説明

光通信モジュール

【課題】光学素子と光ファイバとの相対位置を容易に調整することができる、光通信モジュールを提供する。
【解決手段】光通信モジュール1では、樹脂パッケージ11に、光学素子配置用の第1凹部12が形成されている。また、樹脂パッケージ11に、光ファイバ配置用の溝14が形成されている。第1凹部12内に光学素子16が配置され、溝14内に光ファイバ18が配置されることにより、光学素子16と光ファイバ18との光学的な接続が達成される。そして、樹脂パッケージ11には、溝14の途中部の側面15において開放される第2凹部21が形成されている。光ファイバ18の途中部には、抜け防止部材19が固定されている。抜け防止部材19は、第2凹部21内に配置され、第2凹部21に対して固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、インターネットを利用した動画配信の普及などに伴って、サーバやルータだけでなく、携帯電話機などにおいても、高速で大容量の信号伝送が要求されてきている。しかし、プリント配線板を用いた電気配線では、信号伝送速度が限界に近づいており、システム性能の向上が困難になってきている。
そのため、光インターコネクションが注目を集めている。光インターコネクションは、電気信号を光信号に変換し、光ファイバなどを用いて、高速かつ大容量の信号伝送を可能とする技術である。光インターコネクションでは、データの伝送の高速化を図ることができるだけでなく、電磁干渉(ノイズの発生)などの問題も解決することができる。
【0003】
光インターコネクションに用いられる光通信モジュールでは、1つのパッケージ内に、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:垂直共振器面発光レーザ)またはPD(Photo Diode)などの光学素子とその制御のためのICチップとが収容されている。光通信モジュールは、マザーボードなどに実装される。そして、光通信モジュールに、光信号伝送のための光ファイバが光学素子に対して位置合わせされながら接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−178537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、光ファイバの接続時に光学素子の位置がすでに固定されているため、光学素子と光ファイバとの相対位置の調整(位置合わせ)が困難である。
そこで、本発明の目的は、光学素子と光ファイバとの相対位置を容易に調整することができる、光通信モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するための請求項1記載の光通信モジュールは、基板と、前記基板の一方面を封止するパッケージと、前記パッケージに形成され、その表面から前記基板の前記一方面まで掘り下がった第1凹部と、前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、一端が前記第1凹部の側面において開放され、他端が前記パッケージの側面において開放される溝と、前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、前記溝の途中部の側面において開放される第2凹部と、前記第1凹部内に配置される光学素子と、前記溝内に配置され、前記光学素子と光学的に接続される光ファイバと、前記光ファイバの途中部に固定されており、前記第2凹部内に配置され、前記光ファイバが前記溝から抜けるのを防止するための抜け防止部材とを備えている。
【0007】
この光通信モジュールでは、基板の一方面を封止するパッケージに、光学素子配置用の第1凹部が形成されている。また、パッケージに、光ファイバ配置用の溝が形成されている。第1凹部内に光学素子が配置され、溝内に光ファイバが配置されることにより、光学素子と光ファイバとの光学的な接続が達成される。
さらに、パッケージには、溝の途中部の側面において開放される第2凹部が形成されている。光ファイバの途中部には、抜け防止部材が固定されており、この抜け防止部材が第2凹部内に配置されることにより、光ファイバがパッケージに対してその軸方向(抜け方向)に固定される。その結果、光ファイバが溝から抜けるのを防止することができる。
【0008】
そして、光学素子がパッケージに対して予め固定されている構成とは異なり、第1凹部内において光学素子の位置に自由度がある。そのため、光学素子に対して光ファイバを光学的に接続する際に、光ファイバをパッケージに対してその軸方向に固定(位置決め)した状態で、光学素子の絶対位置(パッケージに対する位置)を調整することにより、光学素子と光ファイバとの相対位置を容易に調整することができる。その結果、光学素子と光ファイバとの良好な光学的接続を達成することができる。
