説明

交通流計測装置及びプログラム

【課題】
混雑した道路でも大型車両と普通車両を問わず個別の車両の末尾を精度よく検出し、台数と速度を高い精度で計測する。
【解決手段】
路上に設置したカメラで道路を俯瞰した動画像を取得し、該取得画像を画像処理装置で車両の位置を検出する交通流計測装置において、車両の形状を直方体モデルであらわし車幅に相当した水平エッジを直方体モデルの末尾の辺と仮定したときに、直方体の背面上と屋根前の2辺に相当する水平エッジのペアが車両の車幅,車高,車長の分布と末尾の候補の幅に応じて設定した範囲から検出されることを条件に車両を検知することを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は路上の車両を検出および追跡して台数や速度などを計測する交通量計測装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
路上の支柱に設置したカメラで道路および車両を俯瞰した動画を撮影し、撮影した動画を画像処理することにより、車両を検知後に追跡して車線毎の通過台数と速度を計測する交通量計測装置が知られている。カメラ画面内で検出した車両は前記カメラのカメラパラメータたとえば、カメラの高さ,ピッチ角(俯角),ロール角(前記カメラのレンズ光軸を軸とした回転角),ヨー角(道路方向とカメラの向きの偏角),焦点距離(カメラのズーム率に関する)等を反映した射影変換によって、画像上の車両の検知位置や移動量を空間中の座標系に変換することで通行車線の判定と通過速度を計測している。なお、画像の座標系が2次元に対して空間の座標系は3次元なので、画像から道路への座標変換は一定の想定条件、例えば画像上における車両の追跡位置の高さを0mとおく。
【0003】
交通量計測装置の開示技術のうち〔特許文献1〕では、車両の前後の輪郭や、車両の屋根とフロントガラスやリアガラスの窓枠との間の境界線といった部分に出現する水平方向のエッジの並びを車両の特徴として、画像を小ブロック単位で格子分割したときに移動領域の水平方向のエッジがしきい値を超過したブロックの連結領域を車両として検出する技術が開示されている。また〔特許文献2〕では、車線毎の車両の見え方や車両の形状のバリエーションを一つの分布モデルで代表し、背景画像と撮影画像との差分領域と分布モデルとの畳み込み演算によって個々の車両を検知する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−32747号公報
【特許文献2】特開2001−118182号公報
【特許文献3】特開3435623号公報
【特許文献4】特開2001−6089広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
〔特許文献1〕では水平方向のエッジの密度が高い小ブロックの連結領域を車両とするため、隣接する車線の左右の車両や同一車線上の前後の車両が見かけ上重なる場合には、個別の車両を検知することが困難である。図4は路側に立てた支柱に設置のカメラにより道路を俯瞰した画像の例であり、画像において下から上に進む車両を背面から撮影している。図4において、第1車線には手前から中型バス2とバン3、第2車線にはセダン車3が走行している。図4において第2車線の計測において中型バス2のはみ出しとセダン車3が見かけ上重なるので、特許文献1の技術では正確に個別の車両を検知することが困難であり、正確な台数を計測することができないという第1の課題がある。
【0006】
また〔特許文献1〕では水平方向のエッジの密度が高い小ブロックの連結領域を車両とするため、貨物を積んだ大型車のように屋根および背面に複雑な模様がある車両の屋根および背面のエッジを誤検知することを抑止することが困難という第2の課題がある。前記のように屋根および背面のエッジを検知、追跡したときには、交通流計測装置の速度の精度が低下する。
【0007】
図23を用いて車両の屋根および背面を追跡した場合に速度が低下することを説明する。図23において、80はカメラ、VPはカメラの視点、85は時刻tにおける車両、81は車両85の末尾の追跡位置、82はVPと81を通る直線と地平面の交点、95は時刻t+Δtにおける車両、91は車両95の末尾の追跡位置、92はVPと91を通る直線と地平面の交点である。時刻tから時刻t+Δtの間の81から91への空間での移動量はLt、追跡位置を高さ0mと置いたときの81から91への見かけ上の移動量はLaである。81および91の高さは0mに近いのでLaとLtの差は小さく、時刻差Δtで移動量を除算した81の見かけ上の速度La/Δtは実際の速度Lt/Δtに近く精度は高い。
【0008】
