説明

シート状コネクタ、半導体検査装置および実装半導体製品

【課題】 シートの薄肉化を容易化できる異方性導電シートであるシート状コネクタ、それを用いた半導体検査装置および実装半導体製品を提供する。
【解決手段】 厚み方向に貫通する貫通孔9の壁に沿って形成された中空の導通部5を有する樹脂シート12と、その導通部5に配置され、導通部と電気的に接続した金属ばね3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状コネクタ、半導体検査装置および実装半導体製品に関し、より具体的には半導体装置等の検査において、または半導体装置等を含む実装製品内に組み込まれて、いずれの場合も電気的接続を確実にするために用いられる、シート状コネクタ、そのシート状コネクタを用いた半導体検査装置および実装半導体製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
LSIなどの半導体装置に用いられるプリント回路基板などの回路基板では、電極数のピッチが狭くなり高密度化・複雑化する傾向が高まっている。たとえば内層回路基板と外層回路基板とを含む多層基板が用いられる傾向が高くなっている。このようなLSIの回路基板のリード電極と他の回路端子などとの電気的な接続を達成するために、従来より、これらの間に異方性導電シートを介在させることが行われている。たとえばLSIの検査の際に、異方性導電シートを介在させることにより、LSIの上記電極とLSI検査装置の端子とは、電気的接続が容易に実現される。
【0003】
この異方性導電シートは、厚さ方向にのみ導電性を有し、加圧に対して厚み方向に弾性変形または回復可能な変形をすることが可能である。加圧に対して上記のような変形を可能とする理由は、検査対象の回路基板の厚み方向の寸法精度、とくにリード電極の厚み方向位置(高さ位置)の精度に限界があるためである。異方性導電シートの導電部を加圧して変形させることにより、上記回路基板の寸法精度、とくにリード電極の厚み方向位置にばらつきがあってもそのばらつきを吸収して確実に電気的接続を可能にできる。上記異方性導電シートの導電部は、繰り返し使用しても回路基板の面内のすべてのリード電極と所定値以上の圧力で接触し、このため低い接触抵抗で接触することができる。要は、上記の変形は、端子間の電気的接続を繰り返し確実に安定的に行うために必須である。
【0004】
上記のような加圧変形が可能で、微細ピッチのリード電極との電気的接続を可能にする異方性導電シートとして、絶縁性の高分子物質により上記加圧に対する弾性変形を受け持ち、またそこに充填された導電性粒子により電気導電性を分担する構成が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特許3456235号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記提案の構成においては、ストローク(上記厚み方向の圧縮弾性変形状態と回復状態との差)の範囲が高分子物質で形成されるシート厚みに依存する。たとえば、シート厚みの最大25%程度の圧縮ひずみ変形により、上記ストロークの上限を得ることが行われている。このため、相手方の半導体装置によっては、端子高さのばらつきを吸収するほど十分大きなストロークを得るには、電気導電部の厚み、ひいてはシート厚みをそれに見合うほど厚くする必要がある。したがって、上記構成によれば、異方性導電シートの薄型化に支障をきたすことになる。また、上記ストロークの大きさは、導電部のサイズに依存するため、相手の端子の高さばらつきを吸収するのに十分なほど大きなストロークを得るには、導電部のサイズすなわちコネクタ端子を大きくせざるを得ず、狭ピッチの端子への対応が難しくなる。
【0006】
本発明は、まずシートの薄肉化を容易化することができる異方性導電シートであるシート状コネクタ、それを用いた半導体検査装置および実装半導体製品を提供することを目的とする。さらに、相手方のチップ等の狭ピッチ端子に対応できるシート状コネクタ、それを用いた半導体検査装置および実装半導体製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシート状コネクタは、厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、その導通部に配置され、導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする。
【0008】
上記の構成により、樹脂シートの厚みを薄くした上で、樹脂シートの弾性変形および金属ばねの弾性変形の両方により限界ストロークを拡大し、繰り返し長期使用の耐久性を確保することができる。すなわち、樹脂シート単体または金属ばね単体から構成される既製の異方性導電シートと相違して、金属ばねと樹脂シートとの両者により、薄い樹脂シートであっても大きなストロークを得ることができる。
