説明

α7ニコチン性アセチルコリン受容体の調節物質およびそれらの治療への使用

α7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)アゴニスト活性を有する化合物、その調製方法、それを含有する医薬組成物ならびに神経系および精神疾患の治療のためのその使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、α7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)アゴニスト活性を有する化合物、それらの調製方法、それらを含有する医薬組成物ならびに神経系および精神疾患の治療用のそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
いくつかの最近の観察は、興奮毒性発作(1〜5)、栄養欠乏(6)、虚血(7)、外傷(8)、Aβ−仲介神経死(9〜11)およびタンパク質凝集仲介神経変性(9;12)に関する、動物の種々の神経変性モデルおよび培養細胞におけるニコチンの潜在的な神経保護効果を指摘している。ニコチンが神経保護効果を示す多くの場合、α7サブタイプを含む受容体の直接の関与が引き合いに出され(7;11〜15)、α7サブタイプ含有ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化は、ニコチンの神経保護効果の仲介の助けになり得ることを示唆している。利用可能なデータは、α7ニコチン性アセチルコリン受容体は、神経保護分子として活性なアゴニスト/正の調節物質の開発のための有効な分子標的を代表することを示唆している。実際に、α7ニコチン性受容体アゴニストは、既に同定され、神経保護薬(16〜20)の開発用の可能性のあるリード化合物として評価されている。α7ニコチン性アセチルコリン受容体の炎症過程への関与も最近記載された(21)。したがって、この受容体の新規の調節物質の開発は、神経系、精神および炎症性疾患の新規の治療をもたらすはずである。
【0003】
既知の先行技術
アリール/ヘテロアリール−ウレイドまたはカルバモイル部分および塩基性窒素を有する、ニコチン性およびムスカリン性アセチルコリン受容体親和性を示す、またはアルツハイマー病への使用を求めた様々な化合物が記載されていることが見出された。縮合ピリダジン誘導体(WO03070707);炎症状態の治療方法(US2004127536);アザ−ビシクロN−ビアリールアミド(WO03078431);複素環尿素誘導体(WO0266468);スピロ環ピペリジン(WO2004004714);フェニル置換インドールおよびインダゾール(WO0174773);フェニル置換イミダゾピリジン(WO0174815)。
【0004】
塩基性窒素を有し様々なタイプの生物活性を示す複素環化合物が記載されていることが見出された。抗ヘルペスウイルス化合物(US6288091);2H−フタラジン−1−オン誘導体(WO00044726);1,4−ジヒドロ−2(2H)イソキノリン(DE2406490);ピリジン化合物(JP06016638);ピペリジンアミド(WO0198268);キナーゼ阻害剤としての8−アミノ−アリール置換イミダゾピラジン(US2005009832)。
【0005】
複素環化合物もHeterocycles(1997年)、45(4)、723〜734頁に開示された。1−[ω[(アリールアミノ)カルボニル]アルキル]−4−(ベンゾシクロアルキル)ピペラジン。
【0006】
これらの引用された化合物は、官能性、結合鎖または置換パターンのいずれかによって本明細書に開示されたものから構造的に容易に区別することができるが、これらの先行文献は、本明細書に開示されたニコチン性α7受容体に活性を有する新規のω−アミノアルキル尿素またはカルボキサミドを具体化する構造フラグメントの独特の組合せを開示または示唆していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の概要
本発明は、α7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)において完全または部分的アゴニストとして作用する新規の化合物、同化合物を含有する医薬組成物、ならびに神経系および精神障害、特にアルツハイマー病および統合失調症などの、α7ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化から利益を得ることができる疾患の治療用のそれらの使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の説明
本発明は式(I)の化合物を提供する
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、
w、hおよびkは、3≦w+h+k≦5であることを条件に、互いに独立に、0、1、2、または3であり;
k>1の場合に同じまたは異なる炭素原子のいずれかに結合しているK1およびK2は、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C5)アルキル、アルコキシ、フルオロアルキル、アルキレン、フルオロアルキレン;ヒドロキシアルキルを表し;あるいはK1およびK2は一緒になって、アルキリデンまたはフルオロアルキリデン基を形成することができ;あるいはK1およびK2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3〜C6)シクロアルキル基を形成し;あるいはkが≧2である場合、2つの()k炭素原子は不飽和結合を形成することができ;あるいはwが1、2、または3であり、kが1である場合、K1およびK2は、それらが結合している炭素原子と一緒になってオキソ基を形成することができ;
jは、0、1または2であり;
Xは、式
【0011】
【化2】

【0012】
の基であり;
Zは、CH2、N、O、S、S(=O)、またはS(=O)2であり;
pは、0、1、2または3であり;
nは、0、1または2であり;
sは、1または2であり;
qおよびq’は、互いに独立に1から4までの整数であり;
T’は、互いに独立に、ヒドロキシ;メルカプト;アミノ;シアノ;ニトロ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;あるいはpが2または3である場合、2つのT’はスピロまたは縮合連結を含む5員から8員までの環を形成し;
UおよびU’は、互いに独立に、水素;シアノ;ヒドロキシ;アミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ基;直鎖または分枝鎖(C1〜C6)アルコキシ基;ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、オキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニル、(C1〜C3)アルキルスルホニル、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖;ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル、カルバモイル、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリールまたはヘテロアリールスルファモイル、(C1〜C3)アルキルスルファモイル、スルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員のアリールまたはヘテロアリール基を有する直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル、(5員から10員の芳香族または複素芳香族環は、ヒドロキシ;ハロゲン;メルカプト;アミノ;シアノ;ニトロ;トリハロメチル;トリハロメトキシから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されている);直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;カルバモイル;(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル;スルファモイル;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニルを表し;
−Y−Q−は、−C(=O)NH−Q−または−NH−C(=O)−NH−Qであり;
Qは、5員から10員の芳香族または複素芳香族環であり;
Rは、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;アミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’は、j=2の場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキルを表し、
但し、kがゼロであり、wとhの合計が4である場合、T’は、メルカプト;アミノ;トリハロアルキル;ヒドロキシアルキル;(C1〜C6)アミノアルキル;メルカプトアルキル;アルキルチオ;アルコキシカルボニル;アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニルであるか、またはj≠0であり;
jがゼロであり、w、hおよびkの合計が4である場合、K1およびK2は両方とも水素ではなく;
次の化合物:1−[4−(2−アミノ−チアゾール−5−イル)−フェニル]−3−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−尿素;1−(ビフェニル−4−イル)−3−(5−(スピロ(インダン−1,4’−ピペリジン−10−イル)−ペンチル)−尿素;1−(ビフェニル−4−イル)−3−(4−(スピロ(インダン−1,4’−ピペリジン−10−イル)−ブチル)−尿素;3−{4−[3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−ウレイド]−フェニル}−1H−インダゾール−5−カルボン酸アミド;3−{4−[3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−ウレイド]−フェニル}−1H−インダゾール−5−カルボン酸アミド;1−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−尿素;1−[4−(8−シクロプロピルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−尿素;1−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−3−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−尿素;1−[4−(8−シクロプロピルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−尿素;1−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−尿素;N−ビフェニル−4−イル−4−ピペラジン−1−イル−ブチルアミドを除く]。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
上記に記載された式Iの化合物中で、最も好ましい化合物は、Xが
【0014】
【化3】

【0015】
であるものである。
【0016】
より好ましい基化合物は、Xが
【0017】
【化4】

【0018】
であるものである。
【0019】
一実施形態においては、本発明は、以下ではG1と呼ばれる化合物を提供する[ここで、
Xが、
【0020】
【化5】

【0021】
であり;
zが、CH2、N、Oから選択され;
T’が、pが1を超える場合に互いに独立に、ヒドロキシ;アミノ;シアノ;ニトロ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;pが2または3である場合、2つのT’置換基は、スピロまたは縮合連結を有する5員から8員環を形成し;
UおよびU’が、互いに独立に、水素;ヒドロキシ、オキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、ピリジル、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖を表し;
Qが、6員から10員の芳香族または複素芳香族環であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;アミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノ−(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルキルチオ−(C1〜C3)アルキルを表す]。
【0022】
本発明の一態様においては、G1が、w+h+k=4である、以下ではG1aと呼ばれる化合物の群を提供する。
【0023】
G1aの中で、特定の実施形態は、化合物を提供する[ここで、
kが、0であり;
Xが、式
【0024】
【化6】

【0025】
の基であり;
UおよびU’が、互いに独立に、水素;トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、ピリジルで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖を表し;
−Y−が、基−C(=O)NH−または−NH−C(=O)NH−であり;
jが、0または1であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、ハロゲン;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す]。
【0026】
別の実施形態においては、本発明は、以下ではG2と呼ばれる化合物の群を提供する[ここで、
w+h+k=4であり、
K1およびK2が、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表し;
Xが、式
【0027】
【化7】

【0028】
の基であり;
zが、CH2、N、Oであり;
pが、0または1であり;
T’が、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2の場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノ−(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルキルチオ−(C1〜C3)アルキルを表す]。
【0029】
G2の中で、特定の実施形態は、以下ではG3と呼ばれる化合物の群を規定する[ここで、
K1およびK2が、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C3)アルキルを表し;
Xが、式
【0030】
【化8】

【0031】
の基を表し;
zが、CH2、Nであり;
qおよびq’が、互いに独立に、1から3の整数であり;
T’が、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルキルカルボニルを表し;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;トリハロメチル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す]。
【0032】
一態様においては、G3は、−Y−が基−C(=O)NH−である、以下ではG4aと呼ばれる化合物のサブセットを提供する。
【0033】
G4aの中では、特定の実施形態は、
Qが、フェニルまたはピリジル環であり;
jが、1または2であり;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、フェニル、ピリジル、またはピラゾリル環を表すものである。
【0034】
別の態様においては、G3は、−Y−が、基−NH−C(=O)−NH−である、以下ではG4bと呼ばれる化合物のサブセットを提供する。
【0035】
G4bの中で、特定の実施形態は、
K1およびK2が、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C3)アルキルを表し;
Xが、式
【0036】
【化9】

【0037】
の基であり;
zが、CH2、Nであり;
pが、0または1であり;
qおよびq’が、互いに独立に、1から3の整数であり;
T’が、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルキルカルボニルを表し;
−Y−が、基−NH−C(=O)−NH−であり;
Qが、フェニルまたはピリジルであり;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、フェニル、ピリジルまたはピラゾール環を表すものであり;
発明の更に別の態様下では、G1は、以下ではG5と呼ばれる化合物の群も提供する[ここで、
w+h+k=3であり;
Xが
【0038】
【化10】

【0039】
である]。
【0040】
G5の中で、一実施形態は、以下ではG5aと呼ばれる化合物の群を提供する[ここで、
qおよびq’が、互いに独立に、1から3までの整数であり;
T’が、pが1を超える場合に互いに独立に、ヒドロキシ;シアノ;オキソ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル;(C1〜C3)スルホニルを表し;
−Y−が、基−NH−C(=O)−NH−であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から6員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す]。
【0041】
G5aの中で、特定の実施形態は、
kが、0であり;
pが、0または1であり;
T’が、pが1を超える場合に互いに独立に、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;
−Y−が、基−NH−C(=O)−NH−を表し;
Qが、フェニルまたはピリジルであり;
jが、0または1であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、フェニルまたはピリジル環を表し;
R’が、ハロゲンを表す化合物によって表される。
【0042】
本発明の化合物は、いくつかの合成経路で調製することができ、これらの合成経路の中で、下記のスキーム1〜5に明示されたものがある。
a)スキーム1
【0043】
【化11】

【0044】
Y’=イソシアネート
スキーム1によれば、アミノアルコール、例えばk=1でありK1=K2=−CH3である場合の3−アミノ−2,2−ジメチル−プロパン−1−オルを、有機溶媒、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合物中において、反応が完了するまで、例えばイソシアネートまたは塩化カルバモイル、ここでは例としてアリールイソシアネートと反応させる。ヒドロキシ尿素3を、次いで標準条件(例えばSwern酸化)下で酸化し、得られたアルデヒド4を、次いで、標準の還元的アルキル化条件(例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドで)下で、適切に置換されたアミン6と反応させて化合物Iαを得る。Rがハロゲンまたはボロン酸エステルである場合、Iαを、例えば、鈴木カップリングの条件下での、ボロン酸またはハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールとのクロスカップリング反応によって更に処理して化合物Iβを得ることができる。
b)スキーム2
【0045】
【化12】

【0046】
X=アミン
スキーム2によれば、ω−ハロアルカノイルクロリドを、有機塩基の存在下で(複素)芳香族アミン8と反応させて、ω−ハロアルカン酸アミド9を得る。この化学種を、アミン6と反応させて、ハロゲンを置換して化合物Iαを得る。Rがハロゲンまたはボロン酸エステルである場合、Iαを、例えば、鈴木カップリングの条件下での、ボロン酸またはハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールとのクロスカップリング反応によって更に処理して化合物Iβを得ることができる。
c)スキーム3
【0047】
【化13】

【0048】
スキーム3によれば、適切に活性化したω−ハロアルキルフタルイミドを、有機溶媒、例えば、それだけには限らないが、2−ブタノンまたはジメチルホルムアミド中で、塩基、例えば、トリエチルアミンまたは炭酸カリウムの存在下でアミンXと反応させる。例えば、アミン(またはその塩酸塩)およびω−ハロアルキルフタルイミドの混合物を、メチルエチルケトン中において炭酸アルカリの存在下で反応が完了するまで還流し、次いで、この反応混合物を冷却し、不溶性物質をろ過により除去し、このろ液をクロロホルムまたはジクロロメタンで洗浄し、このろ液および洗液を濃縮して乾燥する。次のステップでは、ω−アミノアルキルフタルイミドを、例えば、エタノール中のω−アミノアルキルフタルイミドとヒドラジン水和物の混合物を還流することによってω−ジアミンに変換する。このω−ジアミンを、活性化した化学種、例えば、イソシアネートまたは塩化カルバモイルと、有機溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合物中で反応させて式Iαの化合物を得る。Rがハロゲン、ボロン酸またはボロン酸エステルである場合、Iαを、例えば、鈴木カップリングの条件下での、ボロン酸またはハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールとのクロスカップリング反応によって更に処理して式Iの化合物を得ることができる。
d)スキーム4
【0049】
【化14】

【0050】
reducing agent:還元剤 amine:アミン
スキーム4によれば、適切なアルデヒド前駆体、例えば、アミノアルコール、例えば、k=1でありK1=K2=Hである場合のアミノプロパノールを、有機溶媒、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合物中で反応が完了するまで、例えば、イソシアネートまたは塩化カルバモイル、ここでは例としてアリールイソシアネートと反応させる。このようにして得られたアルデヒド前駆体を、次いで、例えば、アルコールの場合における標準条件(例えばSwern酸化)下で酸化するなどして、アルデヒドに変換して、このアルデヒドを、次いで、標準の還元的アルキル化条件(例えば、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを用いて)下で、適切に置換したアミンXと反応させて化合物Iαを得る。Rがハロゲン、ボロン酸またはボロン酸エステルである場合、Iαを、例えば、鈴木カップリングの条件下での、ボロン酸またはハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールとのクロスカップリング反応によって更に処理して式Iの化合物を得ることができる。
e)スキーム5
【0051】
【化15】

【0052】
base:塩基 amine:アミン
スキーム5によれば、適切に活性化したω−ハロアルカン酸(例えば、部分C(=O)−LGが塩化アシルまたは活性化エステルまたはイミダゾリドを表す場合)を、有機塩基の存在下で(複素)芳香族アミンと反応させてω−ハロアルカン酸アミドを得る。この化学種を、アミンXと更に反応させてω−ハロゲン原子を置換して式Iαの化合物を得る。Rがハロゲン、ボロン酸またはボロン酸エステルである場合、Iαを、例えば、鈴木カップリングの条件下での、ボロン酸またはハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールとのクロスカップリング反応によって更に処理して式Iの化合物を得ることができる。
f)スキーム6
【0053】
【化16】

【0054】
amine:アミン
スキーム6によれば、ω−アミノアルカン酸を、溶媒、例えば、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合物中で、試剤、例えば、それだけには限らないが、1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いて適切に活性化し、適切な複素環アミンと反応させて式Iの主題化合物を得る。
g)スキーム7
【0055】
【化17】

【0056】
amine:アミン
スキーム7によれば、ω−アミノアルカン酸を、溶媒、例えば、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドまたはそれらの混合物中で、試剤、例えば、それだけには限らないが、1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いて、適切に活性化し、適切なブロモアリールまたはヘテロアリールアミンと反応させてブロモアリールまたはヘテロアリールアミドを得、これを、次いで、クロスカップリング条件(例えば、鈴木条件)下で、更に反応させて式Iの主題化合物を得る。
【0057】
スキーム8は、式Iの化合物の前駆体である鎖で置換された酸の合成への1つの可能な経路を示している。
【0058】
【化18】

