キャビティをシールする方法
【課題】標準的なCMOSプロセスに適合し、かつゲッタ材料又は反応性ガスに依存しないでキャビティをシールする方法を提供する。
【解決手段】キャビティ910は犠牲材料をエッチングにより除去することで形成され、キャビティのシールはキャビティより下側の材料がスパッタエッチングされ、キャビティに通じる通路の上及び中に再堆積されることでシールされる。キャビティに通じる通路の上に堆積された材料904も再びスパッタエッチングされ、キャビティに通じる通路内に再堆積される。スパッタエッチングを不活性雰囲気で行うことにより、スパッタエッチングの後にはキャビティ内は不活性ガスで充填される。
【解決手段】キャビティ910は犠牲材料をエッチングにより除去することで形成され、キャビティのシールはキャビティより下側の材料がスパッタエッチングされ、キャビティに通じる通路の上及び中に再堆積されることでシールされる。キャビティに通じる通路の上に堆積された材料904も再びスパッタエッチングされ、キャビティに通じる通路内に再堆積される。スパッタエッチングを不活性雰囲気で行うことにより、スパッタエッチングの後にはキャビティ内は不活性ガスで充填される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、微小電気機械システム(micro−electromechanical system)(MEMS)、又はナノ電気機械システム(nano−electromechanical system)(NEMS)におけるキャビティをシール(密閉)する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのMEMS及びNEMSデバイスは、低い又は非常に低い圧力環境において、カプセル化を必要とする。これは、特に、スクイーズフィルムダンピング効果(squeeze−film damping effects)によって影響される慣性センサなどで使用されるトランスデューサに当てはまる。これを達成するために、化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition)(CVD)などの方法が、MEMSデバイスがその中に取り囲まれるシールキャビティに使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの方法は、キャビティをシールするのに必要な材料を堆積させるために、反応性ガスを使用するという欠点を有する。これらの反応性ガスは、シールするステップの間だけでなく、キャビティがシールされた後も、取り囲まれたデバイスの動作に悪影響を及ぼすことがある。この現象は、特に、動作の間に熱くなりかつ潜在的な化学反応に触媒作用することを促進する温度レベルに到達することがあるトランスデューサに有害である。
【0004】
この問題を解決するために、残留ガスを除去するための方法が開発された。典型的なアプローチは、「ゲッタ」材料を使用することである。通常、反応性に富んだ金属であるこれらの材料は、有限の量のガスを吸収することができる。しかしながら、このアプローチは、ゲッタ材料がデバイスを収容するキャビティ内部に挿入される必要があるので、いくつかの欠点を有する。ウエハレベルパッケージングが使用されるとき、ゲッタは通常、デバイスパッケージの内部の表面、又は真空シールするためのキャビティに面するウエハの内部の表面に設けられる。しかしながら、ウエハレベルパッケージングは、本質的に、統合されたシール方法ではなく、かつ小さなキャビティを形成することに使用することができない。ゲッタ材料はまた、デバイスを含むキャビティ内の基板上に設けられてもよい。しかしながら、この方法論は、面積当たりのカプセル化されたデバイスの低い密度を意味するキャビティサイズの劇的な増加を引き起こすであろう。これはまた、既存のプロセスフローを複雑にするであろう。さらに、これらの欠点は、典型的に標準的な相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスに適合せず、これによってプロセスフローへの別の修正を必要とするゲッタ材料の性質によって、悪化するであろう。CVDなどの方法に伴うもう1つの欠点は、材料がキャビティ内に堆積され、これによって取り囲まれたデバイスの動作に干渉するかもしれないことである。
【0005】
したがって、標準的なCMOSプロセスに適合し、かつゲッタ材料又は反応性ガスに依存しないキャビティをシールする方法についての明らかな必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示される実施形態は一般に、デバイス構造においてキャビティをシールする方法を含む。キャビティは、キャビティの体積を決定してもよい犠牲材料をエッチングにより除去することによって開かれてもよい。キャビティより下、キャビティより上、及びキャビティの外側からの材料が、スパッタエッチングされかつキャビティに通じる通路の上及び中に再堆積(再蒸着)されて、それによって、キャビティをシールしてもよい。材料はまた、キャビティより上からスパッタエッチングされ、かつキャビティに通じる通路内に再堆積されてもよい。スパッタエッチングは、実質的に不活性雰囲気で発生してもよい。スパッタエッチングは、物理的なプロセスであるので、スパッタエッチングされた材料は、キャビティ自体の中に再堆積することはほとんどない、又は全くないであろう。不活性ガスは、キャビティが開かれた後、キャビティ内に存在することがある任意の残留ガスを一掃してもよい。したがって、スパッタエッチングの後、キャビティは、キャビティに負の影響を与えない不活性ガスで実質的に満たされてもよい。
【0007】
一実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積(蒸着)することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することを含んでもよい。上記方法はまた、少なくとも1つのカプセル化層(encapsulating layer)を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、上記少なくとも1つのカプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層の少なくとも1つの第1の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記基板から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0008】
もう1つの実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することとを含んでもよい。上記方法はまた、第1のカプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、第2のカプセル化層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、上記第1のカプセル化層の一部を除去して、上記第1のカプセル化層の側面を介して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記第1のカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記第2のカプセル化層から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた第2のカプセル化材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0009】
もう1つの実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することとを含んでもよい。上記方法はまた、第1のカプセル化層を上記キャビティの形状を決定する上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、第2のカプセル化層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、上記第1のカプセル化層の一部を除去して、上記第1のカプセル化層の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記第1のカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記第2のカプセル化層及び上記基板から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた第2のカプセル化材料及び上記基板からの材料を上記第1の通路に再堆積し、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0010】
本発明の特徴を述べた上記方法が詳細に理解されるために、上記で簡単に要約された本発明のより具体的な説明が、実施形態を参照することにより行われ、それらのうちのいくつかが、添付の図面で示される。しかしながら、本発明は他の同様に効果的な実施形態を認めるかもしれないので、添付の図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、かつしたがって、その範囲を制限しないと考慮されることが留意されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係る複数のキャビティを有する構造の概略的な上面図である。
【図2】もう1つの実施形態に係るキャビティを有する構造の概略的な上面図である。
【図3A】キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路(side release passage)を有する構造の概略的な側面図である。
【図3B】犠牲材料が除去された図3Aの構造の概略的な側面図である。
【図4A】キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路をそれぞれ有する複数のキャビティを有する構造の概略的な側面図である。
【図4B】犠牲材料が除去された図4Aの構造の概略的な側面図である。
【図5A】キャビティの高さ未満の高さを有する複数の側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。
【図5B】犠牲材料が除去された図5Aの構造の概略的な側面図である。
【図6】スパッタ装置の概略的な側面図である。
【図7】スパッタ法によって部分的にシールされた構造の概略的な断面図である。
【図8】もう1つのスパッタ装置の概略的な側面図である。
【図9A】キャビティをシールする前の構造の概略的な断面図である。
【図9B】スパッタエッチングプロセスの間の図9Aの構造の概略的な断面図である。
【図9C】キャビティをシールした後の図9Aの構造である。
【図10】一実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図11】もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図12】もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図13A】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【図13B】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【図13C】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
理解を促進するために、可能な場合、同一の符号が図面に共通する同一の構成要素を示すために使用される。一実施形態で開示された構成要素は、具体的に述べられることなく他の実施形態で有利に利用されることがあることが意図される。
【0013】
本明細書で開示される実施形態は、デバイス構造内に形成されたキャビティをシールする方法を含む。図1は、一実施形態に係る複数のキャビティを有する構造100の概略的な上面図である。構造100は、基板の上に形成された1つ又はそれ以上の層104を有する基板102を備える。層104と基板102との間には、1つ又はそれ以上のキャビティが形成されてもよい。
【0014】
図1に示した実施形態では、犠牲材料108の1つ又はそれ以上の犠牲層が、基板102と1つ又はそれ以上の層104との間に形成されてもよい。犠牲材料108は、形成されるべきキャビティ内の空間の体積を決定してもよい。キャビティは、犠牲材料108を除去することによって形成される。それぞれのキャビティ内では、1つ又はそれ以上のデバイス106が存在してもよい。犠牲材料108は、通路110からキャビティエリアまでに存在してもよい。通路110は、エッチングガス又はエッチング液がキャビティに入り、かつ犠牲材料108を除去することを可能にしてもよい。一実施形態では、犠牲材料108はまた、1つ又はそれ以上の層104の間のチャネル112として基板102上に露出されてもよい。犠牲材料108を除去すると、デバイス106が、キャビティ内にリリースされる(release)であろう。通路110は、結果として生じるキャビティの1つの側面に示されているが、通路110は、形成されるべきキャビティの両方の側面に存在してもよいことが理解されるべきである。さらに、通路110は、デバイス106への見通し(line of sight)を有する直線として示されているが、通路110は、デバイス106への見通しを少し提供する又は全く提供しない形状であってもよい。
【0015】
