説明

ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路のN−アシルチオウレア及びN−アシルウレア阻害物質

本発明は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の調節解除に関連する組織機能不全を伴う病変の治療のためのアシルチオウレア又はアシルウレア誘導体の使用、並びに新規なアシルチオウレア又はアシルウレア誘導体そのもの、医薬品としてのそれらの使用、及びそれらを含有する医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッジホッグ(Hedgehog)タンパク質シグナル伝達経路の調節解除に連結する組織機能不全を伴う病変の治療のためのアシルチオウレア又はアシルウレア誘導体の使用、並びに新規なアシルチオウレア又はアシルウレア誘導体自体、薬物としてのそれらの使用、及びそれらを含有する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達分子は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路を活性化する分泌自己タンパク質分解性タンパク質である。このシグナル伝達経路は、多くの組織の形態形成、特に外胚葉及び胚軸の形成、脳及び毛包の発生や、細胞増殖において基本的な役割を演じ、おそらく、成体における組織の維持及び修復に関与する(概説として、Inghamら, Genes Dev., 2001, 15, 3059〜3087; Martiら, Trends Neurosci., 2002, 25, 89〜96; Weschlerら, Annu. Rev. Neurosci., 2001, 24, 385〜428を参照)。
【0003】
最初にショウジョウバエで観察されたヘッジホッグタンパク質及び関連する伝達経路は、脊椎動物及び無脊椎動物において保存されている。Hhの単独のホモログがショウジョウバエに存在するが、Hhの3つのホモログであるソニック(Sonic) (Shh)、インディアン(Indian) (Ihh)及びデザート(Desert) (Dhh)が、哺乳動物に存在する。これらの3つのホモログのうち、Shhは、発生中のその広範な発現プロファイルにより、最も広く研究されている。Shhは、腹側正中線に沿っていくつかの型のニューロンの初期の表現型を特定すること(脊髄運動ニューロン、ドパミン作動性及びコリン作動性ニューロン)、及び腹側脊髄からオリゴデンドロサイト前駆体の生成を誘導することにより、神経管の腹側化に参加する。さらに、Shhは、gaba作動性及びドパミン作動性ニューロンの生存を誘導し、セロトニン作動性前駆体の発生を方向付け、毒性MPPにより引き起こされるドパミン作動性ニューロンの死を妨げる。最後に、これは、初期の出生後小脳における顆粒細胞の前駆体の増殖を誘導する。ヘッジホッグファミリーのその他のメンバーは、それぞれ、骨組織(Ihh)、精巣及び末梢神経(Dhh)の発生に参加する。さらに、Shhを用いて得られる結果は、Dhh及びIhhにもあてはめることができる。
【0004】
胚発達の間のヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の調節性の役割は、広く研究されている。Hhは、正常組織における維持及び修復プロセスと、増殖及び分化の時空間的な制御に関係して、そのことにより、発達中の組織が、適切な型の細胞でかつ適切な脈管形成及び神経支配の程度でもってそれらの正しいサイズに到達することを可能にする。Hhシグナル伝達機能の必須の役割は、ソニックヘッジホッグ変異体で観察される全前脳胞症のような、ヒト胎児におけるこのシグナル伝達経路の欠損の劇的な結果により証明されている。
より最近では、Shh経路は、成体の脳で同定され、ここでは、この分子の活性アミノ末端形が、初期出生後期間中に遭遇するよりも高いレベルにて、成熟神経系の多くの領域で発現されている(Traiffortら, Eur. J. Neurosci., 1999, 11, 3199〜3214及び2001, 14, 839〜850)。成体におけるShhの役割は完全に明らかになっていないが、その他の神経栄養性分子と同様に、これは、神経系の細胞の生存と表現型の維持とを促進できる因子であるようである(Reillyら, Mol. Cell. Neurosci., 2002, 19, 88〜96; Charytoniukら, Eur. J. Neurosci., 2002, 16, 2351〜2357)。パーキンソン病のモデル又は末梢神経障害のモデルのような病変状態の下では、Shhは、線条体におけるドパミン作動性ニューロンの軸索投射を保存できるか、又は坐骨神経の挫滅から連続する運動回復に必要な時間を改善できる(Tsuboiら, Exp. Neurol., 2002, 173, 95〜104; Pepinskiら, J. Pharm. Sci., 2002, 91, 371〜387)。
【0005】
Hhタンパク質は、およそ45 kDaの未熟前駆体の形態で合成され、これが、前駆体のC末端領域により触媒される分子内切断を受ける。この切断により、ヘッジホッグタンパク質の既知のシグナル伝達活性の全てについて十分な、既知の追加の機能を有さない25 kDaのC末端フラグメントと、そのC末端の端でコレステロールの分子と結合した19 kDaのアミノ末端フラグメント(N末端加工ドメインについてHhNpという)とが生成される。
ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路は、3つの主な成分を含む:Hhリガンドと、Patched (Ptc)負の調節因子及びSmoothed (Smo)活性化因子で構成される膜貫通受容体回路と、転写エフェクターを調節する細胞質複合体である。
【0006】
ヘッジホッグモルフォゲンに対する細胞性応答は、Patched (Ptc)遺伝子、腫瘍抑制因子遺伝子及びSmoothened (Smo)癌原遺伝子の発現生成物により制御される。しかし、ヘッジホッグ経路調節についての正確な機構は、完全には明らかになっていない。哺乳動物において、12の膜貫通ドメインを有する糖タンパク質であり、細菌輸送体のホモログであるPtc1及びPtc2をそれぞれコードする2つのPatched遺伝子がある。Gタンパク質と結合する受容体のファミリーのタンパク質をコードするSmo遺伝子の生成物は、既知の内因性のリガンドを有さない。ヘッジホッグの非存在下では、Ptcは、Smoの構成性の活性を遮断する。ヘッジホッグがPtcに結合すると、この阻害が取り除かれて、Smoを介するシグナル伝達が可能になる。哺乳動物においてPtcによりSmoの活性を調節するための機構は、Ptcにより輸送され、Smoと相互作用する分子を伴い得る(Taipaleら, Nature, 2002, 418, 892〜896)。Gli転写因子の活性化が、Smoの活性に起因する事象のカスケードに含まれる。I型膜貫通タンパク質であるHIP (ヘッジホッグ相互作用タンパク質)は、ヘッジホッグ分子のための別の受容体を構成し、これは、Ptcのものと匹敵する親和性で結合する。HIPは、負の経路調節因子として提案されている(Inghamら, 上記; Hoら, Curr. Opin. Neurobiol., 2002, 12, 57〜63; Taipaleら, Nature, 2001, 411, 349〜354)。さらに、dispatched (disp)遺伝子の生成物、特にDispAは、細胞外培地への可溶性形態でのヘッジホッグタンパク質の放出及び蓄積に関与しているだろう(Maら, Cell, 2002, 111, 63〜75)。
【0007】
Shhシグナル伝達経路の機能不全は、特に腫瘍抑制因子遺伝子としてのPtcの特徴決定の後に、いくつかの癌と関連している。実際に、Ptcの不活性化変異は、頭蓋顔面及び大脳の奇形、主として、種々の腫瘍、より具体的には皮膚に関する基底細胞癌腫、及び脳に関する髄芽腫の発生率の上昇を特徴とする優性常染色体疾患であるゴーリン症候群又は基底細胞ネボマトーシス(naevomatosis)と関連する。Ptc遺伝子についてヘテロ接合性のマウスは、小脳の腫瘍を発生し、このことは、Shh経路の改変が、このような腫瘍の発端であることを示唆する(Goodrichら, Science, 1997, 277, 1109〜1113)。
ヒトPtc又はSmo遺伝子の変異も、中枢神経系の原始神経外胚葉性腫瘍において、主に髄芽腫(症例の30%)、しかし基底細胞癌腫の散発的な形態でも(Ptc及びSmoについてそれぞれ40%及び20%)観察される。さらに、Shh (H133Y)の変異も、基底細胞癌腫と関連する。受容体の7番目の疎水性ドメイン内の2つのアミノ酸に主に関するSmo変異(W535L及びS533N)は、Ptcの負の制御を逃れる経路の構成性の活性化を誘導する。これとは対照的に、Ptcの変異は、Shhの非存在下でSmoに対して奏される阻害の低減をもたらす。どちらの場合においても、Shh経路の活性化がもたらされ、発達中の脳の顆粒細胞の前駆体の培養において証明された強力な分裂促進活性と、これらの神経芽細胞の分化の終末ステップの遮断とを導く(Traiffortら, Eur. J; Neurosci., 1999, 上記; Charytoniukら, J. Physiol. Paris, 2002, 96, 9〜16; Dahmaneら, Development, 1999, 126, 3089〜3100; Wallaceら, Curr. Biol., 1999, 22, 103〜114; Weshler-Reyaら, Neuron., 1999, 22, 103〜114)。同様に、トランスジェニックマウスにおけるこれらの変異の1つを有するSmoの発現は、基底細胞癌腫の存在をもたらし、このことは、これらの腫瘍の発達においてSmoが直接関与することを証明する(Xieら, Nature, 1998, 391, 90〜92)。
【0008】
基底細胞癌腫及び髄芽腫とは別に、その他の型の腫瘍が、ヘッジホッグシグナル伝達経路の欠陥と関連する。これらの腫瘍の局在化は、胚発達中のこの経路の成分の発現部位と密接に関連する。列挙し得る限定しない例は、Ptc変異と関連する乳癌及び髄膜腫様癌(meningiomal cancer)、Gli変異と関連する髄芽腫、胃腸の癌、特に胃の原発性癌、前立腺癌、線維腫及び卵巣類皮腫、横紋筋肉腫、小細胞肺癌、並びに口腔扁平上皮癌である。最近では、Shhは、乾癬とも関連している。
【0009】
多くの生理的プロセスにおいてヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路により行われる重要な役割により、かつその機能不全につながる疾患の重要性の結果として、Smoothened、Patched (Patched 1及びPatched 2)タンパク質、Dispatched (Dispatched 1及びDispatched 2)タンパク質又はHIPタンパク質のようなこの経路の成分は、この経路を調節(活性化又は阻害)でき、そのことによりインビトロ及び/又は胚若しくは成体でのインビボにおける発達[増殖、分化、遊走、生存(アポトーシス)]、並びに/又は分化した細胞及び幹細胞の活性化を正若しくは負に調節できる新規な分子を開発するための標的となる。
【0010】
このような分子は、ヘッジホッグ経路の過剰活性化に関連する腫瘍の治療に用いることができる:神経細胞腫瘍(髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍、膠芽腫、髄膜腫及び乏突起神経膠腫)、皮膚腫瘍(基底細胞癌腫、毛包上皮腫)、骨及び筋肉組織の腫瘍(横紋筋肉腫、骨肉腫)、並びにその他の組織の腫瘍(腎臓、膀胱)。
このような分子は、ヘッジホッグ経路の遮断を必要とする神経変性型の疾患(パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、多発性硬化症、運動ニューロン疾患)、及び糖尿病のようなヘッジホッグシグナル伝達経路の遮断が有益であり得る疾患の治療においても用いることもできる。
【0011】
このような分子は、ヘッジホッグ経路の調節解除につながる組織機能不全を伴い、組織の形成、再生、修復を誘導するか、及び/又は組織の活性を増加させる多数の急性、亜急性若しくは慢性で、遺伝性又は後天性の病変の医学的又は外科的な治療(形成又は修復外科、組織又は臓器移植)においても有用である。限定しない例は、神経組織[中枢神経系(脳)及び末梢神経系(感覚、運動、交感ニューロン)]、骨、軟骨、精巣、肝臓、膵臓、腸、膵臓、腎臓、平滑筋及び骨格筋、心臓、肺、皮膚及び毛髪の系統、粘膜、血液細胞並びに免疫系の細胞である。特に列挙され得るこのような病変の限定しない例は、神経障害及び関連する神経筋疾患、糖尿病、脱毛症、熱傷、潰瘍(皮膚及び粘膜)、並びに精子形成の問題である。
【0012】
ヘッジホッグ経路の活性を調節できる種々の分子が同定されている:
- ヘッジホッグタンパク質及び誘導体ポリペプチド(フラグメント、バリアントなど)、特にヘッジホッグタンパク質アンタゴニスト(BIOGENの名前での国際PCT出願WO 01/98344);それらのサイズのために、このようなタンパク質及びポリペプチド誘導体は、血液脳脊髄関門を通過できず、よって、特にヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化につながる大脳腫瘍の治療のために全身投与できない。さらに、このような分子は、生成及び精製が困難であり、安定性に乏しい;
- 複素環有機分子(CURISの名前での国際PCT出願WO 01/74344、及びChenら, PNAS, 2002, 99, 14071〜14076);
- 窒素含有複素環分子(CURISの名前での国際PCT出願WO 01/19800、WO 01/26644及びWO 02/30421、並びにKamenetskyら, J. Biol., 2002, 1, 1〜19);及び
- 16位、17位又は18位にてアミン若しくはアミン誘導体で置換されたバイケイソウ属の種(Veratrum spp) (ジェルビン(jervine)、シクロパミン(cyclopamine)及びシクロポジン(cycloposine))及びナス属の種(Solanum spp.) (ソラニジン(solanidine))に由来する植物ステロイド、並びにコレステロール;JOHNS HOPKINS UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINEの名前での米国特許第6432970号並びに国際PCT出願WO 99/52534及びWO 01/27135;CURISの名前での米国特許第6291516号;ONTOGENYの名前での国際PCT出願WO 00/41545;CURISの名前での国際PCT出願WO 02/30462;Talpaleら, Nature, 2000, 406, 1005〜1009; Bermanら, Science, 2002, 297, 1559〜1561。しかし、シクロパミンは、哺乳動物の胚における全前脳胞症及び単眼症の発端での催奇性の薬剤であり、植物ステロイドに由来するその他の化合物が哺乳動物に対する毒性を有さないことは、まだ証明されていない;
【0013】
- RU-486又はRU-38486ともよばれるミフェプリストン(17β-ヒドロキシ11β-(4-ジメチルアミノフェニル)17α-(プロプ-1-イニル)エストラ-4,9-ジエン-3-オン) (CNRSの名前でのフランス特許出願第03 00646号)、これについてはヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の活性の阻害活性が証明されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記に鑑みて、人間における臨床試験により毒性がないことが確立されたヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の活性の阻害を必要とする病変の治療のための有効な分子が現在、存在しないことが明らかである。
よって、本発明者らは、より実際的であり、特に、合成が単純であり、ヒトの治療において潜在的に有用な、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の阻害物質である新規化合物を提供することを目的に設定した。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的は、以下に記載される式(I)を有する化合物を、これらの分子が、容易に入手可能な物質から得られるアシルチオウレア又はアシルウレア型の官能基を含むという利点を有する程度に提供することにより達成される。さらに、これらのチオウレアは、単純な酸化ステップにより尿素に変換される。よって、式(I)を有する一連の化合物を得ることが容易である。
【0016】
よって、本発明は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する腫瘍又は神経変性型の病変の治療のための薬物の製造における、以下の式(I):
【化1】

