説明

ルートに関連付けられたコンテンツを自動的に選択する方法、装置及びプログラム

【課題】ルートに関連するコンテンツを自動選択する方法及び装置を提供すること。
【解決手段】ユーザが移動経路を指定することに応答して、移動経路の近傍に存在する地図上の場所と関連を有する語句のうちから、地域色、地域の文化、風土等、移動経路の特徴をより強く表す特徴的な語句を抽出し、抽出した語句に関連づけられるコンテンツを自動的に選択するコンテンツ選択方法及び装置等を提供する。同じ地図上の場所においても移動経路に応じて異なる頻度で別個のコンテンツが選択され、利便性と共に単調さを避けたコンテンツがユーザに提供される。ユーザは、移動経路の地域における楽曲又はブログ等の人気を表すコンテンツ、地場産業等の広告コンテンツ等を利用する機会を得られ、事業体等は広告配信の機会を得られる。更に、ユーザは、後から移動経路の情報と写真やビデオ等を関連付けて記憶させ、ブログ等のデータとして利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが設定したルートに関連付けられたコンテンツを自動的に選択する方法、装置及びプログラムに関する。特に、コンテンツを自動的に選択するカーナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、走行中の設定地点通過情報をAV(オーディオ・ビジュアル)機器等の動作選択に利用して、ユーザに走行中の操作負担をかけることなく、走行経路の任意地点で所望の音楽再生等が可能なナビゲーション装置が知られている(特許文献1参照)。
また、ユーザが再生したいデータを所定の場所で再生することができるように、自動的にデータを配信する技術が知られている(特許文献2参照)。
また、自動車の走行位置及び走行状態に応じて所定の音楽を再生させることができるようにする技術が知られている(特許文献3参照)。
更に、車両搭載型ナビゲーション装置の取得する現在位置情報に基づき、車両の現在位置に適した楽曲の選択を可能とする楽曲選択支援システムが知られている(特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2002−90155号公報
【特許文献2】特開2002−230315号公報
【特許文献3】特開2003−14468号公報
【特許文献4】特開2006−133618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来技術及び従来技術の組み合わせにおいては、ユーザの現在位置に関連を有する楽曲等のコンテンツを選択しうるものの、地図上の場所をより強く特徴付けるコンテンツを選択する方法が用いられなかった。すなわち、ユーザの位置情報は単にコンテンツ再生のタイミングを与えるか、所定の場所で所定の楽曲等を繰り返すために用いられていた。このため、ユーザは、移動に伴い近傍の地域の特色、歴史、文化、風土、流行、話題等と関連付けられるコンテンツを自動的に選択する機会を失っていた。
また、従来技術及び従来技術の組み合わせにおいては、ユーザの現在位置の近傍に存在する地図上の場所に関連を有する楽曲等のコンテンツを選択しうるものの、当該現在位置を含む移動経路との関連付けがされないために、どのような経路を通って移動しても同じ地図上の場所においては同じコンテンツが選択されていた。このため、ユーザは単調な選択則を繰り返し利用するにすぎなかった。
また、従来技術及び従来技術の組み合わせにおいては、地名等に含まれる用語との関連付けを用いてコンテンツが選択されうるものの、ユーザが指定したルートを含む特定の地域における都度の人気ランキング等との関連付けがされないため、ユーザは旅行の時点でのルート近辺で人気のある楽曲等を知る機会を失っていた。
また、従来技術及び従来技術の組み合わせにおいては、カーナビゲーション装置等のユーザの現在位置の情報は、楽曲の選択等のコンテンツ選択に用いられるが、ユーザが設定したルート周辺に存在する地場産業、地元商店街、土産物、又は名産品取引業者等の、それぞれの地域に活動の拠点を有する事業体の活動に対して、特に関連付けがなされなかった。このため、カーナビゲーション装置等のユーザの行動に基づいて、地方それぞれの地場産業等の広告配信の機会が有効に利用されなかった。
更に、従来技術及び従来技術の組み合わせにおいては、地図上の住所等とコンテンツの再生とが関連付けられるものの、地図上の住所よりも更に細かい位置情報や、架空の場所等の測地情報を含まない場所の情報をユーザが用いて、コンテンツを再生するタイミングを指定する機会を失っていた。このため、所定の住所において同じ地名を含む楽曲が繰り返し再生される等、ユーザが単調さを覚えることがあった。
【0004】
本発明は、ユーザの移動経路の近傍に存在する地図上の場所と関連を有する語句から、特徴的な語句を抽出して、抽出した語句に関連づけられるコンテンツを選択することを目的とする。更に、この抽出をユーザの移動に応じて繰り返すことで、すでに通過した地図上の場所との関連性を薄め、現在の位置に対応するコンテンツに含まれる特徴的な語句を抽出することを目的とする。
また、本発明は、ユーザが指定したルートを含む特定の地域における都度の人気ランキングとコンテンツ選択とを関連付け、ユーザが旅行のルート近辺で人気のある楽曲等を知る機会を提供することを目的とする。
また、本発明は、ユーザが設定したルートと、当該ルートの周辺に存在する事業体の活動とを関連付け、カーナビゲーション装置等のユーザの行動に基づいて、地方それぞれの地場産業等の広告配信の機会を提供することを目的とする。
更に、本発明は、地図上の住所よりも更に細かい位置情報や、架空の住所等の測地情報に基づかない位置情報等、特別な位置情報に応答してユーザがコンテンツを利用するタイミングを得られることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0006】
(1) 移動経路に基づいてコンテンツを選択する方法であって、地図上の前記移動経路に沿って互いに重複しないように複数設定した所定の領域に位置する複数の語句を、前記地図を構成する地図データベースから抽出する語句抽出ステップと、抽出した前記複数の語句に基づいて、更に前記所定の領域において特徴的な語句を抽出する特徴語句抽出ステップと、抽出した前記特徴的な語句に関連するコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、を含むコンテンツを選択する方法。
【0007】
(移動経路)
本発明に係る移動経路は、本発明の方法の実施装置等を用いてユーザが指定又は入力しうる、コンピュータ処理可能な、複数の場所を含む経路の情報である。具体的には、移動経路は、カーナビゲーション装置等を用いてユーザが指定又は入力可能な旅行のルート又は目的地等、インターネット地図サービス等を利用してユーザが検索又は閲覧可能な地図上の情報等を含む。これらの移動経路は、本発明の実施装置等が記憶してもよく、地図データベース等を用いて蓄積し、本発明の実施装置等がネットワーク等を介して適宜参照してもよい。
移動経路は、旅行前の立案等における予定の経路でもよく、旅行中の実際の移動経路でもよい。本発明に係るコンテンツを選択する方法においては、旅行前の立案等における移動経路は、当該ユーザの居所とは独立して扱う。具体的には、ユーザは自宅の駐車場に停車した自家用車の車内において、本発明の実施装置等を用い、自己が将来に実施する予定の旅行の立ち寄り先を、ユーザの移動経路として指定又は入力しうる。あるいは、ユーザは自宅の屋内において、パーソナルコンピュータ等を用い、自己が将来に実施する予定の旅行の立ち寄り先を、ユーザの移動経路として指定又は入力し、当該指定又は入力した情報を、本発明の実施装置等にネットワーク等を介して送信してもよい。
また、本発明に係るコンテンツを選択する方法においては、実際の移動経路におけるユーザの居所又は予定の移動経路を外れたユーザの居所等は、位置情報として扱う。
移動経路に沿った2つの地点の間隔は、平面地図における直線距離を用いて表してもよく、道路等の移動経路等に沿った沿線距離でもよく、あるいは移動経路から外れうる地形の凹凸又は高低差を含む沿面距離等でもよい。高低差は、平面地図において同一又は実質的に同一の場所における高低差等でもよい。例えば、同一の高層ビルに属する異なる階層の間隔、あるいは高低差のある地形を旋回する形状又は複数の走行路を積層する形状の道路の低層部分と高層部分の間隔等を、2つの地点の間隔として扱ってもよい。
一方、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、ユーザが建築物又は道路等の高層部分に移動することに応じて、当該高層部分のみから眺望が可能となる地形等を、前記複数の語句を抽出可能な範囲としてもよい。
【0008】
(ユーザの位置情報)
位置情報は、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)、カーナビゲーション装置、又はインターネット上の地図案内サイト等において送受信される、時刻の情報を含んでコンピュータ処理可能な位置情報に基づいて定義される。ユーザが時間の経過に従ってある経路を移動することは、複数のコンピュータ処理可能な位置情報が当該ユーザに関連付けられることを意味する。従って、所定の時間間隔において時刻を同期する処理を併用することにより、地図上の定点を個体識別のためのRF−ID(Radio Frequency IDentification)等を備えたユーザが通過することを、本発明に係る位置情報とユーザとの関連付けとして用いてもよい。
好適には、本発明に係るコンテンツの選択方法において、ユーザの位置情報は、GPSを用いて都度取得及び解析される、空間座標及び時刻を含む情報である。
【0009】
(コンテンツの形式)
本発明に係るコンテンツは、文字、音楽、映像又はこれらの組み合わせを含む。前記コンテンツを提供するための媒体は、磁気媒体、光学読取可能媒体、半導体メモリ、又はこれらの組み合わせを含み、更に前記コンテンツはネットワーク配信されてもよい。前記コンテンツの形式はアナログでもよく、標本化されたデジタルデータでもよい。好適には、本発明に係るコンテンツは、ネットワーク配信可能な、音声又は動画を含むデジタルデータである。
【0010】
(地図データベースが記憶するデータ)
本発明に係る地図データベース(地図DB)は、公知の地図データベースでもよく、位置情報と関連付けが可能な任意のデータを検索しうる地図データベースでもよい。ここに、地図データベースとの関連付けが可能な位置情報は、時間を含む必要は特にない。以下、区別のために、時間を含まない位置情報に対して、用語「ロケーション」を用いる。
ロケーションは、典型的には3次元空間の座標として表されるが、これに限らず、地名等の名称をロケーションとしてもよい。ロケーションは、本発明に係る地図データベースの検索キーに含まれる。当該検索キーはコンピュータ処理可能なデータであればよく、数値でも、テキストでも、画像等でもよい。
本発明に係る地図データベースは、ユーザの位置情報に含まれる時間を保存したまま位置情報をキーとしてデータを検索してもよく、時間を除く位置情報であるロケーションをキーとしてデータを検索してもよい。地図データベースに限らず、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ロケーションに基づいた任意の処理は、位置情報に含まれるロケーションに基づく処理と見なしてもよい。
具体的には、本発明に係る地図データベースは、1のロケーションとの関連付けが可能な複数の情報として、地名、地番、住所、建築物の名称、交通機関の名称、事業体の名称、自然物の名称等のテキスト形式のデータを含んでもよく、地形図等の地図、行き先案内図等の略図形式の地図、交通機関の路線図等の概念図、3次元空間情報から遠近法を用いて2次元に投影した図鳥瞰図等の静止画像形式のデータを任意に含んでもよく、ロケーションと関連付けが可能な動画形式のデータを含んでもよく、これらのデータと共にロケーションと関連付けが可能な音声形式のデータ等を含んでもよい。
また、本発明に係る地図データベースは、上位概念を用いて前述の多様なデータを適宜グループ化してもよい。あるいは、情報検索のための公知のフィルタを適宜用いてもよい。これにより、本発明に係る地図データベースは、同一の検索キーに基づいて抽出されるデータに対して、特定のジャンル等に含まれる語句を適宜選別し、都度のユーザの気分に適合しうる語句を抽出しうる。例えば、本発明に係る地図データベースは、未成年のユーザに対して成人向けコンテンツを検索対象から除外する等の動作を実施しうる。また、例えば、同一の移動経路を移動する複数のユーザのそれぞれは、本発明に係る地図データベースに対して異なる動作モード等を指定しうる。これにより、本発明に係る地図データベースは、同一の移動経路に基づいて、後続の特徴的な語句の抽出及びコンテンツの選択のために、時代劇モード等を指定するユーザに対しては時代劇と関連する語句を抽出し、空想科学映画モード等を指定するユーザに対しては架空の物語と関連する語句を抽出する等の動作を実施しうる。
更に、本発明に係る地図データベースは、映画又は音楽等に含まれる言語データ、画像データ又は音声データ等を、位置情報と関連付けて含んでもよい。具体的には、映画の撮影に使用された場所等をロケーションとし、当該撮影された映画作品に係る動画形式のデータを、当該ロケーションと関連付けて、本発明に係る地図データベースに記憶してもよい。同様に、空想小説等に用いられる架空の用語が実在の場所等に関連性を有する場合に、当該用語を現実のロケーションと関連付けて記憶してもよい。
本発明に係る地図データベースは、ロケーションと関連付けが可能な任意のデータを記憶してもよい。これにより、本発明に係る地図データベースを用いて、ロケーションとの関連付けが可能な多様なデータを検索対象として、コンテンツの選択方法に用いることができる。
【0011】
(語句抽出ステップの検索キー)
本発明に係る、コンテンツを自動的に選択する方法においては、語句抽出ステップは、前記検索キーを用いて前記地図データベースから多様なデータを検索して抽出する。前記検索キーはロケーションを含む。前記地図データベースの検索に用いるロケーションは、ユーザが実空間において移動の目的地にしうるものであれば何でもよい。
例えば、共通の住所を有して居室番号等により識別される集合住宅の1の居室に、他の居室とは異なるロケーションを用いうる。更に、1の居室内にパーティションを用いて仕切られた接客用の空間に対して、同一居室内の他の空間とは異なるロケーションを用いうる。
また、例えば、前記地図データベースの検索に用いる位置情報は、昼間は倉庫に収納され夜間のみ人通りの多い街角で営業し、顧客が別の場所から立ち寄ることのできる、すなわちユーザの移動の目的地でありうる屋台等の移動可能なものでもよい。本発明に係る地図データベースは「○○町の屋台A」等の名称を検索キーであるロケーションとし、移動可能な当該屋台の居所に関連付けが可能な多様なデータを検索して抽出してもよい。
また、例えば、前記地図データベースの検索に用いるロケーションには、電車や飛行機や船舶等所定のスケジュールに従い運行する旅客移動手段の内部を、特定の時刻における存在場所からその後の時点における存在場所への移動が予定された移動であると考えられる、出発地から到着地の間に連綿と連続する複数の目的地として、含むことができる。すなわち、寝台列車に含まれる特定の1の寝台等は、これを目的地として、前記ロケーションに含んでもよい。すなわち、本発明に係る地図データベースの検索に用いるロケーションは、それ自体が移動しない地名、住所等に限らず、ユーザが移動の目的地としうるものであれば何でもよい。
また、前記地図データベースの検索キーに含まれるロケーションは、誘致未決定の競技施設建設予定地等、実際にはまだ存在しない架空の建物と関連づけられたロケーションであってもよく、歴史上人物の居所跡等、実体が消失した構造物と関連づけられたロケーションであってもよく、ユーザによる旅行等の移動の目的地、移動の目標、移動の経過場所になりうるものであれば何でもよい。
また、前記地図データベースの検索に用いるロケーションは地名、地形等の自然物の名称、建築物又はランドマーク等の人工物の名称等を含んでもよい。
【0012】
一実施形態において、本発明に係る地図データベースは、市町村名、行政機関等の庁舎、観光名所、名産品店、山河等の自然物、歴史的建造物等の人工物等を、ユーザが移動の目的地としうるロケーションを検索キーとして抽出しうる。ユーザが移動経路を指定すると、当該移動経路に沿って複数設定した所定の領域に、特定のロケーションが含まれうる。本発明に係る地図データベースは、移動経路等に含まれるロケーションを検索キーとして、種々のデータを検索して抽出しうる。本発明に係る地図データベースは、住所等では区別の付かない特定の場所をロケーションに含めてもよい。例えば、前記市町村名を参照しうる、河川上に建設された橋の歩行可能な範囲のうち、当該橋の名称を記した銘板の近傍を1のロケーションとして扱い、同じ橋の他の箇所と区別してもよい。
別の実施形態において、本発明に係る地図データベースは、名所旧跡等をロケーションとし、映画又は音楽等に含まれる言語データ、画像データ又は音声データ等を、当該ロケーションと関連付けて含み、当該ロケーションを検索キーとして、これらのデータを参照するためのタイトル等を検索して抽出してもよい。例えば、ユーザの移動経路が観光名所として知られる無線通信等の電波塔等を含む場合に、本発明に係る地図データベースは、当該電波塔のロケーションと、当該電波塔をストーリー中に用いた空想映画との関連付けに基づき、当該空想映画のタイトルを抽出してもよい。
【0013】
更に、本発明に係る地図データベースは、検索キーである特定のロケーションに対して、複数のロケーションを関連付けてもよい。具体的には、社会的背景等により場所を移動した建築物又は移動手段等は、以前に存在した位置に加えて、移動後の位置もロケーションとして当該建築物又は移動手段等に関連付けてもよい。これに限らず、資料として一部を移動して保存した歴史的建築物、同一の事業体の複数の店舗、同じ作者による複数の人工物、「名山」等の主観的な評価を用いて関連付けられる自然物等のそれぞれに含まれる複数のロケーションが、相互に関連付けられてもよい。
本発明に係る地図データベースにおいては、ユーザは1のロケーションを手がかりに複数のロケーションに関連付けた多様な情報を用いて、本発明に係るコンテンツの選択方法を利用しうる。
一実施形態において、本発明に係る地図データベースにおいては、ユーザによる移動経路に含まれるロケーションと、他のロケーションとを関連させ、ユーザは複数のロケーションと関連付けを有する多様な情報を、コンテンツの選択方法に利用しうる。例えば、自己の故郷で蒸気機関車を利用した思い出をもつユーザが、稼動終了して保存のために移転した蒸気機関車の設置場所等を訪問すると、本発明に係る地図データベースは、以前に当該蒸気機関車が稼動していた、ユーザの故郷等のロケーションも検索キーとして用いうる。ユーザは、訪問先のロケーションに関連付けた情報に加えて、別の場所である故郷と関連付けた情報も、コンテンツの選択のために利用しうる。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザは、異郷の地に関連するコンテンツを利用しうると共に、異郷の地で郷愁に浸る機会も得られる。
別の実施形態において、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザは旅行先において飲食店を訪れて飲食し、当該飲食店を自己の移動経路の一部に記録しうる。本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該ユーザが同一の飲食店を再度訪れることに応答してコンテンツの選択を実施してもよく、当該飲食店と同一の事業者又は事業体が経営する別の飲食店等を当該ユーザが訪れることに応答してコンテンツの選択を実施してもよい。これにより、ユーザは移動経路が記録された当該旅行等を思い出す機会を得られ、事業体等はユーザに繰り返し広告コンテンツ等を呈示する機会を得られる。
【0014】
(語句抽出ステップ)
本発明に係る語句抽出ステップは、上述のように、地図上の移動経路に沿って複数設定した所定の領域に位置する複数の語句を、前記地図データベースから抽出する。ここで、所定の領域は、移動経路に含まれる任意の場所を中心として適宜設定する半径により設けられる円形の領域の範囲内等でもよく、移動経路の両側に適宜幅を設定して設けられる領域の範囲内等でもよく、所定の領域は適宜設定しうる。本発明に係る語句抽出ステップは、これらの所定の領域に、それぞれの場所と関連付けられる名称又は属性等を表す語句を抽出しうる。具体的には、当該名称又は属性等は、地名、自然物の名称、事業体の名称、都市部、田畑又は山間部等の属性等を、抽出しうる。
なお、用語「所定の領域」の意味で、用語「近傍」も用いる。
