説明

ナビゲーションシステム、データ提供装置、ナビゲーション方法及びプログラム

【課題】自車位置マークが表示されている地図を移動して外れる場合にのみ地図画像データを更新表示するカーナビゲーションシステムにおいて、地図画像データを更新する毎に画面上における自車位置マークの位置を予測しやすくする技術を提供する。
【解決手段】ナビゲーションシステムの車載機では、座標データを受信する毎に切出地図画像データを維持しつつ自車位置マークの位置のみが更新される。切出地図画像データを生成する携帯端末の制御部は、ルートの進行方向に合わせて切出地図画像データの地図方向を決定する。このため、自車位置マークの移動の始まる位置や終わる位置が定まって、ユーザはその移動が一定の場所から始まる、一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、地図画像の更新の際は自車位置マークの位置を容易に予測することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車載機へ地図画像をデータ提供装置から提供することによりナビゲーション機能を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
全地球測位システム(GPS = Global Positioning System)を用いて、現在、車両が地球上のどこにいるのかを示す位置データを算出し、この位置データに基づいて自車位置マークを地図画像へ重畳処理したものを車載機ディスプレイに表示させるカーナビゲーションシステムが知られている。図1はこのカーナビゲーションシステムを示す図である。位置データは、車載機において受信する3つ以上のGPS衛星4が発する電波に基づいて算出される。自車位置マークaと地図画像データの重畳処理は、図2が示すように、ディスプレイに表示させた地図画像の所定位置に自車位置マークaを固定表示させ、自車位置マークaを現在位置とし、車両の移動によって変化する位置データに応じた地図画像を更新表示する。つまり、車両の移動に応じて周辺地図を更新表示することで、自車位置マークaが移動しているかのように表示する。例えば、図2の地図画像AからBへ、BからCへと地図画像を更新表示する。
【0003】
また、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)といった携帯端末の性能向上に伴い、これらの携帯端末においてもGPSを用いたナビゲーションシステムが実現されている。このようなナビゲーションシステムでは、携帯端末と携帯端末と無線通信を行うサーバーとの間でその機能を分担している。機能分担について、例えば、携帯端末が、位置データ取得機能、目的地設定機能、マップマッチング機能、及び、表示機能などを担当し、サーバーが、地図画像データベース機能、ルート検索機能、及び、地図画像データ切り出し機能などを担当している。このように機能を分担することにより、資源が分散・共有されコストの低減を図っている。
【0004】
しかし、カーナビゲーションシステムを搭載した車両へ、ナビゲーションシステム搭載の携帯端末を携帯したユーザーが乗車すると、ナビゲーション機能を実現する資源が重複してしまう。この資源の重複を解消し資源の有効活用を図るシステムとして、車載機、携帯端末、及び、サーバーにおいて、その資源を分散しつつナビゲーションに必要なデータを相互に共有するカーナビゲーションシステムが提案されている。例えば、特許文献1に、車載機が携帯電話経由の通信によりサーバーからカーナビゲーションに用いる地図画像データを取得する技術が開示されている。
【0005】
このようなシステムにおいて、携帯端末−サーバー間のデータ通信、及び、携帯端末−車載機間のデータ通信は、無線通信、または、有線通信によって行われるが、それらの通信速度が十分でない場合、地図画像データに自車位置マークaを適切な位置に重畳できないことがある。例えば、車両が車速40km以上で高速移動することによって、車載機搭載のGPS通信部から取得する位置データが瞬く間に変化する場合は、データ量が比較的大きい地図画像データの取得処理が通信速度が遅いことなどにより遅れ、自車位置マークaに適切な地図画像を車載機の表示部へ重畳表示することができない。従って、車両の実際の位置と車載機に表示する自車位置マークaの位置との間にずれが生じ、カーナビゲーションシステムとしての機能を十分に発揮できない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平2002−107169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、従来のような、現在位置を示す自車位置マークaを固定的に表示して現在位置周辺の地図画像データを更新表示させるものとは逆に、地図画像データを固定的に表示して維持しつつその地図画像データに対して移動するように自車位置マークaを更新表示することが考えられる。この場合は、自車位置マークaが表示されている地図を移動して外れる場合にのみ地図画像データを更新表示すればよく、地図画像データを頻繁に更新する必要がない。従って、車載機1において地図画像データの取得に関して大きな遅れはなくなり、車両の実際の位置と車載機に表示する自車位置マークaの位置との間に大きなずれは生じない。
【0008】
しかしながら、このような画面の更新手法を採用した場合、地図画像を更新する際の自車位置マークaの位置を予測しにくいことがあり、ユーザーが自車位置マークaを見失って、設定したルートを外れて走行してしまうなどの不具合が発生する虞がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、地図画像を更新する際の自車位置マークの位置を予測しやすい技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、車両に搭載される車載機と、ナビゲーションに関するデータを前記車載機へ提供するデータ提供装置とを有するナビゲーションシステムであって、前記データ提供装置は、前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得手段と、前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得手段と、前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成手段と、前記地図画像と前記位置データとを個別へ送信可能な送信手段と、を備え、前記車載機は、前記送信手段から前記地図画像と前記位置データとを受信する受信手段と、前記受信手段が受信する前記位置データに基づいて、前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示する表示手段と、を備え、前記表示手段は、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記自車位置マークが位置した場合に前記地図画像を更新し、前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて地図画像が示す地図方向を決定する。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートのスタート位置における進行方向が地図画像において上方向になるように前記地図方向を決定する。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記地図画像生成手段は、前記スタート位置を前記地図画像の左右方向の略中央にする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項1に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの前記更新位置における進行方向が地図画像において上方向になるように決定する。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記地図画像生成手段は、前記更新位置を前記地図画像の左右方向の略中央にする。
【0015】