【0017】
(式中:
- 同一又は異なっており互いに独立したR1、R2及びR3は、水素若しくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ若しくはニトリル基、置換アルコキシ基、又は2つの隣接する基R1、R2及びR3から得られる縮合複素環を表し、R1、R2及びR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に縮合複素環を形成でき;
- Xは、硫黄又は酸素原子を表し;
- Yは、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6、-(C=O)-NH-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(R6は、非置換のアリール基;ハロゲン原子及びアルキル、アルコキシ又はモノ-若しくはジアルキルアミノ基から選択される1つ以上の置換基を含むアリール基;単環式若しくは多環式のヘテロアリール基;直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;又は飽和若しくは不飽和で単環式若しくは多環式の炭化水素基を表す)を表し;
- 同一又は異なっており互いに独立したR4及びR5は、水素若しくはハロゲン原子、又はアルコキシ、アルキルチオ、アルキル、ペルフルオロアルキル、ニトリル若しくはニトロ基を表す)
を有する化合物の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好ましくは、Yが-NH-(C=O)-R6基を表す場合に、
* R4及び/又はR5がニトロ基を表し;
* 2つの隣接する基R1、R2及びR3が、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に、例えばベンゾジオキソール、オキシインドール、ベンズオキサゾロン又はキノリンのような縮合複素環を形成する。
有利には、Yは、置換又は非置換の複素環を表し、該複素環は多環式複素環である、さらにより好ましくは、該多環式複素環は、インドール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン及びイミダゾチアゾール基から選択される。
【0019】
本発明を説明する実施例において証明されるように、本発明で請求される式(I)を有する化合物は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の阻害において活性を有し、よって、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する腫瘍又は神経変性型の病変の治療において有用である。
【0020】
本発明で請求される式(I)を有する化合物は、A、B、C (又はC'若しくはC'')及びD (又はD'若しくはD'')のサブユニットに分けることができ、以下の式(I-a)、(I-a')、(I-b)、(I-b')、(I-c)、(I-c')、(I-d)及び(I-d')で表すことができる:
【化2】

(式中、R1〜R6の基は上記の意味を有し、Z基は、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基を表す)。
【0021】
これらの式において、サブユニットAはアシル-アリール部分に相当し、サブユニットBはチオウレア(X = S)又はウレア(X = O)部分に相当し、サブユニットCは1,3-ジアミノアリール基に相当し、サブユニットC'は1,3-アミノベンゾイル基に相当し、サブユニットC''はアミノフェニル基に相当し、サブユニットDはアルキロイル、アロイル又はヘテロアロイル残基に相当し、サブユニットD'はアルキルアミノ、アリールアミノ又はヘテロアリールアミノ残基に相当し、サブユニットD''は、C''基に直接結合する置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール残基に相当する。
【0022】
本発明の関係において、以下の用語は以下の意味を有する:
- アルキル:1〜5個の炭素原子、好ましくは1個又は2個の炭素原子を含有する、直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基。用語「分岐鎖状の」とは、メチル又はエチルのような少なくとも1つの低級アルキル基が、直鎖状アルキル鎖により保持されることを意味する。用語「低級」アルキルとは、1個又は2個の炭素原子を有するアルキルを意味する。用語「高級アルキル」は、3〜5個の炭素原子を含有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル及びn-ペンチルが挙げられる。
【0023】
- ハロゲン原子は、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素を表し、臭素、塩素、ヨウ素及びフッ素を示すことが好ましい。
- ペルフルオロアルキルは、全ての水素原子がフッ素原子で置き換えられた上記で規定されるアルキル基を表す。好ましいペルフルオロアルキル基は、トリフルオロメチル及びペルフルオロエチルである。
- アルコキシは、アルキル基が上記の意味を有し得るO-アルキル基を表す。特に挙げられるアルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ及びペントキシ基である。
- アルキルチオは、アルキル基が上記の意味を有し得るS-アルキル基を表す。特に挙げられるアルキルチオ基の例は、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ及びペンチルチオ基である。
- アリール基は、少なくとも1つの芳香環に由来する任意の官能基又は置換基を表す。芳香環は、非局在化π系を含む任意の平面単環式又は多環式の基に相当し、ここで、環のそれぞれの原子はp軌道を有し、該p軌道が互いに重複する。このようなアリール基の例としては、フェニル、ベンジルシクロブテン、ペンタレン、ナフタレン、ベンジルフェニル及びアントラセン基が挙げられる。
【0024】
- ヘテロアリール基は、上記で規定される少なくとも1つの芳香環に由来し、P、S、O及びNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する任意の官能基又は置換基を表す。ヘテロアリール基の例としては、フラン、ピリジン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、ピリジン、イミダゾピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、ベンズイミダゾール、インダゾール、ベンゾキサゾール、ベンズイソキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プリン及びアクリジン基が挙げられる。
【0025】
- 飽和又は不飽和で、単環式又は多環式の炭化水素基は、P、S、O及びNから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい少なくとも3個の炭素原子を含む非芳香環に由来する任意の官能基又は置換基を表す。このような基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられ、シクロヘキシル基が好ましい。
【0026】
本発明のある好ましい実施形態において、式(I)を有する化合物は:
- 同一又は異なるR1、R2及びR3が、水素原子、又はメチルオキシ若しくはエチルオキシ基を表し、
- Xが、硫黄又は酸素原子を表し、
- 同一又は異なるR4及びR5が、水素、塩素、臭素、フッ素、メチル及びメトキシから選択され、
- Yが、置換又は非置換で単環式又は多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6、-(C=O)-NH-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(式中、R6は、フェニル基;メトキシ若しくはジメチルアミノ基、塩素原子、フェニル基又はベンジル基で置換されたフェニル;或いはシクロヘキシル、イソプロピル、ピリジニル、ナフチル、フルフリル及びチオフェン基を表す)を表す
ものから選択される。
【0027】
式(I)を有する化合物の限定しない例としては、以下のものを挙げることができる:
- 以下の式:
【化3】