図2は、もう1つの実施形態に係るキャビティ204を有する構造200の概略的な上面図である。キャビティ204は基板202の上に形成され、かつ1つ又はそれ以上の通路208を介してアクセスされる。図2に示すように、通路208は、キャビティ204内に含まれるデバイス206と通路208の入り口との間の見通しパスが存在しないようなねじれを有する。通路208は、キャビティ204の1つの側面に示されているが、通路208は、両方の側面に存在してもよいことが理解されるべきである。さらに、通路208は、デバイス206への任意の見通しパスをブロックするように示されているが、通路208は、デバイス206への完全な又は完全ではない見通しパスを提供するように設計されてもよい。
【0016】
図3Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。図3Bは、犠牲材料が除去された図3Aの構造の概略的な側面図である。構造は、デバイス306がその上に形成されてもよい基板302を有する。一実施形態では、基板302は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板302は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス306は、任意のMEMS、NEMS、微小光電気機械システム(micro−opto−electromechanical system)(MOEMS)デバイス、ナノ光電気機械システム(nano−opto−electromechanical system)(NOEMS)デバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。デバイスは、構造内の任意の地点で形成されてもよい。例えば、デバイスは、CMOS構造の上又は下に形成されてもよい。さらに、デバイスは、(すなわち、デバイスではない)構造の追加の層がデバイスの上に存在してもいいように、スタック内に形成されてもよい。デバイスは、金属システムのバックエンドオブライン(back end of line)(BEOL)プロセスで使用されてもよい。デバイスはまた、バイポーラプロセス、又はbi−CMOS、又はSiGe、又はGaAs、GaAlAs、又は他のIII/V又はII/VI、又は任意の他のフロントエンド半導体プロセスなどの任意の他の半導体フロントエンド技術のバックエンドオブラインで形成されてもよい。一実施形態では、デバイスは、ガラス上に形成されてもよい。1つのデバイス306が示されているが、複数のデバイス306が存在してもよいことが理解されるべきである。複数のデバイス306が存在する場合、それらのデバイス306は、同一であってもよく又は異なっていてもよく、かつ同一の機能又は異なる機能を実行してもよい。また、デバイス306が示されているが、デバイス306が存在しなくてもよいことが理解されるべきである。
【0017】
デバイス306は、犠牲材料304に取り囲まれてもよい。犠牲材料304は、スピンオン有機膜(spin−on organic film)を備えてもよい。しかしながら、スピンオンガラス、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などの他のスピンオン膜(spin−on film)、及びプラズマCVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)(PECVD)材料が、同一の効果のために使用されてもよい。犠牲材料304を堆積させるために使用される追加の堆積方法は、原子層堆積法(atomic layer deposition)(ALD)、物理蒸着法(physical vapor deposition)(PVD)、化学蒸着法(CVD)、及び他の従来の堆積方法を含む。スピンオン犠牲材料304は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料304は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティに影響しない犠牲材料304の一部を除去してもよい。
【0018】
1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312が、犠牲材料304の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312は、デバイス306の上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ314は、1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。トレンチは、基板302から最上層312の最上部までの矢印「E」によって示される高さ、及び矢印「B」によって示される幅を有してもよい。トレンチの高さ「E」はY軸方向に延在し、かつ幅「B」はX軸に沿って延在する。トレンチは、Z軸(紙面に対して奥方向)に沿って、数ミクロン延在してもよい。一実施形態では、トレンチは、Z軸に沿って約1mm又はそれ以上の距離に延在してもよい。高さと幅との比率はアスペクト比として知られている。一実施形態では、開口部のアスペクト比は、スパッタ材料の放出コサイン分布(ejection cosine distribution)に比例することがある。もう1つの実施形態では、アスペクト比は、入射する種(species)の角度分布に比例することがある。比例には、線形的な比例だけでなく、反比例、及びアスペクト比とスパッタ材料との間の任意の一般的な関係も含むことが理解されるべきである。一実施形態では、トレンチ314のアスペクト比は、約1:1であってもよい。もう1つの実施形態では、トレンチ314のアスペクト比は、約2:1よりも大きくてもよい。一実施形態では、幅は、約数ナノメートルから約100マイクロメートルまでの間であってもよい。一実施形態では、幅は、約1マイクロメートルから約50マイクロメートルまでの間であってもよい。
【0019】
犠牲材料304は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ316の形状、及びリリース通路318を提供する。キャビティ316は、矢印「C」によって示される高さを有してもよい一方、通路318は、矢印「D」によって示される高さを有してもよい。通路318は、Z軸に沿ったトレンチの全長に対してトレンチに沿って延在してもよい。一実施形態では、通路318は、Z軸に沿った全長未満でトレンチに沿って延在してもよい。図3A及び図3Bに示した実施形態では、通路318は、キャビティ316の高さ未満の高さを有する。必要に応じて、通路318は、キャビティ316の高さに実質的に等しい高さを有してもよいことが理解されるべきである。一実施形態では、キャビティリリース通路318は、約10マイクロメートル又はそれ以下の高さを有してもよい。
【0020】
犠牲材料304が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312がパターニングされた後、犠牲材料304は除去されて、キャビティ316内にデバイス306をリリースしてもよい。一実施形態では、犠牲材料304は、プラズマエッチングによって除去されてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0021】
図4Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路をそれぞれ有する複数のキャビティを有する構造の概略的な側面図である。図4Bは、犠牲材料が除去された図4Aの構造の概略的な側面図である。構造は、複数のデバイス406がその上に形成されてもよい基板402を有する。一実施形態では、基板402は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板402は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス406は、任意のMEMS、NEMS、MOEMS、又はNOEMSデバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、デバイス406は、集積回路において温度制御及び改善された信頼性を提供するマイクロ流体チャネル(microfluidic channel)を備えてもよい。さらに、デバイス406は一般に、基板上のキャビティ内でシールされてもよい任意のデバイスであってもよい。
【0022】
デバイス406は、犠牲材料404に取り囲まれてもよい。犠牲材料404は、スピンオン有機膜を備えてもよい。しかしながら、他のスピンオン膜、PECVD、ALD、CVD、又は窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などのPVD材料が、同一の効果のために使用されてもよい。スピンオン犠牲材料404は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料404は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティに影響しない犠牲材料404の一部を除去してもよい。一実施形態では、犠牲材料404は、犠牲材料404がトレンチ414にかかる(span)ようにパターニングされてもよく、その結果、犠牲材料404の残りを除去するエッチングガス又はエッチング液が、通路418を介して側面からよりもむしろ上面から犠牲材料404に接触してもよい。
【0023】
1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412が、犠牲材料404の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412は、デバイス406の上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ414は、1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。パターニングは、エッチングを含んでもよい。
【0024】
犠牲材料404は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ416の形状、及びリリース通路418を提供する。犠牲材料404が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412がパターニングされた後、犠牲材料404が除去されて、キャビティ416内にデバイス406をリリースしてもよい。一実施形態では、犠牲材料404は、プラズマエッチングによって除去されてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0025】
図5Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する複数の側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。図5Bは、犠牲材料が除去された図5Aの構造の概略的な側面図である。構造は、1つ又はそれ以上のデバイス506がその上に形成されてもよい基板502を有する。一実施形態では、基板502は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板502は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス506は、任意のMEMS、NEMS、MOEMS、又はNOEMSデバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、デバイス506は、集積回路において温度制御及び改善された信頼性を提供するマイクロ流体チャネルを備えてもよい。さらに、デバイス506は一般に、基板上のキャビティ内でシールされてもよい任意のデバイスであってもよい。
【0026】
デバイス506は、犠牲材料504に取り囲まれてもよい。犠牲材料504は、スピンオン有機膜を備えてもよい。しかしながら、他のスピンオン膜、PECVD、ALD、PVD、及び窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などのCVD材料が、同一の効果のために使用されてもよい。スピンオン犠牲材料504は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料504は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティ516に影響しない犠牲材料504の一部を除去してもよい。
【0027】
1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512が、犠牲材料504の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512は、デバイス506上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ514は、1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。
【0028】
犠牲材料504は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ516の形状、及びリリース通路518を提供する。図5A及び図5Bに示すように、トレンチ514に対してそれぞれ開いている複数のリリース通路518が存在する。共通のトレンチ514に延在する複数の通路518が形成されてもよいことが理解されるべきである。犠牲材料504が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512がパターニングされた後、犠牲材料504は除去されて、キャビティ516内にデバイス506をリリースしてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0029】