【0009】
また、上記の樹脂シートのばね定数は、金属ばねのばね定数と同等以下とすることができる。この構成により、長期使用において、突発的な変位を樹脂シートの変形で吸収して、金属ばねの塑性変形を防ぐことができ、耐久性を向上させることができる。
【0010】
上記の金属ばねを渦巻ばねとしてもよい。この構成により、相手方のチップ等の端子と渦巻ばねとの接触面圧および接触面積を大きくとり電気的接続を十分確保したうえで、相手方の端子高さ位置のばらつきを十分吸収できるほど十分大きなストロークを容易に得ることができる。上記渦巻ばねは、小型であっても接触面圧および接触面積を大きくとれるので、十分低い接触抵抗とすることができる。このため渦巻ばねと導通部とで形成される電極のサイズを小さくでき、狭ピッチの端子に対応することができる。
【0011】
また、上記の樹脂シートに、多孔質樹脂が用いられ、導通部は、その多孔質樹脂シートにあけられた貫通孔の壁に染み込む部分を有するようにできる。この構成により、樹脂シートが多孔質であり、また導通部も多孔質樹脂に染み込む部分を有して多孔質的性格を有するため、変形容易である。このため、金属ばねと導通部とで形成されるコンタクト部(電極)の変形を大きくとれ、このためストロークを大きくすることができる。また、金属ばねを導通部に挿し込み機械的に固定する際、導通部が上記のように変形しやすいため、金属ばねを受け入れて固定する部分を形成しやすい。
【0012】
上記の樹脂シートが多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜を有する構成とすることができる。この構成により、上記多孔質樹脂シートと同様の作用を得ることができる。すなわち、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜であるため、導通部も多孔質樹脂に染み込む部分を有して変形可能である。このため、金属ばねと導通部とで形成されるコンタクト部の変形を大きくとれ、このためストロークを大きくすることができる。また、金属ばねを導通部に挿し込み機械的に固定する際、導通部を変形させて、金属ばねを受け入れて固定する部分を形成しやすい。多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜においては、樹脂自体の強度が高く、弾性に富み、かつ繊維が絡み合う形態により多孔質を実現するので、多くの優れた特有の効果を得ることができ、このため、十分な、めっき金属粒子染み込み性(導通部における)、変形容易性、回復力、耐久性、必要とされる耐熱性等を確保することができる。
【0013】
上記の金属ばねのばね構造を、平面的に見て、中空の導通部の内側に形成されるようにできる。この構成により、バンプ等との接触の際、中空スペースにばね構造の部分が突き出るので、同じ厚みの樹脂シート単体と比較して、より大きいストロークを得ることができる。
【0014】
上記の金属ばねが、平面的に見て中空の導通部の内側に形成された渦巻ばね構造を有し、樹脂シートが多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜で形成され、導通部はその多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜にあけられた貫通孔の壁に染みこむ部分を有する、構成をとることができる。この構成により、外部装置の電極部との確実な電気的導通と、その繰り返し耐久性とを確保した上で、シートの薄肉化を具体的に実現することができる。
【0015】
また、上記の金属ばねの外径寸法よりも、導通部の中空の径を小さくすることができる。この構成により、金属ばねを導通部の中空内に挿し込んで、機械的に固定することを容易化することができる。
【0016】
また、上記の貫通孔をテーパー形状として、導通部をそのテーパー形状の壁に沿って形成することができる。この構成により、金属ばねの外径をテーパー形状の導通部の小さいほうの端の径より大きくすることにより、テーパー径の大きい端から金属ばねを挿し込みテーパー壁の途中において、堅固にかつ確実に固定することができる。また、ストレート孔において金属ばねが抜け出るおそれを排除できる。
【0017】
上記の導通部の内側に2段形状を形成することができる。この構成により、2段形状の導通部の径の大きいほうの端から金属ばねを挿入し、段差の部分で金属ばねを止めて固定を容易化することができる。また、ストレート孔において金属ばねが抜け出るおそれを排除できる。
【0018】
本発明の半導体検査装置は、検査対象の半導体装置を検査するために用いられるシート状コネクタを備えた装置である。この半導体検査装置では、上記のシート状コネクタは、厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、その導通部に配置され、該導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする。この構成により、薄い樹脂シートを用いながら大きなストロークをとることができるので、薄型化したうえで電気的接続が確実な検査が可能な半導体検査装置を提供することができる。