を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化4】

を有するN-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化5】

を有するN-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0028】
- 以下の式:
【化6】

を有するN-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化7】

を有するN-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化8】

を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
【0029】
- 以下の式:
【化9】

を有するN-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化10】

を有するN-[[[3-(-シクロヘキシルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化11】

を有するN-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0030】
- 以下の式:
【化12】

を有するN-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化13】

を有するN-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化14】

を有するN-[[[3-(1-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0031】
- 以下の式:
【化15】

を有するN-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化16】

を有するN-[[[3-(2-フロイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化17】

を有するN-[[[3-(2-チオフェノイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0032】
- 以下の式:
【化18】

を有するN-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化19】

を有するN-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ))フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化20】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0033】
- 以下の式:
【化21】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化22】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化23】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0034】
- 以下の式:
【化24】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-2,4-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化25】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化26】

を有するN-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0035】
- 以下の式:
【化27】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化28】

を有するN-[[[4-メトキシ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化29】

を有するN-[[[4-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0036】
- 以下の式:
【化30】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エチレンジオキソ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化31】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化32】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
【0037】
- 以下の式:
【化33】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化34】

を有するN-[[[3-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化35】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
【0038】
- 以下の式:
【化36】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化37】

を有するN-[[[5-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化38】

を有するN-[[[5-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
【0039】
- 以下の式:
【化39】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化40】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化41】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-ジメチルアミノ-フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
【0040】
- 以下の式:
【化42】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化43】

を有するN-[[[5-ブロモ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化44】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b');
【0041】
- 以下の式:
【化45】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-クロロ-フェニルアミノ)]カルボニル]フェニルアミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化46】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b');
- 以下の式:
【化47】

を有するN-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
【0042】
- 以下の式:
【化48】

を有するN-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化49】

を有するN-[[[-3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化50】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-2,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
【0043】
- 以下の式:
【化51】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-4-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化52】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化53】

を有する3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b);
【0044】
- 式:
【化54】

を有するN-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b);
- 式:
【化55】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d');
- 式:
【化56】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
【0045】
- 式:
【化57】

を有するN-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化58】

を有するN-(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-4-メチルフェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化59】

を有するN-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
【0046】
- 式:
【化60】

を有するN-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);及び
- 式:
【化61】

を有するN-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b')。
【0047】
これらの化合物のうち、以下の化合物は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の活性を80%以上の阻害で阻害する程度で特に好ましい。該阻害は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の活性を、SAG (CAS No: 364590-63-6)と呼ばれる合成クロロベンゾチオフェン型活性化化合物で活性化した後に、Chenら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2002, 99, 14071)により記載される方法を用いて測定される。
- N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物1);
- N-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物2);
- N-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物3);
- N-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物4);
- N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a') (化合物6);
- N-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物11);
- N-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物13);
【0048】
- N-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a') (化合物17);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物18);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物19);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物20);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物21);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物23);
- N-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物24);
- N-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b) (化合物25);
【0049】
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a') (化合物31);
- N-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物34);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a) (化合物38);
- N-[[[4-クロロ-3-(4-ジメチルアミノ-フェニルアミノ)カルボニル] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b) (化合物39);
- N-[[[4-クロロ-3-(4-クロロ-フェニルアミノ)]カルボニル]フェニルアミノ]チオキソメチル]-3,4,5 メトキシ-ベンズアミド(I-b) (化合物43);
- N-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a') (化合物45);
- N-[[[-3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a') (化合物47);
【0050】
- 3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b) (化合物51),
- N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b) (化合物52);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d') (化合物53);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物54);
- N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物55);
- N-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(化合物57);
- N-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物58);及び
- N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b') (化合物59)。
【0051】
本発明で請求される式(I)を有する化合物は、通常、3又は4ステップで、当業者に知られる従来の方法と同じ合成方法を用いて容易に調製できる。
本発明で請求される式(I)を有する化合物の全般的な合成スキームは、それらの4つのバリエーション(I-a)又は(I-a')、(I-b)又は(I-b')、(I-c)又は(I-c')、(I-d)又は(I-d')で、添付の図1に示すように表すことができる。
【0052】
添付の図1に示す合成スキームによると、以下の式(I-a)又は(I-a')を有する化合物を得るためのステップa)において、式(II)を有する市販の3-ニトロアニリン(基R4及びR5は上記の意味を有する)を、式(III)を有する酸塩化物(R6は上記の意味を有する)と、例えばSchotten-Baumann法を用いて縮合させて、式(IV)を有する対応するアミド化合物を得る。ステップb)は、式(II)を有する市販の3-ニトロアニリン(基R4及びR5は上記の意味を有する)を、市販のイソシアナート(III')とカップリングさせて、式(IV')を有するニトロウレアを得るように用いることができ、これが化合物(I-b)及び(I-b')を生成できる。ステップb')は、式(II')を有する市販の3-ニトロ安息香酸を、式(V)のアミン(R4、R5及びR6は上記の意味を有する)と縮合させて、式(IV'')のニトロアミド化合物を得ることである。
アミド結合を形成するための当業者に公知のその他の従来の方法も、これらの縮合ステップa)、b)及びb')を行うために用い得る。
【0053】
ステップc)、c')、c'')及びd)において、式(IV)、(IV')又は(IV'')を有する化合物のニトロ基をアミンに還元して、それぞれ式(VI)、(VI')又は(VI'')のアニリンを得る。ステップd)中に得られる3-ニトロ芳香族化合物(IV''')は、置換又は非置換で、単環式又は多環式のヘテロアリール基Zを有し、上記の意味を有する基R4及びR5は、当業者に知られる方法を用いて得られ(Yangら, Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 1473; Burkholderら, Tetrahedron Lett. 2001, 42, 3077; Zhangら, J. Org. Chem., 2005, 70, 5164; Aggarwalら, Synth. Comm. 2006, 36, 875; Rubinら, CURISの名前での国際PCT出願WO2006/050506)、その後、還元を受けて対応するアニリン(VI''')を得る。この還元ステップは、還元媒体中で、例えば二塩化鉛若しくは二塩化錫のような還元剤の作用により、又は例えばマイクロ波活性化を用いる水素添加により行うことができる。その他の水素添加法も、フェニル環上に存在し得る置換基R4及びR5の性質に応じて用いることができる。この点に関して、R4及び/又はR5が、塩素、臭素若しくはヨウ素のようなハロゲン原子を表す場合、還元ステップは、二塩化錫の作用により行われるのが好ましい。全てのその他の場合において、触媒的水素添加をPd/C又はラネーニッケルの存在下で行うのが好ましい。
【0054】
ステップe)及びf)中に、式(VIII)のアシルイソチオシアナート(基R1〜R3は式(I)の化合物についての上記の意味を有する)を、式(VII)を有する安息香酸又は対応する式(VII')を有する安息香酸塩化物から、例えば還流下の溶媒中で(アセトニトリル又はアセトン)、例えばホスゲン及びアンモニウムチオシアナートの存在下で調製する。このようにして得られる式(VIII)の化合物であるベンゾイルイソチオシアナートを、式(VI)又は式(VI')を有する化合物とカップリングさせて、式(I)を有する対応する化合物(X = S) (アシルチオウレア)、すなわち式(I-a)及び(I-b)を有する化合物を生成する。同じベンゾイルイソシアナート(VIII)を、溶媒中で還流下に、ステップg)及びg')中に、アニリン(VI'')及び(VI''')と縮合させて、式(I-c)及び(I-d)を有する化合物を生成する。一般的に、式(I-a)及び(I-b)の化合物は、固体の形態で得られ、次いで従来の様式で、アルコールからの再結晶化により精製される(Rasmussen, C. R.ら、Synthesis, 1988, 456〜459)。
【0055】
式(I)を有する化合物(X = O)が得られるならば、次いで、ステップh)、h')、h'')又はh''')において、それぞれ式(I-a)、(I-b)、(I-c)又は(I-d)を有する化合物の酸化を行って、式(I-a')、(I-b')、(I-c')又は(I-d')を有する化合物を得る。この酸化ステップは、当業者に公知の方法を用いて、例えばアルカリ媒体中の(Cu(I))を酸化剤として(Narasimhamurthy, K. Aら, Tetrahedron Lett., 1982, 27, 3911)、又は樹脂に支持されたヨウ素酸(HIO3)のようなその他の酸化剤(Yang, Gら, Green Chemistry, 2003, 5, 441〜442)を用いて行うことができる。酸化ステップ中に、マイクロ波照射による活性化を行って、酸化を改善し得る。
式(I-a')、(I-b')、(I-c')又は(I-d')を有する化合物も、固体の形態で得られ、これらは次いでアルコールからの再結晶化により精製し得る。
【0056】
さらなる態様において、本発明は、上記で規定される式(I)に含まれ、以下の式(I')を満足する(式(I')の化合物は、以下の式(I)を有する化合物のサブファミリーである)、それ自体で新規なアシルチオウレア又はアシルウレアに関する:
【化62】