一方、図23において83は時刻tにおける車両85の屋根付近の追跡位置、84はVPと83を通る直線と地平面の交点、93は時刻t+Δtにおける車両95の屋根付近の追跡位置、92はVPと91を通る直線と地平面の交点、Hは83と93の高さ、θはVPと83および84を結ぶ直線と鉛直方向とが成す俯角、θ+ΔθはVPと93および94を結ぶ直線と鉛直方向とが成す俯角である。車両85および95の高さにより、84は83よりも(数7)だけ前方にあり、94は93よりも(数8)だけ前方にある。よって、追跡位置を高さ0mと置いたときの83から93への見かけの移動量Lbは、実際の移動量Ltよりも(数9)だけ多くなる。時刻差Δtで移動量を除算した83の見かけ上の速度Lb/Δtは実際の速度Lt/Δtよりも、(数9)をΔtで除した分だけ過剰となり精度が低くなる。(数9)はHの比例があるので、追跡位置83が車高の高い車両をとらえるほど見かけの速度は誤差が大きくなることがわかる。
【0009】
【数1】

【0010】
【数2】

【0011】
【数3】

【0012】
〔特許文献2〕では反映した分布モデルを用いて車両を検知するので、隣接する車線の車両の重なりを誤検知したり車両の屋根や背面を誤検知することは抑止されるが、大型車から普通車までの形状を1つの分布モデルで代表するため、画像上で前後の車両が重なる場合には、個別の車両を検知することが困難という課題がある。車両の大型車の車長の範囲は6m程度から12mであり、一方普通車の車長の範囲は3m程度から5m程度と車両のサイズには大きなばらつきがあるので、図4のようにバン3と中型バス2とが同一車線を近い距離で走行する時には、2台の車両を1台の大型車両と誤って検知してしまうことの抑止が困難という第3の課題がある。
【0013】
以上述べた第1の課題と第2の課題と第3の課題は、画像上における車両の密度が高くなる混雑時において顕著に現れる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の交通流計測装置は、路上のカメラの撮影画像を取得する画像入力手段と、画像座標と道路座標を変換する座標変換手段と画像中の水平エッジを抽出する水平エッジ検出手段と、車両の形状をあらわす直方体モデルの末尾にあたる水平エッジを検出する末尾候補検出手段と、車幅に応じて車高と車長を推定する車高車長範囲推定手段と、末尾候補の水平エッジの幅に応じた画像上の範囲から直方体モデルの背面上と屋根前の辺に当たる水平エッジを検出するペアエッジ検出手段と車両を追跡する車両追跡手段と、交通指標を計測する交通指標計算手段から構成されることを特徴とするものである。
【0015】
更に、上記課題を解決するために、本発明の交通流計測装置及びプログラムは、路上のカメラの撮影画像から抽出した水平エッジのうち車幅に相当した水平エッジを直方体モデルの末尾の辺と仮定したときに、直方体の背面上の辺と屋根前の辺に相当するエッジが、水平エッジの幅から換算した車幅と、車幅から推定した車高および車長の範囲に応じた画像上の範囲から検出されることを条件に車両を検知し追跡することを特徴とするものである。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明は交通流計測装置およびプログラムにおいて、車高および車長の範囲を車幅と車高および車長の比率の上限ならびに下限から求めることを特徴とするものである。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明は交通流計測装置およびプログラムにおいて、車高および車長の範囲を車幅と車高および車長の比率の上限ならびに下限の特性曲線から求めることを特徴とするものである。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明は交通流計測装置およびプログラムにおいて、現時刻以前に抽出した直方体モデルの現時刻における領域を求めて、現時刻に抽出した直方体モデルが前記現時刻以前に抽出した直方体モデルの現時刻における領域を包含する場合には現時刻以前に抽出した直方体モデルの追跡を中断することを特徴とするものである。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明は交通流計測装置およびプログラムにおいて、任意の車両検知手段が同時に動作し、前記任意の車両検知手段の現時刻における領域が直方体モデルの内部にあれば、前記任意の車両検知手段の検知による追跡を中断することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の交通流計測システム及びプログラムによれば、車両の密度が高い混雑交通でも、台数と速度を高い精度で計測することが実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明にかかる交通流計測システムの具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、車両の一例として自動車を挙げて説明を行うが発明にかかる「車両」とは自動車に限定されず、路上を走行するあらゆる種類の移動体を含む。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の実施例1の機能構成の概略を示すブロック図である。以下の説明において、実施例1の機能構成は最も手前の第1車線を対象としたときの機能を述べるが、第1車線の処理を他の車線にも同様の処理を繰り返し適用することで本発明は複数の車線を対象とすることができる。