【0019】
本発明の実装半導体製品は、半導体装置を実装基板に実装するために用いられるシート状コネクタを備えた半導体製品である。この実装半導体製品では、シート状コネクタは、厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、樹脂シートの少なくとも一方の表面側において導通部に配置され、該導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする。この構成により、薄型化したうえで半田を用いずに電気的接続を確実にした実装半導体製品を得ることができる。このため、半導体装置と実装基板との取り外しが容易となり、実装半導体製品の製造における融通性を高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のシート状コネクタ、半導体検査装置および実装半導体製品によれば、シートの薄肉化を容易に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるシート状コネクタ10を示す断面図である。図1において、樹脂シート12には貫通孔があけられ、その貫通孔の壁に沿って導通部5が形成されている。樹脂シート12が多孔質PTFEの場合は、貫通孔の壁に沿って染み込む部分が形成されている。この導通部5が金属ばね3とともに電極を形成する。導通部5には樹脂シート12の一方の表面側において金属ばね3が挿し込まれて固定され、互いに電気的に接続されている。金属ばね3の具体的な構造については、このあと説明するが、図1では具体的な構造は省略されている。樹脂シート12は、一部に多孔質樹脂を含んでいればよく、たとえば多層の樹脂シートのうち1枚が多孔質樹脂シートであればよい。また、樹脂シート12全体が、多孔質樹脂で形成されていてもよいことはいうまでもない。つぎに、各部分の構造について説明する。
【0022】
図2は、金属ばね3の構造の一例を示す斜視図である。また、図3はその断面図である。図2および図3に例示した金属ばね3は、渦巻ばね構造を有している。金属製の渦巻ばね3の高さbは、たとえば厚み400μmの樹脂シートに対しては100μm程度がよく。また外径Dは導通部5の中空の径より大きくとるのがよい。渦巻ばね3の厚みaは、必ずしも均一厚みでなくてもよく、リング状の外周部で厚く、中央部で薄くするのがよい。
【0023】
図4は、中空の導通部5を有する樹脂シート12を示す平面図であり、また図5は、図4のV−V線に沿う断面図である。樹脂シート12は、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むことができる。樹脂シート12に設けた貫通孔の壁に、めっき処理または電鋳等により中空の導通部5が形成されている。電鋳により形成された導通部は、とうぜん、多孔質PTFEの壁に染み込む部分を有し、このため金属の電鋳体でありながら、多孔質的性格を有して変形しやすく、ストローク増大のために好ましい。また、渦巻ばね3を導通部5に挿し込み固定することも考慮して、中空スペースの径dは適切に調整される。この渦巻ばね3の挿し込み、固定の際にも、導通部5は、多孔質組織に近い変形挙動を示すため、渦巻ばね3の固定を容易にすることができる。
【0024】
図6および図7は、金属ばね3を樹脂シート12の中空の導通部5に機械的に固定する1つの手法を例示する図である。図6に示すように、金属ばね3の外径Dは、導通部5の中空の径dより大きくする。図7に示すように、スルーホール導通部の端から金属ばね3を挿し込むことにより、金属ばね3は機械的に固定される。このとき、導通部5では、多孔質樹脂シートとともに変形が生じ、実質的に金属ばね3を受け入れて固定する部分が形成される。導通部5は多孔質樹脂の孔に入り込んでいる箇所では、上記受け入れ部形成のための変形量が小さい範囲では拘束は緩く、所定の変形量に達すると強い拘束が生じ、固定を安定にする。このため渦巻ばね3は、この受け入れ部分に安定的に止められる。
【0025】
図8は、本実施の形態におけるシート状コネクタ10を用いて、半導体装置の配線基板のBGA(Ball Grid Array)のバンプ24が押し当てられたときの変形の状態を示す図である。ここで注目すべきは、(1)多孔質樹脂シート12の導通部5と、その周囲の領域Sとにおいて、樹脂シートが主として圧縮ひずみを生じて弾性変形していることと、(2)渦巻ばね3の中央部が導通部5の中空スペースに突き出して変形していることである。渦巻ばね構造を用いた場合、バンプなどの凸状電極を渦巻の中央部に押し当てることにより、渦巻中央が導通部の中空スペースに突き出て、凸状電極の形状に応じて接触面積を大きくとりながら変形して(接触面圧を生じ)、凸状電極と電気的に導通する。また、多孔質樹脂シートを用いた場合、樹脂シート自体の変形を容易化するとともに、そこに染み込む部分を有する導通部5の変形も容易化される。樹脂シートが多孔質でない場合、上記(1)の変形の程度は小さくなるが、それでも弾性変形は発生し、ストローク増大に寄与することができる。