【0059】
スキーム8によれば、アルキル置換されたマロン酸ジエステルを、溶媒、例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド中で、塩基(base)、例えば、それだけには限らないが、水素化ナトリウムで処理し、α,ω−ジハロアルカン(α,ω−dihaloalkane)と反応させる。このように得られた二置換マロン酸ジエステルを、強酸、例えば、臭化水素酸による処理によって加水分解およびモノ脱炭酸する。エステル化を、次いで、例えば、メタノールおよび触媒量の酸による処理によって実施する。ω−ハロゲンの置換を、この溶媒に限らないがトルエン(toluene)のような溶媒中で加熱還流(reflux)しながら適切なアミン(amine)の使用によって達成することができる。最後に、水性塩基を用いたエステル基の加水分解によって中間体が得られ、この中間体を、記載されたように活性化して式Iの化合物を得ることができる。
【0060】
本発明における化合物は、一般的に、有機化学の分野の技術者によって一般に使用されるいくつかの標準の合成方法のいずれかによって調製することができる。一般的に、アミドは、適切なカルボン酸および適切に選択されたアミンの間の塩基触媒求核付加、あるいは適切なアミンが選択されたアシルハロゲン化物、無水物またはエステルのいずれかと反応して所望のアミンが得られる求核置換反応によって調製することができる。酸をアミンにカップリングする場合、標準の化学カップリング試薬、例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)または1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)を、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の存在下または不存在下で使用することができる。代替手法においては、カルボン酸を、例えば、塩化チオニルまたは塩化オキサリルとの反応によって対応するアシルハロゲン化物に変換する。続いて、酸ハロゲン化物を、Schotten−Baumann法などの既知の技術の反応手法を用いて、適切に選択したアミンに添加してアミドが得られる。
【0061】
カルボン酸およびアミンは、容易に入手可能であるか、当技術分野で周知である方法を使用して調製し得る。多くの化合物は、例えば、Aldrich Chemicalsから市販されているか、化合物が市販されていない場合、それらは、当技術分野で周知である直接変換を使用して入手可能な前駆体から容易に調製することができる。例えば、カルボン酸は、ニトリルの加水分解、有機金属化合物の炭酸化あるいは第一級アルコールまたはアルデヒドの酸化によって調製することができる。特に、分枝鎖アルキルニトリルは、例えば、ナトリウムヘキサメチルジシラザンおよびヨウ化メチルまたはジブロモブタンを使用するジアルキルまたはスピロアルキル誘導体への変換、次いでの所望のカルボン酸への酸性または塩基性条件下の加水分解によって対応するアルキルアセトニトリルから調製される。加水分解における適切な酸および塩基は、例えば、H2SO4およびKOHである。加水分解反応は、マイクロ波加熱を使用して好都合に行うことができる。
【0062】
式Iの化合物、それらの光学異性体またはジアステレオマーは、それだけには限らないが、キラルマトリックスを用いるクロマトグラフィーおよび分別結晶を含めた周知の手法により精製または分離することができる。
【0063】
式Iの化合物の代表的な群の薬理活性は、α7ニコチン性アセチルコリン受容体を安定に形質移入した細胞、ならびに選択性に関する対照としてのα1およびα3ニコチン性アセチルコリン受容体および5HT3受容体を発現している細胞を利用するインビトロアッセイにおいて例証された。更なる態様によれば、本発明は、したがって、それを必要とする対象、好ましくはヒト対象に有効量の式Iの化合物を投与することを含む神経系(neurological)および精神(psychiatric)障害の治療の方法を対象としている。本発明の化合物での治療から利益を得ることができる神経系および精神障害には、それだけには限らないが、老年性認知症(senile dementia)、注意力欠如障害(attention deficit disorder)、アルツハイマー病および統合失調症(schizophrenia)が含まれる。一般的に、式Iの化合物を、それだけには限らないが、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病(Huntington's chorea)、筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral)、多発性硬化症(multiple sclerosis)、てんかん(epilepsy)、記憶または学習障害(memory or learning deficit)、パニック障害(panic disorders)、認知障害(cognitive disorders)、うつ病(depression)、敗血症(sepsis)および関節炎(arthritis)を含めたα7ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化から利益を得ることができる任意の疾患状態、障害または機能不全の治療に使用することができる。
【0064】
治療における使用のための本化合物の用量は、例えば、投与経路、疾患の性質および重篤性に応じて変わり得る。一般的に、ヒトにおける許容可能な薬理効果は、0.01から200mg/kgまでの範囲の1日投与量で得ることができる。
【0065】
より更なる態様においては、本発明は、薬学的に許容される担体および賦形剤と共に式Iの1種または複数の化合物を含有する医薬組成物に関する。医薬組成物は、固体、半固体または液体製剤の形態、好ましくは、溶液、懸濁液、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、シロップ、坐剤、エアロゾルまたは制御送達系の形態であってよい。組成物は、経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、直腸および鼻腔内を含めた種々の経路で投与することができ、好ましくは単位剤形に製剤化され、各用量は、約1から約1000mgまで、好ましくは1から600mgまでの活性成分を含有する。本発明の化合物は、遊離塩基の形態であってよく、または酸付加塩、好ましくは薬学的に許容される酸との塩として存在してよい。本発明は、化合物Iの分離された異性体およびジアステレオマー、またはそれらの混合物(例えばラセミ混合物)も含む。医薬組成物の調製の原理および方法は、例えばRemington’s Pharmaceutical Science,Mack Publishing Company,Easton(PA)に記載されている。
【実施例】
【0066】
実験手順−化合物の合成
全般
特別の定めのない限り、全ての核磁気共鳴スペクトルは、PFG ATBブロードバンドプローブを備えたVarian Mercury Plus 400MHz分光計を使用して記録した。
【0067】
HPLC分析は、Waters XTerra MS C18 3.5μm 2.1×50mmカラムを使用する、Waters Micromass ZQ(ESイオン化)およびWaters PDA 2996を備えたWaters2795分離モジュールで実施した。
【0068】
分取HLPCを、Supelco Discovery HS C18 5.0μm 10×21.2mmカラムを使用する、バイナリーグラジェントモジュールWaters2525ポンプを備え、Waters Micromass ZQ(ES)またはWaters 2487 DADに連結されたWaters 2767システムを使用して行った。
【0069】
グラジェントは、指示されたランタイムにおいて5/95から95/5のグラジェントで、0.1%ギ酸/水および0.1%ギ酸/アセトニトリルを使用して施した。
【0070】
全てのカラムクロマトグラフィーを、Still,C.;J.Org Chem 43,2923(1978)の方法に従って実施した。全てのTLC分析を、シリカゲル(Merck 60 F254)上で実施し、スポットを、254nmにおけるUV視覚化およびKMnO4またはニンヒドリン染色で明らかにした。
【0071】
アレイ合成に関して規定される場合、Buchi Syncore(登録商標)システムで加熱を行った。
【0072】
全てのマイクロ波反応をCEM Discoverオーブンで行った。
【0073】
実験手順中で使用された略語
CDI N,N’−カルボニルジイミダゾール
DCM ジクロロメタン
DCE 1,2−ジクロロエタン
DMEA N,N−ジメチルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO、dmso ジメチルスルホキシド
DAM N,N−ジメチルアセトアミド
SCX 強陽イオン交換体
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
LC−MS、LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
アミノアルキルアミン合成−フタルイミド経路のための一般的手順
N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(1当量)を、2−ブタノン(フタルイミドの重量に対して約20体積)中のアミン(1当量)、ヨウ化ナトリウム(0.5当量)および炭酸カリウム(1.1当量)の懸濁液に添加した。得られた懸濁液を85℃で18時間撹拌し、次いで、この反応物をろ過し、溶媒を真空蒸留によって除去し、得られる油を水で洗浄し、DCMで回収した。溶媒を減圧下で除去して、更に精製せずに次のステップで使用するのに十分純粋なアミノ−フタルイミド生成物を得た。
【0074】
こうして得られたフタルイミド(1当量)を、EtOH(フタルイミドの重量に対して約7〜10体積)中に溶解し、ヒドラジン一水和物(2当量)を一滴ずつ添加した。この混合物を80℃で4時間加熱し、その後、この反応物を37%HClで酸性化し、沈澱した固体をろ過によって除去した。この溶液を真空下で濃縮し、1NのHClで溶解した。残余の2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンをろ過によって除去した。この水溶液を真空下で蒸発して純粋な生成物を回収した。
【0075】
酸に鋭敏な誘導体の場合、反応混合物をろ過し、EtOHで洗浄し、真空下で濃縮し、トルエンおよびDCMで溶解して、過剰な2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンを除去した。減圧下の溶媒除去により純粋な生成物が得られる。
【0076】
1−[4−(3−アミノ−プロピル)−ピペラジン−1−イル]−エタノン
2−[3−(4−アセチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−イソインドール−1,3−ジオン(5.0g、16mmol)をEtOH(50mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(1.5mL、32mmol)を添加した。この混合物を80℃で1時間加熱した。
【0077】
1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−尿素
a)2−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン
N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(5.36g、20mmol)を、2−ブタノン(100mL)中のピペリジン(1.98mL、20mmol)、ヨウ化ナトリウム(3.9g、26mmol)および炭酸カリウム(4.15g、21mmol)の懸濁液に添加した。得られた懸濁液を90℃で24時間撹拌した。
【0078】
この反応物をろ過して無機塩を除去し、溶媒を真空蒸留で除去し、得られた油を水で洗浄し、DCMで回収した。溶媒を減圧下で除去して白色固体として4.39gの所望の生成物が得られた(収率:81%)。
【0079】
C16H20N2O2 分子量(計算値)[272.35];実測値[M+H+]=273
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.25〜1.47(6H,m)、1.76〜1.92(2H,m)、2.14〜2.42(6H,m)、3.63〜3.68(2H,m)、7.63〜7.73(2H,m)、7.76〜7.86(2H,m)。
【0080】
b)3−ピペリジン−1−イル−プロピルアミン塩酸塩
2−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(7.5g、18.34mmol)を、EtOH(45mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(1.78mL、34.5mmol)を添加した。この混合物を80℃で1時間加熱した。この反応物を、次いで冷却し、37%HClの5mLで酸性化し、2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンをろ過により除去した。この溶液を真空下で濃縮し、10mLの1NのHClを添加し、この混合物を再度ろ過して残余の2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンを除去した。この水溶液を真空下で蒸発し、3.0g(収率48%)の純粋な生成物を回収した。
【0081】
C8H18N2 分子量(計算値)[142.25];(実測値)[M+H+]=143
NMR(400MHz,dmso−d6):1.25〜1.45(2H,m)、1.57〜1.92(4H,m)、1.93〜2.17(2H,m)、4.05〜5.37(4H,m)。
【0082】
尿素合成の一般的手順
ジクロロメタン中のアミン(1当量)の冷却した溶液に、等モル量のアリールまたはヘテロアリールイソシアネートを添加した。アミンが塩酸塩またはビス−塩酸塩の形態である場合、等モル量のTEAを添加してアミンを遊離塩基にした。
【0083】
この混合物を0℃で1〜4時間の間、撹拌した。一般的に白色固体として溶液から沈澱するp−ブロモフェニル尿素をろ過により回収し、必要に応じてEt2Oでの洗浄によって、またはフラッシュクロマトグラフィーによって更に精製した。m−ブロモフェニル尿素を減圧下の溶媒除去によって単離し、AcOEt:Et2Oの混合物からの結晶化によって精製した。
【0084】
別法として、0℃に冷却したDCM(0.32mmol/mL)中のアニリンの溶液に、トリホスゲン(1当量)をN2流下で添加して、白色沈澱が形成され、NEt3(1.1当量)を添加し、この混合物は全体的に黄色溶液になった。30分後にアミンを添加し、この反応物を0℃で2時間撹拌し、LC−MSによって全体的に変換完了が示された。沈殿物が存在した場合、それをろ過して尿素生成物が得られ、そうでなければ、溶液をNaOHの10%溶液で洗浄し、有機相を減圧下で濃縮した。粗生成物を、次いで、Et2Oからの結晶化により精製した。
【0085】
1−(4−ブロモフェニル)−3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−尿素
ジクロロメタン(20mL)中の3−ピペリジン−1−イル−プロピルアミン二塩酸塩(0.96g、4mmol)の冷却した溶液に、TEAを添加した(1.11mL、8mmol)。
【0086】
p−ブロモフェニルイソシアネート(0.78g、4mmol)を次いで添加し、この混合物を、白色固体が2時間後に溶液から沈澱するまで0℃で撹拌した。白色固体をろ別し、Et2Oで洗浄して1.4gの純粋な表題化合物を得た。
【0087】
C15H22BrN3O分子量(計算値)[340.27];(実測値)[M+H+]=340〜342 LcRt(10分法)=2.69、92%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.26〜1.63(8H,m);2.14〜2.36(4H,m);2.45〜2.51(2H,m,DMSOが被る);3.00〜3.13(2H,m);6.11〜6.26(1H,m)、7.33(4H,s)、8.52〜8.66(1H,s)。
【0088】
1−(2−クロロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
尿素合成(イソシアネート経由)の一般的手順により調製した。収率:76%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.27〜1.52(10H,m)、2.14〜2.37(6H,m)、3.03〜3.4(2H,m)、7.04(1H,t)、7.40(1H,dd)、7.60(1H,d)、8.50(1H,s)、8.12(1H,d)。
【0089】
1−(2−フルオロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
尿素合成(イソシアネート経由)の一般的手順により調製した。収率:88%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.22〜1.50(10H,m)、2.12〜2.37(6H,m)、3.00〜3.13(2H,m)、6.62(1H,t)、7.25(1H,d)、7.47(1H,dd)、8.10(1H,t)、8.33(1H,s)。
【0090】
1−(2,6−ジフルオロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
尿素合成(イソシアネート経由)の一般的手順により調製した。収率:67%
C16H22BrF2N3O 分子量(計算値)390;(実測値)[M+H+]=390〜392 LcRt=2.04(100%)、10’
NMR(400MHz,dmso−d6):1.31〜1.51(10H,m)、2.17〜2.37(6H,m)、2.98〜3.09(2H,m)、6.36(1H,t)、7.44(1H,d)、7.82(1H,s)。
【0091】
1−(2−フルオロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−尿素
尿素合成(イソシアネート経由)の一般的手順により調製した。収率:86%
C15H21BrFN3O 分子量(計算値)358;(実測値)[M+H+]=358〜360 LcRt=2.18(100%)、10’
NMR(400MHz,dmso−d6):1.31〜1.40(2H,m)、1.41〜1.49(4H,m)、1.50〜1.57(2H,m)、2.17〜2.35(6H,m)、3.07(2H,q,J=5.8Hz)、6.59(1H,t)、7.25(1H,dt)、7.46(1H,dd)、8.08(1H,t)、8.34(1H,s)。
【0092】
1−(2−クロロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−尿素
尿素合成(イソシアネート経由)の一般的手順により調製した。収率:78%
C15H21BrClN3O 分子量(計算値)374;(実測値)[M+H+]=374〜376 LcRt=2.46(98%)、10’
NMR(400MHz,dmso−d6):1.30〜1.39(2H,m)、1.42〜1.49(4H,m)、1.50〜1.60(2H,m)、2.16〜2.37(6H,m)、3.08(2H,q,J=4.7)、7.01(1H,t)、7.40(1H,dd)、7.62(1H,d)、8.48(1H,s)、8.11(1H,d)。
【0093】
ω−ハロアルカノイルクロリドからのアミド合成の一般的手順
【0094】
【化19】