【0023】
図1において、画像入力手段11は路上のカメラの撮影映像あるいは路上のカメラの録画映像を利用することができ、毎秒60フレームから5フレーム程度のフレームレートで道路の画像を取り込んで、車両後部絞込み手段12および車両追跡手段16に出力する。
【0024】
図4は、画像入力手段11が取り込んだ画像の一例であり、1は画像下部に設けた検知領域である。検知領域1は、少なくとも建築限界に定められた最大車幅,最大車高,最大車長の車両が領域内に収まるように設定する。
【0025】
なお画像入力手段11が取り込む画像が全体として傾いている場合には、画像入力手段11が2次元の回転変換等により画像全体あるいは検知領域1付近の車両の水平部が画像上において水平に近づく攻勢をとってもよい。
【0026】
図1において水平エッジ検出手段は図5のフローに従い、検知領域31内の画像を水平方向のソーベルフィルタにより水平方向の濃度勾配を求めた後に(S101)、求めた濃度勾配を所定のしきい値で2値化する(S102)。次に、履歴フレームの画像と現フレームの検知領域1内の画像のフレーム差分を求めた後に(S103)、求めたフレーム差分を所定のしきい値で2値化する(S104)。なお、次フレーム以降の処理のために、履歴フレームの画像を保持するバッファの内容を更新しておく。次に、S102の2値画像とS104の2値画像のAND演算を取った水平エッジを出力する(S103)。画像入力手段11の画像において車両の部分には、車両の前後の輪郭や車両の屋根とフロントガラスやリアガラスの窓枠との間の境界線といった内部の水平部分に水平方向の濃度勾配が生じることと、画像上の車両付近はフレーム間で速度に応じた範囲が明度変化することより、S103の水平エッジは車両の輪郭や水平部位に集中する。図5(a)は図4の画像のうち第1車線の検知領域1の画像を示し、図5(b)において20は水平エッジ検出手段12が検出した水平エッジの例を示している。水平エッジ20のうち、20aは中型バス2のバンパー、20bと20cは中型バス2の左右のライト、20dと20eは中型バス2のリアガラス窓枠の上端と下端、20fは中型バス2の屋根と背面の境界、20gは中型バス2の屋根の前端に相当している。
【0027】
図1において座標変換手段18は画像座標と道路座標を相互に変換する。図2は座標変換手段18が前提とするピンホールカメラのモデル図であり、VPはカメラの視点であり、距離FはVPと画像面の焦点距離である。なお、現実にはカメラの高さは路上から数メートルで、焦点距離Fは数十ミリメートルであるが、説明のためにデフォルメされている。図2において画像の座標系は画像の右向きにx軸、画像の上向きにy軸、画像中心を原点oに持つ。図2において、空間の座標系は、道路横断方向にX軸、道路進行方向にY軸、鉛直上向きにZ軸、VPと点oを通る直線と地上面との交点Oを原点に持つ。空間中の任意の点Pに対応する画像上の点pは、点PとVPとを結ぶ直線と画像面との交点となる。座標変換手段18は、図3(a)のように公知の射影変換により空間中の任意の点Pの座標(X,Y,Z)に対応する画像上の点pの座標(x,y)を計算する。射影変換では画像上の点pに対応した道路中の点はVPと点pとを結ぶ直線上で図2の点Pと点P′との用に不定になるが、図3(b)のように道路中の対応点のZ(高さ)を指定したときには、画像上の点pの座標(x,y)に対応した空間中の点Pの座標(X,Y,Z)を一意に求めることができる。また、座標変換手段18は図3(c)に示すように、Zが共通とおいたときの2つの点p1とp2の画像座標から、それぞれの空間中の点P1とP2座標を求めて、2点の空間座標のユークリッド距離から、点p1と点p2の空間での距離を求めることができる。また座標変換手段18は図3(d)に示すように、点p1の画像座標、点p1の空間の対応点のZ座標、点P2の点P1からの変位が既知としたとき、順番に点P1の空間座標、点P2の空間座標を求めることで、点P2の画像上の対応点p2の画像座標を求めることができる。座標変換手段18の射影変換に必要なデータは、信号処理の開始以前に求めておく。射影変換に必要なデータは、画像入力手段11が画像を取得するカメラの空間座標での位置と方向と焦点距離Fあるいは、座標のわかっている空間と画像の6点以上の対応点から求めることができる。あるいは設計情報のような近似的な手段を用いて、射影変換に必要なデータを求めてもよい。
【0028】