【0009】
請求項2に記載のように、第2凹部の底面側が窄まるように、第2凹部の側面が傾斜していることが好ましい。これにより、抜け防止部材が第2凹部内に嵌め込まれる過程で、抜け防止部材が第2凹部の側面に当接し、抜け防止部材の位置が第2凹部の深さ方向およびそれと直交する面内において決まる。これにより、光ファイバをパッケージに対して位置決めすることができる。
【0010】
また、請求項3に記載のように、第2凹部は、溝の両側に形成され、それぞれ平面視四角形状をなし、抜け防止部材は、直方体形状をなし、溝の両側の第2凹部に跨って配置されていてもよい。抜け防止部材の側面には、抜け防止部材を第2凹部に対して固定するための固定用突起が形成されていることが好ましい。固定用突起が第2凹部の側面に当接して変形することにより、抜け防止部材が第2凹部に対して固定される。これにより、光ファイバをパッケージに対して強固に固定することができる。
【0011】
また、請求項4に記載のように、光通信モジュールは、溝における第1凹部と第2凹部との間の部分内に配置され、光ファイバを溝の底面側から支持するファイバサポートをさらに備えていることが好ましい。ファイバサポートにより、光ファイバの光学素子側の端部付近を支持することができる。これにより、光ファイバの光学素子側の端部の絶対位置に高精度を確保することができる。その結果、光学素子と光ファイバとの一層良好な光学的接続を達成することができる。
【0012】
さらに、請求項5に記載のように、ファイバサポートの光ファイバとの接触面が、光ファイバの周面に沿った湾曲面であることが好ましい。これにより、光ファイバを安定して支持することができる。
また、請求項6に記載のように、溝の開口幅が光ファイバの直径よりも大きく、溝の底面の幅が光ファイバの直径よりも小さく、溝の側面が傾斜していることが好ましい。溝内に光ファイバが配置されるときに、光ファイバが溝内に所定深さまで入り込むと、光ファイバが溝の側面に当接し、その深さ位置で光ファイバが固定される。これにより、光ファイバのパッケージ上に配置される部分をその全長にわたって溝の深さ方向に固定することができる。
【0013】
請求項7に記載の光通信モジュールは、基板と、前記基板の一方面を封止するパッケージと、前記パッケージに形成され、その表面から前記基板の前記一方面まで掘り下がった凹部と、前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、一端が前記凹部の側面において開放され、他端が前記パッケージの側面において開放される溝と、前記凹部内に配置される光学素子と、前記溝内に配置され、前記光学素子と光学的に接続される光ファイバと、前記溝内に配置され、前記光ファイバを前記溝の底面側から支持するファイバサポートとを備えている。
【0014】
この光通信モジュールでは、基板の一方面を封止するパッケージに、光学素子配置用の凹部が形成されている。また、パッケージに、光ファイバ配置用の溝が形成されている。凹部内に光学素子が配置され、溝内に光ファイバが配置されることにより、光学素子と光ファイバとの光学的な接続が達成される。
そして、溝内には、光ファイバを溝の底面側から支持するファイバサポートが配置されている。ファイバサポートにより、光ファイバを支持することができる。これにより、光ファイバを溝の深さ方向に精度よく位置決めすることができる。
【0015】
光学素子がパッケージに対して予め固定されている構成とは異なり、凹部内において光学素子の位置に自由度がある。そのため、光学素子に対して光ファイバを光学的に接続する際に、光ファイバをパッケージに対して溝の深さ方向に位置決めした状態で、光学素子の絶対位置(パッケージに対する位置)を調整することにより、光学素子と光ファイバとの相対位置を容易に調整することができる。その結果、光学素子と光ファイバとの良好な光学的接続を達成することができる。
【0016】
請求項7に記載のように、ファイバサポートの光ファイバとの接触面が、光ファイバの周面に沿った湾曲面であることが好ましい。これにより、光ファイバを安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る光通信モジュールの模式的な平面図である。
【図2】図2は、光通信モジュールを図1に示す切断線II−IIで切断したときの模式的な断面図である。
【図3】図3は、光通信モジュールを図1に示す切断線III−IIIで切断したときの模式的な断面図である。
【図4】図4は、光通信モジュールを図1に示す切断線IV−IVで切断したときの模式的な断面図である。