【0095】
アミンR1R2NHの小モル過剰のワンポット
丸底2首フラスコにおいて、アミンの1.2M溶液を得るような体積のDCE中のアリールまたはヘテロアリールアミン(1当量)の溶液に、トリエチルアミン(1当量)を添加し、5−ブロモバレリルクロリド(0.95当量)を、次いで、DCE中の1.2M溶液中の溶液として一滴ずつ添加し、この反応物を室温で1時間30分撹拌した。DCE中のアミンR1R2NH(3当量)およびトリエチルアミン(1当量)の1.8M溶液を次いで添加し、この反応混合物を、55℃で4から16時間、LCMSモニタリングが反応の完了を示すまで撹拌した。この期間の後、反応混合物を水およびDCMに分配し、有機層を飽和NaClで洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。減圧下の溶媒蒸発後に得られた粗製アミドをEt2Oからの摩砕によってまたはフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
【0096】
アミンR1R2NHの大モル過剰のワンポット
別法として、ジクロロメタン(0.2mmol/mL)中のアニリン(1当量)およびトリエチルアミン(1当量)の溶液を窒素雰囲気下で0℃に冷却した。ジクロロメタン(0.3mmol/mL)中の5−ブロモ−ペンタノイルクロリド(1当量)をゆっくり添加した。この混合物を室温で1.5時間撹拌し、その後、アミンR1R2NH(5当量)およびトリエチルアミン(1当量)を即座に添加し、この反応物を室温で更に40時間撹拌した。この有機溶液をブラインで洗浄し、乾燥し、溶媒を除去した。この生成物を、ヘキサン/ジエチルエーテル1/1によって摩砕、またはフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
【0097】
ワンポット、アミンR1R2NHの大モル過剰−アレイ法
ジクロロメタン(使用した各アミンR1R2NHについて0.3mmol/mL)中のアニリン(使用したアミンR1R2NHの各モル当量について1当量)およびトリエチルアミン(使用したアミンR1R2NHの各モル当量について1当量)の溶液に、5−ブロモ−ペンタノイルクロリド(使用したアミンR1R2NHの各モル当量について1当量)をゆっくり添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。この溶液を、次いで、アレイで使用したアミンと同数のアリコートに分配し、各部分を、アミンR1R2NH(5当量)およびトリエチルアミン(1当量)を入れたバイアルに添加した。この反応物を、次いで、室温で40時間振とうした。有機溶液をブラインで洗浄し、集め、乾燥(Na2SO4)し、溶媒を蒸発した。この生成物を分取HPLCによって精製した。
【0098】
等モル量のアミンR1R2NHを使用する2ステップ
5−ブロモペンタン酸−(4−ブロモフェニル)−アミド
4−ブロモ−アニリン(6g、0.035mol)および0.035molのNEt3(4.87mL)を、120mLのジクロロメタンに溶解し、0℃に冷却した。
【0099】
この溶液に、0.038molの5−ブロモバレリルクロリド(5.4mL)をゆっくり添加し、得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。
【0100】
全ての出発原料が消費されたとき(LCMSでモニターして)、この溶液を50mLの0.4MのNa2CO3で洗浄し、有機層を抽出およびNa2SO4上での乾燥により回収した。溶媒を減圧下で除去し、白色固体として10gの表題化合物を得た(収率86%)。
【0101】
C11H13Br2NO 分子量(計算値)[335];(実測値)[M+H+]=335 LcRt=2.64、100%(5分法)
NMR(400MHz,CDCl3)1.70〜2.00(4H,m)、2.35〜2.45(2H,m)、3.38〜3.48(2H,m)、7.30〜7.50(4H,m)。
【0102】
1当量のこのように調製したアルキル化剤を、ブタノン(5〜10mL/mmol基質)に溶解し、これに、1当量のNaIおよび1.1当量のアミンR1R2NHを添加した。この混合物を70℃で24時間撹拌した。この混合物を冷却した。生成物が塩として沈澱したとき、それらを水に溶解し、10%NaOHの添加によって遊離塩基にしてpH=10とし、ジクロロメタンで抽出した。生成物の沈澱が生じない場合、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をジクロロメタンに溶解し、10%NaOHでpHを10に調節後に抽出した。必要に応じて、この生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって更に精製した。
【0103】
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−フルオロ−フェニル)−アミド
アミド合成の一般的手順に従い、3−フルオロ−4−ブロモアニリン(66mg、0.35mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)をDCE(0.5mL)に溶解し、DCE(0.5mL)中の5−ブロモバレリルクロリド(66mg、0.33mmol)を一滴ずつ添加した。1.5時間後、DCE(0.5mL)中のアゼパン(118mg、0.105mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)を添加し、この反応混合物を55℃で4時間加熱した。後処理に次いで分取HPLCを行い、ギ酸塩として表題化合物(87mg、77%)を得た。
【0104】
C17H24BrFN2O 分子量(計算値)[371.30];(実測値)[M+H+]=371.33/373.35。
【0105】
LCRt=2.23、100%(10分法)
NMR(400MHz,CDCl3):1.7(4H,s);1.88〜1.84(8H,m);2.44(2H,mt);2.98(2H,m);3.15(4H,bs);7.27(1H,m);7.4(1H,dd,J=8.8,7.6);7.80(1H,dd,J=10.8,2.4);8.63(1H,HCOOH,s);9.8(1H,bs)。
【0106】
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
一般的手順に従い、4−ブロモ−3−トリフルオロメチル−アニリン(82mg、0.35mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)をDCE(0.5mL)に溶解し、DCE(0.5mL)中の5−ブロモバレリルクロリド(66mg、0.33mmol)を一滴ずつ添加した。1時間30分後、DCE(0.5mL)中のアゼパン(118mg、0.105mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)を添加し、この反応混合物を55℃で4時間加熱した。後処理に次いで分取HPLCを行い、そのギ酸塩として表題化合物(29mg、20%)を得た。
【0107】
C18H24BrF3N2O 分子量(計算値)[421.30];(実測値)[M+H+]=421.29/423.29。
【0108】
LCRt=2.52、98%(10分法)
5−[メチル−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−アミノ]−ペンタン酸(3−ブロモ−フェニル)−アミド
アミド合成の一般手順に従って調製し、分取HPLCによって精製してギ酸塩として106mg(47%)の表題化合物を得た。
【0109】
19243OBr HCO2H 分子量(計算値)[390.33−46.03];実測値[M+H+]=390.23、
LcRt=1.73、100%
NMR(400MHz,CD3OD):1.73〜1.89(4H,m);2.46〜2.50(2H,m);2.91(3H,s);3.19〜3.27(4H,m);3.49〜3.55(2H,m);7.19〜7.24(2H,m)、7.31(1H,br dd,J=5.2Hz,6.8Hz);7.38(1H,ddd,J=6.8Hz,1.6Hz,2.0Hz);7.80(1H,ddd,J=8.0Hz,7.6Hz,1.6Hz);7.91(1H,s);8.46(1H,s);8.51(1H,br d,J=4.8Hz)。
【0110】
5−(メチル−ペンチル−アミノ)−ペンタン酸(4−ブロモ−フェニル)−アミド
アミド合成の一般手順に従って調製し、分取HPLCによって精製してギ酸塩として123mg(60%)の表題化合物を得た。
【0111】
17272OBr HCO2H 分子量(計算値)[355.32−46.03];実測値[M+H+]=355.27、
LcRt=1.98、100%
NMR(400MHz,CD3OD):0.95(3H,t,J=6.8Hz);1.32〜1.44(4H,m);1.67〜1.81(6H,m);2.43〜2.49(2H,m);2.81(3H,s);3.04〜3.13(4H,m);7.42〜7.45(2H,m)、7.49〜7.52(2H,m)、.8.51(1H,s)。
【0112】
ボロン酸とのクロスカップリング反応の一般手順
【0113】
【化20】

【0114】
尿素(A=N)の熱条件
上記に記載された尿素合成の一般手順に従って調製したアリールまたはヘテロアリールブロミドの脱気溶液(1当量)に、適切なボロン酸(1.3当量)を添加し、アセトニトリル/0.4N水性Na2CO3(1/1)、Pd[(PPh3)]4(10%mol)の40体積(すなわち1mL/g基質)に溶解した。この溶液を、Buchi SynCore(登録商標)装置において丸底フラスコ中またはガラス試験管中のいずれかで窒素下で終夜還流した。
【0115】
アセトニトリル相を分離し、所望の生成物をSCXまたはシリカカラム上で精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、減圧下で乾燥した。
【0116】
尿素(A=N)のマイクロ波条件
尿素合成の一般手順に従って調製した臭化物の脱ガス溶液(1当量)に、アセトニトリル/水(1/1)、Pd[(PPh3)]4(10%mol)の20体積(すなわち1mL/g 基質)中の適切なボロン酸(1当量)およびNa2CO3(3当量)を添加した。
【0117】
この溶液をマイクロ波加熱炉中で、次のパラメーター:出力:200ワット;ランプ時間:1分;保持時間:20:00分;温度:90℃;圧力:200psiを使用して照射した。アセトニトリル相を分離し、溶媒を減圧下で除去し、粗製物質を、SCXカラム(DCM/MeOH、MeOH、NH3/MeOHのグラジェントで溶離する)を使用して精製した。生成物を含む画分を合わせ、減圧下で乾燥した。
【0118】
アミド(A=CH2)のマイクロ波条件
アセトニトリル/炭酸ナトリウム0.4M溶液1/1(4mL)中の5−アルキル−ペンタン酸アリール−アミド(0.1g、1当量)、アリールボロン酸(1.1当量)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(5mmol%)を添加した。この反応混合物を、マイクロ波照射下(150ワット、圧力最大)において90℃で20分間、次いで再び更に20分間加熱した。有機層を分離し、濃縮し、SCXカラムによって、および/または分取HPLCによって更に精製した。溶媒を減圧下で除去して対応する生成物を得た。
【0119】
アリール/ヘテロアリールブロミドとのクロスカップリング反応の一般的手順
【0120】
【化21】

【0121】
アセトニトリル/炭酸ナトリウム0.4M溶液1/1(8mL)中のω−アミノアルカン酸[4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−アミド(0.16g、0.4mmol、1当量)(上記に記載された一般的手順に従って調製した)およびアリール/ヘテロアリールブロミド(0.4mmol、1当量)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(5mmol%)を添加した。この反応混合物を、N2下において90℃で18時間撹拌し、LCMSによって生成物の形成をモニターした。有機層を分離し、Celite(登録商標)パッド上でろ過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、分取HPLCまたはフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
【0122】
還元的アミノ化およびクロスカップリングによる1−(4−アリール−フェニル)−3−(4−アミノアルキルブチル)−尿素の合成の一般的方法
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4,4−ジエトキシ−ブチル)−尿素
乾燥DCM(10mL)中の4−アミノブチルアルデヒドジエチルアセタール(0.88mL、5mmol)の溶液を、N2下で0℃に冷却した乾燥DCM(25mL)中の4−ブロモフェニルイソシアネート(1g、5mmol、1当量)の溶液に30分かけて添加し、1時間後に尿素の濃厚な白色沈澱が形成された。この固体をろ過により回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、本質的に量的な収量(1.78g)で1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4,4−ジエトキシ−ブチル)−尿素を得た。
【0123】
C15H23BrN2O3 分子量(計算値)[359.27];(実測値)[M+Na+]=381.11/383.25
LCRt=3.54、100%(10分法)
NMR(400MHz,dmso−d6):1.08(6H,t,J=5.85Hz);1.42(2H,m);1.50(2H,m);3.06(2H,m);3.41(2H,q);3.54(2H,q);4.45(1H,t);6.19(1H,t);7.37(4H,s);8.54(1H,s)。
【0124】
b)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4−アミノアルキル−ブチル)−尿素
1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4,4−ジエトキシ−ブチル)−尿素(0.72g、2mmol、1当量)を、室温で乾燥DCM(10mL)に溶解し、モンモリロナイトK−5(0.145g)を添加した。この反応物を、室温で2時間撹拌し、LC−MSがアルデヒドへの変換の完了を示した。
【0125】
この反応混合物をろ過して全ての固体を除去し、アミン(6mmol、3当量)を添加し、次いでNaBH(OAc)3(4mmol、2当量)を添加した。この反応物を室温で24時間撹拌した。
【0126】
反応が完了次第(LC−MSでモニターして)、溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を、DCM:MeOH1:1および次いでMeOH中の2MのNH3で溶離するSCXカラムで精製した。
【0127】
c)1−(4−アリール−フェニル)−3−(4−アミノアルキル−ブチル)−尿素
アセトニトリル/炭酸ナトリウム0.4M溶液1/1(3mL)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4−アミノアルキル−ブチル)−尿素(0.11g、1当量)および置換ベンゼンボロン酸またはピナコールボロン酸エステル(1.5当量)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(5mmol%)を添加した。この反応混合物を、マイクロ波照射下(150ワット)において90℃で10分間加熱し、次いで必要に応じて再び更に10分間加熱した。有機層を分離し、SCXカラムによって、または分取HPLC(標準の酸性条件)によって精製した。
【0128】
1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
a)N−Boc−5−メチル−2−ピロリジノン
アセトニトリル(20mL)中の炭酸ジ−tert−ブチル(12.1g;55.5mmol)の溶液を、室温でアセトニトリル(50mL)中の5−メチル−2−ピロリジノン(5.0g;50mmol)および4−ジメチルアミノ−ピリジン(0.31g;5mol%)の溶液に一滴ずつ添加した。この混合物を7時間撹拌した。溶媒を蒸発し、得られた粗生成物を酢酸エチルに溶解し、NaHCO3飽和溶液で洗浄した。有機層を集め、乾燥(Na2SO4)し、溶媒の蒸発によって純粋な生成物が得られた。
【0129】
9.41g;90%
1017NO3 計算値199;実測値126/144
LcRt(5分)=1.73、99%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.22(3H,d,J=6.4Hz);1.43(9H,s);1.50〜1.57(1H,m);2.04〜2.14(1H,m);2.26(1H,ddd,J=3.2Hz,9.2Hz,17.2Hz);2.56(1H,ddd,J=9.2Hz,10.42Hz,17.2Hz);4.07〜4.15(1H,m)。
【0130】
b)(1−メチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
N−Boc−5−メチル−2−ピロリジノン(0.7g;3.52mmol)およびピペリジン(1.55g;18.2mmol、1.8mL)を混合し、MW照射によって150℃に40分間加熱した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、この溶液を1.0MのHCl溶液で2回洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、溶媒を蒸発した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン:酢酸エチル)によって精製した。
【0131】
0.522g;73%
152823 計算値284;実測値285
LcRt(3分)=1.31、99%
NMR(400MHz,dmso−d6):0.99(3H,d,J=6.8Hz);1.35(9H,s);1.36〜1.40(2H,m);1.43〜1.48(2H,m);1.50〜1.58(4H,m);2.15〜2.30(2H,m);3.30〜3.46(5H,m);6.63(1H,d,J=8.8Hz)。
【0132】
c)4−アミノ−1−ピペリジン−1−イル−ペンタン−1−オン
(1−メチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.50g;12.3mmol)を、0℃でCH2Cl2(40mL)に溶解し、37%HCl溶液(6mL)をゆっくり添加した。15分後、氷浴を取り外し、この混合物を室温で4時間撹拌した。2NのNaOH溶液をゆっくり添加してpH>8にし、有機層を集め、乾燥し、溶媒を蒸発した。
【0133】
2.0g;88%
10202O 計算値184;実測値185
LcRt(5分)=0.35、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):0.95(3H,d,J=6.4Hz);1.32〜1.57(8H,m);2.20〜2.36(2H,m);2.68〜2.76(1H,m);3.21(4H,br m)。
【0134】
d)1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
4−アミノ−1−ピペリジン−1−イル−ペンタン−1−オン(2.0g、10.9mmol)を、0℃でTHF(50mL)に溶解し、THF(22mL、22mmol)中の1.0Mの水素化アルミニウムリチウムの溶液をゆっくり添加した。この混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。水(0.8mL)をこの溶液に添加し、溶媒を蒸発した。この残渣をエーテルおよび15%NaOH溶液で処理した。有機層を集め、乾燥した。溶媒の蒸発によって、更に精製せずに使用するのに十分純粋な生成物が得られた。
【0135】
1.21g;65%
10222 計算値 170;実測値 171
LcRt(5分)=0.35、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):0.89(3H,d,J=6.4Hz);1.10〜1.17(2H,m);1.30〜1.37(4H,m);1.39〜1.45(6H,m);2.10〜2.14(2H,m);2.23(4H,br m);2.65〜2.69(1H,m)。
【0136】
2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
a)3,3−ジフルオロ−スクシンアミド酸
20mLのiPrOAc中の2,2−ジフロオロ−コハク酸(2.0g、13mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(2.2mL、15.6mmol)を一度に添加した。
【0137】
この溶液を、N2雰囲気下50℃で1時間撹拌した。2,2−ジフルオロ−コハク酸無水物の形成が、少量のメタノールでの失活後にLCMSによって確認された[C5624 計算値168;実測値M−167;LcRt(5分)=1.05]。
【0138】
この溶液を、次いで室温に冷却し、N2雰囲気下、温度を20℃未満に保ちながら、メタノール中のNH3(7N、15mL、105mmol)に一滴ずつ添加した。
【0139】
溶媒を次いで蒸発し、この残渣をNa2CO3で塩基性化した少量の水(pH8〜9)に溶解した。水相をEtOAcで洗浄し、6NのHClでpH1に酸性化し、生成物をEt2OおよびCHCl3で数回抽出した。
【0140】
有機層を集め、乾燥した。溶媒の蒸発によって、更に精製せずに使用された0.877gの粗生成物を得た。
【0141】
収率:45%
452NO3 計算値153;実測値M−152
LcRt(5分)=0.32
NMR(400MHz,dmso−d6):3.16(2H,t,J=15.4);7.86(1H,s);8.09(1H,s);12.90(1H,s)。
【0142】
b)2,2−ジフルオロ−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
3,3−ジフルオロ−スクシンアミド酸(0.18g、1.2mmol)を、10mLのアセトニトリルに溶解し、この混合物をN2雰囲気下で0℃に冷却した。N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.266g、1.3mmol)を添加し、この混合物を、0℃で更に10分間、再度撹拌した。1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.308g、約2mmol)を次いで添加し、氷浴を取り外した。
【0143】
室温において20分後、ピペリジン(0.115mL、1.2mmol)を添加し、この反応物を室温において終夜撹拌した。
【0144】
溶媒を蒸発し、残渣をジクロロメタンに溶解した。有機相を0.16NのHClで洗浄し、次いで水で洗浄した。
【0145】
有機溶媒を次いで蒸発し、残渣をSiO2カラム(溶離液:EtOAc:DCM9:1)によって精製した。
【0146】
0.113gの純粋な生成物が得られた。
【0147】
収率:43%
914222 計算値220;実測値M+221
LcRt(5分)=1.16
NMR(400MHz,dmso−d6):1.35〜1.57(6H,m);3.25〜3.36(6H,m);7.71(1H,s);7.92(1H,s)。
【0148】
c)2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
10mLの乾燥THF中の2,2−ジフルオロ−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド(0.323g、1.5mmol)の溶液に、窒素雰囲気下0℃において、THF(5.88mL、5.9mmol)中の水素化アルミニウムリチウム溶液1.0Mをゆっくり添加した。この混合物を室温において3日間撹拌した。過剰な水素化物を次いで水でクエンチし、溶媒を除去した。残渣を次いでメタノールで希釈し、Celite(登録商標)上でろ過した。この溶液をSCXカラムで精製し、得られた油は更に精製することなく使用した。
【0149】
0.169gの生成物が得られた。
【0150】
収率:59%
91822 計算値192;実測値M+193
LcRt(5分)=0.19
19F−HNMR(400MHz、dmso−d6):−106.16(quint.)
2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
a)2,2−ジメチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−酪酸
CH2Cl2(40mL)中の2,2−ジメチル無水コハク酸(1.0g、7.8mmol)およびトリエチルアミン(0.79g、7.8mmol)の溶液に、室温において、CH2Cl2(10mL)中のピペリジン(0.66g、7.8mmol)の溶液をゆっくり添加した。この混合物を4時間撹拌した。NaOHの1.0M溶液を添加し、水層を集め、次いでHClの2.0M溶液を用いてpH4に酸性化した。CHCl3での抽出および溶媒の蒸発によって、更に精製せずに使用するのに十分純粋な粗生成物を得た。
【0151】
1.63g;98%
1119NO3 計算値213;実測値M+214/M−212
LcRt(5分)=1.56
NMR(400MHz,dmso−d6):1.10(6H,s);1.32〜1.37(2H,m);1.40〜1.44(2H,m);1.50〜1.55(2H,m);2.50(2H,s);3.31〜3.35(4H,m);11.7(1H,br s)。
【0152】
b)2,2−ジメチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
CH2Cl2(40mL)中の2,2−ジメチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−酪酸(2.0g、9.4mmol)の溶液に、窒素雰囲気下室温において塩化オキサリル(2.98g、23.5mmol)をゆっくり添加した。この混合物を、3時間撹拌した。溶媒および過剰の塩化オキサリルの蒸発後、得られた粗生成物をCH2Cl2(20mL)に溶解し、ジオキサン(200mL)中のアンモニア0.5Mの溶液に添加した。NaHCO3飽和溶液の添加後、有機層を2回抽出し、集め、乾燥した。溶媒の蒸発によって粗生成物が得られ、この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/CH3OH=96/4)によって精製した。
【0153】
0.93g;46%
112022 計算値212;実測値M+213
LcRt(5分)=1.32
NMR(400MHz,CD3OD):1.27(6H,s);1.48〜1.54(2H,m);1.56〜1.61(2H,m);1.63〜1.69(2H,m);2.64(2H,s);3.45〜3.49(4H,m)。
【0154】
c)2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン
THF中の2,2−ジメチル−4−オキソ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド(2.0g、9.43mmol)の溶液に、窒素雰囲気下0℃でTHF(28.3mL)中の水素化アルミニウムリチウム溶液1.0Mをゆっくり添加した。この混合物を6時間撹拌した。水(1.0mL)を溶液に添加し、溶媒を蒸発した。残渣をエーテルおよびNaOHの1.0M溶液で処理し、有機層を集め乾燥した。溶媒の蒸発によって、更に精製せずに使用した1.4gの粗生成物を得た。
【0155】
1.40g;80%
11242 計算値185;実測値M+186
LcRt(10分)=0.21
NMR(400MHz,dmso−d6):0.75(6H,s);1.26〜1.29(2H,m);1.32〜1.36(2H,m);1.41〜1.47(4H,m);2.13〜2.17(2H,m);2.25(4H,br m);2.26(2H,br s)。
【0156】
4−ピペリジン−1−イル−ペンチルアミン
a)2−(4−ブロモ−ペンチル)−イソインドール−1,3−ジオン
1,4−ジブロモ−ペンタン(2.9g、15.7mmol)を、室温において2−ブタノン中のカリウムフタルイミドの溶液に添加し、この混合物を室温において24時間撹拌し、次いで50℃において10時間撹拌した。冷却後、溶媒を蒸発し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。
【0157】
4.0g;86%
NMR(400MHz,アセトン):1.68(3H,d,J=6.8Hz);1.80〜1.93(4H,m);3.69(2H,m);4.26〜4.34(1H,tq,J=6.8Hz,4.8Hz);7.85(4H,br m)。
【0158】
b)2−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−イソインドール−1,3−ジオン
DMF(3mL)中の2−(4−ブロモ−ペンチル)−イソインドール−1,3−ジオン(0.3g、1mmol)、ピペリジン(0.1mL、1mmol)および炭酸カリウム(0.14g、1mmol)の混合物を、80℃において6時間、圧力管中で混合した。ろ過後、溶媒を蒸発し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。
【0159】
0.19g;62%
NMR(400MHz,dmso−d6):0.82(3H,d,J=6.4Hz);1.30〜1.45(8H,m);1.53〜1.62(2H,m);2.20〜2.25(2H,m);2.35〜2.40(2H,m);2.52〜2.55(1H,m);3.54(2H,m);7.80〜7.86(4H,br m)。
【0160】
c)4−ピペリジン−1−イル−ペンチルアミン
2−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−イソインドール−1,3−ジオン(0.19g、0.63mmol)をエタノールに溶解した。ヒドラジン水和物(0.06g、1.27mmol)の添加後、この混合物を6時間還流しながら撹拌し、次いで室温において終夜放置した。固体のろ過後、有機溶液を真空下で濃縮し、得られた粗生成物をscx−カラムによって精製した。
【0161】
0.05g;46%
NMR(400MHz,dmso−d6):0.84(3H,d,J=6.4Hz);1.28〜1.46(10H,m);2.25〜2.30(2H,m);2.37〜2.51(5H,m)。
【0162】
一般的な3−アミノ−5−アリール/ヘテロアリールピラゾール合成
実施例で使用した3−アミノ−5−アリール/ヘテロアリールピラゾールは、市販されているか、下記のスキームに示した経路を使用して合成するかのいずれかであった。
【0163】
【化22】

