説明

不揮発性ラッチ回路および半導体集積回路

【課題】 抵抗変化素子の磁化特性が劣化することを防止し、読み出しマージン等の電気的特性の低下を防止する。
【解決手段】 不揮発性ラッチ回路は、相補の記憶ノードである第1および第2ノードを含むラッチ回路と、電流を流すことにより抵抗値が変化する第1および第2抵抗変化素子と、第1および第2抵抗変化素子をラッチ回路に接続するスイッチ回路とを有している。スイッチ回路は、外部からラッチ回路に論理が書き込まれる通常動作時に、第1および第2抵抗変化素子とラッチ回路との接続を遮断する。これにより、外部からラッチ回路の論理が書き換えられるときに、第1および第2抵抗変化素子に電流が流れることを防止でき、抵抗変化素子の磁化特性が劣化することを防止できる。この結果、読み出しマージン等の電気的特性の低下を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗変化素子を有する不揮発性ラッチ回路および不揮発性ラッチ回路を有する半導体集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、磁気トンネル接合(MTJ;Magnetic Tunnel Junction)素子等の抵抗変化素子を用いた不揮発性ラッチ回路が提案されている(例えば、特許文献1−2、非特許文献1参照。)。この種の不揮発性ラッチ回路では、互いに異なる抵抗値に設定される一対の抵抗変化素子が、ラッチ回路の電源端子と電源線との間に配置される。例えば、ラッチ回路に保持されている論理が抵抗変化素子に書き込まれるとき、ラッチ回路に保持されている論理に応じて、互いに逆向きの電流が一対の抵抗変化素子にそれぞれ流される。抵抗変化素子に保持されている論理をラッチ回路に読み出すとき、抵抗変化素子の抵抗値に応じて異なる電流が、ラッチ回路内の中間状態に設定される相補のノードにそれぞれ供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−85770号公報
【特許文献2】特表2002−511631号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】W. Zhao, et al., Integration of Spin-RAM technology in FPGA circuits, IEEE International Conference on Solid-State and Integrated Circuit Technology (ICSICT) 2006, PP799-802
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
抵抗変化素子がラッチ回路の電源端子と電源線との間に配置されるとき、ラッチ回路の論理が書き換えられる毎に、抵抗変化素子に電流が流れる。これにより、抵抗変化素子の磁化特性が劣化するおそれがあり、読み出しマージン等の電気的特性が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態では、不揮発性ラッチ回路は、相補の第1および第2記憶ノードを含むラッチ回路と、一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第1抵抗変化素子と、一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第2抵抗変化素子と、第1および第2抵抗変化素子をラッチ回路に接続するスイッチ回路とを備え、スイッチ回路は、外部からラッチ回路に論理が書き込まれる通常動作時に、第1および第2抵抗変化素子とラッチ回路との接続を遮断する。
【発明の効果】
【0007】
通常動作時に、第1および第2抵抗変化素子とラッチ回路との接続を遮断することで、外部からラッチ回路の論理が書き換えられるときに、抵抗変化素子に電流が流れることを防止でき、第1および第2抵抗変化素子の磁化特性が劣化することを防止できる。この結果、読み出しマージン等の電気的特性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】一実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図2】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図3】図2に示した磁気トンネル接合素子MTJ1およびスイッチSW1、SW3の素子構造の例を示している。
【図4】図2に示した不揮発性ラッチ回路のストア動作の例を示している。
【図5】図2に示した不揮発性ラッチ回路のリストア動作の例を示している。
【図6】図2に示した不揮発性ラッチ回路の通常動作の例を示している。
【図7】図2に示した不揮発性ラッチ回路を有する半導体集積回路の動作の例を示している。
【図8】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図9】図8に示した不揮発性ラッチ回路のリストア動作の例を示している。
【図10】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図11】図10に示した不揮発性ラッチ回路の通常動作の例を示している。
【図12】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図13】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路の例を示している。
【図14】図13に示した不揮発性ラッチ回路のストア動作の例を示している。
【図15】図13に示した不揮発性ラッチ回路のリストア動作の例を示している。
【図16】別の実施形態における不揮発性ラッチ回路に形成される抵抗変化素子の電気的特性の例を示している。
【図17】上述した不揮発性ラッチ回路が搭載される半導体集積回路の例を示している。
【図18】上述した不揮発性ラッチ回路が搭載される半導体集積回路の別の例を示している。
【図19】上述した不揮発性ラッチ回路が搭載される半導体集積回路の別の例を示している。
【図20】図19に示したスイッチマトリックスの例を示している。
【図21】図19に示した論理ブロックの例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態を図面を用いて説明する。以下の説明では、信号または電圧が伝達される信号線には、信号名と同じ符号を使用する。信号名および信号線名の先頭に付した”/”は、負論理であることを示している。
【0010】
図1は、一実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。不揮発性ラッチ回路NVLTは、ラッチ回路LT、スイッチ回路SWおよび磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2を有している。ラッチ回路LTは、ハイレベル電圧線の一例である電源線VDDおよびロウレベル電圧線の一例である接地線VSSに接続され、電源電圧VDDおよび接地電圧VSSを受けて動作する。例えば、電源電圧VDDは1.2Vである。
【0011】
ラッチ回路LTは、相補の記憶ノードND1、ND2の間に並列かつ互いに逆向きに配置され、一方の入力と他方の出力とが互いに接続された一対のインバータIV1、IV2を有している。例えば、インバータIV1、IV2は、CMOSインバータである。記憶ノードND1は、入力データを受ける入力端子DTに接続され、記憶ノードND2は、出力データを出力する出力端子/DTに接続されている。例えば、記憶ノードND1が論理0のとき、ラッチ回路LTは論理0を記憶していると定義し、記憶ノードND1が論理1のとき、ラッチ回路LTは論理1を記憶していると定義する。
【0012】
磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、スイッチ回路SWを介してラッチ回路LTの記憶ノードND1、ND2または接地線VSSに接続される。各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、トンネル絶縁膜を介して積層された2つの強磁性層(固定層と自由層)を有している。自由層は矢印の先端側に配置され、固定層は矢印の後端側に配置されている。例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory;MRAM)に形成される素子である。磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の構造は、図3で説明する。
【0013】
磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の電気抵抗は、固定層と自由層の磁化方向が平行のときに低く(パラレル状態)、固定層と自由層の磁化方向が反平行のときに高い(アンチパラレル状態)。例えば、各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2がパラレル状態のときを論理0と定義し、各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2がアンチパラレル状態のときを論理1と定義する。
【0014】
磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、自由層から固定層に電流を流すことにより抵抗値が低い低抵抗状態(パラレル状態)になり、固定層から自由層に電流を流すことにより抵抗値が高い高抵抗状態(アンチパラレル状態)になる。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する抵抗変化素子の一種である。
【0015】
スイッチ回路SWは、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を有している。スイッチSW1は、磁気トンネル接合素子MTJ1の一端(例えば、固定層側)を記憶ノードND1に接続する。スイッチSW2は、磁気トンネル接合素子MTJ2の他端(例えば、自由層側)を記憶ノードND1に接続する。スイッチSW3は、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(例えば、自由層側)を記憶ノードND2に接続する。スイッチSW4は、磁気トンネル接合素子MTJ2の一端(例えば、固定層側)を記憶ノードND2に接続する。スイッチSW5は、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端を接地線VSSに接続する。スイッチSW6は、磁気トンネル接合素子MTJ2の他端を接地線VSSに接続する。
