説明

フラットパネルX線検出器

本発明は、X線放射を電気信号に変換するためのセンサ要素(3,4)のアレイを有するフラットパネルX線検出器であって、前記センサ要素は、前記検出器が電圧電源に接続される場合に、リーク電流が生じる少なくとも1つの側壁を有する少なくとも1つの半導体ダイオードを有する、フラットパネルX線検出器に関する。本発明の目的はリーク電流を減少させることである。この目的は、リーク電流を減少させるために前記側壁(10)に電界の影響を及ぼすために適合された少なくとも1つの影響電極(2,14)を備えることにより達成される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットパネルX線検出器、X線を検出するための方法及びX線装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルX線検出器は従来技術において周知である。欧州特許第1179852A2号明細書において、X線を検出するために用いられる固体検出器について記載されている。半導電性材料の層を有する固体検出器は、行及び列状に配列したスイッチング要素に関連付けられている光センサ要素のアレイを一般に有し、光センサ要素はデータラインの列及び走査ラインの行によりアドレス指定される。典型的には、光センサ要素はフォトダイオードであり、スイッチング要素は薄膜電界効果トランジスタ(FET又はTFT)又はダイオードである。
【0003】
検出器性能に影響する幾つかの因子の1つは、リーク電流量である。本発明が案内する半導電性検出器において、フォトダイオードは、基板に対してかなり傾いているフォトダイオードの側壁からの側壁リークを示す。側壁リークは検出器特性を劣化させ、検出器ノイズ及び検出器線形性に著しく影響を及ぼす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、リーク電流が減少したフラットパネルX線検出器を提供することである。本発明の目的は又、X線を検出するための方法及びリーク電流が低減した対応X線装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の目的は、X線放射を電気信号に変換するためのセンサ要素のアレイを有するフラットパネルX線検出器により本発明に従って達成され、電圧を印加する場合に、前記センサ要素はリーク電流を示す少なくとも1つの側壁を有する少なくとも1つの半導体ダイオードを有し、少なくとも1つの影響電極が、前記リーク電流を減少させるために前記側壁において電界の影響を与えるために適合されている。
【0006】
通常、半導体ダイオードの側壁は、電圧がダイオードに印加される場合に、リーク電流を示す。特に、前記側壁は電界に対して感応する。電界における変化は、側壁におけるリーク電流の変化をもたらすこととなる。少なくとも1つの影響電極は内部又は外部(寄生)電界に対して側壁を遮蔽し、側壁の感応性を低減する。
【0007】
今日まで、半導体ダイオードの側壁に影響を与える外部電界が大きいリーク電流に自動的に導くと考えられてきた。驚いたことに、半導体ダイオードの側壁リークは又、ダイオードの側壁に影響を与える外部電界を印加することにより減少されることが判明した。電界は、リーク電流を減少させるためには、十分に強く、前記側壁に電界を誘導する方式で
デザインされる必要がある。
【0008】
本発明の好適な実施形態に従って、少なくとも1つの影響電極が電圧電源に接続される。通電された影響電極は、半導体ダイオードの側壁において電界の影響を及ぼす外部電界を生成する。一方で、誘導された電界はリーク電流を減少し、他方で、内部電界及び/又は外部電界の変化に対するリーク電流の感応性は減少される。
【0009】
本発明の好適な実施形態においては、センサ要素は、スイッチングダイオード又はTFTと関連するフォトダイオードを有する。このようなセンサ要素の配置においては、スイッチングダイオードのリーク電流は、フォトダイオードのリーク電流と共に減少することができる。これは、リーク電流の更なる減少をもたらす。
【0010】
センサ要素のアレイはセンサ層内に配置されることができ、そのセンサ層は少なくとも1つの絶縁体層であって、例えば、SiN層により少なくとも部分的に覆われ、そのSiN層は市販されていて安価である。絶縁/パッシベーション界面を形成し、絶縁層を少なくとも一部を覆う少なくとも1つのパッシベーション層を有する検出器は、パッシベーション層を有しない検出器に比べてリーク電流の著しい増加を示すことに注意が払われてきた。パッシベーション層は湿気からセンサ要素を保護し、更には電気的分離となる。SiN以外に、有機材料の積層をパッシベーション材料として用いることができる。検出器は、基本的には、フラットであり、積層層であって、それぞれパネルを有する。