【0026】
本実施の形態では、ストロークを、樹脂シート12の弾性変形と、金属ばね3の弾性変形、とくに渦巻ばね構造の中心部が導通部の中空スペースに突き出す弾性変形により、分担するので、樹脂シート12を薄くしても大きなストロークを得ることができる。
【0027】
渦巻ばね3は、外周部が筒状のリング構造の形状であることが好ましい。外周部が筒状のリング構造の場合、渦巻ばねを中空の導通部上に配置して固定しやすく、中空の導通部により渦巻ばねを保持しやすくなり、渦巻ばねを堅固に固定することができ、安定性に優れるようにできる。
【0028】
つぎに、上記の金属ばね、とくに渦巻ばね構造、および樹脂シートの製造方法について説明する。
【0029】
(金属ばねの製造方法)
渦巻ばねは、たとえば特開2006−32105号公報などに開示されている接触端子の製造方法を用いて製造することができる。シンクロトロン放射(SR)X線を用いる方法およびSRX線を用いない方法が開示されているが、SRX線を用いたLIGA(Lithographie Galvanoformung Abformung:登録商標)プロセスはつぎのように要約される。
(第1処理):基板/導電層/レジストからなる基板を作成する。
(第2処理):渦巻(ぜんまい)パターンを持つX線マスクパターンを介在させて上記基板(レジスト)にSR照射を行う。
(第3処理):SR照射された基板に現像処理を施し、渦巻パターンの雌型をつくる。
(第4処理):めっき(電鋳)処理により渦巻パターンの雌型に金属の渦巻ばねを鋳込む。
(第5処理):レジストおよび上記導電層を除去して、基板上に金属の渦巻ばねを露出させ、次いで、基板を除去して渦巻ばねを得る。
【0030】
上記のプロセスによれば、X線の高い透過性を利用するため、最大1mm程度の厚膜のレジストを露光し、厚みのある機械構造体を製作することができる。このため、アスペクト比(図2における(b/a))が2以上の渦巻ばねを容易に得ることができ、さらに10程度の渦巻ばねを得ることができる。渦巻ばねよりも単純な構造の場合には、最大アスペクト比100を得ることができる。電鋳する金属は何でもよいが、Ni、Ni−Mn合金等を好適に用いることができる。Ni−Mn合金の場合、Niに比べて、結晶粒を微細化でき、強度、ヤング率、弾性限界および繰り返し耐久性を向上することができる。
【0031】
図9に、図2に示す渦巻ばねの別の例を示す。図9(a)は、外周部を構成する筒状のリング内で、外方に竹の子状に突き出る渦巻ばね構造の金属ばねを示す。この渦巻ばねは、外方に突き出る先端部を有するため、LGA(Land Grid Array)パッケージなどに配置する平板状電極に対しても確実に電気的導通を得ることができる。また、表面に凹凸または窪みのある電極に対しても有用である。
【0032】
図9(b)に示す渦巻ばねでは、柱状の渦巻ばねと、その渦巻の中央部に位置する突起部とを有する。その突起部は、相手方の電子機器の電極に向かって突き出ている。このような渦巻ばねも、LGAパッケージなどの平板状電極に対して確実な電気的接続を得られる。上記渦巻ばねは、平板状電極と接触する先端形状が、平板状電極に押し当てても、平板状電極に与える機械的ダメージが小さく、渦巻ばねの先端部自体も摩耗が少なく、好ましい。また、渦巻ばねと平板状電極とが傾斜をもって接触しても、接続状態を一定に保つことができる。このため、電気的接続の信頼性の高い金属ばねとなることができる。この観点より、上記突起部の表面形状は、球面または回転放物面であることが望ましい。また、上述のように、金属ばねの外周部は、筒状のリング構造を有することが望ましい。
【0033】
図10は、上記の渦巻ばね(ぜんまい)の2次元パターンと異なる2次元パターンを有する渦巻ばねの別の例を示す図である。図10(a)に示す渦巻ばねでは、相互に分離した3条のばねが全体が構成されるため、柔らかいばねを得ることができる。また、図10(b)に示す渦巻ばねでは、全体の形状が矩形であるため、円形の渦巻ばねに比べて、実装用コネクタまたは検査用ソケット上でのばねの面積率が高くなるので、ばね効率を良好にすることができる。金属ばねの構造については、図9および図10に示す渦巻ばね構造(ぜんまい構造)に限定されず、腕を中心方向に蛇腹構造に畳み込んだ金属ばねであってもよい。
【0034】
(樹脂シートの形成方法)
1.樹脂シート(基膜)
半導体ウェハなどのバーンイン試験用のシート状コネクタでは、その基膜が耐熱性に優れていることが好ましい。シート状コネクタは、横方向(膜厚方向とは垂直方向)に電気絶縁性であることが必要である。したがって、多孔質を形成する合成樹脂は、電気絶縁性であることが必要である。
