説明

ウェットティッシュロールの包装方法並びに装置

【課題】 製品としての本質的な性能を発揮されるべく、ガセット袋を包装資材として用いることを前提とし、その上でガセット袋における技術的問題点の解決を図ることができるウェットティッシュロールの製造方法並びに装置を提案するものである。
【解決手段】 本発明のウェットティッシュロールの包装方法は、このガセット袋Pによって、ウェットティッシュ原反Wを包装する方法において、前記ウェットティッシュ原反Wとガセット袋Pとを組み合わせる原反装填工程では、ガセット袋Pを拡開させて立ち姿勢で保持する一方、ティッシュロール原反Wを片持ち状態で吸引保持しながらガセット袋P上方に供給し、且つ供給終点においてはティッシュロール原反Wを片持ち吸引保持の位置と対向する側においても吸引保持し、この状態で原反押込によりティッシュロール原反Wをガセット袋P内に押し込むようにしたことを特徴として成るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば簡易包装されるウェットティッシュの包装方法並びに装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インフルエンザの世界的流行等を背景として、衛生管理の一環から除菌作用を有するウェットティッシュの利用が拡大している。このウェットティッシュはその使い勝手を考慮して、例えば円筒状の樹脂製容器にロール状に巻かれたウェットティッシュロールの形態で収納され、ここから引き出されながら単葉毎に切り離されて用いられている。この容器自体は一定の耐久性を有するものであり、消費者はウェットティッシュを使い切る都度、詰め替え用として簡易包装されているウェットティッシュを買い求め、容器に再装填して使用している。このような使用形態に因み、詰め替え用のウェットティッシュとしては、(1)低コストのパッケージであること、(2)使用時において樹脂製容器からのスムーズな取り出しのため、流通段階で充分ウェットティッシュロールが円胴状の巻取断面を維持していること、(3)除菌効果を充分発揮させるため及びその後の蒸散を考慮して、ウェットティッシュには充分な除菌作用を奏するだけの液剤が含浸していること、等の技術的前提条件が存在する。
【0003】
ところで従来は低コストのパッケージとすることの視点から、そのほとんどが、特許文献1に開示されるようなピロー包装の手法を用いて、詰め替え用のウェットティッシュの製造がなされていた(特許文献1)。
この手法は周知のとおり帯状の包装紙原反上に一定間隔毎にティッシュロール原反を倒伏状に縦に連なるように載せて供給し、その後、包装紙原反の両側縁をヒートシールしてサック張りし、個々のティッシュロール原反の境界部をヒートシールしてティッシュロール原反を包み込むようにしている。このような包装手法は高効率、即ち低コストでの製造ができる点で好ましいが、一方でティッシュロール原反に液剤を含浸させることに対して種々の問題が存在する。
【0004】
即ち液剤はティッシュロール原反の包装工程途中で供給されるが、包装資材は両側周縁が半ばティッシュロール原反を包み込むように案内されていたとしても、上方は開放されており、その状態でティッシュロール原反の上方から液剤を噴霧すると、包装資材のシール面にも液剤が飛散して付着し、シールが不完全となってしまう。このような影響を回避するため、液剤の噴霧量には自ずと限界が生ずる上、横倒し状のティッシュロール原反の上面に液剤を含浸させるだけであるから、ティッシュロール原反自体が吸収して含浸する量も制約を受け、結果的に充分な除菌性能を付与できない。
【0005】
一方、このような欠点を解消するため、包装資材として予め袋加工されたガセット袋を用いることも考慮できるが、以下のような技術的困難が存在している。まずガセット袋を用いることにより期待されるメリットとしては、すでに袋状となっていることから、ガセット袋にティッシュロール原反を装填した後、液剤を充填する場合、液剤ノズルの差し込み位置を適切にすることによりシール面に液剤が付着することを完全に回避することができ、シール不完全な製品の発生を防止することができる。
また袋状となっているから充分な液剤をティッシュロール原反の巻芯端面に供給でき、均一且つ充分にティッシュロール原反に液剤を含浸させることができ、除菌効果を充分に発揮することができる。
【0006】
しかしながら一方でこの種の詰め替え用ティッシュロール原反は前述したとおり、使用時において樹脂製容器から円滑な引き出しができるようにするため、円筒状の形状をできるだけ保つことが求められている。このため、結果的にガセット袋は、ガセットパネル即ちいわゆるマチの深いものが用いられることとなり、この条件でティッシュロール原反を自然なロール状態を損なうことなく充填し、且つ円滑にシールすることとなると、完全な自動化には種々の問題が生じてくる。具体的にはこの手法では袋を立てた状態で充填することになるが、その際、袋の拡開状態を充分に保つことが難しいこと、また袋を立てて装填するにはティッシュロール原反を立ち姿勢に案内する必要があるが、機械操作でこれを行うとき円柱形を損ない易くなってしまうこと、また充填した後、シールするにあたっては、ガセット袋はマチが深いことから、ガセットパネルの正確な内折り込みと円滑なシールが難しいこと等の問題があった。
特にこのような問題は、ガセット袋が一定のコシを有する樹脂/アルミ箔のラミネートフィルムから、更により薄くコシの弱い樹脂/アルミ蒸着のフィルム素材に代わる傾向にあることから、更に顕著なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003―026117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような背景を考慮してなされたものであって、製品としての本質的な性能を発揮させるべく、ガセット袋を包装資材として用いることを前提とし、その上でガセット袋における上記技術的問題点の解決を図ることができるウェットティッシュロールの包装方法並びに装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載のウェットティッシュロールの包装方法は、ガセット袋を拡開した状態とし、このガセット袋によって、ウェットティッシュ原反を包装する方法において、
前記ウェットティッシュ原反とガセット袋とを組み合わせる原反装填工程では、ガセット袋を拡開させて立ち姿勢で保持する一方、ティッシュロール原反を片持ち状態で吸引保持しながらガセット袋上方に供給し、且つ供給終点においてはティッシュロール原反を片持ち吸引保持の位置と対向する側においても吸引保持し、この状態で原反押込によりティッシュロール原反をガセット袋内に押し込むようにしたことを特徴として成るものである。
【0010】
請求項2記載のウェットティッシュロールの包装方法は、前記請求項1記載の要件に加え、前記原反装填工程において、原反押込装置によるティッシュロール原反押込の際に、ガセット袋上方に供給されたウェットティッシュロール原反を受け入れる原反受入装置に具えられた一対の側部支持板が降下し、ガセット袋のガセットパネルを内側から拡開させることを特徴として成るものである。
【0011】
請求項3記載のウェットティッシュロールの包装方法は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記原反装填工程に先立ち、袋ストッカからガセット袋を個別に取り出す袋受出工程と、
個別供給されるティッシュロール原反を所定姿勢となるよう準備する原反受出工程とが行われ、また前記原反装填工程後には、ガセット袋内に液剤を供給して、ティッシュロール原反に含浸させる液剤充填工程と、ガセット袋の開口部を封緘する封緘工程とが行われることを特徴として成るものである。
【0012】
請求項4記載のウェットティッシュロールの包装方法は、前記請求項3記載の要件に加え、
前記封緘工程では、ヒートシールに先立ちガセット袋のガセットパネルを開口部近くで内側に押し込むとともに、ガセット袋上端部の一部を仮溶着させ、次いでヒートシールバーにより開口部を全幅にわたって本溶着することを特徴として成るものである。
