説明

アゼチジンカルボキサミド誘導体及びCB1レセプター媒介障害の治療におけるその使用



式(I)(式中、R1はアリール又はへテロアリールであり、R2はアルキル、アリール又はへテロアリールであり、R3はアルキル、アリール、へテロアリール、NR9R10、OR15又はNR16C(O)R17であり、YはC=O、C=S、SO2又は(CR7R8)pであり、m=1又は2であり、n=1又は2であり、p=1、2、3又は4であり、R7〜R17は明細書中に定義されるとおりであり、ここで、-Y-R3が-C(O)NH(アルキル)であれば、R1及び/又はR2はヘテロアリールから選択され、及び/又はm及び/又はnは2であり、及び/又はR11及び/又はR12は低級アルキルである)の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはプロドラッグ、及び治療における、特にCB1レセプターにより媒介される障害(例えば肥満)の治療のためのそれらの使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、カンナビノイドCB1レセプターによって媒介される障害の治療のための新たな化学化合物に関し、特に肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害の治療に関する。
【背景技術】
【0002】
肥満は環境因子によって影響される疾患プロセスであり、食餌療法及び運動といった伝統的な体重減少法は、治療薬によって補完する必要があると認識されている(S. Parker, 「Obesity: Trends and Treatments」, Scrip Reports, PJB Publications Ltd, 1996)。
【0003】
過体重と分類されるか又は肥満と分類されるかは、一般に、体重(kg)を身長の二乗(m2)で除して算出されるボディ・マス・インデックス(BMI)に基づいて決定される。したがってBMIの単位はkg/m2であり、年齢の各年代における最小死亡率を伴うBMI範囲を算出することが可能である。過体重は、25〜30kg/m2の範囲のBMIと定義され、肥満は30kg/m2より大きいBMIと定義される。この定義には、脂質(脂肪組織)に対するボディマス(筋肉)の比率を考慮していない点で問題がある。この点を考慮するために、肥満はまた、体脂肪含量に基づいて、男性では25%より多いと、女性では30%より多いと定義することができる。
【0004】
BMIが増加するにつれて、他の危険因子からは独立した種々の原因による死亡の危険が増大する。肥満に伴う最も一般的な疾患は、心血管疾患(特に高血圧)、糖尿病(肥満は糖尿病の進行を悪化させる)、胆嚢疾患(特にガン)及び生殖疾患である。研究により、体重の小幅な減少でさえ、冠性心臓疾患進行の危険の有意な減少に相当し得ることが明らかとなっている。
【0005】
抗肥満剤として市販されている化合物としては、オーリスタット(リダクティル(Reductil)(登録商標))及びシブトラミンが挙げられる。オーリスタット(リパーゼ阻害剤)は、脂質吸収を直接阻害するが、不快な(しかし比較的害にならない)副作用(例えば下痢)を高頻度で発現する傾向がある。シブトラミン(混合5-HT/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)は、患者によっては血圧及び心拍を増大させることがある。セロトニン遊離剤/再取り込み阻害剤であるフェンフルラミン(ポンディミン(Pondimin)(登録商標))及びデクスフェンフルラミン(リダックス(Redux)(商標))は、長期間(6ヶ月より長く)にわたって食物摂取及び体重を減少させると報告されている。しかし、両製品とも、使用に伴う心臓弁異常についての予備的な証拠が報告された後に回収された。したがって、より安全な抗肥満剤を開発する必要が存在する。
【0006】
現在、肥満の治療のためのCB1レセプターアンタゴニスト/インバースアゴニストの使用を支持する広範な前臨床及び臨床データが存在する。
【0007】
マリファナ(Cannabis sativa)の製剤は、5000年以上の間、医療目的及び娯楽目的の両方に使用されてきた。マリファナの主要な精神活性成分は、Δ9-テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)(この植物から単離された60を超える関連するカンナビノイド化合物のメンバーの1つ)と同定されている。Δ9-THCは、カンナビノイド(CB)レセプターとのアゴニスト相互作用を介してその効果を発揮することが示されている。これまで、2つのカンナビノイドレセプターサブタイプが特徴付けられている(CB1及びCB2)。CB1レセプターサブタイプは、中枢神経系に優勢に見出され、末梢神経系及び種々の末梢器官にはあまり見出されない。CB2レセプターサブタイプは、リンパ組織及び細胞に優勢に見出される。今日までに、CB1及びCB2レセプターの両方と相互作用する3つの内因性アゴニスト(エンドカンナビノイド)が同定されている(アナンドアミド、2-アラキドニルグリセロール及びノラディンエーテル(noladin ether))。
【0008】
遺伝的肥満ラット及びマウスは、食物摂取行動に関連する脳領域で顕著に上昇したエンドカンナビノイドレベルを示す(Di Marzoら,2001 Nature 410: 822-825)。さらに、エンドカンナビノイドの増大したレベルが、通常の痩せ動物の絶食の際に観察される(Kirkhamら, British Journal of Pharmacology 2002, 136(4) 550-557)。エンドカンナビノイドの外因性適用により、Δ9-THC処置で観察される同じ生理学的効果(食欲刺激(Jamshidaら, British Journal of Pharmacology 2001, 134: 1151-1154)、痛覚脱失、低歩行運動(hypolocomotion)、低体温及びカタレプシーが含まれる)が導かれる。
【0009】
CB1(CB1-/-)及びCB2(CB2-/-)レセプターノックアウトマウスが、この2つのカンナビノイドレセプターサブタイプの具体的役割を解明するために使用されている。さらに、両方のレセプターでアゴニストとして作用するリガンド(例えばΔ9-THC)に関しては、これらマウスにより、どのレセプターサブタイプが特定の生理学的効果を媒介しているかを同定することが可能になった。CB1-/-マウスは、アゴニスト(例えばΔ9-THC)の行動上の効果に耐性であるが、CB2-/-マウスはそうではない。CB1-/-動物はまた、慢性的に高脂食餌に曝されることに伴う体重増加と、急性の食物欠乏の食欲刺激効果との両方に耐性であることが示されている。
【0010】
これらの知見は、CB1レセプターサブタイプの選択的活性化を介する、食物摂取及び体重の増加における内因性及び外因性の両方のカンナビノイドレセプターアゴニストの明確な役割を示唆する。
【0011】
カンナビノイドレセプターリガンドの治療上の可能性は広範に論評されている(Exp. Opin. Ther. Pat. 1998, 8, 301-313; Exp. Opin. Ther. Pat. 2000, 10, 1529-1538; Trends in Pharm. Sci. 2000, 21, 218-224; Exp. Opin. Ther. Pat. 2002, 12(10), 1475-1489)。
【0012】
CB1レセプターアンタゴニスト/インバースアゴニストとして特徴付けられた少なくとも1つの化合物(SR-141716A)が、肥満の治療について臨床試験中であることが知られている。
【0013】
WO-00/15609、WO-01/64632、WO-01/64633及びWO-01/64634は、CB1レセプターアンタゴニストとしてのアゼチジン誘導体を開示する。WO 02/28346は、肥満の治療のための、CB1レセプターアンタゴニストとしてのアゼチジン誘導体とシブトラミンとの組合せを開示する。アゼチジンカルボキサミドはまた、不安及び癲癇の治療における使用のため(WO-99/37642)並びに神経保護のため(WO-01/07023)に提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
医療用薬剤としての使用に適切にする薬物動態学的及び薬力学的な特性を有する低分子CB1レセプターアンタゴニスト/インバースアゴニストに対する医学上の必要性が残されたままである。CB1レセプターにより媒介される障害(特に摂食障害(特には肥満))の新たな治療に対する医学上の必要性もまた残されたままである。本発明の目的は、このような医療用薬剤及び治療を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
ここに、抗肥満剤として予測し得ない効能を示す新たな化合物が見出された。これら化合物は、CB1レセプターサブタイプと高い親和性で選択的に結合することが示されている。この化合物は、マウスにおいて外因性に適用されたカンナビノイドレセプターアゴニスト(例えばΔ9-THC)の効果を用量依存的に遮断することが示されている。さらに、この化合物は、摂食行動のラットモデル及びマウスモデルの両方で、食物摂取及び体重増加を減少させることが示されている。
【0016】
本発明によれば、CB1レセプターにより媒介される障害の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはプロドラッグの使用が提供される:
【化1】

(式中、
R1はアリール又はへテロアリールであり、
R2はアルキル、アリール又はへテロアリールであり、
R3はアルキル、アリール、へテロアリール、NR9R10、OR15又はNR16C(O)R17であり、
YはC=O、C=S、SO2又は(CR7R8)pであり、
R7及びR8は独立してH及び低級アルキルから選択され、
R9は、アルキル、アリール、へテロアリール及び非芳香族複素環基から選択されるか、又はR10と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R10は、H及び低級アルキルから選択されるか、又はR9と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R11及びR12は独立して、H及び低級アルキルから選択され、
R15はアルキル及びアリールから選択され、
R16はH及び低級アルキルから選択され、
R17はアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、
m=1又は2であり、
n=1又は2であり、及び
p=1、2、3又は4であり、
ここで、-Y-R3が-C(O)NH(アルキル)であれば、
R1及び/又はR2はヘテロアリールから選択され、及び/又は
m及び/又はnは2であり、及び/又は
R11及び/又はR12は低級アルキルである)。
【0017】
本発明の第2の観点によれば、式(I)の化合物が提供される。
本発明に係る活性化合物は、カンナビノイド-1(CB1)レセプターでのアンタゴニスト及び/又はインバースアゴニストであり、CB1レセプターにより媒介される疾患の治療、予防及び抑制に有用である。本発明は、CB1レセプターに選択的に拮抗するためのこれら化合物の使用、並びに肥満及びその他の障害の治療におけるそのような使用に関する。
【0018】
本明細書における「アルキル」基への言及は、分枝鎖又は非分枝鎖の、環式又は非環式の、飽和又は不飽和(例えばアルケニル(アリルを含む)又はアルキニル(プロパルギルを含む))の炭化水素基を意味する。環式又は非環式である場合、アルキル基は、好ましくはC1〜C12、より好ましくはC1〜C8(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル)である。したがって、本明細書中で使用される用語「アルキル」は、アルキル(分枝鎖又は非分枝鎖)、アルケニル(分枝鎖又は非分枝鎖)、アルキニル(分枝鎖又は非分枝鎖)、シクロアルキル、シクロアルケニル及びシクロアルキニルを含むと理解される。環式アルキル基は、モノブリッジ又は多ブリッジの環式アルキル基であり得る。好ましい実施形態では、環式アルキル基は、好ましくはC3〜C12、より好ましくはC5〜C8であり、非環式アルキル基は、好ましくはC1〜C10、より好ましくはC1〜C6、より好ましくはメチル、エチル、プロピル(n-プロピル又はイソプロピル)、ブチル(n-ブチル、イソブチル、第三ブチル又はsec-ブチル)又はペンチル(n-ペンチル及びイソ-ペンチルを含む)、より好ましくはメチルである。
【0019】
本明細書中で使用されるように、用語「低級アルキル」は、分枝鎖又は非分枝鎖の、環式又は非環式の、飽和又は不飽和(例えば、アルケニル又はアルキニル)の炭化水素基を意味する。ここで、環式低級アルキル基はC5、C6又はC7であり、非環式低級アルキル基はC1、C2、C3又はC4である。したがって、本明細書で使用される用語「低級アルキル」は、低級アルキル(分枝鎖又は非分枝鎖)、低級アルケニル(分枝鎖又は非分枝鎖)、低級アルキニル(分枝鎖又は非分枝鎖)、シクロ低級アルキル、シクロ低級アルケニル及びシクロ低級アルキニルを包含することが理解される。好ましくは、低級アルキル基は好ましくは、メチル、エチル、プロピル(n-プロピル又はイソプロピル)又はブチル(n-ブチル、イソブチル、第三ブチル又はsec-ブチル)から選択され、より好ましくはメチルである。
【0020】
本明細書中での「アリール」基への言及は、単環式又は二環式の芳香族基(例えば、フェニル又はナフチル)を意味し、好ましくは単環式芳香族基を意味する。
【0021】
本明細書中での「へテロアリール」基への言及は、1又はそれ以上のへテロ原子、好ましくは1、2又は3のへテロ原子、好ましくは1又は2のへテロ原子を含有する芳香族基を意味する。好ましくは、へテロ原子は、O、S及びNから、好ましくはO及びNから選択される。好ましくは、へテロアリール基は5員又は6員の環系から構成される。へテロアリール基は、好ましくは単環式又は二環式の環系であり、好ましくは単環式である。例として、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル及びイソベンゾフリルが挙げられる。
【0022】
本明細書中での非芳香族複素環基への言及は、N、O及びSから選択される1、2又は3のへテロ原子(好ましくは1又は2のへテロ原子(好ましくはN及びOから選択される))を含有する飽和又は部分的に不飽和の4員、5員、6員又は7員の環をいう。例としては、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル及びピロリジニルが挙げられる。
【0023】
アルキル、アリール、へテロアリール及び非芳香族複素環基は、置換されていても又は置換されていなくてもよい。1つの実施形態においては、上記でR1〜R20として定義されるアルキル、アリール、へテロアリール及び非芳香族複素環基のみが、置換され得る。R9及びR10が一緒になって4員、5員、6員又は7員の環を形成する場合、その環は置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。R13及びR14が一緒になって5員又は6員の環を形成する場合、その環は置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換されている場合、一般に1〜3の置換基、好ましくは1又は2の置換基が存在する。
【0024】
置換基としては、
炭素含有基、例えば
アルキル
アリール、アリールアルキル (例えば、置換及び非置換のフェニル、置換及び非置換のベンジル)
【0025】
ハロゲン原子及びハロゲン含有基、例えば
ハロアルキル (例えば、トリフルオロメチル)
【0026】
酸素含有基、例えば
アルコール (例えば、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、(アリール)(ヒドロキシ)アルキル)
エーテル (例えば、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル)
アルデヒド (例えば、カルボキシアルデヒド(carboxaldehyde))
ケトン (例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)
酸 (例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)
酸誘導体、例えばエステル (例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル)
及びアミド (例えば、アミノカルボニル、モノ-又はジ-アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノ-又はジ-アルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニル)
【0027】
窒素含有基、例えば
アミン (例えば、アミノ、モノ-又はジ-アルキルアミノ、アミノアルキル、モノ-又はジ-アルキルアミノアルキル)
アジド
ニトリル (例えば、シアノ、シアノアルキル)
ニトロ
【0028】
硫黄含有基、例えば
チオール、チオエーテル、スルホキシド及びスルホン
(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオアルキル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル)
【0029】
及び、1又はそれ以上(好ましくは1)のへテロ原子を含有する複素環基
(例えば、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフリル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7-アザインドリル、イソインダゾリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリル、イソキノリル、ナフトリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサジニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル及びカルボリニル)
が挙げられ得る。
【0030】
アリール基がフェニルである場合、当該フェニルは、1又は2のへテロ原子(好ましくは、N、O及びSから、好ましくはN及びOから選択される)を任意に含有する5員又は6員の飽和環を形成する隣り合う置換基によって置換されていてもよい。この飽和環が2つの窒素原子を含有する場合、該環は、好ましくは6員環である。飽和環が2つの酸素原子を含有する場合、環は、5員又は6員の環であり得る。例としては、2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン-7-イル、2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-6-イル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル及び1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-8-イルが挙げられる。
【0031】
好ましい置換基としては、アルキル(ハロアルキルを含む)、アルコキシ(ハロアルコキシを含む)、アリール、ニトリル又はハロが挙げられる。好ましいハロゲン含有基としてはトリフルオロメチルが挙げられる。
【0032】
本明細書中で使用するように、用語「アルコキシ」はアルキル-O-を意味し、「アルコイル」はアルキル-CO-を意味する。
本明細書中で使用するように、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素基を意味し、好ましくはフッ素基又は塩素基を意味する。
【0033】
本明細書中で使用されているように、用語「プロドラッグ」は、式(I)の化合物の医薬的に許容される任意のプロドラッグを意味する。例えば、式(I)の化合物は、遊離の−OH基が(例えば、エステル、アミド又はホスフェート結合を介して)適切な基(この基は、例えばアルキル、アリール、ホスフェート、糖、アミン、グリコール、スルホネート又は酸官能基を含有していてもよい)で誘導体化されているプロドラッグ形態で製造されてもよい。ここで、当該適切な基は、時として投与後又は所望の生物学的環境に曝されたとき、それが除去/切断(例えば加水分解により)されて式(I)の化合物が顕わになるように適切に不安定である。
【0034】
本明細書中で使用されているように、用語「医薬的に許容される塩」は、式(I)の化合物の医薬的に許容される任意の塩を意味する。塩は、医薬的に許容される非毒性の酸及び塩基(無機及び有機の酸及び塩基を含む)から製造され得る。このような酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ジクロロ酢酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモン酸(pamoic acid)、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸などが挙げられる。特に好ましいのは、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及びメタンスルホン酸であり、最も特に好ましいのはメタンスルホン酸塩である。許容される塩基性の塩としては、アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えばカルシウム、マグネシウム)およびアルミニウムの塩が挙げられる。
【0035】
本発明に係る化合物は、多くのジアステレオマー及び/又はエナンチオマーの形態で存在し得る。他に言及がなければ、本明細書中での「式(I)の化合物」への言及は、この化合物の全ての立体異性体形態をいい、混合物(ラセミ又は非ラセミ)での未分離の立体異性体及び精製形態の各立体異性体への言及を包含する。
【0036】
本発明に係る化合物において、好ましくは、R1及び/又はR2は、好ましくは1〜3の置換基で、最も好ましくは1又は2の置換基で置換されている。
【0037】
本発明に係る化合物の1つの好ましい実施形態において、R1及びR2は独立して、-A(R4)(R5)(R6)基(式中、Aはアリール又はヘテロアリール環であり、Aは、フェニル、ナフチル、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル及びイソベンゾフリルから選択され得る)から選択される。好ましくは、R1及びR2の一方はアリールであり、他方はヘテロアリールであるか、又はR1及びR2は両方がアリールである。好ましくは、R1及びR2は両方が単環である。この実施形態において、R4、R5及びR6は独立して、水素、ハロ、アルキル(ハロアルキルを含む)、チオアルキル、アルコキシ(ハロアルコキシを含む)、アルキルスルホニル、アミノ、モノ-及びジ-アルキルアミノ、モノ-及びジ-アリールアミノ、アルキルアリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、NR18C(O)R19、NR18SO2R20、COOR19、OC(O)R20、CONR13R14及びSO2NR13R14(ここで、R13及びR14は独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又はN、O及びSから選択される1若しくは2の追加のへテロ原子を任意に含有する5員若しくは6員の環を形成し得;R18は、H及び低級アルキル(好ましくはH)から選択され、R19は、H、アルキル、アリール及びへテロアリール(好ましくはアルキル、好ましくは低級アルキル)から選択され、R20は、アルキル、アリール及びへテロアリール(好ましくはアルキル、好ましくは低級アルキル)から選択される)から選択される。R1及びR2基は同一であってもよいし異なってもよく、1つの実施形態では異なっている。
【0038】
R4、R5及びR6がハロから選択される場合、ハロ基は、好ましくは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード(好ましくはクロロ又はブロモ)である。R4、R5及びR6が、アルキル、チオアルキル、アルコキシ及びアルキルスルホニルから選択される場合、アルキルは、好ましくは低級アルキルから、好ましくはメチル及びエチルから選択され、好ましくはメチルである。R4、R5及びR6が、ハロアルキルから選択される場合、アルキルは、好ましくはメチルであり、R4、R5又はR6基は、好ましくはトリフルオロメチルである。R4、R5及びR6がハロアルコキシから選択される場合、アルキルは好ましくはメチルであり、R4、R5又はR6基は、好ましくは、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシから選択され、好ましくはジフルオロメトキシである。好ましくは、R4、R5及びR6の1つ又は2つは水素である。好ましくは、R1基及びR2基の少なくとも1つは、[-CH-O-]基への結合点に関してオルト位に非水素置換基を有する。R1基又はR2基は独立して、当該オルト位に1又は2の非水素置換基を有していてもよい。好ましいオルト置換基としては、本明細書中に記載したようなハロ及びハロアルキルが挙げられる。特に好ましいオルト置換基は、クロロ及びトリフルオロメチルであり、特にはトリフルオロメチルである。
