説明

シリコン酸化膜の除去方法及び処理装置

【課題】自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去することが可能なシリコン酸化膜の除去方法を提供する。
【解決手段】真空引き可能になされた処理容器4内にて、被処理体Wの表面に形成されているシリコン酸化膜を除去するための除去方法において、HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することによりシリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにした。これにより、自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の表面に形成されたシリコン酸化膜の除去方法及び処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理等の各種の処理が行なわれる。この場合、ある処理が終了して次の処理へ移行するために、半導体ウエハが処理容器から次の処理容器へ搬送される際、この半導体ウエハが清浄な雰囲気に晒されることになるが、この時、上記雰囲気中の酸素や水分がウエハ表面に露出している活性なシリコン原子と反応して自然酸化膜としてシリコン酸化膜(SiO 膜)が形成されてしまう。
【0003】
この自然酸化膜であるシリコン酸化膜は、電気的特性を低下させる原因になるので、次の処理を半導体ウエハに施す前にこのシリコン酸化膜を、例えばHF溶液を用いたウェット洗浄で除去することが行われている。また、このようなシリコン酸化膜の除去処理は、ウエハ表面にシリコンやメタルシリサイドが部分的に露出しているウエハに所定の処理を施す直前にも、その表面に微量なシリコン酸化膜が形成されている場合があるので、この表面を清浄化するために行う場合もある。尚、特許文献1には膜質の異なるシリコン酸化膜を室温においてHFガスを用いて選択的に除去する方法が開示されている。
【0004】
また二酸化ケイ素や他の酸化物を除去する方法としてHFガスとNH ガスとの混合ガスを用いる方法も知られている(例えば特許文献2)。具体的には、例えば上記二酸化ケイ素の付着しているシリコン基板よりなる半導体ウエハを変性処理装置にてHFガスとNH ガスとの混合ガス中であって、10−10 Torr〜10−3Torr程度の圧力雰囲気中に晒して温度を−40℃程度に維持し、上記二酸化ケイ素をヘキサフルオロケイ酸アンモニウムに変性させる。
【0005】
次に、上記半導体ウエハをアニール装置に移送して、このアニール装置内で上記半導体ウエハを、例えば100℃程度に加熱してアニールすることにより、上記ヘキサフルオロケイ酸アンモニウムを昇華させて除去し、これにより、ウエハ表面の二酸化ケイ素が除去された清浄表面を形成するようになっている。
【0006】
また更に他のシリコン酸化膜の除去方法としては、自然酸化膜ではなく、例えばH とNH OHとの混合溶液を使用してケミカル処理によってウエハ表面に形成されたシリコン酸化膜(SiO 膜)を除去するために、縦型の、いわゆるバッチ式の処理装置において流量比が調整されたHFガスとNH ガスとの混合ガスを用いて上記ケミカル処理によるシリコン酸化膜を除去するようにした除去方法も知られている(例えば特許文献3)。
【0007】
【特許文献1】特開平06−181188号公報
【特許文献2】特開平06−224153号公報
【特許文献3】特開2004−343094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献1による除去方法の場合には、ウェット洗浄法を用いるために装置自体が大がかりになるのみならず、また、ガスを用いるドライ洗浄法とは異なって、いわゆるクラスタ化された処理システムに組み込むことができない、といった問題があった。
【0009】
またヘキサフルオロケイ酸アンモニウムを昇華させる方法では、半導体ウエハを昇降温させねばならないので、スループットを上げるためには二酸化ケイ素をヘキサフルオロケイ酸アンモニウムに変性させる処理装置と、これを昇華して除去するアニール処理装置との2台の処理装置を必要とし、大幅な整備コストの高騰を招いてしまう、といった問題があった。
【0010】
更に、特許文献3による除去方法では、いわゆるケミカル処理を施すことによって形成されたシリコン酸化膜を除去する方法であり、同じシリコン酸化膜であっても組成が僅かに異なる自然酸化膜によるシリコン酸化膜を除去するために、上記除去方法をそのまま適用することはできないし、また、いわゆるクラスタ化された処理システムに組み込むこともできない。
【0011】
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去することが可能なシリコン酸化膜の除去方法及び処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、真空引き可能になされた処理容器内にて、被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去するための除去方法において、HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することにより前記シリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにしたことを特徴とするシリコン酸化膜の除去方法である。
