説明

光学測定装置

【課題】特に雑音信号の回避によって測定品質が改善された干渉計を備えた光学測定装置を提供する。
【解決手段】信号評価ユニット2と、コヒーレンス長1cm以下の光を発生する光源3と、少なくとも1つの検出器4a、4dとを含む干渉計を備えた、物体1の光学的測定を行うための光学測定装置。信号評価ユニットは検出器)の測定信号から物体1の運動データを算出するように形成された振動測定評価部2fを含む。焦点制御部2dによって制御される光路長を変化させる光路長調整手段11は、測定ビームまたは参照ビームの光路長を前記焦点制御部の制御信号に応じて変化させる。焦点制御部は、光路長調整手段を制御して、測定ビームと参照ビームの光路長を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号評価ユニットと、光源と、少なくとも1つの検出器とを含む干渉計を備え、前記干渉計は前記光源によって生成された光ビームが少なくとも1本の測定ビームと1本の参照ビームとに分割されるように形成され、物体に当たって反射された前記測定ビームは前記検出器上で前記参照ビームと重ね合わされ、信号評価ユニットは前記検出器に接続され、かつ、前記検出器の測定信号から前記物体の運動データを算出するように形成された振動測定評価部を含む、光学測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、光源と検出器とを備えた干渉計を含んでいる。光源は光ビームを送出し、前記光ビームは干渉計内で一般にビームスプリッタによって測定ビームと参照ビームとに分割される。測定ビームは、場合によっては、さらに別の光学素子例えばミラーまたはレンズを介して、被測定物体上の測定点に導かれる。測定ビームは物体によって少なくとも部分的に反射されて、再び干渉計の光路に入射して検出器に導かれる。
【0003】
参照ビームも同じく検出器に導かれるため、検出器上で測定ビームと参照ビームとの間に干渉が生ずる。
【0004】
検出器は信号評価ユニットに接続されており、信号評価ユニットは検出器の測定信号から物体の運動データを算出する。物体の運動によってドップラー効果に基づく測定ビームへの影響が生じるので、検出器信号の評価によって物体の運動例えば運動速度を推定することができるのである。この種の装置は通例、レーザドップラー振動計または単に振動計と称される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、特に雑音信号を回避することによって測定品質が改善されると共に、その機能が強化された、振動計などに適用される光学測定装置を提供することである。さらに本発明は、その測定プロセスの簡素化や迅速化も意図している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、物体の光学的測定を行うための本発明による光学測定装置は、信号評価ユニットと、光源と、少なくとも1つの検出器とを含む干渉計を備え、前記干渉計は前記光源によって生成された光ビームが少なくとも1本の測定ビームと1本の参照ビームとに分割されるように形成され、物体に当たって前記物体によって少なくとも部分的に反射された前記測定ビームは前記検出器上で前記参照ビームと重ね合わされ、前記信号評価ユニットは前記検出器に接続され、かつ、前記検出器の測定信号から前記物体の運動データを算出するように形成された振動測定評価部を含んでいる。さらに、前記光源はコヒーレンス長1cm以下の光を発生するように形成され、焦点制御部と、前記焦点制御部によって制御される、光路長を変化させる光路長調整手段とが備えられ、前記光路長調整手段は、測定ビーム又は参照ビームあるいはその両方の光路長を前記焦点制御部の制御信号に応じて変化させるように配置され、前記焦点制御部は、前記光路長調整手段を制御して、測定ビームと参照ビームの光路長を調整するように形成されている。
【0007】
従来の技術としての公知の振動計(光学測定装置の一形態)の光源は一般に、基本的にコヒーレントな光ビームを発生するレーザとして形成されている。これは、測定ビームと参照ビームへの光ビームの分割後、双方のビームの干渉は双方のビームの光路長が同一であるか否かにかかわりなく可能であることを意味している。したがって、本発明による装置は、光源がコヒーレンス長1cm以下の光を発生させる点で、公知の振動計とは根本的に相違している。
【0008】
コヒーレンス長は干渉性に関する一般的な尺度である。コヒーレンス長は、光検出器によって受信される測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度は光源と検出器との間の測定ビームと参照ビームとの光路長の差に応じて定まることによって定義される。光路長が均衡していれば、つまり、光源と検出器との間の測定ビームと参照ビームとの光路長が同一であれば、最大の干渉、その結果、最大の干渉信号が生ずる。測定ビームと参照ビームとの光路長間の差が大きければ大きいほど、光学的干渉信号の強度はますます減少する。
【0009】