【0164】
アリール/ヘテロアリールβ−ケトニトリル合成(A1)の一般的手順:
【0165】
【化23】

【0166】
2下の乾燥トルエン(6mL)中のアリールまたはヘテロアリールメチルカルボキシレート(6.5mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の50〜60%分散液、624mg、13mmol)を注意深く添加した。この混合物を80℃に加熱し、次いで乾燥CH3CNを一滴ずつ添加した(1.6mL、30.8mmol)。この反応物を18時間加熱し、一般的に生成物がこの反応混合物からNa塩として沈澱した。
【0167】
この反応物を次いで放置して室温に冷却し、形成された固体をろ過し、次いで水に溶解した。この溶液を次いで2NのHCl溶液で2〜6のpHに酸性化し(アリール/ヘテロアリール系の環置換に応じて)、生成物が沈澱し、これをろ別した。沈澱が生じない場合、生成物をDCMで抽出した。
【0168】
後処理の後、生成物を一般的に更に精製せずに次のステップにおいて使用した。一般的な収率は40から80%であった。
【0169】
アリール/ヘテロアリールβ−ケトニトリル合成(経路A1ビス)の一般的手順
【0170】
【化24】

【0171】
窒素下で−78℃に冷却したトルエン中の乾燥アルカンニトリルの溶液(1mmol/mL、5当量)に、n−ヘキサン中のn−ブチルリチウムの溶液(1.6N、3.5当量)を一滴ずつ添加した。この混合物を−78℃で20分間撹拌し、次いでトルエン中のアリールまたはヘテロアリールメチルカルボキシレートの溶液(0.75mmol/mL、1当量)を添加し、この反応物を放置して室温にした。反応が完了次第、約20分後、この混合物を0℃に冷却し、2NのHClを添加してpH2にした。有機相を回収し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、表題生成物を得、これは全体的に更に精製せずに使用した。
【0172】
アリールアミノピラゾール合成(経路A2)の一般的手順:
【0173】
【化25】

【0174】
無水EtOH(15mL)中のβ−ケトニトリル(7.5mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.44mL、9.0mmol)を添加し、この反応物を18時間加熱還流した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。残渣をDCMに溶解し水で洗浄した。
【0175】
有機相を減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをSiO2カラムによって、またはEt2Oからの沈澱によって精製した。
【0176】
収率は一般的に65から90%であった。
【0177】
5−(1H−インドール−5−イル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン
a)1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル
10mLの乾燥DMF中の1gのメチルインドール−5−カルボキシレート(5.7mmol)の溶液に、273mgのNaH(鉱油分散液50〜60%、5.7mmol)を添加し、この混合物を0℃に冷却した。トリイソプロピルクロロシラン(1.06g、5.7mmol)を一滴ずつ添加し、1時間後、LC−MSによって出発原料の表題生成物への完全な変換が示された。この混合物を30mLのDCMで希釈し、飽和Na2CO3で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この粗生成物を、n−ヘキサンで溶離するSiO2カラムで精製した。表題化合物を得た(500mg、収率26%)。
【0178】
1929NO2Si
分子量(計算値)[331];(実測値)[M+H+]=332
LCRt=3.39、100%(5分法)
1H−NMR:(dmso−d6):1.06(d,18H,J=7.52)、1.75(五重線,3H,J=7.52)、6.75(m,1H)、7.48(m,1H)、7.60(m,1H)、7.72(m,1H)、8.25(s,1H)。
【0179】
b)3−オキソ−3−(1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−5−イル)プロピオニトリル
−78℃に冷却した6mLの乾燥トルエン中の393μLの無水CH3CN(7.5mmol)の溶液に、ヘキサン中の5.35mLのブチルリチウム溶液(1.6N)を一滴ずつ添加した。この混合物を−78℃において20分間撹拌し、次いで2mLの乾燥トルエン中の500mgの1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−5−カルボン酸メチルエステル(1.5mmol)の溶液を添加し、この反応物を放置して室温にした。反応が完了次第、約20分後、この混合物を0℃に冷却し、2NのHClを添加してpH2にした。有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮し、490mgの表題生成物を得、これを更に精製することなく次のステップで使用した(収率=96%)
20282OSi
分子量(計算値)[340];(実測値)[M+H+]=341[M−H+]=339
LCRt=3.10、89%(5分法)
1H−NMR:(dmso−d6):1.06(18H,d,J=7.52)、1.76(3H,五重線,J=7.52)、4.76(1H,d)、7.78〜7.81(1H,m)、7.48〜7.52(1H,m)、7.60〜7.73(2H,m)、8.25(s,1H)。
【0180】
c)5−(1H−インドール−5−イル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン
15mLの無水EtOH中の3−オキソ−3−(1−トリイソプロピルシラニル−1H−インドール−5−イル)−プロピオニトリル(490mg、1.44mmol)の溶液に、720μLのヒドラジン一水和物(14.4mmol)を添加し、この反応物を18時間還流した。LC−MSによってアミノピラゾールへの完全な変換および同様にシリル脱保護が示された。この混合物を減圧下で濃縮し、SiO2カラム(100%DCMからDCM:MeOH9:1の溶離グラジェント)で精製して表題化合物を得た(120mg、収率:41%)。
【0181】
11104
分子量(計算値)[198];(実測値)[M+H+]=199
LCRt=0.84、100%(3分法)
5−ピリジン−3−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
a)3−オキソ−3−ピリジン−3−イル−プロピオニトリル
生成物をアミノピラゾール合成(経路A1)の一般的手順に従って調製した。
【0182】
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):9.07(1H,d)、8.81(2H,dd)、8.26(1H,dt)、7.59(1H,dd)、4.79(2H,s)。
【0183】
b)5−ピリジン−3−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
生成物をアミノピラゾール合成(経路A2)の一般的手順に従って調製した。
【0184】
粗生成物を、100%DCMからDCM−NH3(2NのMeOH溶液)95:5のグラジェント溶離液を用いるSiO2カラム(5g)で精製した。表題生成物(371mg、68%収率)を得た。
【0185】
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):8.82(1H,d)、8.41(1H,dd)、7.98(1H,dt)、7.37(1H,dd)、5.82(2H,s)
3−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル−3−オキソ−プロピオニトリル
一般的手順A1に従いイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸メチルエステルを出発原料として生成物を得た。
【0186】
収率39%
C10H7N3O 分子量(計算値)[185];(実測値)[M+H+]=186[M−H]=184
LCRt=0.23、100%(3分法)
1H−NMR:(dmso−d6):4.72(2H,s)、7.61〜7.65(2H,m)、7.70(1H,m)、8.07(1H,s)、9.40(s,1H)。
【0187】
5−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
一般的手順A2に従い3−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル−3−オキソ−プロピオニトリルを出発原料として表題化合物を合成した。
【0188】
収率:84%
C10H9N5 分子量(計算値)[199];(実測値)[M+1]=200
LCMS、(5分法)、RT=0.21分、
NMR(1H,400MHz,MeOH−d4)3,34(s,2H)、5,90(br s,1H)、7,57(s,1H)、7,63(br s,1H)、7,86(s,1H)、8,73(s,1H)。
【0189】
5−(3−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
a)3−(3−フルオロ−フェニル)−3−オキソ−プロピオニトリル
生成物を一般的経路A1の変法に従って調製した。N2下で乾燥トルエン(25mL)中のメチル−3−フルオロベンゾエート(3g、18mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の50〜60%分散液、1.44g、36mmol)を注意深く添加した。
【0190】
この混合物を90℃に加熱し、次いで乾燥CH3CNを一滴ずつ添加した(4.45mL、85.2mmol)。この反応物を18時間加熱し、生成物がそのナトリウム塩として反応混合物から沈澱した。この反応物を室温に冷却し、形成された固体をろ過し、次いで水に再溶解し、この溶液を2NのHClでpH5〜6に酸性化し、このとき沈澱が観察された。水溶液からの固体のろ過によって2.12gの表題化合物(72%収率)が得られ、これを次のステップで直接使用した。
【0191】
b)5−(3−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル−アミン
生成物を経路A2のわずかな変法に従って調製した。無水EtOH(32mL)中の3−(3−フルオロ−フェニル)−3−オキソ−プロピオニトリル(1.92g、11.77mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.685mL、14.12mmol)を添加し、この反応物を2時間加熱還流した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗生成物をエーテルで処理し、ろ過して1.71gの表題化合物が得られ、これを回収した(82%収率)。
【0192】
98FN3
分子量(計算値)[177];(実測値)[M+H+]=190
LCRt=1.13、69%(5分法)
5−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
3−オキソ−3−ピリジン−4−イル−プロピオニトリル
生成物を経路A1の変法に従って調製した。N2下の乾燥トルエン(30mL)中の3g(22mmol)のイソニコチン酸メチルエステルの溶液に、NaH(鉱油中の50〜60%分散液、1.75g、44mmol)を注意深く添加した。
【0193】
この混合物を90℃に加熱し、次いで乾燥CH3CNを一滴ずつ添加した(5.39mL、103mmol)。この反応物を18時間加熱し、生成物がナトリウム塩としてこの反応混合物から沈澱した。この反応物を放置して室温に冷却し、形成された固体をろ過し、次いでそれを水に溶解し、この溶液を6NのHCl溶液でpH5〜6に酸性化し、この生成物をDCMで抽出した。水相のpHを再び4〜5に調節し、DCMで更に抽出して更なる生成物を得た。
【0194】
有機相を合わせ、乾燥し、蒸発した。この生成物は次のステップにおいて直接使用した。粗生成物の収率:58%。
【0195】
b)5−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
生成物を、経路A2の変法に従って調製した。無水EtOH(35mL)中の3−オキソ−3−ピリジン−4−イル−プロピオニトリル(1.86g、12.74mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.74mL、15.29mmol)を添加し、この反応物を2時間加熱還流した。この反応混合物を、次いで放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。得られた粗生成物をエーテルで洗浄して表題化合物を得た(収率:39%)。
【0196】
884
分子量(計算値)[160];(実測値)[M+H+]=161
LCRt=0.23、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):5.02(2H,s);5.85(1H,s);7.59(2H,d,J=6Hz);8.50(2H,d,J=6Hz);11.93(1H,s)。
【0197】
クロロシンナモニトリル合成(経路B1)
【0198】
【化26】

【0199】
POCl3(アリール/ヘテロアリールアセトフェノンに対して2当量)を、0℃に冷却した4モル当量の無水DMFに、温度が10℃を超えない速度で一滴ずつ添加した。アセトフェノン(1当量)を次いで一滴ずつ添加し、この反応物を放置して室温にした。
【0200】
この反応物を次いで更に30分間撹拌し、次いで0.4mmolのヒドロキシルアミン塩酸塩を添加した。この反応物を次いで50℃に加熱し、この後、加熱を止め、更なる4当量のヒドロキシルアミン塩酸塩を少しずつ(温度が120℃を超えない速度で)添加した。この反応物を、次いで、混合物の温度が自然に25℃に低下するまで撹拌した。水(100mL)を次いで添加し、この混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物は、更に精製せずに次のステップに使用した。
【0201】
アリールアミノピラゾール合成(経路B2)
【0202】
【化27】

【0203】
無水EtOH中のクロロシンナモニトリル(0.5mmol/mL、1当量)の溶液に、2当量のヒドラジン一水和物を添加し、この反応物を4時間加熱還流した。この反応混合物を放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。残渣をEt2Oで摩砕して、全体的に更に精製せずに使用した表題化合物を回収した。
【0204】
5−(3−ブロモ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン
a)3−(3−ブロモ−フェニル)−3−クロロ−アクリロニトリル
0℃に冷却した30.9mLの乾燥DMF(400mmol)に、18.3mLのPOCl3(200mmol)を、温度が常に10℃未満となるように一滴ずつ添加した。この混合物に、19.9g(100mmol)の1−(3−ブロモフェニル)エタノンを一滴ずつ添加し、この反応物を放置して室温にした。
【0205】
添加が完了したとき、この反応物を更に30分間撹拌し、次いで2.7g(40mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩を添加し、この反応物を50℃に加熱した。次いで、加熱を止め、別の27g(400mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩を少しずつ(温度が120℃を超えないように)添加した。
【0206】
最後の添加後、この反応物を、この混合物の温度が自然に25℃に低下するまで撹拌した。水(100mL)を次いで添加し、この混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥し減圧下で濃縮した。
【0207】
粗生成物は、更に精製せずに次のステップに使用した。
【0208】
95BrClN
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):7.03(s,1H)、7.44〜7.54 m,1H)、7.72〜7.84(m,2H)、8.00(br s,1H)。
【0209】
収率68%
b)5−(3−ブロモ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン
無水EtOH(20mL)中の3−(3−ブロモ−フェニル)−3−クロロ−アクリロニトリル(10mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(1mL、20mmol)を添加し、この反応物を4時間加熱還流した。この反応混合物を次いで放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。残渣をEt2Oで摩砕し、純粋な生成物として1.8gの表題化合物を回収した(収率54%)。
【0210】
98BrN3
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):4.58,5.03(1H,2つの互変異性体ピーク)、5.64、5.84(1H,2つの互変異性体ピーク)、7.28(1H,s)、7.35(1H,s)、7.53〜7.65(1H,m)、7.77(1H,s)、11.56、11.97(1H,2つの互変異性体ピーク)。
【0211】
ω−ブロモ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドの合成の一般的方法
【0212】
【化28】