【0013】
このように、被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去処理するに際して、HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することにより前記シリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにしたので、自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去することができる。従って、設備コストを大幅に削除することが可能となる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記処理温度の設定温度を150〜180℃の範囲内に設定するようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記除去処理時の圧力は133〜1333Paの範囲内であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記除去処理の時にN ガス及び希ガスよりなる群から選択される1以上のガスを供給することを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、真空引き可能になされた処理容器と、被処理体を保持するための支持手段と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理容器内の雰囲気を真空引きする真空排気系と、前記処理容器内にHFガスを供給するHFガス供給系と、前記処理容器内にNH ガスを供給するNH ガス供給系と、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシリコン酸化膜の除去方法を実施するように装置全体を制御する装置制御部と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項5記載の処理装置において、前記処理容器の内壁面は、アルマイト処理が施されていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6記載の処理装置において、前記支持手段は、前記被処理体を載置する載置台を有しており、前記載置台は窒化アルミニウムにより形成されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の処理装置において、前記真空排気系は、ガス排気通路を有しており、前記ガス排気通路には排気ガス中から反応副生成物を捕集するためのトラップユニットが設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項9に係る発明は、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の処理装置において、前記処理容器と前記真空排気系には、反応副生成物の析出を阻止するために加熱する加熱手段が設けられていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項9記載の処理装置において、前記加熱部材による加熱温度は、100〜170℃の範囲内であることを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、真空引き可能になされた処理容器と、被処理体を保持するための支持手段と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理容器内の雰囲気を真空引きする真空排気系と、前記処理容器内にHFガスを供給するHFガス供給系と、前記処理容器内にNH ガスを供給するNH ガス供給系と、装置全体の動作を制御する装置制御部とを備えた処理装置を用いて被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去処理するに際して、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシリコン酸化膜の除去方法を実施するように制御するコンピュータに、読み取り可能なプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体である。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るシリコン酸化膜の除去方法及び処理装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去処理するに際して、HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することにより前記シリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにしたので、自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去することができる。