キャビティが開かれると、キャビティへの通路が閉じられる必要があることがある。CVDプロセスの使用は、それらがデバイスのアクティブエリア(active area)上に材料の堆積をもたらすので、適切ではないことがある。プラズマ活性種(plasma activated species)(例えば、Siベース、金属ベース、又は酸素ベースの種)がキャビティ内のアクティブエリアに到達するのに十分に長い寿命(lifetime)を有し、かつしたがって、キャビティ内のデバイス又は他の表面に堆積することがあるので、この問題が発生する。
【0030】
さらに、デバイスを取り囲むガス媒体はまた、デバイス又はその動作寿命(lifetime operation)に悪影響を及ぼす任意の反応を回避するために、できるだけ不活性であるべきである。これは、特に、動作の間に熱くなりかつキャビティ内に閉じこめられた残留ガスと反応するレベルに到達することがあるトランスデューサに当てはまる。したがって、化学的ベースのプロセスは、それらが反応性ガスを含むので、適切ではないことがある。キャビティのカプセル化又はシールは、能動デバイス上への材料の堆積がデバイスの動作を脅かすので、この堆積なしに実行されなければならない。
【0031】
トランスデューサは消費者市場に移動しており、これは限られたコストを有するシール方法についての非常に強い要求を意味する。CMOS技術は、産業において支配的なプロセス製造(dominant process manufacturing)であり、これは、この方法がCMOSプロセスに適合すべきであり、かつ必要としても最小の道具の追加又は新しいプロセスのステップを要求するべきであることを意味する。また、この分野でのコスト削減は最小化を意味し、これは、この方法が面積当たり、又は体積当たりのデバイスの数を最大化するために、できるだけ少ない空間に入り込むべきであることを意味する。
【0032】
化学的ベースの堆積に伴う問題を克服するために、物理スパッタリングの方法が使用されてもよい。これらの方法は典型的に、エネルギー的に細分化された粒子(energetic atomized particle)を表面に衝突させて、それにより粒子の運動量を表面の原子に移動させることによる表面からの原子の物理的な蒸発法(physical vaporization)を含む。通常アルゴン(Ar)又はヘリウム(He)であるエネルギー粒子(energetic particle)は、電界又はプラズマ602で加速され、かつその後ターゲット604に向けられる。粒子が、十分なエネルギーを伴ってターゲット604に衝突するとき、ターゲット604からの原子が取り除かれ、かつ基板606に向かって進み、これによって、基板606上の直接の(すなわち、見通しの)堆積となる。
【0033】
図6は、典型的なスパッタ装置を示す。装置は、真空チャンバ608と、ポンプ610と、プラズマ602と、電源612と、ガス注入口614と、ターゲット604と、基板606とを備える。図6に示されたスパッタ装置の動作は、当業者には既知であろう。
【0034】
粒子が、十分なエネルギーを伴ってターゲット604に衝突するときはいつでも、ターゲット604からの種が取り除かれ、かつ基板606上の直接の又は見通しの堆積となるであろう。スパッタ原子が放出される角度は、コサイン分布としてしばしば説明され、この分布では、任意の特定の角度でスパッタリングされた材料の相対量が、垂直入射でスパッタリングされた量の垂直入射からの角度のコサイン倍と比較されてもよい。角度分布は、ターゲット材料、入射する粒子、及び入射する粒子のエネルギーなどの多くのパラメータの関数である。オーバーコサイン分布(over−cosine distribution)は、側面へのより少ない堆積をもたらす一方、アンダーコサイン分布(under−cosine distribution)は、側面へのより多い堆積をもたらすであろう。
【0035】
図7に示すように、既知のスパッタ装置が推進される粒子の分布を正確に制御することができないことは、カスピング(cusping)として知られる現象をもたらす。図7に示すように、スパッタ材料の積層は、リリースホールの側壁に蓄積し、これによってカスプ(cusp)702として知られるものを形成することがある。プロセスのある時点において、カスプ702が接触し、かつ隣接しているカスプ702の下への材料のさらなる堆積を阻むことがある。これは、2つのキャビティがその下で、シールされずかつ互いに通信状態であるシールされたリリースホールをもたらすであろう。
【0036】
図8及び図9A乃至図9Cを参照すると、スパッタエッチングによってキャビティをシールすることが表されている。キャビティをシールするスパッタエッチングを実行するための装置は、真空チャンバ802と、プラズマ804と、ポンプ806と、ガス注入口808と、コイル810と、RF電気的バイアスを印加するための電源812とを備える。動作中では、スパッタガスは、誘導プラズマ(inductive plasma)804中でイオン化され、かつ電源812を用いて、基板814に向かって直接的に加速される。
【0037】
加速された粒子が表面に到達するとき、スパッタ粒子の見通し線上にある材料は、スパッタエッチングされるであろう(すなわち、基板814はスパッタリングされ、かつスパッタ堆積プロセスにおけるスパッタターゲットと本質的に等しい状態である。)。その後、それらは、様々な方向に排出されるであろう。プラズマ804の中に放出し戻されるものがある一方、側壁及びキャビティの入り口に再堆積するものもある。理解されるように、装置は、例えばRFバイアスが装置に印加されたときに、基板814がプラズマ804に対して負に帯電している状態で使用されることができる。
【0038】
図9Aでは、基板902及び層904の両方がスパッタエッチングされるであろう一方、層906及び層908は、表面が層902及び層904のスパッタリング及び再堆積によって適切にコーティングされるまで、プロセスの初期段階の間にスパッタエッチングされるかもしれない。結果として生じる材料は、キャビティ910をシールするために再堆積され、これによって、再堆積層を形成するであろう。一実施形態では、層904は、固いマスク(hard mask)層を備えてもよい。基板902は、リリースホールの底面において、局所的にスパッタエッチングされる。層904からの材料はまた、スパッタエッチングされてもよい。層904からの材料は、基板902の上に、及びトレンチ内部の層90
6,908の側面に沿って、再堆積されてもよい。層904からの再堆積された材料はまた、スパッタエッチングされ、かつキャビティ910をシールすることを支援してもよい。したがって、キャビティ910をシールする材料は、基板902、層904、又はさらに層906及び層908から生じてもよい。言い換えると、キャビティ910をシールする材料は、構造にすでに存在する材料から生じる。CVDなどの個別の堆積、又は構造から分離しているスパッタターゲットなどの第2のソースからのスパッタリング、又は気体前駆体(gaseous precursor)は、必要ではない。基板材料、及び層904,906,908は、再堆積層の必要条件に適合するように選択されてもよい。一実施形態では、基板材料は、酸化物を含んでもよい。他の実施形態では、基板材料は、窒化ケイ素、金属、ポリシリコン、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。事実上、任意の材料がユーザの要求に適合するように使用されてもよい。一般に、基板、及び層904,906,908のための材料は、ユーザの要求に適合するように調整されてもよい。
【0039】
図9Bに示すように、プラズマは、基板902から離れて位置する。したがって、スパッタエッチングのために使用されるガスは、外部のターゲットに向かってではなく、基板902に向かって加速されるべきである。これは、例えばRFバイアスが装置に印加されたときに、基板902がプラズマに対して負にバイアスされる装置で実行されることができる。
【0040】
スパッタガスのいくつかは、プラズマ中でイオン化され、かつ基板902に向かって加速される。加速された粒子が表面に到達するとき、これら加速された種の見通し線上にある材料は、スパッタエッチング(又はスパッタリング)されるであろう。その後、それらは、様々な方向に排出されるであろう。プラズマの中に放出し戻される排出された粒子もあれば、側壁及び通路の入り口に再堆積する排出された粒子もある。
【0041】
図9Cは、スパッタエッチングの後に再堆積された材料912によってシールされた複数のキャビティ910を示す。基板902は、ビアのような構造の底面において、局所的にスパッタエッチングされる。一実施形態では、基板902は、側壁及び通路916に向かって再堆積される材料914のほとんどを提供する。基板材料は、再堆積される層の必要条件に応じて選択されてもよい。
【0042】
層904はまた、スパッタエッチングされ、再堆積されるであろう。最上層は、スパッタエッチングの間に発生するイオンの衝突のほとんどを被るので、複数層のスタックの最上層の材料及び厚さを決定するときに、注意が払われるべきである。スパッタエッチングの速度は、角度に依存するので、いくつかのファセット914が層904の角に形成されてもよい。これらのファセット914は、スパッタエッチングが続行するにつれて、互いに遠く離れるであろう。しかしながら、ある時点で、十分な材料が通路916に堆積されて、通路を閉じるであろう。必要に応じて、低いスパッタ速度を有するエッチング停止層が、層904の下に使用されてもよい。これは、必要であれば、層908のエッチングを回避し、かつスパッタエッチングの間に発生するファセットの量を制限する。これはまた、必要であれば、上面から発生する再スパッタ材料と底面から発生する再スパッタ材料との比率を調整するために使用されてもよい。
【0043】
一実施形態では、スパッタエッチングは、高密度プラズマ(HDP)CVDシステムで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、平行平板型リアクタで発生してもよい。スパッタエッチングは、キャビティを開くために犠牲材料が除去された同一のチャンバ内のその位置で発生してもよいことが理解されるべきである。さらに、スパッタエッチングは、別のチャンバで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、ターゲットが除去されたPVDチャンバで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、スパッタエッチングが完成した後、構造の上に堆積されるシール層のその位置で発生してもよい。もう1つの実施形態では、スパッタエッチング及びシール層の堆積が、別のチャンバで発生してもよい。
【0044】
HDPCVDは、2つの異なるプロセスを1つのステップに重ね合わせることによって、ボイドのないギャップ充填(void−free gap filling)及び局所的な平坦化を行うために使用される。1つは、シラン及び酸素から二酸化ケイ素(シリカ)を形成することを含む。第2のプロセスであるスパッタリングは、アルゴン、クリプトン、ヘリウム、キセノン、及びそれらの組み合わせなどのイオン化された希ガスなどの入射するエネルギーイオンと、成長薄膜の表面(growing film surface)との間の運動量の移動を介して、材料を物理的に除去する。標準的なHDPCVD技術を使用するとき、両方のプロセスは同時に実行され、かつデバイスに悪影響を及ぼすガスが、チャンバ内に常に流れる。
【0045】
本明細書で議論されるプロセスでは、方法は2つのステップを有することからなる。第1のステップでは、スパッタエッチングが実行される。ガス及びプロセスパラメータが最適化されて、側壁上及びキャビティの入り口へのスパッタ再堆積を最大化する。スパッタガスは、アルゴン、ヘリウム、キセノン、クリプトン、及びそれらの組み合わせなどの希ガスであるべきである。希ガスは、標準的なCMOSプロセスですでに広く利用可能である利点を有する。予め与えられた時間の後(すなわち、プロセスパラメータ及び使用されるデザインに応じて、数秒から数分の間である。)、十分な量の材料が側壁上にスパッタ再堆積され、かつキャビティの入り口が閉められる。その後、第2のステップのために、SiH4及びO2などの堆積ガスが流れることができ、かつ標準的なHDPCVDプロセスが、必要であれば続いて実行されて、すでにシールされたキャビティ上に追加のシール層又はカプセル化層を堆積してもよい。
【0046】
図10及び図11は、専用の堆積及びパターニングが実行されて、材料1002,1102を基板1004の中に(図10)又は基板1104の上に(図11)意図的に形成する他の構成を示している。形成されると、材料1002,1102はその後、スパッタエッチングの間にスパッタリングされることによって再堆積層を形成するために使用され、かつ再堆積されてキャビティをシールする。例えば、材料1002は、基板1004のパターニング及びエッチングに続いて、堆積及び化学機械的研磨法(chemical−mechanical polishing)によって得られてもよい。材料1102は、堆積、パターニング、及びエッチングによって得られてもよい。材料1002,1102は、デバイス1106を生成するために使用される層のサブセットであってもよい。理解されるように、層1002,1102は、酸化物又は窒化物などの任意の適切な材料で作られてもよい。
【0047】
上述した場合の両方において、最上層の部分はまた、スパッタエッチングされてもよい。したがって、最上層はイオンの衝突のほとんどを被るので、最上層の材料及び厚さを決定するときに、注意が払われるべきである。最上層は、材料1002,1102に対して、特定の相対的なスパッタエッチング速度を有するように選択されてもよい。
【0048】
図12は、もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。図12に示すように、2つのキャビティ1204,1206が、基板1202の上に形成されている。2つのキャビティ1204,1206は、通路1210によって接続されている。第1のキャビティ1204内に、デバイス1212が形成されてもよい。第2のキャビティ1206内に、ブロッカ(閉塞物:blocker)1214が形成されてもよい。ブロッカ1214を有するキャビティ1206は、通路1208によってトレンチ1216に接続されてもよい。ブロッカ1214は、デバイス1212と同一の材料のうちの少なくともいくつかを備えてもよい。
