MEMS装置及びMEMS装置における相互接続
微小電気機械システム装置であって、この装置の外側の電気回路網とこの装置の電極(16)及び可動層(14)の少なくとも1つとの間に電気相互接続を有する微小電気機械システム装置が提供される。この電気相互接続の少なくとも一部は、この装置のこの電極(14)と機械層(92)との間に導電層と同一の材料で形成される。一実施形態では、この導電層は、この電極(16)とこの可動層(14)との間にキャビティ(19)を形成するために後に除去される犠牲層(60)である。この犠牲層(60)は、好ましくは、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステンまたはチタンで形成される。一実施形態によれば、この導電層は、好ましくはアルミニウムを含む可動反射層である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2005年9月30日付で出願された米国仮特許出願番号60/723,540号の利益を要求する。
【0002】
本発明の分野は、微小電気機械システム(MEMS)に関連する。より詳しくは、本発明の分野は、干渉型変調器及び干渉型変調器における電気相互接続を組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小な機械要素、アクチュエーター及び電子機器を有する。微小機械要素は、堆積、エッチング、及び/又は、基板及び/又は堆積された材料層の部分を除去し、又は、電気装置及び微小電気機械装置を形成するための層を追加する他のマイクロマシニングプロセスを用いて形成されてもよい。あるタイプのMEMS装置は、干渉型変調器と呼ばれる。ここで使用されるように、干渉型変調器または干渉型光変調器という用語は、光学干渉の原理を用いて光を選択的に吸収及び/又は反射する装置を意味する。ある実施形態では、干渉型変調器は、一対の導電プレートを有してもよく、その1つ又は両方は、全体的に又は部分的に透過性及び/又は反射性であってもよく、適切な電気信号の印加に応じて相対的な移動をすることができる。特定の実施形態では、1つのプレートは、基板上に堆積された固定層を有してもよく、他のプレートは、エアギャップによって固定層から離隔された金属膜を有してもよい。ここでさらに詳細に記載されるように、他方に対する一方のプレートの位置は、干渉型変調器上へ入射する光の光学干渉を変更することができる。このような装置は、広範な用途を有し、それは、これらのタイプの装置の特性を利用し及び/又は変更するためにこの分野で有用であり、それらの特徴は、既存の製品を改善したり、開発されていない新規な製品を形成する点で有効に利用されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、微小電気機械システム装置及びその形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のシステム、方法及び装置のそれぞれは、いくつかの側面を有し、それぞれのどの1つも、その望ましい特性に対して単に関与しない。本発明の範囲を限定することなく、そのより顕著な特徴は、ここで簡単に検討されるだろう。この検討を考慮した後に、特に“発明を実施するための最良の形態”の部分を読んだ後に、当業者は、本発明の特徴が他のディスプレイ装置に対する利点を与えることを理解するだろう。
【0006】
ある実施形態は、微小電気機械システム装置が提供されることを提供する。この装置は、電極と、可動層と、前記可動層上の機械層と、前記電極と前記可動層との間のキャビティと、前記電極と前記機械層との間の導電層と、前記装置の外側の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続とを有する。前記電気相互接続の少なくとも一部と導電層は、同一の材料で形成される。
【0007】
他の実施形態によれば、微小電気機械システム装置を形成する方法が提供される。電極が提供される。導電層が前記電極上に提供される。次いで、前記導電層は、前記装置の外側の電気回路網と、前記装置の電極及びもう1つの電極との少なくとも1つとの間に電気相互接続を形成するようにパターニングされる。機械層は、前記導電層がパターニングされた後に、前記導電層上に形成される。
【0008】
さらに他の実施形態によれば、微小電気機械システムを形成する方法が提供される。基板上に電極が提供される。可動層は、前記電極上に形成される。機械層は、前記可動層上に形成される。導電層は、前記電極と前記機械層との間に堆積される。前記導電層の一部は、前記装置の外側の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成する。
【0009】
他の実施形態では、微小電気機械システム装置が提供される。この装置は、電極と、可動層と、前記可動層上の機械層と、前記電極と前記可動層との間のキャビティと、前記装置の外側の電気回路網と前記電極と前記可動層との少なくとも1つのとの間の電気相互接続とを有する。前記電気相互接続の少なくとも一部と前記可動層は、同一の材料で形成される。
【0010】
他の実施形態によれば、微小電気機械システム装置を形成する方法が提供される。電極が提供される。導電材料が前記電極上に堆積される。可動層が前記導電層上に堆積される。機械層が前記可動層上に堆積される。前記導電材料は、前記装置の外側の電気回路網と、前記電極及び前記可動層の少なくとも1つの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成する。前記機械層が堆積された後、前記導電材料は、光学キャビティを形成するために選択的に除去される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のこれらの及び他の側面は、本発明を例示するためのものであり限定されるものではない以下の詳細な説明及び添付の図面(正確な縮尺ではない)から容易に明らかになるだろう。
【0012】
以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態を対象とする。しかしながら、本発明は、多くの異なる方法で具現化することができる。この詳細な説明では、全体にわたって同様の部材が同様の参照符号で示された図面が参照される。以下の詳細な説明から明らかなように、この実施形態は、動画(例えば、ビデオ)または静止像(例えば、静止画)であったり、テキストまたは画像(ピクトリクアル)であったりする画像を表示することができるように構成されているあらゆる装置で実施されてもよい。特に、それは、この実施形態が、限定されないが、携帯電話、ワイヤレス機器、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルド又はポータブルコンピューター、GPS受信機/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲーム機、腕時計、時計、計算機、テレビモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピューターモニター、自動車用ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイなど)、コックピット制御器及び/又はディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、自動車の後方確認カメラのディスプレイ)、電子写真、電光掲示板又は信号、投影機、建築物、パッケージング、美的構造物(例えば、宝石類の画像のディスプレイ)などの多様な電子装置で実施してもよく又は多様な電子装置と関連されてもよいことを意図する。ここに記載された装置と同様の構造のMEMS装置は、電子スイッチング装置などの非ディスプレイ用途でも使用することができる。
【0013】
ここに記載された実施形態によれば、微小電気機械システム(MEMS)装置が提供される。この装置は、この装置の外部の電気回路網とこの装置内の電極及び可動反射層の少なくとも1つとの間に電気相互接続を有する。この電気相互接続の少なくとも一部は、その電極とその装置の機械層との間の導電層と同一の材料で形成される。ある実施形態では、この導電層は、その電極とその可動反射層との間にキャビティを形成するためにMEMS装置の領域からその後に除去される犠牲層である。この犠牲層は、好ましくは、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステンまたはチタンで形成される。他の実施形態によれば、この導電層は、好ましくはアルミニウムを含む可動反射層である。
【0014】
干渉型MEMSディスプレイ要素を含むある干渉型変調器ディスプレイの実施形態は、図1に示される。これらの装置では、画素は、明(ブライト)状態または暗(ダーク)状態の何れかである。この明(“オン”または“開”)状態では、このディスプレイ要素は、入射可視光のほとんどの部分を使用者に反射する。この暗(“オフ”または“閉”)状態では、このディスプレイ要素は、入射可視光をほとんど使用者に反射しない。この実施形態によれば、“オン”及び“オフ”状態の光反射特性は、反対にされ得る。MEMS画素は、選択された色で主に反射するように構成されることができ、黒または白に加えてカラー表示を可能にする。
【0015】
図1は、画像表示の一連の画素の近接する2つの画素を示す等角図であり、各々の画素は、MEMS干渉型変調器を有する。ある実施形態では、干渉型変調器ディスプレイは、これらの干渉型変調器の列/行アレイを有する。各々の干渉型変調器は、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学ギャップを形成するために互いに変更可能で制御可能な距離に位置する一対の反射層を有する。ある実施形態では、この反射層の1つは、2つの位置の間で移動してもよい。最初の位置では、ここでは弛緩位置(リラックスポジション)と称するが、この可動反射層は、部分的に固定された反射層から比較的大きく離隔して位置する。第2位置では、ここでは作動位置と称するが、この可動反射層は、部分反射層に非常に隣接して位置する。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に依存して前向きに又は破壊的に干渉し、各々の画素に対する全体の反射的な又は非反射的な状態を生成する。
【0016】
図1の画素アレイの示された部分は、2つの隣接する干渉型変調器12a、12bを含む。左側の干渉型変調器12aにおいて、可動反射層14aは、光学積層体16aから所定の距離離隔された弛緩位置に示されており、それは部分的に反射層を含む。右側の干渉型変調器12bにおいて、可動反射層14bは、光学積層体16bに隣接する作動位置に示されている。
【0017】
光学積層体16a、16b(集合的に光学積層体16と称される)は、ここに示されるように、典型的には幾つかの結合された層を有し、それは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極と、クロムなどの部分反射層と、透明誘電体とを有することができる。従って、光学積層体16は、導電性であり、部分的に透過的であり、部分的に反射的であり、そして、例えば、透明基板20上に上記の層の1つ又は複数を堆積することによって組み立てられてもよい。この部分反射層は、様々な金属、半導体及び誘電体などの部分的に反射的である多様な材料で形成することができる。この部分反射層は、1つ又は複数の材料の層で形成することができ、これらの層の各々は、単一の材料又は材料の組み合わせで形成することができる。
【0018】
ある実施形態では、光学積層体16の層は、平行なストリップにパターニングされ、さらに以下に記載されるようなディスプレイ装置の列電極を形成してもよい。可動反射層14a、14bは、ポスト18の頂部に堆積される堆積金属の一層又は複層(列電極16a、16bに直交)と、ポスト18間に堆積される介在犠牲材料との一連の平行なストリップとして形成されてもよい。犠牲材料がエッチング除去されると、可動反射層14a、14bは、画定されるギャップ19によって光学積層体16a、16bから分離される。アルミニウムなどの高い導電性及び反射性の材料は、この反射層14に使用されてもよく、これらのストリップは、ディスプレイ装置の行電極を形成してもよい。
【0019】
電圧を印加しない状態で、ギャップ19は、可動反射層14aと光学積層体16aとの間に残っており、可動反射層14aが機械的に弛緩された状態で、図1の画素12aによって示される。しかしながら、電位差が選択された列及び行に印加されると、対応する画素の列及び行電極の交差点に形成されるキャパシタは、変化し、静電力は、電極を共に引き寄せる。この電圧が十分に高い場合、可動反射層14は、変形され、光学積層体16に対して押し付けられる。この光学積層体16内の誘電層(この図には示されない)は、図1の右側の画素12bによって示されるように、短絡を防止し、層14と層16との間の分離距離を制御することができる。この挙動は、印加された電位差の極性に関わらず同一である。このように、非反射画素状態に対する反射画素状態を制御することができる列/行作動は、通常のLCD及び他のディスプレイ技術で使用されるものと多くの点で類似している。
【0020】
図2から5Bは、ディスプレイ用途における干渉型変調器のアレイの使用における一例のプロセス及びシステムを示す。
【0021】
図2は、本発明の側面を含む電子装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。この実施形態では、この電子装置は、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium(登録商標)II、Pentium(登録商標)III、Pentium(登録商標)IV、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などのあらゆる汎用のシングル又はマルチチップマイクロプロセッサでありえ、又は、デジタル信号処理装置、マイクロコントローラーまたはプログラマブルゲートアレイなどのあらゆる特殊用途のマイクロプロセッサであり得る処理装置21を含む。従来技術のように、処理装置21は、1つ又は複数のソフトウエアモジュールを実行するために構成されてもよい。オペレーティングシステムを実行することに加えて、この処理装置は、ウェブブラウザ、テレフォンアプリケーション、Eメールプログラムまたはあらゆる他のソフトウエアアプリケーションを含む1つ又は複数のソフトウエアアプリケーションを実行するために構成されてもよい。
【0022】
ある実施形態では、処理装置21は、アレイドライバー22と通信するために構成される。ある実施形態では、このアレイドライバー22は、列駆動回路24と、ディスプレイアレイまたはパネル30に信号を提供する行駆動回路26とを有する。図1に示されるアレイの断面は、図2の線1−1によって示される。MEMS干渉型変調器において、列/行作動プロトコルは、図3に示されるこれらの装置のヒステリシス特性を活用してもよい。それは、例えば、可動層が弛緩状態から作動状態に変態することを引き起こすために10ボルトの電位差を要求する。しかしながら、この電圧がある値まで減少すると、この可動層は、その電圧が10ボルト以下に下がるので、その状態を維持する。図3の例示の実施形態では、この可動層は、この電圧が2ボルト以下に下がるまで完全に弛緩しない。従って、図3に示される例では約3から7Vの印加電圧の窓が存在し、この装置は、その窓内で弛緩状態または作動状態の何れかで安定である。これは、ここでは“ヒステリシスウィンドウ”または“スタビリティウィンドウ”と称する。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイにおいて、この列/行作動プロトコルは、列検出(row strobing)中に、作動されるべき検出列(strobed row)中の画素が約10ボルトの電位差に曝され、弛緩されるべき画素がゼロボルトに近い電位差に曝されるように設計することができる。検出後、この画素は、約5Vの安定な状態の電位差に曝され、それらは、列検出が置かれる何れかの状態になる。書き込みされた後、各々の画素は、この例では3から7ボルトの“スタビリティウィンドウ”内の電位差を経験する。この特徴は、図1に示される画素設計を作動又は弛緩既存状態の何れかの同一の印加電圧条件で安定にさせる。干渉型変調器の各々の画素は、作動又は弛緩状態の何れでも、本質的に、固定された反射層と可動な反射層とによって形成されるキャパシタであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費なしにヒステリシスウィンドウ内の電圧に維持されることができる。印加される電圧が固定される場合、基本的に電流は画素に流れない。
【0023】
典型的な用途では、ディスプレイフレームは、第1列の作動画素の所望のセットに従って、列電極のセットをアクティブな状態にすることによって形成されてもよい。次いで、列パルスは、列1の電極に印加され、アクティブな状態にされた行ラインに対応する画素を作動する。次いで、行電極のアクティブな状態にされたセットは、第2の列の作動画素の所望のセットに対応するように変化される。次いで、パルスが列2の電極に印加され、アクティブな状態にされた行電極に従う列2の適切な画素を作動する。列1の画素は、列2のパルスによって影響を受けず、列1のパルス中にそれらがセットされる状態にある。これは、このフレームを生成するために一連の様式で列の全体のシリーズのために繰り返されてもよい。一般に、このフレームは、1秒あたり所定の数のフレームでこのプロセスを継続的に繰り返すことによってリフレッシュされ及び/又は新規な表示データでアップデートされる。ディスプレイフレームを生成するために画素アレイの列及び行電極を駆動するための多様なプロトコルも周知であり、本発明と併せて使用してもよい。
【0024】
図4、5A及び5Bは、図2の3×3アレイのディスプレイフレームを形成するための1つの考えられる作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に対して使用されることができる行及び列電圧レベルの考えられるセットを示す。図4の実施形態では、画素を作動することは、適切な行を−Vbiasに、適切な列を+ΔVに設定することを含み、それは、それぞれ−5ボルト及び+5ボルトに相当する。画素を弛緩することは、適切な行を+Vbiasに、適切な列を同一の+ΔVに設定することによって達成され、画素間にゼロボルトの電位差を生成する。列電圧がゼロボルトに維持されるこれらの列では、画素は、行が+Vbiasまたは−Vbiasの何れであるかに関わらず、それらが元々あった何れの状態でも安定でありえる。図4に示されるように、上記された電圧ではなく反対の極性の電圧が使用されることができ、例えば、画素を作動することが、適切な行を+Vbiasに、適切な列を−ΔVに設定することを含むことができることは理解されるだろう。この実施形態では、画素を放出(リリース)することは、適切な行を−Vbiasに、適切な列を同一の−ΔVに設定することによって実現され、画素を横切るゼロボルトの電位差を生成する。
【0025】
図5Bは、図5Aに示されるディスプレイ配置をもたらす図2の3×3アレイに印加される一連の列及び行信号を示すタイミング図であり、作動画素は、非反射的である。図5Aに示されるフレームを描く前に、画素は、あらゆる状態でありえ、この例では、全ての列は、0ボルトであり、全ての行は、+5ボルトである。これらの電圧が印加された状態で、全ての画素は、それらの既存の作動または弛緩状態で安定である。
【0026】
図5Aのフレームでは、画素(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)及び(3,3)が作動される。これを達成するために、列1に対する“ラインタイム”中、行1及び行2は、−5ボルトにセットされ、行3は、+5ボルトにセットされる。全ての画素が3から7ボルトのスタビリティウィンドウの状態であるので、これは、如何なる画素の状態をも変化させない。次いで、列1は、ゼロから開始し、5ボルトまで増加し、ゼロまで戻るパルスで検出される。これは、画素(1,1)及び(1,2)を作動し、画素(1,3)を弛緩する。このアレイ中の他の画素は影響を受けない。所望のように列2をセットするために、行2は、−5ボルトにセットされ、行1及び3は、+5ボルトにセットされる。次いで、列2に適用される同一の検出は、画素(2,2)を作動し、画素(2,1)及び(2,3)を弛緩する。繰り返しになるが、このアレイの他の画素は、影響されない。列3は、行2及び行3を−5ボルトに、列1を+5ボルトに設定することによって同様にセットされる。列3の検出は、図5Aに示されるように、列3の画素をセットする。このフレームを描いた後、この列の電位はゼロであり、行の電位は、+5ボルトまたは−5ボルトの何れかの状態でありえ、次いで、このディスプレイは、図5Aの配置で安定である。数十または数百の列及び行のアレイに対して同一の手順が採用されることができることは理解されるだろう。列及び行作動を実行するために使用されるタイミング、シーケンス及び電圧のレベルは、上記のような一般原理内に広く変更することができ、上記の例は、単に例示であり、あらゆる作動電圧方法は、ここに記載されたシステム及び方法を用いて使用することができる。
【0027】
図6A及び6Bは、ディスプレイ装置40の実施形態を示すシステムブロック図である。このディスプレイ装置40は、例えば、携帯電話または自動車電話である。しかしながら、ディスプレイ装置40の同一の構成またはその若干の変更は、テレビ及び携帯型メディアプレーヤーなどの様々なタイプのディスプレイ装置も例証する。
【0028】
このディスプレイ装置40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカー45、入力装置48及びマイクロフォン46を有する。このハウジング41は、一般に、射出成形及び真空成形を含む、当業者に周知の多様な製造プロセスの何れでも形成することができる。さらに、このハウジング41は、限定されないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミックまたはそれらの組み合わせを含む、多様な材料の何れで形成してもよい。一実施形態では、このハウジング41は、除去部分(図示されない)を含んでおり、その除去部分は、異なる色の又は異なるロゴ、絵柄または記号を含む他の除去部分で置き換えてもよい。