【0035】
基膜(樹脂シート)として使用する多孔質樹脂材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリふっ化ビニリデン(PVDF)、ポリふっ化ビニリデン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)などのフッ素樹脂;ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、液晶ポリマー(LCP)などのエンジニアリングプラスチック;などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性、加工性、機械的特性、誘電特性などの点から、PTFEが好ましい。
【0036】
多孔質樹脂シートを作製する方法としては、造孔法、相分離法、溶媒抽出法、延伸法、レーザ照射法などが挙げられる。多孔質樹脂シートを形成することにより、膜厚方向に弾性を持たせることができるとともに、誘電率を更に下げることができる。
【0037】
多孔質樹脂シートは、気孔率が20〜80%程度であることが好ましい。多孔質樹脂シートは、平均孔径が10μm以下あるいはバブルポイントが2kPa以上であることが好ましく、導通部のファインピッチ化の観点からは、平均孔径が1μm以下あるいはバブルポイントが10kPa以上あることがより好ましい。多孔質樹脂シートの膜厚は、使用目的や使用箇所に応じて適宜選択することができるが、通常、3mm以下、好ましくは1mm以下である。特にバーンイン試験用のシート状コネクタでは、膜厚は、多くの場合、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜100μm程度である。
【0038】
多孔質樹脂シートの中でも、延伸法により得られた多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(多孔質PTFE膜)は、耐熱性、加工性、機械的特性、誘電特性などに優れ、しかも均一な孔径分布を有する多孔質膜が得られ易いため、シート状コンタクトの基膜として最も優れた材料である。
【0039】
多孔質PTFE膜は、例えば、特公昭42−13560号公報に記載の方法により製造することができる。まず、PTFEの未焼結粉末に液体潤滑剤を混合し、ラム押し出しによってチューブ状または板状に押し出す。厚みの薄いシートが所望な場合は、圧延ロールによって板状体の圧延を行う。押出圧延工程の後、必要に応じて、押出品または圧延品から液体潤滑剤を除去する。こうして得られた押出品または圧延品を少なくとも一軸方向に延伸すると、未焼結の多孔質PTFEが膜状で得られる。未焼結の多孔質PTFE膜は、収縮が起こらないように固定しながら、PTFEの融点である327℃以上の温度に加熱して、延伸した構造を焼結・固定すると、強度の高い多孔質PTFE膜が得られる。多孔質PTFE膜がチューブ状である場合には、チューブを切り開くことにより、平らな膜にすることができる。
【0040】
延伸法により得られた多孔質PTFE膜は、それぞれPTFEにより形成された非常に細い繊維(フィブリル)と該繊維によって互いに連結された結節(ノード)とからなる微細繊維状組織を有している。多孔質PTFE膜は、この微細繊維状組織が多孔質構造を形成している。
【0041】
2.導通部の形成
樹脂から形成された電気絶縁性の多孔質膜からなる基膜の複数箇所に、表面から裏面に貫通する貫通孔の壁(多孔質構造の樹脂部)に導電性金属を付着させて、膜厚方向に導電性を付与することが可能な導通部を設ける。
【0042】
基膜の複数箇所に導通部を形成するには、先ず、導電性金属を付着する位置を特定する必要がある。導電性金属を付着させる位置を特定する方法としては、例えば、多孔質膜に液体レジストを含浸させて、パターン状に露光し、現像して、レジスト除去部を導電性金属の付着位置とする方法がある(フォトリソグラフィ法)。しかし、ここでは多孔質膜の特定位置の膜厚方向に微細な貫通孔を形成して、該貫通孔の壁面を導電性金属の付着位置とする方法を好適に採用することができる。多孔質膜に多数の貫通孔を形成する方法は、フォトリソグラフィ技術を用いる前者の方法に比べて、ファインピッチで導電性金属を付着させる場合に適している。また、多孔質膜に多数の貫通孔を形成する方法は、例えば、30μm以下、さらには25μm以下の微細な直径の導通部を形成するのに適している。情況に応じていずれの方法を用いてもよい。
【0043】
多孔質膜からなる基膜の複数箇所に、表面から裏面に貫通する貫通孔の壁(多孔質構造の樹脂部)に導電性金属を付着させて導通部を形成する。フォトリソグラフィ技術を用いる方法では、無電解めっき法などによりレジスト除去部に導電性金属粒子を析出させて、壁(多孔質構造の樹脂部)に導電性金属を連続して付着させる。この場合、レジスト除去部の表面から裏面に貫通する状態となるように、多孔質構造の樹脂部に導電性金属を連続して付着させる。貫通孔を形成する方法では、貫通孔の壁面に露出している多孔質構造の樹脂部に、無電解めっき法などにより導電性金属粒子を析出させる方法により付着させる。
