説明

ドライブシャフト及びその折れ角検出方法

【課題】 自動車の走行時、中間軸に対する等速自在継手の折れ角を簡便な手段により検出できるようにする。
【解決手段】 一対の等速自在継手12,13を中間軸14によりトルク伝達可能に連結したドライブシャフト11において、一方の等速自在継手12の外表面および中間軸14の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲット19,20を設け、前記等速自在継手12のターゲット19と中間軸14のターゲット20のそれぞれの座標位置を検出手段21,22により検出し、その検出された前記両ターゲット19,20の位置に基づく等速自在継手12の軸ベクトルOと中間軸14の軸ベクトルSによって、前記中間軸14に対する等速自在継手12の折れ角を演算手段23により算出可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドライブシャフト及びその折れ角検出方法に関し、例えば自動車、鉄道車両用や産業機械用として利用され、一対の等速自在継手を中間軸でトルク伝達可能に連結したドライブシャフトと、そのドライブシャフトにおける中間軸に対する等速自在継手の折れ角を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
独立懸架方式のサスペンションを採用する自動車のドライブシャフト1は、図6に示すように一対の等速自在継手2,3を中間軸4でトルク伝達可能に連結したユニット構造を具備する(例えば特許文献1参照)。この等速自在継手2,3と中間軸4の連結部分には、例えば水やダスト等の異物侵入を防止する目的から、蛇腹状の樹脂製ブーツ5,6が金属製ブーツバンド7a,7b,8a,8bの締め付けにより装着されているのが一般的である。
【0003】
この種のドライブシャフト1では、サスペンションの動きに追従しながら駆動力を伝達する必要がある。そのため、ドライブシャフト1の一端に位置する一方の等速自在継手2をディファレンシャルに連結し、その他端に位置する他方の等速自在継手3を車軸(アクスル)に連結した構造としている。
【0004】
このようにしてドライブシャフト1は、エンジンの動力を車輪まで伝達する駆動系統に組み込まれ、エンジンの動力は最終的にドライブシャフト1によって車輪に伝達される。
【特許文献1】特開平7−63628号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述した従来のドライブシャフト1では、自動車の走行時に中間軸4に対する等速自在継手2,3の折れ角を検出することができれば、その等速自在継手2,3の折れ角の大きさに応じて最適な制御を実現することが容易となり、等速自在継手2,3の異常を速やかに検知することができる等、等速自在継手2,3の折れ角の検出情報を有効に利用することができる。
【0006】
しかしながら、中間軸4に対する等速自在継手2,3の折れ角は、エンジンやホイールとの取り付け位置や、車輪のキャンパ、キャスタ、トー等の角度のように三次元的に複雑なジオメトリの上に成り立っており、さらに車高、ステアリング角度、旋回半径、車中バランス、路面の傾きなど走行状態で時々刻々変化するものであり、自動車の走行時、トルクを伝達しながら回転している中間軸4に対する等速自在継手2,3の折れ角を直接的に計測することは非常に困難である。
【0007】
従って、前述した従来のドライブシャフト1では、自動車への搭載時に中間軸4に対する等速自在継手2,3の折れ角を検出する手段を装備したものはないというのが現状であった。
【0008】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、自動車の走行時、中間軸に対する等速自在継手の折れ角を簡便な手段により検出できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、一対の等速自在継手を中間軸によりトルク伝達可能に連結したドライブシャフトであって、少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲットを設け、前記等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれの座標位置を検出手段により検出し、その検出された前記両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、前記中間軸に対する等速自在継手の折れ角を演算手段により算出可能としたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、一対の等速自在継手を中間軸によりトルク伝達可能に連結したドライブシャフトの折れ角検出方法であって、前記ドライブシャフトの少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲットを設け、前記等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれの座標位置を検出し、その検出された前記両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、前記中間軸に対する等速自在継手の折れ角を算出することを特徴とする。
【0011】
本発明では、少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に設けられ、両者の軸線に対する姿勢を指標する両ターゲットの座標位置を検出し、その検出された両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、中間軸に対する等速自在継手の折れ角を算出するようにしたことから、車両の走行時、中間軸に対する等速自在継手の折れ角をリアルタイムで検出することができる。
