説明

作業用車両

【課題】小回り旋回をすることができるものにおいて、構造を簡素にでき、小形化できるとともに、走行装置の回転速度を滑らかに変化させて安定性よく旋回することができる作業用車両を提供する。
【解決手段】エンジン6が搭載された機体と、該機体の進行方向に対して両側に配され該機体を支持する第1及び第2の走行装置1,2と、エンジン6の回転を無段階に変速する無段変速機16と、無段変速機16が変速した回転動力を第1及び第2の走行装置1,2に伝動する第1及び第2の差動機構18,19と、一つの電動モータ21と、該電動モータ21の駆動力を、電動モータ21の伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構18,19に伝動する切換伝動機構22とを備え、一つの電動モータ21により小回り旋回を可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は除雪車、芝刈機、小型コンバイン等の走行装置を備える作業用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
除雪車等の作業用車両は、エンジン及び作業部が搭載された機体と、該機体の進行方向に対して両側に配され、機体を支持する第1及び第2の走行装置と、前記エンジンの回転動力を前記走行装置の夫々に伝動する第1及び第2の遊星差動機構と、第1の遊星差動機構に連動する第1の連動機構と、該第1の連動機構に駆動力を伝動する第1の電動モータと、第2の遊星差動機構に連動する第2の連動機構と、該第2の連動機構に駆動力を伝動する第2の電動モータとを備え、第1及び第2の電動モータを駆動制御することにより、第1及び第2の走行装置の回転速度を増減に制御し、小回り旋回が行えるように構成されている(例えば、特徴文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−199755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、特許文献1の作業用車両にあっては、第1の走行装置の回転速度を制御する第1の電動モータと、第2の走行装置の回転速度を制御する第2の電動モータとの二つの電動モータ、及び夫々の電動モータの駆動回路が必要であるため、作業用車両のコストが高くなり、また、作業用車両が大形になり、改善策が要望されていた。
【0004】
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は一つの電動モータの駆動力を、電動モータの伝動経路を切換伝動機構により切換えて差動機構に伝動することにより、小回り旋回をすることができるものにおいて、構造を簡素にでき、小形化できる作業用車両を提供することにある。
【0005】
また、他の目的はエンジンの回転を無段変速機により変速して差動機構に伝動し、一つの電動モータの駆動力を、電動モータの伝動経路を切換伝動機構により切換えて差動機構に伝動することにより、小回り旋回をすることができるものにおいて、構造を簡素にでき、小形化できるとともに、走行装置の回転速度を滑らかに変化させて安定性よく旋回することができる作業用車両を提供することにある。
【0006】
また、他の目的は切換伝動機構を、係断される二つの部材の一方が第1又は第2の差動機構に接続されたクラッチとすることにより、作業用車両のコストをより一層低減でき、作業用車両をより一層小形化できる作業用車両を提供することにある。
【0007】
また、他の目的はクラッチを電磁クラッチとすることにより、電気指令信号により電動モータの伝動経路をより一層円滑に切換えることができる作業用車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る作業用車両は、駆動源が搭載された機体の進行方向に対して両側に配され、該機体を支持する第1及び第2の走行装置と、前記駆動源の動力を前記第1及び第2の走行装置に伝動する第1及び第2の差動機構とを備える作業用車両において、電動モータと、該電動モータの駆動力を、該電動モータの伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構に伝動する切換伝動機構を備えることを特徴とする。
【0009】
第1発明にあっては、電動モータの駆動力を、切換伝動機構により電動モータの伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構に伝動するため、小回り旋回用の電動モータを一つにできる。