従って、設備コストを大幅に削除することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明に係るシリコン酸化膜の処理方法及び処理装置の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る処理装置を示す断面構成図である。図1に示すように、この処理装置2は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等により筒体状に成形された処理容器4を有している。この処理容器4内には、支持手段として容器底部より支柱6により起立させて支持された例えば窒化アルミ等のセラミックよりなる円形の載置台8が設けられており、この上面側にウエハWを載置できるようになっている。このウエハWの直径は、例えば300mmである。上記載置台8は、セラミック材である窒化アルミニウムにより円板状に形成されており、耐熱性及び耐腐食性を向上させるようにすると共に、その表面に反応副生成物が付着し難いようにしている。
【0021】
この載置台8内には、加熱手段として例えばカーボンワイヤヒータ10が埋め込んで設けられており、上記ウエハWを所定の温度に加熱できるようになっている。このカーボンワイヤヒータ10には、給電線12を介してヒータ電源14が接続されており、所望の温度にウエハWを温度制御できるようになっている。上記載置台8の下方には、ウエハWの搬出入時に、これを下から突き上げて支持する昇降ピン機構16が設けられる。この昇降ピン機構16は、載置台8の周方向に沿って等間隔で配置された例えば3本(図示例では2本のみ記す)の昇降ピン18を有しており、各昇降ピン18の下端部は例えば円弧状のベース板20により支持されている。
【0022】
このベース板20は、容器底部を貫通する昇降ロッド22に連結されており、この昇降ロッド22の下端部は、アクチュエータ24に接続されて上下動可能になされている。また昇降ロッド22の容器底部の貫通部には容器内の気密性を維持しつつ昇降ロッド22の上下動を許容するために伸縮可能になされたベローズ26が設けられる。
【0023】
また上記載置台8には、上記各昇降ピン18に対応させてピン挿通孔28が設けられており、上記昇降ロッド22を上下動させることにより、上記ピン挿通孔28内を挿通された昇降ピン18が、載置面上に出没してウエハWを突き上げて持ち上げたり、持ち下げたりできるようになっている。
【0024】
また上記処理容器4の側壁面や底面や天井面等の内壁面は、それぞれアルマイト処理が施されており、耐腐食性を向上させると共に、反応副生成物が付着し難くなるようにしている。この場合、上記アルマイト処理としては、表面が滑らかで脱ガスの少ないOGF(Out Gas Free)アルマイト処理が好ましい。またこの処理容器4の側壁部、天井部及び底部には、これらを加熱するための容器用の加熱部材29が設けられており、加熱により反応副生成物が析出して付着することを阻止するようになっている。この加熱温度は、例えば100〜170℃程度である。この容器用の加熱部材29としては、例えば棒状のカートリッジヒータを用いることができる。
【0025】
また、この処理容器4の底部には排気口30が形成されており、この排気口30には上記処理容器4内の雰囲気を真空排気するための真空排気系36が接続されている。この真空排気系36は、上記排気口30に接続されるガス排気通路31を有している。そして、このガス排気通路31には、その上流側より下流側に向けてバタフライ弁のような圧力調整弁34、排気ガス中から反応副生成物を捕集するトラップユニット35及びドライポンプ等よりなる真空ポンプ32が順次介設されており、上記処理容器4内の雰囲気を真空引きして所定の圧力に維持できるようになっている。
【0026】
上記トラップユニット35としては、例えば筐体内に多段に邪魔板を設けて排気ガスの流れ方向を頻繁に変化させることによって、反応副生成物を多段に設けた上記邪魔板により捕集するようにした、いわゆるキュービック型のトラップユニットを用いることができる。この場合、邪魔板に冷却手段を設けなくてもよいし、冷却手段を設けて反応副生成物を効果的に捕集するようにしてもよい。この反応副生成物としては、後述するような種類のガスを用いることから、ケイフッ化アンモニウムとフッ化アンモニウムの混合物となる。
【0027】
また、この真空排気系36には、排気ガス中の反応副生成物が途中で析出することを阻止するために排気用の加熱部材37が設けられている。具体的には、この排気用の加熱部材37は、圧力調整弁34を含んで真空ポンプ32の直前までのガス排気通路31に沿って設けられており、例えば100〜170℃程度の加熱温度に設定されている。ここで上記トラップユニット35には、排気用の加熱手段37は設けていない。上記排気用の加熱手段37としては、テープヒータやジャケットヒータ等が用いられる。尚、上記排気口30を処理容器4の側壁の下部に設ける場合もある。
【0028】
