説明

位置情報提供装置及び位置情報提供プログラム

【課題】広場などのように経路が定義できないオープンスペースを含め、どのような場所においても経路離脱を判定可能な装置を提供する。
【解決手段】位置情報提供装置1000は、地図情報を記憶する地図情報記憶部1002と、経路探索要求を受け付け、受け付けた経路探索要求に従って地図情報記憶部1002が記憶する地図情報に基づき経路を取得する経路探索部1004と、経路探索部1004が経路を取得した場合に、取得された経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定するチェックゾーン設定部1005と、現在位置を測位する位置情報取得部1001と、位置情報取得部1001が測位した現在位置がチェックゾーンに含まれるかどうかを判定する警告判定部1006と、警告判定部1006が前記現在位置はチェックゾーンに含まれると判定した場合に、チェックゾーンに対応する案内情報を出力する情報提供部1007とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、測位した位置に基づき歩行者を目的地に案内する位置情報提供装置および位置情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
歩行者は、ロビーや広場のように経路を定義できない場所を歩行する場合も多い。しかし、案内装置は、経路を定義できない場所を歩行者が歩行する場合は、歩行者が経路から離脱しているかどうかを判定できない。また、歩行者は、車の場合のように道路上をまっすぐ歩くだけではなく、蛇行して歩いたり、道のない広い公園のようなエリアを自由に歩く。従って、歩行者をナビゲートする場合には、このような歩行者の特性を考慮する必要がある。
【0003】
特開2003−148992号公報(特許文献1)では、歩行者が歩行する歩道や通路などの地物オブジェクトを一定の幅を有するタイル形状で地図上に登録し、歩行者が、このタイルからはみ出た場合にだけ、経路離脱として警告を発する技術を開示している。これにより、歩行者、特に弱視者などの身体障害者の経路案内を行う場合に、経路誘導時に歩行者が頻繁に歩行経路から離脱したと判断してしまう事態を有効に防止でき、歩行者の挙動に合致した経路案内を行うことができるとしている。
【0004】
特開2004−45156号公報(特許文献2)では、出発地から目的地への経路上に設けられた1つ又は複数の監視ポイントに対応付けて設けられた監視ゾーン毎に、対象移動体の1つ又は複数の進行方向角度範囲とその進行方向角度範囲に応じた案内情報を格納したテーブルを備え、対象移動体の現在位置と進行方向を取得し、その現在位置が監視ゾーン内であり、かつ、その進行方向が前記進行方向角度範囲内である場合に、その進行方向角度範囲に適合した案内情報を前記テーブルから取得して出力する技術を開示している。
【特許文献1】特開2003−148992号公報
【特許文献2】特開2004−45156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1では、交差点で曲がる場合などに、事前に「右斜め前へ曲がる」、「左へ曲がる」等の詳細な案内をするが、高精度な位置と方向が取得できることを前提としているため、精度が低い場合や、位置や方向が間違った場合に、不適切な案内となってしまう。また、通路がない広い公園のようなエリアの場合に、経路を定義することができないため、この技術が適用できないという課題がある。特許文献2についても、ロビーや広場などのように経路が定義できない場所における経路離脱を判定することはできないという課題がある。
【0006】
この発明は、ロビーや広場などのように経路が定義できない場所における経路離脱を判定することができる装置及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の位置情報提供装置は、
地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
経路探索を要求する経路探索要求を受け付け、受け付けた前記経路探索要求に従って前記地図情報記憶部が記憶する前記地図情報に基づき経路を取得する経路探索部と、
前記経路探索部が経路を探索の結果、経路を取得した場合に、取得された前記経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定するチェックゾーン設定部と、
現在位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した前記現在位置が前記チェックゾーンに含まれるかどうかを判定する位置判定部と、
前記位置判定部による判定結果に基づいて、前記チェックゾーンに対応する案内情報を出力する案内情報出力部と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明により、ロビーや広場などのように経路が定義できない場所における経路離脱を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1〜図10を参照して実施の形態1を説明する。実施の形態1は、位置情報提供装置が、出発地から目的地に至る経路の途中にチェックゾーンを設定し、歩行者の現在位置がそのチェックゾーンに位置すると判定した場合、設定したチェックゾーンに応じた案内情報を発す実施形態である。広場や公園のような経路を定義できないオープンスペースを「エリア」と定義する。実施の形態1において、歩行者が「エリア」を通行する場合にも、経路離脱を容易に判定することができる。
【0010】
図1は、コンピュータである位置情報提供装置1000の使用例を示す図である。図1は、位置情報提供装置1000が、携帯電話として実現される場合を示している。以下の本実施の形態では、位置情報提供装置1000は、歩行者の案内をすることを想定するが、これに限定されるものではなく、車両等でもかわない。ただし、歩行者を対象とする場合が好適である。位置情報提供装置1000は、携帯電話の他、それ以外の携帯端末装置としても実現される。
【0011】
図2は、コンピュータである位置情報提供装置1000のハードウェア資源の一例を示す図である。
【0012】