(式中、
- 同一又は異なっており互いに独立したR1、R2及びR3は、水素若しくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ若しくはニトリル基、置換アルコキシ基、又は2つの隣接する基R1、R2及びR3から得られる縮合複素環を表し、R1、R2及びR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に縮合複素環を形成でき;
- Xは、硫黄又は酸素原子を表し;
- Yは、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(R6は、非置換のアリール基;ハロゲン原子及びアルキル、アルコキシ又はモノ-若しくはジアルキルアミノ基から選択される1つ以上の置換基を含むアリール基;単環式若しくは多環式のヘテロアリール基;直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;又は飽和若しくは不飽和で単環式若しくは多環式の炭化水素基を表す)を表し;
- 同一又は異なっており互いに独立したR4及びR5は、水素若しくはハロゲン原子、又はアルコキシ、アルキルチオ、アルキル、ペルフルオロアルキル、ニトリル若しくはニトロ基を表し;
Yが-NH-(C=O)-R6基又は-NH-(C=O)-NH-R6基を表す場合、Xは硫黄原子を表すと理解される)。
【0057】
本発明において請求される式(I')を有する化合物は、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路を阻害する特性を有し、よって、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する病変、又はこの経路の阻害が治療上の興味対象となる病変の治療のための医薬組成物の製造のために有効成分として用いることができる。
【0058】
よって、本発明は、薬物として、特に:
i) ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する腫瘍の治療を意図する薬物として;このような腫瘍は、特に、神経組織腫瘍(髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍、膠芽腫、髄膜腫及び乏突起神経膠腫)、皮膚腫瘍(基底細胞癌腫、毛包上皮腫)、骨及び筋肉組織の腫瘍(横紋筋肉腫、骨肉腫)、並びにその他の組織の腫瘍(腎臓、膀胱)、
ii) ヘッジホッグ経路の遮断を必要とする病変、特にパーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、多発性硬化症及び運動ニューロン疾患のような神経変性型の病変、又は糖尿病のようなヘッジホッグシグナル伝達経路の遮断が有利であり得るその他の病変の治療を意図する薬物として
用いるための上記で規定される式(I')を有する化合物に関する。
【0059】
用いられる薬学薬量学は、治療される障害、投与の経路及び頻度、並びに治療される種(ヒト又は動物)の性質及び重量に依存する。これは、例えば、成体において経口投与について1日当たり1mg〜2gであり得る。
【0060】
さらなる態様において、本発明は、有効成分としての上記で規定される式(I')を有する少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つの医薬的に許容され得る賦形剤とを含むことを特徴とする医薬組成物である。
本発明において請求される医薬組成物において、式(I')を有する1つ以上の化合物は、好ましくは、およそ1mg〜2gの範囲の単位用量が投与されることを可能にする量で用いられる。
【0061】
当業者は、医薬組成物の投与の様式に関連して1つ以上の医薬的に許容され得る賦形剤を選択する。明らかに、当業者は、その場合に、用いられる1つ以上の賦形剤が本発明の組成物の固有の特性と適合するように注意する。
さらに、薬物又は医薬組成物の形態(例えば液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、ゲル、坐剤など)は、選択される投与の様式に依存する。
【0062】
よって、本発明の関係において、薬物又は医薬組成物は、任意の適切な様式を用いて、例えば経口、肛門、局所、全身、静脈内、筋内で、又は粘膜を経て、又はパッチを用いて、又はここでもカプセル化した形態若しくはリポソーム、マイクロ粒子、マイクロカプセルなどに固定化して投与できる。
経口投与のための適切な賦形剤の限定しない例としては、タルク、ラクトース、デンプン及びその誘導体、セルロース及びその誘導体、ポリエチレングリコール類、アクリル酸ポリマー類、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、動物性、植物性若しくは合成脂肪、パラフィン誘導体、グリコール類、安定化剤、防腐剤、抗酸化剤、湿潤剤、固結防止剤、分散剤、乳化剤、風味改変剤、浸透剤、可溶化剤などが挙げられる。
【0063】
薬物及び医薬組成物を処方し、投与するための技術は、ここで考慮する当該技術において公知である。特に、当業者は、Remington's Pharmaceutical Sciencesの最新版を参考にできる。
【0064】
上記の点に加えて、本発明は、本発明の化合物の合成の実施例、本発明の化合物の生成の実施例、及び添付の図面を参照にする以下の記載から明らかになるその他の点も含む。添付の図面においては以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の化合物の全般的な合成スキームを示す。
【図2】蛍光顕微鏡(DMRXA2、Leica; Improvisionからのopenlab 3.1.2ソフトウェア)を用いて撮影した写真を用いて、本発明の化合物31及び38のBodipyシクロパミン結合の阻害、及びSmoothened受容体についての参照アンタゴニストであるシクロパミン(Cy)を用いた阻害を示す。
【図3】本発明の化合物31及び38、並びにシクロパミン(Cy)について得られるBodipyシクロパミン結合に対する用量応答曲線を示す。
【実施例】
【0066】
実施例1:式(I)を有する種々の化合物の合成
これらの実施例において、反応は、Schlenk (標準)法を用いて不活性ガス雰囲気(窒素)で行った。溶媒は、標準的な方法を用いて乾燥させ、使用前に窒素を用いて蒸留した。全ての試薬は商業的に入手可能であり、さらなる精製を行わずにそのまま用いた。
質量分析(ESI+)は、Agilent (登録商標) 1100の表示で販売されるLC/MSD分光計で記録した。核磁気スペクトル(NMR)は、Bruker (登録商標) AC200装置を用いて200 MHz (1H)にて、又はBruker (登録商標) AC400装置を用いて400 MHz (1H)若しくは100 MHz (13C)にて記録した。
【0067】
1) 式(IV)を有する中間体の合成
上記で規定される式(IV)を有する中間体は、全て、以下の式(IV-1)を有する4-メトキシ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミドについて以下に具体的に詳細が記載される原理に従って合成した。
【化63】

【0068】
0.88 g (1.21 mL, 8.69 mmol)のトリエチルアミンを、3-ニトロアニリン(1 g, 7.24 mmol)の、10 mLの無水ジクロロメタン(DCM)中の溶液に滴下した。5 mLの4-メトキシベンゾイルクロリド(1.48 g, 1.19 mL, 8.69 mmol)の、無水DCM中の溶液を得られた溶液に5分かけて氷浴上で滴下した。反応媒体を周囲温度にて150分間混合した。反応を、石油エーテル/酢酸エチル(AcOEt) 1/2 (v/v)混液を溶離液として用いる薄層クロマトグラフィー (TLC)によりモニターした。3-ニトロアニリンが消失した後に、溶液を5 mLの1N塩化水素酸(HCl)に注いだ。得られた沈殿物を水で洗浄し、メタノールから結晶化させた。1.45 gの式(IV-1)を有する予測される化合物が、茶色の固体の形態で得られた(収率74 %)。
[ES/MS] m/z 273 [M+1]+, 295 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.45 (s, 1H); 8.07 (d, = 8.4 Hz, 2H); 7.96 (dd, J1 = 8 Hz, J2 = 1.2 Hz, 1H); 7.85 (d, J = 8.8 Hz, 2H); 7.51 (t, J = 8 Hz, 1H); 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 3.86 (s, 3H).
【0069】
化合物(IV-1)について上記で詳細に記載した方法を用いて同様に合成した式(IV)を有するその他の化合物について得られた分析を以下に示す:
化合物(IV-3): 3-メトキシ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミド:
茶色の固体、収率71%。
[ES/MS] m/z 273 [M+1]+, 295 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.48 (s, 1H); 8.28 (s, 1H); 8.05 (d, J = 8 Hz, 1H); 7.95 (d, J = 7.6 Hz, 1H); 7.49 (t, J = 8 Hz, 1H); 7.41-7.35 (m, 4H); 3.83 (s, 3H).
化合物(IV-4): 2-メトキシ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミド:
淡黄色の固体、収率75%
[ES/MS] m/z 273 [M+1]+, 295 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.46 (s, 1H); 8.27 (dd, J1 = 8 Hz, J2 = 1.6 Hz, 1H); 8,11 (dd, J1 = 8 Hz, J2 = 1.6 Hz, 1H); 7.94 (dd, J1 = 8.8 Hz, J2 = 1.6 Hz, 1H); 7.54-7.47 (m, 3H); 7.14 (t, J = 7.6 Hz, 1H); 7.04 (d, J = 8.4 Hz, 1H); 4.08 (s, 3H).
【0070】
化合物(IV-13): 4-クロロ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミド:
黄色の固体、収率94%。
[ES/MS] m/z 299 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.48 (s, 1H); 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H); 7.99 (d, J = 8 Hz, 1H); 7.83 (d, J = 8 Hz, 2H); 7.55-7.41 (m, 4H).
化合物(IV-32): N-(2-メチル-3-ニトロフェニル)ベンズアミド:
収率70%、融点 = 132℃。
1H-NMR 200 MHz (DMSO, d6) δ (ppm): 10.49 (s, 1 H); 8.20 (d, J = 8 Hz, 2H); 8.03-7.67 (m, 6H); 2.50 (s, 3H).
【0071】
2) 式(VI)を有する中間体の合成
上記の式(VI)を有する中間体は、全て、以下の式(VI-1)を有する4-メトキシ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミドについて以下に詳細に記載される具体的な原理を用いて、式(IV)を有する対応する化合物から合成した。
【化64】