一実施形態において、前記地図データベースは、地図情報として記憶しうるテキスト、画像等を含み、これらのテキスト及び画像等を、コンピュータ処理可能な場所の情報と関連付けて記憶する。すなわち、前記地図データベースは、検索のために入力された地名から、当該地名に関連付けられたテキスト又は画像等を、検索結果として抽出しうる。例えば、ユーザが移動経路の通過地点として「A地点」等の地名を特定して前記地図データベースに入力すると、前記地図データベースは地名「A地点」と関連付けられた、A地点が属する市町村名、A地点の標高、A地点を通過する幹線道路等の名称、A地点の近傍を通過する公共交通機関の名称、前記市町村に隣接する市町村名等のテキスト又は画像等を適宜抽出しうる。
ユーザは、前述のように旅行の立案段階における予定の移動経路を、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等に指定しうる。予定の移動経路は複数の経過地点を含みうるので、本発明に係る語句抽出ステップは、地図データベースを用いて、これらの複数の経過地点の地名等に基づいて、それぞれの地名に関連付けられ、及び/又はそれぞれの地名の近傍の地名に関連付けられる、地図情報に含まれるテキスト又は画像等を、適宜抽出しうる。好適には、前記語句抽出ステップはテキスト形式の複数の語句を抽出しうる。
【0015】
(地図上領域の重なり回避)
基本的には、前記所定の領域は、互いに重ならないように複数設定する。これは、前記語句抽出ステップが抽出したそれぞれの語句に対し、更に後述の特徴語句抽出ステップで重要度を表す数値を計算する時に、ユーザの移動経路の近傍に含まれる任意の地図上の領域を等しい頻度で考慮することにより、それぞれの語句の重要度を平等に比較しうることによる。
より具体的には、後述の特徴語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が重複すると、特定のドキュメントを特徴付ける語句を抽出する計算において、一部の領域を複数回評価し、他の領域を1回評価することに相当する。すなわち、特徴的な語句を抽出する計算のための母集団について、一部を過大評価する等の、誤りを発生することになりうる。そこで、本発明に係る語句抽出ステップは、複数の前記所定の領域が存在する場合に、これらが重複しないよう、特徴的な語句を抽出するための地図上の近傍の範囲を選別しうる。
【0016】
一実施形態において、本発明に係るコンテンツを選択する方法は、語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が存在する場合に、次の手順で地図上の近傍の範囲を選別しうる。
まず、語句抽出ステップは、GPS装置等を用いて取得したユーザの位置情報、又はユーザが旅行前等の時点において入力した予定の移動経路に含まれる位置情報(例えばA)を用い、この位置情報(A)が表す地図上の場所の近傍から語句を抽出する。具体的には、当該位置情報(A)の近傍として、半径2km以内、又は半径10km以内等の、地図上の近傍の範囲から、地名、自然物の名称、又は事業体の名称等を、前記地図データベースを用いて抽出する。
次いで、語句抽出ステップは、前記1の位置情報(A)とは異なる位置情報(例えばB)に基づいて、この位置情報(B)が表す地図上の場所の近傍から、同様に語句を抽出する。ここで、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域のうち、位置情報(A)の近傍に含まれていた領域は除く。すなわち、位置情報(A)の近傍を表す地図上の領域がS(A)であり、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域がS(B)である時に、本発明に係る語句抽出ステップは、S(B)から「S(A)かつS(B)」の領域を除いた地図上の領域を用いて、位置情報(B)と関連付けられる語句を抽出する。
位置情報が3つ以上の場合も、同様に調整して、地図上の近傍の範囲が重複しない語句のみを累積しうる。
【0017】
本発明に係る語句抽出ステップにおいては、地図上の領域を重複せずに語句を抽出し累積しうる。従って、本発明に係る語句抽出ステップにおいては、後続の特徴語句抽出ステップにおいて特徴的な語句を抽出するための語句の母集団として、1の移動経路に対して地図上の近傍に含まれる任意の領域を1回のみ考慮した、正確な母集団を得ることができる。
【0018】
(特徴語句抽出ステップ)
本発明に係る、特徴的な語句は、前述の語句抽出ステップにおいて抽出された、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域の地名に関連付けられた複数の語句、又は、前述の地図データベースの検索キーに含まれるロケーションと関連付けられた複数の語句に対して、当該ユーザの移動経路におけるそれぞれの語句の重要度を計算する。
具体的には、語句の重要度は、語句の出現頻度に関する指標であるTF−IDF等を用いうる。TF−IDFは、TF(Term Frequency)とIDF(Inverse Document Frequency)の積であり、それぞれ次式で表される。
【数1】

ここに、nは単語iの出現頻度、|D|は総ドキュメント数、|{d:t∈d}|は単語iを含むドキュメント数である。
TF値は出現頻度の高さを反映し、IDF値は検索範囲において出現頻度が低いほど大きくなる。従って、これらの積であるTF−IDFは、前記語句抽出ステップにおいて地図データベースが抽出した語句それぞれの、検索条件となった移動経路を特徴付ける重要度の指標でありうる。
【0019】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域を適宜区切ってもよい。すなわち、nは前記地図上の領域の1の区切りの範囲内における単語iの出現頻度、|D|は前記区切りの数、|{d:t∈d}|は単語iを含む前記句切りの数としてもよい。具体的には、ユーザが旅行前等の時点において、予定の移動経路の出発地及び目的地を指定することに応答して、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該予定の移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる地図上の領域を適宜区切り、前記語句抽出ステップを用いて語句を抽出し、前記特徴語句抽出ステップを用いて前記語句のそれぞれのTF−IDF値を算出してもよい。これにより、前記特徴語句抽出ステップは、ユーザの旅行前等の時点において、予定の移動経路等を強く特徴付ける語句を抽出しうる。
あるいは、本発明に係る特徴語句抽出ステップにおいては、前記語句抽出ステップが抽出した複数の語句の集合を上述のドキュメントとして捉え、地図データベースにおいて、位置を移動しながら当該位置を中心として語句の抽出を繰り返し行い、抽出した複数の語句の集合をドキュメントとして記憶して、TF−IDFを計算する際の母集団となるドキュメントを蓄積記憶してもよい。すなわち、任意の時点におけるユーザの位置を中心とする領域を、随時追加してもよい。nはユーザの現在位置を中心とする前記地図上の領域の1の区切りの範囲内における単語iの出現頻度でありうる。|D|及び|{d:t∈d}|の定義は同様である。具体的には、ユーザが移動する期間の任意の時点において、ユーザの現在位置に基づいて前記語句抽出ステップの動作を繰り返し、累積した語句を母集団として、それぞれの語句のTF−IDF値を算出してもよい。これにより、前記特徴語句抽出ステップは、ユーザの移動の期間中に当該移動経路等を強く特徴付ける語句を抽出しうる。
【0020】
本発明に係る特徴語句抽出ステップがTF−IDF値の算出に用いる母集団は、ユーザの移動経路と関連付けられる語句を抽出して記憶した複数のドキュメントの全てでもよい。
また、本発明に係る特徴語句抽出ステップがTF−IDF値の算出に用いる母集団は、ユーザの現在位置を含む地図上の領域と関連付けられる語句を抽出して記憶したドキュメントのみを母集団としてもよい。
【0021】
一実施形態において、数式1を用いて計算される単語iは、地図データベースによって検索された語句であり、単語iを含むドキュメントはユーザが指定しうる移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる複数の地名等の語句の集合を1の文書と見なしたものである。ユーザが当該移動経路を移動することにより、前記語句抽出ステップはユーザの位置情報に基づいて複数の文書を抽出し適宜記憶しうる。本発明に係る特徴語句抽出ステップは、これらの複数の文書を用いて、それぞれの地名等の重要度を計算しうる。
別の実施形態において、前記語句抽出ステップにおいて地図データベースが1のロケーション等から抽出した複数の語句のそれぞれは、この特徴語句抽出ステップにおいて重要度の情報を付加され、当該重要度の降順に整列され、前記1の地名と関連付けられる。
これらのように、TF−IDF値を用いてそれぞれの地名の語句に対して重要度を計算することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に関連を有する語句から、当該移動経路において、より重要度の高い、特徴的な語句を抽出しうる。
【0022】
(コンテンツ選択)
本発明に係るコンテンツ選択ステップは、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域と関連付けられるコンテンツを、特徴的な語句が示す重要度に基づいて選択しうる。選択しうるコンテンツは、ユーザが用意したコンテンツ、本発明の実施装置等が予め記憶したコンテンツ、ネットワーク等を介してアクセス可能なコンテンツ等、本発明の実施装置等がアクセスして再生しうる任意のコンテンツでありうる。当該選択における当該関連付けは、コンテンツが個別に有する識別情報又は付属情報と、当該移動経路又は当該移動経路に含まれるロケーションとのキーワード検索等、情報検索の分野で用いられる公知の技術を用いうる。
【0023】
本発明に係るコンテンツの選択方法を用いることにより、ユーザが自己の移動経路を指定することに応答して、当該移動経路に沿って複数設定した所定の領域に存在する地図データベースの語句、又は当該移動経路に係るロケーションに関連付けられる語句が抽出され、当該移動経路に対するそれぞれの語句の重要度に基づいて特徴的な語句が抽出され、当該特徴的な語句に関連するコンテンツが選択される。従って、ユーザは、自己の移動経路を指定する操作により、当該移動経路の特徴を表すコンテンツを自動的に利用しうる。
【0024】
(2) 前記語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が等しい間隔で配列されるように設定する、(1)に記載のコンテンツを選択する方法。
【0025】
前記所定の領域は、互いに重ならないように複数設定され、更に等しい間隔で配列されうる。ここに間隔とは、移動経路に含まれ、特定の前記所定の領域の位置を代表する地点同士の間隔をいう。従って、等しい間隔とは、特定の前記所定の領域の位置を代表する地点の間隔が等しいことを指す。隣同士の領域は互いに外接してもよく、外接せずに互いに隔離してもよい。これにより、前記特徴語句抽出ステップで重要度を表す数値を計算する時に、ユーザの移動経路の近傍に含まれる任意の地図上の領域を等しい頻度で考慮し、それぞれの語句の重要度を平等に比較しうる。
【0026】
当該等しい間隔は、ユーザが旅行前等の時点において前述の移動経路を指定し、この入力された移動経路に沿った曲線の長さを、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が適宜等分して求めてもよい。例えば、ユーザが目的地を指定することに基づいて、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、当該地図上の距離を5等分又は10等分等に適宜等分してもよく、等分したそれぞれの間隔が5km以下等の所定の間隔になるための分割数を算出して当該地図上の距離を適宜等分してもよい。本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、これらの等分した地点をユーザが通過するごとに、前記所定の領域を設定し、語句抽出ステップを動作させてもよい。
なお、地図上の間隔は、前述のように、直線距離、沿線距離、沿面距離等でもよい。本発明に係る語句抽出ステップは、これらを含む地図上の間隔を等分して配列される前記所定の領域から、コンテンツの選択のための語句を抽出しうる。
【0027】
あるいは、当該等しい間隔は、予め所定の値を設定してもよい。すなわち、ユーザの移動期間中において、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置を逐次繰り返して取得し、ユーザの相対的な移動距離が予め設定した前記所定の値と等しいことに基づいて、ユーザが所定の距離を移動したと見なし、その時点での前記所定の領域を設定してもよい。例えば、当該等しい間隔として6km等の値を予め設定しておき、ユーザが出発地から6km、12km、18km…移動するごとに、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は前記所定の領域を設定し、語句抽出ステップを動作させてもよい。
【0028】
本発明に係る語句抽出ステップにおいては、前記所定の領域を等しい間隔で配列することにより、前記所定の領域が重ならないように複数設定しうる。従って、本発明に係る語句抽出ステップにおいては、後続の特徴語句抽出ステップにおいて特徴的な語句を抽出するための語句の母集団として、1の移動経路に対して地図上の近傍に含まれる任意の領域を1回のみ考慮した、正確な母集団を得ることができる。
【0029】
(3) 前記語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が互いに等しい面積になるように設定する、(1)又は(2)に記載のコンテンツを選択する方法。
【0030】
前記所定の領域は、互いに重ならないように複数設定され、更に互いに等しい面積になるよう設定されうる。これにより、一定面積の地図上の領域から語句が抽出される。
【0031】
当該等しい面積は、ユーザの移動期間中において、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置を逐次繰り返して取得し、任意の時点において、前記所定の領域の設定に用いてもよい。例えば、ユーザが移動中に交通渋滞等に遭遇すると、前記語句抽出ステップは、語句抽出のための前記所定の領域が等しい面積になるよう、ユーザの移動経路に沿った移動距離が渋滞前よりも短いことに基づいて、ユーザの移動経路の近傍の範囲を移動経路から展延しうる。すなわち、より遠方に拡大しうる。従って、前記語句抽出ステップは、ユーザの相対的な移動距離が短い場合等において、より遠方の領域に含まれる語句も抽出しうる。
【0032】
本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等のユーザは、交通渋滞等に遭遇した場合に、現在位置近傍だけでなく、より遠方の地図上の領域に関連付けられた地名等の語句を用いて選択されたコンテンツを利用しうる。これにより、ユーザはコンテンツの選択において、地図上の同一の場所又はその近傍の繰り返しだけではなく、自動的により遠方の場所と関連するコンテンツも利用でき、単調さを避けて多様なコンテンツを利用しうる。
【0033】
(4) 前記語句抽出ステップにおいて、複数設定した前記所定の領域に位置する複数の語句が互いに等しい数になるように前記所定の領域の範囲を調整する、(1)又は(2)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0034】
前記所定の領域は、互いに重ならないように複数設定され、更に複数設定した前記所定の領域に位置する複数の語句が互いに等しい数になるように前記所定の領域の範囲が設定されうる。これにより、それぞれの前記所定の領域から一定数の語句が抽出される。
【0035】
当該等しい数は、ユーザが適宜設定してもよく、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が適宜備える画面表示のためのディスプレイ装置等の、表示可能な文字数等に基づいて、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が予め設定してもよい。
【0036】
この語句の数は、移動経路に沿って複数設定した所定の領域について、所定の領域の範囲を広げれば増加し、狭めれば減少しうる。従って、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該所定の領域の範囲を調整することにより、地図データベースから抽出される語句の数を調整しうる。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等においては、表示画面への一覧表示等におけるコンテンツの数を適宜調整し、過剰な検索結果による記憶媒体の容量不足等の誤動作を防ぐと共に、過少な検索結果によりユーザが興趣を低下させてコンテンツへの関心を失う等の事態を防ぐことができる。
【0037】
具体的には、本発明に係る語句抽出ステップにおける前記所定の領域の範囲の調整は、次の手順で実施しうる。
まず、語句抽出ステップは、GPS装置等を用いて取得したユーザの位置情報、又はユーザが旅行前等の時点において入力した予定の移動経路に含まれる位置情報(例えばA)を用い、この位置情報(A)が表す地図上の場所の近傍から複数の語句を抽出する。更に、抽出する語句が所定の数になるように、前記近傍の範囲を調整する。具体的には、当該位置情報(A)の近傍として、半径2km以内、又は半径10km以内等の、地図上の近傍の範囲を設定して、地名、自然物の名称、又は事業体の名称等を、前記地図データベースを用いて抽出し、この抽出した語句の数が所定の数となるように、前記近傍の範囲を調整する。抽出した語句の数が少ない場合は、前記近傍の範囲を半径20km等に拡大してもよく、これと逆に、抽出した語句の数が多い場合は前記近傍の範囲を半径1km等に縮小してもよい。
次いで、語句抽出ステップは、前記1の位置情報(A)とは異なる位置情報(例えばB)に基づいて、この位置情報(B)が表す地図上の場所の近傍から、同様に語句を抽出し、当該抽出した語句の数に基づいて位置情報(B)の近傍の範囲を適宜調整する。ここで、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域のうち、位置情報(A)の近傍に含まれていた領域は除く。この領域を除く動作は、語句の抽出及び近傍の範囲の調整において実施する。すなわち、位置情報(A)の近傍を表す地図上の領域がS(A)であり、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域がS(B)である時に、本発明に係る語句抽出ステップは、語句の抽出においてS(B)から「S(A)かつS(B)」の領域を除いた地図上の領域を用い、並びに、近傍の範囲の調整において、「S(A)かつS(B)」の領域を発生しない条件でS(B)の範囲を調整する。
【0038】
本発明に係る語句抽出ステップにおいては、地図上の領域を重複せずに、所定の領域の範囲を調整して所定の数の語句を抽出しうる。従って、本発明に係る語句抽出ステップにおいては、後続の特徴語句抽出ステップにおいて特徴的な語句を抽出するための語句の母集団として、所定の数の語句を含み、1の移動経路に対して地図上の近傍、すなわち移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる任意の領域を1回のみ考慮した、正確な母集団を得ることができる。
【0039】
本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等のユーザは、コンテンツの選択のための一定数の語句が、地図上の狭い領域においても数多く見いだされうる市街地等と、この逆に地図上の広い領域において限られた数が見いだされうる郊外等との、いずれにおいても、前記語句抽出ステップの動作により、コンテンツの選択のために一定の数の語句を抽出しうる。従って、ユーザは、自己の移動経路の近傍において、地図上の一定面積当たりに含まれるコンテンツの選択のための地名等の語句の数、換言すれば面積当たりの語句の密集度にかかわらず、語句抽出ステップが自動的に前記所定の範囲を調整することにより、多様なコンテンツを利用しうる。
【0040】
(5) 前記語句抽出ステップにおいて、移動に応じて繰り返し前記複数の語句を抽出して記憶し、前記特徴語句抽出ステップにおいて、それ以前に記憶した前記複数の語句を更に加えた複数の語句に基づいて特徴的な語句を抽出する、(1)から(4)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0041】