【0011】
リーク電流の増加についての考えられる説明は、パッシベーションはゲート絶縁体の機能を有し、側壁において寄生TFTを構成するということである。動作しているセンサ要素の界面は、リーク電流を変化させる側壁における電界誘導バンドベンディングに影響を及ぼし得る。絶縁及びパッシベーションを有する検出器は非常に一般的である。影響電極は、この種類の検出器に対して又、リーク電流を減少させる。
【0012】
前記の少なくとも1つの影響電極の有利な構成及びデザインについては更なる従属請求項に記載している。
【0013】
特に、フラット検出器に対して、影響電極を、前記センサ層を遮蔽するパッシベーション層の上部側に上部遮蔽電極として形成することができる。上部遮蔽電極は、完全なセンサ層を遮蔽し、例えば、容量性結合により各々のフォトダイオード及びスイッチングダイオードの各々の側壁に影響を与える検出器の殆どの全体的上部側を覆っている。上部遮蔽電極は、その検出器の内部構造を変えることなく、フラットな検出器において容易に備えられることができる。
【0014】
X線を検出するために、光に感応するフォトダイオード又はX線に感応するフォトダイオードのどちらかを用いることができる。上部遮蔽電極の透明な性質は、それぞれ、適合される必要がある。
【0015】
光に感応するフォトダイオードを用いてX線を検出するために、シンチレータ層を、X線を前記フォトダイオードの方に向かう光に変換する前記センサ層の上部に配置することができる。光が透過する上部遮蔽電極をシンチレータと光感応性フォトダイオードとの間に備えることができる、又は、X線を透過する上部遮蔽電極をシンチレータ層の上部に備えることができる。最も安価な製造を選択することができるように、X線検出器を製造する種々の方法が提案されている。
【0016】
本発明の他の好適な実施形態においては、横遮蔽電極が前記パッシベーション層と前記センサ層との間に備えられている。この実施形態に従って、影響電極は検出器の一体部分であるが、外部からは見えない。影響電極は保護されている。この実施形態においては、側壁における電界は、例えば、絶縁/パッシベーション界面に平行な電界を生成することにより、影響される。
【0017】
各々のセンサ要素の効果を発揮させるために、特に効果的には、少なくとも1つの影響電極が、スイッチングダイオードとフォトダイオードとの間の前記センサ層の下部側に配置される。
【0018】
本発明を、n型アモルファスシリコンを有する第1半導体と、真性アモルファスシリコン及びp型アモルファスシリコンを有する第3半導体を有する第2半導体層とを有するフォトダイオードを有する検出器に適用することができる。基本的には、ダイオードの半導電性層と検出器層は同様に方向付けられている。
【0019】
電界は影響電極と対向電極との間に形成されている。単一の対向電極を備えることができる、又は、ダイオード電極は対向電極の機能を引き受けることができる。センサ要素、特に半導体フォトダイオードは、金属層において備えられることができる。このような金属層は対向電極としての機能を果たす。
【0020】
本発明の目的は又、X線を検出するための方法であって:X線放射を電気信号に変換するためにセンサ要素のアレイに逆バイアスを印加する段階であって、前記センサ要素はリーク電流を示す少なくとも1つの側壁を有する少なくとも1つの半導体ダイオードを有する、段階と;電界を生成する少なくとも1つの影響電極に電圧を印加する段階と;を有する方法であり、前記側壁は、X線放射に検出器をさらし、前記リーク電流を減少させるために前記側壁において電界の影響を受けるように配置されている、方法により達成される。
【0021】
好適には、X線放射は、シンチレータにより、前記センサ要素の方に方向付けられる光に変換される。
【0022】
本発明の目的は又、少なくとも1つのフラットパネルX線検出器を有するX線機器により達成される。
【0023】
以下、本発明について、図面を参照しながら実施例により詳述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、可視光を検出する、本発明に従ったフラットパネルX線検出器1を示している。X線検出器は、上部影響電極2の上部に備えられている、X線を可視光に変換するシンチレータ層(図示せず)を有する。検出器1は、フォトダイオード3及びスイッチングダイオード4を有するセンサ要素各々のアレイを更に有する。最新技術から周知であるように、センサ要素は行列状に配列される。アレイは、前記スイッチングダイオード4により読み出し回路(図示せず)に電気的に結合している。読み出し回路は、アレイにより生成された電気信号を増幅且つ処理する基板層の外部に位置している。フォトダイオード3は、可視光であって、代表的には、緑色光を検出するためにデザインされている。適切なシンチレータは、X線の緑色光への高効率変換を有するCsI:Tlである。