【0072】
200 mg (0.74 mmol)の4-メトキシ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミド(200 mg)を、マイクロ波チューブ中で4 mLの無水メタノールに溶解した。185 mg (2.94 mmol)のギ酸アンモニウム及び触媒として10%の量の18.5 mgのPd/Cを、次いで、得られた溶液に加えた。反応媒体に、次いで、マイクロ波オーブン中で80℃にて4分間照射した。2サイクルを50 Wの出力で行いながら、石油エーテル/AcOEt混液(1/2: v/v)を溶離液として用いるTLCにより反応をモニターした。
ろ過により触媒を除去し、水、次いでメタノールで十分に洗浄した後に、溶液を真空下で蒸発させた。残渣を、飽和炭酸ナトリウム(Na2CO3)及び酢酸エチルで構成される混合物に採取した。有機相を、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムNa2SO4で乾燥させた。
溶媒を真空下で除去した後に、376 mgの式(VI-1)を有する予測される4-メトキシ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミドが固体の形態で得られた(収率75%)。生成物を、次いで、さらなる精製を行わずにその後の反応に用いた。
[ES/MS] m/z 243 [M+1]+, 265 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 7.68 (s, 1H); 7.28 (s, 1H); 7.08 (t, J = 8 Hz, 1H); 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H); 6.75 (d, J = 8 Hz, 1H); 6.43 (d, J = 8 Hz, 1H); 3.84 (s, 3H).
【0073】
化合物(VI-1)について上記で詳細に記載した方法を用いて同様に合成した式(VI)を有するその他の化合物について得られた分析を以下に示す:
化合物(VI-3): 3-メトキシ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミド:
茶色の固体、収率86%。
[ES/MS] m/z 243 [M+1]+, 265 [M+Na]+, 507 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 7.68 (s, 1H); 7.40-7.35 (m, 3H); 7.29 (s, 1H); 7.12-7.04 (m, 2H); 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H); 6.46 (dd, J1 = 8.4 Hz, J2 = 2 Hz, 1H); 3.85 (s, 3H).
化合物(VI-4): 2-メトキシ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミド:
茶色の固体、収率70%。
[ES/MS] m/z 243 [M+1]+, 265 [M+Na]+, 507 [2M+Na]+
化合物(VI-5): N-(3-アミノフェニル)ビフェニル-4-カルボキサミド:
茶色の固体、収率98%。
[ES/MS] m/z 289 [M+1]+, 312 [M+Na]+, 599 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3)δ (ppm): 7.92 (d, J = 8 Hz, 2H); 7.70-7.60 (m, 5H); 7.48-7.33 (m, 4H); 7.12 (t, J = 8 Hz, 1H); 6.78 (d, J = 8 Hz, 1H); 6.47 (dd, J1 = 8 Hz, J2 = 1.6 Hz, 1H).
【0074】
3) 式(VI)を有する塩素化中間体の合成
上記の式(VI)を有する塩素化中間体は、全て、以下の式(VI-2)を有する4-クロロ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミドについて以下に詳細に記載される具体的な原理に従って、式(IV)を有する対応する塩素化化合物から合成した。
【化65】

【0075】
500 mg (1.81 mmol)の4-クロロ-N-(3-ニトロフェニル)ベンズアミドを、50 mLの無水エタノールに溶解した。溶解が完了したときに、0.3 mL (3.62 mmol)の濃HCl及び1 g (5.43 mmol)のSnCl2を加えた。反応混合物を、次いで、60℃に5時間加熱し、予測される生成物の形成を、石油エーテル/AcOEt (1/2, v/v)混液を溶離液として用いるTLCによりモニターした。反応が終了したときに、NaHCO3の飽和溶液を反応媒体に加えた。エタノールを真空下で除去した後に、反応媒体を酢酸エチルで抽出した。ろ過の後に、有機相をNa2SO4で乾燥させた。440 mgの式(VI-2)を有する化合物(収率94%)が、茶色の固体の形態で得られた。この化合物を、次いで、さらなる精製を行わずにその後の合成ステップに用いた。
[ES/MS] m/z 247 [M+1]+, 269 [M+Na]+
【0076】
化合物(VI-2)について上記で詳細に記載した方法を用いて同様に合成した式(VI)を有する別の化合物について得られた分析を以下に示す:
化合物(VI-13): 4-クロロ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミド:
茶色の固体、収率94%。
[ES/MS] m/z 247 [M+1]+, 269 [M+Na]+
【0077】
4) 式(I-a)を有する化合物の合成
上記の式(I-a)を有する化合物は全て、以下の式を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミドである具体的な式(I-a)を有する化合物について以下の詳細に記載される具体的な原理に従って、式(VII')及び(VI)を有する対応する化合物から合成した。
【化66】

