説明

プラズマチャージ評価基板、プラズマチャージ評価方法及び半導体装置の製造方法

【課題】少ない労力でプラズマチャージ量が基準値より多いか否かを評価することができるようにする。
【解決手段】プラズマチャージ評価基板を、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマに曝露する工程と、プラズマチャージ評価基板を調べることにより、プラズマが基板に与えるプラズマチャージ量を評価する工程とを具備する。プラズマチャージ評価基板は、半導体基板1に形成された放電領域1aと、半導体基板1上に形成された層間絶縁膜2と、層間絶縁膜2に形成され、放電領域1a上に位置する接続孔2aと、層間絶縁膜2上に形成されたアンテナ用導電膜3と、層間絶縁膜2上に形成され、接続孔2aを介してアンテナ用導電膜3と放電領域1aとを接続するヒューズ用配線4とを備える。ヒューズ用配線4が溶断している場合には、プラズマチャージ量が基準値より多いと評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマチャージ評価基板、プラズマチャージ評価方法及び半導体装置の製造方法に関する。特に本発明は、少ない労力でプラズマチャージ量が基準値より多いか否かを評価することができる、プラズマチャージ評価基板、プラズマチャージ評価方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタを含む半導体装置の製造工程中において、ゲート電極に接続している配線やパッドが、プラズマからチャージを受ける場合がある。この場合、チャージした電荷はゲート電極に伝わり、ゲート電極の下に位置するゲート絶縁膜に欠陥が入ることがある。
【0003】
一方、半導体装置の省電力化が進み、トランジスタのゲート絶縁膜も薄くなっている。このため、プラズマチャージによってゲート絶縁膜に欠陥が入りやすくなっている。従って、半導体製造工程において、配線やパッドが受けるプラズマチャージ量を評価し、プラズマチャージによってゲート絶縁膜に欠陥が入らないようなプラズマ生成条件に設定する必要がある。
【0004】
図10(A)は、従来のプラズマチャージ評価方法に用いられるプラズマチャージ評価素子の平面概略図であり、図10(B)は(A)のA−A断面図である。このプラズマチャージ評価素子において、シリコン基板1上には素子分離膜102が形成されている。素子分離膜102の開口部102aには、MOSトランジスタが形成されている。
【0005】
このMOSトランジスタは、シリコン基板101の表面に形成されたゲート酸化膜103、ゲート酸化膜103上に位置するゲート電極104、及びソース及びドレインとして機能する不純物領域107a,107bを有する。また、このMOSトランジスタは層間絶縁膜108によって覆われている。層間絶縁膜108には、ゲート電極104上に位置する接続孔108aが形成されている。
【0006】
層間絶縁膜108上には、Al合金膜からなる大面積のアンテナ用導電膜109が形成されている。アンテナ用導電膜109は、一部が接続孔108aに埋め込まれることにより、ゲート電極104に接続している。
【0007】
このプラズマチャージ評価素子を、評価対象となるプラズマに曝露すると、アンテナ用導電膜108はプラズマチャージを受ける。チャージした電荷はゲート電極104に伝わる。チャージした電荷量が基準値より多い場合、ゲート電極104の下に位置するゲート酸化膜103に欠陥が生じ、MOSトランジスタの電気特性が変化する。このため、MOSトランジスタの電気特性の変化を評価することにより、プラズマチャージ量が基準値より多いか否かを評価することができる。
これに類似する技術が、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特許第3254549号公報(第58段落〜第60段落、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のようなプラズマチャージ評価素子をモニター基板に形成してプラズマチャージを評価する場合、モニター基板に、MOSトランジスタを形成する必要があった。このため、モニター基板を作製するためには長い時間(例えば10〜14日間)が必要であった。このように、従来は、プラズマチャージの評価に労力を要していた。
【0009】
また、プラズマチャージ評価素子を、実際の製品となるウェハのスクライブラインに形成していた場合、プラズマ曝露後の製造プロセスにおいてシリコン基板が加熱され、プラズマチャージ評価素子に熱が加わることがある。この場合、熱によってゲート絶縁膜の欠陥が回復し、プラズマチャージ量が基準値より多いか否かを、正確に評価することができなくなることがある。
【0010】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、少ない労力でプラズマチャージ量が基準値より多いか否かを評価することができるプラズマチャージ評価基板、プラズマチャージ評価方法及び半導体装置の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、プラズマチャージ量が基準値より多いか否かを、従来と比べて正確に評価することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明に係るプラズマチャージ評価基板は、