【図5】図5は、光通信モジュールを図1に示す切断線V−Vで切断したときの模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光通信モジュールの模式的な平面図である。図2は、光通信モジュールを図1に示す切断線II−IIで切断したときの模式的な断面図である。図3は、光通信モジュールを図1に示す切断線III−IIIで切断したときの模式的な断面図である。図4は、光通信モジュールを図1に示す切断線IV−IVで切断したときの模式的な断面図である。図5は、光通信モジュールを図1に示す切断線V−Vで切断したときの模式的な断面図である。
【0019】
光通信モジュール1は、長方形板状のガラスエポキシ基板2を備えている。
ガラスエポキシ基板2の表面上には、配線パターン3が形成されている。配線パターン3は、たとえば、銅からなる。配線パターン3には、アイランド4、複数のリード5および複数の外部端子6などが含まれる。
アイランド4は、ガラスエポキシ基板2の長手方向の中央よりもやや一方側(図1における左側)に片寄った位置に配置されている。リード5は、アイランド4の周囲に配置されている。外部端子6は、ガラスエポキシ基板2の長手方向の一方側端部に配置されている。
【0020】
アイランド4上には、後述する光学素子16の制御のためのICチップ7がダイボンディングされている。ICチップ7の表面には、複数のパッド8が形成されている。各パッド8は、ボンディングワイヤ9を介して、リード5および外部端子6などと電気的に接続されている。図1では、パッド8と2つのリード5との接続状態のみが示されている。この2つのリード5は、アイランド4に対して他方側(外部端子6が配置される側と反対側。図1における右側)に配置されている。
【0021】
また、ガラスエポキシ基板2上には、ソルダレジスト10が形成されている(図2〜4参照)。ソルダレジスト10は、ガラスエポキシ基板2の表面を被覆している。アイランド4、リード5の一部および外部端子6などは、ICチップ7やボンディングワイヤ9との接続のために、ソルダレジスト10から選択的に露出している。
そして、ガラスエポキシ基板2の表面は、外部端子6が配置された一方側端部を除いて、樹脂パッケージ11によりICチップ7とともに封止されている。
【0022】
樹脂パッケージ11には、ICチップ7を被覆する部分に対する他方側に、平面視四角形状の第1凹部12が形成されている。第1凹部12は、樹脂パッケージ11の表面からガラスエポキシ基板2の表面まで掘り下がっており、第1凹部12内において、ガラスエポキシ基板2の表面が露出している。パッド8と接続された2つのリード5の一部は、第1凹部12内において、後述する光学素子16との電気接続のための端子13として露出している。
【0023】
また、樹脂パッケージ11には、第1凹部12に対する他方側に、ガラスエポキシ基板2の長手方向に延びる中心線に沿って、溝14が形成されている。溝14の一端は、第1凹部12の側面において開放され、その他端は、樹脂パッケージ11の他方側端面において開放されている。溝14は、樹脂パッケージ11の表面からガラスエポキシ基板2の表面まで掘り下がり、断面略V字状をなしている。具体的には、溝14の樹脂パッケージ11の表面における開口幅は、後述する光ファイバ18の直径よりも大きい。また、溝14の底面(ガラスエポキシ基板2の溝14内において露出する部分)の幅は、光ファイバ18の直径よりも小さい。そして、図2,3に示すように、溝14の側面15は、樹脂パッケージ11の内側に向かって傾斜している。側面15の底面に対する傾斜角度は、たとえば、45〜90°である。
【0024】
第1凹部12内には、光学素子16が配置される。光学素子16は、その光軸が溝14内を延び、ガラスエポキシ基板2の表面と平行をなすように横向きに配置されている。光学素子16の側面(第1凹部12内に配置された状態でガラスエポキシ基板2と対向する面)には、2つの端子(図示せず)が設けられている。各端子は、ガラスエポキシ基板2上の端子13と導電ペースト(たとえば、銀ペースト)を介して接合される。
【0025】
光学素子16は、発光素子であっても、受光素子であってもよい。光学素子16が発光素子である場合、光学素子16として、たとえば、VCSELなどの面発光レーザやPDを用いることができる。光学素子16が受光素子である場合、光学素子16として、たとえば、PDを用いることができる。そして、光学素子16が受光素子である場合、光学素子16の光受光面には、図1に示すように、集光度を上げるための半球状のレンズ17が形成される。
【0026】
溝14内には、光ファイバ18の一端が配置される。光ファイバ18の途中部には、樹脂製の抜け防止部材19が固定されている。抜け防止部材19は、直方体形状をなし、光ファイバ18は、抜け防止部材19における光ファイバ18の軸方向の両側面の中央部を貫通している。当該両側面には、光ファイバ18の両側に、半円柱状の固定用突起20が抜け防止部材19の厚さ方向に延びる突条として形成されている。