【0039】
R13及びR14が5員又は6員の環を形成する場合、環は、好ましくは6員環であり、好ましくは飽和又は部分的に飽和であり、好ましくは飽和である。環が追加のへテロ原子を含有する場合、これらは、好ましくはN及びOから選択される。好ましくは、0又は1の追加のへテロ原子が存在する。
【0040】
本発明に係る化合物において、好ましくは、R1はアリールから選択される。
本発明に係る化合物において、好ましくは、R2はアリール又はヘテロアリールから選択される。
【0041】
本発明に係る化合物において、好ましくは、R3はNR9R10から選択される。代替の実施形態において、R3は、アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、特にはここでYはSO2及び(CR7R8)pから選択される。
【0042】
本発明に係る化合物において、好ましくは、Yは、C=O、C=S及びSO2から選択され、好ましくはC=O及びSO2から選択され、好ましくはC=Oから選択される。YがSO2及び(CR7R8)pから選択される場合、R7及び/又はR8は、好ましくは水素又はメチルであり、好ましくは水素であり、pは好ましくは1又は2であり、好ましくは1である。
【0043】
YがSO2である場合、R3は、好ましくは、アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される。
【0044】
Yが(CR7R8)pである場合(特にはpは1である)、R3は、好ましくは、アルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される。
【0045】
本発明に係る化合物において、R9は、非芳香族複素環基である場合、好ましくは、ピペリジニル(好ましくは1-ピペリジニル)及びモルホリニル(好ましくは4-モルホリニル)から選択される。
【0046】
R9が本明細書中に記載のような環式である場合、特にR9がアリール又はヘテロアリール、特にはアリール、特にはフェニルである場合、R9基は1又はそれ以上の置換基で、好ましくは1つの置換基で、特にはハロ(好ましくはクロロ及びフルオロ)、ニトロ、アルコキシ(好ましくはアルコシキ)及びハロアルキル(好ましくはトリフルオロメチル)で、特にはハロで置換されていてもよい。
【0047】
1つの実施形態において、NR9R10によって形成される環は、置換されていてもよく、好ましい置換基としては、ヒドロキシ、メトキシ、モノ-及びジ-アルキルアミノ、及びアルコシキカルボニルが挙げられる。
【0048】
1つの実施形態(以下、実施形態(i)と呼ぶ)では、R9は、アリール、ヘテロアリール、及び非芳香族複素環基から選択され、R10はH及び低級アルキルから選択される。代替の実施形態(以下、実施形態(ii)と呼ぶ)では、R9はアルキルから選択され、R10は低級アルキルから選択される。更なる代替の実施形態(以下、実施形態(iii)と呼ぶ)では、R9及びR10は、4員、5員、6員又は7員の環、好ましくは5員、6員又は7員の環を形成する。これらの環は、N及びOから選択される追加のヘテロ原子を任意に含有していてもよいが、好ましくはそのような追加のヘテロ原子を含有していない。
【0049】
本発明に係る化合物では、好ましくはmは1であり、及び/又はnは1である。好ましくは、m及びnの両方が1である。mが2である場合、R11基は同じであっても異なってもよいが、(CHR11)2部分中のR11基の少なくとも一方は水素である。nが2である場合、R12基は同じであっても異なってもよいが、(CHR12)2部分中のR12基の少なくとも一方(好ましくは両方)は水素である。
【0050】
本発明に係る化合物では、好ましくはR11及びR12は独立して水素及びメチルから選択される。好ましくはR11及びR12の少なくとも1つは水素である。
【0051】
R15がアルキルから選択される場合、R15は好ましくは(置換又は非置換の)低級アルキルである。R15がアリールから選択される場合、R15は好ましくは(置換又は非置換の)フェニルである。1つの実施形態では、R15は、低級アルキル、ベンジル及びフェニルから選択され、好ましくは低級アルキル及びベンジルから選択され、好ましくは低級アルキルから選択される。
【0052】
好ましくは、R16は水素である。
【0053】
好ましくは、R17は低級アルキル、アリール又はヘテロアリールであり、1つの実施形態ではアリール、特にフェニルである。
【0054】
これらのうち、好ましい化合物は以下のとおりである:
4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ペンチル-アゼチジン-1-カルボキサミド
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド
3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド
【0055】
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド
3-[(S*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-1-[(S)-2-メトキシ-2-フェニルエタノイル]アゼチジン
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-1-(3-クロロチオフェン-2-イル-ホルミル)アゼチジン
【0056】
1-[2-(tert-ブチル)アセチル]-3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン
1-(4-ニトロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン
1-(チオフェン-3-イルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン
1-(3-フルオロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン
1-フェニルスルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン
【0057】
1-(n-ブチル)スルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(4-クロロ-3-ニトロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド
【0058】
3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(1-アダマンチル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[(S*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド
【0059】
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ピペリジル)アゼチジン-1-カルボキサミド
4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(1-アダマンチル)ピペリジン-1-カルボキサミド
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキサミド
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピペリジン-1-カルボキサミド
【0060】
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジルピペリジン-1-カルボキサミド
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン、及び
1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン。
【0061】
本発明の更なる観点によれば、CB1レセプターによって媒介される障害の治療方法が提供され、その方法は、そのような治療を必要とする被検体への有効用量の本発明に係る化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはプロドラッグの投与から構成される。
【0062】
CB1レセプターにより媒介される障害は、精神病、記憶欠損、認知障害、注意欠陥障害、偏頭痛、ニューロパシー、神経炎症性障害(多発性硬化症及びギヤン‐バレー症候群を含む)及びウイルス性脳炎の炎症性後遺症、脳血管傷害、頭部外傷、不安障害、鬱、ストレス、癲癇、痴呆、失調症(distonia)、アルツハイマー病、ハンチントン病、ツレット症候群、虚血、疼痛、パーキンソン病、精神分裂病、物質乱用障害(特にニコチン、アルコール及びオピエートに関連するもの)、禁煙、ニコチン依存症の治療及び/又はニコチン禁断症状の治療、胃腸障害(例えば胃腸運動性の機能不全又は下痢)、肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害、及び関連する健康合併症(インスリン非依存性真性糖尿病を含む)から選択される。
【0063】
本発明は、特に、精神病、記憶欠損、認知障害、注意欠陥障害、偏頭痛、不安障害、ストレス、癲癇、パーキンソン病、精神分裂病、物質乱用障害(特にニコチン、アルコール及びオピエートに関連するもの)、禁煙、ニコチン依存症の治療及び/又はニコチン禁断症状の治療、胃腸障害(例えば胃腸運動性の機能不全又は下痢)、肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害、及び関連する健康合併症(インスリン非依存性真性糖尿病を含む)に関する。
【0064】
本発明は、更に特には、精神病、精神分裂病、認知障害、注意欠陥障害、禁煙、胃腸障害(例えば胃腸運動性の機能不全又は下痢)、肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害(過食症及び強迫的摂食障害を含む)、及び関連する健康合併症(インスリン非依存性真性糖尿病を含む)から選択される障害に関する。本発明は、特に、肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害、及び関連する健康合併症(インスリン非依存性真性糖尿病を含む)に関し、特には肥満及び過剰の食物摂取に伴うその他の摂食障害に関し、特には肥満に関する。
【0065】
代替の実施形態において、本発明は、物質乱用障害(特にニコチン、アルコール及びオピエートに関連するもの)、禁煙、ニコチン依存症の治療及び/又はニコチン禁断症状の治療に関し、特には、禁煙及びその促進に関する。
【0066】
更なる代替の実施形態において、本発明は、胃腸障害(例えば胃腸運動性の機能不全又は下痢)に関する。
【0067】
更なる代替の実施形態において、本発明は、パーキンソン病の治療に関する。
【0068】
本発明は、ヒト又は動物の被検体に関して、より好ましくは哺乳動物被検体に関して、より好ましくはヒト被検体に関して用いられ得る。
【0069】
本明細書中で使用されているように、本明細書で使用される用語「治療」は予防治療を包含する。
【0070】
式(I)の化合物は、上記の障害の治療に有用な1又はそれ以上の追加の薬物との組合せで使用されてもよい。この成分は、同じ製剤中又は同時若しくは逐次投与用の別個の製剤中に存在する。
【0071】
本発明の更なる観点において、式(I)の化合物の製造方法が提供される。式(I)の化合物は、以下の反応スキーム(Pは窒素保護基であり、R1及びR2は前述のとおりであり、n及びmは前記の通りである)に従って製造され得る。反応スキーム1によれば、エーテル(IV)は、水の喪失(例えば標準的なディーン・スターク条件下での水の共沸除去)を伴うアルコール(II)とアルコール(III)との反応によって生成されてもよい。アミン(V)の生成は、(IV)と適切な窒素脱保護剤との反応によって達成されてもよい。例えば、Pがベンジル又はベンズヒドリル基である場合、脱保護は、1-クロロエチルクロロホルメートでの処理に続くメタノールでの処理により実行されてもよい。脱保護された環式アミン(V)は、塩酸塩として直接単離できるか、又は塩基性化により遊離塩基として単離できる。環式アミン(V)は、反応(例えばホスゲン又はトリホスゲンとの反応)により、活性なカルバモイルクロリド中間体(VI)に変換してもよい。更に、Pがベンジル又はベンズヒドリル基である場合、脱保護された環式アミン(IV)をホスゲンで処理して、カルバモイルクロリド(VI)を直接得てもよい。
【0072】
反応スキーム1
【化2】

【0073】
反応スキーム2は、中間体環式アミン(V)を、イソシアネート(R9-N=C=O)又はカルバモイルクロリド(R9NHCOCl)との反応により最終の尿素(VII)に変換し得る方法を詳述する。或いは、カルバモイルクロリド(VI)をアミン(R9NH2)と反応させて尿素(VII)を得てもよい。R9もR10もHでない場合、カルバモイルクロリド(VI)を第二級アミン(R9(R10)NH)と反応させて尿素(VIII)を得てもよい。或いは、環式アミン(V)をカルバモイルクロリド(R9(R10)NCOCl)と反応させて尿素(VIII)を得てもよい。
【0074】
反応スキーム2
【化3】

【0075】
反応スキーム3は、最終のカルバメート(IX)を得るためのカルバモイルクロリド(VI)とアルコール(R15-OH)との反応を詳述する。同生成物はまた、環式アミン(V)と適切なクロロホルメート(R15OCOCl)との反応によって生成されてもよい。
【0076】
反応スキーム3
【化4】

【0077】
反応スキーム4は、チオ尿素生成物(X)を、中間体の環式アミン(V)と適切なイソチオシアネート反応剤(R9N=C=S)との反応によって製造し得る方法を示す。更に、環式アミン(V)を、例えば、スルホニルクロリドと反応させてスルホンアミド生成物(XI)を得るか、又は活性化したカルボン酸誘導体(例えば酸クロリド)と反応させてアミド生成物(XII)を生成してもよい。
【0078】
反応スキーム4
【化5】

【0079】
反応スキーム5は、環式アミン中間体(V)を、例えば適切なアルキル誘導体R3-[C(R7)(R8)]p-X(式中、Xは脱離基(例えばBr、I、OTs)である)と強塩基(例えば水素化ナトリウム)とを反応させて第三級アミン生成物(XIII)を得ることにより、アルキル化し得る方法を詳述する。
【0080】
反応スキーム5
【化6】

【0081】
R11及びR12が水素でない化合物は、同様の方法により作ることができる。
【0082】
本発明は更に、有効量の式(I)の化合物を、医薬的に許容される担体又は賦形剤と組み合せて含む医薬組成物、及び、有効量の式(I)の化合物を医薬的に許容される担体又は賦形剤と組み合せることからなるそのような組成物の製造方法を提供する。
【0083】
効力を更に増大させるために、組成物は、安定性及び分散性を補助する成分及び活性成分の代謝を減少させる成分、例えばデキストラン又はシクロデキストリン又はそれらのエーテル誘導体を含有してもよい。
【0084】
医薬的に許容される担体がシクロデキストリン又はそのエーテル誘導体を含む組成物のためには、活性成分は、混合前、混合の間又は混合後に更なる医薬的に許容される成分を任意に追加して、シクロデキストリン又はそのエーテル誘導体の水溶液と親密に混合する。このように得られた溶液は任意に凍結乾燥されてもよく、凍結乾燥残留物は任意に水で再構成されてもよい。
【0085】
本発明の実施形態において、組成物は更に、緩衝系、等張化剤及び水を含む。
【0086】
式(I)の化合物は、経口使用に適切な形態(例えば、錠剤、カプセル剤、水性又は油状の溶液、懸濁液又は乳濁液)、局所使用(経粘膜的及び経皮的使用を含む)に適切な形態(例えば、クリーム、軟膏(ointment)、ゲル、水性若しくは油性の溶液若しくは懸濁液、軟膏(salve)、パッチ又は硬膏)、鼻使用に適切な形態(例えば、嗅剤、鼻スプレー又は点鼻剤)、膣又は直腸使用に適切な形態(例えば坐剤)、吸入による投与に適切な形態(例えば、微粉化した粉剤又は液体エアロゾル)、舌下又は頬腔(buccal)使用に適切な形態(例えば錠剤又はカプセル剤)、又は非経口的使用(静脈内、皮下、筋内、動脈内又は点滴を含む)に適切な形態(例えば、滅菌の水性又は油性の溶液又は懸濁液)で投与されてもよい。一般に、上記組成物は、薬学の分野における当業者に周知の標準的な技術を使用し、従来の賦形剤を使用して従来の様式で調製され得る。好ましくは、化合物は経口投与される。
【0087】
経口投与のためには、式(I)の化合物は、一般に、錠剤若しくはカプセル剤の形態で又は水性の溶液若しくは懸濁液として提供される。
【0088】
経口使用のための錠剤は、医薬的に許容される賦形剤(例えば、不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤及び防腐剤)と混合された活性成分を含み得る。適切な不活性希釈剤としては、炭酸ナトリウム及び炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びリン酸カルシウム、及びラクトースが挙げられ、他方、コーンスターチ及びアルギン酸は適切な崩壊剤である。結合剤としてデンプン及びゼラチンを挙げてもよく、他方、滑沢剤は、存在する場合、一般にはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクである。所望であれば、錠剤は、胃腸管での吸収を遅延させるために、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンのような物質でコーティングされてもよい。
【0089】
経口使用のためのカプセル剤は、活性成分が固体希釈剤と混合されている硬カプセル剤(hard gelatin capsule)、及び、活性成分が水又は油(例えば落花生油、流動パラフィン又はオリーブ油)と混合されている軟カプセル剤(soft gelatin capsule)を包含する。或いは、活性成分は、賦形剤、界面活性剤若しくは可溶化剤(例えばラブラフィル(Labrafil)(登録商標)、ラブラゾル(Labrasol)(登録商標)又はミグリオール(Miglyol)(登録商標))、又はそれらの適切な混合物と混合されてもよい。
【0090】
筋肉内、腹腔内、皮下及び静脈内の使用には、式(I)の化合物は、一般に、適切なpH及び等張性に緩衝化された滅菌の水性の溶液又は懸濁液で提供される。適切な水性ビヒクルとしてはリンゲル溶液及び等張性塩化ナトリウムが挙げられる。水性懸濁液としては、懸濁化剤(例えば、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン及びトラガカントゴム)及び湿潤剤(例えばレシチン)を挙げてもよい。水性懸濁液に適切な防腐剤としてはエチルp-ヒドロキシベンゾアート及びn-プロピルp-ヒドロキシベンゾアートが挙げられる。
【0091】
使用する投薬量レベルは、使用する化合物、患者が示す症状の重篤度及び患者の体重に依存して、かなりの広範囲にわたって変化し得ることが理解される。
【0092】
本発明は、ここで、以下の薬理学的な実施例を参照して詳細に記載される。この実施例は本発明の範囲を説明することを意図され、限定する意図はないことが理解される。
【0093】
実施例
アッセイ手順
CB1レセプターへの結合
式Iの化合物の組換えヒトCB1レセプターへの結合は、インビトロで、Rinaldi-Carmonaら(Rinaldi-Carmona, M., Pialot, F., Congy, C., Redon, E., Barth, F., Bachy, A., Breliere, J. C., Soubre, P., LeFur, G., Life Sci. 1996, 58(15), 1239-1247)により記載した手順を参照して標準的な方法により決定した。組換えhCB1レセプターを発現するHEK293細胞から膜を調製した。結合アッセイは、[3H]-SR-141716A(1nM最終濃度)、膜及び試験化合物を含有する総量250μLで実施する。非特異的結合は、CP55,940(10μM)を使用して決定する。系列希釈は、DMSO中の10mM溶液としての試験化合物から出発して実施する。化合物は、10-10M〜10-5Mの濃度範囲にわたって試験する。Ki値は、Cheng-Prusoff式を使用してIC50値から算出する。
【0094】
このように決定した式(I)の化合物の活性を表1に示す。
【表1】

【0095】
マウスにおけるΔ9-THC誘導性低歩行運動の遮断
式(I)の化合物のインビボ活性を、雄性C57B1/6マウスにおいてΔ9-THC急性全身投与により誘導した歩行運動挙動の減少に拮抗する能力についてアッセイする。手順は以下のとおりであった。
【0096】
試験化合物は、30mg/kgの用量での急性経口又は腹腔内投与後にアッセイする。各研究は、被検体間計画(代表的にはn=8)を利用し、試験薬剤の用量の効果をビヒクル及びポジティブコントロールのそれと比較する。
【0097】
試験化合物投与の経路、薬物容量及び注入−試験間隔は、使用する化合物に依存する。試験の10分前に、3mg/kg用量Δ9-THC(又はビヒクル)をマウスにi.p.経路で投与する。自動化ボックス(AM-1052活動モニター、Benwick Electronics、Linton Instrumentation)を使用して、歩行運動活動の尺度としてフォトセルビームの中断を記録する。光ビームを金属グリッド上に7×4マトリクスで配備する。16のグリッドを直列に接続し、各グリッドに、穿孔された平坦なPerspex蓋を有するPerspexボックス(20(幅)×40(長さ)×20(高さ)cm)を配置する。マウスをPerspexボックスに一匹ずつ配置し、16の全てのボックスでの活動の記録を同時に開始する。マウスを平穏に放置して15分間この奇抜な活動モニターボックスを探索させる一方で、ビーム中断を記録する。
【0098】
歩行運動活動データを、被検体間因子として薬物処置を用いて一元配置分散分析(ANOVA)に付する。どの処置手段がコントロール平均と有意に差があるかを評価するために、Dunnett検定の成績により顕著な主たる効果を追跡する。ビヒクル/Δ9-THC群と試験化合物/Δ9-THC群との間の有意差を、Newman-Keuls検定により評価する。全ての統計学的分析を、Statistica Software Version 6.0(Statsoft Inc.)及びMicrosoft Excel 7.0(Microsoft Corp.)を用いて実行した。
【0099】
摂食行動の調節
食餌制限をしたListerフードを被せた雄性ラット(male food-deprived Lister-hooded rat)における食餌消費量を測定することによって摂食行動を調節する能力について式(I)の化合物のインビボ活性を以下のとおりアッセイする。
【0100】
試験化合物を急性投与後に評価する。各研究は、被検体間計画(代表的にはn=8)を利用し、試験薬剤の用量の効果をビヒクル及びポジティブコントロールのそれと比較する。
【0101】
食欲抑制薬シブトラミン又は参照CB1レセプターアンタゴニストSR141716Aを、通常、ポジティブコントロールとする。薬物投与の経路、薬物容量及び注入−試験間隔は、使用する化合物に依存する。注入−試験間隔は、投薬と食餌再提示との間の時間である。代表的には、食餌再提示の時点で18時間食餌が与えられていないように動物を絶食させる。食餌消費量を所定の時点(代表的には投与の1、2及び4時間後)でアッセイする。食餌摂取データを被検体間因子として薬物を用いて一元配置分散分析(ANOVA)に付する。どの処置手段がコントロール平均と有意に差があるかを評価するために、Dunnett検定の成績により顕著な主たる効果を追跡する。全ての統計学的分析を、Statistica Software Version 6.0(Statsoft Inc.)及びMicrosoft Excel 7.0(Microsoft Corp.)を用いて実行した。
【0102】
分析化学手順
HPLC
LC(50/80)は、勾配条件下でXTERRA RP18(50mm×4.6mm)5μmカラムに通してサンプルを溶離することをいう。最初の溶離剤は、2mL/分の流速で、50%メタノール(ポンプA)及び50%の10mM酢酸アンモニウム水溶液(5%IPAを含有)(ポンプB)から構成される。1分後、勾配を、80%ポンプA及び20%ポンプBの終点まで5分間にわたってかける。80%ポンプA及び20%ポンプBを更に3分間アイソクラチックに(isocratically)維持する。UVピーク検出は、一般に、220nmの波長にて実行する。
【0103】
LC(80/20)は、アイソクラチック条件下でXTERRA RP18(50mm×4.6mm)5μmカラムに通してサンプルを溶離することをいう。溶離剤は、2mL/分の流速で10分間にわたる、80%メタノール(ポンプA)及び20%の10mM酢酸アンモニウム水溶液(5%IPAを含有)(ポンプB)から構成される。UVピーク検出は、一般に、220nmの波長にて実行する。
【0104】
