説明

半導体基板の洗浄装置および半導体基板の洗浄方法

【課題】半導体基板を超音波洗浄したときに微細なパターンやホール等がダメージを受けることを極力防止する。
【解決手段】半導体基板1を薬液を用いて洗浄する構成において、薬液に含まれる水分の濃度を検出する水分濃度検出装置5を備え、薬液または半導体基板1に超音波を印加して超音波洗浄を実行する超音波振動子9を備え、水分濃度検出装置5により検出された水分濃度に基づいて超音波振動子9をオンオフする制御装置6を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の表面に付着した微粒子(残渣)を除去する半導体基板の洗浄装置および半導体基板の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板の表面に付着した微粒子(例えばレジストの残渣等)を除去する洗浄装置の一例として、超音波洗浄装置が知られている(特許文献1参照)。この超音波洗浄装置により半導体基板を洗浄すると、微粒子除去において高い効果が得られることがわかっている。しかし、パターンの微細化が進むと、微細なパターンが形成された半導体基板を超音波洗浄するときに、超音波により微細なパターンがダメージを受けることがあった。
【0003】
また、微細且つ深溝のホール(コンタクトホール等)が形成された半導体基板を超音波洗浄する場合にも、ホールの微細化が進むと、ホールとホールの間隔が狭いような場合、超音波により微細なホールがダメージを受けるような事態が発生するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−284306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、半導体基板を超音波洗浄したときに微細なパターンやホール等がダメージを受けることを極力防止できる半導体基板の洗浄装置および半導体基板の洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の半導体基板の洗浄装置は、半導体基板を薬液を用いて洗浄する洗浄装置であって、前記薬液に含まれる水分の濃度を検出する水分濃度検出装置と、前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加して超音波洗浄を実行する超音波振動子と、前記水分濃度検出装置により検出された水分濃度に基づいて前記超音波振動子をオンオフするまたは前記超音波洗浄の洗浄条件を変える制御装置とを備えたところに特徴を有する。
【0007】
本発明の一態様の半導体基板の洗浄方法は、半導体基板を薬液を用いて洗浄する洗浄方法であって、水分濃度検出装置により前記薬液に含まれる水分の濃度を検出し、前記検出された水分濃度に基づいて、前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加する超音波振動子をオンオフするところに特徴を有する。
【0008】
本発明の他の態様の半導体基板の洗浄方法は、半導体基板を薬液を用いて洗浄する洗浄方法であって、水分濃度検出装置により前記薬液に含まれる水分の濃度を検出し、前記検出された水分濃度に基づいて、前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加して実行する超音波洗浄の洗浄条件を変えるところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、半導体基板を超音波洗浄したときに微細なパターンやホール等がダメージを受けることを極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態を示す半導体基板の洗浄装置のブロック図
【図2】ホールを洗浄する際の作用を説明する半導体基板の縦断面図
【図3】本発明の第2実施形態を示す図1相当図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
以下、本発明を枚葉式の超音波洗浄装置に適用した場合の第1実施形態について、図1を参照しながら説明する。本実施形態の超音波洗浄装置は、ウエハ(半導体基板)1を回転させる回転ユニット2と、ウエハ1上に薬液(洗浄液またはリンス液等)を吐出する吐出ノズル3と、この吐出ノズル3に薬液を供給する薬液供給ユニット4と、この薬液供給ユニット4内の薬液に含まれる水分の濃度を検出する水分濃度計(水分濃度検出装置)5と、超音波洗浄装置の各部を制御する制御装置6とを備えて構成されている。
