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ナノ構造材料の成膜方法
説明

ナノ構造材料の成膜方法

基板上にナノ構造材料のパターニングされたコーティングを成膜する方法は、(1)前記ナノ構造材料を含む溶液又は懸濁液を形成する工程;(2)前記基板の少なくとも1つの表面の一部にマスクを形成する工程;(3)前記溶液中に電極を浸す工程であって、その上に前記電極の1つとして機能する前記ナノ構造材料が成膜されるか又は少なくとも前記電極の1つに電気的に接続される工程;(4)前記2つの電極の間に所定の期間の間、直流電流電界及び/又は交流電流電界を印加し、それによって前記溶液中のナノ構造材料を前記基板電極に向けて移動させて付着させる工程;(5)その後の随意的な処理を行う工程、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め定められた位置で基板上に、ナノ構造(nanostructure)又はナノチューブ(nanotube)を含む材料を成膜する方法及び関連する構造並びにデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
以下、本発明の背景の説明では、特定の構造及び方法に対して参考文献が示されているが、これらの参考文献は、これらの構造及び方法が適用される法定の規定の下で、従来技術としてみなされると解釈されるべきではない。出願人は、参照された如何なる事項も、本発明に関する従来技術を構成しないことを示す権利を保有する。
【0003】
“ナノ構造”材料という用語は、当業者によって用いられ、C60フラーレン、フラーレンタイプの同心黒鉛粒子(fullerene-type concentric graphitic particles)などのナノ粒子(nanoparticles);Si、Ge、SiOx、GeOxなどのナノワイア(nanowires)/ナノロッド(nanorods)、又は炭素、BxNy、CxByNz、MoS2及びWS2などの単一若しくは複数の元素(singleor multiple elements)のいずれかで構成されるナノチューブを含む材料を示す。ナノ構造材料に共通する特徴の1つは、それらの基本的な構成単位(building block)である。単一のナノ粒子又は炭素ナノチューブは、少なくとも一方向に500nm未満の大きさを持つ。これらのタイプの材料は、様々なアプリケーション及び処理で注目された特定の性質を示すことが明らかにされている。
【0004】
Zhou他の米国特許第6,280,697号(タイトル“Nanotube-Based High Energy Material and Method”)は、炭素ベースのナノチューブ材料の製造及びバッテリー電極材料としての使用を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0005】
米国特許第6,630,772号(出願番号09/296,572、タイトル“Device Comprising Carbon Nanotube Field Emitter Structure andProcess for Forming Device”)は、炭素ナノチューブベースの電子エミッタ構造を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0006】
米国特許第 号(出願番号09/351,537、タイトル“Device Comprising Thin Film Carbon Nanotube Electron Field EmitterStructure”)は、高い放出効率の電子密度を持つ炭素ナノチューブ電子エミッタ構造を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0007】
Bower他の米国特許第6,277,318号(タイトル“Method for Fabrication of Patterned Carbon Nanotube Films”)は、基板上に付着性のパターニングされた炭素ナノチューブ薄膜を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0008】
米国特許第6,334,939号(出願番号09/594,844、タイトル“Nanostructure- Based High Energy Material and Method”)、構成部品の1つとしてアルカリ金属を用いたナノ構造合金を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。これらの材料は、特定のバッテリーアプリケーションに役立つと述べられている。
【0009】
米国特許第6,553,096号、タイトル“X-Ray Generating Mechanism UsingElectron Field Emission Cathode”は、ナノ構造材料を組み込んだX線発生装置を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0010】
米国特許第 号(出願番号09/817,164、タイトル“Coated Electrode With Enhanced Electron Emission And IgnitionCharacteristics”)は、接着促進層の少なくとも一部の上に配置された、第1の電極材料、接着促進層及び炭素ナノチューブ含有材料を含む電極に加えて、そのような電極を含む関連デバイスを開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0011】
米国特許第 号(出願番号09/881,684、タイトル“Method of Making Nanotube-Based Material With Enhanced Field Emission”)は、放出特性を改善するために、ナノチューブベースの材料の中に外来種(foreign species)を導入するための技術を開示し、その開示は本願に参照により組み込まれる。
【0012】
上述のように、炭素ナノチューブなどのナノ構造材料は、従来の電界放出材料の特性よりも遥かに優れていると思われる電子電界放出特性などの有望な性質がある。特に、炭素ナノチューブ材料は、大きな放出電流密度に加えて、低い放出閾値電界を示す。このような性質によって、これらの材料は、照明部、電界放出フラットパネルディスプレイ、過電圧保護のためのガス放電管、及び、X線発生デバイスなどの様々なマイクロエレクトロニクスのアプリケーションにとって魅力的となっている。
【0013】
しかしながら、そのような材料をこれらのデバイスへ効果的に取り込みことは、そのような材料の処理で発生する諸問題によって妨げられてきた。例えば、炭素ナノチューブは、レーザアブレーション及びアーク放電方法などの技術によって生産される。両方の技術は、非常に高い反応温度を必要とする。そのような技術によって生産された炭素ナノチューブは、更なる処理を受け(例えば、濾過及び/又は浄化)、その後に成膜されるか、そうれなければ所望のデバイスの中に組み入れられる。したがって、これらの従来の技術によれば、炭素ナノチューブから基板又はキャリア材料の上に直接形成することができない。
【0014】
スクリーン印刷や溶射などの後形成方法(post-formationmethods)は、基板上に前形成された(pre-formed)炭素ナノチューブを成膜するのに利用されてきた。しかしながら、そのような技術はいくつかの欠点がある。例えば、スクリーン印刷は、起動ステップの他、バインダー材料の使用を必要とする。スクリーン印刷はまた、低い解像度と非効率な材料の使用が欠点である。溶射は非効率な場合があり、大規模生産には実用的ではない。
【0015】
炭素ナノチューブは、化学気相成長(CVD)技術の使用によって直接基板上に成長される。しかしながら、そのような技術は、効率的にナノチューブを成長させる為に、反応環境のほか、比較的高い温度(例えば、600-1,000℃)を必要とする。多くの場合、これらはまた、ナノチューブの成長の前に触媒の選択蒸着を必要とする。そのような厳しい環境条件に対する要求は、利用可能な基板材料のタイプを著しく制限する。さらに、CVD技術は、多壁炭素ナノチューブ(multi-wallcarbon nanotubes)をもたらす場合がある。これらの多壁炭素ナノチューブは、一般に、同レベルの構造的な完全性を有しておらず、その結果、単一壁炭素ナノチューブ(single-walled carbon nanotubes)と比較すると、電子放出特性が劣る。