【0016】
不揮発性ラッチ回路NVLTの外部からラッチ回路LTに論理が書き込まれる通常動作時に、スイッチ回路SWは、スイッチSW1−SW6をオフし、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2とラッチ回路LTとの接続を遮断する。これにより、通常動作中に、ラッチ回路LTの論理の書き換えに伴い記憶ノードND1、ND2に流れる電流は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に流れない。この結果、通常動作中に磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の磁化特性が劣化することを防止でき、劣化により読み出しマージン等の電気的特性が低下することを防止できる。
【0017】
ラッチ回路LTに保持されている論理を磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に書き込むストア動作時に、スイッチ回路SWは、スイッチSW1−SW4をオンし、スイッチSW5、SW6をオフする。これにより、磁気トンネル接合素子MTJ1の一端および磁気トンネル接合素子MTJ2の他端は、記憶ノードND1に接続される。磁気トンネル接合素子MTJ1の他端および磁気トンネル接合素子MTJ2の一端は、記憶ノードND2に接続される。
【0018】
例えば、ラッチ回路LTが論理1を記憶しているとき(ND1=”1”、ND2=”0”)、磁気トンネル接合素子MTJ1では、固定層から自由層に向けて電流が流れ、磁気トンネル接合素子MTJ2では、自由層から固定層に向けて電流が流れる。これにより、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、それぞれ高抵抗状態および低抵抗状態に設定される。これとは反対に、ラッチ回路LTが論理0を記憶しているとき(ND1=”0”、ND2=”1”)、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、それぞれ低抵抗状態および高抵抗状態に設定される。
【0019】
ストア動作では、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、記憶ノードND1、ND2の間に並列に接続される。このため、磁気トンネル接合素子対が直列に接続されるときに比べて、書き込み電圧(この例では、VDD)を低くできる。換言すれば、通常の電源電圧VDDを用いて(すなわち、昇圧回路等を用いることなく)、ストア動作を実行できる。
【0020】
磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に保持されている論理をラッチ回路LTに戻すリストア動作時に、スイッチ回路SWは、スイッチSW5、SW6をオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端および磁気トンネル接合素子MTJ2の他端を接地線VSSに接続する。また、スイッチ回路SWは、スイッチSW1、SW4をオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の一端を記憶ノードND1に接続し、磁気トンネル接合素子MTJ2の一端を記憶ノードND2に接続する。スイッチSW2、SW3はオフされる。
【0021】
これにより、記憶ノードND1は、磁気トンネル接合素子MTJ1を介して接地線VSSに接続され、記憶ノードND2は、磁気トンネル接合素子MTJ2を介して接地線VSSに接続される。この状態で、ラッチ回路LTに電源電圧VDDを供給すると、記憶ノードND1、ND2の電圧は徐々に上昇する。
【0022】
例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1が高抵抗状態で、磁気トンネル接合素子MTJ2が低抵抗状態のとき、記憶ノードND2の方が記憶ノードND1より、接地線VSSに放電される電荷が多い。このため、記憶ノードND1の電圧は、記憶ノードND2の電圧より高くなる。この状態で、電源電圧VDDが、ラッチ回路LTのインバータIV1、IV2が正常に動作する電圧(例えば、VDDの2分の1)まで上昇すると、ラッチ回路LTは、相対的に高い記憶ノードND1の電圧と、相対的に低い記憶ノードND2の電圧をラッチし、論理0のデータ信号/DTを出力する。すなわち、リストア動作が実行される。
【0023】
このとき、磁気トンネル接合素子MTJ1を介して、ハイレベルの記憶ノードND1から接地線VSSに電流が流れる。しかし、この電流の向きは、磁気トンネル接合素子MTJ1を高抵抗状態にするために必要な電流の向きと同じため、磁気トンネル接合素子MTJ1の抵抗状態が変わることはない。記憶ノードND2は、電源電圧VDDの2分の1を最大電圧として接地電圧VSSまで低下するため、磁気トンネル接合素子MTJ2に流れる電流は、ストア動作時に流れる電流より少ない。このため、磁気トンネル接合素子MTJ2の固定層側から自由層側に一時的に流れる電流により、磁気トンネル接合素子MTJ2が低抵抗状態から高抵抗状態に切り替わることはない。
【0024】
磁気トンネル接合素子MTJ1が低抵抗状態で、磁気トンネル接合素子MTJ2が高抵抗状態のときのリストア動作では、上述とは逆に、記憶ノードND1の電圧は、記憶ノードND2の電圧より低くなる。ラッチ回路LTは、相対的に低い記憶ノードND1の電圧と、相対的に高い記憶ノードND2の電圧をラッチし、論理1のデータ信号/DTを出力する。
【0025】
なお、リストア動作は、図2または図13等に示すように、ラッチ回路LTのインバータIV1、IV2を互いにショートするショートスイッチ(nMOSトランジスタN3またはpMOSトランジスタP3)を一時的にオンすることで実行されてもよい。
【0026】
以上、この実施形態では、外部からのデータによりラッチ回路LTの論理が書き換えられるときに、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に電流が流れることを防止できる。したがって、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に書き込まれた磁化量が変化することを防止でき、トンネル絶縁膜や自由層の特性が劣化することを防止できる。磁化特性の劣化が防止できるため、読み出しマージン等の電気的特性の低下を防止できる。
【0027】
通常動作中に、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2が、ラッチ回路LTの電流経路に接続されないため、ラッチ回路LTを高速に動作できる。ストア動作時に、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2が記憶ノードND1、ND2の間に並列に接続されるため、書き込み電圧を低くできる。この結果、ラッチ回路LTに供給される通常の電源電圧VDDを用いて、ストア動作を確実に実行できる。
【0028】
磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2をラッチ回路LTに接続した状態で、電源電圧VDDをラッチ回路LTに供給することで、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗状態を変えることなく、リストア動作を実行できる。不揮発性ラッチ回路NVLTに必要なトランジスタ数を従来に比べて少なくでき、不揮発性ラッチ回路NVLTの回路面積を小さくできる。
【0029】
図2は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、ラッチ回路LTは、一方の入力と他方の出力とが互いに接続された一対のCMOSインバータIV1、IV2と、CMOSインバータIV1、IV2を互い接続するnMOSトランジスタN3とを有している。nMOSトランジスタN3のゲートは、リストア動作時にハイレベルに活性化されるリストア信号RSを受けている。
【0030】
CMOSインバータIV1は、電源線VDDと接地線VSSの間に配置されたpMOSトランジスタP1およびnMOSトランジスタN1により形成される。CMOSインバータIV2は、電源線VDDと接地線VSSの間に配置されたpMOSトランジスタP2およびnMOSトランジスタN2により形成される。CMOSインバータIV1の入力およびCMOSインバータIV2の出力は、入力端子DTに接続されている。CMOSインバータIV1の出力およびCMOSインバータIV2の入力は、出力端子/DTに接続されている。なお、pMOSトランジスタP1およびnMOSトランジスタN1の駆動能力は、入力データDTを不揮発性ラッチ回路NVLTに供給する出力回路(ドライバ)の駆動能力より小さい。これにより、ラッチ回路LTに保持されている論理は、入力データDTに応じて容易に反転させることができる。
【0031】
スイッチ回路SWのスイッチSW1−SW4は、nMOSトランジスタおよびpMOSトランジスタのソース、ドレインが互いに接続されるCMOSトランスファゲートを有している。スイッチSW1は、オア信号ORがハイレベルで、オア信号/ORがロウレベルのときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の一端(固定層側)を記憶ノードND1に接続する。
【0032】
オア信号ORは、ストア信号STまたはリストア信号RSのいずれかがハイレベルに活性化されているときハイレベルに活性化される。オア信号/ORはストア信号STまたはリストア信号RSのいずれかがハイレベルに活性化されているときロウレベルに活性化される。ストア信号STは、ストア動作時にハイレベルに活性化される。オア回路OR1は、ストア信号STおよびリストア信号RSに基づいて、オア信号OR、/ORを生成する。インバータIV3は、ストア信号STの論理を反転してストア信号/STを生成する。ストア信号/STの活性化レベルはロウレベルである。
【0033】
スイッチSW2は、ストア信号ST、/STが活性化されているときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ2の他端(自由層側)を記憶ノードND1に接続する。スイッチSW3は、ストア信号ST、/STが活性化されているときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(自由層側)を記憶ノードND2に接続する。スイッチSW4は、オア信号OR、/ORが活性化されているときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ2の一端(固定層側)を記憶ノードND2に接続する。
