説明

マトリックスおよび層系

先行技術による保護層は、酸化物保護層を形成しまたは犠牲材料として消耗する特定元素を減少することによってその保護機能を達成する。この材料が消耗したなら、保護機能はもはや維持できない。本発明により使用される粉末粒子は消耗する材料の蓄積物を含有しており、この材料が時間を遅らせて放出される。これは、この材料が外被(4)によって取り囲まれていることによって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1記載のマトリックスおよび請求項35記載の層系に関する。
【背景技術】
【0002】
高温応用のための部材、例えばガスタービンのタービン翼や燃焼室壁は、酸化や腐食に対する保護層を有する。そのような層は例えばMCrAlX型の合金からなり、このMCrAlX層上に酸化アルミニウム保護層が形成される。MCrAlX合金からMCrAlX層の表面にアルミニウムが拡散し、合金は元素アルミニウムが減少する。しかし、MCrAlX合金内のアルミニウム成分を予防的に過度に高めるとMCrAlX層の機械的性質が劣化する。
【0003】
さらに、腐食や浸食に対する保護層を備えた圧縮機翼が公知である。これらの圧縮機翼は製造時、金属を含有する無機結合剤を有する。この金属はガルバニック犠牲元素として役立ち、それゆえに部材の基材と導電的に結合されている。このような保護層の好適な組成が欧州特許第0142418号明細書により公知である。そこでも、金属が時間とともに消耗し、保護機能がもはや果たされないことに問題がある。
【0004】
SiC(非酸化物セラミックス)からなる被覆された磨耗性セラミックス粉末粒子が米国特許第4741973号明細書により公知である。
【0005】
欧州特許第0933448号明細書は、アルミニドからなる層内の酸化物粒子を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の課題は、長期的保護作用を有するマトリックスおよび層系を明示することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1記載のマトリックスおよび請求項35記載の層系によって解決される。
【0008】
互いに任意に組合せることのできるその他の有利な措置は各従属請求項に挙げてある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は本発明に係るマトリックス用の粒子1を横断面図で示す。粒子1はコア7と外被4とからなる。コア7は第1元素(化学元素)または第1化合物を有する。1つの化合物は複数の化学元素からなる。
【0010】
コア7は金属、有機化合物(例えばセラミックス)、非金属酸化物、金属酸化物、つまり酸化物、またはガラスで構成することができる。コア7は炭化ケイ素(SiC)または非酸化物セラミックス(例えばSi34)で構成されるのではない。同様に、コア7は焼結粉末粒子または粉粒で構成することができる。コア7は外被4によって取り囲まれており、外被はコア7を少なくとも部分的に包み込む。外被4は多孔質に構成しておくこともできる。
【0011】
コア7の直径はミクロン、サブミクロン(<1μm)、またはナノ範囲(≦500nm)内とすることができる。多面体(コア7)の横方向最大長さも直径と理解することができる。
【0012】
第1元素は金属であり、例えばアルミニウム(Al)とすることができる。同様に、第1元素はクロム(Cr)、アルミニウムクロム合金またはアルミニドとすることができる。同様に、コア7は2つの金属(例えばクロムとアルミニウム)からなる混合物とすることができ、これらの金属は場合によっては1つの合金を形成することができるが、しかし合金されていなくてもよい。金属との用語のもとで合金も理解すべきである。第1元素用の他の例は鉄(Fe)、チタン(Ti)、白金(Pt)、イットリウム(Y)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)および/または銅(Cu)である。
【0013】
外被4は、第1元素または第1化合物とは異なる第2化学元素または第2化合物を有する。第2化合物、つまり外被4の材料は特にセラミックス(非酸化物セラミックスまたは酸化物セラミックス)であり、例えば酸化アルミニウムおよび/または酸化クロム、または酸化鉄または酸化チタン等の別の金属酸化物、または第1金属元素の酸化物または金属化合物の酸化物である。
【0014】
同様に、例えばSi‐O‐C化合物等の有機材料を外被4用に使用することができる。Si‐O‐C化合物は特にポリシロキサン樹脂から製造されている。ポリシロキサン樹脂は構造式XSiO1、5の高分子セラミックス前駆体であり、X=−CH3、−CH、−CH2、−C6S等とすることができる。材料は熱架橋され、無機成分(Si‐O‐Si鎖)と主としてXからなる有機側鎖とが並置されている。引き続き前駆体は温度600℃乃至1200℃のAr、N2、空気雰囲気または真空雰囲気中での温度処理を介してセラミックス化される。その際に高分子網が分解され、非晶相から熱中間段階を介して結晶相に至るまで新たに構造化され、ポリシロキサン前駆体から出発してSi‐O‐C網が得られる。同様に、ポリシラン(Si‐Si)型、ポリカルボシラン(Si‐C)型、ポリシラザン(Si‐N)型またはポリボロシラザン(Si‐B‐C‐N)型の前駆体も使用することができる。