図2において、位置情報提供装置1000は、プログラムを実行するCPU810(Central Processing Unit)を備えている。CPU810は、バス825を介してROM811(Read Only Memory)、RAM812(Random Access Memory)、表示装置813、操作キー814、通信回路部816、測位部817、フラッシュメモリ820と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。フラッシュメモリ820の代わりに、磁気ディスク装置を用いても構わない。
【0013】
RAM812は、揮発性メモリの一例であり、ROM811、フラッシュメモリ820等の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部、格納部の一例である。
【0014】
通信回路部816、操作キー814などは、入力部、入力装置の一例である。また、通信回路部816、表示装置813などは、出力部、出力装置の一例である。
【0015】
測位部817は位置情報提供装置1000の現在位置を測位する。例えば測位部817は、GPS(Global Positioning System)測位信号を受信することにより現在位置を測位する。なお、GPS測位に限らず他の測位手段を使用しても構わない。
【0016】
フラッシュメモリ820には、オペレーティングシステム821(OS)、ウィンドウシステム822、プログラム群823、ファイル群824が記憶されている。プログラム群823のプログラムは、CPU810、オペレーティングシステム821、ウィンドウシステム822により実行される。
【0017】
上記プログラム群823には、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU810により読み出され実行される。
【0018】
ファイル群824には、以下の実施の形態で説明する「地図情報」や「チェックゾーン設定条件」、「エリア選択基準」などが「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。また、ファイル群824には、「〜の判定結果」、「〜の生成結果」、「〜の処理結果」として以下に説明する情報や、データや信号値や変数値やパラメータなどが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、メモリやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU810によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
【0019】
また、以下に述べる実施の形態の説明においては、データや信号値は、RAM812のメモリ、フラッシュメモリ820のメモリ等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス825や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0020】
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM811に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。すなわち、プログラムは、以下に述べる「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以下に述べる「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0021】
図3は、実施の形態1における位置情報提供装置1000の構成を示す図である。位置情報提供装置1000は、位置情報取得部1001(測位部の一例)、地図情報記憶部1002、チェックゾーン設定条件記憶部1003、経路探索部1004、チェックゾーン設定部1005、警告判定部1006、情報提供部1007を備える。
【0022】
(1)位置情報取得部1001は、現在位置を測位する。
(2)地図情報記憶部1002は、地図情報を記憶している。
(3)チェックゾーン設定条件記憶部1003は、チェックゾーン設定部1005が経路探索部1004により取得された経路の途中に存在するエリアを選択する場合の「エリア選択基準」、及びチェックゾーンを設定する場合の「チェックゾーン設定条件」を記憶している。
(4)経路探索部1004は、ユーザから経路探索を要求する経路探索要求情報(少なくとも出発地と目的地を含む情報)を受け付け、受け付けた経路探索要求情報に従って地図情報記憶部1002が記憶している地図情報に基づき、経路探索を行なう。
(5)チェックゾーン設定部1005は、経路探索部1004が経路を取得した場合に、取得された経路の途中にチェックゾーン設定条件記憶部1003が記憶している「エリア選択基準」に合致する「エリア」が存在するかどうかを判定する。チェックゾーン設定部1005は、存在すると判定した場合、その「エリア」を選択する。そして、チェックゾーン設定部1005は、チェックゾーン設定条件記憶部1003が記憶している「チェックゾーン設定条件」を参照することにより、チェックゾーンを設定する。
(6)警告判定部1006は、位置情報取得部1001が測位した現在位置が、チェックゾーンに含まれるかどうかを判定する。
(7)情報提供部1007は、警告判定部1006の判定結果に基づき、現在位置を含むチェックゾーンに対応する案内情報を出力する。
【0023】
経路探索部1004により取得される対象である歩行者用の経路を、ノードとリンクによるネットワーク構造で表現した場合を考える。なお経路は他の手法で定義されていても良い。位置情報提供装置1000により歩行者を目的地まで案内するためには、警告判定部1006が位置情報取得部1001の取得した歩行者の位置(現在位置)を検知して、経路(経路探索部1004により取得された経路)から外れているかどうかを判定する必要がある。測位システムとしてGPS、無線LAN(Local Area Network)、RFID(Radio Frequency IDentification)などを用いて位置を取得した場合に、取得した位置と、取得した経路とを比較して、歩行者の移動経路が、案内した経路と合っているかを判断する場合は、測位の結果に誤差があること、また、人間は必ずしも道路や通路の真ん中を歩かないこと、必ずしもまっすぐには歩かないことなどから、車の場合のように道路に沿った位置の予測はできない。案内した経路とずれが生じた場合を「経路離脱」と判定すると、頻繁に経路を離脱したことになり、的確な案内・警告ができない。そこで、歩行者の習性や、例えば屋内の構造を考慮して、歩行者の経路離脱を判定する。この判定は、経路用のデータ構造(地図情報の一例)に関わらない。