前記語句抽出ステップにおける、ロケーション等を検索キーとして地図データベースを検索する動作は、ユーザの移動に従って複数のロケーションを順次指定することにより、実際のユーザの移動に応じた語句抽出として動作しうる。更に後続の特徴語句抽出ステップを協働させることにより、本発明に係るコンテンツを選択する方法は、ユーザの移動に応じて複数の語句を累積し、これらに基づいて特徴的な語句を抽出する動作を実施しうる。特徴的な語句の抽出には、前述のTF−IDF等の技術を用いうる。
これにより、本発明のコンテンツを選択する方法は、ユーザの位置情報を経時的に取得することにより、当該ユーザの現在の位置情報及び過去の移動経路に応じて、特徴的な語句を抽出しうる。
【0042】
ここで、これまでの移動経路にすでに存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げられ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトが上げられことになる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
【0043】
(6) 前記語句抽出ステップにおいて、移動に応じてその後移動すると予測される位置において更に前記複数の語句を抽出して記憶し、前記特徴語句抽出ステップにおいて、前記その後移動すると予測される位置において抽出して記憶した前記複数の語句を更に加えた複数の語句に基づいて特徴的な語句を抽出する、(1)から(5)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0044】
前記語句抽出ステップにおける、ロケーション等を検索キーとして地図データベースを検索する動作は、ユーザが将来に移動しうる経路に従って複数のロケーションを順次指定することにより、ユーザの移動予定に応じた語句抽出として動作しうる。更に後続の特徴語句抽出ステップを協働させることにより、本発明に係るコンテンツを選択する方法は、ユーザの移動予定に応じて複数の語句を累積し、これらに基づいて特徴的な語句を抽出する動作を実施しうる。特徴的な語句の抽出には、前述のTF−IDF等の技術を用いうる。
これにより、本発明のコンテンツを選択する方法は、ユーザが予定する移動経路に応じて、特徴的な語句を抽出しうる。
【0045】
ここで、将来移動しうる移動経路にも存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げられ、将来移動しうる移動経路には存在しない語句はより特徴的であるとしてウェイトが上げられことになる。このようにして、将来移動しうる移動経路において抽出した語句も勘案することにより、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
【0046】
(7) 前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句を文字情報として含む楽曲を選択する、(1)から(6)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0047】
当該文字情報は、楽曲の題名、歌詞、作曲者又は演奏者等の名称、収録に伴う種々の記録に含まれる文字情報、楽曲の解説文に含まれる文字情報等の任意の文字情報を含む。典型的には、前記文字情報は歌を含む楽曲の歌詞である。
これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、ユーザが指定した移動経路等により強い関連付けを有する文字情報を含む楽曲を選択しうる。
【0048】
(8) 前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句との関連性を有する地域名のラジオ局におけるリクエストに基づいてコンテンツを選択する、(1)から(7)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0049】
前記特徴的な語句は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域の地名等を含みうる。従って、当該地名を含む地域におけるラジオ局におけるリクエストの情報等を利用することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該地域において高頻度にリクエストされる楽曲等を、コンテンツとして選択しうる。
これにより、ユーザは自己の移動経路の近傍等において人気のある楽曲の情報等を知る機会を得られる。
【0050】
(9) 前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句との関連性を有するブログを選択する、(1)から(8)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0051】
前記特徴的な語句は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域の地名を含む地域又は当該地名と関連性を有する話題等を含みうる。従って、これらの地名又は話題等を含むブログを参照することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該地域において話題性の高いテーマ等に係るブログを、コンテンツとして選択しうる。
これにより、ユーザは自己の移動経路の近傍等において話題性の高いブログ等を知る機会を得られる。
【0052】
(10) 前記コンテンツ選択ステップにおいて選択したコンテンツを、更に地図上の前記移動経路と関連付けるコンテンツ貼付ステップを含む、(1)から(9)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0053】
本発明に係るコンテンツ貼り付けステップは、ユーザが自己の移動経路を指定することに応答して選択されたコンテンツを、本発明の実施装置等を用いて適宜記憶し、当該選択されたコンテンツと、地図上の前記移動経路とを関連付ける。
これにより、ユーザは、自己の移動経路に基づいて自動的に選択されたコンテンツを、旅行後等においてブログ等に再利用し、旅行の思い出として記録しうる。
一実施形態において、本発明に係るコンテンツを選択する方法の実施装置等は、ユーザの旅行中等に再生された楽曲等の音声データの識別子等を、コンテンツの情報として適宜記憶し、複数のコンテンツの情報を、ユーザの1の移動経路と関連付けてもよい。この記憶は、本発明に係る方法の実施装置等が適宜記憶媒体を用意してもよく、ブログ等のサービスを実施するサーバ装置等が有する記憶媒体を適宜利用してもよい。記憶手段の種類等は問わない。
【0054】
本発明に係るコンテンツを選択する方法においては、ユーザは自己の移動経路に従って自動的に選択されたコンテンツを利用しうると共に、後から、移動系路上に写真、楽曲、ビデオ等を関連付けて、本発明に係る方法の実施装置等に記憶させ、相互に関連させて繰り返し利用しうる。あるいは、ユーザは自己の移動経路と関連付けた写真、楽曲、ビデオ等の情報をブログ等のサーバ装置に記憶させ、自己の移動経路の情報と共にブログ等のアルバムとして活用できる。
【0055】
(11) 前記コンテンツ選択ステップは、前記移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる地域における人気ランキングに基づいてコンテンツを検索する、(1)から(10)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0056】
前記特徴的な語句は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる地名を含みうる。従って、当該地名を含む地域における人気ランキングを利用することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該地域において人気のある事物等を、コンテンツとして選択しうる。具体的には、地域のニュースサイト等において高頻度に参照される記事、地域の商店街等において人気のある衣料品又は飲食メニュー等の商品等の情報をコンテンツとして選択しうる。ここで人気ランキングは、情報検索サービスの検索頻度に基づいてもよく、商品を販売する事業体等が、販売対象の商品の1ヶ月当たりの売上金額に基づいて、ホームページ等に記載するものでもよい。
これにより、ユーザは自己の移動経路に沿って複数設定した所定の領域等において人気のある事物の情報等を知る機会を得られる。
【0057】
(12) 前記人気ランキングは、情報検索サービスにおいて検索されるコンテンツの検索頻度に基づいて決定する、(11)に記載のコンテンツを選択する方法。
【0058】
前記人気ランキングとして、情報検索サービスにおいて検索されるコンテンツの検索頻度を用いることにより、不特定多数のサービス利用者の利用状況を反映した人気ランキングを、本発明に係るコンテンツの選択方法において用いうる。更に、情報検索サービス等が、利用者の性別や年齢層等の情報に基づいてサービス利用者をセグメント化することにより、前記人気ランキングの情報には利用者の性別や年齢層等の情報が含まれうる。
これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、ユーザの移動経路の近傍において、情報検索頻度を反映するコンテンツを選択し、更に、セグメント化されたサービス利用者に人気のあるコンテンツも選択しうる。従って、ユーザは、高頻度に情報検索されるコンテンツを利用しうると共に、自己の趣向をより強く反映しうるコンテンツも利用しうる。
【0059】
(13) 前記コンテンツ選択ステップは、更に、前記移動経路に沿って複数設定した所定の領域に係る前記特徴的な語句に入札した広告コンテンツを抽出する、(1)から(12)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0060】
前記特徴的な語句は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域の地名等を含みうる。本発明に係るコンテンツの選択方法においては、広告配信のためにこれらの地名等の語句への入札を受け付けてもよい。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる地名等に入札した広告コンテンツを抽出しうる。抽出されたコンテンツをユーザに提供することにより、広告主は、本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザに広告を呈示する機会を得られる。ユーザは、旅行等の移動経路の指定に応答して、近傍の名産品等の広告を閲覧する機会を得られる。
【0061】
(14) 前記特徴的な語句と関連付けられたコンテンツを記憶するステップと、前記記憶した前記特徴的な語句と関連付けられた場所へのアクセスに応答して、前記コンテンツからストリームを生成して再生するステップを含む、(1)から(13)のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【0062】
コンテンツを記憶するステップは、適宜記憶媒体等を用い、コンテンツ自体を記憶してもよく、コンテンツを参照するための情報等を記憶してもよい。具体的には、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、ストリーム形式で配信される楽曲等をユーザに提供するために、ストリームサーバのアドレス及び当該楽曲の識別子等を、コンテンツを記憶するステップにおいて記憶してもよい。
前記特徴的な語句と関連付けられた場所は、ユーザが旅行前に予定の移動経路等を指定することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等に記憶される。すなわち、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、ユーザが入力した移動経路を記憶し、ユーザの位置情報を取得することにより、当該移動経路に含まれる場所に当該ユーザが実際にアクセスすることを識別しうる。従って、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、当該アクセスに応答して、前記記憶した前記コンテンツからストリームを生成して再生しうる。ストリームの生成は、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が行ってもよく、適宜サーバ装置等を用意して生成したストリームを本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が受信してもよい。
これにより、ユーザは旅行前に移動経路を指定し、実際に移動経路に含まれる場所にアクセスすることにより、自動的に、当該アクセスした場所と関連付けられたコンテンツを利用することができる。
【0063】
(15) (1)から(14)のいずれかの方法をコンピュータに実行させる、コンテンツを選択するプログラム。
【0064】
これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法の諸段階をコンピュータに実行させることが可能になる。
【0065】
(16) 移動経路に基づいてコンテンツを選択する装置であって、地図上の前記移動経路に沿って互いに重複しないように複数設定した所定の領域に位置する複数の語句を、前記地図を構成する地図データベースから抽出する語句抽出部と、抽出した前記複数の語句に基づいて、更に前記所定の領域において特徴的な語句を抽出する特徴語句抽出部と、抽出した前記特徴的な語句に関連するコンテンツを選択するコンテンツ選択部と、を含むコンテンツを選択する装置。
【0066】
本発明に係るコンテンツを選択する装置は、上述の方法の諸段階の機能を有する構成要素を備えることにより、ユーザの移動経路に基づいて自動的にコンテンツを選択しうる。具体的には、ユーザによる移動経路の指定を受け付けるための入力装置、ユーザの位置情報を取得するためのGPS受信装置、語句抽出及びストリームデータ等のコンテンツ受信のために文字列処理及びファイル送受信を実施可能なコンピュータ機器等を用いて、本発明に係るコンテンツを選択する装置を実現可能である。
【発明の効果】
【0067】
本発明を用いることにより、地図上の場所をより強く特徴付けるコンテンツを自動的に選択する方法を提供しうる。すなわち、本発明により、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域における地域の特色、歴史、文化、風土、流行、話題等と関連付けられるコンテンツを自動的に選択する方法、装置及びプログラムを提供しうる。
本発明により、ユーザは、移動経路に沿って複数設定した所定の領域と関連を有する語句のうちから、当該移動経路の特徴をより強く表す特徴的な語句を抽出し、抽出した語句に関連づけられるコンテンツを自動的に選択するコンテンツ選択方法及び装置等を利用しうる。
また、本発明によれば、前記抽出をユーザの移動に応じて繰り返し、すでに通過した地図上の場所との関連性を薄め、ユーザの現在の位置に対応するコンテンツに含まれる特徴的な語句を抽出することで、ユーザに対して、同じ地図上の場所においても異なる頻度で別個のコンテンツを選択しうる、単調さを避けたコンテンツ選択方法及び装置を提供しうる。
また、本発明は、ユーザが指定したルートを含む特定の地域における都度の人気ランキングとコンテンツ選択とを関連付け、ユーザが旅行のルート近辺で人気のある楽曲等を知る機会を提供しうる。
また、本発明は、ユーザが設定したルートと、当該ルートの周辺に存在する事業体の活動とを関連付け、カーナビゲーション装置等のユーザの行動に基づいて、地方それぞれの地場産業等の広告配信の機会を提供しうる。
また、本発明は、地図上の住所よりも更に細かい位置情報や、架空の住所等の測地情報に基づかない位置情報等、特別な位置情報を用いうる。ユーザは、これらの特別な位置情報に応答してコンテンツを利用するタイミングを得られる。
更に、本発明は、ユーザが実際に再生したコンテンツの情報を地図上の場所の情報と関連付けて記憶する方法及び装置を提供しうる。これにより、ユーザは、後日、アルバムとして別途撮影した写真や動画を地図上に貼り付けることにより、当該写真や動画を再生すると、その場所に関連付けられた音楽とのコンテンツ音楽等が再生され、思い出に浸る機会を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまで一例であって、本発明の範囲はを限定するものではない。
【0069】
[コンテンツ選択装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択する方法の実施装置の構成例を示す図である。
一実施形態において、コンテンツ選択装置10は、利用者位置情報取得部12、語句抽出部13、特徴語句抽出部14、コンテンツ選択部15、ストリーム管理部16、コンテンツ出力部18等を適宜含む。更に、コンテンツ選択装置10は、受信アンテナ11、画像表示装置19、音声出力装置等20、地図データベース(地図DB)24、経路情報データベース(経路情報DB)25、記憶部28、広告データベース(広告DB)30、ランキングデータベース(ランキングDB)35、ストリームサーバ31、Web資源39等と適宜接続する。ストリームサーバ31は、更にストリームデータベース(ストリームDB)32等と接続する。Web資源39はネットワーク38を介してアクセス可能なネットワーク資源に記憶されたホームページ、ブログ等である。ネットワーク38は好適にはインターネットである。コンテンツ選択装置10とネットワーク38との接続は、有線でも無線でもよい。
【0070】
地図DB24は、後述の地図データ構造50等を用いて、地図上の場所との関連付けを有し、座標ID52により識別されるデータを記憶する。
経路情報DB25は、後述の経路情報DBデータ構造80等を用いて、ユーザの移動経路との関連付けを有し、経路ID82により識別されるデータを記憶する。
広告DB30は、広告コンテンツを記憶するために用いられる。本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、前記座標ID52により識別されるデータと、広告コンテンツとの関連付けに基づいて、広告コンテンツをユーザに提供しうる。
記憶部28は、一時的なコンテンツの保存等に用いてもよく、コンテンツデータベース(コンテンツDB)等を構成して、本発明に係るコンテンツの選択方法を用いて選択されたコンテンツを記憶してもよい。
【0071】
一実施形態において、コンテンツ選択装置10はネットワークを介して地図DB24、経路情報DB25、広告DB30、ランキングDB35、ストリームDB32と適宜接続し、着脱可能なメモリデバイス等を用いて構成する記憶部28と適宜接続する。
別の実施形態において、コンテンツ選択装置10は磁気記憶媒体等を適宜内蔵して地図DB24、経路情報DB25、記憶部28を当該磁気記憶媒体に割り当て、ネットワーク38を介して広告DB30、ランキングDB35、ストリームDB32と適宜接続する。記憶部28に記憶したデータ等は、着脱可能なメモリデバイス等によりコンテンツ選択装置10から取り出されてもよい。
【0072】
利用者位置情報取得部12は、ユーザの旅行前においては、ユーザからの予定の移動経路の情報の入力を受け付ける。この移動経路の情報はユーザが指定するロケーションでもよく、ユーザからの予定の移動経路の情報に基づいて利用者位置情報取得部12がロケーションの情報を生成してもよい。具体的には、時間の情報を含まない座標データ等をロケーションとしうる。ユーザが移動する期間においては、利用者位置情報取得部12は受信アンテナ11を介してGPS衛星22からの電波を受信し、公知のGPS技術を用いてユーザの現在の位置情報を逐次取得しうる。
あるいは、利用者位置情報取得部12は、ユーザが移動の目的地を入力することに応答して、ユーザの現在の位置情報を取得して出発地としてもよい。
移動経路に含まれる座標データ、ロケーション又はユーザの位置情報等が複数存在する場合に、それらの隣同士の間隔は、平面地図における直線距離を用いて表してもよく、道路等の移動経路等に沿った沿線距離を用いて表してもよく、あるいは移動経路から外れうる地形の凹凸又は高低差を含む沿面距離等を用いて表してもよい。
【0073】
語句抽出部13は、前記利用者位置情報取得部12が取得した、ユーザの予定の移動経路又は現在の位置情報に基づいて、あるいは予定の移動経路に含まれるロケーションを検索キーとして、地図DB24を用いて当該移動経路又は位置情報との関連性を有する語句を抽出する。1の位置情報等に対して、抽出される当該語句は複数でありうる。
コンテンツ選択装置10は、ユーザの移動中も継続して、ユーザの位置情報を取得しうる。従って、語句抽出部13は、ユーザの移動期間中において、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句を抽出し続けうる。