【0015】
同様に、第2元素は金属とすることができ、例えばチタン(Ti)で構成し、または合金を形成することができる。
【0016】
従って、粒子1について例えば以下の材料組合せが可能である:
SiOC製コア7 ‐ 金属製外被4
SiOC製コア7 ‐ 酸化物(金属酸化物または非金属酸化物)製外被4
SiOC製コア7 ‐ セラミックス(有機材料またはSi‐O‐C)製外被4
SiOC製コア7 ‐ ガラス製外被4
金属製コア7 ‐ 金属製外被4
金属製コア7 ‐ 酸化物(金属酸化物または非金属酸化物)製外被4
金属製コア7 ‐ セラミックス(有機材料またはSi‐O‐C)製外被4
金属製コア7 ‐ ガラス製外被4
金属製コア7 ‐ 高分子製外被4
酸化物製コア7 ‐ 金属製外被4
酸化物製コア7 ‐ 酸化物(金属酸化物または非金属酸化物)製外被4
酸化物製コア7 ‐ セラミックス(有機材料またはSi‐O‐C)製外被4
酸化物製コア7 ‐ ガラス製外被4
ガラス製コア7 ‐ 金属製外被4
ガラス製コア7 ‐ 酸化物(金属酸化物または非金属酸化物)製外被4
ガラス製コア7 ‐ セラミックス(有機材料またはSi‐O‐C)製外被4
ガラス製コア7 ‐ ガラス製外被4
【0017】
外被4は例えばその成分の1つについて密度勾配を有することもできる。粉末粒子1のコア7は例えばアルミニウムで形成され、外被4は部分的に白金で形成され、外被材料、有利には白金の密度はコア7の表面25から出発して外被4の外表面28にかけて増加する。外被内のコア材料、つまり例えばアルミニウムの密度は内側から外側へと減少し、外被4の表面28では、マトリックスのアルミニウムと比較して同じ密度または高い密度を有する。多層外被4も考えられる。外被4の層厚は例えばコア7の直径の例えば1/5未満、特に1/10未満であり、有利には10μm厚である。
【0018】
図2は1つの層16の本発明に係るマトリックスを示す。この層16は部材120、130(図7、図9)、燃焼室要素155(図8)または層系10の一部である。この層系は基材13からなり、この基材上に層16が配置されている。例えば基材13は、例えば蒸気タービンまたはガスタービン100(図9)におけるような高温用部材であり、ニッケル系、コバルト系または鉄系超合金からなる。このような層系10はタービン翼120、130、遮熱要素155またはケーシング部分138において応用される。
【0019】
層16はマトリックス材料からなるマトリックスを有し、このマトリックス内に粒子1は均一に、または局所的にさまざまに(例えば勾配をもって)分布している。粒子1がマトリックス内に均一に分布しているのが有利である。
【0020】
複数の層16、19を製造し使用することもでき、粒子1は単数または複数の部分層または縁層内に設けられている。粒子1はほぼあらゆる被覆法で、つまり熱プラズマ溶射(APS、VPS、LPPS)、低温ガス吹付け、高速フレーム溶射(HVOF)または電解被覆法によって、一緒に被着することができる。層16のマトリックスは金属、セラミックス、ガラス、またはセラミックス化合物/有機化合物(例えばSi‐O‐C)とすることができる。層16は例えばMCrAlX型の合金であり、粒子1はアルミニウム製のコア7からなる。有利には、アルミニウムリッチな合金が使用される。粒子1は層16全体に分布させておくことができ、または局所的に集中させて層16の外表面22近傍に配置しておくことができる。
【0021】
既に上で述べたように、アルミニウムが酸化アルミニウムを形成し、但しマトリックス材料内では減少することによって、MCrAlX合金の保護機能が得られる。コア7のアルミニウムは外被4の材料内で例えば、層16のマトリックス内、つまりここではMCrAlX合金内のアルミニウムよりも、利用温度において少なくとも5%、特に10%少ない拡散係数を有する。高い温度のときアルミニウムは外被4を通して層16のマトリックス内にゆっくりと拡散し、こうしてマトリックス材料内に酸化によって消耗するアルミニウムが再び満たされ、MCrAlX合金の最初の組成は粉末粒子1内にもはやアルミニウムが存在しなくなるまで運転期間にわたって殆どまたはまったく変化しない。こうして、保護層16の寿命が著しく延長されることが達成される。
【0022】
粒子1は層16(MCrAlX)内のみかまたは基材13内のみのいずれかに設けておくことができる。同様に、粒子を層16内にも基材13内にも配置しておくことが可能である。
【0023】
