説明

分数分割電荷補償手段を有する周波数シンセサイザ

【課題】分数−N補償法で用いられる電荷ポンプを容易に整合し、分数分割によって導入された望ましくない周波数成分を濾波する。
【解決手段】VCO周波数分割器309と基準周波数信号303との間の位相不整合の分数−NPLLにおける補償が可変電荷ポンプ装置307により行われる。移相比較器305は、電荷ポンプ装置の電荷ポンプのいくつかを早くオンにし、残りの電荷ポンプを遅れてオンにするために補償論理501を有する。このプロセスは、部分電荷を適切に補償するために正確な時点で等価電荷をオンにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
技術分野
本発明は部分N周波数シンセサイザに関するものであり、更に詳しくいえば、可変電荷ポンプ装置の使用による部分−N電荷補償方法および装置に関するものである。
【従来の技術】
【0002】
背景技術
周波数シンセサイザは種々の技術産業において主要な役割を演じている。たとえば、それらは数多くの通信応用およびコンピューティング応用で実現されている。それらの応用はAM/FMラジオ、デジタル・セルラー電話、およびスプレッド・スペクトラム受信機ならびにコンピューティング装置などの電子装置を含む。周波数シンセサイザは、基準入力源の倍数である周波数を確実に発生するために、フェーズ・ロック・ループ回路(PLL)と、電圧制御発振器に結合されている分割器とを従来利用している。
【0003】
PLL回路の設計においては、2つの相反する技術パラメータを考慮する必要がある。最初のものはチャネル間隔である。このパラメータは、次式で示されているように、比較周波数の倍数である個別周波数を達成する能力を反映している。
【0004】
fVCO=NVCO×fComp(1)
ここに、fVCOは電圧制御発振器(VCO)の周波数、NVCOはVCO分割器の分割比、fCompは比較周波数である。
【0005】
狭いチャネル間隔では多数のチャネルが所与の帯域幅を占めることができ、したがって、望ましい。これは低い比較周波数を使用することによって達成できる。しかし狭いチャネル間隔は第2のパラメータ、すなわち、チャネル・スイッチング時間との妥協を要する。チャネル・スイッチング時間は、所与のチャネル(VCO周波数)から別のチャネル(周波数)へのPLL回路の能力を表す。チャネルのスイッチングは分割比を修正することからの結果である。スイッチング時間に影響を及ぼす他のパラメータはVCO利得と、電荷ポンプ電流と、ループ・フィルタ特性とを含む。狭いチャネル間隔はチャネル・スイッチング時間を必然的に長くする。スイッチング時間を短くし、かつノイズを小さくするためには、高い比較周波数を求められるが、その結果チャネル間隔が広くなる。
【0006】
したがって、上記問題に対処するためにいくつかの異なる方法が開発された。1つの既知の方法は可変比較周波数を実現している。このやり方の下では、非常に高い比較周波数を生ずるために、基準分割器およびVCO分割器の分割比が操作される。その後で、実際の周波数を微同調するために一定の分割比が使用される。第2の方法は低域フィルタ(LPF)および電荷ポンプのパラメータを動的に変更することである。本発明の主題である、第3の種類の方法は非整数分割器(すなわち、分数−N PLL)を使用することである。
【0007】
一般的な分数−N技術では、同じVCO周波数(それはチャネル間隔を保持している)を維持しながら比較周波数を高くできる(それは、たとえば、より高い位相分解度を提供し、したがって、スイッチング時間を短くする)。これは達成できる。その理由は、方程式(1)の乗数NVCOが分数だからである。実際に行う際には、発振器出力信号の周波数が相互に異なる整数(たとえば、N、その後でN+1)定期的に分割されて、周波数が、平均して、整数Nプラスまたはマイナス、絶対値が1より小さい分数に等しい値で分割されるようにする。
【0008】
正確な分割比は用いられない。その代わりに、時間的に平均して、分数分割比が得られる結果となるように、1より小さいか、1より大きい整数分割比が用いられる。1つの副作用は、スペクトルのピークがチャネル間隔に出現することである。より狭いループ・フィルタ帯域幅がそのピークを小さくするが、それらを無くすことはない。間隔におけるそれらのピークは付近のチャネルに妨害をひき起こす。分数−N補償はそれらの望ましくないピークを減衰する効果的なやり方を提供する。このやり方で、狭いチャネル間隔を得ることができ、しかもスイッチングの速さが高くなる。
【0009】