図1において末尾候補検出手段13は図6のフローにより、図13(a)のように車両の形状に直方体モデル40を当てはめたときに末尾の辺41に相当する末尾候補の水平エッジを、水平エッジ20の中から検出する。図6を説明すると末尾候補検出手段13は水平エッジ20をループで変えながら(S120〜S127)、まず水平エッジ20[I]の左右の端が画像上において車線1の範囲内であるかを判定する(S121)。S121の判定がYであれば、水平エッジ[I]のZ座標を0mと仮定したときの左右端の画像座標から、図3(c)に示す座標変換手段18の座標変換によって水平エッジ20[I]の空間中の幅を求めて(S121)、S121の幅が最低車幅を考慮したしきい値以上であれば(S123)、S123の条件を満たす水平エッジ20のうち最も下側のものが末尾候補となるように、末尾候補が未登録の場合や(S124でY)、登録済みの末尾候補よりも水平エッジ[I]が画像上において下側のときに(S124でN、S125でY)、水平エッジ20[I]を末尾候補に登録する(S126)。図7(b)は末尾候補検出手段13が末尾候補21を抽出した例であり、末尾候補21は図7(c)において中型バス2のバンパーに相当した水平エッジ20aと一致している。
【0029】
図1において車高車長範囲推定手段14は、末尾候補21の空間座標での幅Wに応じて車高Hと車長Lの範囲を推定する。ここで図8は1BOX,RV,セダン,スポーツカー,コンパクト,軽自動車,軽トラック,小型トラック,中型トラック,中型トラック、大型トラックのように種々の車両の車幅W,車高H,車長Lのサンプルを一覧したものである。図8において車幅Wが最も狭い軽自動車は、車高Hも車長Lも最小であることがわかる。一方、軽トラックの車幅は軽自動車と同じであるが、軽トラックの車高はセダンやコンパクトカーよりも高く1BOXと同程度である。よって、図8より車幅W,車高H,車長Lの間には相関関係があること、また相関関係は一意で無く分布幅を持つことがわかる。図9(a)や図9(b)は図8のデータから求めた車高H/車幅W,車長L/車幅Wの比率のグラフであり、車幅Wを問わず車高H/車幅Wは下限αから上限β,車長L/車幅Wは下限μから上限νの範囲に分布することがわかる。よって、車幅Wが既知のときには車高は(数1)の範囲となり車長は(数2)の範囲となる。車高車長範囲推定手段14は末尾候補21の空間での幅Wを、末尾候補のZ座標を0mと仮定したときの左右端の画像座標から、図3(c)に示す座標変換手段18の処理により求める。車高車長範囲推定手段14は末尾候補21の空間での幅Wと(数1)と(数2)により、直方体モデルの車高H、車長Lの範囲を推定する。
【0030】
【数4】

【0031】
【数5】

【0032】
ペアエッジ検出手段15は図10と図11のフローによって末尾候補21が車両の直方体モデル40の末尾の辺41に対応すると仮定したときに、直方体モデル40の背面上の辺42および屋根前の辺43に対応する水平エッジを検出する。
【0033】
ペアエッジ検出手段15はまず図10(a)に示すフローによって、画像上における背面上の辺42の存在範囲を求める。図10(a)のいてペアエッジ検出手段15は末尾候補21のZを0mと置いたときに空間中において末尾候補の中央に対応する点Pの座標(S150)、点PからZ軸方向に車高の下限αWだけ離れた点Pαの空間座標(S151)、点Pαの画像上の対応点pαの画像y座標yαを求める(S152)。同様に、点PからZ軸方向に車高の上限βWだけ離れた点Pβの空間座標(S153)および点Pβの画像上の対応点pβの画像y座標yβを求める(S154)。そして、背面上の辺42の画像y座標は[yα,yβ]にあるとみなす。次にペアエッジ検出手段15は図10(b)に示すフローによって、画像上における屋根前の辺42存在範囲を求める。ペアエッジ検出手段15は、S150の点PからZ軸方向に車高の下限αWかつY軸方向に車長の下限μWだけ移動した点Pμの空間座標(S155)から点Pμの画像上の対応点pμの画像y座標yμを計算する(S156)とともに、点PからZ軸方向に車高の上限βWかつY軸方向に車長の上限νWだけ移動した点Pνの空間座標(S157)から画像上の対応点pνの画像y座標yνを求め(S158)、屋根前の辺43の画像y座標は[yμ,yν]にあるとみなす。
【0034】
次に、ペアエッジ検出手段15は図11に示すフローにより、水平エッジ20の中から(S130からS135)、y座標が図10(a)のフローで求めた背面上の辺42の範囲にあり(S131でY)かつ図12(a)に図示する水平エッジ20と末尾候補21の画像x軸方向の重なり30が所定のしき値T以上ならば(S132でY)、水平エッジ20[I]を背面上の辺に相当する背面上ペアみなし、背面上ペアのフラグを1にする(S133)。また、背面上ペアの条件を満たす水平エッジ20[I]のうち、画像上において一番上にあるものを更新する(S134)。なお、S132の判定のしきい値Tは、サイドのピラーが傾いたセダン車やまるみを帯びた車両のように、実際の車両の形状が直方体モデルからずれる分および水平エッジ20の端が撮像系のノイズや照明変動により欠落することを考慮して、末尾候補21の幅に1より小さく0より大きな所定の比率を乗じて求める。
【0035】
図7(d)は背面上ペアの抽出の一例であり、25は図10(a)のフローで求めた背面上の辺42の画像y座標の範囲、22は背面上ペアである。背面上ペア22は、図5(b)において屋根と背面の境界に対応した水平エッジ22eおよびリアガラス窓枠の上端に対応した水平エッジ20fと一致している。