【0074】
加えて、語句抽出部13は、前記移動経路として、経路情報DB25に含まれる情報を用いてもよい。経路情報DB25は、ユーザによる移動及び本発明に係るコンテンツ選択装置10の動作により記憶された経路の情報を含む。具体的には、経路情報DB25は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に見いだされたランドマーク等を表す語句を記憶しうる。経路情報DB25の詳細は後述する。
経路情報DB25が前記記憶された経路の情報を含むことにより、語句抽出部13は、ユーザの現在位置に基づいて抽出された語句に加えて、前記記憶された経路のうちからユーザの現在位置を含む同じ移動経路に基づいて、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句を抽出しうる。
【0075】
また、語句抽出部13は、ユーザの移動経路に沿って複数設定される所定の領域が、等しい間隔となるように、前記領域の範囲を適宜調整してもよい。ここに、等しい間隔とは、特定の所定の領域の位置を代表する地点の間隔が等しいことを指す。間隔は、直線距離、沿線距離、沿面距離等でもよい。具体的には、ユーザが旅行前等の時点において前述の移動経路を指定し、この入力された移動経路に沿った曲線の長さを、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が適宜等分して求めてもよい。あるいは、当該等しい間隔は、予め所定の値を設定してもよい。すなわち、ユーザの移動期間中において、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置を逐次繰り返して取得し、ユーザの相対的な移動距離が予め設定した前記所定の値と等しいことに基づいて、ユーザが所定の距離を移動したと見なし、その時点での前記所定の領域を設定してもよい。
等しい間隔で複数設定される前記所定の領域は互いに重複しなければよく、隣同士が互いに外接してもよく、外接せずに互いに隔離してもよい。
【0076】
また、語句抽出部13は、ユーザの移動経路に沿って複数設定される所定の領域が、等しい面積となるように、前記領域の範囲の形状を適宜調整してもよい。これにより、語句抽出部13は、一定面積の地図上の領域から語句を抽出しうる。
例えば、ユーザが移動中に交通渋滞等に遭遇すると、語句抽出部13は、語句抽出のための前記所定の領域が等しい面積になるよう、ユーザの移動経路に沿った移動距離が渋滞前よりも短いことに基づいて、ユーザの移動経路の近傍の範囲を移動経路から展延しうる。すなわち、より遠方に拡大しうる。従って、語句抽出部13は、ユーザの相対的な移動距離が短い場合等において、より遠方の領域に含まれる語句も抽出しうる。
【0077】
更に、語句抽出部13は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる複数の語句が、所定の数になるように、前記領域の範囲を適宜調整してもよい。具体的には、ユーザの移動経路に沿って設定した所定の領域の範囲には初期値として適切な値を予め設定しておき、語句抽出部13において抽出された語句の数が、所定の数よりも少ない場合には前記領域の範囲がより広くなるように、また逆に、所定の数よりも多い場合には前記領域の範囲をより狭くするように、適宜調整してもよい。
【0078】
これらの語句抽出部13の動作においては、前記移動経路に沿って複数設定した所定の領域の範囲は、互いに重複しないように設定される。
語句抽出部13が用いる地図上の複数の領域が重複を含むと、当該重複した領域に含まれる語句はIDFの計算式の分母を増加させうる。これは、一部の地図上の領域を複数回評価し、他の領域を1回評価することに相当する。すなわち、特徴的な語句を抽出する計算のための母集団について、一部を過大評価する等の、誤りを発生することになりうる。
そこで、語句抽出部13は、複数の前記所定の領域が存在する場合に、これらが重複しないよう、特徴的な語句を抽出するための地図上の近傍の範囲を調整しうる。
【0079】
一実施形態において、語句抽出部13は、複数の前記所定の領域が存在する場合に、次の手順で地図上の近傍の範囲を調整しうる。
まず、語句抽出部13は、前記利用者位置情報取得部12が取得した1の位置情報(例えばA)を用い、この位置情報(A)が表す地図上の場所の近傍から語句を抽出する。具体的には、当該位置情報(A)の近傍として、半径2km以内、又は半径10km以内等の、地図上の近傍の範囲から、地名、自然物の名称、又は事業体の名称等を、前記地図データベースを用いて抽出する。
次いで、語句抽出部13は、前記1の位置情報(A)とは異なる位置情報(例えばB)に基づいて、この位置情報(B)が表す地図上の場所の近傍から、同様に語句を抽出する。ここで、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域のうち、位置情報(A)の近傍に含まれていた領域は除く。すなわち、位置情報(A)の近傍を表す地図上の領域がS(A)であり、位置情報(B)の近傍を表す地図上の領域がS(B)である時に、本発明に係る語句抽出ステップは、S(B)から「S(A)かつS(B)」の領域を除いた地図上の領域を用いて、位置情報(B)と関連付けられる語句を抽出する。
前記利用者位置情報取得部12が取得した位置情報が3つ以上の場合も、同様に選別して、地図上の近傍の範囲が重複しない語句のみを累積する。
【0080】
本発明に係る語句抽出部13においては、地図上の領域を重複せずに語句を抽出し累積しうる。従って、本発明に係る語句抽出部13においては、後続の特徴語句抽出部14において特徴的な語句を抽出するための語句の母集団として、1の移動経路に対して地図上の近傍に含まれる任意の領域を1回のみ考慮した、正確な母集団を得ることができる。
【0081】
特徴語句抽出部14は、前記語句抽出部13が抽出した複数の語句から、ユーザの移動経路又は現在の位置情報をより強く特徴付ける語句(特徴的な語句)を抽出する。例えば、特徴語句抽出部14の動作には、前記語句抽出部13が抽出した複数の語句をドキュメントとして扱い、次式に示すTF−IDF等による重要度の計算を用いうる。
【数2】

ここに、nは単語iの出現頻度、|D|は総ドキュメント数、|{d:t∈d}|は単語iを含むドキュメント数である。
TF値は出現頻度の高さを反映し、IDF値は検索範囲において出現頻度が低いほど大きくなる。従って、これらの積であるTF−IDFは、前記語句抽出部13において抽出された語句それぞれの、検索条件となったユーザの移動経路又は現在の位置情報を特徴付ける重要度の指標でありうる。
【0082】
TF−IDF値は、単語ごとに計算されうるので、特徴語句抽出部14においては、前記語句抽出部13が抽出した語句それぞれのTF−IDF値を算出しうる。従って、特徴語句抽出部14の動作により、抽出された複数の語句に対して、重要度の数値を用いて優先順位付け等が可能になる。
【0083】
本発明に係るコンテンツ選択装置10においては、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域を適宜区切ってもよい。すなわち、nは前記地図上の領域の1の区切りの範囲内における単語iの出現頻度、|D|は前記区切りの数、|{d:t∈d}|は単語iを含む前記句切りの数としてもよい。具体的には、ユーザが旅行前等の時点において、予定の移動経路の出発地及び目的地を指定することに応答して、本発明に係るコンテンツ選択装置10は、当該予定の移動経路又は予定の移動経路の近傍を表す地図上の領域を適宜区切り、前記語句抽出ステップを用いて語句を抽出し、前記特徴語句抽出ステップを用いて前記語句のそれぞれのTF−IDF値を算出してもよい。これにより、特徴語句抽出部14は、ユーザの旅行前等の時点において、予定の移動経路等を強く特徴付ける語句を抽出しうる。
あるいは、特徴語句抽出部14は、語句抽出部13が抽出した複数の語句の集合を上述のドキュメントとして捉え、地図データベースにおいて、位置を移動しながら当該位置を中心として語句の抽出を繰り返し行い、抽出した複数の語句の集合をドキュメントとして記憶して、TF−IDFを計算する際の母集団となるドキュメントを蓄積記憶してもよい。nはユーザの現在位置を中心とする前記地図上の領域の1の区切りの範囲内における単語iの出現頻度でありうる。|D|及び|{d:t∈d}|の定義は同様である。具体的には、ユーザが移動する期間中、任意の時点において、ユーザの現在位置に基づいて語句抽出部13の動作を繰り返し、累積した語句を母集団として、それぞれの語句のTF−IDF値を算出してもよい。これにより、特徴語句抽出部14は、ユーザの移動の期間中に当該移動経路等を強く特徴付ける語句を抽出しうる。
【0084】
特徴語句抽出部14がTF−IDF値の算出に用いる母集団は、ユーザの移動経路と関連付けられる語句を抽出して記憶した複数のドキュメントの全てでもよい。
また、特徴語句抽出部14がTF−IDF値の算出に用いる母集団は、ユーザの現在位置を含む地図上の領域と関連付けられる語句を抽出して記憶したドキュメントのみを母集団としてもよい。
【0085】
本発明に係る特徴語句抽出部14が重要度の算出に用いる語句は、前記語句抽出部13において抽出された、地図DB24等を用いて抽出されるユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句を含みうる。本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、ユーザの移動期間中も繰り返してユーザの位置情報を取得しうる。従って、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句のうちで、長期間に渡って常に見いだされる語句は、当該移動経路に沿って複数設定した所定の領域においてありふれた語句でありうる。例えば、ユーザの出発地及び目的地が、いずれも同一都道府県内である場合に、当該都道府県名は当該ユーザの移動経路に沿った任意の地点において見いだされる地名等に含まれうる。本発明に係る特徴語句抽出部14の動作においては、これまでの移動経路にすでに存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトを上げうる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
また、本発明に係る特徴語句抽出部14が重要度の算出に用いる語句は、経路情報DB25等が記憶したユーザの過去の移動経路に沿って設定した所定の領域に含まれる語句を含みうる。従って、本発明に係る特徴語句抽出部14の動作においては、同じ移動経路にすでに存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げられ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトが上げられうる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
【0086】
コンテンツ選択部15は、前記特徴語句抽出部14において重要度の情報を付加した語句を用いて、コンテンツを選択する。当該コンテンツの選択は、ストリームサーバ31が配信可能なストリーム形式の音声データ又は動画データ等、広告DB30が配信可能な広告コンテンツ、ランキングDB35が配信可能なリクエスト頻度等に基づくランキング情報を含む楽曲等、ネットワークを介してアクセス可能なWeb資源39に記憶された種々のホームページ、ブログ等を対象として行いうる。ストリームサーバ31は、コンテンツ選択部15が選択したストリーム形式のデータを、ストリームDB32等から抽出し、コンテンツ選択装置10における利用のために送信する。
また、コンテンツ選択部15は、記憶部28を用いて、選択されたコンテンツの情報等を適宜記憶してもよい。
コンテンツ選択部15が、広告DB30、ランキングDB35、及びWeb資源39等からそれぞれのデータを抽出する方法には、キーワード検索等の、公知の検索技術を用いうる。
更に、コンテンツ選択部15は、記憶部28を用いて、ユーザの旅行中等に再生された楽曲等の音声データの識別子等を、コンテンツの情報として適宜記憶してもよい。記憶部28は着脱可能なフラッシュメモリデバイス等でもよい。例えば、ユーザは旅行後に記憶部28に記憶したコンテンツの情報を、別個のパーソナルコンピュータ等を用いて読み出し、ブログに投稿するための旅行記録の作成等に用いうる。
コンテンツ出力部18は、前記コンテンツ選択部15が選択したコンテンツをユーザに提供するために出力する。具体的には、コンテンツ選択装置10が適宜備えるか又は外付けの形態で接続する画像表示装置19、音声出力装置等20を用いて、ユーザに前記コンテンツを提供する。
【0087】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、コンテンツ選択装置10を用い、ユーザの移動経路又は位置情報をより強く特徴付ける語句を抽出し、コンテンツを選択してユーザに提供しうる。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザが予定の移動経路又は現在の位置情報を、本発明に係るコンテンツ選択装置10等に取得させることにより、ユーザの移動経路等を強く特徴付けるコンテンツが自動的に選択され、ユーザはこれを利用しうる。
【0088】
[コンテンツ選択システムの構成]
図2は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択するシステムの構成例を示す図である。
一実施形態において、本発明に係るコンテンツ選択システム21は、ネットワーク38を介して相互に接続するコンテンツ選択装置10、地図DB24、経路情報DB25、広告DB30、ストリームサーバ31、ランキングDB35等を含む。ストリームサーバ31はストリームDB32と直接に又はネットワーク38を介して接続する。ネットワーク38は好適にはインターネットである。コンテンツ選択装置10とネットワーク38との接続は、有線でも無線でもよい。
あるいは、コンテンツ選択装置10は適宜記憶媒体を内蔵し、地図DB24、経路情報DB25等を備えてもよい。
また、例えば、コンテンツ選択装置10は図1に示した記憶部28等を内蔵し、又は着脱可能に接続し、一時的なコンテンツの保存等に用いてもよく、コンテンツデータベース(コンテンツDB)等を構成して、本発明に係るコンテンツの選択方法を用いて選択されたコンテンツを記憶してもよい。
コンテンツ選択装置10は、受信アンテナ11を介してGPS衛星22からの電波を受信する。
一実施形態において、コンテンツ選択装置10は、ネットワーク接続可能なカーナビゲーション装置等の形態で提供され、画像表示のためのディスプレイ、音声出力のためのスピーカー等を適宜備える。ユーザは、公知のカーナビゲーション装置等におけるルート設定の入力と同様に、コンテンツ選択装置10に自己の予定の移動経路等を入力しうる。
【0089】
本発明の一実施形態に係る、コンテンツ選択システム21においては、ユーザは、旅行前等において、予定の移動経路をコンテンツ選択装置10に入力しうる。この入力は、ユーザが直接にコンテンツ選択装置10に入力してもよく、ネットワーク38を介して他のコンピュータ機器等から移動経路のための情報を送信してコンテンツ選択装置10が受信してもよく、適宜設計しうる。
【0090】
コンテンツ選択装置10は、ユーザが入力した予定の移動経路の情報に基づき、地図DB24を用いて当該移動経路と関連付けられる語句を抽出する。更に、コンテンツ選択装置10は、TF−IDF等による重要度の計算法を用い、前記抽出した複数の語句から、当該移動経路をより強く特徴付ける語句を、特徴的な語句として抽出する。
コンテンツ選択装置10は、前記特徴的な語句を用いてコンテンツを選択する。当該コンテンツは、ストリームサーバ31が配信可能なストリーム形式の音声データ又は動画データ等、広告DB30が配信可能な広告コンテンツ、ランキングDB35が配信可能なリクエスト頻度等に基づくランキング情報を含む楽曲等、ネットワークを介してアクセス可能なWeb資源39に記憶された種々のホームページ、ブログ等を含む。
前記選択されたコンテンツは、コンテンツ選択装置10に転送されてもよく、あるいはコンテンツ選択装置10は前記選択されたコンテンツにアクセスするための情報を記憶してもよい。
ユーザが移動経路を移動すると、本発明に係るコンテンツ選択装置10は、GPS衛星22からの電波を用いてユーザの現在の位置情報を逐次取得する。ユーザの現在位置が前記選択されたコンテンツのいずれかとの関連付けを有するロケーション又はロケーションの近傍等に至ることに応答して、本発明に係るコンテンツ選択装置10は、対応するコンテンツの動画又は音声等を再生しうる。
【0091】
本発明の一実施形態に係る、コンテンツ選択システム21を用いることにより、ユーザの移動経路等を強く特徴付けるコンテンツが自動的に選択され、ユーザの現在の位置情報に応答して自動的に再生される。
【0092】
[コンテンツ選択装置のハードウェア構成]
図3は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツ選択装置のハードウェア構成例を示す図である。以下、コンテンツ選択装置をサーバとして説明するが、パーソナルコンピュータ等をコンテンツ選択装置として用いる場合においても基本的には同様である。
【0093】
コンテンツ選択装置10は、制御部108を構成するCPU110(マルチプロセッサ構成ではCPU120等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン107、通信I/F140、メインメモリ150、BIOS(Basic Input Output System)160、USBポート190、I/Oコントローラ170、並びにキーボード及びマウス180等の入力手段や表示装置122を備える。I/Oコントローラ170には、テープドライブ172、ハードディスク174、光ディスクドライブ176、半導体メモリ178、等の記憶部109を接続しうる。BIOS160は、サーバの起動時にCPU110が実行するブートプログラムや、サーバのハードウェアに依存するプログラム等を格納する。ハードディスク174は、サーバとして機能するための各種プログラム及び本発明の機能を実行するプログラムを記憶する。光ディスクドライブ176としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブ等を使用しうる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク177を使用する。光ディスク177から光ディスクドライブ176によりプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ170を介してメインメモリ150又はハードディスク174に提供しうる。また、同様にテープドライブ172に対応したテープメディア171を主としてバックアップのために使用しうる。
【0094】
サーバに提供されるプログラムは、ハードディスク174、光ディスク177、又はメモリカード等の記録媒体に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ170を介して、記録媒体から読み出され、又は通信I/F140を介してダウンロードされることによって、サーバにインストールされ実行されてもよい。
【0095】
上述のプログラムは、内部又は外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶媒体としては、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光学記録媒体、電子媒体を含むが、これらに限定されない。前記磁気記録媒体には、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク174、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)等を含み、光磁気記録媒体には光磁気ディスク(MO及びMD)等を含み、光学記録媒体には追記型コンパクトディスク(CD)、追記型デジタル多目的ディスク(DVD)、追記型ブルーレイディスク、追記型ホログラフィック・ディスク等を含み、電子媒体には電気書き込み可能読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、シリコン・ストレージ・ディスク等を含む。また、専用通信回線やインターネット等の通信回線に接続されたサーバシステムに設けたハードディスク174又は光ディスクライブラリ等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してプログラムをサーバに提供してもよい。
【0096】