【0013】
請求項5記載のウェットティッシュロールの包装方法は、前記請求項3または4記載の要件に加え、前記原反装填工程、液剤充填工程、封緘工程は、拡開した個別のガセット袋をメインコンベヤ上において間欠的に直線移動させながら行うことを特徴として成るものである。
【0014】
請求項6記載のウェットティッシュロールの包装装置は、ガセット袋を拡開した状態でメインコンベヤにおけるワークガイドに支持し、このガセット袋によってウェットティッシュ原反を包装する装置において、前記ウェットティッシュ原反と、ガセット袋とを組み合わせる原反装填装置は、原反取込装置と、原反受入装置と、原反押込装置とを具え、この原反取込装置は、
メインコンベヤ側傍に供給されたティッシュロール原反を吸引保持し、これを巻取芯方向を上下方向に立てて原反受取装置に扛上移送する扛上吸着ヘッドを具え、また前記原反受取装置には、下窄み状に受取空間を形成した昇降自在の受取カップ装置と、受取カップ装置近傍に設けられ、ガセット袋の拡開を図るエアノズルと、受取カップ奥部側に設けられるティッシュロール原反を受け取った際に扛上吸着ヘッドと対向する側でティッシュロール原反を吸引保持する奥部保持板とを具え、更にまた前記原反押込装置は、受取カップに移送され保持されているティッシュロール原反を下方に押し込む押込ロッドを具えていることを特徴として成るものである。
【0015】
請求項7記載のウェットティッシュロールの包装装置は、前記請求項6記載の要件に加え、前記原反装填装置における受入カップ装置は一対の側部保持板を具え、この側部保持板は、ティッシュロール原反のガセット袋への押し込みに先立ち降下して、ガセット袋のガセットパネルを内側から拡開させることを特徴として成るものである。
【0016】
請求項8記載のウェットティッシュロールの包装装置は、前記請求項6または7記載の要件に加え、
前記原反装填装置前段には、袋ストッカからガセット袋を個別に取り出す袋受出装置と、個別供給されるティッシュロール原反を所定姿勢となるよう準備する原反受出装置と、が設けられ、また前記原反装填装置後段には、ガセット袋内に液剤を供給して、ティッシュロール原反に含浸させる液剤充填装置と、ガセット袋の開口部を封緘する封緘装置とが設けられ、
前記各装置は、メインコンベヤによって連繋するものであり、メインコンベヤは個別のガセット袋を立ち姿勢で保持する枠状のワークガイドを一定間隔毎に具えるとともに、袋受出ゾーン、原反装填ゾーン、液剤充填ゾーン、封緘ゾーンの各ゾーンに順次間欠的にワークガイドが移動するように駆動されることを特徴として成るものである。
【0017】
請求項9のウェットティッシュロールの包装装置は、前記請求項8記載の要件に加え、前記封緘装置は、予備封緘装置とヒートシーラとを具えるものであり、この予備封緘装置は、封緘ゾーンに送り込まれた中間製品のガセット袋におけるガセットパネルを開口部近くで対向的に押し込むガセットパネル押込ガイドと、この押込ガイドにより折り畳みがされたガセット袋の開口部を仮溶着させる仮ヒートシーラとを具え、一方ヒートシーラは前記予備封緘装置の後段に設けられ、予備封緘装置により仮溶着されたガセット袋の開口部を全幅にわたりヒートシールするヒートブロックを具えていることを特徴として成るものである。
【0018】
請求項10記載のウェットティッシュロールの包装装置は、前記8または9記載の要件に加え、前記メインコンベヤは直線的に間欠移動することを特徴として成るものである。
【発明の効果】
【0019】
まず請求項1または6記載の発明によれば、ガセット袋に対しティッシュロール原反を充填するにあたり、ティッシュロール原反を保持移送する際、移送手段による圧迫がなく、しかも充填開始直前においては保持されたティッシュロール原反は対向的に両側胴部から吸引を受け、むしろ円胴状を保ったままバルキー性を更に高めた状態で包装袋内に充填されてゆく。この結果、円胴状の形状が維持された状態で充填がされ、且つ巻取状態も固くならずに次の液剤供給にあたっても、液剤の含浸が平均になされるという効果をももたらす。
【0020】
また請求項2または7記載の発明によれば、ティッシュロール原反をガセット袋に押し込むにあたり、ガセット袋の開口状態が確実に保たれており、円滑な押し込みがなされる。
【0021】
また請求項3または8記載の発明によれば、ガセット袋内にティッシュロール原反を円滑に押し込む作用に加え、その前後でも自動的なガセット袋の取出展開、合理的なティッシュロール原反の供給、更には確実な自動操作による封緘がなされる。
【0022】
また請求項4または9記載の発明によれば、ガセット袋の開口部を封緘するにあたり、マチが深いガセット袋を用いながらも、封緘作用をマチの折り込み、仮接着、全幅にわたる本接着の三段階に分けて行うことから、正確なシールが期待できる。
【0023】
また請求項5または10記載の発明によれば、原反装填工程から封緘工程に至るまでのガセット袋またはガセット袋にティッシュロールが充填された状態の半製品は直線上の移送がなされるものであり、結果的に充填作用を行う原反装填装置、液剤充填装置、封緘装置等のレイアウトが比較的少スペースで形成でき、且つそれぞれの装置に対する種々の駆動系統等の配設が複雑化しない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のウェットティッシュの包装装置を示す正面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】同上原反装填ゾーンにおける側面図である。
【図4】同上包装装置における搬送装置を示す正面図であり、併せ平面及び斜視状態における作動態様を示すものである。
【図5】同上包装装置における袋受出装置の斜視図である。
【図6】同上平面図であり、原反受出装置を併せて示すものである。
【図7】同上袋受出装置の袋受出ゾーンにおける拡袋作動態様を示す正面図である。
【図8】同上原反受出装置、原反装填装置の正面図である。
【図9】同上原反装填装置の側面図である。
【図10】同上斜視図である。
【図11】同上原反装填装置の作動態様を示す正面図である。
【図12】同上液剤充填装置を示す説明図である。
【図13】同上予備封緘装置の斜視図である。
【図14】同上正面並びに平面図である。
【図15】同上側面図である。
【図16】同上封緘装置におけるヒートシーラ及びシールクーラの斜視図である。
【図17】同上平面図である。
【図18】同上側面図である。
【図19】同上印字装置の側面図である。
【図20】同上取出装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明のウェットティッシュロールの包装方法並びに装置は、以下述べる実施例をその一つとするものであるとともに、この技術思想に基づく種々の改良した実施例をも含むものである。
【実施例】
【0026】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。まず説明にあたっては、本発明のウェットティッシュロールの包装装置について説明し、その後、その作用を述べながら方法の発明を実質的に説明する。
まず本発明の製造対象たるウェットティッシュロールの包装体について説明する。完成した製品をウェットティッシュ製品Aとするものであり、図4(c)に示すように、このものはティッシュロール原反Wが包装資材たるガセット袋Pに収納されたものである。また製造過程において、ティッシュロール原反Wがガセット袋Pに装填され、封緘されるまでの段階を中間製品A0 として示すものである。そしてティッシュロール原反W自体は、帯状のティッシュロール原反Wに対し破線状の弱化線W1が形成され、これによって弱化線毎に単葉状にウェットティッシュが取り出せるように構成されている。またガセット袋Pは前後に平面状のメインパネルP1を有し、そのメインパネルP1を繋ぐように折込自在のガセットパネルP2を有するものであり、ガセットパネルP2はその中央に折込部P3を有する。