【0024】
次に図4を参照して位置情報提供装置1000の動作を説明する。図4は位置情報提供装置1000の動作を示すフローチャートである。また、図5〜8を参照して説明する。
【0025】
図5は、地図情報記憶部1002が記憶している地図情報と経路との関係を示す図である。図5は、位置情報提供装置1000の経路探索部1004がユーザから経路探索要求情報を受け付け、経路探索の結果、以下に説明する出発地(ノード100A)から目的地(ノード100C)に向かう経路を電子地図に重ねた場合を示している。
【0026】
図6〜図8は、地図情報記憶部1002が地図情報の一部として記憶しているノードDB(Data Base)11、リンクDB12、OpenDB13等のデータを示している。
【0027】
図6はノードDB11である。ノードDB11は、例として、図5のノードを表している。ノードDB11は、通路上のノードは、その種類を「Link」とし、また、広場等の「エリア」の出入口のノードは、その種類を「Open」としている。「座標」は、そのノードの電子地図に対応する座標である。「Width」は通路上におけるノードの幅を示している。
【0028】
図7は、リンクDB12を示している。図7において、例えば、リンクであるL001は、ノード100Aとノード100Bとから定義されることを示している。
【0029】
図8は、オープンDB13を示す。本実施の形態1においては,このオープンDB13(図8)を「エリア選択基準」として、「エリア」の存在を判定する例を示す。実際には、ルール等によりエリアを選択する基準を設けても良い。公園や広場等のエリア自体を、「OP100」等として識別する。例えば、図8において、公園や広場等のエリアである「OP100」(図5の公園200を想定している)は、ノードとして種類がオープンであるノード101A、ノード101B,ノード101Cを持つことを示している。また、「links」とは、例えば「OP101」がエリア内にリンクL023とリンクL105とを持つことを意味している。例えばリンクL023の両端はノード123Aと123Bであり、リンクL105の両端は、ノード123Cと123Dである。また、「障害物」とは、実施の形態5で後述するように、エリア内に障害物が存在する場合に、その障害物の存在する基準の座標を示している。
【0030】
(タイプ1:通路にチェックゾーンを設定する場合)
図4を参照しながら、図5の場合において、チェックゾーン設定部1005が通路に対してチェックゾーンを設定する場合を説明する。
【0031】
(S1,S2)
経路探索部1004が、歩行者であるユーザから経路探索を要求する経路探索要求(少なくとも出発地と目的地を含む)を受け付け、受け付けた経路探索要求情報の出発地と目的地とに従って地図情報記憶部1002が記憶する地図情報に基づき経路探索を行い、図5におけるノード100A(出発地)からノード100C(目的地)に至る経路を取得したとする(S1、S2)。図5において、取得された経路は、出発地ノード100A、「OP100」である公園200(エリアの一例)を通過して、ノード100C(目的地)に到る場合を考える。
【0032】
(S3)
「ノード100A〜ノード100B」、あるいは、「ノード100B〜ノード101A」、あるいは、「ノード101B〜ノード100C」のような通路の場合は、出発地(ノード100A)から目的地(ノード100B)の経路において、1本の線の経路として定義できる。このため、ノードにおける「通路の幅」をデータとして持ち(図6のwidth)、「通路の幅」を考慮して、経路の幅を逸脱した場合に経路離脱と判定する。具体的には次の様である。チェックゾーン設定部1005は、経路探索部1004が経路を探索の結果、ノード100Aからノード100Cに至る経路を取得した場合に、取得された経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定する(S3)。図5の場合、チェックゾーン設定部1005は、チェックゾーンを「通路の幅」として設定する。すなわち、チェックゾーン設定部1005は、図5において、路幅を考慮した場合の「ノード100A〜ノード100B」をチェックゾーン1として設定し、「ノード100B〜ノード101A」をチェックゾーン2として設定し、「ノード101B〜ノード100C」をチェックゾーン3として設定する。
【0033】
(S4、S5)
警告判定部1006は、位置情報取得部1001が測位した現在位置がチェックゾーンに含まれるかどうかを判定する(S4)。警告判定部1006は、「含まれている」と判定した場合は経路離脱ではないと判定し、監視を継続する(S5のNo)。
【0034】
(S6)
情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置はチェックゾーンに「含まれない」と判定(経路離脱と判定)した場合に(S5のYes)、チェックゾーンに対応する案内情報を出力する。すなわち、情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置はチェックゾーンに含まれないと判定(経路離脱と判定)した場合、警告(案内情報の一例)を出力する。
【0035】
(タイプ2:屋内など上下方向の移動の乗り口にチェックゾーンを設定する場合)
次に歩行者が建物などの中を鉛直方向に移動する場合に、チェックゾーン設定部1005が、屋内など上下方向の移動の乗り口にチェックゾーンを設定する場合を説明する。この「タイプ2」は、前記「タイプ1」の通路幅に関してチェックゾーンを設定したのに対して、鉛直方向に移動する移動手段の乗り口の幅に関してチェックゾーンを設定する点が異なる。その他は前記「タイプ1」と同様である。建物などの中を鉛直方向に移動する場合に利用するエスカレータやエレベータの乗り口などが、経路におけるノードである場合も、前述の道路の場合と同様の判定を行うことが可能である。階段、エスカレータ、エレベータの場合は、種類を「vertical」として、階段、エスカレータ、エレベータなどの上下方向の移動手段となるその乗り口(ノード)のスペースの幅をノード幅として地図情報に保持するものとする(図示していない)。