基材13上に存在する層16にも粒子1が配置されているか否かにかかわりなく、基材13内に粒子1が存在する場合、以下の保護機能が得られる:層系10の利用中、領域37内で層16(MCrAlXまたはMCrAlX+セラミックス)の剥げ落ちることがあり、基材13の表面31の一部が保護されていないことになる(図4)。しかし表面近傍領域には粒子1が配置されている。高い温度Tにおいて長い時間tにわたって層系10をさらに利用することによって領域37内では基材13の表面31が腐食し、これにより粒子1の外被4は磨耗または熱で溶解し、粒子1のコア7が解放される。コア7の材料の反応によって基材13の領域37内で保護機能が生じる。ガスタービン翼用に使用される超合金の場合、コア7はアルミニウムまたはアルミニウム含有合金で構成され、領域37内に酸化アルミニウム製の保護層40が形成され、この保護層は粒子1のコア7のアルミニウム酸化によって生じたものである。
【0024】
同様に、領域37内で層16なしに粒子1が受ける温度を高めることによって外被4内の拡散を高め、外被4を破り開かなくてもアルミニウムが領域37内の表面に達し、そこで酸化され、こうして酸化物保護層40を形成することが可能となる。
【0025】
同様にこれらの粒子1は、いわゆるODS合金(酸化物分散強化型合金)から知られているように超合金を補強するのに使用することができる。粒子1の粒径は超合金のγ'相の最適粒径に一致しているのが有利である。粒子1は、既に溶融体内に存在しており、一緒にモールドされるのが有利である。超合金内でのセラミックス粒子の配置様式および作用様式に関しては、ODS合金に関する先行技術で指摘されている。その場合、粒子1の役目は機械的性質を改善し、非常動作特性を達成することである。
【0026】
同様に、外被4の材料を次のように選択しておくことができる。すなわち、外被4が拡散によって層16のマトリックス材料の結晶構造内で溶解し、場合によってはマトリックス材料内に析出物を形成し、一定時間後に初めてマトリックス内へのコア7の材料の直接的拡散を外被が可能とするように選択する。というのは、この時点に至るまで例えばMCrAlX層の保護機能がまだ与えられているからである。マトリックス材料内の外被4の第2元素または第2化合物の1つの元素は第1元素内または第1化合物内よりも高い拡散係数を有する。
【0027】
外被4は磨耗でおよび/または熱的および/または化学的に溶解することもでき、これによりコア7の被覆がなくなる。
【0028】
同様に、例えば圧縮機翼の層16内のアルミニウム等の金属は、上で述べたように例えば酸化アルミニウム製の外被4によって取り囲んでおくことができ、酸化アルミニウムはそれが少なくとも表面領域に配置されている場合浸食抵抗を高めるのに寄与する。
【0029】
同様に、層16は圧縮機翼の腐食および/または浸食に対する保護層となることができ、欧州特許第0142418号明細書に記載された化学組成を有する層16内の粒子1は、所望の保護機能が得られるように、著しく長い期間にわたって十分な犠牲材料が提供されるようにする。その際、第1元素、特にアルミニウムは例えば結合剤または高分子からなる外被4によって取り囲まれている。
【0030】
層16の内部で、または基材13の内部でも、粒子1に局所的な密度勾配を与えることができる。例えば粒子1の密度は基材13の表面31から出発して層16の表面34へと増加している。
【0031】
圧縮機内で空気の圧縮時に発生することのある水は、状況によっては、空気中に含まれた別の元素と化合して電解質を形成し、この電解質は圧縮機翼の腐食や浸食をもたらすことがある。それゆえに腐食および/または浸食を防止するために圧縮機翼には一般に被覆が着けられる。その際特に、例えば、そのなかに分散した例えばアルミニウム粒子等の金属粒子とを含むリン酸塩結合ベースマトリックスを有する被覆16が考慮に値する。このような被覆の保護作用は、基本被覆に埋め込まれた金属粒子が圧縮機翼の(一層貴な)金属および電解質と一緒にガルバニ電池を形成し、この電池内で金属粒子がいわゆる犠牲陽極となることにある。その場合、酸化もしくは腐食は犠牲陽極内、すなわち金属粒子内で起き、圧縮機翼の金属内では発生しない。
【0032】
被覆のリン酸塩結合ベースマトリックスはガラスセラミックスの特性を有し、熱安定性、および耐食性であり、機械的作用、例えば摩耗や浸食に対して保護する。
【0033】
金属粒子の他に、被覆は他の粒子を充填材として含有することができる。ここでは例示的に色素粒子を挙げておく。
【0034】
リン酸塩結合被覆と並んで、他の種類の被覆16も考慮に値する。欧州特許第0142418号明細書、欧州特許出願公開第0905279号明細書、欧州特許出願公開第0995816号明細書はクロメート/リン酸塩系の被覆を述べている。欧州特許出願公開第1096040号明細書はリン酸塩/ホウ酸塩系の被覆16を述べ、欧州特許第0933446号明細書はリン酸塩/過マンガン酸塩系の被覆を述べている。
【0035】