【0078】
125 mg (1.63 mmol)のアンモニウムチオシアナートを、4 mLの無水アセトンに溶解した。混合した後に、330 mg (1.36 mmol)の3,4,5-トリメトキシベンゾイルクロリド(式(VII')を有する化合物)をこの溶液に加え、反応混合物を還流下に20分間加熱した。溶液が透明になった後に、314 mg (1.35 mmol)の4-メトキシ-N-(3-アミノフェニル)ベンズアミド(上記で調製した式(VI-1)を有する化合物)を加え、反応媒体を還流下に60分間加熱した。反応を、石油エーテル/AcOEt (1/4: v/v)混液を溶離液として用いるTLCにより監視した。式(VI-1)を有する出発化合物が完全に消失した後に、反応媒体を、氷を含むビーカーに注いだ。沈殿が形成された。沈殿物を、次いでろ過し、メタノールから再結晶化して、357 mgの予測される化合物(1)を明るい黄色の固体の形態で得た(収率53%)。
[ES/MS] m/z 496 [M+1]+, 518 [M+Na]+, 1013 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.97 (s, 1H); 8.19 (s, 1H); 7.83 (d, J = 8 Hz, 2H); 7.77 (s, 1H); 7.65-7.55 (m, 1H); 7.40-7.39 (m, 2H); 7.07 (s, 2H); 6.97 (d, J = 8.8 Hz, 2H); 3.93 (s, 9H); 3.86 (s, 3H).
【0079】
式(I-a)を有するその他の化合物を、次いで、対応する中間体から合成した:
化合物(2): N-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド:
明るい黄色の固体、収率70%。
[ES/MS] m/z 501 [M+1]+, 521 [M+Na]+, 1022 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.96 (s, 1H); 8.17 (s, 1H); 7.92 (s, 1H); 7.68 (d, J = 8 Hz, 1H); 7.60 (d, J = 8 Hz, 1H); 7.47-7.40 (m, 5H); 7.06 (s, 2H); 3.93 (s, 9H).
化合物(3) N-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド:
淡黄色の固体、収率70%。
[ES/MS] m/z 496 [M+1]+, 518 [M+Na]+, 1013 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 9.00 (s, 1H); 8.20 (s, 1H); 7.88 (s, 1H); 7.59 (bd, 1H); 7.43-7.37 (m, 5H); 7.07 (s, 3H); 3.93 (s, 9H); 3.86 (s, 3H).
化合物(4): N-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド:
茶色の固体、収率71%。
[ES/MS] m/z 496 [M+1]+, 518 [M+Na]+, 1013 [2M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 9.88 (s, 1H); 9.02 (s, 1H); 8.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H); 8.16 (s, 1H); 7.60 (d, J = 8 Hz, 1H); 7.49-7.40 (m, 2H); 7.39 (t, J = 8.4 Hz, 1H); 7.13-7.02 (m, 4H); 4.06 (s, 3H); 3.93 (s, 9H).
化合物(13): N-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ] チオキソメチル]- 3,4,5-メトキシ-ベンズアミド:
白色の固体、収率70%。
[ES/MS] m/z 521 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.97 (s, 1H); 8.21 (s, 1H); 7.84-7.80 (m, 3H); 7.58 (bd, 1H); 7.47-7.41 (m, 4H); 7.06 (s, 2H); 3.93 (s, 9H).
【0080】
(I-b)、(I-c)及び(I-d)の型のその他の化合物は、同様の方法で得た。
【0081】
5) 式(I-a')を有する化合物の合成
式(I-a')を有する種々の化合物を、式(I-a)を有する対応する化合物の酸化により得た。
化合物(1)からのN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物(6))の調製を、ここで詳細に記載する。
100 mg (0.20 mmol)の上記のようにして調製した化合物(1)を、2 mLのアセトニトリル(MeCN)中に懸濁した。この懸濁物を、マイクロ波チューブ中で予め調製したアセトニトリル中の2 mLの塩化銅溶液(20 mg, 0.2 mmol)に滴下した。80μl (0.2 mmol)の2.5 M水酸化ナトリウム溶液を、次いで、得られた混合物に加えた。
次いで、チューブをマイクロ波オーブン中に入れ、以下の計画の下で2回の連続する照射サイクルに供した:
- 圧力: 350 K Pa、
- 出力: 200 W、
- 温度120℃、
- パラメータ設定のための調整時間: 1分、
- パラメータのための保持時間: 6分。
【0082】
反応の最後に、得られた粗生成物をジクロロメタンで希釈し、有機相(青色)を30% (v/v)のアンモニア性水溶液で、水相中の青色が消失するまで洗浄した。次いで有機相を乾燥させ、ろ過し、真空下で蒸発させて粗生成物を得て、これを、石油エーテル/酢酸エチル混液を、95/5から1/1まで徐々に割合を変化させて用いる「フラッシュ」クロマトグラフィーにより精製した。80 mgの予測される化合物(6)を、茶色の固体の形態で、72%の収率で得た。
[ES/MS] m/z 521 [M+Na]+
1H-NMR 400 MHz (CDCl3) δ (ppm): 8.77 (s, 1H); 8.18 (s, 1H); 7.80 (d, J = 8 Hz, 2H); 7.71 (s, 1H); 7.65-7.50 (m, 1H); 7.40-7.30 (m, 2H); 7.00 (s, 2H); 6.90 (d, J = 8 Hz, 2H); 3.90 (s, 9H); 3.85 (s, 3H).
【0083】
(I-b')、(I-c')及び(I-d')の型のその他の化合物は、同様の方法で得た。
【0084】
本発明で請求される式(I)を有する化合物の物理的パラメータ:
- 化合物(1): N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O6S):
分子量(MW) = 495; [ES/MS] m/z 518 [M+Na]+; 融点 (mp) = 147℃。
- 化合物(2): N-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O5):
MW = 499; [ES/MS] m/z 522 [M+Na]+; mp = 178℃。
- 化合物(3): N-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O6S):
MW = 495; [ES/MS] m/z 518 [M+Na]+; mp = 121℃。
- 化合物(4): N-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O6S):
MW = 495; [ES/MS] m/z 518 [M+Na]+; mp = 137℃。
- 化合物(5): N-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C30H27N3O5S):
MW = 541; [ES/MS] m/z 542 [M+H]+ 564 [M+Na]+; mp = 144℃。
- 化合物(6): N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O6S):
MW = 479; [ES/MS] m/z 502 [M+Na]+; mp = 167℃。
【0085】
- 化合物(7): N-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C30H27N3O6):
MW = 525; [ES/MS] m/z 548 [M+Na]+; mp = 180℃(分解を伴う)。
- 化合物(8): N-[[[3-(-シクロヘキシルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H29N3O5S):
MW = 471; [ES/MS] m/z 494 [M+Na]+; mp = 67℃。
- 化合物(9): N-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C28H25N3O5S):
MW = 515; [ES/MS] m/z 538 [M+Na]+; mp = 140℃
- 化合物(10): N-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C21H25N3O5S):
MW = 431; [ES/MS] m/z 454 [M+Na]+; mp = 102℃(分解を伴う)。
- 化合物(11): N-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C23H22N4O5S):
MW = 466; [ES/MS] 467[M+H]+ m/z 489 [M+Na]+; mp = 187℃(分解を伴う)。
- 化合物(12): N-[[[3-(1-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C28H25N3O5S):
MW = 515; [ES/MS] m/z 538 [M+Na]+; mp = 139℃。
- 化合物(13): N-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]- 3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3OS):
MW = 499; [ES/MS] m/z 522 [M+Na]+; mp = 151℃。
- 化合物(14): N-[[[3-(2-フロイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C22H21N3O6S):
MW = 455; [ES/MS] m/z 456 [M+H]+ 478 [M+Na]+; mp = 94℃。
【0086】
- 化合物(15): N-[[[3-(2-チオフェノイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C22H21N3O5S2):
MW = 471; [ES/MS] m/z 472[M+H]+ 494 [M+Na]+; mp = >150℃(分解を伴う)。
- 化合物(16): N-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C28H25N3O6):
MW = 499; [ES/MS] m/z 522 [M+Na]+; mp = 188℃。
- 化合物(17): N-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ))フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C21H25N3O6):
MW = 415; [ES/MS] m/z 438 [M+Na]+
- 化合物(18): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(C23H21N3O4S):
MW = 435; [ES/MS] m/z 436 [M+1]+; mp = 194℃。
- 化合物(19): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O5S):
MW = 479; [ES/MS] m/z 480 [M+1]+; mp = 192℃。
- 化合物(20): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(C26H27N3O5S):
MW = 493; [ES/MS] m/z 494 [M+1]+; mp = 172℃。
- 化合物(21): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(C23H19N3O5S):
MW = 449; [ES/MS] m/z 450 [M+1]+; mp = 206℃。
【0087】
- 化合物(22): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-2,4-メトキシ-ベンズアミド(C23H21N3O4S):
MW = 435; [ES/MS] m/z 436 [M+1]+; mp 210℃。
- 化合物(23): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(C27H29N3O5S):
MW = 507; [ES/MS] m/z 508 [M+1]+; mp = 176℃。
- 化合物(24): N-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22FN3O5S):
MW = 483; [ES/MS] m/z 484 [M+1]+; mp = 178℃。
- 化合物(25): N-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22N3O5S):
MW = 499; [ES/MS] m/z 500 [M+1]+; mp = 174℃。
- 化合物(26): N-[[[4-メトキシ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O6S):
MW = 495; [ES/MS] m/z 496 [M+1]+; mp = 186℃。
- 化合物(27): N-[[[4-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O5S):
MW = 479; [ES/MS] m/z 480 [M+1]+; mp = 190℃。
- 化合物(28): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エチレンジオキソ-ベンズアミド(C23H19N3O4S):
MW = 433; [ES/MS] m/z 434 [M+1]+; mp = 206℃。
- 化合物(29): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(C27H29N3O6):
MW = 435; [ES/MS] m/z 436 [M+1]+; mp = 220℃。
【0088】
- 化合物(30): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(C23H19N3O6):
MW = 433; [ES/MS] m/z 434 [M+1]+; mp = 252℃。
- 化合物(31): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H23N3O6):
MW = 449; [ES/MS] m/z 450 [M+1]+; mp = 216℃。
- 化合物(32): N-[[[3-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H25N3O5S):
MW = 479; [ES/MS] m/z 480 [M+1]+; mp = 207℃。
- 化合物(33): N-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O6):
MW = 483; [ES/MS] m/z 484 [M+1]+; mp = 244℃。
- 化合物(34): N-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O6S):
MW = 499; [ES/MS] m/z 500 [M+1]+; mp = 174℃。
- 化合物(35): N-[[[5-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O6S):
MW = 499; [ES/MS] m/z 500 [M+1]+; mp = 164℃。
【0089】
- 化合物(36): N-[[[5-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22FN3O5S):
MW = 483; [ES/MS] m/z 484 [M+1]+; mp = 153℃。
- 化合物(37): N-[[[4-クロロ-3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ] オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C30H26ClN3O6):
MW = 560; [ES/MS] m/z 561 [M+H]+; mp = 144℃。
- 化合物(38): N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H23N3O5S):
MW = 465, [ES/MS] m/z 466 [M+H]+; mp = 164℃。
- 化合物(39): N-[[[4-クロロ-3-(4-ジメチルアミノ-フェニルアミノ)カルボニル] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C26H27N4ClO5S):
MW = 543; [ES/MS] m/z 544 [M+H]+; mp = 201℃。
- 化合物(40): N-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H24N3ClO6S):
MW = 530; [ES/MS] m/z 531 [M+H]+; mp = 165℃。
- 化合物(41): N-[[[5-ブロモ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22BrN3O5S):
MW = 544; [ES/MS] m/z 545 [M+H]+; mp = 196℃。
- 化合物(42): N-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C25H24N3ClO7):
MW = 513; [ES/MS] m/z 514 [M+H]+; mp = 135℃。
【0090】
- 化合物(43): N-[[[4-クロロ-3-(4-クロロ-フェニルアミノ)]カルボニル]フェニルアミノ]チオキソメチル] -3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H21Cl2N3O5S):
MW = 534; [ES/MS] m/z 535 [M+H]+; mp = 188℃。
- 化合物(44): N-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O6):
MW = 483; [ES/MS] m/z 484 [M+H]+; mp = 160℃。
- 化合物(45): N-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C31H29N3O6):
MW = 539, [ES/MS] m/z 540 [M+H]+; mp = 181℃。
- 化合物(46): N-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C31H29N3O5S):
MW = 555; [ES/MS] m/z 556 [M+H]+; mp = 181℃。
- 化合物(47): N-[[[-3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H22ClN3O5S):
MW = 539; [ES/MS] m/z 540 [M+H]+; mp = 156℃。
- 化合物(48): N-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-2,4,5-メトキシ-ベンズアミド(C24H23N3O6):
MW = 449; [ES/MS] m/z 550 [M+H]+; mp = 192℃。
- 化合物(49): N-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-4-メトキシ-ベンズアミド(C22H19N3O4):
MW = 389; [ES/MS] m/z 390 [M+H]+; mp = 264℃。
【0091】
- 化合物(50): N-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-ベンズアミド(C21H17N3O3):
MW = 359; [ES/MS] m/z 360 [M+H]+; mp = 244℃。
- 化合物(51): 3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-ベンズアミド(C30H20N4O4S2):
MW 556; [ES/MS] m/z 557 [M+H]+; mp = 220℃。
- 化合物(52): N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C24H24N4O5S):
MW 480; [ES/MS] m/z 481 [M+H]+; mp = 250℃。
- 化合物(53): N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C25H23N3O5):
MW 445; [ES/MS] m/z 446 [M+H]+; mp = 169℃。
- 化合物(54): N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C25H23N3O4S):
MW 461; [ES/MS] m/z 462 [M+H]+; mp = 131℃。
- 化合物(55): N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C24H22N4O4):
MW 462; [ES/MS] m/z 463 [M+H]+; mp = 136℃。
【0092】
- 化合物(56): N-(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-4-メチルフェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C25H24N4O4S):
MW 476; [ES/MS] m/z 477 [M+H]+; mp = 187℃。
- 化合物(57): N-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C25H23N3O4S):
MW 461; [ES/MS] m/z 462 [M+H]+; mp = 131℃。
- 化合物(58): N-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(C22H20N4O4S2):
MW 468; [ES/MS] m/z 469 [M+H]+; mp = 133℃。
- 化合物(59): N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド
MW 525; [ES/MS] m/z 526 [M+H]+; mp = 183℃。
【0093】
実施例2:式(I)を有する化合物の、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路に対する阻害剤効果の決定
ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の阻害に対する本発明で請求される式(I)の化合物の効果を、合成活性化因子であるSAGを用いて多能性線維芽株化細胞C3H10T1/2においてこの経路を活性化した後のこの細胞の分化の分析により決定した。
【0094】
1) 方法及び装置
試験する式(I)の化合物を、10 mMの濃度までジメチルスルホキシドに溶解し、次いで、使用時まで-20℃の温度にて貯蔵した。
多能性線維芽株化細胞C3H10T1/2 (ATCC)を、ATCCにより推奨される条件下で培養した。これらの細胞を、0.1μMのSAGを用いて、Chenら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2002, 99, 14071及びFrank-Kamenetskyら, J. Biol., 2002, 1, 10により記載される方法を使用して活性化した。
SAGを用いる活性化は、株化細胞の分化を引き起こし、それらがアルカリホスファターゼを発現することを可能にする。次いで、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の活性を、アルカリホスファターゼ活性を測定することにより測定することができる。
C3H10T1/2細胞を、96ウェルプレート上に、ウェル当たり5×105細胞の密度で播種し、24時間後に、1 nM〜30μMの濃度の試験化合物を、0.1μMのSAG存在下で、10%胎児ウシ血清を補充したDMEMを培養培地として用いて加えた。試験は4重に行った。プレートを、次いで、37℃の温度にて5% CO2雰囲気で5〜6日間インキュベートした。細胞を冷却リン酸緩衝剤(「リン酸緩衝血清」:PBS)中で洗浄し、次いで、4℃にて、0.9%のNaCl及び0.2%のTriton X-100を含む溶液50μl中で超音波破砕により溶解した。
【0095】
比較のために、例えばFrank-Kamenetsky M.ら(J. Biol., 2002, 1, 10)に記載されるようなヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の既知の阻害剤であるCURIS 61 414の活性を、本発明で請求される式(I)を有する種々の化合物を試験するために用いたものと同じ条件下で試験した。
得られる溶解物中のアルカリホスファターゼ活性測定を、Pepinskyら(J. Biol. Chem., 1998, 273, 14037)により記載される方法を用いて行った。100μlの反応バッファー(200 mM Tris-HCl; pH 10.5; 0.4 Mの2-アミノ-2-メチルプロパノール及び8 mMのMgCl2)及び50μlの基質(4 mMのp-ニトロフェニルホスフェート2ナトリウム)を加えた後に、溶解物を37℃にて30〜60分間インキュベートし、次いで、415 nmの波長で光学密度を読み取った。
【0096】
2) 結果
得られた結果を、以下の表1及び2に報告する。これらの表において:
- 表1は、それぞれの試験化合物10μMにより誘導されたアルカリホスファターゼ活性の阻害を示す。これらの結果は、SAGの作用により誘導されるアルカリホスファターゼ活性に対するパーセンテージとして表す。この表において、文字Aは、80%を超える阻害に相当し、文字Bは、20%〜80%の範囲の阻害に相当し、文字Cは、5%〜20%の範囲の阻害に相当する。
- 表2は、0.1μMのSAGによる誘導の後のアルカリホスファターゼ活性の50%を阻害できるそれぞれの化合物の試験濃度(IC50)を表す。この表において、文字Aは、0.01μM〜1μMの範囲のIC50に相当し、文字Bは、1μM〜3μMの範囲のIC50に相当する。
【0097】
【表1−1】