【0012】
回転ユニット2は、ウエハ1を載置支持する回転テーブル7と、この回転テーブル7を回転駆動するモータ8とから構成されている。モータ8の起動/停止/回転速度は、制御装置6により制御される構成となっている。吐出ノズル3には、薬液供給ユニット4から供給された薬液に超音波を加える超音波振動子9が配設されている。超音波振動子9は、制御装置6によりオンオフ制御されると共に発振出力が調整制御されるように構成されている。また、吐出ノズル3は、XYZ移動機構(図示しない)によりXYZ方向に移動可能に構成されており、ウエハ1上の任意の位置であって所定高さの位置に配置させることが可能になっている。
【0013】
薬液供給ユニット4は、薬液を貯留する貯留部10と、貯留部10内の薬液をヒータ13及びフィルタ14を有する循環経路15を通して循環させる循環ポンプ16と、循環経路15から分岐して貯留部10内の薬液をバルブ12を介して吐出ノズル3へ送り出す供給経路11とを備えて構成されている。循環ポンプ16およびヒータ13は制御装置6により各別に通電制御され、バルブ12は制御装置6により開閉制御されるように構成されている。この構成の場合、貯留部10内の薬液が循環経路15を通して循環するときに、ヒータ13により加熱されて所定温度に保持されると共に、フィルタ14によりごみ等の異物が除去されるようになっている。
【0014】
水分濃度計5は、比抵抗測定装置や、吸光度計で構成されており、貯留部10内の薬液に含まれる水分の濃度を検出し、その検出信号を制御装置6に与えるように構成されている。水分濃度計5の検出部は、貯留部10内に設けても良いし、循環経路15の途中に設けても良いし、供給経路11の途中に設けても良いし、吐出ノズル3の中に設けても良い。尚、水分濃度計5の検出部を吐出ノズル3の中に設ける場合には、ウエハ1上へ吐出される直前の薬液を検出する部位に配設することが好ましい。
【0015】
制御装置6は、例えばコンピュータで構成されており、回転ユニット2のモータ8を通電制御することにより、回転テーブル7を所定回転速度で回転させると共に、薬液供給ユニット4のヒータ13および循環ポンプ16を通電制御することにより、貯留部10内の薬液の温度を所定温度に保持する機能を有している。そして、制御装置6は、薬液供給ユニット4のバルブ12を開閉制御することにより、貯留部10内の薬液を吐出ノズル3へ送り出して、吐出ノズル3からウエハ1上へ吐出させる機能を有している。
【0016】
更に、制御装置6は、吐出ノズル3の超音波振動子9を通電駆動して吐出ノズル3内の薬液に超音波を印加することにより、この超音波を加えた薬液を吐出ノズル3からウエハ1上へ吐出させてウエハ1の超音波洗浄を実行する機能を有している。また、制御装置6は、水分濃度計5からの検出信号(即ち、薬液に含まれる水分の濃度)に基づいて、超音波振動子9をオンまたはオフする機能を有している。
【0017】
さて、超音波を印加した薬液を吐出ノズル3からウエハ1上へ吐出させてウエハ1の超音波洗浄を実行する場合、薬液(洗浄液)として、IPA(イソプロピルアルコール)等の有機溶剤、または、HPO(リン酸)やHSO(硫酸)などの無機の薬液が有効であることを、本発明者は、実験等で確認している。そして、本発明者は、薬液に水分が含まれていない状態では、超音波洗浄が良好に実行され、ウエハ1の表面に形成された微細なパターンにダメージが発生しないことを実験等で確認している。この後、後述する種々の要因で薬液に水分がある程度含まれるようになると、即ち、薬液中の水分濃度がある程度高くなると、超音波洗浄が良好に実行されなくなり、ウエハ1の表面に形成された微細なパターンにダメージが発生することを、本発明者は、実験等で確認している。
【0018】
例えば、薬液の主成分としてHSOを用いた場合、水分濃度が20wt%程度に高くなると、微細なパターンの20%程度にダメージが発生することを実験等で確認している。そして、水分濃度が更に高くなると、それに応じて微細なパターンのダメージの発生率が高くなり、水分濃度が40wt%程度になると、微細なパターンの100%程度にダメージが発生することを実験等で確認している。
【0019】