また処理容器4の側壁には、ウエハWを搬出入できる大きさの開口38が形成されており、この開口38に開閉可能になされたゲートバルブ40が設けられている。更に、処理容器4の天井部は開口されており、この開口部分に各種のガスを供給するガス供給手段42が設けられている。このガス供給手段42は、処理容器4内へHFガスを供給するHFガス供給系44と、NH ガスを供給するNH ガス供給系46と、不活性ガスを供給する不活性ガス供給系48、49とを有し、更に上記各ガスを処理容器4内へ導入するシャワーヘッド部50も有している。
【0029】
尚、上記不活性ガスとして、ここではN ガスを用いている。具体的には、上記シャワーヘッド部50は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等よりなり、このシャワーヘッド部50がOリング等のシール部材52を介して天井部の開口に気密に設けられている。このシャワーヘッド部50の表面(下面)は、前記アルミニウムやアルミニウム合金等の無垢の状態になっている。そして、このシャワーヘッド部50には、ヘッド用の加熱部材51が設けられており、これを処理容器4の壁面と同じ温度である100〜170℃程度に加熱して、反応副生成物が付着し難くなるようにしている。
【0030】
このシャワーヘッド部50の上部には、第1のガス導入口54と第2のガス導入口56が設けられると共に、このシャワーヘッド部50内には、上記第1のガス導入口54に連通される第1の拡散室58と上記第2のガス導入口56に連通される第2の拡散室60とがそれぞれ区画分離されて設けられている。ここで第1の拡散室58同士は連通されており、また第2の拡散室60同士も連通されている。
【0031】
そして、上記シャワーヘッド部50の下面のガス噴射面62には、上記第1の拡散室58に連通された複数の第1のガス噴射孔58Aと、上記第2の拡散室60に連通された複数の第2のガス噴射孔60Aとがそれぞれ設けられており、上記第1及び第2のガス噴射孔58A、60Aから噴射された各ガスを、載置台8とシャワーヘッド部50との間で挟まれる反応空間S内で初めて混合するようになっている。
【0032】
このようなガスの混合方式を、いわゆるポストミックスと称す。従って、ガス噴射面62には、第1及び第2のガス噴射孔58A、60Aが、シャワーヘッド部50のガス噴射面62の略全面に亘って例えば交互にマトリクス状に形成されている。
【0033】
そして、上記第1のガス導入口54には、上記HFガス供給系44のガス流路64が接続されると共に、このガス流路64の上流側からは1つの分岐路が形成されて、この分岐路が不活性ガス供給系49のガス流路73となっている。そして上記ガス流路64の途中にはマスフローコントローラのような流量制御器66及び開閉弁68が順次介設されており、HFガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。また上記不活性ガス供給系49のガス流路73の途中には、マスフローコントローラのような流量制御器79及び開閉弁81が順次介設されており、希釈ガスやパージガスとして例えばN ガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。
【0034】
ここで上記HFガス供給系44のガス流路64の全体には、例えばテープヒータやジャケットヒータ等よりなるガス供給用の加熱部材86が設けられており、加熱によりHFガスが再液化することを防止するようになっている。この時のガス流路64の加熱温度は、例えば50〜70℃程度の範囲である。また、この場合、上記ガス流路64に合流する不活性ガス供給系49のガス流路73にもガス供給用の加熱部材88を設けるのがよい。
【0035】
また上記第2のガス導入口56には、NH ガス供給系46のガス流路70が接続されると共に、このガス流路70の上流側からは1つの分岐路が形成されて、この分岐路が不活性ガス供給系48のガス流路72となっている。そして。上記NH ガス供給系46のガス流路70の途中には、マスフローコントローラのような流量制御器74及び開閉弁76が順次介設されており、NH ガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。また上記不活性ガス供給系48のガス流路72の途中には、マスフローコントローラのような流量制御器78及び開閉弁80が順次介設されており、希釈ガスやパージガスとして例えばN ガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。
【0036】
そして、この装置全体の動作、例えばウエハ温度、容器内の圧力、各ガスの供給の開始、終了、各ガスの供給量等の各制御は、コンピュータよりなる装置制御部82によって行われる。そして、この制御に必要なコンピュータに読み取り可能なプログラムは記憶媒体84に予め記憶されている。この記憶媒体84は、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等よりなる。
【0037】
また、この処理装置2は、他の複数の処理装置が共通に接続された真空雰囲気下の搬送室に、上記ゲートバルブ40の部分を介して接続されており、いわゆるクラスタ化されている。そして、この処理容器4との間で上記開口38を介してウエハWの搬出入を行うようになっている。