実効コヒーレンス長は干渉信号強度が算出される帯域幅に依存している。物体の光学的測定を行うための通例の装置において、コヒーレンス長は、干渉信号が最大値から出発して最大値の1/eに降下する、測定信号と参照信号との間の光路長の差として定義される。現代のレーザドップラー振動計の場合、干渉信号強度はふつう70MHzの帯域幅で測定され、他方、コヒーレンス長はふつう50Hzを下回る干渉信号強度の帯域幅で測定される。
【0010】
コヒーレンス長1cm以下の光の使用は、測定範囲の選択がコヒーレンス長によって可能であるという利点を有している。検出器上での重ね合わせにおける測定ビームと参照ビームとの間の十分に評価可能な干渉は、実質的に、光源と検出器との間で測定ビームと参照ビームとが通過する光路長の差がコヒーレンス長以下の場合にのみ生ずる。ただし、これにより、参照ビームのそれに比較して遥かに大きいかまたは遥かに小さいかである光路長を有する被反射測定ビーム成分は干渉信号に寄与しない。
【0011】
例えばある物体が測定される場合、測定ビームと参照ビームとの光路長は、物体表面によって反射された測定ビームの全体としての(つまり、光源から物体表面を経て検出器に達するまでの)光路長が参照ビーム(光源から検出器に達するまで)の光路長とほぼ同じ光路長を有するように調整されている。
【0012】
ところで、測定ビーム成分が障害物例えばダストまたは被測定物体のカプセル被覆によって反射される場合には、一般に、光源から障害物を経て検出器に達するまでの光路長は参照ビームの光路長とは相違しており、つまり、この測定ビーム成分において光路長は調整されていない。したがって、障害物によって反射された測定ビーム成分は上述したように干渉信号にごく僅かに寄与するにすぎず、測定の偽化が回避される。したがって、コヒーレンス長の限定された光の使用は、その範囲内で測定信号が干渉信号に寄与する測定範囲を与え、他方、この測定範囲外では測定ビームの反射は測定結果に些細な影響を及ぼすにすぎない。それゆえ、コヒーレンス長が1cm以下の光の使用には、測定ビームと参照ビームの光路長の調整が必要である。したがって、本発明による装置は光路長を変化させる光路長調整手段を含んでいる。光路長調整手段によって、測定ビームと参照ビームの光路長の比を変化させることができる。焦点制御部は光路長調整手段を制御して、測定ビームと参照ビームとが均衡調整されるように、つまり、両者が同じ光路長を有するように制御される。
【0013】
このようにして、参照ビームと測定ビームとの間の光路長が均衡調整されている場合に測定が行われ、それゆえ、信号雑音比は運動測定にとって最適となり、これによって測定エラーが最小化されることが保証されている。この場合、光路長の均衡調整(以下単に調整と称す)は異なった方法で行うことができる。
【0014】
好適な1つの実施形態において、光路長調整手段は参照ビームの光路上に配置されている。焦点制御部は光路長調整手段を調整して、(光源から検出器に達するまでの)参照ビームの光路長を変化させて(光源から物体を経て検出器に達するまでの)測定ビームの光路長と一致させるため、測定時には双方の光路長は調整されている。光路長調整手段は、例えば、参照ビームの光路に、モータによってビーム方向に変位させることのできるミラーを配置して、ミラーの変位によって参照ビームの光路長を変化させることができるようにして実現することができる。
【0015】
同様に、さらに別の好ましい実施形態において、光路長の均衡は光路長調整手段を測定ビームの光路上に配置することによって行うことができる。
【0016】
同じく、物体の位置を物体キャリアユニットによって干渉計に対して相対変化させることも本発明の範囲に属しており、焦点制御部が物体キャリアユニットによって物体の干渉計に対する位置を相対的に変化させると共に、測定ビームの光路長を変化させることにより、この好ましい実施形態において、測定ビームと参照ビームの光路長の調整が可能である。
【0017】
さらに、この光学測定装置が複数の検出器を含み、測定ビームと参照ビームがそれぞれ複数の分割ビームに分割される形態も本発明の範囲に属しており、その際、それぞれ1本の(測定ビームの)分割ビームが1つの検出器上で1本の(参照ビームの)分割ビームと重ね合わされる。この場合、光路長調整手段は測定ビームまたは参照ビームの1本または複数本の分割ビームの光路上に配置されているため、測定ビームと参照ビームのそれぞれのペアはそれぞれ異なった光路長比を有している。
【0018】
この場合、光路長調整手段は、検出器および信号評価ユニットに接続された信号選択ユニットを含んでいる。焦点制御部は、信号選択ユニットを調整して、光路長が調整されている検出器の信号が信号評価ユニットに転送されるようにする。したがって、この好ましい実施形態において、光路長の適応調整は行われず、測定ビームと参照ビームの複数のペアのうちから調整された光路長を有するかもしくは光路長の差が最も小さいペアが選択されるようにしてその調整が実施される。
【0019】
上述した方法の2つまたはそれ以上を1つの光学測定装置に組み合わせて採用することも本発明の範囲に属していることは言うまでもない。
【0020】
好適な1つの実施形態において、焦点制御部は被測定物体と干渉計との距離がプリセット可能であるように形成されている。干渉計内部での測定ビームの光路長は構造的に与えられ、焦点制御部にメモリされている。焦点制御部は、測定ビームの光路長を計算(つまり、干渉計内部での光路長に、干渉計と被測定物体との間の距離の2倍を加算)し、光路長調整手段を制御して測定ビームと参照ビームを調整する。ここで、光路長の均衡は検出器信号に応じて行われると好都合である。