【0036】
S135の後ペアエッジ検出手段15は水平エッジ20の中から(S140からS145)、y座標が図10(b)で求めた屋根前の辺43の範囲にあるときには(S141でY)、水平エッジ20[I]を道路Y軸方向に沿って背面上の辺42まで移動したときに画像x軸方向の重なりがしきい値T以上であれば(S142でY)、水平エッジ20[I]を屋根前の辺43に相当した水平エッジとして屋根前ペアのフラグを1にする(S143)。S142のしきい値Tは、S132のしきい値Tと同一である。また、屋根前ペアの条件を満たす水平エッジ20[I]のうち、画像上において一番上にあるものを更新する(S144)。
【0037】
図12(b)を用いてS142を補足すると、25は背面上の辺43の画像y座標の範囲である。32および33は図13(a)に示す直方体モデル40の屋根の左右の辺45および46に相当する直線であり、水平エッジ20[I]の左端および右端を通る点lの空間での対応点のZ座標を近似的に(数1)の下限と(数2)の上限の平均(α+β)/2×Wとしたときの空間中の対応する点Lおよび点Rを通り空間Y軸方向と平行な直線の座標変換手段18による画像上の像である。35は点lおよび点rを直線32に沿って同一y座標に移動した点mおよび点nを結ぶ線分、31は末尾候補21と線分35の画像x軸方向の重なりである。S142では車高が正確にはわからないものとして範囲25内でy座標を変えながら線分35および重なり31を求め、重なり31の最大値がしきい値Tを超えれば、判定をYとする。図7(e)は屋根前ペアの抽出の一例であり、26は図10(b)のフローで求めた屋根前の辺43の画像y座標の範囲、23は屋根前ペアである。屋根前ペア23は、図5(b)において中型バス2の屋根の前端に対応した水平エッジ20gと一致している。
【0038】
ペアエッジ検出手段15はS133およびS144で背面上ペアのフラグおよび屋根前のフラグが1になったときには、末尾候補21,背面上ペア22,屋根前ペア23の3つの水平エッジ20が直方体モデル40に適合するとして、図13(b)のように末尾候補21,背面上ペア22,屋根前ペア23を3辺とする直方体モデル40を車両の領域とする。なお、背面上ペア22あるいは屋根前ペア23が複数ある場合には、S134あるいはS144で求めた画像上で一番上にある背面上ペア22および屋根前ペア23を直方体モデル40の辺とする。以上説明した処理によってペアエッジ検出手段15、中型バス2の周囲のバン3やセダン車4の水平エッジ20、および中型バス2の内部の水平エッジ20の影響を受けることなく、頑強に中型バス2に適合した直方体モデル40を抽出することができる。
【0039】
図14(a)は第2車線を対象としたときの検知領域1内の映像であり、検知領域1にはセダン車4および第1車線からはみ出した中型バス2が存在している。図14(a)において、セダン車3の側面は第1車線からはみ出した中型バス2により遮蔽されている。図14(b)は図14(a)から12,13,14,15の機能により抽出した結果であり、水平エッジ20,末尾候補21,背面上の辺42の画像y座標の範囲25,背面上ペア22を示している。図14(c)は図14(a)から14,15の機能により抽出した結果であり、屋根前の辺43の画像y座標の範囲26,屋根前ペア23を示している。図14(d)は図14(a)から抽出した末尾候補21,背面上ペア22,屋根前ペア23により構成する直方体モデル40を示している。図14(b)と図14(c)はセダン車4より抽出された末尾候補22の幅に応じた範囲から背面上ペア22および屋根前ペア23が抽出された例、図14(d)より第1車線からはみ出した中型バス2の水平エッジ20の影響を受けず、セダン車4の直方体モデル40が抽出された例を示している。
【0040】
ペアエッジ検出手段15が直方体モデル40を抽出したとき、車両追跡手段16の追跡処理を開始する。図15は車両追跡手段16のフローである。車両追跡手段16は、まずペアエッジ検出手段15が抽出した直方体モデル40の末尾の辺42の中心位置を追跡体の初期位置として求める(S201)。次に、画像入力手段11の画像からS201の初期位置付近を切り取って初期の追跡テンプレートとする(S202)。追跡テンプレートの大きさは〔特許文献3〕に開示されているように、当該画像の切り出し位置における車線の幅に比例して定めることができる。S202で初期のテンプレートを設定した次のフレームでは、S202にて切り取ったテンプレート内の画像の次のフレームの画像における照合位置を特許文献3に開示されているように正規化相関演算によりパタン照合により探索する(S203)。パタン照合により該当領域がある場合(S204でY)は、S203で照合したテンプレートの中心から追跡体の位置を求めた後(S205)、次フレームの画像からS205で更新した追跡体の位置付近の画像を切り出すことによりテンプレートを更新する(S206)。追跡テンプレートの更新後は処理周期ごとにS203の処理に戻り、S203はS206で更新したテンプレートの次フレームでの照合処理を繰り返す。パタン照合により該当領域がない場合は(S204でN)、追跡テンプレートの最終座標を求めて(S207)追跡を終了する(S208)。