ここで、表示装置122は、サーバ管理者によるデータの入力を受け付ける画面を表示したり、演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。入力手段は、ユーザによる入力の受け付けを行うものであり、キーボード及びマウス180等により構成してもよい。通信I/F140は、サーバを専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して端末と接続しうるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F140は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0097】
以上の例は、コンテンツ選択装置10のハードウェア構成について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをコンテンツ選択装置10として動作させることにより上記で説明した機能を実現しうる。従って、本発明において一実施形態として説明したコンテンツ選択装置10により実現される機能は、上述の方法を前記コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のプログラムを前記コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
【0098】
[コンテンツ選択プログラムの諸段階]
図4は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択するプログラムの諸段階を例示する図である。
【0099】
本発明の一実施形態に係るコンテンツを選択するプログラムは、利用者位置情報を取得するステップ(S10)において、利用者が旅行前等の期間中に、予定の移動経路を入力する場合には当該移動経路の情報を取得する。利用者が移動の期間中においては、ステップS10はGPS衛星22からの電波を用い、ユーザの現在の位置に係る情報を逐次取得する。あるいは、ステップS10は、ユーザが移動の目的地を入力することに応答して、ユーザの現在の位置情報を取得して出発地としてもよい。
移動経路に含まれる位置情報等が複数存在する場合の隣同士の間隔は、前述のように、直線距離、沿線距離、又は沿面距離等を用いて表してもよい。
【0100】
次いで、語句抽出ステップ(S12)において、本発明の一実施形態に係るコンテンツを選択するプログラムは、地図DB24等を用い、利用者の移動経路又は現在の位置情報と関連付けられる語句を、地図DB24から検索して抽出する。当該検索及び抽出には、ユーザの移動経路又は現在の位置情報に含まれるロケーションの情報を検索キーとして用いてもよい。ロケーションの情報は、時間を含まない座標データ等でもよく、当該座標データとの関連性を有する地名等の語句でもよい。ステップS12においては、1の移動経路又は位置情報から複数の語句が抽出されうる。
加えて、語句抽出ステップ(S12)は、前記移動経路として、経路情報DB25に含まれる情報を用いてもよい。経路情報DB25は、ユーザによる移動及び本発明に係るコンテンツを選択するプログラムの動作により記憶された経路の情報を含む。具体的には、経路情報DB25は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に見いだされたランドマーク等を表す語句を記憶しうる。
【0101】
また、語句抽出ステップ(S12)は、ユーザの移動経路に沿って複数設定される所定の領域が、等しい間隔となるように、前記領域の範囲を適宜調整してもよい。ここに、等しい間隔とは、特定の所定の領域の位置を代表する地点の間隔が等しいことを指す。間隔は、直線距離、沿線距離、沿面距離等でもよい。具体的には、ユーザが旅行前等の時点において前述の移動経路を指定し、この入力された移動経路に沿った曲線の長さを、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等が適宜等分して求めてもよい。あるいは、当該等しい間隔は、予め所定の値を設定してもよい。すなわち、ユーザの移動期間中において、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置を逐次繰り返して取得し、ユーザの相対的な移動距離が予め設定した前記所定の値と等しいことに基づいて、ユーザが所定の距離を移動したと見なし、その時点での前記所定の領域を設定してもよい。
等しい間隔で複数設定される前記所定の領域は互いに重複しなければよく、隣同士が互いに外接してもよく、外接せずに互いに隔離してもよい。
【0102】
また、語句抽出ステップ(S12)は、ユーザの移動経路に沿って複数設定される所定の領域が、等しい面積となるように、前記領域の範囲の形状を適宜調整してもよい。これにより、語句抽出ステップ(S12)は、一定面積の地図上の領域から語句を抽出しうる。
例えば、ユーザが移動中に交通渋滞等に遭遇すると、語句抽出ステップ(S12)は、語句抽出のための前記所定の領域が等しい面積になるよう、ユーザの移動経路に沿った移動距離が渋滞前よりも短いことに基づいて、ユーザの移動経路の近傍の範囲を移動経路から展延しうる。すなわち、より遠方に拡大しうる。従って、語句抽出ステップ(S12)は、ユーザの相対的な移動距離が短い場合等において、より遠方の領域に含まれる語句も抽出しうる。
【0103】
更に、語句抽出ステップ(S12)は、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる複数の語句が、所定の数になるように、ユーザの当該領域の範囲を適宜調整してもよい。具体的には、当該領域の範囲には初期値として適切な値を予め設定しておき、語句抽出ステップ(S12)において抽出された語句の数が、所定の数よりも少ない場合には前記領域の範囲がより広くなるように、また逆に、所定の数よりも多い場合には前記領域の範囲をより狭くするように、適宜調整してもよい。これらの前記領域の範囲の広さ又は狭さは、地図上の1地点からの、長さを単位とする距離に基づいて設定してもよい。例えば、前記領域の範囲は、地図上の1点を中心とする半径10km、5km、2km等の距離に基づいてもよい。あるいは、前記領域の範囲は、地図上に適宜設定した領域の個数に基づいてもよい。例えば、地図上の1点を含む市町村数を1個、又は隣接する市町村を含み2個、3個等の個数に基づいてもよい。
【0104】
これらの語句抽出ステップ(S12)の動作においては、前記領域の範囲は、互いに重複しないように設定される。
また、語句抽出ステップ(S12)が、が用いる地図上の複数の領域が重複を含むと、一部の地図上の領域が複数回評価され、他の領域が1回評価されることになる。すなわち、後続の特徴的な語句を抽出する計算のための母集団について、一部を過大評価する等の、誤りを発生することになりうる。
そこで、語句抽出ステップ(S12)は、複数の前記所定の領域が存在する場合に、これらが重複しないよう、特徴的な語句を抽出するための地図上の近傍の範囲を調整しうる。
【0105】
次いで、本発明の一実施形態に係るコンテンツを選択するプログラムは、特徴語句抽出ステップ(S14)において、TF−IDF等の計算法を用い、前記抽出した複数の語句に対して重要度の数値を算出する。算出した重要度の数値は、ユーザの移動経路におけるそれぞれの語句の重要度の指標である。従って、TF−IDF等の計算を用いることにより、当該移動経路をより強く特徴付ける語句である、特徴的な語句が抽出される。
【0106】
本発明に係る特徴語句抽出ステップ(S14)が重要度の算出に用いる語句は、前記語句抽出ステップ(S12)において抽出された、地図DB24等を用いて抽出されるユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句を含みうる。本発明に係るコンテンツを選択するプログラム等は、ユーザの移動期間中も繰り返してユーザの位置情報を取得しうる。従って、ユーザの移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句のうちで、長期間に渡って常に見いだされる語句は、当該領域においてありふれた語句でありうる。本発明に係る特徴語句抽出ステップ(S14)の動作においては、これまでの移動経路にすでに存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトを上げうる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
また、本発明に係る特徴語句抽出ステップ(S14)が重要度の算出に用いる語句は、経路情報DB25等が記憶したユーザの過去の移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる語句を含みうる。従って、本発明に係る特徴語句抽出ステップ(S14)の動作においては、同じ移動経路にすでに存在していた語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げられ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトが上げられうる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
【0107】
次いで、本発明の一実施形態に係るコンテンツを選択するプログラムは、コンテンツ選択ステップS16において、前記特徴的な語句との関連性を有するコンテンツを選択する。当該コンテンツは、ストリームサーバ31を介して抽出しうるストリーム形式の音声データ又は画像データ等、Web資源39に記憶されたホームページ、ブログ等、広告DB30を用いて抽出しうる広告データ、ランキングDB35を用いて抽出しうるランキングデータ等を適宜含む。
【0108】
次いで、本発明の一実施形態に係るコンテンツを選択するプログラムは、ユーザの現在位置はロケーションの範囲内であるかを判別するステップ(S20)において、利用者位置情報を取得するステップ(S10)において取得した移動経路に含まれ、コンテンツ選択ステップ(S16)において選択されたコンテンツと関連付けられたロケーションの範囲内に、ユーザの現在の位置情報があるか否かを判別する。ロケーションの範囲内は、例えば座標データとして表されるロケーションの空間座標から所定の距離以内の範囲であってもよく、また例えば、座標データに関連付けられた地名等により参照される特定の住所の範囲であってもよく、適宜設計しうる。
ステップS20において判別の結果が真であればステップS22に進み、偽であればステップS10に戻る。
【0109】
次いで、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムは、ロケーションと関連付けたコンテンツを提供するステップ(S22)において、ステップS20の判別が真であったコンテンツ、すなわち、ユーザの現在の位置情報と関連付けられたコンテンツを、ユーザに提供する。具体的には、ストリーム形式の音楽データ又は動画データ等が再生されうる。ステップS22の後には、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムはステップS10に戻る。
【0110】
ステップS10からステップS18までの動作は、ユーザが予定の移動経路を入力することに基づいて、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムがコンテンツを選択する動作を実施する。従って、これらの諸段階においては、ユーザの現在の位置情報は、予定の移動経路に含まれてもよく、含まれなくてもよい。具体的には、ユーザが旅行の出発前に予定の移動経路を入力することに基づいて、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は当該移動経路における重要度に従ってコンテンツを選択し、再生のために用意しうる。
ステップS20の動作は、前記再生のために用意されたコンテンツを再生するタイミングを決定する。すなわち、前記再生のために用意されたコンテンツは、ユーザの現在の位置情報が、前記入力した移動経路に含まれ、並びに、選択された当該コンテンツと関連付けられたロケーションの範囲内にあることに応答して、再生される。
【0111】
ユーザが移動中の期間における、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムの動作は、ステップS10においてユーザの位置情報を取得し、ステップS12からステップS18の処理をバイパスしてステップS20の判別を実施してもよい。これにより、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムは、選択されたコンテンツのいずれかと関連付けられたロケーションの範囲内にユーザの現在の位置情報が含まれるまで、ステップS20からステップS10に戻るループを繰り返して、コンテンツの再生を待機しうる。
あるいは、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムの動作は、ユーザが移動前に予定の移動経路を入力する期間においても、ユーザが移動中の期間においても、ステップS10からステップS22までの諸段階を実施してもよい。これにより、本発明に係るコンテンツを選択するプログラムは、ユーザが予定の移動経路を外れて別の経路を移動する場合等において、新たな移動経路に基づく語句を地図DB24から抽出し、特徴的な語句を抽出してコンテンツを選択し、ユーザに提供しうる。
【0112】
[ユーザの位置情報のデータ構造]
図5は、本発明の一実施形態に係る、ユーザの位置情報のデータ構造を例示する図である。
具体的には、本発明に係るユーザ位置情報40は、図1に示したコンテンツ選択装置10に含まれる利用者位置情報取得部12の動作において、ユーザの移動中における都度の現在位置を記憶するために用いられる。図4に示した、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、利用者位置情報を取得するステップ(S10)において取得した、ユーザの移動中における都度の現在位置を記憶するために用いられる。
【0113】
一実施形態において、ユーザ位置情報40は、ユーザID41、端末ID42、X座標43、Y座標44、Z座標45、時刻46等を含む。
ユーザID41は、本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザを識別するためのものである。ユーザID41は、図1及び図2に示したGPS衛星22を用いる位置情報の取得において用いられるユーザの識別子でもよく、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置におけるユーザの識別子等でもよい。
端末ID42は、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置を識別するためのものである。具体的には、当該端末は、図1に示したコンテンツ選択装置10等である。
X座標43、Y座標44、Z座標45及び時刻46は、図1及び図2に示したGPS衛星22を用いる位置情報の取得において取得される、3次元の座標データ及び当該座標データを取得した時刻である。これらのデータの形式は適宜設計しうる。
【0114】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザ位置情報40を用いることにより、コンテンツの選択を実施するコンピュータプログラム等の諸段階において、ユーザの都度の位置情報を用いることができる。
【0115】
[地図データ構造]
図6は、本発明の一実施形態に係る、地図データ構造50を例示する図である。具体的には、地図データ構造50は、図1及び図2に示した地図DB24のためのデータ構造である。
【0116】
一実施形態において、地図データ構造50は、座標ID52、ロケーション54、地図関連データ56、地図関連データテーブル58等を含む。
座標ID52は、地図DB24に含まれ相互に関連付けが定義されたデータを識別するための識別子である。すなわち、1の座標ID52は、ロケーション54、地図関連データ56等の複数のデータを参照するために用いうる。地図関連データテーブル58は、地図データ構造50を利用するアプリケーション等に、当該地図データ構造50のデータ構造を参照するために用いられうる。
【0117】
ロケーション54は、時間の情報を含まない座標データ又は地図上の場所を参照しうる用語等である。ロケーション54は典型的には3次元空間の座標として表されるが、これに限らず、地名等の名称をロケーション54としてもよい。ロケーション54として地図データ構造50に含まれるデータは、具体的な地名等を記憶してもよく、具体的な地名等を他の記憶領域に記憶し、当該記憶領域への参照のためのアドレス情報等を、ロケーション54としてもよい。
ロケーション54は、本発明に係る地図データベースの検索キーでありうる。当該検索キーはコンピュータ処理可能なデータであればよく、数値でも、テキストでも、画像等でもよい。
ロケーション54は、画像としての地図等を参照するために用いてもよい。例えば、地形図等の地図、行き先案内図等の略図形式の地図、交通機関の路線図等の概念図、3次元空間情報から遠近法を用いて2次元に投影した鳥瞰図等の静止画像形式の地図等を、ロケーション54を用いて参照しうる。
【0118】
(地図関連データ56)
地図関連データ56は、前記ロケーション54が参照しうる地図上の場所との関連付けが可能な任意のデータである。例えば、地図関連データ56は、1のロケーションとの関連付けが可能な複数の情報として、地名、地番、住所、建築物の名称、交通機関の名称、事業体の名称、自然物の名称等のテキスト形式のデータを含んでもよい。また、地図関連データ56は、1のロケーションとの関連付けが可能な複数の情報として、動画形式のデータ、音声形式のデータ等を含んでもよい。
【0119】
地図関連データ56に含まれるデータには、当該データの種類を区別する情報を付加してもよい。例えば、地図関連データ56に含まれるテキスト形式のデータに、地名、自然物の名称、建築物の名称、事業体の名称等をそれぞれ相互に区別するために、ジャンルを区別するための情報を付加してもよい。また、例えば、本発明に係るコンテンツの選択方法において、コンテンツを選択する動作に複数のモードを備え、当該動作モードと協働しうる動作モードの識別情報を付加してもよい。更に、例えば、他のロケーションとの関連付けのための情報を付加してもよい。
【0120】
地図関連データ56に含まれるデータにジャンルを区別するための情報を付加することにより、情報検索技術における公知のフィルタリング等を用いて、特定のジャンルの情報を付加したデータを、本発明に係るコンテンツの選択方法のために用いうる。あるいは、複数のジャンルのそれぞれに優先順位を付け、複数のジャンルに係る検索条件を用いて、本発明に係るコンテンツの選択方法を実施してもよい。
【0121】
また、地図関連データ56に含まれるデータに動作モードの識別情報を付加することにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、「歴史探訪モード」、「サスペンスドラマモード」、「空想科学モード」等の動作モードを実施し、それぞれの動作モードにおいて重要度を有するデータを選択して動作しうる。例えば、1の座標ID52に関連付けられる地図関連データ56が「東京」「江戸」「築城」「高層ビル」「大規模災害」「サイボーグ」「タイムマシン」等の複数のデータを含み、これらのキーワードのそれぞれに動作モードのための情報が付加されることにより、ユーザが「空想科学モード」等を選択すると、当該動作モードの情報を付加された「サイボーグ」「タイムマシン」等のデータが選択され、本発明に係るコンテンツの選択方法に用いられうる。
【0122】
また、地図関連データ56に含まれるデータに他の座標ID52を有する地図データとの参照の関係を示す情報を付加することにより、1の座標ID52に関連付けられる地図関連データ56は、他の座標ID52に関連付けられる地図関連データ56を参照しうる。例えば、自己の故郷で蒸気機関車を利用した思い出をもつユーザが、稼動終了して保存のために移転した蒸気機関車の設置場所等を訪問する場合に、本発明に係る地図データ構造50は、ユーザの現在の位置情報と対応する座標ID52と関連付けられた地図関連データ56に、以前に当該蒸気機関車が稼動していたユーザの故郷等を参照しうる1の座標ID52への参照のための情報を記憶しうる。従って、ユーザは訪問先に関連する地図関連データ56に加えて、別の場所である故郷と関連付けた地図関連データ56も、コンテンツの選択のために利用しうる。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザは、異郷の地に関連するコンテンツを利用しうると共に、異郷の地で郷愁に浸る機会も得られる。
【0123】
(地図関連データテーブル58)