更にシール部は上下に設けられ、P4は上部シール部、P5は底部シール部である。このうち底部シール部P5は予めシールされており、一方上部シール部P4は、内容物たるティッシュロール原反Wが装填された後封緘される。また予めシールされている底部シール部P5は、ガセット袋Pが角筒状に整形された際には、その底部面に添っていずれかの側に曲るように、予め成形ぐせが付与されている。
また本発明に適用されるガセット袋Pは、ガセットパネルP2のいわゆるマチが深いタイプが適用されるものであって、メインパネルP1とガセットパネルP2とのそれぞれの横幅寸法比をガセット比とすると、75%〜80%と、角筒状に近いものであり、一方偏平なタイプであってもガセット比50%程度以上のものが適用される。
また符号Sはシリアルナンバであって、封緘後に製造拠点、製造日付等の記号を付すものである。またティッシュロール原反Wは、ガセット袋Pに装填された後、液剤Lを供給されてウェットティッシュ状態となるものである。
【0027】
続いてウェットティッシュロールの包装装置Mについてその構成を説明する。このものは全体構成を図1から図4に示すように、適宜の金属枠体等によって構成されるフレーム1に対し、諸機材の搬送を行う搬送装置2を組み付け、その搬送装置2を含み、それらと連繋させて袋受出装置3、原反受出装置4、原反装填装置5、液剤充填装置6、封緘装置7、印字装置8、取出装置9を設けるものである。
【0028】
なお、このような装置において、ガセット袋の袋受出装置3から、印字装置8、取出装置9に至るまでのエリアは、それぞれの作用に因み袋受出ゾーンZ3、原反受出ゾーンZ4、原反装填ゾーンZ5、液剤充填ゾーンZ6、封緘ゾーンZ7、印字ゾーンZ8、取出ゾーンZ9を形成するとともに、搬送範囲において格別な加工を受けないで待機するアイドルゾーンZ0をも適宜形成する。
【0029】
まずフレーム1について説明すると、フレーム1は前記各作用を行う袋受出装置3等の装置毎に適宜形成されるものであり、袋受出装置フレーム13と、原反受出装置フレーム14と、メインフレーム15と取出装置フレーム19とを主要部材とする。なおそれぞれに適宜のサブフレーム等が構成されるが、それらは各装置の説明において必要に応じ説明する。
【0030】
次に搬送装置2について説明する。搬送装置2は、袋受出装置3に対応する袋ストックコンベヤ23と、原反受出装置4に対応する原反送りコンベヤ24と、原反装填装置5、液剤充填装置6、封緘装置7、印字装置8に至る間に、ガセット袋Pないしは中間製品A0 あるいはウェットティッシュ製品Aを搬送するメインコンベヤ25と、更に完成したウェットティッシュ製品Aを取り出す取出コンベヤ29とを具えている。
【0031】
このような搬送装置2を含み、以下の装置が構成される。まず図5、図6、図7に示す袋受出装置3について説明する。袋受出装置3は、前記袋ストックコンベヤ23を主要部材とする袋ストッカ31を具えるものであり、この袋ストッカ31は実質的にその下面が極めて遅い速度で前進する袋ストックコンベヤ23により構成され、その側部を適宜の枠状部材で構成されているものである。そして袋ストッカ31の送り方向前方側には、袋前押え爪32が設けられている。この袋ストッカ31に対しては、平折り状にされたガセット袋Pが多数開口側を上方に向けて整列状態に収納されている。なお具体的にはガセット袋Pについては種々の表示印刷からすると、ウェットティッシュ製品Aの上方となる部位がすでにシールされており、底の部分が上方に向けられた状態で供給され、ティッシュロール原反Wの充填等を上方、即ちガセット袋Pから見れば底から行うものである。しかしながら、実施例では、下方部位が底部となるものであり、整列したガセット袋Pにおける下方のシール部を底部シール部P5とするものである。
なお袋ストッカ31の送り方向手前側にはストッカ台車33が設けられ、このものは、袋ストッカ31上に折畳み状に整列しているガセット袋Pの手前側にセットされ、整列状態を維持する、いわば倒伏防止体の役割を担っている。
【0032】
更に袋受出装置3は、袋ストッカ31に収容されていたガセット袋Pを個別に取り出し、メインコンベヤ25に移載するための取出旋回装置35を具える。なおここで、ガセット袋Pを受け入れ、以後の包装作業に向けて移載し、またガセット袋Pの支承を図るメインコンベヤ25について更に説明する。このメインコンベヤ25は、図4、図5に示すように送り方向前後両端に設けられたスプロケット251に対し、コンベヤスラット252が張設され、更にこのコンベヤスラット252にはガセット袋Pを拡開させた状態において、水平断面形状にほぼ近い形状の枠体のワークガイド253が設けられているものである。
【0033】
そして前記袋受出装置3における取出旋回装置35は、袋ストッカ31から取り出した個別のガセット袋Pをメインコンベヤ25におけるワークガイド253内に拡開状態に収めるための取出装置である。
取出旋回装置35は、搬送ラインが平行状態であって、且つ平面視、正面視ともに相互にずれている袋ストックコンベヤ23と、メインコンベヤ25との間で、ガセット袋Pを受け渡しする旋回アーム351を有し、このものは、旋回アームの回動軸351Aを中心に旋回する。そして旋回アームの自由端351Bが従動旋回ベース上にスライド自在に保持されたスライドヘッド353に回動自在に接続されている。そしてスライドヘッド353の先端には、取出吸着体355が設けられ、このものは、その作用部に吸着孔ノズル355Aを一例として2孔並設している。この結果、取出旋回装置35は旋回アーム351の自由端側が袋ストッカ31の送り方向前方位置に臨んでいた場合に、取出吸着体355が最前端のガセット袋Pに接触し、吸引取込を行うことができる。また、旋回アーム351の自由端351Bをメインコンベヤ25側に旋回させることにより、スライドヘッド353を引き連れながら従動旋回ベース352を回動させる。これにより取出吸着体355の吸着面は、取出位置から90°向きを変えて、保持していたガセット袋Pをメインコンベヤ25上におけるワークガイド253の上方に位置するように移送させるものである。
【0034】
更に袋受出装置3は受取拡袋装置36を有する。このものは前記取出吸着体355がメインコンベヤ25側を向いた際に、これと対向するように設けられるものであって、拡袋シリンダ361の先端に設けられた拡袋吸着装置362から成るものである。つまり平折り状のガセット袋Pが取り出されて、メインコンベヤ25上に移動してきたときに、まず、前記拡袋吸着装置362と、取出吸着体355とによりガセット袋Pの対向するメインパネルP1外面を吸着して平折り状のガセット袋Pを広げるものである。
更にこの袋受出装置3は、広げられたガセット袋Pを拡開状態に維持するための整袋装置37を具える。このものは受出サブフレーム131に支持されるガイドロッド371と、整袋シフトシリンダ372とを有し、これによって前記ガイドロッド371及び受出サブフレーム131に昇降自在に案内された整袋杆373と開封爪保持ブロック374とを昇降動させる。この開封爪保持ブロック374は、その下方に正面視左右一対の開封爪375を有する。この開封爪375は、ピボット375aにおいて、開封爪保持ブロック374に対し、回動自在に設けられるものであり、常時は図示を省略したスプリング等によりその先端自由端部を下方に向けて互いに接近した状態、即ち下窄まり状態に維持されている。
また前記受出サブフレーム131は、内向するストッパ376を具え、前記開封爪保持ブロック374の降下範囲を設定している。
【0035】
このような構成の結果、整袋シフトシリンダ372を伸張させた場合、上死点近くにおいては整袋杆373と開封爪保持ブロック374とが共に降下し、次いで開封爪保持ブロック374がストッパ376によって下方への移動を阻止された場合、整袋杆373のみが降下するものである。そしてこの整袋杆373の降下に伴い、前記開封爪保持ブロック374に先すぼまり状態に保持されている一対の開封爪375は、整袋杆373の押し込みを受けて、その先端部が左右に拡開するように移動する。
これによって半ば拡袋されていたガセット袋Pが、整袋杆373により角筒状に押し拡げられると共に、先に述べたメインコンベヤ25のワークガイド253に向かって押し込まれ、ワークガイド253に緩保持された状態となるものである。