【0041】
なお、車両追跡手段16のS203のパタン照合は、前記の正規化相関のほか、絶対差分のようなほかの類似度、差分の演算を使っても同様の効果が得られる。また、車両追跡手段16は図15に示したフロー以外でも、S201,S202,S204,S205,S207の処理を有する任意の追跡手法を適用しても、同様の効果を得ることができる。
【0042】
交通指標計算手段17は画像上におけるS201の座標、S207の座標から、図3(b)に示す座標変換手段18の処理によって、S201の座標の点とS207の座標の点の空間での対応点のZ座標を0mとしたときの座標をそれぞれ求めて、2時刻のY座標の移動量とS201の時刻とS207の時刻の差から速度を計測する。交通指標計算手段17は、所定周期毎に追跡が終了した追跡体の数の合計から台数、前記計測した速度の平均から平均速度を計算する。なお、交通指標計算手段17は前記速度の計測において、S101の座標と時刻の変わりに、追跡途中のS205の時刻を用いても同様の効果が得られる。
【0043】
本発明の実施例1では以上説明した機能構成により、混雑した交通でも車両の大きさを問わず個別の車両を精度よく抽出し、台数と速度を計測することが可能になる。
【実施例2】
【0044】
図16は本発明の実施例2の機能構成の概略を示すブロック図である。図16において、16の機能を除いた11,12,13,14,15,17,18,19の各機能は図1に示した実施例1と同様の機能を果たす。図16において車両追跡手段16は、実施例1の車両追跡手段16の機能に加えてペアエッジ検出手段15が検出した直方体モデル40のデータを追跡体と組にして保持する機能を持つ。
【0045】
図16において包含手段10は、図17にフローを示す処理を行う。図18(a)と図18(b)は、包含手段10を説明する図であり、図18(a)は時刻tのフレームにて、バン3の末尾が検知領域1内に進入するより前に、誤ってリアウインドの下端を末尾の辺41として直方体モデル40aを抽出した例を示している。図18(a)において、51はS202で求めた追跡体の初期位置である。図18(b)において、52は時刻t+Δtにおいて更新された追跡体の位置であり、50は追跡位置51から追跡位置52への変位と同じだけ直方体モデル40aを移動した直方体モデルである(S151)。包含手段10は、直方体モデル41が直方体モデル40の内部にある場合には(S152でY)追跡体52の追跡を中断して交通指標計算手段17の対象外とする(S153)。包含手段10は、S151,S152,S153の処理を、車両追跡手段16内の追跡体の数だけ繰り返す(S150,S154)。
【0046】
実施例2では包含手段10により、末尾候補検出手段13やペアエッジ検出手段15の誤判定により車両内部の局所的なエッジから直方体モデル40を抽出してしまった場合でも、以降の時刻で車両全体をとらえた直方体モデル40を抽出することによって追跡を中断することで、実施例1以上に高い台数や速度の計測精度を実現する。
【実施例3】
【0047】
図19は本発明の実施例3の機能構成の概略を示すブロック図である。図19において、10と16の機能を除いた11,12,13,14,15,17,18,19の各機能は実施例1と同様の機能を果たす。
【0048】
図19において、追加検知手段9は画像入力手段11が取り込んだ画像を入力として、本発明以外の方式により車両を検知し、追跡の初期位置を計算する。追加検知手段9の車両検知方式は〔特許文献3〕をはじめとして任意である。また、追加検知手段9の数は1つ以上の複数であってよい。
【0049】
図19において、車両追跡手段16は車両を検知したのがペアエッジ検出手段15であれば直方体モデル40のデータを追跡体と組にして保持し、車両を検知したのが追加検知手段9であれば直方体モデル40のデータ空にする。
【0050】
図19において包含手段10は図20のフローに従い、追跡体が直方体モデル40のデータを持つ場合には(S161でY)、実施例2の包含手段10と同様にS151,S152,S153の処理を行う。直方体モデル40のデータを持たない場合には(S161でY)、図21(a)に示すように時刻t+Δtにおける追跡体の位置52の近傍領域60を求め(S162)、近傍領域60が時刻tで検知した直方体モデル40の内部にあれば(S162でY)追跡を中断する(S153)。近傍領域60はS205で求めるテンプレートの領域で求めることができる。近傍領域60は他にも、図21(b)のように追跡位置52付近の時刻t+Δtの水平エッジ20(図21(b)において20h,20i,20j)の外接矩形62で求めてもよい。あるいは、近傍領域60は追加検知手段9で特定した車両の領域に応じて定めてもよい。
【0051】