【0044】
多孔質構造の樹脂部とは、多孔質膜の多孔質構造を形成している骨格部を意味している。多孔質構造の樹脂部の形状は、多孔質膜の種類や多孔質膜の形成方法によって異なっている。例えば、延伸法による多孔質PTFE膜の場合には、多孔質構造は、それぞれPTFEからなる多数のフィブリルと該フィブリルによって互に連結された多数のノードとから形成されているので、その樹脂部は、これらのフィブリルとノードである。
【0045】
多孔質構造の樹脂部に導電性金属を付着させて導通部を形成する。この際、導電性金属の付着量を適度に制御することによって、導通部での多孔質構造を保持することができる。本発明のシート状コンタクトでは、導電性金属が多孔質構造の樹脂部の表面に沿って付着しているため、導電性金属層の部分が多孔質構造と一体となって多孔質状構造となっており、その結果、導通部が多孔質状となっているということができる。このため、上述のように、バンプ等とのコンタクト時の導通部自身の変形容易性、および金属ばねの挿し込み固定容易性を得ることができる。導電性金属層の大部分または実質的にほとんどが、多孔質状構造であってもよい。
【0046】
無電解めっき法などを採用すると、導電性金属粒子が多孔質構造の樹脂部に付着する。本発明のシート状コネクタでは、多孔質膜を構成する多孔質構造(多孔性)をある程度維持したまま、導電性金属粒子が付着した状態が得られる。多孔質構造の樹脂部の太さ(例えば、フィブリルの太さ)は、50μm以下であることが好ましい。導電性金属粒子の粒子径は、0.001〜5μm程度であることが好ましい。導電性金属粒子の付着量は、多孔性と弾性を維持するために、0.01〜4.0g/ml程度とすることが好ましい。基膜となる多孔質の気孔率にもよるが、導電性金属粒子の付着量が多すぎると、シート状コネクタの弾性が大きくなりすぎて、通常の使用圧縮荷重では、シート状コネクタの弾性回復性能が著しく低下する。導電性金属粒子の付着量が少なすぎると、圧縮荷重を加えても膜厚方向への導通を得ることが困難になる。
【0047】
貫通孔の壁面で多孔質構造の樹脂部に導電性金属を付着させる方法について、図4および図5を参照しながら説明する。多孔質樹脂シート(基膜)12には、表面から裏面にかけて貫通する貫通孔9が複数箇所に形成されている。これらの貫通孔は、一般に、所定のパターンで多孔質樹脂シート12に形成される。図5は、図4のV−V線に沿った断面図であり、貫通孔の壁面で多孔質構造の樹脂部に導電性金属粒子が付着して導通部5を形成している状態を示している。多孔質樹脂シート12は、基膜となっており、所定の複数箇所に貫通孔が設けられており、貫通孔壁面の多孔質構造の樹脂部には導電性金属粒子が付着して導通部5が形成されている。この導通部5は、多孔質構造の樹脂部の表面に付着して形成されているため、多孔質としての特性を有している。圧力を除去すると、導通部を含む樹脂シート全体が弾性回復するので、シート状コンタクトは、繰り返して使用することができる。
【0048】
図11および図12は、金属ばね3の導通部5への挿し込みと固定の方法の変形例を示す図である。図6および図7に示す方法では、表面に直角なフラットな壁面における一定の厚みの導通部に金属ばねを挿し込み、機械的に固定する。図11に示す方法では、中空の導通部の層厚みを2段に変えて大径部と小径部とを設け、大径部の端から金属ばねを挿し込み、小径部と大径部との段差部に金属ばねを係止して機械的に固定する。ストレートの中空部に金属ばねを挿し込む場合、金属ばねが中空部を抜け出てしまうおそれがあり、図11に示す方法によってこのような不都合を回避することができる。
【0049】
また、図12に示す方法では、樹脂シートにあける貫通孔をテーパー形状にして、そのテーパー形状の壁面に沿って導通部5を形成し、テーパー形状の導通部の大径側から金属ばね3を挿し込み、当接した位置に金属ばねを固定する。この方法により、やはり金属ばねが中空スペースを抜け出てしまうおそれを排除することができる。図11および図12に示す方法ともに、樹脂シート12を多孔質PTFE膜などとすることにより、導通部5は壁に染み込む部分を有し、多孔質材料的な性格を示すので、金属ばね3を容易に導通部5に挿し込み、固定することができる。
【0050】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2における半導体検査装置50を示す断面図である。この半導体検査装置50は、被検査対象の半導体装置60の電極端子であるバンプ24と電気的に導通するためのシート状コネクタ10を備えている。シート状コネクタ10の樹脂シート12は、多孔質PTFE膜で形成されている。半導体検査装置50は、配線52を含む配線基板51上に形成されており、半導体装置60との位置合わせを確実に行うためのガイド55を備えている。半導体装置60は、基板61上に形成されており、BGAの電極端子のバンプ24を半導体検査装置50に向かって突き出している。バンプ24の平面的な位置と、中空の導通部5または渦巻ばね3の平面的な位置とは、一対一に対応している。