【0016】
したがって、上記の欠点及び従来の製造技術に関連する他の欠点に対処する技術が必要とされている。
【発明の開示】
【0017】
発明の要約
本発明は、最新技術及びその他に関連する上述の欠点に対処するものである。例えば、本発明は、電気泳動成膜(electrophoretic deposition)を用いて、予め定められた位置の基板材料の上に炭素ナノチューブなどの前形成ナノ構造材料を成膜するための処理を提供する。この液相成膜処理は、効率的かつ高解像度である。
【0018】
1つの側面によれば、本発明は、基板上にナノ構造を含む材料を成膜する方法を提供する。本方法は、(1)前記ナノ構造材料を含む溶液又は懸濁液を形成する工程;(2)前記基板の少なくとも1つの表面の一部にマスクを形成する工程;(3)前記溶液中に電極を浸す工程であって、その上に前記電極の1つとして機能する前記ナノ構造材料が成膜されるか又は少なくとも前記電極の1つに電気的に接続される工程;(4)前記2つの電極の間に所定の期間の間、直流電流電界及び/又は交流電流電界を印加し、それによって前記溶液中のナノ構造材料を前記基板電極に向けて移動させて付着させる工程;(5)前記ナノ構造材料が離れる間に前記マスクを除去する工程;(6)その後の随意的な処理を行う工程、を含む。
【0019】
他の側面によれば、本発明は、前記前形成された炭素ナノチューブ材料を含む液体懸濁物又は溶液を準備する工程;(ii)前記基板の表面の上に不溶性のフォトレジストの層を成膜する工程;(iii)その上に炭素ナノチューブを含む材料が成膜される前記基板上の領域に対応する前記フォトレジスト層の中に開口部が形成されるように前記フォトレジストをパターニングする工程;(iv)前記基板が存在するか又は前記基板が2つの電極のうち1つに電気的に接続される前記液体中に前記2つの電極を挿入し、前記炭素ナノチューブを含む材料が前記フォトレジスト層の中の前記開口部に対応する前記基板の表面の上に成膜されるように前記2つの電極間に電界を印加する工程;(v)前記基板から前記フォトレジスト層を除去する工程;(vi)更なる随意的な処理を行う工程、を含む。
【0020】
他の側面によれば、本発明は、前形成された炭素ナノチューブを含む材料でコーティングされた基板を含む、パターニングされた電子電界放出陰極を製造する方法を提供する。本方法は、(i)前記前形成された炭素ナノチューブ材料を含む安定的な液体懸濁物又は溶液を準備する工程;(ii)前記基板の表面の上にリリース層を成膜する工程;(iii)前記リリース層の表面の上に不溶性のフォトレジストの層を成膜する工程;(iv)その上に炭素ナノチューブを含む材料が成膜される前記基板上の領域に対応する前記フォトレジスト及び前記リリース層の中に開口部が形成されるように前記フォトレジスト及び前記露出したリリース層をパターニングする工程;(v)前記基板が存在するか又は前記基板が2つの電極のうち1つに電気的に接続される前記液体中に前記2つの電極を挿入し、前記炭素ナノチューブを含む材料が前記フォトレジスト層の中の前記開口部に対応する前記基板の表面の上に成膜されるように前記2つの電極間に電界を印加する工程と、(v)前記基板から前記リリース層及び前記フォトレジスト層を除去する工程;(vi)更なる処理を行う工程、を含む。
【0021】
基板はインジウム−スズ−酸化物、銀ペースト又は金属、シリコン、金属、高分子、セラミックなどの導電性材料の層でコーティングされたガラスを含む様々な材料であってもよい。コーティング材料は、ナノ構造を含む材料、又はナノ構造を含む材料とコーティングの電界放出特性などの特性を向上させることができる添加物の混合物を含みうる。この膜は、ナノ構造を含む材料、又はナノ構造を含む材料と添加物の混合物を有する単一層構造、又はナノ構造を含む材料を有する層の1つを含む多層構造を持つことができる。
【0022】
開示された処理の1つのアプリケーションは、電界放出ディスプレイ装置のためのパターニングされた炭素ナノチューブ電界放出陰極の製造である。液相処理は、予め定められたパターンを持つ炭素ナノチューブ電界放出陰極の高解像かつ効率的な製作を可能にする。製造可能な陰極のサイズに本質的な限界値はない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
連邦政府によって主催された研究又は開発に関する記述(STATEMENT REGARDING FEDERALLY SPONSORED RESEARCH OR DEVELOPMENT)
本発明の少なくともいくつかの側面は、契約番号第N00014-98-1-05907及びNAG-1-01061の下で、政府の支援によってなされた。政府は、本発明における特定の権利を有しうる。
本発明の詳細な説明
本発明の原理に適応し好適な実施の形態に従って実行される方法及びこれに加えて対応する構造及びデバイスが以下に示される。
【0024】
一般に、本発明の原理に従って実行される方法は、下記の工程の一部又は全ての組み合わせを含むことができる。すなわち、(1)ナノ構造材料を含む溶液又は懸濁液(suspension)を形成する工程;(2)前記溶液に選択的に“チャージャー(chargers)”を加える工程;(3)その上にナノ構造材料が成膜される基板にマスクを塗布する工程;(4)前記溶液中に電極を浸す工程であって、その上に前記電極の1つとして機能する前記ナノ構造材料が成膜される工程;(5)直流電流及び/又は交流電流を印加し、所定の期間の間、前記電極の間に電界を形成し、それによって前記溶液中のナノ構造材料を移動させて前記基板電極に付着させる工程;(6)マスクを除去する工程;(7)コーティングされた基板のその後の処理を行う工程を含む。
【0025】
この処理は、前形成された原材料のままのナノ構造又は炭素ナノチューブ含有材料などのナノチューブ含有材料から開始する。この原材料のままのナノチューブ材料は、単一壁炭素ナノチューブ、二重壁炭素ナノチューブ(double-walled carbon nanotubes)又は小径多壁炭素ナノチューブを含みうる。
【0026】
原材料のままの炭素含有ナノチューブ材料は、当業者によく知られた多くの異なる技術によって製造することができる。例えば、原材料のままの炭素含有ナノチューブ材料は、レーザ離解技術(例えば、米国特許第6,280,697号を参照)、化学気相成長(例えば、“PlasmaInduced Conformal Alignment of Carbon Nanotubes on Curvatured Surfaces,”Appl Phys Lett.Vol.77、No.6、pgs.830-32(2000))又はアーク放電技術(例えば、Nature、Vol.388、p.756 (1997))によって製造することができる。
【0027】
本発明では、原材料のままの材料が、BxCyNz(Bはホウ素、Cは炭素、Nは窒素である)の混合物を用いたナノチューブ又は混合物MS2(Mはタングステン、モリブデン又は酸化バナジウムである)を用いたナノチューブ又は同心フラーレン(concentricfullerene)構造の形態であることも考えられる。これらの原材料のままの材料は、上述のアーク放電技術などの任意の適当な技術によって形成することができる。
【0028】
また、原材料のままの材料が、金属、Si、Ge、酸化物、カーバイド、窒化物、カルコゲン化物の少なくとも1つを用いたナノワイアの形態であることも、本発明の範囲内である。さらに、原材料のままの材料は、単体金属(elemental metal)、金属酸化物、元素半導体材料及び化合物半導体材料のナノ粒子の形態であってもよい。
【0029】
いくつかの場合では、原材料のままの炭素含有ナノチューブ材料は、浄化されうる。原材料のままの材料を浄化するための多くの技術が考えられる。好適な一実施形態によれば、原材料のままの材料は、体積あたり1-40%のH202、好適には体積H2O2あたり約20%の濃度の過酸化物(H202)及び水の組み合わせ等の適当な溶剤の還流(reflux)、その後のメタノールでの洗浄、更にその後の濾過によって浄化することができる。例示的な技術によれば、およそ10-100mlの過酸化物が、媒体中のナノチューブの1-10mgごとに媒体中に導入され、還流反応(reflux reaction)が、20-100℃の温度で起こる(米国特許第6,553,096号を参照)