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を具備する。
【0012】
このプラズマチャージ評価基板をプラズマに曝露した場合、アンテナ用導電膜がプラズマチャージを受ける。チャージした電荷は、ヒューズ用配線を経由して放電領域に放電されるが、この電荷量が多すぎた場合、ヒューズ用配線は溶断する。このため、ヒューズ用配線が溶断したか否かを調べることにより、プラズマチャージの量が基準値より多いか否かを評価することができる。
【0013】
このように、本発明に係るプラズマチャージ評価基板は、トランジスタを有していなくても、プラズマチャージ量を評価することができる。従って、プラズマチャージ評価基板を、従来と比べて大幅に短い時間で製造することができる。
なお、放電領域は、例えば、半導体基板に形成された不純物領域であるが、半導体基板上(例えば全面上)に形成された金属層であってもよい。
【0014】
また、ヒューズ用配線は、接続孔上に位置する部分が、本体より幅広になっているのが好ましい。ヒューズ用配線が溶断しているか否かを調べるには、ヒューズ用配線の抵抗を測定する方法がある。ヒューズ用配線のうち接続孔上に位置する部分が幅広になっていると、抵抗を測定するための端子を接触させることが可能になる。
【0015】
本発明に係る他のプラズマチャージ評価基板は、
絶縁層上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、前記アンテナ用導電膜に接続するヒューズ用配線と、
前記ヒューズ用配線に接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備する。
【0016】
本発明に係る他のプラズマチャージ評価基板は、
絶縁層上に形成された複数のアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、前記複数のアンテナ用導電膜それぞれに接続する複数のヒューズ用配線と、
前記複数のヒューズ用配線それぞれに接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備し、
前記複数のヒューズ用配線それぞれは、互いに幅が異なっている。
【0017】
このプラズマチャージ評価基板によれば、ヒューズ用配線それぞれは、溶断するために必要な電流量すなわちプラズマチャージの量が異なる。このため、いずれのヒューズ用配線が溶断しているかを確認することにより、プラズマチャージの量を細かく調べることができる。
【0018】
本発明に係る他のプラズマチャージ評価基板は、
絶縁層上に形成され、互いに面積が異なる複数のアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、それぞれ前記複数のアンテナ用導電膜に接続する複数のヒューズ用配線と、
前記複数のヒューズ用配線それぞれに接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備する。
【0019】
このプラズマチャージ評価基板によれば、各々のアンテナ用導電膜の面積が異なるため、各々のアンテナ用導電膜がプラズマチャージの量が異なる。このため、各々のヒューズ用配線は、溶断するために必要な単位面積あたりのプラズマチャージの量が異なる。従って、いずれのヒューズ用配線が溶断しているかを確認することにより、単位面積あたりのプラズマチャージの量を細かく調べることができる。
【0020】
上記したプラズマチャージ評価基板において、ヒューズ用配線は、Al合金膜からなるのが好ましい。
【0021】
本発明に係るプラズマチャージ評価方法は、
プラズマチャージ評価基板を、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマに曝露する工程と、
前記プラズマチャージ評価基板を調べることにより、前記プラズマが基板に与えるプラズマチャージ量を評価する工程と
を具備し、
前記プラズマチャージ評価基板は、
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を備え、
前記プラズマチャージ量を評価する工程は、前記ヒューズ用配線が溶断している場合には、プラズマチャージ量が基準値より多いと判断し、前記ヒューズ用配線が溶断していない場合は、プラズマチャージ量が前記基準値より少ないと判断する工程である。
【0022】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
プラズマが半導体基板に与えるプラズマチャージ量を評価し、プラズマ生成条件を設定する工程と、
前記プラズマ生成条件に基づいてプラズマを生成し、該プラズマを用いて半導体装置を製造する工程と
を具備し、
前記プラズマ生成条件を設定する工程は、