また、請求項6の発明は、ナビゲーションに関するデータを車両に搭載される車載機へ提供するデータ提供装置であって、前記車載機は、前記データ提供装置から地図画像と位置データとを受信し、前記位置データに基づいて前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示手段に表示するとともに、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新するものであり、前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得手段と、前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得手段と、前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成手段と、前記地図画像と前記位置データとを個別へ送信可能な送信手段と、を備え、前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて地図画像が示す地図方向を決定する。
【0016】
また、請求項7の発明は、車両に搭載される車載機と、ナビゲーションに関するデータを前記車載機へ提供するデータ提供装置とを有するナビゲーションシステムにおけるナビゲーション方法であって、前記データ提供装置が、前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得ステップと、前記データ提供装置が、前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得ステップと、前記データ提供装置が、前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成ステップと、前記データ提供装置が、前記地図画像と前記位置データとを前記車載機に個別へ送信する送信ステップと、前記車載機が、前記地図画像と前記位置データとを受信する受信ステップと、前記車載機が、前記受信ステップにおいて受信する前記位置データに基づいて、前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示する表示ステップと、前記車載機が、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新する自車更新ステップと、前記車載機が、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新する地図画像更新ステップと、を備え、前記地図画像生成ステップでは、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて地図画像が示す地図方向が決定される。
【0017】
また、請求項8の発明は、ナビゲーションに関するデータを車両に搭載される車載機へ提供するデータ提供装置に含まれるコンピュータによって実行可能なプログラムであって、前記車載機は、前記データ提供装置から地図画像と位置データとを受信し、前記位置データに基づいて前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示手段に表示するとともに、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新するものであり、前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータに、前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得ステップと、前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得ステップと、前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成ステップと、前記地図画像と前記位置データとを個別へ送信可能な送信ステップと、を実行させ、前記地図画像生成ステップでは、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて地図画像が示す地図方向が決定される。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし8の発明によれば、位置データが更新された場合に地図画像を維持しつつ自車位置マークのみを更新するため、車両の移動速度が速い場合でも大きな遅延が無く、自車位置マークを適切な位置に表示することができる。更に、ルートの進行方向に応じて地図画像が示す地図方向を決定し、ルートの進行方向に合わせた向きに地図方向を向けるため、自車位置マークの移動の始まる位置や終わる位置が定まって、ユーザーはその移動が一定の場所から始まる、一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、地図画像更新の際は自車位置マークの位置を予測することができる。従って、地図画像更新の際に自車位置マークを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【0019】
また、特に請求項2の発明によれば、ルートのスタート位置における進行方向が地図画像において上方向になるようにして、地図画像更新の際には自車位置マークを画面の下方に表示するため、ユーザーは自車位置マークの移動が一定の場所から始まるという一定の法則を認識でき、地図画像更新の際に地図画像を移動する自車位置マークの位置を予測することができる。従って、自車位置マークを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【0020】
また、特に請求項3の発明によれば、ルートのスタート位置を左右方向の略中央として、地図画像の更新の際に自車位置マークが一定の位置に、かつ、一定の方向に向けて表示するため、ユーザーは自車位置マークの移動が一定の場所から始まるという一定の法則を認識でき、地図画像更新の際は自車位置マークの位置を予測することができる。従って、自車位置マークを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【0021】
また、特に請求項4の発明によれば、地図画像におけるルートの目的地側となる更新位置における進行方向が地図画像において上方向にして、自車位置マークが最終的に地図画像の上方へ移動するように表示するため、ユーザーは自車位置マークの移動が一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、地図画像更新の際は自車位置マークの位置を予測することができる。従って、自車位置マークを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【0022】
また、特に請求項5の発明によれば、ルートの退出方向の端部となる更新位置を左右方向の略中央として、地図画像の退出位置の自車位置マークが一定の位置に、かつ、一定の方向に向けて表示するため、ユーザーは自車位置マークの移動が一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、地図画像更新の際は自車位置マークの位置を予測することができる。従って、自車位置マークを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、ナビゲーションシステムの構成を説明する図である。
【図2】図2は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像を示す図である。
【図3】図3は、ナビゲーションシステムの構成を説明する図である。
【図4】図4は、車載機のシステムブロック図である。
【図5】図5は、携帯端末のシステムブロック図である。
【図6】図6は、サーバーのシステムブロック図である。
【図7】図7は、ナビゲーションシステムの動作を示すフローチャート図である。
【図8】図8は、ナビゲーションシステムの動作を示すフローチャート図である。
【図9】図9は、ナビゲーションシステムの動作を示すフローチャート図である。
【図10】図10は、ナビゲーションシステムの動作を示すフローチャート図である。