【0025】
センサ要素3、4は積層された半導体層を有する。当該技術分野においては、半導電性センサ要素アレイを製造することができる多くの処理が存在する。それらについては、ここでは説明しない。センサ要素3、4はセンサ層を構成し、それらの層は基板層上に配置される。センサ要素3、4は、例えば、100個のスイッチングダイオード4を有するアレイ状に配列される。
【0026】
以下、フォトダイオードの構成について詳述する。各々のフォトダイオード3は、バリアメタルを有する下部ダイオード電極6を有する。下部ダイオード電極6は、列ラインが形成された接続層7に接続している。接続層7は、検出器内部の基板副う5に隣接して位置付けられている。基板想の反対側に、フォトダイオードアイランド(island)から成る半導体層が下部ダイオード電極6上に位置している。
【0027】
図1においては、NIPダイオードスタックを示している。NIPダイオードスタックは3つの半導電性層を有する。n型アモルファスシリコン層3aはバリアメタルの上に形成され、検出器内部で、真性アモルファスシリコン層3b及びp型アモルファスシリコン層3cが続いて形成される。p型アモルファスシリコン層3cは、透明なITO(Indium Tin Oxide)からナル上部ダイオード電極8により覆われる。上部ダイオード電極8は、行ラインが形成されたアルミニウム(Al)から成る他の接続層9にフォトダイオード3を接続している。n型アモルファスシリコン3a、真性アモルファスシリコン層3b及びp型アモルファスシリコン層3cは、基板層5と接続層7とに対して略垂直なダイオード側壁10を構成する。側壁10は解放されており、保護されていない。側壁10は側壁リークをもたらし得る。
【0028】
基板層5の反対側において、列ライン及びNIPダイオードはバリア層11により覆われている。上部ダイオード電極8と行ライン9との間の円錐状接続12のみがバリア層から削除されている。検出器内部のバリア層11は、SiNから成る絶縁体層13により覆われている。
【0029】
2つのダイオード3、4の上部ダイオード電極8は行ライン9により接続されている。本発明に従って、スイッチングダイオード4と反対側に、内部影響電極14が、絶縁体層13上にフォトダイオード3の隣に位置している。調節可能な影響電圧が、列ライン7と内部影響電極14との間に印加される。影響電圧は−100V乃至+100Vの範囲内で調節可能である。その電圧によりもたらされる電界は、内部影響電極14に隣接するダイオード側壁10に特に影響する。
【0030】
絶縁体層13、行ライン9及び内部影響電極14は、エポキシ樹脂を各々が有する3つのパッシベーション層15a、15b、15cの積層構造により保護されている。本発明に従って、最も外側のパッシベーション層15cが上部影響電極2により覆われている。検出器1は平らで平面状の構造を有し、上部影響電極2は検出器の一方側を完全に遮蔽している。又、下部ダイオード電極6と上部影響電極2との間には、−100乃至+100Vの範囲内で調節可能は影響電圧を印加することができる。上部影響電極2によりもたらされる電界は全体的な検出器構成において生成され、それ故、絶縁体層13及び内部影響電極14の界面及びセンサ層のダイオード側壁全てに影響を及ぼす。影響電極によりもたらされる電界は、側壁10における電界分布に影響し、側壁リークを減少させる。
【0031】
図2は逆バイアスの関数としてリーク電流を示している。影響電圧は印加していない。検出器を動作させるために、逆バイアスが上部ダイオード電極8及び下部ダイオード電極6に印加され、フォトダイオードは非導電方向において動作される。実際には、リーク電流は、側壁リークのために起こる。
【0032】
菱形印16により示されているラインは、逆バイアスに依存するパッシベーションを有さないスイッチングダイオードのリーク電流を示している。四角形印17により示されているラインは、パッシベーションを有さないフォトダイオードについて示している。
【0033】
他の2つのラインはパッシベーション層を有するダイオード構造について示している。三角形印18により示されているラインはスイッチングダイオードについて示し、×印により示されているラインはフォトダイオードについて示している。
【0034】
特に、フォトダイオード3は、約1Vの逆バイアスにおいて、閾値リーク電流、即ち、1.00E−12Aを有する。
【0035】