【0021】
好適な1つの実施形態において、焦点制御部は検出器に接続されており、検出器の測定信号に応じて、光路長調整手段を制御して測定ビームと参照ビームとの光路長を調整する。好ましくは、この実施形態において、調整は強度信号に応じて、つまり、測定ビームと参照ビームとの干渉信号の強度に応じて行われる。本発明による光学測定装置の信号評価ユニットは検出器の測定信号を測定ビームと参照ビームとの干渉信号の強度に関して評価する。焦点制御部は強度が最大になるように、光路長調整手段を調整するが、これは測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度が最大であれば双方のビームの光路長が均衡しているためである。この場合、検出器の信号からの干渉信号の強度の計算は、例えばC.Rembe,A.Draebenstedt,“The laser−scanning cofocal vibrometer microscope:Theory and Experiments”,Rev.Sci.Instrum.,77 0837 02(2006)に記載されているような、それ自体公知の方法を用いて行なうことができる。
【0022】
本発明による光学測定装置の干渉計は、好ましくは、ヘテロダイン干渉計として形成されている。ヘテロダイン測定法において、測定ビームと参照ビームとの周波数は互いに離調しているため、干渉信号から運動速度のみならず、運動方向も算出することができる。一般に、ヘテロダイン干渉計は、測定ビームまたは参照ビームの光路に配置された、周波数シフターを有している。この周波数シフターにより、測定ビームかまたは参照ビームの周波数が遷移させられるため、干渉信号から振動測定評価部により運動方向を算出することができる。
【0023】
したがって、この好適な実施態様において、干渉信号は周波数シフターによる周波数遷移に応じた周波数を有している。相応して、この好適な実施態様において、信号評価ユニットは、干渉信号のエンベロープから、つまり干渉信号のヘテロダインキャリアの信号強度から、通例70MHzの測定帯域幅にて、干渉信号の強度を算出するように形成されている。
【0024】
干渉計の光源は、限定されたコヒーレンス長を有する光を発生するように形成されている。先述したように、検出器上での測定ビームと参照ビームとのの重ね合わせに際して十分に評価可能な干渉は、参照ビームと測定ビームとの光路長の差が光学的コヒーレンス長以下の場合にのみ生ずる。したがって、光学的コヒーレンス長は、反射された測定ビームがその範囲内で測定信号に寄与する物体上の深度範囲も規定する。
【0025】
したがって、光源は、好ましくは、コヒーレンス長が50μm以下の光ビームを発生させて、散乱光に基づく外乱効果が干渉信号に寄与しないように形成されている。コヒーレンス長を20μm以下、特に10μm以下に選択するのが特に有利である。
【0026】
所定のコヒーレンス長を有した光の発生は異なった方法で行うことができる。特に、光源をスーパールミネセンスダイオードを用いて形成するのが有利である。同じく、レーザまたはレーザダイオードの位相にノイズを加えることも可能である。さらに、フェムト秒レーザの使用も可能である。
【0027】
本発明による光学測定装置は、カプセル被覆された物体を測定するのに特に適している。この場合、測定ビームがカプセル被覆された物体にほぼ当初強度を保って当たるようにするため、光ビームがカプセル被覆によって吸収されないかまたはごく僅かに吸収されるにすぎないような光源を選択するのが好適である。特にマイクロシステムはケイ素またはケイ素含有材料でカプセル被覆されていることが多い。ケイ素による光の吸収は1.000nm以上の波長については大幅に減少することから、1.000nm以上の波長、特に1.500〜2.500nmまでの波長、せいぜい特に1.550nmの波長を有した光を発生させるように光源を形成するのが好適である。
【0028】
光路長の調整後、本発明による光学測定装置によって、測定された測定点に関する3種のデータをメモリに記憶させることが可能である。
【0029】
第一に、光路長調整手段によって測定ビームと参照ビームとのの調整に不可欠とされた路程を記憶することができる。第二に、測定点につき、算出された運動データを記憶することができ、第三に、測定点につき、測定信号の強度を記憶することができる。
【0030】
被測定物体が部分透光性を、つまり、光に対して深度と共に変化する屈折率を有する限り、本発明による光学測定装置によって被測定物体の三次元像も算出することができる。
【0031】
このため、先述したように、被測定物体における所定の異なった深度ポジション(つまり、測定範囲と干渉計との異なった距離)につきそれぞれ参照ビームと測定ビームとが調整させられる一定の測定範囲が“走査”される。したがって、侵入深度に応じた測定が実施される結果、測定された強度信号は被測定物体の三次元像を再現する。したがって、本発明による光学測定装置は光学的コヒーレンストモグラフィーの機能を含んでいる。
【0032】