【0010】
第2発明に係る作業用車両は、エンジンが搭載された機体の進行方向に対して両側に配され、該機体を支持する第1及び第2の走行装置と、前記エンジンの回転動力を前記第1及び第2の走行装置に伝動する第1及び第2の差動機構とを備える作業用車両において、前記エンジンの回転を変速して第1及び第2の差動機構に伝動する無段変速機と、電動モータと、該電動モータの駆動力を、該電動モータの伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構に伝動する切換伝動機構とを備えることを特徴とする。
【0011】
第2発明にあっては、エンジンの回転動力により機体を走行及び旋回させて高効率の作業を行うことができ、しかも、エンジンの回転を無段変速機により無段階に変速して走行装置に伝動するため、走行装置の回転速度を滑らかに変化させて安定性よく旋回することができる。
【0012】
第3発明に係る作業用車両は、前記切換伝動機構は、係断される二つの部材の一方が第1又は第2の差動機構に接続されたクラッチであることを特徴とする。
【0013】
第3発明にあっては、噛合クラッチ等の比較的簡易な構成であるため、作業用車両のコストをより一層低減でき、また、作業用車両をより一層小形化できる。
【0014】
第4発明に係る作業用車両は、前記クラッチは、電磁クラッチであることを特徴とする。
【0015】
第4発明にあっては、電磁クラッチに電気指令信号を出力することにより小回り旋回の制御ができ、しかも、より一層円滑に切換えることができる。
【発明の効果】
【0016】
第1発明によれば、小回り旋回用の一つの電動モータにより旋回制御することができるため、作業用車両の構造を簡素にでき、小形化できる。従って、作業用車両のコストを低減でき、作業用車両を小形にできる。
【0017】
第2発明によれば、エンジンの回転動力により機体を走行及び旋回させて高効率の作業を行うことができ、しかも、小回り旋回用の一つの電動モータにより旋回制御することができるため、作業用車両の構造を簡素にでき、小形化できる。さらに、エンジンの回転を無段変速機により変速して差動機構に伝動し、走行装置を駆動するため、走行装置の回転速度を滑らかに変化させて安定性よく旋回することができる。
【0018】
第3発明によれば、切換伝動機構は噛合クラッチ等の比較的簡易な構成であるため、作業用車両のコストをより一層低減でき、作業用車両をより一層小形化できる。
【0019】
第4発明によれば、電磁クラッチに電気指令信号を出力することにより小回り旋回の制御ができ、しかも、より一層円滑に切換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る作業用車両の構成を示す側面図、図2は作業用車両の構成を示すブロック図、図3は作業用車両の駆動系の構成を示す模式的説明図、図4は切換伝動機構部分の構成を示す拡大断面図である。
【0021】
この作業用車両は、進行方向に対して両側に配された第1及び第2の走行装置1,2により支持された機体3と、該機体3の前側に装着された作業部4と、機体3の後側に装着された操向操作部5とを備えた歩行型の除雪機である。
【0022】
機体3には駆動源としてのエンジン6及び該エンジン6が発生した回転動力を変速するトランスミッション7と、該トランスミッション7に連動連結された第1及び第2の車軸8,9と、エンジン6の出力軸6aに連動連結された発電機10と、該発電機10が発生した電力を充電するバッテリとが設けられている。
【0023】
エンジン6の出力軸6aには電磁式のクラッチ12を有する伝動輪13が取着されており、該伝動輪13とトランスミッション7の入力軸7aに取着された伝動輪14及び伝動輪13間に無端帯15が掛設されている。
【0024】
第1の走行装置1は、第1の車軸8に取着された前輪1aと、該前輪1aの後側に回転自在に配された後輪1bと、前輪1a及び後輪1b間に掛設された無端帯1cとを有するクローラタイプである。第2の走行装置2は、第2の車軸9に取着された前輪2aと、該前輪2aの後側に回転自在に配された後輪2bと、前輪2a及び後輪2b間に掛設された無端帯2cとを有するクローラタイプである。
【0025】
トランスミッション7は、アクチュエータ16aを有し無段階に変速を制御可能としたハイドロスタティックトランスミッション(HST)を用いてなる無段変速機16と、該無段変速機16の出力軸16bに伝動機構17により連動連結された第1の差動機構18、及び出力軸16bに伝動機構17により連動連結された第2の差動機構19とを備え、ミッションケース20内に収納されている。