図1は集積回路で実現された、分数−N補償を用いる従来の分数−N周波数シンセサイザを示す。基準源101は、分割された基準信号を位相比較器105に生ずる基準分割器103に基準信号を出力する。位相比較器105は分割された基準信号(比較周波数とも呼ばれる)の周波数と電圧制御される発振器(VCO)分割器109の周波数との間の位相差を検出する。VCO分割器109への入力はVCO113から発生される。VCO分割器109はアキュムレータ111を駆動する。このアキュムレータは、あふれた時に、信号をVCO分割器109に出力する。層するとそのVCO分割器はN+1で分割する。VCO分割器109により出力された情報はVCO分割器109が用いている分割比数を表す。したがって、アキュムレータ111は補償電荷ポンプ117にアキュムレータの内容に比例してほぼ補償させることができる。位相比較器105の出力は比較周波数と分割されたVCO周波数との間の位相誤差であって、この位相誤差は主電荷ポンプ107に供給される。主電荷ポンプは位相誤差に比例する電流パルスを発生する。補償された電流(すなわち、誤差信号)は低域フィルタ(LPF)115により濾波されてからVCO113の制御入力端子に加えられて、比較信号の位相に一層正確に従う出力信号を生ずる。その後でVCO出力信号はVCO113に帰還されて分割されたVCO信号を比較周波数に合わせる。このプロセスは、零位相誤差が達成されるまで続き、それによって2つの周波数は適正に合わされる。
【0010】
図2は分数−N補償に含まれている概念を示すタイミング図である。いくつかのシステム・パラメータが既知であり、したがって、PLL回路の望ましくない影響を軽減するためにそれらのパラメータを使用できるので、分数−N補償は効果的に実行できる。比較信号201が時間領域内に示されている。主N VCOサイクル203がVCO分割器109に対応する。平均が分数Nを生ずるようにその分割器はNで、およびその後でN+1で、分割する。分割比は正確でないので、比較信号201の縁部と主N VCOサイクル203の縁部は、位相比較器出力205により明らかなように、一致しない。
【0011】
位相比較器出力205によりアキュムレータ111の出力に応答して、補償電荷ポンプ117は逆電流を供給して、分数補償電流グラフ209により示されているように位相誤差(すなわち、遅延)を補償する。アキュムレータ・カウンタの内容207が位相誤差についての情報を提供し、補償電流を生ずるためにそれが用いられる。この例では、分数比は5であり、分数アキュムレータ値は2である。分数アキュムレータ値は、用途に応じて零と分数比との間の任意の整数に設定できる。アキュムレータ・カウンタの内容207は分数分割によりひき起こされた分数位相リップルに比例する。
【0012】
誤差の大きさは既知であって、アキュムレータ・カウンタ111の使用によって蓄積および追従できる。グラフ211は、主電荷ポンプ107の出力と補償電荷ポンプ117の出力との和である信号を示す。グラフ211は、水平軸の上と下とでは尺度が異なるにもかかわらず、和信号を表すことに注目されたい。適切な分数−N補償のために、分数補償パルスの面積は電荷ポンプリップル出力の面積に等しくなければならない。
【0013】
主電荷ポンプからの望ましくない電流は初めに述べた望まれなかったピークを生ずるので、その電流は最小にすべきである。電荷ポンプからの電荷(すなわち、分数ノイズ)は次式により支配される。
【0014】
Q=Ipump×FRD×(tVCO/Frac ratio)(2)
ここに、Qは全電荷、Ipumpは電荷ポンプから出力させられた電流、FRDは他・カウンタ値、tVCOはVCOの周期、Frac ratioは分数比である。それらのパラメータは既知であるので、電荷Qは容易に計算できる。したがって、追加の電荷ポンプ(すなわち、補償ポンプ)を介してLPF115に−Q電荷を提供することにより望ましくない電荷Qを打ち消すことができる。
【0015】
−Q電荷の発生は分数−N保証法の問題の核心である。先行技術における1つの技術は次の一般式に従って補償電荷を提供する。
【0016】
Qcomp=−Icomp×Comp pulse length×FRD(3)
ここに、Qcompは補償ポンプにより発生された補償電荷を示し、Icompは単一の補償ポンプにより発生された電流(すなわち、FRDは1)、FRDはアキュムレータ・カウンタ値、Comp pulse lengthは補償パルスの持続時間である。Qcompを全補償電流に尺度を合わせるためにFRDが式(3)に存在する、Icomp×FRD。
【0017】
1つの既知の技術は2×TXTALのComp pulse lengthを用いる(ここにTXTALは推奨の周期である)。QをQcompに等しくすると次式が得られる。
【0018】
Ipump×FRD×(tVCO/Frac ratio)=Icomp× Comp pulse length(4a)
Ipump×FRD×(tVCO/Frac ratio)=Icomp× Comp pulse length(4b)
Ipump×FRD×(tVCO/Frac ratio)=
Icomp×2×TXTAL(4c)
式(4c)は最後の数学的帰納法を構成している。それは、この補償法がそれらのパラメータに主として依存していることを示す(ここにFRDは特定の時点におけるアキュムレータ値であり、Frac ratioは分数比値である)。
【0019】
この式は整合問題と同調問題が存在していることを明らかにしており、その結果としてこの従来の補償技術に関連する多くの欠点が生ずる。式(4c)は、Ipump、FRD、TXTALおよびTVCOに関して、Icompの重要な同調が必要とされることをとくに明らかにしている。整合問題の主な理由は、Ipumpの振幅とIcompの振幅が大きく異なり、Ipumpが大きい振幅(mAのオーダー)を持ち、Icompははるかに小さい振幅(μAのオーダー)を持つ。そのような相違はComp pulse lengthがTVCO/Frac ratioより通常極めて長い(たとえば、200ns対0.1ns)ために生ずる。同調電圧の変化と温度変化に関して2つの電流を整合することは困難な作業である。従来の種々の整合法は、たとえば、外部電流同調、および電荷ポンプのソフトウエア制御を含む。