さらに、任意の深度ポジションで、特に、強度信号が局所最大値を有するポジションで先述したように振動測定を行うことができるため、同時に被測定物体の三次元像ならびに被測定物体の深度に応じた運動データが与えられる。
【0033】
例えば、以下に述べるように走査制御ユニットによる物体上の複数の測定点の走査後に路程データから被測定物体の表面輪郭を算出することができ、その際、各々の被測定点につきさらに運動データが与えられることから、前記データから三次元の、つまり特に測定ビームに対して垂直(“out of plane”)および平行(“in plane”)の運動プロセスについてもそれ自体公知の相関法によって算出が可能である。
【0034】
測定データからの量的運動情報の算出には、例えば、T.Preuser,M.Rumpf,“Extracting Motion Velocities from 3D Image Sequences and Coupled Spatio−Temporal Smoothing”,SPIE Conferences on Visualization and Data Analyses,SPIE Vol.5009,2003,p.181−192およびL.Alvarez,J.Weickert,J.Sanchez,“A scale−space approach to nonlocal optical flow calculations”,Scale-Space 1999,Corfu,Greece,Sept.1999,Lecture Notes in Computer Science;1682,pp.235-246,Springer 1999に論じられているような公知の面内運動の解析法に依拠することができる。
【0035】
好適な実施形態において、物体の光学的測定を行うための本発明による光学測定装置は多ビーム干渉計として形成されている。この場合、測定ビームの光路にも、参照ビームの光路にもビーム拡大器が配置されているため、測定ビームと参照ビームはそれぞれ少なくとも2本の分割ビームに分割される。
【0036】
この干渉計はさらに、少なくとも1つの第2の検出器を含んでおり、その際、第1と第2の検出器は、第1の参照ビームが第1の検出器上で第1の測定ビームと重ね合わされ、第2の参照ビームが第2の検出器上で第2の測定ビームと重ね合わされるように配置されている。
【0037】
信号評価ユニットは第1の検出器とも、第2の検出器とも接続されている。したがって、双方の検出器の測定信号はそれぞれの検出器信号の強度ならびに運動データに関して評価される。この場合、好ましくは、信号評価ユニットは双方の信号を同時に評価できるように形成される。
【0038】
好適な実施形態において、双方の測定ビームは別々に出射するため、それらを被測定物体上の場所の異なる2つの測定点に向けることができる。したがって、この実施形態では、物体上の異なった2点を同時に測定することができる。
【0039】
前述した多ビーム干渉計の好適なさらなる実施態様において、干渉計は(参照ビームの)分割ビームのいずれか1本の光路に配置された、少なくとも1つの、光路長を変化させるための第2の光路調整手段を有している。したがって、この実施形態において、光路長を変化させるための光路調整手段によって双方の参照ビームの光路長を同時に変化させることができ、他方、光路長を変化させるための第2の光路調整手段によって双方の参照ビームのうち一方のみの光路長が変化させられるため、参照ビーム間の光路長差をプリセットすることが可能である。
【0040】
この場合、本発明による光学測定装置は単に1本の測定光ビームが本発明の装置から出射するように形成されていれば特に好適である。これは、少なくとも2本の測定ビームが1本の同一の光路を経て装置から出射して、こうしてまた、被測定物体上の、場所の同じ測定点に当たるようにすることによって達成することができる。
【0041】
ただし、好適には、装置は測定ビームが干渉計に再入射した後に初めて分割されるように形成されている。こうして、装置から出射して、被測定物体によって少なくとも部分的に反射され、続いて再び装置に入射する測定ビームが発生させられる。本発明による装置に再入射した後、測定ビームはビーム拡大器を通過し、こうして、それぞれ対応する参照ビームとそれぞれ1つの検出器上で重ね合わされる少なくとも2本の測定ビームに分割される。
【0042】
この実施形態は、被測定物体上の1つの測定点につき少なくとも2つの検出器に干渉信号が与えられ、その際、測定ビームと参照ビーム間の光路長差は双方の検出器につき相違しており、この相違は光路長を変化させるための第2の光路調整手段によってプリセット可能であるという利点を供する。
【0043】
このようにして、上述したように光路長が“走査”される必要なしに、つまり、光路長の変化によって時間的に順次、複数の測定信号が評価される必要なしに、参照ビームと測定ビームの間の光路長のバランスが相違する2つの測定信号が同時に与えられる。したがって、双方の検出器信号からより強度の大きい信号を選択することが可能であり、最大強度信号を見出すために時間をかけて光路長を走査する必要はない。
【0044】