【0049】
キャビティ1204,1206は、本明細書で記述されるように、スパッタエッチングによってシールされてもよい。キャビティ1204,1206をシールするために、通路1208は、スパッタエッチングによってブロックされる又は塞がれてもよい。ブロッカ1214は、任意の材料がデバイス1212に到達することを阻止する機能を実行する。ブロッカ1214は、デバイス1212と同一の材料のうちの少なくともいくつかを備えてもよいので、キャビティ1204とキャビティ1206との間の通路1210は、開いたままであってもよい。ブロッカ1214は、デバイス1212に干渉せず、又はその性能を低下させないかもしれない。
【0050】
図13A乃至図13Cは、もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。図13Aに示すように、犠牲材料1304は、固いマスク1302の一部を除去することによって露出される。図13Bは、図13Aの断面図である。図13Bに見られるように、犠牲材料1304は、犠牲材料1304が犠牲材料1304の上部からエッチングガス又はエッチング液を導入することによって除去されてもよいように、露出される。図13Cに示すように、犠牲材料1304は、キャビティ1306がキャビティ1306の側面に開いた通路1308を有するように、除去される。したがって、図13A乃至図13Cに示された実施形態は、キャビティ1306に対する側面のシールを示しているが、犠牲材料1304を除去するためのエッチャントの上部からの導入を示している。
【0051】
キャビティへの通路がキャビティの比較的に底面の近くであるように示されているが、通路は、キャビティの上部又は中間の任意の場所に位置してもよいことが理解されるべきである。
【0052】
キャビティの内部にスパッタ再堆積される材料の量又は取り囲まれるデバイスに向かう材料の量を回避する又はさらに制限するために、構造の層の水平の設計及び垂直の設計が、取り囲まれたデバイスとリリースホールの入り口との間の任意の直接的な見通しパスを有しないように、実装されてもよい。
【0053】
特定のガスがまた、スパッタガス又は複数のスパッタガスに加えられて、スパッタエッチングされる材料のいくつかの性質を調整してもよい。希ガスが、スパッタエッチング再堆積ステップの間に加えられてもよい。例えば、窒素又は酸素などのいくつかのガスが、初期状態で導電性であるいくつかの材料が絶縁になり、かつキャビティへの通路上の絶縁シールとして堆積するように、スパッタガスに加えられてもよい。さらに、必要に応じて、ゲッタリング前駆体(gettering precursor)がキャビティへ流されて、犠牲材料が除去された後の任意の追加の材料を除去してもよい。使用されると、ゲッタリングが、スタンドアロンプロセスとは対照的に、スパッタエッチングに加えて実行される。
【0054】
キャビティへの通路がシールされた後、第2のシールステップが、スパッタエッチング再堆積によって生成されたシールを補強するために実行されてもよい。さらに、第2のシールステップは、無電解めっき(electroless plating)、及び電気化学めっき(electrochemical plating)、PECVD、PVD、CVD、ALD、及びそれらの組み合わせなどの他の従来の堆積プロセスによって実行されてもよい。SiH4、TEOS、又はO2などの反応性ガスが、前駆体(precursor)として使用されてもよい。理解されるように、スパッタエッチング再堆積シールの存在により、任意の後続のCVD又はPECVDシールステップからのガスは、キャビティに入らず、かつしたがって、その中に取り囲まれたデバイスに危害を加えないであろう。最後に、キャビティがシールされると、他の標準的なプロセスステップが実行されてもよい。
【0055】
スパッタエッチング再堆積の間、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、ヘリウム(He)、又はキセノン(Xe)などの希ガスが使用されてもよい。アルゴン及びヘリウムは、ほとんどの製造工場(fab)で利用可能であるので、アルゴン及びヘリウムが使用されることが好ましい。酸素、窒素などの他のガス、及びイオンミリング(ion milling)のためなどの他のガスが使用されてもよい。さらに、HDPCVDチャンバが議論されたが、本明細書で議論された実施形態は、PVDチャンバ、スパッタエッチングチャンバ、ALDチャンバ、CVDチャンバ、PECVDチャンバ、イオンミリングチャンバ、及び他のものなどの他のプロセスチャンバ内で実行されてもよいことが理解されるべきである。スパッタエッチングが説明されたが、イオンミリング又は反応性スパッタエッチングなどの他のプロセスが実行されてもよく、それによって、反応性ガスがプラズマに発火され(ignite)、かつスパッタエッチングされた材料と反応し、かつ除去された材料とは異なる材料として再堆積されることが理解されるべきである。HDPCVDチャンバを用いるとき、コイル電源(coil power source)は、200〜500kHzの範囲の周波数、及び1000〜5000Wの範囲のRF電力を有するRF電源であることが望ましいであろう。バイアス電力は、業界標準の周波数13.56MHz、及び500〜3000WのRF電力を有する高周波RF電源によって独立に制御されることが好ましいであろう。一実施形態では、電力は10000Wの高さであってもよい。装置内の圧力は、数mTの低さであってもよく、かつチャンバによって取り扱うことができる最大の圧力の高さであってもよい。より高い圧力は、側壁の再堆積の量を最大化し、かつしたがって、シールにとって有利である。しかしながら、上位の圧力はまた、デバイスの必要条件によって決定されてもよい。
【0056】
理解されるように、両方のシールステップのために単一のデバイス(すなわち、HDPCVDデバイス)を使用することは、コスト及び製造の複雑性の点で著しい利点を提供するであろう。さらに、HDPCVDが狭いギャップを充填する能力は、2つの向かい合う側壁の間の狭い空間を有するデバイスのシールについて決定的な利点である。
【0057】
スパッタエッチングプロセスを用いることによって、構造内に形成されたキャビティ内のデバイスは、デバイス及びキャビティを反応性ガスにさらすことなくシールされることができる。スパッタエッチングは、化学的なプロセスとは対照的に物理的なプロセスによってキャビティに通じる通路内及び通路の周りに材料を再堆積させて、それによって、デバイス又はキャビティを反応性ガスにさらさず、かつキャビティ内又はデバイス上に材料を堆積しないように実行されることができる。
【0058】
上述したものは、本発明の実施形態を示したものであるが、本発明の他の及び別の実施形態が、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく案出されてもよく、かつ本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、微小電気機械システム(micro−electromechanical system)(MEMS)、又はナノ電気機械システム(nano−electromechanical system)(NEMS)におけるキャビティをシール(密閉)する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのMEMS及びNEMSデバイスは、低い又は非常に低い圧力環境において、カプセル化を必要とする。これは、特に、スクイーズフィルムダンピング効果(squeeze−film damping effects)によって影響される慣性センサなどで使用されるトランスデューサに当てはまる。これを達成するために、化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition)(CVD)などの方法が、MEMSデバイスがその中に取り囲まれるシールキャビティに使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの方法は、キャビティをシールするのに必要な材料を堆積させるために、反応性ガスを使用するという欠点を有する。これらの反応性ガスは、シールするステップの間だけでなく、キャビティがシールされた後も、取り囲まれたデバイスの動作に悪影響を及ぼすことがある。この現象は、特に、動作の間に熱くなりかつ潜在的な化学反応に触媒作用することを促進する温度レベルに到達することがあるトランスデューサに有害である。
【0004】
この問題を解決するために、残留ガスを除去するための方法が開発された。典型的なアプローチは、「ゲッタ」材料を使用することである。通常、反応性に富んだ金属であるこれらの材料は、有限の量のガスを吸収することができる。しかしながら、このアプローチは、ゲッタ材料がデバイスを収容するキャビティ内部に挿入される必要があるので、いくつかの欠点を有する。ウエハレベルパッケージングが使用されるとき、ゲッタは通常、デバイスパッケージの内部の表面、又は真空シールするためのキャビティに面するウエハの内部の表面に設けられる。しかしながら、ウエハレベルパッケージングは、本質的に、統合されたシール方法ではなく、かつ小さなキャビティを形成することに使用することができない。ゲッタ材料はまた、デバイスを含むキャビティ内の基板上に設けられてもよい。しかしながら、この方法論は、面積当たりのカプセル化されたデバイスの低い密度を意味するキャビティサイズの劇的な増加を引き起こすであろう。これはまた、既存のプロセスフローを複雑にするであろう。さらに、これらの欠点は、典型的に標準的な相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスに適合せず、これによってプロセスフローへの別の修正を必要とするゲッタ材料の性質によって、悪化するであろう。CVDなどの方法に伴うもう1つの欠点は、材料がキャビティ内に堆積され、これによって取り囲まれたデバイスの動作に干渉するかもしれないことである。
【0005】
したがって、標準的なCMOSプロセスに適合し、かつゲッタ材料又は反応性ガスに依存しないキャビティをシールする方法についての明らかな必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示される実施形態は一般に、デバイス構造においてキャビティをシールする方法を含む。キャビティは、キャビティの体積を決定してもよい犠牲材料をエッチングにより除去することによって開かれてもよい。キャビティより下、キャビティより上、及びキャビティの外側からの材料が、スパッタエッチングされかつキャビティに通じる通路の上及び中に再堆積(再蒸着)されて、それによって、キャビティをシールしてもよい。材料はまた、キャビティより上からスパッタエッチングされ、かつキャビティに通じる通路内に再堆積されてもよい。スパッタエッチングは、実質的に不活性雰囲気で発生してもよい。スパッタエッチングは、物理的なプロセスであるので、スパッタエッチングされた材料は、キャビティ自体の中に再堆積することはほとんどない、又は全くないであろう。不活性ガスは、キャビティが開かれた後、キャビティ内に存在することがある任意の残留ガスを一掃してもよい。したがって、スパッタエッチングの後、キャビティは、キャビティに負の影響を与えない不活性ガスで実質的に満たされてもよい。
【0007】
一実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積(蒸着)することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することを含んでもよい。上記方法はまた、少なくとも1つのカプセル化層(encapsulating layer)を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、上記少なくとも1つのカプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層の少なくとも1つの第1の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記基板から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0008】
もう1つの実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することとを含んでもよい。上記方法はまた、第1のカプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、第2のカプセル化層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、上記第1のカプセル化層の一部を除去して、上記第1のカプセル化層の側面を介して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記第1のカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記第2のカプセル化層から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた第2のカプセル化材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0009】