【0034】
スイッチSW5、SW6は、nMOSトランジスタを有している。スイッチSW5のnMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ1の他端に接続し、ソースを接地線VSSに接続し、ゲートをリストア信号線RSに接続している。スイッチSW6のnMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ2の他端に接続し、ソースを接地線VSSに接続し、ゲートをリストア信号線RSに接続している。
【0035】
例えば、ストア信号STおよびリストア信号RSは、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部で生成される。オア回路OR1およびインバータIV3は、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部に形成されてもよい。さらに、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTが半導体集積回路内に形成されるとき、オア回路OR1およびインバータIV3は、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTに共通に設けられてもよい。
【0036】
図3は、図2に示した磁気トンネル接合素子MTJ1およびスイッチSW1、SW3の素子構造の例を示している。スイッチSW1、SW3は、半導体基板SUBの表面に形成され、磁気トンネル接合素子MTJ1は、半導体基板SUBの上方に形成される。例えば、半導体基板SUBはp形基板である。p形基板は、nMOSトランジスタの基板領域(p形ウエル領域PW)として使用される。p形ウエル領域PW内には、pMOSトランジスタの基板であるn形ウエル領域NWが形成されている。
【0037】
スイッチSW1は、オア信号ORをゲートで受けるnMOSトランジスタおよびオア信号/ORをゲートで受けるpMOSトランジスタを有している。スイッチSW1のnMOSトランジスタの拡散層DRの一方およびpMOSトランジスタの拡散層DRの一方は、記憶ノードND1(DT)に接続されている。スイッチSW1のnMOSトランジスタの拡散層DRの他方およびpMOSトランジスタの拡散層DRの他方は、磁気トンネル接合素子MTJ1の固定層PLに接続されている。特に限定されないが、nMOSトランジスタのゲートおよびpMOSトランジスタのゲートは、ポリシリコン配線層POLYを用いて形成される。
【0038】
スイッチSW3は、ストア信号STをゲートで受けるnMOSトランジスタおよびストア信号/STをゲートで受けるpMOSトランジスタを有している。スイッチSW3のnMOSトランジスタの拡散層DRの一方およびpMOSトランジスタの拡散層DRの一方は、記憶ノードND2(/DT)に接続されている。スイッチSW3のnMOSトランジスタの拡散層DRの他方およびpMOSトランジスタの拡散層DRの他方は、磁気トンネル接合素子MTJ1の自由層FLに接続されている。
【0039】
例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1は、第2金属配線層M2と第3金属配線層M3の間に、固定層PL、トンネル絶縁膜TLおよび自由層FLを順に積層して形成される。、磁気トンネル接合素子MTJ1の自由層FLは、第3金属配線層M3を介してスイッチSW5に接続される。図3では、記憶ノードND1、ND2を含む配線は、第1金属配線層M1に形成されているが、他の金属配線層に形成されてもよい。
【0040】
なお、図3の磁気トンネル接合素子MTJ1を磁気トンネル接合素子MTJ2に置き換え、スイッチSW1、SW3をスイッチSW4、SW2に置き換え、記憶ノードND1、ND2を入れ替えることで、図2に示した磁気トンネル接合素子MTJ2およびスイッチSW2、SW4の構造になる。この際、磁気トンネル接合素子MTJ2の自由層FLは、第3金属配線層M3を介してスイッチSW2、SW6に接続される。
【0041】
図4は、図2に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのストア動作の例を示している。ストア動作では、ストア信号STは論理1に設定され、リストア信号RSは論理0に設定される。これにより、図2に示したスイッチSW1−SW4はオンし、スイッチSW5、SW6はオフし、ラッチ回路LTのnMOSトランジスタN3はオフする。図4は、このときの等価的な状態を示している。
【0042】
まず、ラッチ回路LTが論理1を保持しているとき(ND1=”1”、ND2=”0”)、pMOSトランジスタP2およびnMOSトランジスタN1はオンし、pMOSトランジスタP1およびnMOSトランジスタN2がオフする。これにより、破線の矢印で示すように、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2を介して、電源線VDDから接地線VSSに電流が流れる。各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2を流れる電流量がICのとき、電源電流は2ICになる。
【0043】
磁気トンネル接合素子MTJ1は、固定層から自由層に向けて電流が流れるため、高抵抗状態RHに設定される。磁気トンネル接合素子MTJ2は、自由層から固定層に向けて電流が流れるため、低抵抗状態RLに設定される。すなわち、ラッチ回路LTに保持されている相補の論理が、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に書き込まれる。
【0044】
一方、ラッチ回路LTが論理0を保持しているとき(ND1=”0”、ND2=”1”)、pMOSトランジスタP1およびnMOSトランジスタN2はオンし、pMOSトランジスタP2およびnMOSトランジスタN1がオフする。これにより、破線の矢印で示すように、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2を介して、電源線VDDから接地線VSSに電流が流れる。各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2を流れる電流量がICのとき、電源電流は2ICになる。
【0045】
磁気トンネル接合素子MTJ1は、自由層から固定層に向けて電流が流れるため、低抵抗状態RLに設定される。磁気トンネル接合素子MTJ2は、固定層から自由層に向けて電流が流れるため、高抵抗状態RHに設定される。すなわち、ラッチ回路LTに保持されている相補の論理が、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に書き込まれる。
【0046】
ストア動作では、図1に示した不揮発性ラッチ回路NVLTと同様に、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、電源線VDDと接地線VSSの間に並列に接続される。このため、通常の電源電圧VDDを書き込み電圧として、ストア動作を実行できる。
【0047】
図5は、図2に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのリストア動作の例を示している。リストア動作では、ストア信号STは論理0に設定される。リストア信号RSは論理1に設定された後、論理0に設定される。これにより、図2に示したスイッチSW2、SW3はオフし、スイッチSW1、SW4、SW5、SW6およびラッチ回路LTのnMOSトランジスタN3は一時的にオンする。図4は、スイッチSW1、SW4、SW5、SW6がオンしているときの等価的な状態を示している。この実施形態のリストア動作は、電源電圧VDDが通常の電圧(この例では、1.2V)のときに実行される。これにより、リストア動作を確実かつ安定して実行できる。
【0048】
まず、論理1のリストア信号RSによりnMOSトランジスタN3がオンする。ラッチ回路LTの一対のCMOSインバータの入力同士および出力同士は互いに接続され、記憶ノードND1、ND2の電圧は、電源電圧のほぼ2分の1になる。このように、nMOSトランジスタN3は、記憶ノードND1、ND2を互いに接続するショートスイッチとして機能する。
【0049】
磁気トンネル接合素子MTJ1が高抵抗状態RHに設定され、磁気トンネル接合素子MTJ2が低抵抗状態RLに設定されているとき、電流IC1が、記憶ノードND1から磁気トンネル接合素子MTJ1を介して接地線VSSに流れる。また、電流IC1より多い電流IC2が、記憶ノードND2から磁気トンネル接合素子MTJ2を介して接地線VSSに流れる。これにより、記憶ノードND1の電圧VHは、記憶ノードND2の電圧VLより高くなる。
【0050】
次に、リストア信号RSが論理0に変化されると、SW1、SW4、SW5、SW6およびnMOSトランジスタN3はオフする。nMOSトランジスタN3のオフにより、ラッチ回路LTは正常な動作を開始し、記憶ノードND1、ND2の電圧レベルに応じて論理1をラッチする。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2から相補の論理が読み出され、ラッチ回路LTに書き戻される。
【0051】
一方、磁気トンネル接合素子MTJ1が低抵抗状態RLに設定され、磁気トンネル接合素子MTJ2が高抵抗状態RHに設定されているとき、電流IC2が、記憶ノードND1から磁気トンネル接合素子MTJ1を介して接地線VSSに流れる。また、電流IC2より少ない電流IC1が、記憶ノードND2から磁気トンネル接合素子MTJ2を介して接地線VSSに流れる。これにより、記憶ノードND1の電圧VLは、記憶ノードND2の電圧VHより高くなる。
【0052】
この後、リストア信号RSが論理0に変化されると、上述と同様にラッチ回路LTは正常な動作を開始し、記憶ノードND1、ND2の電圧レベルに応じて論理0をラッチする。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2から相補の論理が読み出され、ラッチ回路LTに書き戻される。
【0053】
図6は、図2に示した不揮発性ラッチ回路NVLTの通常動作の例を示している。通常動作では、ストア信号STおよびリストア信号RSは、ともに論理0に設定される。これにより、図2に示したスイッチSW1−SW6はオフし、ラッチ回路LTのnMOSトランジスタN3はオフする。図4は、このときの等価的な状態を示している。
【0054】