【図11】図11は、ナビゲーションシステムにおけるルート周辺地図画像データを示す図である。
【図12】図12は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像を示す図である。
【図13】図13は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像データを示す図である。
【図14】図14は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像データを示す図である。
【図15】図15は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像データを示す図である。
【図16】図16は、ナビゲーションシステムにおけるルート周辺地図画像データを示す図である。
【図17】図17は、ナビゲーションシステムにおける表示地図画像を示す図であるナビゲーションシステムの構成を説明する図である。
【図18】図18は、ナビゲーションシステムの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
<実施の形態>
<1.第1の実施の形態>
<ナビゲーションシステムの構成>
図3は、第1の実施の形態のナビゲーションシステム100を示す構成図である。ナビゲーションシステム100は、自動車などの車両に搭載される車載機1、データ提供装置である携帯端末2、及び、サーバー3を備えて構成される。車載機1は携帯端末2と、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に基づく近距離無線通信を行ってナビゲーションに関するデータなどを送受信する。通信はUSB接続などによる有線通信を利用しても良い。携帯端末2は車載機1と近距離無線通信を行ってナビゲーションに関するデータなどを送受信し、GPS衛星4と無線通信を行って現在位置を測定するためのデータなどを受信する。更に、携帯端末2は、サーバー3と無線通信を行ってナビゲーションに関するデータなどを送受信する。GPS衛星4は携帯端末2と無線通信を行って現在位置を測定するためのデータなどを送信する。サーバー3は携帯端末2と無線通信を行ってナビゲーションに関するデータなどを送受信する。このような通信により取得したナビゲーションに関するデータに基づいて、車載機1、携帯端末2、及び、サーバー3が後述するナビゲーション機能を実現する。
【0026】
本実施の形態のナビゲーションシステム100においては、携帯端末2及びサーバー3が連携して動作し、ナビゲーションに関するデータを車載機1へ提供する。従って、携帯端末2とサーバー3とを組み合わせたものが、ナビゲーションに関するデータを車載機1へ提供するデータ提供装置であるともいえる。
(システムブロック図)
(車載機)
図4は、車載機1のシステムブロック図である。車載機1は、ナビゲーション機能、または、楽曲再生機能などを実現するために種々の制御を行う制御部10、ナビゲーションをする際に地図画像などを表示するとともにユーザー操作を受け付ける表示・操作部11(タッチパネル)、その他のユーザー操作を受け付ける操作部12、楽曲や操作時の効果音などを出力する音出力部13、制御に必要なデータを記憶する記憶部14(Flash Memory)、及び、所定距離内、例えば、半径10−100m以内の通信相手とBluetooth(登録商標)規格に従って通信可能な近距離無線通信部15を備える。
【0027】
ナビゲーション機能においてユーザーに対してルート案内する案内画面は、表示・操作部11に表示される。また、携帯端末2から提供されるナビゲーションに関するデータ、つまり、地図画像データや位置データは、近距離無線通信部15によって受信される。
【0028】
制御部10は、CPU等を備えたマイクロコンピュータとして構成されている。所定のメモリに記憶されたプログラムに従ってCPUが演算処理を行うことで、制御部10としての各種の機能を実現する。制御部10の各種機能の一つとして、近距離無線通信部15によって受信された地図画像データと位置データとを用い、位置データに基づいて地図画像データの適切な位置に自車位置マークを重畳して案内画面となる画像を生成する機能がある。生成された案内画面となる画像は、表示・操作部11に表示する。
(携帯端末)
図5は、携帯端末2のシステムブロック図である。携帯端末2は、通話機能、及び、ナビゲーション機能などを実現するために種々の制御を行う制御部20、所定距離内、例えば、半径10−100m以内の通信相手とBluetooth(登録商標)規格に従ってデータ通信可能な近距離無線通信部21、ユーザー操作を受け付ける操作部22、通話をする際に電話番号などを表示し、若しくは、ナビゲーションをする際に地図画像などを表示する表示部23、通話の際に通話相手の音声、操作時の効果音、若しくは、Eメール着信時の着信音などを出力する音出力部24、通話の際に通話相手と話す音声を入力する音入力部25、制御に必要なデータを記憶する記憶部26(Flash Memory)、GPS衛星4から発信される信号を受信するGPS通信部27、無線通信によりサーバーとナビゲーションに関するデータなどを送受信する通信部28、及び、無線通信により他の携帯端末と通話するために通話データを送受信する通話通信部29を備える。
【0029】
本実施の形態のナビゲーションシステム100が機能する場面においては、携帯端末2はユーザ(車両のドライバ)が携帯しているものであるため、車両内に位置している。従って、GPS通信部27においては、車両の現在の位置データとなるGPSデータが取得される。このGPSデータは、車載機1に表示すべき地図画像データにおける車両の現在の位置データとなる座標データに算出して、近距離無線通信部21から車載機1へ送信する。
【0030】
制御部20は、CPU等を備えたマイクロコンピュータとして構成されている。所定のプログラムに従ってCPUが演算処理を行うことで、制御部20としての各種の機能を実現する。このプログラムは、予め記憶部26などに記憶されるものであるが、外部サーバとの通信やプログラムを記憶した記録媒体の読み取りなどにより更新可能となっていてもよい。制御部20は、後述するナビゲーション機能を実現するために必要なステップを実行するために、携帯端末2の各部の制御を行うことになる。制御部20のこのような機能の一つとして、車載機1に表示すべき地図画像データを生成する地図画像生成機能がある。生成された地図画像データは、近距離無線通信部21から車載機1へ送信される。近距離無線通信部21は、地図画像データと座標データとを個別に車載機1へ送信可能となっている。
(サーバー)
図6は、サーバー3のシステムブロック図である。サーバー3は、ナビゲーション情報などのコンテンツ提供機能を実現するために種々の制御を行う制御部30、制御に必要な設定、若しくは、制御プログラムや制御データのメンテナンスなどを行うために管理者の操作を受け付ける操作部31、設定画面、若しくは、メンテナンス画面などを表示する表示部32、地図画像データなどのコンテンツを蓄積する記憶部33、及び、無線通信により携帯端末2とナビゲーションに関するデータなどを送受信する通信部34を備える。
【0031】
制御部30は、CPU等を備えたコンピュータとして構成されている。所定のメモリに記憶されたプログラムに従ってCPUが演算処理を行うことで、制御部30としての各種の機能を実現する。制御部30のこのような機能として、車両の目的地までのルートを作成するルート作成機能や、作成したルートを含む地図画像データを記憶部33から切り出す地図切出機能などがある。
【0032】
<ナビゲーションシステムの処理>
(車載機)
次に、車載機1が備える制御部10が実行する制御処理を、図7のフローチャート図に基づいて説明する。制御部10は、ユーザーにより車両のイグニッションキーが操作されACC(アクセサリー)がONにされた場合に、電源(バッテリー)から電力が供給され、種々の制御処理を実行可能な状態になる。制御部10が種々の制御処理を実行可能な状態になると、図7のフローチャート図におけるS100へ移行する。
【0033】