図3は本発明に係る層16の他の実施例を示す。層系10は基材13と、本発明に係る層16と、層16のマトリックス上の他の層19とからなる。これは例えば高温用途用の層系10であり、基材13は上で述べたように超合金であり、層16はMCrAlX型のマトリックスを有する。層19はセラミックス断熱層であり、層16と層19との間に酸化アルミニウム保護層(TGO)が生じる(図示せず)。本発明に係る粒子1は例えば層16、19間の境界面近傍に集中している。
【0036】
同様に、粒子1を有する材料からなる部材を考えることができる。すなわち、粒子は被覆内にではなく塊状材料内に存在している。
【0037】
図5は本発明に係る他の粒子1を示す。粒子1はやはりコア7、コア7の周りの内側外被4'、内側外被4'の周りのもう1つの外被4''からなる。つまり粒子1は多層外被4を有することができる。コア7は金属、外被4'はセラミックス、外側外被4''は金属を有するのが有利である。同様に、コア7が金属、内側外被4'がコア7の材料とは異なる金属、外側外被4''がセラミックスであると有利である。同様に、コア7は空洞とすることができ、内側外被4'は金属、外側外被4''はセラミックスとすることができる。
【0038】
本発明に係るマトリックス1用の他の粒子1が図6に示してある。粒子1は3層外被を有する。外被材料4'、4''、4'''内の材料系列の実施例が次表に示してある。
【表1】

【0039】
外被4'の金属は外被4''もしくは外被4'''の金属とは異なるものとすることができる。ここでもコア7は空洞とすることができる。また、外被4'、4''(図5)、4'''(図6)の金属はコア7の金属とは異なるものとすることができる。
【0040】
外被4、4'、4''の層厚は個々に調整することができ、なかんずく異なるものとすることができる。
【0041】
図7は、長手軸線121に沿って延びる流体機械の動翼120または静翼130を斜視図で示す。
【0042】
流体機械は航空機または発電所の発電用ガスタービン、または蒸気タービンまたは圧縮機とすることができる。
【0043】
翼120、130は長手軸線121に沿って順次、固定部位400、これに隣接する台座403、翼ブレード406、そして翼先端415を有する。静翼130として翼130はその翼先端415に他の台座を有することができる(図示せず)。
【0044】
固定部位400に形成されている翼脚部183は軸またはディスクに動翼120、130を固着するのに役立つ(図示せず)。翼脚部183は例えばT形頭として構成されている。クリスマスツリー状脚部またはダブテール状脚部としての別の構成も可能である。翼120、130は、翼ブレード406の脇を流れる媒体用に流入縁409と流出縁412を有する。
【0045】
従来の翼120、130では、翼120、130のすべての部位400、403、406において例えば塊状金属素材、特に超合金が使用される。このような超合金は例えば欧州特許第1204776号明細書、欧州特許第1306454号明細書、欧州特許出願公開第1319729号明細書、国際公開第99/67435号パンフレットまたは国際公開第00/44949号パンフレットにより公知である。これらの明細書は合金の化学組成に関して本開示の一部である。その際、翼120、130は鋳造法、指向性凝固による鋳造法、鍛造法、フライス加工法またはそれらの組合せによっても、製造することができる。
【0046】
単数または複数の単結晶構造を有する工作物は、運転時に高い機械的、熱的および/または化学的負荷に曝される機械用部材として利用される。このような単結晶工作物の製造は例えば溶融体からの指向性凝固によって行われる。この製造は、液状金属合金を単結晶構造体とし、すなわち単結晶工作物とする製造法、すなわち指向性凝固させる鋳造法である。樹枝状結晶が熱流に沿って整列され、柱状結晶粒構造(柱状、すなわち、工作物の全長にわたって延びる粒、ここでは、一般的用語法に従って、指向性凝固と称される)、または工作物全体が単一の結晶からなる単結晶構造のいずれかを形成する。この方法では、球状(多結晶)凝固に移行するのを避けねばならない。というのは、無指向性成長によって横方向および縦方向の粒界が不可避的に生じ、これらの粒界は指向性凝固した部材または単結晶部材の良好な特性を無にするからである。従って、指向性凝固組織に一般に言及される場合それは、粒界を持たない、または、せいぜい小角粒界を有する単結晶を意味し、また縦方向に延びる粒界を持つがしかし横方向粒界を持たない柱状結晶構造も意味している。第2に指摘したこの結晶構造は、指向性凝固組織(一方向凝固構造)とも言われる。そのような方法が米国特許第6024792号明細書、欧州特許出願公開第0892090号明細書により公知である。これらの方法は、凝固法に関して本開示の一部とされる。
【0047】