【0026】
ミッションケース20内には差動機構18,19の回転速度を制御する電動モータ21の駆動軸21aと、電動モータ21の駆動力を該電動モータ21の伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構18,19に伝動する切換伝動機構22とが収納されている。
【0027】
伝動機構17は、出力軸16bに固定された第1傘歯車17aと、該第1傘歯車17aに噛合する第2傘歯車17bと、第2傘歯17bを支持する第1回転軸17cに固定され小径の伝動輪17dと、該伝動輪17dと無端帯17eにより連動回転する大径の伝動輪17fとを有しており、伝動輪17fを支持する第2回転軸17gが第1及び第2の車軸8,9と同軸的に配されている。尚、第2回転軸17gは伝動輪17fの軸線方向両側にある。また、第1回転軸17cの回転を制動するための電磁式のブレーキ23がミッションケース20内に設けられている。
【0028】
第1及び第2の差動機構18,19は遊星差動機構を構成しており、第2回転軸17gの両端外周部に設けられた太陽歯車18a,19aと、該太陽歯車18a,19aの外周りに回転自在に配されたリング歯車18b,19bと、太陽歯車18a,19a及びリング歯車18b,19bの夫々に噛合する複数の遊星歯車18c,19cと、該遊星歯車18c,19cを回転自在に支持する円板状のキャリア18d,19dとを有し、夫々のキャリア18d,19dの回転中心部に車軸8,9が結合されている。
【0029】
キャリア18d,19dは円板部及び該円板部の外周部に等配された複数の軸部とを有し、夫々の軸部に遊星歯車18c,19cが回転自在に支持されている。
【0030】
リング歯車18b,19bは、内周部に周設され遊星歯車18c,19cが噛合する内歯と、外周部に周設され後記するウォーム25,26が噛合する外歯とを有する。外歯は
ウォームホイールの歯形になっている。
【0031】
電動モータ21はミッションケース20の外部に取着されており、該電動モータ21の駆動回路21bがバッテリ11及び制御部24に接続されている。また、電動モータ21の駆動軸21aはミッションケース20内に挿入され、ミッションケース20内でリング歯車18b,19bの回転中心と直交する位置に配されている。駆動軸21aには、夫々のリング歯車18b,19bの外歯に噛合する第1及び第2のウォーム25,26が相対回転を自在に支持されているとともに、キー形をなす摺動体27が軸心方向への移動を自在に支持されており、さらに、摺動体27を摺動させるための伝動環28が軸心方向への移動及び相対回転を自在に支持されている。また、駆動軸21aの周方向一箇所には、摺動体27を収容し該摺動体27の摺動を案内する案内溝21cが設けられている。
【0032】
第1及び第2のウォーム25,26は軸心方向への移動を禁止して並置されており、摺動体27の一端部と係合することが可能な係合凹部25a,26aを夫々の内周面に有する。
【0033】
切換伝動機構22は、ウォーム25,26に設けられた係合凹部25a,26aと、駆動軸21aに支持された摺動体27及び伝動環28と、該伝動環28を経て摺動体27を動作させるソレノイド29とを備えており、該ソレノイド29が制御部24に接続されている。
【0034】
摺動体27は案内溝21c内で摺動可能になっており、該摺動体27が摺動することにより、係合凹部25a,26aのいずれか一つと選択的に係合するように構成されている。摺動体27の一端部は、係合凹部25a,26aに係合する係合凸部27aを有し、他端部は二つの規制凸部27b,27bを有しており、規制凸部27b,27b間に環状溝28aを有する伝動環28が配されている。この伝動環28は駆動軸21aに遊嵌されている。また、案内溝21c内には摺動体27を案内溝21cの外部へ付勢する板ばね30が収容されている。尚、この板ばね30は摺動体27の他端部内側に保持されている。
【0035】
ソレノイド29の可動部材29aには伝動環28の環状溝28aに相対回転を可能に係合するシフタ31が結合されており、ソレノイド29に通電することによりシフタ31を一方へ移動させ、ソレノイド29への通電を遮断することによりシフタ31を他方へ移動させ、摺動体27の係合凸部27aを係合凹部25a,26aのいずれか一つに係合させるように構成されている。
【0036】