別の代替手段によれば、原材料のままの炭素含有ナノチューブ材料は、酸性の媒体、有機的な溶剤、またはアルコール、望ましくはメタノールなどの適当な液体媒体中に置かれる。ナノチューブは、大きなパワーの超音波拡声器(ultrasonic horn)を使用して、数時間液体媒体中に懸濁液として留まるが、懸濁液はマイクロポーラス(microporous)膜を通り抜ける。別の実施形態では、200-700℃の温度で空気中での酸化又は酸素環境によって浄化することができる。原料中の不純物は、ナノチューブよりも速い速度で酸化される。
【0030】
さらに別の実施形態では、不純物からナノチューブ/ナノワイアを分離するために、液体クロマトグラフィー(liquid chromatography)によって原料を浄化することができる。
【0031】
次に、原料は、更に、化学エッチングなどのナノチューブ及びナノチューブ束を短くする一層の処理に隨意的にかけられる。
【0032】
一実施形態によれば、浄化された炭素ナノチューブ材料は、強酸中で酸化されうる。例えば、浄化された炭素ナノチューブ材料は、H2SO4及びHNO3を含む酸性の溶液中で、適切な容器内に置くことができる。溶液中の炭素ナノチューブは、適切な長さの時間の音波処理にかけられる。音波処理の後に、処理後のナノチューブは、脱イオン水を用いて希釈を繰り返した後、濾過又は遠心分離(centrifuging)によって、酸性の溶液から集められる。また、そのような処理によって、材料を親水性にすることができる。
【0033】
そのような処理の実例は、以下に示される。上述のように形成された浄化された原料は、10μmの長さと5-50nmの直径の束を超えるおよそ90%の単一壁炭素ナノチューブ束を含むことが分かった。そのように“長い”ナノチューブ束は、図1Aによって例示される。この材料は、超音波エネルギーにかけられる間、10-24時間の間H2S04及びHNO3の溶液中で化学エッチングされた。図1B及び1Cに透過型電子顕微鏡の画像によって示されるように、20時間の間、単一壁炭素ナノチューブ束をエッチングした後、平均4μmの長さを持ち、24時間の間、単一壁炭素ナノチューブ束をエッチングした後は、平均0.5μmの長さの束を持つ。一方、浄化された材料は、例えば、ある溶剤中で可溶性であるか又は安定的な懸濁液を形成するように、化学的又は物理的に化学物質を炭素ナノチューブの外側表面に付着させることによって、化学的に機能する(functionalized)ことができる。
【0034】
別の代替手段によれば、浄化された原料は、機械的なフライス削りによって短くすることができる。この技術によれば、浄化された炭素ナノチューブ材料のサンプルは、適切なフライス媒体(milling media)と共に、適当な容器の中に置かれる。その後、容器は、ボールフライス器(ball-milling machine)の適当なホルダの中に閉じて置かれる。本発明によれば、サンプルが削られる(milled)時間は、異なってもよい。フライス削り時間の適切な量は、削られたナノチューブの検査によって容易に測定することができる。
【0035】
利用される技術にかかわらず、上述のナノチューブ及びナノチューブ束などの短くされた材料の好適な長さは、およそ0.1-100マイクロメータ、望ましくは1.0-10マイクロメータである。
【0036】
上述した短くする処理がなされるか否かにかかわらず、浄化された原料は、適温で隨意にアニールすることができる。好適な実施形態によれば、アニール温度は、100℃-500℃である。材料は、およそ1〜60分などの適当な時間の間、アニールされる。好適な実施形態によれば、材料は、およそ1時間アニールされる。材料は、約10-2torrの真空度、又はさらに高い真空度でアニールされる。特定の実施形態によれば、真空度は、およそ5x10-7torrである。
【0037】
ここで、上述の“原材料のままの(raw)”又は前形成された材料は、基板上の成膜のための溶液中に導入することができる。
【0038】
その中で原材料のままのナノ構造材料の安定した懸濁液が形成可能な適当な液体媒体が選択される。好適な実施形態によれば、液体媒体は、水、メタノール、エチルアルコール、またはイソプロピルアルコールの少なくとも1つを含む。一層の好適な実施形態によれば、液体媒体は、エチルアルコール又はイソプロピルアルコールを含む。液体媒体に原料を加えると、混合物は、安定した懸濁液の形成を容易にするために、例えば、超音波エネルギー又は電磁式かく拌器バー(magnetic stirrer bar)などのかく拌器を使用したかき混ぜに隨意的にかけることができる。超音波エネルギーが加えられる時間は、異なってもよいが、室温でおよそ2時間が十分な時間であることが分かった。
【0039】
安定した懸濁液が形成される限り、液体媒体中の原料の濃度を変えることができる。濃度は0.01-100mg/L、望ましくは、0.1-10mg/Lから変化させることができる。例えば、単一壁炭素ナノチューブなどの原料のlmgは、液体媒体としてのエチルアルコールと共に、液体媒体(1mg/L)の1リットルあたりで存在し、安定した懸濁液を提供することができる。短くされた炭素ナノチューブが使用される場合、安定した懸濁液は、より高い濃度で得ることができる。
【0040】
好適な実施の形態によれば、電気泳動成膜(electrophoretic deposition)を容易にするために、“チャージャー(charger)”が懸濁液に加えられる。そのような好適なチャージャーの1つは、MgCl2である。いくつかの他のチャージャーは、Mg(N032、La(N033、Y(NO33、NaOH、およびAlCl3を含む。任意の適当な量を利用することができる。ナノ構造を含む材料の量に対して測定される相対的な最大量(relative top)として、重量で1%未満から50%までの範囲の量が可能である。好適な実施形態によれば、懸濁液は、1%未満のチャージャーを含むことができる。別の好適な実施形態によれば、MgC2は、0.001-lg/L、望ましくは、0.005-0.lg/Lの濃度で加えられる。
【0041】
そして、複数の電極が懸濁液に導入される。好適な実施形態によれば、2つの電極が利用される。電極の1つは、ナノ構造材料が成膜されるか、または電気的にそれに接続される基板を備える。導体や半導体などの必要な電気伝導度がある限り、任意の適当な基板材料が考えられる。特定の例は、インジウム−スズ−酸化物(indium-tin-oxide)でコーティングされたガラス、高分子、シリコンまたは金属を含む。
【0042】
交流電流又は直流電流が電極に加えられ、それによって、電極間に電界を作り出す。これによって、懸濁液中にナノ構造材料が生じ、電極に向かって移動して基板に付着する。1つの実施形態によれば、電極間に加えられる電界は、0.1-1000V/cm、望ましくは、5-100V/cmであり、0.1-200mA/cm2の直流が1秒-1時間の間、与えられる。
【0043】
図2は、上述の装置と処理の概略図である。図2に示すように、処理または装置200は、一組の電極210と220を含み、上述のように形成された懸濁液230中に導入される。電極210及び220は、電極210、220の間に電界を形成する電源装置240に接続される。懸濁液230に含まれるナノ構造材料250の電荷によって、ナノ構造材料250は、電極210、220の1つに向かって移動して付着し、それによって電極210、220の1つの上にナノ構造材料のコーティングを形成する。一例では、基板は、陰極210または陽極である。
【0044】
好適な実施形態によれば、上述した電気泳動成膜は、室温で実行される。コーティングの成膜速度は、その構造と形態と同様に、多くの要素によって影響されうる。そのような要素は、懸濁液230中のナノ構造材料の濃度、懸濁液230中のチャージャー材料(例えば、MgCl2)の濃度、基板の伝導率、および電源240の制御を含む。
【0045】
図によれば、ステンレス基板/電極及び対向電極(counter electrode)は、0.4mg/mlの濃度でジメチルホルムアミド(dimethylformamide)及び単一壁炭素ナノチューブを含む懸濁液及びMgCl2に導入された。直流電流が加えられ、電極間におよそ20V/cmの電界が形成された。およそ30秒間の電流を加えると、基板上の単一壁炭素ナノチューブの平坦な膜が形成された。およそ10分間の直流電流を加えた後に、およそ1マイクロメータの厚さの単一壁炭素ナノチューブの薄膜が、基板上に成膜された。図3Aに示すように、この膜は、走査型電子顕微鏡を使用して調べられた。成膜されたコーティング又は膜の形態は、溶射によって塗布されたコーティング又はフィルムと同様であり、明確に規定された単一壁炭素ナノチューブ束を備える。