【0029】
例示のディスプレイ装置40のディスプレイ30は、ここに記載されるように、双安定のディスプレイを含む多様なディスプレイの何れでもあり得る。他の実施形態では、このディスプレイ30は、上記のようなプラズマ、EL、OLED、STN−LCDまたはTFT−LCDなどのフラットパネルディスプレイ、または、当業者に周知のようなCRTまたは他の管装置などの非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、本実施形態を記載する目的において、このディスプレイ30は、ここに記載されるように干渉型変調器を含む。
【0030】
例示のディスプレイ装置40の一実施形態の構成は、図6Bに概略的に示されている。示された例示のディスプレイ装置40は、ハウジング41を含み、少なくとも部分的にここに取り込まれる追加の構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、この例示のディスプレイ装置40は、アンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含み、このアンテナ43は、送受信機47に結合される。この送受信機47は、処理装置21に接続され、この処理装置21は、コンディショニングハードウェア52に接続される。このコンディショニングハードウェア52は、信号を調整する(例えば、信号をフィルタリングする)ために構成されることができる。このコンディショニングハードウェア52は、スピーカー45及びマイクロフォン46に接続される。また、この処理装置21は、入力装置48及びドライバーコントローラー29に接続される。このドライバーコントローラー29は、フレームバッファ28及びアレイドライバーに結合され、同様にアレイドライバー22は、ディスプレイアレイ30に結合される。電力供給源50は、特定の例示のディスプレイ装置40の設計によって要求されるように全ての構成要素に電力を供給する
【0031】
例示のディスプレイ装置40がネットワーク上の1つ又は複数の装置と通信することができるように、このネットワークインターフェース27は、アンテナ43及び送受信機47を含む。一実施形態では、このネットワークインターフェース27は、処理装置21の要求を軽減することができる幾つかの処理能力を有してもよい。このアンテナ43は、信号を送信及び受信するために当業者に周知のあらゆるアンテナである。一実施形態では、このアンテナは、IEEE 802.11(a), (b), または (g)を含む、IEEE 802.11 標準に従ってRF信号を送信及び受信する。もう1つの実施形態では、このアンテナは、ブルーツゥース標準に従ってRF信号を送信及び受信する。携帯電話の場合には、このアンテナは、ワイヤーレス携帯電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMA、GSM、AMPSまたは他の周知の信号を受信するように設計される。信号が処理装置21によって受信され且つ更に操作されるように、この送受信機47は、アンテナ43から受信した信号を前処理する。信号がアンテナ43を介して例示のディスプレイ装置40から送信されるように、この送受信機47は、処理装置21から受信した信号も処理する。
【0032】
他の実施形態では、送受信機47は、受信機によって置き換えることができる。また他の実施形態では、ネットワークインターフェース27は、画像ソースによって置き換えることができ、この画像ソースは、処理装置21に送られるべき画像データを保存または生成することができる。例えば、この画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスクドライブ、または、画像データを生成するソフトウエアモジュールであり得る。
【0033】
通常、この処理装置21は、例示のディスプレイ装置40の全体の動作を制御する。この処理装置21は、ネットワークインターフェース27から圧縮された画像データまたは画層ソースなどのデータを受信し、列の画像データまたは列の画像データに容易に処理される形式にこのデータを処理する。次いで、この処理装置21は、保存のために、ドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28に処理されたデータを送る。列のデータとは、典型的には、画像内の各々の位置における画像特性を識別する情報のことをいう。例えば、このような画像特性は、色、彩度及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0034】
一実施形態では、この処理装置21は、例示のディスプレイ装置40の動作を制御するためにマイクロコントローラー、CPUまたは論理演算装置を有する。このコンディショニングハードウェア52は、一般に、スピーカー45に信号を送信し、マイクロフォン46から信号を受信するための増幅器及びフィルタを有する。このコンディショニングハードウェア52は、例示のディスプレイ装置40内の個別部品でありえ、または、この処理装置21または他の構成内に組み込まれることができる。
【0035】
このドライバーコントローラー29は、処理装置21から直接又はフレームバッファ28から処理装置21によって生成された列の画像データを取り、アレイドライバー22に対する高速送信のために列の画像データを適切に再フォーマットする。詳細には、このドライバーコントローラー29は、列の画像データをラスタ状の形式を有するデータフローに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切ってスキャンニングするために相応しい時間オーダーを有する。次いで、このドライバーコントローラー29は、フォーマットされた情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29は、独立型集積回路(IC)としてのシステム処理装置21にしばしば関係があるが、このようなコントローラーは、多くの方法で実施されてもよい。それらは、ハードウェアとして処理装置21に組み込まれてもよく、ソフトウェアとして処理装置21に組み込まれてもよく、又は、アレイドライバー22を有するハードウェア内に完全に集積されてもよい。
【0036】
典型的には、アレイドライバー22は、ドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、このビデオデータを、ディスプレイの画素のx−yマトリクスから生じる数百場合によっては数千のリードに対して1秒あたり多数回印加される波形の平行なセットに再フォーマットする。
【0037】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29、アレイドライバー22及びディスプレイアレイ30は、ここに記載されたあらゆるタイプのディスプレイに相応しい。例えば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、通常のディスプレイコントローラーまたは双安定ディスプレイコントローラー(例えば、干渉型変調器コントローラー)である。他の実施形態では、アレイドライバー22は、通常のドライバーまたは双安定ディスプレイドライバー(例えば、干渉型変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、アレイドライバー22と集積される。このような実施形態は、携帯電話、時計及び他の小面積ディスプレイなどの高集積システムで共通である。また他の実施形態では、このディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(例えば、干渉型変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0038】
入力装置48は、使用者が例示のディスプレイ装置40の動作を制御することを可能にする。一実施形態では、入力装置48は、クワーティキーボードまたはテレフォンキーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン、または、感圧膜または感熱膜を有する。一実施形態では、マイクロフォン46は、例示のディスプレイ装置40用の入力装置である。マイクロフォン46が装置にデータを入力するために使用される場合、音声命令は、例示のディスプレイ装置40の動作を制御するために使用者によって提供される。
【0039】
この電力供給装置50は、従来技術でよく知られている多様なエネルギー保存装置を有することができる。例えば、一実施形態では、電力供給装置50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池などの充電式電池である。他の実施形態では、電力供給装置50は、再生可能なエネルギー源、キャパシタ、またはプラスチック太陽電池及び太陽電池ペイントを含む太陽電池である。他の実施形態では、電力供給装置50は、壁コンセントからの電力を受け取るように構成される。
【0040】
ある実施形態では、制御プログラム可能なことは、上述のように、電子ディスプレイシステム内のいくつかの場所に位置することができるドライバーコントローラーに属する。ある実施形態では、制御プログラム可能なことは、アレイドライバー22に属する。当業者は、上述の最適化がいくらかのハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素及び様々な配置で実施されてもよいことを理解するだろう。
【0041】
上で説明された原理に従って動作する干渉型変調器の構造の詳細は、広範に変更してもよい。例えば、図7Aから7Eは、可動反射層14及びその支持構造体の5つの異なる実施形態を示す。図7Aは、図1の実施形態の断面図であり、ここで、金属材料14のストリップは、直角に延びる支持体18上に堆積する。この支持体18は、分離されたポストまたは連続壁を有することができる。例えば、この支持体18は、機械的な又は可動な材料のクロッシングストリップ及び/又は分離されたポストを支持する直線状のレールを有することができる。一例では、レールは、機械層を強固にするために役立つ各々のキャビティ内に第1に支持体及びポストを提供する。
【0042】
図7Bでは、可動反射層14は、つなぎ鋼(テザー)32上において、角部でのみ支持体に取り付けられる。図7Cでは、可動反射層14は、変形可能な機械層34から吊るされ、それは、フレキシブルな金属を有してもよい。この変形可能な機械層34は、変形可能な機械層34の周囲の周りの基板20に直接的または間接的に接続する。これらの接続は、ここでは、支持構造体または支持体18と称される。図7Dに示される実施形態は、変形可能な層34が載っているポストプラグ42を有する支持体18を有する。可動反射層14は、図7Aから7Cのように、このギャップ上に吊るされたままであるが、機械層34は、機械層34と光学積層体16との間のホールを充填することによって支持体ポストを形成しない。むしろ、支持体18は、機械層34の下に分離して堆積される。図7Eに示された実施形態は、図7Dに示された実施形態に基づくものであるが、示されないさらなる実施形態と同様に、図7Aから7Cに示された実施形態の何れとも動作するように適合されてもよい。図7Eに示される実施形態では、金属または他の導電材料の余分な層は、バス構造体44を形成するために使用されている。これは、干渉型変調器の背後に沿って移動する信号が、そうでなければ基板20上に形成されなければならない多くの電極を減少させることを可能にする。
【0043】
図7Aから7Eに示された実施形態では、干渉型変調器は、この変調器が配置される側と反対側である、画像が透明基板20の正面から見られる直視型装置として機能する。これらの実施形態では、反射層14は、変形可能な層34を含んで、基板20の反対側にある反射層の側上の干渉型変調器の部分を光学的に遮蔽する。これは、画像品質に負の影響を与えることなく、構成され動作されるべきである遮蔽領域を可能にする。このような遮蔽は、図7Eのバス構造体44が、変調器の光学特性と、アドレッシングとそのアドレッシングから生じる移動などの変調器の電気機械的特性とを分離する能力を与えることを可能にする。この分離可能な変調器構造は、変調器の電気機械的側面及び光学的側面で使用される構造的な設計及び材料が選択されるべきであり、互いに独立して機能することを可能にする。さらに、図7Cから7Eに示された実施形態は、その機械的特性から反射層14の光学的特性を分離することから生じる追加の利点を有し、それは、変形可能な機械層34によって実行される。これは、反射層14において使用される構造設計及び材料が光学的特性に関して最適化され、変形可能な層34において使用される構造設計及び材料が所望の機械的特性に関して最適化されることを可能にする。
【0044】
層、材料及び/又は他の構造的な要素は、他の構造的な要素との関係で“上方に”、“上部に”、“間に”などで記載されてもよい。ここで使用されるように、多様な中間層、材料及び/又は他の構造的な要素がここに記載される構造的な要素の間に介在されることができるので、これらの用語は、直接的又は間接的に、“上に”、“上方に”、“上部に”、“間に”などを意味することができる。同様に、基板または層などの、ここに記載された構造的な要素は、単一の構成または材料または多成分構造(例えば、追加の材料の層を有したり有していなかったりする、記載された材料の多層を含む積層体)を有することができる。物体または要素に関して“1つ又はそれ以上”という用語の使用は、この用語が使用されない物体または要素の潜在的な複数の配置の不存在を決して示さない。ここで使用される“微小電気機械装置”は、一般に製造のあらゆる段階におけるこのような装置を称する。
【0045】
ここに開示された方法は、周辺機器の電子相互接続またはルーティングを同時に形成するためにMEMSアレイでの使用における導電層の堆積を採用する。図7Aに示される実施形態のシステムなどのマイクロ電気機械システムを形成するいくつかのオプションでは、変形可能な機械層34及び/又は光学積層体16の電極を形成する堆積は、ディスプレイの周囲に電気相互接続またはルーティングを提供するために使用することもでき、ここで、この相互接続は、アレイ(例えば、接触パッドにある駆動チップからの出力)の外側にある電気回路網とアレイ内の電極(列、行、またはバイアス電極)との間にある。しかしながら、この機械層34及び光学積層体16の電極に使用される典型的な材料は、一般的にMEMS装置に対して最適化され、電気接続目的で必ずしも必要ではない。ある実施形態では、ニッケルの層を含む機械層34と、インジウムスズ酸化物(ITO)及びITO上のモリブデンクロム(MoCr)またはクロム(Cr)で形成され得る光学積層体16の電極は、比較的低い導電率を有し、及び/又は、例えば湿度などの周囲の条件に露出された際に変性(腐食または橋渡し)に影響を受けやすい。例えば、機械層34は、干渉型変調器アレイの周囲を囲うアレイガラスの上部表面において湿気に曝されることができ、ここで、干渉型変調器アレイは、バックプレートまたはシールによって保護されない。適切な材料の追加層は、機械層34を周囲環境から保護するために、好ましくは機械層34の上に堆積される。光学積層体16の電極は、ほとんどが誘電材料で保護されるけれども、周囲に環境に露出されるようになりえ、特に、ここでそれらは、ディスプレイの端部でスクライブライン及び破断線を横切る。このスクライブラインは、個々のMEMS装置またはアレイが、より大きな基板上で同時に製造される他のものから分割されるものであり、個々のICチップがより大きいウエハからダイシングされるのと同様である。
【0046】
機械層34及び光学積層体16の電極に使用される典型的な材料のシート抵抗は、しばしば比較的高く、この抵抗を減少させることは、典型的には、干渉型変調器の劣化した光学的または電気機械的特性のコストに行き着くだろう。金属の機械層34のシート抵抗特性は、ディスプレイの周囲に使用することができる最小線幅を一般に限定し、それによって配線密度を限定し、ディスプレイの下限値を周囲の幅に設定する。ディスプレイサイズが大きくなり、更新速度が増加するにつれて、下部抵抗配線材料は、次第に望まれるようになる。
【0047】
典型的には、ICまたはMEMS技術において、上部金属配線層は、金属層を覆う二酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの誘電材料で形成される保護層によって保護される。保護層の追加は、一般的に、追加の堆積工程とマスキング工程とを必要とし、それによって装置の複雑性と製造コストを増加する。あるいは、有機材料(例えば、ポリイミド)は、スクリーン印刷され又はさもなければ配線領域上に堆積されパターニングされる。有機上部被覆を有するこのような構造体では、不純物は、下層の下で捕獲され、長期間にわたり損傷をもたらし、この有機上部層は、一般に堅実な環境保護を提供するという点において無機保護層に比べて効果的ではない。
【0048】
干渉型変調器の製造中に、シールはバックプレートを透明基板(例えば、図7Aから7Eの基板20)に接着するために付けられ、この干渉型変調器は、個々の干渉型変調器パッケージ構造体またはアレイに分割するために機械的にスクライブされ又はレーザースクライブされ、さもなければ準備される。それは、製造中に静電放電(ESD)によって引き起こされる損傷に対する保護用の短絡バーにアレイ電極を接続するための適切な導電材料を使用するための一般的な方法である。この短絡バーは、最終的な組立の前に典型的には除去され、しばしばアレイのスクライブラインの反対側上に位置する。従って、ガラスプレートは、個々のパネルに切断され、この短絡バーは、自動的にこのアレイから除去される。光学積層体16の電極に使用される材料は、この短絡バーにアレイ電極を接続するために使用してもよい。それは、アレイ周辺の光学積層体の誘電体17(例えば、図8L)とポスト誘電体62(例えば、図8L)によって好ましくは保護されるが、ガラスのスクライブされた端部またはカット端部で露出される。スクライブされた端部の光学積層体16の電極は、製造工程の最終組立段階中に適切な材料(例えば、エポキシ)を適用することによって保護されてもよい。あるいは、環境的に安定な導体は、その電極の導電材料が露出される場合に使用されてもよい。このような環境的に安定な導体の例は、例えば、耐熱金属(例えば、モリブデン、タングステン、タンタル)である。以下に詳細に示されるように、このような導電材料は、犠牲材料として使用されてもよい。
【0049】
図8Aから8Lは、キャビティと相互接続構造体を形成するために導電材料の単一の堆積層を利用する例示の装置の製造工程を示す。各々の図は、列電極の長さに沿ったこの装置の断面図(上部断面図)と、行電極の長さに沿った他の断面図(底部断面図)を示す。図8Aを参照して、干渉型変調器を形成するために、一実施形態のこの透明基板20は、ITOで覆われている。当業者は、ITOが透明基板20に堆積される前に、ダークマトリクス堆積がダークマスク2(例えば、MoCr)の層の堆積、マスキング及びエッチングによって遂行されてもよいことは理解するだろう。この層は、堆積された誘電材料4と、光学干渉によって低反射構造を形成するための干渉型変調器の第1電極を形成するITO及びMoCrと共に作用する。従って、この構造体は、画素のスイッチされない部分からの反射を最小化するために使用することができる。図8Aに示されるように、ダークマトリクス堆積が実行されると、二酸化シリコン(SiO2)などの誘電材料4は、ITOが堆積される前にこの構造体上に堆積される。
【0050】
このITOは、化学気相蒸着(CVD)またはスパッタリングを含む標準的な堆積技術によって堆積されてもよい。MoCrまたはCrの比較的薄い層は、好ましくはITO上に堆積される。次いで、ITO及びMoCrまたはCrは、図8Bに示されるように、光学積層体16の電極を形成するために列にエッチングされパターニングされる。この光学積層体16は、図8Cに示されるように、列電極と続いて堆積される行電極との間に動作中に電気的絶縁を提供するために誘電層17(例えば、二酸化シリコン(SiO2))を有する。あるいは、二酸化シリコンは、製造シーケンスで後に実施される開放エッチング(release etch)から二酸化シリコンを保護するためにアルミニウム酸化物(Al2O3)キャップ層で保護されてもよい。誘電層17(例えば、SiO2またはシリコン酸化物及びアルミニウム酸化物層)は、犠牲層(以下に示されるように、後に堆積される)も形成する導電材料60が光学積層体16のITOと接触することを可能にするようにある領域(例えば、図8Dのビア31)でパターニングされエッチングされる。
【0051】
図8Eに示されるように、導電材料60は、好ましくはモリブデン(Mo)を含むが、この構造体上に堆積される(及び、後に部分的に除去される)。この材料60は、電気相互接続構造の少なくとも一部を形成し、及び、光学積層体16の電極と可動層14(図8Iから8Lに関して以下に記載されるように堆積されるだろう)との間の少なくとも1つの共鳴光学キャビティ19(図8Kから8L)を形成する両方のために使用される。以下に詳細に記載されるように、この相互接続構造は、このアレイの外側の接触パッド上の電気回路網と、列電極(例えば、光学積層体16のITO)または可動層14又はその両方と電気的に接続する。他の実施形態では、この導電材料60は、例えば、ドープされたシリコン、タングステン(W)またはチタン(Ti)を含んでもよい。当業者は、この導電材料60が、誘電体17及び干渉型変調器の他の露出される金属に対して好ましくは選択的にエッチング可能であることを理解するだろう。あるいは、シリコンは導電材料60として堆積することができ、相互接続領域における導電性のためにドーピングされる。当業者は、シリコンが犠牲材料として使用することができるが、電気相互接続/ルーティング目的のために好ましくはドーピングされることを理解するだろう。この実施形態に関係して使用されるように、“導電材料”という用語は、後に除去される“犠牲層”を形成するために使用される材料を意味し、“犠牲層”を形成する“導電材料”の部分のみが放出エッチングで選択的に除去されることが理解されるだろう。