【0036】
この場合も、前述の道路幅の場合と同様であるが、チェックゾーン設定部1005が設定するチェックゾーンが異なる。すなわち、チェックゾーン設定部1005は、経路の途中に存在する乗り口(ノード)のスペースの幅をチェックゾーンとして設定する。以降の処理は、上記の道路幅の場合と同様に、警告判定部1006が判定を行い、情報提供部1007が判定に従って警告(案内情報)を発する。これにより歩行者であるユーザは、経路離脱を知ることができる。タイプ2の経路離脱とは、例えば,1階から5階に行くという経路に対して、途中で、階段、エスカレータ、エレベータ等のエリアを出て、例えば3階のフロアに行く場合である。
【0037】
(タイプ3:エリア関連チェックゾーンを設定する場合)
次に、歩行者が公園のような広いエリアを移動する場合に、チェックゾーン設定部1005が、このエリアに関連するチェックゾーン(エリア関連チェックゾーン)を設定する場合を説明する。実施の形態1の位置情報提供装置1000は、このエリア関連チェックゾーンを設定し、歩行者がそのエリア関連チェックゾーンに存在するかどうかを判定することが、一つの大きな特徴である。前述の図4、図5をもとに説明する。
【0038】
(S1、S2)
経路探索部1004が、ノード100Aからノード100Cに至る経路を取得したとする(S1,S2)。
【0039】
(S3)
チェックゾーン設定部1005は、経路探索部1004が経路を取得した場合に、チェックゾーン設定条件記憶部1003が記憶する「エリア選択基準」を参照することにより、取得された経路の途中に「エリア選択基準」に合致する「エリア」があるかどうかを判定する。チェックゾーン設定部1005は、「エリア」がある場合と判定した場合には、その「エリア」を選択する。図5は、チェックゾーン設定部1005が「エリア」である公園200を選択した場合を示している。
【0040】
そして、チェックゾーン設定部1005は、チェックゾーン設定条件記憶部1003が記憶している「チェックゾーン設定条件」に従って、チェックゾーンを「エリア」の所定の位置に設定する。以下に具体的に説明する。
【0041】
図9〜図11は、図5に示した通路がない広い公園200(エリアの一例)において、出入口(ノード101A)から入って、出入口(ノード101B)から出る場合を示している。
【0042】
図9において、単純にノード101Aからノード101Bにまっすぐ行く場合は、ノード101Aの中心とノード101Bの中心とを結んだ矢印の線2011が経路となる。しかし、歩行者は、必ずしも目的に向かってまっすぐ歩くわけではない。また、入口(ノード101A)の真ん中から入るとも限らない。従ってノード101Aとノード101Bとの両側を結んだ線2012、線2013で囲まれた領域を経路として設定することもできるが、歩行者は、必ずしもこのような領域を歩くとは限らない。
【0043】
そこで、経路であるノードだけではなく、それ以外のノードの状況と合わせて、チェックゾーン設定部1005は、歩行者の経路離脱を判定するためのチェックゾーン(離脱ゾーン)の設定を以下のように行う。
【0044】
チェックゾーン設定部1005は、以下のようにチェックゾーンを設定する。図8からの「OP100」の項目から、チェックゾーン設定部1005は、「OP100」(公園200)は、ノード101A、ノード101Bをもち、また、障害物が存在しないこと、OP100には、経路である二つのノード以外にノード101Cが存在することを認識する。
【0045】
図10に示すように、チェックゾーン設定部1005は、ノード101Bの中点とノード101Cの中点をつなぐ線3001を引く。線3001の長さをLとする場合に、チェックゾーン設定部1005は、このLを、ノード101Bとノード101Cのノードの幅の比で分割した点4001を求める。
すなわち、
「101B〜4001:4001〜101C=ノード101B幅:ノード101C幅」
である。チェックゾーン設定部1005は、点4001とノード101Cとを結んだ線の長さ「101CB−R」を、ノード101Cの半径として半円を描く。チェックゾーン設定部1005は、この半円をノード101Cのチェックゾーン10(エリア関連チェックゾーンである離脱ゾーンの一例)として設定する(S3)。この半円は経路離脱を判定するために設定されたチェックゾーン(離脱ゾーン)であり、設定されたチェックゾーン10に関して発せられる案内情報とは対応付けられている。
【0046】
(S4〜S6)
図4のS4〜S6で示したように、警告判定部1006は、位置情報取得部1001が測位した現在位置がチェックゾーン10に含まれるかどうかを判定する。この場合は、情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置はチェックゾーン10に含まれると判定した場合に、経路離脱と判定する。情報提供部1007は、警告判定部1006が経路離脱と判定するとチェックゾーン10に対応する案内情報(例えば、経路離脱の警告)を出力する。具体的には、情報提供部1007は、警告判定部1006が歩行者(現在位置)がチェックゾーン10に入ったと判定した時点で、または、ある期間以上このチェックゾーン10に存在すると判定した場合に、歩行者に情報を提供する。情報提供部1007が提供する内容としては、たとえば以下の(1)〜(4)が考えられる。
(1)情報提供部1007は、取得経路からの離脱を通知する。
(2)あるいは、情報提供部1007は、経路離脱を通知するとともに画面の地図上に歩行者の位置と経路(出発点と目的地)を示して、ノード101Bに向かうように促す。
(3)あるいは、情報提供部1007は、経路離脱を通知するとともに地図上に、歩行者の移動履歴と、経路(出発点と目的地)を示して、ノード101Bに向かうように促す。
(4)あるいは情報提供部1007は、経路離脱を通知するとともに地図を示し、目的地は、ノード101Cではなく、ノード101Bであることを示す。
【0047】
経路が、ブロックや、タイル等の、ネットワーク以外の構造で示されている場合も同様である。
【0048】