同様に、翼120、130は腐食または酸化に備えた被覆を有することができる。例えば、MCrAlX;Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の群のうち少なくとも1つの元素、Xは活性元素であり、イットリウム(Y)および/またはケイ素および/または少なくとも1つの希土類元素、もしくはハフニウム(Hf)である。このような合金は欧州特許第0486489号明細書、欧州特許第0786017号明細書、欧州特許第0412397号明細書または欧州特許出願公開第1306454号明細書により公知であり、これらは合金の化学組成に関して本開示の一部とする。密度は有利には理論密度の95%である。(中間層または最外層としての)MCrAlX層上に酸化アルミニウム保護層が生じる(TGO=熱成長酸化物層)。MCrAlX層または基材が本発明に係るマトリックスを有する。
【0048】
MCrAlX上にさらに断熱層を設けることができ、この断熱層は有利には最外層であり、例えばZrO2、Y23‐ZrO2からなる。すなわち断熱層は酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムによって部分的にせよまたは完全にせよ安定化されていない。断熱層はMCrAlX層全体を覆う。例えば電子ビーム蒸着(EB‐PVD)等の好適な被覆法によって断熱層内に柱状粒が生成される。別の被覆法、例えば大気圧プラズマ溶射(APS)、減圧プラズマ溶射(LPPS)、真空プラズマ溶射(VPS)または化学気相成長法(CVD)が考えられる。断熱層は熱衝撃特性を改善するために多孔質の粒、または、マイクロクラックあるいはマクロクラックを伴う粒を有することができる。つまり断熱層はMCrAlX層よりも多孔質であるのが有利である。
【0049】
再処理(改修)は、利用後に部材120、130から、場合によっては保護層が(例えばサンドブラストによって)除去されねばならないことを意味する。次に、腐食層および/または酸化層もしくは腐食生成物および/または酸化生成物の除去が行われる。場合によってはなお部材120、130の亀裂も修復される。次に、部材120、130の再被覆と部材120、130の再利用が行われる。
【0050】
翼120、130は中空または中実に実施しておくことができる。翼120、130が冷却されねばならない場合、翼は中空であり、場合によってはなお膜冷却孔418(破線で表示)を有する。
【0051】
図8はガスタービンの燃焼室110を示す。燃焼室110は例えばいわゆる環状燃焼室として構成されており、そこでは回転軸線102の周りに周方向で配置されるバーナ107が共通の燃焼室空間154に開口し、火炎156を生成する。このため燃焼室110はその総体において環状構造として構成され、回転軸線102の周りに位置決めされている。
【0052】
比較的高い効率を達成するために燃焼室110は作動媒体Mの比較的高い概ね1000℃乃至1600℃の温度用に設計されている。材料にとって不都合なこれらの運転温度においても比較的長期の運転時間を可能とするために、燃焼室壁153は作動媒体Mに向き合うその側に遮熱要素155で形成される内張りを備えている。合金からなる各遮熱要素155は作動媒体側に超耐熱性の保護層(MCrAlX層および/またはセラミックス被覆)を装備しており、または耐熱性材料(中実セラミックス煉瓦)から作製されている。これらの保護層はタービン翼と類似させておくことができ、つまり例えばMCrAlXを意味する。Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の群のうち少なくとも1つの元素、Xは活性元素であり、イットリウム(Y)および/またはケイ素および/または少なくとも1つの希土類元素、もしくはハフニウム(Hf)である。このような合金は欧州特許第0486489号明細書、欧州特許第0786017号明細書、欧州特許第0412397号明細書または欧州特許出願公開第1306454号明細書により公知であり、これらは合金の化学組成に関して本開示の一部とする。
【0053】
遮熱要素155のMCrAlX層または基材が本発明に係るマトリックスを有する。
【0054】
MCrAlX上に例えばセラミックス断熱層を設けておくことができ、この断熱層は例えばZrO2、Y23‐ZrO2からなる。すなわち断熱層は酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムによって部分的にせよまたは完全にせよ安定化されていない。例えば電子ビーム蒸着(EB‐PVD)等の好適な被覆法によって断熱層内に柱状粒が生成される。別の被覆法、例えば大気圧プラズマ溶射(APS)、LPPS、VPSまたはCVDが考えられる。断熱層は熱衝撃特性を改善するために多孔質の粒、または、マイクロクラックあるいはマクロクラックを伴う粒を有することができる。
【0055】
再処理(改修)は、利用後に遮熱要素155から、場合によっては保護層が(例えばサンドブラストによって)除去されねばならないことを意味する。次に、腐食層および/または酸化層もしくは腐食生成物および/または酸化生成物の除去が行われる。場合によってはなお遮熱要素155の亀裂も修復される。次に、遮熱要素155の再被覆と遮熱要素の再利用が行われる。