プラズマチャージ評価基板を、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマに曝露する工程と、
前記プラズマチャージ評価基板を調べることにより、前記プラズマが基板に与えるプラズマチャージ量を評価する工程と、
プラズマチャージ量が基準値より多い場合には、プラズマチャージ量が減るようにプラズマ生成条件を変更する工程と
を具備し、
前記プラズマチャージ評価基板は、
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を備え、
前記プラズマチャージ量を評価する工程は、前記ヒューズ用配線が溶断している場合には、プラズマチャージ量が多いと判断し、前記ヒューズ用配線が溶断していない場合は、プラズマチャージ量が前記基準値より少ないと判断する工程である。
【0023】
本発明に係る他の半導体装置の製造方法は、
絶縁膜上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上に、チップ領域に位置する配線を形成すると共に、前記絶縁膜上に、スクライブラインに位置するアンテナ用導電膜、及び該アンテナ用導電膜にチャージした電荷を放電させるヒューズ用配線を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上、前記アンテナ用導電膜上、及び前記ヒューズ用配線上に第2の絶縁膜を、プラズマを用いて形成する工程と、
前記ヒューズ用配線が溶断しているか否かを確認することにより、前記プラズマによるプラズマチャージ量を評価する工程と
を具備する。
第2の絶縁膜は、層間絶縁膜であっても良いし、パッシベーション膜であってもよい。
【0024】
この半導体装置の製造方法において、前記半導体基板に熱が加わる工程をさらに具備してもよい。ヒューズ用配線が溶断しているか否かは、半導体基板に熱が加わっても変化しない。このため、MOSトランジスタを用いる従来方法と比べて、プラズマチャージ量が基準値を超えているか否かを正確に判断することができる。
【0025】
また、第2の絶縁膜を形成する工程と、プラズマチャージ量を評価する工程の間に、第2の絶縁膜をヒューズ用配線上から除去する工程をさらに具備してもよい。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1の各図は、第1の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の製造方法を示す断面図である。このプラズマチャージ評価基板は、製品となる半導体装置が、半導体製造装置においてプラズマに曝露されている間に受けるプラズマチャージの量を評価するために使用される。なお、半導体装置において、プラズマチャージは、半導体装置が有する配線に発生するが、このプラズマチャージの量は、配線層ごとに異なる。このため、プラズマチャージ評価基板を、配線層別に形成する必要がある。
【0027】
まず、図1(A)に示すように、シリコン基板1の表面にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、シリコン基板1の表面にはレジストパターン50が形成される。次いで、レジストパターン50をマスクとしてシリコン基板1に不純物イオンを注入する。これにより、シリコン基板1には、放電用の不純物領域1aが形成される。
【0028】
その後、図1(B)に示すように、レジストパターン50を除去する。次いで、シリコン基板1上に、例えば酸化シリコンを主成分とする層間絶縁膜2を、CVD法により形成する。次いで、層間絶縁膜2上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、層間絶縁膜2上には、レジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜2をエッチングする。これにより、層間絶縁膜2には、不純物領域1a上に位置する接続孔2aが形成される。その後、レジストパターンを除去する。
【0029】
次いで、図1(C)に示すように、接続孔2a中及び層間絶縁膜2上に、TiN膜及びAl合金膜をこの順に積層した膜を、スパッタリング法により形成する。TiN膜はバリア膜として機能する。次いで、この積層膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、層間絶縁膜2上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして積層膜をエッチングする。これにより、層間絶縁膜2上には、プラズマチャージ評価パターンが形成される。その後、レジストパターンを除去する。
このようにして、プラズマチャージ評価基板を作製することができる。この作製に必要な時間は1〜2日間である。
【0030】