【0098】
【表1−2】

【0099】
【表2】

【0100】
これらの結果は、本発明で請求される式(I)を有する化合物が、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路のアンタゴニストであり、よって、これらは、癌、神経変性疾患及び糖尿病のようなヘッジホッグ経路の遮断を必要とする病変の治療のために有用であることを示す。
【0101】
実施例3:競合的BODIPYシクロパミン結合
1) 方法及び装置
HEK293細胞を、ウェル当たり70000細胞の量で、24ウェルプレート中のポリ-D-リジン処理したカバーガラス上に播種し、次の日に、マウスSmoothenedタンパク質をコードするプラスミド0.25μg (Masdeu C., Faure H., Coulombe J., Schoenfelder A., Mann A., Brabet I., Pin J-P., Traiffort E.及びRuat M., Identification and characterization of Hedgehog modulator properties after functional coupling of Smoothened to G15, Biochem Biophys Res. Commun., 2006, 349:471〜479)を、0.7μLのfugene6 (Roche Biochemicals)を用いて形質移入した。48時間後に、培養培地を除去し、細胞を、1 mLのリン酸緩衝剤溶液PBS (リン酸緩衝食塩水)で1回すすぎ、次いで、20分間、氷冷4%パラホルムアルデヒド(PFA)溶液及び0.12Mグルコースの存在下でPBSリン酸緩衝剤溶液中にて固定した。細胞を、次いで、2回すすぎ、1 mLのリン酸緩衝剤溶液及び0.5%の胎児ウシ血清(PBS-FCS)を用いて5分間、2回洗浄した。次いで、PBS-FCS中で5 nMに希釈した1 mLのBodipyシクロパミン(BC) (Chen, J. K., Taipale, J., Cooper, M. K.及びBeachy, P. A., Genes Dev., 2002, 16(21), 2743〜2748)を、本発明の化合物31及び38の存在下で、細胞に37℃にて2時間接触させた。細胞を、次いで、1 mLのPBS-FCSで5分間、2回洗浄し、1 mLのPBS 1×リン酸緩衝剤溶液の存在下においた。最後に、カバーガラスを、DAPI (4',6'-ジアミジノ-2-フェニルインドール)を含むVectashieldの存在下でガラススライド上に載せて、細胞の核を染色した(Vector)。
【0102】
2) 結果
ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の既知の阻害物質であるシクロパミン(Cy)の活性も、本発明の化合物31及び38について用いたものと同じ条件下で試験した。
得られた結果を、添付の図2及び3に示す。
図2において、蛍光強度をSimple PCI 6.2ソフトウェア(Hamamatsu Corporation)を用いて分析し、次いで、写真に存在する核の表面積と関連付けた。この強度は、分析される化合物によるBodipyシクロパミンの阻害に依存した。
Bodipyシクロパミン結合の競合が、本発明の化合物31及び38、並びにシクロパミン(Cy)の存在下で観察された。図2及び3は、本発明の化合物31及び38がSmoothened受容体とBodipyシクロパミン結合部位にて相互作用することを示す。
本発明の化合物31及び38、並びにシクロパミン(Cy)について得られた平均阻害濃度IC50は、次のとおりである:
- 本発明の化合物31について: IC50 = 0.12μM;
- 本発明の化合物38について: IC50 = 0.5μM;及び
- シクロパミン(Cy)について: IC50 = 0.05μM。
これらの結果は、本発明の化合物が、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路のアンタゴニストであり、これらがSmoothened受容体に対して作用することを示す。
【図1−1】

【図1−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

(式中:
- 同一又は異なっており互いに独立したR1、R2及びR3は、水素若しくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ若しくはニトリル基、置換アルコキシ基、又は2つの隣接する基R1、R2及びR3から得られる縮合複素環を表し、R1、R2及びR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に縮合複素環を形成でき;
- Xは、硫黄又は酸素原子を表し;
- Yは、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6、-(C=O)-NH-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(R6は、非置換のアリール基;ハロゲン原子及びアルキル、アルコキシ又はモノ-若しくはジアルキルアミノ基から選択される1つ以上の置換基を含むアリール基;単環式若しくは多環式のヘテロアリール基;直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;又は飽和若しくは不飽和で単環式若しくは多環式の炭化水素基を表す)を表し;
- 同一又は異なっており互いに独立したR4及びR5は、水素若しくはハロゲン原子、又はアルコキシ、アルキルチオ、アルキル、ペルフルオロアルキル、ニトリル若しくはニトロ基を表す)
を有する化合物の、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する腫瘍、又は神経変性型の病変の治療のための薬物の製造のための使用。
【請求項2】
以下の式(I):
【化2】