【0052】
上述のように、干渉型変調器は、透明基板を通して光を反射するように構成され、可動層14などの可動部分を有する。従って、このような可動部分が動くことを可能にするために、ギャップまたはキャビティ19(図8Kに示されるような)は、キャビティ19を形成するための画像(または“アレイ”又は“ディスプレイ”)領域の犠牲層を形成する導電材料60を選択的に除去することによって光学積層体16の電極と可動層14との間に好ましくは形成され、それは、以下に詳細に記載されるだろう。このギャップまたはキャビティ19は、可動層14などの、干渉型変調器の機械的部分が動くことを可能にする。
【0053】
導電材料60の層は、図8Fに示されるように、好ましくは電極16上でパターニングされエッチングされる。導電材料60は、図8Fに示されるように、この装置のディスプレイまたは画像領域の支持構造体(その堆積は、以下に記載されるだろう)用のビアを形成するためにパターニングされエッチングされる。同時に、導電材料60は図8Fに示されるように、相互接続またはルーティングを形成するために周辺領域でパターニングされる。
【0054】
導電材料60をパターニングしてエッチングした後、好ましくは二酸化シリコン(SiO2)などの絶縁材料で形成される支持体層62は、図8Gに示されるように構造体の全体上に堆積される。この支持体層62は、次いで、図8Hに示されるように、アレイ領域に支持構造体またはポストを形成するためにパターニングされエッチングされる。当業者は、支持体層62の一部がルーティング/相互接続領域の導電材料を覆い、保護層として機能し、放出エッチングから周囲の導電材料60を封入し保護することを理解するだろう。それは、以下に詳細に説明されるだろう。“パッド”部分では、支持体層62は、図8Hの左側上に示されるように、コンタクトオープニングを形成するためにパターニングされる。当業者は、これらのコンタクトが放出エッチングの前または後に形成されてもよいことを理解するだろう。それは、以下に記載されるだろう。
【0055】
図8Iに示されるように、可動金属層14は、干渉型変調器の可動電極/機械層14を形成するために構造体全体上に堆積される。上で述べたように、示された可動層14は、アルミニウム上のニッケルで形成される。他の実施形態では、この可動層は、アルミニウムで形成される。この可動層14は、上記の列/行アレイを形成するために光学積層体16の列電極に直交する行に堆積されパターニングされる。可動層14は、図8Jに示されるように、パターニングされエッチングされる。当業者は、小さなホール(図示されない)が、放出エッチング(画像またはディスプレイ領域内)によって除去されるべきモリブデン導電材料60を含む犠牲層の領域上にある可動層14の部分で好ましくはエッチングされることを理解するだろう。可動層14が“パッド”領域の導電材料60を通して光学積層体16のITOに対する接触を形成するためにも使用されることは理解されるだろう。
【0056】
ITO(光学積層体16の電極の)電気接触構造に対するアルミニウム(可動層14の)は、アルミニウムとITOとの間に、導電材料60(例えば、モリブデン、タングステン、タンタルまたは適切な合金)などの耐熱金属で形成される障壁層を加えることによって安定にされ、信頼性があるものにされることができる。典型的には、障壁金属は、少なくとも40nmの厚さである。干渉型変調器の光学積層体16のITO上のCrまたはMoCrの層が典型的には約7nmの厚さであり、コンタクトカット31を形成する処理段階中に完全に除去されてもよいので、障壁金属が望まれることを当業者は理解するだろう(図8D)。それが損なわれない場合でさえ、それは、十分な長期間の信頼性を提供するためには薄過ぎる。当業者は、以下に示されるように、障壁層を形成するこの耐熱金属材料が犠牲層に加えて電気相互接続に使用されることもできることを理解するだろう。
【0057】
犠牲層60の露出された領域は、可動層14が形成された後に、図8Kに示されるように、ディスプレイまたは画像領域の光学積層体16の固定電極と可動層14との間に光学キャビティ19を形成するために放出エッチングで除去される。標準放出技術は、犠牲層60を除去するために使用されてもよい。特定の放出技術は、除去されるべき材料に依存するだろう。例えば、二フッ化キセノン(XeF2)は、モリブデン(示された)、タングステンまたはシリコンの犠牲層を除去するために使用されてもよい。
【0058】
例えばモリブデンなどである導電材料60で形成された層は、画像領域の丁度外側の光学積層体16の電極と可動層14との間の障壁層として機能するのと同様に電気相互接続として提供される。さらに、示された可動層14の下部反射層は、示された光学積層体16のITOとの粗末な及び信頼性の無い電気接触を形成し、示された犠牲材料60(モリブデン)は、接触抵抗及び信頼性の両方を改善する。モリブデンは、スクライブエッジを横切る電気接触に使用されてもよく、そのエッジでそれが露出される可能性がある腐食に対して十分に抵抗性がある。導電材料の層60は、好ましくは約150から200nmであり、好ましくは可動層14のシート抵抗と同じがそれよりも低いシート抵抗を有する。
【0059】
この実施形態によれば、当業者は、モリブデンの周囲のルーティング/相互接続60が、上述のように、好ましくは封入され、キャビティ19を形成するための放出エッチングから保護されることを理解するだろう。この放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために、適切な材料(例えば、二酸化シリコンまたはシリコン窒化物)は、支持構造体62用に使用され、放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために同時にパターニングされる。図8Kに示されるように、モリブデンの周囲のルーティング60(すなわち、相互接続及びパッド領域内)は、支持構造体材料62と可動層14との部分によって封入され、それが、放出エッチングから保護されるようになる。当業者は、支持構造体材料62と可動層14が放出エッチングによって除去されないように、放出エッチング液が選択的であるように選択されることを理解するだろう。図8Kに示されるように、モリブデン60は、それが周囲のルーティング/相互接続を形成するために封入される領域に残っており、それがディスプレイまたは画像領域で露出される光学キャビティ19を形成するためにエッチングされる。示された例において、相互接続/ルーティング及び犠牲層が、導電材料60の単一の堆積された層で形成されるので、相互接続/ルーティングのモリブデン層60の厚さが光学キャビティ19の高さに対して幾らかの一致を有することは理解されるだろう。しかしながら、キャビティの高さは、支持構造体62によって影響される発射角によって加えられる追加の厚さなどを踏まえると、相互接続のモリブデン60の厚さに等しくないだろう。
【0060】
当業者は、支持構造体材料62のあらゆるピンホールが、放出エッチング中にルーティング/相互接続モリブデン60のエッチングをもたらすかも知れないということを理解するだろう。ルーティング/相互接続のモリブデン60のエッチングの可能性を減少させるために、支持構造体材料62は、ピンホール形成を最小化させるために厚く形成されてもよい。あるいは、もう1つの実施形態では、無機支持構造体材料62は、それらの間に適切な洗浄段階を有する2つの段階で堆積されてもよい。この実施形態の2つの層は、共にパターニングされる。当業者は、この実施形態において、この2つの相のあらゆるピンホールが同じ場所に発生し又は位置合わせされそうもなく、それによって、ルーティング/相互接続のモリブデン60が放出エッチング中にエッチングされるという危険性を最小化するということを理解するだろう。また他の実施形態では、他の層は、放出エッチングからの追加の保護を提供するために、ルーティング/相互接続のモリブデン60上に、または、周辺領域において支持体層62の位置に別個に堆積されパターニングされる。
【0061】
放出エッチングの後、バックプレート80は、干渉型変調器のディスプレイ領域を保護するためにシール90を用いて透明基板20に対して好ましくは被覆される。図8Lに示されるように、このシール90は、モリブデンの周囲のルーティング/相互接続60の領域にあり、この導電材料60は、このシール90の下まで延長し、列/行ドライバーが載置される“パッド”領域のコンタクトパッドに導かれる。当業者は、可動層14から導電材料60までのコンタクトと導電材料60から光学積層体16のITOコンタクトが、バックプレート80の下のアレイのシールされた領域にあるということを理解するだろう。
【0062】
このバックプレート80は、周囲環境の有害な元素からMEMS装置を保護する。同様に、このシール90は、好ましくは、水蒸気及び他の不純物が、パッケージに入りMEMS装置に損傷を与えることを防止するために十分な障壁を提供する。当業者は、透明基板20が、MEMS装置がその上に組み立てられた薄膜を有することができるあらゆる透明な基板であり得ることを理解するだろう。このような透明基板は、限定されないが、ガラス、プラスチック及び透明高分子を含む。画像は、透明基板20を通して表示される。
【0063】
図9は、上記のように、光学積層体16にパターニングされた列の長さに沿った断面図と、モリブデンなどの犠牲材料で形成される相互接続/ルーティングを有する干渉型変調器の実施形態の上面図とを示す。スクライブライン95は、図9に示される。図9に示されるように、光学積層体16及び可動層14は、スクライブライン95を横切らず、従ってスクライブライン95で露出される。モリブデンの相互接続/ルーティング60は、シール90の外側に延長し、スクライブライン95を横切らない。比較のために、図10は、ミラー層14にパターニングされた行の長さに沿った断面図と、可動層14と光学積層体16の電極がルーティング/相互接続を形成する干渉型変調器の実施形態の上面図とを示す。図10に示されるように、光学積層体16の電極は、スクライブライン95を横切り、従って露出される。有利には、図9の露出された耐熱金属相互接続60は、図10の露出された光学積層体16よりも露光に耐える。図9及び図10の上面図において、明確性のために、バックプレート80と支持構造体材料62などの特定の特徴が示されていないということは理解されるだろう。
【0064】
図11Aから11Kは、キャビティ及び相互接続構造を形成するための導電材料の単一の堆積された層を利用する装置を製造する他の例示の方法を示す。各々の図は、列電極の長さに沿った装置の断面図(上部断面図)と、行電極の長さに沿った他の断面図(下部断面図)とを示す。この実施形態によれば、光学積層体16の絶縁層は、導電材料60の堆積の前にパターニングされず、エッチングされない。図11Aに示されるように、ダークマトリクス2の形成は、透明基板20上の画素のスイッチングされない部分からの反射を最小化するために、ダークマスク(例えば、MoCr)の層の堆積、マスキング及びエッチングによって好ましくは行われる。ダークマトリクス堆積は、ITO層(光学積層体16の)が堆積される前に、構造体上に二酸化シリコン(SiO2)などの誘電材料4を堆積することを含む。
【0065】
MoCrまたはCrの比較的薄い層は、ITO上に好ましくは堆積される。ITO及びMoCrまたはCrは、次いで、図11Bに示されるように、光学積層体16の電極を形成するために列にエッチングされパターニングされる。誘電層17は、好ましくは、二酸化シリコン(SiO2)で形成されるが、図11Cに示されるように、構造体上に好ましくは形成される。あるいは、二酸化シリコンは、後続の放出エッチングから二酸化シリコンを保護するアルミニウム酸化物(Al2O3)キャップまたは同様の停止層で被覆されてもよい。この実施形態によれば、誘電層17は、犠牲層60が堆積される前にパターニングされず、処理フローの1つのマスキング段階と1つのエッチング段階とを除去する。
【0066】
図11Dに示されるように、導電材料60の層は、好ましくはモリブデン(Mo)であるが、光学積層体16の電極と可動層14(以下のように堆積されるだろう)との間に共鳴光学キャビティ19(図11J及び11K参照)を形成することに加えて相互接続構造体を形成するために、好ましくは構造体上に堆積される(及び、後に幾らかの位置で除去される)。図11Dに示されるように、反射材料61(例えば、アルミニウム)の層は、導電層60上に堆積される。
【0067】
導電層60及び反射層61は、図11Eに示されるように、好ましくは電極16上にパターニングされエッチングされる。この導電層60及び反射層61は、この装置の画像またはディスプレイ領域の支持構造体(その堆積は以下に示される)におけるビアを形成するために共にパターニングされ、エッチングされる。導電材料60は、図11Eに示されるように、相互接続及びルーティングを形成するためにパターンの周辺領域で好ましくは取り去られる。導電層60と反射層61の端部が位置合わせされるように示されるが、それらは位置合わせされる必要がないことは理解されるだろう。他の導電層が相互接続領域の導電層60と反射層61の積層体に加えられてもよく、このような導電層の様々な組み合わせが使用されることができることを当業者は理解するだろう。
【0068】
この示された実施形態では、導電材料60及び反射層61の両方が同時にパターニングされ、エッチングされる。しかしながら、この実施形態では、誘電層17が犠牲材料の堆積の前にパターニング及びエッチングされるので、導電層60と光学積層体16のITOとの間の直接的な接続がない。
【0069】
導電層60と反射層61とをパターニングしてエッチングした後に、誘電層62は、好ましくは二酸化シリコン(SiO2)または窒化シリコンで形成されるが、図11Fに示されるように、構造体全体の上に堆積される。この誘電層62は、次いで、図11Gに示されるように、支持構造体またはポストを形成し、コンタクトカット31を形成するためにパターニングされ、エッチングされる。当業者は、SiO2誘電体62の幾らかがルーティング/相互接続領域のMo導電材料60及び反射層61を覆うことを理解するだろう。誘電体62と上部表面反射層61との組み合わせは、後続の放出エッチング中にMo相互接続材料を保護するために機能する。それは、以下に詳細に記載されるだろう。
【0070】
図11Hに示されるように、可動層または機械層14は、構造体の全体上に堆積される。この実施形態によれば、可動層14は、好ましくはニッケルで形成される。この可動層14は、上記の列/行アレイを形成するために光学積層体16の電極に直交する列に堆積され、パターニングされる。この可動層14は、図11Iに示されるように、パターニングされ、エッチングされる。図11Jの上部に示されるように、可動層14の部分は、導電材料60によって形成される相互接続部に光学積層体16の列電極を固定する(ストラップ)する機能を有する。
【0071】
導電材料60を含む犠牲層は、好ましくは可動層14が形成された後に、図11Jに示されるように、ディスプレイ領域の光学積層体16の固定電極と可動層14との間に光学キャビティ19を形成するために放出エッチングで除去される。上記のように、標準放出技術は、画像領域の犠牲層60を除去するために使用されてもよい。
【0072】
放出エッチングが行われると、犠牲層を形成する導電材料60は、画素内(画像領域またはディスプレイ領域内)にキャビティ19を形成するために除去されるが、好まれる反射層61のアルミニウムは、残っている。ルーティング/相互接続領域では、アルミニウム反射層61は、導電材料60上に残っており、それは、ルーティング/相互接続を形成するために放出エッチングから保護される。図11Jに示されるように、ルーティング/相互接続領域の導電材料60は、支持構造体材料62及びアルミニウム反射層61の部分によって封入される。当業者は、反射層61のアルミニウムがルーティング/相互接続領域のモリブデンライン上に高い導電率のストラップを提供し、それによって相互接続抵抗を低下させることを理解するだろう。この実施形態では、光学積層体16の電極への電気接続は、好ましくはニッケルで形成される可動金属層14によって提供される。この実施形態では、モリブデン相互接続材料60の上部表面は、アルミニウム層及び誘電支持構造体材料の両方によって保護される。モリブデン相互接続の側壁は、誘電支持構造体材料のみによって保護される。
【0073】
この実施形態によれば、当業者は、モリブデンの周辺のルーティング/相互接続60が、上記のように、好ましくは封入され、光学キャビティ19を形成するための放出エッチングから保護されることを理解するだろう。放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために、モリブデンの周辺のルーティング60が放出エッチングから保護されるように、無機材料(例えば、二酸化シリコンまたは窒化シリコン)は、好ましくは支持構造体62において使用される。図11Iに示されるように、モリブデンの周辺のルーティング60は、それが放出エッチングから保護されるように、無機支持構造体材料62及び可動層14の部分によって封入される。当業者は、無機支持構造体材料62及び可動層14が放出エッチングによって除去されないことを理解するだろう。図11Jに示されるように、モリブデン60は、それが、周辺のルーティング/相互接続を形成するために封入され、それがディスプレイ領域に露出される光学キャビティ19を形成するためにエッチングされる領域に残っている。当業者は、記載された第1実施形態と比較してこの実施形態において、誘電層17(図8Dに示されるように)のマスキング及びパターニングの段階が除去されることを理解するだろう。
【0074】
放出エッチングの後に、バックプレート80は、干渉型変調器の画像領域またはディスプレイ領域を更に保護するために、好ましくは密封性であるシール90を用いて透明基板20に好ましくは被覆される。図11Kに示されるように、シール90は、モリブデンの周辺のルーティング/相互接続60の領域にある。バックプレート80及びシール90は、周辺環境の有害な元素から干渉型変調器を保護する。
【0075】
上記のように、MEMS装置のある実施形態は、特に干渉型変調器であるが、機械層または変形可能な層から部分的に取り外された反射層を含む可動層を含む(図7Cから7E)。他の例示の方法は、図12Aから12Iを参照して記載されるだろう。図12Aから12Iがこの装置の列電極の断面図であることは理解されるだろう。この実施形態によれば、周辺のルーティング/相互接続は、MEMS装置内で、例えば可動層の反射層(例えば、アルミニウムミラー)などの導電層を形成するために使用される同一の材料で形成される。
【0076】
図12Aに示されるように、反射層90は、周辺の相互接続領域と、画像領域のパターニングされた犠牲層82の上に堆積される。図12Aに示されるように、この実施形態によれば、犠牲層82は、画像(または“アレイ”又は“ディスプレイ”)領域のみに残るようにパターニングされる。犠牲材料82が、以下に詳細に記載されるように、光学積層体16と堆積される可動層との間の共鳴光学キャビティ19(図12I)を画定するために光学積層体16の上に好ましくは堆積される(及び、後に選択的に除去される)ことは理解されるだろう。犠牲層82は、RGBディスプレイシステム用の赤、緑及び青などの多くの異なる色を生成するために多くの厚さを有する犠牲層82を形成するために堆積されて後にパターニングされる多層を含んでもよいことは理解されるだろう。図12Aに示されるように、犠牲層82は、変化する厚さを有する。当業者は、以下に記載されるように、これらの変化する厚さが、犠牲層82が除去される場合に形成されるキャビティ19(図12I)の変化する高さに相当することを理解するだろう。3つの異なる高さを形成するプロセスにおいて、犠牲層の3つの示された部分の最も薄いところは、単一の堆積物で形成されることができ、中間の厚さのところは、2つの堆積物で形成されることができ、最も厚い部分は、3つの堆積物で形成されることができる。各々の停止層は、任意に堆積物間に介在することができる。例示の実施形態では、最も大きい高さを有するキャビティを有する変調器(最も大きい厚さを有する犠牲層で形成される)は、赤い光を反射し、中間の高さを有するキャビティを有する変調器(中間の厚さを有する犠牲層で形成される)は、緑の光を反射し、最も小さい高さを有するキャビティを有する変調器(最も小さい厚さを有する犠牲層で形成される)は、青い光を反射する。
【0077】
光学積層体16などの下層の構造体の起伏(図示されない)の結果として示されるように、犠牲層82が起伏を有することは注意すべきである。光学積層体16は、図に概略的にのみ示される。
【0078】
この反射層90は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの導電材料で好ましくは形成される。特定の実施形態によれば、この反射層90は、反射材料の単一の層を有する。他の実施形態では、この反射層90は、反射材料の薄い層を覆うより堅い材料の層(示されない)を有する反射材料の薄い層を有してもよい。この実施形態の反射層が画像領域の上層の機械層(図12I)から部分的に取り外されるので、この反射層90は、好ましくは、部分的に取り外される場合でさえ光学積層体16に対して実質的に平坦な位置に残るために十分な剛性を有し、光学積層体から離れて位置する反射層の側にある硬化層の介在は、所望の剛性を提供するために使用されることができる。
【0079】
図12Bでは、図12Aの反射層90は、画像領域にパターニングされたミラー層200を形成するためにパターニングされる。同時に、この反射層90は、ディスプレイの周辺に相互接続またはルーティング202を形成するために周辺の相互接続領域にパターニングされ、ここで、この相互接続は、アレイの外側の電気回路網とアレイ内の電極との間にある。
【0080】