もう1つの実施形態では、デバイス構造を形成する方法が開示される。上記方法は、少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することとを含んでもよい。上記方法はまた、第1のカプセル化層を上記キャビティの形状を決定する上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、第2のカプセル化層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、上記第1のカプセル化層の一部を除去して、上記第1のカプセル化層の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することとを含んでもよい。上記方法はさらに、上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記第1のカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、上記第2のカプセル化層及び上記基板から材料をスパッタエッチングしかつ上記スパッタエッチングされた第2のカプセル化材料及び上記基板からの材料を上記第1の通路に再堆積し、上記第1の通路をシールすることとを含んでもよい。
【0010】
本発明の特徴を述べた上記方法が詳細に理解されるために、上記で簡単に要約された本発明のより具体的な説明が、実施形態を参照することにより行われ、それらのうちのいくつかが、添付の図面で示される。しかしながら、本発明は他の同様に効果的な実施形態を認めるかもしれないので、添付の図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、かつしたがって、その範囲を制限しないと考慮されることが留意されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係る複数のキャビティを有する構造の概略的な上面図である。
【図2】もう1つの実施形態に係るキャビティを有する構造の概略的な上面図である。
【図3A】キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路(side release passage)を有する構造の概略的な側面図である。
【図3B】犠牲材料が除去された図3Aの構造の概略的な側面図である。
【図4A】キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路をそれぞれ有する複数のキャビティを有する構造の概略的な側面図である。
【図4B】犠牲材料が除去された図4Aの構造の概略的な側面図である。
【図5A】キャビティの高さ未満の高さを有する複数の側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。
【図5B】犠牲材料が除去された図5Aの構造の概略的な側面図である。
【図6】スパッタ装置の概略的な側面図である。
【図7】スパッタ法によって部分的にシールされた構造の概略的な断面図である。
【図8】もう1つのスパッタ装置の概略的な側面図である。
【図9A】キャビティをシールする前の構造の概略的な断面図である。
【図9B】スパッタエッチングプロセスの間の図9Aの構造の概略的な断面図である。
【図9C】キャビティをシールした後の図9Aの構造である。
【図10】一実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図11】もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図12】もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。
【図13A】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【図13B】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【図13C】もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
理解を促進するために、可能な場合、同一の符号が図面に共通する同一の構成要素を示すために使用される。一実施形態で開示された構成要素は、具体的に述べられることなく他の実施形態で有利に利用されることがあることが意図される。
【0013】
本明細書で開示される実施形態は、デバイス構造内に形成されたキャビティをシールする方法を含む。図1は、一実施形態に係る複数のキャビティを有する構造100の概略的な上面図である。構造100は、基板の上に形成された1つ又はそれ以上の層104を有する基板102を備える。層104と基板102との間には、1つ又はそれ以上のキャビティが形成されてもよい。
【0014】
図1に示した実施形態では、犠牲材料108の1つ又はそれ以上の犠牲層が、基板102と1つ又はそれ以上の層104との間に形成されてもよい。犠牲材料108は、形成されるべきキャビティ内の空間の体積を決定してもよい。キャビティは、犠牲材料108を除去することによって形成される。それぞれのキャビティ内では、1つ又はそれ以上のデバイス106が存在してもよい。犠牲材料108は、通路110からキャビティエリアまでに存在してもよい。通路110は、エッチングガス又はエッチング液がキャビティに入り、かつ犠牲材料108を除去することを可能にしてもよい。一実施形態では、犠牲材料108はまた、1つ又はそれ以上の層104の間のチャネル112として基板102上に露出されてもよい。犠牲材料108を除去すると、デバイス106が、キャビティ内にリリースされる(release)であろう。通路110は、結果として生じるキャビティの1つの側面に示されているが、通路110は、形成されるべきキャビティの両方の側面に存在してもよいことが理解されるべきである。さらに、通路110は、デバイス106への見通し(line of sight)を有する直線として示されているが、通路110は、デバイス106への見通しを少し提供する又は全く提供しない形状であってもよい。
【0015】
図2は、もう1つの実施形態に係るキャビティ204を有する構造200の概略的な上面図である。キャビティ204は基板202の上に形成され、かつ1つ又はそれ以上の通路208を介してアクセスされる。図2に示すように、通路208は、キャビティ204内に含まれるデバイス206と通路208の入り口との間の見通しパスが存在しないようなねじれを有する。通路208は、キャビティ204の1つの側面に示されているが、通路208は、両方の側面に存在してもよいことが理解されるべきである。さらに、通路208は、デバイス206への任意の見通しパスをブロックするように示されているが、通路208は、デバイス206への完全な又は完全ではない見通しパスを提供するように設計されてもよい。
【0016】
図3Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。図3Bは、犠牲材料が除去された図3Aの構造の概略的な側面図である。構造は、デバイス306がその上に形成されてもよい基板302を有する。一実施形態では、基板302は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板302は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス306は、任意のMEMS、NEMS、微小光電気機械システム(micro−opto−electromechanical system)(MOEMS)デバイス、ナノ光電気機械システム(nano−opto−electromechanical system)(NOEMS)デバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。デバイスは、構造内の任意の地点で形成されてもよい。例えば、デバイスは、CMOS構造の上又は下に形成されてもよい。さらに、デバイスは、(すなわち、デバイスではない)構造の追加の層がデバイスの上に存在してもいいように、スタック内に形成されてもよい。デバイスは、金属システムのバックエンドオブライン(back end of line)(BEOL)プロセスで使用されてもよい。デバイスはまた、バイポーラプロセス、又はbi−CMOS、又はSiGe、又はGaAs、GaAlAs、又は他のIII/V又はII/VI、又は任意の他のフロントエンド半導体プロセスなどの任意の他の半導体フロントエンド技術のバックエンドオブラインで形成されてもよい。一実施形態では、デバイスは、ガラス上に形成されてもよい。1つのデバイス306が示されているが、複数のデバイス306が存在してもよいことが理解されるべきである。複数のデバイス306が存在する場合、それらのデバイス306は、同一であってもよく又は異なっていてもよく、かつ同一の機能又は異なる機能を実行してもよい。また、デバイス306が示されているが、デバイス306が存在しなくてもよいことが理解されるべきである。
【0017】
デバイス306は、犠牲材料304に取り囲まれてもよい。犠牲材料304は、スピンオン有機膜(spin−on organic film)を備えてもよい。しかしながら、スピンオンガラス、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などの他のスピンオン膜(spin−on film)、及びプラズマCVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)(PECVD)材料が、同一の効果のために使用されてもよい。犠牲材料304を堆積させるために使用される追加の堆積方法は、原子層堆積法(atomic layer deposition)(ALD)、物理蒸着法(physical vapor deposition)(PVD)、化学蒸着法(CVD)、及び他の従来の堆積方法を含む。スピンオン犠牲材料304は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料304は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティに影響しない犠牲材料304の一部を除去してもよい。
【0018】
1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312が、犠牲材料304の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312は、デバイス306の上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ314は、1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。トレンチは、基板302から最上層312の最上部までの矢印「E」によって示される高さ、及び矢印「B」によって示される幅を有してもよい。トレンチの高さ「E」はY軸方向に延在し、かつ幅「B」はX軸に沿って延在する。トレンチは、Z軸(紙面に対して奥方向)に沿って、数ミクロン延在してもよい。一実施形態では、トレンチは、Z軸に沿って約1mm又はそれ以上の距離に延在してもよい。高さと幅との比率はアスペクト比として知られている。一実施形態では、開口部のアスペクト比は、スパッタ材料の放出コサイン分布(ejection cosine distribution)に比例することがある。もう1つの実施形態では、アスペクト比は、入射する種(species)の角度分布に比例することがある。比例には、線形的な比例だけでなく、反比例、及びアスペクト比とスパッタ材料との間の任意の一般的な関係も含むことが理解されるべきである。一実施形態では、トレンチ314のアスペクト比は、約1:1であってもよい。もう1つの実施形態では、トレンチ314のアスペクト比は、約2:1よりも大きくてもよい。一実施形態では、幅は、約数ナノメートルから約100マイクロメートルまでの間であってもよい。一実施形態では、幅は、約1マイクロメートルから約50マイクロメートルまでの間であってもよい。
【0019】
犠牲材料304は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ316の形状、及びリリース通路318を提供する。キャビティ316は、矢印「C」によって示される高さを有してもよい一方、通路318は、矢印「D」によって示される高さを有してもよい。通路318は、Z軸に沿ったトレンチの全長に対してトレンチに沿って延在してもよい。一実施形態では、通路318は、Z軸に沿った全長未満でトレンチに沿って延在してもよい。図3A及び図3Bに示した実施形態では、通路318は、キャビティ316の高さ未満の高さを有する。必要に応じて、通路318は、キャビティ316の高さに実質的に等しい高さを有してもよいことが理解されるべきである。一実施形態では、キャビティリリース通路318は、約10マイクロメートル又はそれ以下の高さを有してもよい。
【0020】
犠牲材料304が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層308、310、及び312がパターニングされた後、犠牲材料304は除去されて、キャビティ316内にデバイス306をリリースしてもよい。一実施形態では、犠牲材料304は、プラズマエッチングによって除去されてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0021】
図4Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する側面リリース通路をそれぞれ有する複数のキャビティを有する構造の概略的な側面図である。図4Bは、犠牲材料が除去された図4Aの構造の概略的な側面図である。構造は、複数のデバイス406がその上に形成されてもよい基板402を有する。一実施形態では、基板402は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板402は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス406は、任意のMEMS、NEMS、MOEMS、又はNOEMSデバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、デバイス406は、集積回路において温度制御及び改善された信頼性を提供するマイクロ流体チャネル(microfluidic channel)を備えてもよい。さらに、デバイス406は一般に、基板上のキャビティ内でシールされてもよい任意のデバイスであってもよい。