S100において、表示・操作部11、または、操作部12においてユーザーが操作した内容に応じた制御処理を実行する。例えば、車載機1はナビゲーション機能、または、楽曲再生機能などの種々の機能をユーザーが選択可能にするためのメニューを表示・操作部11へ表示し、ユーザーがこのメニューのうちナビゲーション機能を選択した場合は、制御部10はナビゲーション機能を実現するための制御処理を実行する。その選択された内容に応じた制御が終了すると、S101へ移行する。
【0034】
S101において、ユーザーによりイグニッションキーが操作されACCがOFFになったと判断する場合は(S101にてYes)、電源から制御部10への電力供給が中止され制御が強制終了される。ACCがOFFになったと判断しない場合は(S101にてNo)、S100へ戻りS100の制御を繰り返す。
(携帯端末)
次に、携帯端末2が備える制御部20が実行する制御処理を、図7のフローチャート図に基づいて説明する。制御部20は、ユーザーにより携帯端末に備わる電源ボタンがONにされた場合に、電源(バッテリー)から電力が供給されて種々の制御処理を実行可能な状態になる。制御部20が種々の制御処理を実行可能な状態になると、図7のフローチャート図におけるS200へ移行する。
【0035】
S200において、ユーザーが操作部22を操作した内容に応じた制御処理を実行する。例えば、携帯端末2は通話機能、または、インターネット閲覧機能など種々の機能を操作部22においてユーザーが操作可能にされている。ユーザーがこのうち通話機能を実行する場合、制御部20はユーザーが操作部22において操作した電話番号に基づきその機能を実現するために通話通信部29などを制御して通話処理を実行する。または、通信部28によりEメールを受信した場合、若しくは、通話通信部29により電話の着信があった場合は、受信・着信制御処理を実行する。
【0036】
その選択された内容に応じた制御が終了する場合、若しくは、着信・受信制御を実行しない場合は、S201へ移行する。
【0037】
S201において、ユーザーにより携帯端末に備わる電源ボタンが操作されOFFになったと判断する場合は(S201にてYes)、電源(バッテリー)から制御部20への電力供給が中止されて制御が強制終了される。電源がOFFになったと判断しない場合は(S201にてNo)、S200へ戻りS200の制御を繰り返す。
(サーバー)
次に、サーバー3が備える制御部30が実行する制御処理を、図7のフローチャート図に基づいて説明する。制御部30は管理者によりサーバー3に備わる電源ボタンが操作されONにされた場合に、電源(商用電源)からの電力が供給されて種々の制御処理を実行可能な状態になる。制御部30が種々の制御処理を実行可能な状態になると、図7のフローチャート図におけるS300へ移行する。
【0038】
S300において、管理者が操作部31を操作した内容に応じた制御処理を実行する。基本的に、サーバーは主にコンテンツ提供制御処理を実行する。つまり、管理者の操作部31の操作によりコンテンツ提供制御処理の実行が選択されると、制御部30は車載機1や携帯端末2などのクライアントからの要求に応じて地図画像データなどのコンテンツを提供する。コンテンツ提供制御処理が終了する場合は、S301へ移行する。
【0039】
S301において、管理者によりサーバーに備わる電源ボタンが操作されOFFにされた場合は(S301にてYes)、電源から制御部30への電力供給が中止され制御が強制終了される。電源がOFFにされない場合は(S301にてNo)、S300へ戻りS300の制御を繰り返す。
(ペアリング制御)
次に、車載機1、携帯端末2、及び、サーバーが実行するS100、S200、及び、S300における携帯連携制御処理を、図8のフローチャート図に基づいて説明する。まず、車載機1の制御部10は、表示・操作部11において他の機能とともにコンテンツ提供サービス機能のメニューを表示する。ユーザーが表示・操作部11においてコンテンツ提供機能を選択した場合は、S102、S202、及び、S303において実施されるペアリング制御を実行する。
【0040】
ペアリング制御について説明する。車載機1の制御部10は本サービスを提供するサーバー3へ接続する際に必要となるURLを示した2次元コード(QRコード)を、表示・操作部11へ表示させる。この2次元コードをユーザーが携帯端末2に備わる入力手段(カメラ)により読みとる。携帯端末2の制御部20は、この2次元コードが示すURLに基づいて通信部28を制御して本サービスを提供するサーバー3に通信接続を行う。接続の際、サーバー3の制御部30はユーザーの携帯端末2が本サービスの提供を受けることが出来るものであるか否かを判定する認証制御処理を実施する。サーバー3の制御部30が認証制御処理においてユーザーの携帯端末2が本サービスの提供を受けること出来ると判定した場合は、携帯端末2へその旨通知し、携帯端末2の制御部20は近距離無線通信部21を制御して車載機1の近距離無線通信部15と無線通信を確立させる。近距離無線通信の確立により、車載機1の制御部10、携帯端末2の制御部2、及び、サーバー3の制御部30は本サービスのペアリング制御が確立したと認識し本サービスのプログラムを開始する。
(車載機)
次に、ペアリング制御が確立した後の車載機1におけるコンテンツ提供制御について図8のフローチャート図に基づいて説明する。ペアリング制御が確立した後は、S103へ移行する。
【0041】
S103において、車載機1の制御部10は複数のコンテンツ提供サービスメニューを表示・操作部11へ表示する。例えば、メニューには、ナビゲーション提供サービス、楽曲提供サービス、または、ニュース提供サービスなどがある。次に、S104へ移行する。
【0042】
S104において、制御部10はメニューに表示されたサービスが選択されたか否かを判定する。表示されたサービスが選択された場合は(S104にてYes)、S105へ移行する。表示されたサービスが選択されない場合は(S104にてNo)、S106へ移行する。
【0043】
S105において、車載機1の制御部10が選択された内容のコンテンツ提供サービスを携帯端末2やサーバー3とともに実施する。
【0044】
車載機1の制御部10は、メニューにおけるコンテンツ提供サービスが選択されなかった場合、及び、コンテンツ提供制御が終了した場合は、S106へ移行する。
【0045】
S106において、ユーザーよりイグニッションキーが操作されACCがOFFになったか否かを判断する。ACCがOFFとなったと判断した場合は(S106にてYes)、電源から制御部10への電力供給が中止され、携帯連携制御を終了する。ACCがOFFになっていない場合は(S106にてNo)、S103へ戻りS103の制御を繰り返す。
【0046】
また、次のような場合も携帯連携制御を終了する。近距離無線通信が所定時間にわたって不通となる場合。ユーザーが表示・操作部11において、携帯連携制御を終了する操作を行った場合。他の割り込み制御があった場合。
(携帯端末)
次に、ペアリング制御が確立した後の携帯端末2におけるコンテンツ提供制御を図8のフローチャート図に基づいて説明する。ペアリング制御が確立した後は、S200へ移行する。
【0047】
S200において、携帯端末2の制御部20は近距離無線通信部21を制御して車載機1とコンテンツ提供に必要なデータを送受信する。また、制御部20は通信部28を制御してサーバー3とコンテンツ提供に必要なデータを送受信する。これらデータを送受信する際には、データの加工・転換・付加・削除や、送受信タイミングのコントロールなどを行う。コンテンツ提供制御が終了した場合は、S204へ移行する。
【0048】
S204において、ユーザーにより電源ボタンが操作され電源がOFFになったか否かを判断する。電源がOFFになったと判断した場合は(S204にてYes)、制御部20への電源からの電力供給が中止され、携帯連携制御を終了する。電源ボタンがOFFになっていないと判断する場合は(S204にてNo)、S203へ戻りS203の制御を繰り返す。また、次の場合も携帯連携制御を終了する。近距離無線通信が所定時間にわたって不通となる場合。他の割り込み制御があった場合。
(サーバー)
次に、ペアリング制御が確立した後のサーバー3におけるコンテンツ提供制御について図8のフローチャート図に基づいて説明する。ペアリング制御が確立した後に、S303へ移行する。
【0049】