地図データ構造50に含まれる地図関連データテーブル58に、地図関連データ56に含まれる情報の種類を記憶してもよい。例えば、記号「K」「L」「M」等を用い、地図関連データ56に含まれるデータのジャンルを示してもよい。また、例えば、記号「X」「Y」「Z」等を用い、地図関連データ56に含まれるデータをフィルタリングするための動作モードの情報を示してもよい。また、例えば、記号「P」等を用い、地図関連データ56に含まれるデータが、他の座標ID52を有する地図データを参照するか、又は他の座標ID52を有する地図データにより参照されることを示してもよい。更に、例えば、記号「A」等を用い、地図関連データ56に含まれるデータに対して、広告コンテンツが関連付けられることを示してもよい。広告コンテンツとの関連付けは、事業体等の広告主との契約に基づいてもよく、当該ロケーションへの入札に基づいてもよい。入札の方式等は適宜設計しうる。
【0124】
一実施形態において、本発明に係る地図データ構造50において、座標ID52が「XYZ0001」であるデータは、地図関連データ56に記号「K」「X」を含み、ジャンル「K」及びコンテンツの選択方法における動作モード「X」の情報をそれぞれ有する。また、座標ID52が「XYZ0002」であるデータは、地図関連データ56に記号「K」「L」「X」を含み、ジャンル「K」及びコンテンツの選択方法における動作モード「X」の情報をそれぞれ有する。更に、座標ID52が「XYZ0003」であるデータは、地図関連データ56に記号「M」「P」「Z」を含み、ジャンル「M」、コンテンツの選択方法における動作モード「Z」及び他の地図データとの参照の関係を示す情報「P」の情報をそれぞれ有する。
ユーザが動作モード「X」を指定すると、本発明に係るコンテンツの選択方法又は選択方法の実施装置等においては、図1に示した語句抽出部13の動作において、又は図4に示した語句抽出ステップ(S12)において、地図データ構造50に含まれるデータのうちから、当該動作モードの情報を含む、座標ID52が「XYZ0001」及び「XYZ0002」のデータが、座標ID52が「XYZ0003」のデータよりも優先してコンテンツの選択のために用いられる。
また、ユーザがジャンル「L」を指定すると、本発明に係るコンテンツの選択方法又は選択方法の実施装置等においては、同様に座標ID52が「XYZ0002」のデータが、座標ID52が「XYZ0001」及び座標ID52が「XYZ0003」のデータよりも優先してコンテンツの選択のために用いられる。
座標ID52が「XYZ0003」のデータは、他の地図データの参照の情報「P」を有するので、当該データがコンテンツの選択のために用いられる条件においては、情報「P」により関連付けられた他のデータも、本発明に係るコンテンツの選択方法のコンテンツの選択のために用いられる。
更に、座標ID52が「XYZ0003」のデータは、広告コンテンツの情報「A」を有するので、当該データがコンテンツの選択のために用いられる条件においては、情報「A」により関連付けられた広告コンテンツも、本発明に係るコンテンツの選択方法のコンテンツの選択のために用いられる。
【0125】
地図データ構造50に含まれる地図関連データテーブル58は、上述のジャンル、動作モード等を新規に追加又は更新するために用いられてもよい。新規に追加又は更新されたジャンル、動作モード等の情報が地図関連データテーブル58に書き込まれることにより、本発明に係るコンテンツの選択方法において、これらの新規に追加又は更新されたジャンル、動作モード等を用いて、地図関連データ56に含まれるデータに対する、フィルタリング等を実施しうる。
【0126】
本発明に係る地図DB24においては、地図データ構造50を用いて、1の座標ID52に対してロケーション54を関連付けることにより、複数の検索キーを記憶しうると共に、画像としての地図を参照するための情報を記憶しうる。また、本発明に係る地図DB24においては、地図関連データ56を用いて、1の座標ID52と関連しうる多様なデータを記憶しうる。地図関連データ56には適宜、ジャンル、動作モード、他の座標ID52への参照のための情報等を設定しうるので、ユーザは更に多様なコンテンツの選択方法を利用しうる。
【0127】
[コンテンツDB]
図7は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツDBデータ構造を例示する図である。コンテンツDBデータ構造60は、本発明に係るコンテンツの選択方法において、図5に示したユーザ位置情報40に基づき、図6に示した地図データ構造50から語句が検索され抽出され、更にTF−IDF等の計算により特徴的な語句が抽出され、前記特徴的な語句との関連付けを用いて選択されたコンテンツの情報である。
コンテンツDBデータ構造60は、図1に示した記憶部28等を用いて、本発明に係るコンテンツの選択方法により選択されたコンテンツ等の記憶に用いられうる。これに限らず、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、適宜記憶手段を備えてコンテンツDBデータ構造60を記憶してもよい。
【0128】
一実施形態において、コンテンツDBデータ構造60は、コンテンツID62、コンテンツキーワード64、タイトル66、コンテンツ関連データ68を含む。
コンテンツID62は、選択された個々のコンテンツを識別するための識別子である。
コンテンツキーワード64は、コンテンツID62により識別されうる1のコンテンツに含まれるキーワードである。このキーワードは、前記特徴的な語句との関連づけを有するものを含む。すなわち、本発明に係るコンテンツの選択方法において、前記特徴的な語句と、コンテンツキーワード64に含まれるキーワードとが関連性を有することに基づいて、当該キーワードを含むコンテンツが選択されうる。コンテンツキーワード64は、当該コンテンツが選択された後に、再度、公知のキーワード抽出等の技術を用いて、選択されたコンテンツから新たにキーワードを抽出して追記してもよい。これにより、本発明に係るコンテンツの選択方法は、いったん選択されたコンテンツに更にキーワードを追加して記憶し、将来のコンテンツの選択のために使用することも可能である。
タイトル66は、コンテンツID62により識別されるコンテンツのタイトルである。例えば、タイトル66は、楽曲等のデジタル音声データのファイル名又はヘッダ情報に含まれる文字列、ブログ又はホームページ等のWeb資源のタイトルに含まれる文字列等である。
コンテンツ関連データ68は、コンテンツID62により識別されるコンテンツとの関連性を有するデータであり、典型的には、当該コンテンツが含むテキストデータである。例えば、ブログ投稿記事に含まれるテキストデータ、楽曲の歌詞に含まれるテキストデータ、音声データのヘッダ情報又は付随するテキストデータ等である。
【0129】
本発明に係るコンテンツの選択方法において、コンテンツDBデータ構造60を用いることにより、選択されたコンテンツごとに識別子であるコンテンツID62を割り当て、後続のコンテンツを自動的に再生又は提供するために用いることができる。
【0130】
[地図上の近傍の範囲:移動経路に沿った設定例]
図8及び図9は、本発明の一実施形態に係る、地図上の近傍の範囲を例示する図である。ここで、用語「近傍」は前述の用語「所定の領域」の意味で用いる。
図8に示す近傍の範囲−1(200)は、始点204、終点206、移動経路280、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)、地点1〜6(212、222、232、242、252、262)を適宜含む。地点等の個数は単に例示のためであり、何個でもよい。
移動経路280は、少なくとも始点204を有し、適宜、終点206を有する、ユーザの移動経路等である。終点206は、好適にはユーザの旅行等の目的地でありうるが、これに限らず、単に本発明に係るコンテンツ選択装置10等の動作のために適宜設定しうる。例えば、本発明に係るコンテンツ選択装置10等のメモリ容量又は表示手段の文字数等に基づいて、終点206を設定してもよい。移動経路280は、ユーザの旅行前等の時点において、本発明に係るコンテンツ選択装置10に入力される情報に基づいてもよく、ユーザが移動する期間中に当該ユーザの位置情報から経時的に取得される情報に基づいてもよい。
領域1〜6(210、220、230、240、250、260)のそれぞれは、移動経路280に含まれる地点1〜6(212、222、232、242、252、262)ごとの近傍の範囲であり、移動経路280又は移動経路280の近傍が表す地図上の領域に含まれる語句を抽出するために、本発明に係るコンテンツ選択装置10等により設定される。
地点1〜6(212、222、232、242、252、262)は移動経路280に含まれ、それぞれが対応する領域1〜6(210、220、230、240、250、260)を代表する。本発明に係るコンテンツ選択装置10等が、移動経路280に沿って領域1〜6(210、220、230、240、250、260)を設定する時に、隣同士の領域を等間隔に設定する場合は、それぞれの領域を代表する地点1〜6(212、222、232、242、252、262)の間隔を調節しうる。当該間隔は、直線距離、沿線距離、沿面距離等を適宜用いうる。
図8においては、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)のそれぞれが互いに重複せず、かつ移動経路280に沿って隙間なく確保されうることを例示するが、これに限らず、コンテンツの選択のための地図上の領域は、隣同士が重複しないように設定されればよく、いずれかの隣接する領域が離間していてもよい。各領域の形状は適宜設計しうる。例えば、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)のそれぞれは、対応する地点1〜6(212、222、232、242、252、262)を中心として半径を適宜設定した略円形の範囲等である。あるいは、それぞれの領域を等面積としてもよく、コンテンツの選択に用いうる語句の数が所定の個数となるように、それぞれの領域の形状又は大きさを設定してもよい。
好適には、移動経路280の任意の部分は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が移動経路280に沿って設定する、コンテンツの選択のための領域のいずれかに含まれる。
【0131】
一実施形態において、ユーザは旅行前等の時点において、本発明に係るコンテンツ選択装置10等を用い、旅行の目的地として終点206を指定しうる。この指定は、ユーザが入力してもよく、コンテンツ選択装置10が目的地の候補を提示してユーザが適宜選択してもよい。ユーザによる終点206の指定に応答して、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、GPS衛星22からの電波受信等により現在位置を取得して始点204を設定しうる。
始点204及び終点206を両端とする移動経路280は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等により自動的に設定されてもよく、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が候補を提示してユーザが適宜選択してもよい。
本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、移動経路280が特定されたことに基づいて、当該移動経路280に含まれる地点1〜6(212、222、232、242、252、262)を設定しうる。この設定は、移動経路280の経路長を適宜分割して設定してもよく、それぞれの地点の間隔が等しくなるように分割して設定してもよく、移動経路280に含まれる道路の交差点又は公共交通機関のターミナル等、交通の要所等を適宜抽出してもよい。
【0132】
次いで、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、地点1〜6(212、222、232、242、252、262)のそれぞれについて、近傍の範囲を表す領域1〜6(210、220、230、240、250、260)を設定しうる。これらの近傍の範囲は、それぞれの領域が重複しないように設定される。
例えば、当該近傍の範囲は、それぞれの地点を中心とする半径2km、又は半径10km等の地図上の領域でありうるが、これらに限定せず、適宜設定しうる。また、近傍の範囲が、互いに等しい面積となるように、適宜形状を調整してもよい。
近傍の範囲は、地図上の領域に含まれる語句が所定の数となるように、適宜拡大又は縮小されてもよい。例えば、領域1(210)は地点1(212)を中心とする半径2kmの範囲に設定された状態で、地図上の当該領域の範囲内に所定の数の語句を含みうる時に、地点4(242)を中心とする地図上の範囲において前記領域1(210)と同数の語句を含むために、領域4(240)を半径4kmの範囲等に設定してもよい。
【0133】
例えば、地図上の領域に含まれる語句が所定の数となるように、近傍の範囲を調整する場合を考える。領域1(210)から領域6(260)のそれぞれが所定の数の語句を含むように、地点1(212)から地点6(262)を中心とする円形の範囲が設定され、この結果として、単に円形等の範囲を設定するといずれかの隣接する領域の重複が発生する可能性がある時に、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、それぞれの領域が重複しないように、少なくとも一方の領域の形状を調整しうる。当該調整される形状は、円形以外の長円等でもよく、適宜設計しうる。これにより、1の移動経路280の近傍に含まれる任意の地図上の領域は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等の語句抽出において1回のみ考慮されるので、どの領域についても過大評価又は過小評価を避けることができる。
【0134】
これらの近傍の範囲は、それぞれの領域が重複しないように設定されればよく、それぞれの領域は外接してもよく、互いに隔離していてもよい。
【0135】
[地図上の近傍の範囲:位置情報を逐次取得する設定例]
図9に示す近傍の範囲−2(205)は、前述の図8と同様に、始点204、終点206、移動経路280、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)、地点1〜6(212、222、232、242、252、262)を適宜含む。
移動経路280は、少なくとも始点204を有し、適宜、終点206を有する、ユーザの移動経路等である。終点206は、好適にはユーザの旅行等の目的地でありうるが、これに限らず、単に本発明に係るコンテンツ選択装置10等の動作のために適宜設定しうる。例えば、ユーザは終点206を指定することなく気の向くままに移動し、本発明に係るコンテンツ選択装置10等はユーザの現在位置を終点206として扱ってもよい。
地点1〜6(212、222、232、242、252、262)はこの順番で時間の経過に従って各々独立に定義される。地点等の個数は単に例示のためであり、予め定める必要はなく、何個でもよい。例えば、ユーザが始点204を出発した後に、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が、移動中のユーザの位置情報を地点1(212)として取得してコンテンツの選択のための地図上の領域1(210)を設定し、その後、更に移動したユーザの位置情報を地点2(222)として取得してコンテンツの選択のための地図上の領域2(220)を設定する。他の地点及び領域についても同様である。
また、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)の大きさは、本発明に係るコンテンツ選択装置10等がコンテンツの選択のために抽出しうる語句が所定の個数となるよう設定されうる。例えば、前記所定の個数を3個等に設定してもよい。すなわち、地点1(212)において地図上の近傍の範囲に含まれる語句として、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、語句1−1(217)、語句1−2(218)、及び語句1−3(219)を抽出し、これらの3個の語句を含むように領域1(210)の大きさを設定しうる。他の領域についても同様であり、簡便のため領域1(210)に3個の語句が含まれることを例示して、他の領域についての個別の記載は省略する。それぞれの領域は、前記所定の個数の語句を含むまで、それぞれ対応する地点から領域を展延してもよい。あるいは、前記所定の個数を超える個数の語句が見いだされる領域においては、適宜、語句の個数が前記所定の個数となるまで当該領域の大きさを縮小してもよい。
図9においては、地点1〜6(212、222、232、242、252、262)及び対応する領域1〜6(210、220、230、240、250、260)は、この順番で抽出する語句が3つ含まれるようになるまで領域を展延して、経時的に定義した例を示している。
図9においては、領域1〜6(210、220、230、240、250、260)のそれぞれが互いに重複せず、かつ移動経路280に沿って隙間なく確保されうることを例示するが、これに限らず、コンテンツの選択のための地図上の領域は、隣同士が重複しないように設定されればよく、いずれかの隣接する領域が離間していてもよい。
好適には、移動経路280の任意の部分は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が移動経路280に沿って設定する、コンテンツの選択のための領域のいずれかに含まれる。
【0136】
一実施形態において、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、GPS衛星22からの電波受信等により、移動中のユーザの位置情報を逐次取得してコンテンツの選択に用いうる。近傍の範囲の設定は、前述の予定の移動経路に基づく設定と同様に、互いに等しい面積となるように適宜形状を調整してもよく、地図上の領域が含む語句が所定の数となるように適宜拡大又は縮小してもよい。
例えば、ユーザが始点204を出発した後に、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、適宜ユーザの位置情報を取得し、地図上の範囲に含まれる地名、自然物の名称、事業体の名称等の語句を抽出しうる。ユーザが地点1(212)、地点2(222)、地点3(232)の順に移動経路280に沿って移動するに従い、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、この順で領域1(210)、領域2(220)、領域3(230)を設定し、それぞれの領域に含まれる語句を抽出する。後続のそれぞれの地点における動作についても同様である。
【0137】
また、例えば、ある地点を含む移動経路280において交通渋滞等が発生してユーザの移動速度が低下すると、ユーザは渋滞中の気分転換等を所望し、手操作でコンテンツの選択をコンテンツ選択装置10等に指示しうる。このような状況では、単に円形等の範囲を設定すると隣接する領域の重複が発生しうる。
本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、単に円形等の範囲を設定すると隣接する領域の重複が発生する可能性がある時に、それぞれの領域が重複しないように、少なくとも時間的順序において後続の領域の形状を調整しうる。例えば、後続の領域の形状は、すでに語句抽出のために用いられた地図上の領域を割愛した図形等でもよい。当該調整される形状は、円形でもよく、長円等でもよく、適宜設計しうる。これにより、本発明に係るコンテンツ選択装置10等においては、1の移動経路280の近傍に含まれる任意の地図上の領域は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等の語句抽出において1回のみ考慮されるので、どの領域についても過大評価又は過小評価を避けることができる。
【0138】
別の実施形態において、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、ユーザが気の向くままに移動する等の、予め移動経路を設定しない状況、又はユーザが交通渋滞等を避けるために任意に移動経路を変更する状況等において、適宜ユーザの位置情報を取得し、地図上の範囲に含まれる地名、自然物の名称、事業体の名称等の語句が所定の個数となるように地図上の領域を設定して、これらの語句を抽出しうる。前記所定の個数は、予め本発明に係るコンテンツ選択装置10等が設定してもよく、ユーザが随時設定してもよい。