スイッチSW1−SW6がオフするため、磁気トンネル接合素子MTJ1の両端および磁気トンネル接合素子MTJ2の両端は、フローティング状態に設定される。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2とラッチ回路LTとの接続は遮断され、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2はラッチ回路LTから切り離される。この状態で、ラッチ回路LTは、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部から供給される入力データDTの論理をラッチし、ラッチしている論理を反転して出力データ/DTとして出力する。
【0055】
通常動作では、ラッチ回路LTの論理の書き換えに伴い記憶ノードND1、ND2に流れる電流は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に流れない。この結果、図1に示した不揮発性ラッチ回路NVLTと同様に、通常動作中に磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の磁化特性が劣化することを防止できる。
【0056】
図7は、図2に示した不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の動作の例を示している。例えば、半導体集積回路は、フリップフロップ等のラッチ回路を含む論理回路である。図2に示した不揮発性ラッチ回路NVLTは、論理回路中のラッチ回路の少なくとも1つとして使用される。例えば、半導体集積回路は、パワーオン時にストア信号STを生成し、パワーオフ時にリストア信号RSを生成する信号生成回路を有している。
【0057】
不揮発性ラッチ回路NVLTの磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、パワーオン前に相補の論理を保持している。磁気トンネル接合素子MTJ1の抵抗値RMTJ1および磁気トンネル接合素子MTJ2の抵抗値RMTJ2は、MTJ2高抵抗状態RHまたは低抵抗状態RLに設定されている(図7(a))。まず、パワーオンPONにより、半導体集積回路に供給される電源電圧VDDが徐々に上昇する(図7(b))。不揮発性ラッチ回路NVLTの記憶ノードND1、ND2の一方および他方は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に保持されている論理とは無関係に論理0(=VDD)および論理1(=VSS)に変化する(図7(c))。
【0058】
信号生成回路は、電源電圧VDDが所定の値(例えば、1.2V)まで上昇した後、リストア信号RSを一時的に活性化する(図7(d))。リストア信号RSが活性化されている間、記憶ノードND1、ND2の電圧は、電源電圧VDDのほぼ半分(VDD/2=0.6V)になる。このとき、電流IMTJ1、IMTJ2が、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2にそれぞれ流れる。
【0059】
記憶ノードND1、ND2の電圧は、リストア信号RSが活性化中に、電源電圧VDDのほぼ半分に設定される。これにより、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2にそれぞれ流れる電流値IMTJ1、IMTJ2を、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値が変化するために必要な書き込み電流値IP、IAPよりも小さくできる(図7(e))。具体的には、図5に示した低抵抗状態の磁気トンネル接合素子MTJ1(またはMTJ2)に流れる電流IC2は、高抵抗状態に設定するための書き込み電流IPより小さい。したがって、リストア期間RESTR中に、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値が電流IMTJ1、IMTJ2により変化することを防止できる。
【0060】
リストア信号RSが非活性化されると、図5で説明したように、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に保持されている相補の論理が記憶ノードND1、ND2の電圧差に応じてラッチ回路LTに読み出される。これにより、記憶ノードND1、ND2の電圧は、電源電圧VDDまたは接地電圧VSSに変化する(図7(f))。すなわち、リストア動作が実行される。
【0061】
この後、通常動作期間OPに、半導体集積回路は、システムとしての通常動作を実行する。不揮発性ラッチ回路NVLTのラッチ回路LTの論理は、通常動作中に書き換えられる(図7(g))。ストア信号STおよびリストア信号RSは、通常動作期間OPに論理0に非活性化されている(図7(h))。このため、図6に示したように、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、ラッチ回路LTから切り離され、ラッチ回路LTの動作の影響を受けない。換言すれば、ラッチ回路LTの動作に伴う電流は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に流れない。この結果、通常動作期間OPに磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値が変動することを防止でき、不揮発性ラッチ回路NVLTおよび不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の信頼性を向上できる。
【0062】
通常動作の完了後、信号生成回路は、ストア期間STRにストア信号STを活性化する(図7(i))。これにより、図4で説明したように、ストア動作が実行される。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、ラッチ回路LTの電源端子VDDと接地端子VSSとの間に並列かつ互いに逆向きに接続される。各磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に独立に電源電圧VDDが印加されるため、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に流れる電流値を、書き込み電流値IP、IAPより容易に大きくできる。このため、ラッチ回路LTに供給される電源電圧VDDを用いて、ラッチ回路LTに保持されている相補の論理を、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値として確実に書き込みできる。
【0063】
このように、本実施形態では、単一の電源電圧VDDにより、リストア動作時の電流値IMTJ1、IMTJ2を書き込み電流値IP、IAPより小さくでき、ストア動作時の電流値IMTJ1、IMTJ2を書き込み電流値IP、IAPより大きくできる。また、ストア動作では、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2が並列に接続されるため、直列に接続される回路構成に比べて書き込み電圧を小さくできる。
【0064】
ストア動作の完了後、パワーオフPOFFにより、電源電圧VDDが徐々に低下する(図7(j))。これに伴い、ラッチ回路LTに保持されている論理は、徐々に失われる(図7(k))。しかしながら、ラッチ回路LTに保持されている論理は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2により、パワーオフOFF後も保持される(図7(l))。
【0065】
この後、パワーオンPONにより電源電圧VDDが再び上昇すると、半導体集積回路は、リストア動作を実行し、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2に保持されている論理をラッチ回路LTに読み出す(図7(m))。
【0066】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、スイッチ回路SWにnMOSトランジスタN3を形成することにより、電源電圧VDDが不揮発性ラッチ回路NVLTに供給されている状態で、リストア動作を実行できる。これにより、リストア動作を確実かつ安定して実行できる。
【0067】
図8は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、スイッチ回路SWが、図2に示したスイッチ回路SWと相違している。また、リストア信号/RSを生成するインバータIV4が新たに形成されている。不揮発性ラッチ回路NVLTのその他の構成は、図2と同様である。なお、図8では、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の位置は、図2と逆である。
【0068】
スイッチSW1は、オア信号ORがハイレベルで、オア信号/ORがロウレベルのときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の一端(固定層側)を記憶ノードND1に接続する。スイッチSW2は、オア信号ORがハイレベルで、オア信号/ORがロウレベルのときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ2の他端(自由層側)を記憶ノードND1に接続する。スイッチSW3は、ストア信号ST、/STが活性化しているときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(自由層側)を記憶ノードND2に接続する。スイッチSW4は、ストア信号ST、/STが活性化しているときにオンし、磁気トンネル接合素子MTJ2の一端(固定層側)を記憶ノードND2に接続する。
【0069】
スイッチSW5のnMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ1の他端に接続し、ソースを接地線VSSに接続し、ゲートをリストア信号線RSに接続するnMOSトランジスタを有している。スイッチSW6のnMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ2の一端に接続し、ソースを電源線VDDに接続し、ゲートをリストア信号線/RSに接続するpMOSトランジスタを有している。
【0070】
例えば、ストア信号STおよびリストア信号RSは、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部で生成される。なお、オア回路OR1およびインバータIV3、IV4は、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部に形成されてもよい。さらに、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTが半導体集積回路内に形成されるとき、オア回路OR1およびインバータIV3、IV4は、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTに共通に設けられてもよい。