【0056】
それに加えて、燃焼室110の内部が高温であるので、遮熱要素155もしくはその保持要素用に冷却システムを設けておくことができる。その場合、遮熱要素155は例えば中空であり、場合によってはなお燃焼室空間154に開口する冷却孔(図示せず)を有する。
【0057】
図9は例示的にガスタービン100を部分縦断面図で示す。
【0058】
ガスタービン100は、軸101を備えて回転軸線102の周りを回転可能に軸受けされたロータ103を内部に有し、このロータはタービンロータとも称される。ロータ103に沿って順次、吸込ケーシング104、圧縮機105、例えばトーラス状燃焼室110、特に環状燃焼室、複数の同軸に配置されるバーナ107、タービン108、排気ケーシング109が続く。環状燃焼室110は例えば環状の高温ガス通路111と連通している。そこで、例えば前後に接続される4つのタービン段112がタービン108を形成する。各タービン段112は例えば2つの翼輪で形成されている。作動媒体113の流れ方向に見て高温ガス通路111中で静翼列115に、動翼120で形成される列125が続く。
【0059】
静翼130がステータ143の内部ケーシング138に固定されているのに対して、列125の動翼120は例えばタービンディスク133によってロータ103に取付けられている。ロータ103に発電機または作業機械(図示せず)が連結されている。
【0060】
ガスタービン100の運転中、圧縮機105によって吸込ケーシング104を通して空気135が吸い込まれて圧縮される。圧縮機105のタービン側末端に提供される圧縮された空気はバーナ107へと送られ、そこで燃焼剤と混合される。混合物は次に作動媒体113を形成しながら燃焼室110内で燃焼される。そこから作動媒体113は高温ガス通路111に沿って静翼130および動翼120の脇を流れる。作動媒体113は動翼120で膨張し、衝動を伝達し、動翼120はロータ103を駆動し、ロータはこれに連結された作業機械を駆動する。
【0061】
高温の作動媒体113に曝される部材はガスタービン100の運転中に熱負荷を受ける。作動媒体113の流れ方向に見て第1タービン段112の静翼130と動翼120は、環状燃焼室110に内張りされる遮熱要素と並んで最も多く熱負荷を受ける。そこで支配的な温度に耐えるために翼は冷却材によって冷却することができる。同様に、この部材の基材は指向性構造を有することができる。すなわち、基材は単結晶(SX構造)であり、または長手方向を向く粒のみを有する(DS構造)。部材、特にタービン翼120、130および燃焼室110の部材用の材料として例えば鉄系、ニッケル系またはコバルト系超合金が使用される。このような超合金は例えば欧州特許第1204776号明細書、欧州特許第1306454号明細書、欧州特許出願公開第1319729号明細書、国際公開第99/67435号パンフレットまたは国際公開第00/44949号パンフレットにより公知である。これらの明細書は合金の化学組成に関して本開示の一部である。
【0062】
同様に、翼120、130は腐食に備えた被覆を有することができる(MCrAlX;Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の群のうち少なくとも1つの元素、Xは活性元素であり、イットリウム(Y)および/またはケイ素、スカンジウム(Sc)および/または少なくとも1つの希土類元素、もしくはハフニウムである)。このような合金は欧州特許第0486489号明細書、欧州特許第0786017号明細書、欧州特許第0412397号明細書または欧州特許出願公開第1306454号明細書により公知であり、これらは合金の化学組成に関して本開示の一部とする。
【0063】
MCrAlX上になお設けておくことのできる断熱層は例えばZrO2、Y23‐ZrO2からなる。すなわち断熱層は酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムによって部分的にせよまたは完全にせよ安定化されていない。例えば電子ビーム蒸着(EB‐PVD)等の好適な被覆法によって断熱層内に柱状粒が生成される。
【0064】
静翼130は、タービン108の内部ケーシング138に向き合う静翼脚部(ここには図示せず)と静翼脚部とは反対側の静翼頭部とを有する。静翼頭部はロータ103に向き合い、ステータ143の固着リング140に固定されている。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係る粉末粒子の実施例を示す。
【図2】本発明に係るマトリックスの実施例を示す。
【図3】本発明に係るマトリックスの異なる実施例を示す。
【図4】図2に係るマトリックスの作用の説明図を示す。
【図5】本発明に係る粉末粒子の異なる実施例を示す。
【図6】本発明に係る粉末粒子のさらに異なる実施例を示す。
【図7】タービン翼の構成を示す。
【図8】燃焼室の構成を示す。