図2は、図1(C)の状態におけるプラズマチャージ評価基板の平面概略図である。プラズマチャージ評価基板が有するプラズマチャージ評価パターンは、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5を有している。ヒューズ用配線4は、アンテナ用導電膜3とコンタクト部5を接続している。コンタクト部5は接続孔2a上に位置しており、一部が接続孔2aに埋め込まれることにより、不純物領域1aに接続している。このようにして、アンテナ用導電膜3は、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5を介して、不純物領域1aに接続される。
【0031】
アンテナ用導電膜3は、例えば略長方形である。アンテナ用導電膜3の面積は、プラズマチャージ量の評価対象としている配線層のうち、半導体素子(例えばトランジスタ又は容量素子)に接続する配線及びパッドの面積の和と略等しくするか、面積の和よりやや大きくするのが好ましい。
【0032】
アンテナ用導電膜3がプラズマチャージしたとき、チャージした電荷は、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5を介して不純物領域1aで放電される。ヒューズ用配線4は、アンテナ用導電膜3が受けたプラズマチャージ量が、半導体装置が許容できるプラズマチャージ量(すなわち基準値)を超えたときに、溶断するように、その太さが設定される。
このため、ヒューズ用配線4の太さは、上記した半導体素子が許容できるプラズマチャージの量が減るにつれて、細くなる。例えば、半導体素子がトランジスタである場合、トランジスタが微細化するにつれて、又はトランジスタのゲート絶縁膜が薄くなるにつれて、ヒューズ用配線4も細くなる。
【0033】
また、コンタクト部5は、ヒューズ用配線4よりも幅広になっている。このため、コンタクト部5の位置は、接続孔2a上から外れにくい。
【0034】
図3の各図は、図1及び図2に示したプラズマチャージ評価基板を用いて、半導体装置の製造工程において半導体装置が受けるプラズマチャージの量を評価する方法を説明するための断面図である。
まず、図3(A)に示すように、プラズマチャージ評価基板を、半導体製造装置が生成するプラズマに曝露する。このプラズマは、例えばプラズマCVD法に用いられるプラズマ(例えば層間絶縁膜又はパッシベーション膜を形成するためのプラズマ)であるが、これら以外のプラズマであってもよい。また、プラズマ生成条件は、製品となる半導体装置を製造するときの条件に一致させる。
【0035】
このとき、アンテナ用導電膜3に電荷がチャージする。チャージした電荷は、ヒューズ用配線4、コンタクト部5を経由してシリコン基板1の不純物領域1aで放電される。このとき、チャージ量が基準値より多い場合、Al合金からなるヒューズ用配線4は溶断する。
なお、プラズマに曝露されることにより、プラズマチャージ評価基板上には、絶縁膜等の膜6が成膜され、層間絶縁膜2、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5それぞれは、膜6によって覆われる。
【0036】
その後、図3(B)に示すように、成膜された膜6を除去し、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5を露出させる。次いで、ヒューズ用配線4が溶断しているか否かを検査する。このとき、電子顕微鏡等を用いてヒューズ用配線4が溶断しているか否かを直接確認しても良いし、アンテナ用導電膜3とコンタクト部5それぞれに端子を接触させ、これらの間が絶縁しているか否かを確認することにより、ヒューズ用配線4が溶断しているか否かを確認してもよい。後者の場合、コンタクト部5がヒューズ用配線4より幅広になっているため、端子をコンタクト部5に接触させることも可能である。
【0037】
図4は、図3(B)の状態におけるプラズマチャージ評価基板の平面概略図である。図4の平面概略図に示すように、ヒューズ用配線4が溶断している場合、プラズマチャージが多すぎると判断し、プラズマチャージが減る方向に、半導体製造装置のプラズマ生成条件を変更し、再度プラズマチャージの評価を行う。
【0038】
ヒューズ用配線4が溶断していない場合、プラズマ生成条件は適切であると判断し、半導体製造装置のプラズマ生成条件を現状通りに維持し、この半導体製造装置が生成するプラズマを用いて、半導体装置の製造を行う。
【0039】
以上、本実施形態によれば、シリコン基板1に放電用の不純物領域1aを形成し、シリコン基板1上に層間絶縁膜2及び接続孔2aを形成し、さらに、層間絶縁膜2上に、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4及びコンタクト部5を形成することで、プラズマチャージ評価基板を作製することができる。このため、プラズマチャージ評価基板の作製に必要な期間は1〜2日となり、従来と比べて大幅に短くなる。
【0040】
また、Al合金膜をパターニングすることで、プラズマチャージ評価パターンを形成しているが、このパターンの特性は、アンテナ用導電膜3及びヒューズ用配線4それぞれの形状で決まる。このため、MOSトランジスタを用いた従来の評価パターンと比べてばらつきを小さくすることができる。
【0041】