なおこの際、整袋杆373の上方への戻りに従って再びガセット袋Pが上方に連れ戻されないよう、前記拡袋吸着装置362の更に下方に保持吸着体を設けたり、あるいは開封爪375がガセット袋Pを上部で保持しておく構成を採ることが有効である。
これによりひとたびワークガイド253に緩保持されたガセット袋Pは、保持吸着体の吸着保持や、開封爪375の押え作用により、その位置に留まる。またこの保持作用を更に補助するため、空のガセット袋P内にエア吹き込みを行ってもよい。
【0036】
次に原反受出装置4について説明する。
このものは、図1、図2、図4、図5、図6に示すように原反送りコンベヤ24を構成要素の一部に含むのであり、原反送りコンベヤ24に沿ってストックテーブル41を設けている。このストックテーブル41は、ティッシュロール原反Wを適宜集積しておき、ここから例えば手作業等により順次原反送りコンベヤ24にティッシュロール原反Wが倒伏状に縦並びするように載置してゆくものである。もちろんこの作業は、適宜自動的に行ってもよい。
この原反送りコンベヤ24の送り出し先端側には、ターンテーブル42が設けられるものであり、このターンテーブル42においてティッシュロール原反Wは、平面視90度姿勢が変えた状態に設定される。
【0037】
次に原反装填装置5について説明する。
まず原反装填装置5の主要部材は、図8、図9、図10、図11に示すように原反取込装置51と、原反受入装置52と、原反押込装置53である。以下これらについて説明する。
まず原反取込装置51は、前記ターンテーブル42において、送られて来た方向から平面視90度姿勢を変えたティッシュロール原反Wを受け取り、これを原反装填ゾーンZ5上方の原反受入装置52上方に移送させるものである。
原反取込装置51には、扛上アーム511が設けられるものであり、その回転基点511Aをメインコンベヤ25寄りに設定すると共に、その自由端は、前記ターンテーブル42上に臨み得るような寸法設定とされている。即ち、扛上アーム511は、自由端の移動位置でみると前記ターンテーブル42の上方から原反装填ゾーンZ5における原反受入装置52の上方に至る範囲に移動できるような寸法設定とされている。
この扛上アーム511は、その自由端側に扛上吸着ヘッド512を設けるものであり、この扛上吸着ヘッド512に吸着パッド513と、受けプレート513Aとが設けられている。具体的には、扛上吸着ヘッド512を支持するヘッドアーム部514が扛上アーム511の自由端側に回転軸515により回動自在に支持されている。
【0038】
そしてこの回転軸515に対して、シフトベルト516による回動シフト操作が行われ、吸着パッド513の作用する向きがティッシュロール原反Wの取込状態においては下方に向き、原反受入装置52に臨んだとき、側方に向いてティッシュロール原反Wの巻き芯方向を上下方向に設定した状態とするものである。
具体的には、扛上アーム511の回転基点511A側に扛上アーム511と共動しない独立した固定プーリ517を設け、一方ヘッドアーム部514側の回転軸515には、回転軸プーリ518を設けている。そして、固定プーリ517、回転軸プーリ518との間に前記シフトベルト516が捲回されていることにより、扛上アーム511は水平方向からほぼ垂直方向に起き上がるようにシフトされたときには、固定プーリ517は、実際には回動しないものの、相対的には扛上アーム511の扛上方向とは反対方向に見掛け上回転するような状態となる。そして、その相対的な回転が回転軸プーリ518に伝達され、結果的に扛上吸着ヘッド512を支持するヘッドアーム部514の回転軸515を回転させ、これによってヘッドアーム部514を扛上アーム511に対し、始発状態において下向きであったものを横向きにシフトするものである。
【0039】
次に原反装填装置5における原反受入装置52について説明する。
このものは、メインフレーム15における押出サブフレーム155に設けられたガイドレール520に対し、昇降ブラケット521が昇降自在に設けられ、この昇降ブラケット521に対し、受入カップ装置522が適宜ストローク昇降自在に支持されて構成されているものである。即ち受入カップ装置522は、下方を開放したほぼ細長な漏斗状の空間を形成しているものであり、実質的には一対の側部保持板523により受入空間522Sを形成している。そして受入空間522Sの奥部には、奥部保持板524が形成されている。このうち前記一対の側部保持板523は、それぞれ下窄り状に姿勢案内面523aを有するとともに、その下方は、窄まったようなへら状に形成されているものである。
また前記奥部保持板524は、対向吸引口524aを具えるものであり、この対向吸引口524aは、前記吸着パッド513と対向した位置において、原反受入装置52に移送されてきたティッシュロール原反Wを、対向する側においても吸引保持するものである。
【0040】
更にまた受入カップ装置522の近傍には、エアノズル525がその吐出口を搬送されてきたガセット袋Pに指向するように下方に向けて設けられている。なお前記昇降ブラケット521は、受入装置昇降シフトシリンダ526のシリンダロッドと接続され、受入カップ装置522が一定のストロークで昇降するように構成されている。
【0041】
次に原反押込装置53について説明する。
この原反押込装置53の押込ロッド531は、ティッシュロール原反Wの直径形状とほぼ近い寸法の丸棒状の部材であって、押込シフトシリンダ532により押し込みがなされる。なお前記エアノズル525は、これを別途独立して設けるほか、この押込ロッド531を利用してその中心から、拡袋用のエアが噴出されるような構成に代えることももとより差し支えない。
【0042】
次にこの原反装填ゾーンZ5に対し、適宜のアイドルゾーンZ0を隔てて、メインコンベヤ25の後段の液剤充填ゾーンZ6に位置する液剤充填装置6について説明する。
このものは、図12に示すように前記原反装填装置5において中間製品A0 となったガセット袋P内のティッシュロール原反Wに対し、液剤Lを供給するものである。即ち液剤充填装置6は、メインフレーム15におけるノズル支持フレーム156に対し、ノズル昇降ロッド61が支持され、ここにノズルブロック62を設けた構成を採る。このノズルブロック62に対しては、液剤Lを直接噴霧するシャワーノズル63が、下方に向けて取り付けられるとともに、ノズルブロック62がノズル昇降シフトシリンダ64と接続され、その昇降が図られる。ノズルブロック62の昇降範囲については、液剤充填ゾーンZ6において中間製品A0 がメインコンベヤ25に載置された状態で送られてくるときに、その送り込みが可能となるように十分シャワーノズル63が上方に待機する位置と、液剤充填ゾーンZ6に来た中間製品A0 のガセット袋P内にシャワーノズル63が充分に侵入する高さまでのストロークとして設定されている。なおこのシャワーノズル63に対しては、適宜の液剤の供給管路とポンプが接続されるが、その説明は省略する。
【0043】
次に液剤充填装置6の後段に隣接する封緘装置7について説明する。
この封緘装置7は、図13、図14、図15、図16、図17、図18に示すように予備封緘装置71と、ヒートシーラ72と、更にシールクーラ73とを主要部材とする。
まず予備封緘装置71について説明する。このものは、図13、図14、図15に示すように封緘ゾーンZ7の最も上流側に設けられるものであって、中間製品A0 におけるガセット袋PのガセットパネルP2を内側に折り込み、更にその開放部分を閉鎖して、スポットシール状に仮溶着を行うものである。具体的には、予備封緘装置71は、先ず封緘装置サブフレーム157に昇降自在に設けられた昇降ベース710を、昇降ベース用シフトシリンダ711によって昇降できるように構成されている。そして、昇降ベース710に対し、ガセットパネル押込ガイド712が正面視で左右一対設けられている。即ち、ガセットパネル押込ガイドは、一対の対向的に開閉する揺動アーム712Aを有し、その先端に平面視三角板状の押込片712Bを設けるとともに、一対の揺動アーム712Aを駆動するシフトシリンダ712Cを具えて構成されている。この押込片712Bは、ガセットパネルP2の押込側を先端部として尖らせると共に、外側となる基端部側は、先端部より下方に低く配置し、正面視でいわば外下がり状となっている。
【0044】