図12Cに示されるように、第2の犠牲層196は、構造体の全体上に位置され、相互接続202上と同様に画像領域のパターンニングされたミラー層200上に位置される。好ましくは、第2の犠牲層196は、第1の犠牲層82と同様の材料で形成され、または、第1の犠牲層82と同様のエッチング液によって周囲の材料について選択的にエッチング可能である。“第2”の犠牲層196と称される一方で、それが、実際には、3つのキャビティの高さを画定するための3つの堆積物の使用のために、犠牲材料の4つの堆積物を表すことが理解されるだろう。
【0081】
図12Dにおいて、第2の犠牲層196は、パターニングされる。相互接続領域では、第2の犠牲層196は、相互接続202の部分上に残っている。図12Dに示されるように、テーパー状の開口部86は、形成され、第2の犠牲層196と第1の犠牲層82の両方を通って延長し、それによって犠牲層196、82をパターニングする。
【0082】
図12Eに示されるように、ポスト酸化物材料210は、構造体の全体上に堆積される。このポスト酸化物材料が無機材料(例えば、SiO2)を好ましくは含むことは理解されるだろう。図12Fに示されるように、このポスト酸化物材料210は、次いで、画像領域またはディスプレイ領域の装置において支持体18を形成するためにパターニングされる。装置208が、パターニングされたミラー層200を覆う第2の犠牲層196の部分に形成され、パターニングされたミラー層200の少なくとも一部を露出することが、図12Fで見ることができる。相互接続領域において、ポスト酸化物材料210は、以下に記載されるように、コンタクトを形成するために相互接続202の部分を露出するためにパターニングされる。当業者は、このポスト酸化物材料210が相互接続/ルーティング202を不動状態にするためにパターニングすることもできることを理解するだろう。
【0083】
図12Gに示されるように、機械層92は、パターニングされたポスト酸化物材料210と、パターニングされたミラー層200の露出された部分との上に堆積される。好ましい実施形態によれば、機械層92は、ニッケルで形成される。特に、機械層92とパターニングされたミラー層200とを結合する結合部分204が形成されるように、機械層92が少なくとも部分的に開口部208(図12F)を満たすことが見られる。図12Gに示されるように、機械層92は、ポスト酸化物材料210が除去される露出された領域の相互接続領域の相互接続と接触する(図12F)。図12Hに示されるように、機械層92は、次いで、上記の行電極を形成するためにパターニングされる。当業者は、以下に記載されるように、放出エッチング液を用いて犠牲層82、196が放出エッチングによって除去されことを可能にするように、小さなホール(示されない)が好ましくは機械層92内でエッチングされることは理解するだろう。
【0084】
図12Iでは、放出エッチングは、第1の犠牲層82と第2の犠牲層196の両方を除去するために行われ、それによって、パターニングされたミラー層200と光学積層体16との間に光学ギャップまたはキャビティ19を形成する。従って、光学MEMS装置が形成され、パターニングされたミラー層200が吊るされる機械層92を含む可動層を含み、ここで、このパターニングされたミラー層200は、機械層92から部分的に取り外される。ポスト酸化物材料210が放出エッチングから相互接続/ルーティング202を保護することが、図12Iにおいて見られる。示された例で、相互接続/ルーティング202及びパターニングされたミラー層200が単一の堆積された反射層90で形成されるので、相互接続/ルーティング202のモリブデンの厚さが、パターニングされたミラー層200の厚さに幾らかの一致を有するということは理解されるだろう。このMEMS装置は、電気相互接続/ルーティング202も有し、それは、アレイ内に電極を有するアレイの外側の電気回路網に電気的に接続し、それは、反射層20をパターニングすることによって形成される。この実施形態では、パターニングされたミラー層200を形成するために使用される同一の材料が電気相互接続/ルーティング202を形成するために使用されることは理解されるだろう。この光学的MEMS装置は、例えば、この出願を通して図7C及び他の場所において示されるような干渉型変調器でありえる。当業者は、非光学性MEMS装置において、吊るされた上部電極が反射的である必要がないということを理解するだろう。
【0085】
ここに記載された実施形態では、導電材料が光学積層体の電極と上部電極形成の機械層との間に堆積され、導電材料の同一層が電気相互接続またはルーティング用にも使用されることは理解されるだろう。一実施形態では、電気相互接続/ルーティングは、可動層または反射ミラーと同一の材料で形成される。もう一つの実施形態では、電気相互接続/ルーティングは、この装置内の光学キャビティを形成するために使用される犠牲層の1つと同一の材料で形成される。図12Aから12Iが、ミラー堆積の位置で相互接続画定またはストラッピングで使用されることができる4つの起こり得る犠牲層堆積を示すことは注意すべきである。
【0086】
上記の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されるように本発明の新規な特徴が示され、記載され、指摘されているが、示された装置または方法の形態または詳細の様々な省略、置換及び変更が本発明の範囲を逸脱することなく当業者によってなされることは理解されるだろう。理解されるように、本発明は、ある特徴が他の特徴から分離して使用され又は実行されてもよいので、ここに説明された特徴及び利点の全てを提供しない形態で実施されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1の干渉型変調器が緩和された位置にあり、第2の干渉型変調器の可動反射層が作動位置にある、干渉型変調器ディスプレイの一実施形態の一部を示す等角図である。
【図2】3×3の干渉型変調器ディスプレイを含む電子装置の一実施形態を示すシステムブロックダイアグラムである。
【図3】図1の干渉型変調器の例示的な実施形態において印加された電圧に対する可動ミラー位置の図である。
【図4】干渉型変調器ディスプレイを駆動するために使用される行及び列電圧のセットの例示である。
【図5A】図2の干渉型変調器ディスプレイの3×3にディスプレイデータのフレームを書き込むために使用されることができる列及び行信号における例示のタイミング図を示す。
【図5B】図2の干渉型変調器ディスプレイの3×3にディスプレイデータのフレームを書き込むために使用されることができる列及び行信号における例示のタイミング図を示す。
【図6A】複数の干渉型変調器を含む画像表示ディスプレイの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉型変調器を含む画像表示ディスプレイの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1の装置の断面図である。
【図7B】干渉型変調器の他の実施形態の断面図である。
【図7C】干渉型変調器の他の実施形態の断面図である。
【図7D】干渉型変調器の更なる他の実施形態の断面図である。
【図7E】干渉型変調器の追加の実施形態の断面図である。
【図8A】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8B】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8C】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8D】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8E】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8F】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8G】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8H】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8I】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8J】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8K】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8L】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図9】図8Aから8Lに示される干渉型変調器の実施形態の断面図と上部平面図を示す。
【図10】干渉型変調器の他の実施形態の断面図と上部平面図を示す。
【図11A】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11B】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11C】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11D】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11E】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11F】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11G】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11H】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11I】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11J】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11K】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図12A】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12B】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12C】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12D】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12E】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12F】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12G】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12H】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12I】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0088】
14 可動層
16 電極
19 キャビティ
60 犠牲層
92 機械層
【技術分野】
【0001】
本発明は、2005年9月30日付で出願された米国仮特許出願番号60/723,540号の利益を要求する。
【0002】
本発明の分野は、微小電気機械システム(MEMS)に関連する。より詳しくは、本発明の分野は、干渉型変調器及び干渉型変調器における電気相互接続を組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小な機械要素、アクチュエーター及び電子機器を有する。微小機械要素は、堆積、エッチング、及び/又は、基板及び/又は堆積された材料層の部分を除去し、又は、電気装置及び微小電気機械装置を形成するための層を追加する他のマイクロマシニングプロセスを用いて形成されてもよい。あるタイプのMEMS装置は、干渉型変調器と呼ばれる。ここで使用されるように、干渉型変調器または干渉型光変調器という用語は、光学干渉の原理を用いて光を選択的に吸収及び/又は反射する装置を意味する。ある実施形態では、干渉型変調器は、一対の導電プレートを有してもよく、その1つ又は両方は、全体的に又は部分的に透過性及び/又は反射性であってもよく、適切な電気信号の印加に応じて相対的な移動をすることができる。特定の実施形態では、1つのプレートは、基板上に堆積された固定層を有してもよく、他のプレートは、エアギャップによって固定層から離隔された金属膜を有してもよい。ここでさらに詳細に記載されるように、他方に対する一方のプレートの位置は、干渉型変調器上へ入射する光の光学干渉を変更することができる。このような装置は、広範な用途を有し、それは、これらのタイプの装置の特性を利用し及び/又は変更するためにこの分野で有用であり、それらの特徴は、既存の製品を改善したり、開発されていない新規な製品を形成する点で有効に利用されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、微小電気機械システム装置及びその形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のシステム、方法及び装置のそれぞれは、いくつかの側面を有し、それぞれのどの1つも、その望ましい特性に対して単に関与しない。本発明の範囲を限定することなく、そのより顕著な特徴は、ここで簡単に検討されるだろう。この検討を考慮した後に、特に“発明を実施するための最良の形態”の部分を読んだ後に、当業者は、本発明の特徴が他のディスプレイ装置に対する利点を与えることを理解するだろう。
【0006】
ある実施形態は、微小電気機械システム装置が提供されることを提供する。この装置は、電極と、可動層と、前記可動層上の機械層と、前記電極と前記可動層との間のキャビティと、前記電極と前記機械層との間の導電層と、前記装置の外側の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続とを有する。前記電気相互接続の少なくとも一部と導電層は、同一の材料で形成される。
【0007】
他の実施形態によれば、微小電気機械システム装置を形成する方法が提供される。電極が提供される。導電層が前記電極上に提供される。次いで、前記導電層は、前記装置の外側の電気回路網と、前記装置の電極及びもう1つの電極との少なくとも1つとの間に電気相互接続を形成するようにパターニングされる。機械層は、前記導電層がパターニングされた後に、前記導電層上に形成される。
【0008】
さらに他の実施形態によれば、微小電気機械システムを形成する方法が提供される。基板上に電極が提供される。可動層は、前記電極上に形成される。機械層は、前記可動層上に形成される。導電層は、前記電極と前記機械層との間に堆積される。前記導電層の一部は、前記装置の外側の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成する。
【0009】
他の実施形態では、微小電気機械システム装置が提供される。この装置は、電極と、可動層と、前記可動層上の機械層と、前記電極と前記可動層との間のキャビティと、前記装置の外側の電気回路網と前記電極と前記可動層との少なくとも1つのとの間の電気相互接続とを有する。前記電気相互接続の少なくとも一部と前記可動層は、同一の材料で形成される。
【0010】
他の実施形態によれば、微小電気機械システム装置を形成する方法が提供される。電極が提供される。導電材料が前記電極上に堆積される。可動層が前記導電層上に堆積される。機械層が前記可動層上に堆積される。前記導電材料は、前記装置の外側の電気回路網と、前記電極及び前記可動層の少なくとも1つの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成する。前記機械層が堆積された後、前記導電材料は、光学キャビティを形成するために選択的に除去される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のこれらの及び他の側面は、本発明を例示するためのものであり限定されるものではない以下の詳細な説明及び添付の図面(正確な縮尺ではない)から容易に明らかになるだろう。
【0012】
以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態を対象とする。しかしながら、本発明は、多くの異なる方法で具現化することができる。この詳細な説明では、全体にわたって同様の部材が同様の参照符号で示された図面が参照される。以下の詳細な説明から明らかなように、この実施形態は、動画(例えば、ビデオ)または静止像(例えば、静止画)であったり、テキストまたは画像(ピクトリクアル)であったりする画像を表示することができるように構成されているあらゆる装置で実施されてもよい。特に、それは、この実施形態が、限定されないが、携帯電話、ワイヤレス機器、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルド又はポータブルコンピューター、GPS受信機/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲーム機、腕時計、時計、計算機、テレビモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピューターモニター、自動車用ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイなど)、コックピット制御器及び/又はディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、自動車の後方確認カメラのディスプレイ)、電子写真、電光掲示板又は信号、投影機、建築物、パッケージング、美的構造物(例えば、宝石類の画像のディスプレイ)などの多様な電子装置で実施してもよく又は多様な電子装置と関連されてもよいことを意図する。ここに記載された装置と同様の構造のMEMS装置は、電子スイッチング装置などの非ディスプレイ用途でも使用することができる。
【0013】
ここに記載された実施形態によれば、微小電気機械システム(MEMS)装置が提供される。この装置は、この装置の外部の電気回路網とこの装置内の電極及び可動反射層の少なくとも1つとの間に電気相互接続を有する。この電気相互接続の少なくとも一部は、その電極とその装置の機械層との間の導電層と同一の材料で形成される。ある実施形態では、この導電層は、その電極とその可動反射層との間にキャビティを形成するためにMEMS装置の領域からその後に除去される犠牲層である。この犠牲層は、好ましくは、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステンまたはチタンで形成される。他の実施形態によれば、この導電層は、好ましくはアルミニウムを含む可動反射層である。
【0014】
干渉型MEMSディスプレイ要素を含むある干渉型変調器ディスプレイの実施形態は、図1に示される。これらの装置では、画素は、明(ブライト)状態または暗(ダーク)状態の何れかである。この明(“オン”または“開”)状態では、このディスプレイ要素は、入射可視光のほとんどの部分を使用者に反射する。この暗(“オフ”または“閉”)状態では、このディスプレイ要素は、入射可視光をほとんど使用者に反射しない。この実施形態によれば、“オン”及び“オフ”状態の光反射特性は、反対にされ得る。MEMS画素は、選択された色で主に反射するように構成されることができ、黒または白に加えてカラー表示を可能にする。
【0015】
図1は、画像表示の一連の画素の近接する2つの画素を示す等角図であり、各々の画素は、MEMS干渉型変調器を有する。ある実施形態では、干渉型変調器ディスプレイは、これらの干渉型変調器の列/行アレイを有する。各々の干渉型変調器は、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学ギャップを形成するために互いに変更可能で制御可能な距離に位置する一対の反射層を有する。ある実施形態では、この反射層の1つは、2つの位置の間で移動してもよい。最初の位置では、ここでは弛緩位置(リラックスポジション)と称するが、この可動反射層は、部分的に固定された反射層から比較的大きく離隔して位置する。第2位置では、ここでは作動位置と称するが、この可動反射層は、部分反射層に非常に隣接して位置する。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に依存して前向きに又は破壊的に干渉し、各々の画素に対する全体の反射的な又は非反射的な状態を生成する。
【0016】
図1の画素アレイの示された部分は、2つの隣接する干渉型変調器12a、12bを含む。左側の干渉型変調器12aにおいて、可動反射層14aは、光学積層体16aから所定の距離離隔された弛緩位置に示されており、それは部分的に反射層を含む。右側の干渉型変調器12bにおいて、可動反射層14bは、光学積層体16bに隣接する作動位置に示されている。
【0017】
光学積層体16a、16b(集合的に光学積層体16と称される)は、ここに示されるように、典型的には幾つかの結合された層を有し、それは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極と、クロムなどの部分反射層と、透明誘電体とを有することができる。従って、光学積層体16は、導電性であり、部分的に透過的であり、部分的に反射的であり、そして、例えば、透明基板20上に上記の層の1つ又は複数を堆積することによって組み立てられてもよい。この部分反射層は、様々な金属、半導体及び誘電体などの部分的に反射的である多様な材料で形成することができる。この部分反射層は、1つ又は複数の材料の層で形成することができ、これらの層の各々は、単一の材料又は材料の組み合わせで形成することができる。