パッシベーションを有する場合18、19とパッシベーションを有しない場合16、17のダイオードのリーク電流の比較により、18、19において、パッシベーションに関連する余計なリーク電流があることが分かる。このような余計なリーク電流については横導通によって説明することができない。著しい横電流は測定されない。又、そのリーク電流の閾値及び指数関数的特性は、半導電性メカニズムであることを示唆している。説明のために考えられるメカニズムは、電界により誘導された、露出されたダイオード側壁のバンドベンディングである。そのようなメカニズムは、ゲート絶縁体としてパッシベーション層15a、15b、15cを有するダイオード側壁上に形成された円錐形TFT(薄膜トランジスタ)として描かれている。
【0036】
図3に示す測定結果は、パッシベーション層15a、15b、15cとして有機材料の積層構造で上部コーティングされた100個のスイッチングダイオードのアレイにおいて行われたものである。その測定は60℃で行われたものである。測定開始前の待ち時間は120secであり、個別の測定の間の待ち時間は60secである。殆んどアレイ全体を覆う上部影響電極2としてアレイの上部に導電性材料が付けられた。影響電圧は−90乃至90Vの範囲内で調節される。リーク電流は、パッシベーション層15a、15b、15cを貫通するスクラッチングプローブ針により測定された。
【0037】
リーク電流は、異なる影響電圧に対する4つの異なる逆バイアスについて測定された。4つの測定シーケンス全てが、約20Vの影響電圧において最適なリーク電流を示した。各々の逆バイアスについて、影響電圧を伴わないリーク電流は、影響電圧を印加する場合に比べてより大きい。5Vの逆バイアスにおいては、リーク電流は約7E−13Aである。パッシベーション層を有しない場合、リーク電流は約5E−13Aである。
【0038】
リーク電流は、側壁近くの電界における変化に対して非常に敏感である。0.4Vの絶縁体/パッシベーション(SiN/エポキシ樹脂)界面13/15aにおける電圧の変化がリーク電圧を2倍にすることが又、測定された。バイアス変化は、界面汚染又は層自体の汚染により生じ得る。又、接続層9と上部ダイオード電極8との間の僅かな導電性はリーク電流の原因となり得る。
【0039】
図4に示すX線検査機器は、本発明に従ったX線検出器1を用いている。X線検出器1及びX線源20は、C型アーム21からぶら下がっている。C型アーム21は、スリーブ22を通って可動式である、水平軸23に関して回転可能である。患者支持台24が、X線源20とX線検出器1との間に位置付けられている。検査を受ける患者(図示せず)は患者支持台24の上に横たわるこことなる。
【0040】
本発明は、高品質基準を達成するフラットパネルX線検出器1を提供する。上記の検出器1は、逆バイアスが印加されるときに不所望の側壁リーク電流を示す半導体ダイオード3、4を有している。本発明に従って、そのリーク電流は、前記側壁に電界を印加することにより減少する。そのような電界は影響電極により生成され、検出器におけるそれらの位置及びデザインは完全には決定されていないが、所定の環境に適合するように選択されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態に従ったX線検出器の一部の断面図である。
【図2】パッシベーションを有する及び有しないセンサ要素のリーク電流の測定結果を示すグラフである。
【図3】影響電極電圧の関数としてのリーク電流の測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の実施形態に従ったX線検査機器を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラットパネルX線検出器であって:
X線放射を電気信号に変換するためのセンサ要素のアレイであって、前記センサ要素は、電圧が印加されない場合、リーク電流を示す少なくとも1つの側壁を有する少なくとも1つの半導体ダイオードを有する、センサ要素のアレイ;並びに
前記リーク電流を減少させるための前記側壁に電界の影響を与えるために適合された少なくとも1つの影響電極;
を有することを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項2】
請求項1に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記影響電極は電圧電源に接続されている、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項3】
請求項1に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記の少なくとも1つの半導体ダイオードはフォトダイオード及び/又はスイッチングダイオードを有する、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項4】