例えば、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、地図上の領域に含まれ、コンテンツ選択のために用いる語句における、前記所定の個数を、予め3個等に設定しうる。ユーザが地点1(212)、地点2(222)、地点3(232)の順に移動するに従い、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、上述のように、経時的にこの順番で抽出する語句が3つ含まれるようになるまで領域を展延して設定しうる。
本発明に係るコンテンツ選択装置10等が、所定の個数の語句を含むように、それぞれの領域の大きさを調整することにおいて、隣同士の領域は重複しなければよく、それぞれの領域の形状は適宜設定しうる。これらの領域は、それぞれが重複しないように設定されればよく、それぞれの領域は外接してもよく、互いに隔離していてもよい。
本発明に係るコンテンツ選択装置10等が、コンテンツ選択のために所定の個数の語句を含むように地図上の領域を設定することにおいて、所定の個数は適宜設定しうる。
【0139】
移動経路280の態様は、図示に限らず、始点204からユーザの現在位置まででありうる。すなわち、移動経路280は予め設定されなくてもよい。
例えば、ユーザの位置情報が地点3(232)である時点において、移動経路280の態様は、始点204から地点3(232)までの範囲でありうる。また例えば、ユーザの位置情報が地点4(242)である時点において、移動経路280の態様は、始点204から地点4(242)までの範囲でありうる。その後の、それぞれの地点における移動経路280の態様も同様である。
本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、始点204からユーザの現在位置までを移動経路280として扱い、コンテンツ選択のための語句を抽出する動作を実施しうる。
【0140】
本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、ユーザの現在位置に基づいて、コンテンツ選択のために所定の個数の語句を含むように地図上の領域を設定することにおいて、単に円形等の範囲を設定すると隣接する領域の重複が発生する可能性がある時に、それぞれの領域が重複しないように、少なくとも時間的順序において後続の領域の形状を調整しうる。例えば、後続の領域の形状は、すでに語句抽出のために用いられた地図上の領域を割愛した図形等でもよい。当該調整される形状は、円形でもよく、長円等でもよく、適宜設計しうる。これにより、本発明に係るコンテンツ選択装置10等においては、コンテンツ選択のために所定の個数の語句を含むように地図上の領域を設定することにおいて、1の移動経路280の近傍に含まれる任意の地図上の領域は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等の語句抽出において1回のみ考慮されるので、どの領域についても過大評価又は過小評価を避けることができる。
【0141】
[地図上の近傍の範囲からの、特徴的な語句の抽出]
更に別の実施形態において、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、当該移動経路280又は移動経路280の近傍で表される地図上の領域に含まれる、地名、自然物の名称、事業体の名称等の語句を抽出し、更に抽出した語句それぞれのTF−IDF値を算出して、当該移動経路280をより強く特徴付ける、特徴的な語句を抽出しうる。
例えば、図8に示した領域1〜6(210、220、230、240、250、260)が、地図上のそれぞれの範囲において、次の表に示す語句を含む場合を示す。
【表1】

【0142】
表1において、語句「温泉」に注目すると、当該語句を1個含む領域2(220)においては、TF−IDF値は次式で計算される。
【数3】

ここで、nは領域2(220)に1回含まれる語句「温泉」の出現頻度、Σnは表1の「地図上の範囲が含む語句」の総数、|D|は領域の数、|{d:t∈d}|は語句「温泉」を含む領域の数である。
【0143】
同様に、語句「温泉」を2個含む領域3(230)においては、前述のTF−IDF値の計算式中、当該語句の出現頻度を表すnの値が2となる。すなわち、領域3(230)は、語句「温泉」のTF−IDF値が領域2(220)よりも大きい。従って、ユーザが移動経路280に沿って、領域2(220)から領域3(230)に移動すると、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、語句「温泉」のTF−IDF値が領域3(230)においてより大きいことに基づいて、当該語句の重要度を高めてコンテンツの選択のために用いうる。
【0144】
更に、語句「旅館」に注目すると、表1においては領域1(210)から領域4(240)のそれぞれには当該語句が含まれない。すなわち、これらの領域のそれぞれにおいて、出現頻度nがゼロであることにより、語句「旅館」のTF−IDF値はゼロである。しかし、領域5(250)及び領域6(260)は語句「旅館」を含む。従って、ユーザが移動経路280に沿って領域4(240)を通過して領域5(250)に到達することにより、又は更に領域6(260)に進むことにより、本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、語句「旅館」のTF−IDF値がゼロよりも大きな値であることに基づいて、当該語句の重要度を高めてコンテンツの選択のために用いうる。
【0145】
本発明に係るコンテンツ選択装置10等は、移動経路280又は移動経路280の近傍の地図上の範囲に含まれる語句を抽出し、それぞれの語句についてTF−IDF値を算出して重要度を求め、この重要度に基づいて前記語句と関連付けられるコンテンツを選択しうる。
【0146】
[旅行経路の指定及び利用]
図10は、本発明の一実施形態に係る、移動経路表示300を例示する図である。
移動経路表示300は、ユーザが本発明に係るコンテンツの選択装置等を用いて、旅行前に予定の移動経路を入力する時点で作成されうる。あるいは、移動経路表示300は、ユーザが移動経路に沿って移動している期間中に、本発明に係るコンテンツの選択装置等に表示されうる。
【0147】
一実施形態において、移動経路表示300は地図情報302を含み、更に、出発地304、目的地306、A地点310、B地点320等を含む。
本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザは、これらの出発地304、目的地306、A地点310、B地点320等、自己の旅行等における予定の移動経路を、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等に入力しうる。移動経路表示300においての、この入力は、図1に示した利用者位置情報取得部12の動作のうち、ユーザが予定の移動経路を入力することに基づいて行われうる。また、この入力は、図4に示した利用者位置情報を取得するステップ(S10)の動作のうち、ユーザが予定の移動経路を入力することに基づいて行われうる。
あるいは、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等においては、ユーザは単に当該装置を起動して移動するだけでもよい。本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、ユーザの現在位置を取得して、この位置情報を特徴付けるキーワードを抽出し、抽出されたキーワードに関連づけを有するコンテンツを選択しうる。従って、ユーザが予定の移動経路を入力しない場合であっても、ユーザの位置情報に基づいて、特徴的な語句を抽出してコンテンツを選択しうる。本発明に係る移動経路表示300は、ユーザが移動した経路を表示するために用いられてもよい。移動経路表示300においての、この表示は、図1に示した利用者位置情報取得部12の動作のうち、GPS衛星22からの電波を受信してユーザの現在位置を取得することに基づいて行われうる。また、この表示は、図4に示した利用者位置情報を取得するステップ(S10)の動作のうち、GPS衛星22からの電波を受信してユーザの現在位置を取得することに基づいて行われうる。
【0148】
一実施形態において、ユーザは予定の移動経路を、出発地304、目的地306、A地点310、B地点320等として、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等に入力しうる。本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等は、適宜備えるディスプレイ装置等を用いて、ユーザが入力した予定の移動経路を表示してもよい。ユーザの入力を促し、又は入力を確認するために音声ガイダンス等を併用してもよい。移動経路表示300に表示する他の情報、例えば、地名、自然物の名称、事業体の名称等は、適宜設計しうる。これらの情報の表示方法は、ユーザが移動経路を指定することに応答して、当該移動経路に沿って複数設定した所定の領域に存在する地名等をより詳しく呈示するものでもよく、移動経路表示300における情報の表示は適宜設計しうる。
【0149】
本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等においては、移動経路表示300を用いてユーザの予定の移動経路を表示することにより、又はユーザの現在位置を表示することにより、ユーザは移動経路に沿って複数設定した所定の領域を視覚的に確認しうる。これにより、ユーザは、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等がコンテンツの選択に用いる、移動経路に沿って複数設定した所定の領域の情報を視認しうる。
【0150】
[コンテンツ選択の動作例]
図11は、本発明の一実施形態に係る、コンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置に応答して自動的にコンテンツを再生することを例示する図である。
【0151】
一実施形態において、本発明に係るコンテンツの選択方法のユーザは、出発地304から目的地306まで移動し、当該移動の経路はA地点310及びB地点320を含む。ユーザは、出発地304において、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等を用い、ルート設定330が含む出発地304及び目的地306等の情報を入力しうる。ルート設定330は、図1に示した利用者位置情報取得部12の動作のうち、ユーザが入力する予定の移動経路でありうる。また、この入力は、図4に示した利用者位置情報を取得するステップ(S10)の動作のうち、ユーザが入力する予定の移動経路でありうる。ルート設定330に含まれるA地点310及びB地点320は、ユーザが入力してもよく、本発明の実施装置等が適宜移動経路の候補を示してユーザによる選択を促してもよく、あるいは本発明の実施装置等が自動的に設定してもよい。
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザが少なくとも目的地306を入力することに応答して、ユーザの現在の位置情報を取得して出発地304としてもよい。
ルート設定330に、出発地304、A地点310、B地点320及び目的地306等の移動経路の情報が入力されることに応答して、本発明に係るコンテンツの選択方法は、当該移動経路に沿って複数設定した所定の領域に存在する地名等の語句を、地図DB24を用いて検索して抽出し、当該語句の個数が所定の数に達するように適宜当該近傍の範囲を調整し、更に当該語句から移動経路をより強く特徴付ける特徴的な語句を抽出し、この特徴的な語句と関連付けられるコンテンツを選択する。例えば、出発地304、A地点310、B地点320及び目的地306のそれぞれに対して、コンテンツS333、コンテンツA334、コンテンツB336及びコンテンツZ338が選択され、選択されたコンテンツはコンテンツテーブル332に含まれうる。当該コンテンツテーブル332は、図7に示したコンテンツDBデータ構造を用い、図1に示した記憶部28等に記憶されてもよい。
【0152】
ユーザが出発地304から目的地306に向かって移動する期間中、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、GPS衛星22からの電波受信等に基づいてユーザの現在位置を繰り返し取得する。ユーザがA地点310に至ると、本発明に係るコンテンツの選択方法は、図5に示した地図データ構造50に含まれるロケーション54の情報を用い、ユーザの現在位置がA地点310を表すロケーション54に含まれることを判別しうる。ロケーション54は、時間を含まない3次元の座標データであってもよく、地名等の名称でもよく、ロケーション54の形式は数値でも、テキストでも、画像等でもよい。例えば、本発明に係るコンテンツの選択方法は、A地点310が属する市町村名をロケーション54として扱い、ユーザの現在位置が当該市町村名で表される場所に含まれることを判別してもよい。
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザの現在位置がA地点310を表すロケーション54に含まれることの判別の結果が真である場合に、コンテンツA334がユーザに提供される。例えば、コンテンツA334は、A地点310の地名を歌詞に含む楽曲等であり、この楽曲等が再生される。また、例えば、コンテンツA334は、A地点310を表すロケーション54に含まれ、ランキングDB35から抽出された、A地点310における地元のラジオ局のリクエスト上位にある人気の楽曲等でありうる。ユーザは、出発地304において少なくとも目的地306の情報を入力することにより、A地点310に至る時点において、自動的にコンテンツA334を利用しうる。
【0153】
同様に、ユーザがB地点320に至ると、本発明に係るコンテンツの選択方法は、図5に示した地図データ構造50に含まれるロケーション54の情報を用い、ユーザの現在位置がB地点320を表すロケーション54に含まれることを判別しうる。従って、ユーザは、B地点320に至る時点においても、自動的にコンテンツB336を利用しうる。例えば、コンテンツB336は、B地点320を表すロケーション54に含まれ、広告DB30から抽出された、事業体名との関連性を有する広告コンテンツ等でありうる。更に、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、B地点320を表すロケーション54に入札した事業体等の広告コンテンツを、ロケーション54との関連付けを記憶しうる地図関連データ56を用いて選択しうる。すなわち、ロケーション54と関連付けられた広告コンテンツをユーザに提供しうる。例えば、B地点320を表すロケーション54に関連付けられた広告コンテンツ等が、コンテンツB336として、ユーザに提供される。広告コンテンツの形態は、文字情報でもよく、静止画又は動画等でもよく、適宜設計しうる。
【0154】
ユーザが目的地306に至ると、本発明に係るコンテンツの選択方法は、図5に示した地図データ構造50に含まれるロケーション54の情報を用い、ユーザの現在位置が目的地306を表すロケーション54に含まれることを判別しうる。従って、ユーザは、目的地306に至る時点において、自動的にコンテンツZ338を利用しうる。例えば、コンテンツZ338は、ストリームサーバ31を用いてストリームDB32等から抽出されたストリーム形式の動画等でありうる。あるいは、本発明に係るコンテンツの選択方法の実施装置等に光学読み取り可能媒体等の再生装置(図示せず)を接続し、ユーザの現在位置が目的地306を表すロケーション54に含まれることに応答して、当該媒体を再生してもよい。
【0155】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザの位置情報が移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれるロケーション54に含まれることを判別し、それぞれのロケーション54と関連付けて選択されたコンテンツを自動的にユーザに提供しうる。
【0156】
[経路情報DBデータ構造]
図12は、本発明の一実施形態に係る、経路情報DB25におけるデータ構造を例示する図である。図12に示す経路情報DBデータ構造80は、図1に示した経路情報DB25等を用いて、本発明に係るコンテンツの選択方法により選択されたコンテンツと、ユーザの移動経路との関連付け等の記憶のために用いられうる。
【0157】
一実施形態において、経路情報DBデータ構造80は、経路ID82、経路曲線84、ランドマーク情報86、日時88等を含む。
経路ID82は、ユーザの移動経路を識別するための識別子である。経路ID82には、複数の位置情報を含んでもよい。
経路曲線84は、少なくとも2つの位置情報を含む。具体的には、これらの2つの位置情報は、図10に示した出発地304及び目的地306等の、ユーザの移動経路の端点でありうる。経路曲線84に含まれる位置情報の距離は任意に設定されてよい。例えば、経路曲線84に含まれる位置情報は、2つの電車の駅名等、2つの地名等、高速道路の2つの出入口等でありうる。
【0158】
ランドマーク情報86は、前記経路曲線84が表す移動経路との関連付けを有する、地名、建築物等の名称、自然物の名称等の、地図上の目標となりうるランドマークの情報である。1の経路曲線84に対するランドマーク情報86の個数は、1つでもよく、複数でもよい。例えば、図10及び図11に示した出発地304から目的地306までの移動経路を記憶するために、経路情報DBデータ構造80を用いて、経路ID82が「00001」の移動経路に対して、経路曲線84としてf(s,a)、f(a,b)、f(b,d)を関連付け、それぞれの経路曲線84に対して、ランドマーク情報86としてA地点310、B地点320、目的地306を関連付けてもよい。
日時88は、ユーザが経路曲線84に示された経路の移動を完了した日時、又はランドマーク情報86に示されたランドマークに到着した日時等を適宜記憶するために用いられる。
【0159】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、ユーザが旅行前等の期間中に自己の移動経路を指定することに応答して、経路ID82及び経路曲線84を、経路情報DBデータ構造80を用いて経路情報DB25に、新規に記憶してもよい。ランドマーク情報86は、ユーザの移動前に経路曲線84に基づいて、地図DB24等から検索して抽出してもよく、ユーザの移動中の位置情報に基づいて、地図DB24等から検索して抽出してもよい。例えば、ユーザが新規に予定の移動経路を入力することにより、経路情報DBデータ構造80に含まれる経路ID82が「00002」のデータが新規に作成され、当該データはユーザの入力に基づいて、経路曲線84として、f(s2,a2)、f(s2,b2)等の情報を適宜含みうる。この段階では、ランドマーク情報86及び日時88は記憶領域のみの空白でもよい。
【0160】
本発明に係るコンテンツの選択方法においては、経路情報DBデータ構造80を用いて、経路情報DB25に、本発明に係るコンテンツの選択方法におけるユーザの移動経路を記憶しうる。これにより、ユーザは、自己の移動記録を適宜再利用し、ブログへの投稿等に用いうる。例えば、経路曲線84に含まれる位置情報を用い、地図上において少なくとも2点を結ぶ経路を図示してもよい。当該図示は、手操作で地図の画像データに経路を重ね書きしてもよく、適宜コンピュータソフトウェアを用いて、地図の画像データに経路を表示させてもよい。ユーザは、自己の移動経路を書き加えた地図の画像データ等を、ブログへの投稿記事に用いて、旅行の記録等にすることが可能である。
【0161】
また、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、経路情報DBデータ構造80を用いてユーザの移動経路を記憶することにより、経路曲線84と関連付けられたランドマーク情報86を、図1に示した本発明に係るコンテンツ選択装置10の語句抽出部13において、移動経路と関連付けられる語句として用いうる。経路情報DB25がユーザの過去の移動経路の情報を記憶することにより、語句抽出部13は、これまでの移動経路に沿って設定した所定の領域に含まれる語句は特徴的ではないとしてウェイトを下げ、移動の結果新たに抽出した語句はより特徴的であるとしてウェイトを上げるよう動作しうる。このようにして、語句の抽出を繰り返し行うことによって、今回抽出した語句の中でより特徴的な語句を好適に抽出することが可能となる。
更に、前記移動経路と関連付けられる語句としてのランドマーク情報86は、本発明に係るコンテンツ選択装置10の特徴語句抽出部14における特徴的な語句を抽出するためのドキュメントとしても扱われうる。従って、本発明に係るコンテンツの選択方法においては、経路情報DBデータ構造80を用いてユーザの移動経路を記憶し、語句抽出部13及び特徴語句抽出部14の動作のために用いて、ユーザの移動経路をより強く特徴付ける語句を幅広く確保しうる。
【0162】
[移動記録ブログ]
図13は、本発明の一実施形態に係る、移動記録ブログを例示する図である。