【0012】
前述した構成におけるターゲットは、等速自在継手の継手外輪の外表面および中間軸の軸端部の外表面にそれぞれ設けるか、あるいは、等速自在継手と中間軸間に配設されたブーツの締め付けバンドの外表面にそれぞれ設けることが可能である。さらに、継手外輪の外表面または中間軸の軸端部の外表面とブーツの締め付けバンドの外表面との組み合わせも可能である。特に、等速自在継手の継手外輪および中間軸の軸端部の外表面にターゲットをそれぞれ設ける場合には、両者の外表面を加工することになるため、ターゲットをブーツの締め付けバンドの外表面にそれぞれ設ける方が安価となるので有効である。
【0013】
前述した構成における検出手段は、等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれを撮像する撮像素子からの映像信号を画像処理する画像処理装置で構成すればよい。この場合、前述の軸ベクトルに基づく折れ角の算出は、等速自在継手および中間軸の外表面に付設されたそれぞれの軸と平行な線の座標ベクトル、あるいは、等速自在継手および中間軸のそれぞれの軸に垂直な平面を構成する三点の座標からこの三点を通る平面の法線ベクトルを前述の軸ベクトルとして演算処理することが可能である。
【0014】
また、前述した構成における他の検出手段としては、等速自在継手および中間軸のターゲットとして設けられた発信器からの送信信号を受信する受信器で構成することも可能である。この場合、発信器からの送信信号に基づく位置情報を前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出することが可能である。
なお、前述のターゲットは、中間軸の回転により検出手段の死角の位置にくる可能性があるため、必要最小限の個数以上設けておくことが有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に設けられ、両者の軸線に対する姿勢を指標する両ターゲットの座標位置を検出し、その検出された両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、中間軸に対する等速自在継手の折れ角を算出するようにしたことから、車両の走行時、中間軸に対する等速自在継手の折れ角をリアルタイムで検出することができる。
【0016】
その結果、等速自在継手の高角作動時、等速自在継手に入力されるトルクを軽減する制御によって等速自在継手に負荷される過大トルクを未然に防止でき、等速自在継手の折れ角の大きさに応じて最適な制御を実現することが容易となる。また、通常走行時との差を検出することによって、等速自在継手の異常を速やかに検知することができる。さらに、実車走行時の角度を知ることによって精度のよい等速自在継手の試験条件を設定することもできる。このようにして、等速自在継手の折れ角の検出情報を有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明を、独立懸架方式のサスペンションを採用する自動車のドライブシャフトに適用した一つの実施形態を示す。なお、本発明は、自動車のドライブシャフトに限られず、その他の鉄道車両用や産業機械用のドライブシャフトに適用可能である。
【0018】
図1に示す実施形態のドライブシャフト11は、一対の等速自在継手12,13を中間軸14でトルク伝達可能に連結したユニット構造を具備する。ドライブシャフト11の一端に位置する一方の等速自在継手12をディファレンシャルに連結し、その他端に位置する他方の等速自在継手13を車軸(アクスル)に連結した構造としている。
【0019】
通常、ディファレンシャルに連結されるインボード側の等速自在継手12には摺動型等速自在継手が使用され、車軸に連結されるアウトボード側の等速自在継手13には固定型等速自在継手が使用されている。
【0020】
なお、これら両等速自在継手12,13と中間軸14の連結部分には、例えば水やダスト等の異物侵入を防止する目的から、蛇腹状の樹脂製ブーツ15,16が金属製ブーツバンド17a,17b,18a,18bの締め付けにより装着されている。
【0021】
この種のドライブシャフト11では、自動車の走行時に中間軸14に対する等速自在継手12,13の折れ角を検出することができれば、その等速自在継手12,13の折れ角の大きさに応じて最適な制御を実現することが容易となり、等速自在継手12,13の異常を速やかに検知することができる等、等速自在継手12,13の折れ角の検出情報を有効に利用することができる。
【0022】
そこで、この実施形態では、例えば車軸に連結されたインボード側に位置する等速自在継手12の外表面および中間軸14の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲット19,20を設ける。ここで、等速自在継手12は、車軸に連結された継手外輪12aと中間軸14に連結された継手内輪(図示せず)とを備えるが、前述のターゲット19は継手外輪12aの外表面に設ければよく、また、前述のターゲット20は中間軸14の軸端部14aの外表面に設ければよい。
【0023】
そのターゲット19,20としては、継手外輪12aの外表面に等速自在継手12の軸と平行な線を形成し、中間軸14の軸端部14aの外表面に中間軸14と平行な線を形成する(図2参照)。これらの線は、機械加工または放電加工による溝、穴や突条、あるいは塗装、プリントまたは焼付けなどの手段により形成することが可能である。