【0022】
デバイス406は、犠牲材料404に取り囲まれてもよい。犠牲材料404は、スピンオン有機膜を備えてもよい。しかしながら、他のスピンオン膜、PECVD、ALD、CVD、又は窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などのPVD材料が、同一の効果のために使用されてもよい。スピンオン犠牲材料404は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料404は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティに影響しない犠牲材料404の一部を除去してもよい。一実施形態では、犠牲材料404は、犠牲材料404がトレンチ414にかかる(span)ようにパターニングされてもよく、その結果、犠牲材料404の残りを除去するエッチングガス又はエッチング液が、通路418を介して側面からよりもむしろ上面から犠牲材料404に接触してもよい。
【0023】
1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412が、犠牲材料404の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412は、デバイス406の上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ414は、1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。パターニングは、エッチングを含んでもよい。
【0024】
犠牲材料404は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ416の形状、及びリリース通路418を提供する。犠牲材料404が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層408、410、及び412がパターニングされた後、犠牲材料404が除去されて、キャビティ416内にデバイス406をリリースしてもよい。一実施形態では、犠牲材料404は、プラズマエッチングによって除去されてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0025】
図5Aは、キャビティの高さ未満の高さを有する複数の側面リリース通路を有する構造の概略的な側面図である。図5Bは、犠牲材料が除去された図5Aの構造の概略的な側面図である。構造は、1つ又はそれ以上のデバイス506がその上に形成されてもよい基板502を有する。一実施形態では、基板502は、シリコンベースの材料を備えてもよい。もう1つの実施形態では、基板502は、CMOS構造などの複数の層のデバイス構造を備えてもよい。デバイス506は、任意のMEMS、NEMS、MOEMS、又はNOEMSデバイス、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、デバイス506は、集積回路において温度制御及び改善された信頼性を提供するマイクロ流体チャネルを備えてもよい。さらに、デバイス506は一般に、基板上のキャビティ内でシールされてもよい任意のデバイスであってもよい。
【0026】
デバイス506は、犠牲材料504に取り囲まれてもよい。犠牲材料504は、スピンオン有機膜を備えてもよい。しかしながら、他のスピンオン膜、PECVD、ALD、PVD、及び窒化ケイ素、二酸化ケイ素、アモルファスシリコン、及び非晶質炭素などのCVD材料が、同一の効果のために使用されてもよい。スピンオン犠牲材料504は、下位層の任意の凹凸を越えて流れてもよく、これによって、フィルムの厚さが下層の材料の高さに依存する平坦な層を作り出す。犠牲材料504は、堆積され、かつその後パターニングされて、形成されるべきキャビティ516に影響しない犠牲材料504の一部を除去してもよい。
【0027】
1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512が、犠牲材料504の上に堆積されてもよい。1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512は、デバイス506上に形成されるべき構造の一部を形成してもよい。トレンチ514は、1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512をパターニングすることによって、構造内に形成されてもよい。
【0028】
犠牲材料504は、パターニングの後、形成されるべきキャビティ516の形状、及びリリース通路518を提供する。図5A及び図5Bに示すように、トレンチ514に対してそれぞれ開いている複数のリリース通路518が存在する。共通のトレンチ514に延在する複数の通路518が形成されてもよいことが理解されるべきである。犠牲材料504が露出されるように1つ又はそれ以上の他の層508、510、及び512がパターニングされた後、犠牲材料504は除去されて、キャビティ516内にデバイス506をリリースしてもよい。一実施形態では、エッチングガス又はエッチング液は、水素、フッ素、酸素、フッ化水素、塩素、塩酸、窒素、ヘリウム、二フッ化キセノン、無水フッ化水素、フッ素ベースのエッチングガス又はエッチング液、酸素ベースのエッチングガス又はエッチング液、水素ベースのエッチングガス又はエッチング液、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0029】
キャビティが開かれると、キャビティへの通路が閉じられる必要があることがある。CVDプロセスの使用は、それらがデバイスのアクティブエリア(active area)上に材料の堆積をもたらすので、適切ではないことがある。プラズマ活性種(plasma activated species)(例えば、Siベース、金属ベース、又は酸素ベースの種)がキャビティ内のアクティブエリアに到達するのに十分に長い寿命(lifetime)を有し、かつしたがって、キャビティ内のデバイス又は他の表面に堆積することがあるので、この問題が発生する。
【0030】
さらに、デバイスを取り囲むガス媒体はまた、デバイス又はその動作寿命(lifetime operation)に悪影響を及ぼす任意の反応を回避するために、できるだけ不活性であるべきである。これは、特に、動作の間に熱くなりかつキャビティ内に閉じこめられた残留ガスと反応するレベルに到達することがあるトランスデューサに当てはまる。したがって、化学的ベースのプロセスは、それらが反応性ガスを含むので、適切ではないことがある。キャビティのカプセル化又はシールは、能動デバイス上への材料の堆積がデバイスの動作を脅かすので、この堆積なしに実行されなければならない。
【0031】
トランスデューサは消費者市場に移動しており、これは限られたコストを有するシール方法についての非常に強い要求を意味する。CMOS技術は、産業において支配的なプロセス製造(dominant process manufacturing)であり、これは、この方法がCMOSプロセスに適合すべきであり、かつ必要としても最小の道具の追加又は新しいプロセスのステップを要求するべきであることを意味する。また、この分野でのコスト削減は最小化を意味し、これは、この方法が面積当たり、又は体積当たりのデバイスの数を最大化するために、できるだけ少ない空間に入り込むべきであることを意味する。
【0032】
化学的ベースの堆積に伴う問題を克服するために、物理スパッタリングの方法が使用されてもよい。これらの方法は典型的に、エネルギー的に細分化された粒子(energetic atomized particle)を表面に衝突させて、それにより粒子の運動量を表面の原子に移動させることによる表面からの原子の物理的な蒸発法(physical vaporization)を含む。通常アルゴン(Ar)又はヘリウム(He)であるエネルギー粒子(energetic particle)は、電界又はプラズマ602で加速され、かつその後ターゲット604に向けられる。粒子が、十分なエネルギーを伴ってターゲット604に衝突するとき、ターゲット604からの原子が取り除かれ、かつ基板606に向かって進み、これによって、基板606上の直接の(すなわち、見通しの)堆積となる。
【0033】
図6は、典型的なスパッタ装置を示す。装置は、真空チャンバ608と、ポンプ610と、プラズマ602と、電源612と、ガス注入口614と、ターゲット604と、基板606とを備える。図6に示されたスパッタ装置の動作は、当業者には既知であろう。
【0034】
粒子が、十分なエネルギーを伴ってターゲット604に衝突するときはいつでも、ターゲット604からの種が取り除かれ、かつ基板606上の直接の又は見通しの堆積となるであろう。スパッタ原子が放出される角度は、コサイン分布としてしばしば説明され、この分布では、任意の特定の角度でスパッタリングされた材料の相対量が、垂直入射でスパッタリングされた量の垂直入射からの角度のコサイン倍と比較されてもよい。角度分布は、ターゲット材料、入射する粒子、及び入射する粒子のエネルギーなどの多くのパラメータの関数である。オーバーコサイン分布(over−cosine distribution)は、側面へのより少ない堆積をもたらす一方、アンダーコサイン分布(under−cosine distribution)は、側面へのより多い堆積をもたらすであろう。
【0035】
図7に示すように、既知のスパッタ装置が推進される粒子の分布を正確に制御することができないことは、カスピング(cusping)として知られる現象をもたらす。図7に示すように、スパッタ材料の積層は、リリースホールの側壁に蓄積し、これによってカスプ(cusp)702として知られるものを形成することがある。プロセスのある時点において、カスプ702が接触し、かつ隣接しているカスプ702の下への材料のさらなる堆積を阻むことがある。これは、2つのキャビティがその下で、シールされずかつ互いに通信状態であるシールされたリリースホールをもたらすであろう。
【0036】
図8及び図9A乃至図9Cを参照すると、スパッタエッチングによってキャビティをシールすることが表されている。キャビティをシールするスパッタエッチングを実行するための装置は、真空チャンバ802と、プラズマ804と、ポンプ806と、ガス注入口808と、コイル810と、RF電気的バイアスを印加するための電源812とを備える。動作中では、スパッタガスは、誘導プラズマ(inductive plasma)804中でイオン化され、かつ電源812を用いて、基板814に向かって直接的に加速される。
【0037】
加速された粒子が表面に到達するとき、スパッタ粒子の見通し線上にある材料は、スパッタエッチングされるであろう(すなわち、基板814はスパッタリングされ、かつスパッタ堆積プロセスにおけるスパッタターゲットと本質的に等しい状態である。)。その後、それらは、様々な方向に排出されるであろう。プラズマ804の中に放出し戻されるものがある一方、側壁及びキャビティの入り口に再堆積するものもある。理解されるように、装置は、例えばRFバイアスが装置に印加されたときに、基板814がプラズマ804に対して負に帯電している状態で使用されることができる。
【0038】
図9Aでは、基板902及び層904の両方がスパッタエッチングされるであろう一方、層906及び層908は、表面が層902及び層904のスパッタリング及び再堆積によって適切にコーティングされるまで、プロセスの初期段階の間にスパッタエッチングされるかもしれない。結果として生じる材料は、キャビティ910をシールするために再堆積され、これによって、再堆積層を形成するであろう。一実施形態では、層904は、固いマスク(hard mask)層を備えてもよい。基板902は、リリースホールの底面において、局所的にスパッタエッチングされる。層904からの材料はまた、スパッタエッチングされてもよい。層904からの材料は、基板902の上に、及びトレンチ内部の層90
6,908の側面に沿って、再堆積されてもよい。層904からの再堆積された材料はまた、スパッタエッチングされ、かつキャビティ910をシールすることを支援してもよい。したがって、キャビティ910をシールする材料は、基板902、層904、又はさらに層906及び層908から生じてもよい。言い換えると、キャビティ910をシールする材料は、構造にすでに存在する材料から生じる。CVDなどの個別の堆積、又は構造から分離しているスパッタターゲットなどの第2のソースからのスパッタリング、又は気体前駆体(gaseous precursor)は、必要ではない。基板材料、及び層904,906,908は、再堆積層の必要条件に適合するように選択されてもよい。一実施形態では、基板材料は、酸化物を含んでもよい。他の実施形態では、基板材料は、窒化ケイ素、金属、ポリシリコン、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。事実上、任意の材料がユーザの要求に適合するように使用されてもよい。一般に、基板、及び層904,906,908のための材料は、ユーザの要求に適合するように調整されてもよい。
【0039】
図9Bに示すように、プラズマは、基板902から離れて位置する。したがって、スパッタエッチングのために使用されるガスは、外部のターゲットに向かってではなく、基板902に向かって加速されるべきである。これは、例えばRFバイアスが装置に印加されたときに、基板902がプラズマに対して負にバイアスされる装置で実行されることができる。
【0040】
スパッタガスのいくつかは、プラズマ中でイオン化され、かつ基板902に向かって加速される。加速された粒子が表面に到達するとき、これら加速された種の見通し線上にある材料は、スパッタエッチング(又はスパッタリング)されるであろう。その後、それらは、様々な方向に排出されるであろう。プラズマの中に放出し戻される排出された粒子もあれば、側壁及び通路の入り口に再堆積する排出された粒子もある。