【0018】
ある実施形態では、光学積層体16の層は、平行なストリップにパターニングされ、さらに以下に記載されるようなディスプレイ装置の列電極を形成してもよい。可動反射層14a、14bは、ポスト18の頂部に堆積される堆積金属の一層又は複層(列電極16a、16bに直交)と、ポスト18間に堆積される介在犠牲材料との一連の平行なストリップとして形成されてもよい。犠牲材料がエッチング除去されると、可動反射層14a、14bは、画定されるギャップ19によって光学積層体16a、16bから分離される。アルミニウムなどの高い導電性及び反射性の材料は、この反射層14に使用されてもよく、これらのストリップは、ディスプレイ装置の行電極を形成してもよい。
【0019】
電圧を印加しない状態で、ギャップ19は、可動反射層14aと光学積層体16aとの間に残っており、可動反射層14aが機械的に弛緩された状態で、図1の画素12aによって示される。しかしながら、電位差が選択された列及び行に印加されると、対応する画素の列及び行電極の交差点に形成されるキャパシタは、変化し、静電力は、電極を共に引き寄せる。この電圧が十分に高い場合、可動反射層14は、変形され、光学積層体16に対して押し付けられる。この光学積層体16内の誘電層(この図には示されない)は、図1の右側の画素12bによって示されるように、短絡を防止し、層14と層16との間の分離距離を制御することができる。この挙動は、印加された電位差の極性に関わらず同一である。このように、非反射画素状態に対する反射画素状態を制御することができる列/行作動は、通常のLCD及び他のディスプレイ技術で使用されるものと多くの点で類似している。
【0020】
図2から5Bは、ディスプレイ用途における干渉型変調器のアレイの使用における一例のプロセス及びシステムを示す。
【0021】
図2は、本発明の側面を含む電子装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。この実施形態では、この電子装置は、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium(登録商標)II、Pentium(登録商標)III、Pentium(登録商標)IV、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などのあらゆる汎用のシングル又はマルチチップマイクロプロセッサでありえ、又は、デジタル信号処理装置、マイクロコントローラーまたはプログラマブルゲートアレイなどのあらゆる特殊用途のマイクロプロセッサであり得る処理装置21を含む。従来技術のように、処理装置21は、1つ又は複数のソフトウエアモジュールを実行するために構成されてもよい。オペレーティングシステムを実行することに加えて、この処理装置は、ウェブブラウザ、テレフォンアプリケーション、Eメールプログラムまたはあらゆる他のソフトウエアアプリケーションを含む1つ又は複数のソフトウエアアプリケーションを実行するために構成されてもよい。
【0022】
ある実施形態では、処理装置21は、アレイドライバー22と通信するために構成される。ある実施形態では、このアレイドライバー22は、列駆動回路24と、ディスプレイアレイまたはパネル30に信号を提供する行駆動回路26とを有する。図1に示されるアレイの断面は、図2の線1−1によって示される。MEMS干渉型変調器において、列/行作動プロトコルは、図3に示されるこれらの装置のヒステリシス特性を活用してもよい。それは、例えば、可動層が弛緩状態から作動状態に変態することを引き起こすために10ボルトの電位差を要求する。しかしながら、この電圧がある値まで減少すると、この可動層は、その電圧が10ボルト以下に下がるので、その状態を維持する。図3の例示の実施形態では、この可動層は、この電圧が2ボルト以下に下がるまで完全に弛緩しない。従って、図3に示される例では約3から7Vの印加電圧の窓が存在し、この装置は、その窓内で弛緩状態または作動状態の何れかで安定である。これは、ここでは“ヒステリシスウィンドウ”または“スタビリティウィンドウ”と称する。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイにおいて、この列/行作動プロトコルは、列検出(row strobing)中に、作動されるべき検出列(strobed row)中の画素が約10ボルトの電位差に曝され、弛緩されるべき画素がゼロボルトに近い電位差に曝されるように設計することができる。検出後、この画素は、約5Vの安定な状態の電位差に曝され、それらは、列検出が置かれる何れかの状態になる。書き込みされた後、各々の画素は、この例では3から7ボルトの“スタビリティウィンドウ”内の電位差を経験する。この特徴は、図1に示される画素設計を作動又は弛緩既存状態の何れかの同一の印加電圧条件で安定にさせる。干渉型変調器の各々の画素は、作動又は弛緩状態の何れでも、本質的に、固定された反射層と可動な反射層とによって形成されるキャパシタであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費なしにヒステリシスウィンドウ内の電圧に維持されることができる。印加される電圧が固定される場合、基本的に電流は画素に流れない。
【0023】
典型的な用途では、ディスプレイフレームは、第1列の作動画素の所望のセットに従って、列電極のセットをアクティブな状態にすることによって形成されてもよい。次いで、列パルスは、列1の電極に印加され、アクティブな状態にされた行ラインに対応する画素を作動する。次いで、行電極のアクティブな状態にされたセットは、第2の列の作動画素の所望のセットに対応するように変化される。次いで、パルスが列2の電極に印加され、アクティブな状態にされた行電極に従う列2の適切な画素を作動する。列1の画素は、列2のパルスによって影響を受けず、列1のパルス中にそれらがセットされる状態にある。これは、このフレームを生成するために一連の様式で列の全体のシリーズのために繰り返されてもよい。一般に、このフレームは、1秒あたり所定の数のフレームでこのプロセスを継続的に繰り返すことによってリフレッシュされ及び/又は新規な表示データでアップデートされる。ディスプレイフレームを生成するために画素アレイの列及び行電極を駆動するための多様なプロトコルも周知であり、本発明と併せて使用してもよい。
【0024】
図4、5A及び5Bは、図2の3×3アレイのディスプレイフレームを形成するための1つの考えられる作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に対して使用されることができる行及び列電圧レベルの考えられるセットを示す。図4の実施形態では、画素を作動することは、適切な行を−Vbiasに、適切な列を+ΔVに設定することを含み、それは、それぞれ−5ボルト及び+5ボルトに相当する。画素を弛緩することは、適切な行を+Vbiasに、適切な列を同一の+ΔVに設定することによって達成され、画素間にゼロボルトの電位差を生成する。列電圧がゼロボルトに維持されるこれらの列では、画素は、行が+Vbiasまたは−Vbiasの何れであるかに関わらず、それらが元々あった何れの状態でも安定でありえる。図4に示されるように、上記された電圧ではなく反対の極性の電圧が使用されることができ、例えば、画素を作動することが、適切な行を+Vbiasに、適切な列を−ΔVに設定することを含むことができることは理解されるだろう。この実施形態では、画素を放出(リリース)することは、適切な行を−Vbiasに、適切な列を同一の−ΔVに設定することによって実現され、画素を横切るゼロボルトの電位差を生成する。
【0025】
図5Bは、図5Aに示されるディスプレイ配置をもたらす図2の3×3アレイに印加される一連の列及び行信号を示すタイミング図であり、作動画素は、非反射的である。図5Aに示されるフレームを描く前に、画素は、あらゆる状態でありえ、この例では、全ての列は、0ボルトであり、全ての行は、+5ボルトである。これらの電圧が印加された状態で、全ての画素は、それらの既存の作動または弛緩状態で安定である。
【0026】
図5Aのフレームでは、画素(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)及び(3,3)が作動される。これを達成するために、列1に対する“ラインタイム”中、行1及び行2は、−5ボルトにセットされ、行3は、+5ボルトにセットされる。全ての画素が3から7ボルトのスタビリティウィンドウの状態であるので、これは、如何なる画素の状態をも変化させない。次いで、列1は、ゼロから開始し、5ボルトまで増加し、ゼロまで戻るパルスで検出される。これは、画素(1,1)及び(1,2)を作動し、画素(1,3)を弛緩する。このアレイ中の他の画素は影響を受けない。所望のように列2をセットするために、行2は、−5ボルトにセットされ、行1及び3は、+5ボルトにセットされる。次いで、列2に適用される同一の検出は、画素(2,2)を作動し、画素(2,1)及び(2,3)を弛緩する。繰り返しになるが、このアレイの他の画素は、影響されない。列3は、行2及び行3を−5ボルトに、列1を+5ボルトに設定することによって同様にセットされる。列3の検出は、図5Aに示されるように、列3の画素をセットする。このフレームを描いた後、この列の電位はゼロであり、行の電位は、+5ボルトまたは−5ボルトの何れかの状態でありえ、次いで、このディスプレイは、図5Aの配置で安定である。数十または数百の列及び行のアレイに対して同一の手順が採用されることができることは理解されるだろう。列及び行作動を実行するために使用されるタイミング、シーケンス及び電圧のレベルは、上記のような一般原理内に広く変更することができ、上記の例は、単に例示であり、あらゆる作動電圧方法は、ここに記載されたシステム及び方法を用いて使用することができる。
【0027】
図6A及び6Bは、ディスプレイ装置40の実施形態を示すシステムブロック図である。このディスプレイ装置40は、例えば、携帯電話または自動車電話である。しかしながら、ディスプレイ装置40の同一の構成またはその若干の変更は、テレビ及び携帯型メディアプレーヤーなどの様々なタイプのディスプレイ装置も例証する。
【0028】
このディスプレイ装置40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカー45、入力装置48及びマイクロフォン46を有する。このハウジング41は、一般に、射出成形及び真空成形を含む、当業者に周知の多様な製造プロセスの何れでも形成することができる。さらに、このハウジング41は、限定されないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミックまたはそれらの組み合わせを含む、多様な材料の何れで形成してもよい。一実施形態では、このハウジング41は、除去部分(図示されない)を含んでおり、その除去部分は、異なる色の又は異なるロゴ、絵柄または記号を含む他の除去部分で置き換えてもよい。
【0029】
例示のディスプレイ装置40のディスプレイ30は、ここに記載されるように、双安定のディスプレイを含む多様なディスプレイの何れでもあり得る。他の実施形態では、このディスプレイ30は、上記のようなプラズマ、EL、OLED、STN−LCDまたはTFT−LCDなどのフラットパネルディスプレイ、または、当業者に周知のようなCRTまたは他の管装置などの非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、本実施形態を記載する目的において、このディスプレイ30は、ここに記載されるように干渉型変調器を含む。
【0030】
例示のディスプレイ装置40の一実施形態の構成は、図6Bに概略的に示されている。示された例示のディスプレイ装置40は、ハウジング41を含み、少なくとも部分的にここに取り込まれる追加の構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、この例示のディスプレイ装置40は、アンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含み、このアンテナ43は、送受信機47に結合される。この送受信機47は、処理装置21に接続され、この処理装置21は、コンディショニングハードウェア52に接続される。このコンディショニングハードウェア52は、信号を調整する(例えば、信号をフィルタリングする)ために構成されることができる。このコンディショニングハードウェア52は、スピーカー45及びマイクロフォン46に接続される。また、この処理装置21は、入力装置48及びドライバーコントローラー29に接続される。このドライバーコントローラー29は、フレームバッファ28及びアレイドライバーに結合され、同様にアレイドライバー22は、ディスプレイアレイ30に結合される。電力供給源50は、特定の例示のディスプレイ装置40の設計によって要求されるように全ての構成要素に電力を供給する
【0031】
例示のディスプレイ装置40がネットワーク上の1つ又は複数の装置と通信することができるように、このネットワークインターフェース27は、アンテナ43及び送受信機47を含む。一実施形態では、このネットワークインターフェース27は、処理装置21の要求を軽減することができる幾つかの処理能力を有してもよい。このアンテナ43は、信号を送信及び受信するために当業者に周知のあらゆるアンテナである。一実施形態では、このアンテナは、IEEE 802.11(a), (b), または (g)を含む、IEEE 802.11 標準に従ってRF信号を送信及び受信する。もう1つの実施形態では、このアンテナは、ブルーツゥース標準に従ってRF信号を送信及び受信する。携帯電話の場合には、このアンテナは、ワイヤーレス携帯電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMA、GSM、AMPSまたは他の周知の信号を受信するように設計される。信号が処理装置21によって受信され且つ更に操作されるように、この送受信機47は、アンテナ43から受信した信号を前処理する。信号がアンテナ43を介して例示のディスプレイ装置40から送信されるように、この送受信機47は、処理装置21から受信した信号も処理する。
【0032】
他の実施形態では、送受信機47は、受信機によって置き換えることができる。また他の実施形態では、ネットワークインターフェース27は、画像ソースによって置き換えることができ、この画像ソースは、処理装置21に送られるべき画像データを保存または生成することができる。例えば、この画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスクドライブ、または、画像データを生成するソフトウエアモジュールであり得る。
【0033】
通常、この処理装置21は、例示のディスプレイ装置40の全体の動作を制御する。この処理装置21は、ネットワークインターフェース27から圧縮された画像データまたは画層ソースなどのデータを受信し、列の画像データまたは列の画像データに容易に処理される形式にこのデータを処理する。次いで、この処理装置21は、保存のために、ドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28に処理されたデータを送る。列のデータとは、典型的には、画像内の各々の位置における画像特性を識別する情報のことをいう。例えば、このような画像特性は、色、彩度及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0034】
一実施形態では、この処理装置21は、例示のディスプレイ装置40の動作を制御するためにマイクロコントローラー、CPUまたは論理演算装置を有する。このコンディショニングハードウェア52は、一般に、スピーカー45に信号を送信し、マイクロフォン46から信号を受信するための増幅器及びフィルタを有する。このコンディショニングハードウェア52は、例示のディスプレイ装置40内の個別部品でありえ、または、この処理装置21または他の構成内に組み込まれることができる。
【0035】
このドライバーコントローラー29は、処理装置21から直接又はフレームバッファ28から処理装置21によって生成された列の画像データを取り、アレイドライバー22に対する高速送信のために列の画像データを適切に再フォーマットする。詳細には、このドライバーコントローラー29は、列の画像データをラスタ状の形式を有するデータフローに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切ってスキャンニングするために相応しい時間オーダーを有する。次いで、このドライバーコントローラー29は、フォーマットされた情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29は、独立型集積回路(IC)としてのシステム処理装置21にしばしば関係があるが、このようなコントローラーは、多くの方法で実施されてもよい。それらは、ハードウェアとして処理装置21に組み込まれてもよく、ソフトウェアとして処理装置21に組み込まれてもよく、又は、アレイドライバー22を有するハードウェア内に完全に集積されてもよい。
【0036】
典型的には、アレイドライバー22は、ドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、このビデオデータを、ディスプレイの画素のx−yマトリクスから生じる数百場合によっては数千のリードに対して1秒あたり多数回印加される波形の平行なセットに再フォーマットする。
【0037】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29、アレイドライバー22及びディスプレイアレイ30は、ここに記載されたあらゆるタイプのディスプレイに相応しい。例えば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、通常のディスプレイコントローラーまたは双安定ディスプレイコントローラー(例えば、干渉型変調器コントローラー)である。他の実施形態では、アレイドライバー22は、通常のドライバーまたは双安定ディスプレイドライバー(例えば、干渉型変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、アレイドライバー22と集積される。このような実施形態は、携帯電話、時計及び他の小面積ディスプレイなどの高集積システムで共通である。また他の実施形態では、このディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(例えば、干渉型変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0038】
入力装置48は、使用者が例示のディスプレイ装置40の動作を制御することを可能にする。一実施形態では、入力装置48は、クワーティキーボードまたはテレフォンキーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン、または、感圧膜または感熱膜を有する。一実施形態では、マイクロフォン46は、例示のディスプレイ装置40用の入力装置である。マイクロフォン46が装置にデータを入力するために使用される場合、音声命令は、例示のディスプレイ装置40の動作を制御するために使用者によって提供される。
【0039】
この電力供給装置50は、従来技術でよく知られている多様なエネルギー保存装置を有することができる。例えば、一実施形態では、電力供給装置50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池などの充電式電池である。他の実施形態では、電力供給装置50は、再生可能なエネルギー源、キャパシタ、またはプラスチック太陽電池及び太陽電池ペイントを含む太陽電池である。他の実施形態では、電力供給装置50は、壁コンセントからの電力を受け取るように構成される。
【0040】
ある実施形態では、制御プログラム可能なことは、上述のように、電子ディスプレイシステム内のいくつかの場所に位置することができるドライバーコントローラーに属する。ある実施形態では、制御プログラム可能なことは、アレイドライバー22に属する。当業者は、上述の最適化がいくらかのハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素及び様々な配置で実施されてもよいことを理解するだろう。
【0041】
上で説明された原理に従って動作する干渉型変調器の構造の詳細は、広範に変更してもよい。例えば、図7Aから7Eは、可動反射層14及びその支持構造体の5つの異なる実施形態を示す。図7Aは、図1の実施形態の断面図であり、ここで、金属材料14のストリップは、直角に延びる支持体18上に堆積する。この支持体18は、分離されたポストまたは連続壁を有することができる。例えば、この支持体18は、機械的な又は可動な材料のクロッシングストリップ及び/又は分離されたポストを支持する直線状のレールを有することができる。一例では、レールは、機械層を強固にするために役立つ各々のキャビティ内に第1に支持体及びポストを提供する。
【0042】
図7Bでは、可動反射層14は、つなぎ鋼(テザー)32上において、角部でのみ支持体に取り付けられる。図7Cでは、可動反射層14は、変形可能な機械層34から吊るされ、それは、フレキシブルな金属を有してもよい。この変形可能な機械層34は、変形可能な機械層34の周囲の周りの基板20に直接的または間接的に接続する。これらの接続は、ここでは、支持構造体または支持体18と称される。図7Dに示される実施形態は、変形可能な層34が載っているポストプラグ42を有する支持体18を有する。可動反射層14は、図7Aから7Cのように、このギャップ上に吊るされたままであるが、機械層34は、機械層34と光学積層体16との間のホールを充填することによって支持体ポストを形成しない。むしろ、支持体18は、機械層34の下に分離して堆積される。図7Eに示された実施形態は、図7Dに示された実施形態に基づくものであるが、示されないさらなる実施形態と同様に、図7Aから7Cに示された実施形態の何れとも動作するように適合されてもよい。図7Eに示される実施形態では、金属または他の導電材料の余分な層は、バス構造体44を形成するために使用されている。これは、干渉型変調器の背後に沿って移動する信号が、そうでなければ基板20上に形成されなければならない多くの電極を減少させることを可能にする。