【0046】
図3Bは、上述の方法で電気泳動成膜によって成膜された単一壁炭素ナノチューブ束のコーティングのSEM画像である。しかしながら、ナノチューブは上述した処理にかけられ、それらの長さを(例えば平均0.5μmの束の長さに)短くした。図3に示される膜は、真空で適温で(例えば、800℃)シンタリングすることによって、デンシファイされた。このコーティングは、密に詰め込まれた粒子を持つ別個の結晶粒界を備える。個々の単一壁炭素ナノチューブ束は、もはや認識可能ではない。
【0047】
チャージャー材料の選択を通して、ナノ構造材料が移動する特定の電極(すなわち、陽極又は陰極)が制御されうる。例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)などの“負の”チャージャーの使用によって、ナノ構造材料に負の電荷を伝達し、それによって、ナノ構造材料が正の電極(陰極)に向かって移動する傾向(tendency)を作り出す。一方、MgCl2などの“正の”チャージャー材料が使用されると、陽電荷がナノ構造材料に伝達され、それによってナノ構造材料が負極性(陽極)に向かって移動する傾向を作り出す。
【0048】
電極は、適当な成膜時間の後、懸濁液から取り除かれる。コーティングされた基板電極は、隨意的に更なる処理にかけられてもよい。例えば、コーティングされた基板は、液体媒体を取り除くためにアニールされてもよい。残りの懸濁液媒体などの不純物の除去がナノ構造材料の放出特性を改善するため、そのようなアニール処理は望ましいかもしれない。例として、コーティングされた基板は、およそ1時間かつおよそ100-1200℃の温度、次いで、2時間かつおよそ800℃で、共におよそ5x10-7torrの真空度で加熱されうる。
【0049】
本発明の原理に従って成膜されるナノ構造材料のコーティングは、溶射などの他の技術で塗布された同様のコーティングよりも優れた付着性(adhesion)を示す。如何なる特定の理論によって限定されることを望まないが、改善された付着力は、基板(電極の金属イオン及びチャージャーからのOHグループ(groups)から形成される)の表面上に形成された金属水酸化物(metal hydroxide)によると考えられる。また、本発明の原理に従って形成された膜は、改善された電界放出の安定性(すなわち、電界放出の低下に対する高い耐性)を示す。
【0050】
更なる実施の形態によれば、ガラスフリット(glass frits)、バインダー、炭素を溶かすか又はカーバイドを形成する金属などの付着力を促進する材料の混入および更なるアニールによって、基板へのナノチューブの付着をさらに改善することができる。例えば、以下の処理のうち1つによってこれらの材料を導入することができる。すなわち、ナノ構造の共蒸着と付着力を促進する材料の粒子、連続成膜(sequential deposition)、付着力を促進する材料の層の前成膜などである。
【0051】
一実施形態では、高分子バインダーなどのバインダーは、その後に均一な懸濁液を得るためにかき回されるか、または音波処理されるナノ構造を含む材料の懸濁液に加えられる。適当な高分子バインダーは、ポリ(ビニルブチラールとビニルアルコールとビニルアセテートの共重合体)及びポリ(フッ化ビニリデン)を含む。適当なチャージャーは、DCかACのどちらかで印加された電界の下で、バインダー及びナノ構造が、ナノ構造及びバインダーの密な混入を有するコーティングを形成するために同じ電極に移動するように、選択される。
【0052】
別の実施形態では、小さいガラス粒子、小さい金属酸化粒子、またはチタニウム、鉄、スズ、コバルトなどの小さい金属粒子が、ナノ構造を含む材料の懸濁液に混ぜられる。
【0053】
適当なチャージャーは、印加された電界の下で、金属粒子(存在すれば)及びナノ構造が、金属粒子及びナノ構造の密な混入を有する均一なコーティングを形成するために、所望の電極に移動するだろう。成膜後に、コーティングされた基板は、ベース真空圧力が0.1-10時間の間、10-3torr以上の真空圧力で真空中でアニールされる。望ましくは、粒子の直径は、1マイクロメータよりも小さい。
【0054】
バインダー又は付着力を促進する材料は、任意の適当な量で加えることができる。ナノ構造を含む材料の量に相対的に測定された重量で0.1-20%の量が考えられる。
【0055】
別の実施形態では、ナノ構造でコーティングされる基板は、最初にチタニウム、鉄、鉛、スズ、コバルト、ニッケル、タンタル、タングステン、ニオビウム、ジルコニウム、バナジウム、クロムまたはハフニウムなどの付着力を促進する金属の少なくとも1つの層でコーティングされる。電気化学めっき法、熱蒸着、スパッタリングまたはパルスレーザ成膜などの技術によって、層を加えることができる。ナノ構造の電気泳動成膜の後に、膜は、0.1-10時間の間、10-3torr以上のベース真空圧力でアニールされる。
【0056】
したがって、上述の処理は、有利に高い生産量とオートメーションによく適合する。これらの処理は、非常に用途が広く、合成物(composites)及び“ゲート制御される(gated)” 電極などの複雑な構造物、種々な厚さ(例えば、数十ナノメータから数マイクロメータの厚さ)の均一なコーティング、複雑な形状の上のコーティングを形成するために使用することができる。本発明の方法は、多くの異なるアプリケーションで有用な性質を持つナノチューブ材料の製造に役立つ。一般に、本発明の方法は、エックス線発生デバイス、ガス放電管、点灯装置、マイクロ波電力増幅器、イオン銃、電子ビームリソグラフィデバイス、高エネルギーアクセラレータ、自由電子レーザー、電子顕微鏡、微小探査計、およびフラットパネルディスプレイなどのデバイスのために、ナノチューブ材料を電子電界放出陰極へ組み入れることにおいて特に有益である。
【0057】
本発明の電気泳動方法は、ナノ構造材料が構成部品の1つとして役立つ合成層を用いて基板をコーティングするために使用されうる。また、多層の構造物の支持表面上に形成するためにそれを利用することができる。
【0058】
基板上にナノ構造含有材料を含む合成層を成膜するために、ナノ構造材料及び少なくとももう1つの構成部品(例えば、高分子又は金属粒子)が、電気泳動用の溶液(electrophoresis bath)を作るために、液体媒体中に浮遊する(suspended)。懸濁液に“チャージャー”を選択的に追加した後、少なくとも電極の一方が基板を備えるか又は電気的に基板に接続される2つの電極が懸濁液中に浸され、直流電流又は交流電流が浸された電極に加えられ、それによって電極間に電界を作り出す。懸濁液中のナノ構造材料及び他の構成部品は同じ“チャージャー”によってチャージされるため、これらは同じ電界の下で同時に同じ基板向かって移動し付着する。上述の方法では、成膜された合成層の構成は、電気泳動が行われた懸濁液の構成によってほとんど決定される。したがって、異なる構成を有する合成層は、異なる構成を持つ溶液中に基板を浸し、上述した電気泳動成膜を実行することによって容易に得られる。
【0059】
1つの溶液だけを使用して電気泳動によって合成層を作ることができる一方、多層の電気泳動成膜を作り出すために、複数の溶液を使用することができる。電気泳動は、多層構造で異なる構成の層を作り出す各溶液を用いて、各溶液中で順番に実行される。層が所望の厚さに達すると、成膜電極は、次の層の成膜のために次の懸濁液に移動されうる。
【0060】
上述した原理に従って実行される処理の1つの実施形態が図4に示される。方法400は、一般的に、リリース層420及びフォトレジスト層430がその上に塗布される上述した任意の材料から形成された基板410をも含む。
【0061】
基板410は、インジウム−スズ−酸化物(indium-tin-oxide)でコーティングされたガラス、導電性ペーストでコーティングされたガラス、金属でコーティングされたガラス、金属、高分子、またはシリコンウェハを含むことができる。リリース層420は、種々の適当な材料から選択される。例えば、リリース層420は、選択された溶剤によって溶かすことができる材料から形成することができる。そのようなリリース層材料の制限されない一例は、OmniCoat(商業的にMicroChem社から入手利用可能)である。