【0071】
図9は、図8に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのリストア動作の例を示している。なお、ストア動作および通常動作は、図4および図6と同様に実施される。なお、不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の動作は、図7と同様に実行される。
【0072】
図5と同様に、リストア動作では、ストア信号STは論理0に設定され、リストア信号RSは論理1に設定された後、論理0に設定される。これにより、図8に示したスイッチSW3、SW4はオフし、スイッチSW1、SW2、SW5、SW6およびラッチ回路LTのnMOSトランジスタN3は一時的にオンする。図4は、スイッチSW1、SW2、SW5、SW6およびnMOSトランジスタN3がオンしているときの等価的な状態を示している。
【0073】
図5と同様に、nMOSトランジスタN3がオンされているとき、記憶ノードND1、ND2は互いに接続され、記憶ノードND1、ND2の電圧は、ほぼVDD/2になろうとする。一方、リストア信号RSが論理1に活性化している間、磁気トンネル接合素子MTJ2、MTJ1は、電源線VDDと接地線VSSとの間に直列に接続される。磁気トンネル接合素子MTJ2の自由層側と磁気トンネル接合素子MTJ1の固定層側とに接続される中間ノードは、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値に応じて分圧電圧を生成する。この結果、記憶記憶ノードND1の電圧は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2による抵抗分割に依存して、電圧VDD/2より高い電圧または電圧VDD/2より低い電圧になる。
【0074】
例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1が高抵抗状態RHで、磁気トンネル接合素子MTJ2が低抵抗状態RLのとき、記憶ノードND1の電圧は、VDD/2より高くなる(図9の左側)。磁気トンネル接合素子MTJ1が低抵抗状態RLで、磁気トンネル接合素子MTJ2が高抵抗状態RHのとき、記憶ノードND1の電圧は、VDD/2より低くなる(図9の右側)。一方、記憶ノードND2の電圧は、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗状態に拘わりなく、ほぼ電圧VDD/2である。なお、低抵抗状態の磁気トンネル接合素子MTJ1またはMTJ2に流れる電流は、高抵抗状態に変化することを防止するために、図7に示した書き込み電流IAPより少なくする必要がある。高抵抗状態の磁気トンネル接合素子MTJ1またはMTJ2に流れる電流の向きは、高抵抗状態に設定するために必要な電流の向きと同じため、電流値は制限されない。
【0075】
リストア信号RSが論理0に変化されると、スイッチSW1−SW6およびラッチ回路LTのnMOSトランジスタN3はオフする。磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2は、電源線VDD、接地線VSSおよび記憶ノードND1から切り離される。nMOSトランジスタN3のオフにより、ラッチ回路LTは正常な動作を開始し、記憶ノードND1、ND2の電圧差に応じた論理をラッチする。例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1が高抵抗状態RHで、磁気トンネル接合素子MTJ2が低抵抗状態RLのとき、記憶ノードND1の電圧は電源電圧VDDになり、記憶ノードND2の電圧は接地電圧VSSになる。磁気トンネル接合素子MTJ1が低抵抗状態RLで、磁気トンネル接合素子MTJ2が高抵抗状態RHのとき、記憶ノードND1の電圧は接地電圧VSSになり、記憶ノードND2の電圧は電源電圧VDDになる。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2から相補の論理が読み出され、ラッチ回路LTに戻される。以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0076】
図10は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、ラッチ回路LTが図2に示したラッチ回路LTと相違している。不揮発性ラッチ回路NVLTのその他の構成は、図2と同様である。
【0077】
この実施形態のラッチ回路LTは、クロック同期タイプであり、入力端子DTとインバータIV1の入力との間に配置されるスイッチSW7と、インバータIV2の出力とインバータIV1の入力との間に配置されるスイッチSW8とを有している。例えば、スイッチSW7、SW8は、CMOSトランスファゲートを有している。クロックCK、/CKは、相補の信号である。
【0078】
スイッチSW7は、クロックCKが論理1でクロック/CKが論理0のときにオンし、入力データDTをインバータIV1の入力に伝達する。インバータIV1は、入力データDTの論理を反転し、出力データ/DTとして出力端子/DTおよびインバータIV2の入力に出力する。このとき、スイッチSW8はオフしているため、ラッチ動作は行われない。
【0079】
スイッチSW8は、クロックCKが論理0でクロック/CKが論理1のときにオンし、インバータIV2の出力をインバータIV1の入力に接続する。このとき、入力データDTがラッチ回路LTにラッチされる。スイッチSW7は、スイッチSW8がオンしているときにオフするため、新たな入力データDTの受け付けは禁止される。
【0080】
図10に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのストア動作およびリストア動作は、クロックCKが論理0のときに実行されることを除き、図4および図6と同様である。なお、不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の動作は、図7と同様に実行される。複数の不揮発性ラッチ回路NVLTが半導体集積回路内に形成されるとき、クロックCK、/CKは、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTに共通に供給されてもよく、不揮発性ラッチ回路NVLT毎に供給されてもよい。また、図10に示すスイッチSWの代わりに、図8に示したスイッチSWを用いて、不揮発性ラッチ回路NVLTを形成してもよい。
【0081】
例えば、ストア信号STおよびリストア信号RSは、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部で生成される。なお、オア回路OR1およびインバータIV3は、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部に形成されてもよい。さらに、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTが半導体集積回路内に形成されるとき、オア回路OR1およびインバータIV3は、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTに共通に設けられてもよい。
【0082】
図11は、図10に示した不揮発性ラッチ回路NVLTの通常動作の例を示している。この例では、通常動作期間OPに、クロックCK、/CKは周期的に生成される。なお、クロックCK、/CKは、ラッチ動作が必要なときに生成されてもよい。
【0083】
まず、クロックCKの立ち上がりエッジに同期して、図10に示したスイッチSW7がオンし、スイッチSW8がオフする。インバータIV1は入力データDTを受け、受けた入力データDTの論理(D1、D2、D3)を反転して出力データ/DT(/D1、/D2、/D3)を出力する。
【0084】
次に、クロックCKの立ち下がりエッジに同期して図10に示したスイッチSW7がオフし、スイッチSW8がオンする。スイッチSW8のオンにより、インバータIV2の出力がインバータIV1の入力に接続され、入力データDTの論理(D1、D2、D3)がラッチされる。クロックCKが論理0の間、スイッチSW7がオフするため、新たな入力データDTの変化は、インバータIV1に伝達されない。通常動作期間OPの完了後、クロックCK、/CKが停止し、図7と同様に、ストア期間STRにストア動作が実行される。
【0085】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、クロック同期タイプのラッチ回路LTを用いて、不揮発性ラッチ回路NVLTを形成できる。
【0086】
図12は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態の不揮発性ラッチ回路NVLTは、マスタースレーブフリップフロップとして形成される。なお、図12に示す不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の動作は、図7と同様に実行される。
【0087】
不揮発性ラッチ回路NVLTは、マスターラッチ回路MLT、スレーブラッチ回路SLT、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2およびスイッチ回路SWを有している。例えば、スイッチ回路SWは、図2および図10に示したスイッチ回路SWと同じであり、スレーブラッチ回路SLTの記憶ノードND1、ND2に接続されている。なお、スイッチ回路SWとして、図8に示すスイッチ回路SWまたは図13に示すスイッチ回路SWを用いてもよい。スイッチ回路SWは、マスターラッチ回路MLTに接続されてもよい。2つのスイッチ回路SWが、マスターラッチ回路MLTおよびスレーブラッチ回路SLTにそれぞれ接続されてもよい。
【0088】
マスターラッチ回路MLTは、入力データINの論理を反転したデータをインバータIV1の入力に伝達するスイッチSW9およびインバータIV2の出力をインバータIV1の入力に接続するスイッチSW10を有している。例えば、スイッチSW9、SW10は、CMOSトランスファゲートを有している。マスターラッチ回路MLTは、クロックCKが論理1のときに入力データINを入力データDTとして出力し、クロックCKが論理0のときに、入力データINの論理をラッチし、新たな入力データINの受け付けを禁止する。
【0089】