【0020】
しかし、それらの整合法は、種々の応用が多数のパラメータの手動調整を要するので不便である。振幅レベルの相違のために、IpumpとIcompの発生のために用いられる部品は異なる。PNPトランジスタは大振幅電流をより良く取り扱うことができ、かつ速さ要求が伴うのでIpumpを供給するためにPNPトランジスタを使用できる。対照的に、IcompはPMOSトランジスタを使用する。PMOSトランジスタは、面積が小さく、確度が高く、かつ高速ではるかに低い信号レベルを取り扱うことができる。
【0021】
過去の諸実現で悩まされた部品の動作およびタイミングを整合させることに関連する、認識された諸問題を軽減しようとして新しい技術が開発されている。この儀るは、たとえば、次式を用いて補償電荷を発生することを含む。
【0022】
Qcomp=−Icomp×tVCO×64 (5)
ここに、Qcompは補償ポンプにより発生された補償電荷を示し、Icompは補償ポンプにより発生された電流、tVCOはVCOの周期である。QをQcompに等しくした結果としての式は次の通りである。
【0023】
Ipump×FRD/Frac ratio=Icomp×64 (6)
この式はtVCOとtXTALが式から除去されているためである。
【0024】
Comp pulse lengthは特定の応用によって大きく指令される。たとえば、いくつかの応用のために64の代わりに128を使用できる。64では、FRDを1、Frac ratioを5と仮定すると、電流比(Ipump/Icomp)が320である。これは振幅の相違に起因する問題を整合に課する。
【0025】
上記技術はある振幅相違を解消するが、タイミングおよび部品の整合に関連する諸欠点は残る。とくに、より高い周波数を要する応用は不整合問題のより多くの影響に遭遇する。
【0026】
更に、分数分割器からの位相誤差に従って主ポンプを補償するために分数補償ポンプが求められるので、あらゆる電荷ポンプの設定のために適合させる必要があることが欠点である。要するに、実現が困難である。小さい尺度の電流が与えられるならば補償ポンプの動的な挙動が重要である。これは容量性結合問題によって大きな衝撃が加えられる。たとえば、電流は1μsで切り替えられる約20nAであり、補償電荷は20fCのように小さくできる。
【0027】
したがって、現在の方法の主な欠点は電荷ポンプの適正な整合に関連する困難である。他の欠点は望ましくない周波数成分を濾波する困難に関するものである。更に別の欠点は、近くのチャネルに妨害を与える、スペクトル出力への分数電荷の導入である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
発明の開示
分数−N補償法で用いられる電荷ポンプを容易に整合し、分数分割によって導入されたた望ましくない周波数成分を濾波する装置に対する需要がある。また、狭いチャネル間隔を示し、しかも高速スイッチングおよび低いノイズレベルを保持する装置に対する需要もある。また、低域フィルタへの部分電荷を減少または解消する装置に対する需要も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0029】
それらの需要およびその他の需要は、位相比較器が電荷ポンプ装置の一部を基準入力周波数よりも早くターンオンし、その後で電荷ポンプ装置の残りの部分を子の基準入力周波数よりも遅くターンオンする、本発明により達成される。
【0030】
本発明の1つの面に従って、分数−N周波数シンセサイザは部分比に対応する値を蓄積するためのアキュムレータを備えている。VCO分割器が電圧制御発振器(VCO)パルス列を受けて分割し、分割されたVCOパルス列を発生する。Nを整数として、分割されたVCOパルス列はアキュムレータの出力に応答してNおよびN+1によりそれぞれ分割され、アキュムレータは制御信号をVCO分割器に供給して、VCO分割器がNで分割するならば分割をNからN+1へ変更し、VCO分割器がN+1で分割するならば分割をN+1からNへ変更する、ことをVCO分割器に指令する。位相比較器が分割された基準パルス列および分割されたVCOパルス列を受け、分割された基準パルス列と分割されたVCOパルス列との間のタイミング差に比例する幅を持つ位相誤差パルスを出力する。電荷ポンプ装置が複数の電荷ポンプを有する。位相比較器は電荷ポンプ装置を選択的に駆動するための補償論理を含み、補償論理は電荷ポンプの第1の部分を早くターンオンし、かつ電荷ポンプの第2の部分を遅くターンオンして、電荷ポンプ装置を駆動して位相誤差パルスに比例する補償された電流を出力する。説明されているこの分数−N法は、補償された電流を生ずるために、類似する尺度および類似する構造の電荷ポンプを複数個有する電荷ポンプ装置を用いることによって、主電荷ポンプを補償電荷ポンプに整合する諸問題を解消するので有利である。
【0031】