【0062】
フォトレジスト層430は、任意の適当な材料を含むことができる。そのような材料の1つは、ネガ型のエポキシベースのフォトレジスト材料などのアルコールに不溶なものである。適当なフォトレジスト材料が制限されない1つの例は、SU-8フォトレジスト(商業的には、MicroChem社から入手可能である)である。
【0063】
フォトレジスト層430及びリリース層420は選択的に取り除かれ、それによって、そこに配置された開口部450と共にパターン440を残す。任意の適当な技術によって両方の層の除去を実行することができる。例えば、接触モード(contactmode)UVリゾグラフィ技術によってフォトレジスト層を取り除くことができる。一般に、そのような技術は、開口部を有するマスクでフォトレジスト材料をマスクする工程を一般的に含む。この工程では、下層のフォトレジスト構造をUV光に露出し、マスクによって露出したフォトレジストのこれらの領域を交差結合(cross-links)処理する。次いで、この工程は、交差結合を促進する随意的な処理(例えば、フォトレジストのガラス転移温度を超える加熱)及びフォトレジスト(例えば、“ディベロッパー(developer)”の化学物質又は溶液によって)の非交差結合領域(non-crosslinkedareas)の除去を含む。リリース層は、適当な機械的又は化学の手法によって取り除くことができる。例えば、リリース層は、選択された溶剤への露光により取り除くことができる。
【0064】
ナノ構造を含む材料460の少なくとも1つの層は、開口部450に対応するこれらの領域の基板410上に成膜される。少なくとも1つのナノ構造を含む層460は、上述のナノ構造材料のいずれをも含むことができる。また、この層は、上述の任意の添加物を含んでもよい。
【0065】
また、少なくとも1つの層460は、複数の異なる個々の層を備えることができる。少なくとも1つの層460は、スピンコーティング、溶射、キャスティング、プリンティング(printing)および電気泳動成膜などの任意の適当な技術によって設けられうる。1つの好適な実施形態によれば、少なくとも1つの層460は、電気泳動成膜によって形成される。制限されない例によれば、溶液又は懸濁液は、エチルアルコール又はイソプロピルアルコールなどの適当な溶剤の1リットルあたり0.01-100mgの炭素ナノチューブで形成される。次いで、2つの電極が懸濁液又は溶液内に置かれ、1-100V/cmの直流電圧が0.01-30分の間、加えられる。
【0066】
その結果、同一又は異なる1つ以上の溶液又は1つ以上の懸濁液で成膜処理を繰り返し、それによって多層構造を形成することができる。
【0067】
一旦成膜されると、層460は、基板410への付着性を促進するために最適に処理することができる。例えば、少なくとも1つの層460は、上述のように適当なアニールステップにかけられる。
【0068】
残ったリリース層420及びフォトレジスト層430は、任意の適当な方法によって基板410から取り除かれる。例えば、リリース層420は、機械的又は化学的手法によって取り除かれ、それによってフォトレジスト層430も同様に取り除くことができる。
【0069】
また、コーティングされた基板は、多くの随意的な追加処理ステップにかけられうる。そのようなステップは以下の1つ以上を含みうる。すなわち、リンス(rinsing)、アニール、余分なナノ構造の除去及び少なくとも1つの層に含まれるナノ構造の活性化(activating)を含む。
【0070】
随意的な活性化ステップは、音波処理(sonication)、研磨(rubbing)、タッピング(tapping)、ブラッシング、ブローイング(blowing)、プラズマ処理、および真空中又はナノ構造のアライメントを促進する酸素分圧(partialoxygen pressure)下での電界の印加の1つ以上によって実現されうる。
【0071】
上述の処理400は、ナノ構造を含む材料形成の高解像の成膜が可能である。例えば、個々の成膜の寸法は、1μmのオーダーであり、その厚さは1nm-10μmから変化させることができる。
【0072】
本発明の原理に従って実行される方法の別の実施形態は、図5に示される。
【0073】
方法500は、適当な基板510で開始する。望ましくは、基板510は、ガラスやSiなどの絶縁体又は半導体である。導電性のコンタクト520の複数のパターンが、任意の適当な技術を用いて基板510上に成膜される。
【0074】
適当なフォトレジスト材料530の層が、次いでその上に成膜され、コンタクト530に対応する開口部540を形成するためにパターンニングされる。選択される材料やパターニング技術は、上述のような任意の技術などの任意の適当な形態を取ることができる。
【0075】
ナノ構造を含む材料の少なくとも1つの層550は、開口部540を通してコンタクト530上に成膜される。望ましくは、ナノ構造を含む材料は、炭素ナノチューブを含み、成膜技術は電気泳動成膜を含む。
【0076】
残ったフォトレジスト材料530は取り除かれる。処理500は、処理400と関連して記述されたステップを含む上述の付加的で随意的なステップの1つ以上を更に含むことができる。
【0077】
実施例1
Omnicoat(MicroChem社からの商業的なSU-8リリース層の製品)の薄層(数ナノメートル)は、30秒間、基板上で3000rpmでスピンコーティングされ、1分間200Cでホットプレート表面に接触してベーキングされる。次いで、SU-8フォトレジストは、65C、そして95Cの2段階でスピンコーティングされ、ベーキングされる。所望のSU-8厚さに依存して、SU-8の回転スピード及び粘性(viscosity)が制御されうる。SU-8膜をベーキングした後、フォトマスクを用いてUV光にさらされる。次いで、サンプルは、ポスト露光ベーク製パンステップとして65C及び95Cでベーキングされる。次いで、サンプルは、Microchem社から商業的に入手可能なSU-8ディベロッパーに入れられ、イソプロピルアルコールでリンスされる。
【0078】
次いで、サンプルは、Omnicoatディベロッパー(MicroChem社からの商業製品)の溶液に入れられ、現像液にさらされたOmnicoatを現像するために、緩やかにかき混ぜて(gentle agitation)、30秒間保たれる。最終的には、サンプルは、脱イオン水によってリンスされて、フィルターにかけられた窒素を用いて十分に乾燥される。
【0079】
準備されたSU-8テンプレートが、SU-8マスキングの間で露出されるテンプレートの導電性の表面上への炭素ナノチューブの電気泳動成膜伝導における電極として使用された。最適条件の下では、実質的には、ナノチューブを含む材料の全ては、MgCl2がチャージャーとして使用されるときに、成膜中に負に帯電された露出した基板表面の上に成膜される。開口した領域のエッジ近傍を除いて、SU-8の表面の上に成膜される炭素ナノチューブは、非常に僅かである。
【0080】
電気泳動成膜によって炭素ナノチューブを成膜した後に、SU-8マスクは、Omnicoatリリース層のリフトオフ(lift-off)によって取り除かれる。これは、80℃に準備され、10分間かき混ぜるOmnicoat除去装置(remover)(Microchem社からのRemover PG、NMPベースの商業製品)にサンプルを入れることによって行われる。SU-8構造全体が表面から除去されると、サンプルは、Omnicoat除去装置から取り除かれる。次いで、サンプルは、残りのRemover PGを除去する適当な溶剤中で隨意的にリンスされる。1つの例は、非常に緩やかなかき混ぜ動作によっていくつかのActone溶液中でリンスする。SU-8除去中に炭素ナノチューブ中に吸収された任意の余分な有機物を除去するために、サンプルは、基板により許容される適切な温度(例えば、ITOでコーティングされたガラスでは450℃、ステンレス鋼では800℃)でアニールされる。サンプルは、10-7Torrの動的な真空(dynamic vacuum)の下でアニールされる。
【0081】
実施例2
炭素ナノチューブの懸濁物は、適切なチャージャーが超音波溶液中にある状態で、例えば、2mgの炭素ナノチューブが200mLのエチルアルコール中で1mgのMgC12と混ぜられて、音波処理の下で1時間保たれる。
【0082】