S303において、サーバー3の制御部30は通信部34を制御して携帯端末2とコンテンツ提供に必要なデータを送受信する。このデータを送受信する際には、受信データに含まれる要求に応じたデータの送信や、送受信タイミングのコントロールなどを行う。コンテンツ提供制御が終了した場合は、S304へ移行する。
【0050】
S304において、ユーザーにより電源ボタンが操作され電源がOFFになったか否かを判断する。電源がOFFになったと判断する場合は(S304にてYes)、電源から制御部30への電力供給が中止され、携帯連携制御が強制終了される。電源ボタンがOFFになっていないと判断する場合は(S304にてNo)、S303へ戻りS303の制御を繰り返す。また、次の場合も携帯連携制御を終了する。無線通信が所定時間にわたって不通となる場合。他の割り込み制御があった場合。
【0051】
S104において、車載機1の表示・操作部11に表示されたコンテンツ提供サービスメニューのうち、ユーザーによってナビゲーション提供サービスが選択された場合の車載機1、携帯端末2、及び、サーバー3の制御を図9、及び、図10に基づいて説明する。
【0052】
まず、図9において、車載機1、携帯端末2、及び、サーバー3のイニシャル処理を説明する。
【0053】
S107において、車載機1の制御部10はイニシャルフラグINTFAに0をセットしS108へ移行する。
【0054】
S205において、携帯端末2の制御部20はイニシャルフラグINTFBに0をセットしS206へ移行する。
【0055】
S305において、サーバー3の制御部30はイニシャルフラグINTFCに0をセットしS306へ移行する。
【0056】
これらイニシャルフラグはイニシャル処理とメイン処理とを区別して制御するために必要になるものである。
【0057】
次に、S108において、車載機1の制御部10はINTFAが0か否かを判断する。INTFAが0でないと判断する場合は(S108にてNo)、S115以降の制御を行う。INTFAが0であると判断する場合は(S108にてYes)、S109へ移行する。
【0058】
S109において、制御部10は表示・操作部11へ目的地設定画面を表示する。目的地設定画面は、例えば、ユーザーが行きたい場所を文字入力可能な画面、または、目的地一覧から選択入力可能な画面である。この画面においてユーザーにより目的地が入力され決定ボタンが操作されるとS110へ移行する。なお、この画面において、制御部10が地図画像を表示・操作部11へ更新表示する際に、その表示を後述するヘディングアップ表示とするか、ノースアップ表示とするかをユーザーが選択できるようになっている。
【0059】
S110において、車載機1の制御部10は近距離無線通信部15を制御して携帯端末2へその目的地データを送信する。
【0060】
次に、S206において、携帯端末2の制御部20はINTFBが0か否かを判断する。INTFBが0でないと判断する場合は(S206にてNo)、S213以降の制御を行う。INTFBが0であると判断する場合は(S206にてYes)、S207へ移行する。
【0061】
S207において、携帯端末2の制御部20は車載機1から受信した目的地データを通信部28を制御してサーバー3へ送信する。さらに、制御部20は携帯端末2が備えるGPS通信部27から受信して測定した位置データを通信部28を制御してサーバー3へ送信する。
【0062】
次に、S306において、サーバー3の制御部30はINTFCが0か否かを判断する。INTFCが0でないと判断する場合は(S306にてNo)、S311以降の制御を行う。INTFCが0であると判断する場合は(S306にてYes)、S307へ移行する。
【0063】
(ルート作成処理)
S307において、サーバー3の制御部30は、そのルート作成機能により、受信した目的地データ、位置データ、及び、記憶部33(地図画像データベース)に記憶されている地図画像データに基づいて走行ルートを複数作成する。走行ルートは、例えば、高速道路を含めた最も早く目的地へ到着するルート(短距離優先ルート)、有料道路を含めない最も低料金で目的地へ到着するルート(一般道優先ルート)、及び、渋滞する道路を含めないルート(渋滞考慮ルート)などである。ルートの作成は、例えば、地図画像データの現在位置から目的地までに存在する道路に関連付けられている特性を参照し、各ルートのコンセプトに応じた道路を組み合わせることにより実現する。このような複数のルートの作成が完了するとS308へ移行する。
【0064】
次に、S308において、サーバー3の制御部30は通信部34を制御して作成した複数のルートデータを携帯端末2へ送信する。これにより、携帯端末2の通信部28において、複数のルートデータが取得される。
【0065】
次に、S208において、携帯端末2の制御部20は近距離無線通信部21を制御して受信した複数のルートデータを車載機1へ送信する。
【0066】
次に、S111において、車載機1の制御部10は受信した複数のルートデータを表示・操作部11へ表示する。表示・操作部11へは複数のルートのうちからユーザーがルート選択できるように表示する。ユーザーによって表示・操作部11のルートを選択・決定されるとS112へ移行する。
【0067】
S112において、車載機1の制御部10は近距離無線通信部15を制御して選択ルートデータを携帯端末2へ送信する。
【0068】
次に、S209において、携帯端末2の制御部20は受信した選択ルートデータをサーバー3へ送信する。
【0069】
次に、S309において、サーバー3の制御部30は受信した選択ルートデータに基づいて、記憶部33に記憶されている地図画像データからそのルート周辺の地図画像データを切り出し、通信部34を制御して切り出したルート周辺の地図画像データを携帯端末2へ送信する。切り出したルート周辺の地図画像データは、例えば、図12のようなルートの全体を含むルート周辺地図画像データ1000である。次に、S310へ移行する。
【0070】
S310において、サーバー3の制御部30はINTFCに1をセットする。次に、S311へ移行する。
【0071】
(地図画像データ切り出し処理)
次に、S210において、携帯端末2の制御部20は地図画像生成機能により地図画像データ切り出し処理を実行する。制御部20は受信したルート周辺地図画像データ1000を記憶部26へ記憶する。ルート周辺地図画像データ1000は、ルートの全体を含むものであるため、車載機1の表示・操作部11への表示にはサイズが大きすぎて適さない。このため、制御部20は記憶部26に記憶したルート周辺地図画像データ1000から、表示・操作部11への表示に適したサイズの領域を切り出すことで、表示に利用可能な地図画像データ(以降、切出地図画像データという)を生成する。この際、制御部20を構成するCPUが制御を実行する際のワーキングエリアとして利用する記憶部26を構成する揮発性メモリ(RAM)へ切り出し地図画像が記憶される。
【0072】
例えば、制御部20は、図11のルート周辺地図画像データ1000において地図画像データM1〜M13を切り出し、車載機1の表示・操作部11において図12が示すM1〜M13のような表示ができるようにする。
【0073】
この切出地図画像データの切り出し方法を具体的に説明する。制御部20が次の処理を実行する。制御部20は、ルート周辺地図画像データ1000から、次の条件を満たすように始めの切出地図画像データM1を切り出す。ルート上のスタート位置を含む(第1条件)。切り出す地図画像データ量を、車載機1の表示・操作部11へ表示するのに必要なデータ量とする(第2条件)。地図方向を、地図画像に含まれるルートにおけるスタート位置の進行方向が上方になるような地図方向とする(第3条件)。そのスタート位置を切出地図画像データM1の下方とする(第4条件)。そのスタート位置を切出地図画像データM1の左右方向の略中央にする(第5条件)。
【0074】
次に制御部20は、ルート周辺地図画像データ1000から、次の条件を満たすように次の切出地図画像データM2を切り出す。一つ前の切出地図画像データM1の周辺の更新領域(後述)とルートが重なる位置をスタート位置とし、このスタート位置を含む(第1条件)。地図画像データ量を、車載機1の表示・操作部11へ表示するのに必要なデータ量とする(第2条件)。地図方向を、地図画像に含まれるルートにおけるスタート位置の進行方向が上方になるような地図方向とする(第3条件)。そのスタート位置を切出地図画像データM1の下方とする(第4条件)。そのスタート位置を切出地図画像データM1の左右方向の略中央にする(第5条件)。