【0038】
次に、以上のように構成された処理装置2の動作について、図2も参照して説明する。図2は自然酸化膜が付着している半導体ウエハから自然酸化膜が除去される状況を模式的に示す図である。まず、この処理容器4内へ半導体ウエハWを搬入する場合には、開放されたゲートバルブ40から開口38を介して真空雰囲気下の図示しない搬送室から搬送アームで半導体ウエハWを処理容器4内へ搬入し、この状態で昇降ピン機構16のアクチュエータ24を駆動して昇降ロッド22を上方へ延ばし、これにより昇降ピン18を上昇させる。
【0039】
これにより、搬送アーム(図示せず)によって処理容器4内へ搬入されているウエハWが下方より上昇してくる昇降ピン18により突き上げられ、これにより搬送アームより昇降ピン18側へウエハWが受け渡されて保持される。このウエハWはシリコン基板よりなり、表面には例えば図2(A)に示すように自然酸化膜としてSiO 膜90が付着している。
【0040】
次に、搬送アームを処理容器4内から抜き出して、上述のようにウエハWを昇降ピン18で保持した状態で、上記昇降ロッド22を降下させることにより、図1に示すようにウエハWは載置台8上に載置されることになる。そして、ゲートバルブ40を閉じて処理容器4内を密閉し、加熱手段のカーボンワイヤヒータ10によりウエハWを所定のプロセス温度に維持する。
【0041】
そして、HFガス供給系44及び不活性ガス供給系49、更にNH ガス供給系46及び不活性ガス供給系48を有するガス供給手段42から必要なガス、すなわちHFガス、NH ガス、N ガスをそれぞれ流量制御しつつシャワーヘッド部50から処理容器4内へ供給し、更に、真空排気系36を駆動して処理容器4内を真空引きして所定の圧力雰囲気に維持する。この真空排気系36は、処理中は連続的に駆動して処理容器4内を真空引きしている。上記HFガスはガス流路64から第1のガス導入口54を介してシャワーヘッド部50内に導入され、このガスは第1の拡散室58内で拡散した後に各第1のガス噴射孔58Aより反応空間Sへ供給される。また不活性ガスであるN ガスはガス流路73を介してガス流路64内へ流れ込み、上記HFガスと共に希釈ガスとして供給される。この場合、HFガスを流すガス流路64は、ガス供給用の加熱部材86で50〜70℃程度に加熱されているので、このガス流路64内でHFガスが再液化することを防止することができる。
【0042】
またNH ガスはガス流路70から第2のガス導入口56を介してシャワーヘッド部50内に導入され、このガスは第2の拡散室60内で拡散した後に各第2のガス噴射孔60Aより反応空間Sへ供給される。また不活性ガスであるN ガスはガス流路72を介してガス流路70内へ流れ込み、上記NH ガスと共に希釈ガスとして供給される。
【0043】
このように、HFガス及びNH ガスを処理容器4内へ供給することにより、ウエハWに付着していた自然酸化膜であるSiO 膜90は、上記HFガス及びNH ガスと反応して図2(B)に示すように、ケイフッ化アンモニウム[(NH SiF ]92に変性し、引き続いて直ちにこのケイフッ化アンモニウム92は昇華して図2(C)に示すように消滅し、ウエハWの表面は清浄表面として形成されることになる。このようにして、1つの処理装置内で、しかも1つのステップでウエハ表面に付着している自然酸化膜のSiO 膜90を除去することができる。
【0044】
この時のプロセス条件は、プロセス温度が150〜200℃の範囲内、好ましくは150〜180℃の範囲内であり、プロセス圧力は133〜1333Paの範囲内である。また各ガスの流量は、HFガスが100〜1000sccm程度の範囲内、NH ガスが100〜1000sccm程度の範囲内、N ガスが30〜2000sccm(各々15〜1000sccm)程度の範囲内である。
【0045】
この場合、プロセス温度が150℃よりも低い場合には、SiO 膜90がケイフッ化アンモニウム92に変性しても、温度が低過ぎることからケイフッ化アンモニウムの昇華速度が大幅に低下したり、昇華自体が行われなくなり、スループットが大幅に低下してしまう。また、プロセス温度が200℃よりも高い場合には、除去すべきSiO 膜90のエッチングレートが急激に低下してしまう、といった問題が生じてしまう。
【0046】
またプロセス圧力が133Paよりも低い場合には、SiO 膜90がケイフッ化アンモニウムへ変性する反応が極端に低下する結果、スループットが大幅に低下してしまう。またプロセス圧力が1333Paよりも大きい場合には、SiO 膜90のエッチングレートが急激に増加して、エッチングの制御が困難なものとなる。
【0047】
このように、本発明によれば、被処理体、例えば半導体ウエハWの表面に形成されているシリコン酸化膜を除去処理するに際して、HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することにより上記シリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにしたので、自然酸化膜であるシリコン酸化膜を、2つの処理装置を用いることなく1つの処理装置で効率的に除去することができる。従って、設備コストを大幅に削除することが可能となる。