【0213】
乾燥DMA(35mL)中のω−ブロモアルカノイルクロリド(15.7mmol、1当量)の溶液をN2下で−10℃に冷却し(氷/水浴)、乾燥DMA(15mL)中の5−アリール/ヘテロアリール−1H−ピラゾール−3−イルアミン(15.7mmol、1当量)およびジイソプロピルエチルアミン(15.7mmol、1当量)の溶液を30分かけて添加した。−10℃において2時間後、LC−MSでモニターしての反応の完了が全体的に観察された(ピラゾール環上のアシル化も感知した)。この反応物を次いでH2O(約50mL)の添加によってクエンチし、水の添加で形成された濃厚な白色沈澱をろ過によって回収した。Et2O(3×10mL)による洗浄は、ピラゾール環上のアシル化の副生成物を通常有効に除去した。
【0214】
ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドの合成の一般的方法
【0215】
【化29】

【0216】
ω−ブロモ−アルカン酸[5−アリール−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド(0.6mmol、1当量)を、DMF(4mL)中に溶解し、ヨウ化ナトリウム(0.6mmol、1.0当量)を添加し、次いで第2級アミン(1.5mmol、2.5当量)およびジイソプロピルエチルアミン(0.6mmol、1当量)を添加する。この反応物を次いでN2下において+50℃で18時間撹拌する。
【0217】
反応の完了次第(LC−MSでモニターして)、溶媒を減圧下で除去し、得られた油状残渣をDCM(20mL)に溶解し、飽和Na2CO3(2×20mL)および飽和NaCl(2×20mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去する。表題化合物をシリカカラムまたは分取HPLCのいずれかによって精製した。
【0218】
ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成:アシル化求核置換の一般的合成方法
【0219】
【化30】

【0220】
0℃に冷却したDMA(1mL)中のω−ブロモアルカノイルクロリド(0.94mmol、1当量)の溶液に、DMA(2mL)中の3−アミノ−5−アリール/ヘテロアリールピラゾール(0.94mmol、1当量)およびジイソプロピルエチルアミン(1.88mmol、2当量)の溶液を添加し、この反応物を0℃で1時間撹拌する。第2級アミン(2.35mmol、2.5当量)およびNaI(0.94mmol、1当量)を次いで添加する。3炭素鎖の誘導体については、反応は全体的に室温で2時間後に完了した。4炭素鎖の誘導体については、反応混合物を全体的に60℃で24〜48時間加熱した。ブロモ中間体の完全な変換後(LC−MSでモニターして)、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、Na2CO3飽和水溶液で洗浄した。有機相を減圧下で濃縮し、粗生成物を、CH3CNから再結晶するか、SiO2カラム(100%DCMからDCM−NH3MeOHの2N溶液8:2のグラジェント)または分取HPLC(標準酸性条件)によって精製した。
【0221】
アミノ酸経路によるω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドの合成の一般的方法
【0222】
【化31】