作業部4は、機体3の前部に装着され、路上の雪を掻込む掻込オーガ4aと、該掻込オーガ4aが掻込んだ雪を搬送するブロア4b、及び該ブロア4bが搬送した雪を外部に放出するシュータ4cとを備える。掻込オーガ4a及びブロア4bはクラッチ32を介してエンジン6に連動連結されている。
【0037】
操向操作部5には、無段変速機16(HST)用の変速操作レバー51と、制御部24に接続され変速操作レバー51の操作角度を検出する検出器52と、電動モータ21用の旋回操作レバー53と、制御部24に接続され旋回操作レバー53の操作角度を検出する検出器54と、伝動機構17用のクラッチレバー55と、制御部24に接続されクラッチレバー55の動作を検出する検出器56と、作業部4用の作業操作レバー57とが装着されている。
【0038】
変速操作レバー51は操作角度が検出器52により検出されるように構成されており、検出器52が検出した操作角度に基づいて制御部24から指令信号がアクチュエータ16aに加えられ、無段変速機16を変速動作させる。
【0039】
旋回操作レバー53は中立位置から機体3の左右に操作可能になっており、検出器54が検出した操作角度に基づいて制御部24から指令信号が駆動回路21b及びソレノイド29に加えられ、電動モータ21及びソレノイド29を駆動制御するように構成されている。
【0040】
クラッチレバー55は、作業者がクラッチレバー55を操作すると該クラッチレバー55の動作が検出器56により検出され、検出器56が検出した動作に基づいて制御部24から指令信号がクラッチ12及びブレーキ23に加えられ、ブレーキ23が解除動作するとともにクラッチ12が継合動作し、エンジン6の回転動力が差動機構18,19に伝動され、また、作業者がクラッチレバー55の操作を開放するとブレーキ23が制動動作するとともにクラッチ12が解除動作し、エンジン6の回転動力が差動機構18,19に伝動されないように構成されている。
【0041】
作業操作レバー57は伝動部材を介してクラッチ32に接続されており、エンジン6の回転動力を作業部4に伝動/遮断するように構成されている。
【0042】
制御部24はマイクロプロセッサを用いてなり、該制御部24の入力部に検出器52,54,56が接続されており、出力部に、無段変速機16(HST)のアクチュエータ16aと、電動モータ21の駆動回路21bと、ソレノイド29と、クラッチ12及びブレーキ23とが接続されている。
【0043】
以上のように構成された作業用車両は、エンジン6を駆動し、該エンジン6の回転動力を、無段変速機16、伝動機構17、第1及び第2の差動機構18,19の太陽歯車18a,19a、遊星歯車18d,19d、キャリア18c,19c、車軸8,9を経て第1及び第2の走行装置1,2に伝動され、第1及び第2の走行装置1,2を駆動して直進走行される。このように比較的高い出力が得られるエンジン6の駆動により直進走行されるため、高効率の作業を行うことができる。
【0044】
直進走行時、旋回操作レバー53は中立位置に停止しているため、電動モータ21及びソレノイド29は駆動制御されず、第1及び第2のウォーム25,26は回転を停止しており、また、ウォーム25,26のセルフロック機能によりリング歯車18b,19bの回転がウォーム25,26に伝動されないようになっている。従って、リング歯車18b,19bは回転を停止しており、エンジン6の回転は差動機構18,19により減速されて走行装置1,2に伝動される。また、ソレノイド29の可動部材29aに繋がる摺動体27は第1のウォーム25の係合凹部25aに係合している。
【0045】
走行の途中で旋回する場合、旋回操作レバー53を中立位置から機体3の左又は右方向へ回動操作し、制御部24から出力される指令信号により電動モータ21及びソレノイド29を駆動する。この駆動により駆動軸21aの回転が摺動体27から第1のウォーム25又は第2のウォーム26に伝動され、リング歯車18b,19bの一方が回転され、一方の差動機構18又は19による減速比が増加され、第1及び第2の走行装置1,2に回転差が発生する。
【0046】
例えば一方に旋回する場合、摺動体27は第1のウォーム25の係合凹部25aに既に係合しているため、旋回操作レバー53を一方に回動操作すると電動モータ21は駆動されるが、ソレノイド29は駆動されない。電動モータ21の駆動により、該電動モータ21の動力が摺動体27から第1のウォーム25に伝動され、第1のウォーム25が回転する。第1のウォーム25の回転によりリング歯車18bが回転し、第1の差動機構18による減速比が第2の差動機構19による減速比より大きくなり、第1の走行装置1は低速