【0041】
図9Cは、スパッタエッチングの後に再堆積された材料912によってシールされた複数のキャビティ910を示す。基板902は、ビアのような構造の底面において、局所的にスパッタエッチングされる。一実施形態では、基板902は、側壁及び通路916に向かって再堆積される材料914のほとんどを提供する。基板材料は、再堆積される層の必要条件に応じて選択されてもよい。
【0042】
層904はまた、スパッタエッチングされ、再堆積されるであろう。最上層は、スパッタエッチングの間に発生するイオンの衝突のほとんどを被るので、複数層のスタックの最上層の材料及び厚さを決定するときに、注意が払われるべきである。スパッタエッチングの速度は、角度に依存するので、いくつかのファセット914が層904の角に形成されてもよい。これらのファセット914は、スパッタエッチングが続行するにつれて、互いに遠く離れるであろう。しかしながら、ある時点で、十分な材料が通路916に堆積されて、通路を閉じるであろう。必要に応じて、低いスパッタ速度を有するエッチング停止層が、層904の下に使用されてもよい。これは、必要であれば、層908のエッチングを回避し、かつスパッタエッチングの間に発生するファセットの量を制限する。これはまた、必要であれば、上面から発生する再スパッタ材料と底面から発生する再スパッタ材料との比率を調整するために使用されてもよい。
【0043】
一実施形態では、スパッタエッチングは、高密度プラズマ(HDP)CVDシステムで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、平行平板型リアクタで発生してもよい。スパッタエッチングは、キャビティを開くために犠牲材料が除去された同一のチャンバ内のその位置で発生してもよいことが理解されるべきである。さらに、スパッタエッチングは、別のチャンバで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、ターゲットが除去されたPVDチャンバで発生してもよい。一実施形態では、スパッタエッチングは、スパッタエッチングが完成した後、構造の上に堆積されるシール層のその位置で発生してもよい。もう1つの実施形態では、スパッタエッチング及びシール層の堆積が、別のチャンバで発生してもよい。
【0044】
HDPCVDは、2つの異なるプロセスを1つのステップに重ね合わせることによって、ボイドのないギャップ充填(void−free gap filling)及び局所的な平坦化を行うために使用される。1つは、シラン及び酸素から二酸化ケイ素(シリカ)を形成することを含む。第2のプロセスであるスパッタリングは、アルゴン、クリプトン、ヘリウム、キセノン、及びそれらの組み合わせなどのイオン化された希ガスなどの入射するエネルギーイオンと、成長薄膜の表面(growing film surface)との間の運動量の移動を介して、材料を物理的に除去する。標準的なHDPCVD技術を使用するとき、両方のプロセスは同時に実行され、かつデバイスに悪影響を及ぼすガスが、チャンバ内に常に流れる。
【0045】
本明細書で議論されるプロセスでは、方法は2つのステップを有することからなる。第1のステップでは、スパッタエッチングが実行される。ガス及びプロセスパラメータが最適化されて、側壁上及びキャビティの入り口へのスパッタ再堆積を最大化する。スパッタガスは、アルゴン、ヘリウム、キセノン、クリプトン、及びそれらの組み合わせなどの希ガスであるべきである。希ガスは、標準的なCMOSプロセスですでに広く利用可能である利点を有する。予め与えられた時間の後(すなわち、プロセスパラメータ及び使用されるデザインに応じて、数秒から数分の間である。)、十分な量の材料が側壁上にスパッタ再堆積され、かつキャビティの入り口が閉められる。その後、第2のステップのために、SiH4及びO2などの堆積ガスが流れることができ、かつ標準的なHDPCVDプロセスが、必要であれば続いて実行されて、すでにシールされたキャビティ上に追加のシール層又はカプセル化層を堆積してもよい。
【0046】
図10及び図11は、専用の堆積及びパターニングが実行されて、材料1002,1102を基板1004の中に(図10)又は基板1104の上に(図11)意図的に形成する他の構成を示している。形成されると、材料1002,1102はその後、スパッタエッチングの間にスパッタリングされることによって再堆積層を形成するために使用され、かつ再堆積されてキャビティをシールする。例えば、材料1002は、基板1004のパターニング及びエッチングに続いて、堆積及び化学機械的研磨法(chemical−mechanical polishing)によって得られてもよい。材料1102は、堆積、パターニング、及びエッチングによって得られてもよい。材料1002,1102は、デバイス1106を生成するために使用される層のサブセットであってもよい。理解されるように、層1002,1102は、酸化物又は窒化物などの任意の適切な材料で作られてもよい。
【0047】
上述した場合の両方において、最上層の部分はまた、スパッタエッチングされてもよい。したがって、最上層はイオンの衝突のほとんどを被るので、最上層の材料及び厚さを決定するときに、注意が払われるべきである。最上層は、材料1002,1102に対して、特定の相対的なスパッタエッチング速度を有するように選択されてもよい。
【0048】
図12は、もう1つの実施形態に係るスパッタエッチングの前の構造の概略的な断面図である。図12に示すように、2つのキャビティ1204,1206が、基板1202の上に形成されている。2つのキャビティ1204,1206は、通路1210によって接続されている。第1のキャビティ1204内に、デバイス1212が形成されてもよい。第2のキャビティ1206内に、ブロッカ(閉塞物:blocker)1214が形成されてもよい。ブロッカ1214を有するキャビティ1206は、通路1208によってトレンチ1216に接続されてもよい。ブロッカ1214は、デバイス1212と同一の材料のうちの少なくともいくつかを備えてもよい。
【0049】
キャビティ1204,1206は、本明細書で記述されるように、スパッタエッチングによってシールされてもよい。キャビティ1204,1206をシールするために、通路1208は、スパッタエッチングによってブロックされる又は塞がれてもよい。ブロッカ1214は、任意の材料がデバイス1212に到達することを阻止する機能を実行する。ブロッカ1214は、デバイス1212と同一の材料のうちの少なくともいくつかを備えてもよいので、キャビティ1204とキャビティ1206との間の通路1210は、開いたままであってもよい。ブロッカ1214は、デバイス1212に干渉せず、又はその性能を低下させないかもしれない。
【0050】
図13A乃至図13Cは、もう1つの実施形態に係る犠牲材料を除去するためのプロセスを示す。図13Aに示すように、犠牲材料1304は、固いマスク1302の一部を除去することによって露出される。図13Bは、図13Aの断面図である。図13Bに見られるように、犠牲材料1304は、犠牲材料1304が犠牲材料1304の上部からエッチングガス又はエッチング液を導入することによって除去されてもよいように、露出される。図13Cに示すように、犠牲材料1304は、キャビティ1306がキャビティ1306の側面に開いた通路1308を有するように、除去される。したがって、図13A乃至図13Cに示された実施形態は、キャビティ1306に対する側面のシールを示しているが、犠牲材料1304を除去するためのエッチャントの上部からの導入を示している。
【0051】
キャビティへの通路がキャビティの比較的に底面の近くであるように示されているが、通路は、キャビティの上部又は中間の任意の場所に位置してもよいことが理解されるべきである。
【0052】
キャビティの内部にスパッタ再堆積される材料の量又は取り囲まれるデバイスに向かう材料の量を回避する又はさらに制限するために、構造の層の水平の設計及び垂直の設計が、取り囲まれたデバイスとリリースホールの入り口との間の任意の直接的な見通しパスを有しないように、実装されてもよい。
【0053】
特定のガスがまた、スパッタガス又は複数のスパッタガスに加えられて、スパッタエッチングされる材料のいくつかの性質を調整してもよい。希ガスが、スパッタエッチング再堆積ステップの間に加えられてもよい。例えば、窒素又は酸素などのいくつかのガスが、初期状態で導電性であるいくつかの材料が絶縁になり、かつキャビティへの通路上の絶縁シールとして堆積するように、スパッタガスに加えられてもよい。さらに、必要に応じて、ゲッタリング前駆体(gettering precursor)がキャビティへ流されて、犠牲材料が除去された後の任意の追加の材料を除去してもよい。使用されると、ゲッタリングが、スタンドアロンプロセスとは対照的に、スパッタエッチングに加えて実行される。
【0054】
キャビティへの通路がシールされた後、第2のシールステップが、スパッタエッチング再堆積によって生成されたシールを補強するために実行されてもよい。さらに、第2のシールステップは、無電解めっき(electroless plating)、及び電気化学めっき(electrochemical plating)、PECVD、PVD、CVD、ALD、及びそれらの組み合わせなどの他の従来の堆積プロセスによって実行されてもよい。SiH4、TEOS、又はO2などの反応性ガスが、前駆体(precursor)として使用されてもよい。理解されるように、スパッタエッチング再堆積シールの存在により、任意の後続のCVD又はPECVDシールステップからのガスは、キャビティに入らず、かつしたがって、その中に取り囲まれたデバイスに危害を加えないであろう。最後に、キャビティがシールされると、他の標準的なプロセスステップが実行されてもよい。
【0055】
スパッタエッチング再堆積の間、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、ヘリウム(He)、又はキセノン(Xe)などの希ガスが使用されてもよい。アルゴン及びヘリウムは、ほとんどの製造工場(fab)で利用可能であるので、アルゴン及びヘリウムが使用されることが好ましい。酸素、窒素などの他のガス、及びイオンミリング(ion milling)のためなどの他のガスが使用されてもよい。さらに、HDPCVDチャンバが議論されたが、本明細書で議論された実施形態は、PVDチャンバ、スパッタエッチングチャンバ、ALDチャンバ、CVDチャンバ、PECVDチャンバ、イオンミリングチャンバ、及び他のものなどの他のプロセスチャンバ内で実行されてもよいことが理解されるべきである。スパッタエッチングが説明されたが、イオンミリング又は反応性スパッタエッチングなどの他のプロセスが実行されてもよく、それによって、反応性ガスがプラズマに発火され(ignite)、かつスパッタエッチングされた材料と反応し、かつ除去された材料とは異なる材料として再堆積されることが理解されるべきである。HDPCVDチャンバを用いるとき、コイル電源(coil power source)は、200〜500kHzの範囲の周波数、及び1000〜5000Wの範囲のRF電力を有するRF電源であることが望ましいであろう。バイアス電力は、業界標準の周波数13.56MHz、及び500〜3000WのRF電力を有する高周波RF電源によって独立に制御されることが好ましいであろう。一実施形態では、電力は10000Wの高さであってもよい。装置内の圧力は、数mTの低さであってもよく、かつチャンバによって取り扱うことができる最大の圧力の高さであってもよい。より高い圧力は、側壁の再堆積の量を最大化し、かつしたがって、シールにとって有利である。しかしながら、上位の圧力はまた、デバイスの必要条件によって決定されてもよい。
【0056】
理解されるように、両方のシールステップのために単一のデバイス(すなわち、HDPCVDデバイス)を使用することは、コスト及び製造の複雑性の点で著しい利点を提供するであろう。さらに、HDPCVDが狭いギャップを充填する能力は、2つの向かい合う側壁の間の狭い空間を有するデバイスのシールについて決定的な利点である。
【0057】
スパッタエッチングプロセスを用いることによって、構造内に形成されたキャビティ内のデバイスは、デバイス及びキャビティを反応性ガスにさらすことなくシールされることができる。スパッタエッチングは、化学的なプロセスとは対照的に物理的なプロセスによってキャビティに通じる通路内及び通路の周りに材料を再堆積させて、それによって、デバイス又はキャビティを反応性ガスにさらさず、かつキャビティ内又はデバイス上に材料を堆積しないように実行されることができる。
【0058】
上述したものは、本発明の実施形態を示したものであるが、本発明の他の及び別の実施形態が、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく案出されてもよく、かつ本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と上記基板上に堆積された1つ又はそれ以上の層とを有するデバイスを形成する方法であって、
上記デバイスは、
上記基板と上記1つ又はそれ以上の層との間に埋め込まれたキャビティと、
上記キャビティに延在する第1の通路とを有し、
上記方法は、
上記基板と上記1つ又はそれ以上の層とのうちの1つ又はそれ以上から材料を除去することと、
上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含む方法。
【請求項2】
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべき上記キャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
少なくとも1つのカプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
上記少なくとも1つのカプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することとをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