【0223】
トルエン(15mL)中のアミンX(65mmol)の溶液に、エチルω−ブロモアルカノエート(26mmol)を添加し、この反応混合物を10時間還流した。この混合物を放置して室温に冷却し、存在する任意の固体をろ別し、エーテルで洗浄した。このろ液を減圧下で濃縮して、更に精製せずに次のステップで使用したω−アミノエステルを得た。
【0224】
15mLの水中の前ステップからの粗製エチルω−アミノアルカノエート(約25mmol)の懸濁液に、NaOH(1.4g、25mmol)を添加し、この混合物を16時間加熱還流した。次いで、この反応物を放置して室温に冷却し、この溶液を0℃において6NのHClで酸性化し、減圧下で濃縮した。残渣をEtOHで処理し、沈澱した塩化ナトリウムをろ別した。減圧下で溶媒を蒸発することによって、白色固体としてω−アミノ酸を得た。12,2−ジクロロエタン(20mL)中のω−アミノ酸(7.93mmol)の懸濁液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール(1.2g、7.4mmol)を添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した(全てのアミノ酸が活性化された場合、懸濁液の完全な溶解が全体的に観察された)。3−アミノ−5−アリール/ヘテロアリールピラゾール(5.29mmol)を次いで添加し、この反応物を更に10時間撹拌した。反応の完了後(LC−MSでモニターして)、2種の異性体の形成が観察された場合、より安定でない異性体の表題化合物への変換が観察(LC−MSでモニターして)されるまで、この混合物を50℃で加熱した。溶媒を飽和Na2CO3溶液で洗浄し、抽出し、減圧下で除去した。粗生成物を、CH3CNから再結晶するか、SiO2カラムまたは分取HPLCによって精製するかした。
実施例1
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(2−クロロ−2’,3’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−アミド
a)5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−アミド
一般的手順に従って、4−ブロモ−3−クロロアニリン(72mg、0.35mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)をDCE(0.5mL)に溶解し、DCE(0.5mL)中の5−ブロモバレリルクロリド(66mg、0.33mmol)を一滴ずつ添加した。1時間30分後、DCE(0.5mL)中のアゼパン(118mg、0.105mmol)およびトリエチルアミン(35mg、0.35mmol)を添加し、この反応混合物を+55℃で4時間加熱した。後処理に続いての分取HPLCによってギ酸塩として表題化合物(23mg、17%)を得た。
【0225】
C17H24BrClN2O 分子量(計算値)[387.75];(実測値)[M+H+]=389.28
LCRt=2.34、100%(10分法)
b)5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(2−クロロ−2’,3’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−アミド
マイクロ波条件下のクロスカップリングの一般的手順に従って、5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−アミド(70mg、0.18mmol)および2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(31mg、0.2mmol)をアセトニトリル/0.4MのNa2CO3の1/1(各1.5mL)に溶解し、Pd[P(Ph)34(11mg、0.01mmol)を添加した。20分間の照射後、分取HPLC精製によって、白色固体として、対応するギ酸塩としての表題化合物(23mg、27%)を得た。
【0226】
C23H27ClF2N2O 分子量(計算値)[420.93];(実測値)[M+H+]=421.38
LCRt=2.04、100%(10分法)
NMR(400MHz,CDCl3):1.63(4H,s);1.80(8H,m);2.43(2H,m);2.94(2H,m);3.1(4H,bs);6.96(1H,m);7.05〜7.02(2H,m);7.11(1H,d,J=8);7.16(1H,d,J=8.4);7.53(1H,d,J=8.4);7.9(1H,s);8.56(1H,s,HCOOH);9.68(1H,s,NH)。
実施例2
4’−{5−[メチル−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−アミノ]−ペンタノイルアミノ}−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
アミド合成の一般的手順および続いてのマイクロ波照射条件下でのクロスカップリングの一般的手順に従って調製して、0.07gの表題化合物(62%)を得た。
【0227】
263042 分子量(計算値)[430.55];(実測値)[M+H+]=431.42
LcRt=1.59、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.37〜1.45(2H,m);1.51〜1.59(2H,m);2.17(3H,s);2.28〜2.36(4H,m);2.62〜2.66(2H,m)、2.81〜2.85(2H,m);7.14(1H,br dd,J=7.6Hz,4.8Hz);7.24(1H,d,J=8.0Hz);7.40(1H,br s);7.48(1H,dd,J=8Hz,7.6Hz);7.61〜7.7.0(5H,m);7.78(2H,m);8.06(1H,s);8.11(1H,s);9.96(1H,s)。
実施例3
1−(2,2’−ジメトキシ−ビフェニル−4−イル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
1−(4−ブロモ−3−メトキシ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素(尿素合成の一般的手順、イソシアネートとの反応に従って調製された)をマイクロ波容器に計り入れ(100mg、0.26mmol)、アセトニトリル(1mL)に溶解した。これに、2−メトキシフェニルボロン酸(47mg、0.312mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(20mg、0.017mmol)および炭酸ナトリウムの溶液(1mL、0.4M)と共に添加した。この反応混合物を、次いで250psiにおいて、90℃で20分間、マイクロ波照射に曝露した。LCMSでの反応完了後、分離した有機相を反応混合物から除去し、Celite(登録商標)のプラグに通した。集めた粗生成物をSCXカラムに装入し、メタノール中のアンモニア(20%アンモニア)の溶液で所望の化合物を溶離した。所望の化合物を含む画分を合わせ、乾燥して表題化合物を得た(30mg、0.073mmol、28%収率)。
【0228】
C24H33N3O3 分子量(計算値)[411.55];(実測値)[M+H+]=412
LCRt=2.03、98%(10分法)
NMR(400MHz,CDCl3):1.57〜1.67(11H,m);2.42〜2.50(5H,m);3.29(2H,m);3.77(6H,s);5.85(1H,s);6.61(1H,s);6.75〜6.77(1H,d);6.95〜7.00(2H,m);7.15(1H,d);7.21〜7.22(1H,m)7.23〜7.33(2H,m)
実施例4
5−イミダゾール−1−イル−ペンタン酸(3’−アセチルアミノ−ビフェニル−4−イル)−アミド
a)5−ブロモペンタン酸−(4−ブロモフェニル)−アミド
4−ブロモ−アニリン(6g、0.035mol)および0.035molのNEt3(4.87mL)を120mLのジクロロメタンに溶解し0℃に冷却した。
【0229】
この溶液に、0.038molの5−ブロモバレリルクロリド(5.4mL)をゆっくり添加し、得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。
【0230】
全ての出発材料が消費されたとき(LCMSでモニターして)、この溶液を50mLの0.4MのNa2CO3で洗浄し、有機層を抽出により回収し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して白色固体として10gの表題化合物を得た(収率86%)。
【0231】
C11H13Br2NO 分子量(計算値)[335];(実測値)[M+H+]=335
LcRt=2.64、100%(5分法)
NMR(400MHz,CDCl3)1.70〜2.00(4H,m)、2.35〜2.45(2H,m)、3.38〜3.48(2H,m)、7.30〜7.50(4H,m)。
【0232】
b)5−イミダゾリル酸−(4−ブロモフェニル)−アミド
400mg(1.19mmol)の5−ブロモペンタン酸−(4−ブロモフェニル)−アミドおよび800mgのイミダゾール(11.7mmol)を、トルエン:EtOHの1:1の混合物2mL中に懸濁した。この反応混合物をマイクロ波条件下において160℃で10分間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、粗混合物をDCM(10mL)に溶解し、1MのNaOHで2回洗浄した。この溶液をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、溶媒を除去して白色粉末として所望の生成物を得た(240mg 収率62%)。
【0233】
NMR(400MHz,dmso−d6):7.65(1H,s)、7.56〜7.52(2H,m)、7.46〜7.42(2H,m)、7.42(1H,m)、6.87(1H,m)、3.95(2H,t,J=12Hz)、2.30(2H,t,J=7.2Hz)、1.75〜1.68(2H,m)、1.55〜1.45(2H,m)。
【0234】
c)5−イミダゾール−1−イル−ペンタン酸(3’−アセチルアミノ−ビフェニル−4−イル)−アミド
1mLのNa2CO3の0.4M溶液および1mLのDMFの混合物を、5−イミダゾリル酸−(4−ブロモフェニル)−アミド(100mg、0.31mmol)、3−アセトアミドフェニルボロン酸(83.4mg、0.46mmol)および[Pd(PPh34](16mg、0.03mmol)を入れたマイクロ波管に添加した。この反応混合物をマイクロ波条件下において90℃で20分間加熱した。この混合物をMeOHで希釈し、この溶液をCelite(登録商標)のプラグに通した。溶媒を減圧下で除去し、粗混合物をDCMに溶解し1MのNaOHで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。SCXによる精製およびその後のEtOAC/Et2Oからの結晶化による精製によって43mgの純粋な生成物を得た(収率37%)。
【0235】
C22H24N4O2 分子量(計算値)[376];(実測値)[M+H+]=377
LcRt=2.11(10分)
純度98%
NMR(400MHz,dmso−d6):10.03(1H,s)、8.85(1H,d,J=2.0Hz)、8.50(1H,dd,J=4.8Hz,1.6Hz)、8.03(1H,m)、7.67(4H,m)、7.63(1H,s)、7.44(1H,m)、6.87(1H,m)、3.98(2H,t,J=7.2Hz)、2.34(2H,t,J=7.2Hz)、1.74(2H,m)、1.53(2H,m)。
実施例5
1−(2,2’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
a)1−(4−ブロモ−3−フルオロ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
尿素合成(アニリンのトリホスゲン活性化)の一般的手順により調製した。
【0236】
収率:71%
C16H23BrFN3O 分子量(計算値)372;(実測値)[M+H+]=372〜374
LcRt=2.26(100%)、10分
NMR(400MHz,dmso−d6):128〜1.56(10H,m)、2.16〜2.38(6H,m)、3.00〜3.15(2H,m)、6.30(1H,t)、6.99(1H,dd)、7.46(1H,t)、7.59(1H,dd)、8.81(1H,s)。
【0237】
b)1−(2,2’−ジフルオロ−ビフェニル−4−イル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
DME/H2O(1.8mL/0.3mL)中の1−(4−ブロモ−3−フルオロ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素(100mg、0.26mmol)の脱気溶液に、2−フルオロフェニルボロン酸(55mg、0.39mmol)、Na2CO3(55mg、0.52mmol)、Pd(OAc)2(6mg、10%mol)およびトリ−o−トリルホスフィン(34mg、20%mol)を添加した。この溶液をマイクロ波条件下において20分間、出力200Wで照射した。
【0238】
有機相を1mLのAcOEtで希釈し、分離した。
【0239】
粗生成物を分取HPLCで精製した(36mg、40%収率)。
【0240】
分子式:C22H27F2N3O
分子量(計算値)[387];(実測値)[M+H+]=388
LcRt(10分法)=399、97%
1H−NMR(400MHz,d6−DMSO):1.27〜1.54(10H,m)、2.25〜2.44(6H,m)、2.94〜3.13(2H,m)、6.33〜6.45(1H,m)、7.09〜7.14(1H,m)、7.21〜7.30(3H,m)、7.34〜7.45(2H,m)、7.48〜7.55(1H,m)、8.16(1H,s)、8.85(1H,s)。
実施例6
3’−フルオロ−4’−[3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−ウレイド]−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
a)1−(2−フルオロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
尿素合成(イソシアネート)の一般的手順により調製した。
【0241】
収率:88%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.22〜1.50(10H,m)、2.12〜2.37(6H,m)、3.00〜3.13(2H,m)、6.62(1H,t)、7.25(1H,d)、7.47(1H,dd)、8.10(1H,t)、8.33(1H,s)
b)3’−フルオロ−4’−[3−(4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−ウレイド]−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
アセトニトリル/水(1/1)の20体積(重量/体積)中の1−(2−フルオロ−4−ブロモ−フェニル)−3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−尿素(100mg、0.27mmol)、3−ベンズアミド−フェニルボロン酸(66mg、0.44mmol)およびNa2CO3(3当量)の脱気溶液に、Pd[(PPh3)]4(10%mol)を添加した。
【0242】
この溶液を、次のパラメーターを使用するマイクロ波加熱炉中で照射した。
【0243】
出力:200ワット;ランプ時間:1分;保持時間:20:00分;温度:90℃;圧力:200psi。
【0244】
アセトニトリル相を分離し、溶媒を減圧下で除去し、粗製物質を、SCXカラム(DCM/MeOH、MeOH、NH3/MeOHのグラジェントで溶離する)を使用して精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、減圧下で乾燥し、次いで分取HPLCによって更に精製した(収率15%)。
【0245】
分子式:C22H27F2N3O
分子量(計算値)[387];(実測値)[M+H+]=388
LcRt(10分法)=399、97%
1H−NMR(400MHz,CD3OD):1.40〜1.67(10H,m)、2.26〜2.58(6H,m)、3.21〜3.27(2H,m)、7.13〜7.20(1H,m)、7.21〜7.28(1H,m)、7.30〜7.39(1H,m)、7.40〜7.51(2H,m)、7.56(1H,s,)、8.11〜8.16(1H,m)。
実施例7
4’−{5−[メチル−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−アミノ]−ペンタノイルアミノ}−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
アミドカップリングの一般的方法(ワンポット、過剰アミンに続いてのボロン酸とのクロスカップリングの一般的方法、マイクロ波条件)に従って調製して0.07g(収率=62%)の表題化合物を得た。
【0246】
263042 分子量(計算値)[430.55];(実測値)[M+H+]=431.42
LcRt=1.59、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.37〜1.45(2H,m);1.51〜1.59(2H,m);2.17(3H,s);2.28〜2.36(4H,m);2.62〜2.66(2H,m)、2.81〜2.85(2H,m);7.14(1H,br dd,J=7.6Hz,4.8Hz);7.24(1H,d,J=8.0Hz);7.40(1H,br s);7.48(1H,dd,J=8Hz,7.6Hz);7.61〜7.7.0(5H,m);7.78(2H,m);8.06(1H,s);8.11(1H,s);9.96(1H,s)。
実施例8
1−(4’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−3−(1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
0℃においてCH2Cl2(15mL)中の1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン(1.07g、6.3mmol)の溶液に、CH2Cl2(15mL)中の4−ブロモフェニルイソシアネート(1.25g、6.3mmol)の溶液をゆっくり添加した。この混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残渣をSCXカラムで精製した。得られた固体をエーテルで洗浄した。
【0247】
1.57g;68%
1726BrN3O 計算値368;実測値368/370
LcRt(5分)=1.35、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.02(3H,d,J=6.8Hz);1.30〜1.45(5H,m);2.13〜2.17(5H,m);2.13〜2.17(2H,m);2.23(4H,br m);3.57〜3.64(1H,m);5.97(1H,J=8Hz);7.29〜7.34(4H,m);8.36(1H,s)。
【0248】
b)1−(4’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−3−(1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
アセトニトリル/炭酸ナトリウムの0.4M溶液の1/1(8mL)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(1−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素(0.3g、0.81mmol)および4−メトキシフェニルボロン酸(186mg、1.22mmol)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(47mg、5mmol%)を添加した。この反応混合物をマイクロ波条件下において90℃で20分間加熱した。酢酸エチル(1mL)の添加後、有機層を分離し、scxカラムによって精製した。
【0249】
0.27g;84%
1726BrN3O 計算値395;実測値396
LcRt(10分)=2.23、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.05(3H,d,J=6.4Hz);1.33〜1.47(10H,m);2.06〜2.18(2H,m);2.26(4H,br m);3.61〜3.67(1H,m);3.75(3H,s);5.95(1H,J=8Hz);6.95〜6.97(2H,m);7.39〜7.46(4H,m);7.50〜7.52(2H,m);8.30(1H,s)。
実施例9
1−(2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−3−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−尿素
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
0℃においてCH2Cl2(20mL)中の2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン(1.4g、7.6mmol)の溶液に、CH2Cl2(15mL)中の4−ブロモフェニルイソシアネート(1.5g、7.6mmol)の溶液をゆっくり添加した。この混合物を0℃で20分間撹拌し、次いで室温で4時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残渣をエーテルで処理し、固体を分離した。この溶液をSCXカラムによって精製した。得られた固体は更に精製せずに使用した。
【0250】
0.825g(28%)
1828BrN3O 計算値382;実測値M+382/384
LcRt(5分)=1.39
NMR(400MHz,dmso−d6):0.80(6H,s);1.28〜1.34(4H,m);1.41〜1.46(4H,m);2.17〜2.21(2H,m);2.28(4H,br m);2.90(2H,d,J=6Hz);6.15(1H,t,J=6Hz);7.33〜7.35(4H,m);8.51(1H,s)。
【0251】
b)1−(2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−3−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−尿素
アセトニトリル/炭酸ナトリウムの0.4M溶液の1/1(4mL)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(2,2−ジメチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素(0.11g、0.29mmol)および1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル1,3,2−ジオキサボロラン−4−イル)−1H−ピラゾール(90mg、0.43mmol)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(17mg、5mmol%)を添加した。この反応混合物をマイクロ波条件下において90℃で20分間加熱した。酢酸エチル(1mL)の添加後、有機層を分離し、scxカラムおよび続いての分取HPLCによって精製した。
【0252】
0.067g;61%
22335O 計算値383;実測値M+384
LcRt(10分)=1.61
NMR(400MHz,dmso−d6):0.82(6H,s);1.35〜1.40(4H,m);1.48〜1.54(4H,m);2.40〜2.44(2H,m);2.46〜2.50(4H,br m);2.91(2H,d,J=6Hz);3.81(3H,s);6.32(1H,t,J=6Hz);7.33〜7.39(4H,m);7.72(1H,s);7.97(1H,s);8.23(1H,s);8.56(1H,s)。
実施例10
1−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−3−(4−ピリジン−3−イル−フェニル)−尿素
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−尿素
0℃においてCH2Cl2(4mL)中の4−ピペリジン−1−イル−ペンチルアミン(0.20g、1.18mmol)の溶液に、CH2Cl2(2mL)中の4−ブロモフェニルイソシアネート(0.23g、1.18mmol)の溶液をゆっくり添加した。この混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残渣を更に精製せずに使用した。
【0253】
0.39g;90%
NMR(400MHz,CD3OD):0.96(3H,d,J=6.4Hz);1.25〜1.59(10H,m);2.46〜2.55(5H,m);3.11(2H,t,J=6.8Hz);7.25〜7.28(2H,m);7.32〜7.36(2H,m)。
【0254】
b)1−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−3−(4−ピリジン−3−イル−フェニル)−尿素
アセトニトリル/炭酸ナトリウムの0.4M溶液の1/1(4mL)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4−ピペリジン−1−イル−ペンチル)−尿素(130mg、0.35mmol)およびピリジン−3−ボロン酸(65mg、0.53mmol)の脱気混合物に、触媒量のPd[(PPh3)]4(17mg、5mmol%)を添加した。この反応混合物をマイクロ波条件において90℃で10分間加熱した。酢酸エチル(1mL)の添加後、有機層を分離し、scxカラムおよび続いての分取HPLCによって精製した。
【0255】
0.025g;19%
22304O 計算値366;実測値367
LcRt(10分)=0.24〜0.81
NMR(400MHz,dmso−d6):0.82(6H,d,J=6.8);1.24〜1.55(10H,m);2.46〜2.68(5H,m);3.05〜3.09(2H,m);6.38(1H,t,J=5.6Hz);7.41(1H,ddd,J=8.0Hz,4.8Hz,0.8Hz);7.49〜7.52(2H,m);7.57〜7.60(2H,m);7.99(1H,ddd,J=8.0Hz,2.0Hz,1.6Hz);8.21(1H,s);8.47(1H,dd,J=4.8Hz,1.6Hz);8.74(1H,s);8.82(1H,dd,J=2.0Hz,0.8Hz)。
実施例11
1−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−3−[4−(3,3,3−トリフルオロ−プロピルアミノ)−ブチル]−尿素
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−[4−(3,3,3−トリフルオロ−プロピルアミノ)−ブチル]−尿素
1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(4,4−ジエトキシ−ブチル)−尿素(0.72g、2mmol、1当量)を室温で乾燥DCM(10mL)に溶解し、モンモリロナイトK−5(0.145g)を添加した。この反応物を室温で2時間撹拌し、このときLC−MSによってアルデヒドへの変換の完了が示された。この反応混合物をろ過して全ての固体およびトリフルオロプロピルアミンを除去した。HCl(0.9g、6mmol、3当量)およびジイソプロピルエチルアミン(1.05mL、6mmol、3当量)を添加し、次いでNaBH(OAc)3(1.2g、4mmol、2当量)を添加した。この反応物を室温で24時間撹拌した。反応の完了後(LC−MSによってモニターして)、溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を、DCM:MeOHの1:1および次いでのMeOH中の2MのNH3で溶離するSCXカラムによって精製した。1−(4−ブロモ−フェニル)−3−[4−(3,3,3−トリフルオロプロピルアミノ)−ブチル]−尿素が得られた(0.33g、40%収率)。
【0256】
C14H19BrF3N3O 分子量(計算値)[382.23];(実測値)[M+H+]=381.25(ESI−)
LCRt=0.63、90%(10分法)
b)1−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−3−[4−(3,3,3−トリフルオロ−プロピルアミノ)−ブチル]−尿素
3mLのアセトニトリル/0.4MのNa2CO3(50/50)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−[4−(3,3,3−トリフルオロプロピルアミノ)−ブチル]−尿素(0.11g、0.3mmol)、31−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.094g、0.45mmol)の脱気溶液に、Pd[(PPh3)]4(0.02mmol)を添加した。この溶液を、上記に記載したマイクロ波条件下において照射した。アセトニトリル層を分離し、Celite(登録商標)パッド上でろ過した。この溶液を乾燥し、生成物を分取HPLCによって精製してギ酸塩として20mgの表題化合物を得た(0.048mmol、16%収率)。
【0257】
C18H24F3N5O 分子量(計算値)[383.42];(実測値)[M+H+]=384.21
LcRt=1.48(100%)
NMR(400MHz,dmso−d6):1.31(4H,m);2.43〜2.30(2H,m);2.57〜2.55(2H,m);2.75(2H,m);3.05(2H,m);3.81(3H,s);6.17(1H,bs);7.38〜7.32(4H,m);7.72(1H,s);7.97(1H,s);8.18(1H,s,HCOOH);8.43(1H,s)。
実施例12
4’−(5−アゼパン−1−イル−ペンタノイルアミノ)−2’−クロロ−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
a)5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−アミド
4−ブロモ−3−クロロアニリン(0.72g、3.5mmol)、トリエチルアミン(0.48mL、3.35mmol)および5−ブロモバレリルクロリド(0.44mL、3.32mmol)をDCE(12mL)中で室温において2時間反応させ、この期間の後、アゼパン(1.18mL、10.3mmol)および追加のトリエチルアミン(0.48mL、3.35mmol)を添加し、この反応物を+55℃で4時間撹拌した。反応の完了および後処理の後、表題化合物は次のステップに十分純粋(純度92%)であった(1.3g、量的収量)。
【0258】
C17H24BrClN2O 分子量(計算値)[387.75];(実測値)[M+H+]=387.32/389.28
LcRt=2.83(92%)、10分
b)4’−(5−アゼパン−1−イル−ペンタノイルアミノ)−2’−クロロ−ビフェニル−3−カルボン酸アミド
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−クロロ−フェニル)−アミド(0.07g、0.18mmol)およびベンズアミド−3−ボロン酸(0.044g、0.27mmol)を、アセトニトリル/炭酸ナトリウムの0.4M溶液の1/1(3mL)中において、触媒量のPd[(PPh3)]4(5mmol%)と反応させる。
【0259】
SCXカラムでの精製の後、遊離塩基として表題化合物が得られる(0.045g、0.11mmol、60%収率)。
【0260】
C24H30ClN3O2 分子量(計算値)[472.98];(実測値)[M+H+]=428.46
LcRt=2.04(100%)、10分
NMR(400MHz,CDCl3):1.68〜1.55(8H,m);1.77(4H,m);2.41(2H,m;,2.58(2H,m);2.67(2H,m);2.72(2H,m);7.27(1H,s);7.49(2H,m);7.59(1H,s);7.8(2H,m);7.85(1H,s);8.16(1H,bs)。
実施例13
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(2−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−アミド
a)5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−フルオロ−フェニル)−アミド
4−ブロモ−3−フルオロアニリン(0.66g、3.5mmol)、トリエチルアミン(0.48mL、3.35mmol)および5−ブロモバレリルクロリド(0.44mL、3.32mmol)をDCE(12mL)中において室温で2時間反応させ、この期間の後、アゼパン(1.18mL、10.3mmol)および追加のトリエチルアミン(0.48mL、3.35mmol)を添加し、この反応物を+55℃で4時間撹拌する。反応完了および後処理の後、表題化合物は、次のステップに十分純粋(90%純度)である(1.29g、量的収量)。
【0261】
C17H24BrFN2O 質量(計算式)[371.30];(実測値)[M+H+]=371.33/373.35
LcRt=2.23(90%)、10分
b)5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(2−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−アミド
5−アゼパン−1−イル−ペンタン酸(4−ブロモ−3−フルオロ−フェニル)−アミド(0.093g、0.25mmol)および2−メトキシフェニル−ボロン酸(0.057g、0.37mmol)を、アセトニトリル/炭酸ナトリウムの0.4M溶液の1/1(4mL)中で触媒量のPd[(PPh3)]4(5mmol%)と反応させる。
【0262】
表題化合物が、分取HPLCによる精製後にギ酸塩として得られる(0.025g、0.06mmol、13%収率)。
【0263】
C24H31FN2O2 分子量(計算値)[398.53];(実測値)[M+H+]=399.18
LcRt=2.98(98%)、10分
NMR(400MHz,CD3OD):1.83〜1.72(8H,m);1.9(4H,m);2.5(2H,m);3.18(2H,m);3.37(4H,m);3.77(3H,s);6.99(1H,m);7.06(1H,bs);7.21(1H,m);7.25(2H,m);7.35(1H,m);7.57(1H,m);8.49(1H,s,HCOOH)。
実施例14