【0024】
なお、これらターゲット19,20を設ける数は、可能な限り複数設けるようにすれば、そのターゲット19,20を検出する場合に、検出ミスを可及的に減少させることができる。
【0025】
一方、等速自在継手12のターゲット19と中間軸14のターゲット20のそれぞれの座標位置を検出する検出手段を配置する。この検出手段としては、等速自在継手12のターゲット19と中間軸14のターゲット20のそれぞれを撮像する撮像素子、例えばCCDカメラ21からの映像信号を画像処理する画像処理装置22で構成する。このターゲットを撮像するCCDカメラ21は、ターゲット19,20がカメラ視野領域内に入るように等速自在継手12および中間軸14と相対する自動車のボディ側部位に装着すればよい。また、画像処理装置22は、その画像処理回路を実装した回路基板を自動車の所定部位に組み込むことにより実現可能である。
【0026】
その検出された両ターゲット19,20の位置に基づく等速自在継手12の軸ベクトルOと中間軸14の軸ベクトルSによって、中間軸14に対する等速自在継手12の折れ角を算出する演算手段を設ける。この演算手段としては、前述の画像処理装置22と同様、そのCPU等の演算回路を実装した回路基板からなる演算装置23を自動車の所定部位に組み込むことにより実現可能である。なお、前述の画像処理装置22と演算装置23を、例えばモーションキャプチャーで実現することが可能である。
【0027】
この実施形態では、継手外輪12aの外表面および中間軸14の外表面に設けられ、両者の軸線と平行な線で姿勢を指標する両ターゲット19,20の座標位置をCCDカメラ21で撮像し、その撮像された映像信号に基づいて画像処理装置22により継手外輪12aの軸ベクトルOと中間軸14の軸ベクトルSを割り出す。その検出された両ターゲット19,20の位置に基づく継手外輪12aの軸ベクトルOと中間軸14の軸ベクトルSによって、中間軸14に対する等速自在継手12の折れ角を演算装置23により算出する。つまり、継手外輪12aの軸ベクトルOと、中間軸14の軸ベクトルSの外積(軸ベクトルOの絶対値×軸ベクトルSの絶対値×sinθ)または内積(軸ベクトルOの絶対値×軸ベクトルSの絶対値×cosθ)を演算することにより、前述の折れ角を求めることができる。また、複数台のCCDカメラ21で異なる角度からターゲット19,20を検出することによって、三次元的な等速自在継手の折れ角を求めることができる。
これにより、車両の走行時、中間軸14に対する等速自在継手12の折れ角をリアルタイムで検出することができる。その結果、等速自在継手12の高角作動時、等速自在継手12に入力されるトルクを軽減する制御によって等速自在継手12に負荷される過大トルクを未然に防止でき、等速自在継手12の折れ角の大きさに応じて最適な制御を実現することが容易となる。また、通常走行時との差を検出することによって、等速自在継手12の異常を速やかに検知することができる。さらに、実車走行時の角度を知ることによって精度のよい等速自在継手12の試験条件を設定することもできる。
【0028】
なお、以上の実施形態では、軸ベクトルO,Sに基づく折れ角の算出は、等速自在継手12および中間軸14の外表面に付設されたそれぞれの軸と平行な線の座標ベクトルに基づいて実行したが、ターゲット19,20の軸ベクトルO,Sとしては、図3に示すように等速自在継手12および中間軸14の各軸に垂直な平面24,25を構成する三点24a〜24c,25a〜25cの座標からこの三点24a〜24c,25a〜25cを通る平面24,25の法線ベクトルに基づいて、折れ角の演算処理を実行することも可能である。平面24,25を構成する三点24a〜24c,25a〜25cは、CCDカメラ21の視野範囲内に収まる位置となるように配設すればよい。
【0029】
また、前述した実施形態においては、ターゲット19,20(または24a〜24c,25a〜25c)を等速自在継手12の継手外輪12aの外表面および中間軸14の軸端部14aの外表面にそれぞれ設けたが、これ以外に、図4に示すように等速自在継手12と中間軸14間に配設されたブーツ17の締め付けバンド17a,17bの外表面にそれぞれ設けることも可能である。
【0030】
特に、前述した実施形態のように等速自在継手12の継手外輪12aおよび中間軸14の軸端部14aの外表面にターゲット19,20をそれぞれ設ける場合には、両者の外表面を加工することになることから、ターゲット26,27をブーツ17の締め付けバンド17a,17bの外表面にそれぞれ設ける方が安価となり、また、等速自在継手12の形式や自動車以外の鉄道車両用や産業機械用などのドライブシャフトに適用する場合に有効である。
【0031】
さらに、前述した実施形態における検出手段としては、等速自在継手12のターゲット19と中間軸14のターゲット20のそれぞれを撮像する撮像素子、例えばCCDカメラ21からの映像信号を画像処理する画像処理装置22で構成したものを使用したが、これ以外に、ターゲットとして、例えば、図5に示すように等速自在継手12の継手外輪12aおよび中間軸14の軸端部14aに発信器28,29を取り付け、検出手段として、その発信器28,29からの送信信号を受信する受信器30で構成したものを使用することも可能である。この受信器30は、ターゲット28,29が受信領域内に入るように等速自在継手12および中間軸14と相対する自動車のボディ側部位に装着すればよい。なお、前述の発信器28,29と受信器30を、例えばGPSで実現することが可能である。
【0032】