キャッピング層を、上記少なくとも1つのカプセル化層及び上記再堆積された材料の上に堆積することをさらに含む請求項2記載の方法。
【請求項4】
上記キャッピング層の上記堆積と、上記再堆積とは、その位置で実行される請求項2記載の方法。
【請求項5】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項2記載の方法。
【請求項6】
上記基板から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記除去された材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項5記載の方法。
【請求項7】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記除去と再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して上記第1の通路をシールすることを含む請求項6記載の方法。
【請求項8】
デバイスを形成する方法であって、
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
カプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
第2の層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の側面を介して延在している上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、
上記第2の層と上記基板とのうちの少なくとも1つから材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含む方法。
【請求項9】
キャッピング層を上記再堆積された材料の上に堆積することをさらに含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
上記キャッピング層の上記堆積と、上記再堆積とは、その位置で実行される請求項9記載の方法。
【請求項11】
上記第2の層及び上記基板のうちの少なくとも1つからの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、スパッタエッチングを含む請求項8記載の方法。
【請求項12】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の少なくとも1つの第2の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項8記載の方法。
【請求項13】
上記基板及び上記第2の層のうちの1つ又はそれ以上から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項12記載の方法。
【請求項14】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記第2の層及び上記基板のうちの少なくとも1つからの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることを含む請求項8記載の方法。
【請求項15】
デバイスを形成する方法であって、
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
カプセル化層を、上記キャビティの形状を決定する上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
第2の層を上記カプセル化層の上に堆積することと、
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の側面を介して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、
上記第2の層と上記基板とから材料を除去し、かつ上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることと、
キャッピング層を上記シールされた第1の通路の上に堆積することとを含み、
上記第1の通路は、上記キャビティの高さ未満の高さを有し、
上記キャッピング層の堆積と上記再堆積とは、その位置で発生する方法。
【請求項16】
上記デバイスは、微小電気機械システムデバイスである請求項15記載の方法。
【請求項17】
上記第2の層及び上記基板からの材料の除去と、上記除去された材料の再堆積とは、スパッタエッチングを含む請求項15記載の方法。
【請求項18】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の少なくとも1つの第2の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項15記載の方法。
【請求項19】
上記基板から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記除去された材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項18記載の方法。
【請求項20】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記第2の層及び上記基板からの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることを含む請求項15記載の方法。
【請求項1】
基板と上記基板上に堆積された1つ又はそれ以上の層とを有するデバイスを形成する方法であって、
上記デバイスは、
上記基板と上記1つ又はそれ以上の層との間に埋め込まれたキャビティと、
上記キャビティに延在する第1の通路とを有し、
上記方法は、
上記基板と上記1つ又はそれ以上の層とのうちの1つ又はそれ以上から材料を除去することと、
上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含む方法。
【請求項2】
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべき上記キャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
少なくとも1つのカプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
上記少なくとも1つのカプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記少なくとも1つのカプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することとをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
キャッピング層を、上記少なくとも1つのカプセル化層及び上記再堆積された材料の上に堆積することをさらに含む請求項2記載の方法。
【請求項4】
上記キャッピング層の上記堆積と、上記再堆積とは、その位置で実行される請求項2記載の方法。
【請求項5】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項2記載の方法。
【請求項6】
上記基板から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記除去された材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項5記載の方法。
【請求項7】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記除去と再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して上記第1の通路をシールすることを含む請求項6記載の方法。
【請求項8】
デバイスを形成する方法であって、
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
カプセル化層を上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
第2の層を上記第1のカプセル化層の上に堆積することと、
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の側面を介して延在している上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、
上記第2の層と上記基板とのうちの少なくとも1つから材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることとを含む方法。
【請求項9】
キャッピング層を上記再堆積された材料の上に堆積することをさらに含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
上記キャッピング層の上記堆積と、上記再堆積とは、その位置で実行される請求項9記載の方法。
【請求項11】
上記第2の層及び上記基板のうちの少なくとも1つからの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、スパッタエッチングを含む請求項8記載の方法。
【請求項12】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の少なくとも1つの第2の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項8記載の方法。
【請求項13】
上記基板及び上記第2の層のうちの1つ又はそれ以上から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項12記載の方法。
【請求項14】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記第2の層及び上記基板のうちの少なくとも1つからの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることを含む請求項8記載の方法。
【請求項15】
デバイスを形成する方法であって、
少なくとも1つの犠牲層を基板の上に堆積することと、
上記少なくとも1つの犠牲層の一部を除去して、形成されるべきキャビティ及び少なくとも1つの通路の形状を決定することと、
カプセル化層を、上記キャビティの形状を決定する上記少なくとも1つの犠牲層の上に堆積することと、
第2の層を上記カプセル化層の上に堆積することと、
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の側面を介して、上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第1の通路を形成することと、
上記第2の層と上記基板とから材料を除去し、かつ上記除去された材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることと、
キャッピング層を上記シールされた第1の通路の上に堆積することとを含み、
上記第1の通路は、上記キャビティの高さ未満の高さを有し、
上記キャッピング層の堆積と上記再堆積とは、その位置で発生する方法。
【請求項16】
上記デバイスは、微小電気機械システムデバイスである請求項15記載の方法。
【請求項17】
上記第2の層及び上記基板からの材料の除去と、上記除去された材料の再堆積とは、スパッタエッチングを含む請求項15記載の方法。
【請求項18】
上記カプセル化層の一部を除去して、上記カプセル化層の少なくとも1つの第2の側面を介して上記少なくとも1つの犠牲層の一部を露出することと、
上記少なくとも1つの犠牲層を除去して、上記カプセル化層を介して上記キャビティ及び第2の通路を形成することとをさらに含む請求項15記載の方法。
【請求項19】
上記基板から材料を除去しかつ上記除去された材料を上記第2の通路に再堆積して、上記第2の通路をシールすることをさらに含み、
上記除去された材料の上記第1の通路への上記再堆積と、上記除去された材料の上記第2の通路への上記再堆積とは、実質的に同時に発生する請求項18記載の方法。
【請求項20】
上記基板は、上記基板上に堆積された第1の材料を有し、
上記第2の層及び上記基板からの材料の上記除去と、上記除去された材料の再堆積とは、上記第1の材料をスパッタエッチングしかつ上記第1の材料を上記第1の通路に再堆積して、上記第1の通路をシールすることを含む請求項15記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【公開番号】特開2013−31919(P2013−31919A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−200158(P2012−200158)
【出願日】平成24年9月12日(2012.9.12)
【分割の表示】特願2010−547696(P2010−547696)の分割
【原出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(501363305)キャベンディッシュ・キネティックス・リミテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−200158(P2012−200158)
【出願日】平成24年9月12日(2012.9.12)
【分割の表示】特願2010−547696(P2010−547696)の分割
【原出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(501363305)キャベンディッシュ・キネティックス・リミテッド (7)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]