図5は、第2の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の平面概略図である。本実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、シリコン基板(図示せず)に、第1の実施形態と同様の手法により、複数の放電用の不純物領域(図示せず)を形成し、さらに層間絶縁膜2を形成する。次いで、層間絶縁膜2に、接続孔2aを、複数の放電用の不純物領域それぞれの上に形成する。これらの形成方法は、第1の実施形態と同じである。
【0042】
次いで、層間絶縁膜2上及び複数の接続孔2aそれぞれの上に、TiN膜及びAl合金膜をこの順に積層した積層膜を形成する。次いで、この積層膜上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして積層膜をエッチングする。これにより、層間絶縁膜2上には、複数のプラズマチャージ評価パターンが形成される。その後、レジストパターンを除去する。
このようにして、プラズマチャージ評価基板が形成される。
【0043】
各々のプラズマチャージ評価パターンは、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4、コンタクト部5を有する。それぞれのコンタクト部5は、一部が、互いに異なる接続孔2aに埋め込まれることにより、互いに異なる放電用の不純物領域に接続している。
また、各々のプラズマチャージ評価パターンは、ヒューズ用配線4の太さが互いに異なる。このため、各々のプラズマチャージ評価パターンは、ヒューズ用配線4を溶断するために必要なプラズマチャージの量が、互いに異なる。なお、すべてのアンテナ用導電膜3の面積は、第1の実施形態と同一である。
【0044】
このプラズマチャージ評価基板を用いたプラズマチャージ評価方法は、第1の実施形態と同じである。このため、本実施形態によっても、第1の実施形態と同一の効果を得ることができる。
また、複数のプラズマチャージ評価パターンを設け、これらが有するヒューズ用配線4の太さを互いに変えたため、いずれのヒューズ用配線4が溶断しているかを確認することにより、プラズマチャージ量の大小を細かく調べることができる。
【0045】
図6は、第3の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の平面概略図である。本実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、シリコン基板(図示せず)に、第1の実施形態と同様の手法により複数の放電用の不純物領域(図示せず)を形成し、さらに層間絶縁膜2を形成する。次いで、層間絶縁膜2に、接続孔2aを、複数の放電用の不純物領域それぞれの上に形成する。これらの形成方法は、第1の実施形態と同じである。
【0046】
次いで、層間絶縁膜2上及び複数の接続孔2aそれぞれの上に、TiN膜及びAl合金膜をこの順に積層した積層膜を形成する。次いで、この積層膜上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして積層膜をエッチングする。これにより、層間絶縁膜2上には、複数のプラズマチャージ評価パターンが形成される。その後、レジストパターンを除去する。
このようにして、プラズマチャージ評価基板が形成される。
【0047】
各々のプラズマチャージ評価パターンは、アンテナ用導電膜3、ヒューズ用配線4、コンタクト部5を有する。それぞれのコンタクト部5は、一部が、互いに異なる接続孔2aに埋め込まれることにより、互いに異なる放電用の不純物領域に接続している。
また、各々のプラズマチャージ評価パターンは、アンテナ用導電膜3の面積が互いに異なるが、ヒューズ用配線4の太さは同一である。このため、各々のプラズマチャージ評価パターンは、ヒューズ用配線4を溶断するために必要な、単位面積あたりのプラズマチャージの量が、互いに異なる。
【0048】
このプラズマチャージ評価基板を用いたプラズマチャージ評価方法は、第1の実施形態と同じである。このため、本実施形態によっても、第1の実施形態と同一の効果を得ることができる。
また、複数のプラズマチャージ評価パターンを設け、これらが有するアンテナ用導電膜3の面積を互いに変えたため、いずれのヒューズ用配線4が溶断しているかを確認することにより、プラズマチャージ量の単位面積あたりの大小を、細かく調べることができる。
【0049】
図7の各図は、第4の実施形態を説明するための断面図である。本実施形態は、半導体装置を製造する方法である。そして、スクライブラインにプラズマチャージ評価パターンを形成することにより、実際の半導体装置を製造するときのプラズマチャージ量が基準値を超えたか否かを評価することができるようにしている。
【0050】
まず、図7(A)に示すように、シリコン基板11上に素子分離膜12を形成する。素子分離膜12は、例えばLOCOS法によって形成され、チップ領域10a、スクライブライン10bそれぞれに開口部12a,12bを有する。次いで、シリコン基板11を熱酸化する。これにより、チップ領域10aの開口部12a内には、ゲート酸化膜13aが形成される。またスクライブライン10bの開口部12bにも酸化膜13bが形成される。