【0043】
図7Aから7Eに示された実施形態では、干渉型変調器は、この変調器が配置される側と反対側である、画像が透明基板20の正面から見られる直視型装置として機能する。これらの実施形態では、反射層14は、変形可能な層34を含んで、基板20の反対側にある反射層の側上の干渉型変調器の部分を光学的に遮蔽する。これは、画像品質に負の影響を与えることなく、構成され動作されるべきである遮蔽領域を可能にする。このような遮蔽は、図7Eのバス構造体44が、変調器の光学特性と、アドレッシングとそのアドレッシングから生じる移動などの変調器の電気機械的特性とを分離する能力を与えることを可能にする。この分離可能な変調器構造は、変調器の電気機械的側面及び光学的側面で使用される構造的な設計及び材料が選択されるべきであり、互いに独立して機能することを可能にする。さらに、図7Cから7Eに示された実施形態は、その機械的特性から反射層14の光学的特性を分離することから生じる追加の利点を有し、それは、変形可能な機械層34によって実行される。これは、反射層14において使用される構造設計及び材料が光学的特性に関して最適化され、変形可能な層34において使用される構造設計及び材料が所望の機械的特性に関して最適化されることを可能にする。
【0044】
層、材料及び/又は他の構造的な要素は、他の構造的な要素との関係で“上方に”、“上部に”、“間に”などで記載されてもよい。ここで使用されるように、多様な中間層、材料及び/又は他の構造的な要素がここに記載される構造的な要素の間に介在されることができるので、これらの用語は、直接的又は間接的に、“上に”、“上方に”、“上部に”、“間に”などを意味することができる。同様に、基板または層などの、ここに記載された構造的な要素は、単一の構成または材料または多成分構造(例えば、追加の材料の層を有したり有していなかったりする、記載された材料の多層を含む積層体)を有することができる。物体または要素に関して“1つ又はそれ以上”という用語の使用は、この用語が使用されない物体または要素の潜在的な複数の配置の不存在を決して示さない。ここで使用される“微小電気機械装置”は、一般に製造のあらゆる段階におけるこのような装置を称する。
【0045】
ここに開示された方法は、周辺機器の電子相互接続またはルーティングを同時に形成するためにMEMSアレイでの使用における導電層の堆積を採用する。図7Aに示される実施形態のシステムなどのマイクロ電気機械システムを形成するいくつかのオプションでは、変形可能な機械層34及び/又は光学積層体16の電極を形成する堆積は、ディスプレイの周囲に電気相互接続またはルーティングを提供するために使用することもでき、ここで、この相互接続は、アレイ(例えば、接触パッドにある駆動チップからの出力)の外側にある電気回路網とアレイ内の電極(列、行、またはバイアス電極)との間にある。しかしながら、この機械層34及び光学積層体16の電極に使用される典型的な材料は、一般的にMEMS装置に対して最適化され、電気接続目的で必ずしも必要ではない。ある実施形態では、ニッケルの層を含む機械層34と、インジウムスズ酸化物(ITO)及びITO上のモリブデンクロム(MoCr)またはクロム(Cr)で形成され得る光学積層体16の電極は、比較的低い導電率を有し、及び/又は、例えば湿度などの周囲の条件に露出された際に変性(腐食または橋渡し)に影響を受けやすい。例えば、機械層34は、干渉型変調器アレイの周囲を囲うアレイガラスの上部表面において湿気に曝されることができ、ここで、干渉型変調器アレイは、バックプレートまたはシールによって保護されない。適切な材料の追加層は、機械層34を周囲環境から保護するために、好ましくは機械層34の上に堆積される。光学積層体16の電極は、ほとんどが誘電材料で保護されるけれども、周囲に環境に露出されるようになりえ、特に、ここでそれらは、ディスプレイの端部でスクライブライン及び破断線を横切る。このスクライブラインは、個々のMEMS装置またはアレイが、より大きな基板上で同時に製造される他のものから分割されるものであり、個々のICチップがより大きいウエハからダイシングされるのと同様である。
【0046】
機械層34及び光学積層体16の電極に使用される典型的な材料のシート抵抗は、しばしば比較的高く、この抵抗を減少させることは、典型的には、干渉型変調器の劣化した光学的または電気機械的特性のコストに行き着くだろう。金属の機械層34のシート抵抗特性は、ディスプレイの周囲に使用することができる最小線幅を一般に限定し、それによって配線密度を限定し、ディスプレイの下限値を周囲の幅に設定する。ディスプレイサイズが大きくなり、更新速度が増加するにつれて、下部抵抗配線材料は、次第に望まれるようになる。
【0047】
典型的には、ICまたはMEMS技術において、上部金属配線層は、金属層を覆う二酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの誘電材料で形成される保護層によって保護される。保護層の追加は、一般的に、追加の堆積工程とマスキング工程とを必要とし、それによって装置の複雑性と製造コストを増加する。あるいは、有機材料(例えば、ポリイミド)は、スクリーン印刷され又はさもなければ配線領域上に堆積されパターニングされる。有機上部被覆を有するこのような構造体では、不純物は、下層の下で捕獲され、長期間にわたり損傷をもたらし、この有機上部層は、一般に堅実な環境保護を提供するという点において無機保護層に比べて効果的ではない。
【0048】
干渉型変調器の製造中に、シールはバックプレートを透明基板(例えば、図7Aから7Eの基板20)に接着するために付けられ、この干渉型変調器は、個々の干渉型変調器パッケージ構造体またはアレイに分割するために機械的にスクライブされ又はレーザースクライブされ、さもなければ準備される。それは、製造中に静電放電(ESD)によって引き起こされる損傷に対する保護用の短絡バーにアレイ電極を接続するための適切な導電材料を使用するための一般的な方法である。この短絡バーは、最終的な組立の前に典型的には除去され、しばしばアレイのスクライブラインの反対側上に位置する。従って、ガラスプレートは、個々のパネルに切断され、この短絡バーは、自動的にこのアレイから除去される。光学積層体16の電極に使用される材料は、この短絡バーにアレイ電極を接続するために使用してもよい。それは、アレイ周辺の光学積層体の誘電体17(例えば、図8L)とポスト誘電体62(例えば、図8L)によって好ましくは保護されるが、ガラスのスクライブされた端部またはカット端部で露出される。スクライブされた端部の光学積層体16の電極は、製造工程の最終組立段階中に適切な材料(例えば、エポキシ)を適用することによって保護されてもよい。あるいは、環境的に安定な導体は、その電極の導電材料が露出される場合に使用されてもよい。このような環境的に安定な導体の例は、例えば、耐熱金属(例えば、モリブデン、タングステン、タンタル)である。以下に詳細に示されるように、このような導電材料は、犠牲材料として使用されてもよい。
【0049】
図8Aから8Lは、キャビティと相互接続構造体を形成するために導電材料の単一の堆積層を利用する例示の装置の製造工程を示す。各々の図は、列電極の長さに沿ったこの装置の断面図(上部断面図)と、行電極の長さに沿った他の断面図(底部断面図)を示す。図8Aを参照して、干渉型変調器を形成するために、一実施形態のこの透明基板20は、ITOで覆われている。当業者は、ITOが透明基板20に堆積される前に、ダークマトリクス堆積がダークマスク2(例えば、MoCr)の層の堆積、マスキング及びエッチングによって遂行されてもよいことは理解するだろう。この層は、堆積された誘電材料4と、光学干渉によって低反射構造を形成するための干渉型変調器の第1電極を形成するITO及びMoCrと共に作用する。従って、この構造体は、画素のスイッチされない部分からの反射を最小化するために使用することができる。図8Aに示されるように、ダークマトリクス堆積が実行されると、二酸化シリコン(SiO2)などの誘電材料4は、ITOが堆積される前にこの構造体上に堆積される。
【0050】
このITOは、化学気相蒸着(CVD)またはスパッタリングを含む標準的な堆積技術によって堆積されてもよい。MoCrまたはCrの比較的薄い層は、好ましくはITO上に堆積される。次いで、ITO及びMoCrまたはCrは、図8Bに示されるように、光学積層体16の電極を形成するために列にエッチングされパターニングされる。この光学積層体16は、図8Cに示されるように、列電極と続いて堆積される行電極との間に動作中に電気的絶縁を提供するために誘電層17(例えば、二酸化シリコン(SiO2))を有する。あるいは、二酸化シリコンは、製造シーケンスで後に実施される開放エッチング(release etch)から二酸化シリコンを保護するためにアルミニウム酸化物(Al2O3)キャップ層で保護されてもよい。誘電層17(例えば、SiO2またはシリコン酸化物及びアルミニウム酸化物層)は、犠牲層(以下に示されるように、後に堆積される)も形成する導電材料60が光学積層体16のITOと接触することを可能にするようにある領域(例えば、図8Dのビア31)でパターニングされエッチングされる。
【0051】
図8Eに示されるように、導電材料60は、好ましくはモリブデン(Mo)を含むが、この構造体上に堆積される(及び、後に部分的に除去される)。この材料60は、電気相互接続構造の少なくとも一部を形成し、及び、光学積層体16の電極と可動層14(図8Iから8Lに関して以下に記載されるように堆積されるだろう)との間の少なくとも1つの共鳴光学キャビティ19(図8Kから8L)を形成する両方のために使用される。以下に詳細に記載されるように、この相互接続構造は、このアレイの外側の接触パッド上の電気回路網と、列電極(例えば、光学積層体16のITO)または可動層14又はその両方と電気的に接続する。他の実施形態では、この導電材料60は、例えば、ドープされたシリコン、タングステン(W)またはチタン(Ti)を含んでもよい。当業者は、この導電材料60が、誘電体17及び干渉型変調器の他の露出される金属に対して好ましくは選択的にエッチング可能であることを理解するだろう。あるいは、シリコンは導電材料60として堆積することができ、相互接続領域における導電性のためにドーピングされる。当業者は、シリコンが犠牲材料として使用することができるが、電気相互接続/ルーティング目的のために好ましくはドーピングされることを理解するだろう。この実施形態に関係して使用されるように、“導電材料”という用語は、後に除去される“犠牲層”を形成するために使用される材料を意味し、“犠牲層”を形成する“導電材料”の部分のみが放出エッチングで選択的に除去されることが理解されるだろう。
【0052】
上述のように、干渉型変調器は、透明基板を通して光を反射するように構成され、可動層14などの可動部分を有する。従って、このような可動部分が動くことを可能にするために、ギャップまたはキャビティ19(図8Kに示されるような)は、キャビティ19を形成するための画像(または“アレイ”又は“ディスプレイ”)領域の犠牲層を形成する導電材料60を選択的に除去することによって光学積層体16の電極と可動層14との間に好ましくは形成され、それは、以下に詳細に記載されるだろう。このギャップまたはキャビティ19は、可動層14などの、干渉型変調器の機械的部分が動くことを可能にする。
【0053】
導電材料60の層は、図8Fに示されるように、好ましくは電極16上でパターニングされエッチングされる。導電材料60は、図8Fに示されるように、この装置のディスプレイまたは画像領域の支持構造体(その堆積は、以下に記載されるだろう)用のビアを形成するためにパターニングされエッチングされる。同時に、導電材料60は図8Fに示されるように、相互接続またはルーティングを形成するために周辺領域でパターニングされる。
【0054】
導電材料60をパターニングしてエッチングした後、好ましくは二酸化シリコン(SiO2)などの絶縁材料で形成される支持体層62は、図8Gに示されるように構造体の全体上に堆積される。この支持体層62は、次いで、図8Hに示されるように、アレイ領域に支持構造体またはポストを形成するためにパターニングされエッチングされる。当業者は、支持体層62の一部がルーティング/相互接続領域の導電材料を覆い、保護層として機能し、放出エッチングから周囲の導電材料60を封入し保護することを理解するだろう。それは、以下に詳細に説明されるだろう。“パッド”部分では、支持体層62は、図8Hの左側上に示されるように、コンタクトオープニングを形成するためにパターニングされる。当業者は、これらのコンタクトが放出エッチングの前または後に形成されてもよいことを理解するだろう。それは、以下に記載されるだろう。
【0055】
図8Iに示されるように、可動金属層14は、干渉型変調器の可動電極/機械層14を形成するために構造体全体上に堆積される。上で述べたように、示された可動層14は、アルミニウム上のニッケルで形成される。他の実施形態では、この可動層は、アルミニウムで形成される。この可動層14は、上記の列/行アレイを形成するために光学積層体16の列電極に直交する行に堆積されパターニングされる。可動層14は、図8Jに示されるように、パターニングされエッチングされる。当業者は、小さなホール(図示されない)が、放出エッチング(画像またはディスプレイ領域内)によって除去されるべきモリブデン導電材料60を含む犠牲層の領域上にある可動層14の部分で好ましくはエッチングされることを理解するだろう。可動層14が“パッド”領域の導電材料60を通して光学積層体16のITOに対する接触を形成するためにも使用されることは理解されるだろう。
【0056】
ITO(光学積層体16の電極の)電気接触構造に対するアルミニウム(可動層14の)は、アルミニウムとITOとの間に、導電材料60(例えば、モリブデン、タングステン、タンタルまたは適切な合金)などの耐熱金属で形成される障壁層を加えることによって安定にされ、信頼性があるものにされることができる。典型的には、障壁金属は、少なくとも40nmの厚さである。干渉型変調器の光学積層体16のITO上のCrまたはMoCrの層が典型的には約7nmの厚さであり、コンタクトカット31を形成する処理段階中に完全に除去されてもよいので、障壁金属が望まれることを当業者は理解するだろう(図8D)。それが損なわれない場合でさえ、それは、十分な長期間の信頼性を提供するためには薄過ぎる。当業者は、以下に示されるように、障壁層を形成するこの耐熱金属材料が犠牲層に加えて電気相互接続に使用されることもできることを理解するだろう。
【0057】
犠牲層60の露出された領域は、可動層14が形成された後に、図8Kに示されるように、ディスプレイまたは画像領域の光学積層体16の固定電極と可動層14との間に光学キャビティ19を形成するために放出エッチングで除去される。標準放出技術は、犠牲層60を除去するために使用されてもよい。特定の放出技術は、除去されるべき材料に依存するだろう。例えば、二フッ化キセノン(XeF2)は、モリブデン(示された)、タングステンまたはシリコンの犠牲層を除去するために使用されてもよい。
【0058】
例えばモリブデンなどである導電材料60で形成された層は、画像領域の丁度外側の光学積層体16の電極と可動層14との間の障壁層として機能するのと同様に電気相互接続として提供される。さらに、示された可動層14の下部反射層は、示された光学積層体16のITOとの粗末な及び信頼性の無い電気接触を形成し、示された犠牲材料60(モリブデン)は、接触抵抗及び信頼性の両方を改善する。モリブデンは、スクライブエッジを横切る電気接触に使用されてもよく、そのエッジでそれが露出される可能性がある腐食に対して十分に抵抗性がある。導電材料の層60は、好ましくは約150から200nmであり、好ましくは可動層14のシート抵抗と同じがそれよりも低いシート抵抗を有する。
【0059】
この実施形態によれば、当業者は、モリブデンの周囲のルーティング/相互接続60が、上述のように、好ましくは封入され、キャビティ19を形成するための放出エッチングから保護されることを理解するだろう。この放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために、適切な材料(例えば、二酸化シリコンまたはシリコン窒化物)は、支持構造体62用に使用され、放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために同時にパターニングされる。図8Kに示されるように、モリブデンの周囲のルーティング60(すなわち、相互接続及びパッド領域内)は、支持構造体材料62と可動層14との部分によって封入され、それが、放出エッチングから保護されるようになる。当業者は、支持構造体材料62と可動層14が放出エッチングによって除去されないように、放出エッチング液が選択的であるように選択されることを理解するだろう。図8Kに示されるように、モリブデン60は、それが周囲のルーティング/相互接続を形成するために封入される領域に残っており、それがディスプレイまたは画像領域で露出される光学キャビティ19を形成するためにエッチングされる。示された例において、相互接続/ルーティング及び犠牲層が、導電材料60の単一の堆積された層で形成されるので、相互接続/ルーティングのモリブデン層60の厚さが光学キャビティ19の高さに対して幾らかの一致を有することは理解されるだろう。しかしながら、キャビティの高さは、支持構造体62によって影響される発射角によって加えられる追加の厚さなどを踏まえると、相互接続のモリブデン60の厚さに等しくないだろう。
【0060】
当業者は、支持構造体材料62のあらゆるピンホールが、放出エッチング中にルーティング/相互接続モリブデン60のエッチングをもたらすかも知れないということを理解するだろう。ルーティング/相互接続のモリブデン60のエッチングの可能性を減少させるために、支持構造体材料62は、ピンホール形成を最小化させるために厚く形成されてもよい。あるいは、もう1つの実施形態では、無機支持構造体材料62は、それらの間に適切な洗浄段階を有する2つの段階で堆積されてもよい。この実施形態の2つの層は、共にパターニングされる。当業者は、この実施形態において、この2つの相のあらゆるピンホールが同じ場所に発生し又は位置合わせされそうもなく、それによって、ルーティング/相互接続のモリブデン60が放出エッチング中にエッチングされるという危険性を最小化するということを理解するだろう。また他の実施形態では、他の層は、放出エッチングからの追加の保護を提供するために、ルーティング/相互接続のモリブデン60上に、または、周辺領域において支持体層62の位置に別個に堆積されパターニングされる。
【0061】
放出エッチングの後、バックプレート80は、干渉型変調器のディスプレイ領域を保護するためにシール90を用いて透明基板20に対して好ましくは被覆される。図8Lに示されるように、このシール90は、モリブデンの周囲のルーティング/相互接続60の領域にあり、この導電材料60は、このシール90の下まで延長し、列/行ドライバーが載置される“パッド”領域のコンタクトパッドに導かれる。当業者は、可動層14から導電材料60までのコンタクトと導電材料60から光学積層体16のITOコンタクトが、バックプレート80の下のアレイのシールされた領域にあるということを理解するだろう。
【0062】
このバックプレート80は、周囲環境の有害な元素からMEMS装置を保護する。同様に、このシール90は、好ましくは、水蒸気及び他の不純物が、パッケージに入りMEMS装置に損傷を与えることを防止するために十分な障壁を提供する。当業者は、透明基板20が、MEMS装置がその上に組み立てられた薄膜を有することができるあらゆる透明な基板であり得ることを理解するだろう。このような透明基板は、限定されないが、ガラス、プラスチック及び透明高分子を含む。画像は、透明基板20を通して表示される。
【0063】
図9は、上記のように、光学積層体16にパターニングされた列の長さに沿った断面図と、モリブデンなどの犠牲材料で形成される相互接続/ルーティングを有する干渉型変調器の実施形態の上面図とを示す。スクライブライン95は、図9に示される。図9に示されるように、光学積層体16及び可動層14は、スクライブライン95を横切らず、従ってスクライブライン95で露出される。モリブデンの相互接続/ルーティング60は、シール90の外側に延長し、スクライブライン95を横切らない。比較のために、図10は、ミラー層14にパターニングされた行の長さに沿った断面図と、可動層14と光学積層体16の電極がルーティング/相互接続を形成する干渉型変調器の実施形態の上面図とを示す。図10に示されるように、光学積層体16の電極は、スクライブライン95を横切り、従って露出される。有利には、図9の露出された耐熱金属相互接続60は、図10の露出された光学積層体16よりも露光に耐える。図9及び図10の上面図において、明確性のために、バックプレート80と支持構造体材料62などの特定の特徴が示されていないということは理解されるだろう。
【0064】
図11Aから11Kは、キャビティ及び相互接続構造を形成するための導電材料の単一の堆積された層を利用する装置を製造する他の例示の方法を示す。各々の図は、列電極の長さに沿った装置の断面図(上部断面図)と、行電極の長さに沿った他の断面図(下部断面図)とを示す。この実施形態によれば、光学積層体16の絶縁層は、導電材料60の堆積の前にパターニングされず、エッチングされない。図11Aに示されるように、ダークマトリクス2の形成は、透明基板20上の画素のスイッチングされない部分からの反射を最小化するために、ダークマスク(例えば、MoCr)の層の堆積、マスキング及びエッチングによって好ましくは行われる。ダークマトリクス堆積は、ITO層(光学積層体16の)が堆積される前に、構造体上に二酸化シリコン(SiO2)などの誘電材料4を堆積することを含む。
【0065】