基板は、SU8フォトレジスト材料(MicroChem社から購入される)の層でスピンコーティングされた。スピンコーティングに用いられる粘性と回転スピードに依存して、SU8の最終的な厚さは、3-100マイクロメータの範囲で変化しうる。残った溶液を取り除くために、SU8膜サンプルが加熱された。例えば、SU8 25フォトレジスト材料の膜は、65℃で3分間、次いで、95℃で7分間ベーキングされた。サンプルは、UV光源に露出されるフォトマスクを用いて室温に冷やされ、接触モードUVリゾグラフィにかけられる。サンプルは、露出した領域でSU8分子の交差結合を促進するために、ガラス転移温度(55℃)より上でベーキングされる。SU825の場合には、サンプルは、65℃で1分間、および95℃で3分間ベーキングされる。室温に冷却した後、SU8は、かき混ぜながらSU8ディベロッパーで現像され、イソプロピルアルコールで最終的にリンスされて、乾燥される。
【0083】
次いで、パターンニングされたSU8膜を有する基板が、電気泳動成膜セットアップ中の片側の電極に電気的に接続される。2つの電極は、炭素ナノチューブ懸濁物中に浸される。電界は、チャージャーとして懸濁液に加えられる2つの電極Mg2+の間に加えられる。基板は接地され、正の電位がもう片方の電極に供給される。20V/cmのDC電界が2分間印加される。乾燥後に、サンプルは、1時間の真空中で350-400℃に加熱され、次いで室温に冷却される。冷却は、高温の炉からサンプルを直接取り出すことによって行われる。
【0084】
フォトレジストと基板の間の熱膨脹係数の違いのため、フォトレジスト膜は、冷却のときに粉々になり、窒素銃(nitrogen gun)でブローすることによって、容易に取り除かれる。
【0085】
電子ビームリゾグラフィがフォトレジストパターンを作り出すために使用されるとき、本発明によって作られるパターニングされた炭素ナノチューブ構造の解像度は、1ミクロン、さらにはサブミクロン寸法ほどに増加されうる。
【0086】
電界放出特性の測定
本発明に従って作成されたパターニングされた成膜ナノチューブ含有構造物の電子電界放出特性は、図6に示す平行平板型装置600を用いて2 x10-7torrのベース圧力の真空チャンバ中で測定することができる。基板602は、陰極として使用される炭素ナノチューブ 604でコーティングされる。発光体でコーティングされたITOグラス606は、陽極として使用され、雲母スペーサ(mica spacer)608を介して陰極からおよそ150-200ミクロン離れたて平行に配置される。可変DC又はパルス電圧が陽極と陰極の間に加えられる。電界が臨界値を超えると、電子が陰極上の炭素ナノチューブから放出し、陽極上に照射する。明るい場所は電子が陽極に衝突する位置で形成される。電荷結合デバイス(CCD)などの検出器910(例えば、デジタルカメラ)は、分析される発光体がコーティングされたITOガラス906上に形成された画像を記録するために使用される。
【0087】
全放出電流はテスタ(multimeter)を用いて記録され、放出パターンが真空チャンバの外に配置されたデジタルカメラによって得られた。
【0088】
図7は、単一壁炭素ナノチューブ束を用いて作られた、パターニングされた炭素ナノチューブ膜(100μmの線幅、500μmのピッチ)から得られた放出I-V特性を示す図である。挿入図は、ln(I/V2)と1/Vとの間の古典的な線形関係を示すものと同じデータのFowler-Nordheimプロットである。lOmA/cm2電流密度に対する閾値電界は、8V/μmである(全面積がナノチューブ覆われた状態で電流を正規化することによって計算される)。この値は、自作の(self-assembled)CNT陰極からの値と比較することができる。
【0089】
電子放出パターンの蛍光面画像は、陽極と陰極の間にパルス電圧をかけることによって記録された。図8は、実施例1に従って形成された、100μmの線幅の炭素ナノチューブストライプでコーティングされた15mmx20mmのサイズのITOガラスからの放出画像に示す図である。データは、100Hzと1%の負荷サイクルのパルス電圧を用いて集められた。サンプル全体からのピーク放出電流は、2.5mAであった。CNTストライプの全てが、緑色の発光体の上で均一な明るさをもたらす電子を放出していた。放出の均一性は、ディジタル化された発光体画像を分析することによって、さらに調べられた。発光体画像から、各20μmパターン幅にわたっていくつかの放出サイト(emission site)が見られるが、これは〜5x105sites/cm2の密度の放出サイトを意味する。500mm幅では(図9)、均一なイメージを表す十分な数の放出サイトが1ラインあたりに存在する。ここで用いたよりも高い電界又はデューティサイクルのいずれかで、個々の放出サイトがもはや解像されないように、高い放出電流は蛍光面を飽和状態にする。
【0090】
図10は、サンプルの長さ方向に沿って1つの500μm幅の放出線の明るさを示す図である。安定抵抗器(ballast resistor)を用いなければ、強度の変動は、8%未満であった。各列に沿った明るさは、特に100μmよりも大きい幅のものに対して比較的均一である。如何なるエッジ発光(edge emissio)もサンプル全体にわたって観測されなかった。
【0091】
上述の実施形態を参照して本発明を記述したが、多少の程度の修正や変更は当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の思想を逸脱しない範囲内に限られる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1A】図1Aは、浄化された単一壁炭素ナノチューブ束の透過型電子顕微鏡(TEM)の画像を示す図である。
【図1B】図1Bは、平均4ミクロンの束の長さまでエッチングした単一壁炭素ナノチューブのTEM画像を示す図である。
【図1C】図1Cは、平均0.5ミクロンの束の長さまでエッチングした単一壁炭素ナノチューブのTEM画像を示す図である。
【図2】図2は、本発明の原理に係る電気泳動成膜処理の概略を示す図である。
【図3A】図3Aは、本発明の原理に係る基板の上に“長い”単一壁炭素ナノチューブをコーティングした走査型電子顕微鏡(SEM)の画像を示す図である。
【図3B】図3Bは、本発明の原理に係る基板の上に“短い”単一壁炭素ナノチューブをコーティングした走査型電子顕微鏡(SEM)の画像を示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に従って実行される処理の概略を示す図である。
【図5】図5は、本発明の更なる実施形態に従って実行される処理の概略を示す図である。
【図6】図6は、本発明に従って形成された、パターニングされた基板の電界放出特性の測定のための実験装置の概略を示す図である。
【図7】図7は、本発明に従って形成される炭素ナノチューブ膜からの、印加電界に対する測定電界放出電流を示す図である。
【図8】図8、本発明に係る形成されたサンプルから発生した電子電界放出パターンの画像を示す図である。
【図9】図9は、本発明の他の側面に係る形成されたサンプルから発生した電子電界放出パターンの画像を示す図である。
【図10】図10は、本発明に係る炭素ナノチューブの体積物の長さ方向に放出された電子の強度をプロットした図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノ構造を含む材料のパターンを基板上に成膜する方法であって、
(i)液体媒体中に前形成されたナノ構造を含む材料の懸濁液を形成する工程と、
(ii)前記基板の少なくとも1つの表面の一部をマスクする工程と、
(iii)前記懸濁液中に電極を浸す工程であって、 前記電極の少なくとも1つが前記基板を含むか又は前記基板に電気的に接続されている工程と、
(iv)前記浸した電極に直流電流又は交流電流を印加し、前記電極間に電界を形成する工程と、
を含み、