【0048】
また上記プロセス反応が行われている際、シャワーヘッド部50はヘッド用の加熱部材51により、処理容器4自体は容器用の加熱部材29によりそれぞれ100〜170℃程度に加熱されているので、発生した反応副生成物であるケイフッ化アンモニウムやフッ化アンモニウムがシャワーヘッド部50の表面や処理容器4の内壁面に付着することを防止することができる。
【0049】
また、同様に、上記プロセス反応が行われている際には、処理容器4から排出される排気ガス中には上記反応副生成物が含まれるが、この反応副生成物は真空排気系36に設けたトラップユニット35により捕集されて排気ガス中から除去されることになる。この場合、この真空排気系36のガス排気通路31には、上記トラップユニット35を除いて排気用の加熱部材37を設けて100〜170℃程度に加熱しているので、このガス排気通路31の途中で上記反応副生成物が析出することを防止することができる。
【0050】
<ケイフッ化アンモニウムの温度評価>
次に、上記SiO 膜の変性によって形成されるケイフッ化アンモニウムの温度依存性について実験を行ったので、その評価結果について説明する。ここでは加熱器具上のケイフッ化アンモニウムをN 雰囲気の大気圧下で加熱して、その重量変化を測定した。図3はケイフッ化アンモニウムの重量変化の温度依存性を示すグラフであり、横軸に温度をとり、左側縦軸に重量をとり、右側縦軸に加熱器具とケイフッ化アンモニウムとの温度差をとっている。
【0051】
このグラフから明らかなように、ケイフッ化アンモニウムの温度を少しずつ上げて行くと、80℃程度までは重量、温度差ともに僅かしか変化せずに昇華量は非常に少ないが、80℃を越えると重量の変化及び温度差の変化が共に大きくなり、更に、温度が130℃を越えると、上記重量の変化及び温度差の変化が共に急激になっており、激しく昇華していることが判る。
【0052】
そして、温度が150℃の時に、温度差は一旦底をうち、その後は、温度差が一時的に小さくなって、その後、温度の上昇に伴って再び温度差は拡大している。上述のように温度差が一旦小さくなるように変曲点を有する理由は、ケイフッ化アンモニウムが昇華する際に相変化を生ずるために必要とされるエネルギーが潜熱として消費されるからである、と考えられる。そして、更に温度を上げて行くと、温度200℃において全てが昇華してしまって重量がゼロとなる。以上の結果よりケイフッ化アンモニウムを効率的に且つ迅速に昇華させるためには、この温度を150℃〜200℃の範囲内に設定すればよいことが判る。
【0053】
<自然酸化膜(SiO 膜)のエッチングレートの温度依存性の評価>
次に、実際に本発明方法を行って自然酸化膜であるSiO 膜のエッチングレートの温度依存性について調べたので、その評価結果について説明する。図4は本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のエッチングレートの温度依存性を示すグラフである。
【0054】
ここでは、シリコン基板表面に付着している自然酸化膜を除去するために、プロセス温度を変化させつつ前述した本発明方法を実施した。この時のプロセス圧力は933Paであり、HFガスの流量は1000sccm、NH ガスの流量は1000sccm、N ガスの流量は各々500sccmであり、ウエハ温度は150〜210℃まで変化させている。図4において横軸にはウエハ温度をとっており、縦軸にはエッチングレートをとっている。
【0055】
図4に示すグラフから明らかなように、温度が150℃の時が最もエッチングレートが高く、これより温度が上昇するに従ってエッチングレートは略直線的に低下しており、温度が180℃よりも大きくなるとエッチングレートは低い状態で略一定になっている。
この結果、十分な大きさのエッチングレートを得るためには、温度を150〜180℃の範囲に設定するのが好ましいことが判る。
【0056】
そして、エッチング時の制御性を良好にするためには、エッチングレートを10nm/min以下に設定する必要があるが、ある程度以上のエッチングレートを維持しつつエッチング時の制御性を高めるためには、より好ましい温度は165〜180℃の範囲内であることが判る。
【0057】
<自然酸化膜(SiO 膜)のエッチングレートの圧力依存性の評価>
次に、実際に本発明方法を行って自然酸化膜であるSiO 膜のエッチングレートの圧力依存性について調べたので、その評価結果について説明する。図5は本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のエッチングレートの圧力依存性を示すグラフである。
【0058】
ここでは、シリコン基板表面に付着している自然酸化膜を除去するためにプロセス圧力を変化させつつ前述した本発明方法を実施した。この時のプロセス温度は170℃であり、HFガスの流量は1000sccm、NH ガスの流量は1000sccmであり、プロセス圧力は133〜1400Pa程度まで変化させている。図5において横軸には全圧力(プロセス圧力)をとっており、縦軸にはエッチングレートをとっている。
【0059】