【0027】
抜け防止部材19は、たとえば、金型に光ファイバ18をセットし、その金型に抜け防止部材19の材料である樹脂を注入することにより形成することができる。
そして、樹脂パッケージ11には、抜け防止部材19に対応して、溝14の途中部の両側に、平面視四角形状の第2凹部21が形成されている。各第2凹部21は、樹脂パッケージ11の表面からガラスエポキシ基板2の表面まで掘り下がり、溝14の側面15において開放されている。また、図4,5に示すように、各第2凹部21の側面22は、第2凹部の底面側が窄まるように傾斜している。側面22の底面に対する傾斜角度は、たとえば、45〜90°である。
【0028】
抜け防止部材19は、溝14の両側の2つの第2凹部21に跨って、溝14および第2凹部21からなる空間内に配置される。第2凹部21の側面22が傾斜しているので、第2凹部21内に抜け防止部材19が嵌め込まれる過程で、抜け防止部材19の各固定用突起20が第2凹部21の側面22に当接し、抜け防止部材19の位置が第2凹部21の深さ方向およびそれと直交する面内において決まる。これにより、樹脂パッケージ11に対する光ファイバ18の位置決めが達成される。そして、固定用突起20が側面22に当接した後、抜け防止部材19が第2凹部21内にさらに押し込まれることにより、抜け防止部材19の各固定用突起20は、図5に示すように、第2凹部21の側面22に当接して弾性変形する。これにより、抜け防止部材19が第2凹部21に対して強固に固定される。
【0029】
抜け防止部材19が第2凹部21内に配置された状態で、光ファイバ18が溝14内に配置される。そして、光ファイバ18の光学素子16側の端部が第1凹部12内に配置され、その端面が光学素子16の光出射面または光受光面と対向する。これにより、光ファイバ18は、光学素子16と光学的に接続される。
そして、溝14における第1凹部12と第2凹部21との間の部分には、その底部に、樹脂製のファイバサポート23が配置されている。ファイバサポート23は、溝14の各側面15に接する側面および光ファイバ18の周面に沿った湾曲面24を有するブロック状に形成されている。ファイバサポート23の湾曲面24により、光ファイバ18の光学素子16側の端部付近が溝14の底面側から支持されている。
【0030】
ファイバサポート23は、樹脂パッケージ11の成型時に同時に成型され、樹脂パッケージ11と一体的に形成されていてもよい。また、樹脂パッケージ11と同一または異なる材料を用いて、樹脂パッケージ11と別体に形成され、樹脂パッケージ11の形成後に溝14内に配置されてもよい。
以上のように、光通信モジュール1では、ガラスエポキシ基板2の一方面を封止する樹脂パッケージ11に、光学素子配置用の第1凹部12が形成されている。また、樹脂パッケージ11に、光ファイバ配置用の溝14が形成されている。第1凹部12内に光学素子16が配置され、溝14内に光ファイバ18が配置されることにより、光学素子16と光ファイバ18との光学的な接続が達成される。
【0031】
そして、樹脂パッケージ11には、溝14の途中部の側面15において開放される第2凹部21が形成されている。光ファイバ18の途中部には、抜け防止部材19が固定されている。抜け防止部材19は、第2凹部21内に配置され、第2凹部21に対して固定される。これにより、光ファイバ18が樹脂パッケージ11に対してその軸方向(抜け方向)に固定される。その結果、光ファイバ18が溝14から抜けるのを防止することができる。
【0032】
光学素子16が樹脂パッケージ11に対して予め固定されている構成とは異なり、第1凹部12内において光学素子16の位置に自由度がある。そのため、光学素子16に対して光ファイバ18を光学的に接続する際に、光ファイバ18を樹脂パッケージ11に対してその軸方向に固定(位置決め)した状態で、光学素子16の絶対位置(樹脂パッケージ11に対する位置)を調整することにより、光学素子16と光ファイバ18との相対位置を容易に調整することができる。その結果、光学素子16と光ファイバ18との良好な光学的接続を達成することができる。
【0033】
また、光ファイバ18が溝14内に配置された状態で、ファイバサポート23により、光ファイバ18の光学素子16側の端部付近が支持される。これにより、光ファイバ18の光学素子16側の端部を高精度に位置決めすることができる。その結果、光学素子16と光ファイバ18との一層良好な光学的接続を達成することができる。
さらに、ファイバサポート23の光ファイバ18との接触面が、光ファイバ18の周面に沿った湾曲面24となっている。よって、光ファイバ18の光学素子16側の端部付近を安定して支持することができる。
【0034】