本発明の他の面は、部分比に対応する値を蓄積するために構成されたアキュムレータを備える分数−N周波数シンセサイザ回路を提供する。遅延回路が、分割されたVCO信号と遅延されかつ分割されたVCO信号を供給し、かつVCO信号を分割するために構成されており、分割されたVCO信号と遅延されかつ分割されたVCO信号との間のタイミング差はVCOサイクルの整数倍である。電荷ポンプ装置が補償された電流を供給するために構成されている。位相補償器が、分割されたVCO装置に応答して電荷ポンプ装置の一部を駆動するため、および遅延されかつ分割されたVCO信号に応答して電荷ポンプ装置の残りの部分を駆動するために構成されている。この構成の下では、分数−N補償の利点(たとえば、チャネル間隔が狭く、スイッチング時間が短い)が従来の整合問題なしに保存される。
【0032】
本発明の付加利点および新規な諸特徴の一部は以下の説明で述べられ、一部は、当業者には以下の説明を読むことによって明らかになるであろうし、あるいは、本発明の実施により学習できる。本発明の利点は添付されている特許請求の範囲にとくに述べられている諸手段および組合わせにより実現でき、達成できる。
【発明の実施の形態】
【0033】
発明の詳細な説明
VCO周波数が1GHzで、分数比5を利用して分数−Nシンセサイザを含む実施例として分数−N補償装置をここに説明する。しかし、本発明は他の分数比およびVCO周波数にも応用できることが明らかになるであろう。
【0034】
図3は、従来の分数−N補償法に関連する諸問題なしに分数−N補償を達成する本発明の好適な実施例を示す。この回路の動作は次の通りである。水晶発振器または外部入力周波数源賭することができる基準源(Ref Source)301からの基準信号が基準分割器303に供給される。また、基準分割された信号が位相比較器305に供給される。位相比較器305は2つの追加の入力、すなわち、VCO分割されたおよびVCO(分割された+1)を、遅延回路317からも受ける。VCO分割されたというのは分割された周波数を示し、VCO (分割された+1)は分割されたVCO周波数プラス1VCOサイクルである。あるいは、遅延はVCOサイクルの整数倍とすることができる。遅延回路317はそれの入力をVCO分割器309の出力とVCO313自体の出力から得る。たとえば、Nを整数(たとえば、287)、Pを分数(たとえば、0.2)、Rを分数比(たとえば、0.5)として、VCO分割器309がN+P/Rで分割するものとすると。この例の下では分割は287.4によって行われる。電荷ポンプ307の全出力電荷を計算するためにそれの値を使用するデジタルカウンタであるアキュムレータ311が、VCO分割器309から出力信号を受ける。アキュムレータ311は比較サイクルごとにPだけ増加され、Rであふれる。あふれると、アキュムレータ311はVCO分割器309に現在の分割器値より1大きい値で分割することを合図し、補償電流を決定するためにFRD値(アキュムレータの現在の値)が用いられる。
【0035】
本発明の特定の実施例に従って、遅延回路317は2つのD型フリップフロップで構成される。遅延回路317は部分電荷の正確な補償を行う。したがって、回路の正確なタイミングが必須である。あるいは、VCO信号およびVCO+1信号を提供するために、同様な遅延回路を有する分割器回路を使用できる。VCO信号およびVCO+1信号を提供するVCO分割器は当業者に知られており、たとえば、ヨーロッパ特許第0517335号に開示されている。
【0036】
位相誤差は位相比較器305から電荷ポンプ装置307に出力される。電荷ポンプ装置307は、一実施例では、分数比に等しい数の個々の電荷ポンプを有する。それら個々の電荷ポンプは部分電荷を補償するために位相比較器305の補償論理501を介して操作できる。他の実施例では、電荷ポンプ装置307は重み付けられた電荷ポンプを含む。位相比較器305はアップ−コマンド信号(UP)とダウン−コマンド信号(DO)を供給して電荷ポンプ装置307を駆動する。位相比較器305内の、電荷ポンプ装置307を駆動する、補償論理501については図5を参照して後で説明する。この例での電荷ポンプ装置307は5つの別々の同じ電荷ポンプを有する。この分数−N補償法の下では、電荷ポンプの数は分数比の倍数(好適な実施例では5)でなければならない。5が好適な理由は、設計の複雑さのためである。数が多いとより複雑な装置が生じ、過度に大きいアキュムレータが不正確な補償を一層行いがちである。あるいは、この電荷ポンプ装置は、重み付けが分数比を基にするように重み付けられたいくつかの電荷ポンプを有することができる。たとえば、同じように重み付けられた5つの電荷ポンプの代わりに、重みが1、1および2である3つの電荷ポンプを使用できる。この重み付け構成を用いると、0と4の間の任意の分数アキュムレータ(FRD)値を得ることができる。また、重み付けられたある電荷ポンプ装置の下ではより大きい分数比を容易に取り扱うことができる。電荷ポンプ装置307(重み付けられているまたは重み付けられていない)の主な利点は、別々の補償電荷ポンプを必要としないことである。これによって、主ポンプからのそのような本質的に異なる電流レベルを取り扱う別々の補償電荷ポンプを有することに関連する整合問題が解消される。
【0037】