LC(CHIRAL AD)は、アイソクラチック条件下でCHIRALPAK AD column(250mm×4.6mm)10μmカラムに通してサンプルを溶離することをいう。溶離剤は、代表的には、1mL/分の流速で40分間にわたる、90%n-ヘキセン及び10%の2-プロパノールから構成される。UVピーク検出は、一般に、220nmの波長にて実行する。
【0105】
1H NMR
プロトンnmrスペクトルを400MHz Bruker分光計で記録した。溶液を、代表的には、ジュウテロクロロホルム(CDCl3)中又はジュウテロ化ジメチルスルホキシド(d6-DMSO)中のいずれかで調製し、化学シフトは、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を参照して「d」で報告し、カップリング定数はHzで報告した。
【0106】
MS
陽イオン/陰イオン切替(Positive/Negative Ion switching)モード及び25Vのコーン電圧(cone voltage)で操作するElectrospray sourceを装備したWaters ZQ Mass Detecterでループ注入を介して質量スペクトルを獲得した。
【0107】
合成実施例
1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)の製造
この物質は、Anderson及びLok(J. Org. Chem., 1972, 37, 3953;この開示は本明細書中に参考として援用する)の方法に従って製造した(m.p. 111〜112℃(lit. m.p. 113℃))。
【0108】
2,4'-ジクロロベンズヒドロール(2)の製造
メタノール(400mL)中の2,4'-ジクロロベンゾフェノン(239ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、ホウ素化水素ナトリウム(119ミリモル)を一部ずつ(portionwise)くわえた。反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌し、次いで水でクエンチし、減圧下でメタノールを除去した。残留物をジクロロメタン(400mL)で希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して生成物を橙色の油として得た(47.1g, 78%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 5.99 (1H, d, J 4.5Hz), 6.16 (1H, d, J 4.5Hz), 7.35 (7H, m), 7.66 (1H, m)。
【0109】
1-ベンズヒドリル-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(3)の製造
トルエン(500mL)中の2,4'-ジクロロベンズヒドロール(178ミリモル)、p-トルエンスルホン酸(198ミリモル)及び1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(99ミリモル)の溶液を、ディーン・スターク装置中で40分間還流にて加熱した。溶液を冷却し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、700mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー[SiO2;(10%酢酸エチル:イソヘキサン)]により精製して、生成物を黄色の油として得た(17.8g, 38%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.78 (1H, t, J 6.5Hz), 2.82 (1H, t, J 6.5Hz), 3.24 (1H, t, J 5.5Hz), 3.28 (1H, t, J 5.5Hz), 4.17 (1H, m), 4.39 (1H, s), 5.74 (1H, s), 7.16 (2H, m), 7.25 (4H, m), 7.32 (3H, m), 7.37 (8H, m), 7.57 (1H, m)。
【0110】
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)の製造
ジクロロメタン(400mL)中の1-ベンズヒドリル-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(3)(38ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(94ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いでメタノール(400mL)に溶解し、室温にて2時間撹拌した。反応混合物を真空下にて減少させ、そしてイソヘキサン(20mL)、ジイソプロピルエーテル(200mL)及びメタノール(30mL)で希釈すると、生成物が白色の固体として現われた(10.1g, 77%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.86 (2H, br d), 4.02 (2H, br d), 4.43 (1H, quintet, J 6.0Hz) 5.86 (1H, s), 7.37 (3H, m), 7.44 (4H, m), 7.61 (1H, m), 8.98 (2H, br d)。
【0111】
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(5)の製造
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)を、標準的な方法を用いて対応する遊離塩基に変換した。氷浴温度の無水ジクロロメタン中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(11ミリモル)の撹拌溶液に、ホスゲン(トルエン中20%;13ミリモル)を滴下して加えた。反応物を室温にて20分間撹拌し、真空下にて減少させ黄色の油を得た。これを精製することなく直ぐに使用した。
【0112】
実施例1.4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(6)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(5)(0.540ミリモル)、tert-ブチル-1,4-ジアゼピン-1-カルボキシラート(0.810ミリモル)及びMP-カーボネート(3.10ミリモル/g, 1.62ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、無色の粘性物質を得た(48.2mg, 16%)。
MS 534 [M+H]+
LC(80/20) 90.0%, 1.10分。
【0113】
実施例2.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ペンチル-アゼチジン-1-カルボキサミド(7)
この物質は、対応するアミンから、4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(6)について記載した方法により製造した(160mg, 63%)。
MS 435 [M+H]+
LC(80/20) 99.4%, 1.56分。
【0114】
2,4,4'-トリクロロベンズヒドロール(8)の製造
ジエチルエーテル(500mL)中の2,4-ジクロロベンズアルデヒド(286ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて1時間にわたって、4-クロロフェニルマグネシウムブロミド(ジエチルエーテル中1.0M, 286ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を室温まで温め、3時間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(500mL)でクエンチし、ジエチルエーテル(2×500mL)で抽出し、抽出物を水及び塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物をイソヘキサン(500mL)でのすり砕きにより精製して、生成物を白色の固体として得た(60.0g, 73%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 5.95 (1H, d, J 4.5Hz), 6.23 (1H, d, J 4.0Hz), 7.31 (2H, m), 7.37 (2H, m), 7.47 (1H, dd, J 2.5, 8.5Hz), 7.55 (1H, d, J 2.0Hz), 7.66 (1H, d, J 8.5Hz)。
【0115】
1-ベンズヒドリル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(9)の製造
トルエン(700mL)中の2,4,4'-トリクロロベンズヒドロール(8)(174ミリモル)、p-トルエンスルホン酸(174ミリモル)及び1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)(87ミリモル)の溶液を、ディーン・スターク条件下にて還流で30分間加熱した。溶液を冷却し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、700mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー[SiO2;(10%酢酸エチル:イソヘキサン)]により精製して、生成物を黄色の油として得た(22.0g, 50%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.78 (1H, t, J 6.5Hz), 2.84 (1H, t, J 6.5Hz), 3.23 (1H, t, J 6.5Hz), 3.31 (1H, t, J 6.5Hz), 4.18 (1H, m), 4.39 (1H, s), 5.71 (1H, s), 7.15 (2H, m), 7.24 (4H, m), 7.32 (2H, m), 7.37 (6H, m), 7.47 (1H, m), 7.57 (2H, m)。
【0116】
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)の製造
ジクロロメタン(400mL)中の1-ベンズヒドリル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(9)(39ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(98ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いでメタノール(400mL)に溶解し、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いで酢酸エチル(400mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(5N, 400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色の油を得た。残留物をシリカに通して濾過することにより精製し、ジクロロメタンで、次いで[酢酸エチル:メタノール:水酸化アンモニウム(90:8:2)]で溶離して黄色の油を得た(8.0g, 60%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.38 (4H, br d), 4.29 (1H, m), 5.68 (1H, s), 7.32 (2H, m), 7.40 (2H, m), 7.49 (2H, m), 7.50 (1H, m), 7.60 (2H, m)。
【0117】
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(11)の製造
この物質は、3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)から、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(5)について記載した手順を用いて製造した。
【0118】
実施例3.3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド(12)
この化合物は、3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(11)及びN-メチルベンジルアミンから、4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(6)について記載した手順を用いて製造した(183mg, 69%)。
MS 489 [M+H]+
LC(50/80) 99.9%, 8.07分 (50/80)。
【0119】
2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドロール(13)の製造
マグネシウム削り屑(4.21g, 170ミリモル)を窒素下で10分間撹拌した。撹拌を中止し、マグネシウム削り屑がちょうど覆われるまで、乾燥THF(160mL)中の2-ブロモベンゾトリフルオリド(36.37g, 160ミリモル)の溶液を滴下漏斗を介して加えた。局所的な濁りが観察されるまで、反応混合物を温風ガンで加熱した。この時点で撹拌を開始し、その後、氷水浴の断続的使用、及び残りの2-ブロモベンゾトリフルオリド溶液の添加速度を変えることにより反応速度を制御した。完全な添加の後、混合物を1時間撹拌し、次いで〜0.9M溶液として使用した。
【0120】
無水THF(10mL)中の4-クロロベンズアルデヒド(2.17g, 15ミリモル)の撹拌溶液に、2-(トリフルオロメチル)フェニルマグネシウムブロミド(〜0.9M;18mL, 16ミリモル)の溶液を2分間にわたって加えた。16時間後、得られた混合物をジエチルエーテルと1NのHClとの間で分配した。水相をジエチルエーテル(2×30mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を1NのHCl、塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO4)。減圧下での蒸発により、所望の生成物が琥珀色の油として得られた(4.63g、100%)。
MS 269 [M-OH]+
LC(50/80) 97.6%, 5.47分。
【0121】
1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(14)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)(40.1ミリモル)及び2-(トリフルオロメチル)-4-クロロベンズヒドロール(13)(80.2ミリモル)から、1-ベンズヒドリル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(9)について記載した手順を用いて製造した(13.5g, 66%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.74 (1H, br t), 2.86 (1H, br t), 3.20 (1H, br t), 3.29(1H, br t), 4.15 (1H, q, J 6.0Hz), 4.39 (1H, s), 5.71 (1H, s), 7.16 (2H, m), 7.26 (6H, m), 7.38 (6H, m), 7.54 (1H, m), 7.70 (3H, m)。
【0122】
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(14)(25.6ミリモル)から、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)について記載した手順を用いて製造した(8.2g, 85%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.78 (1H, m), 3.97 (3H, m), 4.89 (1H, q, J 6.0Hz), 5.85 (1H, s), 7.33 (2H, m), 7.44 (2H, m), 7.59 (1H, m), 7.76 (3H, m), 8.97 (1H, br s)。
【0123】
実施例4.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド(16)
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)を、ジクロロメタンと0.5Nの水酸化ナトリウムとの間での分配により対応する遊離塩基に変換した。
【0124】
0℃の乾燥ジクロロメタン(5mL)中のトリホスゲン(187mg, 0.63ミリモル)の撹拌溶液に、乾燥ジクロロメタン(10mL)中の化合物(15)(1.66ミリモル)の遊離塩基の溶液を、一部ずつ40分にわたって加えた。20分後、反応混合物の5mLアリコートを素早くトリエチルアミン(230μL)及びN-メチルベンジルアミン(73μL)に加え、得られた混合物を周囲温度にて72時間振盪した。反応混合物を0.2N塩酸で洗浄し、有機物をSCX-2(2g)カートリッジに充填し、次いでDCMに続いてEtOAcで溶離した。合わせた有機物を真空下で濃縮し、次いでフラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル:イソ-ヘキサン(30:70→35:65)]により精製して、所望の生成物を得た(181mg, 67%)。
MS 489 [M+H]+
LC(50/80) 96.9%, 7.60分。
【0125】
2-メチル-4'-クロロベンズヒドロール(17)の製造
この化合物は、2-トルアルデヒド(15ミリモル)及び4-クロロフェニルマグネシウムブロミド(16ミリモル)から、2,4,4'-トリクロロベンズヒドロール(8)について記載した同じ手順を用いて製造した(2.97g, 85%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.20 (3H, s), 5.83 (2H, s), 7.08-7.21 (3H, m), 7.26-7.42 (5H, m)。
【0126】
1-ベンズヒドリル-3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(18)の製造
この物質は、2-メチル-4'-クロロベンズヒドロール(17)(12.7ミリモル)から、1-ベンズヒドリル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(9)について記載した手順を用いて製造した。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソ-ヘキサン−酢酸エチル(12:1)]により所望の物質を黄色の油として得た(0.87g, 30%)。
MS 455 [M+H]+
LC(50/80) 93%, 2.07分。
【0127】
3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(19)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(18)(1.87ミリモル)から、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)について記載した手順を用いて製造した。ジエチルエーテルでのすり砕きにより、白色の固体として所望の生成物を得た(0.44g, 72%)。
MS 288 [M+H]+
LC(50/80) 99.0%, 2.69分。
【0128】
3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(20)の製造
この物質は、3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(19)から、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(5)について記載した手順を用いて製造した。
【0129】
実施例5.3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド(21)
この化合物は、3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(20)から、4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(6)について記載した手順を用いて製造した。
MS 435 [M+H]+
LC(50/80) 93.0%, 7.43分。
【0130】
実施例6.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド(22)
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(200mg, 0.58ミリモル)、MP-カーボネート(3.01ミリモル/g; 578mg, 1.74ミリモル)、tert-ブチルイソチオシアネート(74μL, 0.58ミリモル)及びジクロロメタン(5mL)の混合物を周囲温度にて72時間振盪した。混合物をSCX-2(2g)カートリッジに充填し、これをジクロロメタン(20mL)で溶離した。蒸発により粗製油を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−イソ-ヘキサン(1:1)]により精製して、所望の生成物を得た(215mg, 88%)。
NMR (400 MHz, d6-DMSO) δH 1.42 (9H, s), 3.78 (1H, ddd, J 10.0, 4.0, 1.0Hz), 3.83 (1H, ddd, J 10.0, 4.0, 1.0Hz), 4.06 (1H, ddd, J 10.0, 6.0, 1.0Hz), 4.12 (1H, ddd, J 10.0, 6.0, 1.0Hz), 4.26-4.32 (1H, m), 5.79 (1H, br s), 6.36 (1H, br s), 7.32-7.38 (3H, m), 7.40-7.46 (4H, m), 7.62 (1H, dd, J 8, 2Hz)
LC(50/80) 99.4%, 7.70分。
【0131】
実施例7.3-[(R*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド(23);及び
実施例8.3-[(S*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド(24)
ラセミ化合物3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-チオカルボキサミド(22)を、各単一エナンチオマー形態が顕著に富化されたサンプルに分離した。このように、ラセミ混合物のサンプル(52.4mg)を1mLのIPA−ヘキサン(10:90)ミックス中に溶解した。この混合物を、ガードカラム(50mm×21mm ID)[溶離剤:IPA−ヘキサン(10:90);流量:10mL/分;波長:235nm]を取り付けたDaicel Chiralpak(登録商標) AD(商標)キラルHPLCカラム(250mm×21mm ID)に注入した(900μL)。合わせた第1溶離エナンチオマー(任意にR*未知の絶対立体化学とする)画分を蒸発させて、3-[(R*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-チオカルボキサミド(17.6mg, 37.3%)を得た。
LC[Chiral AD;IPA−ヘキサン(5:95)] 91.9%, 20.51分; 0.5%, 24.04分; 99% ee。
【0132】
合わせた第2溶離エナンチオマー(任意にS*未知の絶対立体化学とする)画分を蒸発させて、3-[(S*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-チオカルボキサミドを得た(15.0mg, 31.8%)。
LC[Chiral AD;IPA−ヘキサン(5:95)] 84.7%, 23.65分; 12.7%, 20.62分; 74% ee。
【0133】
実施例9.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド(25)
無水DCM(3mL)中の3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)(100mg, 0.28ミリモル)の溶液に、MP-カーボネート(3.01ミリモル/g;275mg, 0.84ミリモル)及びtert-ブチルイソチオシアネート(35μL, 0.28ミリモル)を加えた。得られた混合物を周囲温度にて16時間振盪し、その後、DCM-湿潤SCX-2(1g)カートリッジに注いだ。サンプルをDCM(18mL)で溶離し、次いで蒸発させて所望の生成物を得た(112mg, 89%)。