MoCrまたはCrの比較的薄い層は、ITO上に好ましくは堆積される。ITO及びMoCrまたはCrは、次いで、図11Bに示されるように、光学積層体16の電極を形成するために列にエッチングされパターニングされる。誘電層17は、好ましくは、二酸化シリコン(SiO2)で形成されるが、図11Cに示されるように、構造体上に好ましくは形成される。あるいは、二酸化シリコンは、後続の放出エッチングから二酸化シリコンを保護するアルミニウム酸化物(Al2O3)キャップまたは同様の停止層で被覆されてもよい。この実施形態によれば、誘電層17は、犠牲層60が堆積される前にパターニングされず、処理フローの1つのマスキング段階と1つのエッチング段階とを除去する。
【0066】
図11Dに示されるように、導電材料60の層は、好ましくはモリブデン(Mo)であるが、光学積層体16の電極と可動層14(以下のように堆積されるだろう)との間に共鳴光学キャビティ19(図11J及び11K参照)を形成することに加えて相互接続構造体を形成するために、好ましくは構造体上に堆積される(及び、後に幾らかの位置で除去される)。図11Dに示されるように、反射材料61(例えば、アルミニウム)の層は、導電層60上に堆積される。
【0067】
導電層60及び反射層61は、図11Eに示されるように、好ましくは電極16上にパターニングされエッチングされる。この導電層60及び反射層61は、この装置の画像またはディスプレイ領域の支持構造体(その堆積は以下に示される)におけるビアを形成するために共にパターニングされ、エッチングされる。導電材料60は、図11Eに示されるように、相互接続及びルーティングを形成するためにパターンの周辺領域で好ましくは取り去られる。導電層60と反射層61の端部が位置合わせされるように示されるが、それらは位置合わせされる必要がないことは理解されるだろう。他の導電層が相互接続領域の導電層60と反射層61の積層体に加えられてもよく、このような導電層の様々な組み合わせが使用されることができることを当業者は理解するだろう。
【0068】
この示された実施形態では、導電材料60及び反射層61の両方が同時にパターニングされ、エッチングされる。しかしながら、この実施形態では、誘電層17が犠牲材料の堆積の前にパターニング及びエッチングされるので、導電層60と光学積層体16のITOとの間の直接的な接続がない。
【0069】
導電層60と反射層61とをパターニングしてエッチングした後に、誘電層62は、好ましくは二酸化シリコン(SiO2)または窒化シリコンで形成されるが、図11Fに示されるように、構造体全体の上に堆積される。この誘電層62は、次いで、図11Gに示されるように、支持構造体またはポストを形成し、コンタクトカット31を形成するためにパターニングされ、エッチングされる。当業者は、SiO2誘電体62の幾らかがルーティング/相互接続領域のMo導電材料60及び反射層61を覆うことを理解するだろう。誘電体62と上部表面反射層61との組み合わせは、後続の放出エッチング中にMo相互接続材料を保護するために機能する。それは、以下に詳細に記載されるだろう。
【0070】
図11Hに示されるように、可動層または機械層14は、構造体の全体上に堆積される。この実施形態によれば、可動層14は、好ましくはニッケルで形成される。この可動層14は、上記の列/行アレイを形成するために光学積層体16の電極に直交する列に堆積され、パターニングされる。この可動層14は、図11Iに示されるように、パターニングされ、エッチングされる。図11Jの上部に示されるように、可動層14の部分は、導電材料60によって形成される相互接続部に光学積層体16の列電極を固定する(ストラップ)する機能を有する。
【0071】
導電材料60を含む犠牲層は、好ましくは可動層14が形成された後に、図11Jに示されるように、ディスプレイ領域の光学積層体16の固定電極と可動層14との間に光学キャビティ19を形成するために放出エッチングで除去される。上記のように、標準放出技術は、画像領域の犠牲層60を除去するために使用されてもよい。
【0072】
放出エッチングが行われると、犠牲層を形成する導電材料60は、画素内(画像領域またはディスプレイ領域内)にキャビティ19を形成するために除去されるが、好まれる反射層61のアルミニウムは、残っている。ルーティング/相互接続領域では、アルミニウム反射層61は、導電材料60上に残っており、それは、ルーティング/相互接続を形成するために放出エッチングから保護される。図11Jに示されるように、ルーティング/相互接続領域の導電材料60は、支持構造体材料62及びアルミニウム反射層61の部分によって封入される。当業者は、反射層61のアルミニウムがルーティング/相互接続領域のモリブデンライン上に高い導電率のストラップを提供し、それによって相互接続抵抗を低下させることを理解するだろう。この実施形態では、光学積層体16の電極への電気接続は、好ましくはニッケルで形成される可動金属層14によって提供される。この実施形態では、モリブデン相互接続材料60の上部表面は、アルミニウム層及び誘電支持構造体材料の両方によって保護される。モリブデン相互接続の側壁は、誘電支持構造体材料のみによって保護される。
【0073】
この実施形態によれば、当業者は、モリブデンの周辺のルーティング/相互接続60が、上記のように、好ましくは封入され、光学キャビティ19を形成するための放出エッチングから保護されることを理解するだろう。放出エッチングからモリブデンの周囲のルーティング60を保護するために、モリブデンの周辺のルーティング60が放出エッチングから保護されるように、無機材料(例えば、二酸化シリコンまたは窒化シリコン)は、好ましくは支持構造体62において使用される。図11Iに示されるように、モリブデンの周辺のルーティング60は、それが放出エッチングから保護されるように、無機支持構造体材料62及び可動層14の部分によって封入される。当業者は、無機支持構造体材料62及び可動層14が放出エッチングによって除去されないことを理解するだろう。図11Jに示されるように、モリブデン60は、それが、周辺のルーティング/相互接続を形成するために封入され、それがディスプレイ領域に露出される光学キャビティ19を形成するためにエッチングされる領域に残っている。当業者は、記載された第1実施形態と比較してこの実施形態において、誘電層17(図8Dに示されるように)のマスキング及びパターニングの段階が除去されることを理解するだろう。
【0074】
放出エッチングの後に、バックプレート80は、干渉型変調器の画像領域またはディスプレイ領域を更に保護するために、好ましくは密封性であるシール90を用いて透明基板20に好ましくは被覆される。図11Kに示されるように、シール90は、モリブデンの周辺のルーティング/相互接続60の領域にある。バックプレート80及びシール90は、周辺環境の有害な元素から干渉型変調器を保護する。
【0075】
上記のように、MEMS装置のある実施形態は、特に干渉型変調器であるが、機械層または変形可能な層から部分的に取り外された反射層を含む可動層を含む(図7Cから7E)。他の例示の方法は、図12Aから12Iを参照して記載されるだろう。図12Aから12Iがこの装置の列電極の断面図であることは理解されるだろう。この実施形態によれば、周辺のルーティング/相互接続は、MEMS装置内で、例えば可動層の反射層(例えば、アルミニウムミラー)などの導電層を形成するために使用される同一の材料で形成される。
【0076】
図12Aに示されるように、反射層90は、周辺の相互接続領域と、画像領域のパターニングされた犠牲層82の上に堆積される。図12Aに示されるように、この実施形態によれば、犠牲層82は、画像(または“アレイ”又は“ディスプレイ”)領域のみに残るようにパターニングされる。犠牲材料82が、以下に詳細に記載されるように、光学積層体16と堆積される可動層との間の共鳴光学キャビティ19(図12I)を画定するために光学積層体16の上に好ましくは堆積される(及び、後に選択的に除去される)ことは理解されるだろう。犠牲層82は、RGBディスプレイシステム用の赤、緑及び青などの多くの異なる色を生成するために多くの厚さを有する犠牲層82を形成するために堆積されて後にパターニングされる多層を含んでもよいことは理解されるだろう。図12Aに示されるように、犠牲層82は、変化する厚さを有する。当業者は、以下に記載されるように、これらの変化する厚さが、犠牲層82が除去される場合に形成されるキャビティ19(図12I)の変化する高さに相当することを理解するだろう。3つの異なる高さを形成するプロセスにおいて、犠牲層の3つの示された部分の最も薄いところは、単一の堆積物で形成されることができ、中間の厚さのところは、2つの堆積物で形成されることができ、最も厚い部分は、3つの堆積物で形成されることができる。各々の停止層は、任意に堆積物間に介在することができる。例示の実施形態では、最も大きい高さを有するキャビティを有する変調器(最も大きい厚さを有する犠牲層で形成される)は、赤い光を反射し、中間の高さを有するキャビティを有する変調器(中間の厚さを有する犠牲層で形成される)は、緑の光を反射し、最も小さい高さを有するキャビティを有する変調器(最も小さい厚さを有する犠牲層で形成される)は、青い光を反射する。
【0077】
光学積層体16などの下層の構造体の起伏(図示されない)の結果として示されるように、犠牲層82が起伏を有することは注意すべきである。光学積層体16は、図に概略的にのみ示される。
【0078】
この反射層90は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの導電材料で好ましくは形成される。特定の実施形態によれば、この反射層90は、反射材料の単一の層を有する。他の実施形態では、この反射層90は、反射材料の薄い層を覆うより堅い材料の層(示されない)を有する反射材料の薄い層を有してもよい。この実施形態の反射層が画像領域の上層の機械層(図12I)から部分的に取り外されるので、この反射層90は、好ましくは、部分的に取り外される場合でさえ光学積層体16に対して実質的に平坦な位置に残るために十分な剛性を有し、光学積層体から離れて位置する反射層の側にある硬化層の介在は、所望の剛性を提供するために使用されることができる。
【0079】
図12Bでは、図12Aの反射層90は、画像領域にパターニングされたミラー層200を形成するためにパターニングされる。同時に、この反射層90は、ディスプレイの周辺に相互接続またはルーティング202を形成するために周辺の相互接続領域にパターニングされ、ここで、この相互接続は、アレイの外側の電気回路網とアレイ内の電極との間にある。
【0080】
図12Cに示されるように、第2の犠牲層196は、構造体の全体上に位置され、相互接続202上と同様に画像領域のパターンニングされたミラー層200上に位置される。好ましくは、第2の犠牲層196は、第1の犠牲層82と同様の材料で形成され、または、第1の犠牲層82と同様のエッチング液によって周囲の材料について選択的にエッチング可能である。“第2”の犠牲層196と称される一方で、それが、実際には、3つのキャビティの高さを画定するための3つの堆積物の使用のために、犠牲材料の4つの堆積物を表すことが理解されるだろう。
【0081】
図12Dにおいて、第2の犠牲層196は、パターニングされる。相互接続領域では、第2の犠牲層196は、相互接続202の部分上に残っている。図12Dに示されるように、テーパー状の開口部86は、形成され、第2の犠牲層196と第1の犠牲層82の両方を通って延長し、それによって犠牲層196、82をパターニングする。
【0082】
図12Eに示されるように、ポスト酸化物材料210は、構造体の全体上に堆積される。このポスト酸化物材料が無機材料(例えば、SiO2)を好ましくは含むことは理解されるだろう。図12Fに示されるように、このポスト酸化物材料210は、次いで、画像領域またはディスプレイ領域の装置において支持体18を形成するためにパターニングされる。装置208が、パターニングされたミラー層200を覆う第2の犠牲層196の部分に形成され、パターニングされたミラー層200の少なくとも一部を露出することが、図12Fで見ることができる。相互接続領域において、ポスト酸化物材料210は、以下に記載されるように、コンタクトを形成するために相互接続202の部分を露出するためにパターニングされる。当業者は、このポスト酸化物材料210が相互接続/ルーティング202を不動状態にするためにパターニングすることもできることを理解するだろう。
【0083】
図12Gに示されるように、機械層92は、パターニングされたポスト酸化物材料210と、パターニングされたミラー層200の露出された部分との上に堆積される。好ましい実施形態によれば、機械層92は、ニッケルで形成される。特に、機械層92とパターニングされたミラー層200とを結合する結合部分204が形成されるように、機械層92が少なくとも部分的に開口部208(図12F)を満たすことが見られる。図12Gに示されるように、機械層92は、ポスト酸化物材料210が除去される露出された領域の相互接続領域の相互接続と接触する(図12F)。図12Hに示されるように、機械層92は、次いで、上記の行電極を形成するためにパターニングされる。当業者は、以下に記載されるように、放出エッチング液を用いて犠牲層82、196が放出エッチングによって除去されことを可能にするように、小さなホール(示されない)が好ましくは機械層92内でエッチングされることは理解するだろう。
【0084】
図12Iでは、放出エッチングは、第1の犠牲層82と第2の犠牲層196の両方を除去するために行われ、それによって、パターニングされたミラー層200と光学積層体16との間に光学ギャップまたはキャビティ19を形成する。従って、光学MEMS装置が形成され、パターニングされたミラー層200が吊るされる機械層92を含む可動層を含み、ここで、このパターニングされたミラー層200は、機械層92から部分的に取り外される。ポスト酸化物材料210が放出エッチングから相互接続/ルーティング202を保護することが、図12Iにおいて見られる。示された例で、相互接続/ルーティング202及びパターニングされたミラー層200が単一の堆積された反射層90で形成されるので、相互接続/ルーティング202のモリブデンの厚さが、パターニングされたミラー層200の厚さに幾らかの一致を有するということは理解されるだろう。このMEMS装置は、電気相互接続/ルーティング202も有し、それは、アレイ内に電極を有するアレイの外側の電気回路網に電気的に接続し、それは、反射層20をパターニングすることによって形成される。この実施形態では、パターニングされたミラー層200を形成するために使用される同一の材料が電気相互接続/ルーティング202を形成するために使用されることは理解されるだろう。この光学的MEMS装置は、例えば、この出願を通して図7C及び他の場所において示されるような干渉型変調器でありえる。当業者は、非光学性MEMS装置において、吊るされた上部電極が反射的である必要がないということを理解するだろう。
【0085】
ここに記載された実施形態では、導電材料が光学積層体の電極と上部電極形成の機械層との間に堆積され、導電材料の同一層が電気相互接続またはルーティング用にも使用されることは理解されるだろう。一実施形態では、電気相互接続/ルーティングは、可動層または反射ミラーと同一の材料で形成される。もう一つの実施形態では、電気相互接続/ルーティングは、この装置内の光学キャビティを形成するために使用される犠牲層の1つと同一の材料で形成される。図12Aから12Iが、ミラー堆積の位置で相互接続画定またはストラッピングで使用されることができる4つの起こり得る犠牲層堆積を示すことは注意すべきである。
【0086】
上記の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されるように本発明の新規な特徴が示され、記載され、指摘されているが、示された装置または方法の形態または詳細の様々な省略、置換及び変更が本発明の範囲を逸脱することなく当業者によってなされることは理解されるだろう。理解されるように、本発明は、ある特徴が他の特徴から分離して使用され又は実行されてもよいので、ここに説明された特徴及び利点の全てを提供しない形態で実施されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1の干渉型変調器が緩和された位置にあり、第2の干渉型変調器の可動反射層が作動位置にある、干渉型変調器ディスプレイの一実施形態の一部を示す等角図である。
【図2】3×3の干渉型変調器ディスプレイを含む電子装置の一実施形態を示すシステムブロックダイアグラムである。
【図3】図1の干渉型変調器の例示的な実施形態において印加された電圧に対する可動ミラー位置の図である。
【図4】干渉型変調器ディスプレイを駆動するために使用される行及び列電圧のセットの例示である。
【図5A】図2の干渉型変調器ディスプレイの3×3にディスプレイデータのフレームを書き込むために使用されることができる列及び行信号における例示のタイミング図を示す。
【図5B】図2の干渉型変調器ディスプレイの3×3にディスプレイデータのフレームを書き込むために使用されることができる列及び行信号における例示のタイミング図を示す。
【図6A】複数の干渉型変調器を含む画像表示ディスプレイの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉型変調器を含む画像表示ディスプレイの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1の装置の断面図である。
【図7B】干渉型変調器の他の実施形態の断面図である。
【図7C】干渉型変調器の他の実施形態の断面図である。
【図7D】干渉型変調器の更なる他の実施形態の断面図である。
【図7E】干渉型変調器の追加の実施形態の断面図である。
【図8A】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8B】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8C】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8D】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8E】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8F】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8G】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8H】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8I】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8J】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8K】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図8L】干渉型変調器の実施形態を形成する方法を示す断面図である。
【図9】図8Aから8Lに示される干渉型変調器の実施形態の断面図と上部平面図を示す。
【図10】干渉型変調器の他の実施形態の断面図と上部平面図を示す。
【図11A】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11B】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11C】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11D】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11E】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11F】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11G】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11H】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11I】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11J】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図11K】干渉型変調器の他の実施形態を形成するための方法を示す断面図である。
【図12A】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12B】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12C】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12D】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12E】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12F】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12G】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12H】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【図12I】干渉型変調器の更なる他の実施形態の形成するために方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0088】
14 可動層
16 電極
19 キャビティ
60 犠牲層
92 機械層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小電気機械システム装置であって、
