制御し、または前記第4電子制御ユニット(ECU400)の内部に個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)に個別に配置されるモータ駆動制御回路を設置することにより、個別に前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転速度、トルク、シフト及び電流を制御し、2個のモータの間の閉ループまたは半閉ループ制御に影響を与えずに、差速機能を達成し、かつ各負荷との間の差速回転は、個別モータと負荷端との間に設置される無段変速機により差速を調節し、
システムが外部からの制御を受け、かつ速度比を変化させる無段変速機を採用するとき、前記第4電子制御ユニット(ECU400)は手動で操作する前記第4ユーザインタフェース(MI400)及び/または第4中央制御ユニット(CCU400)により制御する無段変速機の駆動制御回路を有し、
前記電気エネルギー管理装置(EMU100)は、機電または固体電力素子、電子素子、マイクロプロセッサ及び関連ソフトウェアのうち少なくとも一つにより構成され、前記蓄放電装置(ESD100)の出力電圧、電流、及び充電電圧の大きさ及び電流を制御することにより、充電開始または停止し、
前記蓄放電装置(ESD100)は、各種類の充放電可能な2次電池またはキャパシタまたはスパーキャパシタにより構成され、
前記第4中央制御ユニット(CCU400)は、機電または固相電子素子により構成されるアナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置、またはマイクロプロセッサ、制御ソフトウェア、及び関連回路素子のうち少なくとも一つにより構成され、前記第4ユーザインタフェース(MI400)の指令、または設定した制御モード、及び前記エンジン回転検出器(SD100)のフィードバック信号のうち少なくとも一方に従って、更にシステムの稼動を制御し、
前記第4ユーザインタフェース(MI400)は、操作構造または機電装置及び固相回路のうち少なくとも一方により構成される線型アナログ、デジタル式または2者の混合式制御装置であり、前記第4中央制御ユニット(CCU400)に接続することにより、前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン動力システムの稼動を制御することにより、前記第4一般負荷体(L400)を駆動し、
前記第1伝動装置(T100)及び前記第2伝動装置(T200)は、機械式歯車ユニット、スプロケットユニット、プーリーユニットまたはリンケージグループにより構成される固定速度比または可変速度比または無段変速の伝動装置であり、
前記第3伝動装置(T301)は、クラッチ機能、変速機能、差速機能の伝動素子のうち少なくとも一つにより構成されてもよく、
前記第4一般負荷体(L400)が駆動されるとき、かつ負荷端の前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)が差速回転を行うとき、前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)の間において、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)の負荷変動に従って、個別に速度比を調節し、負荷端の前記第1輪ユニット(W100)と前記第2輪ユニット(W200)との間に行う差速回転の駆動に役立ち、
システムにまたエンジンの駆動制御に必要な前記燃料制御装置(FC100)、及び前記タンク(TANK100)、及び/または前記エンジン回転検出器(SD100)を設け、
前記燃料制御装置(FC100)は、前記第4中央制御ユニット(CCU400)及び/または前記エンジン回転検出器(SD100)に直接制御されるサーボ駆動装置または機械式及び流力式駆動装置のうち少なくとも一方であり、前記エンジン(ICE100)の燃料供給状態を制御し、更に前記エンジン(ICE100)の回転速度及びトルクを制御し、
前記タンク(TANK100)は、エンジン用燃料を貯蔵し、前記タンク(TANK100)と前記エンジン(ICE100)との間に燃料管路及び前記燃料制御装置(FC100)を設け、前記エンジン(ICE100)に対して給油量を制御し、
前記エンジン回転検出器(SD100)は、アナログまたはデジタル式であり、角変位量を相対的な物理信号に転換する回転速度測定装置、かつ/または前記発電機(G100)のアナログ電圧値または周波数値により、回転速度信号を前記第4中央制御ユニット(CCU400)へ伝送し、かつ/または前記燃料制御装置(FC100)が直接エンジンの燃料供給量に対して制御し、かつ/または前記エンジン回転検出器(SD100)により機械式、すなわち遠心力式測定装置またはその他機械式測定具により構成され、かつ前記燃料制御装置(FC100)と機械的相互作用をなすことにより、前記エンジン(ICE100)の作動を制御し、上述の2種類の形態は、システムの性質により選択可能であることを特徴とする請求項8に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項11】
前記蓄放電装置(ESD100)の混合動力システムは、
エンジン動力システムにより前記第3輪ユニット(W301)及び前記第4輪ユニット(W401)を駆動してから、前記第4一般負荷体(L400)を駆動する機能、
エンジン動力システムにより前記第3輪ユニット(W301)及び前記第4輪ユニット(W401)を駆動してから、前記第4一般負荷体(L400)を駆動すると同時に、前記発電機(G100)を駆動し、前記蓄放電装置(ESD100)を充電する機能、