MS 457 [M+H]+
LC(50/80) 99.0%, 7.66分。
【0134】
実施例10.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(テトラヒドロフラン-2-イル-メチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド(26)
ジクロロメタン(3mL)中の3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)(0.264ミリモル)の溶液に、テトラヒドロフルフリルイソチオシアネート(0.264ミリモル)及びトリエチルアミン(0.580ミリモル)を加え、反応混合物を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、無色の粘性物質を得た(10.5mg, 82%)。
NMR (400MHz, DMSO) δH 1.53 (1H, m), 1.79 (3H, m), 3.42 (1H, m), 3.59 (1H, m), 3.73 (2H, m), 3.84 (1H, m), 3.95 (1H, m), 4.07 (2H, m), 4.36 (1H, m), 5.78 (1H, s), 7.35 (2H, m), 7.42 (2H, m), 7.56 (2H, m), 7.76 (3H, m)
LC(50/80) 99.8%, 7.01分。
【0135】
実施例11.3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-1-[(S)-2-メトキシ-2-フェニルエタノイル]アゼチジン(27)
CDI(165mg, 1ミリモル)と(S)-(+)-メトキシフェニル酢酸(167mg, 1ミリモル)との混合物に無水THF(5mL)を加え、得られた溶液を周囲温度にて撹拌した。1時間後、THF(5mL)中の3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)(343mg, 1ミリモル)の不透明溶液を加え、この混合物を16時間撹拌した。反応物をEtOAcと0.25NのHClとの間で分配し、層を分離し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を0.25NのHCl、水、塩水で連続的に洗浄し、次いで乾燥した(MgSO4)。蒸発により、無色の粘性物質が得られた。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−イソ-ヘキサン(45:55〜60:40)]により精製して、所望の生成物を無色の油として得た(260mg, 53%)。
NMR (400 MHz, CDCl3) δH 3.36-3.44 (3H, m), 3.83-4.18 (3H, m), 4.20-4.37 (2H, m), 4.69-4.74 (1H, m), 5.62-5.68 (1H, m), 7.16-7.45 (12H, m)
LC(50/80) 98.0%, 7.76分。
【0136】
実施例12.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-1-(3-クロロチオフェン-2-イル-ホルミル)アゼチジン(28)
ジクロロメタン(3mL)中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(0.58ミリモル)、3-クロロチオフェン-2-カルボニルクロリド(0.58ミリモル)及びMP-カーボネート(3.10ミリモル/g, 1.74ミリモル)の溶液を、室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、無色の粘性物質を得た(165mg, 63%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 4.03 (2H, br s), 4.26 (2H, br d), 4.45 (1H, m), 4.84 (1H, s), 7.13 (1H, m), 7.40 (7H, m), 7.62 (1H, m), 7.85 (1H, m)
LC(50/80) 98.4%, 7.52分。
【0137】
2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルアルコール(29)の製造
この物質は、1,4-ベンゾジオキサン-6-カルボキシアルデヒド(15ミリモル)から、2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドロール(13)について記載した手順を用いて製造した(4.52g, 100%)。
【0138】
1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(30)の製造
この物質は、2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルアルコール(29)(14.60ミリモル)から、1-ベンズヒドリル-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(3)について記載した手順を用いて製造した。生成物を精製することなく次工程で直接使用した。
【0139】
3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(31)の製造
ジクロロメタン(40mL)中の(30)(7.30ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(14.6ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いでメタノール(40mL)に溶解し、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いで酢酸エチル(400mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(5N, 400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色の油を得た。残留物をシリカに通して濾過することにより精製し、ジクロロメタンで、次いで酢酸エチル:メタノール:水酸化アンモニウム(90:8:2)で溶離して、所望の生成物を黄色の油として得た(790mg, 52%)。
MS 366 [M+H]+
LC(50/80) 87.2%, 2.63分。
【0140】
実施例13.1-[2-(tert-ブチル)アセチル]-3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(32)
ジクロロメタン(3mL)中の3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(31)(0.274ミリモル)、tert-ブチルアセチルクロリド(0.274ミリモル)及びMP-カーボネート(3.10ミリモル/g; 0.822ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発させて、所望の生成物を無色の粘性物質として得た(125mg, 99%)。
MS 464 [M+H]+
LC(50/80) 88.3%, 6.61分。
【0141】
1-ベンズヒドリル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(33)の製造
トルエン(500mL)中の1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)(45.0ミリモル)、p-トルエンスルホン酸(90.0ミリモル)及び4,4'-ジクロロベンズヒドロール(90.0ミリモル)の溶液をディーン・スターク条件下にて還流で30分間加熱した。溶液を冷却し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、700mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー[SiO2;(10%酢酸エチル:イソヘキサン)]により精製して、生成物を黄色の油として得た(8.6g, 40%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.80 (2H, m), 3.25 (2H, m), 4.13 (1H, t, J 6.0Hz), 4.39 (1H, s), 5.50 (1H, s), 7.15 (2H, m), 7.25 (4H, m), 7.31-7.40 (12H, m)。
LC(50/80) 99.7%, 3.18分。
【0142】
3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)の製造
ジクロロメタン(50mL)中の1-ベンズヒドリル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(33)(8.4ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(16.9ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を還流にて6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮し、次いでメタノール(50mL)に溶解し、室温にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて減少させ、ジエチルエーテル(100mL)ですり砕くと、生成物が白色の固体として現われた(2.16g, 74%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.84 (2H, m), 3.99 (2H, m), 4.39 (1H, quintet, J 6.5Hz), 5.65 (1H, s), 7.37 (4H, m), 7.44 (4H, m)。
LC(50/80) 98.8%, 4.32分。
【0143】
実施例14.1-シクロペントイル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(35)
この物質は、3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)(0.325ミリモル)及びシクロペンチルカルボニルクロリド(0.270ミリモル)から、化合物28について記載した手順を用いて製造した(77.0mg, 7%)。
MS 404 [M+H]+
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.47-1.81 (8H, br m), 3.84 (1H, m), 4.05 (2H, m), 4.18 (1H, m), 4.36 (1H, m), 5.30 (1H, s), 7.20-7.36 (8H, m)。
【0144】
実施例15.1-(4-ピリジルホルミル)-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(36)
ジクロロメタン(2mL)中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(0.19ミリモル)、3-ニコチノイルクロリドヒドロクロリド(0.21ミリモル)及びトリエチルアミン(0.42ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、凝縮して粗製油を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル)により所望の生成物を無色の油として得た(45mg, 57%)。
MS 414 [M+H]+
LC(50/80) 99.0%, 5.67分。
【0145】
実施例16.1-(4-ニトロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(37)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)(0.264ミリモル)、4-ニトロフェニルスルホニルクロリド(0.264ミリモル)及びMP-カーボネート(2.62ミリモル/g;0.792ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。AP-トリスアミン(2.49ミリモル/g;0.792ミリモル)を加え、反応物を2時間振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により所望の生成物を無色の粘性物質として得た(107mg, 78%)。
MS 528 [M+H]+
LC(50/80) 98.7%, 7.68分。
【0146】
実施例17.1-(チオフェン-3-イルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(38)
この物質は、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)及び3-チオフェニルスルホニルクロリドから、化合物(37)について記載した手順を用いて製造した(107mg, 85%)。
MS 488 [M+H]+
LC(50/80) 99.3%, 7.22分。
【0147】
実施例18.1-(3-フルオロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(39)
この物質は、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)及び3-フルオロフェニルスルホニルクロリドから、化合物(37)について記載した手順を用いて製造した(95mg, 73%)。
MS 500 [M+H]+
LC(50/80) 97.8%, 7.68分。
【0148】
実施例19.1-フェニルスルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(40)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)(0.292ミリモル)、フェニルスルホニルクロリド(0.292ミリモル)及びMP-カーボネート(3.01ミリモル/g, 0.584ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により所望の生成物を無色の粘性物質として得た(73mg, 52%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.43 (1H, m), 3.53 (1H, m), 3.83 (1H, m), 3.94 (1H, m), 4.20 (1H, m), 5.61 (1H, s), 7.12 (2H, m), 7.31 (1H, m), 7.37 (2H, m), 7.45 (1H, m), 7.57 (1H, m), 7.69 (2H, m), 7.80 (3H, m)
LC(50/80) 99.8%, 7.80分。
【0149】
実施例20.1-(n-ブチル)スルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(41)
この物質は、3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)及びブチルスルホニルクロリドから、化合物(40)について記載した手順を用いて製造した(55.3mg, 55%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 0.87 (3H, t, J 7.5Hz), 1.370 (2H, m), 1.60 (2H, m), 3.08 (2H, m), 3.72 (1H, m), 3.82 (2H, m), 3.95 (1H, m), 4.39 (1H, m), 5.75 (1H, s), 7.35 (2H, m), 7.43 (2H, m), 7.52 (1H, m), 7.64 (2H, m)
LC(50/80) 93.0%, 7.96分。
【0150】
実施例21.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(42)
ジクロロメタン(3mL)中の3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)(0.29ミリモル)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(0.32ミリモル)及びMP-カーボネート(3.31ミリモル/g, 0.87ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、所望の生成物を無色の粘性物質として得た(73.4mg, 62%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.35 (9H, s), 3.69 (2H, m), 3.93 (2H, m), 4.25 (1H, m), 5.27 (1H, s), 7.38 (4H, m), 7.43 (4H, m)
LC(50/80) 99.3%, 8.00分。
【0151】
実施例22.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(フェニル)アゼチジン-1-カルボキシラート(43)
この物質は、3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)及びフェニルクロロホルメートから、化合物(42)について記載した手順を用いて製造した(56mg, 45%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.84 (1H, br s), 3.98-4.15 (2H, br m), 4.27 (1H, br s), 4.41 (1H, m), 5.64 (1H, s), 7.13 (2H, m), 7.20 (1H, m), 7.35-7.46 (9H, m)
LC(50/80) 96.3%, 7.90分。
【0152】
実施例23.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(ベンジル)アゼチジン-1-カルボキシラート(44)
この物質は、3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)及びベンジルクロロホルメートから、化合物(42)について記載した手順を用いて製造した(84mg, 65%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.79 (2H, br s), 4.04 (2H, br s), 4.32 (1H, m), 5.02 (1H, s), 5.58 (1H, s), 7.29-7.43 (13H, m)
LC(50/80) 97.9%, 8.30分。
【0153】
実施例24.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(イソ-ブチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(45)
この物質は、3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)及びイソ-ブチルクロロホルメートから、化合物(42)について記載した手順を用いて製造した(75mg, 63%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 0.84 (6H, d, J 7.0Hz), 1.81 (1H, m), 3.75 (2H, br s), 4.01 (2H, br s), 4.32 (1H, m), 5.58 (1H, s), 7.34-7.43 (8H, m)
LC(50/80) 98.8%, 8.20分。
【0154】
実施例25.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(4-クロロ-3-ニトロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(46)
ジクロロメタン(3mL)中の3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)(0.264ミリモル)、3-ニトロ-4-クロロフェニルイソシアネート(0.264ミリモル)及びMP-カーボネート(3.10ミリモル/g, 0.792ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により所望の生成物を無色の粘性物質として得た(172.7mg, 81%)。
MS 541 [M+H]+
LC(80/20) 98.5%, 9.80分。
【0155】
実施例26.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(47)
この物質は、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(15)及び2,4-ジフルオロフェニルイソシアネートから、化合物(46)について記載した手順を用いて製造した(41mg, 21%)。
MS 497 [M+H]+
LC(80/20) 99.3%, 8.09分。
【0156】
実施例27.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アゼチジン-1-カルボキサミド(48)
この物質は、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(15)及び2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イルイソシアネートから、化合物(46)について記載した手順を用いて製造した(59mg, 29%)。
MS 519 [M+H]+
LC(80/20) 99.1%, 8.23分。
【0157】
実施例28.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(49)
この物質は、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(0.580ミリモル)及び2,6-ジフルオロフェニルイソシアネート(0.580ミリモル)から、化合物(46)について記載した手順を用いて製造した(26.9mg, 10%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.53 (3H, s), 3.76 (1H, m), 3.85 (1H, m), 4.06 (1H, m), 4.12 (1H, m), 4.43 (1H, m), 5.82 (1H, s), 7.33-7.47 (8H, m), 7.53 (1H, m), 7.64 (1H, m), 7.79 (1H, m), 8.02 (1H, s), 8.64 (1H, s)
LC(80/20) 97.3%, 1.058分。
【0158】
実施例29.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(フェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(50)
ジクロロメタン(3mL)中の3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(34)(0.29ミリモル)の撹拌溶液に、フェニルイソシアネート(0.290ミリモル)及びトリエチルアミン(触媒量)を加え、反応混合物を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、次いで蒸発させて、所望の生成物を白色の泡として得た(72mg, 58%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.77 (2H, m), 4.05 (2H, m), 4.36 (1H, m), 5.60 (1H, s), 6.91 (1H, m), 7.21 (2H, m), 7.37-7.48 (10H, m), 8.44 (1H, s)
LC(50/80) 91.0%, 7.56分。
【0159】
2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルニコチンアミド(51)の製造
N,N-ジメチルホルムアミド(50mL)中の2-クロロニコチン酸(78.8ミリモル)の懸濁液に、N,N'-カルボニルジイミダゾール(66.9ミリモル)を一部ずつ2分間に渡って加えた。反応混合物を室温にて1.5時間撹拌した。N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(118.2ミリモル)を加え、反応物を室温にて6時間撹拌した。混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機抽出物を水(3×100mL)、塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して所望の生成物を白色の固体として得た(6.39g, 40%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 3.30 (3H, br s), 3.56 (3H, br s), 7.30 (1H, m), 7.69 (1H, m), 8.46 (1H, s)