【図9】ガスタービンの構成を示す。
【符号の説明】
【0066】
1 粒子
4 外被
7 コア
10 層系
13 基材
16、19 層
25 (コア)表面
28 (外被)表面
31 (基材)表面
34 (層)表面
37 (基材)領域
40 酸化物保護層
100 タービン
101 軸
102 回転軸線
103 ロータ
104 吸込ケーシング
105 圧縮機
107 バーナ
108 タービン
109 排気ケーシング
110 燃焼室
111 高温ガス通路
112 タービン段
113 作動媒体
115 静翼列
120 動翼
121 長手軸線
125 動翼列
130 静翼
133 タービンディスク
135 空気
138 ケーシング部分
140 固着リング
143 ステータ
154 燃焼室空間
155 遮熱要素
156 火炎
183 翼脚部
400 固定部位
403 台座
406 翼ブレード
409 流入縁
412 流出縁
415 翼先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材(10、120、130、138、155)または層(16、19)用のマトリックスであって、このマトリックスを構成するマトリックス材料が粒子(1)を含有しており、この粒子が第1元素または第1化合物を有するコア(7)とこのコア(7)の周りの外被(4)とを備えており、この外被が第2元素または第2化合物を有するマトリックスにおいて、第1元素または第1化合物が金属、金属酸化物、非金属酸化物、ガラスまたはSi‐O‐C化合物、またはそれらの混合物からなり、外被(4、4'、4''、4''')が少なくとも部分的にセラミックス、特に金属酸化物であることを特徴とするマトリックス。
【請求項2】
前記第2元素内または前記第2化合物内に存在する前記第1元素または前記第1化合物の1つの元素が、マトリックス材料内に存在する前記第1元素または前記第1化合物の1つの元素に対して、少なくとも5%低い拡散係数を有することを特徴とする請求項1記載のマトリックス。
【請求項3】
前記第1元素がマトリックス材料の1つの元素であり、または前記第1化合物が前記マトリックス材料に一致していることを特徴とする請求項1または2記載のマトリックス。
【請求項4】
前記コア(7)が非酸化物セラミックスでないことを特徴とする請求項1記載のマトリックス。
【請求項5】
前記コア(7)が金属であることを特徴とする請求項1、2または3記載のマトリックス。
【請求項6】
前記第1元素がクロムであることを特徴とする請求項1、2、3または5記載のマトリックス。
【請求項7】
前記第1元素がアルミニウムであることを特徴とする請求項1、2、3または5記載のマトリックス。
【請求項8】
前記コア(7)がアルミニウムとクロムを有することを特徴とする請求項1、2、3または5記載のマトリックス。
【請求項9】
前記第1化合物がアルミニウム富化合金、特にアルミニウムクロム合金、ニッケルアルミニウム合金またはアルミニドであることを特徴とする請求項1、2、3または5記載のマトリックス。
【請求項10】
前記第2元素または前記第2化合物の1つの元素がマトリックスの結晶構造内で可溶であり、またはマトリックス材料内に析出物を形成するのに適しており、前記外被(4)が少なくとも部分的にマトリックス内で溶解できることを特徴とする請求項1または2記載のマトリックス。
【請求項11】
前記第2化合物が酸化アルミニウム(Al23)および/または酸化クロム(Cr23)であることを特徴とする請求項1、2または10記載のマトリックス。
【請求項12】
前記第2化合物が有機化合物、特にSi‐O‐C化合物であることを特徴とする請求項1、2または10記載のマトリックス。
【請求項13】
前記外被(4)が多孔質であることを特徴とする請求項1または10記載のマトリックス。
【請求項14】
前記外被(4)が密度勾配を有し、特に、コア(7)の1材料元素の密度勾配を有し、コア(7)の前記材料元素の密度が外被(4)の内部から外側の表面(28)にかけて減少していることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つに記載のマトリックス。
【請求項15】
前記コア(7)が粒状に形成されていることを特徴とする請求項1、4、5、6、7、8または9記載のマトリックス。
【請求項16】
前記マトリックス材料がセラミックスまたはガラスセラミックスであることを特徴とする請求項1または10記載のマトリックス。
【請求項17】
前記マトリックス材料が金属であることを特徴とする請求項1または10記載のマトリックス。
【請求項18】
前記外被(4)が多層(4'、4''、4''')に構成されていることを特徴とする請求項1、10、13または14記載のマトリックス。
【請求項19】
前記外被(4)が2つの層(4'、4'')からなることを特徴とする請求項18記載のマトリックス。
【請求項20】