電極と、
可動層と、
前記可動層上の機械層と、
前記電極と前記機械層との間の導電層と、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続と、
を含み、
前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記導電層は、同一の材料で形成される微小電気機械システム装置。
【請求項2】
前記電極と前記可動層との間にキャビティをさらに有する、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項3】
前記導電層は、前記キャビティを形成するために使用される犠牲層である、請求項2に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項4】
前記電気相互接続は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料で形成される、請求項3に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項5】
前記犠牲材料は、前記可動層と前記電極との間の接触を形成する材料で形成される、請求項3に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項6】
前記導電層は、前記可動層である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項7】
前記可動層は、アルミニウムを含む、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項8】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項9】
前記可動層は、前記機械層から吊るされる反射層である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項10】
保護材料が、前記電気相互接続と前記導電層と間にあり、前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記導電層を形成する材料は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項11】
ディスプレイと、
前記ディスプレイと電気的な通信をする処理装置であって、画像データを処理するために構成されるところの前記処理装置と、
前記処理装置と電気的な通信をする記憶装置と、
をさらに有する、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項12】
少なくとも1つの信号を前記ディスプレイに送るために構成された駆動回路をさらに有する、請求項11に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項13】
前記画像データの少なくとも一部を前記駆動回路に送るために構成される制御装置をさらに有する、請求項12に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項14】
前記画像データを前記処理装置に送るために構成される画像ソースモジュールをさらに有する、請求項12に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項15】
前記画像ソースモジュールは、受信機、送受信機及び送信機のうちの少なくとも1つを有する、請求項14に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項16】
入力データを受け取り、前記入力データを前記処理装置に送信するために構成される入力装置をさらに有する、請求項11に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項17】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
電極を提供し、
前記電極上に導電層を形成し、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記装置内の第2電極の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するために前記導電層をパターニングし、
前記導電層をパターニングした後、前記導電層上に機械層を形成することを含む方法。
【請求項18】
前記第2電極は、可動層である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記導電層は、可動層である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記導電層は、アルミニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記導電層は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記導電層をパターニングした後、前記電極と前記機械層との間にキャビティを形成することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記キャビティを形成することは、前記導電層を選択的に除去することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
二フッ化キセノンが前記導電層を選択的に除去するために使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記電気相互接続が前記キャビティの形成中にエッチングされることから保護するために、前記導電層をパターニングした後、保護材料を堆積することをさらに含み、前記導電層は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
基板上に形成された電極を提供し、
前記電極上に可動層を形成し、
前記可動層上に機械層を形成し、
前記電極と前記機械層との間に導電層を堆積することであって、前記導電層の一部が、前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するように堆積することを含む方法。
【請求項28】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記装置内に少なくとも1つのキャビティを形成するために前記導電層を選択的に除去することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記電気相互接続を形成することは、前記導電層をパターニングすることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記導電層の一部は、前記可動層を形成し、前記可動層は、アルミニウムを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記導電層は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
電気相互接続を形成することは、前記電気相互接続を形成するために、シリコンを含む層を堆積し、前記シリコンを選択的にドーピングすることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
微小電気機械システム装置であって、
電極と、
可動層と、
前記可動層上の機械層と、
前記電極と前記可動層との間のキャビティと、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続と、
を含み、
前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記可動層は、同一の材料で形成される微小電気機械システム装置。
【請求項35】
前記可動層及び前記電気相互接続の少なくとも一部を形成するために使用される材料は、アルミニウムを含む、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項36】
前記可動層は、前記電極に直交する列に形成される、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項37】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項38】
前記電極は、インジウムスズ酸化物を含む、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項39】
前記可動層は、前記機械層から吊るされる、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項40】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
電極を提供し、
前記電極上に導電材料を堆積し、
前記導電層上に可動層を形成し、
前記可動層上に機械層を堆積することであって、前記導電材料が、前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するように堆積し、
前記機械層が堆積された後、キャビティを形成するために前記導電材料を選択的に除去することを含む方法。
【請求項41】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記導電材料は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記導電材料は、二フッ化キセノンによって選択的に除去される、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記電極を提供することは、透明基板上に列状に前記電極を形成することを含み、前記可動層を形成することは、前記列に直交する行状に前記可動層を形成することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記可動層を形成する前に保護材料を堆積することをさらに含み、前記導電材料は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項40に記載の方法。
【請求項1】
微小電気機械システム装置であって、
電極と、
可動層と、
前記可動層上の機械層と、
前記電極と前記機械層との間の導電層と、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続と、
を含み、
前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記導電層は、同一の材料で形成される微小電気機械システム装置。
【請求項2】
前記電極と前記可動層との間にキャビティをさらに有する、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項3】
前記導電層は、前記キャビティを形成するために使用される犠牲層である、請求項2に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項4】
前記電気相互接続は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料で形成される、請求項3に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項5】
前記犠牲材料は、前記可動層と前記電極との間の接触を形成する材料で形成される、請求項3に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項6】
前記導電層は、前記可動層である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項7】
前記可動層は、アルミニウムを含む、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項8】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項9】
前記可動層は、前記機械層から吊るされる反射層である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項10】
保護材料が、前記電気相互接続と前記導電層と間にあり、前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記導電層を形成する材料は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項11】
ディスプレイと、
前記ディスプレイと電気的な通信をする処理装置であって、画像データを処理するために構成されるところの前記処理装置と、
前記処理装置と電気的な通信をする記憶装置と、
をさらに有する、請求項1に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項12】
少なくとも1つの信号を前記ディスプレイに送るために構成された駆動回路をさらに有する、請求項11に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項13】
前記画像データの少なくとも一部を前記駆動回路に送るために構成される制御装置をさらに有する、請求項12に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項14】
前記画像データを前記処理装置に送るために構成される画像ソースモジュールをさらに有する、請求項12に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項15】
前記画像ソースモジュールは、受信機、送受信機及び送信機のうちの少なくとも1つを有する、請求項14に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項16】
入力データを受け取り、前記入力データを前記処理装置に送信するために構成される入力装置をさらに有する、請求項11に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項17】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
電極を提供し、
前記電極上に導電層を形成し、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記装置内の第2電極の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するために前記導電層をパターニングし、
前記導電層をパターニングした後、前記導電層上に機械層を形成することを含む方法。
【請求項18】
前記第2電極は、可動層である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記導電層は、可動層である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記導電層は、アルミニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記導電層は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記導電層をパターニングした後、前記電極と前記機械層との間にキャビティを形成することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記キャビティを形成することは、前記導電層を選択的に除去することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
二フッ化キセノンが前記導電層を選択的に除去するために使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記電気相互接続が前記キャビティの形成中にエッチングされることから保護するために、前記導電層をパターニングした後、保護材料を堆積することをさらに含み、前記導電層は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
基板上に形成された電極を提供し、
前記電極上に可動層を形成し、
前記可動層上に機械層を形成し、
前記電極と前記機械層との間に導電層を堆積することであって、前記導電層の一部が、前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するように堆積することを含む方法。
【請求項28】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記装置内に少なくとも1つのキャビティを形成するために前記導電層を選択的に除去することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記電気相互接続を形成することは、前記導電層をパターニングすることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記導電層の一部は、前記可動層を形成し、前記可動層は、アルミニウムを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記導電層は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される材料を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
電気相互接続を形成することは、前記電気相互接続を形成するために、シリコンを含む層を堆積し、前記シリコンを選択的にドーピングすることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
微小電気機械システム装置であって、
電極と、
可動層と、
前記可動層上の機械層と、
前記電極と前記可動層との間のキャビティと、
前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間の電気相互接続と、
を含み、
前記電気相互接続の少なくとも一部及び前記可動層は、同一の材料で形成される微小電気機械システム装置。
【請求項35】
前記可動層及び前記電気相互接続の少なくとも一部を形成するために使用される材料は、アルミニウムを含む、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項36】
前記可動層は、前記電極に直交する列に形成される、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項37】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項38】
前記電極は、インジウムスズ酸化物を含む、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項39】
前記可動層は、前記機械層から吊るされる、請求項34に記載の微小電気機械システム装置。
【請求項40】
微小電気機械システム装置を形成する方法であって、
電極を提供し、
前記電極上に導電材料を堆積し、
前記導電層上に可動層を形成し、
前記可動層上に機械層を堆積することであって、前記導電材料が、前記装置の外部の電気回路網と前記電極及び前記可動層の少なくとも1つとの間に電気相互接続の少なくとも一部を形成するように堆積し、
前記機械層が堆積された後、キャビティを形成するために前記導電材料を選択的に除去することを含む方法。
【請求項41】
前記装置は、干渉型変調器である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記導電材料は、モリブデン、ドープされたシリコン、タングステン及びチタンからなる群から選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記導電材料は、二フッ化キセノンによって選択的に除去される、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記電極を提供することは、透明基板上に列状に前記電極を形成することを含み、前記可動層を形成することは、前記列に直交する行状に前記可動層を形成することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記可動層を形成する前に保護材料を堆積することをさらに含み、前記導電材料は、前記保護材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項40に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図11G】
【図11H】
【図11I】
【図11J】
【図11K】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図11G】
【図11H】
【図11I】
【図11J】
【図11K】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【公表番号】特表2009−509786(P2009−509786A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533663(P2008−533663)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/038084
【国際公開番号】WO2007/041302
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/038084
【国際公開番号】WO2007/041302
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]