LC(50/80) 98.6%, 0.77分。
【0160】
4-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-3-イル)メタノン(52)の製造
無水テトラヒドロフラン(30mL)中の2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルニコチンアミド(51)(20.5ミリモル)の撹拌溶液に、氷浴温度にて1時間にわたって、4-クロロフェニルマグネシウムブロミド(24.6ミリモル)を加えた。反応物が室温まで温まるのを許し、1時間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム溶液(500mL)でクエンチし、ジエチルエーテル(2×500mL)で抽出した。有機抽出物を水、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して、所望の生成物を橙色の結晶固体として得た(5.80g, 100%)。
MS 253 [M+H]+
NMR (400MHz, CDCl3) δH 7.37-7.42 (1H, m), 7.42-7.49 (2H, m), 7.72-7.80 (3H, m), 8.57 (1H, m)。
【0161】
4-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-3-イル)メタノール(53)の製造
エタノール(35mL)中の4-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-3-イル)メタノン(52)(22.9ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、ホウ素化水素ナトリウム(11.5ミリモル)を一部ずつ加えた。反応混合物が室温まで温まるのを許し、1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、メタノールを減圧下で除去した。水性の残留物をジクロロメタン(400mL)で抽出し、有機抽出物を水、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して、黄色の油を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン−酢酸エチル(8:1)→酢酸エチル]による精製によって、所望の生成物を黄色の固体として得た(4.32g, 83%)。
MS 255 [M+H]+
NMR (400MHz, CDCl3) δH 2.65 (1H, s), 6.13 (1H, s), 7.30 (5H, m), 7.97 (1H, m), 8.31 (1H, m)。
【0162】
1-ベンズヒドリル-3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(54)の製造
この化合物は、4-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-3-イル)メタノール(53)(16.8ミリモル)及び1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(11.2ミリモル)から、1-ベンズヒドリル-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(3)について記載した手順を用いて製造した。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン−酢酸エチル(2:1)]による精製によって、所望の生成物を無色の油として得た(0.88g, 26%)。
MS 476 [M+H]+
LC(50/80) 98.5%, 7.92分。
【0163】
3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(55)の製造
この化合物は、1-ベンズヒドリル-3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(54)(1.85ミリモル)から、3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)について記載した手順を用いて製造した。この物質をSCX-2(2g)に通してジクロロメタン、次いでメタノール、次いで2Nアンモニア溶液(エタノール中)で溶離した。蒸発により、所望の生成物を無色の油として得た(0.52g, 91%)。
MS 310 [M+H]+
LC(50/80) 87.2%, 0.972分。
【0164】
実施例30.3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(1-アダマンチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(56)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(55)(0.38ミリモル)、1-アダマンチルイソシアネート(0.38ミリモル)及びMP-カーボネート(0.76ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。混合物を予めパッケージングしたシリカカートリッジで精製し、イソヘキサン:酢酸エチル(8:1→1:1)で溶離して、所望の生成物を白色の泡として得た(101mg, 55%)。
MS 486 [M+H]+
LC(50/80) 95.3%, 7.21分。
【0165】
2-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-5-イル)メタノール(57)の製造
イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中2M, 20ミリモル)の溶液を、-40℃にて25分間にわたって2-クロロ-5-ヨードピリジン(16.7ミリモル)を負荷した(charge)火炎乾燥フラスコに加えた。更に30分後、テトラヒドロフラン(33mL)中の2-クロロベンズアルデヒド(20ミリモル)の溶液を1度に(in one portion)加えた。反応物が室温まで温まるのを許し、塩水(40mL)を加え、得られた混合物をセライト(cellite)に通して濾過した。相を分離し、水層をジエチルエーテル(30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して、所望の生成物を黄色の油として得た(4.25g, 100%)。
MS 255 [M+H]+
LC(50/80) 98.0%, 2.66分。
【0166】
1-ベンズヒドリル-3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(58)の製造
この物質は、2-クロロフェニル-(2-クロロピリジン-5-イル)メタノール(57)(18.9ミリモル)及び1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)から、1-ベンズヒドリル-3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(3)について記載した手順を用いて製造した。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン−酢酸エチル(4:1)]による精製によって、所望の生成物を無色の油として得た(0.85g)。
MS 476 [M+H]+
LC(50/80) 65%, 7.88分。
【0167】
3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(59)の製造
この化合物は、1-ベンズヒドリル-3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(58)(1.77ミリモル)から、3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(10)について記載した手順を用いて製造した。物質をSCX-2(2g)に通してジクロロメタン、メタノール、次いで2Nアンモニア溶液(エタノール中)で溶離した。蒸発により、所望の生成物を無色の油として得た(0.35g, 63%)。
MS 310 [M+H]+
LC(50/80) 63.65, 1.04分。
【0168】
実施例31.3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(60)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(59)(0.38ミリモル)、tert-ブチルイソシアネート(0.40ミリモル)及びMP-カーボネート(0.76ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。混合物を予めパッケージングしたシリカカートリッジで精製し、イソヘキサン−酢酸エチル(8:1−2:1)で溶離して、求める生成物を無色の粘性物質として得た(86.0mg, 56%)。
MS 408 [M+H]+
LC(50/80) 97.0%, 7.04分。
【0169】
実施例32.3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(61)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン(55)(0.43ミリモル)、tert-ブチルイソシアネート(0.43ミリモル)及びMP-カーボネート(0.76ミリモル)の混合物を室温にて一晩振盪した。混合物を予めパッケージングしたシリカカートリッジで精製し、イソヘキサン−酢酸エチル(8:1→2:1)で溶離して、所望の生成物を白色の泡として得た(88mg, 50%)。
MS 408 [M+H]+
LC(50/80) 95.3%, 7.21分。
【0170】
実施例33.3-[(R*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(62);及び
実施例34.3-[(S*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(63)
ラセミ化合物3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(61)を、各単一エナンチオマー形態が顕著に富化されたサンプルに分離した。このように、ラセミ混合物のサンプル(100mg)を1mLのIPA−ヘキサン(10:90)ミックス中に溶解し、DCM(100μL)をプラスして完全に溶解した。この混合物を、ガードカラム(50mm×21mm ID)[溶離剤:IPA−ヘキサン(10:90);流量:10mL/分;波長:235nm]を取り付けたDaicel Chiralpak(登録商標) AD(商標)キラルHPLCカラム(250mm×21mm ID)に繰り返し注入した(6×50μL)。合わせた第1溶離エナンチオマー(任意にR*未知の絶対立体化学とする)画分を蒸発させて、3-[(R*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミドを得た(10.4mg, 38.1%)。
MS 408 [M+H]+
LC(50/80) 98.4%, 4.84分。
LC[Chiral AD;IPA−ヘキサン(10:90)] 90.0%, 19.97分; 100% ee。
【0171】
合わせた第2溶離エナンチオマー(任意にS*未知の絶対立体化学とする)画分を蒸発させて、3-[(S*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミドを得た(15.0mg, 56.8%)。
MS 408 [M+H]+
LC(50/80) 88.7%, 4.86分。
LC[Chiral AD; IPA−ヘキサン(10:90)] 72.8%, 29.43分; 16.1%, 20.09分; 64% ee。
【0172】
実施例35.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド(64)
この物質は、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)及びメチル(S)-(-)-2-イソシアナト-3-フェニルプロピオネートから、3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(フェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(50)について記載した手順を用いて製造した(90.9mg, 63%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 2.86 (1H, m), 2.96 (1H, m), 3.48 (1H, m), 3.63 (1H, m), 3.76-3.92 (2H, m), 4.20-4.31 (2H, m), 2.73 (1H, s), 6.75 (1H, m), 7.15-7.32 (7H, m), 7.43 (2H, m), 7.57 (1H, m), 7.74 (3H, m)
LC(50/80) 96.0%, 7.40分。
【0173】
2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドロール(65)の製造
この物質は、2-(トリフルオロメチル)フェニルマグネシウムブロミド(16ミリモル)及び4-フルオロベンズアルデヒド(1.64mL, 15ミリモル)から、2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドロール(13)について記載した手順を用いて製造した(4.27g, 100%)。
LC(50/80) 99.3%, 4.37分。
【0174】
1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(66)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)(7.5ミリモル)及び2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドロール(72)(15ミリモル)から、1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン(14)について記載した手順を用いて製造した。塩基性の水性仕上げ(basic aqueous workup)の後、粗製生成物を更に精製することなく次工程で使用した。
【0175】
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(67)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンジルオキシ]アゼチジン(66)(7.5ミリモル)から、3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(15)について記載した手順を用いて製造した。DIPE-MeOHからの結晶化により、生成物を白色の固体として得た(1.49g, 55%)。
LC(50/80) 99.6%, 2.30分。
【0176】
実施例36.3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド(68)
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]アゼチジンヒドロクロリド(67)(150mg, 0.42ミリモル)、MP-カーボネート(2.62ミリモル/g;475mg, 1.24ミリモル)及び無水DCM(4mL)の混合物を周囲温度にて5分間振盪した。モレキュラーシーブを加え、続いてベンゾイルイソシアネート(工業用等級;68mg, 0.42ミリモル)を加えた。混合物を16時間振盪し、次いでDCM湿潤SCX-2(1g)に注いだ。DCM(24mL)での溶離及び蒸発により、所望の生成物を無色の泡(引掻きにより白色の固体が得られる)として得た(155mg, 79%)。
MS 473 [M+H]+
LC(50/80) 86.3%, 6.51分。
【0177】
実施例37.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ピペリジル)アゼチジン-1-カルボキサミド(69)
氷浴温度の無水ジクロロメタン(10mL)中のトリホスゲン(0.11ミリモル)の撹拌溶液に、無水ジクロロメタン(15mL)中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(0.25ミリモル)及びピリジン(0.55ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物を室温にて4時間撹拌し、次いでシリカパッドに通して濾過し、真空下にて減少させて、黄色の油を得た。この物質を無水ジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.55ミリモル)及び1-アミノピペリジン(0.55ミリモル)を加え、反応物を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前にパッケージングしたシリカカートリッジ(イソヘキサン:酢酸エチル−1:1)に通して溶離して、黄色の油を得た。この物質をジエチルエーテル(5mL)に溶解し、HCl(1,4-ジオキサン中4M, 0.4mL)を加えた。室温にて1時間の撹拌後、得られた白色の固体を濾過により単離した(16.0mg, 15%)。
MS 434 [M+1]+
LC(50/80) 96.2%, 6.95分。
【0178】
3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(70)の製造
3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(34)を、標準的方法を用いて対応する遊離塩基に変換した。
氷浴温度の無水ジクロロメタン(30mL)中のトリホスゲン(1.74ミリモル)の撹拌溶液に、無水ジクロロメタン(15mL)中の3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン(4.58ミリモル)及びピリジン(5.04ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物を室温にて4時間撹拌し、次いでシリカパッドに通して濾過し、真空下にて減少させて、所望の生成物を黄色の油として得た(1.33g, 78%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.90 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.30 (2H, m), 5.63 (1H, s), 7.35-7.45 (8H, m)。
【0179】
実施例38.3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ピペリジル)アゼチジン-1-カルボキサミド(71)
無水ジクロロメタン(3mL)中の3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニルクロリド(70)(0.269ミリモル)、1-アミノピペリジン(0.540ミリモル)及びトリエチルアミン(0.540ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、次いで蒸発させて、所望の生成物を無色の粘性物質として得た(31mg, 24%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.25 (2H, br s), 1.46 (4H, br m), 2.56 (4H, br m), 3.65 (2H, m), 3.92 (2H, m), 4.29 (1H, m), 5.56 (1H, s), 7.27 (1H, s), 7.36-7.45 (8H, m)
LC(50/80) 99.8%, 7.41分。
【0180】
実施例39.3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(フェニルスルホニル)アゼチジン-1-カルボキサミド(72)
ジクロロメタン(3mL)中の3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)(0.58ミリモル)の溶液に、ベンゼンスルホニルイソシアネート(0.58ミリモル)及びMP-カーボネート(3.01ミリモル/g, 1.74ミリモル)を加え、反応混合物を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、所望の生成物を無色の粘性物質として得た(50.0mg, 18%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 3.62-3.80 (2H, br m), 3.90-4.08 (2H, br m), 4.34 (1H, m), 5.75 (1H, s), 7.32-7.45 (7H, m), 7.55-7.68 (4H, m), 7.87 (2H, m), 10.9 (1H, br s)
LC(50/80) 96.6%, 4.10分。
【0181】
(R)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(73)の製造
トルエン(150mL)中の(R)-(+)-1-ベンジル-3-ピロリジノール(55ミリモル)、4,4'-ジクロロベンズヒドロール(113ミリモル)及びp-トルエンスルホン酸(113ミリモル)の溶液をディーン・スターク装置中で一晩還流まで加熱した。溶液を冷却し、10%水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン→酢酸エチル−イソヘキサン(1:4)]により精製して、生成物を褐色の油として得た(15.1g, 67%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.75 (1H, m), 2.00 (1H, m), 2.38 (1H, m), 2.53 (1H, m), 2.60 (2H, m), 3.55 (2H, m), 4.00 (1H, m), 5.51(1H, s), 7.21-7.42 (13H, m)
LC(50/80) 98.7%, 8.20分。
【0182】
(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)の製造
1,2-ジクロロエタン(50mL)中の(R)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(73)(12ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(24ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を還流にて一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮し、次いでメタノール(50mL)に溶解し、還流にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いで酢酸エチル(400mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(5N, 400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色の油を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−メタノール−水酸化アンモニウム(90:8:2)]による精製によって、所望の生成物を褐色の稠密な油として得た(1.79g, 46%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.72 (2H, m), 2.64-2.90 (4H, m), 3.94 (1H, m), 5.55 (1H, s), 7.33-7.44 (8H, m)
LC(50/80) 96.8%, 3.58分。
【0183】
実施例40.(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(アリル)ピロリジン-1-カルボキサミド(75)