図3に全体的に示されているように、個々の電荷ポンプのおのおのは任意の所与の時刻にUP信号またはDO信号を受ける。位相比較器305がUP信号とDO信号を適切なタイミングで発生できるように、分数アキュムレータ(FRD)値が位相比較器に供給される。UP信号とDO信号を基にして、分割されたVCOに対応する時刻に電荷ポンプのいくつかがオンにされ、残りが+1で分割されたたVCOに対応する時刻にオンにされる。その時刻は1VCOサイクル後である。たとえば、3つの電荷ポンプを最初にオンにでき、それの1ns後(VCO周波数が1GHzと仮定して)に、残りの2つの電荷ポンプがトリガされるであろう。
【0038】
図4は図3の電荷ポンプ装置307における1つの電荷ポンプ401を示す。UP信号がPpump401aを起動し、DO信号がNpump401bを起動する。Ppump401aの1つの実現が複数のPNPバイポーラ・トランジスタを使用する。Npump401bを複数のPNPトランジスタで同様に構成できる。それらのトランジスタのコレクタ電流が、NPNバイポーラ・トランジスタによって構成されている電流ミラーの入力端子に結合されている。とくに、Ppump401aおよびNpump401b内のPNPトランジスタは同一の構造のものである。これは整合目的には望ましい。それらのポンプの上記実現がDufourに付与された米国特許第5,465,061号に記載されている。その米国特許の全体は参照することによりここに組み込まれる。トランジスタは同一の構造のものであって、整合された対を構成することにより、Ppump401aとNpump401bの対称的な動作を確実に行わせる。Dufourに付与された米国特許第5,465,061号に開示されている電荷ポンプ回路は迅速なプログラミング性能を有する。とくに、この回路は種々の時刻にオンにできる多数のポンプを有する。
【0039】
図5(a)は、等しく重み付けされた5つの電荷ポンプCP1〜CP5の装置307に関連して保証論理501の一実施例を示す。図5(a)に示されている装置は、個々の電荷ポンプCP1〜CP5のいくつかのNpump401bの、残りの電荷ポンプのNpumpのターンオンとは異なる時刻におけるターンオンの機構を提供するものである。このようにして、分割された基準信号より前のある時刻に小さい電荷ポンプCP1〜CP5のいくつかのNpumpのみをオンにすることによって、典型的な補償ポンプが早く動作することが抑制される。分割器信号が早くなるほど最初のVCO周期の出力電流が小さくなる。ある時間にわたって、電化の総量がポンプが正確な時刻にオンにされたとした時の電荷量に等しいように、Npumpの残りは後で(分割された基準信号に対して)オンにされる。いいかえると、電荷ポンプ401の装置の部分的なオンにより発生される振幅は、電荷量が正しくオフセットされるように、遅延に比例しなければならない。
【0040】
図5(a)は、本発明の好適な実施例に従って実現された本質的に2段位相比較器501を示す。また、図5(a)は、電荷ポンプCP1〜CP5の各Npump401(b)が、それぞれのORゲート(513.1〜513.5)に供給される出力を生ずるそれぞれのANDゲート(511.1〜511.5)を含むように改変されていることを示す。各ORゲート513.1〜513.5の出力はDO信号を各電荷ポンプのそれぞれのNpump401(b)に供給する。フリップフロップ503、505、507へのD入力は論理的に高い。フリップフロップ503はそれのクロック情報を基準分割器303(すなわち、水晶(XTAL)分割器)から受け、それのQ出力がUP信号である。その信号はその後でANDゲート509に入力される。ANDゲート509への他の入力はフリップフロップ505のQ出力により供給される。フリップフロップ505はそれのクロックをVCO分割器から受ける。ANDゲート509の出力は全てのフリップフロップ503、505、507をリセットする。更に、フリップフロップ505のQ出力はANDゲート511.1〜511.5への入力となる。各ANDゲートは、それの他の入力端子にアキュムレータ311(図3)から分数アキュムレータ(FRD)内容情報FRD[0]、FRD[1]、FRD「2」、FRD[3]、FRD[4]、FRD[5]も受ける。それらの内容情報については更に説明する。そうすると、FRD内容情報は個々の電荷ポンプの各1つに供給される。各ANDゲート511の出力はORゲート513.1〜513.5のそれぞれ各1つに供給される。フリップフロップ507はフリップフロップ505のクロックの1VCOサイクル・オフ(すなわち、VCO分割された+1)からクロックされる。各ORゲート513.1〜513.5はそれぞれのANDゲート511の出力に加えてフリップフロップ506のQ出力も受ける。その後でORゲート513はDO(すなわち、ダウン)信号をそれぞれの各Npumpに出力する。したがって、各フリップフロップ503、505、507は個々のポンプ駆動信号の発生に寄与する。
【0041】
アキュムレータ311のFRD内容情報は、電荷ポンプ装置307の個々のNpumpの相互間のターンオン・タイミングを制御する。図2のアキュムレータ・カウンタ207の内容は、回路がロックされている時の時間にわたるアキュムレータ311(図3)の値を表す。図5(a)の実施例における電荷ポンプ装置307は重み付けられていないので、アキュムレータ311の出力は、次のようにアキュムレータ値0〜5を表すために温度計で5ビットに符号化される。