そこで、本実施形態においては、制御装置6は、薬液中の水分濃度が所定の基準値(例えばHSOを用いた場合、20wt%)よりも高くなったときに、超音波振動子9をオフして、吐出ノズル3内の薬液に超音波を加えることを止めるように制御する構成となっている。これにより、通常の薬液による洗浄を実行することになるから、微細なパターンにダメージが発生することを極力防止できる。尚、この後、薬液中の水分濃度が所定の基準値(例えばHSOを用いた場合、20wt%)以下となったときには、制御装置6は、超音波振動子9を再びオンして、吐出ノズル3内の薬液に再び超音波を加えるように制御する構成となっている。
【0020】
このような再び超音波を印加する構成の具体例としては、例えば水分濃度が高くなった薬液の全部あるいは一部を、新しい薬液(即ち、水分を含まない(または水分濃度が極めて小さい)薬液)に交換して、水分濃度を前記所定の基準値以下に低下させるような場合が考えられる。このように水分濃度を所定の基準値以下に低下させると、制御装置6は自動的に超音波振動子9をオンして再び超音波洗浄を実行する。尚、超音波振動子9のオンオフ判定用の水分濃度の基準値は、超音波振動子9の発振出力や周波数、薬液の種類や、薬液の温度、微細なパターンの間隔寸法(例えばライン&スペースパターンの場合、スペースの幅寸法)等に応じて適宜設定すれば良い。
【0021】
次に、薬液中の水分濃度が高くなる要因について説明する。まず、薬液の温度の変動によって、薬液の吸水性(水を吸収し易い特性)が強くなり、大気に含まれる水分が薬液に混入し易くなることにより、薬液中の水分濃度が上昇する場合がある。この場合、特に、薬液としてHSOを用いると、HSOは吸水性があるため、大気中の水分が薬液に混入し易い。また、本実施形態の超音波洗浄を実行する工程の前において、水溶性の薬液処理や水リンスを実行すると、水分が微量ずつ薬液に混入するようになり、薬液中の水分濃度が上昇する場合もある。
【0022】
尚、上記実施形態では、薬液中の水分濃度が、微細パターンにダメージが発生する水分濃度よりも高くなったときに、超音波振動子9の印加電源をオフして超音波の印加を停止したが、これに代えて、超音波洗浄の洗浄条件を変える、例えば超音波振動子9の発振出力を低下させて、薬液に印加する超音波の出力パワーを低下させるように制御しても良い。薬液に印加する超音波の出力パワーをどれくらい低下させるかの具体的な出力低下幅は、実験等を行って適宜設定すれば良い。一方、超音波振動子9の発振周波数を可変とした装置構成を備える場合は、超音波の周波数を上げるような制御を行うことで、微細パターンおけるダメージの発生を抑えるようにしても良い。
【0023】
また、超音波洗浄の洗浄条件を変える他の例として、例えば超音波振動子9をオフする代わりに、バルブ12を閉塞して薬液の吐出ノズル3への供給を停止する。そして、貯留部10内の薬液を例えば水分を含まない新しい薬液に交換し、制御装置6によりヒータ13を介して新しい薬液の温度調整を行った後、改めてバルブ12を開放し、供給経路11を通して吐出ノズル3へ薬液を供給するように構成しても良い。
【0024】
更に、上記実施形態では、薬液を吐出ノズル3からウエハ1上へ吐出させた後、薬液を廃棄するように構成したが、これに代えて、ウエハ1上へ吐出された薬液を回収し、回収した薬液を薬液供給ユニット4へ戻して循環使用するように構成しても良い。
【0025】
次に、図2を参照して、上記実施形態の超音波洗浄装置により、ウエハ1の表面に形成した微細且つ深溝のホール(例えばコンタクトホール等)17を洗浄する実施例について説明する。
【0026】
図2(a)に示すように、シリコン基板18の上面には複数の膜19、20、21が積層されており、これら積層された膜19、20、21に上記ホール17が例えばRIE(reactive ion etching)により形成されている。ホール17の底面には、シリコン基板18が露出している。そして、ホール17の内周面及び底面には、RIEの反応生成物22が付着している。尚、ホール17の深さ寸法は、例えば1μm以上であり、加工するホール17が深くなるほど、原理上ホール17内に付着する反応生成物の量は多くなる。
【0027】
次に、上記ホール17内の反応生成物22を除去するために、前記した超音波洗浄装置により超音波洗浄を実行する。超音波を印加することで、微細且つ深溝のホール17内への薬液の浸透が促進される。そして、この場合、薬液として例えばIPAとHF(沸酸)を混合したものを主成分とする混合液を用いる。この薬液(混合液)の表面張力は、水の表面張力の1/3以下程度に小さく、上記混合液を用いて超音波洗浄を行うと、図2(b)に示すように、ホール17が微細且つ深溝であっても、ホール17の内部に薬液23が入り易い。しかも、薬液23により反応生成物22を除去する化学反応が超音波洗浄により促進されることから、反応生成物22を十分に除去することができる。