【0051】
半導体装置60の検査のためにガイド55に沿うように、半導体装置に荷重を加えると、バンプ24とシート状コネクタ10の電極(導通部5と渦巻ばね3とで構成される)とは機械的に接触し、このため電気的にも導通状態とされる。このとき、すべてのバンプ24の高さ位置にはばらつきがあり、渦巻ばね3と、樹脂シート12とに弾性変形に起因する十分大きなストロークを発生しないと、上記バンプ24の高さ位置のばらつきを吸収することができない。本発明のシート状コネクタ10では、図8に示すように、渦巻ばね3と、導通部5を含む多孔質PTFE膜12の両方で、弾性変形を分担するので、大きなストロークを得ることができる。この結果、信頼性の高い半導体検査装置を提供することができる。
【0052】
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3における実装半導体製品90を組み立てている状態を示す図である。図15において、LSIチップなどのデバイス80は半導体基板81上に形成され、電気的接続用の端子部83に形成されたバンプ84を裏面に突き出している。また、位置合わせのガイド孔81hを端部に設けている。上記LSIチップ80は、電気的接続の端子を互いに接続させて、マザーボード71上に実装される。マザーボード71には、端子73上にバンプ74が形成され、また位置合わせのピン75が設けられている。上記デバイス80とマザーボード71の端子間の接続を確実に行うために、シート状コンタクト10が用いられ、実装製品に組み込まれる。シート状コネクタ10の樹脂シート12は、多孔質PTFE膜で形成されている。
【0053】
シート状コンタクト10では、上下面のバンプ84,74との電気的接続において十分大きなストロークが生じるように金属ばね3を導通部5の上面側と下面側の両面に配置している。このため、デバイスにおけるバンプ84の高さ位置のばらつきおよびマザーボード71におけるバンプ74の高さ位置のばらつきを、渦巻ばね3と、多孔質PTFE膜12と、その貫通孔の壁に染み込むように形成された導通部5との変形により吸収することができる。この結果、十分低い接触抵抗で、マザーボード71のバンプ74と、デバイスのバンプ84との電気的接続を実現することができる。このとき上下のバンプ74,84と渦巻ばね3とは半田を用いずに電気的接続を確固としたものにできる。このため、半田を使用することにともなう諸対策をしないですみ、また渦巻ばね3とバンプ74,84との取り外しが容易なので、実装半導体製品の製造の融通性を高めることができる。しかも、このとき、シート状コンタクト10の樹脂シートを十分薄くすることができる。このため、マザーボード71に実装されたあとの実装半導体製品90の厚みを薄くして薄型化することができ、商品価値を高めることができる。
【0054】
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明は、金属ばねおよび樹脂シートの両方が弾性変形して、ストロークを大きくでき、半導体装置等の接続端子の厚み方向位置のばらつきを吸収できれば、どのような金属ばねの形態および樹脂シートの形態であっても、本発明の技術的範囲に属させるものである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、金属ばねと樹脂シートの両方で弾性変形を分担するため、薄い樹脂シートを用いながら、接続端子の位置ばらつきを吸収できるように大きなストロークを生じる。また、金属ばねに渦巻ばねを用いた場合、渦巻ばねおよび中空電極のサイズを小さくできるので、狭ピッチの端子を配置した半導体装置にも対応することができる。さらに実装半導体製品においてはマザーボードとデバイスとの電気的接続に半田を使用する必要がないという利点を有する。このため、高密度化・狭ピッチ化・薄肉化する半導体装置や検査装置自体およびその製造に貢献することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態1におけるシート状コネクタを示す断面図である。
【図2】図1に示す金属ばねの構造(渦巻ばね構造)を示す図である。
【図3】図2の金属ばねの断面図である。
【図4】樹脂シートを示す平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】樹脂シートの導通部と金属ばねとを示す模式図である。
【図7】樹脂シートの導通部に金属ばねを挿し込み、固定する状態を示す図である。
【図8】シート状コネクタの電極(導通部と金属ばねとで構成)に半導体装置のバンプが押し当たる際に生じる弾性変形を示す図である。