また、溝14の開口幅は、光ファイバ18の直径よりも大きく、溝14の底面の幅は、光ファイバ18の直径よりも小さい。そして、溝14の側面15は、樹脂パッケージ11の内側に向かって傾斜している。そのため、光ファイバ18における抜け防止部材19に対して光学素子16側と反対側の部分は、溝14内に所定深さまで入り込むと、光ファイバ18が溝14の側面15に当接し、その深さ位置で固定される。これにより、光ファイバ18の樹脂パッケージ11上に配置される部分をその全長にわたって溝14の深さ方向に固定することができる。
【0035】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することも可能である。
たとえば、第2凹部21は、溝14の一方側にのみ形成されていてもよい。
また、溝14における第2凹部21に対して第1凹部12側と反対側の部分にも、ファイバサポート23が設けられてもよい。
【0036】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 光通信モジュール
2 ガラスエポキシ基板(基板)
11 樹脂パッケージ(パッケージ)
12 第1凹部(凹部)
14 溝
15 側面
16 光学素子
17 レンズ
18 光ファイバ
19 抜け防止部材
20 固定用突起
21 第2凹部
22 側面
23 ファイバサポート
24 湾曲面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方面を封止するパッケージと、
前記パッケージに形成され、その表面から前記基板の前記一方面まで掘り下がった第1凹部と、
前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、一端が前記第1凹部の側面において開放され、他端が前記パッケージの側面において開放される溝と、
前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、前記溝の途中部の側面において開放される第2凹部と、
前記第1凹部内に配置される光学素子と、
前記溝内に配置され、前記光学素子と光学的に接続される光ファイバと、
前記光ファイバの途中部に固定されており、前記第2凹部内に配置され、前記光ファイバが前記溝から抜けるのを防止するための抜け防止部材とを含む、光通信モジュール。
【請求項2】
前記第2凹部の底面側が窄まるように、前記第2凹部の側面が傾斜している、請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項3】
前記第2凹部は、前記溝の両側に形成され、それぞれ平面視四角形状をなし、
前記抜け防止部材は、直方体形状をなし、前記溝の両側の前記第2凹部に跨って配置され、
前記抜け防止部材の側面に、前記第2凹部の側面に当接して変形し、前記抜け防止部材を前記第2凹部に対して固定するための固定用突起が形成されている、請求項1または2に記載の光通信モジュール。
【請求項4】
前記溝における前記第1凹部と前記第2凹部との間の部分内に配置され、前記光ファイバを前記溝の底面側から支持するファイバサポートをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項5】
前記ファイバサポートの前記光ファイバとの接触面が、前記光ファイバの周面に沿った湾曲面である、請求項4に記載の光通信モジュール。
【請求項6】
前記溝の開口幅が前記光ファイバの直径よりも大きく、前記溝の底面の幅が前記光ファイバの直径よりも小さく、前記溝の側面が傾斜している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項7】
基板と、
前記基板の一方面を封止するパッケージと、
前記パッケージに形成され、その表面から前記基板の前記一方面まで掘り下がった凹部と、
前記パッケージに形成され、前記パッケージの表面から掘り下がり、一端が前記凹部の側面において開放され、他端が前記パッケージの側面において開放される溝と、
前記凹部内に配置される光学素子と、
前記溝内に配置され、前記光学素子と光学的に接続される光ファイバと、
前記溝内に配置され、前記光ファイバを前記溝の底面側から支持するファイバサポートとを含む、光通信モジュール。
【請求項8】
前記ファイバサポートの前記光ファイバとの接触面が、前記光ファイバの周面に沿った湾曲面である、請求項7に記載の光通信モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−137863(P2011−137863A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295893(P2009−295893)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】