スレーブラッチ回路SLTは、入力データDTの論理をインバータIV1の入力に伝達するスイッチSW11およびインバータIV2の出力をインバータIV1の入力に接続するスイッチSW12を有している。例えば、スイッチSW11、SW12は、CMOSトランスファゲートを有している。スレーブラッチ回路SLTは、クロックCKが論理0のときに入力データDTの論理を反転し、出力データ/DTとして出力し、クロックCKが論理1のときに、入力データDTの論理をラッチし、新たな入力データDTの受け付けを禁止する。スレーブラッチ回路SLTは、スイッチSW11、SW12で受けるクロックCK、/CKの論理が逆なことを除き、図10に示したラッチ回路LTと同じ回路である。
【0090】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、マスタースレーブフリップフロップを用いて、不揮発性ラッチ回路NVLTを形成できる。
【0091】
図13は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、ラッチ回路LTは、インバータIV1、IV2を互い接続するpMOSトランジスタP3を有している。スイッチ回路SWのスイッチSW5、SW6は、pMOSトランジスタをそれぞれ有している。また、リストア信号/RSを生成するインバータIV4が新たに形成されている。
【0092】
磁気トンネル接合素子MTJ1の一端(自由層側)は、スイッチSW1を介して記憶ノードND1に接続され、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(固定層側)は、スイッチSW3を介して記憶ノードND2に接続されている。磁気トンネル接合素子MTJ2の一端(自由層側)は、スイッチSW4を介して記憶ノードND2に接続され、磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(固定層側)は、スイッチSW2を介して記憶ノードND1に接続されている。すなわち、磁気トンネル接合素子MTJ1の向きは、図2の磁気トンネル接合素子MTJ1の向きと逆である。磁気トンネル接合素子MTJ2の向きは、図2の磁気トンネル接合素子MTJ2の向きと逆である。不揮発性ラッチ回路NVLTのその他の構成は、図2と同様である。
【0093】
ラッチ回路LTのpMOSトランジスタP3は、ソースおよびドレインを記憶ノードND1、ND2にそれぞれ接続し、ゲートをリストア信号線/RSに接続している。なお、図13に示すラッチ回路LTの代わりに、リストア信号RSをゲートで受けるnMOSトランジスタN3を有する図2に示したラッチ回路LTを形成してもよい。
【0094】
スイッチ回路SWにおいて、スイッチSW5のpMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ1の他端(固定層側)に接続し、ソースを電源線VDDに接続し、ゲートをリストア信号線/RSに接続している。スイッチSW6のpMOSトランジスタは、ドレインを磁気トンネル接合素子MTJ2の他端に接続し、ソースを電源線VDDに接続し、ゲートをリストア信号線/RSに接続している。
【0095】
例えば、ストア信号STおよびリストア信号RSは、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部で生成される。なお、オア回路OR1およびインバータIV3、IV4は、不揮発性ラッチ回路NVLTの外部に形成されてもよい。さらに、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTが半導体集積回路内に形成されるとき、オア回路OR1およびインバータIV3、IV4は、複数の不揮発性ラッチ回路NVLTに共通に設けられてもよい。
【0096】
図14は、図13に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのストア動作の例を示している。図4と同じ動作については、詳細な説明は省略する。ストア動作中のストア信号STおよびリストア信号RSの論理は図4と同じである。この実施形態では、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の向きが図2と逆である。このため、ラッチ回路LTに論理1が保持されているとき(ND1=”1”、ND2=”0”)、磁気トンネル接合素子MTJ1は低抵抗状態RLに設定され、磁気トンネル接合素子MTJ2は高抵抗状態RHに設定される。ラッチ回路LTに論理0が保持されているとき(ND1=”0”、ND2=”1”)、磁気トンネル接合素子MTJ1は高抵抗状態RHに設定され、磁気トンネル接合素子MTJ2は低抵抗状態RLに設定される。
【0097】
図15は、図13に示した不揮発性ラッチ回路NVLTのリストア動作の例を示している。図5と同じ動作については、詳細な説明は省略する。リストア動作中のストア信号STおよびリストア信号RSの論理は図5と同じである。まず、リストア信号RSが論理1に設定されると、リストア信号/RSが論理0に変化する。pMOSトランジスタP3は、論理0のリストア信号/RSを受けてオンし、ラッチ回路LTの一対のCMOSインバータの入力同士および出力同士が互いに接続される。これにより、記憶ノードND1、ND2の電圧は、ほぼVDD/2になる。
【0098】
論理0のリストア信号/RSにより、図13に示したスイッチSW5、SW6はオンする。またリストア信号RSが論理1に設定されるとオア信号ORが論理1に設定されSW1、SW4はオンする。これにより、電源線VDDと記憶ノードND1とは、スイッチSW5、磁気トンネル接合素子MTJ1およびスイッチSW1を介して接続される。同様に、電源線VDDと記憶ノードND2とは、スイッチSW6、磁気トンネル接合素子MTJ2およびスイッチSW4を介して接続される。そして、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の抵抗値に応じた電流IC1またはIC2が記憶ノードND1、ND2にそれぞれ供給される。
【0099】
低抵抗状態RLの磁気トンネル接合素子MTJ1(またはMTJ2)に接続される記憶ノードND1(またはND2)は、電圧VHになり、高抵抗状態RHの磁気トンネル接合素子MTJ2(またはMTJ1)に接続される記憶ノードND2(またはND1)は、電圧VHより低い電圧VLになる。この後、図5と同様に、リストア信号RSが論理0に変化され、ラッチ回路LTは、記憶ノードND1、ND2の電圧レベルに応じた論理をラッチする。なお、不揮発性ラッチ回路NVLTを有する半導体集積回路の動作は、図7と同様に実行される。以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0100】
図16は、別の実施形態における不揮発性ラッチ回路NVLTに形成される抵抗変化素子の電気的特性の例を示している。例えば、図16の特性を有する抵抗変化素子は、抵抗変化メモリ(ReRAM;Resistive Random Access Memory)に形成される素子である。
【0101】
図16に示す特性を有する一対の抵抗変化素子は、図1、図2、図8、図10、図13に示した磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2の代わりに配置される。特に限定されないが、抵抗変化素子は、SrRuOにより形成される電極と、SrZrO膜と、Auにより形成される電極とを積層することにより形成される。
【0102】
図16において、横軸は、抵抗変化素子の両端に印加される電圧差である書き込み電圧VWRを示す。縦軸は、抵抗変化素子の両端に印加される電圧に応じて流れる電流である書き込み電流IWRを示している。例えば、低抵抗状態RLの抵抗変化素子に1.0V以上の書き込み電圧VWRを印加すると、実線の矢印で示すように、初めに40μA程度流れている書き込み電流IWRは、10μA以下まで減少する。すなわち、1.0Vの書き込み電圧VWRの印加により、抵抗変化素子の抵抗状態は高抵抗状態RHに変化する。
【0103】
同様に、高抵抗状態RHの抵抗変化素子に−1.0V以下の書き込み電圧VWRを印加すると、破線の矢印で示すように、初めに−7μA程度流れている書き込み電流IWRは−40μA程度まで増加する。すなわち、−1.0Vの書き込み電圧VWRの印加により、抵抗変化素子の抵抗状態は低抵抗状態RLに変化する。これにより、上述した実施形態のストア動作が実現可能である。1.0Vより小さい電圧差では、抵抗変化素子の抵抗状態は変化しない。このため、上述した実施形態のリストア動作が実現可能である。
【0104】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、抵抗変化メモリ(ReRAM;Resistive Random Access Memory)に形成される抵抗変化素子を用いて、不揮発性ラッチ回路NVLTを形成できる。
【0105】
図17は、上述した不揮発性ラッチ回路NVLTが搭載される半導体集積回路SEMの例を示している。例えば、半導体集積回路SEMは、不揮発性ラッチ回路NVLTの列と、論理回路の一種である組み合わせ回路CLとを交互に配置することで形成されている。各組み合わせ回路CLは、NANDゲート、NORゲートおよびインバータ等の論理ゲートを組み合わせて形成されている。
【0106】
半導体集積回路SEMは、図2等に示したストア信号STおよびリストア信号RS等の制御信号を生成する信号生成回路SGENを有している。半導体集積回路SEMは、図7に示したように、電源電圧VDDの供給が開始されるパワーオン時にリストア動作を実行し、各不揮発性ラッチ回路NVLTの抵抗変化素子からラッチ回路LTに論理を読み出す。これにより、組み合わせ回路CLの状態は、前回のパワーオフ時の状態に復元される。そして、リストア動作後に通常動作が実行される。
【0107】
半導体集積回路SEMは、図7に示したように、電源電圧VDDの供給が停止されるパワーオフ時にストア動作を実行し、各不揮発性ラッチ回路NVLTのラッチ回路LTから抵抗変化素子に論理を書き込む。これにより、半導体集積回路SEMは、電源がオフされる前の状態を保持でき、電源がオンされたときに元の動作の続きをすぐに開始できる。また、バッテリーバックアップ等が不要であるため、電源がオフされているときの消費電力をゼロにできる。
【0108】
図18は、上述した不揮発性ラッチ回路NVLTが搭載される半導体集積回路SEMの別の例を示している。図17と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態の半導体集積回路SEMは、いわゆるパワーゲーティング技術を採用している。
【0109】