また、光路長を変化させるための第1の光路調整手段にる粗調整により双方の参照ビームの光路長が調整させられ、続いて、双方の検出器の信号が読み出され、これから最大強度信号が評価されるようにして、前記双方の方式を組み合わせることも考えられることは言うまでもない。この場合、測定ビームと参照ビームとがより多数の測定ビームと参照ビームとに分割されて、当前記多数の検出器上で重ね合わされるようにし得るのが特に好適である。参照ビームには、それぞれ下降的順序で、光路長を変化させるための光路調整手段により、異なった光路長が付与されるため、参照ビームと測定ビーム間の異なった光路長比に関する、より多数の測定信号が信号評価ユニットにより同時に評価されることができる。これによって、測定ビームと参照ビームとがバランスした干渉信号を見出すことができ、光路長を変化させるための第1の光路調整手段によって光路長変化を走査することは不要である。あるいは、光路長を変化させるための第2の光路調整手段によってもたらされた差が密に段階化されているため、光路長を変化させるための第1の光路調整手段による粗調整の後、異なった光路長比の精密な分解が所与である。
【0045】
好適な実施形態として、本発明による光学測定装置は、少なくとも50個、特に少なくとも100個の検出器(測定ビームと参照ビームはそれと同数のビームに分割される)を含んでいるため、測定ビームと参照ビームのバランス比の異なる100個の測定信号が同時に受信可能である。
【0046】
好適な実施形態では、光路長を変化させるための第2の装置は光学遅延ユニットとして形成されている。これは、例えば、それぞれの参照ビームが光学的により密な媒体を通して導かれ、こうして遅延させられることによって実現される。これにより、非遅延参照ビームに比較して、光学的バス長の相違と同等な時間差が生ずる。
【0047】
さらに別の好適実施形態において、光学測定装置はポジショニング手段と走査制御ユニットを含んでいる。これにより、被測定物体上の複数の、場所の異なる、所定の測定点のラスタ状測定が可能である。走査制御ユニットはポジショニング手段を制御して、被測定物体と測定ビームとの相対位置を変化させる。これによって、測定ビームは物体上の少なくとも2つの場所の異なる所定の測定点に向けられることができる。ポジショニング手段は物体を測定ビームに対して基本的に垂直に2つの空間方向に変位させることのできる例えばX−Yテーブルの形で物体に配置されていてよい。ただし、ポジショニング手段を測定ビームの光路に配置して、測定ビームが被測定物体の所定の点に向けられるようにすることも同じく可能である。
【0048】
この好適な実施形態において、物体の走査後、測定ビームと参照ビームの調整のため各々の測定点につきメモリに記憶された路程差によって被測定物体の表面トポグラフを生成することができる。特に、ミクロテクニック分野の物体例えばケイ素に封入被覆された回転速度センサ、加速度センサおよび圧力センサの測定には、この光学測定装置が共焦点顕微鏡として形成されていれば好適である。この場合、測定ビームは対物レンズを経て被測定物体上の測定点に集束される。物体によって少なくとも部分的に反射された測定ビームは再び対物レンズの光路を経て共焦点顕微鏡に入射する。装置は、さらに、対物レンズの焦点外の点から物体に入射する非焦点ビームが基本的に空間フィルタによって遮光されるようにして測定ビームの光路に配置された空間フィルタを有している。一般にこの種の空間フィルタは、測定ビームの光路に配置されたピンホールによって実現することができる。
【0049】
なお、本発明による光学測定装置の好適な実施形態の例が請求項2〜19に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、図面を参照し、本発明の2つの実施形態を詳細に説明する。
図1には、物体1の光学的測定を行うための本発明による光学測定装置が示されている。この装置は信号評価ユニット2と、光源3と総計100個の検出器とを備えた干渉計を含んでおり、前記検出器はそのうち水平な一列に配置された4個のみが図示され、そのうち外側の2個に符号4a、4dが付されている。
【0051】
干渉計はさらに、1つの反射ミラー5と、4つのビームスプリッタ6a〜6dと、2つのビーム拡大器7a、7bと、2つのブラッグセル8a、8bと、2枚のλ/4波長板9a、9bと、1つの光学遅延ユニット10と、モータによって変位させられる1つの参照ミラー11とを含んでいる。
【0052】
光源3はコヒーレンス長が約20μmの光を発生するように形成されている。光源から送出された光ビーム12は反射ミラー5を経て偏向されてビームスプリッタ6aに達する。光ビームは同所で測定ビーム12aと、参照ビーム12bとに分割される。測定ビーム12aはブラッグセル8aと第2のビームスプリッタ6bとを通過し、一連のレンズとλ/4波長板9aを経て被測定物体1に集束される。
【0053】
物体1によって少なくとも部分的に反射された測定ビーム12aは再びλ/4波長板9aを通過し、第2のビームスプリッタ6bによって偏向されてビーム拡大器7bに達し、ビーム拡大器7bと第3のビームスプリッタ6cを通過した後、4つの検出器4a〜4dに達する。
【0054】
λ/4波長板9a、9bによって、偏光ビームスプリッタと連携して強度損失なしの光ビームの偏向が可能なように、光源は偏光を発生する。
【0055】
この実施形態の干渉計はヘテロダイン干渉計として形成されている。つまり、2つのブラッグセル8a、8bにより、測定ビーム12aと参照ビーム12bとは周波数に関して互いに離調される。