無水ジクロロメタン中の(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)(0.31ミリモル)、アリルイソシアネート(0.31ミリモル)及びトリエチルアミン(触媒)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により求める生成物を無色の粘性物質として得た(93.2mg, 74%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.89 (1H, m), 2.00 (1H, m), 3.31 (4H, m), 3.63 (2H, m), 4.04 (1H, m), 4.99 (1H, m), 5.07 (1H, m), 5.64 (1H, s), 5.79 (1H, m), 6.28 (1H, m), 7.33-7.43 (8H, m)
LC(50/80) 95.8%, 6.51分。
【0184】
実施例41.(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(76)
この物質は、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)及びtert-ブチルイソシアネートから、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(アリル)ピロリジン-1-カルボキサミド(75)について記載した手順を用いて生成した(100mg, 77%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.25 (9H, s), 1.86 (1H, m) 1.99 (1H, m), 3.30 (4H, m), 4.04 (1H, m), 5.19 (1H, s), 5.65 (1H, s), 7.34-7.42 (8H, m)
LC(50/80) 99.0%, 7.16分。
【0185】
実施例42.(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ベンジル)ピロリジン-1-カルボキサミド(77)
この物質は、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)及びベンジルイソシアネートから、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(アリル)ピロリジン-1-カルボキサミド(75)について記載した手順を用いて生成した(118mg, 84%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.92 (1H, m), 2.02 (1H, m), 3.34 (4H, m), 4.04 (1H, m), 4.23 (2H, m), 5.65 (1H, s) 6.70 (1H, m), 7.18-7.44 (13H, m)
LC(50/80) 98.3%, 7.29分。
【0186】
(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン-1-カルボニルクロリド(78)の製造
氷浴温度のジクロロメタン(25mL)中のトリホスゲン(2.91ミリモル)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(25mL)中の(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)(7.66ミリモル)及びピリジン(8.43ミリモル)の溶液を滴下して加えた。混合物を周囲温度にて3時間撹拌し、シリカパッドに通して濾過し、ジクロロメタンで溶離し、蒸発させた。ジイソプロピルエーテル:イソヘキサンでのすり砕きにより、所望の生成物を白色の固体として得た(2.06g, 70%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.92-2.16 (2H, m), 3.39-3.71 (4H, m), 4.12 (1H, m), 5.71 (1H, s), 7.35-7.43 (8H, m)。
【0187】
実施例43.(R)-1-(1-ピペリジンカルボニル)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(79)
無水ジクロロメタン(3mL)中の(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン-1-カルボニルクロリド(78)(0.260ミリモル)、ピペリジン(0.860ミリモル)及びトリエチルアミン(0.520ミリモル)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、所望の生成物を無色の粘性物質として得た(52mg, 46%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.34-1.55 (6H, m), 1.84 (1H, m), 1.96 (1H, m), 2.98-3.13 (4H, m), 3.23 (2H, m), 3.43 (2H, m), 4.04 (1H, m), 5.65 (1H, s), 7.31-7.44 (8H, m)
LC(50/80) 99.6%, 7.58分。
【0188】
実施例44.(R)-1-(1-ピロリジンカルボニル)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(80)
この物質は、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン-1-カルボニルクロリド(78)及びピロリジンから、(R)-1-(ピペリジン-1-カルボニル)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(79)について記載した手順を用いて生成した(13.0mg, 12%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.64-2.00 (6H, m), 3.15-3.45 (8H, m), 4.03 (1H, m), 5.66 (1H, s), 7.34-7.44 (8H, m)
LC(50/80) 99.8%, 6.92分。
【0189】
(S)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(81)の製造
トルエン(150mL)中の(S)-(-)-1-ベンジル-3-ピロリジノール(56ミリモル)、4,4'-ジクロロベンズヒドロール(113ミリモル)及びp-トルエンスルホン酸(113ミリモル)の溶液をディーン・スターク装置中で一晩還流まで加熱した。溶液を冷却し、10%水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン→ジイソプロピルエーテル]により精製して、生成物を褐色の油として得た(6.448g, 28%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.75 (1H, m), 1.98 (1H, m), 2.38 (1H, m), 2.53 (1H, m), 2.60 (2H, m), 3.55 (2H, m), 4.00 (1H, m), 5.51(1H, s), 7.21-7.42 (13H, m)
LC(50/80) 95.4%, 8.16分。
【0190】
(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(82)の製造
1,2-ジクロロエタン(50mL)中の(S)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(81)(12ミリモル)の撹拌溶液に、0℃にて、1-クロロエチルクロロホルメート(24ミリモル)を滴下して加え、反応混合物を還流にて一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮し、次いでメタノール(50mL)に溶解し、還流にて一晩撹拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、次いで酢酸エチル(400mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(5N, 400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空下で濃縮して黄色の油を得た。残留物をフラッシュクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−メタノール−水酸化アンモニウム(90:8:2)]により精製して、所望の生成物を褐色の稠密な油として得た(1.78g, 45%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.72 (2H, m), 2.64-2.90 (4H, m), 3.94 (1H, m), 5.55 (1H, s), 7.33-7.44 (8H, m)
LC(50/80) 99.2%, 3.32分。
【0191】
実施例45.(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピロリジン-1-カルボキサミド(83)
無水ジクロロメタン中の(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(82)(0.31ミリモル)、シクロヘキシルイソシアネート(0.31ミリモル)及びトリエチルアミン(触媒)の溶液を室温にて一晩振盪した。反応混合物を事前に湿潤させた(CH2Cl2)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により所望の生成物を無色の粘性物質として得た(112mg, 81%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 0.99-1.28 (5H, m), 1.51-1.76 (5H, m), 1.86 (1H, m), 2.00 (1H, m), 3.19-3.42 (4H, m), 4.03 (1H, m), 5.62 (1H, s), 5.68 (1H, m), 7.35-7.42 (8H, m)
LC(50/80) 98.4%, 7.56分。
【0192】
実施例46.(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ベンジル)ピロリジン-1-カルボキサミド(84)
この物質は、(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(82)及びベンジルイソシアネートから、(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピロリジン-1-カルボキサミド(83)について記載した手順を用いて生成した(120mg, 85%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.92 (1H, m), 2.03 (1H, m), 3.24-3.47 (4H, m), 4.06 (1H, m), 4.22 (2H, d, J 6.0Hz), 5.65 (1H, s), 6.70 1H, m), 7.17-7.44 (13H, m)
LC(50/80) 98.6%, 7.28分。
【0193】
実施例47.(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(1-アダマンチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(85)
この物質は、(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(82)及び1-アダマンチルイソシアネートから、(S)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピロリジン-1-カルボキサミド(83)について記載した手順を用いて生成した(133mg, 86%)。
NMR (400MHz, d6-DMSO) δH 1.59 (6H, m), 1.81-2.01 (13H, m), 3.20-3.40 (9H, m), 4.02 (2H, m), 5.04 (1H, s), 5.64 (1H, s), 7.34-7.43 (8H, m)
LC(50/80) 99.5%, 8.86分。
【0194】
実施例48.1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)
トルエン(100ml)中のN-ベンジル-4-ピペリジノール(10.7ミリモル)の溶液に、2,4'-ジクロロベンズヒドロール(2)(21.3ミリモル)及びパラ-トルエンスルホン酸(21.3ミリモル)を加えた。反応混合物を還流まで1時間加熱し、冷却し、酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配した。有機相を分離し、水及び塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮して、粗製生成物を得た。これをイソ-ヘキサン−酢酸エチル(5:1)で希釈した。1時間の静置後、沈降した白色の固体を濾過により除去し(ビス-エーテル副生成物)、液体を減圧下で濃縮して、標記化合物を無色の油として得た(3.71g, 81%)。
MS 426 [M+H]+
LC(50/80) 99.0%, 8.02分。
【0195】
4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)の製造
0℃のジクロロメタン(30ml)中の1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)(3.22ミリモル)の溶液に、1-クロロエチルクロロホルメート(7.08ミリモル)を加えた。反応混合物を15分間撹拌し、次いで周囲温度まで温め、3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をメタノールで希釈し、周囲温度にて更に2時間撹拌し、次いで還流にて45分間撹拌した。冷却した溶液を水酸化ナトリウム(1.0M)、水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮して、標記化合物を淡い黄色の油として得た(0.78g, 65%)。
MS 336 [M+H]+
LC(50/80) 99.2%, 4.14分。
【0196】
実施例49.4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(1-アダマンチル)ピペリジン-1-カルボキサミド(88)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)(0.30ミリモル)の溶液に、1-アダマンチルイソシアネート(0.30ミリモル)及びトリエチルアミン(0.45ミリモル)を加えた。反応混合物を18時間振盪し、トリスアミン樹脂(0.45ミリモル)を加え、溶液を更に1時間振盪した後、反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、標記化合物を白色の固体として得た(135mg, 88%)。
MS 513 [M+H]+
LC(50/80) 97.8%, 8.99分。
【0197】
4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン-1-カルボニルクロリド(89)の製造
周囲温度のジクロロメタン(50ml)中の1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)(4.06ミリモル)の溶液に、ホスゲン(4.90ミリモル、トルエン中1.75M溶液)を加え、溶液を1時間撹拌し、その後溶媒を減圧下で蒸発させて、標記化合物を黄色の油として得た。これを更に精製することなく直ぐに使用した。
【0198】
実施例50.1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(90)
ジクロロメタン(40ml)中の4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン-1-カルボニルクロリド(89)(4.06ミリモル)の溶液に、ピペリジン(4.06ミリモル)及びトリエチルアミン(8.12ミリモル)を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで水と酢酸エチルとの間で分配した。有機相を分離し、乾燥し(MgSO4)、シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離剤 イソ-ヘキサン中の20%酢酸エチル)により精製した後、事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、標記化合物を無色の油として得た(1.22g, 67%)。
MS 447 [M+H]+
LC(50/80) 99.3%, 7.88分。
【0199】
1-ベンジル-4-(2-メチルベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(91)の製造
この物質は、N-ベンジル-4-ピペリジノール(20.9ミリモル)及び2-メチルベンズヒドロール(41.8ミリモル)から、1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)について記載した方法を用いて製造した。クロマトグラフィー(イソ-ヘキサン/酢酸エチル、3:1)による精製によって、標記化合物を淡い黄色の油として得た(6.5g, 83%)。
MS 372 [M+H]+
LC(50/80) 89.7%, 6.51分。
【0200】
4-(2-メチルベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(92)の製造
この物質は、1-ベンジル-4-(2-メチルベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(91)(3.81ミリモル)から、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)について記載した方法を用いて製造した。この物質を精製することなく直接使用した。
【0201】
実施例51.1-ベンジル-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(93)
この物質は、N-ベンジル-4-ピペリジノール及び2,4,4'-トリクロロベンズヒドロール(8)から、1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)について記載した方法を用いて製造した(0.83g, 81%)。
MS 460 [M+H]+
LC(50/80) 99.1%, 9.55分。
【0202】
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(94)の製造
周囲温度の1,2-ジクロロエタン(30ml)中の1-ベンジル-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(93)(2.17ミリモル)の溶液に、1-クロロエチルクロロホルメート(4.78ミリモル)を加えた。反応混合物を還流まで4時間加熱し、次いで周囲温度に冷却した。溶媒を蒸発させ、残留物をメタノールで希釈し、還流にて更に2時間撹拌した。冷却した溶液を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで、続いてアンモニア(メタノール中2.0M)で溶離して、標記化合物を無色の油として得た(473mg, 59%)。
MS 370 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 5.83分。
【0203】
実施例52.4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキサミド(95)
ジクロロメタン(10mL)中の4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(94)(0.27ミリモル)の撹拌溶液に、tert-ブチルイソシアネート(0.27ミリモル)及びトリエチルアミン(0.41ミリモル)を加え、反応混合物を周囲温度にて17時間撹拌した。反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により標記化合物を白色の固体として得た(92mg, 62%)。
MS 469 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 8.14分。
【0204】
実施例53.4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピペリジン-1-カルボキサミド(96)
この物質は、4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(94)及び対応する市販のイソシアネートから、化合物(88)について記載した手順を用いて製造した(117mg, 87%)。
MS 495 [M+H]+
LC(50/80) 99.7%, 8.71分。
【0205】
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン-1-カルボニルクロリド(97)の製造
周囲温度のジクロロメタン(20ml)中の1-ベンジル-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(93)(1.65ミリモル)の溶液に、ホスゲン(1.98ミリモル, トルエン中の1.75M溶液)を加え、溶液を2時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去して、標記化合物を黄色の油として得た。これを更なる精製なしに直ぐに使用した。
【0206】
実施例54.4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジルピペリジン-1-カルボキサミド(98)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン-1-カルボニルクロリド(97)(0.50ミリモル)の溶液に、N-メチルベンジルアミン(0.55ミリモル)を加えた。溶液を周囲温度にて18時間撹拌し、次いで事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタン−メタノール(1:1)で溶離し、蒸発により、標記化合物を無色の油として得た(195mg, 75%)。
MS 517 [M+H]+
LC(50/80) 97.1%, 9.24分。
【0207】
実施例55.1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(99)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン-1-カルボニルクロリド(97)(0.50ミリモル)の溶液に、ピペリジン(0.55ミリモル)を加えた。溶液を周囲温度にて18時間撹拌し、次いで事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタン−メタノール(1:1)で溶離し、蒸発により標記化合物を無色の油として得た(163mg, 68%)。
MS 483 [M+H]+
LC(50/80) 97.3%, 8.67分。
【0208】
実施例56.4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-チオカルボキサミド(100)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)(0.30ミリモル)の溶液に、tert-ブチルイソチオシアネート(0.30ミリモル)及びMP-カーボネート樹脂(0.90ミリモル)を加えた。反応混合物を18時間振盪し、トリスアミン樹脂(0.45ミリモル)を加え、溶液を更に1時間振盪した後、反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離して、標記化合物を白色の固体として得た(66mg, 49%)。
MS 451 [M+H]+
LC(50/80) 93.2%, 7.99分。
【0209】
実施例57.1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(101)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)(0.80ミリモル)の溶液に、MP-カーボネート(2.41ミリモル)及びtert-ブチルアセチルクロリド(0.80ミリモル)を加えた。溶液を18時間周囲温度にて撹拌し、次いで事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタン−メタノール(1:1)で溶離して、標記化合物を無色の油として得た(294mg, 84%)。
MS 434 [M+H]+
LC(50/80) 97.1%, 7.71分。