電源線VDDは、内部電源線であり、電源スイッチVDSWを介して外部電源線EVDDに接続される。接地線VSSは、内部接地線であり、接地スイッチVSSWを介して外部接地線EVSSに接続される。電源スイッチVDSWは、ゲートでローパワー信号/LPを受けるpMOSトランジスタを有している。接地スイッチVSSWは、ゲートでローパワー信号LPを受けるnMOSトランジスタを有している。ローパワー信号LP、/LPは、図18に示す回路ブロックの動作を停止するときに、論理0、論理1にそれぞれ設定され、図18に示す回路ブロックを動作させるときに、論理1、論理0にそれぞれ設定される。
【0110】
特に限定されないが、半導体集積回路SEMは、図18と同様の複数の回路ブロックを有している。そして、回路ブロックの動作を開始するときに、その回路ブロックに対応するローパワー信号LP、/LPが論理1、論理0にそれぞれ設定され、回路ブロックに電源電圧VDDおよび接地電圧VSSが供給される。信号生成回路SGENは、回路ブロック毎に形成され、電源電圧VDDが所定の値まで上昇したときに、リストア信号RSを活性化する。図7に示した動作は、各回路ブロックの動作を示している。
【0111】
これにより、各不揮発性ラッチ回路NVLTのリストア動作が実行され、各不揮発性ラッチ回路NVLTの抵抗変化素子からラッチ回路LTに論理が読み出される。さらに、図17と同様に、各回路ブロックのパワーオフ時に各不揮発性ラッチ回路NVLTのストア動作が実行され、各不揮発性ラッチ回路NVLTのラッチ回路LTから抵抗変化素子に論理が書き込まれる。
【0112】
パワーゲーティング技術を採用する半導体集積回路SEMに、上述した不揮発性ラッチ回路NVLTを形成することで、回路ブロック毎にストア動作およびリストア動作を実行できる。この結果、半導体集積回路SEMの消費電力を細かく制御でき、半導体集積回路SEM全体の消費電力を削減できる。さらに、パワーオン後にすぐに動作を開始できるため、半導体集積回路SEMの性能を向上できる。
【0113】
図19は、上述した不揮発性ラッチ回路NVLTが搭載される半導体集積回路SEMの別の例を示している。図17と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明は省略する。この実施形態の半導体集積回路SEMは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。半導体集積回路SEMは、複数の論理ブロックLBLKと、論理ブロックLBLKの周囲に配線される配線チャネルWCHと、配線チャネルWCHの交差部分に形成されるスイッチマトリックスSWMとを有している。
【0114】
図20は、図19に示したスイッチマトリックスSWMの例を示している。スイッチマトリックスSWMは、配線マトリックスSWMの各配線の交差部分に形成される複数のスイッチ群SWGを有している。
【0115】
各スイッチ群SWGは、6つの選択スイッチSSW1−SSW6と、これ等選択スイッチSSW1−SSW6をオン/オフを制御する6つの不揮発性ラッチ回路NVLTとを有している。例えば、各選択スイッチSSW1−6は、CMOSトランスファゲートを有しており、各不揮発性ラッチ回路NVLTから出力される出力データ/DTの論理に応じてオンまたはオフされる。各不揮発性ラッチ回路NVLTは、上述した不揮発性ラッチ回路NVLTのいずれかであり、図2等に示したストア信号STおよびリストア信号RSに応じて動作する。
【0116】
例えば、選択スイッチSSW1、SSW6がオンされ、選択スイッチSSW2−SSW5がオフされることにより、図20の左側に延びる配線WLと上側に延びる配線WUが互いに接続され、下側に延びる配線WDと右側に延びる配線WRとが互いに接続される。あるいは、選択スイッチSSW3−SSW4がオンされ、選択スイッチSSW1、SSW2、SSW5、SSW6がオフされることにより、配線WL、WRが互いに接続され、配線WU、WDが互いに接続される。
【0117】
図21は、図19に示した論理ブロックLBLKの例を示している。論理ブロックLBLKは、複数の論理セルLCELを有している。各論理セルLCELは、ルックアップテーブルLUTおよびフリップフロップFFを有している。
【0118】
ルックアップテーブルLUTは、アドレスデコーダADEC、8つの不揮発性ラッチ回路NVLT、8つのAND回路およびOR回路を有している。アドレスデコーダADECは、3ビットのアドレスA2、A1、A0の論理をデコードし、デコード結果をAND回路に出力する。各不揮発性ラッチ回路NVLTは、保持している論理を出力データ/DTとして、対応するAND回路に出力する。OR回路は、AND回路のいずれかが論理1を出力するときに、出力信号OUTを論理1に設定する。
【0119】
不揮発性ラッチ回路NVLTは、図1および図2等で説明したように、論理0を記憶しているときに、論理1の出力データ/DTを出力する。例えば、アドレスA2、A1、A0=”111”に対応する不揮発性ラッチ回路NVLTに論理0を記憶させ、他の不揮発性ラッチ回路NVLTに論理1を記憶させることで、ルックアップテーブルLUTは、AND回路として動作する。アドレスA2、A1、A0=”000”に対応する不揮発性ラッチ回路NVLTに論理1を記憶させ、他の不揮発性ラッチ回路NVLTに論理0を記憶させることで、ルックアップテーブルLUTは、OR回路として動作する。なお、ルックアップテーブルLUTは、4ビットのアドレスを受けるアドレスデコーダADEC、16個の不揮発性ラッチ回路NVLTおよび16個のAND回路を有していてもよい。
【0120】
各不揮発性ラッチ回路NVLTは、図2等に示したストア信号STおよびリストア信号RSに応じて動作する。例えば、図20および図21に示す不揮発性ラッチ回路NVLTの入力端子(図1等のDT)は、半導体集積回路SEMに形成されるシフトレジスタの記憶段の出力にそれぞれ接続されている。
【0121】
まず、FPGAに論理を形成するときに、シフトレジスタを介して不揮発性ラッチ回路NVLTのラッチ回路LTにデータがラッチされる。この動作は、図7に示した通常動作期間OPの動作と同様である。但し、ラッチ回路LTへのラッチ動作は1回実施すればよい。ラッチ回路LTにデータがラッチされた後、ラッチされたデータは、ストア信号STにより抵抗変化素子(例えば、磁気トンネル接合素子MTJ1、MTJ2)に書き込まれる。この動作は、図7に示したストア期間STRの動作と同様である。これにより、FPGAの論理が形成される。
【0122】
この後、FPGAのパワーオン毎に、リストア信号RSが生成され、不揮発性ラッチ回路NVLTの抵抗変化素子に保持されているデータがラッチ回路LTに読み出され、FPGAの論理が生成される。この動作は、図7に示したリストア期間RESTRの動作と同様である。そして、FPGAにより、システムの少なくとも一部の機能が実現される。
【0123】
不揮発性ラッチ回路NVLTを用いて形成されるFPGAでは、パワーオン毎にEEPROM等から論理を形成するためのデータをロードする必要はない。このため、パワーオン後にシステムの動作をすぐに実行できる。
【0124】
以上の実施形態において説明した発明を整理して、付記として開示する。
(付記1)
相補の第1および第2記憶ノードを含むラッチ回路と、
一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第1抵抗変化素子と、
一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第2抵抗変化素子と、
前記第1および第2抵抗変化素子をラッチ回路に接続するスイッチ回路と
を備え、
前記スイッチ回路は、外部から前記ラッチ回路に論理が書き込まれる通常動作時に、前記第1および第2抵抗変化素子と前記ラッチ回路との接続を遮断すること
を特徴とする不揮発性ラッチ回路。
(付記2)
前記スイッチ回路は、前記ラッチ回路に保持されている論理を前記第1および第2抵抗変化素子に書き込むストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の一端および前記第2抵抗変化素子の他端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第1抵抗変化素子の他端および前記第2抵抗変化素子の一端を前記第2記憶ノードに接続すること
を特徴とする付記1記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記3)
前記スイッチ回路は、前記第1および第2抵抗変化素子に保持されている論理を前記ラッチ回路に戻すリストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の他端をハイレベル電圧線およびロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第1抵抗変化素子の一端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第2抵抗変化素子の他端を前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第2抵抗変化素子の一端を前記第2記憶ノードに接続すること
を特徴とする付記1または付記2記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記4)
前記スイッチ回路は、
前記第1記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の一端との間に配置される第1スイッチと、
前記第1記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の他端との間に配置される第2スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の他端との間に配置される第3スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の一端との間に配置される第4スイッチと、
前記第1抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第5スイッチと、
前記第2抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第6スイッチと
を備えていることを特徴とする付記2または付記3記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記5)