1−(2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−3−(4’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−尿素
a)1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素
0℃においてCH2Cl2(4mL)中の2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミン(0.149g、0.78mmol)の溶液に、CH2Cl2(1mL)中の4−ブロモフェニルイソシアネート(0.153g、0.78mmol)の溶液をゆっくり添加した。この混合物を0℃で30分撹拌し、次いで室温で反応物が全て消費されるまで撹拌した。この溶液をSCXカラムによって精製した。得られた油を更に精製せずに使用した(0.218g)。
【0264】
収率:72%
C16H22BrF2N3O 計算値390;実測値M+390/392
LcRt(5分)=1.34
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):1.43〜1.57(8H,m);2.02〜2.53(8H,m);7.22〜7.43(6H,m)。
【0265】
b)1−(2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−3−(4’−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−尿素
DME(1.3mL)および水(0.2mL)中の1−(4−ブロモ−フェニル)−3−(2,2−ジフルオロ−4−ピペリジン−1−イル−ブチル)−尿素(0.109g、0.28mmol)、4−メトキシフェニルボロン酸(0.051g、0.34mmol)およびNa2CO3(0.042g、0.40mmol)の脱気混合物に、トリ−o−トリルホスフィン(0.017g、20mmol%)およびPd(OAc)2(0.003g、5%mmol)を添加した。この反応混合物をマイクロ波条件下において90℃で10分間加熱した。酢酸エチル(1mL)の添加後、有機層を分離し、scxカラムおよび続いてのSiO2カラム(100%DCMからDCM−MeOHの2N溶液中のNH3の9:1のグラジェント)によって精製して0.010gの生成物を得た。
【0266】
収率:9%
C23H29F2N3O2 計算値417;実測値M+418/M−416
LcRt(10分)=2.23、100%
NMR(400MHz,dmso−d6):1.47〜1.62(6H,m);2.09〜2.22(2H,m);2.46〜2.62(6H,m);3.64(2H,t,J=14);3.81(3H,s);6.96(2H,d,J=8.8);7.40(2H,d,J=6.8)、7.47〜7.51(4H,m)。
【0267】
19F−HNMR(400MHz,dmso−d6):−118.90(五重線)
実施例15
5−ピペリジン−1−イル−ペンタン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−4−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
a)3−(4−メトキシ−フェニル)−2−メチル−3−オキソ−プロピオニトリル
生成物をアミノピラゾール合成(経路A1)の一般的手順に従って調製した。
【0268】
粗生成物を、100%ヘキサンからヘキサン−AcOEtの7:3のグラジェント溶離液を用いるSiO2カラム(10g)で精製して1.43gの純粋な生成物を得た(収率31%)。
【0269】
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):7.97(2H,d)、6.98(1H,d)、4.31(1H,q,J=7.3Hz)、3.89(3H,s)、1.63(3H,d,J=7.3Hz)。
【0270】
b)5−(4−メトキシ−フェニル)−4−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
生成物をアミノピラゾール合成(経路A2)の一般的手順に従って調製した。
【0271】
粗生成物を100%DCMからDCM−MeOHの8:2のグラジェント溶離液を用いるSiO2カラム(10g)で精製した。1.0gの純粋な生成物が得られた(収率65%)。
【0272】
1H−NMR(400MHz,CDCl3):7.37(2H,d)、6.97(2H,d)、3.84(3H,s)、2.03(3H,s)。
【0273】
c)5−ピペリジン−1−イル−ペンタン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−4−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
生成物をω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成の一般的合成方法に従って調製した。
【0274】
粗生成物を100%DCMからDCM−NH3(2NのMeOH溶液)の95:5のグラジェント溶離液を用いるSiO2カラム(2g)で精製した。
【0275】
得られた粗生成物を次いで再び分取HPLCによって精製して54mgの純粋な生成物を得た(収率7%)。
【0276】
213042
分子量(計算値)[370];(実測値)[M+H+]=371
LCRt=1.61、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):9.57(1H,s)、8.12(1H,s)、7.47(2H,d)、7.02(2H,d)、3.78(3H,s)、2.41(4H,広幅)、2.37(2H,m)、2.29(2H,t)、1.91(3H,s)、1.57(2H,m)、1.50(6H,m)、1.38(2H,m)。
実施例16
N−[5−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
a)4−ピペリジン−1−イル−酪酸エチルエステル
トルエン(15mL)中のピペリジン(5.4g、65mmol)の溶液に、エチル4−ブロモブチレート(3.8mL、26mmol)を添加し、この反応混合物を10時間還流した。この混合物を放置して室温に冷却し、現れた白色固体(ピペリジウムブロミド)をろ別し、エーテルで洗浄した。このろ液を減圧下で濃縮して更に精製せずに次のステップで使用した表題生成物を得た。
【0277】
1121NO2
分子量(計算値)[199];(実測値)[M+H+]=200
LCRt=0.2、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.22〜1.25(3H,m)、1.46〜1.47(2H,m)、1.57〜1.63(4H,m)、1.78〜1.84(2H,m)、2.30〜2.35(4H,m)、2.42(4H,m,広幅)、4.08〜4.14(2H,m)。
【0278】
b)4−ピペリジン−1−イル−酪酸
15mLの水中の前ステップからの粗製4−ピペリジン−1−イル−酪酸エチルエステル(約25mmol)の懸濁液に、NaOH(1.4g、25mmol)を添加し、この混合物を16時間加熱還流した。この反応物を次いで放置して室温に冷却し、この溶液を0℃において6NのHClで酸性化し、減圧下で濃縮した。残渣をEtOHで処理し、沈澱した塩化ナトリウムをろ別した。減圧下での溶媒の蒸発によって、ステップa)およびb)の全収率58%で白色固体として2.8gの表題化合物を得た。
【0279】
917NO2
分子量(計算値)[171];(実測値)[M+H+]=172
LCRt=0.23、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):1.44〜1.51(2H,m);1.64〜1.80(6H,m);2.22〜2.25(2H,m);2.75〜2.78(2H,m,広幅);2.91〜2.94(2H,m,広幅);3.30〜3.40(2H,m)。
【0280】
c)N−[5−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
12,2−ジクロロエタン(20mL)中の4−ピペリジン−1−イル−酪酸(1.32g、7.93mmol)の懸濁液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール(1.2g、7.4mmol)を添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した(全てのアミノ酸が活性化されたとき、懸濁液の完全な溶解が全体的に観察された)。3−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)ピラゾール(1g、5.29mmol)を次いで添加し、この反応物を更に10時間撹拌した。反応の完了後(LC−MSによりモニターして)、2種の異性体の形成が観察され、この混合物を、より安定でない異性体の表題化合物への変換が観察(LC−MSによりモニターして)されるまで50℃で加熱した。溶媒を飽和Na2CO3溶液で洗浄し、抽出し、減圧下で除去した。粗生成物をアセトニトリルから結晶化して1.2gの表題化合物を得た(収率:70%)。
【0281】
192642
分子量(計算値)[342];(実測値)[M+H+]=343
LCRt=1.54、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):1.34〜1.40(1H,m);1.52〜1.55(1H,m);1.62〜1.75(6H,m);1.94〜1.98(2H,m);2.37〜2.40(2H,m);2.81〜2.88(2H,m);2.97〜3.03(2H,m);3.39〜3.42(2H,m);3.77(3H,s);6.77(1H,s);6.98(2H,d,J=8.8Hz);7.61(2H,d,J=8.8Hz);10.47(1H,s)、12.66(1H,s)。
実施例17
N−[5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−モルホリン−4−イル−ブチルアミド
a)3−(3−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−プロピオニトリル
2下において、乾燥トルエン(25mL)中の市販の3−メトキシ−安息香酸エチルエステル(3.2g、18mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の50〜60%分散液、1.44g、36mmol)を注意深く添加した。この混合物を90℃に加熱し、無水CH3CNを一滴ずつ添加した(4.45mL、85.2mmol)。この反応物を18時間加熱し、生成物がNa塩として反応混合物から沈澱した。この反応物を放置して室温に冷却し、形成された固体をろ過し、エーテルで洗浄し、次いで水に再溶解し、この溶液を2NのHCl溶液でpH3に酸性化し、このとき、表題化合物の沈澱が観察された。この水溶液からの固体のろ過によって1.57gの表題生成物を得た(50%収率)。
【0282】
109NO2
分子量(計算値)[175];(実測値)[M+H+]=176
LCRt=1.69、94%(5分法)
b)5−(3−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン
無水EtOH(20mL)中の3−(3−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−プロピオニトリル(8.96mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.52mL、15mmol)を添加し、この反応物を18時間加熱還流した。この反応混合物を次いで放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。
【0283】
粗生成物をエーテルで処理し、ろ過して1.4gの表題生成物を得た(83%の収率)。
【0284】
10113
分子量(計算値)[189];(実測値)[M+H+]=190
LCRt=1.13、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):3.82(3H,s);5.93(1H,s);6.86〜6.88(1H,m);7.19〜7.31(3H,m)。
【0285】
c)N−[5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−モルホリン−4−イル−ブチルアミド
乾燥DMA(1mL)中の4−ブロモブチリルクロリド(0.104mL、0.9mmol)の溶液をN2下において−10℃(氷/水浴)に冷却し、乾燥DMA(1mL)中の5−(3−メトキシフェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン(170mg、0.9mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.315mL、1.8mmol)を添加した。中間体4−ブロモ−N−[5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−ブチルアミドへの完全な変換後(LC−MSによりモニターして)、モルホリン(0.079mL、0.9mmol)を添加し、この混合物を60℃で16時間加熱した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、飽和Na2CO3溶液で洗浄した。有機相を減圧下で濃縮し、粗生成物をSiO2カラム(アセトニトリル100%からMeCN/MeOH、NH3の90/10のグラジェント)によって精製した。表題化合物を含む画分を集めて17mgを得た(5.5%の収率)。
【0286】
182443
分子量(計算値)[344];(実測値)[M+H+]=345
LCRt=1.36、95%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.77〜1.85(2H,m);2.34〜2.40(8H,m);3.59〜3.62(4H,m);3.76(3H,s);6.79〜6.85(2H,m);7.15〜7.29(3H,m)。
実施例18
4−アゼパン−1−イル−N−[5−(3−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−ブチルアミド
乾燥DMA(1mL)中の4−ブロモブチリルクロリド(0.104mL、0.9mmol)の溶液をN2下において−10℃(氷/水浴)に冷却し、乾燥DMA(1mL)中の5−(3−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン(170mg、0.9mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.315mL、1.8mmol)を添加した。ω−ブロモアミド中間体への完全な変換後(LC−MSによりモニターして)、0.101mLのアゼピンをこの溶液に添加し、この混合物を60℃で16時間撹拌した。
【0287】
残渣をDCM(2mL)に溶解し、飽和Na2CO3溶液で洗浄した。有機相を減圧下で濃縮し、粗生成物をSiO2カラム(アセトニトリル100%からMeCN/MeOH、NH3の90/10のグラジェント)によって精製した。表題生成物を含む画分を集め、分取HPLCによる更なる精製を行って20mgの表題化合物をそのギ酸塩として得た(5.5%収率)。
【0288】
202842
分子量(計算値)[356];(実測値)[M+H+]=357
LCRt=1.71、99%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.65〜1.68(4H,m);1.80〜1.90(4H,m);1.97〜2.04(2H,m);2.49〜2.52(2H,m);3.12〜3.16(2H,m);3.24〜3.30(4H,m,広幅);3.75(3H,s);6.76(1H,s);6.82〜6.85(1H,m);6.13〜6.15(2H,m);6.23〜6.27(1H,m);8.37(1H,s,ギ酸塩)
実施例19
4−アゼパン−1−イル−N−[5−(4−フルオロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−ブチルアミド
ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成の一般的合成方法に従って調製した。市販の5−(4−フルオロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミンから出発し、上記手順に従って、分取HPLC精製後に25mgの表題化合物をそのギ酸塩として回収した(7%収率)。
【0289】
202842
分子量(計算値)[344];(実測値)[M+H+]=345
LCRt=1.69、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.66〜1.69(4H,m);1.80〜1.90(4H,m,広幅);1.97〜2.05(2H,m);2.52〜2.54(2H,m);3.12〜3.18(2H,m);3.25〜3.30(4H,m,広幅);6.67(1H,s,広幅);7.08〜7.12(2H,m);7.59〜7.63(2H,m);8.43(1H,s,ギ酸塩)。
実施例20
N−[5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
a)3−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル
上記オキソプロピオニトリルを、3−オキソプロピオニトリル(経路A1)の一般的方法に従って合成した。
【0290】
982
分子量(計算値)[160];(実測値)[M+H+]=161
LCRt=0.63、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):2.55(3H,s);4.65(2H,s);7.43〜7.45(m,1);8.13〜8.16(1H,m);8.94〜8.95(1H,m)。
【0291】
b)5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
上記アミノピラゾールを、経路A2に記載された一般的方法に従って合成した。
【0292】
9H10N4
分子量(計算値)[174];(実測値)[M+H+]=175
LCRt=0.23、100%(5分法)
c)N−[5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成の一般的合成方法に従って調製して、分取HPLC精製後に19mg(6%収率)の表題化合物をそのギ酸塩として得た。
【0293】
18255
分子量(計算値)[327];(実測値)[M+H+]=328
LCRt=0.33、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.40〜1.90(6H,m);2.30〜2.54(5H,m);3.05〜3.09(4H,m);3.20〜3.24(2H,m);6.72(1H,s,広幅);7.30(1H,d J=8.0Hz);7.92〜7.94(1H,m);8.35(1H,s,ギ酸塩);8.67(1H,s)。
実施例21
N−[5−(5−メチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
a)3−(5−メチル−ピリジン−3−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル
上記オキソプロピオニトリルを、3−オキソプロピオニトリル(経路A1)の一般的方法に従って合成した。
【0294】
982
分子量(計算値)[160];(実測値)[M+H+]=161
LCRt=0.63、100%(5分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):2.55(3H,s);4.65(2H,s);7.43〜7.45(m,1);8.13〜8.16(1H,m);8.94〜8.95(1H,m)。
【0295】
b)5−(5−メチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
上記アミノピラゾールを、経路A2に記載された一般的方法に従って合成した。
【0296】
9H10N4
分子量(計算値)[174];(実測値)[M+H+]=175
LCRt=0.23、100%(5分法)
c)N−[5−(5−メチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成の一般的合成方法に従って調製して、分取HPLC精製後にそのギ酸塩として25mgの表題化合物を得た(7.4%収率)。
【0297】
18255
分子量(計算値)[327];(実測値)[M+H+]=328
LCRt=0.33、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.52〜1.70(2H,m,広幅);1.72〜1.84(4H,m,広幅);1.98〜2.06(2H,m);2.45(3H,s);2.48〜2.54(2H,m);3.04〜3.10(4H,m);3.20〜3.24(2H,m,広幅);6.74(1H,s,広幅);7.88(1H,s);7.28(1H,s);8.37(1H,s,ギ酸塩);8.67(1H,s)。
実施例22
4−(4−アセチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−N−[5−(6−メトキシ−ナフタレン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−ブチルアミド
a)6−メトキシ−ナフタレン−2−カルボン酸メチルエステル
メタノール(10mL)中の6−メトキシ−ナフタレン−2−カルボン酸(1.01g、5mmol)の溶液に、触媒量の硫酸を添加した。この混合物を次いで80℃で8時間加熱した。反応の完了後(LCMSによりモニターして)、この溶液をゆっくり冷却し、生成物の沈澱が観察された。白色固体のろ過によって、1.01g(94%収率)の表題化合物を得た。
【0298】
13123
分子量(計算値)[216];(実測値)[M+H+]=217
LCRt=2.43、100%(5分法)
b)3−(6−メトキシ−ナフタレン−2−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル
乾燥トルエン(8mL)中の6−メトキシ−ナフタレン−2−カルボン酸メチルエステル(1.0g、4.7mmol)の溶液に、NaH(0.55mg、9.4mmol)を添加し、この混合物を90℃に加熱した。この熱溶液に、アセトニトリル(1.2mL)を一滴ずつ添加した。この反応物を次いで18時間加熱し、生成物がそのナトリウム塩としてこの反応混合物から沈澱した。
【0299】
この反応物を放置して室温に冷却し、形成された固体を最初にろ過し、エーテルで洗浄し、次いでそれを水に溶解し、この溶液を2NのHClでpH3に酸性化し、このとき、表題化合物の沈澱が観察された。水溶液からの固体のろ過によって、1.1gの表題化合物を得た(100%の収率)。
【0300】
13123
分子量(計算値)[225];(実測値)[M+H+]=226
LCRt=2.13、90%(5分法)
c)5−(6−メトキシ−ナフタレン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
無水EtOH(10mL)中の3−(6−メトキシ−ナフタレン−2−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル(1.1g、4.8mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.96mL、19.2mmol)を添加し、この反応物を18時間加熱還流した。この反応混合物を放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗生成物をエーテルで処理し、ろ過して0.95gの表題化合物を得た(83%の収率)。
【0301】
14133
分子量(計算値)[239];(実測値)[M+H+]=240
LCRt=1.49、90%(5分法)
d)4−(4−アセチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−N−[5−(6−メトキシ−ナフタレン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−ブチルアミド
ω−ブロモ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドの合成の一般的方法、およびω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドの合成の一般的方法に従って、分取HPLCによる精製によって、そのギ酸塩として15mg(3%収率)の表題化合物を得た。
【0302】
253153
分子量(計算値)[449];(実測値)[M+H+]=450
LCRt=1.91、100%(10分法)
1H−NMR(400MHz,MeOH−d4):1.88〜2.0(4H,m);2.06(3H,s);2.48〜2.52(2H,m);2.94〜3.02(2H,m);3.08〜3.18(4H,m);3.52〜3.58(2H,m);3.64〜3.72(2H,m);3.82(3H,s);6.78〜6.82(1H,m);7.04〜7.10(1H,m);7.16〜7.18(1H,m);7.62〜7.78(3H,m);7.98〜8.02(1H,m);8.28(1H,s,ギ酸塩)。
実施例23
6−(4−アセチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ヘキサン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
生成物を、ω−アミノ−アルカン酸(1H−ピラゾール−3−イル−5−アリール)−アミドのワンポット合成の一般的合成方法に従って調製した。乾燥DMA(1mL)中の5−ブロモヘキサノイルクロリド(0.144mL、0.94mmol)の溶液をN2下において−10℃(氷/水浴)に冷却し、5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(178mg、0.94mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.324mL、1.88mmol)を乾燥DMA(1mL)中で添加した。
【0303】
この反応物を0℃で1時間撹拌し、次いで1−[1,4]ジアゼパン−1−イル−エタノン(0.310mL、2.35mmol)およびNaI(0.94mmol、1当量)を添加した。
【0304】
この反応混合物を、LC−MS分析がブロモ中間体の完全な変換を示すまで60℃に加熱し、この時点で、反応物を冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、飽和Na2CO3溶液で洗浄した。
【0305】
有機相を減圧下で濃縮し、粗生成物の半分をSiO2カラム(100%DCMからDCM−NH3MeOHの2N溶液の8:2のグラジェント)によって精製した。表題化合物を含む画分を集めた(35mg)。
【0306】
233353
分子量(計算値)[427];(実測値)[M+H+]=428
LCRt=1.61、96%(10分法)
1H−NMR(400MHz,dmso−d6):1.24〜1.29(2H,m);1.36〜1.44(2H,m);1.54〜1.58(2H,m);1.62〜1.76(2H,m);1.94〜1.96(3H,m);2.25〜2.28(2H,m);2.35〜2.41(2H,m);2.51〜2.54(2H,m);2.60〜2.62(1H,m);3.38〜3.44(5H,m);3.77(3H,s);6.73(1H,s);6.98(2H,d,J=8.8Hz);7.61(2H,d,J=8.8);10.32(1H,s)。
実施例24
N−[5−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−2−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
a)メチル−4−ブロモ−2−メチル−酪酸
4−ブロモ−2−メチル−酪酸(2.16g、1当量、J.Am.Chem.Soc.1990,112,2755に記載された手順に従って調製された)をMeOH(10mL)に溶解し、数滴の濃H2SO4を添加した。この反応物を16時間還流しながら撹拌した。LC−MSによりモニターしての反応の完了後、MeOHを減圧下で除去し、油状の残渣を水で希釈し、10%NaOHでpHを9に調節し、生成物をEt2O(2×20mL)で抽出し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒除去後に表題化合物が無色の油(1.29g、55%収率)として得られた。
【0307】
NMR(400MHz,CDCl3);1.19(3H,d);1.94〜1.89(2H,m);2.29〜2.23(2H,m);3.43〜3.40(1H,m);3.69(3H,s)。
【0308】
b)2−メチル−4−ピペリジン−1−イル−酪酸塩酸塩
メチル−4−ブロモ−2−メチル−酪酸(1.29g、1当量)をトルエン(15mL)に溶解し、ピペリジン(1.07mL、3当量)を添加し、この反応物を3時間撹拌した。LC−MSによりモニターしての反応の完了後、トルエンを減圧下で除去し、粗製エステルを1MのNaOH(14mL、1.1当量)およびMeOH(2mL)中に溶解した。この反応物を16時間還流しながら撹拌し、加水分解が完了後、反応物を減圧下で濃縮し、6NのHClでpHを4に調節した。EtOHを添加してNaClの沈澱を促進した。有機相をろ過し、EtOHを減圧下で除去した。得られた油をEt2O中の2MのHClで処理して2−メチル−4−ピペリジン−1−イル−酪酸塩酸塩を得た(0.96g、66%収率)。
【0309】
1019NO2
分子量(計算値)[185.27];(実測値)[M+H+]=186.27
LCRt=0.23、95%(5分法)
c)N−[5−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−2−メチル−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
2−メチル−4−ピペリジン−1−イル−酪酸塩酸塩(0.45g、1.2当量)を1,2−DCE(15mL)に懸濁し、トリエチルアミン(0.29mL、1.2当量)を添加し、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.303g、1.1当量)を一度で添加し、この反応物を室温において2時間撹拌した。5−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン(0.325g、1当量)を次いで添加し、この反応物を室温において更に16時間撹拌した。LC−MSによりモニターしての反応の完了後、溶媒を減圧下で除去し、粗製アミドをカラムクロマトグラフィー(フラッシュ−SI 10g;CH3CN:MeOH 9:1、CH3CN:2N NH3 MeOH 9:1)によって精製して濃厚な無色の油として表題化合物を得た(0.120g、0.33mmol)。
【0310】
202842
分子量(計算値)[356.48];(実測値)[M+H+]=357.25
LCRt=1.67、97%(10分法)
NMR(400MHz,dmso−d6);1.18(3H,d);1.35〜1.31(2H,m);1.46〜1.41(4H,m);1.77〜1.72(1H,m);2.19〜2.16(2H,m);2.27〜2.23(4H,m);2.61〜2.58(2H,m);3.76(3H,s);6.76(1H,s);6.92(2H,d);7.61(2H,d);10.33(1H,s)。
実施例25
N−[4−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−4−ピペリジン−1−イル−ブチルアミド
1,2−ジクロロエタン(2mL)中の4−ピペリジン−1−イル−酪酸(200mg、1.17mmol、1.0当量)の懸濁液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール(179.9mg、1.11mmol、0.95当量)を添加し、この混合物を、完全なアミノ酸の活性化および懸濁液の溶解まで室温において1時間撹拌した。4−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イルアミン(JOC1994,59,24,7299に報告された手順に従って調製された;110.5g、0.58mmol、0.50当量)を添加し、この反応物を50℃において1日撹拌した。緩慢な変換がLC−MSによりモニターされた。活性化された酸(4−ピペリジン−1−イル−酪酸、200mgおよび2mLの1,2−ジクロロエタン中のカルボニルジイミダゾール、179.9mg)の別のアリコートを添加し、この反応物を50℃において更に2日間撹拌した。
【0311】
溶媒を減圧下で蒸発し、粗製混合物を分取HPLCによって精製して、生成物と未反応の4−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イルアミンの9:1の混合物を得た。この粗生成物をイソシアネート樹脂およびSCXカラムでの処理によって精製して、白色固体として78.0mg(収率:39%)の表題化合物を得た。
【0312】
C19H26N4O2 分子量(計算値)[342];(実測値)[M+H+]=343
LCRt=1.00(および溶媒フロント)、99%(10分法)
1H−NMR(400MHz,DMSO):1.30〜1.36(2H,m);1.43〜1.49(4H,m);1.67〜1.75(2H,m);2.22〜2.34(8H,m);3.73(3H,s,−OCH3);6.87(2H,d,J=8.8Hz);7.10(1H,s);7.60(2H,d,J=8.8Hz);11.26(1H,s,NHCO)、11.52(1H,s,NH)。
【0313】
13C−NMR(400MHz,DMSO):21.54(1C);23.63(1C);24.92(2C);33.24(1C);53.6(1C,−OCH3);55.02(2C);57.46(1C);113.88(2C);125.18(2C)、141.13(1C);157.67(1C);162.33(2C);163.66(1C);171.15(1C,CO)。
【0314】
表1−実施例26〜171
表1は、合成された化合物の選別を示し、これらは、表の最後の列に示された方法に従って調製され、実施例1〜25の合成を含む実験手順に詳細に論じられた。
【0315】
化合物がHCl塩と示されている場合、この塩は、メタノール中の遊離塩基の溶解、およびエーテル中の1当量の1MのHClの添加、続いての溶媒の蒸発によって形成された。化合物がHCOOH(ギ酸)塩と示されている場合、この化合物は分取HPLCによって精製された。
【0316】
【表1】