なお、等速自在継手12の折れ角検出は、インボード側の等速自在継手12またはアウトボード側の等速自在継手13のいずれか一方について行ってもよく、あるいは、両方の等速自在継手12,13について行ってもよい。両方の等速自在継手12,13についてその折れ角を検出する場合には、それぞれの折れ角を別々に同時に行うようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態で、撮像手段および画像処理手段による検出手段を設けた例を示す構成図である。
【図2】図1の等速自在継手と中間軸の連結部分で、両者の外表面に軸と平行な線によるターゲットを設けた例を示す拡大斜視図である。
【図3】図1の等速自在継手と中間軸の連結部分で、両者の外表面に軸に垂直な平面を構成する三点によるターゲットを設けた例を示す拡大斜視図である。
【図4】図1の等速自在継手と中間軸の連結部分で、ブーツバンドによる締め付け部分を示す拡大斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態で、発信器および受信器による検出手段を設けた例を示す構成図である。
【図6】ドライブシャフトの従来例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0034】
11 ドライブシャフト
12,13 等速自在継手
14 中間軸
15,16 ブーツ
19,20 ターゲット
21,22 検出手段
23 演算手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の等速自在継手を中間軸によりトルク伝達可能に連結したドライブシャフトにおいて、少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲットを設け、前記等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれの座標位置を検出手段により検出し、その検出された前記両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、前記中間軸に対する等速自在継手の折れ角を演算手段により算出可能としたことを特徴とするドライブシャフト。
【請求項2】
前記ターゲットは、等速自在継手の継手外輪の外表面および中間軸の軸端部の外表面にそれぞれ設けられている請求項1に記載のドライブシャフト。
【請求項3】
前記ターゲットは、等速自在継手と中間軸間に配設されたブーツの締め付けバンドの外表面にそれぞれ設けられている請求項1に記載のドライブシャフト。
【請求項4】
前記検出手段は、等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれを撮像する撮像素子からの映像信号を画像処理する画像処理装置で構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のドライブシャフト。
【請求項5】
前記検出手段は、等速自在継手および中間軸のターゲットとして設けられた発信器からの送信信号を受信する受信器で構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のドライブシャフト。
【請求項6】
前記演算手段は、等速自在継手および中間軸の外表面に付設されたそれぞれの軸と平行な線の座標ベクトルを前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出する請求項1〜4のいずれか一項に記載のドライブシャフト。
【請求項7】
前記演算手段は、等速自在継手および中間軸のそれぞれの軸に垂直な平面を構成する三点の座標からこの三点を通る平面の法線ベクトルを前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出する請求項1〜4のいずれか一項に記載のドライブシャフト。
【請求項8】
前記演算手段は、前記発信器からの送信信号に基づく位置情報を前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出する請求項1〜3,5のいずれか一項に記載のドライブシャフト。
【請求項9】
一対の等速自在継手を中間軸によりトルク伝達可能に連結したドライブシャフトの少なくとも一方の等速自在継手の外表面および中間軸の外表面に、両者の軸線に対する姿勢を指標するターゲットを設け、前記等速自在継手のターゲットと中間軸のターゲットのそれぞれの座標位置を検出し、その検出された前記両ターゲットの位置に基づく等速自在継手の軸ベクトルと中間軸の軸ベクトルによって、前記中間軸に対する等速自在継手の折れ角を算出することを特徴とするドライブシャフトの折れ角検出方法。
【請求項10】
前記等速自在継手および中間軸の外表面に付設されたそれぞれの軸と平行な線の座標ベクトルを前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出する請求項9に記載のドライブシャフトの折れ角検出方法。
【請求項11】
前記等速自在継手および中間軸のそれぞれの軸に垂直な平面を構成する三点の座標からこの三点を通る平面の法線ベクトルを前記軸ベクトルとして、等速自在継手に対する中間軸の折れ角を算出する請求項9に記載のドライブシャフトの折れ角検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−170723(P2006−170723A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−361829(P2004−361829)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】