一方、仮ヒートシーラ713は、前記揺動アーム712Aの揺動方向とは直交する方向に揺動開閉する一対の開閉アーム713Aと、その下端に設けられたシールヘッド713Bとを具え、それらがシーラシリンダ713Cによって開閉駆動されるように構成される。そして、仮ヒートシーラ713のシールヘッド713Bに挟まれるように、エア抜き装置714を構成する吸込ノズル715が設けられる。またガセット袋Pのエア抜きは、中間製品A0 の胴部を押すことによってもなされるものであって、中間製品A0 におけるガセット袋PのメインパネルP1側を両側から押すような、一対の胴押しブロック716が設けられている。この胴押しブロック716は、メインフレーム15に対し、ガイドロッド716Aによって水平方向に摺動自在に支持されるとともに、胴押しシリンダ716Bによって胴押し動作がなされる。なお更に上部シール部P4の成形を確実にするために、折り込まれたガセット袋Pの上方とティッシュロール原反Wが収まった胴部との境界近くに対向的に突き出る折込形状修正ブロック717を設けることも好ましい(図13、図15)。
【0045】
次に予備封緘された中間製品A0 の開口部を本溶着して完全に封緘するためのヒートシーラ72について説明する。
このヒートシーラ72は、図16、図17、図18に示すように、封緘装置サブフレーム157に昇降自在に支持されるヒートシーラ昇降ブラケット720に対し、ヒートシーラ昇降シフトシリンダ721を搭載するとともに、このヒートシーラ昇降ブラケット720に基端部が支持されたヒートシーラアーム722を取り付け、ヒートシーラアーム722の下端にヒートシーラブロック723を具えて構成されているものである。なおヒートシーラブロック723は、前記ガセット袋Pの開口部を全幅にわたって本溶着するものであり、全幅にわたる幅で加熱されている。またヒートシーラブロック723の下方には、本溶着にあたって、溶着部の更なる整形のため開閉自在の整形バー724を対設している。
【0046】
次にヒートシーラ72の後段に設けられるシールクーラ73について説明する。
このものは、ヒートシールされたガセット袋Pの開口部をより速く安定させるものであって、前記ヒートシーラ72と同様の構成を有するとともに、ヒートシーラブロック723に相当する部位については、加熱がされていないものである。
即ちシールクーラ73は、シールクーラ昇降ブラケット730に対し、シールクーラ昇降シフトシリンダ731を作用させるとともに、シールクーラ昇降ブラケット730の下面側にはシールクーラアーム732を対設し、それぞれの下端にシールクーラブロック733を具えるものである。
【0047】
次に印字装置8について説明する。
この印字装置8は、図19に示すように印字ゾーンZ8において、メインコンベヤ25によって移送されてきた中間製品A0 (実質的には、ガセット袋Pが封緘されており、ウェットティッシュ製品Aとしても定義できる。)の上部シール部P4近くに、適宜のシリアルナンバSを印字するものである。
具体的には、印字装置8は印字ヘッド81を、封緘されたガセット袋Pの上部シール部P4に臨ませ、この印字ヘッド81とガセット袋Pとの間に印字リボン82を通過させ、一方前記印字ヘッド81と対向する側には、ガセット袋Pを挟んで、当てパッド83を設けた構成を有する。そして印字すべきシリアルナンバSを凸版状に設定した印字ヘッド81をガセット袋Pの上部シール部P4に押し付けると、印字リボン82の印字材が上部シール部P4に転写されるのである。
【0048】
次に前記印字装置8の後段に設けられるウェットティッシュ製品Aの取出装置9について説明する。
この取出装置9は、図20に示すようにシリアルナンバSが印字された最終的なウェットティッシュ製品Aを外部に取り出すものであって、取出ゾーンZ9におけるメインコンベヤ25とほぼ直交する方向に取出コンベヤ29が延長配置されており、その間のウェットティッシュ製品Aの移載に関与する装置である。取出装置9の具体的な構成は、先ずコラム状に立ち上がるポスト191Aと、取出コンベヤ29に添って延長させた水平フレーム191Bとを具えた取出装置サブフレーム191に対し、搬出スライドシリンダ91を設け、このものに水平移動するマウントブロック92を支持させる。そしてマウントブロック92は、その上方に取出昇降シリンダ93を取り付け、その取出昇降シリンダ93のシリンダロッド下端に、掴持メカブロック94を取り付けると共に、この掴持メカブロック94の下面側にはウェットティッシュ製品Aを掴持する製品チャックブロック95が設けられる。一方取出コンベヤ29の途中には、倒伏バー96が設けられ、取出コンベヤ29の下流側では、垂直に載置されたウェットティッシュ製品Aを倒伏状態にして搬送し、搬送の安定を図るものである。
【0049】
本発明は、以上述べた構成を有するものであり、以下述べるような作動形態の下に、ウェットティッシュの包装が行われる。
<1.袋受出工程>
袋受出工程は、袋受出ゾーンZ3において袋受出装置3によってなされる工程である。
〈袋ストック状態〉
ガセット袋Pは、折り畳まれた状態で袋ストックコンベヤ23を構成要素として含む袋ストッカ31に開口側を上向きに並べられた状態で準備される。従ってガセット袋Pは、袋ストックコンベヤ23により微速で移送を受けると共に、取出旋回装置35に当接したガセット袋Pは後ろから押されながらもそれ以上の前進を阻まれた状態で待機する。なお袋ストッカ31上に多数折り畳まれて整列しているガセット袋Pは、取出側と反対の後端で倒れ込まないようストッカ台車33で押えられている。
【0050】
〈先頭袋取り出し〉
このような袋ストッカ31上にストックされているガセット袋Pの最前端のガセット袋Pは、取出旋回装置35により取り出される。即ち取出旋回装置35における旋回アーム351先端の取出吸着体355は、旋回アーム351の自由端351Bが袋ストッカ31側に臨んでいるときは、吸着孔ノズル355Aが最前端のガセット袋Pに当接した状態となり、ここで吸着作用を行わせると、吸着孔ノズル355Aが先頭のガセット袋Pを吸着保持した状態となる。この状態で旋回アーム351を回動させ、その自由端351Bをメインコンベヤ25側に振るように旋回させると、スライドヘッド353が従動旋回ベース352上を幾分か前後に摺動しながら従動旋回ベース352を伴いながら旋回し、取出吸着体355が袋受出ゾーンZ3におけるメインコンベヤ25上方に袋を保持したまま移動する。
【0051】
〈袋バキューム拡開〉
このような位置に折り畳まれた状態のガセット袋Pが送られてくると、一方で対向的に設けられている受取拡袋装置36における拡袋シリンダ361が伸張し、拡袋吸着装置362を折り畳み状を維持しているガセット袋Pの一方のメインパネルP1側に移動させる。そして、その状態で、拡袋吸着装置362がメインパネルP1を吸着保持し、そのまま拡袋シリンダ361が再度戻ることにより、ガセット袋Pの一方のメインパネルP1を伴い、結果的に両メインパネルP1と、一対のガセットパネルP2との拡開を行う。このとき、平面視では半ば拡袋されたガセット袋Pは、メインコンベヤ25におけるワークガイド253のうち、袋受出ゾーンZ3に位置するものの直上部に中空に浮いて、保持された状態となっている。
【0052】
〈袋開口部の強制開口〉
続いて、整袋装置37が作用して、袋の上部を開口させる。この作用は、前記整袋装置37における整袋シフトシリンダ372が伸張することにより、整袋杆373と、開封爪保持ブロック374とが共に降下することによりなされる。
まずこの降下により、前記開封爪375は、半ば開口しているガセット袋Pの上方中央から底部に向かって侵入する。そして開封爪保持ブロック374が、ストッパ376によってその降下を阻止されると、この動作により開封爪保持ブロック374は、下降を停止するが、整袋杆373は開封爪保持ブロック374に挟まれながら下方に更に降下する。この動作により、整袋杆373は先窄り状になっていた一対の開封爪375を内側から押し広げるようにする。この結果、開封爪375は、ガセット袋PのガセットパネルP2を内側から押し広げるようになり、これに伴い一対のメインパネルP1は、更に離反するような状態となって角筒状に形成されてゆく。