【0056】
参照ビーム12bは第4のビームスプリッタ6dを通過し、モータによって変位させられる参照ミラー11に当たり、そこで反射されて、第4のビームスプリッタ6dにより偏向されて第2のブラッグセル8bに達する。続いて、参照ビーム12bはビーム拡大器7aによって拡大されて、光学遅延ユニット10を通過する。この場合、個々の分割ビームはそれぞれ別様に遅延させられることから、光学遅延ユニット10の通過の後、分割ビームの各々には異なった光路長が対応づけられる。
【0057】
拡大された参照ビームは第3のビームスプリッタ6cによって偏向されて100個の検出器(図中には、検出器4a〜4dのみが表されている)に達し、そこで、拡大された測定ビーム12aと重ね合わされる。それゆえ、いずれの検出器にも、測定ビーム/参照ビーム間の異なったバランス比が与えられる。
【0058】
信号評価ユニット2は、検出器(検出器4a〜4dにて表示)及びモータによって変位させられる参照ミラー11のモータに接続されている。信号評価ユニット2は以下の要素を含んでいる。これらの要素とは、信号分配器としてのビームスプリッタ2a、アナログ-ディジタルデータ収集装置としてのA/D変換器2b、信号強度評価部2c、焦点制御部2d、マルチプレクサ2eおよび振動測定評価部2fである。
【0059】
検出器(図番4a〜4dで示されている)の測定信号はビームスプリッタ2aによって、一方でA/D変換器2bに、他方でマルチプレクサ2eに導かれる。
【0060】
A/D変換器2bは、それぞれの検出器の出力信号の信号強度が算出されてディジタル信号に変換されるように形成されている。この場合、信号強度とは、それぞれの検出器4a〜4dによって生成された出力信号のエンベロープから干渉信号の瞬時強度が算出されることを意味している。ディジタルとして所与の信号強度は信号強度評価部2cにおいて多様な観点から評価される。一方で、最強の信号の信号強度が焦点制御部2dに転送される。さらに、チャネル番号、つまり検出器の番号が最強の信号と共にマルチプレクサ2eに転送される。
【0061】
測定プロセスは以下のようにして行われる。
各々の検出器4a〜4dには、光学遅延ユニット10により、遅延の異なる参照ビームが対応させられている。
参照ミラー11の駆動部は焦点制御部2dにより、測定ビーム/参照ビーム間の平均遅延を有する検出器に最大測定信号が入るように制御される。したがって、この検出器のために、測定ビームと参照ビームはほぼ調整されている。これによって、セットアップが行われる。
参照ビームの光路長のこの調整が行われると直ちに、信号強度評価部2cは最強の検出信号を有するチャネルのチャネル番号をマルチプレクサ2eに転送する。マルチプレクサ2eは最強の干渉信号を有する検出器の干渉信号を振動測定評価部2fに転送する。
振動測定評価部は転送されてきた干渉信号をそれ自体公知の方法で評価し、つまり物体1上の被測定点の運動速度と運動方向を決定し、これらのデータをメモリに記憶する。
【0062】
したがって、図1に示した本発明による光学測定装置によって初めて、被測定物体1に対して、干渉信号の強度を測定すると共に、被測定物体1上の被測定点の運動速度と運動方向も求めることが可能になる。光源3のコヒーレンス長が限定されていることにより、参照ミラー11によって設定された焦点域の約20μmのコヒーレンス長内で生ずる被測定物体1の光反射のみが検出器4a〜4dのいずれかにおける干渉信号に寄与する。したがって、参照ミラー11によって範囲が設定され、その範囲内で測定信号を得ることができる。
【0063】
光源3は波長約1550nmの光を発生する。これにより、ケイ素に封入被覆された被測定物体についても、ケイ素がこの波長の光をほとんど吸収せず、かつ、グラスファイバ伝送技術によって適切な光学素子を使用することができることから、その測定を行うことが可能である。
【0064】
測定ビーム/参照ビーム間の上述した異なるバランス比を色収差によって生成することも同じく本発明の範囲に属する。
【0065】
図2には、図1に示した実施形態と基本構造の点では一致している別実施形態が示されている。測定・評価プロセスも上記と同様にして実施される。重要な相違点は、測定ビームおよび参照ビームは図1に示したように2つのビーム拡大器7a、7bによって分割されず、また、遅延ユニット10による光学的遅延も行われないことである。これらに代えて、図2に示した実施形態は光学収差素子20と置換格子21を有している。
【0066】
測定ビーム12aは光学収差素子20を通過し、その後被測定物体1に達する。光学収差素子20によって、測定ビームの異なった波長成分につき、異なった焦点が生成される。つまり、測定ビームには波長に応じて異なった焦点域を対応づけることができる。物体1によって少なくとも部分的に反射された測定ビームは、図1の場合も同様であるが、λ/4波長板9aを通過し、第2のビームスプリッタ6bによって偏向されて第3のビームスプリッタ6cに達する。第3のビームスプリッタ6cを通過した後、参照ビーム12bと重ね合わされた測定ビームは置換格子21に達する。ここで、重ね合わされた測定ビームと参照ビームとの異なった波長成分は偏向されてそれぞれ検出器4a〜4dのいずれかに達する。図2においても、総計100個の検出器のうち4個のみが例示されている。