【図9】渦巻ばねの別の例を示す図であり、(a)はらせん状に中央部が突き出る渦巻構造の金属ばねを示し、(b)は渦巻ばねの中央部に突起部を有する金属ばねを示す図である。
【図10】渦巻ばねの平面パターンの別の例を示す図であり、(a)は相互に分離した3条のばねによって形成される平面パターンを示し、(b)は矩形の各辺から中央に延びる4条のばねによって形成される平面パターンを示す図である。
【図11】金属ばねを中空の導通部に挿し込み、固定する方法の別の例を示す図である。
【図12】金属ばねを中空の導通部に挿し込み、固定する方法のさらに別の例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態2における半導体検査装置を示す図である。
【図14】図13の半導体検査装置を作動させた状態を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態3における実装半導体製品の組み立て操作を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
3 金属ばね(渦巻ばね)、5 導通部、10 シート状コネクタ、12 樹脂シート、12h ガイド孔、24 バンプ、50 半導体検査装置、51 配線基板、52 配線、53 接続端子、55 ガイド、60 半導体装置、61 基板、71 マザーボード、73 接続端子、74 バンプ、75 ガイドピン、80 デバイス、81 基板、81h ガイド孔、83 接続端子、84 バンプ、90 実装半導体製品、b 金属ばねの厚み(高さ)、D 金属ばねの外径、d 導通部の中空径、S 樹脂シートの弾性変形領域。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、
前記導通部に配置され、該導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする、シート状コネクタ。
【請求項2】
前記金属ばねのばね構造が、平面的に見て、前記中空の導通部の内側に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシート状コネクタ。
【請求項3】
前記金属ばねが、平面的に見て前記中空の導通部の内側に形成された渦巻ばね構造を有し、前記樹脂シートが多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜で形成され、前記導通部はその多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜にあけられた貫通孔の壁に染みこむ部分を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のシート状コネクタ。
【請求項4】
前記金属ばねの外径寸法よりも、前記導通部の中空の径が小さいことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシート状コネクタ。
【請求項5】
前記貫通孔がテーパー形状になっており、前記導通部がそのテーパー形状の壁に沿って形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のシート状コネクタ。
【請求項6】
前記導通部は、その中空の径が、大径部と小径部の2段形状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のシート状コネクタ。
【請求項7】
検査対象の半導体装置を検査するために用いられるシート状コネクタを備えた半導体検査装置であって、
前記シート状コネクタは、厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、前記導通部に配置され、該導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする、半導体検査装置。
【請求項8】
半導体装置を実装基板に実装するために用いられるシート状コネクタを備えた半導体製品であって、
前記シート状コネクタは、厚み方向に貫通する貫通孔の壁に沿って形成された中空の導通部を有する樹脂シートと、前記樹脂シートの少なくとも一方の表面側において前記導通部に配置され、該導通部と電気的に接続した金属ばねとを備えることを特徴とする、実装半導体製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−76316(P2008−76316A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258141(P2006−258141)
【出願日】平成18年9月23日(2006.9.23)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】