前記ナノ構造を含む材料は前記マスクによって露出した前記基板の領域に向かって移動し付着することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ナノ構造を含む材料の前記基板への移動を促進する化学物質を前記懸濁液に加える工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ナノ構造を含む材料は、ナノチューブ、ナノワイア及びナノ粒子の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ナノチューブは、炭素、ホウ素、窒素、酸素の少なくとも1つの元素を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ナノワイアは、シリコン、ゲルマニウム、単体金属、酸化物、カーバイド、窒化物又はカルコゲン化物の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ナノ粒子は、単体金属、単体半導体、化合物半導体、酸化物又は高分子の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記ナノ構造を含む材料は、単一壁炭素ナノチューブ及び多壁炭素ナノチューブの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項8】
前記ナノ構造を含む材料は、単一壁炭素ナノチューブを含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項9】
前記単一壁炭素ナノチューブは、レーザ離解、アーク放電又は化学気相成長によって前形成されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記前形成されたナノ構造を含む材料は、単一壁炭素ナノチューブを含み、
前記方法は、前記懸濁液中に導入する前に、化学反応又は機械的処理によって前記前形成された単一壁炭素ナノチューブを短くする工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、前記懸濁液中に導入する前に、前記前形成されたナノチューブを100℃から1200℃でアニールする工程を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記炭素ナノチューブの長さが0.1から100マイクロメータの範囲内にあることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記液体媒体は、水、エチルアルコール及びイソプロピルアルコールの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
工程(i)は、超音波エネルギー又はかき混ぜのいずれかを行い、安定した懸濁液の形成を促進する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記化学物質は、MgCl2、Mg(N032、La(N033、Y(NO33、AlOH、AlCl3及び水酸化ナトリウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項16】
チャージャーの濃度が重量で1%未満のオーダーにあることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記基板は、導電性材料又は半導体材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記液体媒体は、アルコール及び前記ナノ構造を含む材料の単一壁炭素ナノチューブを含み、
工程(i)は、0.01mg/literから1g/literの濃度を有する懸濁液を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
工程(iv)は、前記電極に直流電流を加える工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記2つの電極間に加えられる電界は0.1-1000V/cmの範囲内にあり、前記直流電流は0.1-200mA/cm2の範囲内にあることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
工程(iv)は、1秒間から1時間の間、前記電極に直流電流を加える工程を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
工程(iv)は、前記電極間に少なくとも20V/cmの強さの電界を形成する工程を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項23】
(v)前記懸濁液から前記電極を取り除く工程と、
(vi)前記コーティングされた基板をアニールする工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
工程(vi)は、選択された期間の間、前記コーティングされた基板を第1の温度まで加熱し、次いで、選択された期間の間、前記コーティングされた電極を第2の温度まで加熱することを含む2段階のアニールを含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
工程(i)は、金属粒子、金属酸化物粒子、ガラス粒子又はバインダー材料の少なくとも1つを前記懸濁液に加える工程を更に含むことを特徴とする請求項1の記載の方法。
【請求項26】
前記追加の材料は、少なくとも1つのバインダー材料を含み、前記バインダーは、前記ナノ構造を含む材料の0.1-20 重量%の範囲の量で存在していることを特徴とする請求項25の記載の方法。
【請求項27】
前記バインダーは、ポリ(ビニルブチラールとビニルアルコールとビニルアセテートの共重合体)及びポリ(フッ化ビニリデン)の少なくとも1つであることを特徴とする請求項26の記載の方法。
【請求項28】
前記追加の材料は、鉄、チタニウム、鉛、スズ又はコバルトの少なくとも1つの小さな粒子を含み、前記粒子は1マイクロメータ未満の直径を有することを特徴とする請求項25の記載の方法。
【請求項29】
前記ナノ構造を含む材料でコーティングする前に、前記基板上への付着を促進する少なくとも1つの層を前コーティングする工程を更に含むことを特徴とする請求項1の記載の方法。
【請求項30】
前記付着を促進する層は、鉄、チタニウム、コバルト、ニッケル、タンタル、タングステン、ニオビウム、ジルコニウム、バナジウム、クロム及びハフニウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項29の記載の方法。
【請求項31】
パターニングされた単一壁炭素ナノチューブ膜は、電子放出、高い放出電流密度、高い総電流出力及び長期の電子放出安定性に対するのための低い閾値電界を有する請求項1の方法によって形成された膜。
【請求項32】
前記基板の表面の上にフォトレジストの層を成膜し、UVフォトリソグラフィによって開口部のパターンをその中に形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記フォトレジスト層の厚さは1-100ミクロンの範囲内にあることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ナノ構造を含む材料の成膜後に、前記フォトレジスト層を除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記フォトレジスト層は、溶液中での溶解、音波処理及び選択的な分解から選択される方法によって除去されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記フォトレジスト層は、液体に溶けないことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記フォトレジスト層は、アルコールに溶けないことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記フォトレジストは、ネガ型のエポキシベースの材料を含む層であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項39】
前記フォトレジスト層を含む前記コーティングされた基板を100℃-400℃でアニールする工程と、
前記フォトレジスト層を含む前記コーティングされた基板を室温に冷却する工程と、
前記フォトレジスト層を除去する工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前形成された炭素ナノチューブを含む材料でコーティングされた基板を有するパターニングされた電子電界放出陰極を製造する方法であって、
(i)前記前形成された炭素ナノチューブ材料を含む安定的な液体懸濁物又は溶液を準備する工程と、
(ii)前記基板の表面の上に不溶性のフォトレジストの層を成膜する工程と、