【0067】
重要な点は、置換格子によって、各々の検出器に、重ね合わされた測定ビームと参照ビームとの一定の波長成分を対応させることができるため、各々の検出器において、測定ビームの各波長成分の焦点が異なっていることから、測定ビーム/参照ビーム間の異なったバランス比が与えられるということである。
【0068】
光学収差によって異なったバランス比を発生させるための基本構造は、Papasathopoulos,Koerner,Osten,“Chromatic confocal spectral interferometry”Applied Optics,Vol45,No,32,10 November 2006,pp.8244−8252に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明による光学測定装置であって、干渉計が多ビーム干渉計として形成されている第1の実施形態を示すブロック図
【図2】光学収差素子によって測定ビームと参照ビームとの異なったバランス比を実現する第2の実施形態を示すブロック図
【符号の説明】
【0070】
1 物体
2 信号評価ユニット
2d 焦点制御部
2f 振動測定評価部
3 光源
4a、4d 検出器
11 光路長調整手段
12a 測定ビーム
12b 参照ビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号評価ユニットと、光源と、少なくとも1つの検出器とを含む干渉計を備え、
前記干渉計は前記光源によって生成された光ビームが少なくとも1本の測定ビームと1本の参照ビームとに分割されるように形成され、物体に当たって前記物体によって少なくとも部分的に反射された前記測定ビームは前記検出器上で前記参照ビームと重ね合わされ、
前記信号評価ユニットは前記検出器に接続され、かつ、前記検出器の測定信号から前記物体の運動データを算出するように形成された振動測定評価部を含む光学測定装置であって、
前記光源はコヒーレンス長1cm以下の光を発生するように形成され、
焦点制御部と、前記焦点制御部によって制御される、光路長を変化させる光路長調整手段とが備えられ、
前記光路長調整手段は、測定ビーム又は参照ビームあるいはその両方の光路長を前記焦点制御部の制御信号に応じて変化させるように配置され、
前記焦点制御部は、前記光路長調整手段を制御して、測定ビームと参照ビームの光路長を調整するように形成されていることを特徴とする光学測定装置。
【請求項2】
前記光路長調整手段は、前記参照ビームの光路に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学測定装置。
【請求項3】
前記信号評価ユニットは、前記検出器の測定信号を測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度に関して評価するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学測定装置。
【請求項4】
前記焦点制御部は前記信号評価ユニットに接続されて、前記光路長調整手段を前記検出器の測定信号、又は、前記光路長調整手段を測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度に応じて制御するように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項5】
前記干渉計はヘテロダイン干渉計として形成されて、前記測定ビーム又は前記参照ビームあるいはその両方の光路に配置されて前記ビームの周波数をシフトするように形成された周波数シフターを備え、
前記振動測定評価部はヘテロダイン振動測定評価部として、前記物体の運動データに基づいて運動方向も算出するように形成され、
前記信号評価ユニットは測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度を前記検出器の前記ヘテロダイン信号のキャリア強度から算出するように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項6】
前記光源は、コヒーレンス長50μm以下の光ビームを発生するように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項7】
前記光源は、光ビームが50μm以下のコヒーレンス長を有するように、広帯域周波数スペクトルを有する光ビームを発生させるように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学測定装置。
【請求項8】
前記光源は、光ビームが50μm以下のコヒーレンス長を有するように、位相が時間的に変化する光ビームを発生させるように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学測定装置。
【請求項9】
前記光路長調整手段は直線変位可能な参照ミラーとして形成されて参照ビームの光路に配置され、前記参照ミラーは参照ビームの方向に変位させることができることを特徴とする請求項5に記載の光学測定装置。
【請求項10】