実施例3では、追加検知手段9に直方体モデル40の抽出が困難な状況でも良好に検知する車両の検知方式を導入することで、広い環境条件をカバーして車両を検知することができる。また、直方体モデル40が良好に動作する環境下では、追加検知手段9が車両の背面や屋根を検知した場合あるいはペアエッジ検出手段15と同一箇所を検知した場合でも、包含手段10により余分な追跡テンプレートの追跡を中断することで台数と速度を良好に計測することができる。
【0052】
例えば〔特許文献4〕に開示されたのテールランプを検知する検知方式のように、コントラストが極端に低くて水平エッジ20の検出が困難な夜間の環境条件でも良好に検知する車両検知の方式を導入すれば、夜間をカバーすると共に混雑時において台数および速度の計測精度が良好な交通流計測が可能になる。
【実施例4】
【0053】
実施例4の装置構成は、図1の機能構成において、14と15の機能を除いた11,12,13,16,17,18は実施例1と同一である。
【0054】
実施例4の車高車長範囲推定手段14は、図22(a)に示すように車高H/車幅Wの下限を曲線Fα、上限を曲線Fβで保持し、図3(b)に示すように座標変換手段18が計算する末尾候補21のZ座標を0mとしたときの空間での幅W毎に(数3)および(数4)を用いて車高H/車幅Wの上限αおよび下限βを計算する。同様に前記末尾候補21のZ座標を0mとしたときの空間での幅W毎に、(数5)および(数6)を用いて車長L/車幅Wの上限νおよび下限μを計算する。実施例4のペアエッジ検出手段15では、S131,S141,S142,S151,S152,S153,S154,S155,S156の各処理にて、(数3)および(数4)および(数5)および(数6)の関数で求めたαおよびβおよびνおよびμを用いる。
【0055】
【数6】

【0056】
【数7】

【0057】
【数8】

【0058】
【数9】

【0059】
図22(a)および図23(b)の曲線は車幅Wを適当な刻みで離散化したときに(Wi=W1,W2,W3…、離散化した各Wiの区間[Wi,Wi+1]内の車幅をもつ車両を図8のような一覧データから全て抽出したときの車高H/車幅W,車高L/車幅Wの上限,下限それぞれを、Wiを網羅的に換えて計算することで取得できる。なお、Wiの区間に一つも車両がない場合には、前後区間Wi-1,Wi+1の平均により取得する。また、以上の手順で求めた曲線FαおよびFβおよびFνおよびFμを平滑などのフィルタ処理をしてもよい。以上の曲線FαおよびFβおよびFνおよびFμの求め方は一例であり、スプライン曲線のように他の方法で求めても同様の効果が得られる。
【0060】
ここで図22(a)および図22(b)をみると、車高H/車幅Wと車長L/車幅Wの上限,下限ともに、車幅Wに応じて異なることがわかる。特に、図22(b)に着目すると、車長L/車幅Wの比率は車幅Wが大きなものほど上限Fν(W),下限Fμ(W)ともに高くなること、また上限Fν(W)と下限Fμ(W)の差が大きくなることがわかる。実施例4では実施例1と比べると、FαおよびFβおよびFνおよびFμの4曲線を作成する手間がかかるが、車幅Wに応じて最適なペアエッジ検出手段15の背面上ペア22および屋根前ペア23の範囲25および26を計算することで、ペアエッジ検出手段15が抽出する直方体モデル40の精度を向上できる。
【0061】
なお実施例4の車高車長範囲推定手段14を、図16に示す実施例2および図19に示す実施例3の機能構成に置き換えることで、実施例1と同様にペアエッジ検出手段15が抽出する直方体モデル40の精度を向上できる。
【0062】
図1および図16および図19において、交通流DB(DBはデータベースの略記)19は、9,10,11,12,13,14,15,16,17,18の各機能と図示しない線により接続され、各機能が信号処理に必要なデータを保持する(なお略記したが、図1には9と10、図16には9の機能は存在しない)。
【0063】
実施例1あるいは実施例2あるいは実施例3あるいは実施例4において、9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19の各機能は路側に設置された計算機上の信号処理にて実現される。あるいは、路側のカメラを伝送するネットワークあるいはカメラの映像を記録した記憶媒体と接続された計算機上の信号処理にて実現される。
【0064】
なお、実施例1の説明において画像入力手段11が取り込んだ画像の例として、図4に画像上を下から上の向きに進む車両を後方から撮影した画像を示したが、車両を前面から撮影した場合でも車両の輪郭や車両の屋根とフロントガラス窓枠との間の境界線といった内部に水平方向の濃度勾配が生じることおよび、車両の進行方向を画像上の上から下としても画像上の車両付近はフレーム間で速度に応じた範囲が明度変化することより、水平エッジ検出手段12は図5のフローにより同様の水平エッジ20を抽出できる。よって、実施例1および実施例2および実施例3および実施例4は、車両の撮影方向や進行方向によらず同様の効果を発揮できる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は俯瞰したカメラの画像から車両を検知,追跡する用途に広く一般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施例1のブロック図。