【0042】
【表1】

値5に対する温度計値は実際には用いられないが、装置の対称性を維持するために含まれる。5ビットコードは、最上位のビット(MSB)が電荷ポンプCP1に加えられ、最下位のビットが電荷ポンプCP5に加えられるようにして、各電荷ポンプのFRD入力端子に加えられる。たとえば、図5(a)および上のFRDチャートを参照して、FRD値が「3」であると、以後のビット、FRD [0]=0、FRD[1]=0、FRD[2]=1、FRD[3]=2、FRD[4]=3、が電荷ポンプCP1〜CP5のFRD入力端子に加えられる。
【0043】
回路501と電荷ポンプCP1〜CP5との論理は次のように動作する。まず、全ての電荷ポンプのPpump401(a)が同期して動作する。それらはフリップフロップ503のQ出力により制御されて全て一緒にオンおよびオフにされる。分割された信号XTALが高くなる結果としてフリップフロップ503のQ出力が高くなると、全てのPpump401がオンになる。分割された信号XTALが低くなると、全てのPpump401がオフになる。以前に述べたように、5(a)の回路の目的はNpump401(b)のいくつかをNpumpの他のものより早くオンにすることである。Npumpは分割された信号VCOと、分割された+1信号VCOと、FRD値とにより制御される。各電荷ポンプCP1〜CP5内のそれぞれのANDゲートおよびORゲートから明らかなように、(i)分割された+1信号VCOが高くなる、(ii)分割された信号VCOが高くかつそれぞれのFRDビットが高い、のいずれかまたは両方の時にNpumpはオンになる。上記のいずれも真でない時にNpumpはオフになる。
【0044】
図5(b)は任意の1つの電荷ポンプがどのように動作するかを示す。チャート501は分割された信号VCOと、分割された+1信号VCOと、分割された信号XTALの例を、FRD値「4」、「2」および「0」のそれぞれに対応する3つの異なる例(左、中および右の行)に対して示す。各場合に、分割された信号XTALが高くなった時にPpumpがオンになる(信号UPが高くなる)ことに注目されたい。図5(b)は電荷ポンプCP1に対する、および電荷ポンプCP2〜CP5に対するFRD値「4」(左行)についてのDO信号も示す。電荷ポンプCP2〜CP5へのFRDビット入力は論理的に高いので、それらの電荷ポンプに対するDO信号は早くオンになる、すなわち、VCO分割された信号が高くなると直ちにオンになる。逆に、ポンプCP1に対するDO信号は遅れてオン二なる、すなわち、VCO分割された+1信号が高くなるまではオンにならない。FRD値が「2」であると(中の行)、論理的に低い(「0」)信号がANDゲート511.1、511.2および511.3に加えられ、かつ論理的に高い(「1」)信号が各ANDゲート511.4と511.5に加えられる。FRDビットはポンプCP4とCP5に対しては論理的に高いので、信号VCO分割されたが高くなるとDO信号がANDゲート511のために高くなる。FRDビットはポンプCP1〜CP3に対しては論理的に低いので、信号VCO分割されたが高くなるとDO信号は高くならない。むしろ、信号VCO分割された+1が高くなるまでDO信号は高くならない。同様に、FRDが値「0」を有すると、各電荷ポンプへのFRDビット入力は論理的に低い。したがって、信号VCO分割された+1が高くなるまでNpump401(b)のいずれもオンにならない。それはUP信号に同期している。
【0045】
VCO周期の端部(垂直破線で限られている)ではUP信号とDO信号はオフになるものとして示されていないことに注目されたい。むしろUP信号とDO信号は、ANDゲート509における遅延のためにVCO分割された+1信号の発生後のある時刻にオフになる。また、図5(a)の論理は、VCO分割された+1立上がり縁部の後で来るリセット信号を基にしてフリップフロップ507のリセットを確実に行う。
【0046】
回路501の論理のいくつかが電荷ポンプ内に存在するものとして示されているが、この論理は電荷ポンプの外側に配置できることにも注目されたい。
【0047】
図6は図5(a)に含まれている論理の原理を示し、位相比較器305によって制御されて、電荷ポンプ装置307全体としての出力を表す。分数分割のために、Npump401b(上側の波形601)はPpump401a(下側の波形603)に対して既知の値FRD×VCO周期/Frac ratioだけ早くオンにされる。たとえば、VCO周波数が1GHzであると、VCO周期(すなわち、VCOサイクル)は1nsである。分数比が5で分数アキュムレータ値が2(図5(b)、行2に対応する)である例では、Npumpに対する電荷の総量はしたがってVCO周期×(5−FRD)×Ipumpに等しい。Ppumpに対する総電荷はNpumpに対するそれに等しい。部分ターンオン中のIpumpお振幅は、正しい時刻にターンオンされている電荷を生ずるようなものにおける遅延に正比例する。したがって、早い分割器信号によって最初のVCO周期に対してはより小さい出力電流となる。
【0048】
グラフは正しい尺度で描かれていないことに注目すべきである。実際には、グラフ601と603の斜線を施されている領域は、適正な補償が起きた時は、等しい。この方法を用いると、VCO周波数、基準周波数(すなわち、XTAL周波数)、および電荷ポンプの設定とは無関係に、補償は非常に正確である。