【0051】
次いで、ゲート酸化膜13aを含む全面上にポリシリコン膜を形成し、このポリシリコン膜をパターニングする。これにより、ゲート酸化膜13a上にはゲート電極14が形成される。次いで、素子分離膜12及びゲート電極14をマスクとしてシリコン基板11に不純物イオンを注入する。これにより、開口部12a内に位置するシリコン基板11には、低濃度不純物領域16a,16bが形成される。このとき、開口部12b内に位置するシリコン基板1にも不純物イオンが注入される。
【0052】
次いで、ゲート電極14上を含む全面上に酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜をエッチバックする。これにより、ゲート電極14の側壁にはサイドウォール15が形成される。
次いで、素子分離膜12、ゲート電極14及びサイドウォール15をマスクとしてシリコン基板11に不純物イオンを注入する。これにより、開口部12a内に位置するシリコン基板11には、ソース及びドレインとなる不純物領域17a,17bが形成される。このとき、開口部12b内に位置するシリコン基板1にも不純物イオンが注入され、放電用の不純物領域17dが形成される。
このようにして、チップ領域10aにはトランジスタが形成される。
【0053】
次いで、チップ領域10aのトランジスタ上及びスクライブライン10bの酸化膜13b上を含む全面上に、層間絶縁膜18を形成する。次いで、層間絶縁膜18上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、層間絶縁膜18上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜18をエッチングする。これにより、層間絶縁膜18には、不純物領域17a,17b,17dそれぞれの上に位置する接続孔18a,18b,18dが形成され、また、ゲート電極14上に位置する接続孔18cも形成される。
その後、レジストパターンを除去する。
【0054】
次いで、接続孔それぞれの中、及び層間絶縁膜18上にタングステン(W)膜を形成する。次いで、層間絶縁膜18上に位置するタングステン膜を、CMP法又はエッチバックにより除去する。これにより、接続孔18a,18b,18c,18dそれぞれにはWプラグ19a,19b,19c,19dが埋め込まれる。
【0055】
次いで、Wプラグそれぞれの上、及び層間絶縁膜18上に、TiN膜、Al合金膜、Ti膜及びTiN膜をこの順に積層した積層膜を、例えばスパッタリング法により形成する。次いで、この積層膜上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光及び現像する。これにより、積層膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして積層膜をエッチングする。これにより、層間絶縁膜18上には、チップ領域10aに位置する配線31a,31b,31cが形成され、また、スクライブライン10bに位置するプラズマチャージ評価パターン20が形成される。なお、配線31a,31b,31cそれぞれは、Wプラグ19a,19bを介してソース及びドレインとなる不純物領域17a,17bに接続し、配線31cは、Wプラグ19cを介してゲート電極14に接続している。
【0056】
ここで、図8を参照してプラズマチャージ評価パターン20の形状を説明する。図8は、図7(B)の状態における半導体装置の平面概略図である。
プラズマチャージ評価パターン20は、アンテナ用導電膜21、ヒューズ用配線22及びコンタクト部23を有する。アンテナ用導電膜21は、例えば略長方形である。
【0057】
コンタクト部23は、Wプラグ19dを介して不純物領域17dに接続している。ヒューズ用配線22は、アンテナ用導電膜21とコンタクト部23を接続している。このようにして、アンテナ用導電膜21は、ヒューズ用配線22及びコンタクト部23、及びWプラグ19dを介して放電用の不純物領域17dに接続している。
【0058】
そして、アンテナ用導電膜21が受けたプラズマチャージは、ヒューズ用配線22及びコンタクト部23を経由して不純物領域17dに流れ、放電される。なお、ヒューズ用配線22の太さは、アンテナ用導電膜21が受けたプラズマチャージの量が基準値を超えたときに溶断するように、設定される。なお、この基準値は、配線31cが受けるプラズマチャージの量が、トランジスタのゲート酸化膜13aの許容量と一致するか、またはこれより少し少なくなる場合に、アンテナ用導電膜21が受けるプラズマチャージの量である。
【0059】
半導体装置の製造方法の説明に戻る。
その後、図7(C)に示すように、層間絶縁膜18上、配線31a〜31cそれぞれの上、及びプラズマチャージ評価パターン20上を含む全面上に、第2の層間絶縁膜32を形成する。第2の層間絶縁膜32の形成には、プラズマCVD法が用いられる。
【0060】
このとき、アンテナ用導電膜21及び配線31cそれぞれは、プラズマチャージを受ける。配線31cが受けたプラズマチャージは、Wプラグ19cを介してゲート電極14に流れる。