【0075】
このような処理を目的地を含む最後の切出地図画像データM13まで繰り返す。
【0076】
つまり、制御部20は車載機1の表示・操作部11において地図画像が更新される際に、自車位置マークaが地図画像の下方、左右方向略中央、かつ、進行方向が上方となる、図14が示す、進入時ヘディングアップ表示が可能な画像データを切り出す処理を実行する。
【0077】
このように、地図画像更新の際には、常に自車位置マークaがヘディングアップ表示されるので、自車位置マークaが地図画像において一定の位置に表示され、ユーザーは自車位置マークaを見失うことなくナビゲーションシステム100を利用することができる。次に、S211へ移行する。
【0078】
(座標データ算出処理)
S211において、GPS通信部27が、GPS衛星4から発信される信号に基づいてその時点の車両の位置データとなるGPSデータを取得する。携帯端末2の制御部20はこのGPSデータに基づいて、切出地図画像データのどの位置に自車位置マークaが位置するのかを示す座標データを算出する。座標データは、例えば、X:Y=350:20のように縦軸(X)と横軸(Y)の数値で構成される。
【0079】
(マップマッチング処理)
更に、携帯端末2の制御部20は、車両に備わる各種センサからのデータ(速度、変速段、方位などを示すデータ)を、車載機1から受信し、これらのデータと座標データに基づいてマップマッチングを行う。マップマッチングとは、各種センサの検出データに基づいて算出される車両の走行軌跡と、切出地図画像データにおける道路のラインとにおいて類似するものが無いかを判断し、類似するものがある場合はその位置を「正」とし、「正」とされる座標と座標データとの差分係数kを求め、それを補正項とし座標データ算出処理により算出した座標データへその補正項を乗じることをいう。
【0080】
携帯端末2の制御部20は近距離無線通信部21を制御して、切出地図画像データとマップマッチング後の座標データを車載機1へ送信する。これら切出地図画像データと座標データとは、車載機1の近距離無線通信部15において受信される。次に、S212へ移行する。
【0081】
S212において、INTFBに1をセットする。
【0082】
次に、S113において、車載機1の制御部10は近距離無線通信部15から受信した切出地図画像データ、及び、座標データに基づく自車位置マークaを表示・操作部11へ重畳して表示する。重畳して表示するとは、切出地図画像データM1と、地図画像データM1上において座標データにより定まるポイントに自車位置マークaとを重ねて表示させることをいう。次に、S114へ移行する。
【0083】
S114において、車載機1の制御部10はINTFAに1をセットする。
【0084】
次に、図10のフローチャート図におけるS213において、携帯端末2の制御部20は、座標データ算出処理とマップマッチング処理を所定の周期(3秒周期)で実行し、新たな補正項を求めるマップマッチング処理を所定の周期(6秒周期)で実行する。制御部20は、マップマッチング後の座標データを近距離無線通信部21を制御して車載機1へ送信する。
【0085】
(自車位置マーク更新処理)
次に、図10のフローチャート図におけるS115において、車載機1の制御部10は、表示・操作部11において表示している地図画像において、携帯端末2から座標データを受信する毎に地図画像へ座標データにより定まるポイントへ自車位置マークaを更新して表示する。この際、表示・操作部11における地図画像の表示は維持される。例えば、図13が示すように、ルート周辺地図画像データ2000において自車位置マークaがb〜iへと移動するように更新表示する。
【0086】
(地図画像データ更新判定処理)
次に、S214において、携帯端末2の制御部20は、所定の周期で算出する座標データが図13における切出地図画像データの更新領域zに含まれるか否かを判断する。ここで、更新領域zとは、表示・操作部11へ表示される地図画像の周りの所定の幅をもった領域、つまり縁をいう。更新領域zとルートとが重なる位置が更新位置Pzとなり、この更新位置Pzに自車位置マークaが位置した場合に地図画像が更新される。車両はルートに沿って動くことが想定されるため、本実施の形態においては、更新領域zに座標データが含まれたことをもって、更新位置Pzに自車位置マークaが位置したと判断するようになっている。この更新領域zは次に更新表示される地図画像のスタート位置の周辺領域と重なる領域であり、更新表示された際に前の地図画像と連続性を有することをユーザーが認識できるようにしている。座標データが地図画像データの更新領域zに含まれるようになったと判断しない場合は(S214にてNo)、S213へ戻り、S213以降の処理を繰り返す。座標データが地図画像データの更新領域zに含まれると判断した場合は(S214にてYes)、次の切出地図画像データを車載機1へ送信してS215へ移行する。
【0087】
S215において、携帯端末2の制御部20は、次の切出地図画像データと算出した座標データを車載機1へ送信する。次に、S216へ移行する。
【0088】
(地図画像更新処理)
次に、S116において、車載機1の制御部10は、受信した次の切出地図画像データと座標データに基づく自車位置マークaを表示・操作部11へ重畳処理して更新表示する。次に、S117へ移行する。
【0089】
S117において、ユーザーによりイグニッションキーが操作されACCがOFFになったか否かを判断する。ACCがOFFになったと判断した場合は(S117にてYes)、電源から制御部10への電力供給が中止され、携帯連携制御を終了する。ACCがOFFとなっていないと判断した場合は(S117にてNo)、S108へ戻りS108以降の制御を繰り返す。
【0090】
また、次のような場合も携帯連携制御を終了する。近距離無線通信が所定時間にわたって不通となる場合。ユーザーが表示・操作部11において、携帯連携制御を終了する操作を行った場合。他の割り込み制御があった場合。
【0091】
次に、S216において、ユーザーにより電源ボタンが操作され電源がOFFになったか否かを判断する。電源がOFFになったと判断した場合は(S216にてYes)、制御部20への電源からの電力供給が中止され、携帯連携制御を終了する。電源ボタンがOFFになっていないと判断する場合は(S216にてNo)、S206へ戻りS206以降の制御を繰り返す。また、次の場合も携帯連携制御を終了する。近距離無線通信が所定時間にわたって不通となる場合。他の割り込み制御があった場合。
【0092】
次に、図10のフローチャート図におけるS311において、ユーザーにより電源ボタンが操作され電源がOFFになったか否かを判断する。電源がOFFになったと判断する場合は(S311にてYes)、電源から制御部30への電力供給が中止され、携帯連携制御が強制終了される。電源ボタンがOFFになっていないと判断する場合は(S311にてNo)、S306へ戻りS306以降の制御を繰り返す。無線通信が所定時間にわたって不通となる場合は携帯連携制御を終了する。無線通信が不通でない場合は、S303へ戻りS303の制御を繰り返す。また、他の割り込み制御があった場合は、携帯連携制御を終了する。
【0093】
このように本実施の形態のナビゲーションシステム100の車載機1では、座標データを受信する毎に地図画像を維持しつつ自車位置マークaの位置のみが更新される。このため、地図画像を常時へ送信する必要がないため、車両の移動速度が速い場合でも大きな遅延が無く、自車位置マークaを適切な位置に表示することができる。また、携帯端末2の制御部20は、ルートの進行方向に合わせて切出地図画像データの地図方向を決定する。このため、自車位置マークaの移動の始まる位置や終わる位置が定まって、ユーザはその移動が一定の場所から始まる、一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、地図画像の更新の際は自車位置マークaの位置を予測することができる。従って、ユーザが地図画像の更新の際に自車位置マークaを見失うことが防止される。