請求項1に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記のセンサ要素のアレイはセンサ層において配置され、前記センサ層は少なくとも1つの絶縁体層により少なくとも一部を覆われ、その絶縁体層は少なくとも1つのパッシベーション層により少なくとも一部が覆われている、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項5】
請求項4に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記影響電極の少なくとも1つは、前記センサ層を遮蔽するパッシベーション層の上側に上部遮蔽電極として形成される、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項6】
請求項5に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記上部遮蔽電極は光に対して透明である、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項7】
請求項5に記載のフラットパネルX線検出器であって、シンチレータ層は前記上部遮蔽電極と前記パッシベーション層の前記上側との間に配置されている、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項8】
請求項4に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記パッシベーション層と前記センサ層との間に配置された横遮蔽電極として形成されている、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項9】
請求項4に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記の少なくとも1つの影響電極は、スイッチングダイオードとフォトダイオードとの間の前記センサ層の下部側に配置されている、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項10】
請求項1に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記フォトダイオードは積層された半導体層を有し、前記半導体層のエッジは前記側壁を構成する、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項11】
請求項10に記載のフラットパネルX線検出器であって、前記フォトダイオードは、n型アモルファスシリコンを有する第1半導体層と、真性アモルファスシリコンを有する第2半導体層と、p型アモルファスシリコンを有する第3半導体層とを有する、ことを特徴とするフラットパネルX線検出器。
【請求項12】
X線を検出するための方法であって:
X線放射を電気信号に変換するためのセンサ要素のアレイに逆バイアスを印加する段階であって、前記センサ要素はリーク電流を示す少なくとも1つの側壁を有する少なくとも1つの半導体ダイオードを有する、段階;
電界を生成する少なくとも1つの影響電極に電圧を印加する段階であって、前記側壁は前記リーク電流を減少させるための前記側壁に電界の影響を与えるために備えられている、段階;並びに
X線放射に前記検出器をさらす段階;
を有することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、n型アモルファスシリコンを有する第1半導体層、真性アモルファスシリコンを有する第2半導体層及びp型アモルファスシリコンを有する第3半導体層のエッジとして前記側壁を構成する、ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、X線放射を光に変換し、前記センサ要素を前記光の方に向ける、ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載の少なくとも1つのフラットパネルX線検出器とX線源とを有することを特徴とするX線機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528116(P2007−528116A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507553(P2006−507553)
【出願日】平成16年5月5日(2004.5.5)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050600
【国際公開番号】WO2004/100270
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】