【図2】座標変換手段18の処理の説明。
【図3】車両後部絞込み手段の処理画面の例。
【図4】路上カメラにより撮影した画像の例。
【図5】水平エッジ検出手段12のフロー。
【図6】末尾候補検出手段13のフロー。
【図7】水平エッジの検出の例。
【図8】車幅,車高,車長の表の例。
【図9】車高/車幅,車長/車幅の分布グラフ。
【図10】実施例1において車幅から車高の範囲,車幅から車長の範囲を推定するフロー。
【図11】ペアエッジ検出手段15のフロー。
【図12】ペアエッジ検出手段15のフローにおける水平エッジ20の重なりを説明する図。
【図13】(a)画像中の車両に直方体モデル40を当てはめた例および(b)水平エッジ20に直方体モデル40を当てはめた例。
【図14】画像中の車両から水平エッジ20および直方体モデル40を抽出したもうひとつの例。
【図15】車両追跡手段の処理16フロー。
【図16】本発明の実施例2のブロック図。
【図17】本発明の実施例2の包含手段10のフロー。
【図18】本発明の実施例2の包含手段10を説明する図。
【図19】本発明の実施例3のブロック図。
【図20】本発明の実施例3の包含手段10のフロー。
【図21】本発明の実施例3の包含手段10を説明する図。
【図22】本発明の実施例4車高車長範囲推定手段14を説明する図。
【図23】速度計測の誤差を説明する図。
【符号の説明】
【0067】
11 画像入力手段
12 水平エッジ検出手段
13 末尾候補検出手段
14 車高車長範囲推定手段
15 ペアエッジ検出手段
16 車両追跡手段
17 交通指標計算手段
18 座標変換手段
20 水平エッジ
21 末尾候補
22 背面上ペア
23 屋根前ペア
40 直方体モデル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路上のカメラの撮影画像を取得する画像入力手段と、画像座標と道路座標を変換する座標変換手段と画像中の水平エッジを抽出する水平エッジ検出手段と、車両の形状をあらわす直方体モデルの末尾にあたる水平エッジを検出する末尾候補検出手段と、車幅に応じて車高と車長を推定する車高車長範囲推定手段と、末尾候補の水平エッジの幅に応じた画像上の範囲から直方体モデルの背面上と屋根前の辺に当たる水平エッジを検出するペアエッジ検出手段と車両を追跡する車両追跡手段と、交通指標を計測する交通指標計算手段から構成されることを特徴とする交通流計測装置。
【請求項2】
路上のカメラの撮影画像から抽出した水平エッジのうち車幅に相当した水平エッジを直方体モデルの末尾の辺と仮定したときに、直方体の背面上の辺と屋根前の辺に相当するエッジが、水平エッジの幅から換算した車幅と、車幅から推定した車高および車長の範囲に応じた画像上の範囲から検出されることを条件に車両を検知し追跡することを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。
【請求項3】
請求項1あるいは請求項2に記載の交通流計測装置およびプログラムにおいて、車高および車長の範囲を車幅と車高および車長の比率の上限ならびに下限から求めることを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。
【請求項4】
請求項1あるいは請求項2に記載の交通流計測装置およびプログラムにおいて、車高および車長の範囲を車幅と車高および車長の比率の上限ならびに下限の特性曲線から求めることを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。
【請求項5】
請求項1あるいは請求項2に記載の交通流計測装置およびプログラムにおいて、現時刻以前に抽出した直方体モデルの現時刻における領域を求めて、現時刻に抽出した直方体モデルが前記現時刻以前に抽出した直方体モデルの現時刻における領域を包含する場合には現時刻以前に抽出した直方体モデルの追跡を中断することを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。
【請求項6】
請求項1あるいは請求項2あるいは請求項4に記載の交通流計測装置およびプログラムにおいて、任意の車両検知手段が同時に動作し、前記任意の車両検知手段の現時刻における領域が直方体モデルの内部にあれば、前記任意の車両検知手段の検知による追跡を中断することを特徴とする交通流計測装置およびプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−245042(P2009−245042A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89182(P2008−89182)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】