上述したように、第2の層間絶縁膜32の形成工程において、配線31cが受けたプラズマチャージの量が、ゲート酸化膜13aの許容量を超えた場合(又は超えそうになった場合)、アンテナ用導電膜21が受けたプラズマチャージの量は、ヒューズ用配線22の基準値を超える。このため、ヒューズ用配線22は溶断する。
【0061】
その後、半導体装置には、上層の配線層が形成され、さらに層間絶縁膜やパッシベーション膜が形成される。このとき、シリコン基板1は加熱されるが、ヒューズ用配線22が溶断しているか否かは、この加熱処理によっては変化しない。
このようにして、半導体装置は製造される。
【0062】
図9(A)は、図7及び図8に示した半導体装置において、第2の層間絶縁膜32の形成工程でゲート酸化膜13aが受けたプラズマチャージの量を評価する方法を説明するための半導体装置の断面図であり、図9(B)は、(A)の状態における半導体装置の平面概略図である。
【0063】
プラズマチャージの量を評価するときは、図9(A)に示すように、半導体装置から第2の層間絶縁膜32を除去し、プラズマチャージ評価パターン20を露出させる。次いで、ヒューズ用配線22が溶断しているか否かを検査する。この検査方法は、第1の実施形態と同じである。
【0064】
ヒューズ用配線22が溶断している場合、プラズマチャージが多すぎると判断し、第2の層間絶縁膜32を形成する装置のプラズマ生成条件を、プラズマチャージが減る方向に変更する。ヒューズ用配線4が溶断していない場合、プラズマ生成条件は適切であると判断し、プラズマ生成条件を現状通りに維持する。
【0065】
以上、本実施形態によれば、ヒューズ用配線22が溶断しているか否かを調べることにより、プラズマチャージ量を評価することができる。ヒューズ用配線22が溶断しているか否かは、第2の層間絶縁膜32を形成した後に、半導体装置に熱が加わっても、変化しにくい。このため、実際の半導体装置の製造工程において、プラズマチャージ量が許容値を超えているか否かを、従来と比べて正確に評価することができる。
【0066】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】(A)は第1の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の製造方法を説明するための断面図、(B)は(A)の次の工程を説明するための断面図、(C)は(B)の次の工程を説明するための断面図。
【図2】図1(C)の状態におけるプラズマチャージ評価基板の平面概略図。
【図3】(A)は、半導体装置が受けるプラズマチャージの量を評価する方法を説明するための断面図、(B)は(A)の次の工程を説明するための断面図。
【図4】図3(B)の状態におけるプラズマチャージ評価基板の平面概略図。
【図5】第2の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の平面概略図。
【図6】第3の実施形態に係るプラズマチャージ評価基板の平面概略図。
【図7】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図、(B)は(A)の次の工程を説明するための断面図、(C)は(B)の次の工程を説明するための断面図。
【図8】図7(B)の状態における半導体装置の平面概略図。
【図9】(A)は、ゲート酸化膜13aが受けたプラズマチャージの量を評価する方法を説明するための断面図、(B)は、(A)の状態における半導体装置の平面概略図。
【図10】(A)は、従来のプラズマチャージ評価方法に用いられるモニター基板の平面概略図、(B)は(A)のA−A断面図。
【符号の説明】
【0068】
1,11,101…シリコン基板、1a,17d…放電用の不純物領域、2,18,108…層間絶縁膜、2a,18a,18b,18c,18d,108a…接続孔、3,21,109…アンテナ用導電膜、4,22…ヒューズ用配線、5,23…コンタクト部、6…膜、17a,17b,107a,107b…不純物領域、10a…チップ領域、10b…スクライブライン、12,102…素子分離膜、12a,12b,102a…開口部、13a,103…ゲート酸化膜、13b…酸化膜、14,104…ゲート電極、15…サイドウォール、16a,16b…低濃度不純物領域、19a,19b,19c,19d…Wプラグ、20…プラズマチャージ評価パターン,31a,31b,31c…配線、32…第2の層間絶縁膜、50…レジストパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を具備するプラズマチャージ評価基板。
【請求項2】
前記放電領域は、前記半導体基板に形成された不純物領域である請求項1に記載のプラズマチャージ評価基板。
【請求項3】
絶縁層上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、前記アンテナ用導電膜に接続するヒューズ用配線と、
前記ヒューズ用配線に接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備するプラズマチャージ評価基板。