このときガセットパネルP2における底部シール部P5についてその挙動を見てみると、予めガセットパネルPの製造時に付与されている底部シール部P5の収まりのための成形ぐせに従い、底部シール部P5は、角筒状に整袋されつつあるガセット袋Pの底面に添うように自ら折れ曲って収まってゆく。この挙動は、ガセット袋Pが袋受出ゾーンZ3においてワークガイド253上方に浮き上がり状態であることによりもたらされる。即ち底部シール部P5は、他の部材に干渉しておらず、従って収まりぐせに馴染んだ曲り状態を発現しているのである。
【0053】
〈メインコンベヤへの移載〉
そして、更に前記整袋杆373が降下すると、まずワークガイド253の上方で中空状態に保持されているガセット袋Pの底部に至り、更にこれを押し込むようにして、ワークガイド253内にガセット袋Pの下方から胴部にかけて保持されるような状態になるまで底付きするように押し込む。
その結果、ガセット袋Pは、ワークガイド253に緩接触して保持された状態となる。
【0054】
そしてこのとき、前記保持吸着体363がガセット袋Pの上方を吸着保持している。これにより、前記整袋杆373を上方に退去させた場合でもあっても、それに伴って、拡開されたガセット袋Pが上方に連れ戻されることが無く、前記ワークガイド253に緩保持状態に移載されるのである。なおこのガセット袋Pが上方への連れ戻されることを更に確実に防止するため、整袋杆373の挿入から退去に至るタイミングでガセット袋P内にエアの吹き込みを行ってもよい。
【0055】
<2.原反受出工程>
原反受出工程は、包装対象であるティッシュロール原反Wを供給する工程である。
まずストックテーブル41上のティッシュロール原反Wを原反送りコンベヤ24に倒伏させ縦に連続するような状態で移送させる。
なおこの移送は、後述するように原反装填工程のほか以下の工程が、すべてメインコンベヤ25上で行われ且つメインコンベヤ25が間欠的に移動して行われることに因み、間欠的な移送がなされる。
原反送りコンベヤ24の送り出し方向先頭のティッシュロール原反Wは、ターンテーブル42に移載され、その後ターンテーブル42が平面視で90度旋回して、ティッシュロール原反Wを送り込み姿勢から90度向きを変えた状態に保持し、次の原反装填工程に備える。
【0056】
<3.原反装填工程>
この原反装填工程は、メインコンベヤ25上を移載されてきて原反装填ゾーンZ5に至った空のガセット袋Pに対し、ティッシュロール原反Wを装填する工程である。
〈ガセット袋待機設定〉
まずガセット袋Pは、先の袋受出工程においてワークガイド253に上方が開口した状態で設置され移送されてくる。
このときガセット袋Pは、続くティッシュロール原反Wの受入れが円滑になされるように正確な姿勢を採る。まず原反装填ゾーンZ5に至る直前のアイドルゾーンZ0において、ガセット袋Pは袋押え板527によって、正確にワークガイド253に納まるように上方から押し込みを受ける。次いで原反装填ゾーンZ5に移行した後には、ティッシュロール原反Wの受入れに先立ち、開口部の正確な拡開がなされる。即ち前記受入カップ装置522のうち一対の側部保持板523のみが降下し、ガセット袋PのガセットパネルP2を正確に押し拡げる(図7(a))。
もちろんガセット袋Pの開口状態が正確である場合には、この工程は省略できる。
【0057】
〈原反上方持ち込み〉
このようなガセット袋Pに対し、原反装填装置5の原反取込装置51によって、ティッシュロール原反Wがその上方に移送される。即ち、原反取込装置51における扛上アーム511の吸着パッド513は、扛上アーム511をターンテーブル42側に倒伏状態とさせることにより、吸着パッド513がターンテーブル42上に載置されているティッシュロール原反Wに接し、それを吸着して移送に備える。
【0058】
この状態で扛上アーム511が扛起してゆくと、前述したシフトベルト516の作用により、吸着パッド513を支持するヘッドアーム部514の回転軸515は、扛上アーム511を基準にみると、扛上アーム511に対し、90度側方に向いた状態から扛上アーム511の下方側軌跡を取りながら180度旋回するような状態となる。これにより扛上アーム511が自由端を上方に向けて直立した状態となったときには、吸着パッド513をワークガイド253の中心側に向けるような位置を取る。結果的にここに保持されたティッシュロール原反Wは、巻取芯方向を垂直として下方で待機するガセット袋Pの直上部に位置するような状態となる。この状態でティッシュロール原反Wは、原反受入装置52における受入カップ装置522の受入空間522S内において、巻き芯方向を上下にいわば直立した状態に保持されている(図11(b))。
そしてこの際には、受入カップ装置522の奥部側の奥部保持板524における対向吸引口524aからの吸引がなされ、ティッシュロール原反Wは、前記原反取込装置51における吸着パッド513と対向する側でも吸着保持がされる。更に前記吸着パッド513には、受けプレート513Aが付設されているから、一対の側部保持板523と併せ、この時点でティッシュロール原反Wは、見掛け上四方全周にわたって保持されたような状態を呈する。このような対向的な保持により、ティッシュロール原反Wは、正確に供給準備の姿勢を採り得る。加えてティッシュロール原反Wの保持にあたっては、一般にはこれを掴持して、巻きロール状態を押し縮めがちになるが、本発明では対向的な吸着保持により、ティッシュロール原反Wは、円胴状に巻かれた状態を維持し、且つバルキー性を保った状態を発現させている。
【0059】
〈原反押込装置による押し込み〉
このような状態で原反装填装置5における原反押込装置53が作用するのであるが、その際ティッシュロール原反Wの押し込みに先立ち前記受入カップ装置522は、昇降ブラケット521が受入装置昇降シフトシリンダ526の作用により幾分か下方に降下し、その側部保持板523の下端が、開口しているガセット袋P内に上方から幾分か侵入した状態となる。
これによって側部保持板523は、ガセット袋PにおけるガセットパネルP2を内側から押し拡げるようにし、ガセット袋Pの拡開状態を確実なものとする。なおこの側部保持板523の降下によるガセット袋Pの拡開動作は、前述のように原反受入装置52にティッシュロール原反Wが持ち来たされる前のタイミングを利用して、既に下方に控えているガセット袋Pを予め拡開すべく、単独で行ってもよい(図11(a))。
また更にティッシュロール原反Wが押込ロッド531により押し込まれる動作に併せ、側部保持板523を降下させてもよい。もちろん上記側部保持板523による拡開動作は、いずれか一回のみであってももとより差し支えない。
この状態で、押込シフトシリンダ532が伸張することにより押込ロッド531がその上方から降下し、吸引保持されているティッシュロール原反Wを下方に押し込むのである(図11(c))。このとき押し込み開始までは、ティッシュロール原反Wは対向的に吸引され、姿勢が正確に設定されており、更に吸引状態が維持された状態でティッシュロール原反Wは、その最下端部が側部保持板523の湾曲された姿勢案内面523aに案内されており、これらが相俟って円滑に下方に移動し、ガセット袋P内に装填される。その後押込ロッド531は、上方の待機位置に戻る(図11(d))。
【0060】
<4.液剤充填工程>
このようにして、ガセット袋Pと、その内部に装填されたティッシュロール原反Wとの組合せは、中間製品A0 となるものであり、この状態で液剤充填ゾーンZ6で行われる液剤充填工程において液剤Lが供給される。
この工程では、図12(b)(c)に示すように、液剤充填装置6におけるシャワーノズル63は、ノズル昇降シフトシリンダ64の伸長に従いノズルブロック62が上方から降下してくることにより、十分ガセット袋Pの開口部から下方に入り込む。そしてシャワーノズル63は、適宜の量の液剤Lを噴霧する。液剤Lが噴霧される面は、ティッシュロール原反Wの巻取側端面であって、従ってティッシュロール原反Wは、芯側から外周に至るまで均等に液剤Lが十分供給される。実際は、毛管現象により順次下方に至るほか、既に底部が封緘されたガセット袋Pであるから、必ずしもすべての液剤Lがこの工程中にティッシュロール原反Wに含浸しない状態であってもよく、流通時間、他の工程の時間で含浸が完了すればよい。このため含浸に必要十分な液剤Lが供給できる。具体的には、百数十ccの液剤の供給が可能である。因みに従来のピロー包装では、このような十分な液剤Lの供給ができず、結果的に使用中にティッシュロール原反Wが十分湿潤していない状態が出現してしまっていた。