図5に示すグラフから明らかなように、全圧力が上昇するに従ってエッチングレートは当初は少しずつ上昇していたが、全圧力が1000〜1500Pa程度を越えるとエッチングレートは急激に増加する傾向になっている。この結果、十分な大きさのエッチングレートを得るためには、全圧力(プロセス圧力)を133〜1333Pa程度の範囲内に設定するのが好ましいことが判る。全圧力が133Paよりも低いとエッチングレートが低くなり過ぎてスループットが大幅に低下してしまい、また、全圧力が1333Paよりも大きくなるとエッチングレートが大きくなり過ぎて制御性が劣ってしまう。
【0060】
そして、エッチング時の制御性を良好にするためには、エッチングレートを10nm/min以下に設定する必要があるが、ある程度以上のエッチングレートを維持しつつエッチング時の制御性を高めるためには、より好ましい全圧力は400〜1000Pa程度の範囲内であることが判る。
【0061】
<自然酸化膜(SiO 膜)の除去の確認評価(その1)>
次に、実際に本発明方法を行って自然酸化膜であるSiO 膜を除去した時の表面状態について調べたので、その評価結果について説明する。図6は本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のフーリエ変換赤外光スペクトルを示すグラフである。ここでは比較例として従来方法によって自然酸化膜のSiO 膜をケイフッ化アンモニウムへ変性させた状態(本願の背景技術で記載した変性処理装置のみ用いたもの)のシリコン基板に対するフーリエ変換赤外光スペクトルも併記した。
【0062】
尚、本発明方法を実施した時のプロセス温度は170℃、プロセス圧力は1200Paである。図6において横軸には波数をとっており、縦軸には吸光度をとっている。また図6中において、実線は本発明方法のグラフを示し、一点鎖線は比較例を示すグラフである。
【0063】
図6に示すグラフから明らかなように、本発明方法の例と比較例のグラフは互いに略重なっているが、波数1400cm−1におけるピークP1と波数3300cm−1におけるピークP2は共にN−H結合のピークを示すものであり、比較例の場合には、この両波数においてピークP1、P2が存在するので、ケイフッ化アンモニウムが付着しているのが判る。これに対して、本発明方法の場合には、上記両波数においてピークが存在しないので、ケイフッ化アンモニウムが付着しておらずにシリコン酸化膜が除去されていることが判る。このように、本発明方法によれば、良好な結果が得られることを理解することができる。
【0064】
尚、波数1100cm−1におけるピークP3はSi−O結合であり、比較例よりも本発明方法の例がピーク値が僅かに低くなっており、このピーク値の差がエッチングによるSiO 膜の膜厚の減少量に相当するものである。
【0065】
<自然酸化膜(SiO 膜)の除去の確認評価(その2)>
次に、実際に本発明方法と従来方法を行って自然酸化膜であるSiO 膜を除去した時の表面状態について調べたので、その評価結果について説明する。図7は本発明方法と従来方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のXPS(X線光電子分光法)の揮度を示すグラフであり、横軸には結合エネルギーをとっている。
【0066】
図中において、従来方法1としては、希フッ酸(DHF)を用いてSiO 膜を除去した場合を示しており、従来方法2としては本願の背景技術で記載したように、変性処理装置とアニール装置の2チャンバーを用いてSiO 膜を除去した場合を示しており、本発明方法は図6において説明したようなプロセス条件でSiO 膜を除去した場合を示している。更に、図7中には参考のために、O−Si結合(自然酸化膜)のエネルギースペクトル(鋭い凸状ピークをもったグラフ)を併記してある。また図7中では、各特性の重なりを防ぐために各特性を縦軸方向に位置ずれさせて記載している。
【0067】
図7に示すグラフから明らかなように、従来方法1、2と本発明方法は、共にO−Si結合の結合エネルギーである533eVの位置にはピークは見られず、自然酸化膜であるSiO 膜がそれぞれ完全に除去されていることが判る。従って、本発明方法の場合には、1チャンバーであるにもかかわらず、従来方法の2チャンバー方式やウェットエッチング(希フッ酸)方式の場合と同様に、自然酸化膜であるSiO 膜を効率的に且つ完全に除去できたことが判る。
【0068】
尚、上記各実施形態では、パージ用や希釈用の不活性ガスとしてN ガスを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、不活性ガスとして、N ガスとHeガスやArガス等の希ガスとよりなる群より選択される1以上のガスを用いることができる。
また、本発明は、基板表面の一部にシリコン表面やメタルシリサイド表面(コンタクトホールやビアホールの底部表面も含む)等に付着する微量な自然酸化膜の除去処理を行う場合にも適用されるのは勿論である。
【0069】
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る処理装置を示す断面構成図である。
【図2】自然酸化膜が付着している半導体ウエハから自然酸化膜が除去される状況を模式的に示す図である。