【0317】
【表2】

【0318】
【表3】

【0319】
【表4】

【0320】
【表5】

【0321】
【表6】

【0322】
【表7】

【0323】
【表8】

【0324】
【表9】

【0325】
【表10】

【0326】
【表11】

【0327】
【表12】

【0328】
【表13】

【0329】
【表14】

【0330】
【表15】

【0331】
【表16】

【0332】
【表17】

【0333】
【表18】

【0334】
【表19】

【0335】
【表20】

【0336】
【表21】

【0337】
【表22】

【0338】
【表23】

【0339】
【表24】

【0340】
【表25】

【0341】
【表26】

【0342】
【表27】

【0343】
【表28】

【0344】
【表29】

【0345】
【表30】

【0346】
【表31】

【0347】
【表32】

【0348】
【表33】

【0349】
【表34】

【0350】
【表35】

【0351】
【表36】

【0352】
【表37】

【0353】
【表38】

【0354】
【表39】

【0355】
【表40】

【0356】
【表41】

【0357】
【表42】

【0358】
【表43】

【0359】
【表44】

【0360】
【表45】

【0361】
【表46】

【0362】
【表47】

【0363】
【表48】

【0364】
【表49】

【0365】
【表50】

【0366】
の一般的手順および尿素のマイクロ波条件下の鈴木カップリング
生物学的活性
α7ニコチン性アセチルコリン受容体のクローンニングおよび安定な組換えα7nAChR発現細胞系の産生
α7ニコチン性アセチルコリン受容体をコードする完全長cDNAsを、標準の分子生物学技術を使用してラット脳のcDNAライブラリーからクローニングした。ラットGH4C1細胞を、次いでラット受容体でトランスフェクトし、クローニングし、FLIPRアッセイを用いて機能的α7ニコチン性受容体の発現について分析して、細胞内カルシウム濃度変化を測定した。アゴニスト(ニコチン)施用時に最も高いカルシウム仲介蛍光シグナルを示した細胞クローンを、更にサブクローニングし、その後、テキサスレッド標識α−ブンガロトキシン(BgTX)で染色して、共焦点顕微鏡法を使用してα7ニコチン性アセチルコリン受容体の発現のレベルおよび均質性を分析した。3つの細胞系を、次いで増殖させ、化合物スクリーニングへのその後の使用の前に、1つを薬理学的に特徴づけた(以下の表2参照)。
【0367】
【表51】

【0368】
一次スクリーニングのための機能的FLIPRアッセイおよび濃度反応分析の開発
安定な組換えGH4C1細胞系を用いる確固たる機能的FLIPRアッセイ(Z’=0.68)を開発してα7ニコチン性アセチルコリン受容体をスクリーニングした。FLIPRシステムは、Ca2+感受性蛍光染料(Fluo4など)を使用した、生きている細胞中のリアルタイムのCa2+濃度変化の測定を可能にする。この機器は、GH4C1細胞中に安定的に発現されるα7nAChRチャンネルのアゴニストおよびアンタゴニストのスクリーニングを可能にする。
【0369】
細胞培養
ラット−α7−nAChR(上記を参照されたい)で安定的にトランスフェクトしたGH4C1細胞を使用した。これらの細胞は、接着性が不十分であり、そのため、フラスコおよびプレートのポリ−D−リシンでの予備処理を行った。37℃および5%CO2で30mLの培地を満たした150cm2のT−フラスコ中で、細胞を増殖させる。
【0370】
データ分析
EC50およびIC50値を、シグモイド濃度反応(変数勾配)等式を用いるIDBS XLfit4.1ソフトウェアパッケージを使用して計算した。
【0371】
Y=ボトム(Bottom)+((トップ(Top)−ボトム)/(1+((EC50/X)^ヒルスロープ(HillSlope)))
アッセイ確認
機能的FLIPRアッセイを、α7nAChRアゴニストニコチン、シチシン、DMPP、エピバチジン、コリンおよびアセチルコリンについて確認した。0.001から30μMの範囲の濃度で、濃度反応曲線を得た。得られたEC50値を表2に列挙し、得られたアゴニストの順位は、既報のデータと一致する(Quikら、1997)(22)。
【0372】
アッセイは、特異的α7nAChRアンタゴニストMLA(メチルリカコニチン(methyllycaconitine))について更に確認し、1μMから0.01nMの範囲の濃度で、10μMの競合ニコチン濃度と一緒に使用した。IC50値は9つの独立した実験において1.31±0.43nMと計算された。
【0373】
選択性試験用の機能的FLIPRアッセイの開発
機能的FLIPRアッセイを開発して、α1(筋肉)およびα3(神経節)nACh受容体ならびに構造的に関連がある5−HT3受容体に対する化合物の選択性を試験した。横紋筋肉腫由来のTE671細胞系中で本来発現されるα1受容体における活性を測定するために、膜電位感受性染料を用いるアッセイを使用し、一方、α3の選択性は、本来のSH−SY5Y細胞系を使用するカルシウム−モニタリングアッセイによって測定した。5−HT3受容体に対する選択性を試験するために、HEK293細胞中でヒト5−HT3A受容体を発現する組換え細胞系を構築し、カルシウム−モニタリングFLIPRアッセイを使用した。
【0374】
化合物のスクリーニング
記載された実施例1〜171からの化合物は、α7nAChRを発現する安定な組換えGH4C1細胞系を用いる機能的FLIPR一次スクリーニングアッセイにおいてアゴニスト活性を示した。最も有効なヒットは、濃度反応曲線の作製によって更に確認した。機能的FLIPRスクリーニングアッセイにおいて測定された実施例1〜153からの化合物の有効性は、10nMから30μMの範囲であることが分かり、その大部分が10nMから10μMの範囲で有効性を示した。
【0375】
最も代表的な化合物は、α1nACh、α3nAChおよび5HT3受容体に対して選択性であることも実証された。
参考文献
【0376】
【表52】

【0377】
【表53】

【0378】
【表54】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

[式中、
w、hおよびkは、3≦w+h+k≦5であることを条件に、互いに独立に、0、1、2、または3であり;
k>1の場合に同じまたは異なる炭素原子のいずれかに結合しているK1およびK2は、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C5)アルキル、アルコキシ、フルオロアルキル、アルキレン、フルオロアルキレン;ヒドロキシアルキルを表し;あるいはK1およびK2は一緒になって、アルキリデンまたはフルオロアルキリデン基を形成し;あるいはK1およびK2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって(C3〜C6)シクロアルキル基を形成し;あるいはkが≧2である場合、2つの()k炭素原子は不飽和結合を形成することができ;あるいはwが1、2、または3であり、kが1である場合、K1およびK2は、それらが結合している炭素原子と一緒になってオキソ基を形成することができ;
jは、0、1または2であり;
Xは、式
【化2】

【化3】

の基であり;
Zは、CH2、N、O、S、S(=O)、またはS(=O)2であり;
pは、0、1、2または3であり;
nは、0、1または2であり;
sは、1または2であり;
qおよびq’は、互いに独立に1から4までの整数であり;
T’は、互いに独立に、ヒドロキシ;メルカプト;アミノ;シアノ;ニトロ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;あるいはpが2または3である場合、2つのT’置換基はスピロまたは縮合連結を含む5員から8員までの環を形成し;
UおよびU’は、互いに独立に、水素;シアノ;ヒドロキシ;アミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ基;直鎖または分枝鎖(C1〜C6)アルコキシ基;ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、オキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニル、(C1〜C3)アルキルスルホニル、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖;ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル、カルバモイル、(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリールまたはヘテロアリールスルファモイル、(C1〜C3)アルキルスルファモイル、スルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員のアリールまたはヘテロアリール基を有する直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル、(5員から10員の芳香族または複素芳香族環は、ヒドロキシ;ハロゲン;メルカプト;アミノ;シアノ;ニトロ;トリハロメチル;トリハロメトキシから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されている);直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;カルバモイル;(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルホニルアミノ;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル;スルファモイル;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニルを表し;
−Y−Q−は、−C(=O)NH−Q−または−NH−C(=O)−NH−Qであり;
Qは、5員から10員の芳香族または複素芳香族環であり;
Rは、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;アミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールアミノカルボニル;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−(C5〜C10)アリール−またはヘテロアリールスルファモイル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’は、j=2の場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキルを表し、
但し、kがゼロであり、wとhの合計が4である場合、T’は、メルカプト;アミノ;トリハロアルキル;ヒドロキシアルキル;(C1〜C6)アミノアルキル;メルカプトアルキル;アルキルチオ;アルコキシカルボニル;アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニルであるか、またはj≠0であり;
j=0であり、w、hおよびkの合計が4である場合、K1およびK2は両方とも水素ではなく;
次の化合物:1−[4−(2−アミノ−チアゾール−5−イル)−フェニル]−3−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−尿素;1−(ビフェニル−4−イル)−3−(5−(スピロ(インダン−1,4’−ピペリジン−10−イル)−ペンチル)−尿素;1−(ビフェニル−4−イル)−3−(4−(スピロ(インダン−1,4’−ピペリジン−10−イル)−ブチル)−尿素;3−{4−[3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−ウレイド]−フェニル}−1H−インダゾール−5−カルボン酸アミド;3−{4−[3−(3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−ウレイド]−フェニル}−1H−インダゾール−5−カルボン酸アミド;1−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−尿素;1−[4−(8−シクロプロピルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−尿素;1−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−3−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−尿素;1−[4−(8−シクロプロピルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−尿素;1−[4−(8−メチルアミノ−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−3−イル)−フェニル]−3−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−尿素;N−ビフェニル−4−イル−4−ピペラジン−1−イル−ブチルアミドを除く]。
【請求項2】
w、h、k、K1、K2、j、p、q、q’およびYが請求項1に記載された通りであり、
Xが、
【化4】

であり;
zが、CH2、N、Oから選択され;
T’が、p>1である場合に互いに独立に、ヒドロキシ;アミノ;シアノ;ニトロ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキル、または(C1〜C6)アルキルチオ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;pが2または3である場合、2つのT’置換基は、スピロまたは縮合連結を有する5員から8員環を形成し;
UおよびU’が、互いに独立に、水素;ヒドロキシ、オキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、ピリジル、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル、(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ、(C1〜C3)アルキルスルホニル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル、モノ−またはジ−、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖を表し;
Qが、6員から10員の芳香族または複素芳香族環であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;メルカプト;シアノ;ニトロ;アミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノ−(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルキルチオ−(C1〜C3)アルキルを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
K1、K2、j、p、q、q’、T’、U、U’、Q、R、R’およびYが、請求項2に定義された通りであり、
w、hおよびkが、w+h+k=4であることを条件に、互いに独立に、0、1、2、または3であり、
Xが、
【化5】

であり、
zが、CH2、N、Oから選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
h、w、Q、およびYが請求項3に定義された通りであり、
kが0であり、
Xが、式
【化6】

の基であり;
UおよびU’が、互いに独立に、水素;トリハロメチル、トリハロメトキシ、カルバモイル、スルファモイル、ピリジルで場合によって置換された直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アザアルキル、オキサアルキル鎖を表し;
jが、0または1であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、ハロゲン;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
j、q、q’、Q、およびYが請求項3に定義された通りであり、
K1およびK2が、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表し;
Xが、式
【化7】

の基であり;
zが、CH2、N、Oであり;
pが、0または1であり;
T’が、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシまたはアルキルカルボニル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C6)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ−(C1〜C6)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2の場合に互いに独立に、ハロゲン;ヒドロキシ;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル、モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノ−(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルキルチオ−(C1〜C3)アルキルを表す、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
j、Q、およびYが請求項5に定義された通りであり;
K1およびK2が、互いに独立に、水素;ハロゲン;(C1〜C3)アルキルを表し;
Xが、式
【化8】

の基を表し;
zが、CH2、Nであり;
qおよびq’が、互いに独立に、1から3の整数であり;
T’が、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルキルカルボニルを表し;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から10員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;トリハロメチル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Q、jおよびRが、請求項6に定義された通りであり;
Yが、−C(=O)NH−である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
Qが、フェニルまたはピリジル環であり;
jが、1または2であり;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されたフェニル、ピリジル、ピラゾリル環を表す、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
QおよびRが、請求項6に定義された通りであり、
Yが、−NH−C(=O)−NH−である、請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
Qが、フェニルまたはピリジルであり;
Rが、ハロゲン;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されたフェニル、ピリジルまたはピラゾール環を表す、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
j、T’、q、q’、p、R、R’、QおよびYが、請求項2に定義された通りであり;
w、hおよびkが、w+h+k=3であることを条件に、互いに独立に、0、1、2、または3であり、
Xが、
【化9】

である、請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
w、h、k、j、pおよびQが、請求項11に定義された通りであり、
qおよびq’が、互いに独立に、1から3までの整数であり;
T’が、p>1である場合に互いに独立に、ヒドロキシ;シアノ;オキソ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、トリハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルコキシ−(C1〜C6)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルアミノスルホニル;スルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキル;(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;モノ−またはジ−(C1〜C3)アルキルスルファモイル;(C1〜C3)スルホニルを表し;
−Y−が、−NH−C(=O)−NH−であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、トリハロアルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイル;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニルアミノ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルホニル;モノ−またはジ−直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルスルファモイル;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルコキシ−(C1〜C3)アルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、5員から6員の芳香族または複素芳香族環を表し;
R’が、j=2である場合に互いに独立に、ハロゲン;トリハロメチル;トリハロメトキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルコキシを表す、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
kが、0であり;
pが、0または1であり;
T’が、pが1を超える場合に互いに独立に、直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルを表し;
Qが、フェニルまたはピリジルであり;
jが、0または1であり;
Rが、ハロゲン;ヒドロキシ;直鎖、分枝鎖または環式(C1〜C6)アルキル、アルコキシ;直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルカルボニルアミノ;モノ−またはジ、直鎖、分枝鎖、または環式(C1〜C3)アルキルアミノカルボニル;カルバモイルから独立に選択される1つまたは複数の基で場合によって置換された、フェニルまたはピリジル環を表し;
R’が、ハロゲンを表す、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
薬学的に許容される担体または賦形剤と共に、請求項1から13に記載の化合物を含有する医薬組成物。
【請求項15】
神経系障害、精神障害、認知障害、免疫障害および炎症性障害の治療用の薬剤の調製のための、請求項1から13に記載の化合物の使用。
【請求項16】
神経変性疾患、特にアルツハイマー病の治療のための、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
それを必要とする対象に請求項1から13に記載の化合物の有効量を投与するステップを含む、α7nAChRが関係する疾患、状態、または機能不全の治療または予防のための方法。
【請求項18】
精神または神経変性疾患、特に老年性認知症、注意力欠如障害、アルツハイマー病および統合失調症の予防または治療のための、請求項17に記載の方法。

【公表番号】特表2009−523748(P2009−523748A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550682(P2008−550682)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000382
【国際公開番号】WO2007/098826
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(507018805)シエナ ビオテク ソシエタ ペル アチオニ (6)
【氏名又は名称原語表記】SIENA BIOTECH S.P.A.
【出願人】(508216563)
【氏名又は名称原語表記】WYETH
【Fターム(参考)】