なお以上では位置情報提供装置1000は装置として説明したが、図2の説明で述べたように、位置情報提供装置1000の構成要素の一連の動作は、以下のように、位置情報提供プログラムとして把握することができる。すなわち、コンピュータである位置情報提供装置1000に次の(1)〜(6)の処理を実行させる位置情報提供プログラムとして把握することができる。
(1)地図情報を記憶する処理
(2)経路探索を要求する経路探索要求を受け付け、受け付けた前記経路探索要求に従って前記地図情報に基づき経路探索を行なう処理
(3)経路探索の結果、経路を取得した場合に、取得された前記経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定する処理
(4)現在位置を測位する処理
(5)測位した前記現在位置が前記チェックゾーンに含まれるかどうかを判定する処理
(6)前記判定結果に基づいて、前記チェックゾーンに対応する案内情報を出力する処理。
【0049】
実施の形態1の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部1005がチェックゾーンを設定し、情報提供部1007がチェックゾーンに対応する案内情報を出力するので、経路を定義できないエリアに対しても、経路離脱を判定することができる。
【0050】
実施の形態1の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部がチェックゾーンとして離脱ゾーンを設定し、情報提供部が離脱の通知を出力するので、経路を定義できないエリアに対しても、経路離脱を判定することができる。
【0051】
実施の形態1の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部1005がエリアに関連するエリア関連チェックゾーンを設定し、情報提供部1007がエリア関連チェックゾーンに関する案内情報を出力するので、経路を定義できない場所を簡易な構成により的確に案内することができる。
【0052】
実施の形態1の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部1005がエリアに関連する離脱ゾーンを設定し、情報提供部1007が経路離脱の通知を出力するので、経路を定義できない場所においても経路離脱を判定することができる。また、歩行者に対しては、経路を離脱した場合にのみ通知がされるので、通知が頻繁にされる事態を回避でき、例えば位置情報提供装置を形態電話として実現したような場合に、使い勝手のよい装置となる。すなわち、歩行者は、位置情報提供装置から経路離脱を示す案内情報が発せられた場合にのみ表示部などを確認すればよいので、常時案内情報を気にしている必要がなく、使いやすい。
【0053】
実施の形態1の位置情報提供プログラムは、コンピュータにチェックゾーンを設定させ、チェックゾーンに対応する案内情報を出力させるので、経路を定義できないエリアに対しても、経路離脱を判定することができる。
【0054】
実施の形態2.
図11を参照して実施の形態2を説明する。実施の形態2は、警告判定部1006がチェックゾーンに一定時間以上歩行者が存在するかどうかを判定し、あるいは、歩行者がチェックゾーンを出入りしているかどうかを判定する実施形態である。
【0055】
図5において、ノード100Aからノード100Cに向かう経路のうちノード101Aからノード101Bに向かう部分について説明する。
【0056】
実施の形態1では、警告判定部1006により経路離脱を判定するためのチェックゾーン10(離脱ゾーン)に現在位置が存在するかどうかを判定し、存在すると判定した場合は、情報提供部1007が経路離脱を通知した。実施の形態2では、歩行者が入口として入ってきたノード101Aから、再び出てしまうことも含めて判定を行う場合を示す。
【0057】
チェックゾーン設定部1005は、図11に示すように、実施の形態1と同様にノードの幅に対応してノード101Aとノード101Bとの間に点4002を求め、ノード101Aを中心とする半円を描く。チェックゾーン設定部1005は、この半円が公園200と重複する部分をチェックゾーン20として設定する。この場合は、歩行者は、ノード101Aから入ったので、最初はこのチェックゾーン20にいるはずである。警告判定部1006が、現在位置がチェックゾーン20に一度入った後、チェックゾーン20の外に出るとともに再び戻ってきたと判定した場合や、ある一定時間が経っても現在位置がチェックゾーン20から出ないと判定した場合に、情報提供部1007が案内情報を提供する。これは、歩行者は迷っていると考えられるからである。情報としては、実施の形態1と同様の例が考えられる。ただし、本実施の形態2で設定するチェックゾーン20は経路離脱を判定するものではないので、情報提供部1007は経路離脱の通知はしない。
【0058】
具体的には、警告判定部1006は、位置情報取得部1001が測位した現在位置が、予め設定された時間以上継続してチェックゾーン20に含まれるかどうかを判定する。情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置は設定された時間以上継続してチェックゾーン20に含まれると判定した場合に、チェックゾーン20に対応する案内情報を出力する。あるいは警告判定部1006は、現在位置がチェックゾーン20に出入りしているかを監視して判定する。情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置はチェックゾーン20に出入りしていると判定した場合に、前記チェックゾーン20に対応する前記案内情報を出力する。
【0059】
実施の形態2の位置情報提供装置は、警告判定部1006がチェックゾーンに存在する現在位置の存在時間を監視し、情報提供部1007は警告判定部1006による監視結果に基づき案内情報を出力するので、的確な歩行者誘導をすることができる。また、一定時間経過により案内情報を出力するので、ユーザである歩行者にとっては、案内情報が頻繁に通知されることがなくなり、使い勝手が向上する。
【0060】
実施の形態2の位置情報提供装置は、警告判定部1006がチェックゾーンへの現在位置の出入りを監視し、情報提供部1007は警告判定部1006による監視結果に基づき案内情報を出力するので、的確な歩行者誘導をすることができる。
【0061】
実施の形態3.