(式中:
- 同一又は異なっており互いに独立したR1、R2及びR3は、水素若しくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ若しくはニトリル基、又は置換アルコキシ基を表し、
- Xは、硫黄又は酸素原子を表し;
- Yは、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6、-(C=O)-NH-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(R6は、非置換のアリール基;ハロゲン原子及びアルキル、アルコキシ又はモノ-若しくはジアルキルアミノ基から選択される1つ以上の置換基を含むアリール基;単環式若しくは多環式のヘテロアリール基;直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;又は飽和若しくは不飽和で単環式若しくは多環式の炭化水素基を表す)を表し;
- 同一又は異なっており互いに独立したR4及びR5は、水素若しくはハロゲン原子、又はアルコキシ、アルキルチオ、アルキル、ペルフルオロアルキル若しくはニトリル基を表し、
Yが基-NH-(C=O)-R6を表す場合に、
* R4及び/又はR5がニトロ基を表すこともでき;
* 2つの隣接する基R1、R2及びR3が、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に縮合複素環を形成することもできる
と理解される)
を有する化合物の、ヘッジホッグタンパク質シグナル伝達経路の過剰活性化に関連する腫瘍、又は神経変性型の病変の治療のための薬物の製造のための使用。
【請求項3】
化合物が、式(I)において:
- 同一又は異なるR1、R2及びR3が、水素原子、又はメチルオキシ若しくはエチルオキシ基を表し、
- Xが、硫黄又は酸素原子を表し、
- Yが、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、又は-NH-(C=O)-R6、-(C=O)-NH-R6若しくは-NH-(C=O)-NH-R6基(式中、R6は、フェニル基;メトキシ若しくはジメチルアミノ基で、又は塩素原子で、又はフェニル基で、又はベンジル、シクロヘキシル、イソプロピル、ピリジニル、ナフチル、フルフリル若しくはチオフェン基で置換されたフェニルを表す)を表し、
- 同一又は異なるR4及びR5が、水素、塩素、臭素、フッ素、メチル及びメトキシから選択される
ものから選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
式(I)を有する化合物が:
- 以下の式:
【化3】

を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化4】

を有するN-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化5】

を有するN-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化6】

を有するN-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化7】

を有するN-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化8】

を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化9】

を有するN-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化10】

を有するN-[[[3-(-シクロヘキシルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化11】

を有するN-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化12】

を有するN-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化13】

を有するN-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化14】

を有するN-[[[3-(1-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化15】

を有するN-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化16】

を有するN-[[[3-(2-フロイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化17】

を有するN-[[[3-(2-チオフェノイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化18】

を有するN-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化19】

を有するN-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ))フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化20】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化21】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化22】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化23】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化24】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-2,4-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化25】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化26】

を有するN-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化27】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化28】

を有するN-[[[4-メトキシ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化29】

を有するN-[[[4-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化30】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エチレンジオキソ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化31】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化32】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化33】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化34】

を有するN-[[[3-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化35】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化36】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化37】

を有するN-[[[5-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化38】

を有するN-[[[5-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化39】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化40】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化41】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-ジメチルアミノ-フェニルアミノ)カルボニル] チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化42】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化43】

を有するN-[[[5-ブロモ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化44】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-メトキシ-フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b');
- 以下の式:
【化45】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(4-クロロ-フェニルアミノ)]カルボニル]フェニルアミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化46】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b');
- 以下の式:
【化47】

を有するN-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化48】

を有するN-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化49】

を有するN-[[[-3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化50】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-2,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化51】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-4-メトキシ-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化52】

を有するN-[[[-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-ベンズアミド(I-a');
- 以下の式:
【化53】

を有する3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b);
- 式:
【化54】

を有するN-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b);
- 式:
【化55】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d');
- 式:
【化56】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化57】

を有するN-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化58】

を有するN-(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-4-メチルフェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化59】

を有するN-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化60】

を有するN-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 式:
【化61】

を有するN-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b')
から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
式(I)を有する化合物が:
- N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物1);
- N-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物2);
- N-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物3);
- N-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物4);
- N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物6);
- N-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物11);
- N-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物13);
- N-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ))フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物17);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物18);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(化合物19);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(化合物20);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(化合物21);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(化合物23);
- N-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物24);
- N-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物25);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物31);
- N-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物34);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物38);
- N-[[[4-クロロ-3-(4-ジメチルアミノ-フェニルアミノ)カルボニル]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物39);
- N-[[[4-クロロ-3-(4-クロロ-フェニルアミノ)]カルボニル]フェニルアミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物43);
- N-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物45);
- N-[[[-3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]オキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物47);
- 3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b) (化合物51);
- N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b) (化合物52);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d') (化合物53);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物54);
- N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物55);
- N-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(化合物57);
- N-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物58);及び
- N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b') (化合物59)
から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
腫瘍が、神経組織腫瘍(髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍、膠芽腫、髄膜腫及び乏突起神経膠腫)、皮膚腫瘍(基底細胞癌腫、毛包上皮腫)、骨及び筋肉組織の腫瘍(横紋筋肉腫、骨肉腫)並びにその他の組織の腫瘍(腎臓、膀胱)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
神経変性型の病変が、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、多発性硬化症又は運動ニューロン疾患であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
以下の式(I'):
【化62】

(式中、
- 同一又は異なっており互いに独立したR1、R2及びR3は、水素若しくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ若しくはニトリル基、置換アルコキシ基、又は2つの隣接する基R1、R2及びR3から得られる縮合複素環を表し、R1、R2及びR3は、それらが結合するフェニル環の炭素原子と一緒に縮合複素環を形成でき;
- Xは、硫黄又は酸素原子を表し;
- Yは、置換若しくは非置換で単環式若しくは多環式のヘテロアリール基、-NH-(C=O)-R6又は-NH-(C=O)-NH-R6基(R6は、非置換のアリール基;ハロゲン原子及びアルキル、アルコキシ又はモノ-若しくはジアルキルアミノ基から選択される1つ以上の置換基を含むアリール基;単環式若しくは多環式のヘテロアリール基;直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;又は飽和若しくは不飽和で単環式若しくは多環式の炭化水素基を表す)を表し;
- 同一又は異なっており互いに独立したR4及びR5は、水素若しくはハロゲン原子、又はアルコキシ、アルキルチオ、アルキル、ペルフルオロアルキル、ニトリル若しくはニトロ基を表し;
Yが-NH-(C=O)-R6基又は-NH-(C=O)-NH-R6基を表す場合、Xは硫黄原子を表すと理解される)
を有する化合物。
【請求項9】
- 以下の式:
【化63】

を有するN-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化64】

を有するN-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化65】

を有するN-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化66】

を有するN-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化67】

を有するN-[[[3-(4-フェニル-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化68】

を有するN-[[[3-(-シクロヘキシルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化69】

を有するN-[[[3-(2-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化70】

を有するN-[[[3-(イソプロポイルカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化71】

を有するN-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化72】

を有するN-[[[3-(1-ナフトイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化73】

を有するN-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化74】

を有するN-[[[3-(2-フロイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化75】

を有するN-[[[3-(2-チオフェノイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化76】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化77】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化78】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化79】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化80】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-2,4-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化81】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化82】

を有するN-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化83】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化84】

を有するN-[[[4-メトキシ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化85】

を有するN-[[[4-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化86】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エチレンジオキソ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化87】

を有するN-[[[3-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化88】

を有するN-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化89】

を有するN-[[[5-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化90】

を有するN-[[[5-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化91】

を有するN-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化92】

を有するN-[[[2-メチル-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(I-a);
- 以下の式:
【化93】

を有する3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化94】

を有するN-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b);
- 以下の式:
【化95】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d');
-以下の式:
【化96】

を有するN-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 以下の式:
【化97】

を有するN-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 以下の式:
【化98】

を有するN-(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-4-メチルフェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);
- 以下の式:
【化99】

を有するN-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d);及び
- 以下の式:
【化100】

を有するN-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d)
から選択されることを特徴とする請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
- N-[[[3-(4-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物1);
- N-[[[3-(2-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物2);
- N-[[[3-(3-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物3);
- N-[[[3-(2-メトキシ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物4);
- N-[[[3-(4-ピリドカルボキシルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物11);
- N-[[[3-(4-クロロ-ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物13);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物18);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,5-メトキシ-4-エトキシ-ベンズアミド(化合物19);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-エトキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(化合物20);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4-メチレンジオキシ-5-メトキシ-ベンズアミド(化合物21);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-エトキシ-ベンズアミド(化合物23);
- N-[[[4-フルオロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物24);
- N-[[[4-クロロ-3-(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物25);
- N-[[[4-クロロ-3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物34);
- N-[[[3-(ベンゾイルアミノ)フェニル]アミノ]チオキソメチル]-3,4,5-メトキシ-ベンズアミド(化合物38);
- 3,4,5-トリメトキシ-N-(3-(3-フェニルウレイド)フェニルカルバモチオイル)ベンズアミド(I-b) (化合物51),
- N-(3-(3-ビフェニル-4-イルウレイド)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-b) (化合物52);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d') (化合物53);
- N-(3-(1H-インドール-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物54);
- N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物55);
- N-(3-(1H-インドール-1-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(化合物57);及び
- N-(3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)フェニルカルバモチオイル)-3,4,5-トリメトキシベンズアミド(I-d) (化合物58)
から選択されることを特徴とする請求項8又は9に記載の化合物。
【請求項11】
有効成分としての請求項8〜10のいずれか1項で規定される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つの医薬的に許容され得る賦形剤とを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項12】
神経変性型の病変の治療のための薬物の製造のための請求項8〜10のいずれか1項で規定される化合物の使用。
【請求項13】
パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、多発性硬化症及び運動ニューロン疾患の治療のための請求項12に記載の使用。
【請求項14】
糖尿病の治療のための請求項8〜10のいずれか1項で規定される化合物の使用。
【請求項15】
神経変性型の病変の治療のための薬物の製造のための請求項8〜10のいずれか1項で規定される化合物の使用。

【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−519832(P2011−519832A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505549(P2011−505549)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000442
【国際公開番号】WO2009/130422
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(502205846)サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク (154)
【Fターム(参考)】