【0210】
実施例58.1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2-メチルベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(102)
この物質は、4-(2-メチルベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(92)及びtert-ブチルアセチルクロリドから、1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(101)について記載した手順を用いて製造した(38mg 12%)。
MS 380 [M+H]+
LC(50/80) 81.0%, 6.72分。
【0211】
1-ベンジル-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(103)の製造
この物質は、N-ベンジル-4-ピペリジノール(5.23ミリモル)及び4,4'-ジクロロベンズヒドロール(15.7ミリモル)から、1-ベンジル-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(86)について記載した方法を用いて製造した。クロマトグラフィー(イソ-ヘキサン次いで20%酢酸エチル/イソ-ヘキサン)による精製によって、標記化合物を淡い黄色の油として得た(1.19g, 53%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.69 (2H, m), 1.82 (2H, m), 2.15 (2H, m), 2.77 (2H, m), 3.40 (1H, m), 3.48 (2H, s), 5.42 (1H, s), 7.20-7.33 (13H+CHCl3, m)
LC(50/80) 99.3%, 8.50分。
【0212】
4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(104)の製造
この物質は、1-ベンジル-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(103)(3.81ミリモル)から、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)の製造について記載した方法を用いて製造した。ジエチルエーテルでの最初の生成物のすり砕きにより、標記化合物を白色の固体として得た(1.86g, 93%)。
NMR (400MHz, d6 DMSO) δH 1.75 (2H, m), 1.98 (2H, m), 2.90 (2H, m), 3.18 (2H, m), 3.60 (1H, m), 5.77 (1H, s), 7.38-7.43 (8H, m), 8.38-8.50 (2H, br)
LC(50/80) 99.6%, 4.58分。
【0213】
実施例59.1-(4-フルオロフェニルスルホニル)-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(105)
無水ジクロロメタン(3mL)中の4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(104)、4-フルオロフェニルスルホニルクロリド及びMP-カーボネート(3.10ミリモル/g)の混合物を室温にて一晩振盪した。AP-トリスアミンを加え、混合物を室温にて更に2時間振盪し、PTFEカートリッジに通して濾過し、真空下にて減少させて、求める生成物を無色の粘性物質として得た(13.0mg)。
MS 494 [M+H]+
LC(50/80) 96.8%, 8.23分。
【0214】
実施例60.1-(2-フルオロフェニルスルホニル)-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(106)
この化合物は、4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(104)及び2-フルオロフェニルスルホニルクロリドから、1-(4-フルオロフェニルスルホニル)-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(105)について記載した手順を用いて製造した(10.3mg)。
MS 494 [M+H]+
LC(50/80) 96.3%, 8.10分。
【0215】
実施例61.1-(3-クロロプロパンスルホニル)-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(107)
この化合物は、4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(104)及び3-クロロプロパンスルホニルクロリドから、1-(4-フルオロフェニルスルホニル)-4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(105)について記載した手順を用いて製造した(6.1mg)。
MS 476 [M+H]+
LC(50/80) 91.8%, 7.70分。
【0216】
実施例62.4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(108)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)(0.27ミリモル)の撹拌溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(0.30ミリモル)及びMP-カーボネート(0.90ミリモル)を加え、反応混合物を周囲温度にて17時間撹拌した。事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタンで溶離し、蒸発により標記化合物を無色の油として得た(28mg, 21%)。
MS 436 [M+H]+
LC(50/80) 95.9%, 8.41分。
【0217】
実施例63.4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(ベンジル)ピペリジン-1-カルボキシラート(109)
この物質は、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)及びベンジルクロロホルメートから、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルバメート(108)について記載した方法を用いて製造した(19mg, 10%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.60 (2H, br s), 1.81 (2H,br s), 3.14 (2H, m), 3.58 (1H, m), 3.79 (2H, br m), 5.15 (2H, s), 5.49 (1H, s), 7.21-7.40 (12H, m)
LC(50/80) 91.7%, 9.01分。
【0218】
実施例64.4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-O-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(110)
この物質は、4-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(104)及びジ-tert-ブチルジカーボネートから、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルバメート(108)について記載した方法を用いて製造した(144mg, 79%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.45 (9H, s), 1.60 (2H, br m), 1.79 (2H, br m), 3.11 (2H, m), 3.53 (1H, m), 3.67 (2H, br s), 5.46 (1H, s), 7.16-7.31 (8H, m)
LC(50/80) 98.3%, 6.95分。
【0219】
2,2'-ジクロロベンズヒドロール(111)の製造
水素化ホウ素ナトリウム(22.2ミリモル)を、0℃のエタノール(100ml)中の2,2'-ジクロロベンゾフェノン(20.2ミリモル)の撹拌溶液に一部ずつ加えた。撹拌を30分間継続し、次いで反応混合物が周囲温度に温まるのを許した。更に1時間後、過剰のボロハイドライドを、飽和塩化アンモニウムの添加によりクエンチした。有機相を分離し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で蒸発させて、標記化合物を油(静置により固化)として得た(5.02g, 98%)。
【0220】
1-ベンジル-4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(112)の製造
トルエン(30ml)中のN-ベンジル-4-ピペリジノール(9.92ミリモル)の溶液に、2,2'-ジクロロベンズヒドロール(111)(19.8ミリモル)及びパラ-トルエンスルホン酸(19.8ミリモル)を加えた。反応混合物を還流まで19時間加熱し、冷却し、酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配した。有機相を分離し、水及び塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮して、粗製生成物を得た。これをイソ-ヘキサンで希釈した。1時間の撹拌後、沈降した白色の固体を濾過により除去し(ビス-エーテル副生成物)、液体を減圧下で濃縮して、標記化合物を淡い黄色の油として得た(4.79g)。
MS 426 [M+H]+
LC(50/80) 86.3%, 7.73分。
【0221】
4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(113)の製造
この物質は、1-ベンジル-4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(112)(4.76ミリモル)から、4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(87)の製造について記載した方法を用いて製造した。ジエチルエーテルでの最初の生成物のすり砕きにより、標記化合物を白色の固体として得た(1.36g, 77%)。
NMR (400MHz, d6 DMSO) δH 1.80 (2H, m), 2.05 (2H, m), 2.90 (2H, m), 3.18 (2H, m), 3.75 (1H, m), 6.20 (1H, s), 7.38-7.45 (8H, m), 8.75-8.80 (2H, br)
LC(50/80) 98.1%, 2.84分。
【0222】
実施例65.4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)ピペリジン-1-カルボキサミド(114)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(113)(0.27ミリモル)の撹拌溶液に、3-クロロ-4-メトキシフェニルイソシアネート(0.27ミリモル)及びトリエチルアミン(0.40ミリモル)を加え、反応混合物を周囲温度にて17時間撹拌した。反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタン/メタノール(1:1)で溶離し、蒸発により標記化合物を無色の粘性物質として得た(29mg, 21%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.91 (2H, br m), 2.08 (2H, br m), 3.28 (2H, br m), 3.79 (3H, br m), 3.87 (3H, s), 5.26 (2H, s), 6.31 (1H, s), 6.85 (1H, d), 7.25-7.52 (11H, m)
LC(50/80) 98.2%, 7.70分。
【0223】
実施例66.4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(3-クロロフェニル)ピペリジン-1-カルボキサミド(115)
ジクロロメタン(10ml)中の4-(2,2'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン(113)(0.27ミリモル)の撹拌溶液に、3-クロロフェニルイソシアネート(0.27ミリモル)及びトリエチルアミン(0.40ミリモル)を加え、反応混合物を周囲温度にて17時間撹拌した。反応混合物を事前に湿潤させた(ジクロロメタン)SCX-2(2g)カートリッジに通してジクロロメタン/メタノール(1:1)で溶離し、蒸発により標記化合物を淡いピンク色の固体として得た(40mg, 31%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 1.82 (2H, m), 1.93 (2H, m), 3.26 (2H, m), 3.78 (3H, m), 6.35 (1H, s), 6.40 (1H, s), 7.22-7.49 (12H, m)
LC(50/80) 82.7%, 8.19分。
【0224】
1-ベンジル-(3R)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(116)の製造
この物質は、(R)-(+)-1-ベンジル-3-ピロリジノール及び4-クロロ-2'-(トリフルオロメチル)ベンズヒドロール(13)から、(R)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(73)について記載した手順を用いて製造した(9.84g, 83%)。
MS 446 [M+H]+
LC(50/80) 97.5%, 7.97分。
【0225】
(3R)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(117)の製造
この物質は、1-ベンジル-(3R)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(115)から、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)について記載した手順を用いて製造した(3.52g, 46%)。
MS 356 [M+H]+
LC(50/80) 98.8%, 3.83分。
【0226】
実施例67.(3R)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(118)
この物質は、(3R)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(117)及びtert-ブチルイソシアネートから、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(アリル)ピロリジン-1-カルボキサミド(75)について記載した手順を用いて製造した。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−イソヘキサン(20:80)→(30:70)]による精製によって、所望の生成物を得た(552mg, 77%)。
MS 455 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 6.93分。
【0227】
1-ベンジル-(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(119)の製造
この物質は、(S)-(-)-1-ベンジル-3-ピロリジノール及び4-クロロ-2'-(トリフルオロメチル)ベンズヒドロール(13)から、(R)-1-ベンジル-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(73)について記載した手順を用いて製造した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;イソヘキサン→酢酸エチル−イソヘキサン(1:4)]により部分的に精製して、残る(S)-(-)-1-ベンジル-3-ピロリジノールを除去し、琥珀色の油を得た(13.55g)。これを更なる精製なしで採集した。
【0228】
(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(120)の製造
この物質は、粗製1-ベンジル-(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(119)から、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピロリジン(74)について記載した手順を用いて製造した(2.53g, 両工程にわたって37%)。
MS 356 [M+H]+
LC(50/80) 97.9%, 3.88分。
【0229】
実施例68.(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(121)
この物質は、(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]ピロリジン(120)及びtert-ブチルイソシアネートから、(R)-3-(4,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(アリル)ピロリジン-1-カルボキサミド(75)について記載した手順を用いて製造した。フラッシュカラムクロマトグラフィー[SiO2;酢酸エチル−イソヘキサン(20:80)→(25:75)]による精製によって、所望の生成物を得た(523mg, 80%)。
MS 455 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 6.93分。
【0230】
実施例69.(3S)-[(R*)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(122)
及び
実施例70.(3S)-[(R*)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(123)
ジアステレオマー化合物(3S)-[(R/S)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(121)を、各単一ジアステレオマー形態が顕著に富化されたサンプルに分離した。このように、ジアステレオマー混合物のサンプル(500mg)を、ガードカラム(50mm×21mm ID)[溶離剤:IPA−ヘキサン(10:90);流量:10mL/分;波長:235nm]を取り付けたDaicel Chiralpak(登録商標) AD(商標)キラルHPLCカラム(250mm×21mm ID)への繰り返し注入により分離した。合わせた第1溶離ジアステレオマー[任意に(S,R*)ジアステレオマーとする]画分を蒸発させて、(3S)-[(R*)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(122)をオフホワイトの泡として得た(182.5mg, 36.5%)。
MS 455 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 6.95分
LC[Chiral AD; IPA−ヘキサン(10:90)] 98.3%, 6.71分; 100% de。
【0231】
合わせた第2溶離ジアステレオマー[任意に(S,S*)ジアステレオマーとする]画分を蒸発させて、(3S)-[(S*)-(4-クロロフェニル)-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-N-(tert-ブチル)ピロリジン-1-カルボキサミド(123)をオフホワイトの泡として得た(198.2mg, 39.6%)。
MS 455 [M+H]+
LC(50/80) 99.8%, 6.93分
LC[Chiral AD; IPA−ヘキサン(10:90)] 95.6%, 7.87分; 3.1%, 6.76分; 93.8% de。
【0232】
1-(1-(4-クロロフェニル)-1-ヒドロキシ)メチル-シクロヘキサン(124)の製造
この物質は、4-クロロベンズアルデヒド及びシクロヘキシルマグネシウムクロリドから、2,4,4'-トリクロロベンズヒドロール(8)について記載した手順を用いて製造した(7.05g, 90%)。
NMR (400MHz, CDCl3) δH 0.98-0.83 (1H, m), 1.10-1.00 (1H, m), 1.28-1.12 (3H, m), 1.44-1.33 (1H, m), 1.72-1.50 (3H, m), 1.78-1.74 (1H, m), 1.81 (1H, d, J 3.4Hz), 1.99-1.86 (1H, m), 4.36 (1H, dd, J 7.0, 3.0Hz), 7.23 (2H, d, J 8.5Hz), 7.30 (2H, d, J 8.5Hz)
IRνmax;拡散反射率 KBr/cm-1; 3384, 2927, 2853, 1598, 1492, 1450, 1410, 1090, 1014, 893, 833, 550。
【0233】
1-ベンズヒドリル-3-(1-(4-クロロフェニル)-1-シクロヘキシル)メトキシ-アゼチジン(125)の製造
この物質は、1-(1-(4-クロロフェニル)-1-ヒドロキシ)メチル-シクロヘキサン(124)及び1-ベンズヒドリル-3-アゼチジノール(1)から、化合物(3)について記載した手順を用いて製造した;(1.66g, 47%)。
MS 446/448 [M+H]+
LC(50/80) 86%, 3.87分。
【0234】
3-(1-(4-クロロフェニル)-1-シクロヘキシル)メトキシ-アゼチジン(126)の製造
この物質は、1-ベンズヒドリル-3-(1-(4-クロロフェニル)-1-シクロヘキシル)メトキシ-アゼチジン(125)から、3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジンヒドロクロリド(4)について記載したような手順を用いて製造し(1.30g)、物質を十分な精製なしで採集した。
【0235】
実施例71.3-(1-(4-クロロフェニル)-1-シクロヘキシル)メトキシ-(1-ピペリジン-カルボニル)アゼチジン(127)の製造
この物質は、3-(1-(4-クロロフェニル)-1-シクロヘキシル)メトキシ-アゼチジン(126)及びピペリジンから、化合物(16)について記載したような手順を用いて製造した;(0.121g, 58%)。
MS 405/407 [M+NH4]+
LC(50/80) 99.7, 7.71分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CB1レセプターにより媒介される障害の治療のための医薬の製造における、式(I):
【化1】

(式中、
R1はアリール又はへテロアリールであり、
R2はアルキル、アリール又はへテロアリールであり、
R3はアルキル、アリール、へテロアリール、NR9R10、OR15又はNR16C(O)R17であり、
YはC=O、C=S、SO2又は(CR7R8)pであり、
R7及びR8は独立してH及び低級アルキルから選択され、
R9は、アルキル、アリール、へテロアリール及び非芳香族複素環基から選択されるか、又はR10と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R10は、H及び低級アルキルから選択されるか、又はR9と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R11及びR12は独立して、H及び低級アルキルから選択され、
R15はアルキル及びアリールから選択され、
R16はH及び低級アルキルから選択され、
R17はアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、
m=1又は2であり、
n=1又は2であり、及び
p=1、2、3又は4であり、
ここで、-Y-R3が-C(O)NH(アルキル)であれば、
R1及び/又はR2はヘテロアリールから選択され、及び/又は
m及び/又はnは2であり、及び/又は
R11及び/又はR12は低級アルキルである)
の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはプロドラッグの使用。
【請求項2】
障害が、精神病、記憶欠損、認知障害、注意欠陥障害、偏頭痛、ニューロパシー、神経炎症性障害、脳血管傷害、頭部外傷、不安障害、鬱、ストレス、癲癇、痴呆、失調症、アルツハイマー病、ハンチントン病、ツレット症候群、疼痛、パーキンソン病、精神分裂病、物質乱用障害、禁煙、ニコチン依存症の治療及び/又はニコチン禁断症状の治療、胃腸障害、過剰の食物摂取に伴う摂食障害、及びインスリン非依存性真性糖尿病から選択される請求項1に記載の使用。
【請求項3】
物質乱用障害がニコチン、アルコール及び/又はオピエートの乱用である請求項2に記載の使用。