【0163】
一実施形態において、移動記録ブログ350は、ブログタイトル352、投稿欄354、移動記録地図356を含む。これら以外に、ブログを閲覧した他者からのコメント投稿欄等は適宜設定しうる。
ブログタイトル352は、当該ブログの内容を編集しうるユーザの趣向等に基づいて適宜設定しうるブログの名称等である。ブログタイトル352のデータ形式は、テキストでも、静止画像でも、動画等でもよく、これらの一部又は全体に、Web資源39に含まれる任意のデータへのリンクを関連付けてもよい。
投稿欄354は、当該ブログの内容を編集しうるユーザが記事等を投稿するための機能を有する。投稿欄354は、テキストを入力又は編集するためのテキストボックス、ブログへの投稿を指示するボタン、当該投稿を指示するボタンを前記ユーザが操作することに基づいてブログのサーバ装置等に送信されるファイルの情報を入力するテキストボックス等を適宜含む。
移動記録地図356は、図12に示した経路情報DBデータ構造80に記憶された、ユーザの移動経路に基づいて作成されうる。
【0164】
一実施形態において、移動記録地図356は、経路情報DBデータ構造80に記憶された経路曲線84に基づくユーザの移動経路の情報を含む。例えば、経路曲線84に含まれる位置情報を用い、公知の地図検索サイト等が有する画像としての地図を適宜検索して抽出し、当該抽出した画像としての地図に、ユーザの移動経路を図示してもよい。当該図示は、手操作で地図の画像データに経路を重ね書きしてもよく、適宜コンピュータソフトウェアを用いて、地図の画像データに経路を表示させてもよい。
別の実施形態において、移動記録地図356は、図11に示したコンテンツテーブル332に含まれ、ユーザの移動経路と関連付けられたコンテンツの情報を含んでもよい。具体的には、図7に示したコンテンツDBデータ構造を用い、図1に示した記憶部28等に記憶されたコンテンツテーブル332を用いて、ユーザの移動経路と関連付けられたコンテンツの情報を移動記録地図356に含めてもよい。これにより、移動記録地図356は、画像としての地図、ユーザの移動経路、及び前記ユーザの移動経路と関連付けられたコンテンツの情報を含みうる。
【0165】
例えば、移動記録地図356は、A地点と関連付けたコンテンツ360、B地点と関連付けたコンテンツ370、目的地と関連付けたコンテンツ380等の情報を適宜含む。好適には、これらのコンテンツの情報は、ストリーム形式の音声データ又は動画データ、デジタル写真データ等の静止画、又はWeb資源39等を参照するためのリンク等である。
また、例えば、移動記録地図356に含まれるコンテンツの情報は、ユーザが適宜編集又は追加してもよい。これにより、ユーザは、画像としての地図及び移動経路を含む移動記録地図356に対し、興趣に基づいて写真又は音声データ等を関連付け、旅行の思い出の記録等に利用できる。
【0166】
本発明に係るコンテンツの選択方法を用いることにより、ユーザは旅行後等において、自己の移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる特徴的な語句と関連付けて選択されたコンテンツを含む種々のコンテンツと、自己の移動経路とを関連付け、ブログへの投稿記事や旅行の思い出の記録等に利用することができる。
【0167】
[地図上の領域の組み合わせ設定]
図14は、本発明の一実施形態に係る、語句抽出のために設定される地図上の領域の調整を組み合わせることを例示する図である。地図上の領域の調整を組み合わせる例−1(400)は、始点204及び終点206を結ぶ移動経路280を含む。図8に示した符号と共通する箇所は説明を省略する。なお、それぞれの領域の形状は図示に限らず、適宜設定しうる。好適には、移動経路280の任意の部分は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が移動経路280に沿って設定する、コンテンツの選択のための領域のいずれかに含まれる。
以下の記載においては、予定の移動経路280に沿って地図上の領域を設定しうることを例示するが、これに限らず、ユーザの位置情報を逐次取得して、それぞれの領域を設定してもよい。
【0168】
図14(a)は、地点1(212)、地点2(222)及び地点3(232)が、移動経路280に沿って等間隔に設定されうることを例示する図である。すなわち、始点204及び終点206を除き、移動経路280に沿ったそれぞれの隣同士の地点の間隔は等しい。ここで、隣同士の地点の間隔とは、平面地図における直線距離等でもよく、移動経路280に沿った沿線距離等でもよく、あるいは地図上の凹凸又は高低差を含む沿面距離等でもよい。
この例では、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)の大きさは適宜調整しうる。これらの領域は互いに重複しなければよく、任意の隣同士が外接してもよく、外接せずに隔離してもよい。
【0169】
図14(b)は、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)が互いに等しい面積となるように設定されうることを例示する図である。この例のように、移動経路280に沿って移動する際の速度等によって移動経路からの離間距離を設定し、互いに等しい面積になるように略楕円形等の領域を設定しても良いし、互いに等しい面積の帯状の領域を設定してもよい。この例では、始点204及び終点206を含めて、移動経路280に含まれる地点1(212)、地点2(222)及び地点3(232)の、移動経路280に沿ったそれぞれの隣同士の地点の間隔は、各領域が互いに重ならないように適宜調整されうる。これらの領域は互いに重複しなければよく、任意の隣同士が外接してもよく、外接せずに隔離してもよい。
【0170】
図14(c)は、図14(a)に示した各地点を等間隔に設定することと、図14(b)に示した各領域が等しい面積となるよう設定することを組み合わせた、地図上の領域の設定を例示する図である。図14(c)においては、始点204及び終点206を含めて、地点1(212)、地点2(222)及び地点3(232)の移動経路280に沿ったそれぞれの隣同士の地点の間隔は等しく、並びに、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)の面積は互いに等しい。これらの領域は、上述と同様に互いに重複しなければよく、任意の隣同士が外接してもよく、外接せずに隔離してもよい。
【0171】
図15は、本発明の一実施形態に係る、語句抽出のために設定される地図上の領域の調整を組み合わせることを例示する図である。地図上の領域の調整を組み合わせる例−2(410)は、始点204及び終点206を結ぶ移動経路280を含む。図8に示した符号と共通する箇所は説明を省略する。なお、それぞれの領域の形状は図示に限らず、適宜設定しうる。好適には、移動経路280の任意の部分は、本発明に係るコンテンツ選択装置10等が移動経路280に沿って設定する、コンテンツの選択のための領域のいずれかに含まれる。
以下の記載においては、予定の移動経路280に沿って地図上の領域を設定しうることを例示するが、これに限らず、ユーザの位置情報を逐次取得して、それぞれの領域を設定してもよい。
【0172】
図15(a)は、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)のそれぞれが、コンテンツの選択のために抽出される地名等の語句を等しい数だけ含むことを例示する図である。この例では、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)の大きさは、それぞれの領域における当該語句の数に基づいて適宜調整しうる。
例えば、それぞれの領域に含まれるコンテンツの選択のための語句の数が等しい条件で領域を調整する場合に、領域1(210)が所定の数の語句1(215)を含むための大きさは地点1(212)を中心に移動経路280から500m遠方までの領域、領域2(220)が所定の数の語句2(225)を含むための大きさは地点2(222)を中心に移動経路280から1km遠方までの領域、領域3(230)が所定の数の語句3(235)を含むための大きさは地点3(232)を中心に移動経路280から300m遠方までの領域等でありうる。これらの領域は、上述と同様に、任意の隣同士の領域が重ならないように設定されればよく、隣同士の領域は外接してもよく、外接せずに隔離してもよく、それぞれの形状は適宜設定しうる。
なお、図15においては、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)のそれぞれが含む語句を、語句1(215)、語句2(225)、語句3(235)として代表させて例示したが、それぞれの対応する領域の範囲内における語句の数は適宜設定しうる。例えば、図9に示したように、それぞれの領域が3個ずつ語句を含むようにしてもよい。
【0173】
図15(b)は、図14(a)に示した各地点を等間隔に設定することと、図15(a)に示した各領域が互いに等しい数の語句を含むことを組み合わせた、地図上の領域の設定を例示する図である。図15(b)においては、始点204及び終点206を除き、地点1(212)、地点2(222)及び地点3(232)の移動経路280に沿ったそれぞれの隣同士の地点の間隔は等しく、並びに、領域1(210)、領域2(220)及び領域3(230)のそれぞれは、コンテンツの選択のために抽出される地名等の語句を等しい数だけ含む。これらの領域は、上述と同様に、任意の隣同士の領域が重ならないように設定されればよく、隣同士の領域は外接してもよく、外接せずに隔離してもよく、それぞれの形状は適宜設定しうる。
これらの説明では略楕円形の領域を用いたが、これに限らず、地図上の領域の形状は適宜設定しうる。隣同士が接触する領域において、所定の数の語句を含むようにいずれかの領域を設定する場合に、当該領域の形状は移動経路280から展延し、より移動経路280の遠方の地図上の領域に含まれる語句を、コンテンツの選択のために用いてもよい。
【0174】
本発明に係るコンテンツの選択方法、プログラム及び装置等においては、コンテンツの選択のための語句を抽出する地図上の所定の領域は、単独の条件により設定されてもよく、複数の設定条件を組み合わせてもよい。
具体的には、前記所定の領域は、等しい間隔で配列されるように設定してもよく、複数の前記所定の領域が互いに等しい面積になるように設定してもよく、複数設定した前記所定の領域に位置する複数の語句が互いに等しい数になるように設定してもよい。
また、これらを組み合わせてもよい。すなわち、前記所定の領域は、等しい間隔で配列され、並びに複数の前記所定の領域が互いに等しい面積になるように設定してもよい。あるいは、前記所定の領域は、等しい間隔で配列され、並びに複数設定した前記所定の領域に位置する複数の語句が互いに等しい数になるように設定してもよい。
【0175】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【図1】本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択する方法の実施装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択するシステムの構成例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る、コンテンツ選択装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る、コンテンツを選択するプログラムの諸段階を例示する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る、ユーザの位置情報のデータ構造を例示する図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る、地図データ構造50を例示する図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る、コンテンツDBデータ構造を例示する図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る、地図上の近傍の範囲を例示する図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る、地図上の近傍の範囲を例示する図である
【図10】本発明の一実施形態に係る、移動経路表示300を例示する図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る、コンテンツの選択方法の実施装置等がユーザの現在位置に応答して自動的にコンテンツを再生することを例示する図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る、経路情報DB25におけるデータ構造を例示する図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る、移動記録ブログを例示する図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る、語句抽出のために設定される地図上の領域の調整を組み合わせることを例示する図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る、語句抽出のために設定される地図上の領域の調整を組み合わせることを例示する図である。
【符号の説明】
【0177】
10 コンテンツ選択装置
11 受信アンテナ
12 利用者位置情報取得部
13 語句抽出部
14 特徴語句抽出部
15 コンテンツ選択部
16 ストリーム管理部
18 コンテンツ出力部
19 画像表示装置
20 音声出力装置
21 コンテンツ選択システム
22 GPS衛星
24 地図DB
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96 特徴
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204 始点
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212、222、232、242、252、262 地点
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302 地図情報
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330 ルート設定
332 コンテンツテーブル
334 コンテンツA
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350 移動記録ブログ
356 移動記録地図
360 A地点と関連付けたコンテンツ
370 B地点と関連付けたコンテンツ
380 目的地と関連付けたコンテンツ
400、410 地図上の領域の調整を組み合わせる例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動経路に基づいてコンテンツを選択する方法であって、
地図上の前記移動経路に沿って互いに重複しないように複数設定した所定の領域に位置する複数の語句を、前記地図を構成する地図データベースから抽出する語句抽出ステップと、
抽出した前記複数の語句に基づいて、更に前記所定の領域において特徴的な語句を抽出する特徴語句抽出ステップと、
抽出した前記特徴的な語句に関連するコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、
を含むコンテンツを選択する方法。
【請求項2】
前記語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が等しい間隔で配列されるように設定する、
請求項1に記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項3】
前記語句抽出ステップにおいて、複数の前記所定の領域が互いに等しい面積になるように設定する、
請求項1又は請求項2に記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項4】
前記語句抽出ステップにおいて、複数設定した前記所定の領域に位置する複数の語句が互いに等しい数になるように前記所定の領域の範囲を調整する、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項5】
前記語句抽出ステップにおいて、移動に応じて繰り返し前記複数の語句を抽出して記憶し、
前記特徴語句抽出ステップにおいて、それ以前に記憶した前記複数の語句を更に加えた複数の語句に基づいて特徴的な語句を抽出する、
請求項1から請求項4のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項6】
前記語句抽出ステップにおいて、移動に応じてその後移動すると予測される位置において更に前記複数の語句を抽出して記憶し、
前記特徴語句抽出ステップにおいて、前記その後移動すると予測される位置において抽出して記憶した前記複数の語句を更に加えた複数の語句に基づいて特徴的な語句を抽出する、
請求項1から請求項5のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項7】
前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句を文字情報として含む楽曲を選択する、
請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項8】
前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句との関連性を有する地域名のラジオ局におけるリクエストに基づいてコンテンツを選択する、
請求項1から請求項7のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項9】
前記コンテンツ選択ステップにおいて、前記特徴的な語句との関連性を有するブログを選択する、
請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項10】
前記コンテンツ選択ステップにおいて選択したコンテンツを、更に地図上の前記移動経路と関連付けるコンテンツ貼付ステップを含む、
請求項1から請求項9のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項11】
前記コンテンツ選択ステップは、前記移動経路に沿って複数設定した所定の領域に含まれる地域における人気ランキングに基づいてコンテンツを検索する、
請求項1から請求項10のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項12】
前記人気ランキングは、情報検索サービスにおいて検索されるコンテンツの検索頻度に基づいて決定する、請求項11に記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項13】
前記コンテンツ選択ステップは、更に、前記移動経路に沿って複数設定した所定の領域に係る前記特徴的な語句に入札した広告コンテンツを抽出する、
請求項1から請求項12のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項14】
前記特徴的な語句と関連付けられたコンテンツを記憶するステップと、前記記憶した前記特徴的な語句と関連付けられた場所へのアクセスに応答して、前記コンテンツからストリームを生成して再生するステップを含む、
請求項1から請求項13のいずれかに記載のコンテンツを選択する方法。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれかの方法をコンピュータに実行させる、コンテンツを選択するプログラム。
【請求項16】
移動経路に基づいてコンテンツを選択する装置であって、
地図上の前記移動経路に沿って互いに重複しないように複数設定した所定の領域に位置する複数の語句を、前記地図を構成する地図データベースから抽出する語句抽出部と、
抽出した前記複数の語句に基づいて、更に前記所定の領域において特徴的な語句を抽出する特徴語句抽出部と、
抽出した前記特徴的な語句に関連するコンテンツを選択するコンテンツ選択部と、
を含むコンテンツを選択する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−264762(P2009−264762A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111033(P2008−111033)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】