回転になり、第1及び第2の走行装置1,2の回転速度差により一方向に旋回する。一方向に旋回した後、旋回操作レバー53を操作し、電動モータ21の駆動を停止する。
【0047】
また、他方に旋回する場合、旋回操作レバー53を他方に回動操作すると電動モータ21及びソレノイド29が駆動され、ソレノイド29の可動部材29aが後退移動する。これにより摺動体27が摺動し、該摺動体27の第1のウォーム25との係合が解除されるとともに摺動体27の係合凸部27aが第2のウォーム26の係合凹部26aと係合し、電動モータ21の駆動力が摺動体27から第2のウォーム26に伝動され、第2のウォーム26が回転する。第2のウォーム26の回転によりリング歯車19bが回転し、第2の差動機構19による減速比が第1の差動機構18による減速比より大きくなり、第2の走行装置2は低速回転になり、第1及び第2の走行装置1,2の回転速度差により他方向に旋回する。
【0048】
以上のように一つの電動モータ21により旋回制御されるため、構造を簡素にでき、小形化できる。また、電動モータ21の駆動力をウォーム25,26から差動機構18,19のリング歯車18b,19bに伝動するため、電動モータ21が駆動されていないとき、リング歯車18b,19bの回転を停止することができ、第1及び第2の差動機構18,19による減速を実行できる。また、無段変速機16としてHSTを用い、エンジン6の回転を無段階に変速して走行装置1,2に伝動するため、走行装置1,2の回転速度を滑らかに変化させて安定性よく旋回することができる。
【0049】
尚、以上説明した実施の形態では切換伝動機構22としてキー形をなす摺動体27を有するクラッチを備えた構成としたが、その他、切換伝動機構22は複数の係合歯を有する噛合クラッチ、摩擦クラッチ、電磁クラッチ等を備える構成としてもよい。
【0050】
また、本発明に係る作業用車両は除雪機の他、芝刈機、小型コンバイン等であってもよく、また、実施の形態で示すように歩行型である他、乗用型であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る作業用車両の構成を示す側面図である。
【図2】本発明に係る作業用車両の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る作業用車両の駆動系の構成を示す模式的説明図である。
【図4】本発明に係る作業用車両の切換伝動機構部分の構成を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 第1の走行装置
2 第2の走行装置
3 機体
6 エンジン(駆動源)
16 無段変速機
18 差動機構
19 差動機構
21 電動モータ
22 切換伝動機構
27 摺動体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源が搭載された機体の進行方向に対して両側に配され、該機体を支持する第1及び第2の走行装置と、前記駆動源の動力を前記第1及び第2の走行装置に伝動する第1及び第2の差動機構とを備える作業用車両において、電動モータと、該電動モータの駆動力を、該電動モータの伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構に伝動する切換伝動機構を備えることを特徴とする作業用車両。
【請求項2】
エンジンが搭載された機体の進行方向に対して両側に配され、該機体を支持する第1及び第2の走行装置と、前記エンジンの回転動力を前記第1及び第2の走行装置に伝動する第1及び第2の差動機構とを備える作業用車両において、前記エンジンの回転を変速して第1及び第2の差動機構に伝動する無段変速機と、電動モータと、該電動モータの駆動力を、該電動モータの伝動経路を切換えて第1又は第2の差動機構に伝動する切換伝動機構とを備えることを特徴とする作業用車両。
【請求項3】
前記切換伝動機構は、係断される二つの部材の一方が第1又は第2の差動機構に接続されたクラッチである請求項1又は2記載の作業用車両。
【請求項4】
前記クラッチは、電磁クラッチである請求項3記載の作業用車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−137289(P2007−137289A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−334795(P2005−334795)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】