前記の図11を参照して実施の形態3を説明する。実施の形態3は、経路探索部1004により取得された経路の途中に、部屋、広場、公園など、通路以外の広いエリアが含まれる場合であって、そのエリアが目的地付近にある場合に、チェックゾーン設定部1005が、その目的地付近に存在するエリアに関連するチェックゾーン(エリア関連チェックゾーン)を設定する実施形態である。
【0062】
実施の形態2と同様に、図5において、ノード100Aからノード100Cに向かう経路のうちで、ノード101Aからノード101Bに向かう部分を説明する。
【0063】
実施の形態1では、歩行者が行ってはいけないチェックゾーン(離脱ゾーン)に歩行者がアクセスすることを検知した。本実施の形態3では、歩行者が行くべきチェックゾーンを設定し、このチェックゾーンに位置するときに、歩行者に案内情報を提供する。
【0064】
(S3)
図4のS3において、チェックゾーン設定部1005は、図11に示すように、ノード101Bに関する半円(半径:101BA−R)をチェックゾーン30として設定する。
【0065】
(S4〜S6)
S4〜S6において、警告判定部1006は、位置情報取得部1001が測位した現在位置がチェックゾーン30に含まれるかどうかを判定する。情報提供部1007は警告判定部1006が現在位置は前記チェックゾーン30に含まれると判定した場合に、チェックゾーン30に対応する案内情報を出力する。この場合、例えば、表示部に地図を表示して、チェックゾーンに位置することと、目的地を示すようにする。あるいは情報提供部1007は、ターゲットのノード101Bが近いことを音、振動、あるいは画像などにより示す。
【0066】
実施の形態3の位置情報提供装置1000は、歩行者に安心感を与えることができる。
【0067】
実施の形態4.
次に図12を参照して実施の形態4を説明する。実施の形態4は、経路探索部1004が取得した経路途中のエリアに障害物がある場合の実施形態である。
【0068】
実施の形態2と同様に、図5において、ノード100Aからノード100Cに向かう経路のうちノード101Aからノード101Bに向かう部分について説明する。
【0069】
図5に示す公園200に障害物がある場合を、図12に示す。実施の形態1では目的地以外のチェックゾーン(離脱ゾーン)、実施の形態3では目的地付近のチェックゾーンを設定したが、障害物がある場合には、その障害物を避けるために、歩行者は、一時的に他の目的地に向かって歩行する場合が考えられる。従って、図12に示すように、チェックゾーン設定部1005は、障害物がある場合、以下のようにチェックゾーンを設定する。なお、障害物の存在に関する「障害物存在情報」は、地図情報の一部として、地図情報記憶部1002が記憶している。「障害物存在情報」は、障害物が存在すること、障害物の存在する位置、大きさ、存在範囲などを含む。
【0070】
チェックゾーン設定部1005は、図12に示すように、障害物の大きさの1.5倍の円(半径500)を設定する。ただし、「1.5倍の円」というのは例であって、倍率や形状は、その障害物の種類や周りの環境によって設定を変更しても良い。
チェックゾーン設定部1005は、その円と、目的地ではない(経路上に存在しない)ノード101Cについて作成したチェックゾーン10(実施の形態1)のうち、半径500の円と重なる部分は、チェックゾーン(離脱ゾーン)とはしない。このように、チェックゾーン設定部1005は、障害物存在情報を参照して前記チェックゾーンを設定する。
【0071】
実施の形態4の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部1005が障害物を反映したチェックゾーンを設定するので、歩行者を的確に誘導することができる。
【0072】
実施の形態5.