前記光源は、波長が1000nm以上の光ビームを発生させるように形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項11】
前記信号評価ユニットは1つの制御出力を有し、前記制御出力は前記光路長調整手段に接続されて前記光路長調整手段を制御し、参照ビームの少なくとも2つの所定の光路長につき、測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度が算出され、また、前記干渉信号が最大の光路長につき、前記振動測定評価部によって前記物体の運動データが算出されるか、又は前記干渉信号の強度が別個に記憶されるか、あるいはその両方が行われることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項12】
前記干渉計は、測定ビームの光路に配置されて前記測定ビームを少なくとも2本の分割ビームに分割するように形成された測定ビーム用ビームスプリッタと、参照ビームの光路に配置されて前記参照ビームを少なくとも2本の分割ビームに分割するように形成された参照ビーム用ビームスプリッタとを備えた多ビーム干渉計として形成され、
前記干渉計は少なくとも1つの第2の検出器を備えて、前記第1の測定ビームが前記第1の参照ビームと前記第1の検出器上で重ね合わされ、前記第2の測定ビームが前記第2の参照ビームと前記第2の検出器上で重ね合わされるように形成され、
前記信号評価ユニットは前記第1の検出器と前記第2の検出器とに接続されて、双方の検出器の測定信号を評価するように形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項13】
前記干渉計は、前記参照ビームのいずれか1本の分割ビームまたは前記測定ビームのいずれか1本の分割ビームの光路に配置された、光路長を変化させるための少なくとも1つの第2の光路長調整手段を備えることを特徴とする請求項12に記載の光学測定装置。
【請求項14】
前記測定ビーム用ビームスプリッタは測定ビームの光路において物体と検出器との間に配置されて、前記測定ビームは分割されずに前記被測定物体に当たり、前記物体によって少なくとも部分的に反射された測定ビームは前記測定ビーム用ビームスプリッタによって分割ビームに分割されることを特徴とする請求項12又は13に記載の光学測定装置。
【請求項15】
光路長を変化させるための前記第2の光路長調整手段は光学的遅延ユニットとして形成されていることを特徴とする請求項13記載の光学測定装置。
【請求項16】
この光学測定装置は、さらにポジショニング手段と走査制御ユニットとを備え、前記走査制御ユニットはポジショニング手段と連携するように形成されて、前記走査制御ユニットが制御信号によって前記ポジショニング手段を制御して被測定物体と測定ビームとの相対位置を変化させるため、測定ビームは前記物体上の少なくとも2つの場所の異なる所定の測定点に向けられることができることを特徴とする請求項1か15のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項17】
前記ポジショニング手段は光学偏向ユニットとして形成され、前記光学偏向ユニットは前記測定ビームの光路において光源と物体との間に配置され、前記測定ビームを選択的に少なくとも2つの所定の空間方向に偏向させて、前記測定ビームを前記物体上の少なくとも2つの場所の異なる所定の測定点に当てるように形成されていることを特徴とする請求項16に記載の光学測定装置。
【請求項18】
この光学測定装置は、対物レンズと空間フィルタとを備えた共焦点顕微鏡として構成され、
前記対物レンズと前記空間フィルタとは、前記対物レンズの焦点外の点から前記物体に入射する非焦点ビームが前記空間フィルタによって基本的に遮光されるようにして前記測定ビームの光路に配置されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の光学測定装置。
【請求項19】
前記焦点制御部は、前記光路長調整手段を制御して、所定の複数の深度範囲につき、それぞれ測定ビームと参照ビームの光路長が調整されるように形成され、かつ、
所定のそれぞれの深度範囲において、測定ビームと参照ビームの干渉信号の強度が評価されるように形成されていることを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の光学測定装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−216251(P2008−216251A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52066(P2008−52066)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(598126324)ポリテック・ゲー・エム・ベー・ハー (8)
【氏名又は名称原語表記】POLYTEC GMBH
【住所又は居所原語表記】POLYTECPLATZ 1‐7, D‐76337 WALDBRONN, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
【Fターム(参考)】