(iii)その上に炭素ナノチューブを含む材料が成膜される前記基板上の領域に対応する前記フォトレジスト層の中に開口部が形成されるように、前記フォトレジストをパターニングする工程と、
(iv)前記基板が存在するか又は前記基板が2つの電極のうち1つに電気的に接続される前記液体中に前記2つの電極を挿入し、前記炭素ナノチューブを含む材料が前記フォトレジスト層の中の前記開口部に対応する前記基板の表面の上に成膜されるように、前記2つの電極間に電界を印加する工程と、
(v)前記基板から前記フォトレジスト層を除去する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項41】
前記基板は、絶縁材料又は半導体材料の表面の上に配置された、複数又は1パターンの導電性のコンタクトを含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記方法は、工程(v)の後に、前記炭素ナノチューブを含む材料を活性化する工程を更に含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記活性化する工程は、前記基板に付着していない余分な炭素ナノチューブの除去と、不均一な炭素ナノチューブの突起部の除去と、を含むことを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
工程(iv)は、材料の複数の層を複数回成膜することを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項45】
工程(iv)では、前記成膜時間は0.01-30分であることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前形成された炭素ナノチューブを含む材料でコーティングされた基板を含む、パターニングされた電子電界放出陰極を製造する方法であって、
(i)前記前形成された炭素ナノチューブ材料を含む液体懸濁物又は溶液を準備する工程と、
(ii)前記基板の表面の上にリリース層を成膜する工程と、
(iii)前記リリース層の表面の上に前記液体に溶けないフォトレジストの層を成膜する工程と、
(iv)その上に炭素ナノチューブを含む材料が成膜される前記基板上の領域に対応する前記フォトレジスト層の中に開口部が形成されるように、前記フォトレジストをパターニングする工程と、
(v)前記基板表面を露出するために前記フォトレジストの中の前記開口部によって露出された前記リリース層を除去する工程と、
(vi)前記露出した基板表面の表面の上に前記炭素ナノチューブを含む材料を成膜する工程と、
(vii)前記炭素ナノチューブを含む材料を前記基板表面の上に保持した状態で、前記フォトレジスト層及び前記リリース層を除去する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項47】
工程(vi)における炭素ナノチューブを含む材料を成膜する方法は、電気泳動、スピンコーティング、キャスティング、プリンティング又は溶射を含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項48】
工程(vi)における炭素ナノチューブを含む材料を成膜する方法は、DC電気泳動成膜を含み、
前記電気泳動成膜は、前記基板が存在するか又は前記基板が2つの電極のうち1つに電気的に接続される前記液体中に前記2つの電極を挿入する工程と、前記炭素ナノチューブを含む材料が前記フォトレジスト層の中の前記開口部に対応する前記基板の表面の上に成膜されるように、前記2つの電極間に電界を印加する工程と、を含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記炭素ナノチューブを含む材料は、単一壁炭素ナノチューブ、二重壁炭素ナノチューブ及び多壁炭素ナノチューブの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記炭素ナノチューブは、親水性であることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記基板は、インジウム−スズ−酸化物がコーティングされたガラス、導電性ペーストがコーティングされたガラス、金属がコーティングされたガラス、金属、高分子又はシリコンウェハであり、前記炭素ナノチューブを含む材料が成膜される領域は導電性であることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項52】
工程(vii)は、リリース層のリフトオフによって前記フォトレジストを除去する工程を含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項53】
前記フォトレジストは、ネガ型のエポキシベースのフォトレジストを含み、
前記リリース層は、特定の溶液によって除去可能な化学物質であり、前記リリース層のリフトオフは、前記溶液で前記リリース層を溶解することによって実行されることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記基板を溶液中でリンスする工程、前記基板をベーキング工程、及び前記基板をアニールする工程の少なくとも1つを更に含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項55】
成膜後に前記炭素ナノチューブを含む材料を活性化する工程を更に含むことを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項56】
前記活性化する工程は、前記基板に付着していない余分な炭素ナノチューブの除去と、不均一な炭素ナノチューブの突起部の除去と、を含むことを特徴とする請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記活性化する工程は、音波処理、研磨、タッピング、ブラッシング、ブローイング、真空中又は酸素分圧下での大きな電界の印加又はプラズマ処理の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項56に記載の方法。
【請求項58】
工程(vi)は、材料の複数の層を成膜するために複数回繰り返されることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項59】
前記炭素ナノチューブを含む材料の濃度は、溶剤1リットルあたり0.01mg-100mgであることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項60】
DC電気泳動成膜のために印加される前記電界は、1-100V/cmであることを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項61】
工程(iv)では、前記成膜時間は、0.01-30分であることを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項62】
前記炭素ナノチューブパターンの面積は1ミクロン以下であり、前記炭素ナノチューブコーティングの厚さの寸法は1nmから10ミクロンの範囲内にあることを特徴とする請求項46に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−527324(P2007−527324A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518675(P2006−518675)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/020150
【国際公開番号】WO2005/014889
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(501345323)ザ ユニバーシティ オブ ノース カロライナ アット チャペル ヒル (52)
【氏名又は名称原語表記】THE UNIVERSITY OF NORTH CAROLINA AT CHAPEL HILL
【住所又は居所原語表記】308 Bynum Hall,Campus Box 4105,Chapel Hill,North Carolina 27599−4105, United States of America
【Fターム(参考)】