【0061】
<5.封緘工程>
このようにして、ティッシュロール原反Wに液剤Lが含浸され、いわばウェットティッシュの状態となった後、図13から図17に示すように封緘ゾーンZ7においてガセット袋Pの封緘が行われる。
〈予備封緘工程〉
既に述べたように、この種のティッシュロール原反Wの巻取断面方向をできるだけ円形に保つために、その包装用のガセット袋Pは、ガセットパネルP2の寸法の大きいもの、即ちガセット比が大きいものが用いられること、並びに更にコシの弱いアルミ蒸着フィルムが素材に選択される傾向となっていることから、次にシールする段階では、その畳み込みが機械操作によっては極めて難しい。このため、先ず予備封緘にあたっては、この予備封緘を正確にするためにガセットパネルP2の押し込みがなされる。即ち予備封緘装置71におけるガセットパネル押込ガイド712における押込片712Bは、これを保持する一対の揺動アーム712Aが互いに接近することにより、ガセットパネルP2の折込部P3を内側に押し込むようにする。詳しくは、平面視三角形状の押込片712Bは、その尖った先端部が折込部P3に当接しこれを押し込む。一方押込片712Bの基端部は幅広であり、且つ先端部より下方に位置するから、ガセットパネルP2の下方は、拡がり状態のまま維持するように案内されている。
もちろんこの作業に先立って、昇降ベース710は上方に待機していた状態から、中間製品A0 が移載されてきた後に、降下してその作用位置に至っている。
【0062】
このような押込片712Bによる押し込みによりガセット袋Pは、それ自体の折癖により、ガセットパネルP2の部位が、内側に折込まれると共に、メインパネルP1は、互いに接近状態となり、いわば開口部が折り畳まれた状態が得られる。このような状態で、閉鎖点付けステップで仮ヒートシーラ713が作用して、ガセット袋Pの開口部がスポット状に仮溶着される。
具体的には、シールヘッド713Bが接近して折り畳まれたガセット袋Pの上方を挟み、開口部をスポット状にシールする。このシールされた部位をスポットシール部P 4sとして示す。なおこの時、更に封緘を確実にするためガセットパネルP2の折り込み、あるいは仮ヒートシーラ713による仮溶着のタイミングでエア抜き装置714を作動させて、ガセット袋Pの内部からできるだけ空気を抜くようなエア抜き処理を行うことが好ましい。即ち、吸込ノズル715を上方から作用させて内部の空気を吸い上げる吸引操作を行うと共に、胴押しブロック716を作用させ胴部を押す胴押し操作を行い、中間製品A0 の内部に残留しがちな空気を押し出すようにする。もちろんエア抜き処理における吸引操作と、胴押し操作とは、いずれか一方が行われるものであってもよい。加えて必要に応じ折込形状修正ブロック717を作動させることも有効である。
【0063】
〈ヒートシール工程〉
このようにしてガセット袋Pの開口部は、予備封緘装置71により、なかば閉鎖された状態となり、次に開口部の全幅に亘って本溶着がされるにあたっても、その作業が円滑に行われる。特に予備封緘工程でエア抜き処理がされているときには、ガセット袋Pの開口部は、ガセット袋Pの膨らみ傾向により、その閉じ合わせ状態が更に促されている。加えて整形バー724によって上部シール部P4の下方を押えることによっても、更に正確な閉じ合わせ状態が得られる。この状態でヒートシールが行われるものであって、この作業は、前段の工程において予備封緘装置71が予備的にシールした部位を、ヒートシーラ72におけるヒートシーラブロック723により挟み込み、本溶着を行い完全な密閉状態とする。
【0064】
そして、生産能率を上げるべく、このヒートシールに寄与したガセット袋Pの熱可塑性樹脂層の固着をより確実にするために、シールクーラ73を作用させる。
このシールクーラ73は、形状としてはヒートシーラ72と同様のものであり、単にシールクーラブロック733は、加熱がされていないものである。また冷却媒体を用いたり、または冷却素子など用いるなどして、積極的に冷却する手法を用いることももとより差し支えない。この場合も、上方に待機していたシールクーラ73が、中間製品A0 の移動を確認した後、降下して上部シール部P4を押さえ込むようにして前工程で処理された溶着部の冷却を図る。
【0065】
<6.印字工程>
前記工程により実質的に中間製品A0 は、ウェットティッシュ製品Aとなるものであるが、更に生産、流通、小売段階等で要求される商品管理のためのシリアルナンバSが印字される。
これは、図18に示すように印字ゾーンZ8においてなされるものであり、印字ゾーンZ8に至ったガセット袋Pは、その上部シール部P4部近傍の奥側に設けられた印字ヘッド81に対向すると共に、上部シール部P4と、印字ヘッド81との間に例えば白色系のインクを塗布した印字リボン82を通過させる状態に設定される。この状態で、印字ヘッド81は印字リボン82を伴いながら上部シール部P4に接触する。一方その反対側の上部シール部P4には、当てパッド83を当てがわれており、印字ヘッド81により上部シール部P4にシリアルナンバSが印字される。
そして印字リボン82自体は、印字一回毎にそのピッチ分移動され、常に新しい印字インクを提供できるように構成されている。
【0066】
<7.取出工程>
このように完成したウェットティッシュ製品Aは、更にメインコンベヤ25の下流終端側に至り、ここで次の荷役に備えて取り出しがなされる。
即ち、メインコンベヤ25における取出ゾーンZ9に移送されてくるウェットティッシュ製品Aは、図20に示すように上方で待機していた一対の製品チャックブロック95により掴持される。この製品チャックブロック95は、取出昇降シリンダ93が伸張することにより下方に伸び、製品チャックブロック95がウェットティッシュ製品Aのガセット袋Pにおける上部シール部P4を挟み込むようにして掴持する。その後ウェットティッシュ製品Aは、取出昇降シリンダ93が上昇することにより上方に持ち上げられ、ワークガイド253から抜け出す。更にマウントブロック92が搬出スライドシリンダ91の作動により、取出装置サブフレーム191の水平フレーム191Bを取出コンベヤ29側に移動することにより、そこに掴持していたウェットティッシュ製品Aを取出コンベヤ29の始端上方に位置させる。しかる後に製品チャックブロック95は、ウェットティッシュ製品Aの掴持状態を解放して取出コンベヤ29の搬送面の僅か上方からそこに移載する。
そして、この状態では、取出コンベヤ29上においてウェットティッシュ製品Aは、直立した状態で搬送が開始されるが、続く下流の倒伏バー96の作用により、上部の移動が阻止されることにより、上方が後倒するような形で倒伏状態となって安定的な移動がなされる。
【符号の説明】
【0067】
A ウェットティッシュ製品
M 包装装置
P ガセット袋
1 フレーム
2 搬送装置
3 袋受出装置
4 原反受出装置
5 原反装填装置
6 液剤充填装置
7 封緘装置
8 印字装置
9 取出装置

M 包装装置
A ウェットティッシュ製品
0 中間製品
W ティッシュロール原反
W1 弱化線
S シリアルナンバ
L 液剤
P ガセット袋
P1 メインパネル
P2 ガセットパネル
P3 折込部
P4 上部シール部
P4s スポットシール部
P5 底部シール部
Z0 アイドルゾーン
Z3 袋受出ゾーン
Z4 原反受出ゾーン
Z5 原反装填ゾーン
Z6 液剤充填ゾーン
Z7 封緘ゾーン
Z8 印字ゾーン
Z9 取出ゾーン

1 フレーム
13 袋受出装置フレーム
131 受出サブフレーム
14 原反受出装置フレーム
15 メインフレーム
155 押出サブフレーム
156 ノズル支持フレーム
157 封緘装置サブフレーム
159 押出サブフレーム
19 取出装置フレーム
191 取出装置サブフレーム
191A ポスト
191B 水平フレーム

2 搬送装置
23 袋ストックコンベヤ
24 原反送りコンベヤ
25 メインコンベヤ
251 スプロケット