【0028】
続いて、薬液を、IPA(リンス液)を主成分とする薬液24に代えて、超音波洗浄を実行することにより、図2(c)に示すように、ホール17内をリンスする。この場合、ホール17の内底部に残っている混合液(反応生成物22が溶けている薬液)を上記IPAで撹拌/置換する作用を超音波洗浄により促進することができる。これにより、ホール17内をその底部まで十分きれいにリンスすることが可能となり、ホール17の底部に正常なコンタクト界面を得ることができる。上記リンスを実行した後は、乾燥を行うことにより薬液を除去する。
【0029】
さて、図2(b)、(c)に示す超音波洗浄時に、薬液中の水分濃度が所定の基準値よりも高くなったときには、制御装置6は、超音波振動子9をオフして、吐出ノズル3内の薬液に超音波を加えることを止めるように制御する。これにより、ホール17の微細化が進み、ホール17とホール17の間隔が狭いような場合であっても、超音波により微細なホール17がダメージを受けるようなことをほぼ確実に防止できる。
【0030】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態を示すものである。尚、第1実施形態と同一構成には、同一符号を付している。第2実施形態の超音波洗浄装置は、複数枚のウエハ1を同時に洗浄するバッチ式の超音波洗浄装置である。第2実施形態の超音波洗浄装置は、ウエハカセット(図示しない)に収容された複数枚のウエハ1を洗浄処理する処理槽25と、処理槽25に薬液を循環供給する循環供給ユニット26と、処理槽25内の薬液に含まれる水分の濃度を検出する水分濃度計5と、超音波洗浄装置の各部を制御する制御装置6とを備えて構成されている。
【0031】
処理槽25の下部には、水を循環させる間接槽27が配設されており、この間接槽27の底面部に超音波振動子28が取り付けられている。制御装置6により超音波振動子28が通電制御されると、この超音波振動子28から発生する超音波は、間接槽27内の水を介して処理槽25内の薬液に伝達されて該薬液に印加されるように構成されており、これにより処理槽25内の複数枚のウエハ1が同時に超音波洗浄される。
【0032】
循環供給ユニット26は、循環ポンプ16と、フィルタ14と、ヒータ13と、これら循環ポンプ16、フィルタ14、ヒータ13および処理槽25を接続する循環経路29とを備えて構成されている。制御装置6は、循環ポンプ16とヒータ13を通電制御することにより、処理槽25内の薬液を循環経路29を通して循環させると共に、処理槽25内の薬液の温度を所定温度に保持するように構成されている。
【0033】
水分濃度計5は、処理槽25内の薬液に含まれる水分の濃度を検出するものであり、その検出部を、処理槽25の上部の側部に設けられ処理槽25内と連通する検出槽部25a内に配設している。尚、水分濃度計5の検出部は処理槽25内に設けられてもよく、また、循環経路29の途中部位や循環経路29から分岐したバイパス経路(図示しない)中に配設されるように構成しても良い。
【0034】
そして、制御装置6は、水分濃度計5からの検出信号(即ち、薬液に含まれる水分の濃度)に基づいて、薬液中の水分濃度が所定の基準値よりも高くなったときに、超音波振動子28をオフし、薬液中の水分濃度が所定の基準値以下となったときに、超音波振動子28をオンするように構成されている。
【0035】
尚、上述した以外の第2実施形態の構成は、第1実施形態と同じ構成となっている。従って、第2実施形態においても、第1実施形態とほぼ同じ作用効果を得ることができる。そして、この第2実施形態の超音波洗浄装置によって、図2に示すような微細且つ深溝のホール17の内部を超音波洗浄すれば、第1実施形態とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0036】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
【0037】