【0049】
したがって、本発明は、従来の分数−N補償法での特定の諸問題を軽減するやり方で分数−N補償を行うものである。個々にオンおよびオフできる小さい個々の電荷ポンプの装置を用いることによって、そのような電荷ポンプ装置を分割された基準信号の発生より早い時刻に部分的にオンにできる。その後で、装置内の残りの個々の電荷ポンプは、分割された基準信号の後の、遅れた時刻にオンにされる。この補償法は整合に関連する事柄を解消し、分数−Nシンセサイザの職利点を保持するものである。
【0050】
以上、本発明を、最も実際的かつ好適な実施例であると現在考えられている、おもに関連して説明してきたが、本発明は開示した実施例に限定されるものではなく、それとは逆に、添付されている特許請求の範囲の要旨および範囲内に含まれる種々の変更および均等な構成を包含することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】分数−N補償を実行するための従来の構成のブロック図である。
【図2】図1の分数−N補償法に関連する典型的な波形を示す線図である。
【図3】本発明の実施例に従って構成された分数−N保証装置のブロック図である。
【図4】本発明の実施例に従う電荷ポンプ装置内の電荷ポンプの線図である。
【図5a】本発明の実施例に従う位相比較器回路を示す線図である。
【図5b】図5aの回路に関連する波形を示す線図である。
【図6】本発明の分数−N補償法の原理を示す。
【符号の説明】
【0052】
303 基準周波数分割器
305 位相比較器
307 電荷ポンプ装置
309 VCO分割器
311 アキュムレータ
313 電圧制御発振器(VCO)
317 遅延回路
401a、401b 電流源
501 補償論理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分比に対応する値を蓄積するためのアキュムレータ(311)と、
電圧制御発振器(VCO)パルス列を受けて分割し、分割されたVCOパルス列を発生するVCO分割器(309)と、
分割された基準パルス列および分割されたVCOパルス列を受け、分割された基準パルス列と分割されたVCOパルス列との間のタイミング差に比例する幅を持つ位相誤差パルスを出力する位相比較器(305)と、
複数の電荷ポンプを有する電荷ポンプ装置(307)と、
を備え、
Nを整数として、分割されたVCOパルス列はアキュムレータ(311)の出力に応答してNおよびN+1によりそれぞれ分割され、アキュムレータ(311)は制御信号をVCO分割器(309)に供給して、VCO分割器(309)がNで分割するならば分割をNからN+1へ変更し、VCO分割器(309)がN+1で分割するならば分割をN+1からNへ変更する、ことをVCO分割器(309)に指令する、部分分割電荷補償手段を有する周波数シンセサイザにおいて、
位相比較器(305)は電荷ポンプ装置(307)を選択的に駆動するための補償論理を含み、補償論理は電荷ポンプの第1の部分を早くターンオンし、かつ電荷ポンプの第2の部分を遅くターンオンして、電荷ポンプ装置(307)を駆動して位相誤差パルスに比例する補償された電流を出力する部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項2】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、複数の電荷ポンプのおのおのは同一であり、複数は多数の部分比である部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項3】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、複数の電荷ポンプは部分比を基にして重み付けられる部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項4】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、補償論理(501)は、
電荷ポンプ装置(307)の第1の部分を駆動するためのアップ−コマンド信号出力と、
電荷ポンプ装置(307)の第2の部分を駆動するためのダウン−コマンド信号出力と、
を更に備え、
アップ−コマンド信号出力とダウン−コマンド信号出力は分割された基準パルス列と、分割されたVCOパルス列と、遅延させられたVCOパルス列との関数として発生される部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項5】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、VCOパルス列と分割されたVCOパルス列を受けて、分割されたVCOパルス列と遅延させられかつ分割されたVCOパルス列を位相補償器(305)に供給し、遅延させられかつ分割されたVCOパルス列は分割されたVCOパルス列から離れているVCOサイクルの整数倍である部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項6】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、部分比は5であり、アキュムレータ(311)は蓄積されている値を2だけ増加する部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項7】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、分割された基準パルス列水晶発振器からとりだされる部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項8】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、各電荷ポンプは、