【請求項4】
絶縁層上に形成された複数のアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、前記複数のアンテナ用導電膜それぞれに接続する複数のヒューズ用配線と、
前記複数のヒューズ用配線それぞれに接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備し、
前記複数のヒューズ用配線それぞれは、互いに幅が異なるプラズマチャージ評価基板。
【請求項5】
絶縁層上に形成され、互いに面積が異なる複数のアンテナ用導電膜と、
前記絶縁層上に形成され、それぞれ前記複数のアンテナ用導電膜に接続する複数のヒューズ用配線と、
前記複数のヒューズ用配線それぞれに接続され、前記アンテナ用導電膜にチャージした電荷が放電される放電領域と
を具備するプラズマチャージ評価基板。
【請求項6】
前記ヒューズ用配線は、Al合金膜からなる請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラズマチャージ評価基板。
【請求項7】
プラズマチャージ評価基板を、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマに曝露する工程と、
前記プラズマチャージ評価基板を調べることにより、前記プラズマが基板に与えるプラズマチャージ量を評価する工程と
を具備し、
前記プラズマチャージ評価基板は、
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を備え、
前記プラズマチャージ量を評価する工程は、前記ヒューズ用配線が溶断している場合は、プラズマチャージ量が基準値より多いと判断し、前記ヒューズ用配線が溶断していない場合は、プラズマチャージ量が前記基準値より少ないと判断する工程である、プラズマチャージ評価方法。
【請求項8】
プラズマが半導体基板に与えるプラズマチャージ量を評価し、プラズマ生成条件を設定する工程と、
前記プラズマ生成条件に基づいてプラズマを生成し、該プラズマを用いて半導体装置を製造する工程と
を具備し、
前記プラズマ生成条件を設定する工程は、
プラズマチャージ評価基板を、半導体装置の製造工程で使用されるプラズマに曝露する工程と、
前記プラズマチャージ評価基板を調べることにより、前記プラズマが基板に与えるプラズマチャージ量を評価する工程と、
プラズマチャージ量が基準値より多い場合には、プラズマチャージ量が減るようにプラズマ生成条件を変更する工程と
を具備し、
前記プラズマチャージ評価基板は、
半導体基板と、
半導体基板に形成された放電領域と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜に形成され、前記放電領域上に位置する接続孔と、
前記層間絶縁膜上に形成されたアンテナ用導電膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記接続孔を介して前記アンテナ用導電膜と前記放電領域とを接続するヒューズ用配線と
を備え、
前記プラズマチャージ量を評価する工程は、前記ヒューズ用配線が溶断している場合は、プラズマチャージ量が基準値より多いと判断し、前記ヒューズ用配線が溶断していない場合は、プラズマチャージ量が前記基準値より少ないと判断する工程である、半導体装置の製造方法。
【請求項9】
半導体基板の上方に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上に、チップ領域に位置する配線を形成すると共に、前記絶縁膜上に、スクライブラインに位置するアンテナ用導電膜、及び該アンテナ用導電膜にチャージした電荷を放電させるヒューズ用配線を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上、前記アンテナ用導電膜上、及び前記ヒューズ用配線上に第2の絶縁膜を、プラズマを用いて形成する工程と、
前記ヒューズ用配線が溶断しているか否かを確認することにより、前記プラズマによるプラズマチャージ量を評価する工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第2の絶縁膜を形成する工程と、前記プラズマチャージ量を評価する工程の間に、前記半導体基板に熱が加わる工程をさらに具備する請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第2の絶縁膜を形成する工程と、前記プラズマチャージ量を評価する工程の間に、前記第2の絶縁膜を前記ヒューズ用配線上から除去する工程をさらに具備する請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−13141(P2006−13141A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188355(P2004−188355)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】