図13を参照して実施の形態5を説明する。実施の形態5は、チェックゾーン設定部1005が、チェックゾーンを複数のサブゾーンに分割して設定する実施形態である。
【0073】
実施の形態2と同様に、図5において、ノード100Aからノード100Cに向かう経路のうちノード101Aからノード101Bに向かう部分について説明する。
【0074】
本実施の形態5は、チェックゾーン設定部1005が、チェックゾーンの中に複数の段階のサブゾーンを設定する。警告判定部1006は、測位部が測位した現在位置が複数のサブゾーンのいずれかに含まれるかどうかを判定する。情報提供部1007は、警告判定部1006が現在位置は複数のサブゾーンのいずれかに含まれると判定した場合に、その現在位置を含む前記サブゾーンに対応する案内情報をそのサブゾーンに応じて出力する。
【0075】
図13において、チェックゾーン設定部1005は、実施の形態1と同様に半径101CB−Rを設定し、半径101CB−Rに対して、長さが半径101CB−Rの半分である半径101CB−R−2を設定し、これを半径とする半円を設定して、サブゾーン51、サブゾーン52を設定する。図13において、の半円(半径101CB−R)のうち、ハッチングを付けた半円(半径101CB−R−2)を除いた領域がサブゾーン51である。また、ハッチングを付けた半円がサブゾーン52である。
【0076】
警告判定部1006は、それぞれのサブゾーン51,52を監視する。情報提供部1007は、以下のような(1)〜(3)のような案内情報を出力をする。
(1)情報提供部1007は、現在位置がサブゾーン51内に入った場合、注意を促し、サブゾーン52に入った場合には警告を発する。
(2)あるいは、情報提供部1007は、現在位置がサブゾーン51内に入った場合、位置情報の頻度の高い監視を開始し、サブゾーン52に入った場合、警告する。
(3)あるいは、情報提供部1007は、サブゾーン51内に入ったら近くの警備員の持つ装置に情報を送信し、サブゾーン52内に入った場合には警備員がその場に向かう。
【0077】
各サブゾーンの半径の大きさ、段階数、案内情報等については、広場、公園等である「エリア」の広さ、出入口の広さ、警告を早く出すべき危険エリアかどうか等によって決定する。
【0078】
実施の形態5の位置情報提供装置は、チェックゾーン設定部がサブゾーンからなるチェックゾーンを設定し、情報提供部がサブゾーンごとに異なる案内情報を出力する。このため、木目の細かい案内情報を提供することができる。
【0079】
実施の形態6.
図14、図15を参照して本実施の形態6を説明する。図14は、ノード601Aからノード601Bに向かう場合を示す。図15は、図14にチェックゾーンを設定した場合を示す図である。チェックゾーン設定部1005は、ノード601C、ノード601D、ノード601Eの半円702、半円703、半円704をチェックゾーンC、D、Eとして設定する。これらのチェックゾーンC,D,Eは、目的地ではないチェックゾーン(離脱ゾーン)である。この場合、図15に示すように、出口(この例の場合)であるノード601Bの幅が広いため、目的地に関するチェックゾーンBが大きく、目的地でないチェックゾーン(離脱ゾーン)C、Dの半円702や半円703と重なる。この場合、重なった部分に現在位置が存在する場合、情報提供部1007は、目的地であるノード601Bを確認するための地図やメッセージを提供する。重なりがないノード601D、ノード601Eの部分に現在位置が入った場合は、歩行者の間違いの可能性が高いと考えられるので、情報提供部1007は、間違っていることを促す情報を提供する。
【0080】
実施の形態6の位置情報提供装置1000は、チェックゾーンが重なった場合にも、的確に歩行者を案内することができる。
【0081】
以上実施の形態1〜実施の形態6を説明した。従来技術では、目的地への行き方をどのように示すかを課題としている発明が多いが、それと同様に、あるいはそれ以上に、間違っている場所に近づいていることを判定して案内を示すことが重要である。セキュリティ上アクセスできない人が近づいている場合、または危険なエリアに近づいている場合は、特に早めの警告が必要となる。以上の実施の形態では、屋内外の通路や広場の形状に応じて、歩行者の行動を監視して、状況に応じた情報提供が可能である。通路のないビル・コンサート会場・展示会場・デパートのロビー、駅のコンコース、広場など、歩行者の経路を定義できない場所において、それらのオープンスペースから他の場所への出入り口へのチェックゾーンを設定することで、歩行者の現在位置を取得して、目的地へ向かうための案内情報を提供できる。従って、出発点と目的地を線で結んだような単純な線の情報だけから注意情報や案内情報を提供する場合と比べて、頻繁に間違った案内をすることがなく、状況に応じて必要な情報提供ができるため、使いやすいナビゲーション等を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】実施の形態1における位置情報提供装置の使用例を示す図。
【図2】実施の形態1における位置情報提供装置のハードウェア資源を示す図。
【図3】実施の形態1における位置情報提供装置の構成を示すブロック図。
【図4】実施の形態1における位置情報提供装置の動作を示すフローチャート。
【図5】実施の形態1における地図情報と経路とを示す図。
【図6】実施の形態1におけるノードDBを示す図。
【図7】実施の形態1におけるリンクDB示す図。
【図8】実施の形態1におけるオープンDBを示す図。
【図9】実施の形態1におけるチェックゾーン10の設定を示す図。
【図10】実施の形態1におけるチェックゾーン10の設定を示す図。
【図11】実施の形態2におけるチェックゾーン20の設定を示す図。
【図12】実施の形態4におけるチェックゾーン40の設定を示す図。
【図13】実施の形態5におけるサブゾーンの設定を示す図。
【図14】実施の形態6におけるチェックゾーンの重なりを説明する図。