前記スイッチ回路は、前記第1および第2抵抗変化素子に保持されている論理を前記ラッチ回路に戻すリストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の一端および前記第2抵抗変化素子の他端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第1抵抗変化素子の他端をハイレベル電圧線およびロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第2抵抗変化素子の一端を前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の他方に接続すること
を特徴とする付記1または付記2記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記6)
前記スイッチ回路は、
前記第1記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の一端との間に配置される第1スイッチと、
前記第1記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の他端との間に配置される第2スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の他端との間に配置される第3スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の一端との間に配置される第4スイッチと、
前記第1抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第5スイッチと、
前記第2抵抗変化素子の一端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の他方との間に配置される第6スイッチと
を備えていることを特徴とする付記2または付記5記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記7)
前記リストア動作の開始時に前記第1記憶ノードと前記第2記憶ノードとを互いに接続するショートスイッチを備えていること
を特徴とする付記3または付記5記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記8)
前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチは、CMOSトランスファゲートであること
を特徴とする付記4または付記6項記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記9)
前記第1抵抗変化素子および前記第2抵抗変化素子は、磁気ランダムアクセスメモリに形成される磁気トンネル接合素子であること
を特徴とする付記1ないし付記8のいずれか1項記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記10)
前記第1抵抗変化素子および前記第2抵抗変化素子は、抵抗変化メモリに形成される抵抗変化素子であること
を特徴とする付記1ないし付記8のいずれか1項記載の不揮発性ラッチ回路。
(付記11)
付記1ないし付記10のいずれか1項記載の不揮発性ラッチ回路と、
前記不揮発性ラッチ回路の出力に接続される論理回路と、
前記スイッチ回路の動作を制御するための制御信号を生成する信号生成回路と
を備えていることを特徴とする半導体集積回路。
【0125】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
【符号の説明】
【0126】
ADEC‥アドレスデコーダ;CL‥組み合わせ回路;DR‥拡散層;DT‥入力端子;/DT‥出力端子;EVDD‥外部電源線;EVSS‥外部接地線;FL‥自由層;IAP、IP‥書き込み電流値;IV1、IV2‥インバータ;LBLK‥論理ブロック;LCEL‥論理セル;LP、/LP‥ローパワー信号;LT‥ラッチ回路;LUT‥ルックアップテーブル;M1−M3‥金属配線層;MLT‥マスターラッチ回路;MTJ1、MTJ2‥磁気トンネル接合素子;ND1、ND2‥記憶ノード;NVLT‥不揮発性ラッチ回路;NW‥n形ウエル領域;OP‥通常動作期間;OR、OR‥オア信号;PL‥固定層;POFF‥パワーオフ;POLY‥ポリシリコン配線層;PON‥パワーオン;PW‥p形ウエル領域;RESTR‥ストア期間;RH‥高抵抗状態;RL‥低抵抗状態;RMTJ1、RMTJ2‥抵抗値;RS、/RS‥リストア信号;SEM‥半導体集積回路;SGEN‥信号生成回路;SLT‥スレーブラッチ回路;SSW1−SSW6‥選択スイッチ;ST、/ST‥ストア信号;SUB‥半導体基板;SW‥スイッチ回路;SW1−SW6‥スイッチ;SWG‥スイッチ群;SWM‥スイッチマトリックス;VDD‥電源線;VDSW‥電源スイッチ;VSS‥接地線;VSSW‥接地スイッチ;WCH‥配線チャネル;WD、WL、WR、WU‥配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相補の第1および第2記憶ノードを含むラッチ回路と、
一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第1抵抗変化素子と、
一端から他端に電流を流すこと、および、他端から一端に電流を流すことにより抵抗値が変化する第2抵抗変化素子と、
前記第1および第2抵抗変化素子をラッチ回路に接続するスイッチ回路と
を備え、
前記スイッチ回路は、外部から前記ラッチ回路に論理が書き込まれる通常動作時に、前記第1および第2抵抗変化素子と前記ラッチ回路との接続を遮断すること
を特徴とする不揮発性ラッチ回路。
【請求項2】
前記スイッチ回路は、前記ラッチ回路に保持されている論理を前記第1および第2抵抗変化素子に書き込むストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の一端および前記第2抵抗変化素子の他端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第1抵抗変化素子の他端および前記第2抵抗変化素子の一端を前記第2記憶ノードに接続すること
を特徴とする請求項1記載の不揮発性ラッチ回路。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、前記第1および第2抵抗変化素子に保持されている論理を前記ラッチ回路に戻すリストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の他端をハイレベル電圧線およびロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第1抵抗変化素子の一端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第2抵抗変化素子の他端を前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第2抵抗変化素子の一端を前記第2記憶ノードに接続すること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の不揮発性ラッチ回路。
【請求項4】
前記スイッチ回路は、
前記第1記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の一端との間に配置される第1スイッチと、
前記第1記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の他端との間に配置される第2スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の他端との間に配置される第3スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の一端との間に配置される第4スイッチと、
前記第1抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第5スイッチと、
前記第2抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第6スイッチと
を備えていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の不揮発性ラッチ回路。
【請求項5】
前記スイッチ回路は、前記第1および第2抵抗変化素子に保持されている論理を前記ラッチ回路に戻すリストア動作時に、前記第1抵抗変化素子の一端および前記第2抵抗変化素子の他端を前記第1記憶ノードに接続し、前記第1抵抗変化素子の他端をハイレベル電圧線およびロウレベル電圧線の一方に接続し、前記第2抵抗変化素子の一端を前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の他方に接続すること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の不揮発性ラッチ回路。
【請求項6】
前記スイッチ回路は、
前記第1記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の一端との間に配置される第1スイッチと、
前記第1記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の他端との間に配置される第2スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第1抵抗変化素子の他端との間に配置される第3スイッチと、
前記第2記憶ノードと前記第2抵抗変化素子の一端との間に配置される第4スイッチと、
前記第1抵抗変化素子の他端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の一方との間に配置される第5スイッチと、
前記第2抵抗変化素子の一端と、前記ハイレベル電圧線および前記ロウレベル電圧線の他方との間に配置される第6スイッチと
を備えていることを特徴とする請求項2または請求項5記載の不揮発性ラッチ回路。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の不揮発性ラッチ回路と、
前記不揮発性ラッチ回路の出力に接続される論理回路と、
前記スイッチ回路の動作を制御するための制御信号を生成する信号生成回路と
を備えていることを特徴とする半導体集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−124703(P2012−124703A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273603(P2010−273603)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】