252 コンベヤスラット
253 ワークガイド
29 取出コンベヤ

3 袋受出装置
31 袋ストッカ
32 袋前押え爪
33 ストッカ台車
35 取出旋回装置
351 旋回アーム
351A 回動軸
351B 自由端
352 従動旋回ベース
353 スライドヘッド
355 取出吸着体
355A 吸着孔ノズル
36 受取拡袋装置
361 拡袋シリンダ
362 拡袋吸着装置
37 整袋装置
371 ガイドロッド
372 整袋シフトシリンダ
373 整袋杆
374 開封爪保持ブロック
375 開封爪
375a ピボット
376 ストッパ

4 原反受出装置
41 ストックテーブル
42 ターンテーブル

5 原反装填装置
51 原反取込装置
511 扛上アーム
511A 回転基点
512 扛上吸着ヘッド
513 吸着パッド
513A 受けプレート
514 ヘッドアーム部
515 回転軸
516 シフトベルト
517 固定プーリ
518 回転軸プーリ
52 原反受入装置
520 ガイドレール
521 昇降ブラケット
522 受入カップ装置
522S 受入空間
523 側部保持板
523a 姿勢案内面
524 奥部保持板
524a 対向吸引口
525 エアノズル
526 受入装置昇降シフトシリンダ
527 袋押え板
53 原反押込装置
531 押込ロッド
532 押込シフトシリンダ

6 液剤充填装置
61 ノズル昇降ロッド
62 ノズルブロック
63 シャワーノズル
64 ノズル昇降シフトシリンダ

7 封緘装置
71 予備封緘装置
710 昇降ベース
711 昇降ベース用シフトシリンダ
712 ガセットパネル押込ガイド
712A 揺動アーム
712B 押込片
712C シフトシリンダ
713 仮ヒートシーラ
713A 開閉アーム
713B シールヘッド
713C シーラシリンダ
714 エア抜き装置
715 吸込ノズル
716 胴押しブロック
716A ガイドロッド
716B 胴押しシリンダ
717 折込形状修正ブロック
72 ヒートシーラ
720 ヒートシーラ昇降ブラケット
721 ヒートシーラ昇降シフトシリンダ
722 ヒートシーラアーム
723 ヒートシーラブロック
724 整形バー
73 シールクーラ
730 シールクーラ昇降ブラケット
731 シールクーラ昇降シフトシリンダ
732 シールクーラアーム
733 シールクーラブロック

8 印字装置
81 印字ヘッド
82 印字リボン
83 当てパッド

9 取出装置
91 搬出スライドシリンダ
92 マウントブロック
93 取出昇降シリンダ
94 掴持メカブロック
95 製品チャックブロック
96 倒伏バー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガセット袋を拡開した状態とし、このガセット袋によって、ウェットティッシュ原反を包装する方法において、
前記ウェットティッシュ原反とガセット袋とを組み合わせる原反装填工程では、
ガセット袋を拡開させて立ち姿勢で保持する一方、ティッシュロール原反を片持ち状態で吸引保持しながらガセット袋上方に供給し、且つ供給終点においてはティッシュロール原反を片持ち吸引保持の位置と対向する側においても吸引保持し、この状態で原反押込によりティッシュロール原反をガセット袋内に押し込むようにしたことを特徴とするウェットティッシュロールの包装方法。
【請求項2】
前記原反装填工程において、原反押込装置によるティッシュロール原反押込の際に、ガセット袋上方に供給されたウェットティッシュロール原反を受け入れる原反受入装置に具えられた一対の側部支持板が降下し、ガセット袋のガセットパネルを内側から拡開させることを特徴とする請求項1記載のウェットティッシュロールの包装方法。
【請求項3】
前記原反装填工程に先立ち、袋ストッカからガセット袋を個別に取り出す袋受出工程と、
個別供給されるティッシュロール原反を所定姿勢となるよう準備する原反受出工程とが行われ、
また前記原反装填工程後には、ガセット袋内に液剤を供給して、ティッシュロール原反に含浸させる液剤充填工程と、
ガセット袋の開口部を封緘する封緘工程とが行われることを特徴とする請求項1または2記載のウェットティッシュロールの包装方法。
【請求項4】
前記封緘工程では、ヒートシールに先立ちガセット袋のガセットパネルを開口部近くで内側に押し込むとともに、ガセット袋上端部の一部を仮溶着させ、次いでヒートシールバーにより開口部を全幅にわたって本溶着することを特徴とする請求項3記載のウェットティッシュロールの包装方法。
【請求項5】
前記原反装填工程、液剤充填工程、封緘工程は、拡開した個別のガセット袋をメインコンベヤ上において間欠的に直線移動させながら行うことを特徴とする請求項3または4記載のウェットティッシュロールの包装方法。
【請求項6】
ガセット袋を拡開した状態でメインコンベヤにおけるワークガイドに支持し、このガセット袋によってウェットティッシュ原反を包装する装置において、前記ウェットティッシュ原反と、ガセット袋とを組み合わせる原反装填装置は、原反取込装置と、原反受入装置と、原反押込装置とを具え、この原反取込装置は、
メインコンベヤ側傍に供給されたティッシュロール原反を吸引保持し、これを巻取芯方向を上下方向に立てて原反受取装置に扛上移送する扛上吸着ヘッドを具え、また前記原反受取装置には、下すぼみ状に受取空間を形成した昇降自在の受取カップ装置と、受取カップ装置近傍に設けられ、ガセット袋の拡開を図るエアノズルと、受取カップ奥部側に設けられるティッシュロール原反を受け取った際に扛上吸着ヘッドと対向する側でティッシュロール原反を吸引保持する奥部保持板とを具え、更にまた前記原反押込装置は、受取カップに移送され保持されているティッシュロール原反を下方に押し込む押込ロッドを具えていることを特徴とするウェットティッシュロールの包装装置。
【請求項7】
前記原反装填装置における受入カップ装置は一対の側部保持板を具え、この側部保持板は、ティッシュロール原反のガセット袋への押し込みに先立ち降下して、ガセット袋のガセットパネルを内側から拡開させることを特徴とする前記請求項6記載のウェットティッシュロールの包装装置。
【請求項8】
前記原反装填装置前段には、袋ストッカからガセット袋を個別に取り出す袋受出装置と、個別供給されるティッシュロール原反を所定姿勢となるよう準備する原反受出装置と、が設けられ、また前記原反装填装置後段には、ガセット袋内に液剤を供給して、ティッシュロール原反に含浸させる液剤充填装置と、ガセット袋の開口部を封緘する封緘装置と
が設けられ、前記各装置は、メインコンベヤによって連繋するものであり、メインコンベヤは個別のガセット袋を立ち姿勢で保持する枠状のワークガイドを一定間隔毎に具えるとともに、袋受出ゾーン、原反装填ゾーン、液剤充填ゾーン、封緘ゾーンの各ゾーンに順次間欠的にワークガイドが移動するように駆動されることを特徴とする前記請求項6または7記載のウェットティッシュロールの包装装置。
【請求項9】
前記封緘装置は、予備封緘装置とヒートシーラとを具えるものであり、この予備封緘装置は、封緘ゾーンに送り込まれた中間製品のガセット袋におけるガセットパネルを開口部近くで対向的に押し込むガセットパネル押込ガイドと、この押込ガイドにより折り畳みがされたガセット袋の開口部を仮溶着させる仮ヒートシーラとを具え、一方ヒートシーラは前記予備封緘装置の後段に設けられ、予備封緘装置により仮溶着されたガセット袋の開口部を全幅にわたりヒートシールするヒートブロックを具えていることを特徴とする請求項8記載のウェットティッシュロールの包装装置。
【請求項10】
前記メインコンベヤは直線的に間欠移動することを特徴とする請求項8または9記載のウェットティッシュロールの包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−25418(P2012−25418A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164895(P2010−164895)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(500066539)株式会社コーヨー化成 (6)
【Fターム(参考)】