【0094】
また、携帯端末2の制御部20は、ルートのスタート位置における進行方向が切出地図画像データにおいて上方向になるようにする。このため、車載機1では、地図画像の更新の際には自車位置マークaが画面の下方に表示されることになるため、ユーザは自車位置マークaの移動が一定の場所から始まるという一定の法則を認識でき、地図画像の更新の際に自車位置マークaの位置を容易に予測することができる。
【0095】
また、携帯端末2の制御部20は、ルートのスタート位置を左右方向の略中央となるように切出地図画像データを生成する。このため、車載機1では、地図画像の更新の際には、自車位置マークaが一定の位置に、かつ、一定の方向に向けて表示されることから、ユーザは自車位置マークaの移動が一定の場所から始まるという一定の法則を認識でき、地図画像の更新の際は自車位置マークaの位置を容易に予測することができる。
【0096】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、S210以降において実施される地図画像データの切り出し処理に関して別の処理を行うようになっている。以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0097】
(地図画像データ切り出し処理)
携帯端末2の制御部20は、その地図画像生成機能により、受信した図16のルート周辺地図画像データ2000を記憶部26へ記憶する。制御部20は記憶部26に記憶したルート周辺地図画像データ2000から所定量の切出地図画像データを切り出して生成する。
【0098】
制御部20は、図16が示すルート周辺地図画像データ2000から切出地図画像データN1〜N24を切り出し、車載機1の表示・操作部11において図17が示すN1〜N24のような表示ができるようにする。
【0099】
この切出地図画像データの切り出し方法を具体的に説明する。制御部20が次の処理を実行する。制御部20は、ルート周辺地図画像データ2000から、次の条件を満たすように始めの切出地図画像データN1を切り出す。ルート上のスタート位置を含む(第1条件)。切り出す地図画像データ量を、車載機1の表示・操作部11へ表示するのに必要なデータ量とする(第2条件)。地図方向を、地図画像に含まれるルートにおけるスタート位置の進行方向が上方になるような地図方向とする(第3条件)。そのスタート位置を切出地図画像データN1の下方とする(第4条件)。そのスタート位置を切出地図画像データN1の左右方向の略中央にする(第5条件)。
【0100】
つまり、制御部20は、始めの切出地図画像データN1については、第1の実施の形態と同様に、車載機1の表示・操作部11において進入時ヘディングアップ表示となるようなものを切り出す。
【0101】
次に制御部20は、ルート周辺地図画像データ2000から、次の条件を満たすように次の切出地図画像データN2を切り出す。一つ前の切出地図画像データN1におけるルートの周辺の更新領域zとルートが重なる更新位置Pzをスタート位置とし、このスタート位置を含む(第1条件)。切出地図画像データN2のデータ量は、車載機1の表示・操作部11へ表示するのに必要なデータ量とする(第2条件)。切出地図画像データN2は、ルートに沿ってそのスタート位置から目的地方向へ、所定のデータ量xの1/2先までの地図画像データとする(第3条件)。なお、データ量xとは、地図画像を表示・操作部11へ表示する際の、縦サイズに相当するデータ量をいう。地図方向を、地図画像に含まれるルートの更新位置Pzでの進行方向が上方になるような地図方向とする(第4条件)。ルートの更新位置Pzを切出地図画像データN1の左右方向の略中央にする(第5条件)。このような処理を目的地を含む最後の切出地図画像データN24まで繰り返す。
【0102】
つまり、制御部20は2つ目以降の切出地図画像データN2〜N24については、車載機1の表示・操作部11において地図画像が更新される前の自車位置マークaが地図画像を退出時における進行方向が上方、かつ、左右方向略中央となる、図15が示す、退出時ヘディングアップ表示が可能な画像データを切り出す処理を実行する。
【0103】
もし、地図画像更新表示の際に、自車位置マークaが常に地図画像において北の方向を示す退出時ノースアップ表示を採用したとすると、地図画像更新表示の際は自車位置マークaの退出位置に応じた進入位置において自車位置マークaを表示させるため、自車位置マークaが様々な位置から出現することになってしまい、ユーザが自車位置マークaを見失って設定ルートから外れて車両を走行させてしまう虞があるが、このように、退出時ヘディングアップ表示がされるため、ユーザーは自車位置マークaの移動が地図画像の一定の場所で終わるという一定の法則を認識でき、図17が示す切出地図画像データN2〜N24における自車位置マークaのように、地図画像の更新の際は自車位置マークaがほぼ同じ位置に出現するため、自車位置マークaの位置を容易に予測することができる。従って、自車位置マークaを見失うことなくナビゲーションシステムを利用することができる。
【0104】
また、携帯端末2の制御部20は、ルートの退出方向の端部となる更新位置が左右方向の略中央となるように切出地図画像データを生成する。このため、車載機1では、地図画像の退出位置の自車位置マークaが一定の位置に、かつ、一定の方向に向けて表示されることから、ユーザーは自車位置マークaの移動が一定の場所で終わるという一定の法則を認識できる。したがって、地図画像の更新の際においても、自車位置マークaの位置を容易に予測することができる。
【0105】
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。上記第1及び第2の実施の形態では、ナビゲーションシステムは、車載機1、データ提供装置である携帯端末2、及び、サーバー3を備えて構成されるとして説明したが、図18が示すような車載機1、及び、データ提供装置であるサーバー3を備えて構成される携帯端末2を備えないナビゲーションシステム101としても良い。
【0106】
この場合、車載機1とサーバー3との間で通信を行ってナビゲーション機能を実現する。車載機1にはサーバー3と通信を行ってナビゲーションに関するデータを送受信する通信部を備え、サーバー3には車載機1と通信を行ってナビゲーションに関するデータを送受信する通信部を備える。
【0107】
また、上記実施の形態においては、携帯端末2の制御部20が地図画像生成機能により地図画像データ切り出し処理を実行するとして説明したが、この場合、サーバー3の制御部30がその処理を実行する。
【0108】
第3の実施の形態においては、GPS通信部は、車載機1に備わり車載機1の制御部10はGPS通信部により受信した車両の現在位置データを所定のタイミングでサーバー3へ送信する。サーバー3の制御部30はこの受信した位置データに基づいて座標データ算出処理を実行する。
【0109】
サーバー3の制御部30は、所定のタイミングで車載機1から位置データ受信し、この位置データに基づいて地図画像データ更新判定処理を実行する。
【0110】
第3の実施の形態のナビゲーションシステムにおいては、サーバー3がナビゲーションに関するデータを車載機1へ提供する。従って、サーバー3が、ナビゲーションに関するデータを車載機1へ提供するデータ提供装置となる。
【0111】
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では他の実施の形態について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜組み合わせても良い。
【0112】
上記第1及び第2実施の形態では、ナビゲーションシステムにおいて、GPS通信部は携帯端末2に備わっているものとして説明を行ったが、GPS通信部は車載機1に備わっていても良い。この場合、車載機1の制御部10はGPS通信部により受信した車両の現在の位置データであるGPSデータを所定のタイミングで携帯端末2へ送信する。このGPSデータは、携帯端末2の近距離無線通信部21が受信することで携帯端末2に取得される。携帯端末2の制御部20はこの受信したGPSデータに基づいて座標データを算出し、所定のタイミングで座標データを車載機1へ送信する。車載機1の制御部10は、表示・操作部11へ表示する地図画像上の自車位置マークaをこの座標データに基づいて更新表示する。また、携帯端末2の制御部20は、所定のタイミングで車載機1からGPSデータ受信し、このGPSデータに基づいて地図画像データ更新判定処理を実行する。