【請求項4】
摂食障害が肥満である請求項2に記載の使用。
【請求項5】
障害がパーキンソン病である請求項2に記載の使用。
【請求項6】
禁煙のための請求項2に記載の使用。
【請求項7】
胃腸障害のための請求項2に記載の使用。
【請求項8】
障害が、精神病、精神分裂病、認知障害、注意欠陥障害、禁煙、胃腸障害、過剰の食物摂取に伴う摂食障害及びインスリン非依存性真性糖尿病から選択される請求項2に記載の使用。
【請求項9】
治療を必要とする被検体へ有効用量の請求項1に規定される式(I)の化合物を投与することを含む請求項1〜8のいずれか1項に規定される障害の治療方法。
【請求項10】
式(I)の化合物において、R1及びR2が独立して、単環式のアリール及びヘテロアリール基から選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項11】
式(I)の化合物において、R1及びR2が独立して、-A(R4)(R5)(R6)基(式中、Aはアリール又はヘテロアリール環であり、R4、R5及びR6は独立して、水素、ハロ、アルキル、チオアルキル、アルコキシ、アルキルスルホニル、アミノ、モノ-及びジ-アルキルアミノ、モノ-及びジ-アリールアミノ、アルキルアリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、NR18C(O)R19、NR18SO2R20、COOR19、OC(O)R20、CONR13R14及びSO2NR13R14(ここで、R13及びR14は独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又は、N、O及びSから選択される1若しくは2の追加のへテロ原子を任意に含有する5員若しくは6員の環を形成し得;R18は、H及び低級アルキルから選択され、R19は、H、アルキル、アリール及びへテロアリールから選択され、R20は、アルキル、アリール及びへテロアリールから選択される)から選択される)から選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項12】
Aが、フェニル、ナフチル、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル及びイソベンゾフリルから選択される請求項11に記載の使用又は方法。
【請求項13】
式(I)の化合物において、R1及びR2が独立してフェニルから選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項14】
式(I)の化合物において、R1及びR2がアリールであり、他方がヘテロアリールであるか、又はR1及びR2の両方がアリールである請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項15】
式(I)の化合物において、R1及びR2が異なっている請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項16】
式(I)の化合物において、R4、R5及びR6が独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードから選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項17】
式(I)の化合物において、R4、R5及びR6が独立して、アルキル、チオアルキル、アルコキシ及びアルキルスルホニル(ここでアルキル基は低級アルキルから選択される)から選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項18】
式(I)の化合物において、R4、R5及びR6基が独立して、トリフルオロメチル及びジフルオロメトキシから選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項19】
式(I)の化合物において、R4、R5及びR6の1つ又は2つが水素である請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項20】
式(I)の化合物において、R18がHから選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項21】
式(I)の化合物において、R19及びR20が独立してアルキルから選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項22】
式(I)の化合物において、R19及びR20が独立して低級アルキルから選択される請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項23】
式(I)の化合物において、R1基及びR2基の少なくとも1つが、[-CH-O-]基への結合点に関してオルト位に非水素置換基を有する請求項11又は12に記載の使用又は方法。
【請求項24】
式(I)の化合物において、YがC=Oである請求項1〜23のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項25】
式(I)の化合物において、YがSO2から選択され、R3が、アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される請求項1〜23のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項26】
式(I)の化合物において、Yが(CR7R8)p(pは1である)から選択され、R3が、アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される請求項1〜23のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項27】
式(I)の化合物において、R7及び/又はR8が水素であり、pが1である請求項26に記載の使用又は方法。
【請求項28】
式(I)の化合物において、R7及び/又はR8が水素であり、pが1である請求項26に記載の使用又は方法。
【請求項29】
式(I)の化合物において、R3がNR9R10から選択される請求項1〜24のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項30】
式(I)の化合物において、R9がピペリジニル及びモルホリニルから選択される非芳香族複素環基である請求項29に記載の使用又は方法。
【請求項31】
式(I)の化合物において、
(i)R9が、アリール、ヘテロアリール及び非芳香族複素環基から選択され、R10がH及び低級アルキルから選択されるか、又は
(ii)R9がアルキルから選択され、R10が低級アルキルから選択されるか、又は
(iii)R9及びR10が、4員、5員、6員又は7員の環を形成するか
のいずれかである請求項29に記載の使用又は方法。
【請求項32】
式(I)の化合物において、mが1であり、及び/又はnが1である請求項1〜31のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項33】
式(I)の化合物において、m及びnが1である請求項1〜32のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項34】
式(I)の化合物において、mが2であり、(CHR11)2部分中のR11基の少なくとも一方が水素である請求項1〜32のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項35】
式(I)の化合物において、(CHR12)2部分中のR12基の少なくとも一方が水素である請求項1〜32および34のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項36】
式(I)の化合物において、R11及びR12が独立して水素から選択される請求項1〜35のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項37】
式(I)の化合物において、R15が、低級アルキル、フェニル及びベンジルから選択される請求項1〜24および32〜36のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項38】
式(I)の化合物において、R16が水素である請求項1〜24および32〜37のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項39】
式(I)の化合物において、R17が低級アルキル又はフェニルである請求項1〜24および32〜38のいずれか1項に記載の使用又は方法。
【請求項40】
化合物が
4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ペンチル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-[(S*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-1-[(S)-2-メトキシ-2-フェニルエタノイル]アゼチジン、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-1-(3-クロロチオフェン-2-イル-ホルミル)アゼチジン、
1-[2-(tert-ブチル)アセチル]-3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン、
1-(4-ニトロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-(チオフェン-3-イルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-(3-フルオロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-フェニルスルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン、
1-(n-ブチル)スルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(4-クロロ-3-ニトロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(1-アダマンチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[(S*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ピペリジル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(1-アダマンチル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジルピペリジン-1-カルボキサミド、
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン、及び
1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン
から選択される請求項1に記載の使用又は方法。
【請求項41】
式(I):
【化2】

(式中、
R1はアリール又はへテロアリールであり、
R2はアルキル、アリール又はへテロアリールであり、
R3はアルキル、アリール、へテロアリール、NR9R10、OR15又はNR16C(O)R17であり、
YはC=O、C=S又はSO2であり、
R9は、アルキル、アリール、へテロアリール及び非芳香族複素環基から選択されるか、又はR10と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R10は、H及び低級アルキルから選択されるか、又はR9と一緒になって、N及びOから選択される追加のへテロ原子を任意に含有する飽和の4員、5員、6員又は7員の環を形成し、
R11及びR12は独立して、H及び低級アルキルから選択され、
R15はアルキル及びアリールから選択され、
R16はH及び低級アルキルから選択され、
R17はアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、
m=1又は2であり、
n=1又は2であり、及び
p=1、2、3又は4であり、
ここで、-Y-R3が-C(O)NH(アルキル)であれば、
R1及び/又はR2はヘテロアリールから選択され、及び/又は
m及び/又はnは2であり、及び/又は
R11及び/又はR12は低級アルキルである)
の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはプロドラッグ。
【請求項42】
R1及びR2が独立して、単環式のアリール及びヘテロアリール基から選択される請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
R1及びR2が独立して、-A(R4)(R5)(R6)基(式中、Aはアリール又はヘテロアリール環であり、R4、R5及びR6は独立して、水素、ハロ、アルキル、チオアルキル、アルコキシ、アルキルスルホニル、アミノ、モノ-及びジ-アルキルアミノ、モノ-及びジ-アリールアミノ、アルキルアリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、NR18C(O)R19、NR18SO2R20、COOR19、OC(O)R20、CONR13R14及びSO2NR13R14(ここで、R13及びR14は独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又はN、O及びSから選択される1若しくは2の追加のへテロ原子を任意に含有する5員若しくは6員の環を形成し得;R18は、H及び低級アルキルから選択され、R19は、H、アルキル、アリール及びへテロアリールから選択され、R20は、アルキル、アリール及びへテロアリールから選択される)から選択される)から選択される請求項41又は42に記載の化合物。
【請求項44】
Aが、フェニル、ナフチル、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル及びイソベンゾフリルから選択される請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
R1及びR2が独立してフェニルから選択される請求項41、42又は43に記載の化合物。
【請求項46】
R1及びR2の一方がアリールであり、他方がヘテロアリールであるか、又はR1及びR2の両方がアリールである請求項41、42又は43に記載の化合物。
【請求項47】
R1及びR2が異なっている請求項41〜46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
R4、R5及びR6が独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードから選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項49】
R4、R5及びR6が独立して、アルキル、チオアルキル、アルコキシ及びアルキルスルホニル(ここでアルキル基は低級アルキルから選択される)から選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項50】
R4、R5及びR6基が独立して、トリフルオロメチル及びジフルオロメトキシから選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項51】
R4、R5及びR6の1つ又は2つが水素である請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項52】
R18がHから選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項53】
R19及びR20が独立してアルキルから選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項54】
R19及びR20が独立して低級アルキルから選択される請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項55】
R1基及びR2基の少なくとも1つが、[-CH-O-]基への結合点に関してオルト位に非水素置換基を有する請求項43〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項56】
YがC=Oである請求項41〜55のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項57】
YがSO2から選択され、R3が、アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される請求項41〜55のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項58】
R3がNR9R10から選択される請求項41〜55のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項59】
R9がピペリジニル及びモルホリニルから選択される非芳香族複素環基である請求項58に記載の化合物。
【請求項60】
(i)R9が、アリール、ヘテロアリール及び非芳香族複素環基から選択され、R10がH及び低級アルキルから選択されるか、又は
(ii)R9がアルキルから選択され、R10が低級アルキルから選択されるか、又は
(iii)R9及びR10が、4員、5員、6員又は7員の環を形成するか
のいずれかである請求項58に記載の化合物。
【請求項61】
mが1であり、及び/又はnが1である請求項41〜60のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項62】
m及びnが1である請求項41〜61のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項63】
mが2であり、(CHR11)2部分中のR11基の少なくとも一方が水素である請求項41〜61のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項64】
nが2であり、(CHR12)2部分中のR12基の少なくとも一方が水素である請求項41〜61および63のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項65】
R11及びR12が独立して水素から選択される請求項41〜64のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項66】
R15が、低級アルキル、フェニル及びベンジルから選択される請求項41〜56および61〜65のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項67】
R16が水素である請求項41〜56および61〜66のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項68】
R17が低級アルキル又はフェニルである請求項41〜56および61〜67のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項69】
化合物が
4-[3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン-1-カルボニル]-[1,4]ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ペンチル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2-メチル-4'-クロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジル-アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-[(S*)-2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(tert-ブチル)-アゼチジン-1-チオカルボキサミド、
3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-1-[(S)-2-メトキシ-2-フェニルエタノイル]アゼチジン、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-1-(3-クロロチオフェン-2-イル-ホルミル)アゼチジン、
1-[2-(tert-ブチル)アセチル]-3-[2-(トリフルオロメチル)-α-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)ベンジルオキシ]アゼチジン、
1-(4-ニトロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-(チオフェン-3-イルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-(3-フルオロフェニルスルホニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]アゼチジン、
1-フェニルスルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン、
1-(n-ブチル)スルホニル-3-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)アゼチジン、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(4-クロロ-3-ニトロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,4-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[4-クロロ-α-(2-クロロピリド-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(1-アダマンチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-クロロ-α-(2-クロロピリジン-5-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[(S*)-4-クロロ-α-(2-クロロピリジン-3-イル)ベンジルオキシ]-N-(tert-ブチル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-クロロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-[2-(トリフルオロメチル)-4'-フルオロベンズヒドリルオキシ]-N-(ベンゾイル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
3-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(ピペリジル)アゼチジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(1-アダマンチル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(tert-ブチル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-(シクロヘキシル)ピペリジン-1-カルボキサミド、
4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)-N-メチル-N-ベンジルピペリジン-1-カルボキサミド、
1-(1-ピペリジンカルボニル)-4-(2,4,4'-トリクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン、及び
1-(tert-ブチルアセチル)-4-(2,4'-ジクロロベンズヒドリルオキシ)ピペリジン
から選択される請求項41に記載の化合物。

【公表番号】特表2006−525299(P2006−525299A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506208(P2006−506208)
【出願日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【国際出願番号】PCT/GB2004/001884
【国際公開番号】WO2004/096794
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(505406637)ヴァーナリス リサーチ リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】VERNALIS RESEARCH LIMITED
【住所又は居所原語表記】Oakdene Court,613 Reading Road,Winnersh RG41 5UA,United Kingdom
【Fターム(参考)】