前記蓄放電装置(ESD100)の電気エネルギーが、前記第4電子制御ユニット(ECU400)の中のモータ駆動制御回路を経て、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)を制御し、または前記第1モータ(M100)及び/または前記第2モータ(M200)により、運動エネルギーを再生エネルギーとして、前記放電装置(ESD100)に送る機能、
前記蓄放電装置(ESD100)の電気エネルギーが直接または前記第4電子制御ユニット(ECU400)の中のモータ駆動制御回路を経て、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)を制御し、前記第1輪ユニット(W100)及び前記第2輪ユニット(W200)を駆動し、かつエンジン動力システムにより出力端の第3輪ユニット(W300)及び出力端の第4輪ユニット(W400)を駆動することにより、共同して前記第4一般負荷体(L400)を駆動する機能、
前記エンジン(ICE100)の燃料消耗が比較的低く、しかし相対的に出力力率が比較的高くかつ燃料が比較的節約される回転域の回転速度範囲内で回転し、最良の正味燃料消費率が得られるように前記発電機(G100)を駆動し、その電気エネルギーが直接または前記第4電子制御ユニット(ECU400)の中のモータ駆動制御回路を経て、前記第1モータ(M100)及び前記第2モータ(M200)の回転を制御することにより、第4一般負荷体(L400)を駆動する機能、
前記蓄放電装置(ESD100)は前記エンジン(ICE100)に駆動される前記発電機(G100)からの電気エネルギーを受けて充電し、かつ/または外部電源により前記蓄放電装置(ESD100)を充電し、かつ/または前記第1モータ(M100)または前記第2モータ(M200)のうち少なくとも一方により、回収した運動エネルギーを再生エネルギーとして充電する機能、
前記エンジン(ICE100)の動力により、単独で前記発電機(G100)を駆動し、前記蓄放電装置(ESD100)を充電し、かつ/または外部に対して電力を出力する機能、
のうちいずれか一種以上を有することを特徴とする請求項10に記載の2台の無段変速機の差動システム。
【請求項12】
無段変速機を通して、差速調節を行う複数個のモータ駆動システム及びエンジン用パワードライブユニットは、前記第4一般負荷体(L400)に設置する無段変速機を通して、差速を調節する複数個のモータ駆動システムが、直接無段変速機を経て負荷端を駆動し、または無段変速機及び伝動装置駆動負荷端を経る以外に、更に一歩進んで、前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間に第1クラッチ装置(CL100)を追加設置し、かつ前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に第2クラッチ装置(CL200)を追加設置することにより、別々に前記第1無段変速機(CVT100)と前記第1伝動装置(T100)との間、かつ前記第2無段変速機(CVT200)と前記第2伝動装置(T200)との間に連結駆動または切断分離を制御可能であり、
前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)は、手動または電力、磁力、機械力、気体の圧力、液体の圧力及び遠心力のうち少なくとも一つにより駆動され、伝動連結または離脱機能が可能なクラッチ装置または構造を含み、回転入力側及び回転出力側を設け、
前記第1安定装置(SDT100)は、カップリングトルク及び過トルクになったとき、滑り制動機能の設定が可能な2端軸連結装置により構成され、流体粘性効果、流体減衰効果、機械摩擦効果、電磁渦電流効果、または発電反トルク効果により構成される2端軸構造の安定装置を含み、2つの回転端を別々に前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)に個別に駆動される前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の2つの負荷側の間に連結し、駆動稼動中、個別負荷側の負荷変動、または前記第1無段変速機(CVT100)及び前記第2無段変速機(CVT200)により個別に駆動する負荷側の前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2無断変速機(CL200)の応答時間が比較的遅いために、または2つの前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の同期応答時間が異なるとき、作動不安定を来した場合、前記第1クラッチ装置(CL100)及び前記第2クラッチ装置(CL200)の負荷側の間に設置した前記第1安定装置(SDT100)を通してシステムの稼動を安定させることを特徴とする請求項11記載の2台の無段変速機の差動システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−178383(P2011−178383A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−291438(P2010−291438)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(599075531)
【Fターム(参考)】