第1実施形態または第2実施形態では、超音波振動子9、28を吐出ノズル3または間接槽27に配設して、薬液に超音波を印加するように構成したが、これに限られるものではなく、ウエハの上方の近接位置に超音波振動子を配設し、ウエハと超音波振動子との間に薬液を満たした状態で薬液に超音波を印加するように構成(近接超音波洗浄方式と称す)しても良い。また、ウエハ裏面(非デバイス面)側を薬液で満たした状態とさせつつ超音波振動子を近接配置してウエハに超音波が印加される構成とする一方、ウエハ表面(デバイス面)側には単にノズルから薬液を吐出させてウエハの表裏面で超音波洗浄を実行するようにしても良い。この場合、薬液中の水分濃度が高くなったときに、例えばウエハ表面側への薬液の供給のみ停止するように超音波洗浄の洗浄条件を変えることにより、デバイス面における微細パターンのダメージ発生を防止できる。更に、処理槽25に超音波振動子を直接取り付けるように構成し、間接槽27を設けないように構成しても良い。
【0038】
また、上記各実施形態において、微細且つ深溝のホールを超音波洗浄するときに、薬液として、水の表面張力よりも小さい表面張力の薬液例えばIPAとHF(沸酸)を混合したものを主成分とする混合液を用いる構成としたが、ウエハ1の上面に形成された微細なライン&スペースパターンを超音波洗浄するときに、薬液として、水の表面張力よりも小さい表面張力の薬液例えばIPAとHF(沸酸)を混合したものを主成分とする混合液を用いるように構成しても良い。このように構成すると、微細なライン&スペースパターンのスペース内に薬液が入り易くなるから、超音波洗浄を良好に行うことができる。上記微細なライン&スペースパターンの超音波洗浄の一例として、側壁転写法により形成したライン&スペースパターンに適用することが好ましい。
【符号の説明】
【0039】
図面中、1はウエハ(半導体基板)、2は回転ユニット、3は吐出ノズル、4は薬液供給ユニット、5は水分濃度計(水分濃度検出装置)、6は制御装置、9は超音波振動子、10は貯留部、11は供給経路、12はバルブ、13はヒータ、15は循環経路、16は循環ポンプ、17はホール、23、24は薬液、25は処理槽、26は循環供給ユニット、28は超音波振動子である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を薬液を用いて洗浄する半導体基板の洗浄装置であって、
前記薬液に含まれる水分の濃度を検出する水分濃度検出装置と、
前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加して超音波洗浄を実行する超音波振動子と、
前記水分濃度検出装置により検出された水分濃度に基づいて前記超音波振動子をオンオフするまたは前記超音波洗浄の洗浄条件を変える制御装置とを備えたことを特徴とする半導体基板の洗浄装置。
【請求項2】
半導体基板を薬液を用いて洗浄する半導体基板の洗浄方法であって、
水分濃度検出装置により前記薬液に含まれる水分の濃度を検出し、
前記検出された水分濃度に基づいて、前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加する超音波振動子をオンオフすることを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
【請求項3】
半導体基板を薬液を用いて洗浄する半導体基板の洗浄方法であって、
水分濃度検出装置により前記薬液に含まれる水分の濃度を検出し、
前記検出された水分濃度に基づいて、前記薬液または前記半導体基板に超音波を印加して実行する超音波洗浄の洗浄条件を変えることを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
【請求項4】
前記薬液として、水の表面張力よりも小さい表面張力を有する薬液を用いることを特徴とする請求項2または3記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項5】
前記薬液には、イソプロピルアルコールが含まれていることを特徴とする請求項4記載の半導体基板の洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−225995(P2010−225995A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73657(P2009−73657)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】