【図15】実施の形態6におけるチェックゾーンの重なりを説明する別の図。
【符号の説明】
【0083】
1000 位置情報提供装置、1001 位置情報取得部、1002 地図情報記憶部、1003 チェックゾーン設定条件記憶部、1004 経路探索部、1005 チェックゾーン設定部、1006 警告判定部、1007 情報提供部、100A,100B,100C,100D,101A,101B,101C ノード、10,20,30,40 チェックゾーン、11 ノードDB、12 リンクDB、13 オープンDB、200 公園、2011,2012,2013 線、3001 線、4001,4002 点、51,52 サブゾーン、601A,601B,601C,601D,601E ノード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
経路探索を要求する経路探索要求を受け付け、受け付けた前記経路探索要求に従って前記地図情報記憶部が記憶する前記地図情報に基づき経路を取得する経路探索部と、
前記経路探索部が経路を探索の結果、経路を取得した場合に、取得された前記経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定するチェックゾーン設定部と、
現在位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した前記現在位置が前記チェックゾーンに含まれるかどうかを判定する位置判定部と、
前記位置判定部による判定結果に基づいて、前記チェックゾーンに対応する案内情報を出力する案内情報出力部と
を備えたことを特徴とする位置情報提供装置。
【請求項2】
前記チェックゾーン設定部は、
前記チェックゾーンとして、前記経路探索部が取得した前記経路からの経路離脱を示す領域である離脱ゾーンを設定し、
前記位置判定部は、
前記測位部が測位した前記現在位置が前記離脱ゾーンに含まれるかどうかを判定し、
前記案内情報出力部は、
前記位置判定部が前記現在位置は前記離脱ゾーンに含まれると判定した場合に、経路離脱を通知する前記案内情報を出力することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項3】
前記チェックゾーン設定部は、
前記チェックゾーンを複数のサブゾーンに分割して設定し、
前記位置判定部は、
前記測位部が測位した前記現在位置が前記複数のサブゾーンのいずれかに含まれるかどうかを判定し、
前記案内情報出力部は、
前記位置判定部が前記現在位置は前記複数のサブゾーンのいずれかに含まれると判定した場合に、前記現在位置を含む前記サブゾーンに対応する前記案内情報を出力することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項4】
前記チェックゾーン設定部は、
前記経路探索部が前記経路を取得した場合に、取得された前記経路の途中に予め設定された基準に合致するエリアがあるかどうかを判定し、前記エリアがある場合と判定した場合には、予め設定されているチェックゾーン設定条件に従って前記チェックゾーンを前記エリアの所定の位置にエリア関連チェックゾーンとして設定することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項5】
前記チェックゾーン設定部は、
前記エリア関連チェックゾーンとして、前記経路探索部が取得した前記経路からの経路離脱を示す領域である離脱ゾーンを設定し、
前記位置判定部は、
前記測位部が測位した前記現在位置が前記離脱ゾーンに含まれるかどうかを判定し、
前記案内情報出力部は、
前記位置判定部が前記現在位置は前記離脱ゾーンに含まれると判定した場合に、経路離脱を通知する前記案内情報を出力することを特徴とする請求項4記載の位置情報提供装置。
【請求項6】
前記地図情報記憶部は、
前記地図情報に障害物の存在を示す障害物存在情報を含み、
前記チェックゾーン設定部は、
前記障害物存在情報を参照して前記チェックゾーンを設定することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項7】
前記位置判定部は、
前記測位部が測位した前記現在位置が、予め設定された時間以上継続して前記チェックゾーンに含まれるかどうかを判定し、
前記案内情報出力部は、
前記位置判定部が前記現在位置は設定された時間以上継続して前記チェックゾーンに含まれると判定した場合に、前記チェックゾーンに対応する前記案内情報を出力することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項8】
前記位置判定部は、
前記現在位置が前記チェックゾーンに出入りしているかを監視して判定し、
前記案内情報出力部は、
前記位置判定部が前記現在位置は前記チェックゾーンに出入りしていると判定した場合に、前記チェックゾーンに対応する前記案内情報を出力することを特徴とする請求項1記載の位置情報提供装置。
【請求項9】
コンピュータに以下の処理を実行させる位置情報提供プログラム
(1)地図情報を記憶する処理
(2)経路探索を要求する経路探索要求を受け付け、受け付けた前記経路探索要求に従って前記地図情報に基づき経路探索を行なう処理
(3)経路探索の結果、経路を取得した場合に、取得された前記経路の途中に所定の領域を示すチェックゾーンを設定する処理
(4)現在位置を測位する処理
(5)測位した前記現在位置が前記チェックゾーンに含まれるかどうかを判定する処理
(6)前記判定結果に基づいて、前記チェックゾーンに対応する案内情報を出力する処理。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−70221(P2008−70221A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−248934(P2006−248934)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】