【図3】ケイフッ化アンモニウムの重量変化の温度依存性を示すグラフである。
【図4】本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のエッチングレートの温度依存性を示すグラフである。
【図5】本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のエッチングレートの圧力依存性を示すグラフである。
【図6】本発明方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のフーリエ変換赤外光スペクトルを示すグラフである。
【図7】本発明方法と従来方法によって自然酸化膜のSiO 膜を除去した時のXPS(X線光電子分光法)の揮度を示すグラフである。
【符号の説明】
【0071】
2 処理装置
4 処理容器
8 載置台(支持手段)
10 カーボンワイヤヒータ(加熱手段)
29 容器用の加熱手段
31 ガス排気通路
32 真空ポンプ
35 トラップユニット
36 真空排気系
37 排気用の加熱手段
42 ガス供給手段
44 HFガス供給系
46 NH ガス供給系
48 不活性ガス供給系
50 シャワーヘッド部
82 装置制御部
84 記憶媒体
90 SiO (自然酸化膜)
92 ケイフッ化アンモニウム
W 半導体ウエハ(被処理体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空引き可能になされた処理容器内にて、
被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去するための除去方法において、
HFガスとNH ガスとを用いると共に、処理温度の設定範囲として150〜200℃の範囲内に設定することにより前記シリコン酸化膜を除去する除去工程を行うようにしたことを特徴とするシリコン酸化膜の除去方法。
【請求項2】
前記処理温度の設定温度を150〜180℃の範囲内に設定するようにしたことを特徴とする請求項1記載のシリコン酸化膜の除去方法。
【請求項3】
前記除去処理時の圧力は133〜1333Paの範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコン酸化膜の除去方法。
【請求項4】
前記除去処理の時にN ガス及び希ガスよりなる群から選択される1以上のガスを供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシリコン酸化膜の除去方法。
【請求項5】
真空引き可能になされた処理容器と、
被処理体を保持するための支持手段と、
前記被処理体を加熱する加熱手段と、
前記処理容器内の雰囲気を真空引きする真空排気系と、
前記処理容器内にHFガスを供給するHFガス供給系と、
前記処理容器内にNH ガスを供給するNH ガス供給系と、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシリコン酸化膜の除去方法を実施するように装置全体を制御する装置制御部と、
を備えたことを特徴とする処理装置。
【請求項6】
前記処理容器の内壁面は、アルマイト処理が施されていることを特徴とする請求項5記載の処理装置。
【請求項7】
前記支持手段は、前記被処理体を載置する載置台を有しており、前記載置台は窒化アルミニウムにより形成されていることを特徴とする請求項5又は6記載の処理装置。
【請求項8】
前記真空排気系は、ガス排気通路を有しており、前記ガス排気通路には排気ガス中から反応副生成物を捕集するためのトラップユニットが設けられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項9】
前記処理容器と前記真空排気系には、反応副生成物の析出を阻止するために加熱する加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項10】
前記加熱部材による加熱温度は、100〜170℃の範囲内であることを特徴とする請求項9記載の処理装置。
【請求項11】
真空引き可能になされた処理容器と、
被処理体を保持するための支持手段と、
前記被処理体を加熱する加熱手段と、
前記処理容器内の雰囲気を真空引きする真空排気系と、
前記処理容器内にHFガスを供給するHFガス供給系と、
前記処理容器内にNH ガスを供給するNH ガス供給系と、
装置全体の動作を制御する装置制御部とを備えた処理装置を用いて被処理体の表面に形成されているシリコン酸化膜を除去処理するに際して、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシリコン酸化膜の除去方法を実施するように制御する、コンピュータに読み取り可能なプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−109335(P2010−109335A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212132(P2009−212132)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】