【0113】
また、上記実施の形態では、携帯端末2から車載機1へ座標データが車両の現在の位置データとして送信されていたが、携帯端末2において自車位置マークaのみを含む画像を位置データとして携帯端末2から送信し、車載機1はその画像を一つのレイヤーとして地図画像データに重畳するようにしてもよい。
【0114】
また、上記実施の形態では、プログラムに従ったCPUの演算処理によってソフトウェア的に各種の機能が実現されると説明したが、これら機能のうちの一部は電気的なハードウェア回路により実現されても良い。また逆に、ハードウェア回路によって実現されるとした機能のうちの一部は、ソフトウェア的に実現されても良い。
【符号の説明】
【0115】
1 車載機
2 携帯端末
3 サーバー
4 GPS衛星
10 制御部
11 表示・操作部
15 近距離無線通信部
20 制御部
21 近距離無線通信部
27 GPS通信部
28 通信部
33 記憶部
34 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車載機と、ナビゲーションに関するデータを前記車載機へ提供するデータ提供装置とを有するナビゲーションシステムであって、
前記データ提供装置は、
前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得手段と、
前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得手段と、
前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成手段と、
前記地図画像と前記位置データとを個別に送信可能な送信手段と、
を備え、
前記車載機は、
前記送信手段から前記地図画像と前記位置データとを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信する前記位置データに基づいて、前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記自車位置マークが位置した場合に前記地図画像を更新し、
前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて当該地図画像が示す地図方向を決定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートのスタート位置における進行方向が地図画像において上方向になるように前記地図方向を決定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記地図画像生成手段は、前記スタート位置を前記地図画像の左右方向の略中央にすることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの前記更新位置における進行方向が地図画像において上方向になるように決定することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーションシステムにおいて、
前記地図画像生成手段は、前記更新位置を前記地図画像の左右方向の略中央にすることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項6】
ナビゲーションに関するデータを車両に搭載される車載機へ提供するデータ提供装置であって、
前記車載機は、前記データ提供装置から地図画像と位置データとを受信し、前記位置データに基づいて前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示手段に表示するとともに、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新するものであり、
前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得手段と、
前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得手段と、
前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成手段と、
前記地図画像と前記位置データとを個別に送信可能な送信手段と、
を備え、
前記地図画像生成手段は、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて当該地図画像が示す地図方向を決定することを特徴とするデータ提供装置。
【請求項7】
車両に搭載される車載機と、ナビゲーションに関するデータを前記車載機へ提供するデータ提供装置とを有するナビゲーションシステムにおけるナビゲーション方法であって、
前記データ提供装置が、前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得ステップと、
前記データ提供装置が、前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得ステップと、
前記データ提供装置が、前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成ステップと、
前記データ提供装置が、前記地図画像と前記位置データとを前記車載機に個別に送信する送信ステップと、
前記車載機が、前記地図画像と前記位置データとを受信する受信ステップと、
前記車載機が、前記受信ステップにおいて受信する前記位置データに基づいて、前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示する表示ステップと、
前記車載機が、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新する自車更新ステップと、
前記車載機が、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新する地図更新ステップと、
を備え、
前記地図画像生成ステップでは、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて当該地図画像が示す地図方向が決定されることを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項8】
ナビゲーションに関するデータを車両に搭載される車載機へ提供するデータ提供装置に含まれるコンピュータによって実行可能なプログラムであって、
前記車載機は、前記データ提供装置から地図画像と位置データとを受信し、前記位置データに基づいて前記地図画像に自車位置マークを重畳して表示手段に表示するとともに、前記位置データが更新された場合に前記地図画像を維持しつつ前記自車位置マークを更新し、前記地図画像の周辺の更新位置に前記車両が位置した場合に前記地図画像を更新するものであり、
前記プログラムの前記コンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
前記車両の現在の位置データを取得する位置データ取得ステップと、
前記車両の目的地までのルートを取得するルート取得ステップと、
前記車載機の表示手段に表示する地図画像を生成する地図画像生成ステップと、
前記地図画像と前記位置データとを個別に送信可能な送信ステップと、
を実行させ、
前記地図画像生成ステップでは、前記地図画像に含まれる前記ルートの進行方向に応じて当該地図画像が示す地図方向が決定されることを特徴とするプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−2351(P2011−2351A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146100(P2009−146100)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】