位相比較器(305)から発生されたアップ−コマンド信号に応答して主電流を出力する第1の電流源(401a)と、
位相比較器(305)から発生されたダウン−コマンド信号に応答してオフセット電流を出力する第2の電流源(401b)と、
を備える部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項9】
請求項1記載の部分−N周波数シンセサイザであって、
基準源信号に応答して分割された基準パルス列を出力する基準周波数分割器(303)と、
VCOパルス列を出力する電圧制御発振器(VCO)(313)と、
補償された電流を濾波し、関連する制御電圧を出力するループ・フィルタ(315)と、
を更に備え、制御電圧は電圧制御発振器を制御する部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項10】
部分比に対応する値を蓄積するために構成されたアキュムレータ(311)と、
分割されたVCO信号と遅延されかつ分割されたVCO信号を供給するために構成された遅延回路(317)と、
補償された電流を供給するために構成された電荷ポンプ装置(307)と、
分割されたVCO装置に応答して電荷ポンプ装置(307)の一部を駆動するため、および遅延されかつ分割されたVCO信号に応答して電荷ポンプ装置(307)の残りの部分を駆動するために構成された位相補償器(305)と、
を備え、分割されたVCO信号と遅延されかつ分割されたVCO信号との間のタイミング差はVCOサイクルの整数倍である、部分−N周波数周波数シンセサイザ回路。
【請求項11】
請求項10記載の部分−N周波数シンセサイザであって、電荷ポンプ装置(307)は複数の同一の電荷ポンプを備え、その複数は部分比の倍数である部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項12】
請求項10記載の部分−N周波数シンセサイザであって、電荷ポンプ装置(307)は複数の電荷ポンプを備え、複数の電荷ポンプは部分比を基にして重み付けられる部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項13】
請求項10記載の部分−N周波数シンセサイザであって、補償論理(501)を更に備え、この補償論理は、
電荷ポンプ装置(307)の部分を駆動するためのアップ−コマンド信号出力と、
電荷ポンプ装置(307)の残りの部分を駆動するためのダウン−コマンド信号出力と、
を含み、
アップ−コマンド信号出力とダウン−コマンド信号出力は分割された基準パルス列と、分割されたVCOパルス列と、遅延されかつ分割されたVCO信号との関数として発生される部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項14】
請求項11記載の部分−N周波数シンセサイザであって、各電荷ポンプは、
第1の電流源(401a)から発生されたアップ−コマンド信号に応答して主電流を出力する第1の電流源と、
位相比較器(305)から発生されたダウン−コマンド信号に応答してオフセット電流を出力する第2の電流源(401b)と、
を備える部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項15】
請求項10記載の部分−N周波数シンセサイザであって、部分比は5であり、アキュムレータ(311)は蓄積されている値を2だけ増加する部分−N周波数シンセサイザ。
【請求項16】
請求項10記載の部分−N周波数シンセサイザであって、Nを整数として、分割されたVCO信号はアキュムレータ(311)の出力に応答してそれぞれNおよびN+1によって分割される部分−N周波数シンセサイザ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−226751(P2010−226751A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−115707(P2010−115707)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【分割の表示】特願2000−591730(P2000−591730)の分割
【原出願日】平成11年12月15日(1999.12.15)
【出願人】(306043703)エヌエックスピー ビー ヴィ (125)
【氏名又は名称原語表記】NXP B.V.
【Fターム(参考)】