前記コア(7)が金属であり、コア(7)の周りの前記第1外被(4')が金属であり、前記内側外被(4')上の前記外側外被(4'')がセラミックス層であることを特徴とする請求項19記載のマトリックス。
【請求項21】
前記コア(7)が金属であり、コア(7)の周りの前記外被(4')がセラミックス製であり、外側外被(4'')が金属であることを特徴とする請求項19記載のマトリックス。
【請求項22】
前記外被(4)が3つの層(4'、4''、4''')からなることを特徴とする請求項1、10、13、14または18記載のマトリックス。
【請求項23】
前記コア(7)が金属であり、前記第1外被(4)がセラミックス製であり、前記第2外被(4'')が金属であり、前記外側外被(4''')がセラミックス製であることを特徴とする請求項22記載のマトリックス。
【請求項24】
前記コア(7)が金属であり、前記第1外被(4')が金属であり、前記第2外被(4'')が金属であり、前記外側外被(4''')がセラミックス製であることを特徴とする請求項22記載のマトリックス。
【請求項25】
前記コア(7)の金属が前記外被(4'、4''、4''')の金属とは異なることを特徴とする請求項20、21、23または24記載のマトリックス。
【請求項26】
前記コア(7)の金属が前記外被(4'、4''、4''')の少なくとも1つの金属に一致していることを特徴とする請求項20、21、23または24記載のマトリックス。
【請求項27】
前記層(4'、4'')の層厚が異なる厚さに形成されていることを特徴とする請求項18乃至26のいずれか1つに記載のマトリックス。
【請求項28】
前記マトリックス材料がMCrAlX型の合金であることを特徴とする請求項1、3、10または17記載のマトリックス。
【請求項29】
前記コア(7)の直径が500nm以下であることを特徴とする請求項1または15記載のマトリックス。
【請求項30】
前記外被(4)の厚さが前記コア(7)の直径の最高で1/5であることを特徴とする請求項1、18、19または22記載のマトリックス。
【請求項31】
前記コア(7)が第1元素または第1化合物からなることを特徴とする請求項1、5、6、7、8または9記載のマトリックス。
【請求項32】
前記外被(4)が第2元素または第2化合物からなることを特徴とする請求項1または11記載のマトリックス。
【請求項33】
少なくとも1つの外被(4'、4''、4''')がセラミックスであることを特徴とする請求項1、18または22記載のマトリックス。
【請求項34】
1つの外被(4'、4''、4''')のみがセラミックスであることを特徴とする請求項1、18または22記載のマトリックス。
【請求項35】
層系であって、基材(13)および/または前記少なくとも1つの層(16)を有し、この層が前記基材(13)上に配置されており、前記基材(13)と前記層(16)が請求項1乃至34のいずれか1つまたは複数に記載のマトリックスを有する層系。
【請求項36】
前記層(16)上に他の層(19)が配置されていることを特徴とする請求項35記載の層系。
【請求項37】
前記層(16)および/または前記基材(13)の内部に粒子(1)の密度勾配が存在することを特徴とする請求項35または36記載の層系。
【請求項38】
前記基材(13)のみが請求項1乃至34のいずれか1つまたは複数に記載のマトリックスを有することを特徴とする請求項35、36または37記載の層系。
【請求項39】
前記層(16)のみが請求項1乃至34のいずれか1つまたは複数に記載のマトリックスを有することを特徴とする請求項35、36または37記載の層系。
【請求項40】
前記基材(13)がコバルト系、ニッケル系または鉄系超合金であり、この超合金上にMCrAlXからなるマトリックスを有する層(16)が被着されており、この層上に、酸化ジルコニウム材料からなるセラミックス断熱層が設けられていることを特徴とする請求項35、36、37、38または39記載の層系。
【請求項41】
前記層系(10)が部材用、特にタービン翼(120、130)、タービン、特にガスタービン(100)または蒸気タービンの遮熱要素(155)またはケーシング部分(138)用に使用されることを特徴とする請求項35、36、37、38、39または40記載の層系。
【請求項42】
前記層系(10)がガスタービン(100)の圧縮機翼用に使用されることを特徴とする請求項41記載の層系。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−537581(P2008−537581A)
【公表日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503454(P2008−503454)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050506
【国際公開番号】WO2006/103127
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】